pump

阅读:60发布:2024-02-24

专利汇可以提供pump专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a small-sized thin pump and moreover with increased discharge amount of fluid. SOLUTION: This pump is composed of a casing 14 to which fluid is supplied, an input valve part 18, a pump part 16 and an output valve part 20 provided opposed to a rear surface of the casing 14, and a pump main body 12 which selectively forms a passage on the rear surface of the casing 14 by selectively a displacing operation of the input valve part 18, pump part 16 and the output valve part 20, in respect to the rear surface of the casing 14 in approaching and separating directions. Flow of fluid is controlled by selectively forming the passage.,下面是pump专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】少なくとも1つのポンプ部を有し、かつ、
    該ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、 前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項2】請求項1記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部は、少なくとも1つのアクチュエータ部を有し、 前記アクチュエータ部は、形状保持層と、該形状保持層に形成された少なくとも一対の電極とを有する作動部と、該作動部を支持する振動部と、該振動部を振動可能に支持する固定部とを有して構成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項3】請求項2記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部は、前記一対の電極への電圧印加によって生じる前記アクチュエータ部の変位動作を伝達する変位伝達部を有することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項4】請求項3記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部の前記変位伝達部に対応して複数のアクチュエータ部が割り当てられていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項5】請求項2〜4のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記振動部及び固定部のうち、少なくとも振動部がセラミックスにて構成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項6】請求項2〜5のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記振動部及び固定部が一体形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項7】請求項2〜6のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記振動部及び固定部がセラミックスにて一体形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項8】請求項2〜7のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記アクチュエータ部を構成する作動部が前記振動部と固定部と共に一体形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項9】請求項2〜8のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記形状保持層は、圧電及び/又は電歪層及び/又は反強誘電体層で構成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項10】請求項2〜9のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記固定部のうち、前記振動部に対応する箇所に該振動部を振動可能とするための空所を有し、前記固定部の他主面から前記空所に向かって貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項11】請求項10記載のポンプにおいて、 前記貫通孔が封止されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項12】請求項1〜11のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、複数のポンプ部が直列に接続されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項13】請求項12記載のポンプにおいて、 直列に接続された隣り合う前記ポンプ部の駆動に関し、 導入側のポンプ部の複数回駆動に対して、排出側のポンプ部を1回駆動することによって流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項14】請求項1〜13のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、導入側と排出側との間に設置されることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項15】請求項14記載のポンプにおいて、 前記導入側に複数のポンプ部が並列に接続されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項16】請求項14又は15記載のポンプにおいて、 前記排出側に複数のポンプ部が並列に接続されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項17】請求項14〜16のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、複数のポンプ部が樹枝状に接続されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項18】請求項14〜17のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体における複数のポンプ部は、直列接続と並列接続とが任意に組み合わされて接続されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項19】請求項1〜18のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられ、 前記ポンプ本体は、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項20】請求項19記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部における前記アクチュエータ部の変位が前記ケーシングに対して最も接近した状態の場合に、前記変位伝達部の端面が前記ケーシングに接触することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項21】請求項19記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部における前記アクチュエータ部の変位が前記ケーシングに対して最も接近した状態の場合に、前記変位伝達部の端面と前記ケーシングとの間に隙間が形成されることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項22】請求項18〜21のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える支柱により一定の剛性をもって支持されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項23】請求項18〜22のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える外周固定部により一定の剛性をもって支持されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項24】請求項1〜18のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 複数のポンプ部が互いに対向して設置され、 これらポンプ部の間に中間支持板が設けられ、 前記ポンプ本体は、前記中間支持板の板面に対する前記ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項25】請求項24記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、少なくとも前記中間支持板及び/又は該中間支持板を支える支柱により一定の剛性をもって支持されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項26】請求項24又は25記載のポンプにおいて、 前記ポンプ本体は、少なくとも前記中間支持板及び/又は該中間支持板を支える外周固定部により一定の剛性をもって支持されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項27】請求項1〜18のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 複数のポンプ部が互いに対向して設置され、 前記ポンプ本体は、互いに対向する前記ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて互いに対向する前記ポンプ部間に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項28】請求項27記載のポンプにおいて、 流体が供給されるケーシングを有し、 前記ポンプ本体は、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える支柱により一定の剛性をもって支持されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項29】請求項27又は28記載のポンプにおいて、 流体が供給されるケーシングを有し、 前記ポンプ本体は、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える外周固定部により一定の剛性をもって支持されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項30】請求項1〜29のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部が複数設けられ、 これらポンプ部間に弁部が介在されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項31】請求項30記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部が複数設けられ、 前記ポンプ部間に弁部が介在された組と、前記ポンプ部間に弁部が介在されていない組とが任意に組み合わされていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項32】請求項30又は31記載のポンプにおいて、 前記弁部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられた少なくとも1つの弁用のアクチュエータ部を具備し、 前記ケーシングの一部の面に対する前記弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項33】請求項30又は31記載のポンプにおいて、 複数の弁部が互いに対向して設置され、 これら弁部の間に中間支持板が設けられ、 各弁部は、前記中間支持板の板面に対向して設けられた少なくとも1つの弁用のアクチュエータ部を具備し、 前記中間支持板の板面に対する前記弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項34】請求項30又は31記載のポンプにおいて、 複数の弁部が互いに対向して設置され、 各弁部は、互いに対向して設けられた少なくとも1つの弁用のアクチュエータ部を具備し、 互いに対向する前記弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項35】請求項32〜34のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記弁部の変位伝達部に対応して複数の弁用のアクチュエータ部が割り当てられていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項36】請求項32〜35のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記弁部のアクチュエータ部における変位伝達部とが連続形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項37】請求項36記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記弁部のアクチュエータ部における変位伝達部との間にクロストーク防止部が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項38】請求項32〜37のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記振動部及び固定部と前記弁部のアクチュエータ部における振動部及び固定部とがセラミックスにて一体に形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項39】請求項30〜38のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記弁部の少なくとも1つは、逆止弁の形状を有することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項40】請求項1〜39のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部の導入側に少なくとも1つの入力弁部を有することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項41】請求項40記載のポンプにおいて、 前記入力弁部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられた少なくとも1つの入力弁用のアクチュエータ部を具備し、 前記ケーシングの一部の面に対する前記入力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項42】請求項40記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部が互いに対向して設置され、 これら入力弁部の間に中間支持板が設けられ、 各入力弁部は、前記中間支持板の板面に対向して設けられた少なくとも1つの入力弁用のアクチュエータ部を具備し、 前記中間支持板の板面に対する前記入力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項43】請求項40記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部が互いに対向して設置され、 各入力弁部は、互いに対向して設けられた少なくとも1
    つの入力弁用のアクチュエータ部を具備し、 互いに対向する前記入力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項44】請求項41〜43のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記入力弁部の変位伝達部に対応して複数の入力弁用のアクチュエータ部が割り当てられていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項45】請求項41〜44のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記入力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部とが連続形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項46】請求項45記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記入力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部との間にクロストーク防止部が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項47】請求項41〜46のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記振動部及び固定部と前記入力弁部のアクチュエータ部における振動部及び固定部とがセラミックスにて一体に形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項48】請求項40〜47のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記入力弁部の少なくとも1つは、逆止弁の形状を有することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項49】請求項1〜48のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部の排出側に少なくとも1つの出力弁部を有することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項50】請求項49記載のポンプにおいて、 前記出力弁部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられた少なくとも1つの出力弁用のアクチュエータ部を具備し、 前記ケーシングの一部の面に対する前記出力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項51】請求項49記載のポンプにおいて、 複数の出力弁部が互いに対向して設置され、 これら出力弁部の間に中間支持板が設けられ、 各出力弁部は、前記中間支持板の板面に対向して設けられた少なくとも1つの出力弁用のアクチュエータ部を具備し、 前記中間支持板の板面に対する前記出力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項52】請求項49記載のポンプにおいて、 複数の出力弁部が互いに対向して設置され、 各出力弁部は、互いに対向して設けられた少なくとも1
    つの出力弁用のアクチュエータ部を具備し、 互いに対向する前記出力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項53】請求項50〜52のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記出力弁部の変位伝達部に対応して複数の出力弁用のアクチュエータ部が割り当てられていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項54】請求項50〜53のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記出力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部とが連続形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項55】請求項54記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記出力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部との間にクロストーク防止部が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項56】請求項50〜55のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記振動部及び固定部と前記出力弁部のアクチュエータ部における振動部及び固定部とがセラミックスにて一体に形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項57】請求項49〜56のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 前記出力弁部の少なくとも1つは、逆止弁の形状を有することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項58】少なくとも1つの入力弁部と、少なくとも1つのポンプ部と、少なくとも1つの出力弁部とを有し、かつ、これら入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、 前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項59】請求項58記載のポンプにおいて、 前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられ、 前記ポンプ本体は、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項60】請求項58記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部、ポンプ部、出力弁部がそれぞれ互いに対向して設置され、 これら入力弁部、ポンプ部、出力弁部の各間に中間支持板が設けられ、 前記ポンプ本体は、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項61】請求項58記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部、ポンプ部、出力弁部がそれぞれ互いに対向して設置され、 前記ポンプ本体は、互いに対向する前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて互いに対向するこれら入力弁部、ポンプ部、出力弁部間に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項62】請求項58〜61のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 流路は、隣接する入力弁部とポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と出力弁部が両方とも動作したときに形成されることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項63】請求項58〜62のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 隣接する入力弁部とポンプ部との間に形成される流路と隣接するポンプ部間に形成される流路との間をバイパスし、隣接するポンプ部間に形成される流路と隣接するポンプ部と出力弁部との間に形成される流路との間をバイパスするための連通路が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項64】少なくとも1つの入力弁部と、複数のポンプ部と、該複数のポンプ部間に設置された少なくとも1つの弁部と、少なくとも1つの出力弁部とを有し、かつ、これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、 前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項65】請求項64記載のポンプにおいて、 前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられ、 前記ポンプ本体は、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項66】請求項64記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部がそれぞれ互いに対向して設置され、 これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の各間に中間支持板が設けられ、前記ポンプ本体は、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項67】請求項64記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部がそれぞれ互いに対向して設置され、 前記ポンプ本体は、互いに対向する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて互いに対向するこれら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部間に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項68】請求項64〜67のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 流路は、隣接する入力弁部とポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と弁部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と出力弁部が両方とも動作したときに形成されることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項69】請求項64〜68のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 隣接する入力弁部とポンプ部との間に形成される流路と隣接するポンプ部間に形成される流路との間をバイパスし、隣接するポンプ部間に形成される流路と隣接するポンプ部と出力弁部との間に形成される流路との間をバイパスするための連通路が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項70】少なくとも1つの入力弁部と、複数のポンプ部のうち、隣接する前記ポンプ部間に弁部が介在された組と、隣接する前記ポンプ部間に弁部が介在されていない組と、少なくとも1つの出力弁部とを有し、かつ、これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、 前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項71】請求項70記載のポンプにおいて、 前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部は、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられ、 前記ポンプ本体は、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項72】請求項70記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部がそれぞれ互いに対向して設置され、 これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の各間に中間支持板が設けられ、 前記ポンプ本体は、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・
    離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項73】請求項70記載のポンプにおいて、 複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部がそれぞれ互いに対向して設置され、 前記ポンプ本体は、互いに対向する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて互いに対向するこれら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部間に流体の流路を選択的に形成することを特徴とするポンプ。
  • 【請求項74】請求項70〜73のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 流路は、隣接する入力弁部とポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と弁部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と出力弁部が両方とも動作したときに形成されることを特徴とするポンプ。
  • 【請求項75】請求項70〜74のいずれか1項に記載のポンプにおいて、 隣接する入力弁部とポンプ部との間に形成される流路と隣接するポンプ部間に形成される流路との間をバイパスし、隣接するポンプ部間に形成される流路と隣接するポンプ部と出力弁部との間に形成される流路との間をバイパスするための連通路が形成されていることを特徴とするポンプ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプに関し、小型薄型に好適なポンプに関する。

    【0002】

    【従来の技術】近時、液体の粘性を熱により変化させ、
    この粘性変化を弁の代わりに利用するようにした微小ポンプが提案されている。

    【0003】この微小ポンプは、機械的な弁がないため、摩耗や故障の心配がない。 体内に埋め込んで微量の薬剤を投与する機器や、小型の化学分析装置などに応用できるとしている。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】このような微小なポンプは、今後、医療や化学分析等に益々応用されていくと思われる。 この場合に、小型薄型であることはもちろんのこと、小型薄型にも拘わらず流体の排出量 (移動量)が多いことが望ましい。

    【0005】このような微小なポンプには、シリコン製のものが知られているが、振動部の剛性が小さく、ポンプ動作の高速化、流体の排出量(移動量)の増大化を図ることが困難である。

    【0006】本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、小型薄型であって、しかも、流体の排出量(移動量)の増大化を図ることができるポンプを提供することを目的とする。

    【0007】本発明の他の目的は、導入側に対する減圧や排出側に対する加圧を効率よく行うことができるポンプを提供することにある。

    【0008】

    【課題を解決するための手段】本発明に係るポンプは、
    少なくとも1つのポンプ部を有し、かつ、該ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とする。

    【0009】具体的には、前記ポンプ部は、少なくとも1つのアクチュエータ部を有し、前記アクチュエータ部は、形状保持層と、該形状保持層に形成された少なくとも一対の電極とを有する作動部と、該作動部を支持する振動部と、該振動部を振動可能に支持する固定部とを有して構成されていることを特徴とする。

    【0010】また、前記ポンプ部は、前記一対の電極への電圧印加によって生じる前記アクチュエータ部の変位動作を伝達する変位伝達部を有することを特徴とする。

    【0011】これにより、小型薄型であって、しかも、
    流体の排出量(移動量)の増大化を図ることができ、導入側に対する減圧や排出側に対する加圧を効率よく行うことができる。

    【0012】そして、前記構成において、前記ポンプ部の前記変位伝達部に対応して複数のアクチュエータ部を割り当てるようにしてもよい。

    【0013】また、前記振動部及び固定部のうち、少なくとも振動部をセラミックスにて構成するようにしてもよい。 この場合、前記振動部及び固定部を一体形成するようにしてもよく、前記振動部及び固定部がセラミックスにて一体形成するようにしてもよい。 また、前記アクチュエータ部を構成する作動部を前記振動部と固定部と共に一体形成するようにしてもよい。

    【0014】前記形状保持層を圧電及び/又は電歪層及び/又は反強誘電体層で構成するようにしてもよい。

    【0015】前記固定部のうち、前記振動部に対応する箇所に該振動部を振動可能とするための空所を有し、前記固定部の他主面から前記空所に向かって貫通する貫通孔を形成するようにしてもよいし、前記貫通孔を封止するようにしてもよい。

    【0016】前記ポンプ本体として、複数のポンプ部を直列に接続するようにしてもよい。 この場合、直列に接続された隣り合う前記ポンプ部の駆動に関し、導入側のポンプ部の複数回駆動に対して、排出側のポンプ部を1
    回駆動することによって流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0017】また、前記ポンプ本体を導入側と排出側との間に設置するようにしてもよい。 この場合、前記導入側に複数のポンプ部を並列に接続してもよく、前記排出側に複数のポンプ部を並列に接続するようにしてもよい。

    【0018】前記ポンプ本体として、複数のポンプ部を樹枝状に接続してもよく、前記ポンプ本体における複数のポンプ部を、直列接続と並列接続とを任意に組み合わせて接続するようにしてもよい。

    【0019】そして、前記構成において、前記ポンプ部を流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設け、前記ポンプ本体を前記ケーシングの前記一部の面に対する前記ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0020】この場合、前記ポンプ部における前記アクチュエータ部の変位が前記ケーシングに対して最も接近した状態の場合に、前記変位伝達部の端面が前記ケーシングに接触するようにしてもよく、前記変位伝達部の端面と前記ケーシングとの間に隙間が形成されるようにしてもよい。

    【0021】前記ポンプ本体は、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える支柱により一定の剛性をもって支持されることが好ましい。 また、前記ポンプ本体は、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える外周固定部により一定の剛性をもって支持されることが好ましい。

    【0022】次に、本発明は、複数のポンプ部を互いに対向して設置し、これらポンプ部の間に中間支持板を設け、前記ポンプ本体を前記中間支持板の板面に対する前記ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成して構成される。

    【0023】この場合、前記ポンプ本体は、少なくとも前記中間支持板及び/又は該中間支持板を支える支柱により一定の剛性をもって支持されるようにしてもよく、
    少なくとも前記中間支持板及び/又は該中間支持板を支える外周固定部により一定の剛性をもって支持されることが好ましい。

    【0024】また、前記構成において、複数のポンプ部を互いに対向して設置し、前記ポンプ本体を、互いに対向する前記ポンプ部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて互いに対向する前記ポンプ部間に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0025】この場合、流体が供給されるケーシングを設け、前記ポンプ本体を、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える支柱により一定の剛性をもって支持してもよく、少なくとも前記ケーシング及び/又は該ケーシングを支える外周固定部により一定の剛性をもって支持することが好ましい。

    【0026】また、前記構成において、前記ポンプ部を複数設け、これらポンプ部間に弁部を介在するようにしてもよい。 前記ポンプ部を複数設け、前記ポンプ部間に弁部が介在された組と、前記ポンプ部間に弁部が介在されていない組とを任意に組み合わせるようにしてもよい。

    【0027】この場合、前記弁部として、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられた少なくとも1つの弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、前記ケーシングの一部の面に対する前記弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0028】そして、前記構成において、複数の弁部を互いに対向して設置し、これら弁部の間に中間支持板を設け、各弁部として、前記中間支持板の板面に対向して設けられた少なくとも1つの弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、前記中間支持板の板面に対する前記弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0029】また、前記構成において、複数の弁部を互いに対向して設置し、各弁部として、互いに対向して設けられた少なくとも1つの弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、互いに対向する前記弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0030】そして、前記構成において、前記弁部の変位伝達部に対応して複数の弁用のアクチュエータ部を割り当てるようにしてもよい。 また、前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記弁部のアクチュエータ部における変位伝達部とを連続形成するようにしてもよい。 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記弁部のアクチュエータ部における変位伝達部との間にクロストーク防止部を形成するようにしてもよい。

    【0031】また、前記構成において、前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記振動部及び固定部と前記弁部のアクチュエータ部における振動部及び固定部とをセラミックスにて一体に形成するようにしてもよい。 なお、前記弁部の少なくとも1つは、逆止弁の形状を有するようにしてもよい。

    【0032】本発明は、前記構成において、前記ポンプ部の導入側に少なくとも1つの入弁部を有するようにしてもよい。

    【0033】この場合、前記入力弁部として、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられた少なくとも1つの入力弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、前記ケーシングの一部の面に対する前記入力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0034】そして、前記構成において、複数の入力弁部を互いに対向して設置し、これら入力弁部の間に中間支持板を設け、各入力弁部として、前記中間支持板の板面に対向して設けられた少なくとも1つの入力弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁用のアクチュエータ部の接近・
    離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0035】また、前記構成において、複数の入力弁部を互いに対向して設置し、各入力弁部として、互いに対向して設けられた少なくとも1つの入力弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、互いに対向する前記入力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0036】そして、前記入力弁部の変位伝達部に対応して複数の入力弁用のアクチュエータ部を割り当てるようにしてもよい。 また、前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記入力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部とを連続形成するようにしてもよい。 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記入力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部との間にクロストーク防止部を形成するようにしてもよい。

    【0037】また、前記構成において、前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記振動部及び固定部と前記入力弁部のアクチュエータ部における振動部及び固定部とをセラミックスにて一体に形成するようにしてもよい。 なお、前記入力弁部の少なくとも1つは、逆止弁の形状を有するようにしてもよい。

    【0038】本発明は、前記構成において、前記ポンプ部の排出側に少なくとも1つの出力弁部を有するようにしてもよい。

    【0039】この場合、前記出力弁部として、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設けられた少なくとも1つの出力弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、前記ケーシングの一部の面に対する前記出力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0040】そして、前記構成において、複数の出力弁部を互いに対向して設置し、これら出力弁部の間に中間支持板を設け、各出力弁部として、前記中間支持板の板面に対向して設けられた少なくとも1つの出力弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、前記中間支持板の板面に対する前記出力弁用のアクチュエータ部の接近・
    離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0041】また、前記構成において、複数の出力弁部を互いに対向して設置し、各出力弁部として、互いに対向して設けられた少なくとも1つの出力弁用のアクチュエータ部を具備するようにし、互いに対向する前記出力弁用のアクチュエータ部の接近・離反方向の変位動作を通じて前段のポンプ部から後段のポンプ部への流体の流れを制御するようにしてもよい。

    【0042】そして、前記出力弁部の変位伝達部に対応して複数の出力弁用のアクチュエータ部を割り当てるようにしてもよい。 また、前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記出力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部とを連続形成するようにしてもよい。 前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記変位伝達部と前記出力弁部のアクチュエータ部における変位伝達部との間にクロストーク防止部を形成するようにしてもよい。

    【0043】また、前記構成において、前記ポンプ部のアクチュエータ部における前記振動部及び固定部と前記出力弁部のアクチュエータ部における振動部及び固定部とをセラミックスにて一体に形成するようにしてもよい。 なお、前記出力弁部の少なくとも1つは、逆止弁の形状を有するようにしてもよい。

    【0044】次に、本発明は、少なくとも1つの入力弁部と、少なくとも1つのポンプ部と、少なくとも1つの出力弁部とを有し、かつ、これら入力弁部、ポンプ部、
    出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とする。

    【0045】この場合、前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部を、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設け、前記ポンプ本体として、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0046】また、前記構成において、複数の入力弁部、ポンプ部、出力弁部をそれぞれ互いに対向して設置し、これら入力弁部、ポンプ部、出力弁部の各間に中間支持板を設け、前記ポンプ本体として、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0047】また、前記構成において、複数の入力弁部、ポンプ部、出力弁部をそれぞれ互いに対向して設置し、前記ポンプ本体として、互いに対向する前記入力弁部、ポンプ部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて互いに対向するこれら入力弁部、ポンプ部、出力弁部間に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0048】そして、流路は、隣接する入力弁部とポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と出力弁部が両方とも動作したときに形成されるようにしてもよい。

    【0049】また、前記構成において、隣接する入力弁部とポンプ部との間に形成される流路と隣接するポンプ部間に形成される流路との間をバイパスし、隣接するポンプ部間に形成される流路と隣接するポンプ部と出力弁部との間に形成される流路との間をバイパスするための連通路を形成するようにしてもよい。

    【0050】次に、本発明に係るポンプは、少なくとも1つの入力弁部と、複数のポンプ部と、該複数のポンプ部間に設置された少なくとも1つの弁部と、少なくとも1つの出力弁部とを有し、かつ、これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とする。

    【0051】この場合、前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部を、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設け、前記ポンプ本体として、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記入力弁部、ポンプ部、
    弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0052】また、前記構成において、複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部をそれぞれ互いに対向して設置し、これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の各間に中間支持板を設け、前記ポンプ本体として、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁部、ポンプ部、
    弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0053】また、前記構成において、複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部をそれぞれ互いに対向して設置し、前記ポンプ本体として、互いに対向する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・
    離反方向の変位動作を通じて互いに対向するこれら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部間に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0054】そして、流路は、隣接する入力弁部とポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と弁部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と出力弁部が両方とも動作したときに形成されるようにしてもよい。

    【0055】また、前記構成において、隣接する入力弁部とポンプ部との間に形成される流路と隣接するポンプ部間に形成される流路との間をバイパスし、隣接するポンプ部間に形成される流路と隣接するポンプ部と出力弁部との間に形成される流路との間をバイパスするための連通路を形成するようにしてもよい。

    【0056】次に、本発明に係るポンプは、少なくとも1つの入力弁部と、複数のポンプ部のうち、隣接する前記ポンプ部間に弁部が介在された組と、隣接する前記ポンプ部間に弁部が介在されていない組と、少なくとも1
    つの出力弁部とを有し、かつ、これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて流体の流路を選択的に形成するポンプ本体を具備し、前記ポンプ本体における前記流路の選択形成によって流体の流れを制御することを特徴とする。

    【0057】この場合、前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部を、流体が供給されるケーシングの一部の面に対向して設け、前記ポンプ本体として、前記ケーシングの前記一部の面に対する前記入力弁部、ポンプ部、
    弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記ケーシングの前記一部の面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0058】また、前記構成において、複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部をそれぞれ互いに対向して設置し、これら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の各間に中間支持板を設け、前記ポンプ本体として、前記中間支持板の板面に対する前記入力弁部、ポンプ部、
    弁部、出力弁部の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて前記中間支持板の板面に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0059】また、前記構成において、複数の入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部をそれぞれ互いに対向して設置し、前記ポンプ本体として、互いに対向する前記入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部の選択的な接近・
    離反方向の変位動作を通じて互いに対向するこれら入力弁部、ポンプ部、弁部、出力弁部間に流体の流路を選択的に形成するようにしてもよい。

    【0060】そして、流路は、隣接する入力弁部とポンプ部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と弁部が両方とも動作したとき、あるいは隣接するポンプ部と出力弁部が両方とも動作したときに形成されるようにしてもよい。

    【0061】また、前記構成において、隣接する入力弁部とポンプ部との間に形成される流路と隣接するポンプ部間に形成される流路との間をバイパスし、隣接するポンプ部間に形成される流路と隣接するポンプ部と出力弁部との間に形成される流路との間をバイパスするための連通路を形成するようにしてもよい。

    【0062】

    【発明の実施の形態】以下、本発明に係るポンプのいくつかの実施の形態例を図1〜図47Dを参照しながら説明する。

    【0063】第1の実施の形態に係るポンプ10Aは、
    図1に示すように、ポンプ本体12を有する。 このポンプ本体12は、流体が供給されるケーシング14と、ケーシング14内の一方の面に対向して設けられた1つのポンプ部16と、1つの入力弁部18と、1つの出力弁部20とを有して構成されている。 これらポンプ部1
    6、入力弁部18及び出力弁部20は、それぞれアクチュエータ部30を有する。

    【0064】つまり、この第1の実施の形態に係るポンプ10Aは、流体が供給されるケーシング14と、該ケーシング14の裏面に対向して設けられた入力弁部1
    8、ポンプ部16及び出力弁部20と、ケーシング14
    の裏面に対する入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じてケーシング14の裏面に流路を選択的に形成するポンプ本体12とを具備して構成され、前記流路の選択形成によって流体の流れを制御するように構成されている。

    【0065】ここで、流路の選択形成とは、排出(又は加圧又は減圧)を行うためのポンプ部16又は入力弁部18又は出力弁部20の任意の拡張/収縮又は開/閉動作の組み合わせを示す。

    【0066】前記ケーシング14には、流体を供給するための導入孔32と流体を排出するための排出孔34が形成され、図2に示すように、これら導入孔32と排出孔34との間に入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20が横方向に配列されている。 図2において、符号130で示す部分は、変位伝達部66の構成材料がケーシング14と基体40の間に充填された部分のうち、入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20として可動しない部分、つまり、アクチュエータ部30の変位の伝達に直接関与しない部分である。

    【0067】ポンプ本体12は、例えばセラミックスにて構成された基体40を有する。 該基体40は、一主面がケーシング14の裏面に対向するように配置されており、該一主面は連続した面(面一)とされている。 基体40の内部には、ポンプ部16、入力弁部18及び出力弁部20に対応した位置にそれぞれ後述する振動部42
    を形成するための空所44が設けられている。 各空所4
    4は、基体40の他端面に設けられた径の小さい貫通孔46を通じて外部と連通されている。

    【0068】前記基体40のうち、空所44の形成されている部分が薄肉とされ、それ以外の部分が厚肉とされている。 薄肉の部分は、外部応力に対して振動を受けやすい構造となって振動部42として機能し、空所44以外の部分は厚肉とされて前記振動部42を支持する固定部48として機能するようになっている。

    【0069】つまり、基体40は、最下層である基板層40Aと中間層であるスペーサ層40Bと最上層である薄板層40Cの積層体であって、スペーサ層40Bのうち、ポンプ部16、入力弁部18及び出力弁部20に対応する箇所に空所44が形成された一体構造体として把握することができる。

    【0070】スペーサ層40Bは、スクリーン印刷法のような手法によって、例えば図3に示すように、薄く形成することもできる。 この場合、ポンプ10Aの薄型化やアクチュエータ部30の特性の向上の点で望ましい。

    【0071】基板層40Aは、補強用基板として機能するほか、配線用の基板としても機能するようになっている。 なお、前記基体40は、一体同時焼成体であっても、ガラスや樹脂によって各層を接合一体化したものでも、後付けであってもよい。 また、前記例では基体40
    を3層の構造体としたが、4層以上の構造体としてもよい。

    【0072】また、ケーシング14と基体40との間には、図2及び図4に示すように、アクチュエータ部30
    の近傍において複数の支柱50が介在され、剛性接合が維持されている。 また、図1及び図3に示すように、ケーシング14の外周固定部14bにて剛性接合を維持するようにしてもよい。 この場合、支柱50がなくてもよい。

    【0073】また、ケーシング14の外周固定部14b
    と支柱50を併用して剛性接合をすることがポンプ10
    に一定の剛性をもたせる上で最も望ましい。

    【0074】各アクチュエータ部30は、図1に示すように、前記振動部42と固定部48のほか、該振動部4
    2上に直接形成された圧電/電歪層や反強誘電体層等の形状保持層60と、該形状保持層60の上下面に形成された一対の電極62(下部電極62a及び上部電極62
    b)とを有する作動部64を具備して構成されている。
    一対の電極62は、図1に示すように、形状保持層60
    に対して上下に形成した構造や形状保持層60の上面又は下面だけに形成した構造でもかまわない。

    【0075】一対の電極62を形状保持層60の上部のみに形成する場合、一対の電極62の平面形状としては、図5に示すように、多数のくし歯が相補的に対峙した形状としてもよく、その他、特開平10−78549
    号公報にも示されているように、渦巻き状や多枝形状などを採用することができる。

    【0076】形状保持層60の平面形状を例えば楕円形状とし、一対の電極62をくし歯状に形成した場合は、
    図6A及び図6Bに示すように、形状保持層60の長軸に沿って一対の電極62のくし歯が配列される形態や、
    図7A及び図7Bに示すように、形状保持層60の短軸に沿って一対の電極62のくし歯が配列される形態などがある。

    【0077】そして、図6A及び図7Aに示すように、
    一対の電極62のくし歯の部分が形状保持層60の平面形状内に含まれる形態や、図6B及び図7Bに示すように、一対の電極62のくし歯の部分が形状保持層60の平面形状からはみ出した形態などがある。 図6B及び図7Bに示す形態の方がアクチュエータ部30の屈曲変位において有利である。

    【0078】ところで、図1に示すように、一対の電極62として、形状保持層60の上面に例えば上部電極6
    2bを形成し、形状保持層60の下面に下部電極62a
    を形成した場合においては、例えば図11に示すように、アクチュエータ部30を空所44側に凸となるように一方向に屈曲変位させることも可能であり、その他、
    アクチュエータ部44をケーシング14に向かって凸となるように、他方向に屈曲変位させることも可能である。

    【0079】また、図8に示すように、形状保持層60
    の上面に一対の電極62a及び62bを形成し、更に、
    振動部42と形状保持層60との間に金属膜層(即ち、
    中間層200)を形成するようにしてもよい。 この中間層200の形成によって、変位保持率を70%程度に高めることができる。

    【0080】これは、振動部42と形状保持層60との間に、高温で軟らかい金属膜層(中間層200)を介在させることで、形状保持層60の焼成過程から冷却過程において、振動部42の応力的な拘束によって形状保持層60に発生する応力が緩和されていることによるものと推定される。

    【0081】そして、前記中間層200の材質として好ましいのは、Pt又はPd、あるいは両者の合金である。 中間層200の厚みとしては、1μm以上、10μ
    m以下が適当である。 好ましくは2μm以上、6μm以下である。

    【0082】なぜならば、1μm未満では上述した応力緩和の効果が現れず、10μmを超えると中間層200
    の焼成時における焼成収縮により、中間層200が振動部42から剥離してしまうからである。

    【0083】また、ポンプ本体12は、図1に示すように、各アクチュエータ部30上に形成され、かつ各アクチュエータ部30の変位をケーシング14の裏面の方向に伝達させる変位伝達部66とを有して構成されている。

    【0084】変位伝達部66の上部のうち、導入孔32
    の直下に円形の凹部68が形成され、入力弁部18とポンプ部16との間に矩形の凹部70が形成され、ポンプ部16と出力弁部20との間に矩形の凹部72が形成され、排出孔34の直下に円形の凹部74が形成されている。

    【0085】前記凹部68及び74は、図9及び図10
    に示すように、導入孔32及び排出孔34がそれぞれ入力弁部18及び出力弁部20の直上にある場合にあっては、省略することができる。 この場合、小型化に加え、
    変位伝達部66とケーシング14との密着性を改善させ、弁としての機能を向上させることも可能である。

    【0086】そして、図1もしくは図3に示す第1の実施の形態に係るポンプ10Aは、自然状態においては、
    変位伝達部66の端面がケーシング14の裏面に接触している。 この状態から、例えば入力弁部18の上部電極62bに「開く」を示す制御電圧を印加することにより、入力弁部18のアクチュエータ部30が例えば図1
    1に示すように、空所44側に凸となるように屈曲変位、即ち、一方向に屈曲変位して、変位伝達部66の入力弁部18に対応する端面がケーシング14の裏面から離間することで、該入力弁部18に対応した部分に導入孔32と連通する流路90が形成される。

    【0087】その後、ポンプ部16の上部電極62bに「開く」を示す制御電圧を印加することにより、ポンプ部16のアクチュエータ部30が図11に示すように、
    空所44側に凸となるように屈曲変位、即ち、一方向に屈曲変位して、変位伝達部66のポンプ部16に対応する端面がケーシング14の裏面から離間することで、入力弁部18及びポンプ部16に対応した部分に前記導入孔32と連通する流路90及び92が形成される。 これは、出力弁部20においても制御電圧を供給することで同様の動作を行う。

    【0088】そして、ポンプ部16や入力弁部18等に対する制御電圧の印加を停止することにより、これらポンプ部16や入力弁部18に対応する変位伝達部66の端面が再びケーシング14の裏面に接触して、上述した流路90及び92等が閉塞される。 即ち、入力弁部18
    やポンプ部16等が有するアクチュエータ部30は、入力弁部18やポンプ部16等に対応した部分に流路90
    及び92等を選択的に形成するための流路形成手段として機能することになる。

    【0089】好ましい態様としては、入力弁部18や出力弁部20は、流路を確保できる程度の変位量を確保しつつ、大きい剛性を得るように構成する。 これによって、流体漏れをなくすことも可能となる。 これに対して、ポンプ部16は、ある程度の剛性を維持しつつ、体積変化を大きくとれるように変位量を大きくするような構成が好ましい。 これは、振動部42の面積、厚さ、材質、形状保持層60の面積、厚さ、少なくとも一対の電極62の面積によって制御することができる。

    【0090】一方、形状保持層60の上面のみに一対の電極62が形成された構成や、反強誘電体を形状保持層60とした場合においては、自然状態において、変位伝達部66の端面がケーシング14の裏面に対して離反状態にあることから、動作開始時点で、入力弁部18やポンプ部16及び出力弁部20の各上部電極62bに「閉じる」を示す制御電圧を印加することにより、各アクチュエータ部30がケーシング14の裏面に向かって凸となるように、即ち、他方向に屈曲変位させて、これら入力弁部18やポンプ部16及び出力弁部20の各端面をケーシング14の裏面に接触させておく。

    【0091】そして、入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20に対する制御電圧の印加を選択的に停止して、アクチュエータ部30を元の状態に復帰させることにより、入力弁部18やポンプ部16等に対応した部分に流路90及び92等を選択的に形成するようにしてもよい。 また、例えばポンプ部16については、その形状保持層60の上面のみに一対の電極62を形成し、入力弁部18や出力弁部20については各形状保持層60
    の上下面に上部電極62b及び下部電極62aを形成することもできる。 この逆の構成も可能である。 このような構成を採用することにより、アクチュエータ部の変位を拡大することが可能となり、ポンプ部16の排出量を大きくできるため、望ましい。

    【0092】そして、ポンプ部16、入力弁部18及び出力弁部20の各下部電極62aへの電圧の供給は、ケーシング14の横方向から共通配線94を通じて行われ、この場合、共通配線94はGNDに接続されるか、
    あるいは電源を通じてオフセット電圧が供給されるようになっている。 この場合、アクチュエータ部30に他方向への変位(ケーシング14の裏面に向かって凸となる変位)を生成するための電圧(分極方向と反対の負電圧)をオフセット電圧として印加すれば、ケーシング1
    4と変位伝達部66の接触を確実にさせることができる。

    【0093】一方、ポンプ部16、入力弁部18及び出力弁部20の各上部電極62bへの電圧供給は、図示しない配線基板(基体40の他主面に貼り合わされている)からそれぞれスルーホール96、98及び100を通じて行われるようになっている。 上述したように、基体40の他主面(基板層40Aの他主面)に前記配線基板の機能を併せ持たせることもできる。

    【0094】なお、各下部電極62aにつながる配線と各上部電極62bにつながる配線とが交差する部分には、互いの配線間の絶縁をとるために図示しないシリコン酸化膜、ガラス膜、セラミック膜、樹脂膜等からなる絶縁膜が介在されている。 この絶縁膜の形成は、配線の仕方によっては当然に不要な場合もある。

    【0095】次に、前記アクチュエータ部30の各構成部材、特に各構成部材の材料等の選定並びにアクチュエータ部30の形成について説明する。 アクチュエータ部30の形成については、特開平3−128681号公報、特開平5−49270号公報、特開平8−5124
    1号公報、特開平8−107238号公報、特開平10
    −190086号公報等に記載があるが、以下にその一例を説明する。

    【0096】まず、振動部42は、高耐熱性材料であることが好ましい。 その理由は、作動部64を振動部42
    に接合させる場合に、有機接着剤等の耐熱性に劣る材料を用いずに、直接振動部42を支持させる構造とする場合、少なくとも形状保持層60の形成時に、振動部42
    が変質しないようにするため、振動部42は高耐熱性材料であることが好ましい。

    【0097】また、振動部42は、基体40上に形成される一対の電極62における下部電極62aに通じる配線と上部電極62bに通じる配線との電気的な分離を行うために、電気絶縁材料であることが好ましい。

    【0098】従って、振動部42は、高耐熱性の金属あるいはその金属表面をガラス等のセラミックス材料で被覆したホーロー等の材料であってもよいが、セラミックスが最適である。

    【0099】振動部42を構成するセラミックスとしては、例えば安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これらの混合物等を用いることができる。 中でも、酸化アルミニウム、安定化された酸化ジルコニウムが強度、剛性の点で望ましい。 安定化された酸化ジルコニウムは、振動部42の厚みが薄くても機械的強度が高いこと、靭性が高いこと、形状保持層60及び一対の電極62との化学反応性が小さいこと等のため、特に好ましい。 安定化された酸化ジルコニウムとは、安定化酸化ジルコニウム及び部分安定化酸化ジルコニウムを包含する。 安定化された酸化ジルコニウムでは、立方晶等の結晶構造をとるため、相転移を起こさない。

    【0100】一方、酸化ジルコニウムは、1000℃前後で、単斜晶と正方晶とで相転移し、この相転移のときにクラックが発生する場合がある。 安定化された酸化ジルコニウムは、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化スカンジウム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム又は希土類金属の酸化物等の安定化剤を、1〜30モル%含有する。 振動部42の機械的強度を高めるために、安定化剤が酸化イットリウムを含有することが好ましい。 このとき、酸化イットリウムは、好ましくは1.5〜6モル%含有し、更に好ましくは2〜
    4モル%含有することであり、更に0.1〜5モル%の酸化アルミニウムが含有されていることが好ましい。

    【0101】また、結晶相は、立方晶+単斜晶の混合相、正方晶+単斜晶の混合相、立方晶+正方晶+単斜晶の混合相などであってもよいが、中でも主たる結晶相が、正方晶、又は正方晶+立方晶の混合相としたものが、強度、靭性、耐久性の観点から最も好ましい。

    【0102】振動部42がセラミックスからなるとき、
    多数の結晶粒が振動部42を構成するが、振動部42の機械的強度を高めるため、結晶粒の平均粒径は、0.0
    5〜2μmであることが好ましく、0.1〜1μmであることが更に好ましい。

    【0103】固定部48は、セラミックスからなることが好ましいが、振動部42の材料と同一のセラミックスでもよいし、異なっていてもよい。 固定部48を構成するセラミックスとしては、振動部42の材料と同様に、
    例えば、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これらの混合物等を用いることができる。

    【0104】特に、第1の実施の形態に係るポンプ10
    Aで用いられる基体40は、酸化ジルコニウムを主成分とする材料、酸化アルミニウムを主成分とする材料、又はこれらの混合物を主成分とする材料等が好適に採用される。 その中でも、酸化ジルコニウムを主成分としたものが更に好ましい。 なお、焼結助剤として粘土等を加えることもあるが、酸化珪素、酸化ホウ素等のガラス化しやすいものが過剰に含まれないように、助剤成分を調節する必要がある。 なぜなら、これらガラス化しやすい材料は、基体40と形状保持層60とを接合させる上では有利ではあるものの、基体40と形状保持層60との反応を促進し、所定の形状保持層60の組成を維持することが困難となり、その結果、素子特性を低下させる原因となるからである。

    【0105】即ち、基体40中の酸化珪素等は重量比で3%以下、更に好ましくは1%以下となるように制限することが好ましい。 ここで、主成分とは、重量比で50
    %以上の割合で存在する成分をいう。

    【0106】そして、前記振動部42上に、一対の電極62及び形状保持層60を設けて作動部64を形成するには、公知の各種の膜形成手法が適宜採用されることになるが、形状保持層60の形成にあたっては、スクリーン印刷、スプレー、コーティング、ディッピング、塗布、電気泳動法等による各種厚膜形成手法が好適に採用される。

    【0107】この厚膜形成手法を用いれば、平均粒子径が0.01μm〜7μm程度の、好ましくは0.05μ
    m〜5μm程度の例えば圧電/電歪セラミック粒子を主成分とするペーストやスラリーを用いて、基体40の振動部42の外面上に膜形成することができ、良好な素子特性が得られるからである。

    【0108】そして、この厚膜形成手法の中でも、微細なパターニングが安価に形成できるという点で、スクリーン印刷法が特に好ましく用いられる。 なお、形状保持層60の厚さとしては、低作動電圧で大きな変位等を得るために、好ましくは50μm以下、更に好ましくは3
    μm以上、40μm以下とされることが望ましい。

    【0109】前記電気泳動法は、膜を高い密度で、かつ、高い形状精度で形成することができることをはじめ、技術文献「DENKI KAGAKU 53,N
    o. 1(1985),p63〜68 安斎和夫著」あるいは「第1回電気泳動法によるセラミックスの高次成形法 研究討論会 予稿集(1998),p5〜6,p2
    3〜24」に記載されるような特徴を有する。 従って、
    要求精度や信頼性等を考慮して、適宜、各種手法を選択して用いるとよい。

    【0110】また、一対の電極62を構成する電極材料としては、高温酸化雰囲気に耐えられる導体であれば、
    特に規制されるものではなく、例えば金属単体であっても、合金であってもよく、また、絶縁性セラミックスと金属単体、もしくはその合金との混合物であっても、何ら差し支えない。

    【0111】より好ましくは、白金、パラジウム、ロジウム等の高融点貴金属類、あるいは銀−パラジウム、銀−白金、白金−パラジウム等の合金を主成分とする電極材料、あるいは白金と基体材料や例えば圧電/電歪材料とのサーメット材料が好適に用いられる。

    【0112】その中でも、更に好ましくは、白金のみ、
    もしくは白金系の合金を主成分とする材料が望ましい。
    なお、電極材料中に添加させる基体材料の割合は、5〜
    30体積%程度が好ましく、また、圧電/電歪材料の割合は、5〜20体積%程度であることが好ましい。

    【0113】そして、一対の電極62は、それぞれ前記電極材料を用いて、上述した厚膜形成手法もしくは、スパッタリング、イオンビーム、真空蒸着、イオンプレーティング、CVD、めっき等の薄膜形成手法による通常の膜形成手法に従って形成されることになるが、中でも、下部電極62aの形成に関しては、スクリーン印刷、スプレー、ディッピング、塗布、電気泳動法等の各種厚膜形成手法が好ましく採用され、また、上部電極6
    2bにあっても、同様な厚膜形成手法のほか、上述した薄膜形成手法も好適に採用される。 この場合、前記下部電極62a及び上部電極62bは、いずれも一般に、2
    0μm以下、好ましくは5μm以下の厚さに形成される。

    【0114】なお、これら下部電極62a及び上部電極62bの厚さに形状保持層60の厚さを加えた作動部6
    4の全体の厚さとしては、一般に100μm以下、好ましくは50μm以下とされる。

    【0115】形状保持層60として、圧電/電歪層を用いる場合、該圧電/電歪層としては、例えば、ジルコン酸鉛チタン酸鉛(PZT系)を主成分とする材料、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)を主成分とする材料、
    ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)を主成分とする材料、
    亜鉛ニオブ酸鉛を主成分とする材料、マンガンニオブ酸鉛を主成分とする材料、マグネシウムタンタル酸鉛を主成分とする材料、ニッケルタンタル酸鉛を主成分とする材料、アンチモンスズ酸鉛を主成分とする材料、チタン酸鉛を主成分とする材料、マグネシウムタングステン酸鉛を主成分とする材料、コバルトニオブ酸鉛を主成分とする材料等、又はこれらの何れかの組合せを含有する複合材料が用いられ、これらの化合物が50重量%以上を占める主成分であってもよいことはいうまでもない。 また、前記セラミックスのうち、ジルコン酸鉛を含有するセラミックスは、圧電/電歪層の構成材料として最も使用頻度が高い。

    【0116】また、圧電/電歪層をセラミックスにて構成する場合、上記材料に、更に、ランタン、バリウム、
    ニオブ、亜鉛、セリウム、カドミウム、クロム、コバルト、アンチモン、鉄、イットリウム、タンタル、タングステン、ニッケル、マンガン、リチウム、ストロンチウム、ビスマス等の酸化物、若しくはこれらの何れかの組合せ、又は他の化合物を、適宜、添加した材料、例えばPLZT系となるように、前記材料に所定の添加物を適宜に加えたものも好適に用いられる。

    【0117】これらの圧電/電歪材料の中でも、マグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、ニッケルニオブ酸鉛とマグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、マグネシウムニオブ酸鉛とニッケルタンタル酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、もしくはマグネシウムタンタル酸鉛とマグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、更には、これらの材料の鉛の一部をストロンチウム及び/
    又はランタンで置換したもの等が有利に用いられ、上述したスクリーン印刷等の厚膜形成手法で圧電/電歪層を形成する場合の材料として推奨される。

    【0118】多成分系圧電/電歪材料の場合、成分の組成によって、圧電/電歪特性が変化するが、本実施の形態で好適に採用されるマグネシウムニオブ酸鉛−ジルコン酸鉛−チタン酸鉛の3成分系材料や、マグネシウムニオブ酸鉛−ニッケルタンタル酸鉛−ジルコン酸鉛−チタン酸鉛、並びにマグネシウムタンタル酸鉛−マグネシウムニオブ酸鉛−ジルコン酸鉛−チタン酸鉛の4成分系材料では、擬立方晶−正方晶−菱面体晶の相境界付近の組成が好ましく、特に、マグネシウムニオブ酸鉛:15〜
    50モル%、ジルコン酸鉛:10〜45モル%、チタン酸鉛:30〜45モル%の組成や、マグネシウムニオブ酸鉛:15〜50モル%、ニッケルタンタル酸鉛:10
    〜40モル%、ジルコン酸鉛:10〜45モル%、チタン酸鉛:30〜45モル%の組成、更にはマグネシウムニオブ酸鉛:15〜50モル%、マグネシウムタンタル酸鉛:10〜40モル%、ジルコン酸鉛:10〜45モル%、チタン酸鉛:30〜45モル%の組成が、高い圧電定数と電気機械結合係数を有することから有利に採用される。

    【0119】形状保持層60として、反強誘電体層を用いる場合、該反強誘電体層としては、ジルコン酸鉛を主成分とするもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とからなる成分を主成分とするもの、更にはジルコン酸鉛に酸化ランタンを添加したもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とからなる成分に対してジルコン酸鉛やニオブ酸鉛を添加したものが望ましい。

    【0120】特に下記の組成のようにジルコン酸鉛とスズ酸鉛からなる成分を含む反強誘電体膜を第1の実施の形態に係るポンプ10Aのアクチュエータ部30に適用する場合、比較的低電圧で駆動することができるため、
    特に好ましい。

    【0121】Pb 0.99 Nb 0.02 [(Zr x Sn 1-x
    1-y Ti y0.983但し、0.5 <x< 0.6,0.05<y< 0.063,0.01<Nb
    < 0.03 また、この反強誘電体層は、多孔質であってもよく、多孔質の場合には気孔率30%以下であることが望ましい。

    【0122】また、上述のように、基体40の振動部4
    2の外表面上に膜形成される形状保持層60、一対の電極62は、それぞれの膜の形成の都度、熱処理(焼成)
    されて、基体、具体的には振動部42と一体構造となるようにされてもよく、また、形状保持層60及び一対の電極62を形成した後、同時に熱処理(焼成)して、各膜が同時に振動部42に一体的に結合されるようにしてもよい。

    【0123】なお、一対の電極62の形成手法の種類によっては、前記一体化のための電極膜に対する熱処理(焼成)を必要としない場合がある。

    【0124】前記振動部42と形状保持層60並びに一対の電極62とを一体化させるための熱処理 (焼成)
    温度としては、一般に500℃〜1400℃程度の温度が採用され、特に好ましくは、1000℃〜1400℃
    の範囲の温度が有利に選択される。 更に、膜状の形状保持層60を熱処理する場合には、高温時に形状保持層6
    0の組成が不安定にならないように、形状保持層60の蒸発源と共に、雰囲気制御を行いながら、熱処理(焼成)することが好ましいほか、形状保持層60上に適当な覆蓋部材を載置して、該形状保持層60の表面が焼成雰囲気に直接露呈されないようにして焼成する手法を採用することも推奨される。 その場合、覆蓋部材としては、基体と同様な材料のものが用いられることとなる。

    【0125】一方、変位伝達部66は、アクチュエータ部30の変位を直接ケーシング14の方向に伝達できる程度の硬度を有するものが好ましい。 従って、前記変位伝達部66の材質としては、ゴム、有機樹脂、有機接着フイルム、ガラス等が好ましいものとして挙げられるが、電極層そのものあるいは圧電体ないしは上述したセラミックス等の材質であってもかまわない。 最も好ましくは、エポキシ系、アクリル系、シリコーン系、ポリオレフィン系等の有機樹脂、これらの混合物又は有機接着フイルムがよい。 更に、これらにフィラーを混ぜて硬化収縮を抑制、制御することも有効である。

    【0126】前記変位伝達部66のアクチュエータ部3
    0への接続は、変位伝達部66として上述した材料を使用する場合には、接着剤を使って上述した材料の変位伝達部66を積層するか、上述した材料の溶液、ペーストないしスラリーをコーティングする等の方法、より具体的には、スクリーン印刷、ディッピング、スピンナー、
    グラビア印刷、ディスペンサー、塗布、刷毛塗り等により作動部64の上部に形成することにより行えばよい。

    【0127】前記変位伝達部66を作動部64に接続する場合は、好ましくは、変位伝達部66の材料を接着剤として兼ねることが好ましい。 変位伝達部66は、単層の場合のほかに、多層として接着機能、接触離反機能をコントロールすることも望ましい。 特に、有機接着フイルムを用いれば、熱をかけることで接着剤として使えるため、好ましい。

    【0128】ケーシング14の構成材料としては、例えばガラス、石英、アクリル等のプラスチック、セラミックスなど、あるいは金属などが挙げられる。 このケーシング14についても変位伝達部66の接触により変形しない程度の硬度を有し、かつ、ポンプ部16や入力弁部18等の剛性を維持できるものが好ましい。

    【0129】ケーシング14の外周固定部14b及び支柱50についても、ポンプ部16や入力弁部18等の剛性を維持できるものが好ましい。 支柱50の構成材料としては、例えばガラス、石英、樹脂、アクリル等のプラスチック、セラミックスなど、あるいは金属などが挙げられる。 また、変位伝達部66と同様の材質で、変位伝達部66よりも硬くて変形しにくいもので構成するのが、変位伝達部66の接触・離反を確保するのに特に好ましい。

    【0130】次に、第1の実施の形態に係るポンプ10
    Aの動作を図3及び図12A〜図12Fを参照しながら簡単に説明する。 まず、図3に示す初期状態、即ち、変位伝達部66とケーシング14との間に流路が形成されていない状態から、入力弁部18におけるアクチュエータ部30の上部電極62bに制御電圧を印加することにより、図12Aに示すように、入力弁部18が一方向に屈曲変位し、変位伝達部66の入力弁部18に対応する端面がケーシング14の裏面から離間することで、該入力弁部18に対応した部分に導入孔32と連通する流路90が形成される。 このとき、流路90のうち、入力弁部18に対応した部分が低圧となるため、ケーシング1
    4外の流体は導入孔32を通じて前記流路90に導入される。

    【0131】次いで、図12Bに示すように、ポンプ部16におけるアクチュエータ部30の上部電極62bに制御電圧を印加することにより、ポンプ部16が一方向に屈曲変位し、変位伝達部66のポンプ部16に対応する端面がケーシング14の裏面から離間することで、該ポンプ部16に対応した部分に流路92が形成され、結果的に導入孔32、入力弁部18及びポンプ部16に連通する流路90及び92が形成される。 このとき、図1
    3にも示すように、流路90及び92のうち、ポンプ部16に対応した流路92が低圧となるため、導入孔32
    を通じて導入された流体はポンプ部16上の流路92に導かれる。

    【0132】次いで、図12Cに示すように、入力弁部18への制御電圧の供給を停止することにより、入力弁部18が元の位置に復帰し、変位伝達部66の入力弁部18に対応する端面がケーシング14の裏面に接触することで、該ポンプ部16に対応した部分のみに流路92
    が形成される。 即ち、入力弁部18と出力弁部20によって閉じられた空間92が形成され、流体は該空間92
    に充填された状態となる。

    【0133】次いで、図12Dに示すように、出力弁部20におけるアクチュエータ部30の上部電極62bに制御電圧を印加することにより、出力弁部20が一方向に屈曲変位し、変位伝達部66の出力弁部20に対応する端面がケーシング14の裏面から離間することで、該出力弁部20に対応した部分に流路102が形成され、
    結果的にポンプ部16、出力弁部20及び排出孔34に連通する流路92及び102が形成される。

    【0134】次いで、図12Eに示すように、ポンプ部16への制御電圧の供給を停止することにより、ポンプ部16が元の位置に復帰し、変位伝達部66のポンプ部16に対応する端面がケーシング14の裏面に接触していくことで、図14にも示すように、ポンプ部16にあった流体が排出孔34に向かって押し出され、ケーシング14外に流体が排出されることになる。

    【0135】そして、図12Fに示すように、出力弁部20への制御電圧の供給を停止することにより、出力弁部20が元の位置に復帰し、変位伝達部66の出力弁部20に対応する端面がケーシング14の裏面に接触することで、出力弁部20にあった残りの流体が排出孔34
    に向かって押し出され、ケーシング14外に排出されることになる。

    【0136】このように、第1の実施の形態に係るポンプ10Aにおいては、流体が供給されるケーシング14
    と、該ケーシング14の裏面に対向して設けられた入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20と、ケーシング14の裏面に対する入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20の選択的な接近・離反方向の変位動作を通じてケーシング14の裏面に流路を選択的に形成するポンプ本体12とを具備して構成し、前記流路の選択形成によって流体の流れを制御するようにしたので、ポンプ本体12の小型化及び薄型化を促進させることができ、
    様々な技術、例えば医療や化学分析等に応用させることが可能となる。

    【0137】また、この第1の実施の形態においては、
    入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20にそれぞれ具備されたアクチュエータ部30を、形状保持層60
    と、該形状保持層60に形成された少なくとも一対の電極62とを有する作動部64と、該作動部64を支持する振動部42と、該振動部42を振動可能に支持する固定部48とを有して構成するようにし、更に、一対の電極62への電圧印加によって生じる前記アクチュエータ部30の変位動作を変位伝達部を通じてケーシング14
    の方向に伝達するようにしたので、上述した選択的な流路の形成を確実に行わせることができる。 また、電気的動作によって簡単に流路の選択的な形成を行わせることができる。 導入側に対する減圧や排出側に対する加圧を効率よく行うことができる。

    【0138】特に、振動部42及び固定部48をセラミックスにて構成するようにしたので、ポンプ本体12の剛性が高くなり、アクチュエータ部30の高速変位動作を達成させることができる。 これは、変位の動作周波数の増大化につながり、流体の排出量(移動量)の増大化が達成される。 即ち、この実施の形態においては、ポンプ本体12の小型軽量化を図ることができると同時に、
    流体の排出量(移動量)の増大化も実現させることができる。

    【0139】このことから、第1の実施の形態に係るポンプ10Aは、加圧ポンプや減圧ポンプとして構成することができ、到達圧力の増大化並びに到達圧力への迅速化を図ることができる。 これにより、ケーシング14外の雰囲気が減圧下であっても、入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20を十分に動作させることができる。

    【0140】また、アクチュエータ部30の変位を変位伝達部66を介して伝達するようにしたので、封止性(密着性)の良好な入力弁部18及び出力弁部20を構成することができる。 特に、自然状態(初期状態)において、変位伝達部66の端面をケーシング14の裏面に接触するようにしたので、ポンプ本体12に液だめを設ける必要がなくなり、更なる小型化を図ることができる。

    【0141】また、形状保持層60として圧電層及び/
    又は電歪層及び/又は反強誘電体層で構成するようにしたので、応答性を向上させることができ、上述した変位の動作周波数の増大化を更に促進させることができる。

    【0142】この第1の実施の形態に係るポンプ10A
    において、流体を気体とした場合、ポンプ部16の両側に形成された凹部70及び72の望ましい深さは、圧縮率や減圧率の確保の観点から0mmより大きく、0.1
    mm以下がよく、更に望ましくは、流路の抵抗並びに圧縮率や減圧率の確保の観点から0.1μm〜10μmがよい。

    【0143】また、第1の実施の形態に係るポンプ10
    Aでは、ポンプ部16におけるアクチュエータ部30の変位がケーシング14の裏面に対して最も接近した状態の場合(即ち、自然状態の場合)に、前記変位伝達部6
    6の端面をケーシング14の裏面に接触させるかたちとしたが、その他、図15に示すように、変位伝達部66
    の端面とケーシング14の裏面との間に隙間132が形成されるようにしてもよい。 この場合、圧縮率や減圧率は低下するが、応答性の点で有利となる。 特に、流体として液体を用いた場合は、流路の体積変化が重要なため、前記隙間132があっても問題はない。

    【0144】次に、第1の実施の形態に係るポンプ10
    Aのいくつかの変形例を図16〜図24を参照しながら説明する。

    【0145】まず、第1の変形例に係るポンプ10Aa
    は、図16に示すように、例えば変位伝達部66に矩形状の凹部70(図3参照)を形成せずに積極的に入力弁部18やポンプ部16の変位動作を隣接する部位に伝達させるいわゆるクロストークを利用したものである。

    【0146】これによって、図17に示すように、入力部弁18とポンプ部16を同時に一方向に変位させることによって、導入孔32からポンプ部16にかけて連通する流路90及び92が形成される。 これは、ポンプ部16と出力弁部20においても同様である。

    【0147】流体が気体の場合は、入力弁部18とポンプ部16間、ポンプ部16と出力弁部20間に必要に応じて流路を形成できるため、言い換えれば、不必要なときには流路空間がなくなるため、ケーシング14とポンプ部16間の圧縮率や減圧率を大きくすることが可能となり好ましい。

    【0148】第2の変形例に係るポンプ10Abは、図18に示すように、変位伝達部66のうち、例えば入力弁部18とポンプ部16間にスリット110を設けて、
    前記クロストークを隣接する部位に伝達させないようにして、それぞれ独立した駆動を実現させたものである。
    この場合、前記スリット110は、変位伝達部66だけでなく、基体40のアクチュエータ部30間に設けるようにしてもよい。 もちろん、図1や図3に示す矩形状の凹部70もクロストークを有効に防止することができ、
    応答性を更に高める上で望ましい。

    【0149】第3の変形例に係るポンプ10Acは、図19に示すように、導入孔32の直下に入力弁部18を配置し、排出孔34の直下に出力弁部20を配置した構造である。 この構造によれば、ポンプ本体12のサイズを更に小型化することができる。

    【0150】第4の変形例に係るポンプ10Adは、図20に示すように、導入孔32の直下に入力弁部18を配置すると共に、変位伝達部66の入力弁部18に対応する部分をリング状に形成したものであり、排出孔34
    の直下に出力弁部20を配置すると共に、変位伝達部6
    6の出力弁部20に対応する部分をリング状に形成したものである。

    【0151】第5の変形例に係るポンプ10Aeは、図21に示すように、流体の導入をケーシング14の裏面に沿って横方向から行い、流体の排出を同じくケーシング14の裏面に沿って横方向に行ったものである。

    【0152】第6の変形例に係るポンプ10Afは、図22に示すように、入力弁部18及び出力弁部20をそれぞれ逆止弁の形状にしたものである。

    【0153】もちろん、図示を省略するが、入力弁部1
    8を逆止弁の形状にし、出力弁部20をアクチュエータ部30を用いた構成でもよいし、入力弁部18をアクチュエータ部30を用いたものにし、出力弁部20を逆止弁の形状にした構成でもよい。

    【0154】第7の変形例に係るポンプ10Agは、図23に示すように、入力弁部18を、図1や図3に示すアクチュエータ部30を用いた第1の入力弁部18a
    と、図22に示す逆止弁の形状にした第2の入力弁部1
    8bとで構成し、出力弁部20を、図1や図3に示すアクチュエータ部30を用いた第1の出力弁部20aと、
    図22に示す逆止弁の形状にした第2の出力弁部20b
    とで構成したものである。

    【0155】第8の変形例に係るポンプ10Ahは、図24に示すように、第1の実施の形態に係るポンプ10
    Aと同様の構成を有するが、入力弁部18と出力弁部2
    0との間に配置されるポンプ部16が1つではなく複数設けられている点で異なる。 この場合、剛性を維持しながらポンプ本体12の流体の排出量を大幅に増大させることができ、流体の送出しも効率よく行わせることが可能となる。

    【0156】次に、第2の実施の形態に係るポンプ10
    Bについて図25及び図26を参照しながら説明する。

    【0157】この第2の実施の形態に係るポンプ10B
    は、図25及び図26に示すように、第1の実施の形態に係るポンプ10Aとほぼ同じ構成を有するが、基体4
    0の基板層40Aにおける空所44につながる貫通孔4
    6(図1又は図3参照)が封止され、ポンプ部16におけるアクチュエータ部30の変位がケーシング14の裏面に対して最も接近した状態の場合に、前記変位伝達部66の端面とケーシング14の裏面との間に隙間132
    が形成される点で異なる。

    【0158】そして、図25に示すように、ポンプ部1
    6の流路92の圧力をP 1 、ポンプ部16における空所44の圧力をP 2としたとき、ポンプ部16の流路92
    を収縮させて加圧する場合は、予めP 2 ≧P 1となるように空所44を封止(図1で示す貫通孔46を封止)しておくことで、ポンプ部16の加圧動作を助けることができる。

    【0159】また、図26に示すように、ポンプ部16
    の流路92を拡張させて減圧する場合は、予めP 2 ≦P
    1となるように空所44を封止(図1で示す貫通孔46
    を封止)しておくことで、ポンプ部16の減圧動作を助けることができる。

    【0160】このように、第2の実施の形態に係るポンプ10Bにおいては、空所44の貫通孔46を封止して、該空所44の圧力を所定の圧力にしておくことで、
    ポンプ部16、入力弁部18、出力弁部20等の動作を助けることができ、応答性の向上を図ることができる。

    【0161】次に、第2の実施の形態に係るポンプ10
    Bの2つの変形例について図27〜図29を参照しながら説明する。

    【0162】まず、第1の変形例に係るポンプ10Ba
    は、図27及び図28に示すように、第1の実施の形態に係るポンプ10Aとほぼ同様の構成を有するが、入力弁部18の直上に導入孔32が形成され、出力弁部20
    の直上に排出孔34が形成され、各空所44に通ずる貫通孔46(図1参照)が封止されている点と、ポンプ部16が複数(図示の例では3つ)のアクチュエータ部3
    0a〜30cを有し、入力弁部18が複数(図示の例では2つ)のアクチュエータ部30a及び30bを有し、
    出力弁部20が複数(図示の例では2つ)のアクチュエータ部30a及び30bを有する点で異なる。 各アクチュエータ部30a〜30cは、図28に示すように、平面縦長の形状を有して構成するようにしてもよい。

    【0163】また、ポンプ部16の各アクチュエータ部30a〜30cの変位がケーシング14の裏面に対して最も接近した状態の場合に、ポンプ部16における変位伝達部66の端面とケーシング14の裏面との間に隙間132が形成されるようになっている。

    【0164】次に、第2の変形例に係るポンプ10Bb
    は、図29に示すように、前記第1の変形例に係るポンプ10Baとほぼ同じ構成を有するが、ポンプ部16が複数(図示の例では6つ)のアクチュエータ部30a〜
    30fを有し、入力弁部18が複数(図示の例では4
    つ)のアクチュエータ部30a〜30dを有し、出力弁部20が複数(図示の例では4つ)のアクチュエータ部30a〜30dを有する点で異なる。

    【0165】各アクチュエータ部30a〜30fの構成として、図29に示すように、第1の変形例に係るポンプ10Baにおける縦長のアクチュエータ部30a〜3
    0cよりも長手方向において短い形状の小型のアクチュエータ部とすれば、全体のサイズを大型化させずに済む。

    【0166】これら第1及び第2の変形例に係るポンプ10Ba及び10Bbにおいては、ポンプ部16、入力弁部18及び出力弁部20をそれぞれ複数のアクチュエータ部を有して構成するようにしたので、ポンプ部1
    6、入力弁部18及び出力弁部20の剛性を向上させることができる。

    【0167】次に、第3の実施の形態に係るポンプ10
    Cを図30〜図32を参照しながら説明する。

    【0168】この第3の実施の形態に係るポンプ10C
    は、図30に示すように、第8の変形例に係るポンプ1
    0Ah(図24参照)と同様の構成を有するが、ポンプ部16間にそれぞれ弁部120が配置されている点で異なる。

    【0169】ここで、図示を簡単化するために、図31
    に示すように、ポンプ部16の形状を単に円(○)とし、入力弁部18、出力弁部20及び弁部120を単に縦棒(|)として記す。

    【0170】このポンプ10Cを使用するときは、図3
    1に示すように、導入側にポンプ本体12の入力側(入力弁部18側)を接続し、排出側にポンプ本体12の出力側(出力弁部20側)を接続する。 そして、各ポンプ部16を順次駆動して流体を流通させる。 このとき、導入側が閉空間であれば、該閉空間が減圧するため、この場合、ポンプ本体12は減圧ポンプとして機能することになる。 一方、排出側が閉空間であれば、該閉空間が加圧するため、この場合、ポンプ本体12は加圧ポンプとして機能することになる。

    【0171】これらポンプ部16(第1〜第4のポンプ部16a〜16dとする)の駆動シーケンスとしては、
    例えば図32に示すように、サイクル1において、第1
    のポンプ部16aを2回駆動して流体を第2のポンプ部16bに送り込む。 次のサイクル2において、第2のポンプ部16bを2回駆動して流体を第3のポンプ部16
    cに送り込む。

    【0172】次のサイクル3において、第1のポンプ部16aを2回駆動して流体を第2のポンプ部16bに送り込むと同時に、第3のポンプ部16cを2回駆動して流体を第4のポンプ部16cに送り込む。

    【0173】次のサイクル4において、第2のポンプ部16bを2回駆動して流体を第3のポンプ部16cに送り込むと同時に、第4のポンプ部16dを2回駆動して流体を出力弁部20を介して排出する。

    【0174】以下同様に、サイクル3とサイクル4を順次繰り返すことによって、流体を第1〜第4のポンプ部に順次送り込んで出力弁部20を介して排出する。

    【0175】次に、第3の実施の形態に係るポンプ10
    Cのいくつかの変形例について図33〜図41を参照しながら説明する。

    【0176】第1の変形例に係るポンプ10Caは、図33に示すように、第3の実施の形態に係るポンプ10
    Cと同様の構成を有するが、隣接するポンプ部16間に弁部120が接続された組16Aと、隣接するポンプ部16間に弁部120が接続されていない組16Bとが任意に組み合わされて接続されている点で異なる。

    【0177】第2の変形例に係るポンプ10Cbは、図34に示すように、第3の実施の形態に係るポンプ10
    Cと同様の構成を有するが、導入側に複数のポンプ部1
    6が並列に接続され、排出側に向かって複数のポンプ部16が樹枝状に接続されている点で異なる。

    【0178】この場合、図33に示す第1の変形例に係るポンプ10Caのように、隣接するポンプ部16間に弁部120が接続された組16Aと、隣接するポンプ部16間に弁部120が接続されていない組16Bとの任意の組み合わさを採用するようにしてもよい。

    【0179】第3の変形例に係るポンプ10Ccは、図35に示すように、排出側に複数のポンプ部16が並列に接続され、導入側に向かって複数のポンプ部16が樹枝状に接続されている点で異なる。 この場合も図33に示す第1の変形例に係るポンプ10Caの構成を採用してもよい。

    【0180】また、図36A〜図36Cに示す第4の変形例に係るポンプ10Cdのように、導入側と排出側間において、複数のポンプ部16の直列接続と並列接続とを任意に組み合わせるようにしてもよい。 これらの場合も図33に示す第1の変形例に係るポンプ10Caの構成を採用してもよい。

    【0181】これら第1〜第4の変形例に係るポンプ1
    0Ca〜10Cdにおいては、第3の実施の形態に係るポンプ10Cと同様に、減圧ポンプや加圧ポンプとして機能させることができる。

    【0182】ここで、図37に示すように、入力弁部1
    8、第1のポンプ部16a、弁部120、第2のポンプ部16b及び出力弁部20の構成を第5の変形例とした場合に、該第5の変形例に係るポンプ10Ceにおける減圧動作及び加圧動作を図38及び図39を参照しながら説明する。 なお、図38及び図39は、第5の変形例に係るポンプ10Ceによる減圧動作及び加圧動作を簡便に示すために、入力弁部18、第1のポンプ部16
    a、弁部120、第2のポンプ部16b及び出力弁部2
    0を模式的に示したものである。 また、以下の説明では、入力弁部18、弁部120及び出力弁部20の流路の体積は無視するものとする。

    【0183】最初に、減圧動作について数式も交えながら説明する。 まず、第5の変形例に係るポンプ10Ce
    において、導入側の第1のポンプ部16aを複数回動作させて、第1及び第2のポンプ部16a及び16bにて極限まで減圧した場合を説明する。

    【0184】初期状態(サイクル1)では、入力弁部1
    8、弁部120及び出力弁部20が閉状態とされ、第1
    及び第2のポンプ部16a及び16bの流路が収縮されている状態とする。 このとき、第1及び第2のポンプ部16a及び16bの圧力が共に初期値(例えば1at
    m)となっている。 なお、第1及び第2のポンプ部16
    a及び16bにおける収縮時の各流路の体積をvc、拡張時の各流路の体積をv0とする。 この場合、vc=α
    ・v0の関係が成立し、αは圧縮率(>1)を示す。

    【0185】そして、次のサイクル2で、入力弁部1
    8、弁部120及び出力弁部20が共に閉じた状態で第1のポンプ部16aの流路のみが拡張すると、該第1のポンプ部16aにおける流路の圧力は、P1/αとなる。

    【0186】次のサイクル3で、弁部120が開状態となると、第1及び第2のポンプ部16a及び16bにおける流路が連通し、これによって、第2のポンプ部16
    bが減圧されることになる。 このときの第2のポンプ部16bの圧力は以下の(1)式で表される。

    【0187】

    【数1】

    【0188】そして、第1のポンプ部16aの複数回の動作にて極限まで減圧した場合、第2のポンプ部16b
    の圧力は、以下の(2)式となる。 なお、第2のポンプ部16bは動作していない。

    【0189】

    【数2】

    【0190】次に、図30に示す第3の実施の形態に係るポンプ10Cのように、多数のポンプ部16を直列に接続した多段構造とした場合は、第3のポンプ部の圧力は、以下の(3)式で表され、同様に、第nのポンプ部の圧力は、(4)式で表されることになる。

    【0191】

    【数3】

    【0192】

    【数4】

    【0193】この時点で、第nのポンプ部自体は、その流路がまだ拡張していないため、第nのポンプ部の流路の拡張により、第nのポンプ部の圧力は(5)式で示される圧力となる。

    【0194】

    【数5】

    【0195】この(5)式から、ポンプ部16の多段化により、原理的には、どこまでも減圧できることがわかる。

    【0196】次に、多数のポンプ部16を直列に接続し、各ポンプ部16を1回ずつ拡張動作させて減圧させた場合を説明する。

    【0197】前記(1)式より、以下の(6)式が導き出される。 なお、第2のポンプ部自体は動作していない。

    【0198】

    【数6】

    【0199】同様に、第3のポンプ部と第2のポンプ部との間では、第3のポンプ部の圧力は、以下の(7)式で表される。

    【0200】

    【数7】

    【0201】同様に、第nのポンプ部と第n−1のポンプ部との間では、第nのポンプ部の圧力は、以下の(8)式で表される。

    【0202】

    【数8】

    【0203】更に、第nのポンプ部自体の拡張によって該第nのポンプ部の圧力は、以下の(9)式で表されることになる。

    【0204】

    【数9】

    【0205】この(9)式から、ポンプ部16の多段化により、減圧された圧力は、極限値1/α2に収束することがわかる。

    【0206】次に、加圧動作について数式も交えながら説明する。 まず、第5の変形例に係るポンプ10Ceにおいて、導入側の第1のポンプ部16aを複数回動作させて、第1及び第2のポンプ部16a及び16bにて極限まで加圧した場合を説明する。

    【0207】初期状態(サイクル1)では、入力弁部1
    8、弁部120及び出力弁部20が閉状態とされ、第1
    及び第2のポンプ部16a及び16bの流路が拡張されている状態とする。

    【0208】そして、次のサイクル2で、入力弁部1
    8、弁部120及び出力弁部20が共に閉じた状態で第1のポンプ部16aの流路のみが収縮すると、該第1のポンプ部16aにおける流路の圧力は、αP1となる。

    【0209】次のサイクル3で、弁部120が開状態となると、第1及び第2のポンプ部16a及び16bにおける流路が連通し、これによって、第2のポンプ部16
    bが加圧されることになる。 このときの第2のポンプ部16bの圧力は以下の(10)式で表される。

    【0210】

    【数10】

    【0211】そして、第1のポンプ部16aの複数回の動作にて極限まで加圧した場合、第2のポンプ部16b
    の圧力は、以下の(11)式となる。 なお、第2のポンプ部16b自体は動作していない。

    【0212】

    【数11】

    【0213】次に、図30に示す第3の実施の形態に係るポンプ10Cのように、多数のポンプ部16を直列に接続した多段構造とした場合は、第3のポンプ部の圧力は、以下の(12)式で表され、同様に、第nのポンプ部の圧力は(13)式で表されることになる。

    【0214】

    【数12】

    【0215】

    【数13】

    【0216】この時点で、第nのポンプ部自体は、その流路がまだ拡張していないため、第nのポンプ部の流路の拡張により、第nのポンプ部の圧力は(14)式で示される圧力となる。

    【0217】

    【数14】

    【0218】この(14)式から、ポンプ部16の多段化により、原理的には、どこまでも加圧できることがわかる。

    【0219】次に、多数のポンプ部16を直列に接続し、各ポンプ部を1回ずつ拡張動作させて加圧させた場合を説明する。

    【0220】前記(10)式より、以下の(15)式が導き出される。 なお、第2のポンプ部自体は動作していない。

    【0221】

    【数15】

    【0222】同様に、第3のポンプ部と第2のポンプ部との間では、第3のポンプ部の圧力は、以下の(16)
    式で表される。

    【0223】

    【数16】

    【0224】同様に、第nのポンプ部と第n−1のポンプ部との間では、第nのポンプ部の圧力は、以下の(1
    7)式で表される。

    【0225】

    【数17】

    【0226】更に、第nのポンプ部自体の拡張によって該第nのポンプ部の圧力は、以下の(18)式で表されることになる。

    【0227】

    【数18】

    【0228】この(18)式から、ポンプ部16の多段化により、加圧された圧力は、極限値α2に収束することがわかる。

    【0229】次に、第6の変形例に係るポンプ10Cf
    は、図40Aに示すように、第5の変形例に係るポンプ10Ce(図37参照)と同様の構成を有するが、第1
    及び第2のポンプ部16a及び16b並びに弁部120
    における各アクチュエータ部30の変位がケーシング1
    4の裏面に対して最も接近した状態の場合に、第1及び第2のポンプ部16a及び16b並びに弁部120における変位伝達部66の端面とケーシング14の裏面との間に隙間132が形成される点で異なる。

    【0230】この第6の変形例に係るポンプ10Cfにおいては、以下の理由により、流体が気体であろうと液体であろうと好ましく用いられる。

    【0231】即ち、この第6の変形例に係るポンプ10
    Cfは、変位伝達部66がケーシング14に接触しないため、第1及び第2のポンプ部16a及び16bの高速動作が可能である。

    【0232】また、例えば収縮状態にある第2のポンプ部16bの変位伝達部66とケーシング14の間に隙間132がないと、第1のポンプ部16aの拡張動作によって、流路140は減圧されない。 この場合、第2のポンプ部16bの手前までが減圧できることになる(図4
    0Bの区間A参照)。 従って、その後の第2のポンプ部16bの拡張による減圧時に不利である。

    【0233】そこで、この第6の変形例に係るポンプ1
    0Cfのように、収縮状態にある第2のポンプ部16b
    の変位伝達部66とケーシング14の間に隙間132があれば、図40Bに示すように、第1のポンプ部16a
    の拡張動作によって、流路140まで減圧できる。 このように、流路140が第2のポンプ部16bの拡張前に減圧できるため、第2のポンプ部16bの拡張による減圧時に有利である。 これは、加圧時にも有利となる。

    【0234】次に、第7の変形例に係るポンプ10Cg
    は、図41に示すように、第3の変形例に係るポンプ1
    0Cと同様の構成を有するが、隣接する入力弁部18と第1のポンプ部16aとの間に形成される流路(凹部)
    70と、隣接する第1のポンプ部16aと弁部120との間に形成される流路(凹部)142と、隣接する弁部120と第2のポンプ部16bとの間に形成される流路(凹部)144と、隣接する第2のポンプ部16bと出力弁部20との間に形成される流路(凹部)72との間をバイパスするための連通路146が形成されている点で異なる。

    【0235】この場合、第1及び第2のポンプ部16a
    及び16bの収縮時に、変位伝達部66とケーシング1
    4との間には隙間132は形成されない。

    【0236】前記連通路146の形成によって、第6の変形例に係るポンプ10Cfと同様に、連通路146を通じて排出側の流路の部分を予め減圧又は加圧することができるため、導入側から排出側にかけての流路をすべて同様に一括して加圧又は減圧することができ、減圧及び加圧において有利となる。

    【0237】ところで、例えば第1の実施の形態に係るポンプ10Aにおいては、変位伝達部66の端面のうち、入力弁部18、ポンプ部16及び出力弁部20の各部間に流路を構成する凹部70及び72を設けるようにしたが、その他、図42Aに示す第4の実施の形態に係るポンプ10Dのように、変位伝達部66の端面を平坦(面一)とし、ケーシング14の裏面にスペーサ150
    を形成することで、前記凹部70及び72に対応する流路を形成するようにしてもよい。

    【0238】この場合、図42Bに示すように、例えばポンプ部16のアクチュエータ部30が動作して該ポンプ部16が拡張したとき、該ポンプ部16に対応する変位伝達部66がスペーサ150から離反して、ポンプ部16上のスペーサ150直下に流路92が形成されることになる。

    【0239】次に、第5の実施の形態に係るポンプ10
    Eについて図43を参照しながら説明する。

    【0240】この第5の実施の形態に係るポンプ10E
    は、第1の実施の形態に係るポンプ10Aのポンプ本体12と同様の構成を有する2つのポンプ本体(第1及び第2のポンプ本体12A及び12B)が中間支持板16
    0を間に挟んでそれぞれ変位伝達部66a及び66bを中間支持板160に対向させて貼り合わされた構成を有する。 中間支持板160は、ケーシング14の外周固定部14aにて挟持固定されている。

    【0241】具体的には、第1のポンプ本体12Aは、
    それぞれ第1の入力弁部18a、第1のポンプ部16
    a、第1の出力弁部20a及び第1の変位伝達部66a
    を有し、第2のポンプ本体12Bは、それぞれ第2の入力弁部18b、第2のポンプ部16b、第2の出力弁部20b及び第2の変位伝達部66bを有する。

    【0242】そして、第1及び第2の入力弁部18a及び18b、第1及び第2のポンプ部16a及び16b、
    第1及び第2の出力弁部20a及び20bが中間支持板160を間に挟んでそれぞれ互いに対向され、かつ、第1及び第2の変位伝達部66a及び66bが中間支持板160に当接するように設置されて構成されている。

    【0243】また、ケーシング14の外周固定部14a
    のうち、第1及び第2の入力弁部18a及び18bの各導入側にそれぞれ第1及び第2の導入孔32a及び32
    bが形成され、第1及び第2の出力弁部20a及び20
    bの各排出側にそれぞれ第1及び第2の排出孔34a及び34bが形成されている。

    【0244】この場合、第1及び第2のポンプ本体12
    A及び12Bを中間支持板160及び/又は該中間支持板160を支える図示しない支柱により一定の剛性をもって支持するようにしてもよく、あるいは第1及び第2
    のポンプ本体12A及び12Bを中間支持板160及び/又は該中間支持板160を支える外周固定部14aにより一定の剛性をもって支持するようにしてもよい。

    【0245】この第5の実施の形態に係るポンプ10E
    においては、中間支持板160の板面に対する第1及び第2の入力弁部18a及び18b、第1及び第2のポンプ部16a及び16b、第1及び第2の出力弁部20a
    及び20bの選択的な接近・離反方向の変位動作を通じて、中間支持板160の板面に流体の流路を選択的に形成することによって、流体を順次送り込む。

    【0246】この第5の実施の形態に係るポンプ10E
    においても、第1の実施の形態に係るポンプ10Aと同様に、第1及び第2のポンプ本体12A及び12Bの小型化及び薄型化を促進させることができ、様々な技術、
    例えば医療や化学分析等に応用させることが可能となる。

    【0247】この第5の実施の形態に係るポンプ10E
    の変形例10Eaとしては、例えば図44に示すように、前記中間支持板160を取り外し、第1及び第2の入力弁部18a及び18b、第1及び第2のポンプ部1
    6a及び16b、第1及び第2の出力弁部20a及び2
    0bをそれぞれ互いに対向させ、かつ、第1及び第2の変位伝達部66a及び66bの各端面を互いに当接させるように構成するようにしてもよい。

    【0248】この場合、第1及び第2のポンプ本体12
    A及び12Bを図示しないケーシング14及び/又は該ケーシング14を支える図示しない支柱により一定の剛性をもって支持するようにしてもよく、あるいは第1及び第2のポンプ本体12A及び12Bをケーシング14
    及び/又は該ケーシング14を支える外周固定部14a
    により一定の剛性をもって支持するようにしてもよい。

    【0249】次に、第6の実施の形態に係るポンプ10
    Fは、図45に示すように、2つの基体40及び162
    がスペーサ基板164を間に挟んで積層され、下層の基体40上に入力弁部18と出力弁部20が設置され、上層の基体162上にポンプ部16が設置されて構成されている。

    【0250】スペーサ基板164のうち、入力弁部18
    の導入側に導入孔32が形成され、出力弁部20の排出側に排出孔34が形成されている。 また、上層の基体1
    62の基板層162Aのうち、ポンプ部16の空所44
    に対応した箇所で、かつ、入力弁部18に対応した箇所に第1の貫通孔166が形成され、ポンプ部16の空所44に対応した箇所で、かつ、出力弁部20に対応した箇所に第2の貫通孔168が形成されている。

    【0251】そして、入力弁部18におけるアクチュエータ部30の上下方向の変位動作によって、入力弁部1
    8の上部に形成された円錐状の変位伝達部170が第1
    の貫通孔166を閉塞、開放することとなり、出力弁部20におけるアクチュエータ部30の上下方向の変位動作によって、出力弁部20の上部に形成された円錐状の変位伝達部172が第2の貫通孔168を閉塞、開放することとなる。

    【0252】その結果、導入孔32を通じて導入された流体は、入力弁部18を介してポンプ部16の空所44
    に導かれ、該ポンプ部16におけるアクチュエータ部3
    0の上下方向の変位動作による空所44内の体積変化によって空所44内の流体が出力弁部20及び排出孔34
    を介して排出されることになる。

    【0253】この第6の実施の形態に係るポンプ10F
    においても、第1の実施の形態に係るポンプ10Aと同様に、ポンプ10Fの小型化及び薄型化を促進させることができ、様々な技術、例えば医療や化学分析等に応用させることが可能となる。

    【0254】上述の例では、ケーシング14と変位伝達部66にて囲まれた流路を通じて流体を輸送する場合について説明したが、その他、図46に示すように、開放系での流体の輸送にも適用させることができる。

    【0255】以下、開放系に適用させた第7の実施の形態に係るポンプ10Gを図46〜図47Dを参照しながら説明する。

    【0256】この第7の実施の形態に係るポンプ10G
    は、第1の基板層180A、第1のスペーサ層180B
    及び第1の薄板層180Cからなる第1の基体180の一部に第2のスペーサ層182B及び第2の薄板層18
    2Cからなる第2の基体182を積層して構成されたセラミック基台184を有する。

    【0257】そして、セラミック基台184における第2の基体182上に第1のアクチュエータ部30aが形成され、第1の基体180のうち、第2の基体182との段差に近接した箇所に第2のアクチュエータ部30b
    が形成されている。

    【0258】これら第1及び第2のアクチュエータ部3
    0a及び30bを含む面上には例えば樹脂製の変位伝達部186が形成され、該変位伝達部186の上面は、セラミック基台184の段差に沿って傾斜するテーパ面とされている。 更に、この変位伝達部186の上面のうち、第1及び第2のアクチュエータ部30a及び30b
    に対応した箇所がそれぞれ上方に隆起して、第1の堰部188及び第2の堰部190として構成されている。 これらセラミック基台184と変位伝達部186は側面に設けられたケーシング192にて一定の剛性をもって固定支持されている。

    【0259】第1及び第2の堰部188及び190は、
    図47A〜図47Dに示すように、第1及び第2のアクチュエータ部30a及び30bの上下方向への変位動作に従って、その隆起が発生、消滅するように、その高さが設定されている。

    【0260】次に、この第7の実施の形態に係るポンプ10Gの使用例、例えば一定量の試料液194を順次輸送する場合の使用例について図47A〜図47Dを参照しながら説明する。

    【0261】まず、図47Aに示すように、第1及び第2の堰部188及び190が隆起している段階で、試料液194を供給する。 試料液194は第1の堰部188
    によって下方への移動がせき止められる。 次に、図47
    Bに示すように、第1の堰部188における第1のアクチュエータ部30aを下方に変位させて第1の堰部18
    8の隆起を消滅させると、せき止められていた試料液1
    94が第2の堰部190に向かって移動し、該第2の堰部190によって下方への移動がせき止められる。

    【0262】次いで、図47Cに示すように、第1の堰部188における第1のアクチュエータ部30aを再び上方に変位させて第1の堰部188の隆起を発生させると、試料液194のうち、第1の堰部188と第2の堰部190にて区画された部分(計量部196)の容積に見合う量の試料液194が該計量部196に残存し、溢れた試料液は第2の堰部190を越えて回収される。

    【0263】その後、図47Dに示すように、第2の堰部190における第2のアクチュエータ部30bを下方に変位させて第2の堰部190の隆起を消滅させると、
    計量部196にあった試料液194が変位伝達部186
    のテーパ面に沿って下方に移動することになる。

    【0264】このように、第7の実施の形態に係るポンプ10Gにおいては、例えば一定量の試料液194を順次移動させることができるため、例えば超微量のタンパク質や遺伝子を高速に分析する装置に適用させることができ、新薬の探索や遺伝子解析に寄与させることができる。

    【0265】なお、この発明に係るポンプは、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。

    【0266】

    【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るポンプによれば、小型薄型であって、しかも、流体の排出量(移動量)の増大化を図ることができる。 また、導入側に対する減圧や排出側に対する加圧を効率よく行うことができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】第1の実施の形態に係るポンプを示す断面図である。

    【図2】第1の実施の形態に係るポンプにおいて、ケーシングを外して示すポンプ本体の平面図である。

    【図3】第1の実施の形態に係るポンプにおいて、空所の深さを小さくした状態を示す断面図である。

    【図4】第1の実施の形態に係るポンプにおいて、支柱の部分を示す断面図である。

    【図5】アクチュエータ部に形成される一対の電極の平面形状の一例を示す図である。

    【図6】図6Aは形状保持層の長軸に沿って一対の電極のくし歯を配列させた1つの例を示す説明図であり、図6Bは他の例を示す説明図である。

    【図7】図7Aは形状保持層の短軸に沿って一対の電極のくし歯を配列させた1つの例を示す説明図であり、図7Bは他の例を示す説明図である。

    【図8】形状保持層に一対の電極と中間層を設けた例を示す断面図である。

    【図9】第1の実施の形態に係るポンプにおいて、導入孔及び排出孔がそれぞれ入力弁部及び出力弁部の直上に形成した例を示す断面図である。

    【図10】導入孔及び排出孔がそれぞれ入力弁部及び出力弁部の直上に形成した例において、ケーシングを外して示すポンプ本体の平面図である。

    【図11】第1の実施の形態に係るポンプにおいて、入力弁部とポンプ部を駆動させた状態を示す説明図である。

    【図12】図12A〜図12Fは、第1の実施の形態に係るポンプの動作を示す説明図である。

    【図13】入力弁部とポンプ部を駆動してこれら入力弁部とポンプ部に流路を形成した例を示す説明図である。

    【図14】ポンプ部と出力弁部を駆動してこれらポンプ部と出力弁部に流路を形成した例を示す説明図である。

    【図15】第1の実施の形態に係るポンプにおいて、変位伝達部の端面とケーシングの裏面との間に隙間を形成した例を示す断面図である。

    【図16】第1の実施の形態における第1の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図17】第1の実施の形態における第1の変形例に係るポンプを動作させた状態を示す説明図である。

    【図18】第1の実施の形態における第2の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図19】第1の実施の形態における第3の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図20】第1の実施の形態における第4の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図21】第1の実施の形態における第5の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図22】第1の実施の形態における第6の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図23】第1の実施の形態における第7の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図24】第1の実施の形態における第8の変形例に係るポンプを示す構成図である。

    【図25】第2の実施の形態に係るポンプを示す断面図である。

    【図26】第2の実施の形態に係るポンプの他の例を示す断面図である。

    【図27】第2の実施の形態に係るポンプの第1の変形例を示す断面図である。

    【図28】第2の実施の形態に係るポンプの第1の変形例において、ケーシングを外して示すポンプ本体の平面図である。

    【図29】第2の実施の形態に係るポンプの第2の変形例において、ケーシングを外して示すポンプ本体の平面図である。

    【図30】第3の実施の形態に係るポンプを示す断面図である。

    【図31】第3の実施の形態に係るポンプを示すモデル図である。

    【図32】第3の実施の形態に係るポンプの駆動シーケンスを示す図である。

    【図33】第3の実施の形態に係るポンプの第1の変形例を示すモデル図である。

    【図34】第3の実施の形態に係るポンプの第2の変形例を示すモデル図である。

    【図35】第3の実施の形態に係るポンプの第3の変形例を示すモデル図である。

    【図36】図36A〜図36Cは、第3の実施の形態に係るポンプの第4の変形例を示すモデル図である。

    【図37】第3の実施の形態に係るポンプの第5の変形例を示す断面図である。

    【図38】第3の実施の形態に係るポンプの第5の変形例による減圧動作を示すモデル図である。

    【図39】第3の実施の形態に係るポンプの第5の変形例による加圧動作を示すモデル図である。

    【図40】図40Aは第3の実施の形態に係るポンプの第6の変形例を示す断面図であり、図40Bは第3の実施の形態に係るポンプの第6の変形例において、第1のポンプ部を動作させた場合を示す断面図である。

    【図41】第3の実施の形態に係るポンプの第7の変形例において、ケーシングを外して示すポンプ本体の平面図である。

    【図42】図42Aは第4の実施の形態に係るポンプを示す断面図であり、図42Bは第4の実施の形態に係るポンプにおいて、ポンプ部を動作させた場合を示す断面図である。

    【図43】第5の実施の形態に係るポンプを示す断面図である。

    【図44】第5の実施の形態に係るポンプの変形例を示す断面図である。

    【図45】第6の実施の形態に係るポンプを示す断面図である。

    【図46】第7の実施の形態に係るポンプを示す断面図である。

    【図47】図45A〜図45Dは、第7の実施の形態に係るポンプの動作を示す説明図である。

    【符号の説明】

    10A、10Aa〜10Ah、10B、10Ba、10
    Bb、10C、10Ca〜10Cg、10D、10E、
    10Ea、10F、10G…ポンプ 12…ポンプ本体 14…ケーシング 16…ポンプ部 18…入力弁部 20…出力弁部 30…アクチュエータ部 40…基体 42…振動部 44…空所 48…固定部 60…形状保持層 62…一対の電極 62a、62b…下部電極、上部電極 64…作動部 66…変位伝達部 90、92、
    102…流路 132…隙間 110…スリット 120…弁部 150…スペーサ 160…中間支持板

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大和田 巌 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 3H077 AA08 CC02 CC09 CC17 CC18 DD06 EE36 EE40 FF12 FF36

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