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Surface light emitting diode

阅读:0发布:2023-04-11

专利汇可以提供Surface light emitting diode专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a surface light emitting diode having both high response speed and high light emission output.
SOLUTION: This light emitting diode 20 is composed of a quantum well layer 32, which functions as a light emitting layer, and spacers 30 and 34 of 5nm or thereabout in thickness containing no In and Al which are contained in a pair of graded layers 28 and 36. Consequently, as the graded layers 28 and 36 are provided pinching the quantum well layer 32, band gap energy is incliningly formed corresponding to the inclination of composition, and the carrier injected by a signal input advances quickly to the quantum well layer 23 along the above-mentioned inclination, a high response speed can be obtained. In this case, as the spacers 30 and 34, containing no In and Al, are provided between the graded layers 28 and 36 adjacent to them, a high light-emitting output can be obtained.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO,下面是Surface light emitting diode专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 第1の元素を含む量子井戸から成る発光層と、該発光層を挟んで設けられ、該発光層に近づくに従って第2の元素の混晶比が少なくなるように組成が傾斜させられた一対の傾斜層とを含む複数の化合物半導体層が積層されて、該発光層で発生した光を該発光層に垂直な方向に取り出す形式の面発光型発光ダイオードであって、 前記発光層と前記一対の傾斜層の一方および他方との間において該発光層および該一対の傾斜層の一方および他方にそれぞれ隣接して設けられ、前記第1の元素および前記第2の元素を含まない所定厚さの一対のスペーサ層を含むことを特徴とする面発光型発光ダイオード。
  • 【請求項2】 前記発光層は、前記第1の元素としてIn
    を含むIn x Ga 1-x As系化合物半導体から構成されるものであり、前記傾斜層は、前記第2の元素としてAlを含む
    Al y Ga 1-y As系化合物半導体から構成されるものであり、前記スペーサ層はGaAsから成るものである請求項1
    の面発光型発光ダイオード。
  • 【請求項3】 前記所定厚さは、4 乃至7 (nm)である請求項1または2の面発光型発光ダイオード。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、面発光型発光ダイオードの改良に関し、特に、その出特性と応答特性の改善に関する。

    【0002】

    【従来の技術】例えば、パーソナルコンピュータにおける印刷データ伝送やRS−232信号の伝送手段の一つとして、発光ダイオードから発生した赤外線を信号受信側機器であるプリンタ等に向かって射出することにより、空間を介して信号を伝送する空間光伝送が行われている。 このような空間光伝送によれば、パーソナルコンピュータ相互やパーソナルコンピュータと周辺機器とを接続するための接続配線が不要となる。 そのため、複雑に配設された接続配線によってオフィス内の作業性が損なわれることや断線による不具合の発生が抑制されると共に、ノート型パーソナルコンピュータ等のように携帯性が重要視される機器をプリンタ等へのデータ伝送が可能な状態で所望の場所に移動することや、パーソナルコンピュータおよび関連機器のレイアウト変更等が容易となる。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような空間光伝送においては、高い伝達速度で長距離に信号を伝達できることが望まれる。 そのため、発光素子が十分に高い応答速度(遮断周波数)と十分に高い発光強度を有することが必要である。 しかしながら、従来から空間光伝送に用いられてきた発光ダイオードは、遮断周波数が10(MHz) 程度に過ぎず、そのため、伝送速度も10(M
    Bps)程度と低いという問題があった。 ランプ用としてはそれよりも高い例えば30〜50(MHz) 程度の応答速度を有する発光ダイオードも用いられているが、これでも応答速度は十分とはいえない。 空間光伝送には、例えば100
    (MHz)程度の更に高い応答速度が望まれるからである。
    なお、レーザダイオードは高速応答性および高出力を有するが指向性が高いことから、発光素子と受光素子との厳密な位置合わせを不要としたい上記のような空間光伝送に用いる発光素子としては好ましくないのである。

    【0004】一般に、発光ダイオードの遮断周波数を向上させる場合には、発光層に拡散する不純物量を多くする(ドーピング濃度を高くする)ことや、発光層を薄くし或いは電流狭窄構造を形成して発光領域を狭くすることによってその発光層の電流密度を高めること等が行われている。 しかしながら、何れの方法においても発光出力の低下を招くことから、高い発光強度が望まれる空間光伝送用の発光ダイオードとしては不適切である。

    【0005】一方、図1(a),(b) に示されるような、In
    GaAs系の量子井戸から成る発光層10と、その発光層1
    0を挟んで隣接して設けられ、発光層10に近づくに従ってAlの混晶比が少なくなるように組成が傾斜させられたAlGaAs系の一対の傾斜(graded)層12,12とを備えた端面発光型発光ダイオード14においては、500(MH
    z)を越える応答速度が得られている。 例えば、IEEE PHO
    TONICS TECHNOLOGY LETTERS,VOL.4,NO.1,JANUARY 1992
    の27〜28頁に記載されている歪量子井戸発光ダイオードがそれである。 なお、図1(b) において、横軸は化合物半導体の積層方向を、縦軸はAlおよびInの混晶比をそれぞれ示している。 このような構造によれば、上記組成の傾斜によってバンドギャップエネルギの傾斜が形成されるため、信号入力によって注入されたキャリアがその傾斜に沿って速やかに発光層10に向かって移動させられることから、高い応答速度が得られると考えられるのである。

    【0006】しかしながら、上記のような端面発光型発光ダイオード14は、数十 (μm)程度の小さい発光径を有することから光ファイバ通信用に適したものであり、
    高出力が得られるといっても光ファイバ通信用の素子として十分に高い出力が得られるということに過ぎない。
    これに対して、空間光伝送においては、前述のように光軸の厳密な位置合わせを不要とする目的で光が広く拡散することが望まれると共に、そのような拡散光によって長距離の信号伝送を可能とする目的で一層高い出力が望まれる。 そのため、空間光伝送用の発光素子としては、
    上記文献に記載されているような端面発光型ではなく、
    面発光型の発光ダイオードが好ましいが、上記構造を面発光型発光ダイオードに適用しても、上記文献に記載されている値と同程度の応答速度は得られるものの、空間光伝送に十分な高出力を得ることはできないのである。

    【0007】本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、高い応答速度と高い発光出力とを共に有する面発光型発光ダイオードを提供することにある。

    【0008】

    【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するため、本発明の要旨とするところは、第1の元素を含む量子井戸から成る発光層と、その発光層を挟んで設けられ、その発光層に近づくに従って第2の元素の混晶比が少なくなるように組成が傾斜させられた一対の傾斜層とを含む複数の化合物半導体層が積層されて、その発光層で発生した光をその発光層に垂直な方向に取り出す形式の面発光型発光ダイオードであって、前記発光層と前記一対の傾斜層の一方および他方との間においてそれら発光層および一対の傾斜層の一方および他方にそれぞれ隣接して設けられ、前記第1の元素および前記第2の元素を含まない所定厚さの一対のスペーサ層を含むことにある。

    【0009】

    【発明の効果】このようにすれば、発光層および一対の傾斜層との間に設けられて、それらに含まれている第1
    の元素および第2の元素の何れをも含まない所定厚さのスペーサ層を含んで面発光型発光ダイオードが構成される。 そのため、発光層を挟んで傾斜層が設けられていることから、組成の傾斜に対応してバンドギャップエネルギの傾斜が形成されて、信号入力によって注入されたキャリアがその傾斜に沿って速やかに発光層に向かわせられるため、高い応答速度が得られる。 この場合において、発光層と傾斜層との間に第1の元素および第2の元素の何れをも含まないスペーサ層が両者に隣接するように設けられていることから、高い発光出力が得られる。
    したがって、高い応答速度と高い発光出力とを共に有する面発光型発光ダイオードが得られるのである。

    【0010】すなわち、前記文献に記載されているように発光層の両側に隣接して傾斜層を設けると、応答速度は飛躍的に高められるが、発光出力はそれほど改善されない。 そこで、本発明者等が傾斜層を備えた発光ダイオードにおいて種々の構造を検討したところ、理由は明らかでないが、発光層に含まれる第1の元素と傾斜層に含まれる第2の元素(混晶比が傾斜させられている元素)
    の何れをも含まないスペーサ層をそれらの間に所定の厚さで設けると、組成の傾斜によるキャリア移動速度の向上を大きく妨げることなく、発光出力が高められることが見出された。 本発明はこの知見に基づいて為されたものである。

    【0011】

    【発明の他の態様】ここで、好適には、前記発光層は、
    前記第1の元素としてInを含むIn x Ga 1-x As系化合物半導体から構成されるものであり、前記傾斜層は、前記第2の元素としてAlを含むAl y Ga 1-y As系化合物半導体から構成されるものであり、前記スペーサ層はGaAsから成るものである。 このようにすれば、In x Ga 1-x As系材料から成る歪量子井戸によって発光層が構成されるが、このとき、Al y Ga 1-y As系材料から成る傾斜層がInおよび
    Alを何れも含まないGaAsから成るスペーサ層によって発光層から隔てられていることから、Alを含む化合物半導体が発光層に隣接することによる発光効率の低下が抑制されて、高い発光出力が得られる。 これは、In x Ga 1-x
    As系材料とAl y Ga 1-y As系材料との反応が抑制されて、
    発光層中に非発光部が形成されることが抑制されるためと考えられる。

    【0012】また、好適には、前記所定厚さは、2 乃至
    10(nm)、更に好適には4 乃至7 (nm)である。 このようにすれば、第2の元素を含む化合物半導体から成る傾斜層が、発光層との反応が生じ難くなる程度にその発光層から離隔させられると共に、応答速度が十分に高められる程度にその傾斜層が発光層に接近させられる。 そのため、応答速度および発光出力が一層高められた面発光型発光ダイオードが得られる。

    【0013】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。 なお、以下の実施例において各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。

    【0014】図2は、本発明の一実施例の面発光型発光ダイオード20(以下、単に発光ダイオード20という)の構成を示す図である。 図において、発光ダイオード20は、例えば、よく知られたMOCVD(Metal Or
    ganic Chemical Vapor Deposition :有機金属化学気相成長)法等のエピタキシャル成長技術によって、基板
    2上に順次結晶成長させられたバッファ層24、第1クラッド層26、第1グレーデッド層28、第1スペーサ層30、量子井戸層32、第2スペーサ層34、第2グレーデッド層36、第2クラッド層38、およびキャップ層40と、基板22の下面46およびキャップ層40
    の上面にそれぞれ固着された下部電極42および上部電極44とから構成されている。

    【0015】上記基板22は、例えば厚さが300(μm)程度で下面46が350 ×350(μm)程度の大きさとされた直方体形状のn-GaAs単結晶から成る化合物半導体であり、
    バッファ層24は、例えば200 (nm)程度の厚さのn-GaAs
    単結晶から成る化合物半導体である。 これら基板22およびバッファ層24には、n型のドーパントである不純物として例えばSi或いはSeがドーピングされることにより、キャリア密度が1×10 18 (cm -3 ) 程度にされている。 また、第1クラッド層26は、例えば500 (nm)程度の厚さのn-Al 0.45 Ga 0.55 As単結晶から成る化合物半導体であり、同様にn型のドーパントがドーピングされることにより、キャリア密度が5 ×10 17 (cm -3 ) 程度にされている。

    【0016】また、第1グレーデッド層28は、例えば、80(nm)程度の厚さの un-Al x Ga 1- x As単結晶から成る化合物半導体である。 この第1グレーデッド層28の
    Alの混晶比xは、図3に示されるように、第1クラッド層26との界面においては0.6程度、すなわち第1クラッド層26と同様に、第1スペーサ層30との界面においては0 、すなわち下記の第1スペーサ層30と同様にされており、第1クラッド層26から第1スペーサ層3
    0に向かうに従って直線的に少なくされている。 したがって、第1グレーデッド層28は、第1スペーサ層30
    および量子井戸層32に向かうに従って、バンドギャップエネルギが低くされている。

    【0017】また、第1スペーサ層30は、例えば5 (n
    m)程度の厚さのun-GaAs 単結晶から成る化合物半導体であり、量子井戸層32は、例えば12.5(nm)程度の厚さの
    un-In 0.17 Ga 0.83 As 単結晶から成る化合物半導体である。 したがって、量子井戸層32は、第1スペーサ層3
    0よりもバンドギャップエネルギが低くされている。 この量子井戸層32の格子定数は、第1スペーサ層30を構成するGaAsや第1グレーデッド層28を構成するAlGa
    Asよりも大きいことから、量子井戸層32は厚み方向に二次元引張応力が作用した状態で積層されて歪量子井戸となっている。 そのため、この量子井戸層32からの発光波長は、例えば930 〜960 (nm)程度である。

    【0018】また、第2スペーサ層34は、第1スペーサ層30と同様に、例えば5 (nm)程度の厚さのun-GaAs
    単結晶から成る化合物半導体である。 また、第2グレーデッド層36は、第1グレーデッド層28と同様に、例えば、80(nm)程度の厚さの un-Al x Ga 1-x As単結晶から成る化合物半導体であり、前記の図3に示されるように、その混晶比xは、0.6 から0 の範囲で第2スペーサ層34に向かうに従って直線的に少なくされている。 したがって、第1グレーデッド層28および第2グレーデッド層36は、量子井戸層32に近づくに従ってAlの混晶比が少なくなるように組成が傾斜させられている。

    【0019】なお、上記の図3は、各半導体層の混晶比およびグレーデッド層28、36における組成の傾斜を表すものであるが、各化合物半導体のバンドギャップエネルギはAlの混晶比が大きい程高く、Inの混晶比が大きい程低くなる傾向にあるため、同図はバンド構造に対応するものとなっている。 すなわち、発光ダイオード20
    には、歪量子井戸から成る量子井戸層32(発光層)
    と、その量子井戸層32よりも十分にバンドギャップエネルギが高くされたスペーサ層30,34と、クラッド層26,38側から量子井戸層32に近づくに従ってバンドギャップエネルギが低くされて、スペーサ層30,
    34との界面においてそのスペーサ層30,34と同様なバンドギャップエネルギとなるように組成が傾斜させられたグレーデッド層28,36とが備えられている。
    グレーデッド層28,36は、量子井戸層32に近づくに従ってバンドギャップエネルギが低くなるように組成が傾斜させられているのである。

    【0020】なお、第1グレーデッド層28乃至第2グレーデッド層36の各半導体層には、不純物が何らドーピングされていない。 本実施例においては、上記の量子井戸層32が発光層に、第1グレーデッド層28および第2グレーデッド層36が一対の傾斜層に、第1スペーサ層30および第2スペーサ層34が一対のスペーサ層にそれぞれ相当し、量子井戸層32に含まれるInが第1
    の元素に、第1グレーデッド層28および第2グレーデッド層36に含まれるAlが第2の元素にそれぞれ対応する。

    【0021】また、前記第2クラッド層38は、例えば、80(nm)程度の厚さのp-Al 0.45 Ga 0. 55 As単結晶から成る化合物半導体であり、キャップ層40は、例えば、0.
    1(μm)程度の厚さのp-GaAs単結晶から成る化合物半導体である。 第2クラッド層38には、p型のドーパントである不純物として例えばZnまたはC がドーピングされることにより、キャップ層40には、p型のドーパントである不純物として例えばZnがドーピングされることにより、それぞれキャリア濃度が5 ×10 17 (cm -3 ) 程度、1
    ×10 19 (cm -3 ) 程度にされている。 なお、バッファ層2
    4乃至キャップ層40は、例えば100 ×100(μm)程度の面積で基板22の中央の一部に積層されている。

    【0022】また、前記下部電極42は、例えば1(μm)
    程度の厚さであって、例えば基板22の下面46の周縁部にその基板22側から順にAu−Ge合金、NiおよびAuが積層形成されたものである。 なお、基板22上に積層されたバッファ層24乃至キャップ層40の直下には、下部電極42が設けられていない。 また、上部電極44
    は、キャップ層40の上面中央部にそのキャップ層40
    側から順にAu−Zn合金およびAuが積層形成されたものである。 これら下部電極42および上部電極44は、何れもオーミック電極である。

    【0023】以上のように構成される発光ダイオード2
    0は、下部電極42および上部電極44間に通電されると、量子井戸層32が発光させられ、その光が基板22
    の下面46側から取り出される。 このとき、前述のように量子井戸層32には厚み方向に二次元引張応力が与えられていることから、その歪の方向であるその量子井戸層32に垂直な方向に強い光が取り出されることとなるが、量子井戸層32の発光波長は前述のように930 〜96
    0 (nm)程度であるため、基板22がその発光波長に対して透明となって、その下面46側から光を取り出すことができるのである。

    【0024】図4は、上記のように構成された発光ダイオード20において、スペーサ層30,34の厚さを異なるものとした場合の遮断周波数と発光出力との関係を示すものである。 この遮断周波数は応答速度に対応する。 なお、発光出力は順方向電流に応じて変化することから、スペーサ層30,34の厚さが5 (nm)のときの値を1 とした相対値で表している。 実際の発光出力は、例えばその厚さが5 (nm)の場合には、順方向電流を50(mA)
    としたときに8 (mW)程度である。 図から明らかなように、スペーサ層30,34の厚さが厚くなるに従って遮断周波数が低くなり、且つ発光出力が高くなる傾向を示すが、グレーデッド層28,36と量子井戸層32との間にスペーサ層30,34を設けることにより、比較的高い応答速度を保ちつつ、発光出力を高めることが可能である。 この効果は、図に示されるスペーサ層30,3
    4の厚さが2 〜10(nm)の全範囲で得ることができるが、
    特に、7 (nm)程度以下の範囲では、100(MHz)以上の高い応答速度が得られ、4 (nm)程度以上の範囲では極めて高い発光出力(例えば順方向電流50[mA]で8 [mW]程度)が得られる。 このため、例えば4 〜7 (nm)の範囲においては、高い応答速度と高い発光出力とを共に得ることができ、特に5 (nm)程度において最も高い発光出力が得られる。

    【0025】要するに、本実施例においては、発光層として機能する量子井戸層32および一対のグレーデッド層28,36との間に設けられて、それらに含まれているInおよびAlの何れをも含まない例えば5 (nm)程度の厚さのスペーサ層30,34を含んで発光ダイオード20
    が構成される。 そのため、量子井戸層32を挟んでグレーデッド層28,36が設けられていることから、図3
    に示されるように組成の傾斜に対応してバンドギャップエネルギの傾斜が形成されて、信号入力によって注入されたキャリアがその傾斜に沿って速やかに量子井戸層3
    2に向かわせられるため、高い応答速度が得られる。 この場合において、量子井戸層32とグレーデッド層2
    8,36との間にInおよびAlの何れをも含まないスペーサ層30,34が両者に隣接するように設けられていることから、高い発光出力が得られる。 したがって、高い応答速度と高い発光出力とを共に有する面発光型発光ダイオード20が得られるのである。

    【0026】しかも、本実施例においては、前記量子井戸層32は、Inを含むIn x Ga 1-x As系化合物半導体から構成されるものであり、前記グレーデッド層28,36
    は、Alを含むAl y Ga 1-y As系化合物半導体から構成されるものであり、前記スペーサ層30,34はGaAsから成るものである。 このようにすれば、In x Ga 1-x As系材料から成る歪量子井戸によって発光層(量子井戸層32)
    が構成されるが、このとき、Al y Ga 1-y As系材料から成るグレーデッド層28,36がInおよびAlを何れも含まないGaAsから成るスペーサ層30,34によって量子井戸層32から隔てられていることから、Alを含む化合物半導体が量子井戸層32に隣接することによる発光効率の低下が抑制されて、高い発光出力が得られる。

    【0027】また、本実施例においては、スペーサ層3
    0,34の厚さは、2 乃至10(nm)程度、更に好適には4
    乃至7 (nm)程度、一層好適には5 (nm)程度とされる。 このようにすれば、Alを含む化合物半導体から成るグレーデッド層28,36が、量子井戸層32との反応が生じ難くなる程度にその量子井戸層32から離隔させられると共に、応答速度が十分に高められる程度にそのグレーデッド層28,36がその量子井戸層32に接近させられる。 そのため、応答速度および発光出力が一層高められた面発光型発光ダイオード20が得られる。

    【0028】図5は、本発明の他の実施例の組成を示す図であって、図3に対応する図である。 本実施例においては、スペーサ層30,34の間に、バリア層48,4
    8が間に設けられた3つの量子井戸層32が備えられている。 このバリア層48は、例えば厚さが2 (nm)程度の
    un-GaAs 単結晶から成るものであり、量子井戸層32
    は、例えば、厚さが80(nm)程度のIn 0.2 Ga 0.8 As単結晶から成るものである。 このようにしても、前述の実施例と同様にグレーデッド層28,36と量子井戸層32との間にスペーサ層30,34が備えられていることから、
    高い応答速度と高い発光出力とを共に有する発光ダイオードが得られる。 すなわち、発光層は単一の量子井戸層32から構成される他、複数の量子井戸層32から成る多重量子井戸によって構成されてもよい。

    【0029】以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施される。

    【0030】例えば、実施例においては、Al x Ga 1-x As
    単結晶からグレーデッド層28,36が構成されていたが、グレーデッド層28,36は他の化合物半導体、例えば、GaAs 1-x P xから構成されてもよい。

    【0031】また、実施例においては、GaAs単結晶からスペーサ層30,34を構成したが、Alを含まない化合物半導体であれば、他の化合物半導体を用いてもよい。
    但し、グレーデッド層28,36との間の格子不整合を可及的に小さくすることが好ましいことから、実施例のようにグレーデッド層28,36がAl x Ga 1-x Asから構成される場合には、例えば、GaAs 0.95 P 0.05等のP の混晶比の小さい化合物半導体を用いることが好ましい。

    【0032】また、実施例においては、厚さが12.5(nm)
    程度で混晶比xが0.17或いは0.2 のIn x Ga 1-x As単結晶から量子井戸層32が構成されていたが、その混晶比や厚さは目的とする発光波長に応じて適宜変更される。 また、更に他の元素が含まれたInGaAs系単結晶から量子井戸層32を構成してもよい。

    【0033】また、実施例においては、基板22の下面(裏面)46から光を取り出すように構成されていたが、反対にキャップ層40側から取り出すように構成しても差し支えない。

    【0034】その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】従来の端面発光型発光ダイオードを説明する図であって、(a) は斜視図を、(b) は各半導体層の組成を説明する図である。

    【図2】本発明の一実施例の面発光型発光ダイオードの構成を説明する図である。

    【図3】図2の発光ダイオードの各半導体層の組成を説明する図である。

    【図4】図2の発光ダイオードにおいて、スペーサ層の厚さと特性との関係を示す図である。

    【図5】本発明の他の実施例において各半導体層の組成を説明する図2に対応する図である。

    【符号の説明】

    20:面発光型発光ダイオード {28:第1グレーデッド層,36:第2グレーデッド層}(一対の傾斜層) {30:第1スペーサ層,34:第2スペーサ層}(一対のスペーサ層) 32:量子井戸層(発光層)

    フロントページの続き (72)発明者 ジェー・ウッドヘッド イギリス国 シェフィールド エス1 3 ジェー・ディー マッピン・ストリート (番地なし) ザ・ユニバーシティー・オ ブ・シェフィールド内 (72)発明者 ピー・エヌ・ロブソン イギリス国 シェフィールド エス1 3 ジェー・ディー マッピン・ストリート (番地なし) ザ・ユニバーシティー・オ ブ・シェフィールド内 (72)発明者 ティー・イー・セール 神奈川県厚木市森の里若宮3−1 日本電 信電話株式会社光エレクトロニクス研究所 内 (72)発明者 廣谷 真澄 愛知県東海市加木屋町南鹿持1−6

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