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Fe−Ni系合金薄板

阅读:229发布:2021-05-29

专利汇可以提供Fe−Ni系合金薄板专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】 良好な耐 水 素脆性を有する、Fe−Ni系 合金 薄板を提供する 【解決手段】 質量%で、Ni+Co:28.0〜52.0%(但し、Coは0〜6.0%)、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下、残部はFe及び不可避的不純物からなる、厚さ0.5mm以下のFe−Ni系合金薄板であって、前記Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比が、1.2〜5.0であり、前記Fe−Ni系合金薄板に水素を吸収させた後、昇温脱離分析装置を用いて分析したとき、前記Fe−Ni系合金薄板の15℃から100℃までの水素放出速度が、0.0001ppm/s以下である、Fe−Ni系合金薄板。 【選択図】 図1,下面是Fe−Ni系合金薄板专利的具体信息内容。

質量%で、Ni+Co:28.0〜52.0%(但し、Coは0〜6.0%)、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下、残部はFe及び不可避的不純物からなる、厚さ0.5mm以下のFe−Ni系合金薄板であって、 前記Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比が、1.2〜5.0であり、 前記Fe−Ni系合金薄板に素を吸収させた後、昇温脱離分析装置を用いて分析した際の前記Fe−Ni系合金薄板の15℃から100℃までの水素放出速度が、0.0001ppm/s以下である、Fe−Ni系合金薄板。前記Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比が2.3以上である、請求項1に記載のFe−Ni系合金薄板。前記昇温脱離分析装置を用いて水素放出速度の分析を行った際、前記Fe−Ni系合金薄板の15℃から100℃までの水素放出量が、0.1ppm以下である、請求項1または2に記載のFe−Ni系合金薄板。

说明书全文

本発明は、厚さが0.5mm以下のFe−Ni系合金薄板に関する。

Niを28〜52質量%含むFe−Ni系合金薄板は、優れた低熱膨張特性により、メタルマスクやリードフレーム等様々な機能部材に使用される。このFe−Ni系合金薄板は他部材に組み込むために、打ち抜きやエッチング等の加工特性の向上が求められており、従来様々な検討がなされている。例えば特許文献1には、エッチング加工時に発生する素脆性による脆化を抑制するために、質量比で30〜48%のNi、0.005〜1%のNb、Mo、V、W、Ti、Zr、Cr及びBから選ばれた少なくとも1種、0.003〜0.02%の炭素、50ppm以下の酸素、10ppm以下の水素、不可避的な不純物、および残部がFeからなる合金で形成されていると共に、表面側の前記Nb、Mo、V、W、Ti、Zr、Cr及びBから選ばれた少なくとも1種の含有濃度が高くなっていることを特徴とするリードフレームについて、記載されている。

特開2003−213375号公報

近年、電子部品の高性能化や部品点数増加に伴い、部材として用いられるFe−Ni系合金薄板にも、品質向上のためにエッチング性やメッキ処理性等のさらなる向上が求められている。このエッチング性やメッキ処理性を向上させる手段としては、特許文献1に記載されているような耐水素脆性を高めることが有効である。一方で特許文献1に記載の発明は金属元素と酸素、炭素を調整することで、リードフレームの耐水素脆性を向上させた発明であるが、特性を得るために材料の成分を厳密に管理しなければならず、管理コストが増大する傾向にある。よって本発明の目的は、特許文献1に記載されているような添加成分が無くても15℃から100℃までの温度域における耐水素脆性を向上できる、Fe−Ni系薄板を提供することである。

すなわち本発明は、質量%で、Ni+Co:28.0〜52.0%(但し、Coは0〜6.0%)、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下、残部はFe及び不可避的不純物からなる、厚さ0.5mm以下のFe−Ni系合金薄板であって、 前記Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比が、1.2〜5.0であり、 前記Fe−Ni系合金薄板に水素を吸収させた後、昇温脱離分析装置を用いて分析したとき、前記Fe−Ni系合金薄板の15℃から100℃までの水素放出速度が、0.0001ppm/s以下である、Fe−Ni系合金薄板である。 好ましくは、前記Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比が2.3以上である。 好ましくは、前記昇温脱離分析装置を用いて水素放出速度の分析を行ったとき、前記Fe−Ni系合金薄板の15℃から100℃までの水素放出量が、0.1ppm以下である。

本発明によれば、良好な耐水素脆性を有する、Fe−Ni系合金薄板を提供することができる。

本発明例の試料表面の光学顕微鏡写真である。

本発明例と比較例との水素放出特性を表したグラフである。

他の本発明例の試料表面の光学顕微鏡写真である。

他の本発明例の試料表面の光学顕微鏡写真である。

本発明例の水素放出特性を表したグラフである。

以下、本発明の実施形態であるFe−Ni系合金薄板ついて説明する。 本実施形態におけるFe−Ni系合金薄板は、質量%(以下、単に「%」と記す。)で、Ni+Co:28.0〜52.0%(但し、Coは0〜6.0%)、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成を有するFe−Ni系合金を適用する。本発明で規定する組成を有するFe−Ni系合金は、所望の熱膨張係数を得るために必要な組成を有するものである。また、本発明のFe−Ni系合金薄板を上記の組成範囲内に収めることで、結晶構造を面心立方構造に調整し易くすることができる。これにより、例えばフェライト系ステンレスなど体心立方構造と比較して格子間距離が狭くなり水素吸収性を抑制することができるため、耐水素脆性を向上できる傾向にある。

Ni及びCoは、所望の熱膨張係数を得るために必要な元素である。Ni+Co含有量が28.0%未満ではオーステナイト組織が不安定となりやすく、一方52.0%を越えると熱膨張率が上昇し、低熱膨張特性を満足しないことから、Ni+Coの含有量は28.0〜52.0%とする。好ましいNi+Co含有量の下限は35.0%であり、さらに好ましい下限は37.0%である。好ましいNi+Co含有量の上限は43.0%であり、さらに好ましい上限は41.0%である。なお、Coは必ずしも含有されている必要はなく、0%でも良いが、CoにはFe−Ni系合金を高強度とする作用があるため、6.0%までの範囲で、含有させることができる。これは特に厳しいハンドリング性を求められるような場合に有効である。

Si、Mnは通常Fe−Ni系合金では、脱酸を目的に微量含有されているが、過剰に含有すれば偏析を起こし易くなるため、Si含有量は0.5%以下とし、Mnの含有量は1.0%以下とする。なお、SiとMnの下限は特に限定しないが、前述のように脱酸元素として添加されることから、例えば、Siは0.05%程度、Mnも0.05%程度は少なからず残留する。上記の元素以外は実質的にFeおよび不可避的不純物とすることができるが、本発明の効果を阻害しない範囲で本明細書にて説明した元素以外の元素が含まれていてもよい。例えば不純物として含有される元素であって、特に制限の必要な元素としてCがあり、例えば、エッチングを行う用途に使用する場合は、エッチング性の阻害を抑制しないようにCの上限を0.05%に制限すると良い。また、プレス打抜き性を向上させる場合はS等の快削性元素を0.020%以下で含有させても良く、熱間加工性を向上させるようなB等の元素を0.0050%以下で含有させても良い。

本実施形態のFe−Ni系合金薄板は、結晶粒の平均アスペクト比を1.2〜5.0に調整することが重要である。結晶粒の平均アスペクト比を上記の範囲に収めることで、本実施形態のFe−Ni系合金薄板には適度な塑性歪みが付与され、転位による水素のトラップが高まるため、15℃から100℃までの水素脆化の主要因と考えられる拡散性水素の移動を15℃から100℃までの範囲で抑制することができると推定される。結晶粒の平均アスペクト比が5.0超となる場合は、Fe−Ni系合金薄板に過度な塑性歪みが付与され、水素をトラップする能力が高くなるが、薄板材の硬度が高くなりすぎることによる加工性の低下を招く傾向にあるため、好ましくない。また、結晶粒の平均アスペクト比が1.2未満の場合、水素をトラップする能力の低下が懸念され、Fe−Ni系合金薄板の強度が低下する傾向にあり、例えばリードフレームやメタルマスク等の製品用途に適さない可能性がある。好ましい平均アスペクト比の上限は4.7であり、より好ましい平均アスペクト比の上限は、4.5である。また、平均アスペクト比の好ましい下限は2.3であり、より好ましい平均アスペクト比の下限は3.0であり、さらに好ましい平均アスペクト比の下限は3.3である。ここで本実施形態における「結晶粒のアスペクト比」は、Fe−Ni系合金薄板表面を光学顕微鏡(図1での倍率は200倍)で観察し、およそ300〜400μm×200〜300μmの視野内で確認できた結晶粒をランダムで10個選択してアスペクト比を測定し、それらの平均値を取った値である。また本実施形態におけるアスペクト比は、一番長い粒子径を長軸径、長軸径を二等分する位置で直交する粒子径を短軸径として、長軸径/短軸径の値から導出することができる。ここで結晶粒をより観察し易くするために、薄板表面を酸性溶液で溶かしてもよい。また本発明における結晶粒の平均結晶粒径は、本発明の効果をより得られやすくなるため、10μm〜40μmであることが好ましい。

本実施形態の結晶粒における円形度は、0.9未満であることが好ましい。円形度を上述した範囲内に調整することで、後述する水素脆化特性がより向上する傾向にあり、薄板の強度低下を抑制する効果も得ることが可能である。ここで円形度とは、4π×面積/(周長)2で導出でき、値が1に近付くほど真円形状に近いことを示す。

本実施形態のFe−Ni系合金薄板は、15℃から100℃までの水素放出速度が0.0001ppm/s以下である。この特徴を有する本実施形態のFe−Ni系合金薄板は、水素が発生する環境において、100℃以下における水素の移動を抑制する効果を発揮する。例えば硫酸や塩酸などのエッチング溶液を用いてFe−Ni系合金といった高合金材をエッチングした場合、水素が不可避に発生する。この水素は材料に吸収され、さらに材料内に拡散することで水素脆化を引き起こす要因となるが、本実施形態のFe−Ni系合金薄板は上記の特徴により低温での薄板中における水素の移動が抑制されている為、水素脆化の要因となる拡散性水素量が少なく、エッチング時の耐水素脆性を向上させることが可能である。好ましくは、15℃から100℃までの水素放出速度が0.00009ppm/s以下である。水素放出速度の下限は特に限定しないが、完全に0とすることは困難であるため、例えば0.00001ppm/sと定義することができる。また耐水素脆性をより向上させるために、本実施形態のFe−Ni系合金薄板の15℃から100℃までにおける水素放出量は、0.1ppm以下であることが好ましい。より好ましくは、0.08ppm以下であり、さらに好ましくは、0.05ppm以下である。なお本実施形態では、水素放出速度を昇温脱離法で測定すれば良く、試料に水素をチャージ(本実施形態では、150℃で4時間程度)させた後、水素放出速度、水素放出量を測定すれば良い。

本実施形態のFe−Ni系合金薄板は、冷間圧延工程を経て製造することができる。冷間圧延工程を経て得られるFe−Ni系合金薄板は、所定の幅を有し、長尺状の帯状材の形態とすることができる。この長尺状の帯状材の形態の場合、リング状に巻かれたコイル体を成していることが多い。この冷間圧延工程において、圧延形態を最適に発揮するためには、仕上冷間圧延後の厚さは0.5mm以下とすることが好ましい。より好ましくは0.2mm以下であり、さらに好ましくは、0.15mm以下であり、特に好ましくは0.1mm以下である。なお下限は特に限定しないが、材料が薄すぎると形状変化が生じやすくなる傾向にあるため、0.01mmと設定することが好ましい。より好ましくは、0.02mm以上である。また本発明のFe−Ni系合金薄板は、長尺状の帯状材の形態を有し、400mm以上といった広幅な薄板に適用することが好ましい。より好ましい板幅の下限は500mmであり、さらに好ましい板幅の下限は600mmである。また板幅の上限特に限定しないが、例えば1200mmと設定することができる。好ましい板幅の上限は1100mmであり、さらに好ましくは1000mmである。上述した特徴を有する本発明のFe−Ni系合金薄板は、エッチング時の耐水素脆性を向上させることができるので、メタルマスク材やリードフレーム材に適する。またその他にも、低水素吸収性・低水素放出性を必要とする部材(例えば、水素センサーのカバーなど)に使用することが可能である。

続いて、本発明のFe−Ni系合金薄板を得ることができる、製造方法の一例について説明する。この製造方法の一例では、冷間圧延工程において、複数の冷間圧延を行う。この複数の冷間圧延を行う冷間圧延工程では、最後に行う冷間圧延を仕上冷間圧延とし、それまでに行う冷間圧延を中間冷間圧延とする。また、この冷間圧延は、ロール圧延を用いることができる。この一例の製造方法では、厚さが2mm〜5mm程度の冷間圧延用素材に対して中間冷間圧延を行い、中間冷延素材を得る。なお冷間圧延用素材や中間冷延素材の「素材」とは、リング状に巻き回されている帯状材の形態や、その帯状材を切断して作製された矩形状の薄板も含む。この中間冷延素材は、熱間圧延後の熱延素材を冷間圧延することにより得ることができ、目的・用途により各種圧延条件を適宜調整することが可能である。好ましくは、熱延素材に対して圧下率85%以上の中間冷間圧延を行い、中間冷延素材を得る。なお、この中間冷間圧延は複数の冷間圧延に分けて行うことができ、その冷間圧延の間には適宜焼鈍工程を入れることができる。それぞれの冷間圧延の圧延率を高くすることにより、冷間圧延や焼鈍の工程の回数を減らすことができる。好ましい圧下率は87%以上であり、更に好ましくは90%以上である。なお、圧下率の上限は特に定めないが、圧下率が99%を超えると、過大な圧延時間によるコストの増大を招く可能性があるため、上限は99%とするのが現実的である。この圧下率の数値は、複数の冷間圧延を行う場合、中間冷間圧延の合計の圧下率を示している。

本発明に係る製造方法は、中間冷間圧延工程を終えた中間冷延素材に対して、800℃以上の温度で再結晶焼鈍を行う。この工程により、加工硬化した薄板の歪みを除去し軟化させ、最後の仕上冷間圧延により所望の板厚と機械特性を得やすくなる。焼鈍温度が800℃未満であると材料が十分に軟化しないおそれがある。また焼鈍温度の上限は特に限定しないが、高すぎると所望の特性が得られない可能性があるため、1100℃と設定することができる。好ましい焼鈍温度の下限は850℃であり、より好ましい焼鈍温度の下限は1000℃である。尚、この再結晶焼鈍は、所望の温度に設定された加熱炉に中間冷延素材を連続的に通して行うことができる。例えば、中間冷延素材がリング状に巻かれたコイル体の形態を有し、そのコイル体の状態から引き出し、加熱炉を通り、再度リング状に巻き取りコイル体とする方法で行うことができる。また焼鈍工程は少なくとも一回行えばよい。

本発明に係る製造方法では、前述した再結晶焼鈍後の中間冷延素材に仕上冷間圧延を行い、Fe−Ni系合金薄板を得る。この仕上冷間圧延の圧下率は50%以下に調整することが好ましい。好ましい上限は、40%である。上記の範囲内で圧延を行うことにより、適度な塑性歪みをFe−Ni系合金薄板に付与し、Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比を所望の範囲に調整することが可能となる。この圧下率が大きすぎると、Fe−Ni系合金薄板の結晶粒の平均アスペクト比が過大となる傾向にある。圧下率の下限は特に限定しないが、圧下率が低すぎると所望の板厚への調整が困難になるあるため、15%以上と設定することができる。また本実施形態の製造方法においては、仕上冷間圧延は、薄板表面の疵を抑制しつつ所望の特性を得るために、1パスで圧延することが好ましい。

本発明に係る製造方法では、仕上冷間圧延工程を終えたFe−Ni系合金薄板に対して、本発明の効果を阻害しない程度に再結晶温度未満の焼鈍を行ってもよい。例えば、歪取り焼鈍は、温度400〜700℃で0.2〜2.0min程度実施することが出来る。 以上、本発明に係る製造方法の一例について説明したが、本発明のFe−Ni系合金薄板の特徴である平均アスペクト比と水素放出速度を達成できる範囲内で、各種製造条件を適宜変更してもよい。

(実施例1) まず成分組成が異なる二種類の冷間圧延用素材を準備した。これらの素材の組成を表1に示す。表1に記載した冷間圧延用素材に中間冷間圧延、再結晶焼鈍、仕上冷間圧延を施し、本発明例の試料(本発明例1、2)を作製した。中間冷間圧延工程時の合計の圧下率は本発明例1、2ともに90%程度であり、再結晶焼鈍時の温度は900℃であった。仕上冷間圧延時の圧下率は、本発明例1は35%、本発明例2は45%であり、厚さを0.08mmに調整した試料を作製した。また比較例として、板厚0.3mmのフェライト系ステンレス素材(SUS430)を圧延し、本発明例と同じ0.08mmの板厚としたものを比較例とした。なお比較例は、仕上冷間圧延の前に再結晶焼鈍は施さなかった。前述の仕上冷間圧延を終えた本発明例1、2および比較例から、各種試験片を採取し、昇温脱離分析装置(株式会社アールデック製昇温脱離分析装置、HTDS‐003)による水素放出速度の測定を行った。まず、水素雰囲気下に水素吸収条件:150℃×4時間で各種試験片に水素を吸収させ、その後、昇温速度:200℃/時間の条件で水素放出速度の分析を行った。測定結果を図2に示す。図2では、本発明例1をNo.1、本発明例2をNo.2、比較例をNo.11と記載しており、実線が水素放出速度、破線が水素量(水素放出量)である。なお水素を吸収させる前の本発明例1、本発明例2、比較例の試料に対して、水素放出速度を測定した(上記と同様に、昇温脱離分析装置を用いて、水素吸収を行わないで、昇温速度:200℃/時間で分析を行った)結果、0〜300℃の範囲における水素放出量が0.01ppm以下であることを確認した。

図2の結果より、本発明例1および本発明例2の水素放出速度のピークは150℃付近であり、15℃から100℃での水素放出速度が0.0001ppm/s以下であった。対して比較例は約80℃で水素放出速度のピークが確認され、55℃の時点で水素放出速度が0.0001ppm/sを超えていることも確認した。さらに100℃の時点で本発明例1および本発明例2の水素放出量が約0.02ppm程度であることに対して、比較例の水素放出量は約0.2ppm程度と、本発明例のおよそ10倍の水素放出量であることも確認し、本発明例1、2の試料は15℃から100℃における水素放出量が0.1ppm以下であり、非常に少ないことを確認した。 続いて本発明例1および本発明例2の試料表面を光学顕微鏡を用いて観察した。図1に本発明例2の試料表面写真を示す。観察時の倍率は200倍であり、400×300μmの領域における結晶粒を無作為に10個選択し、平均アスペクト比を求めた。このアスペクト比は、長軸径を一番長い粒子径、短軸径を長軸径を二等分する位置で直交する粒子径として、結晶粒の長軸径/短軸径の値から導出した。結果、本発明例1の平均アスペクト比は3.0であり、本発明例2の平均アスペクト比は2.5であることを確認した。

(実施例2) 次に結晶粒の平均アスペクト比による水素放出特性の差を確認した。本発明例1と同じ組成で冷間加工条件を調整し、平均アスペクト比を4.3とした本発明例3と、本発明例2と同組成で冷間加工条件を調整し平均アスペクト比を3.6とした本発明例4とを準備した。また平均アスペクト比が小さい例として、本発明例1と同組成で平均アスペクト比を2.2に調整した本発明例5と、本発明例2と同組成で平均アスペクト比を1.9に調整した本発明例6とを準備した。本発明例3〜本発明例6の厚みは、0.2mmとした。代表例として、本発明例4と本発明例6との試料の断面写真(倍率:500倍)をそれぞれ図3、図4に示す。図3、図4において、その写真の縦方向が薄板の厚さ方向であり、横方向が薄板の長手方向(圧延方向)である。続いて本発明例3〜本発明例6の試料から各種試験片を採取し、昇温脱離分析装置(株式会社アールデック製昇温脱離分析装置、HTDS‐003)による水素放出速度の測定を行った。条件は実施例1と同様に、水素雰囲気下に水素吸収条件:150℃×4時間で各種試験片に水素を吸収させ、昇温速度:200℃/時間の条件で水素放出速度の分析を行った。図5に水素放出速度の測定結果を示す。図5の結果より、平均アスペクト比が大きい本発明例3および本発明例4の試料は、100℃付近の水素放出速度が本発明例5、6よりも抑制されていることが確認できた。

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