首页 / 专利库 / 微电子学 / 抗蚀剂掩模 / Photomask, method for forming resist pattern, and method for manufacturing master information carrier

Photomask, method for forming resist pattern, and method for manufacturing master information carrier

阅读:518发布:2024-01-12

专利汇可以提供Photomask, method for forming resist pattern, and method for manufacturing master information carrier专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a photomask and a method for forming a resist pattern by which a fine pattern can be more stably formed, and to provide a method for manufacturing a master information carrier. SOLUTION: The photomask 3 is to be used for exposure in a contact state with a resist 2 and has a rough surface area 35 on the surface to be in contact with the resist 2. The effective contact area of the rough area 35 with the resist is extremely small, which prevents peeling of the resist, gives preferable separating property, and prevents a pattern defect and degradation in the pattern accuracy. COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI,下面是Photomask, method for forming resist pattern, and method for manufacturing master information carrier专利的具体信息内容。

  • レジストと接触させた状態で露光を行うためのフォトマスクであって、前記レジストと接触する側の面に粗面領域を備えていることを特徴とするフォトマスク。
  • 前記レジストと接触する側の面に、抜気用凹溝が形成されている請求項1に記載のフォトマスク。
  • 前記レジストと接触する側の面に、レジストパターンに対応した遮光膜パターンが形成された平滑面を備えている請求項1に記載のフォトマスク。
  • 基体表面にレジストを塗布する工程と、前記レジストと接触する側の面に粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストの表面に接触させる工程と、前記レジストと前記フォトマスクを密着させる工程と、前記フォトマスクに照射する照射光により前記レジストを露光する工程と、前記レジストと前記フォトマスクとを離間する工程と、前記レジストを現像する工程とを備えたことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  • 前記レジストと前記フォトマスクとを密着させる工程において、真空引きを行う請求項4に記載のレジストパターン形成方法。
  • 前記基体表面にレジストを塗布する工程の後に、前記レジストの表面に抜気用凹溝を形成する工程をさらに備えた請求項4又は5に記載のレジストパターン形成方法。
  • 非磁性基体の表面にレジストを形成する工程と、
    粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストに、前記粗面領域と前記レジスト膜の表面とが接触した状態で密着させる工程と、
    前記レジストを露光した後、前記レジストと前記フォトマスクとを離間させ前記レジストを現像して、前記フォトマスクのパターンに対応したレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、
    前記レジストの表面及び前記レジスト凹所を通じて露出させた前記非磁性基体表面に強磁性薄膜を堆積する工程と、
    前記レジストを前記レジスト表面に堆積した前記強磁性薄膜とともに除去して前記非磁性基体表面上に情報信号に対応した強磁性薄膜パターンを形成する工程とを備えたことを特徴とするマスター情報担体の製造方法。
  • 非磁性基体の表面にレジストを形成する工程と、
    粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストに、前記粗面領域と前記レジストの表面とが接触した状態で密着させる工程と、
    前記レジストを露光した後、前記レジストと前記フォトマスクとを離間させ前記レジストを現像して、前記フォトマスクのパターンに対応したレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、
    前記レジストをマスクにしてエッチングを行い、前記レジスト凹所を通じて露出させた前記非磁性基体表面に基体凹所を形成する工程と、
    前記レジスト表面に強磁性薄膜を堆積し、前記基体凹所に前記強磁性薄膜を埋め込む工程と、
    前記基体凹所に埋め込んだ強磁性薄膜を残した状態で、前記レジスト及び前記レジストの表面に堆積した前記強磁性薄膜を除去して、前記非磁性基体表面に情報信号に対応した強磁性薄膜パターンを形成する工程とを備えたことを特徴とするマスター情報担体の製造方法。
  • 非磁性基体の表面に強磁性薄膜を形成する工程と、
    前記強磁性薄膜の表面にレジストを形成する工程と、
    粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストに、前記粗面領域と前記レジストの表面とが接触した状態で密着させる工程と、
    前記レジストを露光した後、前記レジストと前記フォトマスクとを離間させ前記レジストを現像して、前記フォトマスクのパターンに対応したレジストを残存させ、かつ前記強磁性薄膜を露出させる工程と、
    前記強磁性薄膜上に前記残存するレジストをマスクにしてエッチングを行い露出させた前記強磁性薄膜を除去する工程と、
    前記マスクとして用いたレジストを除去して前記非磁性基体の表面に情報信号に対応した強磁性薄膜パターンを形成する工程とを備えたことを特徴とするマスター情報担体の製造方法。
  • 前記レジストの一部を露光した後、前記レジストを現像して、前記レジストの表面に排気用凹溝を形成する工程をさらに備えており、
    前記フォトマスクと前記レジストとを密着させる工程において、前記密着は前記排気用凹溝を介して真空引きすることにより行なう請求項7から9のいずれかに記載のマスター情報担体の製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、密着露光に用いるフォトマスク及びレジストパターン形成方法及びディジタル情報信号を磁気記録媒体に記録するために用いられるマスター情報担体の製造方法に関する。

    現在、磁気記録再生装置は、小型でかつ大容量のものを実現するために、高記録密度化の傾向にある。 代表的な磁気記録再生装置であるハードディスクドライブの分野においては、すでに面記録密度が60Gbit/in 2 (93Mbit/mm 2 )を超える装置が商品化されており、現在では、面記録密度が100Gbit/in 2 (155Mbit/mm 2 )の装置の実用化が予想されるほどの急峻な技術の進歩が認められる。

    このような高記録密度化が可能になった技術的背景として、磁気記録媒体及びヘッド・ディスクインターフェースの性能の向上やパーシャルレスポンス等の新規な信号処理方式の出現による線記録密度の向上があげられる。

    しかし、近年では、トラック密度の増加傾向が線記録密度の増加傾向を大きく上回り、面記録密度の向上の主な要因となっている。 これは、従来の誘導型磁気ヘッドに比べて再生出性能がはるかに優れた磁気抵抗効果素子(MR素子)や巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)を用いた薄膜磁気ヘッドの実用化によるものである。

    現在、GMRヘッドの実用化により、1μm以下のトラック幅信号を高いS/N比をもって再生することが可能となっている。 一方、今後のさらなるヘッド性能の向上に伴い、更に狭トラックピッチ化が進むものと予想されている。

    さて、磁気ヘッドがこのような狭トラックを正確に走査し、信号をS/N良く再生するためには、磁気ヘッドのトラッキングサーボ技術が重要な役割を果たしている。 現在のハードディスクドライブでは、ディスクの1周、すなわち度にして360度中において、一定の角度間隔でトラッキング用サーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック信号等が予め記録された領域を設けている(以下、「プリフォーマット」という)。 磁気ヘッドは、一定間隔でこれらの信号を再生することにより、ヘッドの位置を確認、修正しながら正確にトラック上を走査することができるのである。

    前記のトラッキング用サーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック信号等は、ヘッドが正確にトラック上を走査するための基準信号となるものであるので、その記録時には、正確な位置決め精度が要求される。 現在のハードディスクドライブでは、ディスクをドライブに組み込んだ後、専用のサーボ記録装置を用いて厳密に位置制御された磁気ヘッドによりプリフォーマット記録が行われている。

    従来、前記のような専用のサーボ記録装置を用いた磁気ヘッドによるサーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック信号のプリフォーマット記録においては、以下のような課題があった。 まず第1に、磁気ヘッドによる記録は、基本的にヘッドと媒体との相対移動に基づく線記録である。 このため、専用のサーボ記録装置を用いて磁気ヘッドを厳密に位置制御しながら記録を行う前記の方法では、プリフォーマット記録に多くの時間を要するとともに、専用のサーボ記録装置が相当に高価であることにも起因して、非常にコスト高となる。

    第2に、ヘッド・媒体間スペーシングや記録ヘッドのポール形状による記録磁界の広がりのため、プリフォーマット記録されたトラック端部の磁化遷移が急峻性にかけるという点がある。 現在のトラッキングサーボ技術は、ヘッドがトラックをはずれて走査した際の再生出力の変化量によって、ヘッドの位置検出を行うものである。

    したがって、プリフォーマット記録された信号トラックには、サーボ領域間に記録されたデータ情報信号を再生する際のようにヘッドがトラック上を正確に走査した際のS/Nに優れるだけではなく、ヘッドがトラックをはずれて走査した際の再生出力変化量、すなわちオフトラック特性が急峻であることが要求される。 前記の課題はこの要求に反するものであり、今後のサブミクロントラック記録における正確なトラッキングサーボ技術の実現を困難なものとしている。

    さて、前記のような磁気ヘッドによるプリフォーマット記録の課題を解決する手段として、特許文献1にはマスター情報担体を用いた技術が提案されている。 この技術は、まず基体の表面にプリフォーマット情報信号に対応する強磁性薄膜パターンが形成されているマスター情報担体の表面を、磁気記録媒体の表面に接触させる、その後、マスター情報担体に形成された強磁性薄膜パターンを磁化させることにより、強磁性薄膜パターンに対応する磁化パターンを磁気記録媒体に記録するというものである。

    このプリフォーマット記録技術によれば、記録媒体のS/N比、インターフェース性能等の他の重要性能を犠牲にすることなく、良好なプリフォーマット記録を効率的に行うことができる。

    一方、マスター情報担体に形成される強磁性薄膜パターンは、ハードディスクの高密度化に伴い、より微細なパターンが求められる。
    半導体集積回路(LSI)の高集積化には、フォトリソグラフィにおける高密度パターン形成技術とレジスト材料の開発が求められるが、マスター情報担体の高密度化にも同様の開発が必要となる。

    フォトリソグラフィ装置としては、マスクアライナー又はステッパーなどが用いられ、パターンの微細化に伴い、光源の波長は、g線(436nm)、i線(365nm)、エキシマレーザー光(248nm)などのように短波長側に推移していっている。 一方、レジスト材料も露光波長に適した材料開発が行われている。

    高精度なショットつなぎ合わせが要求されるステッパーに対し、ウエハー全面の一括露光ができるマスクアライナーは設備単価が安く、LSI以外の薄膜部品デバイスにはよく用いられる装置である。 しかし、マスクアライナーはステッパーに比べてパターン解像度が悪く、一般的にはサブミクロンオーダーの微細パターンの形成には適さない。

    この対策として、特許文献2には段差を設けたレジストとフォトマスクをコンタクトし真空引きを行った後、露光する方法が提案されている。 この方法によれば、レジストとフォトマスクとの間に介在するエアーギャップが無くなり、レジストとフォトマスクの密着性が向上するので、マスクアライナーにおいても高解像度のパターンが得られる。

    また、特許文献3には、フォトマスクの表面に凹凸を設け、パターン形成したフォトマスクの凸部とレジスト表面を接触し、真空引きをすることによりフォトマスクの凸部とレジストを密着する方法が提案されている。

    また、特許文献4には、基体とフォトマスクとの離間の際のレジスト剥離を防止する方法が提案されている。

    図11は、特許文献2に開示されているパターン形成方法を用いたマスター情報担体の製造方法の断面図である。 図11(a)に示すように、非磁性基体11上にレジスト2を塗布する。 図11(b)、(c)に示すように、フォトマスク36のパターン形成領域以外の一部を露光・現像することによりレジスト表面に抜気用凹溝251を設ける。

    図11(d)に示すように、ディジタル情報信号に対応したパターンを有するフォトマスク31を凸部252に接触させ、抜気用凹溝251を介して真空引き7を行う。 このことにより、フォトマスク31と凸部252の密着性を高め、UV光4を照射する。 その後、非磁性基体1の裏面を真空引きすると同時に、抜気用凹溝251を通じて窒素ガスを流入し、フォトマスク31と非磁性基体11とを離間する。 次に、現像することにより、図11(e)に示すように、レジスト凸部252上にディジタル信号に対応したレジストパターン211を形成する。

    特開平10−40544号公報

    特開2003−029424号公報

    特開昭62−005243号公報

    特開平8−6235号公報

    マスター情報担体を用いた前記の方法では、マスター情報担体に形成されたディジタル情報信号に対応する強磁性薄膜の形状及びパターン配列が磁気記録媒体にプリフォーマット記録される。 したがって、良好な磁気信号特性を得るためにはマスター情報担体に形成された強磁性薄膜のパターンが精度良く形成されることが必要である。

    しかしながら、前記のような従来のパターン形成方法には以下のような問題があった。

    図12は、さらに微細なレジストパターンを形成する際の、フォトマスクと基体(レジストを含む)を密着させる手段である真空引き工程の断面図である。 図12(a)のように、フォトマスク3と基体1の密着性を高めるために、真空引き7を強くすると、図12(b)に示すようにフォトマスク3に歪み255が生じる。 そのため、パターン形成領域を含む凸部252にエアーギャップ8ができ、露光するとUV光の回り込みが生じ、微細なパターンの形成が困難になるという問題があった。 また、フォトマスクと接触するレジスト凸部252の端に応力が集中し、それによりレジストが歪み、パターン形状に影響を及ぼす可能性もある。

    図13は、フォトマスクの歪みを抑えるようにした構成の真空引き工程の断面図である。 図13(a)の構成は、レジスト凸部252を広くしている。 図13(b)の構成は、レジスト凸部252の数を増やして配置している。

    図14は、別の例に係る真空引き工程の断面図である。 図14は特許文献3に開示されている構成である。 図14(a)に示すように、フォトマスク3と基体1の密着性を良くするために、フォトマスクに抜気用凹溝253が設けられている。 抜気用凹溝253を介して真空引き7を強くすると、図14(b)に示すように、フォトマスク3に歪み255が生じる。

    このため、パターン形成領域を含むフォトマスクの凸部254にエアーギャップ8ができ、露光するとUV光の回り込みが生じ、微細なパターンの形成が困難になってしまう。 また、フォトマスク3と接触するフォトマスク凸部254の端に応力が集中し、それによりレジスト2が歪み、パターン形状に影響を及ぼす可能性もある。

    図15は、図14の構成におけるフォトマスクの歪みを抑えるようにした構成の真空引き工程の断面図である。 図15(a)の構成は、抜気用凹溝253の幅を狭くしてフォトマスクの凸部254を広くしている。 図15(b)の構成は、フォトマスクの凸部254の数を増やして配置している。

    これらの構成においては、フォトマスク3とレジスト2の接触面積が大きくなり、露光後にレジスト2とフォトマスク3が貼り付くという別のプロセス上の問題がある。 基体1とフォトマスク3とを無理に離間すると、レジスト剥離が発生し、パターンに欠陥を生じたり、精度が悪化してしまう。

    図16は、レジスト剥離の対策を施した構成の断面図である。 図16(a)のように、フォトマスク3の表面にレジストとの離型性に優れた離間層9を予め形成している。 この構成では、露光工程において図16(b)に示すように、離間層9がフォトマスク13とレジスト2間の隙間になってしまう。 そのため、UV光の回り込みが発生し、サブミクロン以下の微細パターンの形成が困難になる。

    図17は、レジスト剥離の対策を施した別の構成の断面図である。 図17は特許文献4に開示されて構成である。 図17(a)に示すように、パターン形成部以外にマスクパターンの遮光膜より膜厚の厚い離間層9を設けている。 この方法では、図17(b)に示すように、離間層9とマスクパターンの遮光膜との膜厚差によって、マスクパターン3とレジスト2とは完全には密着せず、エアーギャップ8ができる。 このため、UV光が回り込み、サブミクロン以下の微細パターンの形成は困難になる。

    本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、マスクアライナーを用いてさらに微細なパターンを、より安定に形成することを可能にできるフォトマスクとレジストパターンの形成方法及びマスター情報担体の製造方法を提供することを目的とする。

    前記目的を達成するため、本発明のフォトマスクは、レジストと接触させた状態で露光を行うためのフォトマスクであって、前記レジストと接触する側の面に粗面領域を備えていることを特徴とする。

    本発明のレジストパターン形成方法は、基体表面にレジストを塗布する工程と、前記レジストと接触する側の面に粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストの表面に接触させる工程と、前記レジストと前記フォトマスクとを密着させる工程と、前記フォトマスクに照射する照射光により前記レジストを露光する工程と、前記レジストと前記フォトマスクとを離間する工程と、前記レジストを現像する工程とを備えたことを特徴とする。

    本発明の第1のマスター情報担体の製造方法は、非磁性基体の表面にレジストを形成する工程と、粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストに、前記粗面領域と前記レジスト膜の表面とが接触した状態で密着させる工程と、前記レジストを露光した後、前記レジストと前記フォトマスクとを離間させ前記レジストを現像して、前記フォトマスクのパターンに対応したレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、前記レジストの表面及び前記レジスト凹所を通じて露出させた前記非磁性基体表面に強磁性薄膜を堆積する工程と、前記レジストを前記レジスト表面に堆積した前記強磁性薄膜とともに除去して前記非磁性基体表面上に情報信号に対応した強磁性薄膜パターンを形成する工程とを備えたことを特徴とする。

    本発明の第2のマスター情報担体の製造方法は、非磁性基体の表面にレジストを形成する工程と、粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストに、前記粗面領域と前記レジストの表面とが接触した状態で密着させる工程と、前記レジストを露光した後、前記レジストと前記フォトマスクとを離間させ前記レジストを現像して、前記フォトマスクのパターンに対応したレジスト凹所を形成し、前記レジスト凹所に前記非磁性基体の表面を露出させる工程と、前記レジストをマスクにしてエッチングを行い、前記レジスト凹所を通じて露出させた前記非磁性基体表面に基体凹所を形成する工程と、前記レジスト表面に強磁性薄膜を堆積し、前記基体凹所に前記強磁性薄膜を埋め込む工程と、前記基体凹所に埋め込んだ強磁性薄膜を残した状態で、前記レジスト及び前記レジストの表面に堆積した前記強磁性薄膜を除去して、前記非磁性基体表面に情報信号に対応した強磁性薄膜パターンを形成する工程とを備えたことを特徴とする。

    本発明の第3のマスター情報担体の製造方法は、非磁性基体の表面に強磁性薄膜を形成する工程と、前記強磁性薄膜の表面にレジストを形成する工程と、
    粗面領域を含むフォトマスクを前記レジストに、前記粗面領域と前記レジストの表面とが接触した状態で密着させる工程と、前記レジストを露光した後、前記レジストと前記フォトマスクとを離間させ前記レジストを現像して、前記フォトマスクのパターンに対応したレジストを残存させ、かつ前記強磁性薄膜を露出させる工程と、前記強磁性薄膜上に前記残存するレジストをマスクにしてエッチングを行い露出させた前記強磁性薄膜を除去する工程と、前記マスクとして用いたレジストを除去して前記非磁性基体の表面に情報信号に対応した強磁性薄膜パターンを形成する工程とを備えたことを特徴とする。

    本発明によれば、フォトマスクの下面の一部を粗面化しているので、レジスト剥離を防止でき良好な離間性が実現でき、パターン欠陥を防ぎパターン精度の悪化を防止することができる。

    本発明によれば、フォトマスクの下面の一部を粗面化しているので、粗面部分の実効的なレジストとの接触面積はごく僅かとなり、レジスト剥離を防止でき良好な離間性が実現できる。 このことにより、パターン欠陥を防ぎパターン精度の悪化を防止することができる。

    前記本発明のフォトマスクにおいては、前記レジストと接触する側の面に、抜気用凹溝が形成されていることが好ましい。 この構成によれば、抜気用凹溝を通じて真空引きが可能になり、フォトマスクとレジストとの密着性を高めることができ、露光時の光の回り込みをより確実に防止でき、パターンの安定形成が可能となる。

    また、前記レジストと接触する側の面に、レジストパターンに対応した遮光膜パターンが形成された平滑面を備えていることが好ましい。

    前記本発明のレジストパターン形成方法においては、前記レジストと前記フォトマスクとを密着させる工程において、真空引きを行うことが好ましい。

    また、前記基体表面にレジストを塗布する工程の後に、前記レジストの表面に抜気用凹溝を形成する工程をさらに備えたことが好ましい。 この構成によれば、抜気用凹溝を通じて真空引きが可能になり、フォトマスクとレジストとの密着性を高めることができ、露光時の光の回り込みをより確実に防止でき、パターンの安定形成が可能となる。

    前記本発明の各マスター情報担体の製造方法においていては、前記レジストの一部を露光した後、前記レジストを現像して、前記レジストの表面に排気用凹溝を形成する工程をさらに備えており、前記フォトマスクと前記レジストとを密着させる工程において、前記密着は前記排気用凹溝を介して真空引きすることにより行なうことが好ましい。 この構成によれば、フォトマスクとレジストとの密着性を高めることができ、露光時の光の回り込みをより確実に防止でき、パターンの安定形成が可能となる。

    以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

    (実施の形態1)
    図1は、実施の形態1の第1の例に係るフォトマスクの断面図である。 本図は、フォトマスク3を基体1上のレジスト2の表面に密着させた状態を示している。 フォトマスク3は、透明基板34に遮光膜33を形成したものである。 遮光膜33は、フォトマスク3の上下面のうち、レジスト2と接触する側に下面38を形成している。 遮光膜33は、透光部32により所定の形状パターンを形成した領域と粗面領域35とを備えている。 レジスト2のようなポジ型レジストを用いた場合、露光・現像後に透光部32に対応したレジスト抜きパターンがレジスト膜2に形成されることになる。

    図2は、第2の例に係るフォトマスクの断面図である。 フォトマスク3の下面38に、粗面領域35及び透光部32を備えている点は図1の構成と同様である。 図2の構成が図1の構成と異なっているのは、粗面領域35は透明基板34に直接形成しているに止まり、粗面領域35には遮光膜33を形成していない点である。 図2の構成は、粗面領域35をマスクとして作用させない場合に用いることができる。

    なお、図2に示した粗面領域35を、図1のフォトマスク3において、単に遮光膜33を除いた構成とした場合には、フォトマスク3をレジスト2上に載置すると、粗面領域35とレジスト2との間には、遮光膜33の厚み分の隙間が形成されることになる。 しかしながら、真空引き、加圧等により、フォトマスク3をレジスト2に密着させると、粗面領域35はレジスト2に接触することになる。 図2は、この接触状態を示している。 このことは、後に説明する図10(c)においても同様である。

    本実施の形態によれば、フォトマスク3とレジスト2とを密着させた場合、粗面領域35とレジスト2との実効的な接触面積はごく僅かであるため、露光後にフォトマスク3と基体1(レジスト2を含む)とは良好な離間性を実現できる。 このことにより、レジスト剥離を防止でき、剥離したレジストがフォトマスクを汚染することもなく、レジストパターンを安定して形成することができる。

    図1及び図2に示すフォトマスク3は、所定の形状パターンを透明基板34の平滑面に形成した場合を示しており、いずれの構成においてもフォトマスク3の平滑面とレジスト2の平滑面とは、真空引き又は加圧により高い密着性を保つことができる。 その結果、光の回り込みを防止でき、サブミクロンの微細パターン形成が可能となる。

    また、粗面領域35上に所定のパターンを形成してもよい。 この構成では、照射されたUV光が粗面領域において回り込むため、サブミクロンの線幅形成は困難であるが、数十μm以上のパターン露光には何ら問題はない。

    図3は、第3の例に係るフォトマスクの断面図である。 本図においても、フォトマスク3を基体1上のレジスト膜2の表面に密着させた状態を示している。 透明基板34に遮光膜33を形成し、遮光膜33が透光部32を含むパターン形成領域と粗面領域35とを備えている点は、図1の構成と同様である。 図3の構成は、下面38に抜気用凹溝253とパターン形成領域を含む凸部254が設けられている。 凸部254には、透光部32を含むパターン形成領域と、粗面領域35とが形成されている。

    図3の構成によれば、抜気用凹溝253を介して真空引き7をすることにより、凸部254とレジスト2の密着性をより高くすることができ、光の回り込み防止による微細パターン形成により有利になる。

    また、レジスト2と接触する凸部254には、粗面領域35が形成されているので、レジスト2と凸部254の実効的な接触面積は小さくなり、露光後の離間が容易になる。 このため、凸部254をフォトマスク3が歪まない程度に広くしても、露光後の離間性に影響は殆ど無く、良好な離間性が得られる。 したがって、この構成においても剥離を防止でき、良好なレジストパターンを安定して形成することできる。

    図4は、第4の例に係るフォトマスクの断面図である。 図1から図3までの構成は、透明基板34の表面の一部を粗面化又は段差形成した後、遮光膜33を形成した例である。 すなわち、図1、3の構成は透明基板34及び遮光膜33の双方が粗面化されており、図2の構成は透明基板34が粗面化されていることになる。 これに対して、図4に示した構成は、透明基板34は粗面化することなく、遮光膜33のみを粗面化した構成である。 この構成であっても、レジスト2と接触する面積はごく僅かとなり、露光後に良好な離間性が実現できる。

    ここで、半導体リソグラフィで一般的に用いられているフォトマスクは、基板材料にガラスや石英を用い、遮光膜としてはクロム等の金属膜を用いている。 この場合、フォトマスク基板の表面性はUV光の乱反射を防ぐために、表面粗さ数nm程度の非常に平滑な面を有している。 しかしながら、このような平滑面とレジスト面とが密着すると、貼り付きが起き易く、レジスト剥離等のパターン不良が発生する。 本実施の形態のフォトマスクは、前記のように、レジストと接触する平滑面の一部を粗らし、レジストとの実効的な接触面積を小さくすることにより、密着露光後の離間性を改善したものである。

    フォトマスクの粗面領域は、パターンにあわせて変化させる。 例えば、フォトマスクの粗面領域に非常に微細なパターンが存在した場合、UV光の回り込みや乱反射のために、微細パターン形成が困難になる。 そのため、非常に微細なパターンが存在する領域は非常に平滑で、それ以外の領域の少なくとも一部を粗面領域にする。 これにより、微細パターン形成と離間性改善を両立させることが可能となる。 言い換えれば、比較的粗いパターンしかない場合は、フォトマスクの粗面領域でのUV光の回り込みや乱反射は、パターン形成に殆ど影響を及ぼさない。 そのため、フォトマスクの粗面領域にパターンを形成しても何ら問題はない。

    粗面領域の形成は、微細パターンを形成する平滑面をレジスト又は金属等でマスクし、表面をケミカルエッチング、ドライエッチング、研磨、又はサンドブラスト等によって、フォトマスク基板の表面を粗らすことによって実現できる。

    本実施の形態のフォトマスクを用いて離間性確認実験を行った結果、フォトマスクの平均表面粗さ30nm以上で離間性が改善し。 また、平均表面粗さをより大きくすることにより、フォトマスク3と基体1(レジスト2を含む)の離間はさらに容易になることも確認できた。

    平均表面粗さが数十nmの粗面領域35上に所定のパターンが形成されたフォトマスクを用いた場合では、粗面領域でのUV光の回り込みが比較的小さく、数μm以上のパターン露光は可能である。

    (実施の形態2)
    図6の各図は、レジストパターン形成方法の第1の例を示す断面図である。 図6(a)は、基体1上にレジスト2を塗布した状態を示している。 図6(b)は、レジスト2の表面にフォトマスク3の下面38を真空引き7によって密着させた状態を示している。 本図に用いたフォトマスク3は、図1に示したフォトマスク3と同様の構成である。

    次に、図6(c)に示すように、フォトマスク3の上面39よりUV光4を照射し、フォトマスクの透光部32を通してレジスト2を露光する。 そして、図6(d)に示すように、フォトマスク3をレジスト2から離間させ、現像することによりレジスト凹所21を形成する。 本実施形態によれば、フォトマスク下面38に粗面化された領域があるので、レジスト2の表面における実効的な接触面積は小さくなり、露光後にフォトマスクが貼り付くことを防止でき、良好な離間性が実現できる。

    図7の各図は、レジストパターン形成方法の第2の例を示す断面図である。 図7(a)は、基体1上にレジスト2を塗布した状態を示している。

    図7(b)は抜気用凹溝の形成工程を示している。 レジスト2の表面にフォトマスク36を密着させた状態で、フォトマスク36の上面よりUV光4を照射し、フォトマスクの透光部37を通してレジスト2を露光する。 そして、図7(c)に示すように、フォトマスク36をレジスト2から離間させ、現像することにより、凸部252と抜気用凹溝251とが形成される。

    ここで、図5は露光量とレジスト段差量との関係を示している。 縦軸のレジスト段差量は、レジストの表面と形成した溝の下面との間の距離のことである。 Etはレジストの残膜厚がゼロになる露光量(しきい値露光量)である。 抜気用凹溝251を形成するのに必要な露光量をE1とすると、E1はEt>E1の関係が成り立つような露光量である。 このことにより、抜気用凹溝251にレジスト2が残存することになる。

    次に、図7(d)に示すように、凸部252にフォトマスク3の下面38を接触させ、基体1の外周部から真空引き7を行うことにより、下面38と凸部252とを密着させる。 本図に用いたフォトマスク3は、図1に示したフォトマスク3と同様の構成である。

    この状態で、フォトマスク3の上面39よりUV光4を照射することにより、透光部32を通じてレジスト2を露光する。 その後、抜気用凹溝251を通じて窒素又は酸素等を流入させ、フォトマスク3を基体1から離間する。 なお、本図では図示していないが、抜気用凹溝251は基体1の外周に至るように形成しており、前記の真空引きや窒素等の流入が可能になる。

    次に、アルカリ現像液を用いて現像し、図6(e)に示したように、凸部252に所定の形状パターンに対応するレジスト凹所21が形成されることになる。

    図7に示した第2の例では、良好な離間性の実現のみならず、以下に示す効果も発揮できる。 すなわち、抜気用凹溝251を通じて真空引きすることにより、抜気用凹溝251が無い平坦なレジスト面と密着させる場合に比べ、下面38のパターンが形成された遮光膜33の平滑面とレジスト2を強くかつ安定に密着させることができる。 その結果、露光時に光の回り込みをより確実に防止でき、サブミクロンのパターンの安定形成が可能となる。

    なお、フォトマスク3として、図1と同様の構成を用いて説明したが、図3、4の構成でもよい。

    (実施の形態3)
    図8から10は、マスター情報担体の製造方法を示す基体断面図である。 図8は、本実施の形態の第1の例に係る製造方法の断面図である。 図8(a)は、抜気用凹溝を形成する露光工程を示している。 フォトマスク36を用いて、非磁性基体11上に塗布された膜状のレジスト2のパターン非形成部の少なくとも一部を露光し現像する。 図8(b)は、パターン形成領域を含む凸部252と抜気用凹溝251が形成された状態を示している。

    次に、図8(c)に示すように、レジスト2の凸部252に接触する表面の一部が粗面であり、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31を接触させる。 本図に用いたフォトマスク31は、図1に示したフォトマスク3と同様の構成である。 次に、抜気用凹溝251を介して真空引き7を行うことにより、フォトマスク31と凸部252とを密着させる。

    この状態で、フォトマスク31の上面39よりUV光4を照射する。 このことにより、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31の透光部32を通じてレジスト2を露光する。 その後、窒素又は酸素を抜気用凹溝251を通じて流入させ、フォトマスク31を非磁性基体11(レジスト2含む)から離間させる。

    なお、本図では図示していないが、前記実施の形態2と同様に、抜気用凹溝251は基体1の外周に至るように形成しており、前記の真空引きや窒素等の流入が可能になる。 このことは、図9、10の構成においても同様である。

    この構成によれば、フォトマスク31はレジスト2の凸部252と接触する面に粗面領域があるので、凸部252におけるフォトマスク31の実効的な接触面積はごく僅かとなり、密着露光後に容易に離間できる。 そのため、レジスト凸部252の面積を広くすることにより、フォトマスク31の歪みを抑えることができる。 すなわち、露光時に高い密着性を維持でき、光の回り込みによるパターン不良を防止でき、良好な形状のレジストパターン211を形成できる。

    フォトマスク31を離間させた後は、図8(d)に示したように、アルカリ現像液を用いて現像することにより、フォトマスク31のパターンに対応したレジスト凹所を形成し、凸部252に基体露出面12を形成する。 次に、図8(e)に示すように、基体露出面12を含むレジストパターン211上に強磁性薄膜6をスパッタ成膜する。 この成膜後、図8(f)に示すようにレジスト2上の強磁性薄膜6を有機溶剤で除去し、強磁性薄膜パターン63を形成する。

    本実施の形態においても、図7に示した実施の形態と同様に、図5に示したように、レジストの残膜厚がゼロになる露光量Etと抜気用凹溝を形成するのに必要な露光量をE1とはEt>E1(図5)の関係になっている。 このような露光量の関係であれば、抜気用凹溝251にレジストが残存する。 このため、その後の工程で抜気用凹溝251上に成膜された強磁性薄膜6はリフトオフレジストと共に除去され、基体露出面12上のみに強磁性薄膜パターンが形成される。

    図9は、本実施の形態の第2の例に係る製造方法の断面図である。 図9(a)は、抜気用凹溝を形成する露光工程を示している。 フォトマスク36を用いて、非磁性基体11上に塗布されたレジスト2のパターン非形成部の少なくとも一部を露光し現像する。 図9(b)は、パターン形成領域を含む凸部252と抜気用凹溝251が形成された状態を示している。

    次に、図9(c)に示すように、レジスト2の凸部252に接触する表面の一部が粗面であり、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31を接触させる。 本図に用いたフォトマスク31は、図1に示したフォトマスク3と同様の構成である。 次に、抜気用凹溝251を介して真空引き7を行うことにより、フォトマスク31と凸部252とを密着させる。

    この状態で、フォトマスク31の上面39よりUV光4を照射する。 このことにより、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31の透光部32を通じてレジスト2を露光する。 その後、窒素又は酸素を抜気用凹溝251を通じて流入させ、フォトマスク31を非磁性基体11(レジスト2含む)から離間させる。

    フォトマスク31を離間させた後は、図9(d)に示したように、アルカリ現像液を用いて現像することにより、フォトマスク31のパターンに対応したレジスト凹所を形成し、ディジタル信号に対応したレジストパターン211が形成される。

    さらに、図9(d)、(e)に示したように、レジストパターン211をマスクにして非磁性基体11をエッチング5し、ディジタル信号に対応したパターンを有する基体凹所13を形成する。 その後、基体凹所13に埋め込むように強磁性薄膜6を成膜後リフトオフすることにより、図9(g)に示したように、強磁性薄膜パターン63が非磁性基体11内に埋め込まれた構造のマスター情報担体が製造できる。

    第2の例においても、第1の例と同様に、フォトマスク31に粗面領域を備えたことにより、離間性が改善されるので、膜剥離によるパターン不良を防止し、良好な形状のレジストパターンを形成できる。

    また、図7、8に示した実施の形態と同様に、排気用凹溝を形成するのに照射する露光量は、Et>E1(図5)の関係になっており、残存したレジスト2上の強磁性膜6をリフトオフした後は、基体凹所13上のみに強磁性薄膜パターン63が形成されることになる。

    なお、図8、9の構成では、フォトマスク31として、図1と同様の構成を用いて説明したが、図3、4の構成でもよい。

    図10は、本実施の形態の第3の例に係る製造方法の断面図である。 図10(a)は、抜気用凹溝251を形成する露光工程を示している。 フォトマスク36を用いて、強磁性薄膜6を成膜した非磁性基体11上に塗布されたレジスト2のパターン非形成部の少なくとも一部を露光し現像する。 図10(b)は、パターン形成領域を含む凸部252と抜気用凹溝251が形成された状態を示している。

    次に、図10(c)に示すように、レジスト2の凸部252に、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31を接触させる。 フォトマスク31は下面38の一部に粗面領域35が形成されている。 本図に用いたフォトマスク31は、図2に示したフォトマスク3と同様の構成である。 次に、抜気用凹溝251を介して真空引き7を行うことにより、フォトマスク31と凸部252とを密着させる。

    この状態で、フォトマスク31の上面39よりUV光4を照射する。 このことにより、ディジタル信号のパターンに対応したフォトマスク31の透光部32を通じてレジスト2を露光する。 その後、窒素又は酸素を抜気用凹溝251を通じて流入させ、フォトマスク31を非磁性基体11(レジスト2含む)から離間させる。 フォトマスク31を離間させた後は、現像することにより、図10(d)に示したように、フォトマスク31のパターンに対応したレジスト2を残存させ、ディジタル信号に対応したレジストパターン211が形成される。

    次に、図10(e)に示したように、レジストパターン211をマスクにして、リアクティブイオンエッチング又はイオンミリング等により強磁性薄膜6をエッチング5した後、レジストパターン211を除去する。 このことにより、図10(f)に示したように、非磁性基体11に強磁性薄膜パターン63が形成されることになる。

    第3の例においても、第1、2の例と同様に、フォトマスク31に粗面領域35を備えたことにより、離間性が改善されるので、膜剥離によるパターン不良を防止し、良好な形状のレジストパターンを形成できる。

    第3の例では、第1、第2の例とは異なり、抜気用凹溝251を形成するのに必要な露光量E1を、レジストの残膜厚がゼロになる露光量Etよりも大きくしている。 このため、図10(b)に示したように、抜気用凹溝251では強磁性薄膜6の表面が露出している。 一方、第1、第2の例と同様に、Et>E1の関係が成り立つ露光量で露光すると、抜気用凹溝251にレジスト2が残存することになる。 この場合であっても、図10(c)に示したフォトマスク31を用いた露光によって抜気用凹溝251の残存レジストは全て感光し、現像後に除去することができる。 したがって、EtとE1との関係がいずれの場合であっても、凸部252上のみにディジタル信号に対応した強磁性薄膜パターンが形成されることになる。

    なお、発明者らの実験の一例では、基体上にレジスト厚約0.7μmをスピンコート塗布し、90℃のホットプレートで1分間ソフトベークした。 その後、パターン非形成領域のレジスト表面にUV照射パワー8mW/cm 2で6秒露光し、現像した。 その結果、凸部252と抜気用凹溝251との段差量が約0.3μmのレジストの凹凸を形成できた。

    次に、フォトマスク31と凸部252とを接触し、真空引きにより密着させて、設計した線幅を得るための最適露光量Eo(図5)で露光し、現像した。 このことにより、サブミクロン領域の線幅においても良好な形状のレジストパターンを得ることができた。

    この方法で作製したマスター情報担体を用いて磁気記録媒体にプリフォーマット記録した後、磁気記録媒体に記録された信号を、ヘッドを用いて読みとることにより信号の評価を行った。 その結果、パターン線幅が0.3μmの細線でも、設計通りの信号が安定して記録されていることを確認した。

    なお、前記各実施の形態では、真空引きや気体の流入によってフォトマスクと基体(レジスト含む)の密着や離間を実施する例について示したが、機械的に圧力を加えたり、張力を加えることにより密着と離間を実現してもよく、両者を組み合わせてもよい。

    また、本発明の実施形態では、フォトマスクに歪みが生ずる場合について示したが、基体が歪む場合でも同様の効果を有する。

    以上、本発明の実施形態について例をあげて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づいた他の実施形態に適用することができる。

    本発明によれば、フォトマスクの下面の一部を粗面化しているので、レジスト剥離を防止でき良好な離間性が実現でき、パターン欠陥を防ぎパターン精度の悪化を防止することができる。 このため、本発明は、例えばハードディスクの高密度化に有用である。

    本発明の実施の形態1の第1の例に係るフォトマスクの断面図。

    本発明の実施の形態1の第2の例に係るフォトマスクの断面図。

    本発明の実施の形態1の第3の例に係るフォトマスクの断面図。

    本発明の実施の形態1の第4の例に係るフォトマスクの断面図。

    露光量とレジスト段差量との関係を示す図。

    本発明の実施の形態2の第1の例に係るパターン形成方法を示す断面図。

    本発明の実施の形態2の第2の例に係るパターン形成方法を示す断面図。

    本発明の実施形態3の第1の例に係るマスター情報担体の製造方法を示す断面図。

    本発明の実施形態3の第2の例に係るマスター情報担体の製造方法を示す断面図。

    本発明の実施形態3の第3の例に係るマスター情報担体の製造方法を示す断面図。

    従来のマスター情報担体の製造方法の一例を示す断面図。

    従来のパターン形成の真空引き工程の第1の例の断面図。

    従来のパターン形成の真空引き工程の第2の例の断面図。

    従来のパターン形成の真空引き工程の第3の例の断面図。

    従来のパターン形成の真空引き工程の第4の例の断面図。

    従来のレジスト剥離対策を施した構成の一例の断面図。

    従来のレジスト剥離対策を施した構成の別の一例の断面図。

    符号の説明

    1 基体 2 レジスト 3,31,36 フォトマスク 4 UV光 5 エッチング 6 強磁性薄膜 7 真空引き 8 エアーギャップ 9 離間層 11 非磁性基体 12 基体露出面 13 基体凹所 21 レジスト凹所 32 透光部 33 遮光膜 34 透明基板 35 粗面領域 38 フォトマスク下面 39 フォトマスク上面 63 強磁性薄膜パターン 211 レジストパターン 251 抜気用凹溝 252 レジスト凸部 253 フォトマスクの抜気用凹溝 254 フォトマスクの凸部

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈