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重炭酸ナトリウム製品

阅读:0发布:2020-09-01

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重炭酸ナトリウム製品において、 重炭酸ナトリウムと、大気温度で固体状態である有機物質を含有する粒子を含み、 前記製品の前記粒子は、粒子内で相互付着した重炭酸ナトリウムの単結晶からなる構造を有し、 前記粒子の95容積%以上は200μm未満の粒径を有し、 前記製品の前記粒子は中空(hollow)であり、前記結晶の外側シェル(outer shell)で形成され、 前記重炭酸ナトリウム及び前記有機物質の総重量を基準としたとき、80%ないし95%の重炭酸ナトリウムを含み、 前記有機物質は、 (a)マルトデキストリン、アラビアガム、澱粉(例:とうもろこし澱粉、じゃがいも澱粉、豆澱粉)、カラギナン、ヒドロキシプロピルセルロース、寒天、ローカストビーンガム(locust bean gum)、ジェランガム、低アシルジェランガム(low acyl gellan gum)、キサンタンガム(xanthan gum)、ペクチン及びブドウ糖繊維(gluco fibre)から選択される少なくとも1種の炭化物 又は、 (b)ポリ(エチレングリコール)(polyethyleneglycol)を含むポリマー物質である、製品。請求項1において、 前記粒子の95容積%以上は150μm未満の粒径を有する、製品。請求項2において、 前記粒子の95容積%以上は125μm未満の粒径を有する、製品。請求項3において、 前記粒子の95容積%以上は100μm未満の粒径を有する、製品。請求項1〜4のいずれか一項において、 平均粒径は50μmないし100μmの範囲内である、製品。請求項4において、 前記粒子の95容積%以上は75μm未満の粒径を有する、製品。請求項6において、 前記粒子の95容積%以上は50μm未満の粒径を有する、製品。請求項7において、 前記粒子の75容積%以上は30μm未満の粒径を有する、製品。請求項1〜8のいずれか一項において、 前記粒子の少なくとも30%が中空である、製品。請求項9において、 前記粒子の少なくとも40%が中空である、製品。請求項10において、 前記粒子の少なくとも50%が中空である、製品。請求項11において、 前記粒子の少なくとも60%が中空である、製品。請求項12において、 前記粒子の少なくとも70%が中空である、製品。請求項13において、 前記粒子の少なくとも80%が中空である、製品。請求項1〜14のいずれか一項において、 前記中空粒子は一般的に楕円形であり、前記シェルは一般的に桿状(rod−like)の結晶からなる、製品。請求項1において、 前記炭水化物はアラビアガムである、製品。請求項1において、 前記炭水化物はマルトデキストリンである、製品。請求項1〜17のいずれか一項において、 前記有機物質又は前記ポリマー物質は食用として適している、製品。ベーキングパウダーにおいて、 請求項1〜18のいずれか一項の重炭酸ナトリウム製品と、 ふくらまし酸源(source of leavening acid)を含む、ベーキングパウダー。請求項19において、 保存強化剤(storage enhancing agent)をさらに含む、ベーキングパウダー。請求項20において、 28重量%ないし30重量%の前記重炭酸ナトリウム製品と、 43重量%ないし47重量%の前記ふくらまし酸源と、 31重量%ないし35重量%の前記保存強化剤を含む、ベーキングパウダー。請求項20又は21において、 前記保存強化剤は低水分小麦粉(low moisture flour)である、ベーキングパウダー。請求項19〜22のいずれか一項において、 前記ふくらまし酸源は、酸性ピロリン酸ナトリウム(sodium acid pyrophosphate)、ピロリン酸カルシウム(monohydrated calcium pyrophosphate)、無水第一リン酸カルシウム(anhydrous monocalcium phosphate)またはリン酸ナトリウムアルミニウム(sodium aluminum phosphate)である、ベーキングパウダー。請求項18の製品を食品用膨張剤として用いる、製品の使用。請求項1〜17のいずれか一項の製品をプラスチック及びゴム材料の生産において発泡剤として用いる、製品の使用。請求項1〜17のいずれか一項の製品を抗菌剤(antimicrobial agent)として用いる、製品の使用。重炭酸ナトリウム製品を生産する方法において、 (i)重炭酸ナトリウムと、大気温度で固体状態である水溶性有機物質を、前記重炭酸ナトリウムの含有量と前記水溶性有機物質の含有量の比率が5:1ないし35:1の範囲内で含む水性混合物を製造し、前記重炭酸ナトリウムと前記有機物質は水相(aqueous phase)に少なくとも部分的に溶解されているステップと、 (ii)前記混合物を霧化(atomize)し、霧化した水滴から50℃ないし70℃の温度で水分を蒸発させて重炭酸ナトリウム製品を生成し、前記製品の粒子は、粒子内で相互付着した重炭酸ナトリウムの単結晶からなる構造を有し、前記粒子の95容積%以上は200μm未満の粒径を有し、前記製品の前記粒子は中空であり、前記結晶の外側シェルで形成されているステップを含み、 前記有機物質は、 (a)マルトデキストリン、アラビアガム、澱粉(例:とうもろこし澱粉、じゃがいも澱粉、豆澱粉)、カラギナン、ヒドロキシプロピルセルロース、寒天、ローカストビーンガム(locust bean gum)、ジェランガム、低アシルジェランガム(low acyl gellan gum)、キサンタンガム(xanthan gum)、ペクチン及びブドウ糖繊維(gluco fibre)から選択される少なくとも1種の炭水化物 又は、 (b)ポリ(エチレングリコール)(polyethyleneglycol)を含むポリマー物質である、方法。請求項27において、 前記水性混合物は重炭酸ナトリウムの懸濁液を含有する、方法。請求項27又は28において、 前記水性混合物は水1リットル当たり100ないし1000gの重炭酸ナトリウムを含む、方法。重炭酸ナトリウム製品を生産する方法において、 (i)水溶液の温度が30℃を超過しないようにする溶解過程によって、大気温度で固体状態である水溶性有機物質の第1水溶液を製造し、前記水溶液は水1リットル当たり0.1ないし40gの前記有機物質を含有するステップと、 (ii)ステップ(i)で製造した前記第1水溶液を50℃ないし65℃範囲の温度まで加熱するステップと、 (iii)本質的に純粋な重炭酸ナトリウムを水1リットル当たり最小100gの量でステップ(ii)の前記第1水溶液に溶解して第2水溶液を製造する一方、前記水相を50℃ないし65℃の温度に維持するステップと、 (iv)前記第2水溶液を霧化し、50℃ないし70℃の温度で霧化した水滴から水分を蒸発させて重炭酸ナトリウムと前記有機物質とからなる粒子を生成するステップとを含み、 前記有機物質は、 (a)マルトデキストリン、アラビアガム、澱粉(例:とうもろこし澱粉、じゃがいも澱粉、豆澱粉)、カラギナン、ヒドロキシプロピルセルロース、寒天、ローカストビーンガム(locust bean gum)、ジェランガム、低アシルジェランガム(low acyl gellan gum)、キサンタンガム(xanthan gum)、ペクチン及びブドウ糖繊維(gluco fibre)から選択される少なくとも1種の炭水化物 又は、 (b)ポリ(エチレングリコール)(polyethyleneglycol)を含むポリマー物質である、方法。請求項27〜30のいずれか一項において、 噴霧乾燥によって前記霧化及び蒸発ステップを行う、方法。請求項27〜31のいずれか一項において、 前記水性混合物の製造に用いられた前記重炭酸ナトリウムは(結晶体の水分は除く)少なくとも95重量%が純粋である、方法。請求項27〜32のいずれか一項において、 前記炭水化物はアラビアガムである、方法。請求項27〜32のいずれか一項において、 前記炭水化物はマルトデキストリンである、方法。請求項27〜34のいずれか一項において、 前記重炭酸ナトリウム製品の分散粗密度(loose bulk density)が、前記製品を生産する前記重炭酸ナトリウムの分散粗密度の80ないし98%である、方法。調理食品を生産する方法において、 前記食品を料理することができ、請求項18の重炭酸ナトリウム製品を含有するミックスを製造し、 前記ミックスを調理して食べ物を作る、方法。請求項36において、 前記ミックスはふくらまし酸源をさらに含有する、方法。請求項36又は37において、 前記調理は焼き、炒め、グリル焼き、揚げ、鉄板焼きを含む、方法。請求項36又は37において、 前記調理食品はベーキング食品であり、前記ミックスは生地であり、前記調理は前記製品を焼くことである、方法。請求項39において、 前記ベーキング食品はケーキまたはマフィンである、方法。

说明书全文

本発明は重炭酸ナトリウムに関し、より具体的には、二酸化炭素の生成が必要とされる用途及びその他の用途に適している重炭酸ナトリウム製品の製造に関する。

重炭酸ナトリウムは、調理食品、例えば揚げ物、グリル焼き、ベーキング製品(生地、ケーキ、ビスケットなど)の製造において膨脹剤として用いることができ、食品分野以外で二酸化炭素の生成が必要とされるその他の分野における用途、例えばプラスチック及びゴム用の発泡剤としても適している。また、重炭酸ナトリウムは、掃除、工業用/家庭用化学製品、脱臭、中和にも用いることができる。その他には抗菌剤として用いられる。

重炭酸ナトリウム(炭酸素ナトリウムまたはベーキングソーダともいう)は化学式NaHCO3で表され、多様な分野、特に料理、健康管理、フィットネス、掃除及び害虫防除に用いられる。健康管理分野の場合、重炭酸ナトリウムは、歯磨きの活性成分であり、消化不良/胸やけ治療用の制酸剤であり、速度を重視する競技で活躍する運動選手が摂取する栄養補助食品でもあり、ペースト(paste)としては非常に効果的な家庭用クリーナーである。かびの生長を効果的に制御する手段でもあり、米国では環境保護庁により生物農薬として登録されている。家畜の飼料の栄養補助成分、特に反芻動物の第一胃(rumen)のための緩衝剤として販売されることもある。その他の用途としては、衣類/書籍の脱臭剤及び塗装面のクリーナー(ソーダブラスト(soda−blasting))がある。

重炭酸ナトリウムは、一方で、アジア料理で肉を柔らかくするために用いられることもある。ベーキングソーダは食品に含有されている酸、例えばビタミンC(L−アスコルビン酸)と反応する。また、パン粉をつけるとき、重炭酸ナトリウムを用いると揚げ物のサクサクした食感を高めることができる。

重炭酸ナトリウムは金/白金メッキ、皮革工業、ウール及びシルク用の染料、中間体及び洗剤に用いられ、消火器の活性成分でもあり、燃焼排ガス処理においては、爆発抑制剤であり、セラミック、ゴム、プラスチックにおいては、石油採掘用流体の成分であり、害虫制御及び紙/パルプ産業においても用いられている。

具体的に、重炭酸ナトリウムはこれまで数年間、調理食品の製造において膨脹剤として用いられた。「膨脹」とは重炭酸ナトリウムから放出される二酸化炭素によるものである。この現象には、一般的に2つのメカニズムのうちいずれかが適用される。第1のメカニズムは、食品の材料となる成分から自然に発生するかまたは別途に追加された酸と重炭酸ナトリウムとの間に起こる反応である。このメカニズムにより、重炭酸ナトリウムは、重炭酸ナトリウムと、酸性リン酸または酒石英(cream of tartar)のような酸成分との混合物からなる「ベーキングパウダー」として用いることができる。第2のメカニズムは、二酸化炭素を生成する重炭酸ナトリウムの熱分解現象である。

重炭酸ナトリウムは食品の製造中に分解されるが、重炭酸ナトリウムに含有されていたナトリウムイオンはそのまま食品に残るようになる。現在では、食べ物に含有された過剰量のナトリウムは脳卒中の危険要素である高血圧の要因となるという事実が知られている。それによって政府機関は公共衛生を増進するためにナトリウムの摂取量を減らす方案を推進するようになった。最も一般的なナトリウムの摂取源は、食べ物の味付けのときに過度に用いられやすい一般の塩(塩化ナトリウム)である。他のナトリウム摂取源としては、膨脹剤として重炭酸ナトリウムを用いた食べ物が挙げられる。特に、ケーキとビスケットなどの焼き菓子類を多量消費する人の場合、後者が主な摂取源となる。

最も基礎的な解決策は、食品の製造に用いられる一般の塩(塩化ナトリウム)の量を減らし、一方では食品の製造時に膨脹剤として用いられる重炭酸ナトリウムの量を減らすことによってナトリウムの摂取量を低減させることである。ただし、この接近法は食品の製造に用いられる塩化ナトリウム及び重炭酸ナトリウムの量を減らすことによって、さらに他の問題をもたらすことがある。塩化ナトリウムの場合、食べ物の「味」のためにはある程度の量は必要とされる(多くの人は塩で味付けをしていない食べ物を好まない)。同様に、食品の適切な「膨脹」に必要な二酸化炭素を生成するためには、最小量の重炭酸ナトリウムが必要である。

WO2009/133409A(エミネート社 Eminate、Ltd.)は、溶媒(好ましくは水)に溶解させた塩化ナトリウムと、大気温度で固体状態である(好ましくは溶媒に溶解させた)有機物質とからなる混合物を霧化し、霧化粒子から溶媒を蒸発させて得た塩生成物を開示している。上記工程は、例えば噴霧乾燥などによって行うことができる。WO2009/133409Aが教示する有機物質は、例えば、マルトデキストリンまたはアラビアガムなどの炭水化物である。

WO2009/133409によって製造した塩生成物は、一般的に、粒径が非常に小さい楕円形の中空粒子からなる。したがって、一例として、粒子の95%以上は50μm以下の粒径を有し、平均粒径は約5μmないし10μm範囲となる。該当の塩生成物は、従来の塩よりも少ない量で同一の味を出すことが可能である。WO2009/133409Aに開示されたことによると、該当の塩生成物は水分を含んでおらず(したがって、粒径が小さいにもかかわらず長期間自由流動(free−flowing)状態で残っているようになる)、製パン過程に悪影響を与えることなく、相対的に少ない量で製パンに用いることができるというさらに別の長所も有する(従来、塩の場合、満足できる品質のためには製パンに遥かに多い量を用いなければならなかった)。

研究陣は後述する多様な長所を有する重炭酸ナトリウム製品を、驚くべきことに、WO2009/133409に開示された種類の方法により製造することができることを見出した。

第1様態によると、本発明は、重炭酸ナトリウムと、大気温度で固体状態である有機物質を含有する粒子とを含み、前記粒子は、粒子内で相互付着した重炭酸ナトリウムの単結晶からなる構造を有し、粒子の95容積%以上は200μm未満の粒径を有する一方、粒子は中空であり、前記結晶の外側シェルから形成されている重炭酸ナトリウム製品を提供する。

本発明の重炭酸ナトリウム製品に関し、本明細書で言及される粒径は、「容積(by volume)」単位で示され、レーザー回折計 Malvern Mastersizer 2000と補助装置である乾式粉末用分散ユニット Scirocco 2000を用いて測定する。回折計にセッティングされる「分析モード(Anaylysis Mode)」は、重炭酸ナトリウムにセッティングされた化合物(粒径測定対象)を取り扱う「一般用途(極細)(General Purpose(fine))」に合わせられる。

第2様態によると、本発明は、重炭酸ナトリウム製品を生産する方法において、(i)重炭酸ナトリウムと大気温度で固体状態である水溶性有機物質とを含む水性混合物を製造し、前記重炭酸ナトリウムと前記有機物質は水相に少なくとも部分的に溶解されているステップと、(ii)前記混合物を霧化し、水分を蒸発させて重炭酸ナトリウム製品を生成し、前記粒子は、粒子内で相互付着した重炭酸ナトリウムの単結晶からなる構造を有し、粒子の95容積%以上は200μm未満の粒径を有する一方、粒子は中空であり、前記結晶の外側シェルから形成されているステップとを含む、重炭酸ナトリウム製品の生産方法を提供する。

本発明の第1様態による重炭酸ナトリウム製品は種々の利点と驚くべき特性を有する。実験の結果によると、重量が同一の場合、本発明の重炭酸ナトリウム製品は従来の重炭酸ナトリウムより遥かに大量の二酸化炭素を生成する。または、本発明の重炭酸ナトリウム製品は従来の重炭酸ナトリウムに比べて、少ない量で同じ容積の二酸化炭素を生成することができる。これは、該当の重炭酸ナトリウム製品の粒径が小さく、中空構造を有するためである。

したがって、一般的に、本発明の重炭酸ナトリウム製品は二酸化炭素の生成が必要とされる多様な分野において用いることができる。

該当の重炭酸ナトリウムは従来の重炭酸ナトリウムよりも少量で調理食品の製造において膨脹剤として用いられる一方、味が良好で質感に優れた製品の膨脹と生産に必要な二酸化炭素を適合量提供することが可能である。したがって、重炭酸ナトリウムとして食品に導入するナトリウムの量が減り、より健康な食生活を営むことができるようになる。

該当の重炭酸ナトリウムは、二酸化炭素の生成量が強化されているため、プラスチック及びゴム用の発泡剤としても用いることが可能である。

本発明によって製造した重炭酸ナトリウム製品の他の利点は、従来の重炭酸ナトリウムに比べて抗菌活性(例えば、抗バクテリア/抗真菌活性)、脱臭作用、中和作用に優れているということである。これも本発明によって製造した製品の小さい粒径に起因すると考えられる。

本発明の方法によって製造した重炭酸ナトリウムの他の用途は、本明細書の導入部で詳述した用途に該当する。

上述の利点を有する本発明の重炭酸ナトリウム製品をWO2009/133409で開示した方法を用いて得ることができるという事実は、様々な理由で非常に驚くべきことである。第1に、WO2009/133409の開示は単に塩酸ナトリウム製品の生産にのみ焦点を合わせており、該当の生産方法がガス発生化合物にも適用される可能性については全く示唆していない。第2に、本研究陣の実験の結果は、WO2009/133409に開示された工程が類似無機塩、重炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム及び炭酸ナトリウムから中空粒子を生成するには適していないことを示している。さらには、塩化カリウム、塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムを用いて中空粒子を生成することは不可能であった。

本発明の重炭酸ナトリウム製品では、95容積%以上(100容積%が理想的である)の粒子が200μm未満の粒径を有する。より好ましくは、95容積%以上(100容積%が理想的である)の粒子が150μm未満の粒径を有し、さらに好ましくは125μm未満、最も好ましくは100μm未満の粒径を有する(例えば、全粒子の粒径は2μmないし100μmの範囲に含まれる)。該当の粒径範囲(例えば粒子の95容積%は粒径が200μm未満)において、平均粒径は50μmないし100μmの範囲内が好ましい。

本発明の第1様態の他の実施形態は、95容積%以上(100容積%が理想的である)の粒子が75μm未満の粒径を有する重炭酸ナトリウム製品を提供する。例えば、95容積%以上(100容積%が理想的である)の粒子が50μm未満の粒径を有する。該当の製品は75容積%以上の粒子が30μm未満の粒径を有してもよい。平均粒径は10ないし20μmであり、粒径分布は狭い。さらに他の実施形態では平均粒径が2ないし10μmの範囲内にある。

本発明の重炭酸ナトリウム製品は中空粒子を含む。中空粒子は本製品の少なくとも一部を構成し、好ましくは粒子の少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも40%を占め、より好ましくは製品で大きい比重、すなわち、50%以上を占める。中空粒子の比率は、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、非常に好ましくは少なくとも90%である。原則的には100%が理想的であるが、実際には中空粒子が50ないし90%であることがよい。本製品に含まれた「非中空(non−hollow)」粒子は、もちろん重炭酸ナトリウムと有機物質とからなる固体粒子となる。本製品に含まれた固体粒子の比率は重炭酸ナトリウム製品の生産方法によって左右される(後述)。中空粒子の百分率は固体粒子と比較して適切な倍率(例:走査電子顕微鏡の写真)で本製品を観察し、中空粒子の個数を計数する方式により算定して数値で示す。一般的に、本目的には500倍ないし2000倍の倍率が適しており、当業者は容易に最も適している数値を選定することができるであろう。

本発明の重炭酸ナトリウム製品の中空粒子は、相互付着した重炭酸ナトリウムの単結晶で形成された外側シェルからなり、粒子の内部空洞を包む該当シェルを形成する。シェルは内部空洞を「完全に」包んでいてもよく、あるいは完全に包んでいなくてもよい。重炭酸ナトリウム製品の中空構図は本研究陣が知っている限り、非常に独特のものである。適した倍率(例:5000倍)で本発明の製品の好ましい実施形態を走査電子顕微鏡でスキャンすると、一般的に楕円形(幾何学的意味で球形である必要は事実上ない)であり、シェルが重炭酸ナトリウムの小さい桿状(rod−shaped)の結晶からなる中空構造を有する個別粒子を観察することができる。

通常、本発明の重炭酸ナトリウム製品は、重炭酸塩と有機物質の総重量を基準としたとき、80%ないし95%の重炭酸ナトリウムを含む。該当の製品は例えば、同じ基準で84重量%ないし95重量%の重炭酸ナトリウムを含む。

粒子内に含まれた有機物質は、単結晶から構成されたシェルを有する中空粒子の一貫性を維持し、少なくとも部分的に、理想的には実質的に水溶性である複数の物質のうち1つである。例えば、該当の物質は、天然または合成ポリマーであってもよい。重炭酸ナトリウム製品が食用として用いられる場合、本物質も栄養素でなければならない。例えば、オリゴ糖または多糖類のような炭水化物であることが好ましい。あるいは、タンパク質であってもよい。上述した種類のポリマーを混合して用いてもよい。ポリマーが炭水化物の場合、例えば、マルトデキストリン(例:Fibresol)、アラビアガム、澱粉(例:可溶性とうもろこし澱粉、じゃがいも澱粉、または豆澱粉)、ヒドロキシプロピルセルロース、Merigel(澱粉)、Miramist SE(加工澱粉)、Promitor L70(可溶性ブドウ糖繊維)、 ローカストビーンガム(Genu Gum)、Maltosweet 120(マルトデキストリン)、ジェランガム、低アシルジェランガム(Kelcogel F)、プルラン、キサンタンガム(Keltrol T)及びペクチン(Genu Pectin)から選択された1種以上であってもよい。

合成ポリマーとしては、ポリエチレングリコールが挙げられる。ポリエチレングリコールの分子量は、例えば200ないし9500の範囲であることが好ましい。

上述したように、本発明の重炭酸ナトリウム製品の用途は非常に多様である。この中の1つは食品の製造において膨脹剤として用いられることであり、本製品は従来の重炭酸ナトリウムに比べて少ない量で同じ効果を出すことができ、食品のナトリウム含有量を減少させるという特別な利点を有する。膨脹剤として用いられる場合、重炭酸ナトリウム製品はふくらまし酸源とともに用いられてもよく、ふくらまし酸源なしに用いられてもよい。二酸化炭素の生成を単に熱にのみ依存する一部の用途では重炭酸ナトリウム製品はふくらまし酸源を必要としない。重炭酸ナトリウム製品をふくらまし酸源と併用する場合、二酸化炭素はこれらの成分間の反応によって生成される。

重炭酸ナトリウム製品を、重炭酸ナトリウム製品とふくらまし酸源とを含むベーキングパウダーに製造してもよい。ふくらまし酸は重炭酸ナトリウムと反応して二酸化炭素を生成する役割をする。

したがって、本発明の第3様態は、本発明の重炭酸ナトリウム製品とふくらまし酸源との混合物からなるベーキングパウダー製剤を提供する。

本発明のベーキングパウダー製剤は、従来と同様に、製品の保存寿命を延ばす保存強化剤をさらに含む。保存強化剤は、例えば、ベーキングパウダーによく用いられる固化防止剤であってもよい。保存強化剤は重炭酸ナトリウム製品とふくらまし酸源との間の反応を防止することもある(保存強化剤は粉末形態からこれら2つの成分を効果的に「分離」して反応を阻害し、保存寿命を延ばす)。

本発明の第3様態によるベーキングパウダー製剤に含まれたふくらまし酸源は、従来のベーキングパウダーでよく用いられるふくらまし酸源であってもよい。ふくらまし酸源は、例えば、酸性ピロリン酸ナトリウム(SAPP)、ピロリン酸カルシウム(MCP)、無水第一リン酸カルシウム(AMPC)またはリン酸ナトリウムアルミニウム(SALP)である。

本発明のベーキングパウダー製剤は、例えば、重炭酸ナトリウム製品28%ないし32%、ふくらまし酸源43重量%ないし47重量%、及び保存強化剤23重量%ないし27重量%の混合物からなる。

保存強化剤は、例えば、低水分小麦粉であってもよい。

本発明の重炭酸ナトリウム製品は膨脹が必須である調理食品の製造に用いてもよい(必要に応じてふくらまし酸源を追加)。製造方法は、従来のものを完全に流用してもよく、重炭酸ナトリウム製品からなり食品を調理することができるミックスを製造し、該当のミックスに重炭酸ナトリウム製品を混合した後、該当のミックスを調理して食べ物を作る。説明のために調理の例を挙げると、焼き、炒め、グリル焼き、揚げ、鉄板焼きが含まれる。ただし、本発明の重炭酸ナトリウム製品(必要に応じてふくらまし酸源を追加)は膨脹が必須である料理過程の全体にわたって用いられることが好ましい。

特定の例としては、本発明の重炭酸ナトリウム製品はケーキまたはマフィンのようなお菓子類の製パンに用いることができる(ベーキングパウダー製剤と同様にふくらまし酸源と併用することが理想的である)。この場合、重炭酸ナトリウム製品(例:ベーキングパウダー製剤に含有された製品)を生地あるいはその他のミックスに導入すると、従来の方法を用いて焼くことができる。あるいは、ベーキングパウダー製剤の「完成品」(すなわち、重炭酸ナトリウムとふくらまし酸源とを含有する混合物からなる製剤)を用いる代わりに、重炭酸ナトリウム製品とふくらまし酸源を別途にミックスに導入する方法もある。本発明の重炭酸ナトリウム製品は、レシピに一般的に含まれる塩(すなわち、塩化ナトリウム)の一部あるいは全部を代替することができる。本発明の重炭酸ナトリウム製品をお菓子類の膨脹に用いると(従来の重炭酸ナトリウムの代わりに用い、併せて塩の代替材として用いることも可能である)、該当のお菓子類のナトリウム含有量は従来より低くなる。例えば、優れた質感と味をそのまま維持しながらもナトリウム含有量を25%ないし50%まで低減することができるのである。

本発明の重炭酸ナトリウム製品は重炭酸ナトリウムと水溶性有機物質とを含有する水性組成物から製造され、重炭酸ナトリウムと有機物質は両方とも少なくとも部分的に水相に溶解されている。水性組成物は一定条件下で霧化され、霧化した水滴から水分を蒸発させて粒子状の重炭酸ナトリウム製品を生産する。

有機物質は大気温度条件下で本来固体状態である物質でなければならない。該当の物質は15℃ないし35℃の温度範囲で固体状態であることが理想的であり、より好ましくは15℃ないし25℃の範囲で固体状態である。ただし、温度が上記の範囲から外れても固体である可能性が高い。該当の有機物質は、大気温度で水に溶解されることが好ましい。適した有機物質の事例は上述した内容を参照すればよい。

本工程で用いられる重炭酸ナトリウムは、少なくとも95重量%の重炭酸ナトリウムからなり(すなわち、少なくとも95重量%が純粋な重炭酸ナトリウム)、より好ましくは少なくとも95重量%、理想的には100重量%であることが好ましい(ただし、結晶水は除く)。

水性混合物(本発明の重炭酸ナトリウム製品の原料)は、両方とも少なくとも一部が水に溶解されている有機物質及び重炭酸ナトリウムを含む。該当の混合物は均一溶液であってもよく、重炭酸ナトリウムに対して飽和状態であってもよい。あるいは、遊離状態(すなわち、未溶解状態)の重炭酸ナトリウムを含む懸濁液であってもよい。前記懸濁液において、水相は重炭酸ナトリウムに対して飽和状態である。また、前記懸濁液において、有機物質は一般的に完全に溶解されるため、重炭酸ナトリウムのみが遊離固形物になる。重炭酸ナトリウムの懸濁液を含む混合物を用いる場合、工程の商業的実用化においてより有利である。ただし、懸濁液を用いる場合、重炭酸ナトリウムが完全に溶解された溶液を用いる場合に比べて、重炭酸ナトリウム製品が相対的に少ない量の中空粒子を含有する。電子顕微鏡の写真でも分かるように、「非中空」(すなわち、固体)粒子の粒径は、水性混合物を最初に製造するとき用いた重炭酸ナトリウムよりは小さいものの、中空粒子よりは大きくなる傾向がある。

水性混合物は一般的に、水1リットル当たり0.1ないし70g(例:0.1ないし40g、0.1ないし50g、または0.1ないし60g)の有機物質を含む一方、例えば、水1リットル当たり最大1000gの重炭酸ナトリウムを含む。より好ましくは、水性混合物は水1リットル当たり100ないし1000gの重炭酸ナトリウムを含み、さらに好ましくは同じ基準で400ないし700gを含む。

水性混合物の重炭酸ナトリウム含有量は一般的に有機物質の含有量よりも非常に多い。水性混合物での重炭酸ナトリウムと有機物質との重量比は通常5:1ないし50:1の範囲、好ましくは5:1ないし35:1の範囲、より好ましくは5:1ないし15:1の範囲、さらに好ましくは8:1ないし12:1の範囲である。

上述したように、本発明の重炭酸ナトリウム製品は、水性混合物を一定条件下で霧化した後、霧化した水滴から水分を蒸発させて生産する。蒸発ステップで温度上昇法を採択することができる(例:50℃ないし100℃、好ましくは65℃ないし75℃)。あるいは、熱気サイクロン(hot air cyclone)効果を用いて蒸発させることもできる。

霧化ステップ及び蒸発ステップは、従来の噴霧乾燥装置、例えば回転噴霧器(rotary atomiser)、デュアルフロー噴霧器(dual flow atomiser)、2流体ノズル(twin fluid nozzle)あるいは高圧ノズルを取り付けた装置を用いて行うことができる。重炭酸ナトリウム製品の小型バッチ(batch)を生産する場合、Buchi Mini Spray Dry B−290が好適である。製品の商業的生産には、NiroまたはStorkの工業用乾燥装置を用いることができる。

製品の性質(粒径範囲、平均粒径、中空粒子の比率など)は、工程に適用された条件の性質で左右される。したがって、言わば全ての粒子の粒径が20μm未満の製品は均一水性混合物とBuchi Mini Spray Dryer B−290を用いて少量生産したものである。この方法で生産した製品は、中空粒子の比率が相対的に高い。逆に、工業用噴霧乾燥機(例:Niro噴霧乾燥機)で噴霧乾燥した重炭酸ナトリウムの懸濁液を含む水性混合物を用いる場合、中空粒子の粒径は相対的に大きく、比率は相対的に低い製品が生産される傾向がある。変更することによって重炭酸ナトリウム製品の性質を調整することができるその他のパラメータとしては、使用噴霧器の種類、噴霧器の速度、水性混合物の固体含有量及び噴霧乾燥装置の流速が挙げられる。

本発明の方法が中空粒子を含む製品を生産するという事実を考慮すると、製品のバルク密度は重炭酸ナトリウムの出発物質よりも低まるようになる。通常、製品のバルク密度は重炭酸ナトリウムの出発物質の80%ないし98%の範囲である。

重炭酸ナトリウム製品を(言わばNiro噴霧乾燥機を用いて)工業規模に生産する場合、最も適した方法は、重炭酸ナトリウム製品の懸濁液を含む水性混合物(溶解された重炭酸ナトリウム[飽和状態]と溶解された有機物質を含有する水相)を大気温度で製造した後、該当の水性混合物を噴霧乾燥機に供給することである。

ただし、工業用噴霧乾燥機で製造可能な製品よりも粒径が小さい重炭酸ナトリウム製品の生産を希望する場合に適用することができる他の方法を研究陣が見出した。該当の方法は、 (i)水溶液の温度が30℃を超過しないようにする溶解過程にしたがって、大気温度で固体状態である水溶性有機物質の第1水溶液を製造し、前記水溶液は水1リットル当たり0.1ないし40gの前記有機物質を含有するステップと、 (ii)ステップ(i)で製造した前記第1水溶液を50℃ないし65℃範囲の温度まで加熱するステップと、 (iii)本質的に純粋な重炭酸ナトリウム(少なくとも95重量%が純粋重炭酸ナトリウム(ただし、結晶水は除く)。より好ましくは少なくとも99重量%、理想的には100重量%)を水1リットル当たり最小100gの量でステップ(ii)の前記第1水溶液に溶解して第2水溶液を製造する一方、前記水相を50℃ないし65℃の温度に維持するステップ、及び、 (iv)前記第2水溶液を霧化し、50℃ないし70℃の温度で霧化した水滴から水分を蒸発させて重炭酸ナトリウムと前記有機物質とからなる粒子を生成するステップとを含む。

ステップ(i)〜(iii)で定義された条件は、分解しない重炭酸ナトリウムを含有し、霧化及び蒸発を経て所望の小粒径の製品を生産することができる未発泡(non−foaming)均一溶液の生産に要求される条件であることが明らかになった。

さらには、(溶解有機物質及び溶解重炭酸ナトリウムを含有する)溶液の温度が(霧化及び蒸発以前に)50℃未満に下がると、重炭酸ナトリウムが溶液から析出され、所望の小粒径の製品の収率に損失が発生する。混合物の温度が霧化及び蒸発以前に65℃を超えると、重炭酸塩が炭酸塩に分解される恐れがあり、したがって所望の製品の純度が下がる。

均一溶液で所望の小粒径の製品を得るためには、ステップ(iv)で霧化した水滴から水分を蒸発させる工程を50℃ないし70℃の温度で行わなければならない。温度が上限値を超えると重炭酸ナトリウムが炭酸ナトリウムに分解されて製品の純度が下がり、下限値よりも下がると蒸発ステージで十分な乾燥が不可能となる。

本方法のステップ(i)を達成するために、溶解ステップは水溶液が30℃を超えない温度で行われる。溶解は15℃ないし30℃の温度範囲で起こり、工程中に熱を加える必要がないように、大気温度で起こることが理想的である。ステップ(i)で製造された(第1)水溶液は、水1リットル当たり0.1ないし40gの有機物質を含有する。本発明のより好ましい実施形態では、同じ基準で第1水溶液が0.1ないし20gの有機物質を含み、さらに好ましくは8ないし20gを含む。

本方法のステップ(ii)で、第1水溶液は50ないし65℃範囲の温度まで加熱され、より好ましくは58ないし62℃であり、約60℃が理想的である。

本方法のステップ(iii)では、(加熱した)第1水溶液1リットル当たり最小100gの本質的に純粋な重炭酸ナトリウムを溶解させる。より好ましくは加熱した(第1)水溶液1リットル当たり130ないし155gの重炭酸ナトリウムを溶解させる。該当の溶解ステップが行われる間、水相は50℃ないし65℃の温度に維持され、より好ましくは58ないし62℃であり、約60℃が理想的である。

重炭酸ナトリウム製品を生産するため、混合物を一定条件下で霧化し、霧化した水滴から水分を蒸発させて上述した粒子状の重炭酸ナトリウム製品を生産する。水分の蒸発には50℃ないし70℃の温度が好適である。温度が70℃を超えると図らずも重炭酸ナトリウムの分解をもたらし、温度が50℃未満になると適切な乾燥が不可能である。熱気サイクロン(hot air cyclone)効果を用いて水分を蒸発させることができる。

実行時には噴霧乾燥装置のチャンバ内の温度はチャンバの出口の温度を測定してモニタリングすることができる。出口の温度は(チャンバの内部温度よりも数度程度低いため)、内部温度の近似値を得るのに適している。出口の温度を50℃ないし65℃に調整すると、ステップ(iv)で最良の結果を得るようになる。該当の範囲内で最も適した温度は、用いる噴霧乾燥装置の種類によって異なるようになる。例えば、Buchi Mini Spray Dryer B−290を採択した場合、チャンバの出口の温度を55℃に設定すると優れた結果を得ることができる。

本発明の方法に関して詳しく上述した条件を採択することだけでも本来の重炭酸ナトリウムの純度をそのまま維持する製品を得ることができた。この方法であれば、100%ナーコライト(Nahcolite)結晶形の重炭酸ナトリウムを出発物質として用いて、本来の重炭酸ナトリウムの結晶構造をナーコライトとして100%維持している製品を生産することが可能である。さらには、本方法の条件は後述する物理的特性及び利点を有する製品の生産において必須条件である。

以下、下記実施例(ただし、これらの実施例は発明を限定するものでない)及び添付の図面を参照して本発明を詳しく説明する。

図1(a)及び図1(b)は、実施例1で得た重炭酸ナトリウム製品をそれぞれ3000倍と5000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図2は、市販の重炭酸ナトリウムを100倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図3は、実施例1で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図4は、実施例2(比較例)で得た製品を2000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図5は、実施例2(比較例)で得た製品のX線回折スペクトルである。

図6は、実施例2(比較例)で用いた重炭酸ナトリウムの出発物質のX線回折スペクトルである。

図7は、実施例3(比較例)で得た炭酸ナトリウム製品を1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図8(a)及び図8(b)は、実施例4(比較例)で得た重炭酸カリウム製品をそれぞれ1000倍と2000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図9は、実施例9で得た重炭酸ナトリウム製品を6000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図10は、実施例10で得た重炭酸ナトリウム製品を2500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図11は、実施例11の結果を提示し、本発明の重炭酸ナトリウム製品と市販の重炭酸ナトリウムによって生成された二酸化炭素の量を比較するグラフである。

図12は、実施例12の工程で得たカップケーキである。

図13は、実施例11で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図14(a)及び図14(b)は、実施例11で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図15は、実施例12で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図16(a)及び図16(b)は、実施例12で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図17は、実施例13で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図18(a)及び図18(b)は、実施例13で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図19は、実施例14で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図20(a)及び図20(b)は、実施例14で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図21は、実施例15で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図22(a)及び図22(b)は、実施例15で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図23は、実施例16で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図24(a)及び図24(b)は、実施例16で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図25は、実施例17で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図26(a)及び図26(b)は、実施例17で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図27は、実施例18で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図28(a)及び図28(b)は、実施例18で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図29は、実施例19で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図30(a)及び図30(b)は、実施例19で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図31は、実施例20で製造した重炭酸ナトリウムの粒径分布である。

図32は、実施例20で製造した重炭酸ナトリウム製品を500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図33(a)及び図33(b)は、実施例20で製造した中空粒子の内部構造をそれぞれ2200倍と10000倍の倍率で示したものである。

図34(a)及び図34(b)は、実施例21で製造した重炭酸ナトリウム製品をそれぞれ250倍及び2200倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図35は、実施例22で製造した重炭酸ナトリウム製品を250倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図36は、実施例23で製造した重炭酸ナトリウム製品を250倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。

図37は、実施例21ないし実施例23で製造した重炭酸ナトリウム製品の粒径分布である。

図38は、実施例24ないし実施例27で製パンに用いられた重炭酸ナトリウム製品の粒径分布である。

図39は、実施例24で製造したチョコレートケーキのサンプルである。

図40(a)及び図40(b)は、実施例26で製造したマフィンのサンプルである。

実施例1 Instant Gum BB(アラビアガム)20gを2リットル入り円錐形フラスコに入れて大気温度の脱イオン水2000mlを添加した後、磁攪拌器(magnetic flea)でInstant Gumが溶解するまで攪拌した。円錐形フラスコをホットプレートの上に置き、Instant Gumの溶液を一定にかき混ぜながら60℃まで加熱した。

X線回折で測定した結果、非晶質を含んでおらず100%ナーコライト(NaHCO3)からなるものと判定された市販の重炭酸ナトリウム290gを温かい溶液に添加する。重炭酸ナトリウムが全部溶解するまで攪拌し、温度は60℃に維持する。

温かい溶液を下記のパラメータにセッティングしたBuchi Mini Spray Dryer B−290で入口温度100℃で噴霧乾燥する。

吸入器% = 100 ポンプ% = 40 流量(ボールの高さ)mm= 40 ノズルクリーナー = 3 「ポンプ%」の値40は、Buchi Mini Spray Dryerの乾燥チャンバから製品が出るときの温度である55℃と一致する。

2リットルで製品の収率は193.0gm=62.25%である。

(i)本製品の性質を説明するために、1000倍及び2000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真をそれぞれ図1(a)及び図1(b)に示した。図面の下端部で粒径がわずか数ミクロンである略楕円形の中空粒子からなる製品を確認できる。

本実施例で得た製品の粒子構造は、図2に示した倍率100倍の電子顕微鏡の写真を見ると、市販の重炭酸ナトリウムに存在する結晶の構造と一致しない。図1(a)(倍率1000倍)と図2(倍率100倍)とを比較してみると、市販の重炭酸ナトリウムの結晶は一般的に長さ100μmの長細い形状であるのに比べ、図1(a)に示した粒子は一般的に直径約10μmの球形である。

製品をX線回折分析した結果、検出可能な量のナトロン(Natron、Na2CO3.10H2O)またはナトライト(Natrite、NaCO3)は全く含有しておらず、100%ナーコライト(NaHCO3)のみからなる製品であることが分かった。

実施例2(比較例) 実施例1の過程をそのまま繰り返した。ただし、Buchi Mini Spray Dryerのセッティング中に「ポンプ%」を噴霧乾燥機の乾燥チャンバで製品が出るときの温度である85℃と一致する30に設定した。このセッティングはWO2009/133409Aの実施例で適用したセッティングである。

本製品の性質を説明するために、2000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図4に示した。該当の図面で2種類の粒子を確認できる。より大きくて滑らかな球形は、大体噴霧乾燥過程で重炭酸ナトリウムが分解して生成された炭酸ナトリウムを含むものと考えられる。他の粒子は重炭酸ナトリウムからなるが、図1に示した粒子より外観が滑らかであるのは、この粒子に存在する重炭酸ナトリウムのためであると研究陣は推定している。

X線回折分析の結果、本製品はナーコライト49重量%と非晶質51重量%を含んでいるものと判定された。非晶質は炭酸ナトリウムと考えられる。

該当の製品のX線回折スペクトルを図5に示した。比較のために、本来の重炭酸ナトリウム(原料)のX線回折スペクトルを図6に示した。

図6によると、重炭酸ナトリウムの原料は、結晶秩序(crystal order)が高く、結晶のサイズが大きい(>100nm)ということを示す輪郭が鮮明なピークを有する。一方、この実施例によって製造したサンプル(図5のスペクトル)は、サンプルの小さい結晶サイズと残留応力に起因する広く広がったピークを示している。

実施例3(比較例) 実施例1の過程をそのまま繰り返した。ただし、重炭酸ナトリウムの代わりに炭酸ナトリウムを用い、90℃で炭酸ナトリウムを溶解した。

その結果として得た溶液を実施例1と同じ条件でBuchi Mini Spray Dry B−290で噴霧乾燥した。

この過程で92.4gの製品を得た。収率は57.75%であった。

図7は、上記の過程で得た製品を1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真である。図7に示したように、該当の製品は凸凹の外観の略丸いボール(ball)からなっている。該当のボールは中空よりは固体に近く、平均粒径は6μmである。

実施例4(比較例) 本実施例では重炭酸カリウムとアラビアガムの溶液に対する噴霧乾燥を実演した。

実施例1の過程をそのまま繰り返したが、ただし、重炭酸ナトリウムの代わりに重炭酸カリウムを用いた。

生産された白粉末を1000倍及び2000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真をそれぞれ図8(a)及び図8(b)に示した。これらの図面に示したように、該当の粉末は、重炭酸ナトリウムを用いて得た中空の球状の粒子とは正反対である正六面体の重炭酸カリウム結晶からなっている。

実施例5(比較例) 本実施例では重炭酸アンモニウムとアラビアガムの溶液に対する噴霧乾燥を実演した。

実施例4の過程をそのまま繰り返したが、ただし、重炭酸カリウムの代わりに重炭酸アンモニウムを用いた。

重炭酸アンモニウムは乾燥過程中で反応を起こし、結果物は分析が可能であるほど十分に乾燥していなかった。

実施例6 実施例1の過程をそのまま繰り返したが、Instant Gumの代わりにポリエチレングリコール(分子量6000)を用いた。図9に本製品を6000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を示した。

図面によると、該当の製品は球状の中空構造を有している。

実施例7 実施例1の過程をそのまま繰り返したが、Instant Gumの代わりにマルトデキストリンを用いた。図10に本製品を6000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を示した。

図面によると、該当の製品は球状の中空構造を有している。

実施例8 本実施例では、上記の実施例1によって製造した重炭酸ナトリウムのサンプル2つ(重量が異なる)と市販の重炭酸ナトリウムのサンプルの二酸化炭素の生成量を比較する。

二酸化炭素の生成量は、Ankon RFSガス生成測定システムで測定した。

本実施例の目的のために、二酸化炭素の生成量の測定は下記のサンプルを用いて行われた。

(i)実施例1の製品の2.5gのサンプル(「100%エミネート重炭酸塩」) (ii)実施例1の製品の1.0gのサンプル(「40%エミネート重炭酸塩」) (iii)市販の重炭酸ナトリウムの2.5gのサンプル(「ベーキングパウダー」) 測定の結果を図11に示した。図11によると、実施例1の2.5gのサンプル(図11では「100%エミネート重炭酸塩」)が絶対圧力で測定したときに、最大容積の二酸化炭素を生産した。また、図11で「40%エミネート重炭酸塩」と表記されている実施例1の1.0gのサンプルは、従来の重炭酸ナトリウムの2.5gのサンプル(「ベーキングパウダー」)と同様の量の二酸化炭素を放出した。

したがって、本実施例は実施例1によって製造した製品が市販の重炭酸ナトリウムに比べて二酸化炭素の放出力が遥かに優れていることを示している。実施例1のサンプルは市販の重炭酸ナトリウムの40重量%に過ぎない重量でも同じ量の二酸化炭素を生産するのである。

実施例9 重炭酸ナトリウムを膨脹剤として用いてカップケーキ2つのセットを焼いた。これらのカップケーキ2つのセットは同じレシピとベーキング条件で焼いたが、一方は市販の重炭酸ナトリウムを、他方は実施例1の重炭酸ナトリウム製品を膨脹剤として用いた。後者の使用量は他方のセットで用いられた市販の重炭酸ナトリウムの75%であった。

カップケーキのサンプルを半分に切って、図12にその写真を示した。該当の写真では4つのカップケーキにそれぞれ1から4までの番号を付けた。カップケーキ1と2は市販の重炭酸ナトリウムを、カップケーキ3と4は実施例1の重炭酸ナトリウム製品を膨脹剤として用いたものである。図12に提示された4つのカップケーキを測定用定規の前で撮影してケーキの高さを評価した。

図12に示されたように、全てのカップケーキは高さが類似しているため、市販の重炭酸ナトリウムと、量を市販の重炭酸ナトリウムの75%まで低減した実施例1の重炭酸ナトリウムが同じ量の二酸化炭素を生成したことが分かる。

カップケーキの内部構造と味は、従来の重炭酸ナトリウムと実施例1の重炭酸ナトリウム製品が略類似していた。

実施例10 実施例1の製品と市販の重炭酸ナトリウムの黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大膓菌、リステリアモノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に対する抗菌活性を比較した。実施例1によって製造した重炭酸ナトリウム1gと一般の重炭酸ナトリウム1.5gが同一の抗菌活性を示し、したがって本発明によって製造した重炭酸ナトリウムは、さらに少ない量で抗菌分野に応用することが可能であることが分かる。これは、本発明の重炭酸ナトリウムの増加した表面積と独特の構造に起因する。

実施例11 Merigel 3gを200ml入り円錐形フラスコに入れて大気温度の脱イオン水200mlを添加した後、磁力攪拌器(magnetic flea)でMerigelが溶解するまで攪拌した。円錐形フラスコをホットプレートの上に置き、溶液を一定にかき混ぜながら60℃まで加熱した。

X線回折で測定した結果、非晶質を含んでおらず100%ナーコライト(NaHCO3)からなるものと判定された市販の重炭酸ナトリウム30gを温かい溶液に添加する。重炭酸ナトリウムが全部溶解するまで攪拌し、温度は60℃に維持する。

温かい溶液を下記のパラメータにセッティングしたBuchi Mini Spray Dryer B−290で入口温度100℃で噴霧乾燥する。

吸入器% = 100 ポンプ% = 40 流量(ボールの高さ)mm= 40 ノズルクリーナー = 3 「ポンプ%」の値40は、Buchi Mini Spray Dryerの乾燥チャンバから製品が出るときの温度である55℃と一致する。

その結果として得た粉末の粒径分布を測定し、測定の結果を図13に示した。製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真をそれぞれ図14(a)及び図14(b)に示した。

図13に示した粒径分布から、該当の製品が下記の粒径特性を有していると判定した。

D(0.1)=2.3μmD(0.5)=7.9μm D(0.9)=16.6μm D(0.1)は、サンプルの10容積%がそれよりも小さい粒径を有しており、 D(0.5)は、サンプルの50容積%がそれよりも小さく、50容積%がそれよりも大きい粒径を有しており、 D(0.9)は、サンプルの90容積%がそれよりも小さい粒径を有していることを意味する。

図14に示したように、該当の製品は中空粒子を含む(特に図14(b)を参照すること)。

実施例12 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにMiramist SE(加工澱粉)を用いた。

結果物の粒径分布を図15に、製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図16(a)及び図16(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=1.9μmD(0.5)=6.4μm D(0.9)=13.18μm 図16(a)及び図16(b)に示したように、該当の製品は中空粒子を含む(特に図16(b)を参照すること)。

実施例13 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにPromitor L70(可溶性ブドウ糖繊維)を用いた。

結果物の粒径分布を図17に、製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図18(a)及び図18(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=1.5μmD(0.5)=5.3μm D(0.9)=11.0μm 図18(a)及び図18(b)に示したように、該当の製品は中空粒子を含む(特に図18(b)を参照すること)。

実施例14 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにローカストビーンガム(Genu Gum)を用いた。

結果物の粒径分布を図19に、製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図20(a)及び図20(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=2.5μmD(0.5)=7.9μm D(0.9)=17.1μm 図20(a)及び図20(b)に示したように、該当の製品は中空粒子を含む(特に図20(b)を参照すること)。

実施例15 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにMaltosweet 120(マルトデキストリン)を用いた。

結果物の粒径分布を図21に、製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図22(a)及び図22(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=1.7μmD(0.5)=6.2μm D(0.9)=12.8μm 図22(a)及び図22(b)に示したように、該当の製品は中空粒子を含む(特に図22(b)を参照すること)。

実施例16 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりに低アシルジェランガム(Kelcogel F)を用いた。

結果物の粒径分布を図23に、製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図24(a)及び図24(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=1.9μmD(0.5)=7.3μm D(0.9)=16.9μm

実施例17 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにプルランを用いた。

結果物の粒径分布を図25に、製品を500倍及び1000倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図26(a)及び図26(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=2.6μmD(0.5)=8.0μm D(0.9)=16.4μm

実施例18 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにペクチン(Genu Pectin)を用いた。

結果物の粒径分布を図27に、製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図28(a)及び図28(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=2.1μmD(0.5)=6.9μm D(0.9)=13.9μm 図28(a)及び図28(b)に示したように、該当の製品は中空粒子を含む(特に図28(b)を参照すること)。

実施例19 実施例11の過程をそのまま繰り返したが、ただし、Merigelの代わりにキサンタンガム(Keltrol T)を用いた。

結果物の粒径分布を図29に、製品を500倍及び1500倍の倍率にスキャンした走査電子顕微鏡の写真を図30(a)及び図30(b)にそれぞれ示した。

該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=2.5μmD(0.5)=7.0μm D(0.9)=14.4μm 粒子は5ないし10μmの粒径を有し、中空であった。

実施例20 アラビアガム3gを200ml入り円錐形フラスコに入れて(大気温度の)脱イオン水100mlを添加した後、磁力攪拌器(magnetic flea)でアラビアガムが溶解するまで攪拌した。円錐形フラスコをホットプレートの上に置き、溶液を一定にかき混ぜながら60℃まで加熱した。

X線回折で測定した結果、非晶質を含んでおらず100%ナーコライト(NaHCO3)からなるものと判定された市販の重炭酸ナトリウム30gを温かい溶液に添加する。重炭酸ナトリウムが全部溶解するまで攪拌し、温度は60℃に維持する。この過程の結果として、重炭酸ナトリウムの懸濁液を得た。

温かい懸濁液を攪拌しながら実施例11と同一のパラメータにセッティングしたBuchi Mini Spray Dryer B−290で噴霧乾燥する。

その結果、白色の自由流動粉末を得た。

粉末の粒径分布を図31に、500倍の倍率にスキャンした走査顕微鏡の写真を図32に示した。該当の製品は下記の粒径特性を有している。

D(0.1)=2.643μm D(0.5)=8.324μm D(0.9)=46.912μm 図31及び図32で示したように、該当の粉末には2種類の粒子が存在する。より具体的には、約7ないし10μmの粒径を有する小さい粒子と約50μmの粒径を有する大きい粒子とが存在する。粒径の差は図32で確認することができる。また、図31によると、該当の製品は約7ないし9μmの粒径の辺りに存在する「主ピーク(major peak)」(製品の約80%を示す)と、約50μmの粒径の辺りに存在する「副ピーク(minor peak)を含む二峰性(bimodal)の粒径分布を有している。

図33(a)及び図33(b)は、「小さい粒子」のうち1つの内部構造をそれぞれ2200倍及び10000倍の倍率にスキャンしたものである。該当粒子は内部に重炭酸ナトリウム結晶を有しており、アラビアガムが外部を被覆した中空構造であるものと見られる。

大きい粒子は中空構造でないという仮説を立てることができ、走査電子顕微鏡の写真では中空構造の根拠を見つかることはできない。理論にこだわる必要はないが、研究陣は大きい粒子が噴霧乾燥前に完全に溶解されなかったと確信した。少なくとも該当粒子は重炭酸ナトリウムの出発物質よりは小さい(図2参照)。したがって、重炭酸ナトリウムが本来の粒子表面から溶解されたと(そのため粒径が小さくなったと)推定することができ、これは粒子が完全に溶解されなかったという我々の理論を裏付けるものである。

実施例21 Milli−Q超純水11.34kgをきれいで乾いた約20リットル入りバケツで計量した。NaHCO3 2.27kgをバケツに添加し、オーバーヘッド攪拌器(overhead stirrer)とインペラ(impeller)を用いて攪拌した。Instant Gum BB(アカシアガム)0.5kgを添加して10分間攪拌し続けた。NaHCO3(分散粗密度1.00g/cc)2.81kgをさらに添加し、スラリになるまで攪拌した後、スラリを10分間さらに攪拌した。

溶液を595μmの篩を通過させて他のきれいで乾いたバケツに注ぐ。バケツと篩を水で洗浄した。洗浄と篩作業を終えた後の溶液の総重量は18.77kg(固体29.7%)であった。

回転噴霧器と遠心式分離器(cyclonic separator)を取り付けた小型のNIRO Utility Dryer Model V Spray Dryerで懸濁液に対して噴霧乾燥を行った。

乾燥機を完全に組み立てた後、Niroファンと噴霧器モーターを稼動した。ヒーターの温度は200℃に設定した。乾燥機の条件及び設定パラメータを表1に示した。

スラリを製造過程中攪拌して乾燥機に供給する間、NaHCO3が溶液中に懸濁し続けるように維持させる。

乾燥サンプルを走査電子顕微鏡を用いて検査し、走査電子顕微鏡の写真を図34に示した。30%固体で結果物は中空球体とそれよりも大きい未溶解粒子から構成されている。分散粗密度及び粒径分布を測定して結果を図37に示した。

分散粗密度は0.85g/ccであった。

上記データは、30%固体で結果物が1/2以下の中空球体と1/2の未溶解粒子とを含有することを示す。

実施例22 Milli−Q超純水7.7kgをきれいで乾いた約20リットル入りバケツで計量した。NaHCO3 2.27kgをバケツに添加し、オーバーヘッド攪拌器とインペラを用いて攪拌した。Instant Gum BB(アカシアガム)0.57kgを添加して10分間攪拌し続けた。NaHCO3(分散粗密度1.00g/cc)3.51kgをさらに添加してスラリになるまで攪拌した後、スラリを10分間さらに攪拌した。

溶液を595μmの篩を通過させて他のきれいで乾いたバケツに注ぐ。Milli−Q超純水4.08kgでバケツと篩を洗浄した。洗浄と篩作業を終えた後の溶液の総重量は18.14kg(固体35%)であった。

回転噴霧器と遠心式分離器を取り付けた小型のNIRO Utility Dryer Model V Spray Dryerで懸濁液に対して噴霧乾燥を行った。

乾燥機を完全に組み立てた後、Niroファンと噴霧器モーターを稼動した。ヒーターの温度は200℃に設定した。乾燥機の条件及び設定パラメータを表2に示した。

スラリを製造過程中攪拌して乾燥機に供給する間、NaHCO3が溶液の中に懸濁し続けるように維持させる。

乾燥サンプルを走査電子顕微鏡を用いて検査し、走査電子顕微鏡の写真を図35に示した。35%固体で結果物は中空球体とそれよりも大きい未溶解粒子とから構成されている。分散粗密度及び粒径分布を測定して結果を図37に示した。

分散粗密度は0.92g/ccであった。

上記データは、35%固体で、実施例21と比較して未溶解粒子が増加したことを示す。

実施例23 Milli−Q超純水7.71kgをきれいで乾いた約20リットル入りバケツで計量した。NaHCO3 2.27kgをバケツに添加し、オーバーヘッド攪拌器とインペラを用いて攪拌した。Instant Gum BB(アカシアガム)0.65kgを添加して10分間攪拌し続けた。NaHCO3(分散粗密度1.00g/cc)4.34kgをさらに添加してスラリになるまで攪拌した後、スラリを10分間さらに攪拌した。

溶液を595μmの篩を通過させて他のきれいで乾いたバケツに注ぐ。残りのMilli−Q超純水3.18kgでバケツと篩を洗浄した。洗浄と篩作業を終えた後の溶液の総重量は18.14kg(固体40%)であった。

回転噴霧器と遠心式分離器を取り付けた小型のNIRO Utility Dryer Model V Spray Dryerで懸濁液に対して噴霧乾燥を行った。

乾燥機を完全に組み立てた後、Niroファンと噴霧器モーターを稼動した。ヒーターの温度は200℃に設定した。乾燥機の条件及び設定パラメータを表3に示した。

スラリを製造過程中攪拌して乾燥機に供給する間、NaHCO3が溶液中に懸濁し続けるように維持させる。

乾燥サンプルを走査電子顕微鏡を用いて検査し、走査電子顕微鏡の写真を図36に示した。40%固体で結果物は中空球体とそれよりも大きい未溶解粒子とから構成されている。分散粗密度及び粒径分布を測定して結果を図37に示した。

分散粗密度は0.97g/ccであった。

上記データは、40%固体で、実施例21及び実施例22と比較して未溶解粒子がさらに増加したことを示す。

実施例24 本実施例は、本発明による重炭酸ナトリウムを含有するベーキングパウダーを用いたチョコレートケーキの製パンを実演する一方、比較のために、標準重炭酸ナトリウムを含有する従来(市販)のベーキングパウダーを用いた。より具体的には、本実施例は、本発明による重炭酸ナトリウムを含有し、従来のベーキングパウダーを採用したチョコレートに比べて少ない量のナトリウムを含有するベーキングパウダーを用いたチョコレートケーキの製パンの実演に成功した。

本実施例の目的のために本発明による重炭酸ナトリウム製品を供給温度50℃、入口温度150℃、排気温度65℃で、Niro噴霧乾燥機を用いて製造した。該当の製品の粒径分布を図38に示し、本明細書ではSB20と称するようにする。

下記の表4に従来のベーキングパウダー(重炭酸ナトリウム約28重量%、低水分小麦粉約33%、SAPP約39%を含み)を用いたレシピ(1番レシピ)を示した。本発明による重炭酸ナトリウムを採用したベーキングパウダーの組成及びその含有量については後述する。

チョコレートケーキをまた、SB20 30重量%、SAPP 45重量%、低水分小麦粉25重量%を含有したベーキングパウダーを用いて、上記レシピを多様に変更して作った。

変更したレシピを下記の表5で2番〜7番レシピに示す(理解のために1番レシピも表5に含んだ)。

分かりやすくするために、本発明のSB20製品を採用したベーキングパウダー組成物を実施例ではエミネートベーキングパウダーと称する。

2番〜7番レシピは、1番レシピと重量を合わせるために小麦粉 T55をさらに添加した。

チョコレートケーキはいずれも下記の過程に従って作った。

1.エッグパウダー(egg powder)の粉末を水に溶解。

2.水を加熱してココアパウダーを添加。

3.上記チョコレートを室温で冷却。

4.材料を篩って乾燥。

5.マーガリンと甘味料でクリームを作る(Kenwoodミキサーを使用。速度33、2〜3分)。

6.上記卵調合物を添加した後、混合(速度1、1分、その後に速度3に調整、2分)。

7.乾燥した材料を添加した後、混合(速度1、1分、その後に速度3に調整、2分)。

8.上記チョコレートを添加した後、均一な生地を得るまで混合。

9.生地をケーキモールドに入れて(350g)180℃で40分間焼く。

チョコレートケーキのサンプルを撮影し、結果物を図39に示した(各サンプルは表5に示した各レシピと関連する)。

各チョコレートケーキの高さを測定し、水分含有量(%)、pH、水分活性を分析して表6に結果を示した。また、表6はケーキのナトリウム含有量(%)と、2番〜7番レシピの場合は1番レシピと比較したナトリウム低減量(%)を含む。

表6及び図39は、高さに多少の差はあるものの、全てのケーキが膨脹したことを示す。

ケーキ6及びケーキ7は、焼いた後に相対的に高く膨れ上がったが、冷却後に収縮した。ケーキ4、6、7は、残りのケーキより少し暗い色であり、これは相対的に高いpHと関係がある。

ケーキはいずれも製造当日はくずれやすかったが、24時間後に硬く固まった。

ナトリウム含有量を減らしても水分活性の高くなる兆候ははっきりと現われず、これはナトリウム含有量が低いケーキの微生物安定性を示す。

試食団が各ケーキの(i)外観の明るさ、(ii)質感の軽さ、(iii)甘さを評価した。

最も好まれた外観のケーキは1と4、最も好まれなかったのは3と6であった。最も好まれた質感のケーキは1と2、最も好まれなかったのは5と7であった。最も甘いケーキは4と5、甘い味が最もしなかったのは1と2であった。ただし、甘さの程度は明らかな傾向や差は見られず、個人の好みによる可能性が高い。

試食の結果により、ケーキのナトリウム含有量が対照群と比較して約40%減少しても味に特に影響を及ぼさないということが確認できた。ナトリウムの減量は試食団が評価した味または物理的性質と何らの相関関係もなかった。

添加の塩をSB20に代替したケーキ(レシピ4番、6番、7番)は、ナトリウム含有量は減り、さらに大きく膨れ上がり、味には何らの影響もなかった。

実施例25 本実施例は、実施例24の1番レシピと4番レシピに従って作ったチョコレートケーキをより詳しく比較するためのものである。1番レシピは従来のベーキングパウダー(実施例24で用いられたもの)と塩を両方とも含む。4番レシピは実施例24で採択したエミネートベーキングパウダーを用い、1番レシピの塩をSB20 75重量%に代替した。

本実施例で用いられたレシピを下記の表7と表8にまとめた。

実施例24で説明した過程に従ってチョコレートケーキを作ったが、ただし、190℃で20分間焼いた。

完成したチョコレートケーキのPh、水分含有量及び水分活性を測定した。結果を表9に示す。

4番レシピに従って作ったチョコレートケーキは、1番レシピのチョコレートケーキより多少暗い色であった。これは4番レシピのケーキのpHが1番レシピのケーキよりも中性に近いという事実を反映したものと考えられる。

1番レシピのケーキの質感は、4番レシピのケーキより硬くて濃かった。4番レシピのケーキはそれより柔らかくてフカフカしていた。より定量的なデータを得るため、25mm厚さのケーキ切れの「硬さ」をプレキシガラスP25Lプローブと5kgロードセル(load cell)を用いて食感測定器(texturometer)で測定した。「硬さ」は6mm深さに貫通する力に対するケーキの抵抗性で判定した(米国製パン協会のケーキ硬度判定標準手続きを参照)。1番レシピのケーキの「硬さ」は約460g、4番レシピのケーキは約360gであった。

試食団(24人)に1番レシピと4番レシピで作ったチョコレートケーキの「噛み心地」、「チョコレートの味」、「甘さ」、及び選好度を評価するように要請した。

各テストは上記のパラメータに対する比較テストで行われ、どのサンプルがより高いパラメータを有するのかを判定した。

「塩味」では有意差が発見された。1番レシピのチョコレートケーキは4番レシピのチョコレートケーキよりさらに塩辛かった(p値=0.0015)。

「甘さ」、「チョコレートの味」、「噛み心地」では有意差がなかったが、1番レシピのチョコレートケーキが4番レシピのチョコレートケーキよりさらに「噛み心地」が強かった。

すなわち、1番レシピのチョコレートケーキは4番レシピのチョコレートケーキよりさらに塩辛くて色が薄かった。4番レシピのケーキは1番レシピのケーキより柔らかくて色がさらに濃かった。

実施例26 本実施例は、本発明による重炭酸ナトリウム製品を含有するベーキングパウダーを用いたマフィンの製パンを実演する一方、比較のために、従来の市販のベーキングパウダーを用いてマフィンを作った。

従来のベーキングパウダーは実施例24で用いたものと同一であり、重炭酸ナトリウム約28重量%、SAPP約39重量%、低水分小麦粉約33重量%を含む。

従来のベーキングパウダーを採択したマフィンの製パン材料を表10に示した。

本発明の重炭酸ナトリウム製品を採択したベーキングパウダー製剤2種を用い、上記のレシピを少し変更してマフィンを作った。前記ベーキングパウダー製剤は両方とも実施例24でSB20と称した重炭酸ナトリウム製品を含有する(有機物質はアラビアガムであり、粒径約15ないし20μm)。これらのベーキングパウダー製剤の組成は膨脹剤で異なっており、一方は酸性ピロリン酸ナトリウム(SAPP)を用い、他方はピロリン酸カルシウム(MCP)を用いる。ベーキングパウダー製剤2種の組成は下記の通りである。

a)SB20 30重量%、SAPP 45重量%、低水分小麦粉 25重量% b)SB20 30重量%、MCP 45重量%、低水分小麦粉 25重量% 本実施例でMCPを膨脹剤として用いた理由は、即効性膨脹剤としてマフィンの製パンでよく用いられるためである。

表4のレシピで従来のベーキングパウダーの代わりにベーキングパウダー製剤(a)と(b)を用いてマフィンを焼いた。ベーキングパウダー製剤(a)と(b)は従来のベーキングパウダーの75%の量のみを用いた(すなわち、ベーキングパウダーの量が25%減少する)。

MCPを膨脹剤として用いたマフィン(すなわち、ベーキングパウダー(b))は、MCPがナトリウムを全く含有していないため、SAPPを用いたマフィンよりナトリウム含有量が低い。

マフィンはいずれも下記の過程に従って作った。

1.エッグパウダー粉末と乳化剤をKenwoodミキサーで水に溶解(速度1、2分)。

2.Kenwoodミキサーの卵調合物にひまわりの種油及び香味料を添加(速度1、2分)。

3.篩った後、乾燥した材料(小麦粉、砂糖、澱粉、脱脂粉乳、ベーキングパウダー)を混合。

4.上記の液体調合物を乾燥したブレンドに添加。

5.混合して均一の生地を得た。速度1で1分、その後、速度3で3分。

6.各モールドを生地350gで詰める。

7.予熱したオーブンで180℃で20分間焼く。

ここで作ったマフィンは、いずれもマフィンよりはむしろカップケーキに近かった。

「全体のマフィン」と「切ったマフィン」をいずれも撮影して、図40(a)及び図40(b)に結果をそれぞれ示した。図40(a)及び図40(b)によると、多様なベーキングパウダーで製造したマフィンはそれぞれ差が認められる。本発明の重炭酸ナトリウム製品(SB20)を含有するベーキングパウダー((a)と(b))で作ったマフィンは、市販のベーキングパウダーで作ったマフィンよりも高く膨れ上がった。研究陣はガス発生率が高いためであると判断した。ベーキングパウダー(b)(SB20を含有、膨脹剤としてMCPを使用)で作ったマフィンの膨脹率が最も高かった。マフィンの内部構造はいずれも類似していたが、SB20を含有するベーキングパウダーで作ったマフィンの気泡が少し小さかった。これは粒径と生地全体での粒径分布のためであると考えられる。

3つのマフィンは色でも差が確認され、SB20/SAPP混合物で作ったマフィンの内部色が最も明るかった。

マフィンのpH、水分活性及び高さを測定し、結果を表11に示した。また、表11はマフィンのナトリウム含有量とSB20を採択したマフィンのナトリウム減少量を示す。

非公式的な試食団がマフィンの味を評価した。マフィンの味はいずれも類似していたが、試食団はSB20とMCPのベーキングパウダーで作ったマフィンを最も好んだ。ただし、他のマフィンも十分良い味であった。

実施例27 本実施例は、(a)従来のベーキングパウダー、(b)本発明による重炭酸ナトリウム製品にMCPをふくらまし酸源として添加したものを用いたマフィンをより詳しく比較するためのものである。従来のベーキングパウダーは実施例24で用いられたものと同一であり、本発明による重炭酸ナトリウム製品も実施例24のSB20に該当する。

下記の表11は従来のベーキングパウダーで作ったマフィンのレシピであり、表12はSB20で作ったマフィンのレシピである。両方ともレシピに塩は含んでいない。

マフィンを作る過程で、全ての乾燥材料を先に篩った。次いでエッグパウダー粉末を水に溶解して、乳化剤、オイル、香味料を添加した。残った乾燥材料を添加し、混合して生地を作った。生地をマフィンモールドに入れる(40g)。マフィンを予熱したオーブンで焼いた。

焼いたマフィンのpH、水分含有量及び水分活性を分析した。結果を下記の表12に示した。

SB20で作ったマフィンの色がより暗かった。これはpHが従来のレシピのマフィンより多少低いためであると考えられる。

非公式的な試食団がマフィンを両方とも評価した。マフィンはいずれも相対的に高密度の構造と柔らかい食感を有していた。マフィンは両方とも甘くてバニラ味がした。

有意差はSB20で作ったマフィンの切れ(crumb)から通路(tunnel)が観測されたということである。

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