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芳香族カーボネート生成触媒を調製するためのプロセス

阅读:716发布:2020-05-08

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金属が担持される担体を含む触媒を調製するためのプロセスであって、前記担体を、有機カーボネートを含む乾燥剤と接触させることによって、前記担体を乾燥させ、乾燥させた担体をもたらすことと、前記金属を含有する化合物が有機カーボネートまたはアルコールである溶媒中に溶解されている溶液を、前記乾燥させた担体に含浸させることと、を含む、前記プロセス。乾燥剤として使用される前記有機カーボネートが、式ROC(=O)OR’の化合物であり、式中、R及びR’は、同じまたは異なってもよく、各々、アルキルまたはアリール基である、請求項1に記載のプロセス。前記含浸ステップにおいて使用される前記溶媒が、有機カーボネートである、請求項1に記載のプロセス。前記含浸ステップにおいて使用される前記有機カーボネートが、式ROC(=O)OR’の化合物であり、式中、R及びR’は、同じまたは異なってもよく、各々、アルキルまたはアリール基である、請求項3に記載のプロセス。前記乾燥ステップにおいて使用される前記有機カーボネート及び前記含浸ステップにおいて使用される前記有機カーボネートが、同じである、請求項3又は4に記載のプロセス。前記含浸ステップにおいて使用される前記金属を含有する前記化合物が、前記金属に加えて、同じまたは異なってもよい1つ以上のリガンドを含有する化合物であり、前記リガンドのうちの1つ以上が、アルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、ヒドロキシド、カルボキシレート、カーボネート、及びハライド基から成る群から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。芳香族カーボネートを調製するためのプロセスであって、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセスに従って触媒を調製することと、このように調製された前記触媒の存在下で、ジアルキルカーボネート若しくはアルキルアリールカーボネートを、アリールアルコール若しくはアルキルアリールカーボネートと反応させ、アルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネートである芳香族カーボネートをもたらすことと、を含む、前記プロセス。ポリカーボネートを作製するためのプロセスであって、請求項7に記載のプロセスに従ってジアリールカーボネートを調製することと、ジヒドロキシ芳香族化合物を、このようにして得られた前記ジアリールカーボネートと反応させることと、を含む、前記プロセス。

说明书全文

本発明は、触媒担体または触媒を乾燥させるためのプロセス;触媒担体乾燥ステップを含む、触媒を調製するためのプロセス;このように調製または乾燥された触媒を使用して、ジアリールカーボネート等の芳香族カーボネートを調製するためのプロセス;及びこのように調製されたジアリールカーボネートからポリカーボネートを作製するためのプロセスに関する。

ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールから芳香族カーボネートを生成することは、既知である。例えば、芳香族カーボネートは、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートであり得、これは、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールから調製され得る。かかるプロセスにおいて、ジアルキルカーボネートは、以下のステップを介して、ジアリールカーボネートに変換される。第1のステップにおいて、ジアルキルカーボネートのアリールアルコールとのエステル交換を行って、アルキルアリールカーボネート(芳香族カーボネートとも)及びアルキルアルコールを得る。第2のステップにおいて、アルキルアリールカーボネートの不均化を行って、ジアリールカーボネート及びジアルキルカーボネートを得る。ジアリールカーボネート及びアルキルアルコールが得られる、アルキルアリールカーボネートのアリールアルコールとのさらなるエステル交換もまた、行ってもよい。

例えば、WO2011/067263は、ジアルキルカーボネート(ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネート等)及びアリールアルコール(好ましくはフェノール)から、ジアリールカーボネート(好ましくはジフェニルカーボネート)を調製するためのプロセスを開示し、ここでは、触媒は、多様な触媒から選択されたものであってもよい。例えば、前記WO2011/067263は、式TiX4の化合物の使用を開示し、式中、Xは、アセトキシ、アルコキシ、アリールアルコキシ、またはアリールオキシ基であってもよい。式TiX4の前記化合物は、均一触媒として使用され得る。しかしながら、触媒としての使用前に、式TiX4の前記化合物を含む溶液もまた、担体に含浸させるために使用されて、不均一なチタン含有担持触媒をもたらし得る。

上で言及される含浸の例は、WO2011/014374に開示される。前記WO2011/014374の段落[00106]において、担持体は、有機金属化合物を担持体と接触させて固定化を行う前に、細孔内の凝縮の除去を必要とし得、担持体上の凝縮水は、担持体の化学組成に応じて、乾燥ガス流中または真空下で、約50℃〜約400℃の範囲の温度で担持体を乾燥させることによって除去され得る、水含有量として定義されることが開示されている。前記WO2011/014374の実験3において、チタン含有担持触媒は、上で言及されるような乾燥及び含浸を含む、以下のように(要約されるように)調製された。最初に、粒状シリカゲル(担体)を、水酸化ナトリウム水溶液で処理した。かかる処理は、シリカ担体の表面上のシラノール(Si−OH)基の数を増加させることが意図され、これは、チタンn−ブトキシド溶液での下で言及される処理中に、担体上に比較的高い量のチタンを負荷させるために有益である。次いで、シリカゲルを、最初に冷水で、次いで温水(約80℃)で洗浄して、シリカ上の微量のナトリウムを除去した。得られる処理されたシリカゲルを、125℃で2時間、次いで300℃で2時間、窒素パージ下で乾燥させた。さらに、チタンn−ブトキシド溶液は、チタンn−ブトキシドを乾燥トルエン中に溶解することによって調製した。この溶液を、反応器を通して上向流で循環させ、乾燥させた粒状シリカゲル担持体を負荷した。周辺温度で15分間、反応器を通してチタンn−ブトキシド溶液を循環させた後、反応器を168℃まで加熱し、循環をその温度で4.5時間継続させた。反応器を冷却し、反応器から余分な溶液を排出した後、担持触媒を上向流の乾燥トルエンで1.5時間洗浄した。最後に、洗浄された触媒を、168℃で窒素ガス(上向流)において2時間乾燥させた。

実際には、例えば、上で言及されるシリカ等の触媒担体は、上で述べられるWO20110/14374においても認識されるように、水をある程度含有し得る。触媒担体が貯蔵される大気中の水分含有量に応じて、水含有量は、最大15重量%、典型的には1〜3重量%であり得る。さらに、水は、水酸化ナトリウム水溶液での上で言及される処理、続いて、1つ以上の水洗浄ステップを含む、いかなる担体前処理プロセスからも生じ得る。担体中の水の存在は、この水が、担体に含浸させるために使用される、上で言及されるTiX4等の金属含有化合物と反応し得る、ならびに/またはジアルキルカーボネート及びアリールアルコールから芳香族カーボネートを調製するための上で言及されるプロセス等の、触媒が使用される、いかなるその後の反応ステップにおける所望されない反応につながり得る、という点で、問題となり得る。

例えば、前記TiX4がチタンテトラアルコキシド(Ti(OR)4)である場合、水は、以下のように、前記化合物と反応する。 Ti(OR)4+4H2O→Ti(OH)4+4ROH(加水分解) Ti(OH)4→TiO2.xH2O+(2−x)H2O(凝縮) このため、前記反応は、酸化チタン(IV)またはチタニアとしても既知である、式TiO2の二酸化チタンの生成をもたらす。かかるTiO2の存在は、より特に、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールから芳香族カーボネートを調製するための上で言及されるプロセスにおいて、それが、ほとんどまたは全く触媒活性を有しないため、不利である。したがって、TiO2の形成、及び、したがって、有価なTi金属の損失を可能な限り防止することが望ましい。さらに、TiO2は、ほとんどの溶媒に可溶性ではない粉末である。したがって、TiO2形成の別の不利点は、この粉末が意図された触媒担体の表面を被覆し、それによって、金属含有化合物を含有する含浸溶液のための触媒担体細孔へのアクセスを遮断し、そのため、触媒担体の内部及び外部表面の比較的小さい部分のみが前記溶液で含浸されるということである。要約すると、水の存在は、その活性が、所望される活性レベルをはるかに下回り得る触媒をもたらし得る。

さらに、水の存在は、触媒の使用中、問題となり得る。例えば、不均一触媒、例えば、上で言及されるWO2011/014374の実験3において調製されるような触媒等のチタン含有担持触媒が使用される場合、水は、様々な理由により導入され得る。例えば、メンテナンス中に、かかる触媒を含有するカラムを開放しなければならない場合、触媒は、空気からの水分と接触し得、それによって、ある量の水を保持する。次いで、この水は、Ti(OH)4が形成され、これが上で例解されるようにTiO2粉末にさらに変換され得るように、−(OR)3Ti−O−Si−基等の金属含有基と反応し得る。加えて、ある量の水を含有するかかる担持触媒の使用中に、Ti(OR)4含有溶液等の均一触媒もまた使用されるとき、TiO2粉末をもたらす上で言及される加水分解及び凝縮反応もまた、行われ得る。

したがって、実際には、含浸が行われる、かつ触媒が調製される前に、担体から水を除去する必要性が存在する。同様に、触媒が調製された後に、担持触媒から水を除去する必要性が存在する。上で言及されるWO2011/014374は、125℃で2時間、次いで300℃で2時間、窒素パージ下で乾燥させることによって、担体の含浸の前に、かかる水を除去することを教示する。乾燥を達成するためにかかる高い温度が必要とされることは、不利点である。さらなる不利点は、窒素ガス流が使用されることになるということである。窒素ガス流の使用と関連付けられる第1の不利点は、窒素ガスが、費用のかかる貯蔵を必要とすることである。第2に、窒素ガス流の使用は、窒素及び水を含む流をもたらし、水は、窒素がリサイクルされ得る前に、それから分離される必要があり、この分離においては、圧縮機が必要とされる。代替的に、窒素のリサイクルはないが、窒素が乾燥プロセスにおいて1回通過で使用される場合、これは、有価な窒素の損失をもたらすだけでなく、窒素ガスが空気中に放出され得る前に、使用済み窒素流を浄化する必要性をもたらすであろう。前述のオプションの全ては、窒素ガスを貯蔵するため、使用済み窒素ガスから水を分離するため、及び空気中に放出する前に、使用済み窒素ガスを浄化するための追加の機器をもたらす。第3に、窒素ガス流の使用と関連付けられるさらなる不利点は、窒素ガスは、それが液体(水)を除去しなければならないガスであるということから、あまり効率的な乾燥剤ではないということである。ガスと液体との間の相互作用は、一般的に、比較的より弱い。なおさらなる不利点は、乾燥が完了したかどうかを判定するように、乾燥剤として使用されている窒素ガス流中の水含有量を測定することが厄介かつ複雑であるということである。Karl Fischer法のような容易な水含有量判定方法は、窒素ガス流には適用することができない。

さらに、WO2011/014374に開示される上で説明される触媒調製プロセスにおいて、乾燥させた担体は、トルエン中のチタンn−ブトキシド溶液で含浸される。最後に、前記担体は、168℃で窒素ガス(上向流)において2時間乾燥される。かかる乾燥(トルエン除去)ステップは、高い温度を適用する必要があり、かつ窒素ガスが使用されることになるという点で、不利である。乾燥剤としての窒素ガスの使用と関連付けられる不利点の上の考察もまた、参照されたい。さらに、トルエンの使用は、一般的に、それが可燃性であり、かつしたがって、有害化学物質であることから、所望されない。特に、問題の炭化水素が、トルエンのように、有害である場合、化学物質製造現場において、追加の炭化水素在庫(貯蔵)を有することは所望されない。さらに、かかるトルエン除去ステップからもたらされる窒素ガス流は、窒素ガスを空気中に放出する前にスクラバシステムに送られなければならず、かつ残りのトルエンは燃焼させなければならない。これは、窒素ガス(有価な乾燥剤)及びトルエン(有価な溶媒)の両方の損失をもたらすであろう。ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールから芳香族カーボネートを調製するための上で言及されるプロセスにおいて等、触媒を使用してある反応を触媒するいずれのその後のステップにおけるその存在も、最小化されるべきであるため、トルエンは、除去されるべきである。いったん主要な所望される反応(例えば、芳香族カーボネートを作製する)が開始すると、システムからトルエンを完全に除去することは困難であり、これは、トルエンが、かかる主要な反応からもたらされる種々のプロセス流を汚染するであろうという点において、リスクを有する。より具体的には、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールからの芳香族カーボネートの調製において、前記ジアルキルカーボネート(出発材料のうちの1つ)は、一般的に、溶媒として使用され、かかるジアリールカーボネート生成プロセスにおける出発材料のうちのいずれの1つにも、またはそれからの生成物にも対応しない、他の溶媒は、導入されないことが所望される。したがって、触媒の使用の前に、溶媒を完全に除去しなければならないであろう触媒調製プロセスにおいては、トルエンのような溶媒またはいかなる他の溶媒の使用も、省略されることもまた所望される。

触媒担体を乾燥させる、または金属が担持される担体を含む触媒を乾燥させるためのプロセスと、触媒が、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールから芳香族カーボネートを調製するためのプロセスにおいて使用され得る、かかる乾燥させた触媒担体から触媒を調製するためのプロセスであって、触媒が、金属が担持される担体を含み、触媒が、金属を含有する化合物が溶解されている溶液を、乾燥させた担体に含浸させることによって調製され、該プロセスにおいて、上で言及される不利点のうちの1つ以上が、生じない、またはより少ない程度で生じる、プロセスと、を提供することが、本発明の目的である。

国際公開第2011/067263号

国際公開第2011/014374号

驚くべきことに、かかる触媒担体または触媒乾燥プロセス及び触媒調製プロセスは、担体を、有機カーボネートを含む乾燥剤と接触させることによって、達成することができるということが見出された。

したがって、本発明は、触媒担体を乾燥させる、または金属が担持される担体を含む触媒を乾燥させるためのプロセスに関し、担体は、有機カーボネートを含む乾燥剤と接触させられる。

さらに、したがって、本発明は、金属が担持される担体を含む触媒を調製するためのプロセスに関し、前記プロセスは、担体を、有機カーボネートを含む乾燥剤と接触させることによって、担体を乾燥させ、乾燥させた担体をもたらすことと、金属を含有する化合物が、有機カーボネートまたはアルコールである溶媒中に溶解されている溶液を、乾燥させた担体に含浸させることと、を含む。

本発明の乾燥プロセスは、驚くべきことに、先行技術の乾燥プロセスに対して上で特定されるような上で言及される欠点のうちの多くを有しない。さらに、本発明の追加の利点は、上で言及される乾燥プロセス、及び触媒調製プロセスの乾燥ステップにおいて使用される乾燥剤、ならびに触媒調製プロセスの含浸ステップにおいて使用される溶媒の両方は、有機カーボネート、好ましくは同じ有機カーボネートであり得、かつしたがって、このように調製または乾燥された触媒の存在下で、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールを反応させることによって、芳香族カーボネートを調製するいずれのその後のステップにおいても使用されるジアルキルカーボネートと同じであるように選択され得るということである。

驚くべきことに、ジアルキルカーボネート等の有機カーボネートが、窒素ガス流等の従来の乾燥剤と同等に良好、またはそれよりも良好な、良好な触媒担体乾燥剤であると考えられる。有機カーボネートは、比較的高い水吸収能を有し、比較的速く水を除去する。さらに、驚くべきことに、かかる有機カーボネートはまた、金属含有化合物が溶解されている溶液(該溶液を、乾燥させた触媒担体に含浸させることになる)を調製するために、トルエン等の従来の溶媒と同等に良好、またはそれよりも良好な、良好な溶媒であると考えられる。触媒調製プロセスにおいて、有機カーボネート(乾燥剤及び溶媒)は、このように調製された触媒の存在下で、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールを反応させることによって、芳香族カーボネートを調製するいずれのその後のステップにおいても使用されるジアルキルカーボネートと同じであり得るため、含浸ステップにおいて使用される有機カーボネートは、除去される必要がない。これは、簡略化された、時間節約となる、かつより効率的な触媒調製及び開始手順につながる。加えて、本発明は、有機カーボネート以外の溶媒の使用を有利に回避し、トルエン等の他の溶媒は、可燃性であり得る。

代替的に、本発明において、含浸溶液のための溶媒は、アルコールであり得、これは、乾燥ステップにおける有機カーボネートの使用に関連して述べられる、上で言及される利点のうちの多くを依然としてもたらす。さらに、かかるアルコールは、このように調製された触媒の存在下で、ジアルキルカーボネート及びアリールアルコールを反応させることによって、芳香族カーボネートを調製するいずれのその後のステップにおいても使用される、または形成されたままのアルコールと同じであるように有利に選択され得る。例えば、アリールアルコール(フェノールのような)が、かかる含浸溶媒として使用され得る。代替的に、アルキルアルコール、好ましくは、以前に言及されるように芳香族カーボネートを調製するときに生成されるアルキルアルコールと同じである、アルキルアルコール、例えば、ジエチルカーボネートが出発材料のうちの1つとして使用される場合は、エタノールが、かかる含浸溶媒として使用され得る。

さらに、本発明は、本発明の触媒調製プロセスに従って調製された触媒、または本発明の乾燥プロセスに従って乾燥させた触媒を使用して、アルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネートであり得る、芳香族カーボネートを調製するためのプロセスに関する。なおさらに、本発明は、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスに従って調製されたジアリールカーボネートから、ポリカーボネートを作製するためのプロセスに関する。

本発明の実施形態を示す。

本発明の乾燥プロセス及び触媒調製プロセスにおいて、担体は、有機カーボネートを含む乾燥剤と接触させられる。

前記触媒担体は、任意の担体であってもよい。好ましくは、前記担体は、多孔質、無機担体である。さらに、好ましくは、担体の表面は、ヒドロキシル基、アルコキシ基、またはこれらの基の混合物、より好ましくはヒドロキシル基を含有する。それらの表面においてヒドロキシル基及び/またはアルコキシ基を含有し得る好適な担体は、金属酸化物担体、ゼオライト材料、及び炭素質材料である。ゼオライト材料の好適な例は、MCM−41、MCM−48、及びSBA−15である。担体が以前に言及される金属酸化物担体である場合、金属酸化物は、好ましくは、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化バナジウム、及び酸化モリブデン、より好ましくはシリカ、アルミナ、及びジルコニア、さらにより好ましくはシリカ及びアルミナ、またはシリカ−アルミナ等のこれらの混合物から成る群から選択される金属酸化物である。最も好ましくは、担体は、シリカである。シリカの特定の例は、シリカゲルである。

触媒担体は、任意の形態を有し得る。それは、種々の固定床反応器に対して、1mm〜5mmの範囲のサイズのペレット、押出物、球体、顆粒、ハニカムなどの形態であってもよい。代替的に、反応器のタイプに応じて、好適に形状化され、適切にサイズ決定されている、構造化された充填材料とともに、担持体として、繊維ガラスまたは炭素繊維または両方から作製される織布またはメッシュを使用することを選択してもよい。粉末または微小球形態の担持体もまた、スラリまたは撹拌反応器に対して使用される触媒の調製のために使用されてもよい。

BET表面積(「BET」=Brunauer−Emmett−Teller)、細孔容積、及び平均細孔径等の、本発明において使用され得る多孔質触媒担体のさらなる特性は、広い範囲内で変化し得る。例えば、BET表面積は、50〜700m2/gであり得、細孔容積は、0.4〜1.0cm3/gであり得、及び/または平均細孔径は、50〜500Åであり得る。以前に言及される特性のうちの1つ以上を有する、多様な商業的に入手可能な担体が存在する。

本発明の乾燥プロセスにおいて、上で言及される触媒担体が乾燥されるか、または触媒が乾燥されるかのいずれかであり、該触媒は、金属が担持される担体を含む。乾燥されるかかる触媒は、下でさらに説明されるような本発明の触媒調製プロセスに従って、調製され得る。さらに、乾燥されるかかる触媒の担体は、上で説明されるような担体であってもよい。なおさらに、乾燥されるかかる担体上に担持される金属は、下で説明されるような金属であってもよい。

さらに、本発明において、上で説明される触媒担体または触媒を乾燥させるために使用される乾燥剤は、有機カーボネートを含む。任意の有機カーボネートが使用され得る。乾燥を行うために、一般的に、乾燥前の有機カーボネートの水含有量は、乾燥される触媒担体または触媒に対して達成することが望まれる最終水含有量よりも低くあるべきである。このため、乾燥前に有機カーボネート中に水が存在する場合、その有機カーボネートの水含有量は、触媒担体に対する目標水含有量に応じて、広い範囲内で変化し得る。好適には、乾燥前に、有機カーボネートは、水を含有しないか、または多くても1重量%(=10,000重量百万分率(ppmw))、より好適には多くても5,000ppmw、より好適には多くても2,000ppmw、より好適には多くても1,000ppmw、より好適には多くても500ppmw、より好適には多くても200ppmw、より好適には多くても100ppmw、より好適には多くても50ppmw、より好適には多くても20ppmw、最も好適には多くても10ppmwの水含有量を有する。

好ましくは、有機カーボネート乾燥剤は、触媒を全く、または実質的に全く含有しない。かかる触媒は、例えば、以降でさらに定義されるような触媒、即ち、金属に加えて、同じまたは異なってもよい1つ以上のリガンドを含有する、金属含有化合物であり得、該リガンドのうちの1つ以上は、好ましくは、アルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、ヒドロキシド、カルボキシレート、カーボネート、及びハライド基から成る群から選択される。本明細書内で、前記触媒等の具体的な構成要素の量に関する「実質的に含まない(substantially no)」は、総量(即ち、重量)に基づいて、多くても1,000、好ましくは多くても500、より好ましくは多くても100、より好ましくは多くても50、より好ましくは多くても30、より好ましくは多くても20、及び最も好ましくは多くても10ppmw(重量百万分率)の問題の構成要素である量を意味する。

さらに、触媒担体は、任意の水含有量、例えば、最大15重量%、典型的には、1〜3重量%を有し得る。達成され得る触媒担体に対する目標水含有量は、上で説明されるような有機カーボネート乾燥剤の水含有量に依存する。例えば、本発明の乾燥プロセス、または触媒調製プロセスの乾燥ステップを行うことによって、多くても1重量%(=10,000重量百万分率(ppmw))、より好適には多くても5,000ppmw、より好適には多くても2,000ppmw、より好適には多くても1,000ppmw、より好適には多くても500ppmw、より好適には多くても200ppmw、より好適には多くても100ppmw、より好適には多くても50ppmw、より好適には多くても20ppmw、最も好適には多くても10ppmwの水含有量を有する、乾燥させた触媒担体または乾燥させた触媒が得られ得る。

有機カーボネート乾燥剤の化学組成に関しては、任意の有機カーボネートが使用され得る。例えば、有機カーボネートは、式ROC(=O)OR’の化合物であり得、式中、R及びR’は、同じまたは異なってもよく、各々、アルキルまたはアリール基であり、即ち、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート、及びアルキルアリールカーボネートから成る群から選択される化合物である。前記アルキル基は、1〜4、好適には1〜3個の炭素原子を有し得る。好適には、前記アルキル基は、メチル基またはエチル基、より好適にはエチル基である。前記アリール基は、6〜12個の炭素原子を有し得る。好適には、前記アリール基は、フェニル基である。前記ジアリールカーボネートの好適な例は、ジフェニルカーボネートである。前記アルキルアリールカーボネートの好適な例は、メチルフェニルカーボネート及びエチルフェニルカーボネートである。好ましくは、式ROC(=O)OR’の前記有機カーボネートは、ジアルキルカーボネートであり、式中、R及びR’は、C1−4アルキル基、好ましくはC1−3アルキル基である。より好ましくは、前記ジアルキルカーボネートは、ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネート、最も好ましくはジエチルカーボネートである。さらに、有機カーボネートは、アルキレンカーボネート、例えば、3〜6、好適には3〜4個の炭素原子を有するアルキレンカーボネートのような環状カーボネートであってもよい。アルキレンカーボネートの好適な例は、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートである

本発明の触媒調製プロセスにおいて、金属が担持される担体を含む触媒が調製される。そのプロセスの乾燥ステップ後、金属を含有する化合物が、有機カーボネートまたはアルコールである溶媒中に溶解されている溶液を、乾燥させた担体に含浸させる。

好ましくは、調製される触媒は、ジアルキルカーボネートまたはアルキルアリールカーボネートを、アリールアルコールまたはアルキルアリールカーボネートと反応させて、アルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネートである芳香族カーボネートをもたらすことを含む、芳香族カーボネートを調製するためのプロセスにおける使用に好適な触媒である。かかる芳香族カーボネート生成プロセスにおいて使用することができる多様な触媒が存在する。例えば、上で言及されるWO2011/067263の4ページ31行〜6ページ29行における一節を参照されたい。本発明の触媒調製プロセスにおいて、乾燥させた触媒担体に含浸させる溶液中に溶解されている金属含有化合物は、触媒担体中の水の存在に感応性である金属含有化合物であるということが特に好ましい。かかる感応性は、金属及び/または任意のリガンドの水との反応によって、現れ得る。例えば、リガンド、例えば、アルコキシドリガンド等は、水と反応し得る。

結果として、本発明において、前記金属含有化合物は、金属に加えて、同じまたは異なってもよい1つ以上のリガンドを含有する化合物であり、該リガンドのうちの1つ以上は、好ましくは、アルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、ヒドロキシド、カルボキシレート、カーボネート、及びハライド基から成る群から選択される。「アルコキシ」基は、式R−Oの基であり、式中、Rは、アルキル基である。「アリールアルコキシ」基は、式Ar−R−Oの基であり、式中、Arは、アリール基であり、Rは、アルキル基である。「アリールオキシ」基は、式Ar−Oの基であり、式中、Arは、アリール基である。「アルキルアリールオキシ」基は、式R−Ar−Oの基であり、式中、Rは、アルキル基であり、Arは、アリール基である。「アルキル」基は、式Rである。「アリールアルキル」基は、式Ar−Rの基であり、式中、Arは、アリール基であり、Rは、アルキル基である。「アリール」基は、式Arの基である。「アルキルアリール」基は、式R−Arの基であり、式中、Rは、アルキル基であり、Arは、アリール基である。「ヒドロキシド」基は、式HOの基である。カルボキシレート基は、式R’−C(=O)−Oの基であり、式中、R’は、アルキル、アリールアルキル、アリール、またはアルキルアリール基であってもよい。例えば、前記カルボキシレート基は、アセトキシ基であってもよい。カーボネート基は、式O−C(=O)−Oの基である。前記アルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、及びカルボキシレート基を構成する、アルキル及びアリール基の本質は、重要ではない。これらのアルキル及びアリール基は、置換されても、または置換されなくてもよい。さらに、アルキル基は、分岐または直鎖、好ましくは直鎖のC1−C6アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはC1−C2アルキル基(メチルまたはエチル基)、最も好ましくはC2アルキル基(エチル基)であってもよい。アリール基は、フェニル基であってもよい。ハライド基は、フッ化物(F)、塩化物(Cl)、臭化物(Br)、及びヨウ化物(I)から成る群から選択されてもよい。

好ましくは、前記リガンドのうちの1つ以上は、アルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、ヒドロキシド、カルボキシレート、カーボネート、及びハライド基から成る群から、より好ましくはアルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、及びヒドロキシド基から成る群から、より好ましくはアルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、及びアルキルアリールオキシ基から成る群から、より好ましくはアルコキシ及びアリールアルコキシ基から成る群から、最も好ましくはアルコキシ基から成る群から選択される。このため、アルコキシ基が選択される場合、それは、分岐または直鎖、好ましくは直鎖のC1−C6アルコキシ基、好ましくはC1−C4アルコキシ基、より好ましくはC1−C2アルコキシ基(メトキシ若しくはエトキシ基)、最も好ましくはC2アルコキシ基(エトキシ基)であり得る。

金属含有化合物は、1つ以上の異なる金属を含有し得る。前記金属(複数を含む)は、酸化された状態であり得、この場合、同じ金属は、1つの酸化状態、または2つ以上の異なる酸化状態を有し得る。例えば、金属含有化合物が、1つの酸化状態を有する1つの金属、及び1つ以上の負に帯電したリガンドを含有する場合、前記化合物は、以下の式のものであり得る。 Mm+(Ln)l− 式中、 Mは、金属であり、 mは、1、2、3、または4、好適には2、3、または4、より好適には3または4、最も好適には4であり得る整数であり、 Lは、リガンドであり、 lは、1、2、3、または4、好適には1、2、または3、より好適には1または2、最も好適には1であり得る整数であり、 mは、nとlとの積(m=n*l)であり、そのため、化合物は、電気的に中性である。

金属は、金属に加えて、同じまたは異なってもよい1つ以上のリガンドを含有する化合物を、酸化された状態において形成することができる任意の金属であり得、該リガンドのうちの1つ以上は、好ましくは、アルコキシ、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アルキルアリールオキシ、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、ヒドロキシド、カルボキシレート、カーボネート、及びハライド基から成る群から選択され、該リガンドは、上で定義されるとおりである。例えば、金属は、化学元素の周期表の第2、3、4、5、6、12、13、14、15、及び16族、好適にはその第4及び14族から成る群から選択される金属であり得る。これらの族からの好適な活性金属の例としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ランタン(La)、アクチニウム(Ac)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、及びアンチモン(Sb)が挙げられる。好ましくは、前記金属は、チタン(Ti)、鉛(Pb)、及びスズ(Sn)から成る群から選択される。より好ましくは、金属は、チタンである。前記チタンは、酸化状態+3または+4、好適には+4において使用され得る。かかるチタン含有化合物の例は、チタンテトラアルコキシド(Ti(OR)4)であり、チタンテトラエトキシド(Ti(OEt)4)等のアルコキシドは、上で定義されるとおりである。チタン含有化合物の他の好適な例は、チタンテトラメトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキシド、及びチタンテトラフェノキシドである。スズ含有化合物の好適な例としては、スズアルコキシド、アルキルスズアルコキシド、アルキルスズオキシド、及びアルキルスズヒドロキシドが挙げられる。

本触媒調製プロセスにおいて、含浸ステップにおいて使用される金属含有化合物は、有機カーボネートまたはアルコールである溶媒に溶解されている。好ましくは、前記溶媒は、有機カーボネートである。含浸ステップにおいて使用される溶媒がアルコールである場合、任意のアルコールが使用され得る。好ましくは、前記アルコールは、アルキルアルコールまたはアリールアルコール、より好ましくはアルキルアルコールである。「アルキルアルコール」は、式R−OHの化合物であり、式中、Rは、アルキル基である。「アリールアルコール」は、式Ar−OHの化合物であり、式中、Rは、アリール基である。前記アルキルアルコール及びアリールアルコールを構成する、アルキル及びアリール基の本質は、重要ではない。これらのアルキル及びアリール基は、置換されても、または置換されなくてもよい。さらに、アルキル基は、分岐または直鎖、好ましくは直鎖のC1−C6アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはC1−C2アルキル基(メチル若しくはエチル基)、最も好ましくはC2アルキル基(エチル基)であり得る。アリール基は、フェニル基であってもよい。

含浸ステップにおいて使用される溶媒が有機カーボネートである場合、任意の有機カーボネートが使用され得る。本触媒調製プロセスの乾燥ステップにおいて、乾燥剤として使用される有機カーボネートの上の説明はまた、同じプロセスの含浸ステップにおいて、溶媒として使用される有機カーボネートにも適用される。好ましくは、乾燥ステップにおいて使用される有機カーボネート、及び含浸ステップにおいて使用される有機カーボネートは、同じである。

好適には、含浸ステップにおいて使用される有機カーボネートまたはアルコール溶媒は、水を含有しないか、またはそれは、多くても1重量%(=10,000重量百万分率(ppmw))、より好適には多くても5,000ppmw、より好適には多くても2,000ppmw、より好適には多くても1,000ppmw、より好適には多くても500ppmw、より好適には多くても200ppmw、より好適には多くても100ppmw、より好適には多くても50ppmw、より好適には多くても20ppmw、最も好適には多くても10ppmwの水含有量を有する。

含浸ステップにおいて使用される溶液中の金属含有化合物の濃度は、重要ではなく、広い範囲内で変化し得る。例えば、前記濃度は、金属に基づいて、500重量百万分率(ppmw)〜5重量%、好適には1,000ppmv〜3重量%であり得る。

上で言及される乾燥プロセス及び乾燥ステップ、ならびに含浸ステップにおける温度及び圧力は、重要ではなく、広い範囲内で変化し得る。例えば、乾燥プロセス及び乾燥ステップにおける温度は、20〜300℃、好適には100〜250℃、より好適には120〜200℃であり得る。乾燥プロセス及び乾燥ステップにおける圧力は、真空圧力〜10bara、好適には1〜8bara、より好適には1〜4baraであり得る。さらに、例えば、含浸ステップにおける温度は、20〜300℃、好適には100〜250℃、より好適には120〜200℃であり得る。含浸ステップにおける圧力は、真空圧力〜10bara、好適には1〜8bara、より好適には1〜4baraであり得る。本発明に従い、乾燥が、単純に周辺温度及び圧力で行われ得ることは、特に有利である。さらなる利点は、本発明において、乾燥及び含浸が、同じ温度及び圧力で行われ得ることであり、したがって、これは、好ましい。

本発明を用いる任意のプロセスが、種々のステップを「含む(comprising)」、「含有する(containing)」、または「含む(including)」ということに関して説明されるが、それらはまた、種々の説明されたステップ「から本質的に成る(consist essentially of)」または「から成る(consist of)」ことができる。

例えば、本発明の触媒調製プロセスの上で言及される乾燥及び含浸ステップ間に、いずれの中間ステップも存在する必要はない。しかしながら、乾燥ステップが、例えば、連続的ではなく、むしろバッチ式に行われる場合、可能な中間ステップは、乾燥させた触媒担体からの、増加した水含有量を有する有機カーボネート乾燥の分離であり得る。即ち、本発明において、乾燥及び含浸ステップの各々は、バッチ式または連続的に行われ得る。

本発明に従うプロセスの実施形態が、図1に例解される。図1に示されるプロセスにおいて、新鮮な有機カーボネートが、線1を介して蒸留カラム1に供給される。有機カーボネート中のいかなる水も、線2を介して、オーバヘッドとして除去される。蒸留カラム1の底部からの乾燥有機カーボネートは、線3を介して、反応蒸留カラム2の底部に供給され、湿潤触媒担体を含む触媒床を通って上方に流れる。カラム1及び2の両方に十分な液体レベルが存在するとき、新鮮な有機カーボネートの供給を停止する。乾燥有機カーボネートが、反応蒸留カラム2を通って、上方の代わりに下方に流れる(図1には図示せず)実施形態もまた、想到される。水は、乾燥有機カーボネートによって、触媒床から除去される。反応蒸留カラム2の上部からの湿潤有機カーボネートは、水除去のために、線4を介して、蒸留カラム1にリサイクルし戻される。いったん触媒床が乾燥されると、線3を介して乾燥有機カーボネートの供給は停止され、金属含有化合物が有機カーボネート中に溶解されている溶液が、線5を介して、反応蒸留カラム2の上部に供給され、触媒床を通って下方に流れて、触媒担体を含浸させる。前記溶液は、線6を介してカラム2を出る(1回通過操作)。代替的に、線6の前記溶液は、線7を介して線5に部分的にまたは完全に送られ、新鮮な供給物と混合されてもよい(リサイクル操作)。

さらに、本発明は、本発明の触媒調製プロセスに従って調製された触媒、または本発明の乾燥プロセスに従って乾燥させた触媒を使用して、芳香族カーボネートを調製するためのプロセスに関する。したがって、本発明は、芳香族カーボネートを調製するためのプロセスであって、上で説明される触媒調製プロセスに従って調製された触媒、または上で説明される乾燥プロセスに従って乾燥させた触媒の存在下で、ジアルキルカーボネートまたはアルキルアリールカーボネートを、アリールアルコールまたはアルキルアリールカーボネートと反応させ、アルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネートである芳香族カーボネートをもたらすことを含む、プロセスに関する。さらに、したがって、本発明は、芳香族カーボネートを調製するためのプロセスであって、上で説明される触媒調製プロセスに従って触媒を調製すること、または上で説明される乾燥プロセスに従って触媒を乾燥させることと、このように調製若しくは乾燥された触媒の存在下で、ジアルキルカーボネートまたはアルキルアリールカーボネートを、アリールアルコールまたはアルキルアリールカーボネートと反応させ、アルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネートである芳香族カーボネートをもたらすことと、を含む、プロセスに関する。本発明の触媒調製及び乾燥プロセスを参照して上で説明されるような実施形態及び選好はまた、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスの前記触媒調製または乾燥ステップに適用される。

本発明の芳香族カーボネート調製プロセスにおいて、ジアルキルカーボネート及びアルキルアリールカーボネート中のアルキル基は、1〜4、好適には1〜3個の炭素原子を有し得る。好適には、前記アルキル基は、メチル基またはエチル基、より好適にはエチル基である。さらに、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスにおいて、アリールアルコール、アルキルアリールカーボネート、及びジアリールカーボネート中のアリール基は、6〜12個の炭素原子を有し得る。好ましくは、前記アリール基は、フェニル基である。したがって、好ましくは、前記アリールアルコールは、フェノールであり、前記ジアリールカーボネートは、ジフェニルカーボネートである。前記アルキルアリールカーボネートの好適な例は、メチルフェニルカーボネート及びエチルフェニルカーボネートである。好ましくは、前記ジアルキルカーボネートは、式ROC(=O)OR’のものであり、式中、R及びR’は、同じまたは異なってもよく、かつC1−4アルキル基、好ましくはC1−3アルキル基である。より好ましくは、前記ジアルキルカーボネートは、ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネート、最も好ましくはジエチルカーボネートである。さらに、好ましくは、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスにおいて、ジアルキルカーボネートは、アリールアルコールと反応させられ、対応するアルキルアリールカーボネートをもたらす。

好ましくは、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスにおいて、触媒は、上で説明される触媒調製プロセスに従って調製された触媒であり、触媒調製プロセスの含浸ステップにおいて使用される溶媒は、有機カーボネートである。触媒調製プロセスの乾燥ステップにおいて使用される有機カーボネート、及び触媒調製プロセスの含浸ステップにおいて使用される有機カーボネートは、同じであること、ならびに前記有機カーボネートは、ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネート、またはジアリールカーボネート、より好ましくはジアルキルカーボネートであることが、さらに好ましい。

さらに、好ましくは、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスにおいて、触媒は、上で説明される乾燥プロセスに従って乾燥された触媒であり、乾燥プロセスにおいて使用される有機カーボネートは、ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネート、またはジアリールカーボネート、より好ましくはジアルキルカーボネートである。

有利に、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスにおいて、同じプロセス構成は、本発明の先行する触媒調製または乾燥プロセスにおけるプロセス構成に適用することができる。例えば、ジアルキルカーボネートがアリールアルコールと反応させられ、対応するアルキルアリールカーボネートをもたらし、かつ芳香族カーボネート調製プロセスにおいて使用されるジアルキルカーボネート、及び乾燥プロセスにおいて、または触媒調製プロセスの乾燥及び含浸ステップにおいて使用される有機カーボネートが、同じである場合、図1に示されるものと同じプロセス構成を、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスに適用することができるが、ただし、かかる場合には、アルキルアリールカーボネート、任意にジアリールカーボネート、及びフェノールを含む底部流が、線6を介して反応蒸留カラム1を出て、線4の前記カラムからの上部流が、ジアルキルカーボネート及び水ではなくむしろ、ジアルキルカーボネート及びアルキルアルコールを含み、したがって、線2を介して蒸留カラム1を出る上部流が、水ではなくむしろ、アルキルアルコールを含むことを条件とする。さらに、線1を介して、新鮮なジアルキルカーボネートが供給される。任意に、線5を介して、均一触媒溶液が供給されてもよい。リサイクル線7は、芳香族カーボネート調製プロセスにおいては使用されないであろう。

アルキルアリールカーボネートの中間形成を通じた、ジアリールカーボネートへのジアルキルカーボネート及びアリールアルコールの変換を完了するために、一連の合計2つ、または3つ、好ましくは3つの反応蒸留カラムが、適用され得る。3つの反応蒸留カラムが使用されるプロセスを開示する、上で言及されるWO2011/067263に開示されるような種々の実施形態が、本芳香族カーボネート調製プロセスに適用され得る。WO2011/067263の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

前記3つの反応蒸留カラムにおける圧力は、広い限度内で変化し得る。第1の反応蒸留カラムの上部における圧力は、2〜7bar、好ましくは2.5〜5barであり得る。第2の反応蒸留カラムの上部における圧力は、0.1〜3bar、好ましくは0.3〜1.5barであり得る。第3の反応蒸留カラムの上部における圧力は、10〜600mbar、好ましくは20〜500mbarであり得る。好ましくは、第1の反応蒸留カラムの上部における圧力は、同様に第3の反応蒸留カラムよりも高い、第2の反応蒸留カラムよりも高い。

前記3つの反応蒸留カラムにおける温度もまた、広い限度内で変化し得る。第1、第2、及び第3の反応蒸留カラムの底部における温度は、50〜350℃、好ましくは120〜280℃、より好ましくは150〜250℃、最も好ましくは160〜240℃であり得る。

前記3つの反応蒸留カラムのうちの1つ以上における触媒は、本発明の触媒調製プロセスに従って調製された触媒、または本発明の乾燥プロセスに従って乾燥させた触媒であり得る。これらの触媒は、不均一触媒である。加えて、均一触媒が使用されてもよいが、ただし、これらの反応蒸留カラムのうちの少なくとも1つ、好ましくは第1のものがまた、前記不均一触媒を含有することを条件とする。かかる均一触媒は、本発明の触媒調製プロセスを参照して上で説明されるように、化合物含有金属が、有機カーボネートまたはアルコールである溶媒中に溶解されている溶液を供給することによって添加されてもよい。

なおさらに、本発明は、本発明の芳香族カーボネート調製プロセスに従って調製されたジアリールカーボネートから、ポリカーボネートを作製するためのプロセスに関する。したがって、本発明は、ポリカーボネートを作製するためのプロセスであって、ジヒドロキシ芳香族化合物を、上で説明される芳香族カーボネート調製プロセスに従って調製されたジアリールカーボネートと反応させることを含む、プロセスに関する。さらに、したがって、本発明は、ポリカーボネートを作製するためのプロセスであって、上で説明される芳香族カーボネート調製プロセスに従ってジアリールカーボネートを調製することと、ジヒドロキシ芳香族化合物を、このようにして得られたジアリールカーボネートと反応させることと、を含む、プロセスに関する。本発明の芳香族カーボネート調製プロセスを参照して上で説明されるような実施形態及び選好はまた、本発明のポリカーボネート作製プロセスの前記ジアリールカーボネート調製ステップに適用される。

さらに、好ましくは、前記ジヒドロキシ芳香族化合物は、ビスフェノールAであり、これは、4,4’−(プロパン−2−イリデン)ジフェノールである。ビスフェノールA等の芳香族ジヒドロキシ化合物とのジアリールカーボネート重合による、ポリカーボネートの産生は、公知である。例えば、US5747609、WO2005/026235、及びWO2009/010486を参照されたく、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

本発明を、以下の実施例によってさらに例解する。

本発明を例示する実施例において、1インチの直径を有する反応蒸留カラムを、触媒担体として、約2重量%の水(水分)を含有する、湿潤シリカで充填した。使用したシリカは、400m2/gのBET表面積、0.6cm3/gの細孔容積、及び60Åの平均細孔径を有する、シリカであった。前記カラムを、カラムの底部に供給された(0.23kg/時のDEC供給)乾燥ジエチルカーボネート(DEC)で還流させて(前記乾燥DECは、10ppmw未満の水含有量を有する)、2.8bargの圧力及び188℃の温度で、シリカ床から水を除去した。湿潤DECは、オーバヘッドとして前記カラムから除去した(0.23kg/時のオーバヘッド流;0.45kg/時の還流)。このプロセスを、オーバヘッドが10ppmw未満の水を含有するまで行った。DECオーバヘッド中の水分含有量は、水分含有量を測定する容易な方法である、Karl Fischer法を使用して測定した。これを達成した後、前記乾燥DEC供給を停止し、次いで、乾燥DEC(1540ppmw Ti;10ppmw未満の水)中に溶解されているチタンテトラエトキシドの溶液を、0.14kg/時の下方流速で6時間、かつ乾燥ステップにおいて適用されるものと同じ温度及び圧力(即ち、それぞれ188℃及び2.8barg)で、シリカ床の上部に供給した。次いで、フェノールをカラムに供給して、0.12kg/時の低減されたチタン触媒供給において、フェノールとDECとの間のエステル交換反応を開始させた。

本発明に従わなかった実施例(比較実施例)においては、上で説明されるものと同じカラム及びシリカを使用した。しかしながら、この場合、湿潤シリカ床を、152℃の温度、1baraの圧力、及び16Nm3/時の流れにおいて14時間、上方に流れる窒素ガス流で乾燥させた。次いで、窒素流を停止して、カラムを約50℃まで冷却させた。次いで、乾燥トルエン(1.29重量% Ti;10ppmw未満の水)中に溶解されているチタンテトラエトキシドの溶液を、3.6kg/時の上方流速において、50℃の温度及び2.4bargの圧力で45分間、次いで、7.3kg/時の流速において、135℃の温度及び2.4bargの圧力で6時間、シリカ床の底部に供給した。シリカ床の上部から出て来る溶液は、床の底部へリサイクルした(約4回の循環サイクル)。その後、チタン触媒溶液の循環を継続しつつ、カラムの加熱を停止した。いったんカラムを約35℃まで冷却すると、チタン触媒溶液の供給を停止し、液体をカラムから排出した。余分なチタンを、1.4kg/時の上向流速で2時間、トルエンでシリカ床から洗い流した。トルエンをカラムから排出した後、カラムを、1.4kg/時の上向流速で1時間、DECでさらにパージした。次いで、シリカ触媒床を、本発明を例示する実施例に関して上で説明されるような操作等のDECとフェノールとの間のエステル交換反応のための通常操作のために準備した。

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