首页 / 专利库 / 作物管理 / 非生物胁迫 / 非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるための(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及び/又はそれらの塩の使用

生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるための(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及び/又はそれらの塩の使用

阅读:1029发布:2020-06-26

专利汇可以提供生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるための(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及び/又はそれらの塩の使用专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるための(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及び/又はそれらの塩の使用专利的具体信息内容。

植物における非生物的ストレスに対する耐性を増強させるための、式(I) 〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、1置換若しくは2置換されていてもよいアミノカルボニル、シアノ、アミノ又はニトロであり; R2は、素、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、アルケニルアルキル、アルキニル、アルキニルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、ヒドロキシアルケニル、アルキルチオアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキル、ビスアルキルアミノアルキル、シクロアルキルアミノアルキルであり;及び、 nは、0、1、2、3、4、5である〕 で表される化合物又はその農学的に許容される塩の使用、 但し、前記非生物的ストレスは、渇水、乾燥及び水分欠乏、低温状態及び高温状態、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌中塩分濃度、鉱物への増大した曝露、オゾン状態、強光状態、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていること又は日陰回避からなる群から選択される1以上のストレスを表す。式(I)で表される化合物又はその農学的に許容される塩において、 R1が、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシアルキル、アルキルチオ、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニルであり; R2が、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルケニル、ハロアルキルであり;及び、 nが、0、1、2、3、4、5である; 請求項1に記載の使用。式(I)で表される化合物又はその農学的に許容される塩において、 R1が、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖の(C1−C6)−アルキル,(C3−C7)−シクロアルキル,(C2−C4)−アルケニル,(C1−C4)−アルキニル,(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル,(C1−C4)−アルキルチオ、ハロ−(C2−C4)−アルキル,(C1−C4)−アルコキシ、カルボキシル,(C1−C4)−アルコキシカルボニルであり; R2が、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖の(C1−C6)−アルキル,(C3−C7)−シクロアルキル,(C2−C6)−アルケニル,(C2−C6)−アルキニル,(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ハロ−(C1−C6)−アルキルであり;及び、 nが、0、1、2又は3である; 請求項1に記載の使用。前記農学的に許容される塩が式(II) で表される構造を有している場合において、 (R1)及びnは、それぞれ、請求項1〜3のいずれかで定義されているとおりであり; カチオン(M)は、 (a) アルカリ金属のイオンであり;又は、 (b) アルカリ土類金属のイオンであり;又は、 (c) 遷移金属のイオンであり;又は、 (d) アンモニウムイオン[ここで、1個、2個、3個又は4個全ての水素原子は、(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−メルカプトアルキル、フェニル又はベンジルからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で置き換えられていてもよく、その際、上記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ及びフェニルからなる群から選択される1個又は同一であるか若しくは異なっている2個以上の置換基で置換されていてもよく、また、いずれの場合にも、当該窒素原子上の2つの置換基は一緒に置換されていないか又は置換されている環を形成していてもよい]であり;又は (e) ホスホニウムイオンであり;又は、 (f) スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオンであり;又は、 (g) オキソニウムイオンであり;又は、 (h) 1回若しくは複数回縮環していてもよく、及び/又は、(C1−C4)−アルキル−で置換されていてもよい、環系中に1〜10個の炭素原子を有している飽和又は不飽和/芳香族のN−含有ヘテロ環式イオンであり; 及び、 zは、1、2又は3である; 請求項1に記載の使用。(f)におけるスルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオンが、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウム又はトリ−((C1−C4)−アルキル)スルホキソニウムである、請求項4に記載の使用。(g)におけるオキソニウムイオンが、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウムである、請求項4に記載の使用。請求項4に記載されている式(II)で表される化合物において、カチオン(M)が、 (a) リチウム、ナトリウム及びカリウムから選択されるアルカリ金属のイオンであり;又は、 (b) カルシウム、及び、マグネシウムから選択されるアルカリ土類金属のイオンであり;又は、 (c) マンガン、銅、亜鉛、及び、鉄から選択される遷移金属のイオンであり;又は、 (d) アンモニウムイオン[ここで、1個、2個、3個又は4個全ての水素原子は、(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C2)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−メルカプトアルキル、フェニル又はベンジルからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で置き換えられていてもよく、その際、上記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ、(C1−C2)−ハロアルコキシ及びフェニルからなる群から選択される1個又は同一であるか若しくは異なっている2個以上の置換基で置換されていてもよく、また、いずれの場合にも、当該窒素原子上の2つの置換基は一緒に置換されていないか又は置換されている環を形成していてもよい]であり;又は、 (e) 第4級ホスホニウムイオンであり;又は、 (f) 第3級スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオンであり;又は、 (g) 第3級オキソニウムイオンであり;又は、 (h) 、ピリジン、キノリン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾール、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)などからなるヘテロ環式化合物の群から選択されるカチオンであり; 及び、 zは、1、2又は3である; 請求項4に記載の使用。(e)における第4級ホスホニウムイオンが、テトラ−((C1−C4)−アルキル)ホスホニウム及びテトラフェニルホスホニウム[ここで、該(C1−C4)−アルキル基及び該フェニル基は、ハロゲン、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ及び(C1−C2)−ハロアルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で1置換又は多置換されていてもよい]である、請求項7に記載の使用。(f)における第3級スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオンが、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウム若しくはトリフェニルスルホニウム[ここで、該(C1−C4)−アルキル基及び該フェニル基は、ハロゲン、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ及び(C1−C2)−ハロアルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で1置換又は多置換されていてもよい]又はトリ−((C1−C4)−アルキル)スルホキソニウムである、請求項7に記載の使用。(g)における第3級オキソニウムイオンが、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウム[ここで、該(C1−C4)−アルキル基は、ハロゲン、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ及び(C1−C2)−ハロアルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で1置換又は多置換されていてもよい]である、請求項7に記載の使用。植物の処理であって、非生物的ストレスに対する植物の抵抗性を増強させるのに有効な無毒性量の請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)で表される化合物のうちの1種類以上並びに/又は請求項4から10のいずれかに記載の1種類以上の式(II)で表される塩を施用することを含む、前記処理、 但し、前記非生物的ストレスは、渇水、乾燥及び水分欠乏、低温状態及び高温状態、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌中塩分濃度、鉱物への増大した曝露、オゾン状態、強光状態、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていること又は日陰回避からなる群から選択される1以上のストレスを表す。殺虫剤、誘引剤、殺ダニ剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、成長調節剤、薬害軽減剤、植物の成熟に影響を与える物質及び殺細菌剤からなる群から選択される1種類以上の活性成分と組み合わされた請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)で表される化合物並びに/又は請求項4から10のいずれかに記載の式(II)で表される塩のうちの1種類の、植物及び植物の部分への噴霧施用における使用。肥料と組み合わされた請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)で表される化合物並びに/又は請求項4から10のいずれかに記載の式(II)で表される塩のうちの1種類の、植物及び植物の部分への噴霧施用における使用。遺伝子組換え品種、その種子又はそのような品種が成育している耕地に施用するための、請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)で表される化合物並びに/又は請求項4から10のいずれかに記載の式(II)で表される塩のうちの1種類の使用。非生物的ストレスに対する植物の抵抗性を増強させるための、請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)で表される化合物並びに/又は請求項4から10のいずれかに記載の式(II)で表される塩のうちの1種類を含んでいる散布液の使用、 但し、前記非生物的ストレスは、渇水、乾燥及び水分欠乏、低温状態及び高温状態、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌中塩分濃度、鉱物への増大した曝露、オゾン状態、強光状態、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていること又は日陰回避からなる群から選択される1以上のストレスを表す。有用な植物、観賞植物、芝草の類及び樹木からなる群から選択される植物における非生物的ストレス耐性を増強させる方法であって、非生物的ストレス耐性の増強が望まれる領域に充分な且つ無毒性の量の請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)で表される化合物の1種類以上並びに/又は請求項4から10のいずれかに記載の式(II)で表される塩のうちの1種類以上を施用することを含む、前記方法、 但し、前記非生物的ストレスは、渇水、乾燥及び水分欠乏、低温状態及び高温状態、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌中塩分濃度、鉱物への増大した曝露、オゾン状態、強光状態、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていること又は日陰回避からなる群から選択される1以上のストレスを表す。前記施用が、植物への施用、その種子への施用又はそのような植物が成育している地域への施用である、請求項16に記載の方法。式(I) 〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、1置換若しくは2置換されていてもよいアミノカルボニル、シアノ、アミノ又はニトロであり; R2は、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、アルケニルアルキル、アルキニル、アルキニルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、ヒドロキシアルケニル、アルキルチオアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキル、ビスアルキルアミノアルキル、シクロアルキルアミノアルキルであり;及び、 nは、0、1、2、3、4、5である〕 で表される化合物〔(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸エチルは除外する〕 又は、 式(II) 〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、1置換若しくは2置換されていてもよいアミノカルボニル、シアノ、アミノ又はニトロであり; nは、0、1、2、3、4又は5であり; カチオン(M)は、 (a) アルカリ金属のイオンであり;又は、 (b) アルカリ土類金属のイオンであり;又は、 (c) 遷移金属のイオンであり; (d) アンモニウムイオン[ここで、1個、2個、3個又は4個全ての水素原子は、(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−メルカプトアルキル、フェニル又はベンジルからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で置き換えられていてもよく、その際、上記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ及びフェニルからなる群から選択される1個又は同一であるか若しくは異なっている2個以上の置換基で置換されていてもよく、また、いずれの場合にも、当該窒素原子上の2つの置換基は一緒に置換されていないか又は置換されている環を形成していてもよい]であり;又は (e) ホスホニウムイオンであり;又は、 (f) スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオンであり;又は、 (g) オキソニウムイオンであり;又は、 (h) 1回若しくは複数回縮環していてもよく、及び/又は、(C1−C4)−アルキル−で置換されていてもよい、環系中に1〜10個の炭素原子を有している飽和又は不飽和/芳香族のN−含有ヘテロ環式イオンであり; 及び、 zは、1、2又は3である〕 で表される塩。(a)におけるアルカリ金属が、リチウム、ナトリウム又はカリウムである、請求項18に記載の式(II)の塩。(b)におけるアルカリ土類金属が、カルシウム又はマグネシウムである、請求項18に記載の式(II)の塩。(c)における遷移金属が、マンガン、銅、亜鉛又は鉄である、請求項18に記載の式(II)の塩。(f)におけるスルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオンが、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウム又はトリ−((C1−C4)−アルキル)スルホキソニウムである、請求項18に記載の式(II)の塩。(g)におけるオキソニウムイオンが、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウムである、請求項18に記載の式(II)の塩。植物を処理するための散布液であって、非生物的ストレスに対する植物の抵抗性を増強させるのに有効な量の請求項18に記載の式(I)で表される化合物の1種類以上及び/又は請求項18から23のいずれか1項に記載の式(II)で表される塩の1種類以上を含んでいる、前記散布液、 但し、前記非生物的ストレスは、渇水、乾燥及び水分欠乏、低温状態及び高温状態、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌中塩分濃度、鉱物への増大した曝露、オゾン状態、強光状態、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていること又は日陰回避からなる群から選択される1以上のストレスを表す。式(4) 〔式中、(R1)n及びR2は、それぞれ、請求項1〜3のいずれか1項で定義されているとおりであり、R3は(C1−C6)−アルキルである〕 で表される化合物、 但し、(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)フェニルホスフィン酸エチルを除く。式(5) 〔式中、(R1)n及びR2は、それぞれ、請求項1〜3のいずれか1項で定義されているとおりである〕 で表される化合物。

说明书全文

本発明は、非生物的ストレスに対する(好ましくは、渇ストレスに対する)植物のストレス耐性を増強させるための、特に、植物の成長を増強させるための及び/又は植物の収量を増大させるための、(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及びそれらの塩の使用、並びに、(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及びそれらの塩を調製する方法に関する。

特定の脂肪族ホスフィン酸誘導体〔例えば、(RS)−2−アミノ−4−(ヒドロキシメチルホスフィニル)ブタン酸(グルホシネート)〕が非選択性除草剤として使用されること、又は、遺伝子組換え作物植物の中で選択性除草剤として使用されることは、知られている(G. Horlein, Rev. Environ. Contam Toxicol., 138,(1994), 73−145; E. Strauch et al., EP 275957(1988))。

アセチルメチルホスフィン酸〔例えば、ナトリウム塩の形態にあるアセチルメチルホスフィン酸〕が興味深い除草作用を有していることも知られている(A.C. Baillie et al., US Patent No. 4,339,443 (1982))。

シクロ脂肪族ホスホン酸ジエステル〔例えば、1−ブチルアミノシクロヘキシルホスホン酸ジブチル(ブミナホス(buminofos))〕が除草剤及び植物成長調節剤として使用され得るということも知られている(Farm Chemicals Handbook‘91, Meister Publishing Company(1991), C53)。

植物が、自然のストレス状態〔例えば、渇水、低温、高温、乾燥又は水分欠乏(もっとも、乾燥と水分欠乏は、同様に渇水ストレスを引き起こす)、傷、病原体(ウイルス類、細菌類、菌類、昆虫類)による攻撃など〕に対して、さらに、除草剤に対しても、特異的又は非特異的な防御機構を用いて反応することは知られている[Pflanzenbiochemie (Plant Biochemistry), p. 393−462, Spektrum Akademischer Verlag, Heidelberg, Berlin, Oxford, Hans W. Heldt, 1996; Biochemistry and Molecular Biology of Plants, p. 1102−1203, American Society of Plant Physiologists, Rockville, Maryland, eds. Buchanan, Gruissem, Jones, 2000]。

植物においては、非生物的ストレス(例えば、寒さ、暑さ、渇水、塩、湛水)に対する防御反応に関与する多くの種類のタンパク質及びそれらをコードする遺伝子が知られている。それらの一部は、シグナル伝達鎖の一部分(例えば、転写因子類、キナーゼ類、ホスファターゼ類)を形成しているか、又は、植物細胞の生理反応(例えば、イオン輸送、活性酸素種の非活性化)を引き起こす。非生物的ストレス反応のシグナル鎖遺伝子としては、DREB類及びCBF類の転写因子などがある(Jaglo−Ottosen et al., 1998, Science 280:104−106)。塩分ストレスに対する反応には、ATPK型及びMP2C型のホスファターゼ類が関与している。さらに、塩分ストレスの場合においては、多くの場合、プロリン又はスクロースなどの浸透圧調節物質(osmolyte)の生合成が活性化される。これには、例えば、スクロースシンターゼ及びプロリントランスポーターが関与している(Hasegawa et al., 2000, Annu Rev Plant Physiol Plant Mol Biol 51:463−499)。寒さ及び渇水に対する植物のストレス防御は、同じ分子機構の一部を使用する。重要な種類としてデヒドリン類を包含する後期胚発生豊富タンパク質(late embryogenesis abundant protein)(LEAタンパク質)と呼ばれるものが蓄積することは知られている(Ingram and Bartels, 1996, Annu Rev Plant Physiol Plant Mol Biol 47:277−403, Close, 1997, Physiol Plant 100:291−296)。ストレスを受けた植物体内には、小気胞、タンパク質及び膜構造を安定化させるシャペロン類が存在する(Bray, 1993, Plant Physiol 103:1035−1040)。さらに、多くの場合、アルデヒドデヒドロゲナーゼが誘導され、そのアルデヒドデヒドロゲナーゼが、酸化的ストレスの場合に形成される活性酸素種(ROS)を非活性化させる(Kirch et al., 2005, Plant Mol Biol 57:315−332)。熱ショック転写因子(HSF)及び熱ショックタンパク質(HSP)は、熱ストレスの場合に活性化され、そして、ここで、シャペロンとして、寒さストレス及び渇水ストレスの場合におけるデヒドリン類の役割と同様の役割を果たす(Yu et al., 2005, Mol Cells 19:328−333)。

ストレス耐性又は病原に対する防御に関与する多くの種類の植物内因性シグナル物質が、既に知られている。ここで、その例としては、サリチル酸、安息香酸、ジャスモン酸又はエチレンなどを挙げることができる[Biochemistry and Molecular Biology of Plants, p. 850−929, American Society of Plant Physiologists, Rockville, Maryland, eds. Buchanan, Gruissem, Jones, 2000]。これらの物質の一部又はそれらの安定な合成誘導体及び誘導された構造も、植物に対する外部施用又は種子粉衣において有効であり、そして、植物の増強されたストレス耐性又病原に対する耐性をもたらす防御反応を活性化させる[Sembdner, and Parthier, 1993, Ann. Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol. 44:569−589]。

さらに、化学物質によって非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させることが可能であるということも知られている。そのような物質は、種子粉衣によって、葉への噴霧によって、又は、土壌処理によって、施用される。例えば、全身獲得抵抗性(SAR)の誘導因子又はアブシシン酸誘導体で処理することによって作物植物の非生物的ストレス耐性が増強されるということは記載されており(Schading and Wei, WO−200028055, Abrams and Gusta, US−5201931, Churchill et al., 1998、Plant Growth Regul 25:35−45)、又は、アシベンゾラル−S−メチル(azibenzolar−S−methyl)で処理することによって作物植物の非生物的ストレス耐性が増強されるということも記載されている。同様の効果は、殺菌剤(特に、ストロビルリン系の群の殺菌剤)又はコハク酸脱水素酵素阻害剤の施用においても観察され、そして、多くの場合、収量の増大も伴っている(Draber et al., DE−3534948, Bartlett et al., 2002, Pest Manag Sci 60:309)。低薬量の除草剤グリホセートが一部の植物種の成長を刺激するということも知られている(Cedergreen, Env. Pollution 2008, 156, 1099)。

さらに、作物植物のストレス耐性に対する成長調節剤の効果も記載されている(Morrison and Andrews, 1992, J Plant Growth Regul 11:113−117, RD−259027)。浸透ストレスの場合においては、浸透圧調節物質(例えば、グリシンベタイン又はその生化学的前駆物質、例えば、コリン誘導体)を施用した結果として保護効果が観察された(Chen et al., 2000, Plant Cell Environ 23:609−618, Bergmann et al., DE−4103253)。植物における非生物的ストレス耐性の増強に対する酸化防止剤(例えば、ナフトール類及びキサンチン類)の効果も、同様に、既に記載されている(Bergmann et al., DD−277832, Bergmann et al., DD−277835)。しかしながら、これら物質の抗ストレス作用の分子的原因は、実質的に知られていない。

さらに、内因性のポリ−ADP−リボースポリメラーゼ(PARP)又はポリ−(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼ(PARG)の活性を改変することによって非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させ得るということも知られている(de Block et al., The Plant Journal, 2004, 41, 95; Levine et al., FEBS Lett. 1998, 440, 1; WO0004173; WO04090140)。

かくして、植物がさまざまな有害生物及び/又は自然の非生物的ストレスに対して効果的な防御をもたらし得る幾つかの内因性反応機構を有しているということが知られている。

欧州特許出願公開第275957号

米国特許第4,339,443号

国際特許出願公開第2000/28055号

米国特許第5,201,931号

独国特許出願公開第3534948号

RD−259027

独国特許出願公開第4103253号

DD−277832

DD−277835

国際特許出願公開第00/04173号

国際特許出願公開第04/090140号

G. Horlein, Rev. Environ. Contam Toxicol., 138,(1994), 73−145

Farm Chemicals Handbook‘91, Meister Publishing Company(1991), C53

Pflanzenbiochemie (Plant Biochemistry), p. 393−462, Spektrum Akademischer Verlag, Heidelberg, Berlin, Oxford, Hans W. Heldt, 1996

Biochemistry and Molecular Biology of Plants, p. 1102−1203, American Society of Plant Physiologists, Rockville, Maryland, eds. Buchanan, Gruissem, Jones, 2000

Jaglo−Ottosen et al., 1998, Science 280:104−106

Hasegawa et al., 2000, Annu Rev Plant Physiol Plant Mol Biol 51:463−499

Ingram and Bartels, 1996, Annu Rev Plant Physiol Plant Mol Biol 47:277−403

Close, 1997, Physiol Plant 100:291−296

Bray, 1993, Plant Physiol 103:1035−1040

Kirch et al., 2005, Plant Mol Biol 57:315−332

Yu et al., 2005, Mol Cells 19:328−333

Biochemistry and Molecular Biology of Plants, p. 850−929, American Society of Plant Physiologists, Rockville, Maryland, eds. Buchanan, Gruissem, Jones, 2000

Sembdner, and Parthier, 1993, Ann. Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol. 44:569−589

Churchill et al., 1998、Plant Growth Regul 25:35−45

Bartlett et al., 2002, Pest Manag Sci 60:309

Cedergreen, Env. Pollution 2008, 156, 1099

Morrison and Andrews, 1992, J Plant Growth Regul 11:113−117

Chen et al., 2000, Plant Cell Environ 23:609−618,

de Block et al., The Plant Journal, 2004, 41, 95

Levine et al., FEBS Lett. 1998, 440, 1

現代の作物処理組成物に求められる環境的及び経済学的な要求、例えば、毒性、選択性、施用量、残留物の形成及び望ましい製造方法などに関する要求は、継続的に増大しているので、少なくとも一部の領域において既知組成物に対して有利点を有している新規作物処理組成物を開発することは、絶えず求められている。

従って、本発明の目的は、非生物的ストレス(好ましくは、渇水ストレス)に対する植物の耐性を増強させるさらなる化合物を提供することであった。

従って、本発明は、非生物的ストレス(好ましくは、渇水ストレス)に対する植物の耐性を増強させるための、一般式(I)

〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、1置換若しくは2置換されていてもよいアミノカルボニル、シアノ、アミノ又はニトロであり; R2は、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、アルケニルアルキル、アルキニル、アルキニルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、ヒドロキシアルケニル、アルキルチオアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキル、ビスアルキルアミノアルキル、シクロアルキルアミノアルキルであり;及び、 nは、0、1、2、3、4、5である〕 で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステルの使用を提供する。

非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるために、好ましくは、式(I)〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシアルキル、アルキルチオ、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニルであり; R2は、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルケニル、ハロアルキルであり;及び、 nは、0、1、2、3、4、5である〕 で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステルを本発明で使用する。

非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるために、特に好ましくは、式(I)〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖の(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C1−C4)−アルキニル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキルチオ、ハロ−(C2−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、カルボキシル、(C1−C4)−アルコキシカルボニルであり; R2は、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖の(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ハロ−(C1−C6)−アルキルであり;及び、 nは、0、1、2又は3である〕 で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステルを本発明で使用する。

本発明は、さらにまた、非生物的ストレス(好ましくは、渇水ストレス)に対する植物の耐性を増強させるための、(R1)nラジカルに関して上記で記載した一般的な定義、好ましい定義及び特に好ましい定義に従う式(I)〔式中、R2は、水素であり、そして該式(I)は、適切な無機塩基又は有機塩基を添加する結果として、式(II)

[ここで、式(II)のカチオン(M)は、 (a) アルカリ金属(好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム)のイオンであり;又は、 (b) アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、及び、マグネシウム)のイオンであり;又は、 (c) 遷移金属(好ましくは、マンガン、銅、亜鉛、及び、鉄)のイオンであり;又は、 (d) アンモニウムイオン[ここで、1個、2個、3個又は4個全ての水素原子は、(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−メルカプトアルキル、フェニル又はベンジルからなる群から選択される同一であるか又は異なっているラジカルで置き換えられていてもよく、その際、上記ラジカルは、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、又は、I)、ニトロ、シアノ、アジド、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ及びフェニルからなる群から選択される1個又は同一であるか若しくは異なっている2個以上のラジカルで置換されていてもよく、また、いずれの場合にも、当該窒素原子上の2つの置換基は一緒に置換されていないか又は置換されている環を形成していてもよい]であり;又は (e) ホスホニウムイオンであり;又は、 (f)スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオン[好ましくは、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウム、又は、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホキソニウム]であり;又は、 (g) オキソニウムイオン[好ましくは、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウム]であり;又は、 (h) 単回的に若しくは複合的に縮合されていてもよく、及び/又は、(C1−C4)−アルキル−で置換されていてもよい、環系中に1〜10個の炭素原子を有している飽和又は不飽和/芳香族のN−含有ヘテロ環式イオンであり; 及び、 zは、1、2又は3である] で表される塩を形成している〕 で表される化合物の本発明による使用も提供する。

非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるために、好ましくは、式(II)〔式中、式(II)のカチオン(M)は、 (a) アルカリ金属(好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム)のイオンであり;又は、 (b) アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、及び、マグネシウム)のイオンであり;又は、 (c) 遷移金属(好ましくは、マンガン、銅、亜鉛、及び、鉄)のイオンであり;又は、 (d) アンモニウムイオン[ここで、1個、2個、3個又は4個全ての水素原子は、(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C2)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−メルカプトアルキル、フェニル又はベンジルからなる群から選択される同一であるか又は異なっているラジカルで置き換えられていてもよく、その際、上記ラジカルは、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、又は、I)、ニトロ、シアノ、アジド、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ、(C1−C2)−ハロアルコキシ及びフェニルからなる群から選択される1個又は同一であるか若しくは異なっている2個以上のラジカルで置換されていてもよく、また、いずれの場合にも、当該窒素原子上の2つの置換基は一緒に置換されていないか又は置換されている環を形成していてもよい]であり;又は、 (e) 第4級ホスホニウムイオン、好ましくは、テトラ−((C1−C4)−アルキル)ホスホニウム及びテトラフェニルホスホニウム[ここで、該(C1−C4)−アルキルラジカル及び該フェニルラジカルは、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、又は、I)(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ及び(C1−C2)−ハロアルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっているラジカルで1置換又は多置換されていてもよい]であり;又は、 (f) 第3級スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオン、好ましくは、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウム若しくはトリフェニルスルホニウム[ここで、該(C1−C4)−アルキルラジカル及び該フェニルラジカルは、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、又は、I)、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ及び(C1−C2)−ハロアルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっているラジカルで1置換又は多置換されていてもよい]又はトリ−((C1−C4)−アルキル)スルホキソニウムであり;又は、 (g) 第3級オキソニウムイオン、好ましくは、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウム[ここで、該(C1−C4)−アルキルラジカルは、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、又は、I)、(C1−C2)−アルキル、(C1−C2)−ハロアルキル、(C3−C4)−シクロアルキル、(C1−C2)−アルコキシ及び(C1−C2)−ハロアルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっているラジカルで1置換又は多置換されていてもよい]であり;又は、 (h) 以下のヘテロ環式化合物、例えば、ピリジン、キノリン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾール、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)などからなる群から選択されるカチオンであり; 及び、 zは、1、2又は3である〕 で表される化合物を本発明で使用する。

非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるために、特に好ましくは、式(II)〔式中、カチオン(M)は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、NH4+イオン、(2−ヒドロキシエタ−1−イル)アンモニウムイオン、ビス−N,N−(2−ヒドロキシエタ−1−イル)アンモニウムイオン、トリス−N,N,N−(2−ヒドロキシエタ−1−イル)アンモニウムイオン、メチルアンモニウムイオン、ジメチルアンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、ジエチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、イソプロピルアンモニウムイオン、ジイソプロピルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、2−(2−ヒドロキシエタ−1−オキシ)エタ−1−イルアンモニウムイオン、ジ(2−ヒドロキシエタ−1−イル)アンモニウムイオン、トリメチルベンジルアンモニウムイオン、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウムイオン、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウムイオン、ベンジルアンモニウムイオン、1−フェニルエチルアンモニウムイオン、2−フェニルエチルアンモニウムイオン、ジイソプロピルエチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、イミダゾリウムイオン、モルホリニウムイオン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムイオンであり;及び、zは、1又は2である〕で表される化合物を本発明で使用する。

非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるために、特に好ましくは、さらに、式(II)〔式中、カチオン(M)は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、NH4+イオン又はイソプロピルアンモニウムイオンであり;及び、zは、1又は2である〕で表される化合物を本発明で使用する。

非生物的ストレスに対する植物の耐性を増強させるために、極めて特に好ましくは、式(II)〔式中、カチオン(M)は、イソプロピルアンモニウムイオンであり;及び、zは、1である〕で表される化合物を本発明で使用する。

本発明に従って特定されている式(I)及び式(II)で表される化合物並びにそれらの前駆物質に関して、上記及び下記において使用されている用語について説明する。これらは、当業者にはよく知られており、そして、とりわけ、以下で説明されている定義を有する。

用語「ハロゲン」は、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。該用語がラジカルに関して使用される場合、「ハロゲン」は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。

アルキルは、1置換又は多置換されていてもよい直鎖又は分枝鎖の鎖状飽和ヒドロカルビルラジカルを意味する。好ましい置換基は、ハロゲン原子、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、シアノ基、アルキルチオ基、ハロアルキルチオ基又はニトロ基であり、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が特に好ましい。

「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」及び「ハロアルキニル」は、それぞれ、同一であるか又は異なっているハロゲン原子で部分的に又は完全に置換されているアルキル、アルケニル及びアルキニル、例えば、モノハロアルキル(例えば、CH2CH2Cl、CH2CH2Br、CHClCH3、CH2Cl、CH2F)、パーハロアルキル(例えば、CCl3、CClF2、CFCl2,CF2CClF2、CF2CClFCF3)、ポリハロアルキル(例えば、CH2CHFCl、CF2CClFH、CF2CBrFH、CH2CF3)などを意味し、ここで、用語「パーハロアルキル」は、用語「パーフルオロアルキル」も包含し、用語「ポリハロアルキル」は、用語「部分的にフッ素化されているアルキル」及び「部分的にフッ素化されているハロアルキル」も包含する。

ハロアルコキシは、例えば、OCF3、OCHF2、OCH2F、OCF2CF3、OCH2CF3及びOCH2CH2Clなどであり、ここで、その状況は、ハロアルケニル及び別のハロゲン置換ラジカルに対しても同等である。

表現「(C1−C4)−アルキル」は、炭素原子に関して示されている範囲による1〜4個の炭素原子を有するアルキルについての簡潔な表記であり、即ち、メチルラジカル、エチルラジカル、1−プロピルラジカル、2−プロピルラジカル、1−ブチルラジカル、2−ブチルラジカル、2−メチルプロピルラジカル又はtert−ブチルラジカルを包含する。さらに大きな範囲が指定されている炭素原子を有する一般的なアルキルラジカル、例えば、「(C1−C6)−アルキル」も、同様に、さらに大きな数の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルラジカル(即ち、上記例に従えば、5個及び6個の炭素原子を有するアルキルラジカル)を包含する。

特に具体的に示されていない限り、アルキルラジカル、アルケニルラジカル及びアルキニルラジカルなどのヒドロカルビルラジカル(これは、複合ラジカル中におけヒドロカルビラジカルを包含する)の場合、低級炭素骨格、例えば、1〜6個の炭素原子を有する低級炭素骨格、又は、不飽和基の場合には2〜6個の炭素原子を有する低級炭素骨格が好ましい。アルキルラジカル(これは、アルコキシ、ハロアルキルなどの複合ラジカル中におけるアルキルラジカルを包含する)は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−ブチル、ペンチル類、ヘキシル類(例えば、n−ヘキシル、i−ヘキシル及び1,3−ジメチルブチル)、ヘプチル類(例えば、n−ヘプチル、1−メチルヘキシル及び1,4−ジメチルペンチル)を意味し;アルケニルラジカル及びアルキニルラジカルは、該アルキルラジカルに対応する可能な不飽和ラジカル(ここで、少なくとも1の二重結合又は三重結合が存在している)として定義される。1つの二重結合又三重結合を有しているラジカルが好ましい。

アルケニルは、特に、1,3−ブタジエニル及び1,4−ペンタジエニルなどの2つ以上の二重結合を有している直鎖又は分枝鎖の開鎖炭化水素ラジカルも包含し、さらには、アレニル(1,2−プロパジエニル)、1,2−ブタジエニル及び1,2,3−ペンタトリエニルなどの1以上の集積二重結合を有しているアレニルラジカル又はクムレニルラジカルも包含する。アルケニルは、例えば、さらなるアルキルラジカルで置換されていてもよいビニル、例えば、プロパ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−1−イル、アリル、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、1−メチルブタ−3−エン−1−イル及び1−メチルブタ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−1−エン−1−イル、1−メチルプロパ−1−エン−1−イル、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、1−メチルブタ−3−エン−1−イル若しくは1−メチルブタ−2−エン−1−イル、ペンテニル、2−メチルペンテニル又はヘキセニルなどを意味する。

アルキニルは、特に、2つ以上の三重結合を有しているか又は1つ以上の三重結合と1つ以上の二重結合を有している直鎖又は分枝鎖の鎖状炭化水素ラジカル、例えば、3−ペンテン−1−イン−1−イルなども包含する。(C2−C6)−アルキニルは、例えば、エチニル、プロパルギル、1−メチルプロパ−2−イン−1−イル、2−ブチニル、2−ペンチニル又は2−ヘキシニルなどであり、好ましくは、プロパルギル、ブタ−2−イン−1−イル、ブタ−3−イン−1−イル又は1−メチルブタ−3−イン−1−イルを意味する。

用語「シクロアルキル」は、炭素環式飽和環系、好ましくは、3〜8個の環炭素原子を有している炭素環式飽和環系、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルなどを意味する。

置換されていてもよいシクロアルキルの場合、置換基を有している環系も包含され、さらには、シクロアルキルラジカル上に二重結合を有している置換基(例えば、アルキリデン基、例えば、メチリデン)を含んでいる環系も包含される。置換されていてもよいシクロアルキルの場合、多環式脂肪族系、例えば、ビシクロ[1.1.0]ブタン−1−イル、ビシクロ[1.1.0]ブタン−2−イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン−1−イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン−2−イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン−5−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル(ノルボルニル)、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イル、アダマンタン−1−イル及びアダマンタン−2−イルなども包含される。表現「(C3−C7)−シクロアルキル」は、炭素原子に関して示されている範囲に対応する3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルについての簡潔な表記を意味する。

置換されているシクロアルキルの場合、スピロ環式脂肪族系、例えば、スピロ[2.2]ペンタ−1−イル、スピロ[2.3]ヘキサ−1−イル、スピロ[2.3]ヘキサ−4−イル、3−スピロ[2.3]ヘキサ−5−イルなども包含される。

シクロアルケニルは、炭素環式非芳香族部分的不飽和環系、好ましくは、4〜8個の炭素原子を有している炭素環式非芳香族部分的不飽和環系、例えば、1−シクロブテニル、2−シクロブテニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエニル又は1,4−シクロヘキサジエニルなどを意味し、シクロアルケニルラジカル上に二重結合を有している置換基(例えば、アルキリデン基、例えば、メチリデン)を含んでいる炭素環式非芳香族部分的不飽和環系も包含する。置換されていてもよいシクロアルケニルの場合、置換されているシクロアルキルに関する説明が同様に適用される。

用語「アリール」は、単環式、二環式又は多環式の芳香族系、好ましくは、6〜14個(特に、6〜10個)の環炭素原子を有する単環式、二環式又は多環式の芳香族系、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントレニルなどを表し、好ましくは、フェニルを表す。

用語「置換されていてもよいアリール」も、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、フルオレニル、ビフェニリルなどの多環式系を包含する(ここで、結合部位は芳香族系上に存在する)。

体系的な用語では、「アリール」も、一般的に、用語「置換されていてもよいフェニル」に包含される。

本発明によれば、表現「ヘテロアリール」は、ヘテロ芳香族化合物、即ち、完全不飽和の芳香族ヘテロ環式化合物、好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個又は2個)の同一であるか又は異なっているヘテロ原子(好ましくは、O、S又はN)を有する5員〜7員の環を表す。本発明によるヘテロアリールは、例えば、以下のものである: フリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、アゼピニル、ピロリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−オキサジニル、1,3,2−オキサジニル、1,3,6−オキサジニル、1,2,6−オキサジニル、オキセピニル、チエピニル、1,2,4−トリアゾロニル、及び、1,2,4−ジアゼピニル。本発明によるヘテロアリール基も、1又は同一であるか若しくは異なっている2以上のラジカルで置換され得る。

アルコキシは、酸素原子を介して結合しているアルキルラジカルを意味し、アルケニルオキシは、酸素原子を介して結合しているアルケニルラジカルを意味し、アルキニルオキシは、酸素原子を介して結合しているアルキニルラジカルを意味し、シクロアルキルオキシは、酸素原子を介して結合しているシクロアルキルラジカルを意味し、及び、シクロアルケニルオキシは、酸素原子を介して結合しているシクロアルケニルラジカルを意味する。

本発明によれば、「アルキルチオ」は、単独で又は化学基の構成成分として、直鎖又は分枝鎖のS−アルキル、好ましくは、1〜8個又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のS−アルキル、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ及びtert−ブチルチオなどを表す。アルケニルチオは、硫黄原子を介して結合しているアルケニルラジカルであり、アルキニルチオは、硫黄原子を介して結合しているアルキニルラジカルであり、シクロアルキルチオは、硫黄原子を介して結合しているシクロアルキルラジカルであり、及び、シクロアルケニルチオは、硫黄原子を介して結合しているシクロアルケニルラジカルである。

本発明によれば、「アルキルスルフィニル」は、単独で又は化学基の一部分として、直鎖又は分枝鎖のアルキルスルホニル、好ましくは、1〜8個又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルスルホニル、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、n−ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル及びtert−ブチルスルフィニルなどである。

本発明によれば、「アルキルスルホニル」は、単独で又は化学基の一部分として、直鎖又は分枝鎖のアルキルスルホニル、好ましくは、1〜8個又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルスルホニル、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル及びtert−ブチルスルホニルを表す。

本発明によれば、「シクロアルキルスルホニル」は、単独で又は化学基の一部分として、置換されていてもよいシクロアルキルスルホニル、好ましくは、3〜6個の炭素原子を有する置換されていてもよいシクロアルキルスルホニル、例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル又はシクロヘキシルスルホニルなどを表す。

本発明によれば、「アリールスルホニル」は、置換されてもよいフェニルスルホニル又は置換されていてもよい多環式アリールスルホニル、例えば、ハロゲン、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基若しくはアルコキシ基で置換されているフェニルスルホニル又は多環式アリールスルホニルである。

置換基の種類及び結合に応じて、式(I)及び式(II)で表される化合物は、立体異性体として存在することができる。それらの特異的な三次元形態によって定義される可能な立体異性体、例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、Z及びE異性体などは、全て、式(I)及び式(II)に包含される。例えば、1つ以上のアルケニル基が存在している場合、Z及びE異性体が生じ得る。例えば、1個以上の不斉炭素原子、硫黄原子又はリン原子が存在している場合、エナンチオマー及びジアステレオマーが生じ得る。立体異性体は、その調製において得られた混合物から慣習的な分離方法によって得ることができる。クロマトグラフィー分離は、エナンチオマー過剰率若しくはジアステレオマー過剰率を見いだすために分析的規模で実施することができるか、又は、生物学的試験のための試験用試料を調製するために調製的規模で実施することができる。光学的に活性な出発物質及び/又は補助剤を用いる立体選択的反応を使用することによって、立体異性体を選択的に調製することも同様に可能である。かくして、本発明は、式(I)及び式(II)に包含されるがそれらの特異的な立体異性体形態では示されていない全ての立体異性体及びそれらの混合部にも関する。

一般的な用語で上記で示されているか又は好ましい範囲内において挙げられているラジカルの定義は、式(I)及び式(II)で表される最終生成物といずれの場合にもその最終生成物を調製するのに必要な対応する出発物質又は中間体の両方に当てはまる。これらのラジカルの定義は、互いに交換可能であり、即ち、示されている好ましい範囲の間の組合せを包含する。

本明細書中で使用されている用語「有用な植物」は、食料若しくは動物飼料を得るための植物又は工業目的のための植物として使用される作物植物を意味する。

本発明による式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステル並びに式(II)で表されるそれらの塩は、これまで、従来技術において記載されていない。(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸エチル(表2の中の実施例番号2−2)のみ商業的に入手することができる(Ryan Scientific Screening Library, CAS No:329267−42−7, Order No. T0504−4843)。

従って、本発明は、さらにまた、式(I)

〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、1置換若しくは2置換されていてもよいアミノカルボニル、シアノ、アミノ又はニトロであり; R2は、水素、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、アルケニルアルキル、アルキニル、アルキニルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、ヒドロキシアルケニル、アルキルチオアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキル、ビスアルキルアミノアルキル、シクロアルキルアミノアルキルであり;及び、 nは、0、1、2、3、4、5である〕 で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステル〔(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸エチルは除外する〕 並びに、 式(II)

〔式中、 R1は、ハロゲン、分枝鎖若しくは非分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、1置換若しくは2置換されていてもよいアミノカルボニル、シアノ、アミノ又はニトロであり; nは、1、2、3、4又は5であり; カチオン(M)は、 (a) アルカリ金属(好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム)のイオンであり;又は、 (b) アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、及び、マグネシウム)のイオンであり;又は、 (c) 遷移金属(好ましくは、マンガン、銅、亜鉛、及び、鉄)のイオンであり; (d) アンモニウムイオン[ここで、1個、2個、3個又は4個全ての水素原子は、(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−メルカプトアルキル、フェニル又はベンジルからなる群から選択される同一であるか又は異なっているラジカルで置き換えられていてもよく、その際、上記ラジカルは、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、又は、I)、ニトロ、シアノ、アジド、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ及びフェニルからなる群から選択される1個又は同一であるか異なっている2個以上のラジカルで置換されていてもよく、また、いずれの場合にも、当該窒素原子上の2つの置換基は一緒に置換されていないか又は置換されている環を形成していてもよい]であり;又は (e) ホスホニウムイオンであり;又は、 (f)スルホニウムイオン又はスルホキソニウムイオン[好ましくは、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホニウム、又は、トリ−((C1−C4)−アルキル)スルホキソニウム]であり;又は、 (g) オキソニウムイオン[好ましくは、トリ−((C1−C4)−アルキル)オキソニウム]であり;又は、 (h) 単回的に若しくは複合的に縮合されていてもよく、及び/又は、(C1−C4)−アルキル−で置換されていてもよい、環系中に1〜10個の炭素原子を有している飽和又は不飽和/芳香族のN−含有ヘテロ環式イオンであり; 及び、 zは、1、2又は3である〕 で表される塩も提供する。

本発明化合物の調製及び使用に関して、以下の実施例によって例証する。

本発明化合物を形成させるためのさまざまな調製経路を使用した(下記スキーム1〜スキーム4を参照されたい)。選択された詳細な合成例は、次の節において詳述されている。使用される合成経路及び試験される合成経路は、市販されているか又は文献(例えば、「Houben−Weyl, Methoden der Organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], volumne XII/1 (1963), 324−331」を参照されたい)に記載されているで容易に調製することが可能なリン含有反応物から出発する。

スキーム1

当該置換されていてもよいフェニルジアルキルホスフィト(1)を、ブロモアセトニトリルと反応させることにより、対応する置換されていてもよい(シアノメチル)フェニルホスフィン酸エステル(2)に変換し、これを、適切な溶媒(例えば、DMF、又は、DMSO)の中で1,2−ジブロモエタンを用いて環化させて、置換されていてもよい(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸エステル(I)bを得る(スキーム1)〔ここで、(R1)nラジカル及びR2ラジカルは、それぞれ、式(I)に関して上記定義されているとおりである〕。

シアノメチル置換ホスホン酸エステル又はホスフィンオキシドとの類似した反応は、文献に記載されている。例えば、シアノメチルホスホン酸ジエチルを1,2−ジブロモエタン及び炭酸カリウムと反応させることによって、1−シアノシクロプロピルホスホン酸ジエチルが得られ(J. Nasser, Phosphorus, Sulfur and Silicon and the Related Elements (1990), Vol. 54, 171−179)、及び、(シアノメチル)メチルホスフィン酸エチルを1,2−ジブロモエタン及び炭酸カリウムと反応させることによって、(1−シアノシクロプロピル)メチルホスフィン酸エチルが得られる(P.V. Kazakov et al., Bulletin of the Academy of Sciences of the USSR, Vol. 39 (1990), 1702−1708)。

このようにして得られたホスフィン酸エステル(I)bは、次の段階において、ブロモトリメチルシランを用いて切断することによって、対応する遊離ホスフィン酸(I)aに変換することが可能であり、これは、次に、塩基と反応させることによって、親ホスフィン酸の式(II)で表される対応する塩に変換することができる(スキーム2)。

スキーム2

あるいは、中間体として得られたホスフィン酸(I)aを、さらなるヒドロキシル化合物(例えば、置換されていてもよいアルコール又はヒドロキシルヘテロ環)と反応させて、さらなる本発明化合物(I)bを得ることができる(スキーム3)。

スキーム3

さらなる反応経路は、置換されていてもよいフェニルホスフィトをブロモ酢酸エステル又はクロロ酢酸エステルと反応させる反応経路であり、ここで、形成された置換されていてもよい(アルコキシカルボニルメチル)フェニルホスフィン酸エステル(3)〔ここで、(R1)nラジカル及びR2ラジカルは、それぞれ、式(I)に関して定義されているとおりであり、R3は(C1−C6)−アルキルである〕をそれに関する限り1,2−ジブロモエタンを用いて最初に環化させて、(4)〔ここで、(R1)n及びR2は、それぞれ、式(I)に関して定義されているとおりであり、R3は(C1−C6)−アルキルである〕を生成させ、次いで、アンモニアを用いて対応するアミド(5)〔ここで、(R1)n及びR2は、それぞれ、式(I)に関して定義されているとおりである〕に変換し、これを、次に、脱水(例えば、適切な非プロトン性溶媒の中で、塩化チオニルを用いて脱水)することによって、本発明化合物に変換する(スキーム4)。

スキーム4

以下の段落において記載されている化学的実施例に関して報告されている1H NMR分光データは、Bruker機器(400MHz; 溶媒:CDCl3、D2O、CD3OD、又は、d6−DMSO; 内部標準:テトラメチルシラン δ=0.00ppm)を用いて得た。確認されたシグナルは、以下のように定義される:br=広幅線;s=一重線、d=二重線、t=三重線、dd=二重二重線、ddd=二重二重線の二重線、m=多重線、q=四重線、quint=五重線、sext=六重線、sept=7重線、dq=二重四重線、dt=二重三重線。

合成実施例 (1−シアノシクロプロピル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸エチル(表中の実施例:2−5) (a) (シアノメチル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸エチル アルゴン下、室温で、0.550g(2.54mmol)の4−フルオロフェニルジエチルホスフィトを最初に装入し、次いで、0.305gのブロモアセトニトリルを滴下して加えた。この過程において、内部温度が50℃まで上昇した。次いで、その反応混合物を3時間90℃まで加熱し、形成されたブロモエタンを留去した。反応後、生成物を取ってジクロロメタンの中に入れ、飽和NaCl溶液で洗浄し、及び、濃縮後、高真空下に乾燥させた。これにより、0.573g(理論値の81.2%)の(シアノメチル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸エチルが得られた。 1H NMR(CDCl3,400MHz)δ 7.88−8.0(m,2H),7.23−7.30(m,2H),4.05−4.31(m,2H),2.85−3.12(m,2H),1.87−1.95(t,3H)。

(b) (1−シアノシクロプロピル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸エチル 0.470gの(シアノメチル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸エチルを20mLのDMSOの中に最初に装入し、0.572g(4.138mmol)の炭酸カリウムを添加し、次いで、0.388gの1,2−ジブロモエタンを添加した。その混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、50℃で2時間撹拌した。その反応混合物を濃縮し、取ってジクロロメタンの中に入れ、H2Oで洗浄した。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、0.411g(46.3%)の(1−シアノシクロプロピル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸エチルが得られた。 1H NMR(CDCl3,400MHz)。

(4−クロロフェニル)(1−シアノシクロプロピル)ホスフィン酸(表中の実施例:1−7) 0.150g(0.556mmol)の(4−クロロフェニル)(1−シアノシクロプロピル)ホスフィン酸エチルを20mLのクロロホルムに溶解させ、0.511g(3.337mmol)のブロモトリメチルシランを添加した。室温で18時間撹拌した後、溶媒を除去し、その残渣を取って水の中に入れ、その溶液をロータリーエバポレーションによって再度濃縮した。カラムクロマトグラフィーに付した後、0.150g(理論値の94.9%)の(4−クロロフェニル)(1−シアノシクロプロピル)ホスフィン酸が得られた。 1H NMR(CDCl3,400MHz):7.7−7.8(m,2H),7.42−7.50(m,2H),1.40−1.60(m,4H)。

(1−シアノシクロプロピル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸イソプロピルアンモニウム塩(表中の実施例:3−5) 0.100g(0.444mmol)の(1−シアノシクロプロピル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸を15mLのジクロロメタンに溶解させ、0.131g(2.221mmol)のイソプロピルアミンを添加した。その溶液をロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、高真空下に乾燥させた。これにより、0.120g(理論値の93.2%)の(1−シアノシクロプロピル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン酸イソプロピルアンモニウム塩が得られた。 1H NMR(CDCl3,400MHz):7.79−7.88(m,2H),7.2−7.3(m,2H),3.1−3.2(m,1H),1.2−1.35(m,4H),1.23(d,6H)。

上記で挙げられている調製実施例と同様にして、及び、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体の調製に関する概説を考慮に入れて、以下の化合物も同様に得られる。

さらなる個々の化学的合成例に関する分光データ: 表中実施例番号1−1: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.80−7.90(m,2H),7.60−7.68(m,1H),7.45−7.55(m,2H),1.48−1.59(m,2H),1.37−1.48(m,2H); 表中実施例番号1−2: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.8−7.9(m,1H),7.6−7.7(m,1H),7.3−7.4(m,1H),7.15−7.3(m,1H),1.62−1.75(m,2H),1.45−1.57(m,2H); 表中実施例番号1−5: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.95−8.10(m,1H),7.45−7.55(m,2H),7.35−7.40(m,1H),1.53−1.60(m,2H),1.70−1.82(m,2H); 表中実施例番号1−6: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.70−7.80(m,2H),7.55−7.64(m,1H),7.42−7.49(m,1H),1.42−1.59(m,4H); 表中実施例番号1−17: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.75−7.85(m,1H),7.55−7.62(m,1H),6.95−7.10(m,2H),3.95(s,3H),1.62−1.70(m,2H),1.47−1.54(m,2H); 表中実施例番号1−19: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.70−7.80(m,2H),6.95−7.05(m,2H),3.85(s,3H),1.49−1.55(m,2H),1.37−1.44(m,2H); 表中実施例番号1−107: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.85−7.95(m,1H),7.45−7.55(m,1H),7.33−7.40(m,1H),1.69−1.79(m,2H),1.52−1.68(m,2H); 表中実施例番号2−1: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.86−7.95(m,2H),7.62−7.70(m,1H),7.00−7.10(m,2H),3.87(d,3H),1.88−1.98(m,1H),1.57−1.65(m,1H),1.37−1.48(m,2H); 表中実施例番号2−2: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.88−7.96(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.50−7.60(m,2H),4.10−4.32(m,2H),1.87−1.96(m,1H),1.53−1.63(m,2H),1.45−1.50(m,1H),1.42(t,3H); 表中実施例番号2−3: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.80−7.92(m,1H),7.60−7.70(m,1H),7.29−7.34(m,1H),7.19−7.28(m,1H),4.18−4.35(m,2H),1.88−2.00(m,1H),1.47−1.65(m,3H),1.95(t,3H); 表中実施例番号2−6: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.95−8.06(m,1H),7.50−7.60(m,2H),7.33−7.50(m,1H),4.18−4.37(m,2H),1.85−2.15(m,1H),1.55−1.73(m,3H),1.47(t,3H); 表中実施例番号2−7: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.76−7.91(m,2H),7.6−7.65(m,1H),7.48−7.55(m,1H),4.15−4.35(m,2H),1.87−1.97(m,1H),1.39−1.48(m,1H),1.39−1.50(m,2H),1.42(t,3H); 表中実施例番号2−8: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.80−7.90(m,2H),7.49−7.56(m,2H),4.10−4.30(m,2H),1.87−1.96(m,1H),1.58−1.65(m,1H),1.35−1.48(m,2H),1.42(t,3H); 表中実施例番号2−16: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.68−7.76(m,2H),7.40−7.48(m,2H),4.09−4.30(m,2H),2.43(s,3H),1.86−1.95(m,1H),1.52−1.63(m,1H),1.32−1.47(m,2H),1.41(t,3H); 表中実施例番号2−17: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.78−7.84(m,2H),7.32−7.38(m,2H),4.10−4.30(m,2H),2.44(s,3H),1.85−1.96(m,1H),1.52−1.62(m,1H),1.35−1.46(m,2H),1.39(t,3H); 表中実施例番号2−18: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.78−7.85(m,1H),7.55−7.63(m,1H),7.05−7.10(m,1H),6.97−7.08(m,1H),3.95(s,3H),1.62−1.70(m,2H),1.47−1.53(m,2H); 表中実施例番号2−19: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.39−7.52(m,3H),7.13−7.20(m,1H),4.08−4.22(m,2H),3.78(s,3H),1.85−1.93(m,1H),1.53−1.62(m,1H),1.37−1.48(m,2H),1.42(t,3H); 表中実施例番号2−20: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.80−7.89(m,2H),7.00−7.08(m,2H),4.08−4.27(m,2H),3.88(s,3H),1.82−1.92(m,1H),1.52−1.60(m,1H),1.37−1.48(m,2H),1.42(t,3H); 表中実施例番号2−34: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)8.62−8.70(m,1H),8.34−8.38(m,2H),8.12−8.20(m,1H),7.67−7−92(m,1H),4.18−4.35(m,2H),1.92−2.00(m,1H),1.59−1.69(m,1H),1.40−1.55(m,2H); 表中実施例番号2−37: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)8.51−8.58(m,1H),8.30−8.35(m,1H),8.08−8.14(m,1H),7.62−7.68(m,1H),4.43(t,2H),4.15−4.32(m,2H),1.89−2.00(m,1H),1.59−1.68(m,1H),1.40−1.52(m,2H),1.48(t,3H),1.40(t,3H); 表中実施例番号2−61: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.78−7.85(m,2H),7.62−7.66(m,1H),7.48−7.56(m,2H),4.14−4.32(m,2H),3.18−3.30(m,2H),2.02(s,3H),1.88−1.98(m,1H),1.58−1.68(m,1H),1.38−1.50(m,2H),1.43(t,3H); 表中実施例番号2−106: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.36−7.50(m,3H),4.19−4.40(m,2H),1.92−2.02(m,1H),1.80−1.90(m,1H),1.60−1.73(m,2H),1.45(t,3H); 表中実施例番号2−108: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.90−8.00(m,1H),7.54−7.58(m,1H),7.39−7.44(m,1H),4.18−4.36(m,2H),1.88−1.98(m,1H),1.56−1.72(m,3H),1.44(t,3H); 表中実施例番号2−111: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.75−7.80(dd,2H),7.62(d,1H),4.15−4.35(m,2H),1.88−1.98(m,1H),1.60−1.69(m,1H),1.42−1.50(m,2H),1.44(t,3H); 表中実施例番号2−124: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.87−7.96(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.50−7.60(m,2H),4.10−4.32(m,2H),1.87−1.96(m,1H),1.53−1.63(m,1H),1.42(t,3H),1.45−1.50(m,2H); [α]23589−9.69°; 表中実施例番号2−125: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.87−7.96(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.50−7.60(m,2H),4.10−4.32(m,2H),1.87−1.96(m,1H),1.53−1.63(m,1H),1.42(t,3H),1.45−1.50(m,2H); 表中実施例番号2−130: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.86−7.96(m,2H),7.60−7.68(m,1H),7.50−7.58(m,2H),4.00−4.20(m,2H),1.86−1.96(m,1H),1.77−1.86(m,2H),1.56−1.63(m,1H),1.35−1.48(m,2H),1.03(t,3H); 表中実施例番号2−131: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.88−7.96(m,2H),7.60−7.66(m,1H),7.50−7.58(m,2H),4.69−4.81(m,1H),1.84−1.95(m,1H),1.52−1.62(m,1H),1.50(d,3H),1.30−1.48(m,2H),1.39(d,3H); 表中実施例番号2−132: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.86−7.96(m,2H),7.62−7.70(m,1H),7.50−7.60(m,2H),5.97−6.08(m,1H),5.40−5.50(m,1H),5.30−5.38(m,1H),4.52−4.73(m,2H),1.85−2.00(m,1H),1.56−1.67(m,1H),1−37−1.50(m,2H); 表中実施例番号2−134: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.87−7.96(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.51−7.60(m,2H),4.03−4.24(m,2H),1.86−1.96(m,1H),1.73−1.82(m,2H),1.56−1.65(m,1H),1.35−1.55(m,4H),0.96(t,3H); 表中実施例番号2−135: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.86−7.95(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.51−7.60(m,2H),3.72−4.00(m,2H),2.03−2.14(m,1H),1.86−1.98(m,1H),1.57−1.65(m,1H),1.38−1.50(m,2H),1.02(d,6H); 表中実施例番号2−141: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.85−7.93(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.52−7.68(m,2H),4.95−5.03(m,1H),1.35−2.13(m,12H); 表中実施例番号2−142: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.87−7.98(m,2H),7.62−7.68(m,1H),7.50−7.60(m,2H),4.45−4.53(m,1H),1.25−2.10(m,14H); 表中実施例番号2−154: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.84−7.95(m,2H),7.50−7.70(m,3H),5.76−5.95(m,2H),4.70−4.95(m,2H),4.15−4.25(m,2H),1.86−1.96(m,1H),1.55−1.67(m,1H),1.40−1.50(m,2H); 表中実施例番号2−155: 1H NMR(400MHz,CDOD,δppm)7.86−7.96(m,2H),7.70−7.77(m,2H),7.58−7.67(m,2H),7.35−7.55(m,5H),5.25−5.30(m,2H),1.45−1.86(m,4H); 表中実施例番号2−156: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)8.69−8.72(d,1H),7.90−8.02(m,3H),7.43−7.80(m,5H),5.35−5.48(m,2H),1.90−2.05(m,1H),1.60−1.69(m,1H),1.40−1.60(m,2H); 表中実施例番号2−157: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)8.88−8.92(m,1H),8.33−8.40(m,1H),7.50−7.76(m,7H),4.45−4.67(m,2H),3.53−3.65(m,2H),1.80−1.90(m,1H),1.56−1.65(m,1H),1.30−1.48(m,2H); 表中実施例番号3−1: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.79−7.86(m,2H),7.52−7.60(m,1H),7.42−7.50(m,2H),3.28−3.40(m,1H),1.40−1.50(m,2H),1.25−1.35(m,2H),1.26(d,6H); 表中実施例番号3−2: 1H NMR(400MHz,D2O,δppm)7.65−7.80(m,2H),7.40−7.55(m,3H),1.29−1.39(m,4H); 表中実施例番号3−3: 1H NMR(400MHz,CD3OD,δppm)7.85−7.96(m,1H),7.48−7.56(m,1H),7.22−7.30(m,1H),7.12−7.20(m,1H),3.38−3.48(m,1H),1.52−1.63(m,2H),1.30−1.38(m,2H),1.30(d,6H); 表中実施例番号3−6: 1H NMR(400MHz,D2O,δppm)7.85−7.93(m,1H),7.43−7.52(m,2H),7.47−7.50(m,1H),3.37−3.48(m,1H),1.45−1.56(m,4H),1.22(d,6H); 表中実施例番号3−7: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.67−7.80(m,2H),7.42−7.48(m,1H),7.35−7.40(m,1H),3.12−3.25(m,1H),1.18−1.35(m,4H),1.25(d,6H); 表中実施例番号3−18: 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.70−7.80(m,1H),7.38−7.45(m,1H),6.86−7.00(m,2H),3.89(s,3H),3.03−3.15(m,1H),1.18−1.38(m,4H),1.20(d,6H); 表中実施例番号3−106: 1H NMR(400MHz,D2O,δppm)7.40−7.48(m,2H),7.33(t,1H),3.37−3.45(m,1H),1.52−1.60(m,4H),1.21(d,6H)。

スキーム4に記載されている式(4)で表される(1−アルコキシカルボニルシクロプロピル)フェニルホスフィン酸誘導体及び式(5)で表される(1−アミノカルボニルシクロプロピル)フェニルホスフィン酸誘導体は、新規であり、従って、同様に、本出願の対象の一部分を形成する。これら反応物の典型的な代表例が、表4及び表5に記載されている。

調製例: 1−[エトキシ(フェニル)ホスホリル]シクロプロパンカルボン酸メチル(表中実施例番号4−2) (a) [エトキシ(フェニル)ホスホリル]酢酸メチル: 3.859g(25.227mmol)のブロモ酢酸メチルを室温で5.5g(25.227mmol)のフェニルジエチルホスフィトに徐々に添加し、次いで、その混合物を3時間90℃に加熱し、形成されたブロモエタンを留去した。冷却後、その混合物を取ってジクロロメタンの中に入れ、NaCl溶液で洗浄し、そして、Na2SO4で脱水した後、ロータリーエバポレーションによって濃縮した。これにより、6.130g(理論値の90.29%)の[エトキシ(フェニル)ホスホリル]酢酸メチルが得られた。 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.78−7.85(m,2H),7.55−7.60(m,1H),7.46−7.55(m,2H),3.98−4.23(m,2H),3.62(s,3H),3.1−3.18(d,2H),1.35(t,3H)。

(b) 1−[エトキシ(フェニル)ホスホリル]シクロプロパンカルボン酸メチル: 1.2g(4.954mmol)の[エトキシ(フェニル)ホスホリル]酢酸メチルを50mLのDMSOに溶解させ、2.054gのK2CO3(14.863mmol)を添加した。2.792g(14.863mmol)の1,2−ジブロモエタンを添加した後、その混合物を室温で18時間撹拌した。ロータリーエバポレーションによって濃縮した後、その混合物を取ってジクロロメタンの中に入れ、水で洗浄し、そして、Na2SO4で脱水した後、ロータリーエバポレーションによって濃縮した。これにより、1.328g(理論値の100%)の[エトキシ(フェニル)ホスホリル]シクロプロパンカルボン酸メチルが得られた。 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)7.85−7.93(m,2H),7.50−7.58(m,1H),7.43−7.50(m,2H),4.00−4.20(m,2H),3.59(s,3H),1.52−1.80(m,4H),1.33(t,3H)。

化合物例番号5−2の分光データ: (1−カルバモイルシクロプロピル)フェニルホスフィン酸エチル 1H NMR(400MHz,CDCl3,δppm)8.00−8.05(s,1H),7.77−7.84(m,2H),7.55−7.63(m,1H),7.45−7.53(m,2H),5.60−5.70(s,1H),3.95−4.20(m,2H),1.10−1.63(m,4H),1.35(t,3H)。

本発明は、非生物的ストレス因子(好ましくは、渇水ストレス、即ち、乾燥及び/又は水分欠乏のストレス因子によって引き起こされるストレス状態)に対する植物の抵抗性を増強させるための、特に、植物の成長を増強させるための及び/又は植物の収量を増大させるための、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステル及び式(II)で表されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物の使用、並びに、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体、それらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と以下で定義されている農薬活性成分との所望される任意の混合物の使用を提供する。

本発明は、さらに、非生物的ストレス因子(好ましくは、渇水ストレス)に対する植物の抵抗性を増強させるのに有効な量の式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体及びそれらのエステル及び式(II)で表されるそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含んでいる、植物を処理するための散布液も提供する。相対的に扱い得る非生物的ストレス状態としては、例えば、渇水、低温状態及び高温状態、浸透ストレス、湛水、上昇した土壌中塩分濃度、鉱物への増大した曝露、オゾン状態、強光状態、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていることなどを挙げることができる。

一実施形態では、例えば、本発明に従って提供される式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩は、処理対象の適切な植物又は植物の部分に対して噴霧施用によって施用することが可能である。式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩は、本発明に従って、好ましくは、0.0005〜3kg/ha、さらに好ましくは、0.001〜2kg/ha、特に好ましくは、0.005〜1kg/haの薬量で使用される。本発明に関連して、アブシシン酸を式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と一緒に同時に使用する場合(例えば、共通の調製物又は製剤の状況で)、アブシシン酸は、好ましくは、0.001〜3kg/ha、さらに好ましくは、0.005〜2kg/ha、特に好ましくは、0.01〜1kg/haの薬量で添加する。

用語「非生物的ストレスに対する抵抗性」は、本発明に関連して、植物にとって有利であるさまざまな種類のものを意味するものと理解される。そのような有利な特性は、例えば、植物の改善された下記特性において、明示される: 表面積及び深さに関して改善された根の成長、匍匐茎及び分げつの増加された形成、より強く且つより生産的な匍匐茎及び分げつ、苗条の成長の向上、強化された倒伏抵抗性、苗条基部の増大された直径、増大された葉面積、栄養素及び成分(例えば、炭水化物、脂肪、油、タンパク質、ビタミン類、ミネラル類、精油、色素、繊維)のより多い収量、繊維のより良好な特性、より早い開花、花の増大された数、毒性生成物(例えば、マイコトキシン類)の低減された含有量、任意の種類の残留物又は不利な成分の低減された含有量、又は、より良好な消化性、収穫物の改善された貯蔵安定性、不利な温度に対する改善された耐性、渇水、乾燥及び水分欠乏(もっとも、乾燥と水分欠乏は、同様に渇水ストレスを引き起こす)並びに湛水の結果としての酸素欠乏に対する改善された耐性、土壌中及び水中における上昇した塩含有量に対する改善された耐性、オゾンストレスに対する増強された耐性、除草剤及び別の農作物処理組成物に対する改善された適合性、改善された水吸収能及び光合成性能、有利な植物特性、例えば、成熟の促進、より均一な成熟、有益な動物に対するより高い誘引性、改善された受粉、又は、当業者にはよく知られている別の有利点。

より詳細には、本発明による使用は、植物及び植物の部分への噴霧施用において上記有利点を示す。式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と殺虫剤、誘引剤、殺ダニ剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、成長調節剤、薬害軽減剤、植物の成熟に影響を与える物質及び殺細菌剤などの物質との組合せも、同様に、本発明に関連した植物病害の防除において使用することができる。さらに、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と遺伝子組換え品種の組合せも、増強された非生物的ストレス耐性に関連して、同様に使用することが可能である。

知られているように、植物に関するさまざまな種類の上記有利点の一部を組み合わせることが可能であり、そして、それらは、一般に適用可能な用語を用いて記載することができる。そのような用語は、例えば以下の名称である: 植物強壮(phytotonic)効果、ストレス因子に対する抵抗性、より少ない植物ストレス、植物の健康(health)、健康な(healthy)植物、植物適合性(fitness)、植物の健康(wellness)、植物概念(concept)、活効果、ストレスシールド、保護シールド、作物の健康、作物の健康特性、作物の健康生産物、作物の健康管理、作物健康治療、植物の健康特性、植物の健康生産物、植物の健康管理、植物健康治療、緑化効果若しくは再緑化効果、新鮮さ又は当業者には周知の別の用語。

本発明に関連して、非生物的ストレスに対する抵抗性に対する良好な効果は、限定するものいではないが、 ・ 少なくとも出芽が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、改善されていること; ・ 少なくとも収量が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、増大されていること; ・ 少なくとも根の発育が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、改善されていること; ・ 少なくとも苗条の寸法が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、増大されていること; ・ 少なくとも葉面積が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、増大されていること; ・ 少なくとも光合成能が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、改善されていること;及び/又は、 ・ 少なくとも花成が、一般的には、3%、特には、5%を超えて、好ましくは、10%を超えて、改善されていること; を意味すると理解され、そしてこれらの効果は、個別的に生じ得るか、又は、2種類以上の効果のいずれかの組み合わせで生じ得る。

本発明は、さらに、非生物的ストレス因子(好ましくは、渇水ストレスを引き起こすストレス因子)に対する植物の抵抗性を増強させるのに有効な量の式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の少なくとも1種類の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩を含んでいる、植物を処理するための散布液も提供する。該散布液は、慣習的な別の成分(例えば、溶媒、製剤助剤、特に、水)を含み得る。さらなる成分には、以下に記載されている農薬活性成分が包含され得る。

本発明は、さらに、非生物的ストレス因子(好ましくは、渇水ストレス)に対する植物の抵抗性を増強させるための、対応する散布液の使用も提供する。以下の記述は、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩自体の本発明による使用と対応する散布液の両方に当てはまる。

本発明に従って、植物へ、又は、それらの環境中に、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩を以下で定義されている少なくとも1種類の肥料と組合せて施用することが可能であるということもさらに見いだされた。

上記で詳細に説明されている式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と一緒に本発明に従って使用することが可能な肥料は、一般的に、有機及び無機の窒素含有化合物、例えば、尿素類、尿素/ホルムアルデヒド縮合物、アミノ酸、アンモニウム塩及び硝酸アンモニウム、カリウム塩(好ましくは、塩化物、硫酸塩、硝酸塩)、リン酸の塩及び/又は亜リン酸の塩(好ましくは、カリウム塩及びアンモニウム塩)である。これに関連して、NPK肥料、即ち、窒素、リン及びカリウムを含んでいる肥料、硝酸カルシウムアンモニウム、即ち、さらにカルシウムも含んでいる肥料、又は、硝酸硫酸アンモニウム〔一般式 (NH4)2SO4NH4NO3〕、リン酸アンモニウム及び硫酸アンモニウムについて言及すべきである。これらの肥料は、当業者には公知である;例えば、以下のものを参照されたい: Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th edition, Vol. A 10, pages 323 to 431, Verlagsgesellschaft, Weinheim, 1987。

該肥料は、さらにまた、微量栄養素(好ましくは、カルシウム、硫黄、ホウ素、マンガン、マグネシウム、鉄、ホウ素、銅、亜鉛、モリブデン及びコバルト)の塩及び植物ホルモン(例えば、ビタミンB1及びインドール−3−酢酸)又はそれらの混合物も含有し得る。本発明に従って使用される肥料は、さらにまた、リン酸一アンモニウム(MAP)、リン酸二アンモニウム(DAP)、硫酸カリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムなどの別の塩も含有し得る。二次栄養素又は微量元素に関する適切な量は、肥料全体に基づいて、0.5〜5重量%の量である。可能なさらなる成分は、作物保護組成物、殺虫剤若しくは殺菌剤、成長調節剤又はそれらの混合物である。これについては、以下でさらに詳細に説明する。

該肥料は、例えば、粉末、顆粒、プリル又は圧縮成形物(compactate)の形態で使用することができる。しかしながら、該肥料は、水性媒体中に溶解された液体形態で使用することも可能である。この場合、希アンモニア水を窒素肥料として使用することもできる。肥料の可能なさらなる成分は、例えば、以下のものに記載されている:「Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th edition, 1987, volume A 10, pages 363 to 401」、DE−A 4128828、DE−A 1905834、及び、DE−A 19631764。本発明に関連して、例えば、窒素、カリウム又はリンで構成される、単肥及び/又は複合肥料の形態をとり得る、該肥料の一般的な組成は、広い範囲内でさまざまであり得る。一般的に、1〜30重量%(好ましくは、5〜20重量%)の窒素、1〜20重量%(好ましくは、3〜15重量%)のカリウム及び1〜20重量%(好ましくは、3〜10重量%)のリンを含有しているのが有利である。微量元素の含有量は、通常、ppm範囲内にあり、好ましくは、1〜1000ppmの範囲内にある。

本発明に関連して、肥料と式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表される1種類以上の塩は、同時に(simultaneously)、即ち、同時に(synchronously)、投与することができる。しかしながら、最初に肥料を施用し、次に式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステルを施用することも可能であり、又は、最初に式(II)で表される1種類以上の塩を施用し、次に肥料を施用することも可能である。しかしながら、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表される1種類以上の塩と肥料を非同時に施用する場合、本発明に関連した施用は、機能的な関係において、特に、一般的には、24時間の期間内で、好ましくは、18時間の期間内で、さらに好ましくは、12時間の期間内で、特定的には、6時間の期間内で、さらに特定的には、4時間の期間内で、さらに一層特定的には、2時間の期間内で、実施する。本発明の極めて特定的な実施態様では、式(I)で表される本発明化合物及び肥料は、1時間未満、好ましくは、30分未満、さらに好ましくは、15分未満の時間枠内で施用する。

本発明に従って使用される式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩は、適切な場合には肥料と組み合わさせて、好ましくは、以下の植物に対して施用することが可能であるが、以下に列挙されているものは非限定的なものである。

好ましい植物は、有用な植物、観賞植物、芝草の類、公共及び家庭の領域で装飾物として用いられる一般的に使用される樹木、並びに、森林樹からなる群から選択される植物である。森林樹には、材木、セルロース、紙及び樹木の部分から製造される製品を製造するための樹木が包含される。本明細書中で使用されている用語「有用な植物」は、食料、飼料、燃料を得るための植物又は工業目的のための植物として使用される作物植物を意味する。

有用な植物としては、例えば、以下のタイプの植物を挙げることができる:ライコムギ、デュラムコムギ(硬質小麦)、芝生、ブドウの木、穀類、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ホップ、イネ、トウモロコシ及びアワ/ソルガム;ビート、例えば、テンサイ及び飼料用ビート;果実、例えば、仁果、核果及び小果樹、例えば、リンゴ、西洋ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクラの木及びベリー類、例えば、イチゴ、ラズベリー、クロイチゴ;マメ科植物、例えば、インゲンマメ、ヒラマメ、エンドウ及びダイズ;油料作物、例えば、ナタネ、カラシナ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマ、カカオマメ及びラッカセイ;ウリ類、例えば、カボチャ/スカッシュ、キュウリ及びメロン;繊維植物、例えば、ワタ、アマ、アサ及びジュート;柑橘類果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ及びタンジェリン;野菜、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ各種、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ及びピーマン;クスノキ科、例えば、アボカド、クスノキ属(Cinnamomum)、ショウノウ、又は、さらに、タバコ、堅果、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウの木、ホップ、バナナ、ラテックス植物などの植物、並びに、観賞植物、例えば、花、灌木、落葉樹及び針葉樹。ここに列挙されているものは、限定的なものではない。

以下の植物は、本発明による方法を適用するのに特に適した対象作物であると考えられる:エンバク、ライムギ、ライコムギ、デュラムコムギ、ワタ、ナス、芝生、仁果、核果、小果樹、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、キュウリ、タバコ、ブドウの木、イネ、穀類、西洋ナシ、コショウ、インゲンマメ、ダイズ、ナタネ、トマト、ピーマン、メロン、キャベツ、ジャガイモ及びリンゴ。

本発明の方法に従って改善され得る樹木の例としては、以下のものを挙げることができる:モミ属種(Abies sp.)、ユーカリ属種(Eucalyptus sp.)、トウヒ属種(Picea sp.)、マツ属種(Pinus sp.)、トチノキ属種(Aesculus sp.)、スズカケノキ属種(Platanus sp.)、シナノキ属種(Tilia sp.)、カエデ属種(Acer sp.)、ツガ属種(Tsuga sp.)、トネリコ属種(Fraxinus sp.)、ナナカマド属種(Sorbus sp.)、カバノキ属種(Betula sp.)、サンザシ属種(Crataegus sp.)、ニレ属種(Ulmus sp.)、コナラ属種(Quercus sp.)、ブナ属種(Fagus sp.)、ヤナギ属種(Salix sp.)、ヤマナラシ属種(Populus sp.)。

本発明の方法によって改善され得る好ましい樹木としては、以下のものを挙げることができる:樹木種トチノキ属(Aesculus)の、セイヨウトチノキ(A.hippocastanum)、ボトルブラシ・バッケイ(A.pariflora)、ベニバナトチノキ(A.carnea);樹木種スズカケノキ属(Platanus)の、モミジバススカケノキ(P.aceriflora)、アメリカスズカケノキ(P.occidentalis)、カリフォルニアスズカケノキ(P.racemosa);樹木種トウヒ属(Picea)の、ドイツトウヒ(P.abies);樹木種マツ属(Pinus)の、ラジアータマツ(P.radiate)、ポンデローザマツ(P.ponderosa)、ヨレハマツ(P.contorta)、オウシュウアカマツ(P.sylvestre)、スラッシュマツ(P.elliottii)、モンチコラマツ(P.montecola)、アメリカシロゴヨウ(P.albicaulis)、レッドパイン(P.resinosa)、ダイオウショウ(P.palustris)、テーダマツ(P.taeda)、シュガーパイン(P.flexilis)、P.ジェフレジ(P.jeffregi)、バンクスマツ(P.baksiana)、ストローブマツ(P.strobes);樹木種ユーカリ属(Eucalyptus)の、ローズガム(E.grandis)、ユーカリノキ(E.globulus)、E.カマデンチス(E.camadentis)、シニングガム(E.nitens)、ミスメイトストリンギーバーク(E.obliqua)、セイタカユーカリ(E.regnans)、E.ピルラルス(E.pilularus)。

本発明の方法によって改善され得る特に好ましい樹木としては、以下のものを挙げることができる:樹木種マツ属(Pinus)の、ラジアータマツ(P.radiate)、ポンデローザマツ(P.ponderosa)、ヨレハマツ(P.contorta)、オウシュウアカマツ(P.sylvestre)、ストローブマツ(P.strobes);樹木種ユーカリ属(Eucalyptus)の、ローズガム(E.grandis)、ユーカリノキ(E.globulus)、及び、E.カマデンチス(E.camadentis)。

本発明の方法によって改善され得る特に好ましい樹木としては、以下のものを挙げることができる:セイヨウトチノキ、スズカケノキ科(Platanaceae)、シナノキ(linden tree)、カエデ。

本発明は、さらにまた、寒地型芝草(cool−season turfgrass)及び暖地型芝草(warm−season turfgrass)を包含する任意の芝草類にも適用され得る。寒地型芝草の例は、以下のものである:ブルーグラス(イチゴツナギ属種(Poa spp.))、例えば、ナガハグサ(Poa pratensis L.)、オオスズメノカタビラ(Poa trivialis L.)、コイチゴツナギ(Poa compressa L.)、スズメノカタビラ (Poa annua L.)、アップランドブルーグラス(upland bluegrass)(Poa glaucantha Gaudin)、タチイチゴツナギ(wood bluegrass)(Poa nemoralis L.)、及び、チャボノカタビラ(bulbous bluegrass)(Poa bulbosa L.);ベントグラス(bentgrasses)(ヌカボ属種(Agrostis spp.))、例えば、クリーピングベントグラス(Agrostis palustris Huds.)、イトコヌカグサ(colonial bentgrass)(Agrostis tenuis Sibth.)、ヒメヌカボ(velvet bentgrass)(Agrostis canina L.)、サウスジャーマンミックスドベントグラス(South German Mixed Bentgrass)〔イトコヌカグサ(Agrostis tenuis Sibth.)、ヒメヌカボ(Agrostis canina L.)及びクリーピングベントグラス(Agrostis palustris Huds.)を含んでいるヌカボ属種(Agrostis spp.)〕、及び、コヌカグサ(Agrostis alba L.); ウシノケゲサ(ウシノケグサ属種(Festuca spp.))、例えば、レッドフェスク(red fescue)(Festuca rubra L. spp. rubra)、オオウシノケグサ(creeping fescue)(Festuca rubra L.)、イトウシノケグサ(chewings fescue)(Festuca rubra commutata Gaud.)、シープフェスク(Festuca ovina L.)、ハードフェスク(hard fescue)(Festuca longifolia Thuill.)、ヘアフェスク(hair fescue)(Festucu capillata Lam.)、オニウシノケグサ(tall fescue)(Festuca arundinacea Schreb.)、及び、メドウフェスク(meadow fescue)(Festuca elanor L.); ライグラス(ドクムギ属種(Lolium spp.))、例えば、アニュアルライグラス(Lolium multiflorum Lam.)、ペレニアルライグラス(Lolium perenne L.)、及び、イタリアンライグラス(Lolium multiflorum Lam.); 並びに、 ウィートグラス(コムギダマシ属種(Agropyron spp.))、例えば、コムギダマシ(fairway wheatgrass)(Agropyron cristatum(L.)Gaertn.)、ニセコムギダマシ(crested wheatgrass)(Agropyron desertorum(Fisch.)Schult.)、及び、ウェスタンウィートグラス(Agropyron smithii Rydb.)。

さらなる寒地型芝草の例は、以下のものである:ビーチグラス(Ammophila breviligulata Fern.)、スムーズブロムグラス(smooth bromegrass)(Bromus inermis Leyss.)、ガマ類、例えば、オオアワガエリ(Phleum pratense L.)、サンドカットテイル(sand cattail)(Phleum subulatum L.)、オーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)、アレチタチドジョウツナギ(weeping alkaligrass)(Puccinellia distans(L.)Parl.)、及び、クシガヤ(crested dog’s−tail)(Cynosurus cristatus L.)。

暖地型芝草の例は、以下のものである:ギョウギシバ(Bermudagrass)(Cynodon spp. L.C.Rich)、ノシバ(zoysia grass)(Zoysia spp. Willd.)、イヌシバ(St.Augustine grass)(Stenotaphrum secundatum Walt Kuntze)、チャボウシノシッペイ(centipede grass)(Eremochloa ophiuroides Munro Hack.)、ヒメイワダレソウ(carpet grass)(Axonopus affinis Chase)、バヒアグラス(Paspalum notatum Flugge)、キクユグラス(Kikuyu grass)(Pennisetum clandestinum Hochst.ex Chiov.)、バッファローグラス(buffalo grass)(Buchloe dactyloids(Nutt.)Engelm.)、ブルーグランマ(Blue gramma)(Bouteloua gracilis(H.B.K.)Lag.ex Griffiths)、サワスズメノヒエ(seashore paspalum)(Paspalum vaginatum Swartz)、及び、アゼガヤモドキ(sideoats grama)(Bouteloua curtipendula(Michx.)Torr.)。寒地型芝草は、一般的に、本発明に従って使用するのに好ましい。ブルーグラス、ベントグラス及びコヌカグサ、ウシノケゲサ及びライグラスが特に好ましい。ベントグラスは、とりわけ好ましい。

さらに好ましくは、市販されているか又は使用されている植物品種の植物を、本発明に従って処理する。植物品種は、慣習的な育種によって又は突然変異誘発によって又は組換えDNA技術を用いて得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。従って、作物植物は、慣習的な育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と組換え法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であり得る。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。

本発明による処理方法は、かくして、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば、植物又は種子などを処理するために使用することができる。遺伝子組換え植物(又は、トランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、供給されたか又は当該植物の外部で構築された遺伝子であって、核のゲノム、葉緑体のゲノム又はミトコンドリアのゲノムの中に導入されたときに、興味深いタンパク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は、その植物体内に存在している別の1つ若しくは複数の遺伝子をダウンレギュレート若しくはサイレンシングすることにより、当該形質転換された植物に新しい又は改善された作物学的特性又は別の特性を付与する遺伝子を意味する〔例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術又はRNAi技術(RNA干渉)などを使用する〕。ゲノム内に存在している異種遺伝子は、導入遺伝子とも称される。植物ゲノム内におけるその特異的な存在によって定義される導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入イベントと称される。

本発明に従って処理するのが好ましい植物及び植物品種には、特に有利で有益な特性を植物に付与する遺伝物質を有している全ての植物(育種によって得られたものであろうと、及び/又は、生物工学的手段よって得られたものであろうと)が包含される。

本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、1以上の非生物的ストレス因子に対して抵抗性を示す植物である。非生物的なストレス状態としては、例えば、渇水、低温状態及び高温状態、乾燥及び水分欠乏、浸透ストレス、湛水、土壌中の塩分濃度の上昇、より多くの鉱物に晒されること、オゾン状態、強光状態、利用可能な窒素養分が限られていること、利用可能なリン養分が限られていること、日陰回避などを挙げることができる。

本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、増大した収量特性を特徴とする植物である。そのような植物における増大した収量は、例えば、改善された植物の生理機能、生長及び発育、例えば、水の利用効率、水の保持効率、改善された窒素の利用性、強化された炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効率及び促進された成熟などの結果であり得る。収量は、さらに、改善された植物の構成(architecture)によっても影響され得る(ストレス条件下及び非ストレス条件下)。そのような改善された植物の構成としては、早咲き、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物の寸法、節間の数及び距離、根の成長、種子の寸法、果実の寸法、莢の寸法、莢又は穂の数、1つの莢又は穂当たりの種子の数、種子の体積、強化された種子充填、低減された種子分散、低減された莢の裂開及び耐倒伏性などがある。収量についてのさらなる形質としては、種子の組成、例えば、炭水化物含有量、タンパク質含有量、油含有量及び油の組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、改善された加工性並びに向上した貯蔵安定性などがある。

本発明に従って同様に処理し得る植物は、雑種強勢(これは、結果として、一般に、増加した収量、向上した活力、向上した健康状態並びに生物的及び非生物的ストレス因子に対する向上した抵抗性をもたらす)の特性を既に呈しているハイブリッド植物である。そのような植物は、典型的には、雄性不稔交配母体近交系(inbred male−sterile parent line)(雌性親)を別の雄性稔性交配母体近交系(inbred male−fertile parent line)(雄性親)と交雑させることによって作られる。ハイブリッド種子は、典型的には、雄性不稔植物から収穫され、そして、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、場合により(例えば、トウモロコシにおいて)、雄穂を除去することによって〔即ち、雄性繁殖器官(又は雄花)を機械的に除去することによって〕、作ることができる。しかしながら、より典型的には、雄性不稔性は、植物ゲノム内の遺伝的決定基の結果である。その場合、及び、特に種子がハイブリッド植物から収穫される所望の生産物である場合、典型的には、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を確実に完全に回復させることは有用である。これは、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を回復させることが可能な適切な稔性回復遺伝子を雄性親が有していることを確実なものとすることによって達成することができる。雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、細胞質内に存在し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、アブラナ属各種(Brassica species)に関して記述された(WO 1992/005251、WO 1995/009910、WO 1998/27806、WO 2005/002324、WO 2006/021972、及び、US 6,229,072)。しかしながら、雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、核ゲノム内にも存在し得る。雄性不稔性植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によっても得ることができる。雄性不稔性植物を得る特に有用な方法は、WO 1989/10396に記載されており、ここでは、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼを雄ずい内のタペータム細胞において選択的に発現させる。次いで、タペータム細胞内においてバルスターなどのリボヌクレアーゼインヒビターを発現させることによって、稔性を回復させることができる(例えば、WO 1991/002069)。

本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、除草剤耐性植物、即ち、1種類以上の所与の除草剤に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、当該除草剤耐性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。

除草剤耐性植物は、例えば、グリホセート耐性植物、即ち、除草剤グリホセート又はその塩に対して耐性にされた植物である。例えば、グリホセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換させることによって得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、以下のものである:細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異CT7)(Comai et al., Science(1983), 221,370−371)、細菌アグロバクテリウム属各種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Barry et al., Curr. Topics Plant Physiol.(1992), 7, 139−145)、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子(Shah et al., Science(1986),233, 478−481)、トマトのEPSPSをコードする遺伝子(Gasser et al., J.Biol.Chem.(1988), 263, 4280−4289)又はオヒシバ属(Eleusine)のEPSPSをコードする遺伝子(WO 2001/66704)。該遺伝子は、例えばEP−A 0837944、WO 2000/066746、WO 2000/066747又はWO 2002/026995などに記述されているように、突然変異EPSPSであることも可能である。グリホセート耐性植物は、さらにまた、US 5,776,760及びUS 5,463,175に記述されているように、グリホセートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、例えばWO 2002/036782、WO 2003/092360、WO 2005/012515及びWO 2007/024782などに記述されているように、グリホセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、例えばWO 2001/024615又はWO 2003/013226などに記述されているように、上記遺伝子の自然発生突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることもできる。

別の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤(例えば、ビアラホス、ホスフィノトリシン又はグルホシネート)に対して耐性にされている植物である。そのような植物は、当該除草剤を解毒する酵素を発現させるか、又は、阻害に対して抵抗性を示す突然変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることによって、得ることができる。そのような有効な一解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素である(例えば、ストレプトマイセス属各種(Streptomyces species)に由来するbarタンパク質又はpatタンパク質)。外因性のホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えば、US 5,561,236、US 5,648,477、US 5,646,024、US 5,273,894、US 5,637,489、US 5,276,268、US 5,739,082、US 5,908,810及びUS 7,112,665などに記述されている。

さらなる除草剤耐性植物は、さらにまた、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物である。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ類は、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)がホモゲンチセートに変換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害薬に対して耐性を示す植物は、WO 1996/038567、WO 1999/024585及びWO 1999/024586に記述されているように、自然発生抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、又は、突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、形質転換させることができる。HPPD阻害薬に対する耐性は、さらにまた、HPPD阻害薬による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートを形成させることを可能とする特定の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによっても得ることができる。そのような植物及び遺伝子は、WO 1999/034008及びWO 2002/36787に記述されている。HPPD阻害薬に対する植物の耐性は、さらにまた、WO 2004/024928に記述されているように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによって改善することもできる。

さらに別の除草剤抵抗性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害薬に対して耐性にされている植物である。既知ALS阻害薬としては、例えば、スルホニル尿素系除草剤、イミダゾリノン系除草剤、トリアゾロピリミジン系除草剤、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエート系除草剤、及び/又は、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤などがある。ALS酵素(「アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)」としても知られている)における種々の突然変異体は、例えば「Tranel and Wright, Weed Science(2002), 50, 700−712」などに記述され、さらに、US 5,605,011、US 5,378,824、US 5,141,870及びUS 5,013,659などにも記述されているように、種々の除草剤及び除草剤の群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物の作製については、US 5,605,011、US 5,013,659、US 5,141,870、US 5,767,361、US 5,731,180、US 5,304,732、US 4,761,373、US 5,331,107、US 5,928,937及びUS 5,378,824並びに国際公開WO 1996/033270に記述されている。別のイミダゾリノン耐性植物についても、例えば、WO 2004/040012、WO 2004/106529、WO 2005/020673、WO 2005/093093、WO 2006/007373、WO 2006/015376、WO 2006/024351及びWO 2006/060634などに記述されている。さらなるスルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物は、さらにまた、例えば、WO 2007/024782などにも記述されている。

イミダゾリノン及び/又はスルホニル尿素に対して耐性を示す別の植物は、例えば、ダイズに関してはUS 5,084,082に記述されているように、イネに関してはWO 1997/41218に記述されているように、テンサイに関してはUS 5,773,702及びWO 1999/057965に記述されているように、レタスに関してはUS 5,198,599に記述されているように、又は、ヒマワリに関してはWO 2001/065922に記述されているように、誘導された突然変異誘発、当該除草剤の存在下での細胞培養における選抜又は突然変異育種によって得ることができる。

本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。

本発明に関連して、用語「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」には、以下のものをコードするコード配列を含んでいる少なくとも1の導入遺伝子を含んでいる任意の植物が包含される: (1) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、クリックモアら「Crickmore et al., Microbiology and Molecular Biology Reviews(1998), 62:807−813」によって編集され、クリックモアら「Crickmore et al. (2005)」によって、オンライン「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/」上で「バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)毒素命名法」において更新された殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、Cryタンパク質類(Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3Aa、又は、Cry3Bb)のタンパク質又はその殺虫活性を示す一部分;又は、 (2) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する第2の別の結晶タンパク質又はその一部分の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する結晶タンパク質又はその一部分、例えば、Cy34結晶タンパク質とCy35結晶タンパク質で構成されているバイナリートキシン(Moellenbeck et al., Nat.Biotechnol.(2001), 19:668−72; Schnepf et al., Applied Environm.Microb.(2006), 71, 1765−1774);又は、 (3) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する2種類の異なった殺虫性結晶タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド、例えば、トウモロコシイベントMON98034で産生されるCry1A.105タンパク質(WO 2007/027777);又は、 (4) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に導入された変化に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、トウモロコシイベントMON863若しくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質又はトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;又は、 (5) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する殺虫性分泌タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、下記リンク「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/vip.html」において挙げられている栄養生長期殺虫性タンパク質(vegetative insecticidal protein)(VIP)、例えば、VIP3Aaタンパク質類のタンパク質;又は、 (6) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する第2の分泌タンパク質の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する分泌タンパク質、例えば、VIP1Aタンパク質とVIP2Aタンパク質で構成されているバイナリートキシン(WO 1994/21795);又は、 (7) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する種々の分泌タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド;又は、 (8) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に導入された変化(それでも、まだ、殺虫性タンパク質をコードしている)に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、ワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質。

もちろん、「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」は、本明細書中で使用されている場合、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含んでいる任意の植物も包含する。一実施形態では、同一の標的昆虫種に対して殺虫活性を示すが作用機序は異なっている(例えば、当該昆虫体内の異なった受容体結合部位に結合する)異なったタンパク質を用いることによって、当該植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅延させるために、又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、昆虫抵抗性植物は、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする2つ以上の導入遺伝子を含んでいる。

本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、非生物的ストレスに対して耐性を示す。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物としては、以下のものなどがある: (a) 植物細胞内又は植物内におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能な導入遺伝子を含んでいる植物(WO 2000/004173又はEP 04077984.5又はEP 06009836.5に記述されている); (b) 植物又は植物細胞のPARGコード化遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能なストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物(例えば、WO 2004/090140などに記述されている); (c) ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼ又はニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを包含するニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ合成経路の植物機能性酵素(plant−functional enzyme)をコードするストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物(例えば、EP 04077624.7又はWO 2006/133827又はPCT/EP07/002433などに記述されている)。

本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、収穫された生産物の改変された量、品質及び/若しくは貯蔵安定性、並びに/又は、収穫された生産物の特定の成分の改変された特性を示す。例えば: (1) 野生型の植物細胞又は植物において合成された澱粉と比較して、その物理化学的形質〔特に、アミロース含有量若しくはアミロース/アミロペクチン比、枝分かれ度、平均鎖長、側鎖分布、粘性挙動、ゲル抵抗性、澱粉粒径及び/又は澱粉粒子形態〕に関して改変されていて、特定の用途により適した変性澱粉を合成するトランスジェニック植物。変性澱粉を合成する該トランスジェニック植物は、例えば、EP 0571427、WO 1995/004826、EP 0719338、WO 1996/15248、WO 1996/19581、WO 1996/27674、WO 1997/11188、WO 1997/26362、WO 1997/32985、WO 1997/42328、WO 1997/44472、WO 1997/45545、WO 1998/27212、WO 1998/40503、WO99/58688、WO 1999/58690、WO 1999/58654、WO 2000/008184、WO 2000/008185、WO 2000/28052、WO 2000/77229、WO 2001/12782、WO 2001/12826、WO 2002/101059、WO 2003/071860、WO 2004/056999、WO 2005/030942、WO 2005/030941、WO 2005/095632、WO 2005/095617、WO 2005/095619、WO 2005/095618、WO 2005/123927、WO 2006/018319、WO 2006/103107、WO 2006/108702、WO 2007/009823、WO 2000/22140、WO 2006/063862、WO 2006/072603、WO 2002/034923、EP 06090134.5、EP 06090228.5、EP 06090227.7、EP 07090007.1、EP 07090009.7、WO 2001/14569、WO 2002/79410、WO 2003/33540、WO 2004/078983、WO 2001/19975、WO 1995/26407、WO 1996/34968、WO 1998/20145、WO 1999/12950、WO 1999/66050、WO 1999/53072、US 6,734,341、WO 2000/11192、WO 1998/22604、WO 1998/32326、WO 2001/98509、WO 2001/98509、WO 2005/002359、US 5,824,790、US 6,013,861、WO 1994/004693、WO 1994/009144、WO 1994/11520、WO 1995/35026及びWO 1997/20936に記述されている; (2) 非澱粉炭水化物ポリマーを合成するか、又は、遺伝子組換えがなされていない野生型植物と比較して改変された特性を有する非澱粉炭水化物ポリマーを合成する、トランスジェニック植物。その例は、ポリフルクトース(特に、イヌリン型及びレバン型のポリフルクトース)を産生する植物(EP 0663956、WO 1996/001904、WO 1996/021023、WO 1998/039460及びWO 1999/024593に記述されている)、α−1,4−グルカン類を産生する植物(WO 1995/031553、US 2002/031826、US 6,284,479、US 5,712,107、WO 1997/047806、WO 1997/047807、WO 1997/047808及びWO 2000/014249に記述されている)、α−1,6−分枝 α−1,4−グルカン類を産生する植物(WO 2000/73422に記述されている)、及び、アルテルナンを産生する植物(WO 2000/047727、EP 06077301.7、US 5,908,975及びEP 0728213などに記述されている)である; (3) ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物(例えば、WO 2006/032538、WO 2007/039314、WO 2007/039315、WO 2007/039316、JP 2006/304779及びWO 2005/012529などに記述されている)。

本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変された繊維特性を有する植物(例えば、ワタ植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変された繊維特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある: (a) 改変された形態のセルロースシンターゼ遺伝子を含んでいる植物(例えば、ワタ植物)(WO 1998/000549に記述されている); (b) 改変された形態のrsw2相同核酸又はrsw3相同核酸を含んでいる植物(例えば、ワタ植物)(WO 2004/053219に記述されている); (c) スクロースリン酸シンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物)(WO 2001/017333に記述されている); (d) スクロースシンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物)(WO 02/45485に記述されている); (e) 繊維細胞に基づいた原形質連絡のゲーティングのタイミングが(例えば、繊維選択的β−1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを介して)改変されている植物(例えば、ワタ植物)(WO 2005/017157に記述されている); (f) 反応性が(例えば、nodCを包含するN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子の発現及びキチンシンターゼ遺伝子の発現を介して)改変されている繊維を有する植物(例えば、ワタ植物)(WO 2006/136351に記述されている)。

本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変されたオイルプロフィール特性を有する植物(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変されたオイル特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある: (a) オレイン酸含有量が高いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物)(例えば、US 5,969,169、US 5,840,946、US 6,323,392又はUS 6,063,947などに記述されている); (b) リノレン酸含有量が低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物)(US 6,270,828、US 6,169,190又はUS 5,965,755に記述されている); (c) 飽和脂肪酸のレベルが低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物)(例えば、US 5,434,283などに記述されている)。

本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、1種類以上の毒素をコードする1種類以上の遺伝子を含んでいる植物、及び、下記商品名で販売されているトランスジェニック植物である:YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BT−Xtra(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、Nucotn 33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Protecta(登録商標)及びNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)。挙げるべき除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)及びSCS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種である。挙げるべき除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。

本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換イベント又は形質転換イベントの組合せを含んでいる植物であり、それらは、例えば、国又は地域のさまざまな規制機関に関するデータベースに記載されている。

本発明に従って使用される式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然化合物、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料及びさらにポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような慣習的な製剤に変換することができる。本発明に関連して、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩が噴霧製剤(spray formulation)の形態で使用される場合、特に好ましい。

従って、本発明は、さらに、非生物的ストレス(好ましくは、渇水ストレス)に対する植物の抵抗性を増強させるための噴霧製剤にも関する。噴霧製剤については、以下で詳述する。

噴霧施用のための製剤は、既知方法で、例えば、場合により界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、本発明に従って使用するための式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩を増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより製造する。慣習的なさらなる添加剤、例えば、慣習的な増量剤、及び、溶媒又は希釈剤、色素、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、粘着剤、ジベレリン類、及び、さらに、水を使用することも可能である。そのような製剤は、適切な設備で製造するか、又は、施用前若しくは施用中に製造する。

使用する補助剤は、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質であり得る。典型的な補助剤としては、増量剤、溶媒及び担体などを挙げることができる。

適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。

使用する増量剤が水である場合、例えば、有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。有用な液体溶媒としては、本質的に、以下のものを挙げることができる:芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物及び塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、鉱油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、及び、さらに、水。

色素、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができる有用な湿潤剤は、農薬活性成分の製剤に関して慣習的に使用される、湿潤を促進する全ての物質である。アルキルナフタレンスルホネート類、例えば、ジイソプロピルナフタレンスルホネート又はジイソブチルナフタレンスルホネートなどを使用するのが好ましい。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができる有用な分散剤及び/又は乳化剤は、農薬活性成分の製剤に関して慣習的に使用される非イオン性、アニオン性及びカチオン性の全ての分散剤である。非イオン性若しくはアニオン性の分散剤又は非イオン性若しくはアニオン性の分散剤の混合物を好ましくは使用することができる。適切な非イオン性分散剤は、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー類、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類及びトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル、並びに、それらのリン酸化誘導体又は硫酸化誘導体である。適切なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート類、ポリアクリル酸塩類及びアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができる消泡剤は、農薬活性成分の製剤に関して慣習的に使用される全ての泡抑制物質である。シリコーン消泡剤及びステアリン酸マグネシウムを好ましくは使用することができる。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができる防腐剤は、当該目的のために農薬組成物中で使用することが可能な全ての物質である。その例としては、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマールなどを挙げることができる。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができる第2の増粘剤は、当該目的のために農薬組成物中で使用することが可能な全ての物質である。好ましい例としては、セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、変性クレー及び微粉砕シリカなどを挙げることができる。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができる粘着剤には、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣習的な結合剤が包含される。好ましい例としては、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びチロースなどを挙げることができる。

本発明に従って使用することが可能な製剤中に存在させることができるジベレリン類は、好ましくは、ジベレリンA1、ジベレリンA3(=ジベレリン酸)、ジベレリンA4及びジベレリンA7であり得る。特に好ましくは、ジベレリン酸を使用する。ジベレリン類は知られている(cf. R. Wegler “Chemie der Pflanzenschutz− and Schadlingsbekampfungsmittel”[Chemistry of the Crop Protection Compositions and Pesticides], vol. 2, Springer Verlag, 1970, p. 401−412)。

さらなる添加剤は、芳香物質、改質されていてもよい鉱油又は植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。さらに、安定剤(例えば、低温安定剤)、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。

上記製剤は、一般に、0.01〜98重量%、好ましくは、0.5〜90重量%の、式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体のうちの1種類以上又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表される1種類以上の塩を含有する。

式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩は、市販されている製剤中において、及び、そのような製剤から調製された使用形態中においても、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節剤、除草剤、薬害軽減剤、肥料又は情報化学物質などの別の活性化合物との混合物として存在させることができる。

さらに、植物自体の防御に対する式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩の上記好ましい効果は、殺虫活性成分、殺菌活性成分又は殺細菌活性成分で付加的に処理することによって、支持され得る。

非生物的ストレス(好ましくは、渇水ストレス)に対する抵抗性を増強させるための式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の1種類以上の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表される1種類以上の塩の施用に関する好ましい回数は、認可されている施用量による土壌、茎及び/又は葉の処理である。

式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩は、一般に、さらに、それらの市販されている製剤中において、及び、そのような製剤から調製された使用形態中において、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節剤、植物の成熟に影響を与える物質、薬害軽減剤又は除草剤などの別の活性成分との混合物の中に存在させることができる。特に有利な混合相手剤は、例えば、群として以下で特定されている、その結果から好ましいものが何も生じることのない異なった種類の活性成分である。

殺菌剤: (F1) 核酸合成の阻害薬、例えば、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、キララキシル、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル、オキソリン酸; (F2) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、例えば、ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール、フルオピコリド、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミド、及び、クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン; (F3) 呼吸鎖複合体I/IIの阻害薬、例えば、ジフルメトリム、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、ジフルメトリム、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、チフルザミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、イソピラザム、セダキサン、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシプロパン−2−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、及び、対応する塩; (F4) 呼吸鎖複合体IIIの阻害薬、例えば、アミスルブロム、アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピリベンカルブ、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン、(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(2E)−2−(エトキシイミノ)−N−メチル−2−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)エタンアミド及び対応する塩、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−{2−[(E)−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}イミノ)メチル]フェニル}エタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルエテニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(2E,3E)−4−(2,6−ジクロロフェニル)ブタ−3−エン−2−イリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、5−メトキシ−2−メチル−4−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、2−メチル{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}スルファニル)メチル]フェニル}−3−メトキシアクリレート、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−(ホルミルアミノ)−2−ヒドロキシルベンズアミド及び対応する塩; (F5) デカップラー、例えば、ジノカップ、フルアジナム; (F6) ATP産生の阻害薬、例えば、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、シルチオファム; (F7) アミノ酸及びタンパク質の生合成の阻害薬、例えば、アンドプリム(andoprim)、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニル; (F8) シグナル伝達の阻害薬、例えば、フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン; (F9) 脂質及び膜の合成の阻害薬、例えば、クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、アンプロピルホス、カリウム−アンプロピルホス、エジフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、ピラゾホス、トルクロホス−メチル、ビフェニル、ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩; (F10) エルゴステロール生合成の阻害薬、例えば、フェンヘキサミド、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキシポコナゾール、フェナリモール、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール、アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、N’−{5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、及び、O−{1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル}−1H−イミダゾール−1−カルボチオエート; (F11) 細胞壁合成の阻害薬、例えば、ベンチアバリカルブ、ビアラホス、ジメトモルフ、フルモルフ、イプロバリカルブ、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA; (F12) メラニン生合成の阻害薬、例えば、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロン、トリシクラゾール; (F13) 抵抗性誘発、例えば、アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル、イソチアニル; (F14) 多部位、例えば、カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、銅塩、例えば、水酸化銅、ナフテン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、ホルペット、フルオロホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛(metiram zinc)、プロピネブ、硫黄及び多硫化カルシウム含有硫黄剤、チウラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム; (F15) 未知作用機序、例えば、アミブロムドール、ベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン、カルボン、キノメチオネート、クロロピクリン、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ、ジクロメジン、ジクロロフェン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、エタボキサム、フェリムゾン、フルメトベル、フルスルファミド、フルオピコリド、フルオルイミド、ホセチル−Al、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、イプロジオン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メトラフェノン、イソチオシアン酸メチル、ミルディオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシフェンチイン、ペンタクロロフェノール及びその塩、2−フェニルフェノール及び塩、ピペラリン、プロパノシン−ナトリウム(propanosine−sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、及び、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン(185336−79−2)、1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル、2−[[[シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−.α.−(メトキシメチレン)ベンズ酢酸メチル、4−クロロ−α−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]ベンズアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−ベンズアセトアミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシベンズアミド、2−[[[[1−[3(1−フルオロ−2−フェニルエチル)オキシ]フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−αE−ベンズアセトアミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸、2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド。

殺細菌剤: ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他の銅剤。

殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤: (I1) アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬 (a) カーバメート系の物質群、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロメカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ、トリアザメート; (b) 有機リン酸エステル系の群、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル,−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、ジメトン−S−メチル、ジメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、O−サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ(phosphocarb)、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン(pyridathion)、キナルホス、セブホス(sebufos)、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロロビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン; (I2) ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬 (a)ピレスロイド系の群、例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス,d−トランス)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン(chlovaporthrin)、シス−シペルメトリン、シス−レスメトリン、シス−ペルメトリン、クロシトリン(clocythrin)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−,ベータ−,シータ−,ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エフルシラネート(eflusilanate)、エムペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン(fenfluthrin)、フェンプロパトリン、フェンピリトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス(fubfenprox)、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス−,トランス−)、フェノトリン(1R−トランス異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピレスメトリン、ピレトリン、レスメトリン、RU15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(1R異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI8901、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum)); (b) DDT; (c) オキサジアジン系、例えば、インドキサカルブ; (d) セミカルバゾン系、例えば、メタフルミゾン(BAS3201); (I3) アセチルコリン受容体作動薬/拮抗薬 (a) クロロニコチニル系の群、例えば、アセタミプリド、AKD1022、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、イミダクロチズ、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム; (b) ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ; (I4) アセチルコリン受容体モジュレーター、スピノシン系の群、例えば、スピノサド; (I5) GABA制御塩化物チャンネル拮抗薬 (a) 有機塩素系の群、例えば、カンフェクロル、クロルダン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダン、メトキシクロル; (b) フィプロール系、例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyripole)、バニリプロール(vaniliprole); (I6) 塩化物チャンネル活性化薬、例えば、アバメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチン、ミルベマイシン; (I7) 幼若ホルモンミメティクス、例えば、ジオフェノラン、エポフェノナン(epofenonane)、フェノキシカルブ、ハイドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレン(triprene); (I8) エクジソン作動薬/ディスラプター、例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド; (I9) キチン生合成阻害薬、例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン(chlofluazuron)、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン(penfluron)、テフルベンズロン、トリフルムロン、ブプロフェジン、シロマジン; (I10) 酸化的リン酸化阻害薬 (a) ATPディスラプター、例えば、ジアフェンチウロン; (b) 有機スズ化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ; (I11) H−プロトン勾配を遮断することによる酸化的リン酸化デカップラー (a) ピロール系の群、例えば、クロルフェナピル; (b) ジニトロフェノール系の類、例えば、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC、メプチルジノカップ; (I12) Site−I 電子伝達阻害薬、例えば、METI系、特に、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、又は、ヒドラメチルノン、ジコホル; (I13) Site−II 電子伝達阻害薬、例えば、ロテノン; (I14) Site−III 電子伝達阻害薬、例えば、アセキノシル、フルアクリピリム; (I15) 昆虫消化管膜の微生物ディスラプター、例えば、バシルス・ツリンギエンシス各種株; (I16) 脂肪酸合成の阻害薬 (a) テトロン酸系の群、例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン; (b) テトラミン酸系の類、例えば、スピロテトラマト、シス−3−(2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン; (I17) オクトパミン作用薬、例えば、アミトラズ; (I18) マグネシウム刺激ATPアーゼの阻害薬、例えば、プロパルギット; (I19) ネライストキシン類似体、例えば、チオシクラムシュウ酸水素塩(thiocyclam hydrogen oxalate)、チオスルタップ−ナトリウム(thiosultap−sodium); (I20) リアノジン受容体作動薬 (a) ベンゼンジカルボキサミド系の群、例えば、フルベンジアミド; (b) アントラニルアミド系の群、例えば、リナキシピル(3−ブロモ−N−{4−クロロ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)、シアジピル(cyazypyr)(ISO提案)(3−ブロモ−N−{4−シアノ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)(WO 2004067528から既知); (I21) 生物学的薬剤、ホルモン又はフェロモン、例えば、アザジラクチン、バシルス属種(Bacillus spec.)、ベアウベリア属種(Beauveria spec.)、コドレモン(codlemone)、メタリジウム属種(Metarrhizium spec.)、パエシロマイセス属種(Paecilomyces spec.)、チューリンギエンシン(thuringiensin)、ベルチシリウム属種(Verticillium spec.); (I22) 作用機序が知られていないか又は特定されていない活性成分 (a) 燻蒸剤、例えば、リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル; (b) 摂食阻害薬、例えば、氷晶石(cryolite)、フロニカミド、ピメトロジン; (c) ダニ成長阻害薬、 例えば、クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス; (d) アミドフルメト、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン(clothiazoben)、シクロプレン(cycloprene)、シフルメトフェン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル(fentrifanil)、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン(flutenzin)、ゴシプルレ(gossyplure)、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ(japonilure)、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル、トリアラセン、ベルブチン(verbutin)、又は、レピメクチン。

薬害軽減剤は、好ましくは、以下のものからなる群から選択される。

(S1) 式(S1)

〔式中、記号及び添え字は、それぞれ、以下のように定義される: nAは、0〜5の自然数、好ましくは、0〜3の自然数であり; RA1は、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、ニトロ又は(C1−C4)−ハロアルキルであり; WAは、N又はOのタイプの1〜3個の環ヘテロ原子を有する部分的不飽和又は芳香族の5員ヘテロ環からなる群から選択される置換されていないか又は置換されている二価ヘテロ環式ラジカル(ここで、該環中には、少なくとも1個の窒素原子及び最大で1個の酸素原子が存在している)であり、好ましくは、(WA1)〜(WA4):

からなる群から選択されるラジカルであり; mAは、0又は1であり; RA2は、ORA3、SRA3若しくはNRA3RA4であるか、又は、少なくとも1個の窒素原子と最大で3個までのヘテロ原子(好ましくは、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子)を有する飽和又は不飽和の3〜7員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、窒素原子を介して(S1)内のカルボニル基に結合しており、そして、該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ若しくは置換されていてもよいフェニルからなる群から選択されるラジカルで置換されている)であり、好ましくは、式ORA3、式NHRA4又は式N(CH3)2で表されるラジカルであり、特に、式ORA3で表されるラジカルであり; RA3は、水素であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されている(好ましくは、合計で1〜18個の炭素原子を有する)脂肪族ヒドロカルビルラジカルであり; RA4は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであり; RA5は、H、(C1−C8)−アルキル、(C1−C8)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C8)−アルキル、シアノ又はCOORA9(ここで、RA9は、水素、(C1−C8)−アルキル、(C1−C8)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−ヒドロキシアルキル、(C3−C12)−シクロアルキル又はトリ−(C1−C4)−アルキルシリルである)であり; RA6、RA7、RA8は、同一であるか又は異なっていて、そして、それぞれ、水素、(C1−C8)−アルキル、(C1−C8)−ハロアルキル、(C3−C12)−シクロアルキルであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルである〕 で表される化合物; 好ましくは: (a) ジクロロフェニルピラゾリン−3−カルボン酸のタイプの化合物(S1a)、好ましくは、以下のような化合物:1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボン酸、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−1)(「メフェンピル−ジエチル」)及び関連化合物(これらは、WO−A−91/07874に記載されている); (b) ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1b)、好ましくは、以下のような化合物:1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−2)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−3)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1,1−ジメチルエチル)ピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−4)及び関連化合物(これらは、EP−A−333131及びEP−A−269806に記載されている); (c) 1,5−ジフェニルピラゾール−3−カルボン酸の誘導体(S1c)、好ましくは、以下のような化合物:1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−5)、1−(2−クロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボン酸メチル(S1−6)及び関連化合物(これらは、例えば、EP−A−268554に記載されている); (d) トリアゾールカルボン酸のタイプの化合物(S1d)、好ましくは、以下のような化合物:フェンクロラゾール(−エチルエステル)、即ち、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロメチル−(1H)−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸エチル(S1−7)及び関連化合物(これらは、EP−A−174562及びEP−A−346620に記載されている); (e) 5−ベンジル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸、5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸又は5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸のタイプの化合物(S1e)、好ましくは、以下のような化合物:5−(2,4−ジクロロベンジル)−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−8)若しくは5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−9)及び関連化合物(これらは、WO−A−91/08202に記載されている)、又は、5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリンカルボン酸(S1−10)若しくは5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−11)(「イソキサジフェン−エチル」)若しくは5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸n−プロピル(S1−12)若しくは5−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−13)(これらは、特許出願WO−A−95/07897に記載されている)。

(S2) 式(S2)

〔式中、記号及び添え字は、それぞれ、以下のように定義される: RB1は、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、ニトロ又は(C1−C4)−ハロアルキルであり; nBは、0〜5の自然数、好ましくは、0〜3の自然数であり; RB2は、ORB3、SRB3若しくはNRB3RB4であるか、又は、少なくとも1個の窒素原子と最大で3個までのヘテロ原子(好ましくは、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子)を有する飽和又は不飽和の3〜7員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、窒素原子を介して(S2)内のカルボニル基に結合しており、そして、該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ若しくは置換されていてもよいフェニルからなる群から選択されるラジカルで置換されている)であり、好ましくは、式ORB3、式NHRB4又は式N(CH3)2で表されるラジカルであり、特に、式ORB3で表されるラジカルであり; RB3は、水素であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されている(好ましくは、合計で1〜18個の炭素原子を有する)脂肪族ヒドロカルビルラジカルであり; RB4は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであり; TBは、(C1−、又は、C2)−アルカンジイル鎖(ここで、該アルカンジイル鎖は、置換されていないか、又は、1若しくは2の(C1−C4)−アルキルラジカルで置換されているか、又は、[(C1−C3)−アルコキシ]カルボニルで置換されている)である〕 で表されるキノリン誘導体; 好ましくは: (a) 8−キノリンオキシ酢酸のタイプの化合物(S2a)、好ましくは、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1−メチルヘキシル(「クロキントセット−メキシル」)(S2−1)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1,3−ジメチル−ブタ−1−イル(S2−2)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸4−アリルオキシブチル(S2−3)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1−アリルオキシプロパ−2−イル(S2−4)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸エチル(S2−5)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸メチル(S2−6)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸アリル(S2−7)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸2−(2−プロピリデンイミノオキシ)−1−エチル(S2−8)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸2−オキソ−プロパ−1−イル(S2−9)及び関連化合物(これらは、EP−A−86750、EP−A−94349及びEP−A−191736又はEP−A−0492366に記載されている)、並びに、さらに、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸(S2−10)、その水和物及び塩、例えば、そのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩、スルホニウム塩又はホスホニウム塩(これらは、WO−A−2002/34048記載されている); (b) (5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸のタイプの化合物(S2b)、好ましくは、以下のような化合物:(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸ジエチル、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸ジアリル、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸メチルエチル及び関連化合物(これらは、EP−A−0 582198に記載されている)。

(S3) 式(S3)

〔式中、記号及び添え字は、それぞれ、以下のように定義される: RC1は、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−ハロアルケニル、(C3−C7)−シクロアルキルであり、好ましくは、ジクロロメチルであり; RC2、RC3は、同一であるか若しくは異なっていて、そして、それぞれ、水素、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C2−C4)−ハロアルケニル、(C1−C4)−アルキルカルバモイル−(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルカルバモイル−(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、ジオキソラニル−(C1−C4)−アルキル、チアゾリル、フリル、フリルアルキル、チエニル、ピペリジルであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであるか、又は、RC2とRC3は一緒に、置換されているか若しくは置換されていないヘテロ環式環(好ましくは、オキサゾリジン環、チアゾリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、ヘキサヒドロピリミジン環又はベンゾオキサジン環)を形成している〕 で表される化合物; 好ましくは: 発生前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)としてしばしば使用されるジクロロアセトアミドのタイプの活性成分、例えば、「ジクロルミド」(N,N−ジアリル−2,2−ジクロロアセトアミド)(S3−1)、「R−29148」(3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチル−1,3−オキサゾリジン)〔供給元:Stauffer〕(S3−2)、「R−28725」(3−ジクロロアセチル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン)〔供給元:Stauffer〕(S3−3)、「ベノキサコール」(4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン)(S3−4)、「PPG−1292」(N−アリル−N−[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔供給元:PPG Industries〕(S3−5)、「DKA−24」(N−アリル−N−[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔供給元:Sagro−Chem〕(S3−6)、「AD−67」又は「MON 4660」(3−ジクロロアセチル−1−オキサ−3−アザスピロ[4,5]デカン)〔供給元:Nitrokemia、又は、Monsanto〕(S3−7)、「TI−35」(1−ジクロロアセチルアゼパン)〔供給元:TRI−Chemical RT〕(S3−8)、「ジクロノン(diclonon)」(ジシクロノン)又は「BAS 145138」又は「LAB 145138」(S3−9)((RS)−1−ジクロロアセチル−3,3,8a−トリメチルペルヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−6−オン)〔供給元:BASF〕、「フリラゾール」又は「MON 13900」((RS)−3−ジクロロアセチル−5−(2−フリル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン)(S3−10)及びその(R)−異性体(S3−11)。

(S4) 式(S4)

〔式中、記号及び添え字は、それぞれ、以下のように定義される: XDは、CH又はNであり; RD1は、CO−NRD5RD6又はNHCO−RD7であり; RD2は、ハロゲン、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニル又は(C1−C4)−アルキルカルボニルであり; RD3は、水素、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル又は(C2−C4)−アルキニルであり; RD4は、ハロゲン、ニトロ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−ハロアルコキシ、(C3−C6)−シクロアルキル、フェニル、(C1−C4)−アルコキシ、シアノ、(C1−C4)−アルキルチオ、(C1−C4)−アルキルスルフィニル、(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニル又は(C1−C4)−アルキルカルボニルであり; RD5は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C5−C6)−シクロアルケニル、フェニル又は3〜6員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるvD個のヘテロ原子を含んでいる)であり(ここで、後方に挙げられている7つのラジカルは、ハロゲン、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ、(C1−C2)−アルキルスルフィニル、(C1−C2)−アルキルスルホニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、(C1−C4)−アルキルカルボニル及びフェニルからなる群から選択される、また、環式ラジカルの場合には、さらに、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vDの置換基で置換されている); RD6は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル又は(C2−C6)−アルキニルであり(ここで、後方に挙げられている3つのラジカルは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ及び(C1−C4)−アルキルチオからなる群から選択されるvDのラジカルで置換されている);又は、 RD5とRD6は、それらを有している窒素原子と一緒に、ピロリジニルラジカル又はピペリジニルラジカルを形成しており; RD7は、水素、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C1−C6)−アルキル又は(C3−C6)−シクロアルキルであり(ここで、後方に挙げられている2つのラジカルは、ハロゲン、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ及び(C1−C4)−アルキルチオからなる群から選択される、また、環式ラジカルの場合には、さらに、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vDの置換基で置換されている); nDは、0、1又は2であり; mDは、1又は2であり; vDは、0、1、2又は3である〕 で表されるN−アシルスルホンアミド類及びそれらの塩; これらの中で、例えば、WO−A−97/45016から知られている、例えば、下記式(S4a)

〔式中、 RD7は、(C1−C6)−アルキル又は(C3−C6)−シクロアルキルであり(ここで、後方に挙げられている2つのラジカルは、ハロゲン、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ及び(C1−C4)−アルキルチオからなる群から選択される、また、環式ラジカルの場合には、さらに、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vDの置換基で置換されている); RD4は、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ又はCF3であり; mDは、1又は2であり; vDは、0、1、2又は3である〕 で表されるN−アシルスルホンアミドのタイプの化合物が好ましく、さらに、例えば、WO−A−99/16744から知られている、例えば、下記式(S4b)

で表されるアシルスルファモイルベンズアミド類、例えば、上記式において、 RD5=シクロプロピル、且つ、(RD4)=2−OMe(「シプロスルファミド」、S4−1); RD5=シクロプロピル、且つ、(RD4)=5−Cl−2−OMe(S4−2); RD5=エチル、且つ、(RD4)=2−OMe(S4−3); RD5=イソプロピル、且つ、(RD4)=5−Cl−2−OMe(S4−4);及び、 RD5=イソプロピル、且つ、(RD4)=2−OMe(S4−5); であるものなども好ましく、さらに、例えば、EP−A−365484から知られている、下記式(S4c)

〔式中、 RD8及びRD9は、それぞれ独立して、水素、(C1−C8)−アルキル、(C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C6)−アルケニル又は(C3−C6)−アルキニルであり; RD4は、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ又はCF3であり;, mDは、1又は2である〕 で表されるN−アシルスルファモイルフェニル尿素のタイプの化合物、例えば、 1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素; 1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素; 1−[4−(N−4,5−ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素; なども好ましい。

(S5) ヒドロキシ芳香族類及び芳香族−脂肪族カルボン酸誘導体の類から選択される活性成分(S5)、例えば、3,4,5−トリアセトキシ安息香酸エチル、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシサリチル酸、4−フルオロサリチル酸、2−ヒドロキシケイ皮酸、2,4−ジクロロケイ皮酸(これらは、WO−A−2004/084631、WO−A−2005/015994、WO−A−2005/016001に記載されている)。

(S6) 1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン類の類から選択される活性成分(S6)、例えば、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−チオン、1−(2−アミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン塩酸塩、1−(2−メチルスルホニルアミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン(これらは、WO−A−2005/112630に記載されている)。

(S7) 式(S7)(これは、WO−A−1998/38856に記載されている)

〔式中、記号及び添え字は、それぞれ、以下のように定義される: RE1、RE2は、それぞれ独立して、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C4)−アルキルアミノ又はニトロであり; AEは、COORE3又はCOSRE4であり; RE3、RE4は、それぞれ独立して、水素、(C1−C4)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、シアノアルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、フェニル、ニトロフェニル、ベンジル、ハロベンジル、ピリジニルアルキル及びアルキルアンモニウムであり; nE1は、0又は1であり; nE2、nE3は、それぞれ独立して、0、1又は2である〕 で表される化合物; 好ましくは: ジフェニルメトキシ酢酸、ジフェニルメトキシ酢酸エチル、ジフェニルメトキシ酢酸メチル(CAS Reg. No.:41858−19−9)(S7−1)。

(S8) 式(S8)(これは、WO−A−98/27049に記載されている)

〔式中、 XFは、CH又はNであり; nFは、XF=Nである場合、0〜4の整数であり;及び、 nFは、XF=CHである場合、0〜5の整数であり; RF1は、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C1−C4)−アルキルチオ、(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいフェノキシであり; RF2は、水素又は(C1−C4)−アルキルであり; RF3は、水素、(C1−C8)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル又はアリール(ここで、上記炭素含有ラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン及びアルコキシからなる群から選択される1以上の(好ましくは、最大で3までの)同一であるか若しくは異なっているラジカルで置換されている)である〕 で表される化合物又はその塩; 好ましくは、上記式中、 XFが、CHであり; nFが、0〜2の整数であり; RF1が、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ又は(C1−C4)−ハロアルコキシであり; RF2が、水素又は(C1−C4)−アルキルであり; RF3が、水素、(C1−C8)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル又はアリール(ここで、上記炭素含有ラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン及びアルコキシからなる群から選択される1以上の(好ましくは、最大で3までの)同一であるか若しくは異なっているラジカルで置換されている)である; 化合物又はその塩。

(S9) 3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン類の類から選択される活性成分(S9)、例えば、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−エチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS Reg. No.:219479−18−2)、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−メチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS Reg. No.:95855−00−8)(これらは、WO−A−1999/000020に記載されている)。

(S10) 式(S10a)又は式(S10b)(これらは、WO−A−2007/0237190及びWO−A−2007/023764に記載されている)

〔式中、 RG1は、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF3又はOCF3であり; YG、ZGは、それぞれ独立して、O又はSであり; nGは、0〜4の整数であり; RG2は、(C1−C16)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C3−C6)−シクロアルキル、アリール、ベンジル又はハロベンジルであり; RG3は、水素又は(C1−C6)−アルキルである〕 で表される化合物。

(S11) オキシイミノ化合物のタイプの活性成分(S11)(これは、種子粉衣組成物として知られている)、例えば、 「オキサベトリニル」((Z)−1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11−1)(これは、メトラクロールによる損傷に対するアワ/ソルガム用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている); 「フルキソフェニム」(1−(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノン O−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)オキシム)(S11−2)(これは、メトラクロールによる損傷に対するアワ/ソルガム用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);及び、 「シオメトリニル」又は「CGA−43089」((Z)−シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11−3)(これは、メトラクロールによる損傷に対するアワ/ソルガム用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている)。

(S12) イソチオクロマノン類の類から選択される活性成分(S12)、例えば、[(3−オキソ−1H−2−ベンゾチオピラン−4(3H)−イリデン)メトキシ]酢酸メチル(CAS Reg. No.:205121−04−6)(S12−1)及び関連化合物(WO−A−1998/13361)。

(S13) 以下の群から選択される1種類以上の化合物(S13): 「ナフタル酸無水物」(1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13−1)(これは、チオカーバメート系除草剤による損傷に対するトウモロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている); 「フェンクロリム」(4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン)(S13−2)(これは、播種されたイネにおいてプレチラクロールに対する薬害軽減剤として知られている); 「フルラゾール」(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸ベンジル)(S13−3)(これは、アラクロール及びメトラクロールによる損傷に対するアワ/ソルガム用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている); 「CL−304415」(CAS Reg. No.:31541−57−8)(4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−4−酢酸)(S13−4)〔供給元:American Cyanamid〕(これは、イミダゾリノン類による損傷に対するトウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている); 「MG−191」(CAS Reg. No.:96420−72−3)(2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン)(S13−5)〔供給元:Nitrokemia〕(これは、トウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている); 「MG−838」(CAS Reg. No.:133993−74−5)(2−プロペニル 1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート)(S13−6)〔供給元:Nitrokemia〕; 「ジスルホトン」(O,O−ジエチル S−2−エチルチオエチル ホスホロジチオエート)(S13−7); 「ジエトレート(dietholate)」(O,O−ジエチル O−フェニルホスホロチオエート)(S13−8); 「メフェネート(mephenate)」(メチルカルバミン酸4−クロロフェニル)(S13−9)。

(S14) 有害な植物に対する除草効果に加えてイネなどの作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性成分、例えば、 「ジメピレート」又は「MY−93」(S−1−メチル−1−フェニルエチルピペリジン−1−カルボチオエート)(これは、除草剤モリネートによる損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている); 「ダイムロン」又は「SK 23」(1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−p−トリル尿素)(これは、除草剤イマゾスルフロンによる損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている); 「クミルロン」=「JC−940」(3−(2−クロロフェニルメチル)−1−(1−メチル−1−フェニルエチル)尿素;JP−A−60087254を参照されたい)(これは、ある種の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている); 「メトキシフェノン」又は「NK 049」(3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン)(これは、ある種の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている); 「CSB」(1−ブロモ−4−(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)〔供給元:Kumiai〕(CAS Reg. No. 54091−06−4)(これは、イネにおけるある種の除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている)。

(S15) 式(S15)(これは、WO−A−2008/131861及びWO−A−2008/131860に記載されている)

〔式中、 RH1は、(C1−C6)ハロアルキルラジカルであり;及び、 RH2は、水素又はハロゲンであり;及び RH3、RH4は、それぞれ独立して、水素、(C1−C16)−アルキル、(C2−C16)−アルケニル若しくは(C2−C16)−アルキニルである(ここで、後方に挙げられている3つのラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルコキシ、(C1−C4)−アルキルチオ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ[(C1−C4)−アルキル]アミノ、[(C1−C4)−アルコキシ]カルボニル、[(C1−C4)−ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C3−C6)−シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている)か、又は、(C3−C6)−シクロアルキル、(C4−C6)−シクロアルケニル、(C3−C6)−シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、当該環の1辺において4〜6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)若しくは(C4−C6)−シクロアルケニル(ここで、該シクロアルケニルは、当該環の1辺において4〜6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)であり(ここで、後方に挙げられている4つのラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルコキシ、(C1−C4)−アルキルチオ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ[(C1−C4)−アルキル]アミノ、[(C1−C4)−アルコキシ]カルボニル、[(C1−C4)−ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C3−C6)−シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている); 又は、 RH3は、(C1−C4)−アルコキシ、(C2−C4)−アルケニルオキシ、(C2−C6)−アルキニルオキシ又は(C2−C4)−ハロアルコキシであり;及び、 RH4は、水素又は(C1−C4)−アルキルであり;又は、 RH3とRH4は、直接結合している窒素原子と一緒に、4〜8員のヘテロ環式環(ここで、該ヘテロ環式環は、当該窒素原子に加えて、さらなる環ヘテロ原子(好ましくは、N、O及びSからなる群から選択される最大で2個までのさらなる環ヘテロ原子)も含むことができ、また、該ヘテロ環式環は、置換されていないか、又は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルコキシ及び(C1−C4)−アルキルチオからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている)を形成する〕 で表される化合物又はその互変異性体。

(S16) 主に除草剤として使用されるが作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性成分、例えば、 (2,4−ジクロロフェノキシ)酢酸(2,4−D); (4−クロロフェノキシ)酢酸; (R,S)−2−(4−クロロ−o−トリルオキシ)プロピオン酸(メコプロップ); 4−(2,4−ジクロロフェノキシ)酪酸(2,4−DB); (4−クロロ−o−トリルオキシ)酢酸(MCPA); 4−(4−クロロ−o−トリルオキシ)酪酸; 4−(4−クロロフェノキシ)酪酸; 3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(ジカンバ); 3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸1−(エトキシカルボニル)エチル(ラクチジクロール−エチル(lactidichlor−ethyl))。

植物の成熟に影響を与える物質: 混合製剤又はタンクミックスの中で式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩に対して使用可能な組合せ相手剤は、例えば、「Biotechn. Adv. 2006, 24, 357−367; Bot. Bull. Acad. Sin. 199, 40, 1−7」又は「Plant Growth Reg. 1993, 13, 41−46」及びそれらの中で引用されている文献などに記載されているような、例えば、1−アミノシクロプロパン−1−カルボキシレートシンターゼ、1−アミノシクロプロパン−1−カルボキシレートオキシダーゼ及びエチレン受容体(例えば、ETR1、ETR2、ERS1、ERS2又はEIN4)などを阻害することに基づく、例えば、既知活性成分などである。

植物の成熟に影響を与え且つ式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と組み合わせることが可能な既知物質の例としては、以下の活性成分(当該化合物は、「International Organization for Standardization」(ISO)に従う「一般名」で示されているか、又は、化学名で示されているか、又は、コード番号で示されている)などを挙げることができ、そして、そのような既知物質の例は、常に、全ての使用形態(例えば、酸、塩、エステル)及び異性体(例えば、立体異性体及び光学異性体)を包含する。このリストにおいては、1種類の、又は、場合によっては、2種類以上の施用形態が例として挙げられている: リゾビトキシン、2−アミノエトキシビニルグリシン(AVG)、メトキシビニルグリシン(MVG)、ビニルグリシン、アミノオキシ酢酸、シネフンギン、S−アデノシルホモシステイン、チオ酪酸2−ケト−4−メチル、2−(メトキシ)−2−オキソエチル(イソプロピリデン)アミノオキシアセテート、2−(ヘキシルオキシ)−2−オキソエチル(イソプロピリデン)アミノオキシアセテート、2−(イソプロピルオキシ)−2−オキソエチル(シクロヘキシリデン)アミノオキシアセテート、プトレシン、スペルミジン、スペルミン、1,8−ジアミノ−4−アミノエチルオクタン、L−カナリン、ダミノジド、1−アミノシクロプロピル−1−カルボン酸メチル、N−メチル−1−アミノシクロプロピル−1−カルボン酸、1−アミノシクロプロピル−1−カルボキサミド、置換1−アミノシクロプロピル−1−カルボン酸誘導体(これは、DE3335514、EP30287、DE2906507又はUS5123951に記載されている)、1−アミノシクロプロピル−1−ヒドロキサム酸、1−メチルシクロプロペン、3−メチルシクロプロペン、1−エチルシクロプロペン、1−n−プロピルシクロプロペン、1−シクロプロペニルメタノール、カルボン、オイゲノール。

除草剤又は植物成長調節剤: 混合製剤又はタンクミックスの中で式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩に対して使用可能な組合せ相手剤は、例えば、「Weed Research 26 (1986) 441−445」又は「“The Pesticide Manual”, 14th edition, The British Crop Protection Council and the Royal Soc. of Chemistry, 2006」及びそれらの中で引用されている文献などに記載されているような、例えば、アセトラクテートシンターゼ、アセチル−CoAカルボキシラーゼ、セルロースシンターゼ、エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ、グルタミンシンセターゼ、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、フィトエンデサチュラーゼ、光化学系I、光化学系II、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ、ジベレリン生合成などを阻害することに基づく、例えば、既知活性成分などである。

式(I)で表される(1−シアノシクロプロピル)フェニルホスフィン酸の誘導体又はそれらのエステル及び/又は式(II)で表されるそれらの塩と組み合わせることが可能な既知除草剤又は植物成長調節剤の例としては、以下の活性成分(当該化合物は、「International Organization for Standardization」(ISO)に従う「一般名」で示されているか、又は、化学名で示されているか、又は、コード番号で示されている)などを挙げることができ、そして、そのような既知除草剤又は植物成長調節剤の例は、常に、全ての使用形態(例えば、酸、塩、エステル)及び異性体(例えば、立体異性体及び光学異性体)を包含する。このリストにおいては、1種類の、又は、場合によっては、2種類以上の施用形態が例として挙げられている: アセトクロル、アシベンゾラル、アシベンゾラル−S−メチル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン−ナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロール、アロキシジム、アロキシジム−ナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロル、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アンシミドール、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、アジプロトリン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリン−エチル、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスリド、ベンスルフロン、ベンスルフロン−メチル、ベンタゾン、ベンズフェンジゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンゾフルオル、ベンゾイルプロップ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホス−ナトリウム、ビスピリバック、ビスピリバック−ナトリウム、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロムロン、ブミナホス、ブソキシノン(busoxinone)、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン−エチル、クロメトキシフェン、クロランベン、クロラジホップ、クロラジホップ−ブチル、クロルブロムロン、クロルブファム、クロルフェナク、クロルフェナク−ナトリウム、クロルフェンプロップ、クロルフルレノール、クロルフルレノール−メチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロン−エチル、クロルメコートクロリド、クロルニトロフェン、クロロフタリム、クロルタール−ジメチル、クロロトルロン(chlortoluron)、クロルスルフロン、シニドン、シニドン−エチル、シンメトリン、シノスルフロン、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ−プロパルギル、クロフェンセット、クロマゾン、クロメプロップ、クロプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラム−メチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクラニリド、シクロエート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シクルロン、シハロホップ、シハロホップ−ブチル、シペルコート、シプラジン、シプラゾール、2,4−D、2,4−DB、ダイムロン(daimuron)/ダイムロン(dymron)、ダラポン、ダミノジド、ダゾメット、n−デカノール、デスメジファム、デスメトリン、デトシル−ピラゾレート(DTP)、ダイアレート、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、ジクロホップ、ジクロホップ−メチル、ジクロホップ−P−メチル、ジクロスラム、ジエタチル、ジエタチル−エチル、ジフェノクスロン、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル−ナトリウム、ジメフロン、ジケグラック−ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジメチピン、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノセブ、ジノテルブ、ジフェナミド、ジプロペトリン、ジクワット、ジクワットジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エグリナジン−エチル、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン、エタメトスルフロン−メチル、エテホン、エチジムロン、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン−エチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、F−5331、即ち、N−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1イル]フェニル]エタンスルホンアミド、F−7967、即ち、3−[7−クロロ−5−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−イル]−1−メチル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、フェノプロップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェノキサプロップ−エチル、フェノキサプロップ−P−エチル、フェノキサスルホン、フェントラザミド、フェヌロン、フラムプロップ、フラムプロップ−M−イソプロピル、フラムプロップ−M−メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ−P、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルカルバゾン−ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット(チフルアミド(thiafluamide))、フルフェンピル、フルフェンピル−エチル、フルメトラリン、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルオメツロン、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン−エチル、フルポキサム、フルプロパシル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、フルレノール、フルレノール−ブチル、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルロキシピル−メプチル、フルルプリミドール、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセット−メチル、フルチアミド、ホメサフェン、ホラムスルフロン、ホルクロルフェニュロン、ホサミン、フリルオキシフェン(furyloxyfen)、ジベレリン酸、グルホシネート、グルホシネート−アンモニウム、グルホシネート−P、グルホシネート−P−アンモニウム、グルホシネート−P−ナトリウム、グリホセート、グリホセート−イソプロピルアンモニウム、H−9201、即ち、O−(2,4−ジメチル−6−ニトロフェニル) O−エチル イソプロピルホスホルアミドチオエート、ハロサフェン(halosafen)、ハロスルフロン、ハロスルフロン−メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、ハロキシホップ−エトキシエチル、ハロキシホップ−P−エトキシエチル、ハロキシホップ−メチル、ハロキシホップ−P−メチル、ヘキサジノン、HW−02、即ち、1−(ジメトキシホスホリル)エチル (2,4−ジクロロフェノキシ)アセテート、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ−メチル、イマザモックス、イマザモックス−アンモニウム、イマザピック、イマザピル、イマザピル−イソプロピルアンモニウム、イマザキン、イマザキン−アンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピル−アンモニウム、イマゾスルフロン、イナベンフィド、インダノファン、インダジフラム、インドール酢酸(IAA)、4−インドール−3−イル酪酸(IBA)、ヨードスルフロン、ヨードスルフロン−メチル−ナトリウム、アイオキシニル、イプフェンカルバゾン、イソカルバミド、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリホップ、KUH−043、即ち、3−({[5−(ジフルオロメチル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}スルホニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール、カルブチレート、ケトスピラドックス(ketospiradox)、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、マレイン酸ヒドラジド、MCPA、MCPB、MCPB−メチル、MCPB−エチル、MCPB−ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ−ナトリウム、メコプロップ−ブトチル、メコプロップ−P−ブトチル、メコプロップ−P−ジメチルアンモニウム、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル、メコプロップ−P−カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メピコート−クロリド、メソスルフロン、メソスルフロン−メチル、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン(metazasulfuron)、メタゾール、メチオピルスルフロン(methiopyrsulfuron)、メチオゾリン、メトキシフェノン、メチルダイムロン、1−メチルシクロプロペン、イソチオシアン酸メチル、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロール、S−メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロン−メチル、モリネート、モナリド、モノカルバミド、モノカルバミド硫酸二水素塩、モノリニュロン、モノスルフロン、モノスルフロンエステル、モニュロン、MT−128、即ち、6−クロロ−N−[(2E)−3−クロロプロパ−2−エン−1−イル]−5−メチル−N−フェニルピリダジン−3−アミン、MT−5950、即ち、N−[3−クロロ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−2−メチルペンタンアミド、NGGC−011、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、NC−310、即ち、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール、ネブロン、ニコスルフロン、ニピラクロフェン、ニトラリン、ニトロフェン、ニトロフェノラト−ナトリウム(異性体混合物)、ニトロフルオルフェン、ノナン酸、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オルソスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パクロブトラゾール、パラコート、パラコートジクロリド、ペラルゴン酸(ノナン酸)、ペンジメタリン、ペンドラリン(pendralin)、ペノキススラム、ペンタノクロル、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、フェニソファム、フェンメジファム、フェンメジファム−エチル、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、ピリフェノップ、ピリフェノップ−ブチル、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロン−メチル、プロベナゾール、プロフルアゾール、プロシアジン、プロジアミン、プリフルラリン(prifluraline)、プロホキシジム、プロヘキサジオン、プロヘキサジオン−カルシウム、プロヒドロジャスモン、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン−ナトリウム、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルファリン、プロスルホカルブ、プロスルフロン、プリナクロール、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェン−エチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロン−エチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ(pyribambenz)、ピリバムベンズ−イソプロピル、ピリバムベンズ−プロピル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック−メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック−ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチル、キザロホップ−P−テフリル、リムスルフロン、サフルフェナシル、セクブメトン、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SN−106279、即ち、(2R)−2−({7−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ナフチル}オキシ)プロパン酸メチル、スルコトリオン、スルファレート(CDEC)、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロン−メチル、スルホセート(グリホセート−トリメシウム)、スルホスルフロン、SYN−523、SYP−249、即ち、1−エトキシ−3−メチル−1−オキソブタ−3−エン−2−イル 5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ニトロベンゾエート、SYP−300、即ち、1−[7−フルオロ−3−オキソ−4−(プロパ−2−イン−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル]−3−プロピル−2−チオキソイミダゾリジン−4,5−ジオン、テブタム、テブチウロン、テクナゼン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、テルバシル、テルブカルブ、テルブクロル、テルブメトン、 テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアフルアミド(thiafluamide)、チアザフルロン、チアゾピル、チジアジミン、チジアズロン、チエンカルバゾン、チエンカルバゾン−メチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン−メチル、チオベンカルブ、チオカルバジル、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアラート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリアゾフェナミド、トリベヌロン、トリベヌロン−メチル、トリクロロ酢酸(TCA)、トリクロピル、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロン−ナトリウム、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン−メチル、トリメツロン、トリネキサパック、トリネキサパック−エチル、トリトスルフロン(tritosulfuron)、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、ウニコナゾール−P、ベルノレート、ZJ−0862、即ち、3,4−ジクロロ−N−{2−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)オキシ]ベンジル}アニリン、及び、以下の化合物

下記生物学的実施例によって本発明について例証するが、本発明がそれら生物学的実施例に限定されることはない。

生物学的実施例: 木質繊維製ポット内の砂壌土に単子葉作物植物及び双子葉作物植物の種子を配置し、土壌で被覆し、及び、温室内で良好な成長条件下に栽培した。被験植物を初期葉期(early leaf stage)(BBCH10−BBCH13)で処理した。ストレスの開始に先立って水が均一に供給されるのを確実なものとするために、ポット植の植物に直前にダム式灌漑(dam irrigation)によって最大量の水を供給し、施用後は、その後の早すぎる乾燥を防止するためにプラスチック製インサートの中に移した。水和剤(WP)、顆粒水和剤(wettable granules)(WG)、懸濁製剤(SC)又は乳剤(emulsion concentrates)(EC)の形態に製剤した本発明の化合物を、0.2%の湿潤剤(アグロチン(agrotin))を加えた600L/haに相当する散布水量の水性懸濁液として、植物の緑色の部分に噴霧した。物質を施用した直後、植物をストレス処理(低温ストレス、又は、渇水ストレス)に付した。低温ストレス処理に関しては、植物を以下の制御された条件下に維持する: 「昼」: 12時間、8℃で照明有り; 「夜」: 12時間、1℃で照明無し。

渇水ストレスは、以下の条件下において徐々に乾燥させることにより誘導する: 「昼」: 14時間、26℃で照明有り; 「夜」: 10時間、18℃で照明無し。

それぞれのストレス期の継続期間は、主に、ストレスを受けた未処理対照植物の状態に左右され、従って、作物ごとにさまざまであった。ストレス期は、ストレスを受けた未処理対照植物において回復不可能な損傷が観察されたら直ぐに、(再灌漑することによって、又は、良好な成長条件の温室に移すことによって)終了させた。双子葉植物の作物(例えば、ナタネ及びダイズ)の場合、渇水ストレス期の継続期間は3〜5日であり、単子葉植物の作物(例えば、コムギ、オオムギ又はトウモロコシ)の場合は、6〜10日であった。低温ストレス期の継続期間は、12〜14日であった。

ストレス期が終了した後は、約5〜7日間の回復期であり、その回復期の間、植物を、再度、温室内の良好な成長条件下に維持した。被験化合物の殺菌作用よる観察される効果の影響を除外するために、さらに、菌類による感染がなく且つ感染圧がない状態で試験が進行することを確実なものとした。

回復期が終了した後、同じ齢(渇水ストレスの場合)又は同じ成長段階(低温ストレスの場合)のストレスを受けていない未処理対照と視覚的に比較して、損傷の強度を評価した。損傷の強度は、最初に、パーセントとして評価した(100%=植物が枯死;0%=対照植物と同様)。次いで、これらの値を用いて、下記式により、被験化合物の効力(=物質を施用した結果としての損傷の強度におけるパーセントの低減)を計算した:

EF: 効力(%) DVus: ストレスを受けた未処理対照の損傷値 DVts: 被験化合物で処理された植物の損傷値。

表A.1、表A.2及び表A.3は、渇水ストレス下にある種々の作物植物〔BRSNS=ナタネ(Brassica napus)(A.1); TRZAS=コムギ(Triticum aestivum)(A.2); ZEAMX=トウモロコシ(Zea mays)(A.3)〕に対する、式(I)及び式(II)で表される選択された本発明化合物の効力を示している。

示されている値は、それぞれ、同じ試験の3回の結果の平均値を表している。

番号付けは、表2及び表3において示されている番号付けに対応している。

式(I)又は式(II)で表されるさらに別の化合物を用いても、また、異なった植物種に対して施用した場合にも、同様の結果が達成された。

高效检索全球专利

专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

申请试用

分析报告

专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

申请试用

QQ群二维码
意见反馈