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Suppressant for reduction in cerebral ganglioside content

阅读:215发布:2024-02-28

专利汇可以提供Suppressant for reduction in cerebral ganglioside content专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To prepare the subject suppressant, comprising a sialyllactose (salt) as an active ingredient and useful for improving cerebropathy, etc., caused by a reduction in an intracerebral ganglioside content in the aged due to its ability to suppress the reduction in the intracerebral ganglioside content and improve the cerebral function.
SOLUTION: This suppressant for a reduction in intracerebral ganglioside content comprises a sialyllactose or its salt as an active ingredient. A sialyllactose derived from a milk is preferred as the sialyllactose. The sialyllactose is obtained by treating a whey discharged when producing, e.g. a cheese with an ultrafiltration membrane, removing proteins, then treating the resultant whey with a simulated moving bed type chromatographic separator, providing a fraction containing about 5wt.% silalyllactose, subsequently concentrating the prepared fraction, then treating the concentrate with an anion exchange resin, further desalting the treated concentrate according to an electrodialysis, concentrating the resultant substance under a reduced pressure and subsequently freeze-drying the obtained concentrate. The ob jective suppressant is preferably perorally administered. The sialyllactose in a daily dose of 30-100mg/kg body weight for an adult is preferably ingested in order to manifest the suppressing effects on the reduction in the intracerebral ganglioside content.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO,下面是Suppressant for reduction in cerebral ganglioside content专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 シアリルラクトース又はその塩類を有効成分として脳中のガングリオシド含量の減少を抑制することを特徴とする脳ガングリオシド含量減少抑制剤。
  • 【請求項2】 壮年又は老年の加令に伴なう脳中のガングリオシド含量の減少を抑制する請求項(1) 記載の脳ガングリオシド含量減少抑制剤。
  • 【請求項3】 シアリルラクトース又はその塩類を配合して脳中のガングリオシド含量の減少を抑制することを特徴とする脳ガングリオシド含量減少抑制作用を持つ飲食品。
  • 【請求項4】 シアリルラクトースが乳由来のものである請求項1〜3のいずれかに記載の脳ガングリオシド含量減少抑制剤またはその作用を持つ飲食品。
  • 【請求項5】 乳由来のシアリルラクトースがチーズホエー、ウシ初乳及びヒト乳よりなる群から選択されるいずかれの乳由来によるシアリルラクトースである請求項4記載の脳ガングリオシド含量減少抑制剤またはその作用をもつ飲食品。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、脳中ガングリオシド含量の減少、特に加令に伴なう脳中のガングリオシド含量の減少を抑制する脳ガングリオシド含量減少抑制剤及びその作用をもつ飲食品に関する。

    【0002】

    【従来の技術】ガングリオシドは、その糖鎖部分にシアル酸を有する糖脂質の総称であり、細胞の表層に位置し、細胞相互間の認識や細胞の分化、誘導等様々な生理機能を果たしていると考えられている。 また、コレラトキシンに対する中和作用を有すること(Fishman, Journa
    l of Membrane Biology, vol.69, pp.85-97, 1982)、ボツリヌス菌が産生する毒素に対する中和作用を有すること(Kitamura, Biochemicaet Biophisica, vol.628, pp.
    328-335, 1980)、破傷風菌が産生する毒素に対する中和作用を有すること(Rogers and Synder, Journal of Bio
    logical Chemistry,vol.255, pp.2402-2407, 1981) 等も知られている。 さらに、生体内で種々のホルモンやインターフェロン等に対するレセプター機能を発揮することも知られている。

    【0003】従来より、ガングリオシドは脳中に多く存在することから、神経系において何らかの役割を果たしているものと考えられている。 その理由としては、(1)
    脳組織中のガングリオシド含量は、他のどの組織中のガングリオシド含量よりも多く、脳の進化の過程や脳組織の構築の過程で特徴的な変化を示す。 特に、乳児期において脳組織中のガングリオシド含量は増加し、加齢に伴って減少することが知られている(蛋白質・核酸・酵素, vol.35, pp.535-545, 1990)。

    【0004】(2) ガングリオシドは、ドーパミン、セレトニン、アセチルコリン等の神経伝達物質の放出を促進する(神奈木ら, 複合糖質, pp.124-135, メジカルビュー社発行, 1994)。 すなわち、ガングリオシドは、神経分化やシナプス機能を促進する作用を有することから、
    神経障害に対する治療効果が期待されている。 例えば、
    パーキンソン病は、筋肉の硬直と運動の減少をもたらす疾病であり、高齢者にその患者が多く、痴呆になることもあり得るとされている。 このパーキンソン病のモデル実験として、マウスに、1−メチル−4−フェニル−
    1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)を注射し、ドーパミン量を50%程度に減少させた後、ガングリオシドを投与したところ、ドーパミン量の回復と行動の改善が認められることが明らかにされている(Hadji
    constantinou,M., J. Neurochem, vol.51, pp.1190-119
    6, 1988)。 また、脳虚血障害は、ニューロンの死と脱落をもたらし、その結果として、記憶や知能等の脳の機能が失われて痴呆状態となる。 この障害に対してもガングリオシドの投与が有効であり、ガングリオシドの投与により脳浮腫や行動が改善され、死亡率も低下したという報告がなされている(Lombardi,G., Lett., vol.134, p
    p.171-174, 1992)。

    【0005】(3) ガングリオシドは、脳シナプス機能の促進にも働くといわれている。 すなわち、ラットの脳から調製したシナプトソームを高カリウムで脱分極刺激すると伝達物質の放出が起こる。 この際、シナプトソームを予めガングリオシドで処理しておくと伝達物質であるアセチルコリンの放出が促進されることが知られている
    (Bliss,TVP, Nature, vol.361, pp.31-39, 1993) 。

    【0006】また、ガングリオシドのヒトに対する投与についても、1993年までに少なくとも 3,000件以上の治療例が報告されている。 例えば、糖尿病性末梢神経症患者にガングリオシドを投与することにより、一定の改善効果を示すことが知られている(Eduardo, Drugs, vol.4
    7, pp.576-585, 1994; Bradley Muscleand Nerve, vol.
    13, pp.833-842) 。 このように、ガングリオシドを利用した臨床例は今後も増加すると考えられるが、このガングリオシドは、生物界において非常に微量な成分であり、かつ抽出精製に困難性を伴うので、価格が高価であるという問題がある。 したがって、ガングリオシドと同様の効果を有する物質を見出すか、あるいは、生体内でガングリオシド含量の増加を促進する作用を有する物質を見出すことが望まれていた。

    【0007】一方、シアリルラクトースは、N−アセチルノイラミン酸が乳糖のガラクトース残基にα2−3結合あるいはα2−6結合したシアル酸化合物であって、
    乳や乳製品中に微量に含まれていることが知られている。 近年、このシアリルラクトースの生理効果が注目されだしており、例えば、N−アセチルノイラミン酸が乳糖のガラクトース残基にα2−3結合したシアリルラクトースは、胃炎の原因菌といわれているカンピロバクター・ピロリ(Campylobacter pylori ) の粘膜への付着を阻害したり(Infect Immun., vol.56, pp.2896-2906, 19
    88) 、新生児における脳膜炎や敗血症の原因菌であるS
    −型大腸菌の付着を阻害すること(Acta Paediatr, vol.
    82, pp.6-11, 1993)等が知られている。 また、N−アセチルノイラミン酸が乳糖のガラクトース残基にα2−6
    結合したシアリルラクトースは、A型インフルエンザウイルスのレセプターとして知られている(Nature, vol.3
    33,pp.426-431, 1988) 。

    【0008】そして、これらのシアル酸化合物の脳に及ぼす影響については、N−アセチルノイラミン酸において検討されている。 すなわち、N−アセチルノイラミン酸を乳児期ラットに経口投与すると、大脳や小脳のN−
    アセチルノイラミン酸含量が増加すること(Carlson,S.
    E., J. Nutr., vol.116, pp.881-886, 1986)や記憶学習能を向上させること(Morgan,BLG, J. Nutr., vol.
    110, pp.416-424, 1980)が報告されている。 さらに、シアリルラクトースの脳に及ぼす影響については、乳由来のシアリルラクトースを配合した粉乳類に関する発明の中で検討されている。 すなわち、乳由来のシアリルラクトースを乳仔期のラットに投与すると、脳中のシアル酸含量が早期に一定の値に達するというものである(特公昭63-65285号公報)。 新生児では、肝臓でのN−アセチルノイラミン酸の合成能が未発達であるため、この時期に乳由来のシアリルラクトースを投与する意義は大きいものと考えられる。 しかしながら、この発明において、
    脳中のシアル酸 (ガングリオシド) 含量と学習機能との関係については言及されておらず、また、乳由来のシアリルラクトースを摂取する対象は乳幼児であった。 なお、脳中のシアル酸 (ガングリオシド) 含量は成人になると一定となり、その後、加齢と共に徐々に減少することが知られている (現代化学増刊24, 老化の科学,東京化学同人発行, 1994) 。 そして、この脳中のシアル酸(ガングリオシド)含量の減少は、脳や神経系の機能にも影響を及ぼすため、如何にその減少を緩やかにするかが重要となる。 したがって、脳中のシアル酸 (ガングリオシド) 含量の減少を抑制する作用を有する物質の開発が強く望まれていた。

    【0009】

    【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、脳ガングリオシド含量の減少を抑制し、脳機能改善を促進する物質について鋭意研究を進めてきたところ、乳や乳製品中に微量に含まれているシアリルラクトースが脳ガングリオシド含量の減少を抑制し、学習行動改善の効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。 したがって、本発明は、シアリルラクトース又はその塩類を有効成分として脳ガングリオシド含量の減少を抑制する医薬を提供することを課題とする。 また、本発明は、シアリルラクトース又はその塩類を配合して脳ガングリオシド含量の減少抑制作用を賦与して脳機能改善作用をもつ飲食品を提供することを課題とする。 本発明は、特に壮年又は老年の加令に伴なう脳機能の改善を課題としている。

    【0010】

    【課題を解決するための手段】本発明では、有効成分としてシアリルラクトース又はその塩類を使用する。 シアリルラクトースとしては、乳由来のシアリルラクトース又はその塩類が望ましい。 乳由来のシアリルラクトースは、例えば、シアル酸含有オリゴ糖の分離方法(特開平7
    - 79800号公報) に開示されている方法に従って製造することができる。 すなわち、チーズを製造する際に排出されるホエーを限外濾過膜で処理して蛋白質を除去し、
    これを擬似移動床式クロマト分離装置 (SMB) で処理することにより、シアリルラクトースを5%重量程度含有する画分を得る。 そして、この画分をロータリーエバポレーターで濃縮し、アニオン交換樹脂にシアリルラクトースを吸着させ、脱イオンで中性糖を溶出した後、
    吸着したシアリルラクトースをグラジェント法により酢酸ナトリウムで溶出し、さらに、電気透析で脱塩し、減圧濃縮後、凍結乾燥することにより高純度シアリルラクトースを得ることができる。 また、ウシ初乳由来のシアリルラクトース及びヒト乳由来のシアリルラクトースが市販されている。

    【0011】次にシアリルラクトースの製造法を具体的に説明する。

    【参考例1】チーズ製造に際して排出されたホエー 1,5
    00リットルを限外濾過膜(Cefilt、分画分子量 10kDa、
    膜面積 1.4m 2 、NGフィルテック製) 処理して蛋白質を除去し、さらにシーディングにより乳糖結晶を除去し、
    得られる乳糖結晶母液をエバポレーターで濃度30%まで濃縮した後、擬似移動床式クロマト分離装置 (SMB)
    で処理して処理液とした。 なお、溶離液は脱イオン水を使用し、SMBは、カラムの直径25mm、長さ460mm の8
    塔型で、各々カチオン交換樹脂UBK510L(三菱化成)の対イオンをNa型として充填した。 また、SMBの運転条件は、処理液供給量 3.4ml/min、溶離液供給量 5.8ml/mi
    n、ラフィネート抜き出し量 4.2ml/min、エキストラクト抜き出し量 5.0ml/min、カラム温度10℃、ステップ時間7.40分とした。 このようにして、乳糖結晶母液濃縮液
    31リットルを処理したところ、エキストラクトに乳糖等を含む非酸性糖画分38リットルを、また、ラフィネートにシアリルラクトースを含む画分46リットルをそれぞれ得た。

    【0012】このラフィネートをエバポレーターで濃縮し、直径40cm×70cmのアニオン交換樹脂(Dow 1, 酢酸型)カラムに通液してシアリルラクトースを吸着させた。 そして、充分量の水を通液して中性糖を溶出した後、0〜0.06M の酢酸ナトリウムで吸着していたシアリルラクトースをグラジェント溶出した。 この溶出条件によりシアリルラクトースを完全に分離、回収することができた。 さらに、得られたシアリルラクトース溶出液を脱塩し、濃縮した後、凍結乾燥してシアリルラクトースの白色粉末480gを得た。 なお、このシアリルラクトース粉末を高速液体クロマトグラフィーによって純度を測定したところ、純度は97%以上であった。

    【0013】このようにして得られたシアリルラクトースの脳ガングリオシド含量減少抑制効果は、次のとおりであった。

    【試験例1】参考例1で得られたシアリルラクトースを使用し、脳ガングリオシド含量の減少抑制効果について調べた。 なお、実験動物として8週齢のSD系雄ラット(日本チャールズリバー)を使用した。 まず、全てのラットを標準食(AIN-93 G)で7日間予備飼育した後、1群6匹からなる4群に分け、表1に示した組成の飼料をそれぞれの群に投与した。

    【0014】

    【表1】 ──────────────────────────────────── Cont Lac NANA SL ──────────────────────────────────── α−コーンスターチ 13.2 13.2 13.2 13.2 コーンスターチ 39.7 39.7 39.7 39.7 ミルクカゼイン 20.0 20.0 20.0 20.0 上白糖 10.0 6.0 6.0 6.0 大豆油 7.0 7.0 7.0 7.0 結晶セルロースパウダー 5.0 5.0 5.0 5.0 ミネラル混合1) 3.5 3.5 3.5 3.5 ビタミン混合2) 1.0 1.0 1.0 1.0 L−シスチン 0.3 0.3 0.3 0.3 重酒石酸コリン 0.25 0.25 0.25 0.25 第三ブチルヒドロキノン 0.0014 0.0014 0.0014 0.0014 乳糖 − 4.0 − − N−アセチルノイラミン酸 − − 4.0 − シアリルラクトース − − − 4.0 ──────────────────────────────────── Cont:対照群 Lac :乳糖投与群 NANA:N−アセチルノイラミン酸投与群 SL:シアリルラクトース投与群1) :AIN-93-G-MX-OYC 2) :AIN-93-VX-OYC

    【0015】ラットの飼育は、湿度60%、室温24℃、li
    ght-darkコントロール12時間の条件下で行い、ラットに飼料及びイオン交換水を自由に摂取させて2週間飼育した。 そして、2週間後、ラットをエチルエーテルで麻酔して全脳を摘出し、脳の重量を測定した後、凍結乾燥して脳中の各脂質含量を分析した。

    【0016】なお、脳中の各脂質の分析は以下のように行った。 全脂質の抽出ラットから摘出した脳の試料(1〜1.5g) に30倍量のクロロホルム:メタノール:水(4:8:3) からなる溶媒を加えて5分間ホモジナイズした後、10分間遠心分離して抽出液を得た。 さらに、遠心分離の残渣にクロロホルム:メタノール:水(4:8:3) からなる溶媒30ml加えて再抽出して抽出液を得た。 そして、この両抽出液をあわせて 100
    mlに定容し、これを脂質分析用の試料とした。

    【0017】 ガングリオシドの分析 (1)陰イオン交換樹脂によるカラムクロマトグラフィー DEAE−セファデックスA-25(酢酸型、ファルマシア社)8mlをカラムに充填し、2倍量のクロロホルム:メタノール:水(4:8:3) で平衡化した後、脂質抽出液50ml
    を通液してガングリオシド等の酸性物質を吸着させた。
    次に、クロロホルム:メタノール:水(4:8:3)からなる溶媒80mlで非吸着物質を溶出した後、クロロホルム:メタノール:5M酢酸ナトリウム(30:60:8) からなる溶媒60
    mlで酸性物質を溶出して回収した。

    【0018】(2) 弱アルカリ分解及び透析 上記(1) で回収した溶出液を濃縮した後、0.5M水酸化ナトリウムを含むメタノール溶液20mlを加え、37℃で2時間放置してエステル脂質を加水分解した。 そして、酢酸で中和した後、メタノールを除去し、混在する不純物を透析により除去した。 なお、透析は5℃で2日間行い、
    透析終了後、内液を濃縮及び凍結乾燥して粗ガングリオシドを得た。

    【0019】(3) シリカゲルカラムクロマトグラフィー クロロホルム:メタノール(85:15) からなる溶媒に懸濁し、脱気したイアトロビーズ (イアトロン社) 2.5gをガラスカラムに充填した後、クロロホルム:メタノール(8
    5:15) 1mlに溶解した粗ガングリオシドを通液してガングリオシドを吸着させた。 次に、クロロホルム:メタノール(85:15)からなる溶媒30mlで不純物を溶出した後、
    クロロホルム:メタノール(3:7) からなる溶媒50mlでガングリオシドを溶出した。 そして、溶媒を除去した後、
    一定量に定容して定量用の試料とした。

    【0020】(4) ガングリオシド中に含まれる総シアル酸量の分析 定量用の試料から一定量を分取し、窒素ガスで乾燥した後、レゾルシノール塩酸試薬2mlを加えて撹拌し、 100
    ℃で30分間加熱して発色させた。 そして、直ちに冷却した後、酢酸ブチル:1−ブタノール(85:15) からなる溶液4ml加えて色素を抽出し、580 nmの吸光度を測定することにより、ガングリオシド中に含まれる総シアル酸量を定量した。

    【0021】(5) ガングリオシド組成の分析 定量用の試料から一定量を高速液体クロマトグラフィー
    (HPLC)に注入し、以下の測定条件でガングリオシド組成を分析した。 カラム; Aquasil SS (6mm×200mm) 溶離液; アセトニトリル:イソプロピルアルコール:50
    mMテトラアンモニウムクロリド水溶液(20:68:12)〜(5:4
    3:52)のグラジェント溶出 検出器; UV 208nm

    【0022】 脂質の分析トリグリセライドの分析は、トリグリセライド−テストワコー (アセチルアセトン法、和光純薬) を使用して行った。 また、リン脂質の分析は、リン脂質−テストワコー (過マンガン酸塩灰化法、和光純薬) を使用して行った。 さらに、コレステロールの分析は、デタミナTC555
    (酵素法、協和メデェクス) を使用して行った。 その結果を表2に示す。

    【0023】

    【表2】 ──────────────────────────────────── Cont Lac NANA SL ──────────────────────────────────── トリグリセリド 5.15±0.83 4.91±0.30 5.44±0.53 5.53±0.91 コレステロール 9.52±0.75 9.39±0.48 10.00±0.47 10.21±0.70 リン脂質 34.46±1.66 34.13±1.25 35.25±1.56 34.03±1.09 ガングリオシド 0.89±0.07 0.82±0.05 0.93±0.09 1.05±0.06 ──────────────────────────────────── Cont:対照群 Lac :乳糖投与群 NANA:N−アセチルノイラミン酸投与群 SL:シアリルラクトース投与群 表中の値は平均値±標準誤差であり、単位はmg/g脳湿重量である。

    【0024】全脳中の他の脂質量には有意差がなかったが、ガングリオシド含量には、N−アセチルノイラミン酸投与群で乳糖投与群に対して有意差があり(p<0.05)、
    シアリルラクトース投与群で対照群、乳糖投与群及びN
    −アセチルノイラミン酸投与群に対して有意差があった
    (p<0.05)。 なお、脳中のガングリオシド組成に変化は認められなかった。

    【0025】

    【試験例2】参考例1で得られたシアリルラクトースを使用し、長期投与による脳ガングリオシド含量の減少抑制効果について調べた。 なお、実験動物として12ヶ月齢のSD系ラット(日本チャールズリバー)を使用した。
    まず、全てのラットを標準食(AIN-93 G)で7日間予備飼育した後、1群30匹からなる2群に分け、表3に示した組成の飼料をそれぞれの群に投与した。

    【0026】

    【表3】 ────────────────────────── Cont SL ────────────────────────── α−コーンスターチ 13.2 13.2 コーンスターチ 39.7 39.7 ミルクカゼイン 20.0 20.0 上白糖 10.0 6.0 大豆油 7.0 7.0 結晶セルロースパウダー 5.0 5.0 ミネラル混合1) 3.5 3.5 ビタミン混合2) 1.0 1.0 L−シスチン 0.3 0.3 重酒石酸コリン 0.25 0.25 第三ブチルヒドロキノン 0.0014 0.0014 シアリルラクトース − 0.2 ────────────────────────── Cont:対照群 SL:シアリルラクトース投与群1) :AIN-93-G-MX-OYC 2) :AIN-93-VX-OYC

    【0027】ラットの飼育は、湿度60%、室温24℃、li
    ght-darkコントロール12時間の条件下で行い、ラットに飼料及びイオン交換水を自由に摂取させて飼育した。 そして、飼育開始時及び飼育開始3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月後、各群6匹ずつ無作為に抽出したラットをエチルエーテルで麻酔して全脳を摘出し、脳の重量を測定した後、凍結乾燥して脳中のガングリオシド含量を分析した。 その結果を図1に示す。 なお、一般的にラットはヒトよりも約30倍早く歳をとるといわれており、12ヶ月齢のラットは30歳のヒトに相当する。 全脳中のガングリオシド含量は、シアリルラクトース投与群で対照群に対して有意差があった(p<0.05)。

    【0028】

    【試験例3】参考例1で得られたシアリルラクトースを使用し、全脳ガングリオシド含量の違いによる学習行動の改善に及ぼす影響を調べる目的で水迷路実験を行った。 なお、実験動物として8週齢のSD系雄ラット(日本チャールズリバー)を使用した。 まず、全てのラットを標準食(AIN-93 G)で7日間予備飼育した後、1群6匹からなる4群に分け、試験例1の表1に示した組成と同様の飼料をそれぞれの群に投与した。 ラットの飼育は、
    湿度60%、室温24℃、light-darkコントロール12時間の条件下で行い、ラットに飼料及びイオン交換水を自由に摂取させて10日間飼育した。

    【0029】そして、図2に示したような"water fille
    d multiple T-maze"で、縦及び横の長さがそれぞれ 120
    cm、深さが40cmの水槽にT字型迷路を組み合わせ、11ヶ所の盲路を配置して、石崎の方法(Ishizaki, Exp. Ani
    m., vol.27, pp.9-12, 1978)により水温23〜24℃で水迷路実験を行った。 まず、実験の前に直進水路で5試行した後、水迷路で翌日から4日間連続して3回試行(総計
    12回)し、水迷路の出発点から目標点に到達するまでの所要時間を測定した。 その結果を図3に示す。 水迷路実験開始1〜3日目において出発点から目標点に到達するまでの所要時間は、シアリルラクトース投与群で対照群及び乳糖投与群に対して有意(p<0.05)に短かった。 また、水迷路実験開始2日目において出発点から目標点に到達するまでの所要時間は、シアリルラクトース投与群でN−アセチルノイラミン酸投与群に対して有意(p<0.0
    5)に短かった。

    【0030】

    【発明の実施の形態】本発明では、脳中ガングリオシド含量の減少を抑制する脳ガングリオシド含量減少抑制剤の有効成分としてシアリルラクトースを使用する。 このシアリルラクトースは、担体、その他製剤に用いられる慣用の成分とともにあるいはそのまま製剤にする。 製剤の形態としては、通常糖衣錠、タブレット等の錠剤、顆粒剤、液剤、カプセル等として、経口的に投与するとよい。 また、このシアリルラクトースを栄養組成物等を含む飲食品に配合して使用してもよい。 このような飲食品としては、ヨーグルト、ドリンク剤、チーズ、加工乳等を例示することができる。 脳中ガングリオシド含量の減少抑制効果を発揮させるためには、成人一日当たり少なくとも10mg/kg 体重、望ましくは30〜100mg/kg体重のシアリルラクトースを摂取させるとよい。

    【0031】

    【実施例1】参考例1で得られたシアリルラクトース0.
    5gを日本薬局方の内服用ゼラチンカプセル000号に充填し、脳中ガングリオシド含量の減少を抑制する脳ガングリオシド含量減少抑制剤を製造した。

    【0032】

    【実施例2】脱脂粉乳3kgに温水19.4kgを加えて撹拌し、95℃で10分間殺菌した後、42℃まで冷却した。 この還元脱脂乳にラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobaci
    llusbulugaricus)とストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus ) の混合スターターMR
    C-32を接種し、42℃で4時間発酵させて培養物を調製した。 一方、水 7.3kgに異性化糖5kg、ペクチン125g、参考例1で得られたシアリルラクトース 71.5gを加えて撹拌溶解し、90℃で10分間殺菌した後、10℃まで冷却して糖質溶液を調製した。 そして、撹拌しながらこの糖質溶液に上記の培養物を添加し、均一に混合した後、ホモゲナイザーで均質化してドリンクヨーグルト30リットルを製造した。 これを、1リットル容量の紙容器に充填して、脳中ガングリオシド含量の減少抑制効果を賦与したドリンクヨーグルトを得た。 このドリンクヨーグルト1
    リットルには、シアリルラクトース2g が含有されている。

    【0033】

    【発明の効果】シアリルラクトースは、脳中ガングリオシド含量の減少抑制効果を有し、学習行動改善等の脳機能改善効果を示すので、成人や老人の脳中のガングリオシド減少に伴なう脳疾患を改善し、脳機能を改善する医薬や飲食品の素材として有用である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】試験例2におけるラットの加令に伴なう脳中ガングリオシド含量の変化を示す。

    【図2】試験例3で使用するT字型水迷路の平面図を示す。

    【符号の説明】

    1〜11 盲路番号

    【図3】試験例3によるT字型水迷路の出発点から目標点に到達するまでのラットの所要時間を示す。

    フロントページの続き (72)発明者 矢部 恭子 埼玉県所沢市旭町16−10 ベルアミ所沢 303 (72)発明者 青江 誠一郎 埼玉県狭山市新狭山2−8−9−406

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