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Reactor core and reactor fuel replacing method

阅读:935发布:2020-06-18

专利汇可以提供Reactor core and reactor fuel replacing method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a reactor core and a reactor fuel replacing method capable of flattening the linear power density in the case where uranium fuel assemblies and MOX fuel assemblies are mixed.
SOLUTION: MOX fuel assemblies 4a are almost evenly distributed except for the core outer periphery region and 4 adjacent fuel assemblies are all MOX fuel assemblies 3. The MOX fuel assemblies 4b are arranged in almost the third row from the outermost of the core and 4 adjacent fuel assemblies consist of the MOX fuel assemblies 3 or the MOX fuel assemblies 4. By this, the thermal neutrons flowing from the uranium fuel assemblies 2 to the MOX fuel assemblies 4a and 4b based on the difference in absorption cross section can be reduced and the increase in the power in the outermost fuel rods in initial operation can be reduced. Thus, the local power distribution can be flattened and so the linear power density of whole core can be flattened.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO,下面是Reactor core and reactor fuel replacing method专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つの第1MOX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷され、かつ、所定の運転サイクルが経過するごとに、前記第1MOX燃料集合体及び前記ウラン燃料集合体のうち少なくとも1つが取り外されるとともに、該取り外された燃料集合体の個数と同数の、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された第2MOX燃料集合体が新たに装荷される原子炉の炉心において、 前記新たに装荷される第2MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接して配置される4つの燃料集合体が、前記第1MOX燃料集合体及び前記第2MOX燃料集合体のいずれか一方となっていることを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項2】 請求項1記載の原子炉の炉心において、
    前記新たに装荷される第2MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接して配置される4つの燃料集合体が、前記第1MOX燃料集合体となっていることを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項3】 プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つのM
    OX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷される原子炉の炉心において、 前記MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接して配置される4つの燃料集合体が、前記ウラン燃料集合体となっていることを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項4】 請求項3記載の原子炉の炉心において、
    前記ウラン燃料集合体を合計4つ配置して構成されるコントロールセルを複数箇所設け、かつ、これら複数のコントロールセルに含まれるウラン燃料集合体の平均濃縮度は、炉心に配置される全ウラン燃料集合体の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項5】 プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つのM
    OX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷され、かつ、4つの前記ウラン燃料集合体で構成される複数のコントロールセルのそれぞれの中心領域に、複数の制御棒がそれぞれ挿入されて出力が制御される原子炉の炉心において、 前記コントロールセルのうち少なくとも1つは、隣接して配置される8つの燃料集合体が、前記MOX燃料集合体となっていることを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項6】 請求項5記載の原子炉の炉心において、
    前記複数の制御棒のうち、前記少なくとも1つのコントロールセルに対応する制御棒は、少なくとも運転初期の所定期間において、該コントロールセルの中心領域に挿入されていないことを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項7】 請求項5記載の原子炉の炉心において、
    各コントロールセルに含まれるウラン燃料集合体の平均濃縮度は、炉心に配置される全ウラン燃料集合体の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることを特徴とする原子炉の炉心。
  • 【請求項8】 プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つの第1MOX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷された原子炉の炉心に対し、所定の運転サイクルが経過するごとに、前記第1MOX燃料集合体及び前記ウラン燃料集合体のうち少なくとも1つを取り外し、該取り外された燃料集合体の個数と同数の、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された第2MOX燃料集合体を新たに装荷することにより、燃料集合体の取り替えを行う原子炉の燃料取り替え方法において、 前記新たに装荷する第2MOX燃料集合体のうち少なくとも1つを、隣接する位置の4つの燃料集合体が前記第1MOX燃料集合体及び前記第2のMOX燃料集合体のいずれか一方となるように、配置することを特徴とする原子炉の燃料取り替え方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、複数種類の燃料集合体を装荷した沸騰原子炉の炉心に係わり、特に、
    混合酸化物(MOX)を装荷した燃料集合体を有する原子炉の炉心及びこの原子炉の燃料取り替え方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】一般に、原子炉の炉心においては、所定の期間(=1サイクル)運転を継続した後原子炉が停止され、装荷された燃料集合体の一部が取り出されて新しい燃料集合体と交換される。 通常、交換される燃料集合体は全炉心の4分の1から3分の1程度である。 つまり、一度装荷された燃料集合体は、炉心から取り出される迄に3サイクルから4サイクル程度の期間炉内に滞在することになる。 各サイクルで交換される燃料集合体の数が一定であるものを平衡炉心と呼び、この平衡炉心では、滞在期間に応じ燃焼度の異なる燃料集合体が、炉内に混在する配置となっている。

    【0003】そして、燃焼履歴を持たない新燃料集合体だけからなる初装荷炉心においても、上記同様、始めの1サイクル(第1サイクル)の間運転を継続した後、装荷された燃料集合体の一部が取り出されて新しい燃料集合体と交換されることになる。 そして、初装荷炉心からこのようにして何サイクルか燃料交換を行った後に平衡炉心へと移行する。 ここで、第1サイクル終了後に初装荷炉心から取り出される燃料集合体は1サイクルしか炉心に滞在していないので、3サイクルから4サイクル炉心内に滞在する通常の燃料集合体に比べて燃焼度が低く、発生エネルギーが少ない。 したがって、一般に、初装荷炉心においては、例えば特開平5−249270号公報に記載されているように、炉内滞在期間に応じてウラン濃縮度を変えた複数の濃縮度からなる平衡炉心模擬の炉心構成が採用されている。 このような初装荷炉心とすると、核分裂性物質を有効に利用することで経済性の向上を図ることができ、さらに、平衡炉心へとスムーズに移行できる利点がある。

    【0004】近年、燃料経済性等の観点から、混合酸化物を装荷した燃料集合体(以下適宜MOX燃料集合体という)が提唱されており、このMOX燃料集合体とウラン燃料集合体とを混在させた初装荷炉心が考えられている。 このとき、このようなMOX燃料集合体及びウラン燃料集合体を備えた初装荷炉心を、上記した平衡炉心模擬の構成とする場合、経済性の観点から、MOX燃料集合体はいちばん濃縮度の高い燃料集合体の代わりとして用いられる。 その後、各サイクル終了時の取り替え用燃料集合体としてもMOX燃料集合体が用いられる。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構成においては、運転初期(燃焼初期)において、炉心全体の線出密度を平坦化するのが困難となるという課題が存在する。 このことを、以下順を追って詳細に説明する。 (1)主として熱中性子の流れ込みにより生じるもの (1−a)運転初期(燃焼初期)における燃料集合体内の局所出力分布特性 一般に、燃料集合体内の出力分布は、運転初期(燃焼初期)においては、水ギャップに隣接している燃料集合体最外周の中性子スペクトルがやわらかいことからこの燃料集合体最外周の燃料棒の出力が大きい。 そして、このように運転初期(燃焼初期)で最外周の燃料棒の燃焼が他の燃料棒より先に進む結果、燃焼中期以後では、最外周の燃料棒では既に燃焼のピークを超えてしまうので、
    最外周以外の燃料棒の出力が大きくなる。

    【0006】(1−b)MOX燃料集合体への熱中性子の流れ込み 一方、MOX燃料集合体とウラン燃料集合体が、互いに最外周の燃料棒が対向するように隣り合って配置される(以下、本明細書において、「隣接する」又は「隣接位置」という)炉心においては、ウラン燃料集合体からM
    OX燃料集合体への熱中性子の流れ込みが発生する。 この理由を、図6により説明する。 図6は、横軸に中性子エネルギー、縦軸に吸収断面積をとり、ウラン−235
    及びプルトニウム−239の吸収断面積を比較して示したものである。 図示のように、低エネルギー領域では、
    プルトニウム−239の吸収断面積がウラン−235より大きくなっており、その結果、ウラン燃料集合体ではMOX燃料集合体よりも低エネルギー領域の中性子割合が大きくなることになる。 したがって、ウラン燃料集合体からMOX燃料集合体に熱中性子が流れ込むこととなるが、このとき流入した中性子は燃料集合体の最外周の燃料棒のみに影響を与えるので、運転初期(燃焼初期)
    には、(1−a)の効果と共に最外周の燃料棒の出力を増大させることとなる。 よって、MOX燃料集合体のうち、ウラン燃料集合体に隣接する側の最外周燃料棒出力が増大するとともに、MOX燃料集合体に隣接する側の最外周燃料棒出力が低下することとなって、大きな局所出力ピーキングを生じる。

    【0007】(1−c)炉心の線出力密度に与える影響 ここにおいて、炉心全体の線出力密度の最大値は、炉心軸方向出力ピーキング、炉心径方向出力ピーキング、及び燃料集合体内の局所出力ピーキングにより決定される。 したがって、MOX燃料集合体の局所出力ピーキングが増大すると、炉心全体の線出力密度の最大値の増大を招き、線出力密度を平坦化するのが困難となる。 なお、燃焼中期以後は、上記(1−a)に示したように燃料集合体最外周の燃料棒の出力自体が小さくなるので、
    上記(1−b)の中性子流入によるMOX燃料集合体の局所出力増大は考慮しなくても良く、線出力密度への影響も考慮しなくても良い。 以上説明したように、ウラン燃料集合体とMOX燃料集合体とが炉内で混在する場合に、従来の炉心構成では、ウラン燃料集合体からMOX
    燃料集合体への熱中性子の流れ込みによって、運転初期(燃焼初期)においてMOX燃料集合体における局所出力分布の増大を招くので、炉心全体の線出力密度を平坦化するのが困難となる。

    【0008】(2)主として制御棒挿入の制限により生じるもの 一般に、炉心は、制御棒を挿入するため複数箇所にコントロールセルが設けられている。 そして、原子炉運転期間中の大部分において、余剰反応度を抑制するために、
    これらコントロールセルのうち所定割合のものに対して制御棒が挿入される。 したがって、初装荷炉心においても、コントロールセルに対して制御棒の挿入が行われることとなるが、このとき、余剰反応度との関連から、制御棒の本数及び挿入長さに制限があるのが通常であり、
    これによって、制御棒による出力抑制にも限界が生じるので、炉心全体の線出力密度を十分平坦化できない場合がある。

    【0009】本発明の目的は、ウラン燃料集合体とMO
    X燃料集合体とが混在する場合において、線出力密度をより平坦化できる原子炉の炉心及び原子炉の燃料取り替え方法を提供することにある。

    【0010】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によれば、プルトニウムが充填されたMOX
    燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1
    つの第1MOX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷され、かつ、所定の運転サイクルが経過するごとに、前記第1MOX燃料集合体及び前記ウラン燃料集合体のうち少なくとも1つが取り外されるとともに、該取り外された燃料集合体の個数と同数の、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された第2MOX燃料集合体が新たに装荷される原子炉の炉心において、前記新たに装荷される第2
    MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接して配置される4つの燃料集合体が、前記第1MOX燃料集合体及び前記第2MOX燃料集合体のいずれか一方となっていることを特徴とする原子炉の炉心が提供される。 以上のように構成した本発明においては、取り替え後の炉心における第2MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接配置された4つのMOX燃料集合体に取り囲まれ、ウラン燃料集合体と隣接しない。 これにより、吸収断面積の差に基づくウラン燃料集合体からMOX燃料集合体への熱中性子流れ込み量を低減することができる。
    したがって、この流れ込み量によるMOX燃料集合体最外周燃料棒出力の増大を低減でき、局所出力分布を平坦化することができるので、炉心全体の線出力密度をより平坦化することができる。

    【0011】好ましくは、前記原子炉の炉心において、
    前記新たに装荷される第2MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接して配置される4つの燃料集合体が、前記第1MOX燃料集合体となっていることを特徴とする原子炉の炉心が提供される。

    【0012】また上記目的を達成するために、本発明によれば、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つのMOX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷される原子炉の炉心において、前記MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接して配置される4つの燃料集合体が、前記ウラン燃料集合体となっていることを特徴とする原子炉の炉心が提供される。 以上のように構成した本発明においては、MOX燃料集合体のうち少なくとも1つは、隣接配置された4つのウラン燃料集合体に取り囲まれている。 すなわちこれにより、このMOX
    燃料集合体には、吸収断面積の差に基づき四方から熱中性子が流れ込むことになり、4つのウラン燃料集合体に対面する四辺位置に配列された最外周燃料棒の出力がすべて同じように増大する。 ここで例えばMOX燃料集合体の隣接位置に、例えば2つのウラン燃料集合体と2つのMOX燃料集合体を配置した場合等においては、中心にあるMOX燃料集合体のうちウラン燃料集合体に隣接する側の最外周燃料棒出力が増大するとともに、MOX
    燃料集合体に隣接する側の最外周燃料棒出力が低下することとなって、中心にあるMOX燃料集合体内で大きな局所出力分布を生じる。 しかし本発明においては、MO
    X燃料集合体の最外周燃料棒の出力がすべて同じように増大する分、MOX燃料集合体内の局所出力分布を平坦化することができる。 よって、炉心全体の線出力密度をより平坦化することができる。

    【0013】好ましくは、前記原子炉の炉心において、
    前記ウラン燃料集合体を合計4つ配置して構成されるコントロールセルを複数箇所設け、かつ、これら複数のコントロールセルに含まれるウラン燃料集合体の平均濃縮度は、炉心に配置される全ウラン燃料集合体の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることを特徴とする原子炉の炉心が提供される。 一般に、原子炉の運転においては、
    運転初期から、運転末期の大部分にかけてまで制御棒を挿入して運転するのが通常であるが、運転末期には制御棒が引き抜かれる場合もある。 そしてこのとき燃料集合体の出力が過剰に増大しないように、コントロールセル内の燃料集合体には、比較的燃焼の進んだ燃料集合体が配置されるか、濃縮度の低い燃料集合体があらかじめ配置される。 これをコントロールセルコア炉心という。 これに対し本発明では、コントロールセルに含まれるウラン燃料集合体の平均濃縮度が炉心全体に含まれるウラン燃料集合体の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることにより、このようなコントロールセルコア炉心にも適用することができる。

    【0014】また上記目的を達成するために、本発明によれば、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つのMOX燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷され、かつ、4つの前記ウラン燃料集合体で構成される複数のコントロールセルのそれぞれの中心領域に、複数の制御棒がそれぞれ挿入されて出力が制御される原子炉の炉心において、前記コントロールセルのうち少なくとも1つは、隣接して配置される8つの燃料集合体が、
    前記MOX燃料集合体となっていることを特徴とする原子炉の炉心が提供される。 すなわち、少なくとも1つのコントロールセルを構成する4つのウラン燃料集合体が8つのMOX燃料集合体に取り囲まれることから、そのコントロールセル外部領域からコントロールセルに向かって放出される熱中性子のうち比較的低エネルギーのものは、低エネルギー側で大きくなっている吸収断面積に基づきMOX燃料集合体に捕捉される。 よって、反応に寄与しない比較的高エネルギーの熱中性子だけがコントロールセルに流入しコントロールセルでの熱中性子束が低下するので、例えば運転サイクルの前半のある期間において複数の制御棒のうち少なくとも1つを炉心内に挿入することなく、対応するコントロールセル領域の出力を抑制することができる。 これにより、コントロールセルに隣接するMOX燃料集合体の出力も抑えられ、制御棒を挿入した場合と似た出力抑制効果を奏することとなる。 ところで、一般に、初装荷炉心のコントロールセルに対して制御棒の挿入が行われる場合、余剰反応度との関連から、制御棒の本数及び挿入長さに制限があるのが通常であり、これによって制御棒による出力抑制にも限界が生じ、炉心全体の線出力密度を十分平坦化できない場合がある。 しかしながら、本発明においては、上述したように、一部のコントロールセルに対応する制御棒を挿入することなく、挿入したのと同様のコントロールセル領域の出力抑制効果を得ている。 したがって、その挿入していない分、他の制御棒の挿入本数及び挿入長さを増やすことができるので、炉心径方向出力ピーキングをより抑制することができる。 よって、炉心軸方向出力ピーキング、炉心径方向出力ピーキング、及び燃料集合体内の局所出力分布により決定される炉心全体の線出力密度を平坦化することができる。

    【0015】好ましくは、前記原子炉の炉心において、
    前記複数の制御棒のうち、前記少なくとも1つのコントロールセルに対応する制御棒は、少なくとも運転初期の所定期間において、該コントロールセルの中心領域に挿入されていないことを特徴とする原子炉の炉心が提供される。

    【0016】また好ましくは、前記原子炉の炉心において、各コントロールセルに含まれるウラン燃料集合体の平均濃縮度は、炉心に配置される全ウラン燃料集合体の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることを特徴とする原子炉の炉心が提供される。 これにより、コントロールセルコア炉心にも適用することができる。

    【0017】また上記目的を達成するために、本発明によれば、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された少なくとも1つの第1MO
    X燃料集合体と、ウランが充填された複数本のウラン燃料棒が配列された少なくとも1つのウラン燃料集合体とが装荷された原子炉の炉心に対し、所定の運転サイクルが経過するごとに、前記第1MOX燃料集合体及び前記ウラン燃料集合体のうち少なくとも1つを取り外し、該取り外された燃料集合体の個数と同数の、プルトニウムが充填されたMOX燃料棒を含む複数本の燃料棒が配列された第2MOX燃料集合体を新たに装荷することにより、燃料集合体の取り替えを行う原子炉の燃料取り替え方法において、前記新たに装荷する第2MOX燃料集合体のうち少なくとも1つを、隣接する位置の4つの燃料集合体が前記第1MOX燃料集合体及び前記第2のMO
    X燃料集合体のいずれか一方となるように、配置することを特徴とする原子炉の燃料取り替え方法が提供される。

    【0018】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。 本発明の第1の実施形態を図1及び図2により説明する。 図1は、本実施形態による炉心が、運転開始後の第1サイクルが終了して燃料集合体の取り替えが行われ、第2サイクルが開始されるときの状態を表す1/4横断面図である。 この図1に示される状態では、本実施形態の炉心は、872体の燃料集合体から構成されており、すなわち、ウラン燃料棒が配列された296体のウラン燃料集合体2、プルトニウム燃料棒及びウラン燃料棒が配列された288体のMOX燃料集合体4a〜d、プルトニウム燃料棒及びウラン燃料棒が配列された288体のMOX燃料集合体3から構成されている。 このとき各燃料集合体2〜4は、図2に示されるように、ウラン燃料集合体2の平均ウラン濃縮度の値は3.1wt%と中程度であり、MOX燃料集合体3の平均富化度の値は2.9wt%と高い一方平均ウラン濃縮度が1.2wt%と低くなっており、MOX燃料集合体4a〜dの平均富化度及び平均ウラン濃縮度の値も同様にそれぞれ2.9wt%及び1.2wt%となっている。

    【0019】図1に戻り、本実施形態の炉心には、4つのウラン燃料集合体2、若しくは3つのウラン燃料集合体2と1つのMOX燃料集合体3、若しくは2つのウラン燃料集合体2と2つのMOX燃料集合体3、若しくは1つのウラン燃料集合体2と3つのMOX燃料集合体3
    から構成されたコントロールセル8が、37箇所設けられている。 原子炉運転期間中の大部分において、これらコントロールセル8のうち所定割合(一部又は全部)のコントロールセル8に対し、制御棒(図示せず)が所定深さ(有効長の一部又は全部)だけ挿入され、炉心の出力抑制が行われる。

    【0020】また、MOX燃料集合体4a〜dは、初装荷時に配置され第1サイクル終了後に取り外された28
    8体のウラン燃料集合体(図示せず)の代わりに、第2
    サイクル開始前に新たに装荷されたものであり、すなわち図示する時点(第2サイクル開始時)においては燃焼履歴がない。 これらMOX燃料集合体4a〜dはそれぞれ、同一の燃料集合体であるが、炉心内における配列態様が異なっている。 すなわち、MOX燃料集合体4a
    は、炉心外周領域を除いてほぼまんべんなく分布され、
    図1に示されるように、隣接する4つの燃料集合体がすべてMOX燃料集合体3となっている。 また、MOX燃料集合体4bは、概ね炉心最外周から3列目の領域に配置されており、隣接する4つの燃料集合体は、MOX燃料集合体3又はMOX燃料集合体4となっている。 さらに、MOX燃料集合体4cは概ね炉心最外周から2列目に配置され、MOX燃料集合体4dはコントロールセル8に隣接して配置されており、ともに、隣接する4つの燃料集合体は特に固定されず、ウラン燃料集合体2、M
    OX燃料集合体3、又はMOX燃料集合体4となっている。

    【0021】また、ウラン燃料集合体2は、初装荷時に配置され炉内に既に1サイクル滞在したものであり、図示する時点(第2サイクル開始時)においては1サイクル分の燃焼履歴があることになる。 そしてウラン燃料集合体2は、図1に示されるように、コントロールセル8
    内と炉心最外周領域とに主として配列されている。

    【0022】また、MOX燃料集合体3は、ウラン燃料集合体同様、初装荷時に配置され炉内に既に1サイクル滞在したものであり、図示する時点(第2サイクル開始時)においては1サイクル分の燃焼履歴がある。 そしてMOX燃料集合体3は、一部のコントロールセル8内及び、以上記述しなかった他の領域に配列されている。 また、上記は第2サイクル開始時の状態を示したが、さらにこの後、1サイクルが終了する毎に、燃焼が進行した燃料集合体(ウラン燃料集合体でもMOX燃料集合体でもよい)から順に取り外され、この取り外された燃料集合体と同数のMOX燃料集合体4が、代わりに新たに装荷されるようになっている。 すなわち例えば、第2サイクル終了後には296体のウラン燃料集合体2の一部が取り外され、同数のMOX燃料集合体4が新たに装荷されるなお、上記において、MOX燃料集合体3が第1M
    OX燃料集合体を構成し、MOX燃料集合体4a〜4d
    が第2MOX燃料集合体を構成し、さらにMOX燃料集合体4a,4bが、第1MOX燃料集合体及び第2MO
    X燃料集合体に隣接される、少なくとも1つの第2MO
    X燃料集合体を構成する。

    【0023】以上のように構成した本実施形態の炉心においては、第2サイクル開始時において、燃焼履歴のないMOX燃料集合体4a〜dのうち、MOX燃料集合体4a,bは、隣接配置された4つのMOX燃料集合体3,4に取り囲まれ、ウラン燃料集合体2と隣接しない。 これにより、燃焼履歴のないMOX燃料集合体4
    a,bへ流れ込む熱中性子量を低減することができ、具体的には例えばMOX燃料集合体をウラン燃料集合体に隣接させる場合より流れ込み量を5〜10%程度低減することができる。 したがって、この流れ込み量による運転初期(燃焼初期)におけるMOX燃料集合体4a,b
    の最外周燃料棒出力の増大を低減でき、局所出力分布を平坦化することができるので、炉心全体の線出力密度をより平坦化することができ、良好な炉心特性を得ることができる。 なお、新たに装荷する燃焼履歴のないMOX
    燃料集合体4a〜dのうち、一部であるMOX燃料集合体4a,bの隣接位置のみをMOX燃料集合体3,4とし、残りのMOX燃料集合体4c,dの隣接位置は必ずしもMOX燃料集合体3,4としていないのは、以下の理由による。

    【0024】(a)MOX燃料集合体4cについて 前述したように、炉心の線出力密度の最大値は、炉心軸方向出力ピーキング、炉心径方向出力ピーキング、及び燃料集合体内の局所出力ピーキングの3つによって決定される。 ここで、MOX燃料集合体4cが主として配置される炉心最外周近傍は、周囲の燃料集合体数が少ないことから中性子束がもともと少なく、他の部分に比し炉心径方向出力ピーキングが小さい。 したがって、熱中性子流れ込みによりMOX燃料集合体4c内の局所出力分布が少々大きくなっても、炉心全体の線出力密度の最大値にはあまり影響を及ぼさない。 よって、隣接位置の4
    つの燃料集合体が必ずしもMOX燃料集合体3,4とならずウラン燃料集合体2となるような位置に、MOX燃料集合体4cを配置しているのである。

    【0025】(b)MOX燃料集合体4bについて このMOX燃料集合体4bが配置されるコントロールセル8の周囲領域は、運転初期(燃焼初期)を含む燃焼期間の大部分において制御棒が挿入されている。 したがってこの領域は出力が低く、炉心のこの部分の線出力密度ももともと低くなっている。 よって、この領域に配置したMOX燃料集合体4bへの熱中性子流れ込みによってMOX燃料集合体4b内の局所出力分布が大きくなり、
    炉心のこの部分の線出力密度最大値が大きくなったとしても、炉心全体の線出力密度の平坦化を悪化させることはない。 よって、隣接位置の4つの燃料集合体が必ずしもMOX燃料集合体3とならずウラン燃料集合体2となるような位置に、MOX燃料集合体4bを配置しているのである。

    【0026】本発明の第2の実施の形態を図3及び図2
    により説明する。 図3は、本実施形態による炉心の初装荷状態を表す1/4横断面図である。 この図3に示される状態では、本実施形態の炉心は、872体の燃料集合体から構成されており、すなわち、ウラン燃料棒が配列された240体のウラン燃料集合体5、ウラン燃料棒が配列された344体のウラン燃料集合体6、プルトニウム燃料棒及びウラン燃料棒が配列された288体のMO
    X燃料集合体7a〜cから構成されている。 このとき各燃料集合体5〜7は、図2に示されるように、ウラン燃料集合体5の平均ウラン濃縮度の値は1.5wt%と低く、ウラン燃料集合体6の平均ウラン濃縮度の値は2.
    9wt%と中程度であり、MOX燃料集合体7の平均富化度の値は2.9wt%と高い一方平均ウラン濃縮度が1.0wt%と低くなっている。

    【0027】図3に戻り、本実施形態の炉心には、4つのウラン燃料集合体5から構成されたコントロールセル28が、37箇所設けられている。 原子炉運転期間中の大部分において、これらコントロールセル28のうち所定割合(一部又は全部)のコントロールセル28に対し、制御棒(図示せず)が所定深さ(有効長の一部又は全部)だけ挿入され、炉心の出力抑制が行われる。 なおこれらのコントロールセル28内に配置されているウラン燃料集合体5の平均濃縮度(=1.5wt%)は、この炉心全体に配置されているウラン燃料集合体5,6の炉心平均濃縮度よりも小さくなっている。

    【0028】これら燃料集合体5〜7は初装荷時に装荷されるものであるので、図示する時点(第1サイクル開始時)においては燃焼履歴がない。 そしてまず、MOX
    燃料集合体7a〜cはそれぞれ、同一の燃料集合体であるが、炉心内における配列態様が異なっている。 すなわち、MOX燃料集合体7aは、炉心内各領域にほぼまんべんなく分布され、図3に示されるように、隣接する4
    つの燃料集合体がすべてウラン燃料集合体6となっている。 また、MOX燃料集合体7bは、概ね炉心最外周から3列目近傍に配置されており、隣接する4つの燃料集合体は、ウラン燃料集合体6又はMOX燃料集合体7となっている。 さらに、MOX燃料集合体7cはコントロールセル28に隣接して配置されており、隣接する4つの燃料集合体は特に固定されず、ウラン燃料集合体5、
    ウラン燃料集合体6、又はMOX燃料集合体7となっている。

    【0029】またウラン燃料集合体5は、図3に示されるように、コントロールセル28内と炉心最外周領域とに配列されている。 さらにウラン燃料集合体6は、図3
    に示されるように、概ね炉心最外周から2列目の領域及び、以上記述しなかった他の領域に配列されている。

    【0030】以上のように構成した本実施形態の炉心においては、初装荷時において、MOX燃料集合体7a
    が、隣接配置された4つのウラン燃料集合体6に取り囲まれている。 すなわちこれにより、このMOX燃料集合体7aには、ウラン燃料集合体6との吸収断面積の差に基づき四方から熱中性子が流れ込むことになり、4つのウラン燃料集合体6に対面する四辺位置に配列された最外周燃料棒の出力がすべて同じように増大する。 ここで例えばMOX燃料集合体7aの隣接位置に、例えば2つのウラン燃料集合体6と2つのMOX燃料集合体7を配置した場合等を考えると、中心にあるMOX燃料集合体7aのうちウラン燃料集合体6に隣接する側の最外周燃料棒出力が増大するとともに、MOX燃料集合体7に隣接する側の最外周燃料棒出力が低下することとなって、
    中心にあるMOX燃料集合体7a内で大きな局所出力ピーキングを生じることになる。 しかし本実施形態においては、MOX燃料集合体7aの最外周燃料棒の出力がすべて同じように増大する分、MOX燃料集合体7a内での熱中性子束のバランスがとれ、MOX燃料集合体7a
    内の一部分の出力が過度に上昇することなく局所出力分布を平坦化することができる。 よって、炉心全体の線出力密度をより平坦化することができ、第1サイクルを通じて良好な炉心特性を得ることができる。

    【0031】また一般に、原子炉の運転においては、運転初期から、運転末期の大部分にかけてまで制御棒を挿入して運転するのが通常であるが、運転末期には制御棒が引き抜かれる場合もある。 そしてこのとき燃料集合体の出力が過剰に増大しないように、コントロールセル内の燃料集合体には、比較的燃焼の進んだ燃料集合体が配置されるか、濃縮度の低い燃料集合体があらかじめ配置される。 これをコントロールセルコア炉心概念という。
    これに対し本実施形態では、コントロールセル28に含まれるウラン燃料集合体5の平均濃縮度が炉心全体に含まれるウラン燃料集合体5,6の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることにより、このようなコントロールセルコア炉心概念を適用することができるようになっている。

    【0032】なお、上記実施形態は、初装荷炉心の場合を示したが、これに限られず、2以上の運転サイクルが経過した後であっても、ある時点で、図3に示すような構成となれば、同様の局所出力分布平坦化作用を得ることができる。

    【0033】また、上記実施形態は、平均濃縮度の異なるウラン燃料集合体5,6の2つを用いたが、これに限られず、同一のウラン燃料集合体を用いても良い。 よって、本実施形態に装荷されるウラン燃料集合体は、少なくとも1種類であれば足りる。

    【0034】本発明の第3の実施形態を図4、図5及び図2により説明する。 第1の実施形態と同等の部材には同一の符号を付す。 まず図4は、本実施形態による炉心の初装荷状態を表す1/4横断面図である。 この図4に示される状態では、本実施形態の炉心は、872体の燃料集合体から構成されており、すなわち、ウラン燃料棒が配列された288体のウラン燃料集合体1、ウラン燃料棒が配列された296体のウラン燃料集合体2、プルトニウム燃料棒及びウラン燃料棒が配列された288体のMOX燃料集合体3から構成されている。 なおウラン燃料集合体2及びMOX燃料集合体3は第1の実施形態の炉心で用いられたものと同等である。 このときウラン燃料集合体1は、図2に示されるように、平均ウラン濃縮度の値は1.5wt%と低い。 また第1の実施形態でも説明したように、ウラン燃料集合体2の平均ウラン濃縮度の値は3.1wt%と中程度であり、MOX燃料集合体3の平均富化度は2.9wt%と高い一方平均ウラン濃縮度が1.2wt%と低くなっている。

    【0035】図4に戻り、本実施形態の炉心には、4つのウラン燃料集合体1から構成されたコントロールセル38a,bが合計37箇所設けられている。 これらコントロールセル38に対し、原子炉運転期間中の大部分において制御棒(図示せず)が挿入されて、炉心の出力抑制が行われる。 しかしながら、そしてそのうち一部である12箇所のコントロールセル38a(ウラン燃料集合体を特にで示す)においては、運転初期(燃焼初期)
    のある所定期間において、制御棒が全く挿入されないか、途中までしか挿入されないようになっている。 これを図5により説明する。 図5は、この所定期間における本実施形態の炉心での制御棒挿入パターンを示している。 図5中の数字は、制御棒の有効長を軸方向で48分割したとき、引き抜かれた制御棒の長さを表している。
    図5に示されるように、この期間においては、37箇所のコントロールセル38a,bのうち12箇所のコントロールセル38aでは、引き抜き長さが48で制御棒は全く挿入されておらず、また残り25箇所のコントロールセル38bでは、引き抜き長さが12又は16で制御棒は上部1/3又は1/4が挿入されてない状態である。 なお、この挿入パターンは一例であって他のパターンでも良く、要するに、少なくとも1つの制御棒が全挿入されていない状態であれば足りる。 またこれらのコントロールセル38内に配置されているウラン燃料集合体1の平均濃縮度(=1.5wt%)は、この炉心全体に配置されているウラン燃料集合体1,2の炉心平均濃縮度よりも小さくなっている。

    【0036】これら燃料集合体1〜3は初装荷時に装荷されるものであるので、図示する時点(第1サイクル開始時)においては燃焼履歴がない。 そしてまず、MOX
    燃料集合体3は、主としてコントロールセル38a,b
    の周囲に配置されている。 特に、上述したように所定期間に制御棒が全く挿入されないコントロールセル38a
    の周囲は、隣接する8体のMOX燃料集合体3で取り囲まれている。

    【0037】また、ウラン燃料集合体1は、図4に示されるように、コントロールセル38a,b内と炉心最外周領域とに主として配列されている。 さらに、ウラン燃料集合体2は、図4に示されるように、概ね炉心最外周から2列目の領域及び、以上記述しなかった他の領域に配列されている。

    【0038】以上のように構成した本実施形態においては、少なくとも1つのコントロールセル38aを構成する4つのウラン燃料集合体1が8つのMOX燃料集合体3に取り囲まれることから、そのコントロールセル38
    a外部領域からコントロールセル38aに向かって放出される熱中性子のうち比較的低エネルギーのものは、低エネルギー側で大きくなっている吸収断面積に基づき周囲の8体のMOX燃料集合体3に捕捉される。 よって、
    反応に寄与しない比較的高エネルギーの熱中性子だけがコントロールセル38aに流入しコントロールセル38
    aでの熱中性子束が低下するので、運転サイクルの前半のある所定期間にこのコントロールセル38aに対応する制御棒を炉心内に挿入しなくても、そのコントロールセ38aル領域の出力を抑制することができる。 これにより、コントロールセル38aに隣接するMOX燃料集合体3の出力も約5〜10%抑えられるので、制御棒を挿入した場合と似た出力抑制効果を奏することとなる。
    ところで、一般に、初装荷炉心のコントロールセルに対して制御棒の挿入が行われる場合、余剰反応度との関連から、制御棒の本数及び挿入長さに制限があるのが通常であり、これによって制御棒による出力抑制にも限界が生じ、炉心全体の線出力密度を十分平坦化できない場合がある。 しかしながら、本実施形態の炉心においては、
    上述したように、コントロールセル38aに対応する制御棒を挿入することなく、挿入したのと同様のコントロールセル38a領域の出力抑制効果を得ている。 したがって、その挿入していない分、他のコントロールセル3
    8bに対応する制御棒の挿入本数及び挿入長さを増やすことができるので、炉心径方向出力ピーキングをより抑制することができる。 よって、炉心軸方向出力ピーキング、炉心径方向出力ピーキング、及び燃料集合体内の局所出力ピーキングにより決定される炉心全体の線出力密度を平坦化することができ、第1サイクルを通じて良好な炉心特性を得ることができる。

    【0039】また本実施形態の炉心では、コントロールセル38a,bに含まれるウラン燃料集合体1の平均濃縮度が炉心全体に含まれるウラン燃料集合体1,2の炉心平均濃縮度よりも低くなっていることにより、第2の実施形態と同様、コントロールセルコア炉心概念を適用することができるようになっている。

    【0040】なお、上記実施形態は、初装荷炉心の場合を示したが、これに限られず、2以上の運転サイクルが経過した後であっても、ある時点で、図4に示すような構成となれば、同様の径方向出力ピーキング低減作用を得ることができる。

    【0041】また、上記実施形態は、平均濃縮度の異なるウラン燃料集合体1,2の2つを用いたが、これに限られず、同一のウラン燃料集合体を用いても良い。 よって、本実施形態に装荷されるウラン燃料集合体は、少なくとも1種類であれば足りる。

    【0042】

    【発明の効果】本発明によれば、吸収断面積の差に基づくウラン燃料集合体からMOX燃料集合体への熱中性子流れ込み量を低減することができるので、この流れ込み量によるMOX燃料集合体最外周燃料棒出力の増大を低減できる。 よって、局所出力分布を平坦化することができ、炉心全体の線出力密度をより平坦化することができる。

    【0043】また本発明によれば、MOX燃料集合体の最外周燃料棒の出力がすべて同じように増大するので、
    MOX燃料集合体内の局所出力分布を平坦化することができる。 よって、炉心全体の線出力密度をより平坦化することができる。

    【0044】さらに本発明によれば、例えば一部のコントロールセルに対応する制御棒を挿入することなく、挿入したのと同様のコントロールセル領域の出力抑制効果を得ることができる。 したがって、その挿入していない分、他の制御棒の挿入本数及び挿入長さを増やすことができるので、炉心径方向出力ピーキングをより抑制することができる。 よって、炉心軸方向出力ピーキング、炉心径方向出力ピーキング、及び燃料集合体内の局所出力分布により決定される炉心全体の線出力密度を平坦化することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の第1の実施形態による炉心が、運転開始後の第1サイクルが終了して燃料集合体の取り替えが行われ、第2サイクルが開始されるときの状態を表す1
    /4横断面図である。

    【図2】各ウラン燃料集合体の平均ウラン濃縮度、及び各MOX燃料集合体の平均富化度・平均ウラン濃縮度を表す図である。

    【図3】本発明の第2の実施形態による炉心の初装荷状態を表す1/4横断面図である。

    【図4】本発明の第3の実施形態による炉心の初装荷状態を表す1/4横断面図である。

    【図5】運転初期(燃焼初期)のある所定期間における制御棒挿入パターンを示した図である。

    【図6】ウラン−235及びプルトニウム−239の吸収断面積を比較して示した図である。

    【符号の説明】

    1 ウラン燃料集合体 2 ウラン燃料集合体 3 MOX燃料集合体(第1MOX燃料集合体) 4a〜d MOX燃料集合体(第2MOX燃料集合体) 5 ウラン燃料集合体 6 ウラン燃料集合体 7a〜c MOX燃料集合体 8 コントロールセル 28 コントロールセル 38a,b コントロールセル

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内川 貞夫 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

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