Mox fuel assembly

阅读:974发布:2020-06-05

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SOLUTION: In an MOX fuel assembly 1, MOX fuel rods 2 (fuel rod marks 1, 2, 3) filled with plutonium oxide and uranium oxide and gadolinium containing uranium fuel rods 2 containing first fuel rods 2 (a fuel rod mark 4) being filled with uranium oxide, containing gadolinium and being arranged in four-corner positions of square lattice-shaped arrangement and second fuel rods 2 (a fuel rod mark 5) arranged in lattice positions of the respective side midpoints of the four sides formed of the outermost peripheral part of the square lattice- shaped arrangement, are arranged in a square lattice shape of 9 lines and 9 rows.
COPYRIGHT: (C)2000,JPO,下面是Mox fuel assembly专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】プルトニウム酸化物及びウラン酸化物を充填した複数のMOX燃料棒と、ウラン酸化物を充填し可燃性毒物を含有した複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒とをn行n列の正方格子状に配列したMOX燃料集合体において、 前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒は、前記正方格子状配列の4隅位置に配置された第1の燃料棒と、前記正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置又は各辺中点に最も近い格子位置に配置された第2の燃料棒とを含むことを特徴とするMOX燃料集合体。
  • 【請求項2】請求項1記載のMOX燃料集合体において、前記正方格子状配列中に設けられた少なくとも1本の水ロッドをさらに有し、かつ、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒は、前記水ロッドに隣接する格子位置に配置された第3の燃料棒を含むことを特徴とするMO
    X燃料集合体。
  • 【請求項3】請求項1記載のMOX燃料集合体において、前記複数のMOX燃料棒は、燃料有効長が他のものよりも短い複数の第4の燃料棒を含んでおり、かつ、これら複数の第4の燃料棒を、前記正方格子状配列の最外周から2層目で前記第1の燃料棒に最も近い格子位置及び前記第2の燃料棒に最も近い格子位置に配置したことを特徴とするMOX燃料集合体。
  • 【請求項4】請求項1記載のMOX燃料集合体において、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒に備えられたウランは、濃縮ウランであることを特徴とするMOX
    燃料集合体。
  • 【請求項5】請求項1記載のMOX燃料集合体において、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒に備えられたウランは、天然ウラン又は燃料再処理工程において回収された回収ウランであることを特徴とするMOX燃料集合体。
  • 【請求項6】請求項1記載のMOX燃料集合体において、前記第1の燃料棒のウラン濃縮度は、前記第2の燃料棒のウラン濃縮度よりも低くなっていることを特徴とするMOX燃料集合体。
  • 【請求項7】請求項1記載のMOX燃料集合体において、前記第1の燃料棒の可燃性毒物濃度は、前記第2の燃料棒の可燃性毒物濃度より高くなっていることを特徴とするMOX燃料集合体。
  • 【請求項8】請求項1記載のMOX燃料集合体において、n≧9であることを特徴とするMOX燃料集合体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰原子炉に係わり、特にプルトニウムを混入したMOX燃料棒を有するMOX燃料集合体に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】(1)可燃性毒物による反応度制御 沸騰水型原子炉の炉心には、四筒型のチャンネルボックスの内部に燃料バンドルを収納した燃料集合体が多数配置されており、各燃料集合体の燃料バンドルは、ウランを含む燃料ペレットを封入した多数の燃料棒と、それらを上下で支持する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、燃料棒間の間隔を保持するスペーサ等から構成されている。 この炉心では、燃料集合体間に挿入される制御棒と、燃料中に添加される可燃性毒物とによって、余分に発生した中性子を吸収し、これにより運転期間を通じて原子炉の臨界状態を維持している。 可燃性毒物としては、例えばガドリニア等、熱中性子吸収断面積の大きな物質が用いられる。 この可燃性毒物を備えた燃料集合体に関する公知技術としては、例えば、特開昭5
    8−216989公報記載の燃料集合体のように、燃料バンドルの正方格子状配列の最外周にガドリニア入りウラン燃料棒を配置するものがある。

    【0003】このような可燃性毒物による反応度抑制挙動の一例を図6に示す。 図6は、可燃性毒物の一種であるガドリニアを混入した燃料集合体の無限増倍率の燃焼変化の一例を示したものである。 横軸には燃焼度を、縦軸には無限増倍率をとり、また比較のために、可燃性毒物入り燃料棒の本数を減らした場合の挙動を破線で、可燃性毒物の濃度を濃くした場合の挙動を一点鎖線で併せて示している。 図6に示されるように、無限増倍率は、
    燃焼度が進み可燃性毒物が燃えるにつれて緩やかに上昇し、可燃性毒物が燃え尽きたところでピークを迎え、そのピークを超えた後は緩やかに下降する。 そして、この特性は、まず、可燃性毒物を混入する燃料棒の本数を増減させることで制御可能である。 すなわち、可燃性毒物を混入する燃料棒の本数を増加させると、中性子吸収が増加する分燃焼初期での無限増倍率が減少し、逆に本数を減少させると、燃焼初期での無限増倍率が増大する(破線参照)。 また、混入する可燃性毒物の濃度の増減によっても特性の制御が可能であり、濃度を増加させれば、可燃性毒物の燃え尽きる時期を遅らせることが可能になるため、無限増倍率の最大値を低下させることができ(一点鎖線参照)、逆に濃度を減少させれば、無限増倍率の最大値を増加させることができる。 これら可燃性毒物入り燃料棒本数の増減と可燃性毒物濃度の増減という2つを組み合わせにより、炉心の余剰反応度や軸方向出分布を適切に制御することが可能となる。

    【0004】(2)MOX燃料 ところで、近年、原子力発電所の核燃料リサイクルを図る観点から、再処理によって使用済み燃料から取り出されたプルトニウムをウランと混合し、ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(以下適宜、MOX燃料という)として、軽水炉で利用することが提唱されている。 この際、経済性の向上のために、MOX燃料の高燃焼度化(例えば、取り出し平均燃焼度40GWd/t以上)や炉心へのMOX燃料装荷率増加が考えられている。 ここにおいて、MOX燃料は、その核分裂性物質であるプルトニウム239やプルトニウム241の熱中性子吸収断面積がウラン235より大きいこと、及びプルトニウム240による中性子の吸収がウラン238より大きいこと等により、ウラン燃料よりも熱中性子の割合が減少し、中性子スペクトルが硬くなるという性質がある。 ここで、可燃性毒物の燃焼は中性子スペクトルに強く依存しており、中性子平均エネルギーが低く(中性子スペクトルが軟らかく)なるほど燃焼が進行して中性子吸収効果が大きくなる一方、中性子スペクトルが硬くなるほど中性子吸収効果が小さくなる。 そのため、MOX燃料を備えたMOX燃料集合体では、ウラン燃料のみを備えていたウラン燃料集合体よりも可燃性毒物の中性子吸収効果が低下する。 したがって、MOX燃料集合体においては、上記の点に配慮して、通常のウラン燃料集合体における可燃性毒物の配置をさらに改良し適正化する必要がある。

    【0005】(3)MOX燃料集合体 ここで、MOX燃料集合体の場合、MOX燃料棒に可燃性毒物を混入しようとすると燃料の成型が複雑となり、
    技術上の困難やコスト増大等を招くため、通常、MOX
    燃料棒とウラン燃料棒とを並存させ、ウラン燃料棒にのみ可燃性毒物を混入する。 また、MOX燃料棒においてプルトニウム富化度を軸方向に分布させようとすると同様に燃料の成型が複雑になることから、通常、MOX燃料棒のプルトニウム富化度は軸方向一様とする。 すなわち、MOX燃料集合体において余剰反応度や軸方向出力分布の制御を行うためには、通常、ウラン燃料棒に可燃性毒物を含有させるとともに、必要に応じて、そのウラン燃料棒において軸方向にウラン濃縮度分布や可燃性毒物濃度分布を設ける。 このような燃料集合体の例としては、例えば特開昭63−108294公報記載のMOX
    料集合体がある。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】(4)高燃焼度化・M
    OX装荷率増加及び富荷度種類数低減のニーズ ところで、このようなMOX燃料について、経済性の向上のために高燃焼度化や炉心への装荷率増加が考えられている。 まず、高燃焼度化を図るためには燃料の持つ反応度を高める必要があるが、この増大した反応度を抑制するためには、可燃性毒物を混入するウラン燃料棒の本数を増加させる必要がある。 そのため、MOX燃料装荷率が低減してしまうという損失が生じる。 また、反応度を高めるためにMOX燃料のプルトニウム富化度を増加させると、中性子スペクトルの硬化がさらに増す傾向となるため、これによっても可燃性毒物入りウラン燃料棒の本数を増加させる必要が生じし、MOX燃料装荷率が低減する。 したがって、MOX燃料集合体において高燃焼度化・MOX燃料装荷率増大により経済性向上を図りつつ余剰反応度を制御するためには、最も効果的な位置に必要最小限の可燃性毒物入り燃料棒を配置する必要がある。 またこのとき、成形コスト低減の観点から、MO
    X燃料の富荷度種類数を極力減らしたいというニーズもある。

    【0007】ここで、以上のような点にある程度配慮したMOX燃料集合体の公知技術として、例えば特開平4
    −220596号公報記載のものがある。 このMOX燃料集合体は、ガドリニア入りウラン燃料棒を、9行9列正方格子状配列中の4隅に隣接する位置と、4隅のうち3つとに配置することにより、可燃性毒物入りウラン燃料棒の本数を11本に低減してMOX燃料装荷率を比較的大きく確保し、かつ、MOX燃料棒の富化度種類数は3種類にまで低減している。 しかしながら、ガドリニア入りウラン燃料棒を4つのコーナー付近に密集して配置し、各コーナーごとに密集する合計4つのガドリニア入りウラン燃料棒群を形成している。 そのため、各群において、ある1本のガドリニア入りウラン燃料棒の近傍では、そのガドリニアにより比較的低レベルの熱中性子がガドリニアに吸収されて周囲の中性子スペクトルが硬くなり、これによってその群の他のガドリニア入りウラン燃料棒の吸収効果は薄くなっている。 したがって、トータルで見るとガドリニア入りウラン燃料棒の中性子吸収効果が必ずしも十分に発揮されておらず、ガドリニア入りウラン燃料棒の本数低減に関しまだ改善の余地がある。 また、富荷度種類数を2種類にまで減らすことはできない。

    【0008】本発明の目的は、高燃焼度化を図りつつ、
    可燃性毒物入りウラン燃料棒の本数を必要最小限の数まで低減して大きなMOX燃料装荷率を確保し、かつ、M
    OX燃料棒の富化度種類数を低減して成形コストを低減できるMOX燃料集合体を提供することにある。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成するために、本発明は、プルトニウム酸化物及びウラン酸化物を充填した複数のMOX燃料棒と、ウラン酸化物を充填し可燃性毒物を含有した複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒とn行n列の正方格子状に配列したMOX燃料集合体において、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒は、前記正方格子状配列の4隅位置に配置された第1
    の燃料棒と、前記正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置又は各辺中点に最も近い格子位置に配置された第2の燃料棒とを含む。 一般に、沸騰水型原子炉の燃料集合体においては、減速材である水に近い燃料棒ほど熱中性子束が大きく、逆に他の燃料棒に取り囲まれている燃料棒ほど熱中性子束が小さくなるので、正方格子状配列最外周の燃料棒は特に熱中性子束が大きくなる。 その最外周の中でも、正方格子状配列の隅になるほど大きな水ギャップ領域が近くに存在することから、熱中性子束は正方格子状配列の4隅位置が最も大きくなるが、このとき、4隅より離れた、正方格子状配列最外周部分が形成する4辺の各辺中点近傍の格子位置ではあまり熱中性子束は変わらないが、4隅に近づくほど急激に増大する傾向を示す。 このような熱中性子束の差に応じ、通常、MOX燃料集合体では、局所出力ピーキングを減少して出力分布の平坦化を図り熱的余裕を確保する観点から、水に近い燃料棒のプルトニウム富化度を比較的低くし、水から遠い燃料棒のプルトニウム富化度を比較的高くする等の富化度分布をつけることが行われる。 このとき、正方格子状配列の最外周では、上記したような正方格子状配列の4隅に近づくほど急激に熱中性子束が大きくなる特性に対応して、少なくとも4隅位置のMOX燃料棒のプルトニウム富荷度を、それ以外の位置のMOX燃料棒のプルトニウム富荷度と区別された最も低い富荷度とし、合計で少なくとも2種類のプルトニウム富荷度とすることが多い。 ところで、可燃性毒物の燃焼は中性子スペクトルに強く依存し、中性子平均エネルギーが低く(中性子スペクトルが軟らかく)なるほど燃焼が進行して中性子吸収効果が大きくなる。 したがって、中性子平均エネルギーが比較的低い熱中性子束が最も大きい場所ほど、可燃性毒物の中性子吸収効果は有効に発揮される。 そこで、本発明においては、最も熱中性子束が大きい正方格子状配列の4隅位置に、可燃性毒物入りウラン燃料棒(第1の燃料棒及び第2の燃料棒)をそれぞれ配置する。 これにより、これら4つの可燃性毒物入りウラン燃料棒が中性子吸収効果を最も有効に発揮することができる。 また、MOX燃料棒でなくウラン燃料棒とすることで、4隅位置のMOX燃料棒のために1種類の富荷度(最低富荷度)が必要であったのを省略することができるので、富荷度種類数を1種類低減することができる。 一方、高燃焼度化を図る場合には増大した反応度を抑制するために4隅位置以外にさらに可燃性毒物入りウラン燃料棒を配置する必要があるが、上記のように熱中性子束が最も大きい場所ほど可燃性毒物の中性子吸収効果が有効に発揮されるという観点からは、従来構造のように、4隅位置の次に熱中性子束が大きい4隅位置隣接位置に配置するのが好ましいことになる。 しかしながら、可燃性毒物入り燃料棒を近接して密集配置すると、ある1本の可燃性毒物入りウラン燃料棒の近傍では、その可燃性毒物により比較的低レベルの熱中性子が吸収されて周囲の中性子スペクトルが硬くなり、これによって他の可燃性毒物入りウラン燃料棒の吸収効果は薄くなり、トータルで見ると可燃性毒物入りウラン燃料棒の中性子吸収効果が必ずしも十分に発揮されないという弊害が生じる。 そこで、本発明においては、
    可燃性毒物入りウラン燃料棒を、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置又は各辺中点に最も近い格子位置に配置する。 これにより、正方格子状配列最外周部分において、可燃性毒物入りウラン燃料棒は、4隅位置それぞれと、4辺の各辺中点付近それぞれとの、合計8箇所に分散して存在することとなるので、これらが互いに中性子吸収効果を有効に発揮することができる。 以上のように、本発明においては、可燃性毒物入りウラン燃料棒を、トータル的にみて中性子吸収効果が最も効果的に発揮されるように配置するので、その本数を必要最小限にすることができる。 したがって、
    例えば取り出し平均燃焼度40GWd/t以上といった高燃焼度化を図る場合にも可燃性毒物入りウラン燃料棒の本数を十分に低減し、MOX燃料装荷率を大きく確保することができる。 また、4隅位置に可燃性毒物入りウラン燃料棒を配置するので、MOX燃料棒の富荷度種類数を例えば3種類以下に低減することができる。 したがって、成形コストを低減することができる。

    【0010】(2)上記(1)において、好ましくは、
    前記正方格子状配列中に設けられた少なくとも1本の水ロッドをさらに有し、かつ、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒は、前記水ロッドに隣接する格子位置に配置された第3の燃料棒を含む。 熱中性子束の大きい水ロッド隣接位置にも可燃性毒物入りウラン燃料棒(第3の燃料棒)を配置することにより、それらの可燃性毒物の中性子吸収効果を有効に発揮させることができる。 したがって、さらに可燃性毒物本数の低減を図ることができる。

    【0011】(3)上記(1)において、また好ましくは、前記複数のMOX燃料棒は、燃料有効長が他のものよりも短い複数の第4の燃料棒を含んでおり、かつ、これら複数の第4の燃料棒を、前記正方格子状配列の最外周から2層目で前記第1の燃料棒に最も近い格子位置及び前記第2の燃料棒に最も近い格子位置に配置する。 これにより、第1及び第2の燃料棒の正方格子状配列内側に広い水の領域を作り出し、さらに中性子スペクトルを軟らかくすることができるので、それら第1及び第2の燃料棒の可燃性毒物の中性子吸収効果をさらに発揮させることができる。 したがって、さらに可燃性毒物本数の低減を図ることができる。

    【0012】(4)上記(1)において、また好ましくは、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒に備えられたウランは、濃縮ウランである。 この場合、MOX燃料集合体内おいて、MOX燃料棒と可燃性毒物入りウラン燃料棒との反応度差を比較的小さくできるので、MOX
    燃料棒のプルトニウム富化度の種類を例えば2種類以下とすることが可能となる。

    【0013】(5)上記(1)において、また好ましくは、前記複数の可燃性毒物入りウラン燃料棒に備えられたウランは、天然ウラン又は燃料再処理工程において回収された回収ウランである。 この場合、MOX燃料集合体内おいて、MOX燃料棒と可燃性毒物入りウラン燃料棒との反応度差が比較的大きくなるが、それでも、MO
    X燃料棒のプルトニウム富化度の種類を例えば3種類以下とすることが可能である。

    【0014】(6)上記(1)において、また好ましくは、前記第1の燃料棒のウラン濃縮度は、前記第2の燃料棒のウラン濃縮度よりも低くなっている。

    【0015】(7)上記(1)において、また好ましくは、前記第1の燃料棒の可燃性毒物濃度は、前記第2の燃料棒の可燃性毒物濃度より高くなっている。

    【0016】(8)上記(1)において、また好ましくは、n≧9である。

    【0017】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。 本発明の第1の実施形態を図1〜
    図3により説明する。 本実施形態によるMOX燃料集合体の全体構造を表す側断面図を図2に、図2中I−I断面による横断面図を図1(a)に、各種燃料棒の軸方向プルトニウム富化度・ウラン濃縮度分布を表す説明図を図1(b)に示す。

    【0018】これら図1(a)、図1(b)、及び図2
    において、本実施形態による燃料集合体1は、核分裂性物質を焼結した燃料ペレットを封入した多数の燃料棒2
    と、燃料集合体中央部の中性子スペクトルを改善する中性子減速棒として設けられ、冷却材流路を形成する中空管である水ロッド3と、燃料棒2及び水ロッド3を軸方向複数箇所で適切な間隔に保持するスペーサ4と、これら燃料バンドルを上端及び下端でそれぞれ保持する上部タイプレート5および下部タイプレート6とを備えており、それらのまわりを四角筒型のチャンネルボックス7
    で取り囲んでいる。

    【0019】水ロッド3は、燃料集合体径方向の熱中性子束平坦化を目的に燃料集合体中央部の7本の燃料棒2
    を置き換えるように配置されており、燃料物質を充填せず、内部を沸騰しない冷却水が通過するようになっている。

    【0020】チャンネルボックス7は、上部タイプレート5に取り付けられており、これに隣接するように横断面十字型の制御棒8が挿入されるようになっている。

    【0021】燃料棒2は、全部で74本が9行9列の正方格子状に配列されている。 各燃料棒2は、特に詳細を図示しないが、上部端栓及び下部端栓により両端を密封された被覆管内に多数の燃料ペレット(プルトニウム酸化物及びウラン酸化物、もしくはウラン酸化物)を充填し、被覆管内のガスプレナム領域に配置されたスプリングでそれら燃料ペレットを上下に押圧した構造となっている。 また各燃料棒2は、ペレットの種類や燃料有効長が互いに異なる5種類が配置されており、それぞれ燃料棒記号1,2,3,4,5で表す。

    【0022】燃料棒記号1,2,3の燃料棒2は、ペレットとして、プルトニウム酸化物及びウラン酸化物からなるMOX燃料ペレットを充填するMOX燃料棒である。 このMOX燃料ペレットは、燃料物質であるPuO
    2及び燃料母材であるUO2にて構成され、核分裂物質である239Pu、241Pu及び235Uを含んでいる。 このとき燃料棒記号1,2の燃料棒2のプルトニウム富化度は、図1(b)に示すように、燃料有効長の全域(下端基準0/24ノード〜23/24ノード部分)
    において軸方向に一様に、それぞれA[wt%],B
    [wt%](但しA>B)となっている。 また燃料棒記号3の燃料棒は、燃料有効長が他のものよりも短い部分長燃料棒(短尺燃料棒)となっており、プルトニウム富化度は、その燃料有効長の全域(下端基準1/24ノード〜15/24ノード部分)において軸方向に一様にB
    [wt%]となっている。 燃料棒記号4,5の燃料棒2
    は、ペレットとして、濃縮ウラン酸化物に可燃性毒物としてのガドリニアを添加したガドリニア入りウラン燃料ペレットを充填するガドリニア入りウラン燃料棒である。 このガドリニア入りウラン燃料ペレットは、燃料物質であるUO2及びこれに含有した可燃性毒物であるガドリニアにて構成され、核分裂物質である235Uを含んでいる。 このとき燃料棒記号4,5の燃料棒2のウラン濃縮度は、図1(b)に示すように、燃料有効長の全域(下端基準0/24ノード〜24/24ノード部分)
    において軸方向に一様に、それぞれE[wt%],D
    [wt%](但しD>E)となっている。 またガドリニア濃度は、それぞれG[wt%],H[wt%](但しG>H)となっている。

    【0023】このような燃料棒2は、燃料棒記号1が3
    2本、燃料棒記号2が24本、燃料棒板棒3が8本、燃料棒記号4が4本、燃料棒記号5が6本、それぞれ図1
    (a)に示すように配置されている。 すなわち、ガドリニア入りウラン燃料棒である燃料棒記号4,5の燃料棒2のうち、ウラン濃縮度が低くガドリニア濃度が高い燃料棒記号4の燃料棒2は、正方格子状配列の4隅位置にそれぞれ1本ずつ配置され、ウラン濃縮度が高くガドリニア濃度が低い燃料棒記号5の燃料棒2は、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置にそれぞれ1本ずつ4本と、2本の水ロッド3,3に挟まれるように隣接する位置に2本が配置されている。

    【0024】また、上記以外の格子位置には、MOX燃料棒である燃料棒記号1,2,3の燃料棒2が配置されている。 すなわち、それら燃料棒記号1,2,3の燃料棒2のうち、プルトニウム富化度が低い燃料棒記号2の燃料棒2が、熱中性子束が高く出力が高くなる正方格子状配列の最外周部分に配置され、これによって燃焼初期の局所出力ピーキングを抑えるようになっている。 また部分長燃料棒である燃料棒記号3の燃料棒2が、正方格子状配列の最外周から2層目であってかつ燃料棒記号4,5の燃料棒2に最も近い格子位置に配置されている。 その他の位置は、すべてプルトニウム富化度が高い燃料棒記号1の燃料棒2が配置されている。 なお、上記構成において、燃料棒記号4の燃料棒2が、正方格子状配列の4隅位置に配置された第1の燃料棒を構成し、燃料棒記号5の燃料棒2が、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置に配置された第2
    の燃料棒及び水ロッドに隣接する格子位置に配置された第3の燃料棒を構成し、燃料棒記号3の燃料棒2が、燃料有効長が他のものよりも短い第4の燃料棒を構成する。

    【0025】次に、以上のように構成した本実施形態の作用を説明する。 (1)正方格子状配列最外周でのガドリニア入りウラン燃料棒の配置による作用 燃料集合体1においては、通常の沸騰水型原子炉の燃料集合体と同様、減速材である水に近い燃料棒2ほど熱中性子束が大きく、逆に他の燃料棒2に取り囲まれている燃料棒2ほど熱中性子束が小さくなるので、正方格子状配列最外周の燃料棒2は特に熱中性子束が大きくなる。
    その最外周の中でも、正方格子状配列の隅になるほど大きな水ギャップ領域が近くに存在することから、熱中性子束は正方格子状配列の4隅位置が最も大きくなる。 このとき、4隅より離れた、正方格子状配列最外周部分が形成する4辺の各辺中点近傍の格子位置ではあまり熱中性子束は変わらないが、4隅に近づくほど急激に増大する傾向を示すことが知られている。 このような熱中性子束の差に応じる形で、従来のMOX燃料集合体では、局所出力ピーキングを減少して出力分布の平坦化を図り熱的余裕を確保する観点から、通常、水に近い燃料棒のプルトニウム富化度を比較的低くし、水から遠い燃料棒のプルトニウム富化度を比較的高くする等の富化度分布をつけることが行われている。 このとき、正方格子状配列の最外周では、上記したような正方格子状配列の4隅に近づくほど急激に熱中性子束が大きくなる特性に対応して、少なくとも4隅位置のMOX燃料棒のプルトニウム富荷度を、それ以外の位置のMOX燃料棒のプルトニウム富荷度と区別された最も低い富荷度とし、合計で2種類以上の富荷度とすることが多い。 ところで、一般に、
    ガドリニア等の可燃性毒物の燃焼は中性子スペクトルに強く依存し、中性子平均エネルギーが低く(中性子スペクトルが軟らかく)なるほど燃焼が進行して中性子吸収効果が大きくなることが知られている。 したがって、中性子平均エネルギーが比較的低い熱中性子束が最も大きい場所ほど、可燃性毒物の中性子吸収効果は有効に発揮される。 そこで、本実施形態の燃料集合体1においては、最も熱中性子束が大きい正方格子状配列の4隅位置に、ガドリニア入りウラン燃料棒である燃料棒記号4の燃料棒2を配置する。 これにより、これら4つの燃料棒2(燃料棒記号4)が中性子吸収効果を最も有効に発揮することができる。 また、MOX燃料棒でなくウラン燃料棒とすることで、従来、4隅位置のMOX燃料棒のために1種類の富荷度(最低富荷度)が必要であったのを省略することができるので、富荷度種類数を1種類低減することができる。 一方、高燃焼度化を図る場合には増大した反応度を抑制するために4隅位置以外にさらに可燃性毒物入りウラン燃料棒を配置する必要があるが、上記のように熱中性子束が最も大きい場所ほど可燃性毒物の中性子吸収効果が有効に発揮されるという観点からは、特開平4−220596号に開示された従来構造のように、4隅位置の次に熱中性子束が大きい4隅位置隣接位置にガドリニア入りウラン燃料棒を配置するのが好ましいことになる。 しかしながら、ガドリニア入り燃料棒を近接して密集配置すると、ある1本のガドリニア入りウラン燃料棒の近傍では、そのガドリニアにより比較的低レベルの熱中性子が吸収されて周囲の中性子スペクトルが硬くなり、これによって他のガドリニア入りウラン燃料棒の吸収効果は薄くなり、トータルで見るとガドリニア入りウラン燃料棒の中性子吸収効果が必ずしも十分に発揮されないという弊害が生じる。 そこで、本実施形態においては、ガドリニア入りウラン燃料棒である燃料棒記号5の燃料棒2を、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置に配置する。 これにより、図1(a)に示すように、正方格子状配列最外周部分において、可燃性毒物入りウラン燃料棒は、4隅位置それぞれと(燃料棒記号4)、4辺の各辺中点付近それぞれ(燃料棒記号5)との、合計8箇所に分散して存在することとなるので、これらがすべて中性子吸収効果を有効に発揮することができる。

    【0026】(2)水ロッド隣接位置へのガドリニア入りウラン燃料棒の配置による作用 中性子束の大きい水ロッド3の隣接位置にもガドリニア入りウラン燃料棒である燃料棒記号5の燃料棒2を配置することにより、それらの可燃性毒物の中性子吸収効果についても有効に発揮させることができる。

    【0027】(3)部分長燃料棒配置による作用 部分長燃料棒である燃料棒記号3の燃料棒2を、正方格子状配列最外周から2層目のうち、最外周にあるガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号4,5)に最も近い格子位置に配置することにより、それら燃料棒2(燃料棒記号4,5)の正方格子状配列内側に広い水の領域を作り出し、さらに中性子スペクトルを軟らかくすることができるので、それら燃料棒2(燃料棒記号4,5)
    のガドリニアの中性子吸収効果をさらに発揮させることができる。

    【0028】(4)ウランペレットに濃縮ウランを用いることによる作用 上記したように、一般にMOX燃料集合体では、局所出力ピーキングを減少して出力分布の平坦化を図り熱的余裕を確保する観点から、熱中性子束の差に応じる形で、
    通常、水に近い燃料棒のプルトニウム富化度を比較的低くし、水から遠い燃料棒のプルトニウム富化度を比較的高くする等の富化度分布をつけることが行われている。
    そのため、MOX燃料棒の富化度種類数の低減を図ろうとする場合、熱中性子束の差にかかわらず同一の富化度となる場合が多くなり、各MOX燃料棒の出力差のばらつきが大きくなって局所出力ピーキングが増大する傾向となる。 また、MOX燃料棒とウラン燃料棒とでは、M
    OX燃料棒のほうが出力が大きくなるが、その出力差が大きくなることによっても局所出力ピーキングが増大する傾向となる。 すなわち、ウラン燃料棒のウラン濃縮度が低いとMOX燃料棒との出力差が大きくなり、すべての燃料棒における出力差が一層拡大するため、一定の局所出力ピーキングを維持するにはMOX燃料棒の富化度種類数を多めに設定せざるを得なくなる。 逆に、ウラン燃料棒のウラン濃縮度が高いとMOX燃料棒との出力差が小さくなって全燃料棒における出力差が縮小するため、MOX燃料棒の富化度種類数を少なくすることができる。 このことを図3により説明する。 図3は、ガドリニア入り燃料棒のウラン濃縮度をパラメータとした局所出力ピーキングとプルトニウム富化度種類数との関係の一例を示したものである。 この図3において、はガドリニア入りウラン燃料棒のウランが濃縮ウランの場合(235Uの濃縮度が例えば数%)、はガドリニア入りウラン燃料棒のウランが回収ウランまたは天然ウランの場合(235Uの濃縮度が例えば1%程度以下)を示している。 例えばある局所出力ピーキングを実現するために、濃縮ウランを用いたにおいて必要なプルトニウム富化度種類数のほうが、回収ウラン又は天然ウランを用いたにおいて必要なプルトニウム富化度種類数よりも、1種類少なくてすむことがわかる。 例えば、濃縮ウランを用いたにおいて必要なプルトニウム富化度種類数が2種類であった場合(図3中Aで示す)、回収ウラン又は天然ウランを用いたにおいて必要なプルトニウム富化度種類数は3種類となる(図3中Bで示す)。 本実施形態においては、ガドリニア入りウラン燃料棒である燃料棒記号4,5の燃料棒2に含まれるウランとして、濃縮度E,Dの濃縮ウランを用いる。 これにより、
    MOX燃料棒2(燃料棒記号1,2,3)のプルトニウム富化度種類数をA,Bの2種類としても、所定の局所出力ピーキングを実現可能となっている。

    【0029】以上説明したように、本実施形態によれば、ガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号4,
    5)を、トータル的にみて中性子吸収効果が最も効果的に発揮されるように配置するので、その本数を必要最小限の10本にすることができる。 したがって、例えば取り出し平均燃焼度40GWd/t以上といった高燃焼度化を図る場合にもガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号4,5)の本数を十分に低減し、MOX燃料装荷率を大きく確保することができる。 また、MOX燃料棒2(燃料棒記号1,2,3)の富荷度種類数をA,Bの2種類に低減することができるので、成形コストを低減することができる。

    【0030】本発明の第2の実施形態を図4により説明する。 本実施形態は、ガドリニア入りウラン燃料棒のウランとして回収ウラン又は天然ウランを用いた場合の実施形態である。 第1の実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。 本実施形態によるM
    OX燃料集合体の要部構造を表す横断面図を図4(a)
    に、各種燃料棒の軸方向プルトニウム富化度・ウラン濃縮度分布を表す説明図を図4(b)に示す。 この図4
    (a)(b)は、第1の実施形態の図1(a)(b)にそれぞれ対応する図である。

    【0031】これら図4(a)及び図4(b)において、燃料棒2は、全部で74本が9行9列の正方格子状に配列されている。 各燃料棒2は、ペレットの種類や燃料有効長が互いに異なる6種類が配置されており、それぞれ燃料棒記号1,2,3,4,5,6で表す。

    【0032】燃料棒記号1,2,3,4の燃料棒2はM
    OX燃料棒である。 燃料棒記号1,2,3の燃料棒2のプルトニウム富化度は、図4(b)に示すように、燃料有効長の全域(下端基準0/24ノード〜23/24ノード部分)において軸方向に一様に、それぞれA[wt
    %],B[wt%],C[wt%](但しA>B>C)
    となっている。 また燃料棒記号4の燃料棒2は、燃料有効長が他のものよりも短い部分長燃料棒(短尺燃料棒)
    となっており、プルトニウム富化度は、その燃料有効長の全域(下端基準1/24ノード〜15/24ノード部分)において軸方向に一様にB[wt%]となっている。 燃料棒記号5,6の燃料棒2はガドリニア入りウラン燃料棒である。 それぞれのウランは、いわゆる回収ウラン又は天然ウランであり、その濃縮度は、図4(b)
    に示すように、燃料有効長の全域(下端基準0/24ノード〜24/24ノード部分)において軸方向に一様にともにF[wt%]となっている(但しFは例えば1以下)。 またガドリニア濃度は、それぞれG[wt%],
    H[wt%](但しG>H)となっている。

    【0033】このような燃料棒2は、燃料棒記号1が3
    2本、燃料棒記号2が16本、燃料棒板棒3が8本、燃料棒記号4が8本、燃料棒記号5が4本、それぞれ図4
    (a)に示すように配置されている。 すなわち、ガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号5,6)は、それぞれ、第1の実施形態の燃料棒記号4,5の燃料棒2と同様、正方格子状配列の4隅位置と、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置及び2
    本の水ロッド3,3に隣接する位置とに配置されている。

    【0034】また、残りのMOX燃料棒2(燃料棒記号1,2,3,4)のうち、プルトニウム富化度が最も低い燃料棒記号3の燃料棒2が、熱中性子束が高く出力が高くなる正方格子状配列の最外周部分の中でもさらに熱中性子束が高い側である4隅隣接位置に配置されており、残りの最外周部分の格子位置にその次にプルトニウム富化度が低い燃料棒記号2の燃料棒2が配置されており、これらによって燃焼初期の局所出力ピーキングを抑えるようになっている。 また、部分長燃料棒である燃料棒記号4の燃料棒2は、第1の実施形態の燃料棒記号3
    の燃料棒2同様、正方格子状配列の最外周から2層目であってかつ燃料棒記号5,6の燃料棒2に最も近い格子位置に配置されている。 その他の位置は、すべてプルトニウム富化度が最も高い燃料棒記号1の燃料棒2が配置されている。 なお、上記構成において、燃料棒記号5の燃料棒2が、正方格子状配列の4隅位置に配置された第1の燃料棒を構成し、燃料棒記号6の燃料棒2が、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点の格子位置に配置された第2の燃料棒及び水ロッドに隣接する格子位置に配置された第3の燃料棒を構成し、燃料棒記号4の燃料棒2が、燃料有効長が他のものよりも短い第4の燃料棒を構成する。

    【0035】以上のように構成した本実施形態によっても、上記第1の実施形態と同様の効果を得る。 すなわち、高燃焼度化を図る場合にもガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号4,5)の本数を10本まで低減し、MOX燃料装荷率を大きく確保することができる。
    また、MOX燃料棒2(燃料棒記号1,2,3,4)の富荷度種類数を低減することができる。 なおこのとき、
    第1の実施形態と異なり、ガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号4,5)のウランとして濃縮度の低い回収ウラン又は天然ウランを用いるため、前述した図3で説明した原理によりMOX燃料棒2(燃料棒記号1,
    2,3)の富荷度種類数がA,B,Cと第1の実施形態よりは増えるが、これら3種類まで低減することはできるので、その限りにおいては成形コストを低減することができる。

    【0036】本発明の第3の実施形態を図5により説明する。 本実施形態は、燃料棒を10行10列に配列した場合の実施形態である。 第1の実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。 本実施形態によるMOX燃料集合体の要部構造を表す横断面図を図5(a)に、各種燃料棒の軸方向プルトニウム富化度・
    ウラン濃縮度分布を表す説明図を図5(b)に示す。 これら図5(a)(b)は、第1の実施形態の図1(a)
    (b)にそれぞれ対応する図である。

    【0037】これら図5(a)及び図5(b)において、燃料棒2は、全部で92本が10行10列の正方格子状に配列されており、また2本の水ロッド3が燃料棒2の8本分のスペースにそれらを置き換えるように配置されている。 各燃料棒2は、ペレットの種類や燃料有効長が互いに異なる5種類(燃料棒記号1,2,3,4,
    5)があるが,その軸方向プルトニウム富化度・ウラン濃縮度分布等は、図1(b)に示した第1の実施形態の燃料棒2(燃料棒記号1,2,3,4,5)と全く同一であるので説明を省略する。

    【0038】これら燃料棒2は、燃料棒記号1が42
    本、燃料棒記号2が24本、燃料棒板棒3が12本、燃料棒記号4が4本、燃料棒記号5が10本、それぞれ図5(a)に示すように配置されている。 ガドリニア入りウラン燃料棒である燃料棒記号4,5の燃料棒2のうち、ウラン濃縮度が低くガドリニア濃度が高い燃料棒記号4の燃料棒2は、第1の実施形態同様、正方格子状配列の4隅位置にそれぞれ1本ずつ配置されている。 一方、ウラン濃縮度が高くガドリニア濃度が低い燃料棒記号5の燃料棒2は、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点に最も近い2つの格子位置に2本ずつ8本と、2本の水ロッド3,3に挟まれるように隣接する位置に2本が配置されている。

    【0039】また、残りのMOX燃料棒2(燃料棒記号1,2,3)のうち、プルトニウム富化度が低い燃料棒記号2の燃料棒2が、第1の実施形態同様、熱中性子束が高く出力が高くなる正方格子状配列の最外周部分に配置されており、これによって燃焼初期の局所出力ピーキングを抑えるようになっている。 また、部分長燃料棒である燃料棒記号3の燃料棒2が、第1の実施形態同様、
    正方格子状配列の最外周から2層目であってかつ燃料棒記号4,5の燃料棒2に最も近い格子位置に配置されている。 その他の位置は、すべてプルトニウム富化度が高い燃料棒記号1の燃料棒2が配置されている。 なお、上記構成において、燃料棒記号4の燃料棒2が、正方格子状配列の4隅位置に配置された第1の燃料棒を構成し、
    燃料棒記号5の燃料棒2が、正方格子状配列の最外周部分が形成する4辺の各辺中点に最も近い格子位置に配置された第2の燃料棒及び水ロッドに隣接する格子位置に配置された第3の燃料棒を構成し、燃料棒記号3の燃料棒2が、燃料有効長が他のものよりも短い第4の燃料棒を構成する。

    【0040】以上のように構成した本実施形態によっても、上記第1の実施形態と同様、高燃焼度化を図る場合にもガドリニア入りウラン燃料棒2(燃料棒記号4,
    5)の本数を十分に低減し、MOX燃料装荷率を大きく確保することができる。 また、MOX燃料棒2(燃料棒記号1,2,3)の富荷度種類数をA,Bの2種類に低減することができるので、成形コストを低減することができる。

    【0041】

    【発明の効果】本発明によれば、高燃焼度化を図りつつ、可燃性毒物入りウラン燃料棒の本数を必要最小限の数まで低減して大きなMOX燃料装荷率を確保し、かつ、MOX燃料棒の富化度種類数を低減して成形コストを低減できる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の第1の実施形態によるMOX燃料集合体の要部横断面図、及び各種燃料棒の軸方向プルトニウム富化度・ウラン濃縮度分布を表す説明図である。

    【図2】図1に示したMOX燃料集合体の全体構造を表す側断面図である。

    【図3】ガドリニア入り燃料棒のウラン濃縮度をパラメータとした局所出力ピーキングとプルトニウム富化度種類数との関係の一例を示した図である。

    【図4】本発明の第2の実施形態によるMOX燃料集合体の要部構造を表す横断面図、及び各種燃料棒の軸方向プルトニウム富化度・ウラン濃縮度分布を表す説明図である。

    【図5】本発明の第3の実施形態によるMOX燃料集合体の要部構造を表す横断面図、及び各種燃料棒の軸方向プルトニウム富化度・ウラン濃縮度分布を表す説明図である。

    【図6】可燃性毒物の一種であるガドリニアを混入した燃料集合体の無限増倍率の燃焼変化の一例を示した図である。

    【符号の説明】

    1 燃料集合体 2 燃料棒 3 水ロッド

    フロントページの続き (72)発明者 藤田 聡志 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 笹川 勝 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 国分 毅彦 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

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