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Nonlinear optical device

阅读:751发布:2024-02-08

专利汇可以提供Nonlinear optical device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To enable high speed moving without decreasing an exciton absorption peak intensity and without damaging nonlinear optical properties by having almost the same tunneling time of hole as electrons and having strong confinement of electrons in an active layer. CONSTITUTION:The device is provided with a longitudinal structure pn type superlattice SL in which a first material layer A1, a second or third material layer A2 being a quantum well containing p type impurities, a fourth material layer B2 being a potential barrier only to electrons a first material layer A3, a second material layer A4 being an active layer of the quantum layer and having the thickness capable of existing of two dimensional excitons, a first material layer A5 and a second or third material layer A6 being a quantum well containing (n) type impurities are respectively laminated to form one cycle. Energy difference between a first quantum level of an electron and a first quantum level of a hole generated in the second or third material layer A2 and A6 is larger than the energy difference between the first quantum level of an electron and the first quantum level of a hole generated in the second material layer A4.,下面是Nonlinear optical device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】第一の禁制帯をもち電子と正孔に対し電位障壁として作用し正孔が充分にトンネリング可能な厚さを有する第一の物質層A1及び前記第一の物質層A1に隣接して形成され且つ第四の禁制帯をもつと共に電子に対してのみ電位障壁として作用する第四の物質層B1及び前記第四の物質層B1に隣接して形成され且つ第二或いは第三の禁制帯をもつと共にp型不純物がドーピングされ電子と正孔に対する量子井戸として作用する第二或いは第三の物質層A2及び前記第二或いは第三の物質層A2に隣接して形成され且つ第四の禁制帯をもつと共に電子に対してのみ電位障壁として作用する第四の物質層B2及び前記第四の物質層B2に隣接して形成され且つ第一の禁制帯をもつと共に電子と正孔に対して電位障壁として作用し正孔が充分にトンネリング可能な厚さを有する第一の物質層A3及び前記第一の物質層A3に隣接して形成され且つ第二の禁制帯をもつと共に電子と正孔に対する量子井戸として作用する能動層であって二次元励起子が存在し得る厚さを有する第二の物質層A4及び前記第二の物質層A4に隣接して形成され且つ第一の禁制帯をもつと共に電子と正孔に対して電位障壁として作用し電子が充分にトンネリング可能な厚さを有する第一の物質層A5及び前記第一の物質層A5に隣接して形成され且つ第二或いは第三の禁制帯をもつと共にn型不純物がドーピングされ電子及び正孔に対する量子井戸として作用する第二或いは第三の物質層A6の各物質層が積層されて一周期をなす縦構造pn型超格子を備え、且つ、前記した第二或いは第三の物質層A2及び第二或いは第三の物質層A6にそれぞれ生成される電子と正孔の第一量子準位間のエネルギ差が前記した第二の物質層A
    4に生成される電子と正孔の第一量子準位間のエネルギ差に比較して大であることを特徴とする非線型光学装置。
  • 【請求項2】第四の物質層B2及び第一の物質層A3の位置を入れ替え第一の物質層A3と第二或いは第三の物質層A2を且つ第四の物質層B2と第二の物質層A4をそれぞれ隣接させてなることを特徴とする請求項1記載の非線型光学装置。
  • 【請求項3】第四の物質層B1と第一の物質層A1との位置を入れ替え第一の物質層A1と第二或いは第三の物質層A2を且つ第四の物質層B1と第二の物質層A4をそれぞれ隣接させてなることを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の非線型光学装置。
  • 【請求項4】第二或いは第三の物質層A2から正孔を且つ第二或いは第三の物質層A6から電子をそれぞれ除去する為に縦構造pn型超格子をライン状或いは網目状に区分すると共に前記縦構造pn型超格子の表面側から裏面側にまで達して再結合中心の作用をする欠陥層が形成されてなることを特徴とする請求項1或いは請求項2或いは請求項3記載の非線型光学装置。
  • 【請求項5】第二或いは第三の物質層A2から正孔を且つ第二或いは第三の物質層A6から電子をそれぞれ除去する為に縦構造pn型超格子をライン状或いは網目状に区分すると共に前記縦構造pn型超格子の表面側から裏面側にまで達する溝が形成されてなることを特徴とする請求項1或いは請求項2或いは請求項3記載の非線型光学装置。
  • 【請求項6】縦構造pn型超格子の表面及び裏面に半導体多層膜或いは誘電体膜などからなる光学ミラーが形成されてなることを特徴とする請求項1或いは請求項2或いは請求項3或いは請求項4或いは請求項5記載の非線型光学装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、TBQ(tunnel
    ing bi−quantum well:TBQ)構造を有し、光・光スイッチ、光双安定装置、光・光メモリなどとして機能する非線型光学装置の改良に関する。

    【0002】通常、この種の非線型光学装置は、動作光の照射及び非照射に依って動作状態及び非動作状態を切り換え、装置に入される非動作光の伝送を制御するように作用するものであり、現在、その高速動作性及びS
    /Nの向上などが要求されている。

    【0003】

    【従来の技術】一般に、非線型光学装置として半導体超格子を用いたものが知られ、これは、二次元励起子の光吸収及び回復に伴う非線型動作特性を利用するものであって、光の伝送を高速で制御することができる。

    【0004】ところが、前記非線型光学装置に於いては、二次元励起子の生成は速いのであるが、回復時間が電子と正孔の再結合時間に依存するので遅くなってしまい、従って、全体としての動作は遅い方で決まってしまう。

    【0005】前記のような問題を解消しようとして、T
    BQ構造をもった非線型光学装置が開発された(要すれば、特願昭63−224547号を参照)。

    【0006】図5は従来のTBQ構造をもつ非線型光学装置を解説する為のエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。 図5に於いて、31,33,35,37は広い禁制帯の材料からなる半導体層で生成された電位障壁、3
    2及び36は狭い禁制帯の材料からなる厚い半導体層で生成された広い量子井戸、34は狭い禁制帯の材料からなる薄い半導体層で生成された狭い量子井戸、E Vは価電子帯の頂、E Cは伝導帯の底、e 1は量子井戸内に於ける電子の第一量子準位、h 1は量子井戸内に於ける正孔の第一量子準位をそれぞれ示している。

    【0007】図5から判るように、この非線型光学装置は、広い禁制帯の材料からなる半導体層で生成された電位障壁33及び35で挟まれた狭い禁制帯の材料からなる薄い半導体層で生成された狭い量子井戸34と、それ等の両側に在って狭い禁制帯の材料からなる厚い半導体層で生成された広い量子井戸32及び36とからなる構成全体を一単位とするTBQ構造を含んでいる。

    【0008】この非線型光学装置では、狭い量子井戸3
    4をなす半導体層が実際の能動層として動作し、また、
    広い量子井戸32及び36をなす半導体層が電子の捨て場、即ち、非能動層として用いられる。

    【0009】従って、この非線型光学装置に被制御光を照射しておき、それより強力な制御光を照射することに依って、被制御光の透過或いは非透過を制御するものであって、制御光に依って能動層である狭い量子井戸34
    に生成された電子及び正孔のうちの電子は両側に在る電位障壁33或いは35を容易にトンネリングして非能動層である広い量子井戸32或いは36に移る。 この現象は、狭い量子井戸34内に於ける電子の第一量子準位e
    1に比較し、広い量子井戸32或いは36内の第一量子準位e 1が低いことに原因がある。

    【0010】前記したところから明らかなように、この非線型光学装置の回復時間は、狭い量子井戸34に生成された電子が電位障壁33或いは35をトンネリングする時間に依って決まることになり、通常、0.5〔p
    s〕〜500〔ps〕の程度にすることができ、極めて高速であって、冒頭に記述した非線型光学装置に比較すると光の吸収能力を回復する時間は著しく短縮することができた。

    【0011】ところが、この非線型光学装置では、電子の捨場である非能動層、即ち、広い量子井戸32並びに36をなす半導体層に於いても光吸収が生ずる旨の問題があり、また、能動層、即ち、狭い量子井戸32及び3
    6に於ける正孔の緩和が遅い旨の問題もある。

    【0012】そこで、前記の諸問題を解消する為、縦構造pn型超格子を用いた非線型光学装置が開発された(要すれば、特願平2−411915号を参照)。 図6
    は縦構造pn型超格子を用いた非線型光学装置を説明する為のエネルギ・バンド・ダイヤグラムある。

    【0013】図6に於いて、C1は第一の禁制帯をもつ第一の物質層、C2は第二の禁制帯をもつ第二の物質層、C3は第一の禁制帯をもつ第一の物質層、C4は第三の禁制帯をもつ第三の物質層、C5は第一の禁制帯をもつ第一の物質層、C6は第四の禁制帯をもつ第四の物質層、E Vは価電子帯の頂、E Cは伝導帯の底、E g1は第一の物質層C1,C3,C5に於けるエネルギ・バンド・ギャップ、E g2は第二の物質層C2に於けるエネルギ・バンド・ギャップ、E g3は第三の物質層C4に於けるエネルギ・バンド・ギャップ、E g4は第四の物質層C
    6に於けるエネルギ・バンド・ギャップ、e 1は電子の第一量子準位、h 1は正孔の第一量子準位をそれぞれ示している。

    【0014】図6から明らかなように、この非線型光学装置に於いては、キャリヤの捨場である非能動層である第二の物質層C2及び第四の物質層C6は図5について説明した非線型光学装置に比較して著しくワイド・バンド・ギャップ化してあり、そして、第三の物質層C4に第一の物質層C3を介して接する第二の物質層C2にp
    型不純物がドーピングされ、また、第一の物質層C5を介して接する第四の物質層C6にn型不純物がドーピングされている。

    【0015】図6の非線型光学装置に於いては、第二の物質層C2と第四の物質層C6とに不純物が添加されたことに起因する内部電界に依って、第二の物質層C2、
    第三の物質層C4、第四の物質層C6にそれぞれ生成される電子の第一量子準位のエネルギ・レベルが階段状に傾斜して第二の物質層C2>第三の物質層C4>第四の物質層C6となり、正孔の第一量子準位のエネルギ・レベルも階段状に傾斜して第二の物質層C2<第三の物質層C4<第四の物質層C6となる。

    【0016】即ち、量子井戸をなす半導体材料の組成に依存することなく、第三の物質層C4に生成された二次元励起子の電子は第四の物質層C6に、また、正孔は第二の物質層C2へと別々の層にトンネリングするようなエネルギ・バンド構造が生成されている。 尚、第三の物質層C4の電子と正孔の第一量子準位e 1及びh 1の間のエネルギ差を第二の物質層C2及び第四の物質層C6
    に於けるそれよりも大きくないようにし、主として第三の物質層C4で光吸収が起こる構成になっている。

    【0017】

    【発明が解決しようとする課題】図6について説明した縦構造pn型超格子を用いた非線型光学装置は、能動層である第三の物質層C4のみで光吸収が起こり、その第三の物質層C4で光励起された電子と正孔はそれぞれ逆方向に別々の井戸、即ち、第四の物質層C6と第二の物質層C2とに逃がすようにしている為、電子と正孔のトンネリング時間を別個に制御することが可能となったのである。

    【0018】然しながら、電子と正孔の障壁層トンネリング時間を同程度とするには、有効質量が大きい正孔に対する障壁層を電子に対する障壁層に比較して極端に薄くすることが必要であるが、正孔に対する障壁層が薄くなると、能動層と正孔の捨場である量子井戸間に於ける電子の波動関数のカップリングが強くなり、能動層に於ける励起子吸収ピーク強度が低下する旨の問題が起こる。

    【0019】本発明は、簡単な手段を採ることに依り、
    正孔の障壁層トンネリング時間は電子の障壁層トンネリング時間と遜色がないように、しかも、能動層に於ける電子の閉じ込めを強力に行って励起子吸収ピーク強度の低下がないように、即ち、二次元励起子に起因する非線型光学性を損なうことなく高速動作を可能にしようとする。

    【0020】

    【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理を解説する為の非線型光学装置を表す要部斜面図であり、また、図2は図1に見られる非線型光学装置のエネルギ・
    バンド・ダイヤグラムである。

    【0021】図に於いて、1は基板、2はエッチング停止層、SLは縦構造pn型超格子、A1は第一の禁制帯をもつ第一の物質層、A2は第二又は第三の禁制帯をもつ第二又は第三の物質層、A3は第一の禁制帯をもつ第一の物質層、A4は第二の禁制帯をもつ第二の物質層、
    A5は第一の禁制帯をもつ第一の物質層、A6は第二又は第三の禁制帯をもつ第二又は第三の物質層、B1及びB2は第四の禁制帯をもち且つ電子に対してのみ障壁として作用する第四の物質層、Dは欠陥層、e 1は電子の第一量子準位、h 1は正孔の第一量子準位をそれぞれ示し、第二又は第三の物質層A2にはBeなどp型不純物がドーピングされ、そして、第二又は第三の物質層A6
    にはSiなどn型不純物がドーピングされている。

    【0022】欠陥層Dは溝に代替することができ、何れにせよ、それ等と縦構造pn型超格子SLとの界面では、キャリヤの再結合速度が大きく、従って、そこではキャリヤの再結合が盛んに行われるので、キャリヤの捨場である第二又は第三の物質層A2及びA6に蓄積されるキャリヤは少なくなる。

    【0023】前記ドーピングは、第二又は第三の物質層A2或いは第二又は第三の物質層A6に均一に行って良いのは勿論であるが、各物質層A2或いはA6の中心部分にプレーナ・ドーピングすることもでき、そのようにした場合、第一の物質層A1や第四の物質層B1、又は、第一の物質層A3や第四の物質層B2、或いは、第一の物質層A5のそれぞれに対して成長時に不純物拡散の虞が少なく、そして、均一ドーピングに比較して高濃度のドーピングが可能であることから、大きな内部電界を得るのに有利である。

    【0024】図1及び図2に見られる非線型光学装置は、第一の物質層A1から第二又は第三の物質層A6までを一周期とし、これを順次折り返したかたちで連続させた構成の超格子からなっている。

    【0025】また、第二又は第三の物質層A2と第二又は第三の物質層A6とに不純物が添加されたことに起因する内部電界に依って、第二又は第三の物質層A2、第二の物質層A4、第二又は第三の物質層A6にそれぞれ生成される電子の第一量子準位e 1のエネルギ・レベルは階段状に傾斜し、第二又は第三の物質層A2>第三の物質層A4>第二又は第三の物質層A6、となり、正孔の第一量子準位h 1のエネルギ・レベルも階段状に傾斜し、第二又は第三の物質層A2<第三の物質層A4<第二又は第三の物質層A6、となる。

    【0026】前記したところから明らかであるが、第二の物質層A4は量子井戸からなる能動層として、また、
    第二又は第三の物質層A2は能動層である第二の物質層A4に生成された正孔を逃がす為の量子井戸として、第二又は第三の物質層A6は能動層である第二の物質層A
    4に生成された電子を逃がす為の量子井戸としてそれぞれ機能するものである。

    【0027】さて、図1及び図2に見られる非線型光学装置と図6に見られる非線型光学装置とを比較すると、
    量子井戸からなる能動層である第二の物質層A4(図6
    で第三の物質層C4に相当)及び第二の物質層A4に生成された正孔を逃がす為の量子井戸である第二の物質層A2(図6で第二の物質層C2に相当)の間に電子及び正孔の両方に対して障壁の働きをする第一の物質層A3
    (図6で第一の物質層C3に相当)を設ける構成については同様であるが、図1及び図2に見られる非線型光学装置では、第一の物質層A3に対し、電子のみに対する障壁として作用する第四の物質層B2を付加した点が顕著に相違している。

    【0028】この第四の物質層B2を形成したことに依って、量子井戸からなる能動層である第二の物質層A4
    及び正孔を逃がす為の量子井戸である第二の物質層A2
    の間に於ける電子の波動関数のカップリングは弱められ、第二の物質層A4に於ける電子の閉じ込めは強力になる。

    【0029】前記したところから、本発明に依る非線型光学装置に於いては、(1)第一の禁制帯をもち電子と正孔に対し電位障壁として作用し正孔が充分にトンネリング可能な厚さを有する第一の物質層A1(例えばアンドープIn 0.52 Al 0.48 As層)及び前記第一の物質層A1に隣接して形成され且つ第四の禁制帯をもつと共に電子に対してのみ電位障壁として作用する第四の物質層B1(例えばアンドープ(GaAs 0.51 Sb 0.49
    x (In 0.52 Al 0.48 As) 1-x層)及び前記第四の物質層B1に隣接して形成され且つ第二或いは第三の禁制帯をもつと共にp型不純物がドーピングされ電子と正孔に対する量子井戸として作用する第二或いは第三の物質層A2(例えばp型In 0.53 Ga 0.47 As層)及び前記第二或いは第三の物質層A2に隣接して形成され且つ第四の禁制帯をもつと共に電子に対してのみ電位障壁として作用する第四の物質層B2(例えばアンドープ(Ga
    As 0.51 Sb 0.49x (In 0.52 Al 0.48 As)
    1-x層)及び前記第四の物質層B2に隣接して形成され且つ第一の禁制帯をもつと共に電子と正孔に対して電位障壁として作用し正孔が充分にトンネリング可能な厚さを有する第一の物質層A3(例えばアンドープIn 0.52
    Al 0.48 As層)及び前記第一の物質層A3に隣接して形成され且つ第二の禁制帯をもつと共に電子と正孔に対する量子井戸として作用する能動層であって二次元励起子が存在し得る厚さを有する第二の物質層A4(例えばアンドープIn 0.53 Ga 0.47 As層)及び前記第二の物質層A4に隣接して形成され且つ第一の禁制帯をもつと共に電子と正孔に対して電位障壁として作用し電子が充分にトンネリング可能な厚さを有する第一の物質層A5
    (例えばアンドープIn 0.52 Al 0.48 As層)及び前記第一の物質層A5に隣接して形成され且つ第二或いは第三の禁制帯をもつと共にn型不純物がドーピングされ電子及び正孔に対する量子井戸として作用する第二或いは第三の物質層A6(例えばp型In 0.53 Ga 0.47 As
    層)の各物質層が積層されて一周期をなす縦構造pn型超格子を備え、且つ、前記した第二或いは第三の物質層A2及び第二或いは第三の物質層A6にそれぞれ生成される電子と正孔の第一量子準位間のエネルギ差が前記した第二の物質層A4に生成される電子と正孔の第一量子準位間のエネルギ差に比較して大であることを特徴とするか、或いは、

    【0030】(2)前記(1)に於いて、第四の物質層B2及び第一の物質層A3の位置を入れ替え第一の物質層A3と第二或いは第三の物質層A2を且つ第四の物質層B2と第二の物質層A4をそれぞれ隣接させてなることを特徴とするか、或いは、

    【0031】(3)前記(1)或いは(2)に於いて、
    第四の物質層B1と第一の物質層A1との位置を入れ替え第一の物質層A1と第二或いは第三の物質層A2を且つ第四の物質層B1と第二の物質層A4をそれぞれ隣接させてなることを特徴とするか、或いは、

    【0032】(4)前記(1)或いは(2)或いは(3)に於いて、第二或いは第三の物質層A2から正孔を且つ第二或いは第三の物質層A6から電子をそれぞれ除去する為に縦構造pn型超格子をライン状或いは網目状に区分すると共に前記縦構造pn型超格子の表面側から裏面側にまで達して再結合中心の作用をする欠陥層(例えば欠陥層D)が形成されてなることを特徴とするか、或いは、

    【0033】(5)前記(1)或いは(2)或いは(3)に於いて、第二或いは第三の物質層A2から正孔を且つ第二或いは第三の物質層A6から電子をそれぞれ除去する為に縦構造pn型超格子をライン状或いは網目状に区分すると共に前記縦構造pn型超格子の表面側から裏面側にまで達して再結合中心の作用をする溝が形成されてなることを特徴とするか、或いは、

    【0034】(6)前記(1)或いは(2)或いは(3)或いは(4)或いは(5)に於いて、縦構造pn
    型超格子の表面及び裏面に半導体多層膜或いは誘電体膜などからなる光学ミラー(例えば半導体多層膜ミラー3
    及び4)が形成されてなることを特徴とする。

    【0035】

    【作用】前記手段を採ることに依り、本発明の非線型光学装置では、正孔と電子の両方に対して作用すべき障壁に於いて、正孔に対する障壁の厚さを正孔のトンネリング時間が電子のそれに匹敵する程度に充分に薄くしても、電子に対する障壁は実質的に充分に厚くすることができるので、量子井戸からなる能動層である第二の物質層A4に生成された電子は強力に閉じ込められ、そこでの電子の波動関数が同じく第二の物質層A4で生成された正孔を逃がす為の量子井戸である第二又は第三の物質層A2とカップリングすることを抑止することができ、
    従って、前記正孔のトンネリング確率を電子なみにしたとしても、励起子ピーク強度の低下を招来することは皆無であり、二次元励起子に起因する非線型光学性を損なうことなく高速動作させることができる。

    【0036】

    【実施例】図1及び図2について説明した非線型光学装置の構成を実施例として具体化した場合の主要なデータを例示して解説する。 尚、図2には、縦構造pn型超格子について(一周期分+二層分)が示されているので、
    その全てについて説明してある。

    【0037】(1) 第一の物質層A1について 材料:アンドープIn 0.52 Al 0.48 As 厚さ:1.17〔nm〕 (2) 第四の物質層B1について 材料:アンドープ(GaAs 0.51 Sb 0.49x (In
    0.52 Al 0.48 As) 1-x厚さ:2.94〔nm〕

    【0038】(3) 第二又は第三の物質層A2について 材料:p型In 0.53 Ga 0.47 As又はp型(In 0.53
    0.47 As) y (In 0. 52 Al 0.48 As) 1-y厚さ:2.94〔nm〕 ドーピング:層の中心部分にBeを1×10 12 〔cm -2
    としてプレーナ・ドーピング (4) 第四の物質層B2について 材料:アンドープ(GaAs 0.51 Sb 0.49x (In
    0.52 Al 0.48 As) 1-x厚さ:2.94〔nm〕

    【0039】(5) 第一の物質層A3について 材料:アンドープIn 0.52 Al 0.48 As 厚さ:1.17〔nm〕 (6) 第二の物質層A4について 材料:アンドープIn 0.53 Ga 0.47 As 厚さ:4.50〔nm〕

    【0040】(7) 第一の物質層A5について 材料:アンドープIn 0.52 Al 0.48 As 厚さ:4.11〔nm〕 (8) 第二又は第三の物質層A6について 材料:n型In 0.53 Ga 0.47 As又はn型(In 0.53
    0.47 As) y (In 0. 52 Al 0.48 As) 1-y厚さ:3.52〔nm〕 ドーピング:層の中心部分にSiを1×10 12 〔cm -2
    としてプレーナ・ドーピング

    【0041】(9) 第一の物質層A5について 材料:アンドープIn 0.52 Al 0.48 As 厚さ:4.11〔nm〕 (10) 第二の物質層A4について 材料:アンドープIn 0.53 Ga 0.47 As 厚さ:4.50〔nm〕

    【0042】(11) 超格子の積層周期数について A1,B1,A2,B2,A3,A4,A5,A6を一周期とし且つA6で折り返して50周期 尚、超格子は、A1とB1を入れ替え、また、B2とA
    3を入れ替えて、B1,A1,A2,A3,B2,A
    4,A5,A6とすることもできる。 (12) 基板1について 材料:InP

    【0043】(13) 欠陥層Dについて 幅:例えば0.5〔μm〕 本数:平面の占有面積が100〔μm〕×100〔μ
    m〕である縦構造pn型超格子に対して25〔本〕 (溝の場合も幅及び本数ともに同じ)

    【0044】前記実施例は、従来から多用されている半導体装置の製造技術を適用し、極めて容易に作成することができる。 (1) 例えば分子線エピタキシャル成長(molec
    ular beam epitaxy:MBE)法、或いは、有機金属化学気相堆積(metalorgani
    c chemical vapour deposit
    ion:MOCVD)法など適宜の化合物半導体結晶成長法を適用することに依り、基板1上にエッチング停止層2と縦構造pn型超格子SLを積層成長させる。

    【0045】(2) 例えば化学気相堆積(chemi
    cal vapor deposition:CVD)
    法を適用することに依り、例えばSiO 2からなる保護膜を形成する。

    【0046】(3) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用することに依ってレジスト膜を形成してから、必要に応じて光ビーム、電子ビーム、集束イオン・ビームなどに依るライン状或いは網目状の露光を行って現像する。

    【0047】(4) エッチング・ガスとしてCHF 3
    系ガスを用いた反応性イオン・エッチング(react
    ive ion etching:RIE)法を適用することに依り、前記レジスト膜をマスクとしてSiO 2
    からなる保護膜のパターニングを行う。

    【0048】(5) SiO 2からなる保護膜をマスクとして、Si或いはBeのイオンを注入し、ライン状の欠陥層D或いは網目状の欠陥層Dを形成する。 尚、前記(2)乃至(4)のプロセスを経ることなく、集束イオン・ビームを用いて、積層表面にSiイオンやBeイオンで直接描画しても良い。

    【0049】(6) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセス並びにエッチャントをHBr系エッチング液とするウエット・エッチング法を適用することに依って、InPからなる基板1の背面エッチングを行う。 このエッチングは、エッチング停止層2で自動的に停止するので、基板1が厚くても何らの困難もない。 尚、このようなエッチングを行うのは、入射する光の損失を低減させる為であることはうまでもない。

    【0050】以上の説明は、欠陥層Dを形成する場合の工程について行ったのであるが、溝Dを形成する場合には、前記工程(6)に於いて、同じくSiO 2からなる保護膜をマスクとし、エッチング・ガスをCl系ガスとするRIE法を適用することに依って縦構造pn型超格子SLの選択的エッチングを行って溝Dを完成させれば良い。

    【0051】図3は図1及び図2について説明した非線型光学装置をエタロン素子として応用した実施例を表す要部斜面図であり、図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。 図に於いて、3及び4は半導体多層膜ミラーを示し、具体的には、例えばInAlAs層とInGaAs
    層との繰り返し多層積層膜、又は、GaAs層とAlA
    s層との繰り返し多層積層膜からなっている。 尚、ミラーとしては、半導体多層膜ミラーの代わりに誘電体膜ミラーを用いることもできる。

    【0052】図4は本発明実施例に依って得られた静的な光吸収特性を表す線図であり、縦軸には光吸収率(任意スケール)を、また、横軸には波長〔nm〕をそれぞれ採ってある。 図には、本発明に依るものの特性線AB
    1と、参考の為、従来の技術に依るものの特性線AB2
    とを示してあり、特性線AB1には、特性線AB2に比較し、明瞭な二次元励起子ピークが存在することを看取できる。

    【0053】

    【発明の効果】本発明の非線型光学装置に於いては、電子と正孔に対し電位障壁として作用する第一の物質層A
    1及びp型不純物がドーピングされ電子と正孔に対する量子井戸として作用する第二或いは第三の物質層A2及び電子に対してのみ電位障壁として作用する第四の物質層B2及び電子と正孔に対して電位障壁として作用する第一の物質層A3及び電子と正孔に対する量子井戸として作用する能動層であって二次元励起子が存在し得る厚さを有する第二の物質層A4及び電子と正孔に対して電位障壁として作用する第一の物質層A5及びn型不純物がドーピングされ電子及び正孔に対する量子井戸として作用する第二或いは第三の物質層A6の各物質層が積層されて一周期をなす縦構造pn型超格子を備え、且つ、
    前記した第二或いは第三の物質層A2及び第二或いは第三の物質層A6にそれぞれ生成される電子と正孔の第一量子準位間のエネルギ差が前記した第二の物質層A4に生成される電子と正孔の第一量子準位間のエネルギ差に比較して大になっている。

    【0054】前記構成を採ることに依り、本発明の非線型光学装置では、正孔と電子の両方に対して作用すべき障壁に於いて、正孔に対する障壁の厚さを正孔のトンネリング時間が電子のそれに匹敵する程度に充分に薄くしても、電子に対する障壁は実質的に充分に厚くすることができるので、量子井戸からなる能動層である第二の物質層A4に生成された電子は強力に閉じ込められ、そこでの電子の波動関数が同じく第二の物質層A4で生成された正孔を逃がす為の量子井戸である第二又は第三の物質層A2とカップリングすることを抑止することができ、従って、前記正孔のトンネリング確率を電子なみにしたとしても、励起子ピーク強度の低下を招来することは皆無であり、二次元励起子に起因する非線型光学性を損なうことなく高速動作させることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の原理を解説する為の非線型光学装置を表す要部斜面図である。

    【図2】図1に見られる非線型光学装置のエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。

    【図3】図1及び図2について説明した非線型光学装置をエタロン素子として応用した実施例を表す要部斜面図である。

    【図4】本発明実施例に依って得られた静的な光吸収特性を表す線図である。

    【図5】従来のTBQ構造をもつ非線型光学装置を解説する為のエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。

    【図6】縦構造pn型超格子を用いた非線型光学装置を説明する為のエネルギ・バンド・ダイヤグラムある。

    【符号の説明】

    1 基板 2 エッチング停止層 SL 縦構造pn型超格子 A1 第一の禁制帯をもつ第一の物質層 A2 第二又は第三の禁制帯をもつ第二又は第三の物質層 A3 第一の禁制帯をもつ第一の物質層 A4 第二の禁制帯をもつ第二の物質層 A5 第一の禁制帯をもつ第一の物質層 A6 第二又は第三の禁制帯をもつ第二又は第三の物質層 B1 第四の禁制帯をもち且つ電子に対してのみ障壁として作用する第四の物層 B2 第四の禁制帯をもち且つ電子に対してのみ障壁として作用する第四の物層 D 欠陥層 e 1電子の第一量子準位 h 1正孔の第一量子準位

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