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Thermally conductive silicone composite sheet

阅读:87发布:2024-02-16

专利汇可以提供Thermally conductive silicone composite sheet专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a thermally conductive silicone composite sheet excellent in electrical insulation properties, thermal conductivity, strength, and durability.SOLUTION: The thermally conductive silicone composite sheet includes an intermediate layer (A) and a pair of outer layers (B) laminated on both surfaces of the intermediate layer (A), the intermediate layer (A) is formed of an electrically insulating and heat resistant thermally conductive synthetic resin film, and the pair of outer layers (B) are formed of a thermally conductive silicone resin composite having an adhesion property and heat softening property.,下面是Thermally conductive silicone composite sheet专利的具体信息内容。

  • 中間層(A)と、該中間層(A)の両面に積層された一対の外層(B)とを有し、
    中間層(A)は、電気絶縁性で耐熱性の熱伝導性合成樹脂フィルムからなり、
    一対の外層(B)は、粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物からなる、熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 前記熱伝導性シリコーン樹脂組成物が、(a)70℃における粘度が400Pa. s以下で、かつ粘着性を有するシリコーン樹脂及び(b)熱伝導性充填材を含有する、請求項1に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 該シリコーン樹脂(a)が、下記の式(1)〜(3)のいずれかで表される分子組成を有するシリコーン樹脂を含む、請求項2に記載の熱伝導性シリコーン複合シート。
    式(1):
    mφ pVi n (1)
    (ここで、Dはジメチルシロキサン単位(即ち、(CH 32 SiO)を、T φはフェニルシロキサン単位(即ち、(C 65 )SiO 3/2 )、D Viはメチルビニルシロキサン単位(即ち、(CH 3 )(CH 2 =CH)SiO)を表し、((m+n)/p(モル比)=0.25〜4.0、(m+n)/m(モル比)=1.0〜4.0である。)
    式(2):
    Lmφ pVi n (2)
    (ここで、Mはトリメチルシロキサン単位(即ち、(CH 33 SiO 1/2 )を表し、D、T φ及びD Viは上記の通りであり、(m+n)/p(モル比)=0.25〜4.0、(m+n)/m(モル比)=1.0〜4.0、L/(m+n)(モル比)=0.001〜0.1である。)
    式(3):
    LmqVi n (3)
    (ここで、QはSiO 4/2を表し、M、D及びD Viは上記の通りであり、(m+n)/q(モル比)=0.25〜4.0、(m+n)/m(モル比)=1.0〜4.0、L/(m+n)(モル比)=0.001〜0.1である。)
  • 前記熱伝導性充填材(b)が、金属粉末、金属酸化物粉末、セラミック粉末、又はこれらの組み合わせである請求項2又は3に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 前記熱伝導性充填材(b)が、アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、金粉末、酸化アルミニウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、酸化珪素粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化鉄粉末、酸化チタン粉末、酸化ジルコニウム粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化珪素粉末、ダイヤモンド粉末、カーボン粉末、フラーレン粉末、カーボングラファイト粉末又はこれらの2種以上の組み合わせである請求項2〜4のいずれか1項に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 前記熱伝導性充填材(b)は、平均粒径0.1〜100μmを有する請求項2〜5のいずれか1項に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 全体の厚みが50〜1,000μmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 前記中間層(A)が、(α)合成樹脂と該合成樹脂中に分散された(β)熱伝導性粉体とを含み、熱伝導率が0.3W/m・K以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 前記合成樹脂(α)が芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、フッ素系ポリマーまたはこれらの2種以上の組み合わせである請求項8に記載の熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 前記の熱伝導性粉体(β)が、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末から選択された少なくとも1種である、請求項8又は9に記載の熱伝導性シリコーン複合シート。
  • 電気絶縁性で耐熱性の熱伝導性合成樹脂フィルムの両面に、粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物からなるシートを室温圧着もしくは熱圧着する、ことを含む、請求項1に記載の熱伝導性シリコーン複合シートの製造方法。
  • 前記熱伝導性合成樹脂フィルムが、(α)合成樹脂と該合成樹脂中に分散された(β)熱伝導性粉体とを含み、熱伝導率が0.3W/m・K以上である、請求項11に係る製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、発熱性電子部品と放熱フィン等の放熱部品との間に介装される部材として好適な熱伝導性シリコーン複合シートに関し、特に電気絶縁性及び熱伝導性が良好であると共に、強度、柔軟性及び粘着性にも富んだ、熱伝導性シリコーン複合シートに関する。

    従来、パワートランジスタ、MOSトランジスター、FET、サイリスタ、整流器、トランス等の発熱性電子・電気部品の放熱部材用に電気絶縁性の熱伝導性材料が用いられている。 このような電気絶縁性の熱伝導性材料としては、例えば、シリコーンゴム等の合成ゴムに、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の金属酸化物粉末を配合したもの(特許文献1)や、シリコーンゴムに窒化ホウ素を配合し網目状の絶縁材で補強したもの(特許文献2)等が挙げられる。

    また、上記電気絶縁性熱伝導性材料の熱伝導性をより向上させるための一つの手段として、その厚みをできるだけ薄くすることが考えられる。 しかし、その厚みを薄くし過ぎると放熱部材の強度、耐久性又は電気絶縁性が損なわれるという問題が生じる。

    この問題点を改善するものとして、中間層に芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド,ポリエチレンナフタレート等の耐熱性、電気絶縁性及び機械的強度に富むフィルムを用い、外層に酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等を配合した熱伝導性及び電気特性に優れたシリコーンゴム層を配した多層構造体とすることが提案されている。 具体的には、酸化アルミニウム等を所定量配合したポリイミド(アミド)フィルムを中間層とし、該中間層の両面に一対の外層として、酸化アルミニウム等を配合したシリコーンゴム層を配置した少なくとも三層からなる複合体を有する熱伝導性の電気絶縁部材が提案されている(特許文献3)。

    しかし、これらの多層構造を有する熱伝導性電気絶縁部材には、外層部のシリコーンゴム層と、中間層の芳香族ポリイミド等のフィルムとの接着性が不安定であるために、経時的に層間剥離を生じやすく、耐久性に劣るという欠点がある。

    この問題点を改善するものとして、エポキシ基、アルコキシ基、ビニル基、及び、ケイ素に結合した水素原子(Si−H)からなる群から選ばれた、少なくとも1種の官能性基を有するケイ素化合物系接着性付与剤を含有させてなる組成物を前記外層に使用し、該組成物を硬化させてなる熱伝導性シリコーンゴム複合シートが提案されている(特許文献4)。

    しかしながら、これら熱伝導性シリコーンゴム複合シートにおいては、該シートと、発熱体および放熱体との接触熱抵抗が高く、熱伝導性シリコーンゴム層の厚みが大きく、複合シート全体としての熱伝導特性が低くなるという欠点があった。

    他の公知の熱伝導性シリコーンゴム複合シート(特許文献5〜7)の場合にも、優れた層間接着性と良好な熱伝導性とを同時に満たすことはできない。 また、これらの公知の熱伝導性シリコーンゴム複合シートには、表面に粘着性がないため、発熱性電子部品又は放熱部材に補助剤なしでは容易に接着するということができない。 そこでこれらの複合シートに粘着性を付与するには表面に粘着剤をコーティングする必要があるが、コートした粘着剤により熱伝導性が悪化するという問題があった。

    特開昭47−32400号公報

    実開昭54−184074号公報

    特公平2−24383号公報

    特開2004−122664号公報

    特開2001−018330号公報

    特開平11−157011号公報

    特開平10−237228号公報

    そこで、本発明の目的は、電気絶縁性、熱伝導性、強度及び耐久性に優れる熱伝導性シリコーン複合シートを提供することにある。

    即ち本発明は、この目的を達成する手段として、
    中間層(A)と、該中間層(A)の両面に積層された一対の外層(B)とを有し、
    中間層(A)は、電気絶縁性で耐熱性の熱伝導性合成樹脂フィルムからなり、
    一対の外層は、粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物からなる、
    熱伝導性シリコーン複合シートを提供する。

    また、本発明は、
    電気絶縁性で耐熱性の合成樹脂フィルムの両面に、粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物からなるシートを室温圧着もしくは熱圧着する、ことを含む、上記の熱伝導性シリコーン複合シートの製造方法、を提供する。

    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートにおいて、後述するように、該複合シートの厚みは、50〜1,000μmであることが好ましい。 前記中間層(A)は、合成樹脂と該合成樹脂中に分散された熱伝導性充填材とを含む、熱伝導率が0.3W/m・K以上の熱伝導性フィルムからなり、前記外層(B)の熱伝導率も0.3W/m・K以上であることが好ましい。 また、上記合成樹脂は、芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、フッ素系ポリマー又はこれらの2種以上の組み合わせであることが好ましく、該合成樹脂中に分散された熱伝導性充填材は、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末から選択された少なくとも1種であることが好ましい。

    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートは、粘着性および熱軟化性を有するシリコーン層を外層として有するため、発熱体又は放熱体との接着性に優れ、かつ、該外層は中間層との接着性にも優れる。 その結果、熱伝導性が極めて良好である。

    外層として用いられるシリコーン組成物層自身が粘着性を有しているので、中間層、特に合成樹脂フィルム層、と強固に密着するので耐久性にも優れている。

    中間層として、芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、フッ素系ポリマーまたはこれらの2種以上の組み合わせの合成樹脂を用いた場合には、これ合成樹脂の補強・絶縁効果により、薄くても十分な強度と柔軟性を有する。

    以下、本発明について、詳細に説明する。 尚、本明細書における合成樹脂フィルム層の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により、25℃において測定された値である。

    <熱伝導性シリコーン複合シート>
    [(A)中間層]
    本発明の複合シートの中間層としては、耐熱性、電気絶縁性及び熱伝導性に優れた合成樹脂フィルムが使用される。 この条件に該当する合成樹脂フィルムであれば、特に限定されず、公知のものを全て用いることができる。 該合成樹脂フィルムとしては、柔軟で機械的強度が高いものが好ましい。

    この合成樹脂フィルム層は熱伝導性に優れることが必須であり、熱伝導率は、通常、0.3W/m・K以上であることが好ましく、より好ましくは0.4W/m・K以上である。 このような高い熱伝導率を有する合成樹脂フィルムを、以下、「熱伝導性合成樹脂フィルム」という。 熱伝導率が0.3W/m・K未満では、外層(B)を構成する熱伝導性シリコーン樹脂組成物に比較して熱伝導性が劣り、本発明の複合シートの熱伝導性が不十分となりやすい。 なお、本発明の目的を達成する上ではこの熱伝導率は高ければ高いほどよく、その上限は何ら限定されないが、実用上は10W/m・K程度以下とすればよい。

    この熱伝導性合成樹脂フィルム層の厚さは、通常、5〜40μm、好ましくは10〜30μmの範囲である。 前記厚さが、厚すぎると本発明の複合シートの熱伝導性を損ない易く、逆に薄すぎると中間層として発揮すべき強度が不足し、また、耐電圧特性が劣化して、電気絶縁性能が不十分となる場合がある。 更に、該熱伝導性合成樹脂フィルム層は、耐電圧特性を低下させるような孔がないフィルム層である必要がある。

    該中間層として用いられる0.3W/m・K以上の熱伝導率を有する熱伝導性合成樹脂フィルム層は、典型的には合成樹脂と該合成樹脂中に分散配合された熱伝導性充填材とを含むフィルムからなる層である。 合成樹脂および熱伝導性充填材のおのおのは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。

    合成樹脂としては、例えば、芳香族ポリイミド;ポリアミド;ポリアミドイミド;ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系ポリマーを挙げることができる。 合成樹脂として前記フッ素系ポリマーを用いる場合には、得られるフィルムの表面に対し金属Na/ナフタレン系処理液を用いて化学エッチング処理を施すことが、接着性の向上の点から好ましい。

    合成樹脂中に分散配合される熱伝導性充填材としては、例えば、金属粉末、金属酸化物粉末、セラミック粉末等が用いられる。 具体的には、アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、金粉末、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末等の熱伝導性無機粉末が挙げられるが、これに限定されるものではなく、熱伝導性および絶縁性を有するものであればいかなるものでもよい。 これらの充填材は一種でも二種以上の組み合わせでも使用することができる。 該熱伝導性充填材の配合量は所望の熱伝導率が得られるように調節され、通常前記合成樹脂100質量部当たり200質量部〜1500質量部の範囲である。

    また、0.3W/m・K以上の熱伝導率を有する熱伝導性合成樹脂フィルム層は、合成樹脂に熱伝導性充填材を配合せずに、合成樹脂の結晶性を向上させて熱伝導性を向上させた合成樹脂フィルムであってもよい。 さらに、結晶度を高めた合成樹脂に上記の熱伝導性充填材を分散したものでもよい。

    前記合成樹脂フィルム層は、融点が200℃以上、好ましくは250℃以上であれば、耐熱性に優れ、機械的強度の低下も熱変形も生じにくいので、好適である。

    前記合成樹脂フィルム層の好適な市販品の例としては、例えば、融点が250℃以上の耐熱性を有する熱伝導性フィルムとして、芳香族ポリイミド系フィルムであるカプトン(登録商標)MTタイプ(商品名、東レデュポン(株)製)等が挙げられる。

    [(B)外層]
    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートは上記中間層の両面の各々に積層された外層そして、粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物からなる層(以下、「熱軟化性熱伝導性シリコーン樹脂層」という)を有する。 即ち、中間層(A)の一方の面に積層された第1の熱軟化性熱伝導性シリコーン樹脂層と、他方の面に積層された第二の熱軟化性熱伝導性シリコーン樹脂層とを有する。

    該外層(B)を構成する熱伝導性シリコーン樹脂組成物は、熱軟化性を有するシリコーン樹脂及び熱伝導性充填材を含有し、粘着性と熱軟化性とを有する。

    ここで、「熱軟化性」とは、常温では固体である物が加熱されて流動化することをいう。

    該外層(B)は粘着性を有するために中間層(A)との接着性に優れ両層間に良好な接合状態をもたらす。 また、粘着性と熱軟化性とを合わせ持つために、本発明の熱伝導性シリコーン複合シートは、使用に際して、接触する発熱体や放熱部材と良好な密着性を示し維持する。 即ち、電子部品の動作による発熱により、外層である熱軟化性熱伝導性シリコーン樹脂層が固体状態から熱により軟化、即ち、流動化することにより、発熱体および放熱部材と間隙を残さずに良好に密着する。 これにより、発熱体と放熱部材の間において良好な熱伝導性能が達成される。 この際に流動化の程度は、温度に応じて高粘度状態から低粘度状態まであり得る。 外層全体が一様な粘度に流動化する必要はなく、発熱体や放熱部材との接触部分においては間隙を残さないように十分に流動化することが必要である。

    −熱伝導性シリコーン樹脂組成物−
    該外層を構成する熱伝導性シリコーン樹脂組成物は、代表的には、熱軟化性と粘着性とを有するシリコーン樹脂と、該樹脂をマトリックスとしてその中に分散された熱伝導性充填材とを含有してなるものである。

    ・シリコーン樹脂:
    該組成物でマトリックスとなるシリコーン樹脂も熱軟化性であり、特に、70℃における粘度が400Pa. s以下であり、かつ粘着性とを有する。 なお、ここで粘度は、回転粘度計で測定したものである。 該シリコーン樹脂は、他の相転移材料又は熱軟化材料である、例えばパラフィンワックス、α−オレフィン、フッ素系樹脂に比較して信頼性及び耐ポンピングアウト性の観点から優れている。 本発明の熱伝導性シリコーン複合シートが所要温度で流動化して発熱体および放熱部材と間隙に入り込む。 その際に、最も精密な流動挙動が要求される代表的電子部品はパーソナルコンピュータのCPUである。 本発明者らは実用的な指標としてこのパーソナルコンピュータのCPUでは、該シリコーン樹脂が70℃において粘度が400Pa. s以下、好ましくは100Pa. s以下になると、前記熱伝導性シリコーン樹脂組成物に良好な熱軟化性、即ち、期待される流動挙動を付与することを見いだした。 そして、この条件を満たすならば、他の用途、例えば自動車用電子部品などの場合にも十分に所要の熱軟化性、流動挙動が得られることが分かった。 したがって、熱軟化性は本組成物の重要な性質であり、前記シリコーン樹脂と熱伝導性充填材とを含有しつつも、さらに架橋剤及び/又は触媒を含んで硬化性、特に熱硬化性を有する組成物は本発明に用いる熱軟化性組成物には該当しない。

    該シリコーン樹脂としては、粘着性を有し、70℃における粘度が400Pa. s以下であるものであれば特にその種類は制限されない。 具体例としては、下記の式(1)〜(3)で表される分子組成を有するシリコーン樹脂を挙げることができる。

    式(1):
    mφ pVi n (1)
    (ここで、Dはジメチルシロキサン単位(即ち、(CH 32 SiO)を、T φはフェニルシロキサン単位(即ち、(C 65 )SiO 3/2 )、D Viはメチルビニルシロキサン単位(即ち、(CH 3 )(CH 2 =CH)SiO)を表し、((m+n)/p(モル比)=0.25〜4.0、(m+n)/m(モル比)=1.0〜4.0である。)
    また、例えば、1官能性構造単位(M単位)、2官能性構造単位(D単位)及び3官能性構造単位(T単位)を特定組成で有するシリコーン樹脂を挙げることができる。

    式(2):
    Lmφ pVi n (2)
    (ここで、Mはトリメチルシロキサン単位(即ち、(CH 33 SiO 1/2 )を表し、D、T φ及びD Viは上記の通りであり、(m+n)/p(モル比)=0.25〜4.0、(m+n)/m(モル比)=1.0〜4.0、L/(m+n)(モル比)=0.001〜0.1である。)
    更に、例えば、1官能性構造単位(M単位)、2官能性構造単位(D単位)及び4官能性構造単位(Q単位)を特定組成で有するシリコーン樹脂を挙げることができる。

    式(3):
    LmqVi n (3)
    (ここで、QはSiO 4/2を表し、M、D及びD Viは上記の通りであり、(m+n)/q(モル比)=0.25〜4.0、(m+n)/m(モル比)=1.0〜4.0、L/(m+n)(モル比)=0.001〜0.1である。)

    ・熱伝導性充填材:
    上記のシリコーン樹脂に分散される熱伝導性充填材としては、熱伝導性充填材として従来から使用されている公知のいずれの充填材を使用することができる。 例えば、金属粉末、金属酸化物粉末、セラミック粉末等が用いられる。 具体的には、アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、金粉末、酸化アルミニウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、酸化珪素粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化鉄粉末、酸化チタン粉末、酸化ジルコニウム粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化珪素粉末、ダイヤモンド粉末、カーボン粉末、フラーレン粉末、カーボングラファイト粉末等が挙げられる。

    これら熱伝導性充填材は、平均粒径が0.1〜100μm、望ましくは0.5〜50μmのものを用いることができる。 0.1μm未満であると、本発明の熱伝導性シリコーン複合シートを発熱体又は放熱部材に圧着する時の粘性が高くなり、該複合シートと発熱体又は放熱部材との間に間隙が生じ、無視できないほど大きくなり、これにより熱抵抗が高くなり、十分な熱伝導性能を発現することが難しくなることがある。 100μmを超える場合においては、熱軟化性熱伝導性シートの圧着時の粘性は低下するものの、各外層の厚みを100μm以下に低減することができず、やはり熱抵抗が高くなり、十分な熱伝導性能を発現することが難しくなることがある。 従って、平均粒径は、上記0.1〜100μmの範囲が良好とされ、更には0.5〜50μmのものが流動性と熱伝導性の両立には望ましいものとなる。 ここで、平均粒径は体積平均粒径であり、マイクロトラック粒度分布測定装置MT3300EX(日機装株式会社製)による測定値である。

    これら熱伝導性充填材は1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。 また、平均粒径の異なる粒子を2種以上用いることも可能である。

    該シリコーン樹脂組成物における熱伝導性充填材の含有割合は、例えば、60〜97質量%とすることができ、好ましくは75〜95質量%とすることができる。 熱伝導性充填材の含有量が少ないと、外層の熱伝導性が低下することがあり、含有量が多いと、均一な熱軟化性熱伝導性シート層が得られないことがある。

    ・その他の成分:
    上記のシリコーン樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、任意的な成分を添加することができる。 以下、このような任意的成分について説明する。

    ・・(c)表面処理剤:
    上記の熱伝導性シリコーン組成物の調製時に熱伝導性充填材を疎水化処理して該充填材とシリコーン樹脂成分との濡れ性を向上させ、該熱伝導性充填材を熱軟化性シリコーン樹脂成分からなるマトリックス中に均一に分散させることを目的として、表面処理剤(ウェッター)を配合することができる。 この表面処理剤(c)としては、特に下記一般式(4)で表されるアルコキシシラン化合物が望ましい。

    一般式(4):
    1 2 Si(OR 3 ) 4-a-b (4)
    〔式中、R 1は、独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、R 2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、R 3は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、a+bは1〜3の整数である。 〕

    上記一般式(4)におけるR 1で表されるアルキル基としては、例えば、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。 このように、R 1で表されるアルキル基の炭素原子数が6〜15の範囲であると、熱伝導性充填材の濡れ性が十分に向上し、取り扱い作業性が良好となる。

    また、上記R 2で表される非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(ノナフルオロブチル)エチル基、2−(へプタデカフルオロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。 本発明においては、これらの中でも、特にメチル基及びエチル基が好ましい。

    前記R 3で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。 本発明においては、これらの中でも、特にメチル基及びエチル基が好ましい。

    一般式(4)で表されるアルコキシシラン化合物の好適な具体例としては、下記のものを挙げることができる。
    13 Si(OCH )
    1021 Si(OCH )
    1225 Si(OCH )
    1225 Si(OC )
    1021 Si(CH )(OCH )
    1021 Si(C )(OCH )
    1021 Si(CH )(OC )
    1021 Si(CH=CH )(OCH )

    前記表面処理剤(c)は、一種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。 表面処理剤(c)の配合量は、熱軟化性シリコーン樹脂(a)100質量部に対して0.01〜40質量部であることが好ましく、特に0.1〜30質量部であることが好ましい。 この配合量を超えてもそれ以上ウェッター効果が増大することがないので不経済である。 またこの成分は揮発性があるので、開放系で放置すると成形物が徐々に硬くなるので、必要最低限の量に止めることが好ましい。

    ・・(d)オルガノポリシロキサン:
    該熱伝導性シリコーン樹脂組成物には、更に(d)成分として、下記一般式(5)で表される、23℃における動粘度が10〜100,000mm 2 /sのオルガノポリシロキサンを添加することができる。 この成分は、組成物の粘度調整剤等の特性付与を目的として適宜用いられる。

    一般式(5):
    4 -(SiR 4 O) SiR 4 -R 4・・・(5)
    〔式中、R 4は、独立に、炭素原子数1〜18で脂肪族不飽和結合等の反応性の官能基を含まない、非反応性である非置換又は置換の一価炭化水素基であり、cは5〜2,000の整数である。 cは上記の動粘度を与える数であるが、典型的には5〜2,000の整数であることが好ましく、特に好ましくは10〜1,000の整数である。 〕

    上記R 4としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロヘキシル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。 本発明においては、特に、メチル基、フェニル基、及び炭素原子数6〜18のアルキル基が好ましい。

    上記(d)成分のオルガノポリシロキサンは、25℃における動粘度が10〜100,000mm /sであることが好ましく、特に100〜10,000mm /sであることが好ましい。 上記動粘度が10mm /sより低いと、本発明の組成物から得られる硬化物がオイルブリードを発生しやすくなる。 上記動粘度が100,000mm /sより大きいと、本発明の熱伝導性組成物の流動性が乏しくなりやすい。

    (d)成分のオルガノポリシロキサンは、一種単独で使用しても二種以上を併用してもよい。

    (d)成分のオルガノポリシロキサンを本発明の組成物に添加する場合、その添加量は特に限定されず、所望の効果が得られる量であればよい。 一般的には、シリコーン樹脂(a)100質量部に対して、好ましくは0.1〜100質量部、より好ましくは1〜50質量部である。 (d)成分の添加量がこの範囲内にあると、成形前の熱軟化性熱伝導性シリコーン組成物の流動性が良好となり、作業性が良好に維持されるだけでなく、熱伝導性充填材を充填する作業も容易となる。

    ・その他の任意成分:
    その他の任意成分として、例えば、フッ素変性シリコーン界面活性剤;着色剤としてカーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラ等;難燃性付与剤として白金化合物、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウム等の金属酸化物、金属水酸化物等を添加してもよい。 更に、熱伝導性充填材の沈降防止や補強を目的として、沈降性シリカ、焼成シリカ等の微粉末シリカ、チクソ性向上剤等を適宜添加することもできる。

    以上説明した組成の熱伝導性シリコーン樹脂組成物は、通常、熱伝導率が0.3W/m・K以上であり、好ましくは1.0W/m・K以上であり、通常20W/m・K以下である。

    外層の厚みは、30〜300μmの範囲が好ましく、より好ましくは60〜200μmの範囲である。 外層が薄すぎると、中間層(A)や発熱体および放熱部材との密着が弱くなり、剥離が発生する場合がある。 また厚すぎると熱伝導性シリコーン複合シートの熱伝導特性が悪化する場合がある。

    外層として用いることができる、市販されている熱軟化性熱伝導性シートとしては、PCS−TC−10、PCS−TC−11、PCS−TC−20(商品名、いずれも信越化学工業株式会社製)が挙げられる。

    二つの外層、即ち、前記の第一の熱軟化性熱伝導性シリコーン樹脂層と第二の熱軟化性熱伝導性シリコーン樹脂層とは組成物としての組成は、同一であっても異なってもよい。

    <熱伝導性シリコーン複合シートの製造方法>
    次に、本発明に係る熱伝導性シリコーン複合シートの製造方法について説明する。

    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートの製造方法は、電気絶縁性で耐熱性のフィルムの両面に、上述した粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物からなるシート(以下、「熱伝導性シリコーン樹脂シート」という)を室温圧着もしくは熱圧着する、ことにより製造することができる。

    電気絶縁性で耐熱性のフィルム(以下、中間層フィルムという)、及び、粘着性及び熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン樹脂組成物は上述した通りである。

    室温圧着の場合は、例えば、中間層フィルムの両面に、離型処理したポリマーフィルムが片面に貼着された熱伝導性シリコーン樹脂シートの、該ポリマーフィルムを粘着していない面を、中間層フィルムの両面の各々に貼り付け、次いで該ポリマーフィルムを剥離することにより、熱伝導性シリコーン樹脂シートを中間層フィルムに転写すればよい。 熱圧着の場合は、プレス治具を熱軟化温度以上(例えば80〜120℃)に加熱して同様に圧着転写する。 圧着はプレス圧着の他、ロール圧着等を用いることができる。

    但し、本発明の熱伝導性シリコーン複合シートの製造方法は、前述した方法に制限されず、例えば、上述した、粘着性と熱軟化性を有する熱伝導性シリコーン組成物を溶剤に溶解、分散した上で、中間層フィルムの両面に塗布、乾燥させることで熱伝導性シリコーン複合シートを製造することも可能である。

    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートは、その両面に、離型処理フィルムを保護用のセパレーターフィルムとして貼り付けることによって、輸送や、定尺カット等の取り扱い性を容易にすることができる。 このように両面にセパレータフィルムを貼り付けた熱伝導性シリコーン複合シートは、一方の面のセパレーターフィルムを剥離して複合シート面を露出させ、発熱性電子部品又は放熱部材に貼り付け、その後、他方の面のセパレーターフィルムを剥離し、こちらの露出面を別の放熱部材又は電子部材に貼りつける。 このような扱いにより、薄いシートであるにもかかわらず容易に所望の箇所に配置することができ、優れた熱伝導特性を発揮させることができる。

    また、熱伝導性シリコーン樹脂組成物の組成を、第一の外層用の組成物と第二の外層用の組成物と異なるものにすることによって、熱伝導性シリコーン複合シートの二つの面の粘着性を異なったものとすることも可能である。 このようにすると、リワーク又は接着若しくは剥離時に、強粘着側における接着を維持しつつ弱粘着側のみを剥離することも可能である。 この場合、弱粘着側では被着体に加わるストレスが低減されるので、破損を防ぐことが可能となる。

    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートにおける第一及び第二の外層の厚さは、それぞれ10〜500μmであることが好ましく、特に20〜250μmであることが好ましい。 複合シート全体としての厚さは50〜1,000μmであることが好ましく、更に好ましくは70〜500μmである。 厚さが薄すぎると、取り扱いが悪い上粘着感が低下する。 一方、厚さが大きすぎる、所望の熱伝導性が得られなくなる。

    以下、本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。

    下記実施例及び比較例において用いた材料を下記に示す。 なお、外層(B)に関して、シリコーン樹脂の粘度は、HAAKE RotoVisco 1(ロトビスコ)回転式粘度計を用いて測定した。 具体的には、鉛直な中心軸の上下にそれぞれ水平に配置された二つの円板の下方側の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン2度、トランク0.1mm)の間に試料のシリコーン樹脂を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りで該コーン型円板を回転速度10s -1で回転させて測定した。

    <中間層(A)>
    (A−1):東レデュポン(株)製の、熱伝導率が0.08W/m・Kで厚さが25μm
    の芳香族ポリイミド系フィルム(商品名:カプトン100H)
    (A−2):東レデュポン(株)製の、熱伝導率が0.42W/m・Kで厚さが25μm
    の、熱伝導性芳香族ポリイミド系フィルム(商品名:カプトン100MT)

    <外層(B)>
    (B−1):
    (a)熱軟化性を有する樹脂:下記の特性を有するシリコーン樹脂。
    ・式:M 0.25 D 25 D Vi 20 T φ 55
    ・70℃における粘度:50Pa. s
    (b)熱伝導性充填材:アルミナ+酸化亜鉛(シリコーン樹脂100質量部に対し、熱伝導性充填材約1120質量部配合)、
    厚さ200μm
    組成物としての熱伝導率:3.8W/m−K

    (B−2):
    (a)熱軟化性を有する樹脂:下記の特性を有するシリコーン樹脂。
    ・式:M 0.25 D 25 D Vi 20 T φ 55
    ・70℃における粘度:50Pa. s
    (b)熱伝導性充填材:アルミ+酸化亜鉛(シリコーン樹脂100質量部に対し、熱伝導性充填材約760質量部配合)、
    厚さ60μm
    組成物としての熱伝導率:4.2W/m−K

    (B−3):F−9460PC
    (商品名、住友スリーエム株式会社製、アクリル両面粘着テープ)
    厚さ50μm
    (B−4):G747
    (商品名、信越化学工業株式会社製、熱伝導性グリース)

    ≪熱伝導性シリコーン複合シートの製造≫
    各実施例及び各比較例において、表1に示すように、中間層(A)及びその一方の片面に積層した外層1、他方の片面に積層した外層2を組み合わせ、一緒に、室温下、100kPaでロール圧着して熱伝導性シリコーン複合シートを作製した。

    ≪評価≫
    各例で得られた熱伝導性シリコーン複合シートについて、下記特性を評価した。 得られた結果を表1に示す。

    ・シート厚み:
    マイクロメーター(株式会社ミツトヨ製、型式;M820−25VA)を用いて測定した。

    ・熱圧着後の厚さと熱抵抗:
    得られた熱伝導性シリコーン複合シートを、アルミニウムからなる円板状プレート(純度:99.9%、直径:約12.7mm、厚み:約1.0mm)の全面に設置し、その上に別の同様の円板状プレートを重ね、得られた構造体を直径方向反対側の両端の2箇所でクリップで挟むことにより約175.5kPa(1.80kgf/cm 2 )の圧をかけて、3層構造の試験体を得た。

    得られた試験体の厚さを測定し、アルミニウムのプレートの厚さを差し引くことによって、熱伝導性シリコーン複合体シートの熱圧着後の厚さを算出した。 なお、試験片の厚さの測定には、マイクロメーター(株式会社ミツトヨ製、型式:M820−25VA)を用いた。 上記試験片を用いて、熱伝導性シリコーン複合体の熱圧着後の熱抵抗(cm 2・K/W)を熱抵抗測定器(ネッチ社製、キセノンフラッシュアナライザー;LFA447NanoFlash)により測定した。

    ・ポンピングアウト性 得られた熱伝導性シリコーン複合シートを、二枚のアルミニウムからなるプレートの間に挟み、試験体を作製した。 この試験体に圧縮加重410kPaで荷重した後、オーブンに入れ、0℃に30分間置き、その後125℃に30分間置く温度サイクルを500サイクル繰り返した。 その後、試験体を目視で観察し、二枚のアルミニウムプレート間からの中間層の流出の有無を調べた。

    ・強度 引き裂きの方向へ手で力を加え、強度を次の基準で判定評価した。

    評価A:引き裂き難い 評価B:容易に引き裂くことが可能

    (注)比較例4及び5では、シートの両面もしくは片面に粘着性が無く、アルミプレートと接着できなかったために、熱圧着後の熱抵抗を測定することができなかった。

    表1から明らかなように、各実施例は、いずれも熱抵抗が低く、放熱性能に優れるとともに、耐ポンピングアウト性や強度にも優れたものとなっている。

    一方、熱伝導性シリコーン樹脂シートのみを用いた比較例1では、強度が劣り、簡単に引き裂くことが可能であった。 アクリル両面粘着テープを用いた比較例2では、熱伝導性が低いため熱抵抗が顕著に上昇した。 外層に放熱グリースを用いた比較例3では、ヒートサイクル後にグリースの流出が観察された。 中間層(A)に用いる電気絶縁フィルムのみを用いた場合(比較例4)、もしくは2層構造の場合(比較例5)には、片面もしくは両面に粘着性が無いため、被着体との密着が得られず、耐熱抵抗測定を行うことができなかった。

    本発明の熱伝導性シリコーン複合シートは発熱性の電子・電気部品と放熱部品との間に介装される電気絶縁性の熱伝導性部材として有用である。

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