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Bristle material for brush, method for producing the same, and brush

阅读:55发布:2024-02-22

专利汇可以提供Bristle material for brush, method for producing the same, and brush专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a bristle material for a brush, having excellent properties wherein excellent cleanability and touch properties continue for a long period because peeling durability between a core part and a sheath part, or between an island part and a sea part is extremely high as compared to a conventional bristle material for the brush wherein the core part or the island part is exposed in the bristle tip, and allowing easy processing by use of a conventional chemical amount reduction method.SOLUTION: The bristle material 1 for the brush consists of a synthetic resin monofilament having a core-sheath composite structure. The core part 4 consists of polybutylene naphthalate, and the sheath part 5 consists of a polyester-based resin other than polybutylene naphthalate. At least one end of the synthetic resin monofilament has a tip bristle wherein the core part 4 is exposed from the sheath part 5.,下面是Bristle material for brush, method for producing the same, and brush专利的具体信息内容。

  • 芯鞘複合構造を有する合成樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記芯部はポリブチレンナフタレート、前記鞘部はポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂からなり、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端に、前記芯部が前記鞘部から露出した先端毛を有することを特徴とするブラシ用毛材。
  • 少なくとも2つ以上の島部を有する海島複合構造の合成樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記島部はポリブチレンナフタレート、前記海部はポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂からなり、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端に、前記島部が前記海部から露出した分岐毛を有することを特徴とするブラシ用毛材。
  • 前記鞘部または海部のポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートから選ばれる1種または2種以上の混合物からなることを特徴とする請求項1または2に記載のブラシ用毛材。
  • 前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端を化学的減量法で処理し、鞘部から芯部を、または海部から島部を露出せしめることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラシ用毛材の製造方法。
  • 請求項1〜4のいずれか1項に記載のブラシ用毛材を少なくとも毛材の1部に使用したことを特徴とするブラシ。
  • 说明书全文

    本発明は、毛先に芯部または島部が露出した従来のブラシ用毛材に比べて、芯部と鞘部または島部と海部の剥離耐久性が極めて高く、優れた清掃性と触感性が長期間続くという優れた特性を有すると共に、従来の化学的減量法を利用して容易に加工できるブラシ用毛材に関するものである。

    従来からブラシ用毛材には、安価で容易に加工できることから合成樹脂モノフィラメントが主に使用されている。

    特に近年では、ブラシに様々な機能が要求されてきており、ブラシに使用される毛材にも様々な形態や機能を持つものが提案されている。

    例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液に溶ける性質を利用して、PBTモノフィラメントの先端を水酸化ナトリウムに浸漬して毛先をテーパー状にした歯ブラシ用ブリッスル(例えば、特許文献1参照)は、毛先が歯間に入りやすいために狭い部分の歯垢を落としやすく、また触感性にも優れているために歯茎へのマッサージ効果が得られるなど、従来の歯ブラシ用ブリッスルにはない特異的な機能を発揮するものであることから、今やデンタルケア商品の主流となっている。

    また、ポリアミド系樹脂が水酸化ナトリウムなどのアルカリに溶液に溶けないことを利用し、ポリアミド系樹脂とポリエステル系樹脂とを組み合わせた複合構造の合成樹脂モノフィラメントの先端を水酸化ナトリウムで溶かし、溶けずに残ったポリアミド系樹脂成分で独特の形状を形成する手法も知られており、その具体例としては、ポリエステル系樹脂製の海部の中にポリアミド樹脂製の2〜5つの島部を散在させた海島型複合繊維が植毛台に植毛され、植毛された海島型複合繊維が植毛基部から一定の長さにわたり島部と海部からなる複合部を有し、それより先側については島部のみを露出させて2〜5本の芯毛が所定長形成された歯ブラシ用毛材(例えば、特許文献2参照)、ブラシ部に植設されるブラシ用毛材を、一本の芯部の周りに鞘部を配した芯鞘構造を有する複合モノフィラメントの先端側に芯部を露出させて、複合モノフィラメントの断面積のうち、芯部の断面積を15〜80%とした歯ブラシ毛材(例えば、特許文献3参照)を挙げることができる。

    これらの技術は、ポリアミド系樹脂がアルカリ溶液に溶けない性質を利用することにより、毛先に特異的な形状を形成できるという特長があるが、ポリアミド系樹脂とポリエステル系樹脂は互いに異なる種類の合成樹脂素材であるために、芯部と鞘部、または島部と海部との界面接触性が悪く、ブラシとして長時間使用を繰り返しているうちにこれらの鞘部や海部が芯部や島部から剥がれ落ちて耐久性が著しく低下し、さらには毛先の触感性が変ってしまうなどの問題を抱えており、特に歯ブラシに使用した場合は、毛先の状態が変化することで清掃性にも影響を及ぼすなどの不具合を生じていた。

    特許第3145213号公報

    特開平9−322821号公報

    特開2006−149419号公報

    本発明の目的は、毛先に芯部または島部が露出した従来のブラシ用毛材に比べて、芯部と鞘部または島部と海部の剥離耐久性が極めて高く、優れた清掃性と触感性が長期間続くという優れた特性を有すると共に、従来の化学的減量法を利用して容易に加工できるブラシ用毛材を提供することにある。

    上記目的を達成するために本発明によれば、芯鞘複合構造を有する合成樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記芯部はポリブチレンナフタレート、前記鞘部はポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂からなり、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端に、前記芯部が前記鞘部から露出した先端毛を有することを特徴とするブラシ用毛材(第1発明)、および、少なくとも2つ以上の島部を有する海島複合構造の合成樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記島部はポリブチレンナフタレート、前記海部はポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂からなり、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端に、前記島部が前記海部から露出した分岐毛を有することを特徴とするブラシ用毛材(第2発明)が提供される。

    なお、本発明においては、
    前記鞘部または海部のポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートから選ばれる1種または2種以上の混合物からなることがさらに好ましい条件として挙げられる。

    また、本発明のブラシ用毛材の製造方法は、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端を化学的減量法で処理し、鞘部から芯部を、または海部から島部を露出せしめることを特徴とする。

    さらに、本発明のブラシは、上記いずれかのブラシ用毛材を少なくとも毛材の1部に使用したことを特徴とする。

    本発明によれば、毛先に芯部または島部が露出した従来のブラシ用毛材に比べて、芯部と鞘部または島部と海部の剥離耐久性が極めて高く、優れた清掃性と触感性が長期間続くという優れた特性を有すると共に、従来の化学的減量法を利用して容易に加工できるブラシ用毛材を得ることができる。

    (a)は本発明のブラシ用毛材の第1実施例を示す拡大模式図であり、(b)はブラシ用毛材1の平面αにおける断面図である。

    (a)は本発明のブラシ用毛材の第2実施例を示す拡大模式図であり、(b)はブラシ用毛材1の平面βにおける断面図である。

    以下、本発明を図に従って具体的に説明する。

    図1の(a)は本発明のブラシ用毛材の第1実施例を示す拡大模式図であり、1はブラシ用毛材、2は先端毛、3はストレート部をそれぞれ示している。 また、図1の(b)はブラシ用毛材1の平面αにおける断面図であり、4は芯部、5は鞘部をそれぞれ示している。

    また、図2の(a)は本発明のブラシ用毛材の第2実施例を示す拡大模式図であり、6はブラシ用毛材、7は分岐毛、8はストレート部をそれぞれ示している。 さらに、図2の(b)はブラシ用毛材6の平面βにおける断面図であり、9は島部、10は海部をそれぞれ示している。

    図1に示すように、本発明のブラシ用毛材1は、芯鞘複合構造を有する合成樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記芯部4はポリブチレンナフタレート、前記鞘部5はポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂からなり、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端に、芯部4が鞘部5から露出した先端毛2を有することを特徴とする。

    また、図2に示すように、本発明のブラシ用毛材6は、少なくとも2つ以上の島部9を有する海島複合構造の合成樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記島部9はポリブチレンナフタレート、前記海部10はポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂からなり、前記合成樹脂モノフィラメントの少なくとも一端に、島部9が海部10から露出した分岐毛7を有することを特徴とする。

    先端部に先端毛や分岐毛を有する従来のブラシ用毛材は、その殆どが芯部および島部がポリアミド系樹脂、鞘部および海部がポリエステル系樹脂の芯鞘複合構造や海島複合構造の合成樹脂モノフィラメントをアルカリ溶液で溶かして、その先端部分に芯部や島部を露出せしめる方法を採用していたが、ポリエステル系樹脂とポリアミド系樹脂は互いに異なる樹脂であるために芯部と鞘部、または島部と海部との接着性が悪く、ブラシ用毛材として使用した場合には、鞘部や海部が剥離・脱落して耐久性が著しく低下するばかりか、剥離・脱落によって毛先の触感性も変化し易いなどの不具合が生じ易かった。

    しかし、本発明のブラシ用毛材1および6は、いずれも芯部4と島部9にポリブチレンナフタレート、鞘部5と海部10にポリブチレンナフタレート以外のポリエステル系樹脂を使用しており、両者が同じポリエステル系樹脂同士であることから芯部4と鞘部5、または島部9と海部10との接触性が非常に良く、ブラシ用毛材として使用した場合には鞘部5や海部10が剥離・脱落しにくく、さらには毛先の触感性も変化し難いなどの際立った効果が得られるのである。

    さらに、通常ポリエステル系樹脂はアルカリ溶液に溶ける素材であり、これまでポリエステル系樹脂であるポリブチレンナフタレートもアルカリ溶液に溶ける素材であると考えられてきた。 しかし、本発明者らは本発明を創造するに当たり、ポリブチレンナフタレートがアルカリ溶液に殆ど溶けない素材であることを知見した。

    つまり、図1や図2に示すような先端毛2または分岐毛7を有するブラシ用毛材1および6を製造するためには、従来は芯部や島部にアルカリ溶液に溶けないポリアミド系樹脂を使用し、鞘部や海部にアルカリ溶液に溶けるポリエステル系樹脂を使用することで、鞘部や海部を溶かして芯部や島部を露出せしめる方法が採用されてきたが、本発明は芯部2や島部7の構成素材にアルカリ溶液には溶けないポリブチレンナフタレートと呼ばれるポリエステル系樹脂を採用したことで、鞘部5や海部10の剥離・脱落を著しく抑え、さらには剥離・脱落による毛先の触感性変化も小さくすることができた点に最大の特徴がある。

    なお、ここで言うポリブチレンナフタレート(以下、PBNと言う)とは、2,6−ナフタレンジカルボン酸又は2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルを主たるジカルボン酸成分モノマーと1,4−ブタンジオールを主たるグリコール成分モノマーとの重縮合体であり、これらモノマー以外の第3成分モノマーを使用してもよく、第3成分モノマーはジカルボン酸成分、グリコール成分のいずれでもあってもよい。

    なお、上記「主たる」とは、具体的には、ジカルボン酸成分あるいはグリコール成分モノマー中75モル%以上であることを意味し、より好ましくは90モル%以上である。 したがって、ジカルボン酸成分あるいはグリコール成分に対して、それぞれ25モル%未満、好ましくは10モル%未満の範囲で第3成分モノマーを使用してもよい。

    第3成分として使用可能なジカルボン酸成分モノマーとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸等の芳香族のジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、シュウ酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等又はこれらのエステル結合形成性の誘導体が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合しても良い。 さらに、トリメリット酸、ピロメリット酸のような三官能性以上の多価カルボン酸成分を使用しても良く、無水トリメリット酸や無水ピロメリット酸のような酸無水物を少量使用しても良い。

    一方、第3成分として使用可能なグリコール成分モノマーとしては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリメチレングリコール等のアルキレングリコールが挙げられ、これらの1種または2種以上を混合しても良く、さらに少量のトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、グリセリンのような三官能性以上の多価アルコール成分を使用しても良い。

    一方、鞘部5や海部10に使用されるPBN以外のポリエステル系樹脂については、特に限定はされないが、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと言う)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTと言う)、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート(以下、PPTと言う)、ポリメチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレートなどを挙げることができ、中でも十分な物理特性が有し、アルカリで鞘部5や海部10を溶かして芯部4や島部9を容易に露出せしめることができることから、特にPET、PBTおよびPPTは本発明のブラシ用毛材1として好適である。

    なお、鞘部5や海部10で使用するポリエステル系樹脂には、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、他のジカルボン酸成分およびジオール成分を共重合成分として含有せしめることができ、例えば、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、シクロヘキサンジカルボン酸およびデカリンジカルボン酸などが挙げられ、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族グリコール、o−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ジフェニルスルホン、4,4'−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ジフェニルスルホンなどの芳香族グリコール、およびヒドロキノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、レゾルシン、カテコール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルスルホンなどのジフェノール類などが挙げられ、これらの中から2種以上を選択して適宜使用することもできる。

    さらに、本発明のブラシ用毛材1には、発明の効果を阻害しない範囲であれば、その目的に応じて、各種無機粒子、各種金属粒子および架橋高分子粒子などの粒子類のほか、公知の抗酸化剤、耐光剤、耐侯剤、イオン交換剤、着色防止剤、耐電防止剤、各種着色剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤および各種強化繊維類などを適宜任意に添加せしめることも可能である。

    また、本発明のブラシ用毛材1の先端毛2またはブラシ用毛材6の分岐毛7の長さは、ブラシ用途に応じて適宜変えることができるが、短すぎると触感性が欠けやすく、長すぎると毛先が柔らかすぎて清掃性が欠けやすくなる。 そのため、一般にその長さは0.3〜10mmの範囲が好ましく、例えば歯ブラシ用毛材として使用した場合は、0.5〜5.0mm、さらには0.8〜3.0mmが好ましい。

    さらに、ブラシ用毛材1の芯部4の直径についても使用するブラシ用途に応じて適宜変えることができるが、直径が細いと清掃性が欠けやすく、逆に太すぎると触感性が欠けやすくなるため、芯部4の直径は鞘部5と合わせた全直径に対して40〜95%であることが好ましく、さらには60〜90%が好ましい。

    一方、ブラシ用毛材6の島部9の1本あたりの直径と本数については、これもブラシ用途に応じて適宜変えることができ、直径で30〜140μm、さらには50μm〜120μm、本数では2〜10本、さらには3〜8本の範囲が耐久性、清掃性、触感性のバランスの取れたブラシ用毛材となり易いことから好ましい。

    さらにまた、本発明においては鞘部5または海部10の剥離・脱落効果をより一層高めるために、芯部4または島部9に鞘部5または海部10を構成するポリエステル系樹脂を少量添加せしめたり、逆に鞘部5または海部10に芯部4または島部9を構成するPBNを少量添加せしめたり、芯部4と鞘部5、島部9と海部10の双方に互いの樹脂を少量添加せしめたりすることも可能である。

    ここで、本発明のブラシ用毛材の製造方法について説明する。

    本発明のブラシ用毛材1および6の製造方法については特に限定されないが、本発明では、公知の複合型溶融紡糸機を使用して合成樹脂モノフィラメントを紡糸し、PBNがアルカリ溶液に溶けないという性質を利用して、そのカットブリッスルの先端をアルカリ溶液などによる化学的減量法で鞘部5または海部10を溶かして芯部4または島部9を露出せしめる方法が好ましい方法として採用される。

    具体的には、芯部4にPBN、鞘部5にPBTを使用したブラシ用毛材1を製造する場合を例に挙げると、まず、PBNとPBTをそれぞれ複合型溶融紡糸機に供給して、溶融紡糸機内で溶融混練した後、複合口金から合成樹脂の溶融物を共押し出しする。

    なお、溶融紡糸の際に、PBNとPBTの吐出量を調整することで芯部4と鞘部5の比率を変えることができる。

    また、本発明のブラシ用毛材1に使用する合成樹脂モノフィラメントの断面形状は特に限定はされず、芯部4および/または鞘部5が円形以外の異形断面形状であってもよく、例えば、中空、扁平、正方形、半月状、三形、5角以上の多角形、多葉状、ドックボーン状、および繭型などの形状であっても良い。

    その後、共押し出された合成樹脂の溶融物は、冷却浴中で冷却固化された後、延伸および熱セットされて、合成樹脂モノフィラメントとなる。

    そして、得られた合成樹脂モノフィラメントは必要な長さにカットされ、このカットブリッスルの先端をアルカリ溶液に浸漬して鞘部5を溶かし、芯部4を露出させて先端毛2を形成させる。

    なお、先端毛2の長さはカットブリッスルのアルカリ溶液への浸漬長で容易にコントロールすることができる。

    こうして得られたブラシ用毛材1は、図1の(a)に示すように、芯部4が露出し先端毛2を有する形となる。

    こうして得られたブラシ用毛材1は、毛先に芯部または島部が露出した従来のブラシ用毛材に比べて、芯部と鞘部または島部と海部の剥離耐久性が極めて高く、優れた清掃性と触感性が長期間続くことから、歯ブラシ、ヘアブラシ、ボディブラシ、クリーニングブラシ、化粧ブラシ、画筆などの各種ブラシや、ロールブラシ、ホイールブラシ、カップブラシ、ナイブレットブラシなどの各種工業用ブラシに幅広く使用することができる。

    以下、本発明のブラシ用毛材について、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に何ら限定されるものではない。

    なお、触感性評価および耐久性評価には、実際に歯ブラシを作製してこれを使用した。 歯ブラシの仕様は次の通り。

    基台:ABS製(9mm×22mm)
    植毛孔数:34箇 植毛本数:一つの孔につき20本 毛丈:10mm
    [剥離耐久性評価]
    表面に凹凸を有するステンレス板に歯ブラシを垂直荷重500gで押し当て、37℃の温水をかけながらで2万回摺動させた。 その後、歯ブラシの状態について、毛先に剥離が生じていた本数を顕微鏡で数えて、それが全体の何%になるかを計算した。 この数値が少ないほど剥離耐久性に優れていることを示す。

    [触感性評価]
    20名のモニターに30日間実際に歯をブラッシングしてもらい、未使用のものと比較して、どれぐらい触感性が低下したかを次の3段階で評価してもらい、その平均値で表した。 平均値が高いほど触感性が変わらないことを示す。

    5点:触感性は殆ど変わらなかった、
    3点:毛先が柔らかくなり、やや磨き心地が落ちた、
    1点:磨き心地が全くなくなり、使用当初と全く異なった。

    [清掃性低下率]
    10mm立方のアクリル板の上表面に歯垢染色液(プラークチェック液)を均一に付着させ、まず未使用のブラシを使用して、アクリル板上表面を、垂直荷重350g、振幅長30mm、且つ振幅速度180往復/分の条件で3分間ブラッシングを行い、除去された歯垢染色液の面積Aを測定した。

    次に剥離耐久性評価と同じ方法で歯ブラシをステンレス板上で2万回摺動させた後、再び歯垢染色液を付着させたアクリル板上表面をブラッシングし、除去された歯垢染色液の面積Bを測定した。

    そして、除去された歯垢染色液の面積AとBとから、清掃性がどれぐらい低下したかを清掃性低下率(下記式)で表した。 この数値が小さいほど清掃性効果が長期間続くことを示す。

    清掃性低下率(%)=100×(A−B)/A
    [実施例1]
    原料としてPBNペレット(東洋紡社製 AE−560)とPBTペレット(東レ社製 トレコン1200S)を原料に使用した。

    PBNが芯部、PBTが鞘部となるように各合成樹脂ペレットを複合溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練した後、複合口金から合成樹脂の溶融物を共押し出しした。

    引き続き、共押し出された合成樹脂の溶融物を、冷却浴中で冷却固化した後、延伸および熱セットを行い、直径0.2mm(芯部の直径が0.14mm)の芯鞘複合構造の合成樹脂モノフィラメントを得た。

    次に、得られた合成樹脂モノフィラメントをカットし、このカットブリッスルの両端の鞘部を水酸化ナトリウム水溶液で溶解して1.5mmの先端毛を形成させた後、洗浄して図1の(a)に示すブラシ用毛材を得た。

    [実施例2〜3]
    鞘部の構成素材にPET、PPTを使用したこと以外は実施例1と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    [実施例4]
    原料としてPBNペレット(東洋紡社製 AE−560)とPBTペレット(東レ社製 トレコン1200S)を原料に使用した。

    PBNが島部、PBTが海部となるように各合成樹脂ペレットを複合溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練した後、複合口金から合成樹脂の溶融物を共押し出しした。

    引き続き、共押し出された合成樹脂の溶融物を、冷却浴中で冷却固化した後、延伸および熱セットを行い、直径0.2mm(島部:直径=70μm、本数=3本)の海島複合構造の合成樹脂モノフィラメントを得た。

    次に、得られた合成樹脂モノフィラメントをカットし、このカットブリッスルの両端の鞘部を水酸化ナトリウム水溶液で溶解して1.5mmの分岐毛を形成させた後、洗浄して図2の(a)に示すブラシ用毛材を得た。

    [実施例5〜6]
    海部の構成素材にPET、PPTを使用したこと以外は実施例4と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    [実施例7]
    先端毛の長さを4.0mmとしたこと以外は実施例1と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    [実施例8〜9]
    分岐毛の直径と本数と表1に示すように変更したこと以外は実施例4と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    [比較例1]
    芯部の構成素材にナイロン610ペレット(東レ社製 CM2001)を使用したこと以外は実施例1と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    [比較例2]
    島部の構成素材にナイロン610ペレット(東レ社製 CM2001)を使用したこと以外は実施例4と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    [比較例3]
    鞘部の剥離・脱落を抑制するために、鞘部の構成素材にPBT:ナイロン610=97重量%:3重量%の混合物を使用したこと以外は比較例1と同じ方法でブラシ用毛材を得た。

    上記実施例および比較例で得られたブラシ用毛材の各評価結果を表1に示す。

    表1に示す結果からも明らかなように、本発明のブラシ用毛材(実施例1〜9)は、従来の化学的減量法を利用して容易に加工でき、また、芯部または鞘部にポリアミド系樹脂を使用した従来のブラシ用毛材(比較例1〜3)に比べて、芯部と鞘部または島部と海部の剥離耐久性が極めて高く、優れた清掃性と触感性が長期間続くことが分かる。

    本発明のブラシ用毛材は、毛先に芯部または島部が露出した従来のブラシ用毛材に比べて、芯部と鞘部または島部と海部の剥離耐久性が極めて高く、優れた清掃性と触感性が長期間続くことから、歯ブラシ、ヘアブラシ、ボディブラシ、クリーニングブラシ、化粧ブラシ、画筆などの各種ブラシの他にも、ロールブラシ、ホイールブラシ、カップブラシ、ナイブレットブラシなどの各種工業用ブラシに幅広く利用できる。

    1 ブラシ用毛材 2 先端毛 3 ストレート部 4 芯部 5 鞘部 6 ブラシ用毛材 7 分岐毛 8 ストレート部 9 島部 10 海部

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