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電気光学装置

阅读:190发布:2023-12-31

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第1基板と第2基板の間に設けられており少なくとも相互に隣り合う電気光学素子と、 前記相互に隣り合う電気光学素子の各々に駆動電圧を与える駆動装置と、 を含み、 前記相互に隣り合う電気光学素子の各々は、 対向配置され、各々が前記駆動装置と接続されている第1電極及び第2電極と、 銀化合物を含むエレクトロデポジション材料とメディエータと支持電解質を含有しており、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される電解質層と、 を有しており、 前記第1電極は、各々、前記第1基板の一面側において互いに分離して設けられ、 前記第2電極は、前記第2基板の一面側において前記第1電極のそれぞれと向かい合うように一体に設けられており、 前記第1電極と前記第2電極のいずれか一方の表面に凹凸部が設けられており、 前記駆動装置は、前記相互に隣り合う電気光学素子の各々に対して、第1電位と当該第1電位より低い基準電位を周期的に繰り返す正極性の第1直流電圧若しくは前記基準電位と当該基準電位より低い第2電位を周期的に繰り返す負極性の第2直流電圧を前記第1電極に選択的に印加するとともに前記第2電極に前記基準電位を印加し、又は電圧無印加とすることが可能であり、 前記駆動装置は、前記相互に隣り合う電気光学素子の1つである第1電気光学素子に前記第1直流電圧を与え、前記相互に隣り合う電気光学素子の他の1つである第2電気光学素子に前記第2直流電圧を与える際に、前記第1電位の印加期間と前記第2電位の印加期間とが重ならないように前記第1直流電圧と前記第2直流電圧とを時分割で供給するものであり、 前記相互に隣り合う電気光学素子の各々は、前記駆動装置から前記第1直流電圧が与えられている際に外観上第1状態となり、前記第2直流電圧を与えられている際に外観上第2状態となり、電圧無印加とされた際に第3状態となるものであり、前記第1状態と前記第2状態の一方が暗状態であって他方が鏡面状態であり、前記第3状態が透明状態である、 電気光学装置。前記基準電位が0Vである、 請求項1に記載の電気光学装置。前記第1電位と前記第2電位の絶対値が等しい、 請求項1又は2に記載の電気光学装置。前記第1直流電圧の前記第1電位と前記基準電位との繰り返し周波数、前記第2直流電圧の前記第2電位と前記基準電位との繰り返し周波数がそれぞれ50Hz以上である、 請求項1又は2に記載の電気光学装置。

说明书全文

本発明は、エレクトロクロミック材料を用いて構成される電気光学装置における駆動技術に関する。

国際公開第2012/118188号パンフレット(特許文献1)には、一対の基板と、一対の基板の対向する面に形成され、一方がナノオーダーの凹凸のある透明電極である一対の電極と、一対の電極の間に挟持され、電解質、銀を含むエレクトロクロミック材料及びメディエータを含む電解質層と、を有する調光素子が開示されている。この調光素子は、一対の電極の間に電圧を印加すると、一方の電極ではエレクトロクロミック材料中の銀イオンが還元されて銀として析出して膜を形成し、電圧を解除すると析出した銀は再び銀イオンとして溶解する。この場合に、銀が平滑な電極上に形成されたとすれば外観上は鏡面状態となり、銀が粒子修飾電極上に形成されたとすれば光の乱反射により外観上は暗状態(黒状態)となる。このため、一対の電極の片方を平滑に、もう片方を粒子修飾電極にすれば、電圧の極性によって鏡面状態と暗状態を切り替えることができる。また、電圧を解除したときには基板間が透明な状態(光が透過する状態)となる。

上記した調光素子は、電圧の極性によって鏡面状態と暗状態を切り替えることが可能であるので、1つの素子として用いる分には特に問題がないが、この調光素子を複数並べて表示装置等として構成した場合には、隣接する素子間で誤動作や破損を生じる場合がある。例えば、ある1つの調光素子(ここでは便宜上「第1調光素子」と呼ぶ。)には外観上の暗状態を得るために一方基板側の電極が相対的に高い電位となるように電圧(例えば+2.5V)を与え、隣接する別の調光素子(ここでは便宜上「第2調光素子」と呼ぶ。)には外観上の鏡面状態を得るために他方基板側の電極が相対的に高い電位となるように電圧(例えば−2.5V)を与えたとする。この場合、一方基板側における第1調光素子の電極と第2調光素子の電極との間にはそれぞれの素子への印加電圧の2倍という高い電圧(例えば、5V)が与えられた状態となる。このような横方向電圧(基板面平方向の電圧)が生じると、電極間に存在する電解質層において酸化還元反応(エレクトロデポジション)が生じ、誤作動を起こす。具体的には、電極間に銀などの析出膜が生じるとともに、第1調光素子と第2調光素子のそれぞれにおいては十分な電圧印加が行われず電解質層での反応が不十分となり、狙い通りの動作(暗状態または鏡面状態)が得られなくなる。また、電解質層の有機溶媒には電位窓があり、その範囲を超えた高い電圧が印加されることは素子の耐久性の面で望ましくない。高い電圧の印加時間が短ければよいが、長い時間(例えば1秒間以上)に電圧印加が続くと有機溶媒がダメージを受け、気泡を発生してしまい素子が破損する場合がある。

国際公開第2012/118188号パンフレット

本発明に係る具体的態様は、エレクトロクロミック材料を用いる電気光学素子(調光素子)を複数並べて構成される電気光学装置において、破損や誤動作を防ぐことが可能な技術を提供することを目的の1つとする。

本発明に係る一態様の電気光学装置は、(a)第1基板と第2基板の間に設けられており少なくとも相互に隣り合う電気光学素子と、(b)前記相互に隣り合う電気光学素子の各々に駆動電圧を与える駆動装置と、を含み、(c)前記相互に隣り合う電気光学素子の各々は、(c1)対向配置され、各々が前記駆動装置と接続されている第1電極及び第2電極と、(c2)銀化合物を含むエレクトロデポジション材料とメディエータと支持電解質を含有しており、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される電解質層と、を有しており、(d1)前記第1電極は、各々、前記第1基板の一面側において互いに分離して設けられ、(d2)前記第2電極は、前記第2基板の一面側において前記第1電極のそれぞれと向かい合うように一体に設けられており、(d3)前記第1電極と前記第2電極のいずれか一方の表面に凹凸部が設けられており、(e)前記駆動装置は、前記相互に隣り合う電気光学素子の各々に対して、第1電位と当該第1電位より低い基準電位を周期的に繰り返す正極性の第1直流電圧若しくは前記基準電位と当該基準電位より低い第2電位を周期的に繰り返す負極性の第2直流電圧を前記第1電極に選択的に印加するとともに前記第2電極に前記基準電位を印加し、又は電圧無印加とすることが可能であり、(f)前記駆動装置は、前記相互に隣り合う電気光学素子の1つである第1電気光学素子に前記第1直流電圧を与え、前記相互に隣り合う電気光学素子の他の1つである第2電気光学素子に前記第2直流電圧を与える際に、前記第1電位の印加期間と前記第2電位の印加期間とが重ならないように前記第1直流電圧と前記第2直流電圧とを時分割で供給するものであり、(g)前記相互に隣り合う電気光学素子の各々は、前記駆動装置から前記第1直流電圧が与えられている際に外観上第1状態となり、前記第2直流電圧を与えられている際に外観上第2状態となり、電圧無印加とされた際に第3状態となるものであり、前記第1状態と前記第2状態の一方が暗状態であって他方が鏡面状態であり、前記第3状態が透明状態である、電気光学装置である。

上記構成によれば、隣り合う電気光学素子の間に必要以上の高い電圧が印加されることを回避できるため、エレクトロクロミック材料を用いる電気光学素子を複数並べて構成される電気光学装置において、破損や誤動作を防ぐことが可能となる。

上記の電気光学装置において、前記基準電位が0Vであってもよい。また、駆動電圧における前記第1電位と前記第2電位の絶対値が等しい、ことも好ましい。また、前記第1直流電圧の前記第1電圧と前記基準電位との繰り返し周波数、前記第2直流電圧の前記第2電位と前記基準電位との繰り返し周波数がそれぞれ50Hz以上であることも好ましい。

図1は、一実施形態の電気光学装置の構成を示す模式的な断面図である。

図2は、電気光学装置の構成を示す模式的な平面図である。

図3(A)は、定常時(電圧無印加時)もしくは電圧印加時における電気光学装置の光透過スペクトルを示すグラフである。図3(B)は、定常時(電圧無印加時)もしくは電圧印加時における電気光学装置の光反射スペクトルを示すグラフである。

図4は、電気光学装置の駆動方法を説明するための波形図である。

図5は、電気光学装置の外観状態を模式的に示した図である。

図6は、電気光学装置の駆動方法を説明するための波形図である。

図7は、電気光学装置の外観状態を模式的に示した図である。

以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。

図1は、一実施形態の電気光学装置の構成を示す模式的な断面図である。また、図2は、電気光学装置の構成を示す模式的な平面図である。各図に示す電気光学装置は、例えば表示用途に用いられるもの(表示装置)であり、第1基板11、第2基板12、電解質層13、シール材14、駆動装置20を含んで構成されている。第1基板11の一面側には複数の電極(以下「セグメント電極」という)S1〜S6が設けられている。また、第2基板12の一面側にはそのほぼ全面にわたって電極(以下「コモン電極」という)C1が設けられている。第1基板11と第2基板12とは、互いの一面側を向かい合わせて配置されている。本実施形態では、第1基板11が上側基板、第2基板12が下側基板であり、第1基板11側から視認されるものとする。

第1基板11は、例えば透光性を有する硬質の基板(例えばガラス基板)である。この第1基板11の一面側には、複数のセグメント電極S1等が設けられている。各セグメント電極S1等は、例えば透光性を有する導電膜(例えばインジウム錫酸化物膜)を用いて構成されている。図示のように各セグメント電極S1〜S6の相互間には隙間(例えば100μm程度)が設けられており、互いに分離されている。図示の例では、各セグメント電極S1〜S6は、それぞれ長方形状に形成されており、図2において左右方向に沿って3つずつ2列に配列されている。また、各セグメント電極S1〜S6の表面はほぼ平坦な形状となっている。

第2基板12は、例えば透光性を有する硬質の基板(例えばガラス基板)である。この第2基板12の一面側には、そのほぼ全面にわたってコモン電極C1が設けられている。コモン電極C1は、例えば透光性を有する導電膜(例えばインジウム錫酸化物膜)を用いて構成されている。図示のように、コモン電極12は、複数のセグメント電極S1等のそれぞれと向かい合うように配置されている。各セグメント電極S1〜S6とコモン電極C1とが重なる6つの各領域16は、それぞれ電気光学素子を構成する。すなわち、本実施形態の電気光学装置は、各セグメント電極S1〜S6にそれぞれ対応して構成される6つの電気光学素子を備えている。

電解質層13は、エレクトロデポジション材料を含む電解液を用いて構成されており、第1基板11と第2基板12の各一面側の間に配置されている。詳細には、電解質層13を構成する電解液は、エレクトロクロミック材料、メディエータ、支持電解質、溶媒、ゲル化用ポリマーなどを含んで構成される。電解質層13の形成には、ODF法、ディスペンサーを用いる方法、インクジェット法などの各種印刷法、真空注入法、毛細管注入法など公知の種々の方法を適用できる。

電解質層13を構成する材料の一例として、エレクトロクロミック材料にはAgNO3を50mMエレクトロクロミック剤として用い、メディエータにはCuCl2を10mMメディエータとして用い、支持電解質にはLiBrを250mM支持電解質として用い、溶媒にはDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)を用い、ゲル化用ポリマーにはPVB(vinyl butyral)を10wt%ホストポリマーとして用いることができる。なお、ゲル化用ポリマーを省略してもよい。

なお、銀化合物は上記に限定されず、塩化銀、酸化銀、臭化銀、ヨウ化銀などを用いることができる。銀化合物の濃度は、例えば5mM以上500mM以下であることが好ましいがこれに限定されない。 支持電解質は、発色材料の酸化還元反応等を促進するものであれば特に限定されず、例えばリチウム塩(LiCl、LiBr、LiI、LiBF4、LiClO4等)、ナトリウム塩(NaCl、NaBr、NaI等)を好適に用いることができる。支持電解質の濃度は、例えば10mM以上1M以下であることが好ましいがこれに限定されない。 溶媒は、発色材料等を安定的に保持することができるものであれば特に限定されず、水や炭酸プロピレン等の極性溶媒、極性のない有機溶媒、さらには、イオン性液体、イオン導電性高分子、高分子電解質等を用いることができる。具体的には、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホル酸、ポリアクリル酸等を用いることができる。

シール材14は、第1基板11と第2基板12の各一面側の間において、基板同士が重なる領域を囲んで設けられており、電解質層13を封止する。シール材14としては、例えばUV硬化型のシール材、UV・熱硬化型のシール材、熱硬化型のシール材を用いることができる。

本実施形態では、シール材14にはギャップ材(例えば直径50μm)が添加されており、このギャップ材によって第1基板11と第2基板12の相互間距離(セル厚)を確保する。なお、第1基板11、第2基板12として大面積のものを用いる場合には、セル厚のムラを低減するために基板面内にギャップ材を分散配置することが好ましい。その場合には、いずれかの基板上に、例えば1〜3個/mm2の散布量とすることが経験上好ましいがこの限りではない。求めるセル厚に応じて、表示に影響が出にくい散布量にすればよい。また、ギャップ材ではなくリブなどの突起物によってセル厚コントロールを行ってもよい。その場合の突起物の縦横比はなるべく高いことが好ましい。

凹凸部15は、各セグメント電極S1等の表面に設けられている。この凹凸部15は、例えば数十nmオーダーの微細な凹凸状(非平坦形状)となるように形成されている。このような凹凸部15は、例えばセグメント電極S1〜S6の表面の表面にインジウム錫酸化物(ITO)粒子分散液(例えば、粒子径100nm以下、30wt%)を500rpmで5秒間、1500rpmで15秒間スピンコートした後、250℃で60分間焼成することによって形成できる。

なお、各セグメント電極に外部から電圧を与えるための端子部となる部分に形成された凹凸部15は、第1基板11と第2基板12の貼り合わせ等を行った後に削り取る等によって除去することが望ましいが、取り除かなくてもよい。また、凹凸部15の形成材料はITOに限られず、金属酸化膜など、導電性と透明性を兼ね備えている材料であれば用いることができる。また、凹凸部15の形成方法についても上記に限定されない。

駆動装置20は、コモン電極C1、各セグメント電極S1〜S6と接続されており、これらを介して電解質層13へ駆動電圧を供給する。すなわち、駆動装置20は、各セグメント電極S1〜S6に対応して構成される各電気光学素子に対して駆動電圧を供給する。

図3(A)は、定常時(電圧無印加時)もしくは電圧印加時における電気光学装置の光透過スペクトルを示すグラフである。また、図3(B)は、定常時(電圧無印加時)もしくは電圧印加時における電気光学装置の光反射スペクトルを示すグラフである。各図において横軸は電気光学装置へ入射する光の波長(nm)を表し、縦軸は入射光に対する透過率(%)または反射率(%)を表している。ここでは、セグメント電極S1とコモン電極C1によって構成される1つの電気光学素子に対して電圧を適宜印加してその光学特性を測定した。

図3(A)に示すスペクトルToffは定常時の光透過スペクトルであり、Tonuはセグメント電極S1を基準電位(0V)としてコモン電極C1に負電圧(−2.5V)を印加したときの光透過スペクトルであり、Tonlはコモン電極C1を基準電位(0V)としてセグメント電極S1に負電圧(−2.5V)を印加したときの光透過スペクトルである。また、図3(B)に示すスペクトルRoffは定常時の光反射スペクトルであり、Ronuはセグメント電極S1を基準電位(0V)としてコモン電極C1に負電圧(−2.5V)を印加したときの光反射スペクトルであり、Ronlはコモン電極C1を基準電位(0V)としてセグメント電極S1に負電圧(−2.5V)を印加したときの光反射スペクトルである。

図3(A)のスペクトルToffに示されるように、電気光学素子の定常時の光透過率は極めて高く、高光透過状態(透明状態)が得られる。これは電解質層13がおおむね透明であるためである。また、図3(B)のスペクトルRonuに示されるように、セグメント電極S1に対してコモン電極C1に負電圧を印加すると、電気光学素子の光反射率は極めて高くなり、高光反射状態(鏡面状態)が得られる。これは電解質層13のエレクトロデポジション材料が電圧印加により比較的平坦なコモン電極C1の表面に析出し、その析出したエレクトロデポジション材料が鏡面状態となるからである。なお、電圧印加を停止すると、電極表面に析出したエレクトロデポジション材料は、再度、電解質層13の中へ溶解して、コモン電極C1の表面から消失する。これにより、電気光学素子は、再度高透過率状態へ戻る。

また、図3(A)のスペクトルTonlおよび図3(B)のスペクトルRonlに示されるように、コモン電極C1を基準電位にしてセグメント電極S1に負電圧を印加すると、電気光学素子の光透過率および光反射率は極めて低くなり、光吸収状態(遮光状態)が得られる。これは、電解質層13に含まれるエレクトロデポジション材料が電圧印加により凹凸部15を設けられたセグメント電極S1に析出するためであり、その析出したエレクトロデポジション材料に光が入射するとプラズモン吸収(ないし乱反射)が起こるためである。なお、電圧印加を停止すると、電極表面に析出したエレクトロデポジション材料は、再度、電解質層13の中へ溶解して、セグメント電極S1の表面から消失する。これにより、電気光学素子は、再度高透過率状態へ戻る。

以上のように、エレクトロデポジション材料が平坦な面(コモン電極C1表面)に析出するとそのエレクトロデポジション材料が析出した領域は鏡面領域となり、エレクトロデポジション材料が凹凸な面(セグメント電極S1表面)に析出するとそのエレクトロデポジション材料が析出した領域は暗領域となる。電気光学素子は、少なくとも、透明状態(光透過状態)、鏡面状態(光反射状態)および暗状態(光吸収状態)の3つの状態を実現し得る。ただし、ここで説明したように単純に直流電圧を印加する場合には、3つの状態間を切り替えることは容易であるが、セグメント電極S1〜S6の配置に対応して構成される複数の電気光学素子(画素)に対して、同時に鏡面状態と遮光状態を混在させて正常に動作させることは困難であり、これを実現するには次に説明する駆動方法が好適に用いられる。

図4は、電気光学装置の駆動方法を説明するための波形図である。この実施形態では、駆動装置20によって、隣り合う電気光学素子に対して時分割した極性反転信号(DC)で駆動することにより、隣り合う電気光学素子の相互間に高い電圧が印加されないようにする。

例えば、コモン電極C1、セグメント電極S1、S3にはそれぞれ基準電位(ここでは0V)を与え、セグメント電極S5、S6には一定周期で基準電位と+V1(一例として+2.8V)を50Hzまたはそれ以上の周波数に繰り返す矩形波(図4(A)参照)を与え、セグメント電極S2、S4には一定周期で基準電位と−V1(一例として−2.8V)を50Hzで周期的に繰り返す矩形波(図4(B)参照)を与える。図示のように、図4(A)の矩形波と図4(B)の矩形波は、その絶対値が基準電位よりも高くなるタイミングが互いに1/2周期ずれており、互いに重ならないようになっている。すなわち、図4(A)の矩形波の電位が+V1になっている期間、図4(B)の矩形波は基準電位となり、図4(A)の矩形波の電位が基準電位になっている期間、図4(B)の矩形波は−V1となっており、+V1の期間と−V1の期間が重なることがない。これにより、セグメント電極S2、S4に対応する各電気光学素子と、セグメント電極S5、S6に対応する各電気光学素子との間に生じる横方向電圧は、最大でも絶対値でV1となる。すなわち、隣接する電気光学素子の間に高い電圧が印加されないようにすることができる。

図5は、上記した駆動波形によって駆動したときの電気光学装置の外観状態を模式的に示した図である。セグメント電極S2、S4にはそれらの表面の凹凸部15にエレクトロデポジション材料が析出する。それにより、セグメント電極S2、S4に対応する各電気光学素子は外観上、暗状態(黒状態)となる。また、コモン電極C1のセグメント電極S5、S6と向かい合った領域にはそれらの平坦な平面にエレクトロデポジション材料が析出する。それにより、セグメント電極S5、S6に対応する各電気光学素子は外観上、鏡面状態(反射状態)となる。また、セグメント電極S1、S3に対応する電気光学素子には電圧が印加されていないため、外観上、透明状態となる。

なお、比較例として上記した実施形態の電気光学装置において、コモン電極C1とセグメント電極S1、S3には基準電位を与え、セグメント電極S5、S6には+2.8Vの直流電圧を与え、セグメント電極S2、S4には−2.8Vの直流電圧を与えて外観を観察した。その場合、セグメント電極S4とセグメント電極S5の間、セグメント電極S2とセグメント電極S5の間には絶対値で5.6Vの電圧が与えられることになり、電極間で誤動作が見られた。具体的には、セグメント電極S5の側面(セグメント電極S2側およびセグメント電極S4側)に銀膜が析出した。さらに、0.5秒間程度経過すると側面に形成された銀膜に亀裂が入り、ライン状に剥離するような現象が見られた。さらに長時間(例えば1秒間以上)の電圧印加を行うと、有機溶媒がダメージを受けたためと見られる影響により気泡が発生し、電気光学素子を元の状態に戻せない状態に破損した。すなわち、比較例の駆動方法では正常な動作が望めないことがわかった。

図6は、電気光学装置の駆動方法を説明するための波形図である。この実施形態は、基本的に上記した図4に示した実施形態と同様な考え方であるが、駆動装置20によって、隣り合う電気光学素子に対してパルス駆動を行い、極性の異なる高電圧のパルス(ステップ電圧)が同時に印加されないようにすることで、隣り合う電気光学素子の相互間に高い電圧が印加されないようにする。

図6(A)に示す駆動電圧は、期間T1で電圧が+V1となり、その次の期間T2で電圧が+V1より相対的に低い電圧である+V3となるという変化を予め定めた回数であるn1回繰り返し、その後、期間T3で電圧が+V1より低く+V3より高い+V2となり、その次の期間T4で電圧が+V3となるという変化を予め定めた回数であるn2回繰り返す、というものである。図6(B)に示す駆動電圧は、期間T1′で電圧が−V1となり、その次の期間T2′で電圧が+V1より相対的に低い電圧である−V3となるという変化を予め定めた回数であるn1′回繰り返し、その後、期間T3′で電圧が−V1より高く−V3より低い−V2となり、その次の期間T4′で電圧が−V3となるという変化を予め定めた回数であるn2′回繰り返す、というものである。そして、各駆動電圧は、期間T1と期間T1′とが同時期に重ならず、期間T3と期間T3′とが同時期に重ならないように、周期が設定されている。

これらの駆動電圧において、絶対値の相対的に大きい±V1の電圧を与える前半の期間は、主に鏡面状態もしくは黒状態を所望の状態まで比較的高速に変化させるための波形であり、絶対値の相対的に小さい±V2の電圧を与える後半の期間は、主に鏡面状態もしくは黒状態をそのままの光学状態で保持(維持)するためのものである。図6(A)、図6(B)に示す駆動電圧が与えられる電極がセグメント電極S1〜S6のいずれかであり、基準電圧が与えられる電極がコモン電極C1であるとすると、図6(A)に示す駆動電圧を与えられたセグメント電極に対応する電気光学素子は外観上黒状態となり、図6(B)に示す駆動電圧を与えられたセグメント電極に対応電気光学素子は外観上鏡面状態となる。このとき、各駆動電圧の期間T1と期間T1′とが同時期に重ならず、期間T3と期間T3′とが同時期に重ならないようにしているので、隣接する電気光学素子の間で上記したような不具合が生じることなく、黒状態と鏡面状態を同時に実現することができる。

なお、各駆動電圧において、電圧+V1をn1回印加する場合と電圧+V2をn2回印加する場合おいて期間T2、T4で与える電圧をいずれも+V3としていたが、それぞれを異なる大きさとしてもよい。同様に、電圧−V1をn1′回印加する場合と電圧−V2をn2′回印加する場合おいて期間T2、T4で与える電圧をいずれも−V3としていたが、それぞれを異なる大きさとしてもよい。さらに、各駆動電圧において、+V1と−V1、+V2と−V2、というように絶対値をそろえていたが、これらは異なる大きさとしてもよい。

一例として、コモン電極C1とセグメント電極S4、S6には基準電位(0V)を与え、セグメント電極S1〜S3には図6(A)に示す波形の駆動電圧を与え、セグメント電極S5には図6(B)に示す波形の駆動電圧を与え、+V1を+4V、−V1を−4V、+V2を+4V、−V1を−4V、+V3を+1.48V、−V1を−1.48V、T1およびT1′を3m秒間、T2およびT2′を220m秒間、T3およびT3′を0.1m秒間、T4およびT4′を220m秒間、n1を30回、n2を0〜∞とそれぞれ設定して、動作状態を観察した。

図7は、上記した駆動波形によって駆動したときの電気光学装置の外観状態を模式的に示した図である。図示のように、セグメント電極S1〜S3に対応する各電気光学素子は外観上黒状態となり、セグメント電極S4、S6に対応する各電気光学素子は外観上透明状態となり、セグメント電極S5に対応する電気光学素子は外観上鏡面状態となった。隣接する各電気光学素子の間、特に黒状態のものと鏡面状態のものとの間で誤動作や素子の破壊等の不具合が生じないことが確認された。

この実施形態の駆動方法によって得られる効果として以下の点が上げられる。 ・長時間、同じ外観上の状態を維持し続けることができる。 ・電圧印加時間に依らず、消去時間(透明状態へ戻すのに要する時間)が一定となり、かつ短くすることができる。 ・駆動電圧による消費電を低く抑えることができる。 ・反射スペクトルをフラットにし、かつ反射率の高い鏡面状態を得ることができる。

なお、上記した各数値については一例であり、電解質材料、電極面積、セル厚などの諸条件によって変動し得るものであるが、概ね以下のような範囲で設定することが好ましい。具体的には、期間T1は400μ秒間以上5m秒間以下とし、そのときの電圧±V1については絶対値で10V以下とすることが好ましく、3V以下(素子の閾値の1.5倍程度)とすることが好ましい。なお、T1、T1′が1m秒間以下であれば、V1を10V以上にしてもよい。また、期間T2、T2′は5m秒間以上300m秒間以下とし、そのときの電圧±V3については絶対値で0.4V以上2V以下とすることが好ましい。また、これらのパルス電圧を印加する回数であるn1、n1′についてはなるべく少なく設定することが好ましい。

また、期間T3、T3′については50μ秒間以上2m秒間以下とし、そのときの電圧±V2については絶対値で2V(素子の閾値よりわずかに高い電圧)以上10V以下とすることが好ましい。なお、T3、T3′が0.1m秒間以下であれば、V2を10V以上にしてもよい。また、期間T4、T4′については50m秒間以上5秒間以下とし、そのときの電圧±V3については絶対値で0.4V以上1.5V以下とすることが好ましい。

また、セル厚に対して、電極間距離を大きくすることが好ましい。ここでいう電極間距離とは、上記した実施形態でいえばセグメント電極同士の平面視における相互間距離である(図2参照)。また、互いに分離された複数のコモン電極を用いる場合であればそれらの電極の平面視における相互間距離である。例えば、セル厚が50μmの場合、電極間距離は例えば100μm以上確保すれば安定した動作が得られる。また、セル厚が15μmの場合、電極間距離は例えば30μm以上とすればよい。このように、セル厚に対して電極間距離を2倍以上とすることが好ましい。

上記実施形態によれば、隣り合う電気光学素子の間に必要以上の高い電圧が印加されることを回避できるため、エレクトロクロミック材料を用いる電気光学素子を複数並べて構成される電気光学装置において、破損や誤動作を防ぐことが可能となる。

なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態におけるコモン電極やセグメント電極の数や形状などは一例であってこれらに限定されない。また、上記した実施形態では各セグメント電極の表面に凹凸部が設けられていたが、コモン電極の表面に凹凸部が設けられていてもよい。

S1、S2、S3、S4、S5、S6:セグメント電極 C1:コモン電極 11:第1基板 12:第2基板 13:電解質層 14:シール材 15:凹凸部 16:電気光学素子を構成する領域

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