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Method for cultivating new strain

阅读:162发布:2020-12-15

专利汇可以提供Method for cultivating new strain专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To provide a method for cultivating fruit bodies using a new strain of Lyophyllum ulmarium grown into a multicaulis form in which the strain is bred. CONSTITUTION:This method for cultivating a new strain is to inoculate the new strain of Lyophyllum ulmarium capable of providing average >=65 number of stems having >=20mm length thereof in mixing sawdust (a mixture of sawdust of a Japanese cedar with sawdust of a Japanese beech in equal volumes) with rice bran at 3:1 (volume ratio), regulating the moisture content to 63%, compactly filling the resultant mixture in a bottle wide-mouthed bottle, having 850ml volume (and 60mm inside diameter) and made of polyethylene so as to provide 535g inner volume, inoculating 10g solid spawn thereinto, developing fruit bodies according to a conventional method and forming the fruit bodies. The new strain has three examples thereof and includes crossed strains.,下面是Method for cultivating new strain专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 オガクズ(スギオガクズとブナオガクズ等容混合)と米糠を3:1(容積比)に混合して水分含有率63%に調整し、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60mm)に内容量535gになるように圧詰めした培地に固体種菌10gを接種して常法に従い子実体を発生させた場合、茎の長さ20mm以上になる茎数が平均65本以上となるリオフィラム ウルマリウム新菌株を培地に接種し、子実体を形成させることを特徴とするリオフィラム ウルマリウム新菌株の子実体の栽培方法。
  • 【請求項2】 該リオフィラム ウルマリウムが交配によって得られた交配株であることを特徴とする請求項1
    に記載のリオフィラム ウルマリウム新菌株の子実体の栽培方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明はリオフィラム ウルマリウム( Lyophyllum ulmarium )新菌株の栽培方法に関し、更に詳細には多茎性のリオフィラム ウルマリウムの新菌株の子実体の栽培方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来のきのこ栽培はコナラ、クヌギ、ブナ等の原木を利用したほだ木栽培がほとんどであり、そのため気象条件により収穫が左右されることが多く、また最近ではほだ木に使用する原木の不足や原木切り出しのための労働が不足している等の理由によって、原木の入手は困難であった。 更にほだ木栽培は培養期間が長く、例えば種菌の接種から収穫までに1年半〜2年も要すること等により、生産コストが相当高額になることが避けられなかった。 このため、近年になりエノキタケ、
    ヒラタケ、ナメコ等の栽培において、オガクズに米糠を配合した培養基を用いてビン又は箱で栽培を行う菌床人工栽培法が確立され、1年を通じて安定してきのこを収穫できるようになって来た。 リオフィラム ウルマリウムを栽培する場合も、オガクズに米糠を配合した培養基を用いてポリプロピレン製の広口ビンで栽培を行う菌床人工栽培法が、作業性が良く栽培室の管理が容易で、1
    年を通じて安定してきのこを収穫できるため、主流となってきている。 公知のリオフィラム ウルマリウムの品種としては数品種があるが、これらはポリプロピレン製の広口ビンで栽培した場合、どの品種においても茎の長さ20mm以上になる茎数が40〜50本となる。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】前記のように、公知のリオフィラム ウルマリウムのどの品種においても、オガクズに米糠を配合した培養基を用いて、ポリプロピレン製の広口ビンで栽培した場合、茎の長さ20mm以上になる茎数は40〜50本となる。 しかし、リオフィラム ウルマリウムの人工栽培品は年々その販売数量も増えて、食用に供するときの用途も多岐にわたってきており、現行品の茎数では多様化する用途に対応仕切れなくなってきているのが現状であり、多茎性の菌株の開発が望まれている。 したがって本発明の目的は、上記現状にかんがみ、オガクズに米糠を配合した培養基を用いてポリプロピレン製の広口ビンで栽培した場合、多茎となるリオフィラム ウルマリウム新菌株を育種し、該菌株を用いた子実体の栽培方法を提供することにある。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本発明はリオフィラム ウルマリウム新菌株の子実体の栽培方法に関し、オガクズ(スギオガクズとブナオガクズ等容混合)と米糠を3:1(容積比)に混合して分含有率63%に調整し、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60mm)に内容量535gになるように圧詰めした培地に固体種菌10gを接種して常法に従い子実体を発生させた場合、茎の長さ20mm以上になる茎数が平均65本以上となるリオフィラム ウルマリウム新菌株を培地に接種し、子実体を形成させることを特徴とする。

    【0005】本発明者らは、多茎性のリオフィラム ウルマリウム菌株を育種するために、自然界より選抜育種した菌株の栽培試験を行い、オガクズ(スギオガクズとブナオガクズ等容混合)と米糠を3:1(容積比)に混合して水分含有率63%に調整し、ポリプロピレン製8
    50ml容広口ビン(内径60mm)に内容量535g
    になるように圧詰めした培地に固体種菌10gを接種して常法に従い子実体を発生させた。 次に茎の長さ20m
    m以上になる子実体の茎数を計測し、多茎性の菌株を選抜し、多茎性新菌株として固定することに成功した。 次に選抜育種された新菌株を親株として交配育種することにより、更に多茎性が増強され、上記栽培方法において、茎の長さ20mm以上になる茎数が65本以上となるリオフィラム ウルマリウム新菌株を見出した。 特に、交配によって得られ、本発明者らがリオフィラム
    ウルマリウムK−8104と命名した交配株においては、前記栽培方法において、茎の長さ20mm以上になる茎数が通常より30〜40本も多い80本となることを見出し、本発明を完成させた。

    【0006】以下、本発明の新菌株の育種について述べる。 1. 選抜育種 自然界に発生しているリオフィラム ウルマリウム11
    2個の子実体より組織分離を行い、純粋分離した菌糸体90菌株を得た。 次にこの90菌株を前記栽培方法により栽培試験を行った。 栽培試験により、子実体を形成した菌株48株の子実体の茎数を計測し、多茎性の菌株として、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−13を選抜した。 リオフィラム ウルマリウム Lu 1−1
    3の菌学的性質は特願平4−231634号明細書に記載されており、該菌株は工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P−12571として寄託されている。

    【0007】2. 交配育種 本発明の新菌株を交配育種により得た。 特開昭63−2
    73467号公報に記載のように、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−8は収量、生育速度、子実体形態に優れたリオフィラム ウルマリウム新菌株の交配育種の親株として優れた性状を有している。 このリオフィラム ウルマリウム Lu 1−8と前出の多茎性の選抜育種株、リオフィラムウルマリウム Lu 1−13を親株として、多茎性の菌株の交配育種を行った。 なおリオフィラム ウルマリウム Lu 1−8は工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP−1416として寄託されている。

    【0008】以下、リオフィラム ウルマリウム Lu
    1−8とリオフィラム ウルマリウム Lu 1−1
    3の交配方法を詳しく述べる。 スギオガクズと米糠を乾燥物重量比9:7になるように混合して、水道水を水分含有率63%になるように加えた培養基を形成し、12
    0℃、90分間高圧蒸気滅菌した。 この培養基を冷却した後、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−8の固体種菌10gを接種し、暗所にて温度25℃、湿度50
    〜60%の条件下で105日間培養を続けた後、常法に従って子実体を発生させた。 同子実体の傘部より得た胞子を、PGY寒天平板培地(グルコース2%、ペプトン0.2%、酵母エキス0.2%、リン酸1カリウム0.
    05%、硫酸マグネシウム0.05%、寒天2%)で発芽させ、単胞子分離して一核菌糸20株を得た。 同様にして、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−13の一核菌糸20株も得た。 次に、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−8の一核菌糸とリオフィラム ウルマリウム Lu 1−13の一核菌糸を、1株ずつPGY
    寒天平板培地上に対峙させて接種して25℃にて14日間培養して交配を行い交配株400株を得た。 次に、オガクズ(スギオガクズとブナオガクズ等容混合)と米糠を3:1(容積比)に混合して水分含有率63%に調整し、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60
    mm)に内容量535gになるように圧詰めした培地に、該交配株の固体種菌10gをそれぞれ接種して常法に従い子実体を発生させ、茎の長さ20mm以上になる茎数を測定し、多茎性の交配株であるリオフィラム ウルマリウム K−8101、リオフィラム ウルマリウム K−8103、リオフィラム ウルマリウム K−
    8104を得た。

    【0009】交配株のリオフィラム ウルマリウム K
    −8101、リオフィラム ウルマリウム K−810
    3、リオフィラム ウルマリウム K−8104はそれぞれLyophyllum ulmarium K-8101、Lyophyllum ulmariu
    m K-8103、Lyophyllum ulmarium K-8104、と表示され、
    工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P−1
    3795、FERM P−13796、FERM P−
    13797としてそれぞれ寄託されている。

    【0010】次に、リオフィラム ウルマリウム K−
    8101(FERM P−13795)の菌学的性質を以下に示す。 (1)麦芽エキス寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育で、コロニー径は40mm、白色で密な菌糸、気中菌糸を多量に生じる。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育する。 17日目で表面全体に密な気中菌糸を生じる。 菌糸は白色である。 (2)バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育で、コロニー径は35mm、白色で密な菌糸、気中菌糸を大量に生じる。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育する。 17日目には表面全体を白色の菌糸が覆う。 (3)ツァペック・ドックス寒天培地(25℃) 7日目で小程度の生育、コロニー径は25mm、菌糸は樹状に伸長し極めて希薄、気中菌糸は少ない。 17日目でシャーレ全体に菌糸が生育。 菌糸は樹状で白色、希薄である。 (4)サブロー寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は45mm、白色で綿状の密な菌糸、気中菌糸はやや多い。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育し、気中菌糸は極めて多く、綿状で白色である。 (5)オートミール寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は38mm。 菌糸はよく分枝して伸び、気中菌糸は少ない。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育、綿状の気中菌糸を大量に生じる。 白色である。 (6)合成ムコール寒天培地(25℃) 7日目で小程度の生育、コロニー径は19mm、菌糸は白色で放射状に伸びる。 17日目で菌糸はシャーレ全体に生育し、気中菌糸を大量に生じる。 菌糸は白色である。 (7)YpSs寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は47mm。 菌糸は白色、密で気中菌糸を大量に生じる。 マット状に生育。 1
    0日目で菌糸はシャーレ全体に生育し、気中菌糸も大量に生じる。 菌糸は白色である。 (8)フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃) 7日目で小程度の生育。 コロニー径は25mm。 菌糸は白色で短くマット状、気中菌糸は少ない。 培地は褐変し、
    褐変半径は39mm。 17日目で中程度の生育、コロニー径は39mm、褐変半径は40mm。 (9)最適発育温度 PGY寒天培地に直径5mmの種菌を接種し、各温度でそれぞれ培養して、12後に各コロニー径を測定したところ、最適発育温度は25℃付近であった。 また、5℃、
    35℃では生育しなかった。 (10) 最適発育pH PGY液体培地(PGY寒天培地から寒天を除いたもの)60mlずつを殺菌後、各pHに調整し、直径5mmの種菌を接種して、25℃にて15日間静置培養後、菌体の乾燥重量を測定したところ。 最適発育pHは7〜8であった。 また、本菌株の生育限界はpH3.5〜10の範囲であった。

    【0011】次に、リオフィラム ウルマリウム K−
    8103(FERM P−13796)の菌学的性質を以下に示す。 (1)麦芽エキス寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育で、コロニー径は37mm、白色で密な菌糸、気中菌糸を多量に生じる。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育する。 17日目で表面全体に密な気中菌糸を生じる。 菌糸は白色である。 (2)バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育で、コロニー径は33mm、白色で密な菌糸、気中菌糸を大量に生じる。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育する。 17日目には表面全体を白色の菌糸が覆う。 (3)ツァペック・ドックス寒天培地(25℃) 7日目で小程度の生育、コロニー径は14mm、菌糸は樹状に伸長し極めて希薄、気中菌糸は少ない。 17日目でシャーレ全体に菌糸が生育。 菌糸は樹状で白色、希薄である。 (4)サブロー寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は38mm、白色で綿状の密な菌糸、気中菌糸はやや多い。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育し、気中菌糸は極めて多く、綿状で白色である。 (5)オートミール寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は26mm。 菌糸はよく分枝して伸び、気中菌糸は少ない。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育、綿状の気中菌糸を大量に生じる。 白色である。 (6)合成ムコール寒天培地(25℃) 7日目で小程度の生育、コロニー径は24mm、菌糸は白色で放射状に伸びる。 17日目で菌糸はシャーレ全体に生育し、気中菌糸を大量に生じる。 菌糸は白色である。 (7)YpSs寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は40mm。 菌糸は白色、密で気中菌糸を大量に生じる。 マット状に生育。 1
    0日目で菌糸はシャーレ全体に生育し、気中菌糸も大量に生じる。 菌糸は白色である。 (8)フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃) 7日目で小程度の生育。 コロニー径は18mm。 菌糸は白色で短くマット状、気中菌糸は少ない。 培地は褐変し、
    褐変半径は35mm。 17日目で中程度の生育、コロニー径は39mm、褐変半径は40mm。 (9)最適発育温度 PGY寒天培地に直径5mmの種菌を接種し、各温度でそれぞれ培養して、12後に各コロニー径を測定したところ、最適発育温度は25℃付近であった。 また、5℃、
    35℃では生育しなかった。 (10) 最適発育pH PGY液体培地(PGY寒天培地から寒天を除いたもの)60mlずつを殺菌後、各pHに調整し、直径5mmの種菌を接種して、25℃にて15日間静置培養後、菌体の乾燥重量を測定したところ、最適発育pHは7〜8であった。 また、本菌株の生育限界はpH3.5〜10の範囲であった。

    【0012】次に、リオフィラム ウルマリウム K−
    8104(FERM P−13797)の菌学的性質を以下に示す。 (1)麦芽エキス寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育で、コロニー径は39mm、白色で密な菌糸、気中菌糸を多量に生じる。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育する。 17日目で表面全体に密な気中菌糸を生じる。 菌糸は白色である。 (2)バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育で、コロニー径は37mm、白色で密な菌糸、気中菌糸を大量に生じる。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育する。 17日目には表面全体を白色の菌糸が覆う。 (3)ツァペック・ドックス寒天培地(25℃) 7日目で小程度の生育、コロニー径は17mm、菌糸は樹状に伸長し極めて希薄、気中菌糸は少ない。 17日目でシャーレ全体に菌糸が生育。 菌糸は樹状で白色、希薄である。 (4)サブロー寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は46mm、白色で綿状の密な菌糸、気中菌糸はやや多い。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育し、気中菌糸は極めて多く、綿状で白色である。 (5)オートミール寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は36mm。 菌糸はよく分枝して伸び、気中菌糸は少ない。 10日目でシャーレ全体に菌糸が生育、綿状の気中菌糸を大量に生じる。 白色である。 (6)合成ムコール寒天培地(25℃) 7日目で小程度の生育、コロニー径は25mm、菌糸は白色で放射状に伸びる。 17日目で菌糸はシャーレ全体に生育し、気中菌糸を大量に生じる。 菌糸は白色である。 (7)YpSs寒天培地(25℃) 7日目で旺盛な生育、コロニー径は44mm。 菌糸は白色、密で気中菌糸を大量に生じる。 マット状に生育。 1
    0日目で菌糸はシャーレ全体に生育し、気中菌糸も大量に生じる。 菌糸は白色である。 (8)フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃) 7日目で小程度の生育。 コロニー径は22mm。 菌糸は白色で短くマット状、気中菌糸は少ない。 培地は褐変し、
    褐変半径は34mm。 17日目で中程度の生育、コロニー径は39mm、褐変半径は40mm。 (9)最適発育温度 PGY寒天培地に直径5mmの種菌を接種し、各温度でそれぞれ培養して、12後に各コロニー径を測定したところ、最適発育温度は25℃付近であった。 また、5℃、
    35℃では生育しなかった。 (10) 最適発育pH PGY液体培地(PGY寒天培地から寒天を除いたもの)60mlずつを殺菌後、各pHに調整し、直径5mmの種菌を接種して、25℃にて15日間静置培養後、菌体の乾燥重量を測定したところ。 最適発育pHは7〜8であった。 また、本菌株の生育限界はpH3.5〜10の範囲であった。

    【0013】次に本発明で得られたリオフィラム ウルマリウム交配株と、他のリオフィラム ウルマリウム菌株との異同判定として、両菌糸がもっている性因子が異なれば、その菌糸は互いに異なる菌糸であるという菌類分類学的事実に基づき、性因子の異同を寒天培地上における対峙培養によって調べた。 供試したリオフィラムウルマリウム菌株としては、公知菌株の代表例としてリオフィラム ウルマリウム IFO 9637、リオフィラム ウルマリウム IFO 30525、リオフィラム ウルマリウム IFO 30775、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−8、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−13、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−2(FERM P−12584)、リオフィラムウルマリウム M−8171(FERM BP−
    1415)、及び種菌業者から購入したリオフィラム
    ウルマリウム1菌株を使用した。

    【0014】ここでリオフィラム ウルマリウム Lu
    1−8は鳥取県大山で、前出のリオフィラム ウルマリウム Lu 1−13は福島県裏磐梯、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−2は群馬県霧積でそれぞれ採集され本発明者等によって純粋分離された後、それぞれ選抜育種された株であり、リオフィラム ウルマリウム M−8171はリオフィラム ウルマリウム Lu
    1−8とリオフィラム ウルマリウム Lu 1−1
    7の交配により創製された菌株である。 種菌業者から購入したリオフィラム ウルマリウム1菌株とは、日本農林種菌株式会社より購入したリオフィラム ウルマリウム菌株である。 これらの各菌株の二核菌糸を保存スラント(PGY寒天斜面培地)より3mm×3mm×3mmのブロックとして切り出し、それぞれをPGY寒天平板培地の中央部に、リオフィラム ウルマリウム K−8101
    又はリオフィラム ウルマリウム K−8103又はリオフィラム ウルマリウム K−8104の二核菌糸ブロック(3mm×3mm×3mm)と対峙するように植菌し(2cm間隔)、25℃、14日間培養後、両コロニーの境界部に帯線が生じるか否かを判定した。 結果を表1に示す(帯線を生じた場合+、生じなかった場合−)。

    【0015】

    【表1】 表 1 ────────────────────────────────── K−8101 K−8103 K−8104 IFO 9637 + + + IFO 30525 + + + IFO 30775 + + + Lu 1−8 + + + Lu 1−13 + + + Lu 1−2 + + + M−8171 + + + 日農種菌1) + + + K−8101 − + + K−8103 + − + K−8104 + + − ───────────────────────────────────

    【0016】 1)日農種菌→日本農林種菌株式会社製リオフィラム ウルマリウム種菌 *菌株はすべてリオフィラム ウルマリウム

    【0017】表1に示したようにリオフィラム ウルマリウム K−8101又はリオフィラム ウルマリウム K−8103又はリオフィラム ウルマリウム K−
    8104は、供試したすべてのリオフィラム ウルマリウム株と帯線を生じ、このことからこれらの菌株が新菌株であることは明白である。

    【0018】前述のように、公知のリオフィラム ウルマリウムのどの品種においても、オガクズに米糠を配合した培養基を用いて、ポリプロピレン製の広口ビンで栽培した場合、茎の長さ20mm以上になる茎数は49〜
    50本である。

    【0019】本発明の新菌株を、オガクズ(スギオガクズとブナオガクズ等容混合)と米糠3:1(容積比)に混合して水分含量63%に調整し、ポリプロピレン製8
    50ml容広口ビン(内径60mm)に内容量535g
    になるように圧詰めした培地に、固体種菌としてそれぞれ10g接種して常法に従い子実体を発生させた場合、
    茎の長さ20mm以上になる茎数の平均本数を表2に示す。 なお、公知のリオフィラム ウルマリウム菌株の代表例として、前出のリオフィラム ウルマリウム Lu
    1−8、リオフィラム ウルマリウム M−817
    1、日農種菌を同様に栽培した場合も、表2に示す。

    【0020】

    【表2】 表 2 ─────────────────────────────────── 菌 株 茎の長さ20mm以上 になる茎数の平均本数 ─────────────────────────────────── リオフィラム ウルマリウム K−8104 80本 リオフィラム ウルマリウム K−8101 72本 リオフィラム ウルマリウム K−8103 65本 リオフィラム ウルマリウム Lu 1−13 58本 リオフィラム ウルマリウム Lu 1−8 49本 リオフィラム ウルマリウム M−8171 46本 日農種菌 40本 ───────────────────────────────────

    【0021】* 各16ビン栽培を行った際の平均値

    【0022】表2に示されるように本発明の新菌株は、
    いずれも従来株より、茎の長さ20mm以上になる茎数の平均本数は多く、その中でも、多茎性のリオフィラム ウルマリウム Lu 1−13を親株とした交配株の3菌株は更に多茎性が向上していた。 特に交配株リオフィラム ウルマリウム K−8104においては前記栽培方法において茎の長さ20mm以上になる茎数の平均本数が従来よりも30〜40本も多い80本となり、多茎性菌株として最も優れていた。

    【0023】また該菌株は、茎の長さ20mm以上になる茎数が特に多いため栽培品にボリューム感があり、商品価値も高いものであった。 なおこれらの交配株は収量において、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−1
    3、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−8、リオフィラム ウルマリウム M−8171、日農種菌と同等であった。 次に、その総栽培日数は100日以下であり、総栽培日数が100日を超えるリオフィラム ウルマリウム Lu 1−8より短期間で栽培が可能な菌株であった。 またいずれの交配株の子実体も、食味は美味であり、食用の多茎品種として優れた性質を有していた。

    【0024】以上、詳細に説明したように多茎性親株を使用した交配により、本発明の交配株が育種できる。 交配に使用する親株の組合せとしては、多茎性親株同志の交配、多茎性親株と、他の優良な性質を有する親株との交配等、目的により親株を選択することができる。 また自然界より純粋分離し、人工栽培に適した菌株として選択固定された株の突然変異株より本発明の新菌株を選抜しても良く、突然変異株より選抜された多茎性菌株を親株として交配育種しても良い。

    【0025】上述したリオフィラム ウルマリウム新菌株を栽培する場合は、現在使用されている人工栽培用基材のいずれも使用することができ、また、現在使用されている増収剤のいずれも使用することができる。 また、
    本発明による新菌株を高栄養又は増収剤を多用した培地にて栽培した場合、増収に従い茎の長さ20mm以上になる茎数も増加する。 更に、本発明による新菌株は、前述した以外にもその多茎性を利用した商品形態をめざす栽培方法のいずれにも対応することができる。

    【0026】

    【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
    本発明はこれらの実施例に限定されない。

    【0027】実施例1 オガクズ(スギ、ブナ等容混合)と米糠を3:1(容積比)になるように混合して、水道水を水分含有率63%
    になるように加えて十分にかくはんした混合物を、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60mm)に全自動詰め込み機(協栄鉄工株式会社製:EI8615D
    型)にて、内容量535gになるよう圧詰めして培養基を形成した。 このときのビンを含めた重量は580gであった。 更に、ビン口中央部より下方に向かって直径1
    cmの穴を底付近まであけ、キャップで打栓したものを1
    20℃、90分間高圧蒸気滅菌した。 この培養基を冷却した後、リオフィラム ウルマリウム K−8104の固体種菌10gを接種し、暗所にて温度25℃、湿度5
    0〜60%の条件下で30日間培養を行い、培養菌糸体を作った。 この培養菌糸体を更に同条件下で40日間培養を続けて熟成した後、キャップを取り除いて培養基の上から1cmの深さまで菌糸層をかき取り、水道水20ml
    を加えて吸水させた。 4時間放置後に余剰の水を傾斜させて廃棄し、温度15℃、湿度95%、照度50lux
    の条件下で10日間培養して子実体原基を発生させ、更に照度を900luxに上げて13日間培養して成熟子実体を得た。 成熟子実体の茎の長さ20mm以上になる茎数は栽培した16ビンの平均で80本と多く、形態のよい発生のそろった高品質の極めて多茎性のリオフィラムウルマリウム子実体が得られた。

    【0028】実施例2 オガクズ(スギ、ブナ等容混合)と米糠を3:1(容積比)になるように混合して、水道水を水分含有率63%
    になるように加えて十分にかくはんした混合物を、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60mm)に全自動詰め込み機(協栄鉄工株式会社製:EI8615D
    型)にて、内容量535gになるよう圧詰めして培養基を形成した。 このときのビンを含めた重量は580gであった。 更に、ビン口中央部より下方に向かって直径1
    cmの穴を底付近まであけ、キャップで打栓したものを1
    20℃、90分間高圧蒸気滅菌した。 この培養基を冷却した後、リオフィラム ウルマリウム K−8101の固体種菌10gを接種し、暗所にて温度25℃、湿度5
    0〜60%の条件下で30日間培養を行い、培養菌糸体を作った。 この培養菌糸体を更に同条件下で40日間培養を続けて熟成した後、キャップを取り除いて培養基の上から1cmの深さまで菌糸層をかき取り、水道水20ml
    を加えて吸水させた。 4時間放置後に余剰の水を傾斜させて廃棄し、温度15℃、湿度95%、照度50lux
    の条件下で10日間培養して子実体原基を発生させ、更に照度を900luxに上げて14日間培養して成熟子実体を得た。 成熟子実体の茎の長さ20mm以上になる茎数は栽培した16ビンの平均で72本と多く、形態のよい発生のそろった高品質の多茎性のリオフィラム ウルマリウム子実体が得られた。

    【0029】実施例3 オガクズ(スギ、ブナ等容混合)と米糠を3:1(容積比)になるように混合して、水道水を水分含有率63%
    になるように加えて十分にかくはんした混合物を、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60mm)に全自動詰め込み機(協栄鉄工株式会社製:EI8615D
    型)にて内容量535gになるよう圧詰めして培養基を形成した。 このときのビンを含めた重量は580gであった。 更に、ビン口中央部より下方に向かって直径1cm
    の穴を底付近まであけ、キャップで打栓したものを12
    0℃、90分間高圧蒸気滅菌した。 この培養基を冷却した後、リオフィラム ウルマリウム K−8103の固体種菌10gを接種し、暗所にて温度25℃、湿度50
    〜60%の条件下で30日間培養を行い、培養菌糸体を作った。 この培養菌糸体を更に同条件下で40日間培養を続けて熟成した後、キャップを取り除いて培養基の上から1cmの深さまで菌糸層をかき取り、水道水20mlを加えて吸水させた。 4時間放置後に余剰の水を傾斜させて廃棄し、温度15℃、湿度95%、照度50luxの条件下で10日間培養して子実体原基を発生させ、更に照度を900luxに上げて13日間培養して成熟子実体を得た。 成熟子実体の茎の長さ20mm以上になる茎数は栽培した16ビンの平均で65本と多く、形態のよい発生のそろった高品質の多茎性リオフィラム ウルマリウム子実体が得られた。

    【0030】参考例1 オガクズ(スギ、ブナ等容混合)と米糠を3:1(容積比)になるように混合して、水道水を水分含有率63%
    になるように加えて十分にかくはんした混合物を、ポリプロピレン製850ml容広口ビン(内径60mm)に全自動詰め込み機(協栄鉄工株式会社製:EI8615D
    型)にて、内容量535gになるよう圧詰めして培養基を形成した。 このときのビンを含めた重量は580gであった。 更に、ビン口中央部より下方に向かって直径1
    cmの穴を底付近まであけ、キャップで打栓したものを1
    20℃、90分間高圧蒸気滅菌した。 この培養基を冷却した後、リオフィラム ウルマリウム Lu 1−13
    の固体種菌10gを接種し、暗所にて温度25℃、湿度50〜60%の条件下で30日間培養を行い、培養菌糸体を作った。 この培養菌糸体を更に同条件下で40日間培養を続けて熟成した後、キャップを取り除いて培養基の上から1cmの深さまで菌糸層をかき取り、水道水20
    mlを加えて吸水させた。 4時間放置後に余剰の水を傾斜させて廃棄し、温度15℃、湿度95%、照度50lu
    xの条件下で10日間培養して子実体原基を発生させ、
    更に照度を900luxに上げて16日間培養して成熟子実体を得た。 成熟子実体の茎の長さ20mm以上になる茎数は、栽培した16ビンの平均で58本であった。

    【0031】

    【発明の効果】以上説明したように、本発明により食品として利用価値の高い多茎性のリオフィラム ウルマリウム子実体を得ることが可能となった。

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