【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子棚ラベルに関し、特に、小売り陳列棚のＣチャネルに取り付けるための電子棚ラベルおよび上記ラベルの取り付け方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子棚ラベルは、ラベル近くの棚の上に置かれている製品についての情報を表示するために店舗または営業所内全体にわたって取り付けられる。 上記棚は、通常、前端部にＣ型のチャネルを持つ。 現在、電子棚ラベルは、別の金具で棚に固定される。 このような金具のある種のものは、ネジまたは他の固定装置で、Ｃチャネルの外側の棚の部分に取り付けられる。 別の金具は、またショッピング・カートまたはフォークリフトによる衝撃からラベルを保護するために、ラベルを取り付けるための長いレールを持つ場合がある。 これらの別の金具固定装置は、棚から外側にラベルを押し出す場合があり、そのため棚からラベルが落ちる危険が増大する。
上記の別の金具固定装置を使用すると、単価が高くなり、一個のラベルを取り付けるのに必要な時間が長くなる。

【０００３】棚ラベルを手配し、取り付ける際のもう一つの問題は、いろいろのタイプのＣチャネルの開口部の寸法が、各棚メーカーまたは各店舗により１／４〜３／
８インチの範囲で異なることである。

【０００４】本発明の一つの目的は、いろいろな店舗の商品展示棚のＣチャネルのサイズが広い範囲で変化しても、棚のＣチャネルにしっかりと固定することができ、
また別の金具固定装置を必要としないラベルを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、電子表示部分と、この電子表示部分を含むハウジング部分からなる電子棚ラベルは、上記ハウジング部分の少なくとも頂部と底部の縁の部分が弾性を持っていて変形することができ、ラベルを収容する凹部内に押し込む目的で、ハウジングの高さを低くするために、上記頂部と底部の一方の少なくとも一部を取り除くことができるようになっていることを特徴とする。

【０００６】また本発明の棚の凹部に電子棚ラベルを取り付ける方法の場合は、ラベルが、電子表示装置と、電子表示部分と弾力性を持ち変形することができる頂部と底部を含むハウジング部分を持ち、レベルが挿入される棚の凹部の高さがすでに確認されている頂部および底部の少なくとも一方の一部を除去するためのいくつかのステップを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】図面を参照しながら、本発明を説明するが、これは単に例示としてのものに過ぎない。

【０００８】図面について説明すると、何枚かの図面中、類似の参照番号は対応する部材を示す。 先ず図１を見てほしい。 この図は商品展示棚１４のＣチャネル１２
内に取り付けられている電子棚ラベル１０である。 電子棚ラベル１０は、ハウジング２２、表示部分２４および回路を含む。 電子棚ラベル１０は、さらに印刷したマーク２８が表示されているタグを含むことができる。 電子棚ラベル１０は、さらにＣチャネルからラベルを楽に取り外すことができるように、ハウジング２２内にスロット３０を含むことができる。 電子棚ラベルのハウジング２２は、成型により作ることができるが、好適にはその成型作業は射出成型であることが好ましい。 ハウジング材料としては、熱可塑性プラスチック、紫外線硬化プラスチック、反応性プラスチックまたはエポキシ樹脂のような任意のプラスチック材を使用することができるし、
本発明のラベル・ハウジングを作ることができるなら、
他の材料も使用することができる。 使用する材料は、設置作業中に少し変形できるように、若干の柔軟性を持つものでなければならない。 ラベル・ハウジングは、単一サイズ金型で成型することができる。 別の方法としては、ラベル・ハウジングを、一般的な棚ラベルが必要とする高さより低く作り、その後で、好適にはハウジングと同じ材料であることが好ましい、成型材料のいくつかの独立した層を形成して、高さをさらに高くすることもできる。

【０００９】図２について説明すると、本発明の第一の実施形態の電子棚ラベルのハウジング５０は、故意に大きく作ってあり、全体の高さはＡである。 上記ラベル・
ハウジング５０は、任意の標準棚のＣチャネルの最大の開口部の大きさより少なくとも若干大きく、最大３／８
インチ分だけ高いか、またはそれと等しい高さにすることができる。 各ラベル・ハウジング５０は、使用する棚が分かっていても、使用対象の棚のサイズがどうであろうと、全体の大きさは同じに作られる。 説明を簡単にするために、ただそれだけの理由で、すべてのラベル・ハウジングがほぼ同じ大きさを持つものとして、一つのラベル・ハウジング５０を説明する。

【００１０】設置する少し前に、使用対象の棚を決定し、ラベル・ハウジングの必要な高さを決定する。 このような決定は、そのラベルが、特定の店舗内の特定の棚に対して使用されることが表示されている予め印刷したタグを、ラベル・ハウジングに貼り付ける際に行われる。 寸法Ａを持つラベル・ハウジング５０は、ラベル・
ハウジング５４を必要な大きさＢにすることができるように形成されている。 必要な高さＢを持つラベル・ハウジング５４を作るために、機械的ルーター、カッターまたはシェーパのような機械的工具を使用して、必要な大きさＢよりも大きいラベル・ハウジング５０から余分な部分５２を除去する。 ラベル・ハウジングが、成型材料の別の独立した層（または、いくつかの成型物の層が重なったもの）を持っている場合には、必要な高さＢにするために、一つまたはそれ以上の層を除去する。 ラベル・ハウジングをＣチャネル内にしっかりと設置した場合には、ラベルの頂部および底部に働く圧縮力が別々の成型層をしっかりと正しい場所に保持する。

【００１１】図３は、使用対象の棚上に設置されたＣチャネルの開口部の高さがＢである、Ｃチャネル１２内に設置されたラベルである。 ラベル・ハウジング５４の高さおよびＣチャネルの全体の高さはほぼ同じである。 Ｃ
チャネル内に押し込むとき、ラベル・ハウジング５４の両端部は若干変形し、その結果、ラベル・ハウジングの両端部は、図３に示すように、Ｃチャネルの両端部に固定される。 頭部の柔らかいボールピン・ハンマーで押すか、叩くかすれば、ラベル・ハウジング５４の両端部を少し変形させるのに十分な力を加えることができる。
（ラベルを保護するためにカバー・プレートをさらに使用することもできる。）ラベル・ハウジングの一方の端部のキー・スロットにより、挿入されているＣチャネルからラベルを容易に取り外すことができる。 それ故、さらに補助の金具を使用しなくても、ラベルを使用対象の棚のＣチャネル１２内にしっかりと取り付けることができる。

【００１２】本発明は、すべてのラベル・ハウジングを同じ高さに形成することができるという利点を持つ。 その後で、使用対象の棚を決定するとき、特定のラベル・
ハウジングを、使用対象のＣチャネル内にしっかりと圧入することができるような高さに容易にすることができる。

【００１３】図４について説明すると、図に示す、本発明の第二の実施形態の電子棚ラベルのハウジング６０
は、全体の高さはＣで、この高さは故意に必要以上の大きさになっている。 上記ラベル・ハウジング６０は、任意の標準棚のＣチャネルの最大の開口部の大きさより少なくとも若干大きく、最大３／８インチ分だけ高いか、
またはそれと等しい高さを持つ。 各ラベル・ハウジング６０は、使用する棚が分かっていても、使用対象の棚のサイズがどうであろうと、全体の大きさが同じに作られる。 ラベル・ハウジング６０は、後で説明するラベル・
ハウジングの全体の大きさを調整するためのブレークアウェイ・ノッチ６８を持つ。 ブレークアウェイ・ノッチ６８の間にある面積を持つ成型材料は、一回の成型動作で成型することができるし、または上記の個別の成型層を持つこともできる。 説明を簡単にするために、ただそれだけの理由で、すべてのラベル・ハウジングがほぼ同じ大きさを持つものとして、一つのラベル・ハウジング６０を説明する。

【００１４】棚のＣチャネル内にラベル・ハウジングを設置する直前の時間を含めて、ラベルを設置する少し前に、ラベル・ハウジングの必要な高さを決定する。 ブレークアウェイ・ノッチ６８のところは強度が弱くなっていて、人間の手または携帯用工具により圧力を加えると、ラベル・ハウジング６０から切り離される。 図４に示すブレークアウェイ・ノッチ６８は、第二のノッチ７
０を持っていて、それにより成型材料がスライドするのを防止しているが、この成型材料はＣチャネル内に設置されたとき上記第二のノッチにより切り離すことができる。 さらに、必要な場合には、頂部を除去すると、底部棚マウンティングに対してラベルの背面が傾斜するように、ブレークアウェイ・ノッチの形を形成することができる。 別の方法としては、底部を除去したとき、ラベルが頂部棚マウンティングに対して前方に傾斜するように、ブレークアウェイ・ノッチの形を形成することもできる。 顧客の目とラベルとの相対的な位置関係により、
上記のようにラベルの前表面を、上方または下方に、上記のように傾斜させるわけであるが、このように傾斜させるには、少なくとも、除去する部分を示している線が表示部の前表面を二分する角度を調整し、それによりハウジングの頂部面または底部面が、Ｃチャネルとの接合、接触により変形する形を調整することにより行うことができる。 どの部分が、除去される領域６２および６
４内に示すような余分な部分であるかによって、必要な高さＤから必要な高さＥまでの範囲で、ラベル・ハウジング６６の全体の寸法を選択することができる。 この場合傾斜角度は、どの部分を除去するかによって種々に変えることができる。 図４のラベル・ハウジングは、四つのブレークアウェイ・ノッチを持っているが、マウンティングの大きさおよび傾斜角度についての必要とする柔軟性を得るために、任意の数のブレークアウェイ・ノッチを設置することができる。

【００１５】図５は、使用対象の棚上に設置された、Ｃ
チャネルの開口部の高さがＦであるＣチャネル１２内に設置されたラベルである。 ラベル・ハウジング６６の高さおよびＣチャネルの全体の高さはほぼ同じである。 Ｃ
チャネル内に押し込むとき、ラベル・ハウジング６６の両端部は若干変形し、その結果、ラベル・ハウジングの両端部は、図５に示すように、Ｃチャネルの両端部に固定される。 設置前に除去されなかったブレークアウェイ・ノッチ６８は、図５に示すように、Ｃチャネルに設置されると圧縮される。 頭部の柔らかいボールピン・ハンマーで押すか、叩くかすれば、ラベル・ハウジング６６
の両端部を少し変形させるのに十分な力を加えることができる。 （ラベルを保護するためにカバー・プレートをさらに使用することもできる。）ラベル・ハウジングの一方の端部のキー・スロットにより、挿入されているＣ
チャネルからラベルを容易に取り外すことができる。 それ故、さらに別の金具を使用しなくても、ラベルを使用対象の棚のＣチャネル１２内にしっかりと取り付けることができる。

【００１６】本発明の第二の実施形態は、特別な工具を使用しなくても、棚に設置する直前にラベル・ハウジングを修正することができるという利点を持つ。 ラベル・
ハウジングは、別の金具固定装置を使用しなくても、棚のＣチャネル内にしっかりと固定できるように修正することができる。

【００１７】本発明により形成されるラベルは、種々の高さを持つものであってもよいが、ラベルの少なくとも頂部および底部の縁部は、Ｃチャネル内にしっかりと固定されるようなものでなければならない。 通常の店の活動に対する妨害を少なくする別な利点は、Ｃチャネルの内側に適合する全体の高さを持つラベルを提供することにより達成することができる。 上記の実施形態の中の任意のものの場合、ラベルがＣチャネル内に滑り落ちるのを防止するために、ラベル・ハウジングの頂部および底部の縁部に接着剤または粘着性を持つ材料を塗布することができる。 上記接着剤は、必要な場合には店員が除去できるものでなければならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明により取り付けた電子棚ラベルが設置された棚である。

【図２】 本発明の第一の実施形態の電子棚ラベルである。

【図３】 図１のＣチャネル内にしっかりと取り付けられた図２の電子棚ラベルである。

【図４】 本発明の第二の実施形態の電子棚ラベルである。

【図５】 図１のＣチャネル内にしっかりと取り付けられた図４の電子棚ラベルである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェイムズ ジー エヴァンス アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07722 コルツ ネック、ガルフ ストリ ーム ウェイ ４ (72)発明者 ジェフリー エス ロリンズ アメリカ合衆国 ジョージア州 30244 ローレンスビレ、ヤーマウス コート 808