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滞留構造体および関連方法

阅读:357发布:2020-05-13

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胃中滞留構造体であって、 充填可能ポリマー要素と、 弾性ポリマー要素と、 個別のリンカー要素であって、前記リンカーは、前記充填可能ポリマー要素と弾性ポリマー要素とを連結している、個別のリンカー要素と を含み、 前記胃中滞留構造体は、第1の構成を有し、そして、機械的に変形して、前記胃中滞留構造体が第2の構成を取得するように構成されており、そして、拘束されており、そして、拘束の除去に際して前記第1の構成を呈するように構成されており、 前記第2の構成および前記第1の構成の間の変化は、前記滞留構造体が前記第2の構成にあり、そして、前記胃中滞留構造体が前記第1の構成を呈するように跳ね返る際に、弾性変形を受ける前記弾性ポリマー要素によって媒介され、 前記リンカーは、胃中環境において、分解するか、溶解するか、解離するか、または機械的に弱まり、これにより、形状の完全性の保持が失われ、胃腔からの排出がもたらされる、胃中滞留構造体。前記充填可能ポリマー要素が、合計構造体重量の少なくとも60重量%を構成する、請求項1に記載の胃中滞留構造体。少なくとも0.2Nの折り畳みを有する、請求項1または2に記載の胃中滞留構造体。少なくとも2cmの開放断面寸法を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。少なくとも24時間にわたって胃腔に保持されるように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記充填可能ポリマー要素が活性物質を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が最初の24時間にわたる放出から測定される特定の初期平均速度で前記充填可能ポリマー材料から放出されるように、前記胃中滞留構造体が構成され、前記活性物質は、前記最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、前記初期平均速度の、少なくとも1%の平均速度で放出される、請求項6に記載の胃中滞留構造体。前記第1の構成が、多腕星形の形状である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記弾性ポリマー要素が、ポリエステル、ポリエーテル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリ無物およびポリウレタンからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記充填可能ポリマー要素が、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)またはポリエチレングリコール(PEG)を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記第2の構成は前記第1の構成の凸包より少なくとも10%小さい凸包を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記第2の構成は前記第1の構成の最大断面寸法より少なくとも10%小さい最大断面寸法を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。胃中滞留構造体であって、 2つ以上の充填可能ポリマー要素と、 中心弾性ポリマー要素と を含み、 前記2つ以上の充填可能ポリマー要素は、個別のリンカー要素を介してそれぞれ前記中心弾性ポリマー要素に連結されており、 前記胃中滞留構造体は、第1の構成を有し、そして、機械的に変形して、前記胃中滞留構造体が第2の構成を取得するように構成されており、そして、拘束されており、そして、拘束の除去に際して前記第1の構成を呈するように構成されており、 前記第2の構成および前記第1の構成の間の変化は、前記滞留構造体が前記第2の構成にあり、そして、前記胃中滞留構造体が前記第1の構成を呈するように跳ね返る際に、弾性変形を受ける前記弾性ポリマー要素によって媒介され、 前記リンカーは、胃中環境において、分解するか、溶解するか、解離するか、または機械的に弱まり、これにより、形状の完全性の保持が失われ、胃腔からの排出がもたらされる、胃中滞留構造体。前記充填可能ポリマー要素が、合計構造体重量の少なくとも60重量%を構成する、請求項13に記載の胃中滞留構造体。少なくとも0.2Nの折り畳み力を有する、請求項13または14に記載の胃中滞留構造体。少なくとも2cmの開放断面寸法を有する、請求項13〜15のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。少なくとも24時間にわたって胃腔に保持されるように構成される、請求項13〜16のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記2つ以上の充填可能ポリマー要素のうちの1つ以上が活性物質を含む、請求項13〜17のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が最初の24時間にわたる放出から測定される特定の初期平均速度で前記2つ以上の充填可能ポリマー材料から放出されるように、前記胃中滞留構造体が構成され、前記活性物質は、前記最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、前記初期平均速度の、少なくとも1%の平均速度で放出される、請求項18に記載の胃中滞留構造体。前記第1の構成が、多腕星形の形状である、請求項13〜19のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記弾性ポリマー要素が、ポリエステル、ポリエーテル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリ無水物およびポリウレタンからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項13〜20のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記充填可能ポリマー要素が、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)またはポリエチレングリコール(PEG)を含む、請求項13〜21のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記第2の構成は前記第1の構成の凸包より少なくとも10%小さい凸包を有する、請求項13〜22のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記第2の構成は前記第1の構成の最大断面寸法より少なくとも10%小さい最大断面寸法を有する、請求項13〜23のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。胃中滞留構造体であって、 2つ以上の充填可能ポリマー要素と、 中心弾性ポリマー要素と を含み、 前記2つ以上の充填可能ポリマー要素は、個別のリンカー要素を介して前記中心弾性ポリマー要素に連結されており、 前記胃中滞留構造体は、第1の構成を有し、そして、機械的に変形して、前記胃中滞留構造体が第2の構成を取得するように構成されており、そして、拘束されており、そして、拘束の除去に際して前記第1の構成を呈するように構成されており、 前記第2の構成および前記第1の構成の間の変化は、前記滞留構造体が前記第2の構成にあり、そして、前記胃中滞留構造体が前記第1の構成を呈するように跳ね返る際に、弾性変形を受ける前記弾性ポリマー要素によって媒介され、 前記個別のリンカー要素のうちの1つ以上は、胃中環境において、分解するか、溶解するか、解離するか、または機械的に弱まり、これにより、形状の完全性の保持が失われ、胃腔からの排出がもたらされる、胃中滞留構造体。前記2つ以上の充填可能ポリマー要素が、合計構造体重量の少なくとも60重量%を構成する、請求項25に記載の胃中滞留構造体。少なくとも約0.2Nの折り畳み力を有する、請求項25または26に記載の胃中滞留構造体。少なくとも2cmの開放断面寸法を有する、請求項25〜27のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。少なくとも24時間にわたって胃腔に保持されるように構成される、請求項25〜28のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記2つ以上の充填可能ポリマー要素のうちの1つ以上が活性物質を含む、請求項25〜29のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が最初の24時間にわたる放出から測定される特定の初期平均速度で前記2つ以上の充填可能ポリマー材料から放出されるように、前記胃中滞留構造体が構成され、前記活性物質は、前記最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、前記初期平均速度の、少なくとも1%の平均速度で放出される、請求項30に記載の胃中滞留構造体。前記第1の構成が、多腕星形の形状である、請求項25〜31のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記弾性ポリマー要素が、ポリエステル、ポリエーテル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリ無水物およびポリウレタンからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項25〜32のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記2つ以上の充填可能ポリマー要素が、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)またはポリエチレングリコール(PEG)を含む、請求項25〜33のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記第2の構成は前記第1の構成の凸包より少なくとも10%小さい凸包を有する、請求項25〜34のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記第2の構成は前記第1の構成の最大断面寸法より少なくとも10%小さい最大断面寸法を有する、請求項25〜35のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記構造体が、曲げ、捩じり、折り畳み、成形、膨張、圧縮および/またはしわ形成を用いて機械的に変形される、請求項25〜36のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記胃中滞留構造体が、カプセル内に配置されるか、または可溶性保持要素によって拘束される、請求項25〜37のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記胃中滞留構造体が、3〜8の充填可能ポリマー要素を含む、請求項25〜38のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、治療薬、予防薬、診断薬、生体高分子、ビタミン、または栄養補助剤である、請求項6に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、非ステロイド性抗炎症薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、抗凝血剤、ステロイド、抗精神病薬、アンタゴニスト、強心配糖体、アルファ遮断薬、コレステロール吸収阻害剤、代謝物、抗ヒスタミン剤、オピオイド、プロトンポンプ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、抗マラリア剤、スルホンアミド、薬物乱用処置、家族計画、刺激薬、鎮痛剤、抗鎮痛剤、抗炎症薬、解熱剤、抗うつ剤、抗てんかん薬、抗精神病薬、神経保護薬、抗増殖剤、抗癌剤、抗片頭痛薬、抗菌剤、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗寄生生物薬、抗ムスカリン薬、抗不安薬、静菌薬、免疫抑制剤、鎮静薬、催眠薬、気管支拡張剤、抗ぜんそく薬、心血管薬物、麻酔剤、抗凝固剤、ドーパミン作動薬、電解質、胃腸薬、筋弛緩剤、副交感神経作動薬、食欲抑制薬、抗ナルコレプシー薬、タンパク質、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築物、HMG co−A還元酵素阻害剤、ミネラル、プロスタグランジン、栄養補助剤、コルチコステロイド、栄養補助食品、植物抽出物または植物ホルモンである、請求項40に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、ロスバスタチン、メロキシカム、エスシタロプラム、クロピドグレル、プラスグレル、プレドニゾン、アリピプラゾール、リスペリドン、ブプレノルフィン、ナロキソン、モンテルカスト、メマンチン、ジゴキシン、タムスロシン、エゼチミブ、コルヒチン、ロラタジン、セチリジン、ロペラミド、オメプラゾール、エンテカビル、ドキシサイクリン、シプロフロキサシン、アジスロマイシン、キニーネ、ルメファントリン、クロロキン、アモジアキン、ピリメタミン、プログアニル、クロルプログアニル−ダプソン、スルファドキシン、スルファメトキシピリダジン、メフロキン、アトバクオン、プリマキン、ハロファントリン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アルテミシニン誘導体、アーテメータ、ジヒドロアルテミシニン、アルテテル、アルテスナート、シントロイド/レボチロキシン、メサドン、バレニクリン、カフェイン、葉酸、カルシウム、ヨウ素、鉄、亜鉛、チアミン、ナイアシン、ビタミンCまたはビタミンDである、請求項41に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、抗精神病薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤抗うつ剤、神経保護薬、抗不安薬、鎮静薬、催眠薬、鎮痛剤、オピオイド、抗片頭痛薬、コレステロール吸収阻害剤、薬物乱用処置または免疫抑制剤である、請求項6に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、HMG co−A還元酵素阻害剤、抗凝血剤、強心配糖体、アルファ遮断薬、コレステロール吸収阻害剤または心血管薬物である、請求項6に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、ブプレノルフィン、メサドン、アリピプラゾール、ドキシサイクリン、ロスバスタチン、メマンチンまたはリスペリドンである、請求項6に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、治療薬、予防薬、診断薬、生体高分子、ビタミン、または栄養補助剤である、請求項18に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、非ステロイド性抗炎症薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、抗凝血剤、ステロイド、抗精神病薬、アンタゴニスト、強心配糖体、アルファ遮断薬、コレステロール吸収阻害剤、代謝物、抗ヒスタミン剤、オピオイド、プロトンポンプ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、抗マラリア剤、スルホンアミド、薬物乱用処置、家族計画、刺激薬、鎮痛剤、抗鎮痛剤、抗炎症薬、解熱剤、抗うつ剤、抗てんかん薬、抗精神病薬、神経保護薬、抗増殖剤、抗癌剤、抗片頭痛薬、抗菌剤、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗寄生生物薬、抗ムスカリン薬、抗不安薬、静菌薬、免疫抑制剤、鎮静薬、催眠薬、気管支拡張剤、抗ぜんそく薬、心血管薬物、麻酔剤、抗凝固剤、ドーパミン作動薬、電解質、胃腸薬、筋弛緩剤、副交感神経作動薬、食欲抑制薬、抗ナルコレプシー薬、タンパク質、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築物、HMG co−A還元酵素阻害剤、ミネラル、プロスタグランジン、栄養補助剤、コルチコステロイド、栄養補助食品、植物抽出物または植物ホルモンである、請求項46に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、ロスバスタチン、メロキシカム、エスシタロプラム、クロピドグレル、プラスグレル、プレドニゾン、アリピプラゾール、リスペリドン、ブプレノルフィン、ナロキソン、モンテルカスト、メマンチン、ジゴキシン、タムスロシン、エゼチミブ、コルヒチン、ロラタジン、セチリジン、ロペラミド、オメプラゾール、エンテカビル、ドキシサイクリン、シプロフロキサシン、アジスロマイシン、キニーネ、ルメファントリン、クロロキン、アモジアキン、ピリメタミン、プログアニル、クロルプログアニル−ダプソン、スルファドキシン、スルファメトキシピリダジン、メフロキン、アトバクオン、プリマキン、ハロファントリン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アルテミシニン誘導体、アーテメータ、ジヒドロアルテミシニン、アルテテル、アルテスナート、シントロイド/レボチロキシン、メサドン、バレニクリン、カフェイン、葉酸、カルシウム、ヨウ素、鉄、亜鉛、チアミン、ナイアシン、ビタミンCまたはビタミンDである、請求項47に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、抗精神病薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤抗うつ剤、神経保護薬、抗不安薬、鎮静薬、催眠薬、鎮痛剤、オピオイド、抗片頭痛薬、コレステロール吸収阻害剤、薬物乱用処置または免疫抑制剤である、請求項18に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、HMG co−A還元酵素阻害剤、抗凝血剤、強心配糖体、アルファ遮断薬、コレステロール吸収阻害剤または心血管薬物である、請求項18に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、ブプレノルフィン、メサドン、アリピプラゾール、ドキシサイクリン、ロスバスタチン、メマンチンまたはリスペリドンである、請求項18に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、治療薬、予防薬、診断薬、生体高分子、ビタミン、または栄養補助剤である、請求項30に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、非ステロイド性抗炎症薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、抗凝血剤、ステロイド、抗精神病薬、アンタゴニスト、強心配糖体、アルファ遮断薬、コレステロール吸収阻害剤、代謝物、抗ヒスタミン剤、オピオイド、プロトンポンプ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、抗マラリア剤、スルホンアミド、薬物乱用処置、家族計画、刺激薬、鎮痛剤、抗鎮痛剤、抗炎症薬、解熱剤、抗うつ剤、抗てんかん薬、抗精神病薬、神経保護薬、抗増殖剤、抗癌剤、抗片頭痛薬、抗菌剤、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗寄生生物薬、抗ムスカリン薬、抗不安薬、静菌薬、免疫抑制剤、鎮静薬、催眠薬、気管支拡張剤、抗ぜんそく薬、心血管薬物、麻酔剤、抗凝固剤、ドーパミン作動薬、電解質、胃腸薬、筋弛緩剤、副交感神経作動薬、食欲抑制薬、抗ナルコレプシー薬、タンパク質、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築物、HMG co−A還元酵素阻害剤、ミネラル、プロスタグランジン、栄養補助剤、コルチコステロイド、栄養補助食品、植物抽出物または植物ホルモンである、請求項52に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、ロスバスタチン、メロキシカム、エスシタロプラム、クロピドグレル、プラスグレル、プレドニゾン、アリピプラゾール、リスペリドン、ブプレノルフィン、ナロキソン、モンテルカスト、メマンチン、ジゴキシン、タムスロシン、エゼチミブ、コルヒチン、ロラタジン、セチリジン、ロペラミド、オメプラゾール、エンテカビル、ドキシサイクリン、シプロフロキサシン、アジスロマイシン、キニーネ、ルメファントリン、クロロキン、アモジアキン、ピリメタミン、プログアニル、クロルプログアニル−ダプソン、スルファドキシン、スルファメトキシピリダジン、メフロキン、アトバクオン、プリマキン、ハロファントリン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アルテミシニン誘導体、アーテメータ、ジヒドロアルテミシニン、アルテテル、アルテスナート、シントロイド/レボチロキシン、メサドン、バレニクリン、カフェイン、葉酸、カルシウム、ヨウ素、鉄、亜鉛、チアミン、ナイアシン、ビタミンCまたはビタミンDである、請求項53に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、抗精神病薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤抗うつ剤、神経保護薬、抗不安薬、鎮静薬、催眠薬、鎮痛剤、オピオイド、抗片頭痛薬、コレステロール吸収阻害剤、薬物乱用処置または免疫抑制剤である、請求項30に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、HMG co−A還元酵素阻害剤、抗凝血剤、強心配糖体、アルファ遮断薬、コレステロール吸収阻害剤または心血管薬物である、請求項30に記載の胃中滞留構造体。前記活性物質が、ブプレノルフィン、メサドン、アリピプラゾール、ドキシサイクリン、ロスバスタチン、メマンチンまたはリスペリドンである、請求項30に記載の胃中滞留構造体。滞留構造体を送達するための収容構造体であって、請求項1〜57のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体を含み、前記収容構造体が被験体に投与されることを特徴とする、収容構造体。前記被験体がヒトである、請求項58に記載の収容構造体。前記被験体が哺乳動物である、請求項58に記載の収容構造体。前記胃中滞留構造体が、前記充填可能ポリマー要素を含む腕を含む、請求項1〜57のいずれか1項に記載の胃中滞留構造体または請求項58〜60のいずれか1項に記載の収容構造体。

说明书全文

関連出願 この出願は、米国特許法§119(e)の下、2014年6月11日に出願された同時係属中の米国仮出願第62/010,992号(この内容は、全ての目的のためにその全体が参考として本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。

政府の支援についての声明 この発明は、National Institutes of Healthによって付与された助成金番号5T32HL007604−28の下、政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明に一定の権利を有する。

本明細書で記載の実施形態は、一般に、滞留構造体、システム、および関連方法に関する。

長期間または不定期間にわたる治療薬および診断薬の自己投与プロトコルに対する患者の順守率は良くない場合が多く、慢性無症候性状態に対する経口治療の順守率は50%未満であると推定されている。低順守率の問題は、予防または処置される疾患が多くの場合無症候性であり、治療により、すぐには明白な利益が得られない一次および二次予防適用において最も大きい。投与レジメンの処置コスト、アクセス、副作用、および不都合、などの多くの因子が低順守率に関与する。

順守率を向上させるための現状の最新手法には、教育的介入、電話によるカウンセリング、健康情報技術ソリューション(health information technology solution)、インタラクティブ調剤ツール(interactive pharmacy tool)、および心筋梗塞後のコペイメント不要プランなどの医療費支払いモデルの変更が含まれる。これらのいずれの手法によっても、わずかな改善が達成されるに過ぎない。一方、順守率問題に対する薬理的解決策は通常、侵襲的送達構造体および持続放出用に処方された薬理作用物質のサブセットを必要とする。持続放出薬理システムにおける最近の進歩は、主に、皮下、経皮、膣内、および外科インプラントに限られている。従来の解決策には、外科インプラント(例えば、MicroCHIPS,Inc.(Lexington,MA)から入手可能な無線によるプログラム可能な構造体を含む)などの侵襲的方式または産児調節(例えば、NuvaRing(登録商標)およびImplanon(登録商標)(両方ともMerck & Co.,Inc.(Whitehouse Station,NJ)から入手可能)を含む)などの特殊用途に限定された方式が含まれる。MicoCHIPSから入手可能なもののような構造体はまた、高い効を有する治療薬の送達に限定される。なぜなら、それらの治療薬は、マイクログラムまたはそれ未満の量でしか投与することができないためである。

経口投与は最も広範囲の患者が受け入れる可能性を有するが、経口送達システムでは、いくつかの基本的な障壁のために経口経路を介した持続放出を可能とすることが示されてこなかった。第一に、食物のボーラスの、例えば、ヒト胃腸管を通る通過時間は急速で、通常、約24〜48時間しか持続せず、この時間には、胃中での約1〜2時間、小腸での約3時間、および大腸での約6〜12時間が含まれる。したがって、長期間治療薬送達のための1つの戦略は、経口投与治療薬(食物は除いて)の通過時間を延長することであろう。ベゾアールおよび肥満学用構造体(bariatric structure)でも示されているような、胃腸管のいくつかのセグメントで、胃中滞留および/または遅延通過が試みられ得る、および/または耐容され得る。ベゾアール(すなわち、胃腸系中に捕捉されて見つかる塊)は、不消化性の種々の物質(食物凝集体および毛髪など)から形成される場合があり、数百グラムの大きさになった場合にのみ臨床的にヒト成人で明らかになる場合が多い。内視鏡下で投与される胃内バルーンなどの肥満学用構造体を使って、患者の胃の一部を満たし、体重減量のための非侵襲的胃縮小を達成することができる。薬物送達のための胃中滞留に関する以前の試みには、粘膜接着、胃膨潤、および胃液上の浮遊が含まれる。しかし、これらの手法のいずれも、単独で臨床用途に繋がる24時間を超える胃中滞留を実証しなかった。

一般に、滞留構造体、システム、および関連方法が提供される。

一態様では、滞留構造体が提供される。いくつかの実施形態では、滞留構造体は、充填可能ポリマー要素と、充填可能ポリマー要素を第2のポリマー要素に結合する第1のリンカーと、充填可能ポリマー要素および/または弾性ポリマー要素の少なくとも一部を含むまたは充填可能ポリマー要素および/または弾性ポリマー要素に結合した第2のリンカーとを含み、充填可能ポリマー要素、第2のポリマー要素、および第1のリンカー、および第2のリンカーの内の少なくとの1つが弾性ポリマー要素を含み、充填可能ポリマー要素が合計構造体重量の少なくとも約60重量%を構成し、滞留構造体が少なくとも約0.2Nの折り畳み力(folding force)を特徴とし、第1のリンカーが第1のセットの生理的条件下で分解可能であり、第2のリンカーが第1のセットの生理的条件とは異なる第2のセットの条件下で分解可能であり、第1のセットの条件下で実質的に分解可能ではない。

いくつかの実施形態では、滞留構造体は、充填可能ポリマー要素と、充填可能ポリマー要素および/または第2のポリマー要素の少なくとも一部を含む、または充填可能ポリマー要素および/または第2のポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーを介して充填可能ポリマー要素に結合した第2のポリマー要素とを含み、充填可能ポリマー要素、第2のポリマー要素、および分解可能リンカーの内の少なくとも1つが、弾性ポリマー要素を含み、充填可能ポリマー要素が合計構造体重量の少なくとも約60重量%を構成し、滞留構造体が少なくとも約0.2Nの折り畳み力を有し、滞留構造体が少なくとも約2cmの非圧縮断面寸法を有する。

いくつかの実施形態では、滞留構造体は、充填可能ポリマー要素および充填可能ポリマー要素に結合した第2のポリマー要素と、充填可能ポリマー要素および/または第2のポリマー要素の少なくとも一部を含む、または充填可能ポリマー要素および/または第2のポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーとを含み、滞留構造体が被験体の内部の位置に少なくとも約24時間保持されるように構成される。

いくつかの実施形態では、滞留構造体は、充填可能ポリマー要素および充填可能ポリマー要素に結合した第2のポリマー要素と、充填可能ポリマー要素および/または第2のポリマー要素の少なくとも一部を含む、または充填可能ポリマー要素および/または第2のポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーとを含み、充填可能ポリマー要素が活性物質を含み、最初の24時間にわたる放出から測定して、活性物質が充填可能ポリマー材料から特定の初期平均速度で放出されるように滞留構造体が構成され、活性物質が最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり少なくとも初期平均速度の約1%の平均速度で放出される。

別の態様では、システムが提供される。いくつかの実施形態では、システムは収容構造体(containing structure)と、収容構造体内に収容された滞留構造体とを含み、滞留構造体が収容構造体から放出後に第1の構成を有するように構築および配置され、滞留構造体が、収容構造体内に収容されている場合に第2の構成を有するように構築および配置され、第1の構成は少なくとも約2cmの非圧縮断面寸法を有し、第2の構成が第1の構成の凸包(convex hull)より少なくとも約10%小さい凸包を有し、および/または第2の構成が第1の構成の最大断面寸法より少なくとも約10%小さい最大断面寸法を有し、デバイスの第1の部分が第1のセットの生理的条件下で分解可能であるが、デバイスの第2の部分は第1のセットの生理的条件下で実質的に分解可能ではない。

別の態様では、滞留構造体を送達するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、滞留構造体を含む収容構造体を被験体に投与することを含み、それにより、被験体内の位置で収容構造体が滞留構造体を放出し、滞留構造体は収容構造体内で第2の構成を有し、滞留構造体が収容構造体から放出された後に、滞留構造体が被験体内の位置にまたはその近傍に少なくとも約24時間保持されるように、第1の構成を取得する。

いくつかの実施形態では、方法は、滞留構造体を含む収容構造体を被験体に投与することを含み、それにより、被験体内の位置で収容構造体が滞留構造体を放出し、ここで滞留構造体は収容構造体内で第2の構成を有し、滞留デバイスが活性物質を含む充填可能ポリマー要素を含み、最初の24時間にわたる放出の初期平均速度で活性物質が滞留構造体から放出され、活性物質が最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり初期平均速度の少なくとも約1%の平均速度で放出されるように滞留構造体が構成される。

別の態様では、収容構造体は、被験体に投与されるように構築および配置され、収容構造体は滞留構造体を含み、それにより、被験体内の位置で収容構造体が滞留構造体を放出し、滞留構造体は収容構造体内で第2の構成を有し、滞留構造体が収容構造体から放出された後に、滞留構造体が被験体内の位置にまたはその近傍に少なくとも約24時間保持されるように、第1の構成を取得する。

いくつかの実施形態では、収容構造体は、被験体に投与されるように構築および配置され、収容構造体は滞留構造体を含み、それにより、被験体内の位置で収容構造体が滞留構造体を放出し、滞留構造体は収容構造体内で第2の構成を有し、滞留デバイスが活性物質を含む充填可能ポリマー要素を含み、最初の24時間にわたる放出の初期平均速度で活性物質が滞留構造体から放出され、活性物質が最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり初期平均速度の少なくとも約1%の平均速度で放出されるように滞留構造体が構成される。

いくつかの実施形態では、システムは、少なくとも24時間より長い滞留期間中に治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種を投与するように構成された少なくとも1つの滞留構造体を含み、滞留期間中に少なくとも1つの滞留構造体が内部開口部に対するインビボでの位置を維持するように構成された第1の形状を有し、少なくとも1つの滞留構造体が、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの解離のレベルが滞留期間を終わらせ、少なくとも1つの滞留構造体を内部開口部を通過させるように配置された少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーを含む。

いくつかの実施形態では、システムは、少なくとも24時間より長い滞留期間中に少なくとも1つの構造体を少なくとも輸送および維持のいずれかを行うように構成された少なくとも1つの滞留構造体を含み、滞留期間中に少なくとも1つの滞留構造体が内部開口部に対するインビボでの位置を維持するように構成された第1の形状を有し、少なくとも1つの滞留構造体が少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの解離のレベルが滞留期間を終わらせ、少なくとも1つの滞留構造体を内部開口部を通過させるように配置された少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーを含む。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーが保持時間の間に少なくとも部分的に解離するように構成される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体は、少なくとも1つの保持構造体を被験体に投与する前に、治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種で充填される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体を被験体に投与後、少なくとも1つの保持構造体は、治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種をインビボで充填される。

いくつかの実施形態では、保持時間は、24時間、1週間、2週間、4週間、および1年間の少なくともいずれかより長い。

いくつかの実施形態では、システムは、少なくとも1つの収容構造体をさらに含み、それぞれの収容構造体は、収容構造体中への詰め込みのために構成された第2の形状の保持構造体を維持するように構成される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの収容構造体は、摂取、自己投与、および経口投与の少なくともいずれかを行えるように構成される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの収容構造体は、000カプセル、00カプセル、0カプセル、1カプセル、2カプセル、3カプセル、4カプセル、および5カプセルの内の少なくとも1つを含む。

いくつかの実施形態では、第2の形状は、保持構造体が収容構造体により画定される空洞の60%より大きい体積を占めるように構成される。

いくつかの実施形態では、保持構造体は、収容構造体から放出時に第1の形状をとるように構成される。

いくつかの実施形態では、収容構造体から放出の前に、保持構造体は、72時間、1週間、2週間、4週間、1年間および5年間の少なくともいずれかより長くにわたり、収容構造体中で第2の形状で保存される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体が、変形可能な材料をさらに含み、第1の形状が長軸および短軸を含む第1の面内で楕円形の輪郭を含み、第2の形状がらせん体の軸が短軸に沿うようにらせん体を含み、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーが短軸に沿って配置される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーが長軸に沿って配置される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体が、コア、コアに結合した複数の半径方向突起およびコアと一体化した複数の半径方向突起の内の少なくともいずれかをさらに含み、第1の形状がコアから複数の方向に突き出た複数の突起を含み、第2の形状がコアから相互に実質的に平行方向に突き出た複数の突起を含む。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーは、複数の半径方向突起中の第1の半径方向突起に沿って配置された第1の腸溶性エラストマーリンカーを含む。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーは、複数の半径方向突起中の第1の半径方向突起をコアに連結する第1の腸溶性エラストマーリンカーを含む。

いくつかの実施形態では、コアは、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーを含む。

いくつかの実施形態では、複数の半径方向突起中の第1の半径方向突起は、収容構造体の最大寸法に対応した長さを有する。

いくつかの実施形態では、複数の半径方向突起は、複数の半径方向突起がN個の約360°/Nの内側セクター度(internal sector angle)を画定するように配置され、Nは半径方向突起の合計数である。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体が、変形可能な材料をさらに含み、第1の形状が第1の面内で多角形の輪郭を含み、第2の形状が折り畳まれた多角形輪郭の各辺を含み、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーが多角形の輪郭の各頂点に配置される。

いくつかの実施形態では、多角形の輪郭の第1の辺が収容構造体の長さに相当する長さを有する。

いくつかの実施形態では、それぞれの辺が、約360°/Nの内側セクター角度を画定し、Nは辺の合計数である。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体が、変形可能な材料をさらに含み、第1の形状が円環を含み、第2の形状が四分円に折り畳まれた円環を含み、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーが四分円の各円弧の各頂点に配置される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体が、コア、コアに結合した複数の小さく丸みを帯びたループおよびコアと一体化した複数の小さく丸みを帯びたループの内のいずれかをさらに含み、小さく丸みを帯びたループが形状記憶合金を含み、コアが少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーを含み、第1の形状がコアから伸びた複数の小さく丸みを帯びたループを含み、第2の形状がコアに対し折り畳まれた複数の小さく丸みを帯びたループを含む。

いくつかの実施形態では、第1の形状が被験体の胃腸管の少なくとも一部を通る通過時間を少なくとも保持時間まで延長するように構成される。

いくつかの実施形態では、第1の形状は、少なくとも保持時間の間、被験体の胃腔中に少なくとも1つの保持構造体を維持するように構成される。

いくつかの実施形態では、内部開口部は、幽門口である。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体は、放出用に処方された、治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種の塊(mass)で充填される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの少なくとも1種のアルカリ溶液への暴露により、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの解離が加速される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの少なくとも1種のアルカリ溶液への暴露により、保持時間を終わらせ、少なくとも1つの保持構造体を内部開口部に通過させる解離のレベルまで少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの解離が加速される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持構造体は、溶媒充填(solvent loading)、融解充填、物理的ブレンド、超臨界二酸化炭素、および抱合反応の内の少なくとも1種により薬物を充填するように構成された少なくとも1つの材料をさらに含む。

いくつかの実施形態では、薬物を充填するように構成された少なくとも1種の材料は、拡散と緩徐なマトリックス分解、溶解、分解、膨潤、少なくとも1種の充填薬物の拡散、イオン勾配、加分解、および抱合結合の切断の内の少なくとも1つにより、少なくとも1種の充填薬物を投与するようにさらに構成される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーは、送達材料とは異なり、少なくとも部分的に薬物充填に耐えるように構成される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーは、アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーのポリマー、またはその塩を含む腸溶性ポリマーを含む。

いくつかの実施形態では、アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーは、アクリロイル−5−アミノペンタン酸、アクリロイル−6−アミノカプロン酸、アクリロイル−7−アミノヘプタン酸、アクリロイル−8−アミノオクタン酸、アクリロイル−9−アミノノナン酸(acryloyl−9−aminonoanoic acid)、アクリロイル−10−アミノデカン酸、アクリロイル−11−アミノウンデカン酸、アクリロイル−12−アミノドデカン酸、メタクリロイル−5−アミノペンタン酸、メタクリロイル−6−アミノカプロン酸、メタクリロイル−7−アミノヘプタン酸、メタクリロイル−8−アミノオクタン酸、メタクリロイル−9−アミノノナン酸(methacryloyl−9−aminonoanoic acid)、メタクリロイル−10−アミノデカン酸、メタクリロイル−11−アミノウンデカン酸、メタクリロイル−12−アミノドデカン酸、これらの塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーは、少なくとも2種の腸溶性ポリマーの腸溶性ポリマーブレンドを含み、このブレンドは、請求項37に記載の第1の腸溶性ポリマーおよびポリ(メタクリル酸−co−アルキルアクリレート)、またはその塩を含む第2の腸溶性ポリマーを含む。

いくつかの実施形態では、第1の腸溶性ポリマーはアクリロイル−6−アミノカプロン酸またはその塩のホモポリマーである。

いくつかの実施形態では、第1の腸溶性ポリマーはアクリロイル−6−アミノカプロン酸またはその塩のコポリマーである。

いくつかの実施形態では、第2の腸溶性ポリマーは、ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)またはその塩である。

いくつかの実施形態では、ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)は、約1:1である、メタクリル酸モノマー単位の、アクリル酸エチルモノマー単位に対するモル比を有する。

いくつかの実施形態では、第1の腸溶性ポリマーはアクリロイル−6−アミノカプロン酸のホモポリマーである。

いくつかの実施形態では、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーは、請求項37に記載の第1の腸溶性ポリマー、またはその塩、および任意選択で第2の腸溶性ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)、またはその塩を含む腸溶性ポリマー組成物を含み、第1の腸溶性ポリマーの、第2の腸溶性ポリマーに対する重量比は、約1:0〜約1:3の範囲である。

いくつかの実施形態では、第1の腸溶性ポリマーの、第2の腸溶性ポリマーに対する重量比は、1:0〜約1:2の範囲である。

いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーブレンドは、ポリマーゲルの形態である。

いくつかの実施形態では、前記ポリマーゲルは、約50重量%未満の含水率を有する。

いくつかの実施形態では、ポリマーゲルは、約40重量%未満の含水率を有する。

いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーブレンドは、その初期長さから50%〜1500%伸長させると、可逆的伸びを示す。

いくつかの実施形態では、4〜40日間の期間にわたり室温で測定して、前記ブレンドは、約6.0を超えるpHで水溶液中に溶解し、約3.0未満のpHで水溶液中に浸漬した場合、不溶性である。

いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーブレンドは、0.1MPa〜100MPaのヤング率を有する。

いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーブレンドは、その初期長さから50%〜1500%伸長させると、可逆的伸びを示す。

本発明の一態様は、3つ〜8つの充填可能ポリマー要素に結合した中心弾性ポリマー要素を含む胃中保持デバイスを意図しており、それぞれの充填可能ポリマー要素は、星状断面形状を形成するように中心弾性ポリマー要素から半径方向に突き出ており、それぞれの充填可能ポリマー要素は中心弾性ポリマー要素に結合される。第1の分解可能リンカーは、弾性ポリマー要素との界面近傍または界面のそれぞれの充填可能ポリマー要素中に存在する。第1の分解可能リンカーによって(by a first degradable linker)。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、第1の分解可能リンカーと同じであっても、異なっていてもよい第2の分解可能リンカーをさらに含む。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素には、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリ乳酸coグリコール酸(polylactic co−glycolic acid)および/またはこれらの混合物が含まれ、賦形剤をさらに含んでよく、分解可能リンカーは水溶性および/または分解性ポリマーおよびこれらのブレンドであり、これらには、限定されないが、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、Kollidon VA 64、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシブチレート、オイドラギットおよびこれらの混合物が含まれる。デバイスは、治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種をさらに含んでよく、治療薬は、親水性薬物、疎水性薬物、アーテメータ、イベルメクチン、リスペリドン、ドキシサイクリン、抗マラリア剤、駆虫剤、抗精神病薬、および抗生物質から選択される。

これらの実施形態のデバイスは、ゼラチンから構成され、任意選択で賦形剤を含んでよいものなどの可溶性容器内に収容することができる。特定の実施形態では、デバイスは、約3〜5.5cm、約3cm、約4cm、約5cm、または約5.5cmの最小非圧縮断面寸法を有する。中間的最小非圧縮断面寸法も意図されている。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、カプセル化されていない形態が、可溶性容器の長さのほぼ2倍に等しい直径を有するように、可溶性容器の長さとほぼ等しい長さを有する。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、約1.3〜約2.7cmの長さを有する。上記実施形態の胃中保持デバイスが胃腔内に24時間〜約1ヶ月、または約24時間〜10日間保持されてもよいことが意図されている。

本発明の別の態様は、ポリウレタンを含む中心弾性ポリマー要素を含む胃中保持デバイスであり、弾性ポリマー要素は、6つの充填可能ポリマー要素に結合し、それぞれの充填可能ポリマー要素は、中心弾性ポリマー要素から半径方向に突き出て星状断面形状を形成し、それぞれの充填可能ポリマー要素は、時間依存性分解可能リンカーにより中心弾性ポリマー要素に結合し、充填可能ポリマー要素は腸溶性ポリマーを含む埋め込み型リンカーをさらに含む。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素には、ポリカプロラクトンが含まれ、任意選択で賦形剤を含んでよく、分解可能リンカーは水溶性および/または分解性ポリマーおよびこれらのブレンドであり、これらには、限定されないが、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、Kollidon VA 64、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシブチレート、オイドラギットおよびこれらの混合物が含まれる。特定の実施形態では、デバイスは任意選択で賦形剤を含んでもよい可溶性容器中に収容される。デバイスは、治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種をさらに含んでよく、治療薬は、親水性薬物、疎水性薬物、アーテメータ、イベルメクチン、リスペリドン、ドキシサイクリン、抗マラリア剤、駆虫剤、抗精神病薬、および抗生物質から選択される。

特定の実施形態では、デバイスは、約3〜5.5cm、約3cm、約4cm、約5cm、または約5.5cmの最小非圧縮断面寸法を有する。中間的最小非圧縮断面寸法も意図されている。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、カプセル化されていない形態が、可溶性容器の長さのほぼ2倍に等しい直径を有するように、可溶性容器の長さとほぼ等しい長さを有する。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、約1.3〜約2.7cmの長さを有する。

これら上記実施形態の胃中保持デバイスが胃腔内に24時間〜約1ヶ月、または約24時間〜10日間保持されてもよいことが意図されている。特定の実施形態では、腸溶性ポリマーを含むリンカーは、約5より大きいpHに呼応して分解し、それにより、充填可能ポリマー要素はバラバラになる。

いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも24時間より長い滞留期間中に治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種を投与するように構成された少なくとも1つの滞留構造体を被験体に投与することを含み、滞留期間中に少なくとも1つの滞留構造体が内部開口部に対するインビボでの位置を維持するように構成された第1の形状を有し、少なくとも1つの滞留構造体が、少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの解離のレベルが滞留期間を終わらせ、少なくとも1つの滞留構造体を内部開口部に通過させるように配置された少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーを含む。

いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも24時間より長い滞留期間中に少なくとも1つの構造体を少なくとも輸送および維持のいずれかを行うように構成された少なくとも1つの滞留構造体を被験体に投与することを含み、滞留期間中に少なくとも1つの滞留構造体が内部開口部に対するインビボでの位置を維持するように構成された第1の形状を有し、少なくとも1つの滞留構造体が少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーの解離のレベルが滞留期間を終わらせ、少なくとも1つの滞留構造体を内部開口部に通過させるように配置された少なくとも1つの腸溶性エラストマーリンカーを含む。

本発明の他の利点および新規特徴は、添付図面と併せて次の本発明の種々の非制限的実施形態の下記詳細説明を考察することにより明らかとなろう。本明細書および参照によって組み込まれた文献が相反するおよび/または矛盾する開示を含む場合には、本明細書が優先されるものとする。 例えば、本発明は以下の項目を提供する。 (項目1) 滞留構造体であって、 充填可能ポリマー要素と、 前記充填可能ポリマー要素を第2のポリマー要素に結合する第1のリンカーと、 前記充填可能ポリマー要素および/または弾性ポリマー要素の少なくとも一部を含む、あるいは前記充填可能ポリマー要素および/または前記弾性ポリマー要素に結合した第2のリンカーとを含み、 前記充填可能ポリマー要素、前記第2のポリマー要素、および前記第1のリンカー、および前記第2のリンカーの内の少なくとも1つは、弾性ポリマー要素を含み、 前記充填可能ポリマー要素は、合計構造体重量の少なくとも約60重量%を構成し、 前記滞留構造体は、少なくとも約0.2Nの折り畳み力により特徴付けられ、 前記第1のリンカーは第1のセットの生理的条件下で分解可能であり、 前記第2のリンカーは、前記第1のセットの条件とは異なる第2のセットの生理的条件下で分解可能であり、前記第1のセットの条件下では実質的に分解可能ではない、滞留構造体。 (項目2) 前記第1のリンカーが弾性ポリマー要素を含む、項目1に記載の滞留構造体。 (項目3) 前記第2のリンカーが弾性ポリマー要素を含む、項目1に記載の滞留構造体。 (項目4) 滞留構造体であって、 充填可能ポリマー要素と、 少なくとも1つの分解可能リンカーを介して前記充填可能ポリマー要素に結合した第2のポリマー要素とを含み、 ここで、前記分解可能リンカーは、前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素の少なくとも一部を含み、または前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素に結合し、 前記充填可能ポリマー要素、前記第2のポリマー要素、および前記分解可能リンカーの内の少なくとも1つは、弾性ポリマー要素を含み、 前記充填可能ポリマー要素は合計構造体重量の少なくとも約60重量%を構成し、 少なくとも約0.2Nの折り畳み力を有し、 少なくとも約2cmの非圧縮断面寸法を有する、滞留構造体。 (項目5) 滞留構造体であって、 充填可能ポリマー要素および前記充填可能ポリマー要素に結合した第2のポリマー要素と、 前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素の少なくとも一部を含む、または前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーとを含み、 被験体の内部の位置に少なくとも約24時間保持されるように構成される、滞留構造体。 (項目6) 前記充填可能ポリマー要素、前記第2のポリマー要素、および前記分解可能リンカーの内の少なくとも1つが弾性ポリマー要素を含む、項目5に記載の滞留構造体。 (項目7) 滞留構造体であって、 充填可能ポリマー要素および前記充填可能ポリマー要素に結合した第2のポリマー要素と、 前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素の少なくとも一部を含む、または前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーとを含み、 前記充填可能ポリマー要素は活性物質を含み、 前記活性物質が最初の24時間にわたる放出から測定される特定の初期平均速度で前記充填可能ポリマー材料から放出されるように、前記滞留構造体が構成され、 前記活性物質は、前記最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、前記初期平均速度の、少なくとも約1%の平均速度で放出される、滞留構造体。 (項目8) 前記充填可能ポリマー要素、前記第2のポリマー要素、および前記分解可能リンカーの内の少なくとも1つが弾性ポリマー要素を含む、項目7に記載の滞留構造体。 (項目9) 前記第2のポリマー要素が前記弾性ポリマー要素を含む、項目4〜8のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目10) 前記分解可能リンカーが弾性ポリマー要素を含む、項目4〜9のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目11) 追加の弾性ポリマー要素をさらに含む、項目4〜10のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目12) 前記分解可能リンカーが、前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素の少なくとも一部を含む、または前記充填可能ポリマー要素および/または前記第2のポリマー要素に結合している、項目4〜11のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目13) 活性物質を含む、項目1〜5のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目14) 前記活性物質が治療薬である、項目7または13に記載の滞留構造体。 (項目15) 内部開口部に対しインビボの位置を維持するように構成された第1の構成を有する、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目16) 前記第1の構成が多角形の形状を有する、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目17) 前記第1の構成が多腕星形の形状を有する、項目1〜15のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目18) 3〜8腕を有する、項目17に記載の滞留構造体。 (項目19) 接着剤を介して、化学結合により、および/または相互貫入ポリマー鎖により、前記充填可能ポリマー要素が前記第2のポリマー要素と結合する、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目20) 前記第2のポリマー要素が、少なくとも約45度、少なくとも約60度、少なくとも約90度、少なくとも約120度、少なくとも約150度、または少なくとも約180度の機械的曲げ変形を、壊れずに受けるように構成される、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目21) 前記第2のポリマー要素が、少なくとも約24時間、少なくとも約1週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約1年間、または少なくとも約2年間の期間にわたり、変形された構成で残存するように構成され、および前記期間後に実質的にその変形前の構成に戻るように構成される、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目22) 前記第2のポリマー要素の弾性係数が、約0.1MPa〜約30MPaの範囲である、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目23) 前記第2のポリマー要素が、血液、水、胆汁、胃液などの生体液の存在下で実質的に膨潤しない、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目24) 胃液の存在下で実質的に膨潤しない、項目23に記載の滞留構造体。 (項目25) デバイスが、生理的な温度の非撹拌胃液または模擬胃液中で、乾燥状態の前記第1のポリマー要素の体積に比べて、約10体積%未満、約5体積%未満、約2体積%未満、または約1体積%未満だけ膨潤する、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目26) 前記生体液が胃液である、項目25に記載の滞留構造体。 (項目27) 前記第2のポリマー要素の少なくとも一部が、ポリカプロラクトン、ポリ(フマル酸プロピレン)、ポリ(セバシン酸グリセロール)、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリブチレート、およびポリヒドロキシアルカノエートなどのポリエステル;ポリ(エチレンオキシド)およびポリ(プロピレンオキシド)などのポリエーテル;ポリ(ジメチルシロキサン)などのポリシロキサン;ポリ(カプロラクタム)などのポリアミド;ポリ(メタクリル酸メチル)およびポリ(エチルビニルアセテート)などのポリアクリレート/メタクリレート;ポリ無水物;ならびにポリウレタンを含む、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目28) 前記第2のポリマー要素の少なくとも一部が、マルチブロックポリマーを含む、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目29) 前記充填可能ポリマー要素が、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、および/またはポリエチレングリコール(PEG)を含む、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目30) 前記充填可能ポリマー要素を、合計構造体重量に対して、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、または少なくとも約93重量%の量で含む、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目31) 前記活性物質が、前記充填可能ポリマー要素中に、合計充填可能ポリマー要素の重量に対して約0.01重量%〜約50重量%の範囲の量で存在する、項目13または14のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目32) 前記少なくとも1つの分解可能リンカーが、滞留期間にわたり、少なくとも部分的に解離するように構成される、項目4〜33のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目33) 前記滞留期間が24時間〜2年間の範囲である、項目32に記載の滞留構造体。 (項目34) 少なくとも1つの分解可能リンカーが、生理的環境中で、少なくとも約24時間、少なくとも約48時間、少なくとも約1週間、少なくとも約1ヶ月、または少なくとも約1年間の一定時間にわたり安定である、項目4〜33のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目35) 前記生理的環境が胃中環境である、項目34に記載の滞留構造体。 (項目36) 前記胃中環境が胃腔を含む、項目35に記載の滞留構造体。 (項目37) 少なくとも1つの分解可能リンカーが、腸溶性ポリマーを含む、項目4〜36のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目38) 前記腸溶性ポリマーが、酢酸フタル酸セルロース、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および/またはポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)を含む、項目37に記載の滞留構造体。 (項目39) 前記腸溶性ポリマーが、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)およびポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)を含む、項目37に記載の滞留構造体。 (項目40) 前記腸溶性ポリマーが含水率40体積%以下のポリマーゲルである、項目37〜39のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目41) 前記腸溶性ポリマーが、アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーのポリマー、またはその塩を含む、項目37〜40のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目42) 前記アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーが、アクリロイル−5−アミノペンタン酸、アクリロイル−6−アミノカプロン酸、アクリロイル−7−アミノヘプタン酸、アクリロイル−8−アミノオクタン酸、アクリロイル−9−アミノノナン酸、アクリロイル−10−アミノデカン酸、アクリロイル−11−アミノウンデカン酸、アクリロイル−12−アミノドデカン酸、メタクリロイル−5−アミノペンタン酸、メタクリロイル−6−アミノカプロン酸、メタクリロイル−7−アミノヘプタン酸、メタクリロイル−8−アミノオクタン酸、メタクリロイル−9−アミノノナン酸、メタクリロイル−10−アミノデカン酸、メタクリロイル−11−アミノウンデカン酸、メタクリロイル−12−アミノドデカン酸、これらの塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、項目41に記載の滞留構造体。 (項目43) 少なくとも1つのリンカーが、少なくとも2種の腸溶性ポリマーの腸溶性ポリマーブレンドを含み、前記ブレンドが、項目D25に記載の第1の腸溶性ポリマーおよびポリ(メタクリル酸−co−アルキルアクリレート)、またはその塩を含む第2の腸溶性ポリマーを含む、項目37〜42のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目44) 少なくとも1つのリンカーが、約40重量%未満の含水率を有する、項目37〜43のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目45) 前記腸溶性ポリマーが、その初期長さの50%から1500%まで伸長させると、可逆的伸びを示すように構成される、項目37〜44のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目46) 少なくとも1つのリンカーが、室温で測定して、約6.0を超えるpHで水溶液中に溶解することができ、かつ約3.0未満のpHで4〜40日間の期間にわたり水溶液中に実質的に不溶性である、項目37〜45のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目47) 前記腸溶性ポリマーが、0.1MPa〜100MPaの弾性係数を有する、項目37〜46のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目48) 前記活性物質が、スタチン、抗マラリア剤、ホルモン、レボチロキシン、イベルメクチン、抗レトロウイルス剤、駆虫剤、抗精神病薬、抗うつ剤、およびカフェインの内の少なくとも1種を含む、項目13または14のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目49) 前記活性物質が、タンパク質、葉酸、カルシウム、ヨウ素、鉄、亜鉛、チアミン、ナイアシン、ビタミンC、およびビタミンDの内の少なくとも1種を含む、項目13または14のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目50) 1つまたはそれを超える要素および/または1つまたはそれを超えるリンカーが、食品等級架橋ポリマーを含む、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目51) 前記構造体が開窓部を有する形状である、項目1〜15のいずれか1項に記載の滞留構造体。 (項目52) 前記構造体が、前記構造体の凸包体積の約10体積%〜約90体積%を占める、前記項目のいずれかに記載の滞留構造体。 (項目53) 滞留構造体を送達するためのシステムであって、 収容構造体と、 前記収容構造体内に収容された滞留構造体とを含み、 前記滞留構造体は、前記収容構造体から放出後に、第1の構成を有するように構築および配置され、 前記滞留構造体は、前記収容構造体内に収容される場合に、第2の構成を有するように構築および配置され、 前記第1の構成は少なくとも約2cmの非圧縮断面寸法を有し、 前記第2の構成は前記第1の構成の凸包より少なくとも約10%小さい凸包を有し、および/または前記第2の構成は前記第1の構成の最大断面寸法より少なくとも約10%小さい最大断面寸法を有し、 デバイスの第1の部分は第1のセットの生理的条件下で分解可能であるが、前記デバイスの第2の部分は前記第1のセットの生理的条件下では実質的に分解可能ではない、システム。 (項目54) 前記滞留構造体が、充填可能ポリマー要素および前記充填可能ポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーを含む、項目53に記載のシステム。 (項目55) 前記デバイスの第2の部分が、第2のセットの生理的条件下で分解可能である、項目53または54に記載のシステム。 (項目56) 前記デバイスの少なくとも一部が、屈曲可能および/または可撓性である、項目53〜55のいずれか1項に記載のシステム。 (項目57) 前記収容構造体が、摂取、自己投与、および経口投与の内の少なくとも1種を行われるように構成される、項目53〜56のいずれか1項に記載のシステム。 (項目58) 前記収容構造体が、000カプセル、00カプセル、0カプセル、1カプセル、2カプセル、3カプセル、4カプセル、および5カプセルの内の少なくとも1つを含む、項目53〜57のいずれか1項に記載のシステム。 (項目59) 前記第2の構成が、前記収容構造体により画定される空洞の60%より大きい体積を前記滞留構造体が占めるように構成される、項目53〜58のいずれか1項に記載のシステム。 (項目60) 前記滞留構造体が、前記収容構造体からの放出の際に、前記第1の構成をとるように構成される、項目53〜59のいずれか1項に記載のシステム。 (項目61) 前記滞留構造体が弾性ポリマー要素を含む、項目53〜60のいずれか1項に記載のシステム。 (項目62) 前記弾性ポリマー要素が、機械的変形の解放後、前記弾性ポリマー要素を、約30分未満で、および約10分未満、約5分未満、または約1分未満で、その変形前の形状に実質的に戻すのに十分な跳ね返り強度を有する、項目61に記載のシステム。 (項目63) 前記収容構造体からの放出の前に、前記滞留構造体が、72時間、1週間、2週間、4週間、1年間および5年間のうちの少なくとも1つより長くにわたり、前記収容構造体中で前記第2の構成で保存される、項目53〜62のいずれか1項に記載のシステム。 (項目64) 前記第1の構成の最大断面寸法が、前記第2の構成の最大断面寸法より、少なくとも約10%小さい、少なくとも約20%小さい、少なくとも約40%小さい、少なくとも約60%小さい、または少なくとも約80%小さい寸法である、項目53〜63のいずれか1項に記載のシステム。 (項目65) 前記第1の構成の凸包体積が、前記第2の構成の凸包体積より、少なくとも約10%小さい、少なくとも約20%小さい、少なくとも約40%小さい、少なくとも約60%小さい、または少なくとも約80%小さい体積である、項目53〜64のいずれか1項に記載のシステム。 (項目66) 滞留構造体を送達するための方法であって、 滞留構造体を含む収容構造体を被験体に投与するステップであって、それにより前記被験体内の位置で前記収容構造体が滞留構造体を放出する、ステップを含み、 前記滞留構造体は、前記収容構造体内で第2の構成を有し、 前記滞留構造体が前記収容構造体から放出された後に、前記滞留構造体は、前記被験体内の位置にまたはその近傍に少なくとも約24時間保持されるように第1の構成を取得する、方法。 (項目67) 前記被験体内の位置が開口部または空洞である、項目66に記載の方法。 (項目68) 滞留構造体を送達するための方法であって、 滞留構造体を含む収容構造体を被験体に投与するステップであって、それにより前記被験体内の位置で前記収容構造体が滞留構造体を放出する、ステップを含み、 前記滞留構造体は、前記収容構造体内で第2の構成を有し、 滞留デバイスは、活性物質を含む充填可能ポリマー要素を含み、 前記滞留構造体は、前記活性物質が最初の24時間の放出にわたり初期平均速度で前記滞留構造体から放出されるように構成され、 前記活性物質は、前記最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、前記初期平均速度の、少なくとも約1%の平均速度で放出される、方法。 (項目69) 前記滞留構造体が、弾性ポリマー要素および前記弾性ポリマー要素に機械的に結合された充填可能ポリマー要素を含み、 前記充填可能ポリマー要素が合計構造体重量の少なくとも約60重量%を構成し、 前記滞留構造体が少なくとも約0.2Nの折り畳み力を有する、項目66または68に記載の方法。 (項目70) 前記第2の構成が前記第1の構成の凸包より少なくとも約10%小さい凸包を有し、および/または前記第2の構成が前記第1の構成の最大断面寸法より少なくとも約10%小さい最大断面寸法を有する、項目66または68に記載の方法。 (項目71) 前記滞留構造体が、項目A−D35のいずれか1項に記載の滞留構造体である、項目66〜70のいずれか1項に記載の方法。 (項目72) 前記滞留構造体が、前記滞留構造体を前記被験体に投与する前に、治療薬、診断薬、および強化剤の内の少なくとも1種で充填される、項目66〜71のいずれか1項に記載の方法。 (項目73) 0.05重量%〜99重量%の前記活性物質が、前記投与ステップ後の24時間〜1年間の間に放出される、項目68に記載の方法。 (項目74) 前記被験体の内部の位置が内部空洞であり、前記滞留構造体が内部開口部により前記空洞内に保持される、項目66〜73のいずれか1項に記載の方法。 (項目75) 前記滞留構造体が、前記滞留構造体が前記空洞内に保持されている期間中に前記内部開口部を通る液体の流れを実質的に制限しない、項目74に記載の方法。 (項目76) 前記内部開口部が胃幽門口である、項目75に記載の方法。 (項目77) 前記滞留構造体が、前記充填可能ポリマー要素に結合した少なくとも1つの分解可能リンカーを含む、項目66〜76のいずれか1項に記載の方法。 (項目78) 前記少なくとも1つのリンカーの解離が、滞留期間を終わらせ、前記滞留構造体の前記内部開口部の通過を可能とする、項目77に記載の方法。 (項目79) 前記滞留構造体が前記収容構造体から放出された後に、前記滞留構造体が、放出直後に始まる初期24時間の期間にわたり測定される初期平均放出速度の約1%〜約99%である、前記初期放出後の48時間〜約1年間の時間中の少なくとも1つの時点で測定される連続的な24時間にわたる平均速度で前記活性物質を放出する、項目66〜78のいずれか1項に記載の方法。

本発明の非制限的実施形態が添付の図面を参照しながら例として説明されるが、これらの図は、概略を示すものであり、縮尺通りに描画することを意図していない。図中では、それぞれの同一のまたはほぼ同一の要素は通常、共通の数字により表される。分かりやすくするために、全ての図ですべての要素を標識することはせず、また、当業者に本発明を理解させる上で必ずしも必要でない場合には、本発明のそれぞれの実施形態の全ての要素を示していない。

図1Aは、一組の実施形態による、滞留構造体の模式図である。

図1Bは、一組の実施形態による、滞留構造体の模式図である。

図1Cは、一組の実施形態による、滞留構造体の模式図である。

図1Dは、一組の実施形態による構造体の凸包体積を示す模式図である。

図1Eは、一組の実施形態による、滞留構造体の代表的構成の模式図である。

図1Fは、一組の実施形態による、滞留構造体の代表的構成の模式図である。

図1Gは、一組の実施形態による、滞留構造体の別の代表的構成の模式図である。

図1Hは、一組の実施形態による、滞留構造体の別の代表的構成の模式図である。

図2は、一組の実施形態による、代表的滞留構造体およびその構造を折り畳む方法の写真のコピーである。

図3Aは、一組の実施形態による、代表的構造体およびカプセル化用構造体を示す、代表的滞留システムおよび構造体の写真のコピーである。

図3Bは、一組の実施形態による、カプセル化用構造体内に折り畳まれた代表的構造体を示す代表的滞留システムおよび構造体の写真のコピーである。

図3Cは、一組の実施形態による、代表的構造体の別の図を示す代表的滞留システムおよび構造体の写真のコピーである。

図3Dは、一組の実施形態による、捩じった代表的構造体を示す代表的滞留システムおよび構造体の写真のコピーである。

図3Eは、一組の実施形態による、カプセル化用構造体内に捩じ込まれた(D)の代表的構造体を示す代表的滞留システムおよび構造体の写真のコピーである。

図4Aは、一組の実施形態による、突起を含む代表的滞留構造体および収容用のカプセルの図である。

図4Bは、突起を含む種々の代表的滞留構造体の図である。

図4Cは、代表的滞留構造体の写真のコピーである。

図5Aは、一組の実施形態による、代表的多角形滞留構造体の図および写真である。

図5Bは、一組の実施形態による、代表的多角形滞留構造体の図および写真である。

図6は、一組の実施形態に従って、滞留構造体を使って大型動物モデルで得られた一連のX線像である。

図7は、一組の実施形態に従って、滞留構造体を使って大型動物モデルで得られた一連のX線像である。

図8Aは、一組の実施形態に従って、滞留構造体中で使用するための腸溶性エラストマーの図である。

図8Bは、一組の実施形態に従って、滞留構造体中で使用するための腸溶性エラストマー調製の図である。

図8Cは、一組の実施形態に従って、腸溶性エラストマーの機械的試験中に得られた写真の一連のコピーである。

図9Aは、一組の実施形態に従って、いくつかの代表的腸溶性エラストマーの機械的特徴付けのために試験した材料および得られた結果を示す。

図9Bは、一組の実施形態による、腸溶性エラストマーの溶解特徴付けを示すプロットである。

図9Cは、一組の実施形態による、腸溶性エラストマーの細胞生存率(すなわち、細胞傷害性)のプロットである。

図10は、一組の実施形態による、環形状滞留構造体の構築およびインビボでの評価を示す図である。

図11Aは、一組の実施形態による、代表的構造体の様々な弾性ポリマー要素に対する応力(MPa)対歪み(mm/mm)のプロットである。

図11Bは、一組の実施形態による、代表的構造体の弾性ポリマー要素に対する圧力(MPa)対歪み(mm/mm)のプロットである。

図11Cは、一組の実施形態による、代表的構造体の弾性ポリマー要素に対するクリープ歪み(mm/mm)対時間(秒)のプロットである。

図12は、一組の実施形態による、変形中の滞留構造体の有限要素モデリングシミュレーションの等角図、平面図、底面図、および側面図である。

図13Aは、一組の実施形態による、滞留構造体試験装置の模式図である。

図13Bは、一組の実施形態による、図13Aの試験装置を使った滞留構造体の力対変位のプロットである。

図14は、一組の実施形態に従って、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した2週間にわたるSGF(pH=1、37℃)中のドキシサイクリンの安定性のプロットである。

図15は、一組の実施形態に従って、HPLCにより分析した2週間にわたるイソプロパノール70%、アセトニトリル20%、水10%(IAW)(pH=1、37℃)中のアーテメータの安定性のプロットである。

図16Aは、一組の実施形態による、酸性条件(pH=1、37℃)下でのイベルメクチンの溶液中の安定性を示すプロットである。

図16Bは、一組の実施形態による、酸性条件(pH=1、37℃)下でのイベルメクチンのポリカプロラクトン(PCL)構造体中の安定性を示すプロットである。

図17Aは、一組の実施形態に従って、模擬胃液(SGF)(pH=1、37℃)中のドキシサイクリン充填PCL星形構造体(stars)のインビトロ放出を示すプロットである。

図17Bは、一組の実施形態に従って、SGFおよびKolliphor(登録商標)RH40、非イオン性水中油型可溶化剤(RH40)(pH=1、37℃)中の異なる配合物を含むイベルメクチン(IVM)充填星形構造体のインビトロ放出を示すプロットである。

図17Cは、一組の実施形態に従って、SGF+RH40(pH=1、37℃)中の異なる配合物を含むIVM充填星形構造体のインビトロ放出を示すプロットである。

図18は、一組の実施形態に従って、種々のPCLベース材料のASTM規格D790に準拠した機械的特徴付けを示すプロットである。

図19は、一組の実施形態による、胃中滞留構造体の構成の指定時点での胃中保持の確率を示すプロットである。

図20は、一組の実施形態による、胃中滞留構造体の構成の指定時点での胃中保持の確率を示すプロットである。

図21は、一組の実施形態による、胃中滞留構造体の構成の指定時点での胃中保持の確率を示すプロットである。

図22は、一組の実施形態による、星形送達システムの保持の35日目の内視鏡評価を示す写真のコピーである。

図23は、一組の実施形態による、代表的滞留構造体に対し、一定の期間にわたるリスペリドンの累積放出を示すプロットである。

図24は、一組の実施形態による、代表的滞留構造体対ドキシサイクリン丸剤の、一定の期間にわたるドキシサイクリンの放出を示すプロットである。

図25Aは、一組の実施形態による、イベルメクチン丸剤の一定の期間にわたるイベルメクチンの放出を示すプロットである。

図25Bは、一組の実施形態による、より低い用量の配合物の一定の期間にわたるイベルメクチンの放出を示すプロットである。

図25Cは、一組の実施形態による、より高い用量の配合物の一定の期間にわたるイベルメクチンの放出を示すプロットである。

図26は、一組の実施形態による、代表的滞留構造体の一定の期間にわたるドキシサイクリンの放出を示すプロットである。

一般に、滞留構造体、システム、および関連方法が開示される。特定の実施形態は、滞留構造体が、放出または部分的に放出される前に、被験体の内部位置で特定期間(例えば、少なくとも約24時間)保持されるように、滞留構造体を被験体(例えば、患者)に投与すること(例えば、経口で)を含む。滞留構造体は、いくつかの事例では、胃中滞留構造体であってよい。いくつかの実施形態では、本明細書で記載の構造体およびシステムは、活性物質(例えば、治療薬)充填(いくつかの事例では、比較的に高レベルで)、酸性環境下での活性物質および/または構造体安定性、内部空洞(例えば、胃腔)中に収容される場合に機械的可撓性および強度、所望の内部空洞(例えば、胃腔)への送達までの胃腸管の容易な通過、および/または生理的環境(例えば、腸環境)中でのおよび/または化学的刺激薬(例えば、加速溶解/分解を誘発する溶液の摂取)に応答しての急速溶解/分解のうちの1つまたはそれより多く(および任意の組み合わせ)のために構成された1種またはそれを超える材料を含む。特定の実施形態では、構造体は、胃中滞留を容易にする構造材料を使った、治療薬、診断薬および/または強化剤の制御放出のために構成され、かつ保持形状の完全性が失われて構造体を胃腔から排出させる時間を制御するように制御されたおよび/または調整可能な分解/溶解のために構成された材料を組み合わせたモジュール設計を有する。例えば、特定の実施形態では、滞留構造体は、第1の弾性要素、活性物質(例えば、治療薬)を放出するように構成された第2のポリマー要素と、任意選択で少なくとも1つのリンカーとを含む。いくつかのこのような実施形態では、リンカーは、所定の時間後および/または選択した一組の条件に暴露時に、分解して滞留構造体がバラバラになり、被験体内部の位置から放出されるように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、滞留構造体は、弛緩状態で特定のサイズおよび/または形状(例えば、多腕星形)を含む特定の構成を有する。特定の実施形態では、滞留構造体は弛緩状態から第2の圧縮された構成に折り畳まれてよい。例えば、いくつかの事例では、折り畳まれた/圧縮された滞留構造体は、滞留構造体が経口送達することができるように、第2の構成でカプセルまたはその他の格納構造体(containment structure)内に挿入されてよい。カプセルまたはその他の格納構造体は、いくつかの事例では、滞留構造体が溶解して被験体の内部の特定の位置(例えば、胃内)で放出され、それにより、放出時に可逆的に第1の構成に戻る(例えば、跳ね返ることにより)ことが可能なように構成することができる。いくつかの実施形態では、構造体は、身体(例えば、胃)の空洞中でさらに通過(例えば、胃本体から幽門へ通過)するのを遅らせるかまたは阻止するインビボ形状および/またはサイズをとるように構成される。いくつかの実施形態では、構造体は、可溶性カプセル/容器および/または可溶性保持構造体/要素から放出時に、保持(例えば、胃中滞留)するように構成された形状および/またはサイズをとる。いくつかの実施形態では、構造体は、24時間を超える、例えば、約1年までの期間、そのカプセル化形状および/またはサイズで保存された後に、胃中滞留用に構成された形状および/またはサイズをとるように構成される。いくつかの実施形態では、構造体の機械的性質が、24時間を超える、例えば、約1年までの期間、胃腔などの内部空洞中で構造体の全てまたは一部の安全な一時的保持のために最適化される。

本明細書で記載の特定の構造体、システム、および方法は、例えば、治療薬、診断薬、および/または強化剤の長期間のインビボ滞留および投与のために、経口投与経由の胃中滞留および/または遅い通過の達成に有用であり得る。本明細書で記載の構造体およびシステムの特定の実施形態は、内部保持および/または薬物放出のために構成された従来の組成物ならびに構造体およびシステムに比較して、例えば、被験体により摂取されるのに十分な形状および/または十分小さいサイズをとるそれらの能力の点で、体腔(例えば、胃腔)中でさらに先まで(例えば、胃本体から幽門へ)通過するのを遅らせるまたは阻止する内部的形状および/またはサイズをとるそれらの能力の点で、治療薬、診断薬、および/または強化剤を高レベル(例えば、高質量分率)で充填するそれらの能力の点で、バースト放出の可能性が低い〜バースト放出の可能性がなく、このような治療薬、診断薬、および/または強化剤の制御放出を容易にするそれらの能力の点で、胃中環境などの有害な環境中で長期間にわたりこのような治療薬、診断薬、および/または強化剤の活性/安定性を維持するそれらの能力の点で、胃または腸閉塞および/または穿孔の可能性が低い〜それらの可能性のなく安全性を維持するそれらの能力の点で、および/または胃腸管を通過するように構成された1つまたはそれを超える形態に分解/溶解/解離するそれらの能力の点で特定の利点を提供し得る。特定の実施形態では、本明細書で記載の構造体およびシステムは、少なくとも24時間より長い、1年またはそれを超える時間まで続く、持続性のある滞留期間を有するように構成することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で記載のシステム、構造体、および方法は、限定されないが、ヒトおよび非ヒト動物を含む被験体と適合性である。さらなる実施形態では、システムおよび構造体は、多種多様の治療薬、診断薬、および/または強化剤を送達し、それにより、患者の処置治療順守率を高めること、さらにはそれを最大化することを可能とするように構成することができる。

本明細書で記載の構造体およびシステムは、モジュール/複数の要素(すなわち、複数の相互接続サブコンポーネントから形成)としてよい。いくつかの実施形態では、構造体は、治療薬を含むおよび/または放出するように構成された、および/または要素(単一または複数)が永久変形せずにおよび/または壊れずに機械的変形を受けるように構成された、および/または特定期間後に跳ね返り、構造体が選択的に被験体の内部の位置に保持され得るように構成された1つまたはそれを超えるポリマー要素を含む。特定の実施形態では、構造体は2つまたはそれを超えるポリマー要素を含む。例えば、いくつかの事例では、構造体は第1のポリマー要素と、第1のポリマー要素とは異なり、それと直接接触している第2のポリマー要素とを含む。図1Aに示すように、いくつかの実施形態では、構造体100は、第2のポリマー要素120に連結した第1のポリマー要素110を含む。いくつかのこのような実施形態では、第1のポリマー要素は、接着剤を介して、化学的相互作用(例えば、化学結合)により、および/または相互貫入および/または絡み合わされたポリマー鎖、および/またはその他の物理的、化学的、および/または結合性相互作用により、第2のポリマー要素に結合してよい。いくつかの実施形態では、第1のポリマー要素は弾性ポリマー要素であり、第2のポリマー要素は充填可能ポリマー要素である。弾性ポリマー要素および充填可能ポリマー要素は、以下でさらに詳細に記載される。

一般に、本発明の実施形態は、第1、第2、第3、などのポリマー要素の任意の組み合わせを使って実施してよいが、わかりやすさと簡潔さのために、多くの次の説明は、弾性ポリマー要素および充填可能ポリマー要素を含む選択された実施形態の文脈のものである。

いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるリンカーが1つまたはそれを超えるポリマー要素と結合される。例えば、いくつかの実施形態では、リンカーは弾性ポリマー要素内に埋め込まれ、弾性ポリマー要素の2つまたはそれを超える部分を分離、または2つまたはそれを超える部分を連結してよい。特定の実施形態では、リンカーは充填可能ポリマー要素内に埋め込まれ、充填可能ポリマー要素の2つまたはそれを超える部分を分離、またはその2つまたはそれを超える部分を連結してよい。いくつかの事例では、リンカーは2つまたはそれを超える異なるポリマー要素の間に(例えば、2つまたはそれを超える異なるポリマー要素を結合するために)配置される。例えば、いくつかの実施形態では、2つの弾性ポリマー要素がリンカーにより結合される。特定の実施形態では、2つの充填可能ポリマー要素がリンカーにより結合される。いくつかの事例では、弾性ポリマー要素は、リンカーにより充填可能ポリマー要素に結合される。いくつかの実施形態では、構造体はポリマー要素およびリンカーの配置の組み合わせを含んでもよい。

特定の実施形態では、第1のポリマー要素および第2のポリマー要素がリンカーにより結合される。例えば、図1Bに示すように、構造体100は、リンカー130を介して第2のポリマー要素120に結合された第1のポリマー要素110を含む。リンカーおよび適切なリンカー材料は以降でさらに詳細に記載される。

いくつかの実施形態では、リンカーは第1のポリマー要素または第2のポリマー要素内に埋め込まれ、それらの要素の2つまたはそれを超える部分を分離、またはそれらの要素の2つまたはそれを超える部分を連結してよい。例えば、特定の実施形態では、リンカーは、第1のポリマー要素および第2のポリマー要素を結合しないが、第1のポリマー要素または第2のポリマー要素内に埋め込まれ、このような要素の2つまたはそれを超える部分を分離またはそれらの要素の2つまたはそれを超える部分を連結し、それにより、リンカーが分解すると、要素がバラバラになる(例えば、構造体または構造体の一部が取り外される)。

いくつかの実施形態では、構造体は、送達の機序が分解の機序とは異なるように設計される。例えば、リンカー(例えば、下記の腸溶性リンカー)は、構造体の大部分を構成する充填可能材料(例えば、充填可能ポリマー要素)に付着、融合、結合、埋め込み、または別の方法で接続してよい。充填可能材料/リンカー複合材料が、充填のために治療薬、診断薬、および/または強化剤に暴露される場合に、充填が充填可能材料内で選択的であり得、充填可能材料からの治療薬、診断薬、および/または強化剤の放出が、拡散または遅いマトリックス分解を介して起こるように材料を選択してよい。いくつかの実施形態では、充填可能材料は、充填可能材料が脆性破壊に耐えるが、充分に剛性があり、その材料が内部生理的、機械的、化学的および/または生物学的攻撃(challenge)に耐えて、構造体または少なくとも構造体の充填材料要素の滞留を所望の時間にわたり維持する能力を促進し得るように特定の機械的性質を有する。いくつかの実施形態では、このような治療薬、診断薬、および/または強化剤の充填は、個別のリンカー材料内で最小化してもよく、また、個別のリンカー材料を保持/送達構造体および/または保持/送達構造体の特定の充填可能材料部分の分解/溶解を制御/調整するように構成してもよい。送達の機序(例えば、相対的に安定な充填可能材料部分からの遅い放出)を制御可能な分解の機序(例えば、リンカー(単一または複数)のより急速分解)から分離することにより、保持/送達構造体は、分解/溶解の際に治療薬、診断薬、および/または強化剤のバースト放出を防止するように構成してよいのは好都合である。

いくつかの実施形態では、構造体は複数のポリマー要素および/または複数のリンカーを含む。特定の実施形態では、構造体は1つまたはそれを超える、2つまたはそれを超える、3つまたはそれを超える、4つまたはそれを超える、または5つまたはそれを超える第1の材料のポリマー要素を含む。いくつかの実施形態では、構造体は1つまたはそれを超える、2つまたはそれを超える、3つまたはそれを超える、4つまたはそれを超える、または5つまたはそれを超える第2の材料のポリマー要素を含む。より複雑な構造体およびより多くのタイプのポリマー材料が可能である。特定の実施形態では、構造体は1つまたはそれを超える、2つまたはそれを超える、3つまたはそれを超える、4つまたはそれを超える、または5つまたはそれを超える、などのリンカーを含む。例示的実施形態では、図1Cに示すように、構造体100は、2つのリンカー130を介して、第2のタイプの2つのポリマー要素120に結合した第1のタイプのポリマー要素110を含む。当業者なら、明細書の教示に基づいて、ポリマー要素およびリンカーの追加の種々の配置を選択することが可能であろう。さらなる代表的配置は、以降でさらに詳細に記載される。

いくつかの実施形態では、保持構造体は、弾性ポリマー要素を含む。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素の使用により、好ましい機械的性質を構造体に付与し得る。例えば、いくつかの事例では、構造体は、構造体が破壊しないおよび/または被験体の内部の位置(例えば、幽門などの開口部またはその上部に)に保持されるように比較的大きな圧縮力(例えば、圧縮力は被験体の胃および/または腸内に存在する)を受けるように構成されてよい。特定の実施形態では、構造体は、折り畳まれる(例えば、壊れずに)ように構成されてよい。例えば、弾性ポリマー要素は、壊れずにおよび/または顕著に永久変形をすることなく、比較的高レベルの曲げ応力を受けるように構成されてよい。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素および/またはそれを含む構造体は、実質的に跳ね返るように構成されてよい。すなわち、弾性ポリマー要素および/または弾性ポリマー要素を含む構造体を機械的に変形させた後、構造体は実質的にその元の機械的変形が加わる前の構成に戻り得る(例えば、弾性ポリマー要素は、実質的に最小限のクリープ変形により特徴付けられてよい)。

適切な選別試験を使って、弾性ポリマー要素としての使用に好適な材料を決定してよい。例えば、弾性ポリマー要素を少なくとも約45度、少なくとも約60度、少なくとも約90度、少なくとも約120度、少なくとも約150度、または約180度の機械的曲げ変形を、壊れずに受ける能力で試験してもよい。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、最大約180度以下、最大約150度以下、最大約120度以下、最大約90度以下、または最大約60度以下の機械的曲げ変形を、壊れずに受けるように構成されてよい。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約45度〜約180度、約60度〜約180度、約60度〜約120度、約90度〜約180度)。他の範囲も可能である。

いくつかの事例では、弾性ポリマー要素は、相対的に長期間にわたり変形された構成(例えば、少なくとも約45度の機械的曲げ変形)で残存するように構成されてよい−例えば、いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は、このような変形された構成での少なくとも約24時間、少なくとも約1週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約1年間、または少なくとも約2年間の貯蔵寿命を有し、依然として実質的にその変形前の構成に戻る(すなわち、跳ね返る)ように構成されてよい。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、変形された構成での最長約3年以下の、最長約2年以下の、最長約1年以下の、最長約1ヶ月以下の、または最長約1週間以下の貯蔵寿命を有し、実質的にその変形前の構成に戻る(すなわち、跳ね返る)ように構成される。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約24時間〜約3年間、約1週間〜1年間、約1年間〜3年間)。他の範囲も可能である。

いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は比較的可撓性である。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、顕著な非弾性変形を受けることなく、比較的長い期間にわたり大きな角度の変形を受けるように構成されるように選択されてよい。いくつかのこのような実施形態では、弾性ポリマー要素は、弾性ポリマー要素を、機械的変形の解放後、約30分未満以内に、約10分未満以内に、約5分未満以内に、または約1分未満以内に、その変形前の形状に実質的に戻すのに十分な跳ね返り強度を有してよい。当業者なら、その変形前の形状へ戻すことは、数学的定義の形状に絶対的に一致する必要はないと理解されるべきであるが、むしろ、当業者によりこのような主題に最も密接に関係していると理解されるとして特徴付けられる主題に対し可能な程度に数学的定義の形状に一致することを示すと理解されるべきであることがわかるであろう。

いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は特定の弾性係数を有する。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素の弾性係数は、約0.1MPa〜約30MPaの範囲である。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素の弾性係数は、少なくとも約0.1MPa、少なくとも約0.2MPa、少なくとも約0.3MPa、少なくとも約0.5MPa、少なくとも約1MPa、少なくとも約2MPa、少なくとも約5MPa、少なくとも約10MPa、少なくとも約20MPa、または少なくとも約25MPaである。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素の弾性係数は、最大約30Mpa以下、最大約25MPa以下、最大約20MPa以下、最大約10MPa以下、最大約5MPa以下、最大約2MPa以下、最大約1MPa以下、最大約0.5MPa以下、最大約0.3MPa以下、または最大約0.2MPa以下である。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約0.1MPa〜約30MPa、約0.3MPa〜約10MPa)。他の範囲も可能である。当業者なら、例えば、ASTM D638に基づく引張機械的特徴付けおよび/またはASTM D575に基づく圧縮機械的特徴付けを含むポリマー要素の弾性係数を決定する適切な方法を選択することができるであろう。

いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は、機械的変形中に比較的小量のクリープを受ける。例えば、特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、約0.3mm/mm/hr以下、約0.2mm/mm/hr以下、約0.1mm/mm/hr以下、約0.08mm/mm/hr以下、約0.05mm/mm/hr以下、約0.03mm/mm/hr以下、または約0.02mm/mm/hr以下の最小クリープ速度を有する。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、少なくとも約0.01mm/mm/hr、少なくとも約0.02mm/mm/hr、少なくとも約0.03mm/mm/hr、少なくとも約0.05mm/mm/hr、少なくとも約0.08mm/mm/hr、少なくとも約0.1mm/mm/hr、または少なくとも約0.2mm/mm/hrの最小クリープ速度を有する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約0.01mm/mm/hr〜約0.3mm/mm/hr、約0.02mm/mm/hr〜約0.1mm/mm/hr、約0.02mm/mm/hr〜約0.05mm/mm/hr、約0.05mm/mm/hr〜約0.3mm/mm/hr)。他の範囲も可能である。いくつかの実施形態では、ASTM D−638に準拠して最小クリープ速度を測定することができる。簡単に説明すると、弾性ポリマー材料のシートを後述のようにして調製し、標準的ダンベルダイで切り出す。試験片をインストロン材料試験機のグリップに装着し、ゲージ長をデジタルマイクロメーターで測定することができる。各材料の極限引張強さの30%に相当する実質的に一定の応力を一定温度(例えば、室温)で60分間試験片に加えてよく、クリープ(mm/mm)対時間(時間)をプロットすることができる。最小クリープ速度は、クリープ対時間曲線の2次クリープ前の傾きである。

指導と本明細書の教示を与えられた当業者なら、例えば、モノマーおよび/またはポリマー単位のモル比を変えることにより(例えば、弾性ポリマー要素に使用される高分子量ポリカプロラクトンまたはその他のポリマーの量を増やすことにより)、ポリマーの架橋結合密度を変えることにより、ポリマーの形成に使用される架橋剤の濃度を変えることにより、ポリマーの結晶化度を変えることにより(例えば、ポリマーの結晶質と非晶質領域の比率を変えることにより)、および/または追加のまたは代替の材料を使用することにより(例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンなどの材料を組み込むことにより)、弾性ポリマー要素の機械的性質(例えば、弾性係数、クリープ挙動)を調整する適切な方法を決定することができるであろう。

いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は、血液、水、胆汁、胃液、これらの組み合わせ、などの生体液(biological fluid)の存在下で実質的に膨潤しない。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は、生体液中で、乾燥状態(例えば、大気条件下および室温下)の弾性ポリマー要素の体積に比べて、約0.01体積%〜約10体積%膨潤する。例えば、特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、生理的な温度の非撹拌胃液または模擬胃液中で、乾燥状態(例えば、大気条件下および室温下)の弾性ポリマー要素の体積に比べて、約10体積%未満、約5体積%未満、約2体積%未満、または約1体積%未満だけ膨潤する。

いくつかの事例では、滞留構造体は、生理的な温度の非撹拌胃液または模擬胃液中で、乾燥状態(例えば、大気条件下および室温下)の滞留構造体の体積に比べて、約10体積%未満、約5体積%未満、約2体積%未満、または約1体積%未満だけ膨潤する。当業者なら、本明細書の教示に基づいて、例えば、大気条件下および室温下の乾燥状態の弾性ポリマー要素または構造体の体積を測定すること、生理的温度での弾性ポリマー要素または構造体を非撹拌胃液または模擬胃液中へ浸漬すること、ならびに約60分後の要素の体積の変化%を測定することを含む、弾性ポリマー要素または構造体の膨潤量を決定する適切な方法を選択することができるであろう。構造体の体積は、例えば、当該技術分野において既知の液体置換法により、および/または3Dスキャニング技術により決定してよい。

弾性ポリマー要素は生体適合性であるのが好ましい。ポリマー要素に関連して使用される用語の「生体適合性」は、生物体(例えば、哺乳動物)、組織培養または細胞収集物から実質的な有害反応(例えば、有害な免疫応答)を誘導しない、または許容可能なレベルを超えない反応のみを誘導するポリマーを意味する。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は、ポリマー、ポリマーのネットワーク、および/またはポリマーセグメントのマルチブロックの組み合わせを含み、これらには、例えば、限定されないが、ポリカプロラクトン、ポリ(フマル酸プロピレン)、ポリ(セバシン酸グリセロール)、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリブチレート、およびポリヒドロキシアルカノエートなどのポリエステル;限定されないが、ポリ(エチレンオキシド)およびポリ(プロピレンオキシド)などのポリエーテル;限定されないが、ポリ(ジメチルシロキサン)などのポリシロキサン;限定されないが、ポリ(カプロラクタム)などのポリアミド;限定されないが、ポリエチレンなどのポリオレフィン;限定されないが、ポリ(プロピレンオキシド)などのポリカーボネート;ポリケタール;ポリビニルアルコール;ポリオキセタン;限定されないが、ポリ(メタクリル酸メチル)およびポリ(エチルビニルアセテート)などのポリアクリレート/メタクリレート;ポリ無水物;およびポリウレタンであるポリマーまたはポリマーセグメントを含んでよい。いくつかの実施形態では、ポリマーは架橋している。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素は、2種またはそれを超える化学的に類似のポリマーまたは2種またはそれを超える化学的に異なるポリマーを含むポリマー複合材料を含む。代表的実施形態では、弾性ポリマー要素は、ポリカプロラクトンなどの低分子量モノマーから生成されるイソシアネート架橋ポリウレタンを含む。いくつかのこのような実施形態では、低分子量モノマーは、1つまたはそれを超えるヒドロキシル官能基(例えば、ジオール、トリオール)を含む。

特定の実施形態では、弾性ポリマー要素は、腸溶性エラストマーなどの腸溶性ポリマーを含む。腸溶性ポリマーおよび腸溶性エラストマーは以降でさらに詳細に記載される。

いくつかの実施形態では、保持構造体は、比較的高レベル(例えば、質量)の1種またはそれを超える治療薬、診断薬、および/または強化剤などの活性物質を充填するように構成される。いくつかの実施形態では、構造体は、活性物質の充填および放出を制御するのに望ましい特性を有する、限定されないが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)およびポリエチレングリコール(PEG)などの種々の材料のうちの1種またはそれより多くから形成される。例えば、いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、比較的高レベルの活性物質を充填するように構成され、活性物質の充填および放出の制御のために望ましい特性を有するように構成されたポリマー要素である。いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、薬物充填可能ポリマーマトリックスを含む。代表的実施形態では、充填可能ポリマー要素はポリカプロラクトンを含む。ポリカプロラクトンは比較的低い約60℃の融点を有する分解可能ポリエステルである(生理的条件下でのエステル結合の加水分解により分解可能)。いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、特定の条件セット(例えば、特定のpHおよび/または温度範囲)下で選択的に分解可能である。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、生分解性(例えば、インビボ分解性)である。

いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、比較的高レベルの活性物質を充填するように構成され、および/または薬物充填可能ポリマーマトリックスを含む。例えば、特定の実施形態では、構造体は、充填可能ポリマー要素を、合計構造体重量の、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、または少なくとも約93重量%の量で含む。いくつかの実施形態では、構造体は、充填可能ポリマー要素を、合計構造体重量の最大約95重量%以下、最大約93重量%以下、最大約90重量%以下、最大約80重量%以下、または最大約70重量%以下の量で含む。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約60重量%〜約95重量%)。例えば、いくつかの実施形態では、約60重量%〜約95重量%の構造体が、比較的高レベルの活性物質および/または治療薬を充填することが可能で、そのように構成されたポリマー要素を含む。全構造体の約60重量%を超える(例えば、約80重量%を超える、約90重量%を超える)量の比較的高レベルの活性物質を充填する能力を有する充填可能ポリマー要素の存在は、例えば、比較的長期間(例えば、少なくとも約24時間、少なくとも約48時間、少なくとも約7日間、少なくとも約1ヶ月間)にわたり活性物質(例えば、治療薬)を構造体から放出する能力、および/または活性物質の放出速度および/または放出持続期間を調整する能力などの(structureincluding)いくつかの利点を提供する。

いくつかの選別試験を使って、充填可能ポリマー要素としての使用に好適な材料を選択してもよい。例えば、充填可能ポリマー要素が約100MPaを超える、約120MPaを超える、約150MPaを超える、または約200MPaを超える曲げ弾性率を有するように充填可能ポリマー要素を選択してよい。いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、約250MPa以下、約200MPa以下、約150MPa以下、または約120MPa以下の曲げ弾性率を有する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約100MPa〜約250MPa)。他の範囲も可能である。当業者なら、例えば、曲げ応力対歪みをプロットし、その曲線の線形部分の傾きを取得することを含むポリマー要素の曲げ弾性率を決定する適切な方法を選択することができるであろう。充填可能ポリマー要素の曲げ弾性率は、例えば、構造体が壊れずにカプセル化され得るように折り畳むおよび/または曲げる能力および/または胃腔内などの圧縮力に耐える能力を含む所望の特徴を構造体に付与するように選択してよい。

特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、少なくとも約10MPaの曲げ強度を有するように選択されてよい。例えば、いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、少なくとも約10MPa、少なくとも約15MPa、少なくとも約20MPa、少なくとも約30MPa、または少なくとも約40MPaの曲げ強度を有する。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、約50MPa以下、約40MPa以下、約30MPa以下、約20MPa以下、または約15MPa以下の曲げ強度を有する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約10MPa〜約50MPa)。他の範囲も可能である。当業者なら、例えば、ポリマー材料の破断時曲げ応力(flexural stress at failure)を決定することを含む充填可能ポリマー要素の曲げ強度を決定する適切な方法を選択することができるであろう。充填可能ポリマー要素の曲げ強度は、例えば、構造体が壊れずにカプセル化され得るように折り畳むおよび/または曲げる能力および/または胃腔内などの圧縮力に耐える能力を含む所望の特徴を構造体に付与するように選択してよい。

充填可能ポリマー要素材料は、その機械的性質を滞留期間中(例えば、活性物質の放出中および/または体腔中に滞留中)維持するように選択されてよい。滞留期間は、下記でさらに詳細に記載される。いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素材料は、構造体が被験体の内部に位置する空洞(例えば、胃腔)内に少なくとも24時間、少なくとも48時間、少なくとも1週間、少なくとも1ヶ月間、または少なくとも1年間保持され得るように選択される。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素材料は、構造体が被験体の内部に位置する空洞内に最長約2年間以下の間、最長約1年間以下の間、最長約1ヶ月間以下の間、最長約1週間以下の間、または最長約48時間以下の間、保持され得るように選択される。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約24時間〜約2年間、約48時間〜約2年間、および約1週間〜約1年間)。他の範囲も可能である。

特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、その材料が要素中に充填された活性物質(例えば、治療薬)を、胃の酸性環境などの生理的環境中で所望の保持持続期間にわたり安定化するように選択される。

いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるポリマー要素および/または1つまたはそれを超えるリンカーが、食品等級架橋(FGC)ポリマーを含み得る。例えば、特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素は、食品等級触媒により触媒されたポリマーを含む。食品等級架橋ポリマーの使用により、より容易なFDA承認、低細胞傷害性、および/または重合後有毒性触媒を除去する必要性が低減される(または実質的にその必要性がなくなる)などの、非食品等級ポリマーに優るいくつかの利点が得られる。いくつかの実施形態では、食品等級架橋ポリマーは、食品等級触媒を使った架橋および/または重合された食品等級成分を含む。食品等級架橋ポリマーは通常、機械的強度、生体適合性および/または成形性などの有利な特性の組み合わせを有し得る。いくつかの事例では、FGCポリマーは、好都合にも、治療薬の制御放出を可能とすることができると同時に、場合によっては毒性作用物質になり得る潜在的に有害な補助材料(例えば、溶媒、触媒、賦形剤)をほとんどまたは全く含まない。いくつかの実施形態では、FGCポリマーは、食品等級触媒の存在下で1つまたはそれを超えるモノマーの反応により形成される。FGCポリマーを形成するための食品等級触媒の使用により、例えば、FDA承認成分を主に(またはそれのみ)を含む要素の形成、および生体適合性などのいくつかの利点を得ることができる。特定の実施形態では、FGCポリマーは、例えば、FGCポリマーが生理的条件下で分解可能となるようにエステル結合を含む。FGCポリマーが、エポキシ樹脂の強度および完全性、ヒドロゲルの生物医学的な適用性、および/またはビトリマー(vitrimer)の成形性を有するポリマー材料(例えば、熱硬化性ポリマー材料)を含んでよいのは好都合である。

いくつかの実施形態では、FGCポリマーは架橋している。特定の実施形態では、FGCポリマーは実質的に非晶質である。一実施形態では、FGCポリマーは保持構造体の充填可能ポリマー要素として有用であり、感受性治療薬の包含を妨げない反応(例えば、活性物質はFGCポリマー中に直接充填および放出され得る)を介して架橋を受けたオリゴマーまたはポリマーストランドまたは鎖から誘導される。FGCポリマーは、従来の硬化樹脂よりも柔らかくてよく、従来の硬化樹脂より低いヤング率と架橋密度により特徴付けられ得る。特定の実施形態では、通常は、伸長されたまたは他の方法で応力を加えられた後で、その元の形状に概ね戻る形状記憶ポリマーとは対照的に、FGCは、新しい位置に成形された後で、その新しい形状で固定されたまま残り得る。

いくつかの実施形態では、FGCポリマーは、2種またはそれを超える多官能性モノマー(例えば、第1の多官能性モノマーおよび第2の多官能性モノマー)の反応により形成される。特定の実施形態では、FGCポリマーは、2つまたはそれを超える、3つまたはそれを超える、4つまたはそれを超える、または5つまたはそれを超える多官能性モノマーの反応により形成される。いくつかの実施形態では、それぞれの多官能性モノマーは、反応性官能基を含む。特定の実施形態では、2種またはそれを超える反応性官能基は、相互に共有結合を形成してもよい。例えば、いくつかの事例では、第1の反応性官能基と第2の反応性官能基との反応により、第1の反応性官能基と第2の反応性官能基との間で共有結合が形成される。他の実施形態では、2種またはそれを超える反応性官能基間での反応は、マイケル付加である。他の実施形態では、2種またはそれを超える反応性官能基間の反応は、付加環化反応、特にディールスアルダー反応である。

いくつかの実施形態では、1種またはそれを超える多官能性モノマーは二官能性である。特定の実施形態では、1種またはそれを超える多官能性モノマーは三官能性である。いくつかの事例では、1種またはそれを超える多官能性モノマーは、四官能性、五官能性、六官能性であってよく、またはより高次の官能性を有してよい。特定の実施形態では、FGCポリマーは、1種またはそれを超える二官能性モノマーと、1種またはそれを超える三官能性モノマーの反応により形成される。

一実施形態では、FGCポリマーは、式(I):

で表されてよく、式中、Aは、少なくとも2つの反応性官能基を含む少なくとも1種の多官能性モノマーから誘導され、Bは、少なくとも2つの反応性官能基を含む少なくとも1種の多官能性モノマーから誘導され、式(I)の化合物は架橋結合を含む。例えば、特定の実施形態では、式(I)におけるような構造を含むFGCポリマーは、2つの反応性官能基を含む第1の多官能性モノマーと、3つの反応性官能基を含む第2の多官能性モノマーとの反応により形成される。別の実施形態では、式(I)におけるような構造を含むFGCポリマーは、2つの反応性官能基を含む第1の多官能性モノマーと、2つの反応性官能基を含む第1の多官能性モノマーとは異なる第2の多官能性モノマーと、3つの反応性官能基を含む第3の多官能性モノマーとの反応により形成される。いくつかのこのような実施形態では、第1の多官能性モノマーの反応性官能基は、第2の多官能性モノマーおよび/または第3の多官能性モノマーの反応性官能基と同じであっても、異なっていてもよい。例えば、第1の多官能性モノマーの反応性基は、第2の多官能性モノマーおよび/または第3の多官能性モノマーの反応性基と反応(および共有結合を形成)してよい。

いくつかの実施形態では、1種またはそれを超える多官能性モノマーはオリゴマーの部分を含む。特定の実施形態では、式(I)のFGCポリマーは、さらに、架橋結合を形成することが可能な少なくとも2つの反応性基の存在を特徴とする。

特定の実施形態では、式(I)の化合物は、2種またはそれを超える多官能性モノマーを組み合わせて、その後、その混合物を重合を開始させてゲル化点に達するのに十分な温度でインキュベートすることにより調製される。いくつかの実施形態では、2種またはそれを超える多官能性モノマーが触媒の存在下で組み合わされる。特定の実施形態では、2種またはそれを超える多官能性モノマーがサブユニット化合物の存在下で、活性物質の存在下で、またはこれら両方の存在下で組み合わされる。

いくつかの実施形態では、多官能性モノマーは、式(II): Q1−L−Q2 (II) におけるような構造を有し、式中、Q1およびQ2は同じまたは異なる反応性官能基であり、Lは、式(III):

におけるような構造を有し、式中、

はQ1およびQ2への接続点を示す。

いくつかの実施形態では、多官能性モノマーは:

におけるような構造を有し、式中、Q1、Q2およびQ3は同じまたは異なる反応性官能基であり、Lは、式(III)におけるような構造を有する。

いくつかの実施形態では、X1、X2、およびX3は、同じまたは異なり、存在しないかまたは(CR1R2)m、ヘテロ原子、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環式基、ヘテロアリール基、およびオリゴマーの基からなる群より選択される。特定の実施形態では、X1、X2、および/またはX3は存在しない。

特定の実施形態では、mはゼロまたは任意の整数である。例えば、いくつかの実施形態では、mは0である。特定の実施形態では、mは、1〜3、2〜4、3〜6、4〜8、5〜10、8〜16、12〜24、20〜30、25〜50、40〜60、50〜100、75〜150、125〜200、150〜300、250〜500、400〜600、500〜800、または750〜1500である。いくつかの事例では、mは1〜3である。特定の実施形態では、mは2〜4である。いくつかの事例では、mは4〜8である。いくつかの実施形態では、mは8〜16である。mの値は、FGCポリマーに特定の特性(例えば、架橋密度、ヤングの弾性率)を付与するように選択してよい。

いくつかの実施形態では、yはゼロまたは任意の整数である。例えば、いくつかの実施形態では、yは0である。特定の実施形態では、yは、1〜3、2〜4、3〜6、4〜8、5〜10、8〜16、12〜24、20〜30、25〜50、40〜60、50〜100、75〜150、125〜200、150〜300、250〜500、400〜600、500〜800、または750〜1500である。いくつかの事例では、yは1〜3である。特定の実施形態では、yは2〜4である。いくつかの事例では、yは4〜8である。いくつかの実施形態では、yは8〜16である。yの値は、FGCポリマーに特定の特性(例えば、架橋密度、ヤングの弾性率)を付与するように選択してよい。

特定の実施形態では、zはゼロまたは任意の整数である。例えば、いくつかの実施形態では、zは0である。特定の実施形態では、zは、1〜3、2〜4、3〜6、4〜8、5〜10、8〜16、12〜24、20〜30、25〜50、40〜60、50〜100、75〜150、125〜200、150〜300、250〜500、400〜600、500〜800、または750〜1500である。いくつかの事例では、zは1〜3である。特定の実施形態では、zは2〜4である。いくつかの事例では、zは4〜8である。いくつかの実施形態では、zは、8〜16である。zの値は、FGCポリマーに特定の特性(例えば、架橋密度、ヤングの弾性率)を付与するように選択してよい。

特定の実施形態では、m+y+zはゼロである。特定の実施形態では、m+y+zは1である。いくつかの事例では、m+y+zは整数であり、2またはそれより大きい。

いくつかの実施形態では、各R1およびR2は、同じまたは異なり、水素、脂肪族基、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル、チオカルボニル、オキソ、アルコキシ、エポキシ、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、チオール、アルキルチオ、サルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アラルキル、および芳香族またはヘテロ芳香族またはマイケル受容体からなる群より選択され、R1およびR2の内の任意の2つまたはそれを超える基は、環系を形成するように互いに結合してもよい。特定の実施形態では、各R1および/またはR2は、Q3(すなわち、反応性官能基)であってよい。

代表的実施形態では、多官能性モノマーは、式(IV):

におけるような構造を有し、Lは前述の通りである。別の代表的実施形態では、多官能性モノマーは:

におけるような構造を有し、式中、Lは、上述の通りである。さらに別の代表的実施形態では、多官能性モノマーは、式(V)または式(VI):

におけるような構造を有する。式中、Lは、上述の通りである。いくつかの実施形態では、FGCポリマーは、式(IV)におけるような構造を有する第1の多官能性モノマーと、式(V)または式(VI)におけるような構造を有する第2の多官能性モノマーとの反応により形成される。

本明細書で記載の多官能性モノマーは、少なくとも2つの、少なくとも3つの、少なくとも4つの、または少なくとも5つの反応性官能基を含んでよい。例えば、いくつかの実施形態では、Q1、Q2、およびQ3は同じまたは異なる、求電子性官能基または求核性官能基であってよい。

いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超える反応性基(例えば、Q1、Q2、および/またはQ3)は、求電子性官能基である。例えば、モノマーは、少なくとも2つの、少なくとも3つの、少なくとも4つの、または少なくとも5つの求電子性官能基を含んでよい。好適な求電子性官能基の非限定的例には、アルケン、アルキン、エステル(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル)、アクリレート、メタクリレート、ハロゲン化アシル、アシルニトリル、ハロゲン化アルキル、アルデヒド、ケトン、スルホン酸アルキル、無水物、エポキシド、ハロアセトアミド、アジリジン、およびジアゾアルカンが挙げられる。

特定の実施形態では、1つまたはそれを超える反応性官能基(例えば、Q1、Q2、および/またはQ3)は、求核性官能基である。例えば、モノマーは、少なくとも2つの、少なくとも3つの、少なくとも4つの、または少なくとも5つの求核反応性官能基を含んでよい。好適な求核性官能基の非限定的例には、アルコール、アミン、アニリン、フェノール、ヒドラジン、ヒドキシルアミン、カルボン酸、アルコキシド塩、アルケン、チオール、およびグリコールが挙げられる。

本明細書で記載の多官能性モノマーは、少なくとも1つの求電子性官能基および少なくとも1つの求核性官能基を含んでよい。例えば、代表的実施形態では、第1の多官能性モノマーは、求電子性官能基および求核性官能基の両方を含む。特定の実施形態では、第1の多官能性モノマーは、2つまたはそれを超える求電子性官能基を含み、第2の多官能性モノマーは、2つまたはそれを超える求核性官能基を含む。

いくつかの事例では、求電子性官能基と求核性官能基の反応により、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、アミン結合、またはチオエーテル結合などの生体応答性結合が形成される。例えば、特定の実施形態では、FGCポリマーは、求電子性官能基と求核性官能基との反応により形成されたエステル結合を含む。いくつかの実施形態では、FGCポリマーは、求電子性官能基と求核性官能基との反応により形成されたエーテル結合を含む。他の結合も可能である。

いくつかの実施形態では、FGCポリマーは、2種またはそれを超える多官能性モノマーと追加のモノマー単位との反応により形成される。いくつかの実施形態では、追加のモノマー単位は、1種またはそれを超えるカルボン酸誘導体を含む化合物を含む。いくつかの実施形態では、追加のモノマー単位は、少なくとも1つのエステル、アミドもしくはチオエステル基を含む単一の化合物、または少なくとも1つのエステル、アミドまたはチオエステルを含む化合物の混合物である。特定の実施形態では、追加のモノマー単位は、ラクトン、ラクタムまたはチオラクトン基を含む化合物である。特定の実施形態では、追加のモノマー単位は、天然に存在するラクトンまたはラクタムである。別の実施形態では、追加のモノマー単位のラクトン含有またはラクタム含有化合物は、FDAの「Generally Recognized as Safe」物質データベースおよび/または21 C.F.R 182に挙げられているものから選択される。特定の実施形態では、追加のモノマー単位は、選択されたγ−デカラクトン、δ−デカラクトン、ω−ペンタデカラクトン、カプロラクタム、およびこれらの混合物である。

本発明の特定の実施形態では、追加のモノマー単位は、一級または二級アミン部分を含まない。

いくつかの実施形態では、第1の多官能性モノマー(例えば、求電子性反応性基を含む)の、追加の多官能性モノマー(例えば、求核性反応性基を含む)および/または追加のモノマー単位の混合物に対するモル比は、約10:1〜約1:10の範囲である。代表的実施形態では、第1の多官能性モノマーの、追加の多官能性モノマーおよび/またはモノマー単位の混合物に対するモル比は、約1:1である。特定の実施形態では、第1の多官能性モノマーの、追加の多官能性モノマーおよび/またはモノマー単位の混合物に対するモル比は、約10:1未満、約8:1未満、約6:1未満、約4:1未満、約2:1未満、約1.5:1未満、約1:1未満、約1.5:1未満、約1:2未満、約1:4未満、約1:6未満、または約1:8未満である。いくつかの実施形態では、第1の多官能性モノマーの、追加の多官能性モノマーおよび/またはモノマー単位の混合物に対するモル比は、約1:10以上、約1:8以上、約1:6以上、約1:4以上、約1:2以上、約1:1.5以上、約1:1以上、約1:1.5以上、約2:1以上、約4:1以上、約6:1以上、または約8:1以上である。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約10:1〜約1:10、約1:4〜約4:1、約1:2〜約2:1)。

いくつかのこのような実施形態では、第2の多官能性モノマーは、少なくとも約10mol%、少なくとも約20mol%、少なくとも約25mol%、少なくとも約50mol%、少なくとも約75mol%、少なくとも約90mol%、または少なくとも約99mol%の量で、追加の多官能性モノマーおよび/またはモノマー単位の混合物中に存在する。特定の実施形態では、第2の多官能性モノマーは、約99.9mol%以下、約99mol%以下、約90mol%以下、約75mol%以下、約50mol%以下、約25mol%以下、または約20mol%以下の量で、追加の多官能性モノマーおよび/またはモノマー単位の混合物中に存在する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約25mol%〜約99.9mol%)。他の範囲も可能である。

上述のように、いくつかの実施形態では、2種またはそれを超える多官能性モノマーが触媒の存在下で組み合わされる(すなわち、反応させられる)。

いくつかの実施形態では、触媒は、求核試薬である。特定の実施形態では、触媒は塩基(例えば、中等度の塩基、弱塩基)である。特定の実施形態では、触媒は金属塩である。いくつかの実施形態では、触媒は、亜鉛の硫酸塩、例えば、ZnSO4およびその水和物である。

いくつかの実施形態では、触媒は、FDAの「Generally Recognized as Safe」物質データベースおよび/または21 C.F.R 182に挙げられている触媒から選択される。特定の実施形態では、触媒は食品等級および/または食物由来触媒である。

特定の実施形態では、触媒は有機アミンである。いくつかの実施形態では、触媒は、三級アミンである。いくつかの事例では、三級アミン触媒は、いかなるアミノN−HもNH2官能基も全く含まない。

いくつかの実施形態では、触媒は、アルカロイド化合物である。特定の実施形態では、触媒はプリン塩基である。プリン塩基の非限定的例には、プリン、アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、キサンチン、テオブロミン、カフェイン、尿酸およびイソグアニンが挙げられる。代表的実施形態では、触媒はカフェインである。

カフェインなどの食品等級触媒の使用により、より容易なFDA承認、低細胞傷害性、および/または重合後触媒を除去する必要性が低減される(または実質的にその必要性がなくなる)などの、従来の触媒に優る特定の利点が得られるであろう。

いくつかの実施形態では、触媒(例えば、食品等級触媒)は、FGCポリマーの形成後にFGCポリマー中に0.01mol%〜約25mol%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態では、FGCポリマーは、FGCポリマーの形成後に、実質的に触媒を含まない。特定の実施形態では、触媒は、FGCポリマーの形成後にFGCポリマー中に、少なくとも約0.01mol%、少なくとも約0.05mol%、少なくとも約0.1mol%、少なくとも約0.5mol%、少なくとも約1mol%、少なくとも約2mol%、少なくとも約5mol%、少なくとも約10mol%、または少なくとも約20mol%の量で存在する。特定の実施形態では、触媒は、約25mol%以下、約20mol%以下、約10mol%以下、約5mol%以下、約2mol%以下、約1mol%以下、約0.5mol%以下、約0.1mol%以下、または約0.05mol%以下の量で、FGCポリマーの形成後にFGCポリマー中に存在する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約1mol%〜25mol%、約0.01mol%〜5mol%)。他の範囲も可能である。

上述のように、いくつかの実施形態では、FGCポリマーは3種以上の多官能性モノマーを使って形成され得る。代表的反応では、ポリプロピレンオキシドが、クエン酸、メルカプトコハク酸、およびPPO−ジメタクリレートと、カフェインの存在下で、マイケル付加により反応させられて、分岐FGCポリマーが形成される。

いくつかの実施形態では、構造体(例えば、充填可能ポリマー要素)は、治療薬、診断薬、および/または強化剤などの活性物質で事前充填される。他の実施形態では、構造体(例えば、充填可能ポリマー要素)は、その構造体が胃腔などの被験体内の位置に既に保持された後で、治療薬、診断薬、および/または強化剤で充填される。いくつかの実施形態では、構造体は、長期間にわたる適さない生理的環境(例えば、胃中環境)中で、治療薬、診断薬、および/または強化剤の安定性を維持するように構成される。さらなる実施形態では、構造体は、バースト放出の可能性が低い〜バースト放出の可能性がなく、治療薬、診断薬、および/または強化剤の放出を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、構造体(例えば、充填可能ポリマー要素)は、活性物質の組み合わせで事前充填および/または充填される。例えば、特定の実施形態では、構造体は1種またはそれを超える、2種またはそれを超える、3種またはそれを超える、または4種またはそれを超える活性物質を含む。

治療薬、診断薬、および/または強化剤は、限定されないが、粉末混合、直接添加、溶媒充填、融解充填、物理的ブレンド、超臨界二酸化炭素支援、およびエステル結合およびアミド結合などの抱合反応などの標準的方法により、ポリマー材料およびその他の薬物送達材料に充填することができる。その後、治療薬、診断薬、および/または強化剤の放出は、限定されないが、ポリマーマトリックス材料を含む充填可能ポリマー要素の溶解、マトリックス材料の分解、マトリックス材料の膨潤、薬剤の拡散、加水分解、抱合結合の化学的または酵素的開裂などの方法により行うことができる。いくつかの実施形態では、活性物質は、ポリマー要素のポリマーマトリックスに共有結合している(例えば、そしてポリマーマトリックス分解物として放出される)。

特定の実施形態では、構造体は、充填可能ポリマー要素(単一または複数)から活性物質を放出するように構築され、配置される。特定の実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素から放出されるように設計される。このような実施形態は薬物送達の文脈において有用であろう。他の実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素に永久に固定される。このような実施形態は分子認識および精製の状況下で有用であろう。特定の実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素内に埋め込まれる。いくつかの実施形態では、活性物質は、イオン結合、共有結合、水素結合、ファンデルワールス相互作用などの結合の形成により、充填可能ポリマー要素に結合される。共有結合は、例えば、炭素−炭素、炭素−酸素、酸素−ケイ素、硫黄−硫黄、リン−窒素、炭素−窒素、金属−酸素、またはその他の共有結合であってよい。水素結合は、例えば、ヒドロキシル、アミン、カルボキシル、チオール、および/または類似の官能基間であってよい。

いくつかの実施形態では、本明細書で記載のシステム、構造体、および方法は、1種またはそれを超える治療薬、診断薬、および/または強化剤、例えば、薬物、栄養素、微生物、インビボセンサーおよびトレーサーと適合性である。いくつかの実施形態では、活性物質は、治療薬、栄養補助食品(nutraceutical)、予防薬または診断薬である。活性物質は、ポリマーマトリックス内に封入されてもよく、またはポリマーマトリックス中の1つまたはそれを超える原子に化学結合により直接結合してもよい。特定の実施形態では、活性物質は、ポリマーマトリックスに共有結合される。いくつかの実施形態では、活性物質は、カルボン酸誘導体を介して、ポリマーマトリックスに結合する。いくつかの事例では、カルボン酸誘導体が、活性物質とエステル結合を形成してよい。

薬剤には、限定されないが、被験体(例えば、ヒトまたは非ヒト動物)に投与時に、局所的および/または全身性作用により所望の薬理的、免疫原性、および/または生理的効果を誘発する、任意の合成または天然に存在する生物学的に活性な化合物または物質の組成物が挙げられる。例えば、特定の実施形態の文脈内で有用な、または潜在的に有用なものは、従来から薬物、ワクチン、およびバイオ医薬品と見なされている化合物または化学物質であり、特定のこのような薬剤には、限定されないが、疾患または疾病の医学または獣医学処置、予防、診断、および/または緩和を含む、治療、診断、および/または強化分野で使用するための、タンパク質、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築物など(例えばロスバスタチンなどのHMG co−A還元酵素阻害剤(スタチン)、メロキシカムなどの非ステロイド性抗炎症薬、エスシタロプラムなどの選択的セロトニン再取り込み阻害剤、クロピドグレルなどの抗凝血剤(blood thinning agent)、プレドニゾンなどのステロイド、アリピプラゾールやリスペリドンなどの抗精神病薬、ブプレノルフィンなどの鎮痛剤、ナロキソン、モンテルカスト、およびメマンチンなどのアンタゴニスト、ジゴキシンなどの強心配糖体、タムスロシンなどのアルファ遮断薬、エゼチミブなどのコレステロール吸収阻害剤、コルヒチンなどの代謝物、ロラタジンやセチリジンなどの抗ヒスタミン剤、ロペラミドなどのオピオイド、オメプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤、エンテカビルなどの抗ウイルス剤、ドキシサイクリン、シプロフロキサシンおよびアジスロマイシンなどの抗生物質、抗マラリア剤、ならびにシントロイド(synthroid)/レボチロキシン);薬物乱用処置(substance abuse treatment)(例えば、メサドンおよびバレニクリン);家族計画(例えば、ホルモン不妊法);能力増強(performance enhancement)(例えば、カフェインなどの刺激薬);ならびに栄養および栄養補助剤(supplement)(例えば、タンパク質、葉酸、カルシウム、ヨウ素、鉄、亜鉛、チアミン、ナイアシン、ビタミンC、ビタミンD、およびその他のビタミンまたはミネラル栄養補助剤)などの分子を含めてよい。

いくつかの実施形態では、活性物質は、タングステンカーバイドまたは硫酸バリウムなどの放射線不透過性材料である。

特定の実施形態では、活性物質は、1種またはそれを超える特定の治療薬である。本明細書で使用される場合、「治療薬」または「薬物」とも称される用語は、疾患、障害、またはその他の臨床的に認識される状態を処置するために、または予防目的のために被験体に投与され、また、臨床的に意味のある効果を被験体の身体に与えて、疾患、障害、または状態を処置および/または予防する作用物質を意味する。既知の治療薬例のリストは、例えば、米国薬局方(USP)、Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,10th Ed.,McGraw Hill,2001;Katzung,B.(ed.)Basic and Clinical Pharmacology,McGraw−Hill/Appleton & Lange;8th edition(September 21,2000);Physician’s Desk Reference(Thomson Publishing)、および/またはThe Merck Manual of Diagnosis and Therapy,17th ed.(1999)もしくはその出版後の18th ed.(2006)、Mark H. Beers and Robert Berkow (eds.), Merck Publishing Group、または、動物の場合には、The Merck Veterinary Manual,9th ed.,Kahn,C.A.(ed.),Merck Publishing Group,2005;および米国食品医薬品局(F.D.A)出版の“Approved Drug Products with Therapeutic Equivalence and Evaluations,”(「オレンジブック」)に見出すことができる。ヒトの使用に対し承認された薬物の例は、FDAによる、21 C.F.R 330.5、331〜361、および440〜460にリストされている(参照により本明細書に組み込まれる);獣医学使用に対する薬物は、FDAによる、21 C.F.R 500〜589にリストされている(参照により本明細書に組み込まれる)。特定の実施形態では、治療薬は小分子である。代表的種類の治療薬には、限定されないが、鎮痛剤、抗鎮痛剤(anti−analgesic)、抗炎症薬、解熱剤、抗うつ剤、抗てんかん薬、抗精神病薬、神経保護薬、抗癌剤などの抗増殖剤、抗ヒスタミン剤、抗片頭痛薬、ホルモン、プロスタグランジン、抗菌剤(例えば、抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗寄生生物薬)、抗ムスカリン薬、抗不安薬(anxioltyics)、静菌薬、免疫抑制剤、鎮静薬、催眠薬、抗精神病薬、気管支拡張剤、抗ぜんそく薬、心血管薬物、麻酔剤、抗凝固剤、酵素阻害剤、ステロイド剤、ステロイドまたは非ステロイド抗炎症剤、コルチコステロイド、ドーパミン作動薬、電解質、胃腸薬、筋弛緩剤、栄養剤、ビタミン、副交感神経作動薬、刺激薬、食欲抑制薬および抗ナルコレプシー薬(anti−narcoleptic)が挙げられる。栄養補助食品を薬物送達デバイス中に組み込むこともできる。これらは、ビタミン、カルシウムまたはビオチンなどの栄養補助剤、または植物抽出物もしくは植物ホルモンなどの天然成分であってよい。

いくつかの実施形態では、治療薬は1種またはそれを超える抗マラリア薬である。代表的抗マラリア薬には、キニーネ、ルメファントリン、クロロキン、アモジアキン、ピリメタミン、プログアニル、クロルプログアニル−ダプソン、スルファドキシンおよびスルファメトキシピリダジンなどのスルホンアミド、メフロキン、アトバクオン、プリマキン、ハロファントリン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、およびアルテミシニン誘導体が挙げられる。いくつかの実施形態では、抗マラリア薬は、アルテミシニンまたはその誘導体である。代表的アルテミシニン誘導体には、アーテメータ、ジヒドロアルテミシニン、アルテテルおよびアルテスナートが挙げられる。特定の実施形態では、アルテミシニン誘導体はアルテスナートである。

カルボン酸基を含む活性物質は、さらなる修飾を必要とせずに、エステルおよびヒドロキシル基を含むポリマーマトリックス中に直接組み込み得る。アルコールを含む活性物質は、最初にコハク酸またはフマル酸モノエステルとして誘導体化された後に、ポリマーマトリックス中に組み込み得る。チオールを含む活性物質は、硫黄−エン反応を介してオレフィンまたはアセチレン含有マトリックス中に組み込み得る。他の実施形態では、1種またはそれを超える薬剤は、非共有結合でポリマーマトリックスに結合される(例えば、マトリックス中に分散または封入される)。

他の実施形態では、活性物質は、タンパク質またはその他の生体高分子である。このような物質は、利用可能なカルボキシレート含有アミノ酸を使って、エステル結合によりポリマーマトリックスに共有結合し得る、またはチオール−エン型反応を使って、オレフィンまたはアセチレン部分を含むポリマー材料中に組み込まれ得る。いくつかの事例では、活性物質は、エポキシド官能基と反応してアミドまたはエステル結合を形成することが可能なアミン官能基を含む。他の実施形態では、活性物質は、非共有結合でポリマーマトリックスに結合する。いくつかのこのような実施形態では、活性物質は、親水性力(hydrophilic force)および/または疎水性力(hydrophobic force)により内部に分散または封入され得る。

いくつかの事例では、充填可能ポリマー要素材料中での活性物質の分配係数を、調整することができる。例えば、活性物質が疎水性の場合には、いくつかの事例では、疎水性のポリマー材料骨格が水溶液中への放出を遅らせ得るが、親水性ポリマー材料骨格は、放出を加速するはずである。さらに、親水性ポリマー材料骨格は、いくつかの事例では、材料中への吸水速度を高め、ポリマー材料を膨張(例えば、膨潤)させて、放出速度を加速する。いくつかの実施形態では、遊離反応性基が水性媒体の存在下で電荷を持つようになるイオン化可能部分を含む条件下では、材料の膨張と溶解が増加するであろう。いくつかのこのような実施形態では、イオン性反発により材料が崩壊するに伴い、拡散を介した内容物の放出速度が増加する、および/または切断可能な結合へのより良好なアクセスが与えられるであろう。当業者なら、活性物質の分配係数を決定する適切な方法、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などを選択することができるであろう。

活性物質は、任意の好適な量で、ポリマーマトリックスに結合する、および/または充填可能ポリマー要素中に存在してよい。いくつかの実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素中に、合計充填可能ポリマー要素の重量に対して約0.01重量%〜約50重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態では、活性物質は、合計充填可能ポリマー要素の重量に対して、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約2重量%、少なくとも約3重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%の量で充填可能ポリマー要素中に存在する。特定の実施形態では、活性物質は、約50重量%以下、約40重量%以下、約30重量%以下、約20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1重量%以下、約0.5重量%以下、約0.1重量%以下、または約0.05重量%以下の量で充填可能ポリマー要素中に存在する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約0.01重量%〜約50重量%)。他の範囲も可能である。

好都合にも、本明細書で記載の充填可能ポリマー要素の特定の実施形態は、特定の従来のヒドロゲルなどのその他のポリマーに比べて、より高い濃度(重量パーセント)の治療薬などの活性物質を組み込むのを可能とし得る。いくつかの実施形態では、活性物質(例えば、活性物質)は、充填可能ポリマー要素から放出され得る。特定の実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素から拡散により放出される。いくつかの実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素の分解(例えば、生分解、酵素分解、加水分解)により放出される。いくつかの実施形態では、活性物質は、充填可能ポリマー要素から特定の速度で放出される。当業者なら、放出速度は、いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素が暴露されている媒体、例えば胃液などの生理学的流体中の活性物質の溶解度に依存する場合があることを理解するであろう。活性物質の放出および/または放出速度に関する含まれる範囲と記述は通常、模擬胃液(例えば、米国薬局方(USP)で定義されている)中の親水性、疎水性、および/または親油性の活性物質に応じて変わる。模擬胃液は当技術分野において既知であり、当業者なら、本明細書の教示に基づいて適切な模擬胃液を選択することができるであろう。

いくつかの実施形態では、最初に充填可能ポリマー要素中に含まれている0.05重量%〜99重量%の活性物質が、24時間〜1年間の間に放出される(例えば、インビボで)。いくつかの実施形態では、約0.05重量%〜約99.0重量%の活性物質が一定の時間後に、充填可能ポリマー要素中から放出される(例えば、インビボで)。いくつかの実施形態では、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、または少なくとも約98重量%の充填可能ポリマー要素に結合している活性物質が、約24時間以内に、36時間以内に、72時間以内に、96時間以内に、または192時間以内に、その要素から放出される(例えば、インビボで)。特定の実施形態では、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、または少なくとも約98重量%のポリマー要素に結合している活性物質が、1日以内に、5日以内に、30日以内に、60日以内に、120日以内に、または365日以内に、その要素から放出される(例えば、インビボで)。例えば、いくつかの事例では、少なくとも約90重量%のポリマー要素に結合している活性物質が120日以内にその要素から放出される(例えば、インビボで)。

いくつかの実施形態では、活性物質が、最初の24時間の放出(例えば、内部空洞などの被験体の内部の所望の位置での活性物質の放出)で決定される特定の初期平均速度(「初速度」)で充填可能ポリマー材料から放出される。特定の実施形態では、活性物質は、最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、初期平均速度の、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の平均速度で放出される。いくつかの実施形態では、活性物質は、最初の24時間の放出後の24時間の期間にわたり、初期平均速度の約99%以下、約98%以下、約95%以下、約90%以下、約80%以下、約75%以下、約50%以下、約%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、約5%以下、または約2%以下の平均速度で放出される。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約1%〜約99%、約1%〜約98%、約2%〜約95%、約10%〜約30%、約20%〜約50%、約30%〜約80%、約50%〜約99%)。他の範囲も可能である。

活性物質は、初期放出後、48時間〜約1年間(例えば、48時間〜1週間、3日〜1ヶ月間、1週間〜1ヶ月間、1ヶ月間〜6ヶ月間、3ヶ月間〜1年間、6ヶ月間〜2年間)の少なくとも1つの選択された連続する24時間にわたり、初速度の約1%〜約99%の速度の平均速度で放出されてよい。

例えば、いくつかの事例では、活性物質は、放出の2日目に、放出の3日目に、放出の4日目に、放出の5日目に、放出の6日目に、および/または放出の7日目に、初速度の約1%〜約99%の速度で放出されてよい。

特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素からの活性物質のバースト放出は通常、回避される。例示的実施形態では、少なくとも約0.05重量%の活性物質が24時間以内に充填可能ポリマー要素から放出され、約0.05重量%〜約99重量%が放出の1日目中に放出され(例えば、被験体の内部の位置で)、さらに、約0.05重量%〜約99重量%が放出の2日目中に放出される。当業者なら、充填可能ポリマー要素および/または活性物質の特性に応じて、3日目、4日目、5日目、などに、類似の量で活性物質がさらに放出され得ることを理解するであろう。

特定の実施形態では、活性物質は、パルス放出プロファイルで放出されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、活性物質は、投与後の最初の日および、3日目、4日目、または5日目中に開始するなどの別の24時間中に放出されるが、その他の日には、実質的に放出されない。当業者なら、その他の日および/またはパルスおよび連続放出の組み合わせも可能であることを理解するであろう。

活性物質は少なくとも約24時間にわたり、比較的一定の平均速度(例えば、実質的にゼロ次平均放出速度)で放出される。特定の実施形態では、活性物質は、少なくとも約24時間にわたり、1次放出速度(例えば、活性物質の放出速度は通常、活性物質の濃度に比例する)で放出される。

いくつかの実施形態では、構造体中に充填された活性物質の少なくとも一部は、構造体の滞留期間にわたり連続的に(例えば、様々な速度で)放出される。滞留期間は、下記でさらに詳細に記載される。

上述のように、いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるポリマー要素が1つまたはそれを超えるリンカーを介して一緒に結合される。当業者なら、用語、結合は通常、2種またはそれを超える要素を連結する物理的結合(例えば、物理的および/または化学的結合力によりなされ得る)を意味することを理解するであろう。いくつかの実施形態では、第1の(弾性)ポリマー要素は、接着剤を介して、化学的相互作用により、および/または相互貫入(例えば、絡み合わせされた)ポリマー鎖により、第2の(充填可能)ポリマー要素に結合し得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1のポリマー要素のポリマー骨格および第2のポリマー要素のポリマー骨格は、イオン結合、共有結合、水素結合、ファンデルワールス相互作用などの結合を介して結合される。共有結合は、例えば、炭素−炭素、炭素−酸素、酸素−ケイ素、硫黄−硫黄、リン−窒素、炭素−窒素、金属−酸素、またはその他の共有結合であってよい。水素結合は、例えば、ヒドロキシル、アミン、カルボキシル、チオール、および/または類似の官能基間であってよい。

特定の実施形態では、弾性ポリマー要素および充填可能ポリマー要素は、接着剤(例えば、生体適合性接着剤)を介して結合される。好適な接着剤の非限定的例には、生体適合性ポリウレタン、シアノアクリレート、などが挙げられる。

いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素のポリマー材料および充填可能ポリマー要素のポリマー材料は、弾性ポリマー要素と充填可能ポリマー要素が結合されるように、相互貫入および/または絡み合わされてよい。

いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素および充填可能ポリマー要素は、リンカーを介して結合される。いくつかの実施形態では、構造体は、胃腸管を通過するように構成された1つまたはそれを超える形態に分解、溶解、および/または解離するように構成される。いくつかの実施形態では、構造体は、分解を制御するおよび/または調整できるように設計された、1つまたはそれを超えるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるリンカーが、構造体に結合および/または組み込まれ、治療薬、診断薬、および/または強化剤を送達する機能を、分解の制御(例えば、誘発)および/または分解の調整から、モジュール方式で分離する。図1B〜1Cを再度参照すると、第1のポリマー要素110および第2のポリマー要素120がリンカー130を介して結合される。特定の実施形態では、2つまたはそれを超える弾性ポリマー要素がリンカーを介して一緒に結合される。いくつかの実施形態では、2つまたはそれを超える充填可能ポリマー要素がリンカーを介して一緒に結合される。いくつかの実施形態では、リンカーはポリマー要素内に埋め込まれる。例えば、特定の実施形態では、リンカーは弾性ポリマー要素内に埋め込まれる。いくつかの事例では、リンカーは充填可能ポリマー要素内に埋め込まれてよい。いくつかのこのような実施形態では、リンカーは、所望の時間および/または所望の条件下で分解されてよく、弾性ポリマー要素または充填可能ポリマー要素がバラバラになる。

構造体は1種またはそれを超える、2種またはそれを超える、3種またはそれを超えるタイプのリンカーを含んでよい。例えば、例示的実施形態では、構造体は、第1の平均分解速度で分解するように構成された第1のリンカーおよび同一条件下で、第2の平均分解速度で分解するように構成された第2のリンカーを含む。特定の実施形態では、リンカーの分解はpH依存性である。別の例示的実施形態では、構造体は、第1のセットの生理的条件(例えば、(1)胃中などの酸性pH中、または(2)代替的に、腸中などの相対的に中性のpH中、など)下で分解するように構成された第1のリンカー、および第1のセットの生理的条件とは異なる第2のセットの生理的条件(例えば、(1)腸中などの相対的に中性pH中、または(2)代替的に、胃中などの酸性pH中、など)下で分解するように構成された第2のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、第2のリンカーは、第1のセットの条件下では、実質的に分解しないように構成され、それにより、選択条件下で、および/または被験体内の選択位置(例えば、胃腸管(G.I.track.)に沿った異なる位置)で、構造体の選択可能な分解および部分的分解を可能とする。例えば、いくつかの事例では、第2のリンカーは、第1の生理的条件(例えば、胃中などの酸性pH中)では実質的に分解せず、第1のセットの生理的条件とは異なる第2の生理的条件で分解するように構成される。

用語の「生理的条件」は通常、生物体または細胞系に存在する一組の外部または内部環境の条件(例えば、研究室条件とは対照的な)を意味する。例えば、いくつかの事例では、生理的条件は、約20℃〜約40℃(例えば、約35℃〜約38℃)の温度および/または約1気圧の大気圧の範囲である。特定の実施形態では、生理的条件は、胃、腸、膀胱、、および/または心臓などの内部臓器の条件である。特定の滞留期間後に、リンカーが、1つまたはそれを超えるポリマー要素の少なくとも1つから、溶解、分解、機械的に弱まる、および/または機械的に分離するようにリンカーを選択してよい。用語の「滞留期間」は通常、被験体の内部位置に最初に存在する時間から(structurefrom)、例えば、構造体または言及している構造体の要素(単一または複数)の被験体の内部位置からの分解、溶解、および/または排出により、構造体(または言及している構造体の要素)がもはや被験体の内部位置に存在しない時間までを測定したとき、本明細書で記載の構造体(または構造体の要素)が被験体の内部位置に存在する時間の長さを意味する。例示的実施形態では、構造体は、構造体が、幽門の上部の胃などの被験体の内部位置に存在し、幽門を通って腸に排出される(例えば、構造体の少なくとも一部の分解後に)ように経口投与されてよく、この場合、滞留期間は、構造体が最初に胃中に存在するときと、構造体(または言及されている構造体の要素)が幽門を通って排出されるときとの間の時間の長さとして測定される。

いくつかの実施形態では、構造体の少なくとも一部の滞留期間は、少なくとも約24時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日間、7日間、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約6ヶ月、または少なくとも約1年である。特定の実施形態では、滞留期間は、約2年間以下、約1年間以下、約6ヶ月間以下、約1ヶ月間以下、約7日間以下、約3日間以下、または約48時間以下である。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約24時間〜約2年間、約24時間〜約1年間、約48時間〜約7日間、約3日間〜約1ヶ月間、約7日間〜約6ヶ月間、約1ヶ月間〜約1年間)。他の範囲も可能である。リンカーは生体適合性であるのが好ましい。

代表的実施形態では、1つまたはそれを超えるリンカーは、例えば、所望の滞留期間(例えば、24時間以内、48時間以内、1週間以内、1ヶ月以内)にわたる活性物質の送達後に、構造体の解体を媒介し、被験体の下部腸管を通る安全な通過を容易にするように選択される。胃腔などの開口部から排出されることは、設計されたリンカー破断などによる構造体の破壊により開口部の通過(例えば、幽門を通って)に抵抗する能力が損なわれるように、リンカーの機械的性質の変化(例えば、生分解を介して)を通して達成してよい。

限定されないが、構造体のポリマー要素のうちの1つまたはそれより多くの少なくとも表面を結びつける(例えば、結合させる)能力、カプセル化に耐えるのに十分な機械的強度の保有、胃中環境などの生理的環境中に存在する圧縮力を受けるのに十分な機械的強度の保有、および/または所望の時間および/または条件(例えば、pH)下での選択的分解、などのいくつかの選別試験を使って、リンカーとして使用するのに好適な材料を決定してよい。いくつかの実施形態では、リンカーは、胃中環境などの生理的環境中で、少なくとも約24時間、少なくとも約48時間、少なくとも約1週間、少なくとも約1ヶ月、または少なくとも約1年間の一定時間(例えば、滞留期間)安定である。

特定の実施形態では、リンカーは、相対的に中性のpHの生理的条件下(例えば、十二指腸中の条件など)で、約2N以下の引張力により、約48時間以内、または約24時間以内に前記中性pHの生理的条件下で、リンカーが機械的破壊(すなわち、機械的破断)を受けることが可能なような材料を含む。いくつかの実施形態では、機械的破断は、リンカー材料それ自体の中で起こり、リンカーと1つまたはそれを超えるポリマー要素との間の界面では起こらない。

好適なリンカー材料の非限定的例には、限定されないが、ポリカプロラクトン、ポリ(フマル酸プロピレン)、ポリ(セバシン酸グリセロール)、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリブチレート、およびポリヒドロキシアルカノエートなどのポリエステル;限定されないが、ポリ(エチレンオキシド)およびポリ(プロピレンオキシド)などのポリエーテル;限定されないが、ポリ(カプロラクタム)などのポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリオキセタン;限定されないが、ポリ(メタクリル酸メチル)およびポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)などのポリアクリレート/メタクリレート;ポリ無水物;およびポリウレタンが挙げられる。

特定の実施形態では、リンカーは、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよび/または四級アンモニウム基を有する低含量のメタクリル酸エステルを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー(例えば、KOLLIDON(登録商標)VA 64(BASF)およびKOLLIDON(登録商標)SR)、ポリビニルピロリドン、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマーを含む。

いくつかの実施形態では、リンカーはポリマーブレンドを含む。代表的実施形態では、リンカーは、低分子量ポリカプロラクトンモノマーから生成されるイソシアネート架橋ポリウレタンを含む。

特定の実施形態では、リンカーは、腸溶性ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、腸溶性エラストマーを含む。腸溶性ポリマーおよび腸溶性エラストマーは以降でさらに詳細に記載される。

いくつかの実施形態では、リンカーおよび/または弾性ポリマー要素は、腸溶性ポリマーを含む。用語「腸溶性(enteric)」は通常、比較的高度に酸性のpH条件(例えば、約5.5未満のpH)で安定であり、比較的アルカリ性のpH条件(例えば、約6〜約9のpH)で溶解に対して感受性である材料を記述するために使用される。いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーには、限定されないが、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒプロメロース(INN)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、および/またはポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)(例えば、Evonik Industries AG(Essen,Germany)から入手可能なオイドラギット(登録商標))が挙げられる。

いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーの溶解は、例えば、アルカリ溶液の摂取によって誘発され得る。いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーはpH4〜8での溶解のための能力を有する。いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーは、腸溶性ポリマーが酸性の胃中環境(すなわち、pH1〜pH4)中で安定であるが、幽門遠位の胃腸管のよりアルカリ性の領域(すなわち、5.5より大きいpHの領域)で溶解し、リンカーとして機能することができるように選択される。

例えば、特定の実施形態では、腸溶性ポリマーは約1〜約5のpH範囲で実質的に分解しない。いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーは、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、または少なくとも約4.5のpHで、実質的に分解しない。特定の実施形態では、腸溶性ポリマーは、約5以下、約4.5以下、約4以下、約3以下、または約2以下のpHで実質的に分解しない。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約1〜約4.5、約1〜約5、約1〜約4)。他の範囲も可能である。

特定の実施形態では、腸溶性ポリマーは約4〜約8のpH範囲で実質的に分解する。いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーは、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約6.5、少なくとも約7、または少なくとも約7.5のpHで、実質的に分解する。特定の実施形態では、腸溶性ポリマーは、約8以下、約7.5以下、約7以下、約6.5以下、約6以下、または約5以下のpHで実質的に分解する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約4〜約8、約5〜約8、約6.5〜約7.5)。他の範囲も可能である。

当業者なら、本明細書の教示に基づいて、約2日〜40日の期間にわたり体温(例えば、約35℃〜約38℃)で測定して、約3未満のpHを有する水溶液中の腸溶性ポリマーの溶解度を決定すること、および/または約6以上のpHを有する水溶液中に腸溶性ポリマーを溶解することを含む腸溶性ポリマーの分解を決定する好適な方法を選択することができるであろう。いくつかの実施形態では、実質的に分解しない腸溶性ポリマーは、約10%未満、約5%未満、または約2%未満の腸溶性ポリマーが残りの腸溶性ポリマーから解離するような挙動をする。特定の実施形態では、実質的に分解する腸溶性ポリマーは、少なくとも約1%、少なくとも約2%、または少なくとも約5%の腸溶性ポリマーが残りのポリマー複合材料から解離するような挙動をする。

いくつかの実施形態では、構造体は腸閉塞および/または穿孔の可能性が低い〜それらの可能性のなく安全性を維持するように構成される。制御分解は、いくつかの事例では、胃腸管閉塞のリスクを軽減するために重要である。いくつかの実施形態では、リンカーは幽門の遠位で溶解するように設計される。いくつかの実施形態では、リンカーは、構造体に結合されおよび/またはそれに組み込まれ、リンカーの分解/溶解時に、構造体は閉塞することなく胃腸管を通過する(例えば、回盲弁を横断して)ように構成されたより小さい構造体に破断する。例示的実施形態では、リンカーは、被験体の胃中(例えば、約1〜約5の範囲のpHを有する)に位置する場合は、実質的に溶解および/または分解せず、腸中(例えば、約6.7〜約7.4の範囲のpHを有する)に位置する(例えば、幽門を通過後)場合、実質的に溶解する。

いくつかの実施形態では、腸溶性ポリマーは、腸溶性エラストマーである。例えば、いくつかの実施形態では、リンカーは、腸溶性と弾性特性の両方の特性を有するように選択された材料を含む。例えば、いくつかの実施形態では、リンカーは、比較的高度に酸性のpH条件(例えば、約5.5未満のpH)で約0.1MPa〜約100MPaの弾性係数を有し、相対的にアルカリ性pH条件で溶解に対して感受性である腸溶性エラストマーを含む。

特定の実施形態では、寸法がその初期長さから、その初期長さの約50%未満の長さに変形される場合に、および/または寸法がその初期長さから、その初期長さの少なくとも約1500%の長さに変形される場合、腸溶性エラストマーの少なくとも1つの寸法は、可逆的伸びを示す。すなわち、いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、約10%未満、約5%未満、約2%未満、または約1%未満の変形後対変形前の平均長さの差異(例えば、伸長)を有する。例えば、いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、その初期長さの、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約1000%、少なくとも約1200%、または少なくとも約1400%伸長される場合、可逆的伸びを示すことができる。特定の実施形態では、腸溶性エラストマーは、その初期長さの、約1500%以下、約1400%以下、約1200%以下、約1000%以下、約500%以下、約400%以下、約200%以下、または約100%以下伸長される場合、可逆的伸びを示すことができる。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約50%〜約1500%、約100%〜約1500%、約200%〜約1000%、約500%〜約1400%)。他の範囲も可能である。

特定の実施形態では、腸溶性エラストマーは、約0.1MPa〜約100MPaの範囲の弾性係数を有する。いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーの弾性係数は、少なくとも約0.1MPa、少なくとも約0.2MPa、少なくとも約0.3MPa、少なくとも約0.5MPa、少なくとも約1MPa、少なくとも約2MPa、少なくとも約5MPa、少なくとも約10MPa、少なくとも約25MPa、または少なくとも約50MPaである。特定の実施形態では、腸溶性エラストマーの弾性係数は、約100MPa以下、約50MPa以下、約25MPa以下、約10MPa以下、約5MPa以下、約2MPa以下、約1MPa以下、約0.5MPa以下、約0.3MPa以下、または約0.2MPa以下である。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約0.1MPa〜約100MPa、約0.3MPa〜約10MPa)。他の範囲も可能である。当業者なら、例えば、ASTM D638に基づく引張機械的特徴付けおよび/またはASTM D575に基づく圧縮機械的特徴付けを含む腸溶性エラストマーの弾性係数を決定する好適な方法を選択することができるであろう。

特定の実施形態では、腸溶性エラストマーは、種々の比率のポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)およびポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)のポリマー混合物を含む。

いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーのポリマーまたはその塩を含む。いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、アクリロイルアミノアルキレン酸モノマー、(メタ)アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーのポリマー、またはそれらの塩を含む。特定の実施形態では、アクリロイルアミノアルキレン酸モノマーは、アクリロイル−5−アミノペンタン酸、アクリロイル−6−アミノカプロン酸、アクリロイル−7−アミノヘプタン酸、アクリロイル−8−アミノオクタン酸、アクリロイル−9−アミノノナン酸、アクリロイル−10−アミノデカン酸、アクリロイル−11−アミノウンデカン酸、アクリロイル−12−アミノドデカン酸、メタクリロイル−5−アミノペンタン酸、メタクリロイル−6−アミノカプロン酸、メタクリロイル−7−アミノヘプタン酸、メタクリロイル−8−アミノオクタン酸、メタクリロイル−9−アミノノナン酸、メタクリロイル−10−アミノデカン酸、メタクリロイル−11−アミノウンデカン酸、メタクリロイル−12−アミノドデカン酸、これらの塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。

特定の実施形態では、腸溶性エラストマーは、アクリロイル−6−アミノカプロン酸のホモポリマーまたはその塩を含む。いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、アクリロイル−6−アミノカプロン酸のコポリマーまたはその塩を含む。特定の実施形態では、腸溶性エラストマーは、ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)またはその塩を含む。いくつかの事例では、ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)は、約1:1のメタクリル酸モノマー単位の、アクリル酸エチルモノマー単位に対するモル比を有する。

いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、ブレンドである。例えば、特定の実施形態では、腸溶性エラストマーは、第1の腸溶性ポリマー(例えば、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸))および第2の腸溶性ポリマー(例えば、ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル))を含む。いくつかのこのような実施形態では、第1のポリマーの、第2のポリマーに対する重量比は、約1:6〜約6:1の範囲である。特定の実施形態では、第1ポリマーの、第2ポリマーに対する重量比は、少なくとも約1:6、少なくとも約1:5、少なくとも約1:4、少なくとも約1:3、少なくとも約1:2、少なくとも約1:1、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、または少なくとも約5:1である。いくつかの実施形態では、第1ポリマーの、第2ポリマーに対する重量比は、約6:1以下、約5:1以下、約4:1以下、3:1、約2:1以下、約1:1以下、約1:2以下、約1:3以下、約1:4以下、または約1:5以下である。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、約1:6〜約6:1、約1:4〜約4:1、約1:3〜約3:1、約1:2〜約2:1、約1:3〜約1:1、約1:1〜約3:1)。他の範囲も可能である。

いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、含水率40%以下のポリマーゲルである。例えば、いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、約40重量%以下、約30重量%以下、約20重量%以下、または約10重量%以下の含水率を有する。いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、約5重量%を超える、約10重量%を超える、約20重量%を超える、または約30重量%を超える含水率を有する。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、約5重量%〜約40重量%)。

腸溶性エラストマーは、材料プラットフォームとして使用することができる。いくつかの実施形態では、本材料プラットフォームは、調整可能なエラストマー特性を特徴とし、酸性環境中で安定であり、および/またはよりアルカリ性の環境中で溶解可能である。したがって、腸溶性エラストマー材料プラットフォームは、酸性の胃中環境に適合し、小腸/結腸環境中における標的化された溶解のための能力を有する。いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマー材料プラットフォームは、限定されないが、胃腸管構造体製造、および幽門を越えての標的化放出による胃腸管特異的薬物送達などの多くの適用に有用である。

例えば、胃腔中の構造体に結合したおよび/または組み込まれた1つまたはそれを超える腸溶性エラストマーリンカーは、幽門通過時の1つまたはそれを超えるリンカーの急速溶解により、マクロ構造がより小さい、事前に連結された部分に縮小するために、閉塞および/または穿通を誘導し得るマクロ構造の偶発的通過による生じるリスクを緩和することができる。

腸溶性エラストマーと結合した構造体は、アルカリ環境の存在下で溶解に供され得る。したがって、いくつかの実施形態では、インビボで存在し、腸溶性エラストマーを含む胃中構造体の場合には、被験体がアルカリ溶液(例えば、重炭酸ナトリウム)を摂取して、構造体の分解を可能とするように腸溶性エラストマーの溶解を生じさせる場合に、構造体の通過を誘発することができる。

いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーリンカーは、実質的に可撓性である。可撓性により、本明細書に記載のように、例えば、経口投与のためのカプセルまたは内視鏡配置のためにカテーテルなどの密閉された/予め画定された容器に適合させるように構造体を詰め込むおよび/または折り畳むことを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、腸溶性エラストマーは、180度までの可撓性を有し、密なおよび/または最大の詰め込みおよび/または折り畳みを可能とする(例えば、上述の弾性ポリマー要素として使用するために)。

いくつかの実施形態では、構造体(例えば、1つまたはそれを超えるポリマー要素を含む)は1つまたはそれを超える構成を含む。例えば、特定の実施形態では、構造体は、画定された形状、サイズ、配向、および/または体積などの特定の構成を有する。構造体は任意の好適な構成を含んでよい。いくつかの実施形態では、構造体は構造体の断面領域により画定される特定の形状を有する。好適な断面形状の非限定的例には、正方形、円形、楕円形、多角形(例えば、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十二角形など)、チューブ、環、星または星状/星形(例えば、3腕星形、4腕星形、5腕星形、6腕星形、7腕星形、8腕星形)、などが挙げられる。当業者なら、用途に応じて(例えば、胃中保持構造体用に星形状)、および本明細書の教示に基づいて好適な形状を選択することができるであろう。

構造体は、いくつかの事例では、初期構成を有し、これは、構造体が、初期構成とは異なる新しい構成を得るように変更して(例えば、変形させて)もよい。例えば、いくつかの実施形態では、構造体は、第1の構成および例えば、圧縮された場合に、第1の構成とは異なる第2の構成を有する。

特定の実施形態では、構造体の構成は、最大の断面寸法により特徴付けられてよい。いくつかの実施形態では、第1の構成の最大断面寸法は、第2の構成の最大の断面寸法より、少なくとも約10%小さい、少なくとも約20%小さい、少なくとも約40%小さい、少なくとも約60%小さい、または少なくとも約80%小さい寸法であってよい。特定の実施形態では、第2の構成の最大断面寸法は、第1の構成の最大の断面寸法より、少なくとも約10%小さい、少なくとも約20%小さい、少なくとも約40%小さい、少なくとも約60%小さい、または少なくとも約80%小さい寸法であってよい。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約10%〜約80%、約10%〜約40%、約20%〜約60%、約40%〜約80%)。他の範囲も可能である。

いくつかの実施形態では、構造体の構成は、構造体の凸包体積により特徴付けられてよい。用語の「凸包体積」は、当該技術分野で既知であり、通常、3−Dオブジェクトの周囲により画定される一組の表面をいい、この表面は、特定の体積を画定する。例えば、図1Dに示すように、3D星状オブジェクト150は、凸包160により画定される凸包体積を有する。いくつかの実施形態では、第1の構成の凸包体積は、第2の構成の凸包体積よりも、少なくとも約10%小さい、少なくとも約20%小さい、少なくとも約40%小さい、少なくとも約60%小さい、または少なくとも約80%小さい体積であってよい。特定の実施形態では、第2の構成の凸包体積は、第1の構成の凸包体積の、少なくとも約10%小さい、少なくとも約20%小さい、少なくとも約40%小さい、少なくとも約60%小さい、または少なくとも約80%小さい体積であってよい。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約10%〜約80%、約10%〜約40%、約20%〜約60%、約40%〜約80%)。他の範囲も可能である。

当業者なら、第1の構成および第2の構成の差異は、構造体の膨潤または収縮(溶媒の存在下で)をいうのではなく、代わりに2つの構成の間である程度の膨潤または収縮が起こるであろうが、構造体の少なくとも一部の形状および/または配向の変化(例えば、熱および/または機械的圧力/圧縮などの刺激の存在下で)をいうことを理解するであろう。

いくつかの実施形態では、第1の構成は、構造体が被験体の内部の位置で保持されるように構築および配置され、第2の構成は、構造体が(例えば、カプセル内の構造体の経口送達のために)カプセル化され得るように構築および配置される。いくつかの事例では、第1の構成は、構造体が被験体の内部の位置で保持されるように十分に大きく、第2の構成は、構造体が被験体への経口送達に適切な特定のサイズのカプセル内に適合するように十分に小さい。

特定の実施形態では、構造体は第1の構成に重合および/または注型され、構造体が第2の構成になるように機械的に変形され、カプセル内に配置されるかまたはいくつかのその他の格納構造体により制約されてよい。構造体は、例えば、構造体の、曲げ、捩じり、折り畳み、成形(例えば、材料を新しい形状の型中に圧縮する)、膨張(例えば、材料に引張力を加える)、圧縮、および/またはしわ形成(wrinkling)などの任意の好適な方法を使用して機械的に変形されてよい。構造体は、刺激/放出の前に、任意の好適な期間にわたり第2の構成を維持してよい。好都合にも、本明細書で記載の構造体の特定の実施形態は、1つまたはそれを超える要素および/または1つまたはそれを超えるリンカーの機械的性質の顕著な分解もなく、構造体が長期間にわたり保存され得るように、第1および/または第2の構成で比較的安定であり得る。いくつかの実施形態では、構造体は、周囲条件下(例えば、室温、大気圧および相対湿度)および/または生理的条件下(例えば、生理学的流体中37℃でまたは約37℃で)で、少なくとも約1日間、少なくとも約3日間、少なくとも約7日間、少なくとも約2週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約1年間、または少なくとも約2年間にわたり安定であり得る。特定の実施形態では、構造体は、約3年間以下、約2年間以下、約1年間以下、約1ヶ月間以下、約1週間以下、または約3日間以下の貯蔵寿命を有する。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約24時間〜約3年、約1週間〜1年、約1年〜3年)。他の範囲も可能である。

いくつかの実施形態では、第2の構成の構造体は、構造体が第1の構成に戻るように跳ね返り得る。例えば、いくつかの実施形態では、第2の構成の構造体は、カプセル中に収容され、被験体に経口送達される。いくつかのこのような実施形態では、構造体は、胃に移動し、カプセルはカプセルから構造体を放出することが可能で、その際に、構造体は第1の構成を得る(例えば、第1の構成に跳ね返る)。

本明細書に記載のように、いくつかの実施形態では、構造体が機械的に変形された後に実質的に跳ね返るように、構造体は特定の機械的性質を有する1つまたはそれを超えるリンカーおよび/または1つまたはそれを超える要素(例えば、弾性ポリマー要素)を含み得る。いくつかの事例では、構造体は、折り畳み力により特徴付けられてよい。用語の「折り畳み力」は通常、約2cm未満の断面領域を有する空洞(例えば、幽門)中に構造体を圧縮するのに必要な力をいう。いくつかの実施形態では、構造体の折り畳み力は、少なくとも約0.2N、少なくとも約0.5N、少なくとも約0.7N、少なくとも約1N、少なくとも約1.5N、少なくとも約2N、少なくとも約2.5N、または少なくとも約3Nである。特定の実施形態では、構造体の折り畳み力は、約5N以下、約3N以下、約2.5N以下、約2N以下、約1.5N以下、約1N以下、約0.7N以下、または約0.5N以下である。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約0.2N〜約3N、約0.2N〜約2.5N、約0.5N〜約1.5N、約1N〜約3N)。他の範囲も可能である。折り畳み力は、例えば、構造体を20cmの上部直径および2cmの下部直径(例えば、幽門括約筋をシミュレーションする)を有する漏斗(図13Aに示す)中に置き、2cmの下部直径を通って構造体を動かすのに必要な力を測定することにより決定してよい。プランジャを引張荷重試験機の引張クロスヘッドに取り付け、また、漏斗をクランプに取り付け、構造体を漏斗を通して、例えば、10mm/分の速度で押し込み、それにより、力と変位を測定する。折り畳み力は通常、構造体が折り畳まれ、2cmの下部直径のチューブに入る力を測定することにより決定される。

特定の実施形態において、第1の構成中の構造体は、非圧縮断面寸法を有する。非圧縮断面寸法は通常、生理的な圧縮力(例えば、消化管中の圧縮力など)下であっても、構造体が被験体の内部の位置に比較的長期間(例えば、少なくとも約24時間)保持されるように選択される。

いくつかの実施形態では、第1の構成の非圧縮断面寸法は、少なくとも約2cm、少なくとも約4cm、少なくとも約5cm、または少なくとも約10cmである。特定の実施形態では、第1の構成の非圧縮断面寸法は、約15cm以下、約10cm以下、約5cm以下、または約4cm以下である。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約2cm〜約15cm)。当業者なら、被験体の特定の開口部に対する本明細書の教示に基づいて、構造体が保持されるような構造体の好適な非圧縮断面寸法を選択することができるであろう。

本明細書に記載のように、いくつかの実施形態では、構造体の1つまたはそれを超えるポリマー要素は、注型、成形、および/または切断されて、特定の形状、サイズ、および/または体積を有してよい。例えば、代表的実施形態では、1つまたはそれを超える弾性ポリマー要素、1つまたはそれを超える充填可能ポリマー要素、および/または1つまたはそれを超えるリンカーは、独立に、シートに重合され、所望の形状および/またはサイズに切断される。切断された要素およびリンカーは、その後、1つまたはそれを超える要素およびリンカーが結合されるように、組立てられ(例えば、型内で)、処理されてよい。特定の実施形態では、1つまたはそれを超える弾性ポリマー要素、1つまたはそれを超える充填可能ポリマー要素、および/または1つまたはそれを超えるリンカーは、独立に、所望形状の型内で重合される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超える要素および/またはリンカーは、接着剤により接着される。特定の実施形態では、1つまたはそれを超える要素および/またはリンカーは加熱され、それによって、本明細書に記載のように、1つまたはそれを超える要素および/またはリンカーが結合される(例えば、結合および/または絡み合いを介して)。

代表的実施形態では、胃中滞留などの滞留のために構成された形状は、3次元楕円環構造体(すなわち、平面上に投射した場合、楕円形輪郭)を含む。いくつかの実施形態では、楕円環構造体は、カプセルの長軸に匹敵する短軸直径を有する。いくつかの実施形態では、楕円環構造体は、充填可能ポリマー要素、ならびに楕円環構造体に結合されおよび/またはそれに組み込まれ、制御された様式で分解するように構成された1つまたはそれを超えるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるリンカーが、短軸に沿った1つまたはそれを超える点で楕円環構造体に組み込まれる。さらなる実施形態では、1つまたはそれを超える制御分解リンカーが、長軸に沿った1つまたはそれを超える点で楕円環構造体に組み込まれる。いくつかの実施形態では、楕円環構造体は、可溶性容器中への詰め込みのために、および/または保持要素と結合させるために、二重らせん体に類似の形状に捩じってもよい。いくつかの実施形態では、楕円環構造体は、らせん体を曲げて可溶性容器中に詰め込むのを回避するように、らせん体の軸が楕円環構造体の短軸に沿うように、捩じられる。

いくつかの実施形態では、胃中滞留などの滞留(例えば、被験体の特定の内部位置の開口部中に保持される)のために構成された形状は、複数の突起(すなわち、)を有する三次元構造体を含む。いくつかの実施形態では、突起を有する構造体は、弾性(非塑性)変形のために構成された可撓性材料を含む。突起それ自体は、可撓性であっても、またはコアに対する可撓性連結部を有して剛性のものであってもよい。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超える制御分解リンカー(例えば、腸溶性エラストマー)が、例えば、コアの近傍、またはコアへの連結部などの1つまたはそれを超える突起に沿って、構造体に結合および/または構造体中に組み込まれる。いくつかの実施形態では、カプセル化されていない最終の形態が可溶性容器長さのほぼ2倍に等しい直径を有するように、それぞれの突起は、可溶性容器の長さよりわずかに短い長さを有する。いくつかの実施形態では、突起はそれぞれ、約0.5cm〜約2.5cm(例えば、構造体が少なくとも約2cmの非圧縮断面寸法を有するように)の長さを有してよい。

特定の実施形態では、突起は、(N)個の数の放射状スポークまたは花弁(petal)が中心連結コアから突き出ている生体模倣(bio−inspired)花芽設計に基づいて配置される。いくつかの実施形態では、これらの放射状突起のそれぞれが、約360°/Nの内側セクター角度を有し、Nは放射状突起の合計数である。いくつかの事例では、これは、カプセル化構造体の詰め込み体積(packing volume)を高め、したがって、薬物運搬能力を高める。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のように、突起は、圧縮に対する抵抗および胃中滞留期間を高めるように、比較的高い弾性係数を有する材料から形成される。

いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるリンカーが、構造体に結合されるおよび/または構造体中に組み込まれる。例えば、図1Eに示すように、構造体102は、6腕星形状を含む第1の構成を含む。6腕星形状がここで示されているが、当業者なら、図1Eは、非限定的であると意図されており、本明細書に記載のように、構造体は、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれを超える腕を有することが可能であり、それぞれが、要素および/またはリンカーの長さ、数において変わってもよいことを理解するであろう。

構造体102は、充填可能ポリマー要素120に結合した弾性ポリマー要素110を含む。例えば、充填可能ポリマー要素120は、任意の第1のリンカー130を介して弾性ポリマー要素110に結合してよい。特定の実施形態では、弾性ポリマー要素110は、腸溶性エラストマーを含む。追加の充填可能ポリマー要素120は、任意のリンカー130とは異なる、任意の第2のリンカー135を介して一緒に結合してよい。リンカーの数および/または位置は、特定の設計パラメータの一部として(例えば、構造体が特定の分解特性および/または構成を有するように)選択されてよい。リンカーの位置も変わってよい。例えば、任意のリンカー134(点線)で示すように、リンカーは1つまたはそれを超える充填可能ポリマー要素120内に埋め込まれてよい。

構造体102は、図1Fに示すように、第2の構成に折り畳まれ、それにより、構造体がカプセル化されてよい。当業者なら、図1Fが非限定であると意図されており、図1Eに示す構造体が別の構成に折り畳まれ得ることを理解するであろう。

いくつかの実施形態では、胃中滞留などの滞留(例えば、被験体の特定の内部位置の開口部中に保持される)のために構成された形状は、平面上に投射された場合、例えば、3、4、6、8、10、12、14、16、18、または20個の辺を有する多角形の輪郭を形成する三次元構造体を含む。いくつかの実施形態では、各辺は、可溶性容器の長さよりわずかに短い長さを有する。いくつかの実施形態では、構造体は、弾性(非塑性)変形のために構成された可撓性材料を含み、構造体がその頂点で曲がり、可溶性容器中に詰め込むように構成される。低弾性係数、低クリープ変形および/または良好な反跳で、大きな弾性変形のために構成された材料を頂点に使用して、安定な詰め込みを容易にしてもよい。いくつかの実施形態では、個別の辺はそれぞれ、約360°/Nの内側セクター角度を有し、Nは最大の詰め込みを得るための辺の合計数である。

いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるリンカーが、構造体に結合されるおよび/または構造体中に組み込まれる。特定の実施形態では、高度の弾性変形および制御分解(例えば、腸溶性エラストマーを含む)のために構成された可撓性リンカーは、多角形の辺の間のそれぞれの頂点に配置される。

例えば、図1Gに示すように、構造体104は、六角形を含む第1の構成を含む。ここでは、六角形の形状が示されているが、当業者なら、図1Gは、非限定的であると意図されており、本明細書に記載のように、構造体は、4、6、8、10、12、またはそれを超える辺を有することが可能であり、それぞれが、要素および/またはリンカーの長さ、数において変わってもよいことを理解するであろう。

構造体104は、充填可能ポリマー要素120に結合した弾性ポリマー要素110を含む。例えば、弾性ポリマー要素110および充填可能ポリマー要素120は、任意のリンカー130または任意のリンカー130とは異なる任意のリンカー135を介して弾性ポリマー要素110に結合してよい。いくつかの実施形態では、弾性ポリマー要素110は、腸溶性エラストマーを含む。リンカーの数および/または位置は、特定の設計パラメータの一部として(例えば、構造体が特定の分解特性および/または構成を有するように)選択されてよい。リンカーの位置も変わってよい。例えば、任意のリンカー134(点線)で示すように、リンカーは1つまたはそれを超える充填可能ポリマー要素120内に埋め込まれてよい。

構造体104は、図1Hに示すように、カプセル化のために第2の構成に折り畳まれてよい。当業者なら、図1Hは非限定的であると意図されており、図1Gに示す構造体は、別の構成に折り畳まれることも可能であることを理解するであろう。

代表的実施形態では、弾性ポリマー要素および充填可能ポリマー要素に結合したリンカー(任意のリンカー130)は、時間依存性分解可能リンカー(例えば、特定の時間後に構造体の腕が剥離するような)であってよい。特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素に結合したおよび/または一緒に埋め込まれたリンカー(任意のリンカー135および134)は、腸溶性ポリマーを含んでよく、それにより、約5を超えるpHに暴露される場合、充填可能ポリマー要素が切り離される。例えば、図1E〜1Hに示す構造体は、カプセル(第2の構成の構造体を含む)を介して被験体に送達(例えば、経口投与)され、放出され(第1の構成を得て)、幽門の前の胃などの被験体の内部位置に保持されてよい。特定の時間(例えば、少なくとも約24時間などの滞留期間)後、時間依存性分解可能リンカーが分解し、構造体がいくつかの単位に分離し、これが幽門を通過してよい。腸(例えば、約5より大きいpHの)に入る際に、腸溶性ポリマーを含むリンカーは分解し、腕はより小さい、より除去し易い単位にさらに分離する。

いくつかの事例では、活性物質を、弾性分解可能リンカー(例えば、腸溶性エラストマーを含む)などの弾性ポリマー中に埋め込まれた充填可能ポリマー材料を含むビーズおよび/または粒子中に充填してよい。いくつかの実施形態では、充填可能ポリマー要素は、1つまたはそれを超える弾性ポリマー要素および/または1つまたはそれを超えるリンカー内に分散された/埋め込まれたビーズおよび/または粒子を含む。例えば、特定の実施形態では、充填可能ポリマー要素ビーズ/粒子は、弾性ポリマー要素および/または追加の充填可能ポリマー要素ビーズ/粒子とリンカーを介して結合してよい(例えば、リンカーが、充填可能ポリマー要素に物理的に結合している場合または少なくとも部分的に充填可能ポリマー要素をカプセル化している場合)。

いくつかの実施形態では、種々の詰め込み/折り畳み戦略を使って、カプセル化のために構造体のサイズを最小化し、および/または胃中滞留のために構造体のサイズを最大化することができる。いくつかの実施形態では、三角形断面を有する多角形の構造体は、図2に示すように、平面上に投射すると、三角形を形成する。この実施形態では、三角形の3つの辺の各辺は、ヒンジで半分に折り畳まれるように構成されており、この結果、6つの合計辺を一度折り畳んだ高い詰め込み密度を得られる。

胃内バルーンなどの当該技術分野において既知の典型的な滞留構造体は通常、被験体において少なくとも部分的な胃排出口の閉塞を生ずる。好都合にも、いくつかの実施形態では、本構造体は、被験体の内部の開口部内、または開口部に配置される場合、消化できない物質を含む食材を通過させるのに十分な隙間(または開窓部)を有する形状を含み、それにより、部分的なまたは完全な胃排出口の閉塞を回避する。

いくつかの実施形態では、構造体は開窓部を有する。代表的実施形態では、図1Gを再度参照すると、構造体は、構造体の外表面により画定された多角形断面領域を有する。いくつかのこのような実施形態では、1つまたはそれを超えるポリマー要素およびリンカーを含む構造体は、1つまたはそれを超える空洞(すなわち、1つまたはそれを超えるポリマー要素およびリンカーを含まない)を含む内部断面領域を有し、それにより、食物およびその他の物質が構造体を通過し得る。

別の代表的実施形態では、再度図1Eを参照すると、構造体は星状構成を有し、食物およびその他の物質が構造体の腕の間を通過し得る(例えば、被験体の内部位置に滞留する場合)。

上述のように、いくつかの実施形態では、構造体の初期(非変形の)構成は、凸包体積で特徴付けられてよい。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超えるポリマー要素およびリンカーを含む構造体(すなわち、隙間に対して、構造体の中実の要素)は、初期構成の合計凸包体積の約10体積%〜約90体積%を占める。例えば、特定の実施形態では、構造体は、初期構成の凸包体積の約90体積%以下、約80体積%以下、約70体積%以下、約60体積%以下、約50体積%以下、約40体積%以下、約30体積%以下、または約20体積%以下を占める。いくつかの実施形態では、構造体は、初期構成の凸包体積の少なくとも約10体積%、少なくとも約20体積%、少なくとも約30体積%、少なくとも約40体積%、少なくとも約50体積%、少なくとも約60体積%、少なくとも約70体積%、または少なくとも約80体積%を占める。いずれかの上記参照範囲内に終了点を有するいずれかのおよび全ての閉区間も可能である(例えば、約10体積%〜約90体積%、約30体積%〜約90体積%、約20体積%〜約50体積%、約40体積%〜約60体積%、約40体積%〜約90体積%)。他の範囲も可能である。

本明細書に記載のように、いくつかの実施形態では、構造体は、被験体への経口投与および/または被験体による摂取に適合する形状および/またはサイズをとるように構成される。いくつかの実施形態では、構造体は安定なカプセル化形態に折り畳みおよび/または詰め込む能力を備えた形状を有する。例えば、いくつかの実施形態では、構造体は、カプセルまたはその他の可溶性容器(例えば、収容構造体)を最大限に詰め込み、かつ満たすように設計される。いくつかの実施形態では、構造体は、カプセルまたはその他の可溶性容器を最大限に満たし、および/または詰め込む形状を有する。

いくつかの実施形態では、システムは、構造体および収容構造体を含む。いくつかの実施形態では、構造体は、収容構造体の60体積%超を構成する。本出願に基づくと、カプセルは特定の仕様に、または限定されないが、000、00、0、1、2、3、4、および5、ならびにより大きな獣医学カプセルのSu07、7、10、12el、11、12、13、110ml、90ml、および36mlなどの標準的サイズに製造されてよい。いくつかの実施形態では、構造体は、コーティングした、またはコーティングなしのカプセルで提供してよい。カプセル材料は、硬質でも軟質でもよく、また、当業者には理解されるように、通常、無味の、投与が容易な、水溶性の化合物、例えば、ゼラチン、デンプンまたはセルロース系材料が含まれる。

他の実施形態では、構造体は、帯または外科用の糸などの可溶性保持要素により詰め込まれた形状に保持される。いくつかの実施形態では、構造体は、高および低弾性係数の材料の最適な組み合わせを含み、可溶性容器および/または可溶性保持要素が除去されると、構造体に形状および/またはサイズを変える能力を与える。

例えば、1日あたり125μgを6ヶ月間(例えば、甲状腺刺激ホルモンの検査間隔)一定に保持する投薬レベルのレボチロキシンを処方された甲状腺機能低下症のヒト患者について考察してみる。この6ヶ月の間に、患者は168回の薬物投与イベントを受け、各イベントは125μgの投与用量を伴う。いくつかの実施形態では、制御可能な胃中滞留のために構成された構造体が21mgを超えるレボチロキシン(すなわち、1日あたり125μgを168日間)で充填され、1日あたり約125μgを放出するように構成される。したがって、患者は、168回の薬物投与イベントに対して、同じ期間にわたり、匹敵する効力が得られる、1回の薬物投与を受ける。

同様に、B型肝炎に感染し、エンテカビルの毎日用量で処置されているヒト患者について考察してみる。いくつかの実施形態では、制御可能な胃中滞留のために構成された構造体が、約84mgのエンテカビル(すなわち、1日あたり0.5mgを168日間)で充填され、患者は、168回の薬物投与イベントに対して、同じ期間にわたり、同じ結果が得られる、1回の薬物投与を受ける。別の例では、バレット食道、胃潰瘍、および胃食道逆流性疾患の内の少なくとも1種に罹患し、オメプラゾールで処置されているヒト患者について考察してみる。いくつかの実施形態では、制御可能な胃中滞留のために構成された構造体は、約3,360mgのオメプラゾール(すなわち、1日あたり20mgを168日間)で充填され、患者は、168回の薬物投与イベントに対して、同じ期間にわたり、匹敵する効力が得られる、1回の薬物投与を受ける。

別の例では、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎、喘息、および痛風の内のいずれか1つが悪化または再燃したヒト患者について考察してみる。患者は、2週間にわたり一定に保持される初期毎日投薬レベル、その後、追加の日数、例えば、23またはそれを超える合計日数のプレドニゾン処置にわたり次第に少なくなるプレドニゾンを処方されている。処置の間に、患者は23回の薬物投与イベントを受け、各イベントは少なくとも2種の所定の投与用量の内の1種を伴う。いくつかの実施形態では、制御可能な胃中滞留のために構成された構造体は約770mgのプレドニゾンで充填され、第1の所定の投与用量を毎日2週間にわたり放出後、続けてその後日に、より少ない所定の投与用量を放出するように構成される。したがって、患者は、23回またはそれを超える回数の薬物投与イベントに対して、同じ期間にわたり、同じ結果が得られる、1回の薬物投与を受ける。さらに、患者は、構造体が投与量を自動的に漸減するように予め構成されているために、用量変化(単回または複数回)に関し、注意深くしている必要がないであろう。

別の例では、抗血小板剤二剤併用療法(dual antiplatelet therapy)を受けている冠動脈疾患のヒト患者について考察してみる。患者は、少なくとも3ヶ月間にわたり一定に保持される毎日投薬レベルでのクロピドグレルまたはプラスグレルのいずれかを処方されている。処置の間に、患者は約90回の薬物投与イベントを受けるはずである。いくつかの実施形態では、制御可能な胃中滞留のために構成された構造体は、約6,750mgのクロピドグレル(すなわち、1日あたり75mgを90日間)または900mgのプラスグレル(すなわち、1日あたり10mgを90日間)で充填され、患者は、90回の薬物投与イベントに対して、同じ期間にわたり、匹敵する効力が得られる、1回の薬物投与を受ける。別の例では、高脂血症および冠動脈疾患の内の少なくとも1種に罹患し、ロスバスタチンで処置されているヒト患者について考察してみる。いくつかの実施形態では、制御可能な胃中滞留のために構成された構造体は、約1,800mgのロスバスタチン(すなわち、1日あたり10mgを180日間)で充填され、患者は、180回の薬物投与イベントに対して、同じ期間にわたり、匹敵する効力が得られる、1回の薬物投与を受ける。

本明細書で使用される場合、例えば、1つまたはそれを超える物品、組成物、構造体、材料および/またはそれらの下位要素および/またはこれらの組み合わせの、またはこれらの間の形状、配向、整列化(alignment)、および/または幾何学的関係、および/またはこのような用語による特徴付けに適合する上記で列挙されていないあらゆる他の有形または無形の要素に関連するいずれかの用語は、他に定義も指示もない限り、必ずしもこのような用語の数学的定義に絶対的に一致することが必要とされないと理解されるべきだが、むしろ、当業者により、このような主題に最も密接に関連すると理解されるとして特徴付けられる主題に対し可能な程度にこのような用語の数学的定義に一致することを示すものと理解されるものとする。形状、配向、および/または幾何学的関係に関連するこのような用語の例としては、形状を記述している用語−例えば、丸い、正方形、円形の/円形、長方形の/長方形、三角形の/三角形、円柱の/円柱、楕円の(elipitical)/楕円、(n)角形の/(n)角形、など;角度方向を記述している用語−例えば、垂直の、直交する、平行の、垂直の、水平の、共線の、など;輪郭および/または軌跡を記述している用語−例えば、平面/平面の、共平面の、半球形の、準半球状の、直線/直線の、双曲線の、放物線の、平坦な、曲線状の、真っ直ぐな、弓状の、正弦波形状の、接線の/正接の、など;表面および/またはバルク材料特性および/または空間/時間的分解(resolution)および/または分布を記述している用語−例えば、スムーズな、反射性の、透過性の、透明な、不透明の、剛性の、不透過性の、均一な(均一に)、不活性の、非湿潤性の、不溶性の、定常の、不変の、一定の、均一の、など;ならびに当業者に明らかである多くの他のものを記述している用語が挙げられるが、これらに限定されない。一例として、本明細書で「正方形」として記載されるであろう製造物品は、このような製品が完全に平面または直線であり、および正確に90度の角度で交差する面または辺を有することを必要とせず(実際に、このような物品は数学的抽象概念としてのみ存在することができる)、むしろ、このような製品の形状は、数学で定義される「正方形」を、当業者によって理解されるかまたは具体的に記載される、言及される製造技術について、典型的に達成可能なおよび達成される程度に近似させるように解釈されるべきである。

本明細書で使用される場合、用語の「被験体」は、ヒトまたは動物などの個別の生物体を意味する。いくつかの実施形態では、被験体は哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、または非ヒト哺乳動物)、脊椎動物、実験動物、家畜、農業用動物、または伴侶動物である。いくつかの実施形態では、被験体は、ヒトである。いくつかの実施形態では、被験体は、齧歯類、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ヒツジまたはブタである。

本明細書で使用される場合、用語の「求電子試薬」は、電子に引き付けられ、求核試薬に結合するために電子対を受け入れることにより化学反応に関与する官能性を意味する。

本明細書で使用される場合、用語の「求核試薬」は、求電子試薬に結合するために求電子試薬に電子対を供与する官能性を意味する。

本明細書で使用される場合、「反応させる」または「反応すること」という用語は、2種またはそれを超える要素間に結合を形成し、安定で単離可能な化合物を生成することを意味する。例えば、第1の要素および第2の要素を反応させて、共有結合により連結された第1の要素および第2の要素を含む1種の反応生成物を形成してよい。用語の「反応すること」はまた、溶媒、触媒、塩基、リガンド、または要素(単一または複数)間の反応の発生を促進する役割をし得るその他の材料の使用を含んでよい。「安定な単離可能な化合物」は、単離された反応生成物を意味し、不安定な中間体または遷移状態を意味しない。

用語の「アルキル」は、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、およびシクロアルキル置換アルキル基を含む飽和脂肪族基のラジカルを意味する。アルキル基は、以降でより完全に記載されるように、任意に置換されてもよい。一実施形態では、アルキル基はC1〜C8アルキルである。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、などが挙げられる。「ヘテロアルキル」基は、少なくとも1つの原子がヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、窒素、リン、など)であり、残りの原子が炭素原子であるアルキル基である。ヘテロアルキル基の例としては、アルコキシ、ポリ(エチレングリコール)−、アルキル−置換アミノ、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、モルフォリニル、などが挙げられるが、これらに限定されない。

用語の「アルケニル」および「アルキニル」は、上記のアルキル基に類似するが、少なくとも1つの二重結合または三重結合をそれぞれ含む不飽和の脂肪族基を意味する。一実施形態では、アルケニル基は、C2〜C8アルケニル基であり、一実施形態では、アルキニル基はC2〜C8アルキニル基である。「ヘテロアルケニル」および「ヘテロアルキニル」は、1つまたはそれを超える原子がヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、など)である本明細書に記載のアルケニルおよびアルキニル基を意味する。

用語の「アリール」は、単環(例えば、フェニル)、複数環(例えば、ビフェニル)、または少なくとも1つが芳香族である複数縮合環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、ナフチル、アントリル、またはフェナントリル)を有する芳香族炭素環式基を意味し、全て任意に置換されてもよい。一実施形態では、アリール基はC6〜C10アリール基である。「ヘテロアリール」基は、芳香環中の少なくとも1つの環原子がヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素原子であるアリール基である。ヘテロアリール基の例には、フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N低級アルキルピロリル、ピリジルNオキシド、ピリミジル、ピラジニル、イミダゾリル、インドリルなどが含まれ、全て任意に置換されてもよい。

用語の「アミン」および「アミノ」は、未置換および置換アミンの両方、例えば、一般式:N(R’)(R”)(R’”)によって表すことができる部分を意味し、式中、R’、R”、およびR’”は、それぞれ独立に、原子価規則により許容される基を表す。

用語の「アシル」、「カルボキシル基」、または「カルボニル基」は、当該技術分野において理解されており、一般式:

(式中、WはH、OH、O−アルキル、O−アルケニル、またはこれらの塩である)によって表すことが可能な部分を含むことができる。WがO−アルキルである場合には、式は「エステル」を表す。WがOHである場合には、式は「カルボン酸」を表す。一般に、上記式の酸素原子が硫黄により置換される場合には、式は「チオールカルボニル」基を表す。WがS−アルキルである場合には、式は「チオールエステル」を表す。WがSHである場合には、式は「チオールカルボン酸」を表す。他方では、Wがアルキルである場合には、上記式は「ケトン」基を表す。Wが水素である場合には、上記式は「アルデヒド」基を表す。

本明細書で使用される場合、「ヘテロ芳香族」または「ヘテロアリール」という用語は、炭素原子環員および1つまたはそれを超えるヘテロ原子環員(例えば、酸素、硫黄または窒素)を含む単環式または多環式芳香族ヘテロ環(またはそのラジカル)を意味する。通常、芳香族ヘテロ環は5〜約14環員を有し、その中の少なくとも1つの環員は酸素、硫黄、および窒素から選択されるヘテロ原子である。別の実施形態では、芳香族ヘテロ環は、5または6員環であり、1〜約4個のヘテロ原子を含んでよい。別の実施形態では、芳香族ヘテロ環系は、7〜14環員であり、1〜約7個のヘテロ原子を含んでよい。代表的ヘテロアリールには、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イミダゾリル、インドリジニル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、ピリジニル、チアジアゾリル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、インドリジニル、イミダゾピリジニル、イソチアゾリル、テトラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、カルバゾリル、インドリル、テトラヒドロインドリル、アザインドリル、イミダゾピリジル、キナゾリニル(qunizaolinyl)、プリニル、ピロロ[2,3]ピリミジル、ピラゾロ[3,4]ピリミジル、ベンゾ(b)チエニル、などが挙げられる。これらのヘテロアリール基は、1つまたはそれを超える置換基により任意に置換されてもよい。

用語の「置換された」は、有機化合物の全ての許容可能な置換基を含み、「許容可能な」は、当業者に既知の原子価の化学的規則の文脈におけるものであることを企図する。いくつかの事例では、「置換された」は通常、水素の、本明細書に記載の置換基による置換を意味する。しかし、本明細書で使用される場合、「置換された」は、分子が特定される重要な官能基の置換および/または変更(例えば、「置換される」官能基が、置換により、異なる官能基になるような)を包含しない。例えば、「置換フェニル」は、依然としてフェニル部分を含んでいる必要があり、この定義では、置換により、例えば、ピリジンなどのヘテロアリール基となるように変更され得ない。広義の態様では、許容可能な置換基には、有機化合物の非環式と環式、分岐と非分岐、炭素環式とヘテロ環式、芳香族と非芳香族置換基が含まれる。例示的置換基には、例えば、本明細書で記載のものが含まれる。許容可能な置換基は、適切な有機化合物に対し、1つまたはそれを超えるおよび同じまたは異なる置換基とすることができる。本発明の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満たす、水素置換基および/または本明細書で記載の有機化合物の任意の許容可能な置換基を有してよい。本発明は、有機化合物の許容可能な置換基により何らかの形で限定することを意図するものではない。

置換基の例には、アルキル、アリール、アラルキル、環式アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ペルハロアルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアラルコキシ、アジド、アミノ、ハロゲン、アルキルチオ、オキソ、アシル、アシルアルキル、カルボキシエステル、カルボキシル、カルボキサミド、ニトロ、アシルオキシ、アミノアルキル、アルキルアミノアリール、アルキルアリール、アルキルアミノアルキル、アルコキシアリール、アリールアミノ、アラルキルアミノ、アルキルスルホニル、カルボキサミドアルキルアリール、カルボキサミドアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキルカルボキシ、アミノカルボキサミドアルキル、アルコキシアルキル、ペルハロアルキル、アリールアルキルオキシアルキル、などが挙げられるが、これらに限定されない。

本明細書で使用される場合、「ネットワーク」という用語は、架橋により相互に接続されたオリゴマーまたはポリマー鎖を有する3次元物質を意味する。

本明細書で使用される場合、「鎖」という用語は、1つのモノマー単位のオリゴマーもしくはポリマー鎖、または2種もしくはそれを超える異なるモノマー単位のオリゴマーもしくはポリマー鎖を意味する。

本明細書で使用される場合、「骨格」という用語は、モノマー単位が一緒に結合されている原子および結合を意味する。本明細書で使用される場合、「プレポリマー」という用語は、ネットワーク形成のために架橋されていないオリゴマーまたはポリマー鎖を意味する。

本明細書で使用される場合、「架橋」という用語は、2つの鎖の間の連結を意味する。架橋は、化学結合、単一原子、または複数の原子のいずれであってもよい。架橋は1つの鎖のペンダント基の異なる鎖の骨格との反応により、または1つのペンダント基と別のペンダント基の反応により形成されてよい。架橋は、別の鎖分子間に存在してよく、また、同じ鎖の異なる点の間に存在してもよい。

本明細書で使用される場合、「活性物質」という用語は、生物学的基質の変化を引き起こす化合物または化合物の混合物を意味する。医学および生物学分野における代表的な活性物質の種類には、治療薬、予防薬および診断薬が含まれる。活性物質は、小分子薬物、ビタミン、栄養素、生物学的薬物、ワクチン、タンパク質、抗体またはその他の生体高分子であってよい。活性物質は、化合物の上に列挙した種類のいずれかの混合物であってよい。

「免疫抑制剤」は、被験体中の異物に対する免疫応答を阻害または防止する薬剤を意味する。免疫抑制剤は通常、T細胞活性化を阻害する、増殖を中断させる、または炎症を抑制することにより作用する。

本明細書で使用される場合、「オリゴマー」および「ポリマー」という用語は、それぞれ、モノマーサブユニットを繰り返した化合物を意味する。一般的に言って、「オリゴマー」は、「ポリマー」より少ないモノマー単位を含む。当業者なら、特定の化合物がオリゴマーと指定されるかまたはポリマーと指定されるかは、化合物の正体およびそれが使われる文脈に依存することを理解するであろう。

当業者なら、多くのオリゴマーおよびポリマー化合物が異なる数のモノマーを含む複数の化合物から構成されることを理解するであろう。このような混合物は、混合物中のオリゴマーまたはポリマー化合物の平均分子量によって指定されることが多い。本明細書で使用される場合、オリゴマーまたはポリマー化合物に関連して、単数形の「化合物(compound)」の使用は、このような混合物を含む。

本明細書で使用される場合、さらなる調整剤(modifier)を含まない任意のオリゴマーまたはポリマー材料への言及は、任意の平均分子量を有する前記オリゴマーまたはポリマー材料を含む。例えば、用語の「ポリエチレングリコール」および「ポリプロピレングリコール」は、さらなる調整剤なしで使用される場合、任意の平均分子量のポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを含む。

本明細書で使用される場合、「マイケル受容体」という用語は、炭素−炭素二重結合または三重結合を有する官能基を意味し、ここで、炭素原子のうちの少なくとも1つは、さらにカルボニル基またはイミン、オキシム、およびチオカルボニルなどのカルボニル類似体に結合している。マイケル受容体と求核試薬との間の反応により、求核試薬と、カルボニル基またはカルボニル類似体に直接接続していない炭素原子との間で共有結合が形成される。マイケル受容体と求核試薬との間の反応は、「マイケル付加」と呼ばれることもある。

用語の「脂肪族基」は、直鎖、分岐鎖、または環状脂肪族炭化水素基を意味し、アルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基などの飽和および不飽和の脂肪族基を含む。一実施形態では、アルキル基はC1〜C8アルキル基である。一実施形態では、アルケニル基はC2〜C8アルケニル基である。一実施形態では、アルキニル基はC2〜C8アルキニル基である。

用語の「アルコキシ」は、結合した酸素原子を有する、上記で定義されたアルキル基を意味する。一実施形態では、アルコキシ基は−OC1〜C8アルキル基である。代表的アルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、およびtert−ブトキシが挙げられる。「エーテル」は、酸素により共有結合された2つの炭化水素である。

用語の「アルキルチオ」は、結合された硫黄原子を有する上記で定義されたアルキル基を意味する。いくつかの実施形態では、「アルキルチオ」部分は、−S−アルキル、−S−アルケニル、および−S−アルキニルの内の1つにより表される。いくつかの実施形態では、「アルキルチオ」部分は、−S−C1〜C8アルキル、−S−C2〜C8アルケニル、および−S−C2〜C8アルキニルの内の1つにより表される。代表的アルキルチオ基には、メチルチオおよびエチルチオが挙げられる。

用語の「アミド」は、カルボニル基により置換されたアミノとして当該分野で認められている。

本明細書で使用される場合、用語「アラルキル」は、アリール基で置換されたアルキル基を意味する。本明細書で使用される場合、用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基を意味する。

本明細書で使用される場合、用語の「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外の任意の元素の原子を意味する。代表的(Examplary)ヘテロ原子は窒素、酸素、および硫黄を含む。

本明細書で使用される場合、「チオール」という用語は、−SHを意味し、用語の「ヒドロキシル」は−OHを意味し、用語の「スルホニル」は−SO2−を意味する。

本明細書で使用される場合、「オキソ」という用語は、カルボニル酸素原子を意味する。

本明細書で使用される場合、「アルカロイド」という用語は、少なくとも1つの非ペプチド性窒素原子を含む天然に存在する有機化合物を意味する。

次の実施例は、本発明の特定の実施形態を例示することを意図するが、本発明の全範囲を例示することを意図するものではない。

実施例1−楕円環設計 別に定める場合を除き、構造体の充填可能ポリマー要素として、ポリカプロラクトン(PCL)を、その機械的なおよび物理化学的性質の理由で選択した。PCLは約60℃の低い融点を有する分解可能ポリエステルであり、複数の処理技術を可能にする。PCLは、生理的条件下で、そのエステル結合の加水分解によりゆっくり分解し、長期インビボ滞留構造体の特定の実施形態の調製にとって、PCLを適切な材料にしている。PCLは、種々の薬物の制御放出および標的化送達のために使用されてきた。

種々の可撓性材料が可撓性リンカーとして使用するために試験された。評価した性質には、壊れずに180度の変形を受ける能力、貯蔵丸剤中で発生するような長期間にわたり変形された状態で留まる能力、および元の形状にほぼ100%跳ね返る能力、が含まれる。生体適合性を維持すると同時に、機械的性質を最大化するために、低分子量ポリカプロラクトンモノマーから生成されたイソシアネート架橋ポリウレタンを使用した。

1つのこのような実施は、6:1.3:0.027:9.5モル比のポリカプロラクトンジオール(MW530g/mol):ポリカプロラクトントリオール(MW900g/mol):線形高分子量ポリカプロラクトン(MW45,000g/mol):ヘキサメチレンジイソシアネートの添加から構成された。最初の3種の成分を、70℃でよく混合されるまで最初に混合した。混合物を超音波処理して、閉じ込められた気泡を除去した。イソシアネートを添加し、約30分間混合し、同時に温度を70〜75℃に維持した。温度を維持している間に、プレポリマー溶液を所望形状のPDMS型中に静かにピペットで移した(pipet)。熱硬化性樹脂(thermoset)を70〜75℃で48時間硬化させ、その時点で、形状は堅く硬化され、最小限の残留遊離イソシアネートが存在する。

図3は、胃中滞留用に構成された楕円環構造体を示す。楕円環構造体は、充填可能ポリマー要素、および楕円環構造体に組み込まれ、制御分解用に構成された1つまたはそれを超えるリンカーを含む。図3Aは、000サイズのカプセルの隣に楕円環構造体を示す。楕円環構造体は、約40mmより大きい長軸直径および000サイズカプセルの長軸に匹敵する短軸直径(すなわち、約26mm)を有する。図3Bでは、楕円環構造体は000サイズカプセル中に詰め込まれる(およびその中で折り曲げられる)。図3C〜3Dでは、短軸に沿った点で楕円環構造体中に組み込まれている制御分解リンカーを認めることができる。図3Dでは、らせん体の軸が楕円環構造体の短軸に沿うように、楕円環構造体が捻られる。詰め込み効率の増加は、図3Eを、図3Bと比較することにより、認めることができる。

実施例2−多腕星形設計 機械的安定性を提供する薬物マトリックスとしての比較的剛性の要素(充填可能ポリマー要素)と、可撓性跳ね返り要素(弾性ポリマー要素)との組み合わせを使うことにより、設計の制約に対処した。図4A〜5Bに示すように、それ自体の上に折り畳まれる交互になった剛性要素および可撓性要素の「多角形」ファミリー、ならびに剛性要素が中心可撓性要素から突き出た「星形」ファミリーの、剛性要素および可撓性要素の2種の幾何学的ファミリーを更に詳細に調査した。標準的サイズ000ゼラチンカプセル中に効率的にカプセル化され得る設計を、Inventor CADソフトウエア、3Dプリンターで生成し、これを陽性型(positive)として使用してPDMS陰性型(negative mold)を作製した。より大きな獣医学カプセル、ならびにより容易なヒト消費用の00−EL、0−ELを含むより小さいカプセルなどの、その他のサイズのカプセル用に最適化したバージョンも同様に開発した。

図4Aでは、構造体は、000サイズカプセルの隣に示すように、中心コアおよび6つの放射状突起を含む。中心コアは、弾性PCLを含む弾性ポリマー要素を含み、突起は剛性の充填可能ポリマー要素を含む。カプセル化されていない最終の形態がカプセル長さのほぼ2倍に等しい外接直径を有するように、それぞれの突起は、カプセルの長さよりわずかに短い長さを有する。図4Bでは、内側セクター角度が約360°/Nに等しいセクター形状を有する放射状突起を備えた種々の構造体が示されている。それぞれの構造体は、約44mmの外接直径内に20mm長さの突起を有する。3つの放射状突起を有する構造体では、設計表面は915mm2で、設計体積は438mm3であった。4つの放射状突起を有する構造体では、設計表面は1047mm2で、設計体積は723mm3であった。6つの放射状突起を有する構造体では、設計表面は1410mm2で、設計体積は954mm3であった。8つの放射状突起を有する構造体では、設計表面は1658mm2で、設計体積は1015mm3であった。図4Cでは、4、6、および8つの放射状突起を有する3つの構造体が、それぞれ、カプセルに詰め込まれて、およびカプセル化されていない形態で示されている。突起は、圧縮に対する抵抗を高め、胃中滞留期間を延長するために、高弾性係数を有する少なくとも1つの材料から形成される。

表1は、種々のサイズの構造体をまとめたものである。

実施例3−多角形設計 図5Aでは、六角形構造体を有する実施形態が000サイズカプセルの隣に示されている。六角形の頂点は、弾性ポリマー要素を含み、六角形の辺は、剛性充填可能ポリマー要素を含む。カプセル化されていない最終の形態がカプセル長さのほぼ2倍に等しい外接直径を有するように、それぞれの辺は、カプセルの長さよりわずかに短い長さを有する。図5Bでは、内側セクター角度が約360°/Nに等しいセクター形状を有する放射状突起を備えた種々の構造体が示されている。正方形、六角形、八面体、および十二面体の構造体の4つの実施形態がそれぞれ、カプセル化されていない形態で示されている。形状は、圧縮に対する抵抗を高め、胃中滞留期間を延長するために、高弾性係数を有する少なくとも1つの材料から形成される。

それぞれの多角形の各辺は、約22mm長で、それぞれの折り畳まれた多角形構造体は、約8.5mmの幅を有する。4つの辺を有する構造体では、外接直径は約15.6mmで、設計表面は約964mm2であり、設計体積は約640mm3であった。6つの辺を有する構造体では、外接直径は約22.0mmで、設計表面は約1451mm2であり、設計体積は約998mm3であった。8つの辺を有する構造体では、外接直径は約28.8mmで、設計表面は約1806mm2であり、設計体積は約1125mm3であった。10の辺を有する構造体では、外接直径は約35.6mmで、設計表面は約2052mm2であり、設計体積は約1148mm3であった。12の辺を有する構造体では、外接直径は約42.5mmで、設計表面は約2389mm2であり、設計体積は約1208mm3であった。サイズは表2にまとめられている。

実施例4−構造体の摂取 図6は、大型動物モデルで、それぞれ摂取の3分、5分、および12分後に得られた一連の胸/腹部X線画像であり、約12分間にわたるカプセルからの多腕構造体の展開および元々のコンフォメーションの構造体によるインビボ受け入れ(adoption)を示している。

同様に、図7は、いくつかの実施形態による、六角形の保持/送達構造体(その辺はポリカプロラクトンで形成され、頂点は腸溶性エラストマーリンカーを含む)の摂取後の大型動物モデルで得られた一連の胸/腹部X線画像を含む。それぞれの保持/送達構造体は、000カプセル中に密に詰め込まれ、胃腔に到達後、その元の形状に拡張された。図7Aは、被験体が絶食しているときの摂取後に撮られた画像であり、図7Bは、摂取5日後の、被験体が通常の食餌を摂取したときに撮られた画像である。表3は、いくつかの実施形態に従い、6匹の異なるブタで六角形の保持/送達構造体を使った8種の試験の結果を示す。図7の表に示すように、全ての事例で0日目と2日目に、また、3つの事例で5日目に、構造体は胃腔中に成功裏に保持された。5つのその他の事例では、5日目に、腸溶性エラストマーリンカーが分解し、構造体が安全に胃腸管を通過した。

実施例5−腸溶性エラストマー 図8は、いくつかの実施形態による、腸溶性エラストマーおよび腸溶性エラストマー調製方法の模式図である。図8Aでは、ポリマーゲルネットワークが図示されており、第1のセットの線は、合成されたポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)を表し、第2のセットの線は、線形ポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)(例えば、Evonik Industries AG(Essen,Germany)から入手可能なオイドラギット(登録商標)L100−55)を表し、複数の箱は、ポリマー鎖間の水素結合を表し、スポットは水分子を表す。図8Bでは、製造プロセスフローが示されている。図8Bの左から、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)ナトリウム塩水溶液およびポリ(メタクリル酸−co−アクリル酸エチル)ナトリウム塩水溶液を、種々の比率(限定されないが、1:0、1:1、および1:2など)の1つで混合し、均一ポリマーナトリウム塩水溶液にした。その後、2種のポリマーをHCl溶液の添加により共沈させた。ポリマー複合体の沈殿物を腸溶性、弾性ポリマーゲルへと変換し、遠心管の底部で回収した。形成された腸溶性エラストマーは、構造体の構築、機械的な特徴付け、などのために、各種形状に切断および/または加圧成形することが可能である。

図8Cでは、腸溶性エラストマーの伸長試験の3枚の光学画像を示す。腸溶性エラストマーは、1:2の比率のポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸):ポリ(メタクリル酸(methacylic acid)−co−アクリル酸エチル)を有した。上段の画像は、1.5cm長さの伸長前の腸溶性エラストマーを示す。中段の画像は、その初期長さから3倍に伸長させた腸溶性エラストマーを示す。下段の画像は、外力を取り除いた5分後の腸溶性エラストマーであり、腸溶性エラストマーがその初期長さに戻ったことを示す。

図9は、いくつかの実施形態による3つの腸溶性エラストマー配合物の形態、機械的、溶解、細胞傷害性の特徴付けを示す。図9Aでは、一連の走査電子顕微鏡(SEM)画像により、3種の異なる比率(それぞれ1:0、1:1、および1:2)のポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)(PA6ACA):オイドラギット(登録商標)L100−55(L100−55)を有する乾燥腸溶性エラストマーの形態を示す。画像中のスケールバーは50μmに等しい。3種すべての腸溶性エラストマー配合物は、多孔質構造を有するが、より高い濃度のオイドラギット(登録商標)L100−55は、孔径の減少と相関した。配合物を48時間凍結乾燥して乾燥し、含水率を測定した。含水率は、純粋なポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)の31.6重量%から、1:1比率の腸溶性エラストマーの27.7重量%、および1:2の比率の腸溶性エラストマーの26.4重量%まで減少し、SEM観察と一致した。

腸溶性エラストマーの弾性特性を試験するために、引張応力試験を行った。図9Aでは、腸溶性エラストマーについての対応する一連の真の応力−真の歪みのプロットを示す。ヤング率および引張強度は、オイドラギット(登録商標)L100−55の量の増加に伴い増加するが、歪みは、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)それ自体の857%から、1:2の比率の腸溶性エラストマーの341%まで減少する。

腸溶性エラストマーの弾性特性を示した後で、模擬胃液中および模擬腸液での溶解試験によりそれらの腸溶性能力を評価した。図9Bでは、プロットは、腸溶性エラストマーの模擬胃液および模擬腸液中での対応する溶解試験の結果を比較する。ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)は、模擬胃液中で識別可能な質量減少もなく、4日間にわたり長期安定性を示した。対照的に、同じ期間内で、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)は、pH6.8の模擬腸液中で溶解した。

溶解した後の、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)の生体適合性および安全性を示すために、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)ナトリウム塩を、一連の濃度でのHeLa細胞における細胞傷害性に関し試験した。図9Cでは、プロットは、HeLa細胞における腸溶性エラストマー配合物の対応する細胞傷害性調査の結果を比較する。24時間のインキュベーション後、0.0001mg/mL〜5mg/mLの濃度範囲にわたりポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)に関して、顕著な細胞傷害性は観察されなかった。高濃度(5mg/mLを超える)で観察された細胞傷害性は、ポリマーナトリウム塩を溶解後の、細胞培養培地のpH変化に起因すると思われる。したがって、ポリ(アクリロイル−6−アミノカプロン酸)は生体適合性であり得る。

インビボでの腸溶性エラストマーの安定性を評価するために、いくつかの実施形態に従って、腸溶性エラストマーリンカーが介在したポリカプロラクトン(PCL)円弧から構成される環を作製した。図10は、いくつかの実施形態による環形状胃中滞留構造体の構築とインビボ評価を示す。図10Aでは、6片の腸溶性エラストマーを、外径3.0cm、内径2.8cm、および深さ0.2cmの環形状ポリジメチルシロキサン(PDMS)型にはめ込んだ。弾性腸溶性ポリマーゲルを真空により乾燥後、図10Bは、6片の腸溶性エラストマーの間へのポリカプロラクトン(PCL)ビーズの配置を示す。PCLを融解し、凝固させた後、図10Cは、型から取り出された環形状構造体を示し、また、図10Dに示す結果を到達するために構造体を折り畳む方法を示す。図10Eでは、折り畳まれた構造体が、2.6cm長さ、0.9cm直径のゼラチンカプセル中に詰め込まれている。図10F〜Gは、環形状構造体(画像処理のために、放射線不透過性金属ボールをPCLセグメント中に埋め込んだ)を含むゼラチンカプセル投与後のブタのそれぞれ横方向および前後方向X線画像である。カプセル内の環形状構造体が食道を通ってブタに送達された後に、カプセルは胃中で溶解され、環形状構造体が放出され、その形状を回復した。

実施例6−リンカーの形成 腸溶性リンカー要素を圧縮成形により形成した。一実施形態では、pH依存性溶解プロファイルを有することが当技術分野で知られている腸溶性材料である、オイドラギットL100−55(Evonik)を可塑剤(トリアセチン)と、60:40〜80:20の間の比率でブレンドした。3gの得られた混合物を2枚の6x6インチテフロン(登録商標)シートの間に置き、110〜120℃のホットプレス上に置き、5000psiで20分間圧縮した。テフロン(登録商標)シートをプレスから取り出し、室温の水道水中で10秒間短時間急冷し、その後、オイドラギットフィルムを取り出した。

その他の溶解プロファイルを有するリンカーを同様にして生成した。時間依存性溶解プロファイルを備えた水溶性ポリマーである、オイドラギットRS PO(Evonik)を、可塑剤(トリアセチン)と、70:30〜85:15の比率でブレンドし、同様にして、100〜110℃および3000psiで10〜20分間ホットプレス上で圧縮成形した。

いくつかの事例では、その他の水溶性ポリマー、例えば、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー(例えば、KOLLIDON(登録商標)VA 64(BASF)およびKOLLIDON(登録商標)SR)、ポリビニルピロリドン、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを、圧縮成形したか、または溶媒(例えば、水)の蒸発によりフィルムに注型し、リンカーとして使用するための材料のシートを生成した。

時間またはpH依存性リンカーは、薬物充填ポリカプロラクトンマトリックスと連結することができる。これを達成するいくつかの戦略が企図された。1つの事例では、弾性PCLプレポリマー溶液のフィルムを溶解フィルムの両面上に塗り、硬化させた。オイドラギットL100−55の場合には、これにより、利用可能な反応性基とのウレタン結合形成を介して弾性PCLの溶解性リンカーに対する共有結合架橋が得られる。この方法により生成された多層フィルムは、弾性PCLの外側界面を有し、拘束型(constraining mold)中で一定期間にわたる熱の最終的な適用を介して、線形PCLと連結することができる。

別の例では、生体適合性接着剤を使って、溶解リンカーをポリカプロラクトンと連結させた。一例では、ポリカプロラクトンフィルムのシートは、連結を促進するように生成される。可塑剤(プルロニックP407)を10w/w%の比でポリカプロラクトンと共に使うことにより、一般に、ポリカプロラクトンフィルムの可撓性が改善され、脆性が低減された。ウレタン(例えば、Loctite(登録商標)M−11FL(商標)Hysol(登録商標)Medical Structure Urethane Adhesive)またはシアノアクリレート(例えば、Loctite(登録商標)3981 Hysol(登録商標)Epoxy Structural Adhesive)などの生物医学的接着剤を使って、ポリカプロラクトンフィルムを予め形成された溶解フィルムの両面に接着した。

次に、適切な幾何を有するリンカーを、露出した外層がポリカプロラクトンである多層フィルムから切り出した。これらのリンカーは、界面に熱を適用することにより、薬物充填ポリカプロラクトンマトリックスと容易に連結することができる。

実施例7−弾性ポリマーの機械的な特徴付け 引張、圧縮、およびクリープ荷重を使って、PCLエラストマーを機械的に特徴付けた。機械的な特徴付けは、ASTM規格D638(引張)、D575(圧縮)、およびD2990(クリープ)に従って行った。

引張 PCLエラストマーを2mm厚さのポリマーシートに硬化した。シートを冷却し、標準ダンベルダイ(ASTM D−638)を使ってシートから試験片を切り出した。試験片をインストロン材料試験機のグリップに装着し、ゲージ長をデジタルマイクロメーターを使って測定した。試料が断裂するまで、10mm/分の速度で試験片に変位を加えた。力を垂直応力(F/A)に変換し、変位を歪み(ΔL/L)に変換して、図11Aにプロットする。

圧縮 PCLエラストマーを13mm厚さのスラブに硬化した。スラブを冷却し、回転中空ドリルビットを使って、スラブから28mm直径の試験片を切り出した。試験片を拘束荷重圧縮ジグ中に配置し、12mm/minでの変位に供した。30%圧縮歪みに到達するまで試験片を試験した。力を圧力(F/A)に変換し、変位を体積比(ΔV/V)に変換して、図11Bにプロットする。

クリープ PCLエラストマー、ポリジメチルシロキサン(シリコーン)、およびポリエチレン酢酸ビニル(PEVA)を2mm厚さのポリマーシートに硬化した。シートを冷却し、標準ダンベルダイ(ASTM D−638)を使ってシートから試験片を切り出した。試験片をインストロン材料試験機のグリップに装着し、ゲージ長をデジタルマイクロメーターを使って測定した。各材料の極限引張強さの30%に相当する一定の応力を、60分間にわたり試験片に加えた。力と変位を試験全体を通して計算し、垂直応力(F/A)および歪み(ΔL/L)に変換して、図11Cにプロットする。

実施例8−保持構造体の有限要素解析 有限要素法を使って、SIMULIA Abaqus FEAソフトウエアにおいて構造体の応力および歪みプロファイルを解析した。構造体の幾何をAutoDesk InventorからAbaqusにインポートした。PCLエラストマーの材料特性を、前述の引張および圧縮試験由来のMooney−Rivlin超弾性モデルを使って定義した。線形PCL腕を、線形弾性であると仮定し、弾性率は上記曲げ試験から導かれた。モデルをC3D4要素を使ってメッシュ処理(mesh)し、PCLエラストマーと線形PCLを界面で結合させた。1mm直径のプレートをPCLエラストマーの底部に導入し、変形全体を通して構造体を所定位置に保持した。力をそれぞれの腕の頂部に垂直に適用し、構造体のカプセル中への折り畳みをシミュレーションした。計算後、フォン・ミーゼス(von Misses)応力、最大主応力、長手方向応力および横方向(laterial)応力を解析した。有限要素モデル化の結果を図12に示す。

実施例9−保持構造体の模擬幽門排出 幽門を通る保持構造体の通過をよりよく理解するために、カスタム実験設定を開発した。実験設定の概略を図13Aに示す。20cmの上部直径と2cmの下部直径のポリプロピレン漏斗を使って、幽門括約筋をシミュレーションした。上述の星形状を有する構造体を漏斗内に配置し、カスタム設計プランジャを使って、2cmの注ぎ口を通って構造体を押し込んだ。プランジャをインストロン材料試験機の引張クロスヘッドに取り付け、漏斗をクランプに取り付けた。構造体を漏斗を通って10mm/分の速度で押し込み、試験全体を通して、力と変位を取得し、図13Bに示す。

実施例10−インビボでの胃中保持の評価 胃中保持を達成する能力のために開発された特定の配合物を評価するために、上述の構造体(例えば、六角形および星形)を大型動物モデル、35〜50kgのヨークシャーブタに投与した。このモデルは、ヒトに類似する胃の解剖学的構造を有していることが既知であり、胃腸管空間中の構造体を評価するのに広く使用されているという理由で選択された。ブタにおける食物ボーラス通過の延長は通常、時間単位で測定され、従って、日数のオーダーの保持の評価に対しては、これは、小さな誤差を生ずるに過ぎないはずであり、胃の解剖学的構造および胃排出の良好なモデルを提供する。

ブタは、テラゾール(Telazol)およびキシラジン、または場合によりケタミン、または場合によりイソフルランにより鎮静化され、食道挿管中に内視鏡での視覚ガイダンス下で内視鏡オーバーチューブ(endoscopic overtube)を食道内に配置した。構造体を含むゼラチンカプセルをオーバーチューブ経由で食道および/または胃中に投与し、オーバーチューブを取り出した。直後に、連続X線を取得し、ゼラチンカプセルからの展開の過程を記録した。血液試料を、必要に応じ、ブタの腹面上の乳腺静脈のカニューレ挿入により、たいていの場合、時間0(丸剤投与の前)、5分、15分、30分、2時間、6時間、およびその後、最短5日間にわたり毎日、その後、週3回の指定時間に取得した。週3回、胸、上腹部、および下腹部および直腸の前後方向、左側方向および右側方向位置を含む最少5視野の胸および腹部X線像を取得した。3〜5×1mmのスチール基準を融解注型(melt casting)により薬物送達PCL腕中に埋め込んだ。これらは、X線撮影により追跡して、送達システム(構成)の展開および損傷していないこと、ならびに胃腔または上腹部もしくは下腹部中の位置を評価することが可能である。また、X線像を、気腹または腸閉塞などの合併症の証拠の存在に関し評価した。代表的X線像を図6および7に示す。

実施例11−薬物安定性および放出のインビトロ評価 HPLCおよびLC−MS/MS分析を使って胃中環境における薬物の安定性を評価した。親水性薬物を遠心管中の模擬胃液(SGF、0.2%(w/v)NaCl、0.83%(v/v)HCl、pH=1)中に溶解した。疎水性薬物を、IAW(イソプロパノール70%、アセトニトリル20%、水10%)に溶解し、HClを使ってpHを1に調節した。対照として、薬物を同一溶媒に溶解し、pHを6.0に調節した(1M NaOHを使用)。1分間のボルテックスおよび10分間の超音波処理後、チューブを振盪インキュベーター(150rpm、37℃)中に置いた。試料を2週間まで所定時点で収集し、HPLCおよびLC−MS/MSで分析して薬物の安定性を定量化した。

PCLベース送達マトリックス中に充填された薬物の安定性も同様に調査した。薬物の充填については、下記の実施例16と17に記載されている。薬物充填構造体を酸性条件(pH=1、37℃)に保持し、規定の間隔で薬物をPCLマトリックスから抽出し、HPLCおよび/またはLC−MS/MSにより分析した。薬物を抽出するために、構造体をSGF(親水性薬物)またはイソプロパノール(疎水性薬物)中で10分間超音波処理した。分析直前に、新しい薬物をSGFまたはイソプロパノール中で対照として調製した。

SGF(pH=1、37℃)中でのドキシサイクリン(親水性)の安定性 HPLCによって分析された2週間にわたるSGF(pH=1、37℃)中でのドキシサイクリンの安定性を図14に示す。オートサンプラーおよびC8逆相カラム(4.6×150mm、i.d.、5um粒径)を備えたAgilent 1260 infinity model HPLCシステムを使用した。移動相は、ACN/水+0.1%ギ酸、pH3.5(60/40)とした。20μlの試料を、1mL/分の移動相流量でカラムに注入し、350nmのUV吸収を10分間にわたり記録した。

IAW(pH=1、37℃)中でのアーテメータ(疎水性)の安定性 HPLCによって分析された2週間にわたるIAW(pH=1、37℃)中でのアーテメータの安定性を図15に示す。薬物に関連する曲線下面積(AUC)を安定性パーセンテージの定量化に使用した。

酸性条件(pH=1、37℃)下での溶液中またはPCL構造体中のイベルメクチンの安定性 遊離イベルメクチンは酸性条件(IAW、pH=1、37℃)では不安定であることを、図16Aに示す。PCL構造体は酸性分解に対しイベルメクチンを保護した。図16Bに示すイベルメクチン(IVM)充填構造体を、SGF+RH溶液(pH=1、37℃)中に72時間置いた。構造体をイソプロパノール中で10分間超音波処理することにより、薬物を抽出した。抽出したIVMのHPLCクロマトグラムは、イソプロパノールに溶解した新しいIVMのものに類似し、PCL構造体が酸性環境下でIVMを保護したことを示している。

実施例12−インビトロ薬物放出調査 種々の組成物を含む薬物充填経口送達構造体を、実施例16および17に記載のように調製した。親水性薬物を充填した構造体を、100mLのSGFを含む密閉カップ中に入れた。疎水性薬物については、Kolliphor(登録商標)RH40(非イオン性水中油型可溶化剤)をSGFに加え(0.25%(w/v))、放出される薬物の溶解度を高めた。カップを振盪インキュベーター(150rpm、37℃)中に置いた。試料を2週間まで規定の時点で収集し、HPLCおよびLC−MS/MSで分析して放出された薬物の量を定量化した。

SGF中でのドキシサイクリン(親水性)充填構造体のインビトロ放出 図17Aは、SGF(pH=1、37℃)中のドキシサイクリン充填PCL星形構造体のインビトロ放出を示す:プルロニックP407(親水性界面活性剤)をPCLマトリックスに加え、ポリマーマトリックス中の薬物懸濁を容易にし、放出動力学を調整した。放出媒体中の薬物濃度をHPLCにより測定した。PCL:PLu:Doxの比を図の凡例中に重量%で表した。

SGF+RH40中でのイベルメクチン(疎水性)充填構造体のインビトロ放出 図17Bは、SGF+RH40(pH=1、37℃)中の異なる配合物を含むイベルメクチン(IVM)充填星形構造体のインビトロ放出を示す。異なる賦形剤、すなわち、RH40、プルロニックP407、およびSoluplus、を加えて、表4に示すように、放出動力学を調整した。放出媒体中の薬物濃度をHPLCにより測定した。

図17Cは、SGF+RH40(pH=1、37℃)中の異なる配合物を含むイベルメクチン(IVM)充填星形構造体のインビトロ放出を示す。全ての配合物は、70%PCL、20%IVM、および10%賦形剤を含む。賦形剤は、4腕および8腕分岐PEG、およびプルロニックP407を含む。「事前融解(premelt)」試料では、PCLと混合および再融解する前に、IVMおよびPEG8を事前融解した。放出媒体中の薬物濃度をHPLCにより測定した。エラーバーは、3つの独立した反復物のSDを表す。

実施例13−薬物充填PCLセグメントの曲げ特性 ASTM規格D790にしたがい、そして図18に示されるように、屈曲における線形PCLを機械的に特徴付けた。線形PCL、賦形剤含有PCL、および賦形剤と薬物を含有するPCLのシートを、2mm厚さのシートに硬化させた。シートを冷却した後、シートから80mm長さ×8mm幅の長方形を切り出し、試料を作製した。試験の前に、デジタルマイクロメーターを使って、試験片の幅と厚さを測定した。3点曲げ固定治具を備えたインストロン材料試験機を使って試験片を試験した。0.85mm/分の速度で試験を行い、32mmのスパンを全ての試験片に使用した。試験片が破断するかまたは20%の曲げ歪み(flexural stain)に達した場合に、試験を停止した。力を曲げ応力に変換し、変位を曲げ歪みに変換した。

実施例14−胃中滞留時間 図19〜21は、3種の異なる構成の胃中滞留システムの指定時点での胃中保持確率のヒストグラムを示す。胃中滞留システムは、腕の重合中に、ポリマー薬物送達「腕」中に配置されたステンレス鋼の1mm基準を含んで形成された。胃中滞留システムは、ヨークシャーブタ(35〜50kg)に、鎮静下、胃腔中に内視鏡オーバーチューブを介して投与された。胸、腹部、および骨盤の複数の位置(前後方向、左側方向、右側方向)の連続X線像を取得した。送達後、15分までX線像を取得し、外側カプセルおよび/または拘束システムからの展開を確認した。その後、次の4日間毎日、および最初の5日間の後に毎週3回、X線像を取得した。胃腔中の滞留システムの位置を複数のX線検査視野から確認した。(図19、H1−EE1)ポリカプロラクトン「腕」および腸溶性エラストマーから作製された頂点での弾性要素を有する六角形滞留システム。(図20、H1−F1−F1−X1)イソシアネート架橋ポリカプロラクトンから作製された腕およびイソシアネート架橋ポリカプロラクトンから作製された弾性要素を備え、さらにオイドラギットL100−55フィルムから作製された溶解性リンカーを備えた六角形滞留システム。(図21、H1−F1−R1−X2)ポリカプロラクトンから作製された腕およびイソシアネート架橋ポリカプロラクトンから作製された弾性要素、ならびに90%オイドラギットL100−55および10%ポリ(アクリル酸)のブレンドから作製された溶解性リンカーを備えた六角形滞留システム。

実施例15−食物の通過 肥満症の処置のための胃内バルーン(内視鏡下で展開される胃中滞留システム)は、部分的な胃排出口の閉塞と一致する言及される症状、特に18〜90%の範囲の患者における悪心を有する。本明細書で記載の滞留構造体による胃排出口の閉塞の可能性をモニターするために、これらの構造体を大型動物モデルで評価した。特に、非分解性弾性ポリマー要素から主に構築される構造体を、星形構成に調製し、潜在的な排出口閉塞を観察した。これを約50kgのブタの胃中で展開し、1日2回、腹部膨満、嘔吐および糞便生成の減少を含む胃腸管閉塞の証拠について臨床的にモニターした。さらに、連続X線を週3回実施して、胃膨満を含む閉塞の証拠について評価した。さらに、35日目に、内視鏡手順の前に、動物に液体食を24時間与えて、動物の胃内容物排出能力を評価し、さらに胃を内視鏡下で評価した。内視鏡画像処理時に、構造体は、幽門を覆う(overly)ことが確認され、また、胃腔は食材がなかった。このことは、構造体が胃から食物の通過を許容し、かつその上で胃空洞中に滞留したままであり、さらに幽門を覆う能力を支持するものである。

図22は、星形送達システムの保持35日目の内視鏡評価を示す。画像中では、送達システムは幽門を覆い、プローブが視野内に存在する。写真でも示されるように、食物が保持されているという有意な証拠はないように思われ、実際、プロトタイプでは絡み合った食物粒子が全く存在しない。

実施例16−インビボ長期間経口ドキシサイクリン送達 ドキシサイクリンハイクラート(doxycycline hyclate)100mgの市販錠剤を獣医学供給源(Patterson Veterinary)より購入した。3匹のブタに各1錠を0日目に投与し、選択した時点で、静脈カニューレ挿入により血清を収集した。別のブタに、およそ5日間にわたり1日2回の100mgと同じ投与量を与えることを意図した、合計約1000mgのドキシサイクリンの6腕星形配合物を投与した。ドキシサイクリンの25w/w%充填45,000MWポリカプロラクトンを、4w/w%のプルロニックP407親水性の賦形剤と共に配合した。ブレンドを、75℃で融解および混合し、PDMS型に注型した。冷却後に中心部分を星形から取り出し、弾性PCLプレポリマー溶液を中心空隙中に注ぎ込み、約75℃で48時間硬化させた。以前記載したように、得られた形状をカプセル化し、ヨークシャーブタに投与した。LC/LC−MSを使って、図24に示すように薬物レベルを定量化した。

実施例17−インビボ長期間経口イベルメクチン送達 イベルメクチンをEtOHと水の50:50溶液に溶解し、0.2mg/kgを10mlの溶液中の経口胃管栄養として、それぞれ40〜50kgのブタに投与した。投与の前後の指定時間に、末梢静脈カニューレ挿入により血液検体を血清分離器チューブに収集し、遠心分離にかけた。血清を、後のバッチ分析のためにアリコートで凍結した。イベルメクチンの血清レベルを、Waters LC−MSで、図25Aに示すように、標準的方法を使って測定した。

最終質量の20%(w/w)のイベルメクチンと、10%(w/w)の最終質量のプルロニックP407ポロキサマーとを最初に混合し、75℃で短時間融解することにより、イベルメクチンをポリカプロラクトンに充填した。次に、45,000の分子量のポリカプロラクトン(Sigma−Aldrich、St.Louis,MO)を加え(70w/w%)、混合物を75℃で20分間融解し、5分間混合した。融解混合物を星形設計の型中に移した。型を90℃に2時間加熱し、その後、空冷した。腕部分を調製し、星形の型中に戻し、中心要素を空隙として残した。弾性PCLプレポリマー溶液を中心弾性領域中に注ぎ込み、70℃で24時間硬化させた。星形状を型から取り出し、000ゼラチンカプセル中に入れた。カプセルを、内視鏡下で配置した食道のオーバーチューブを介して、鎮静させたヨークシャーブタの胃腔中に投与した。配合物中に埋め込まれたそれぞれ200mgのイベルメクチンを含む3つのカプセルをそれぞれ3匹のブタに投与した。結果を図25Bに示す。

特別に作製した中心弾性要素に対応する型にて、上述のようにして弾性要素を作製した。図25Bにて、前述したように、イベルメクチン充填要素を作製した。融解混合物を星形設計の型中に移し、その中で予め形成された弾性中心要素を適切な位置に配置した。型を90℃に2時間加熱し、その後、空冷した。星形状を型から取りだし、000ゼラチンカプセル中に入れた。カプセルを、内視鏡下で配置した食道のオーバーチューブを介して、鎮静状態のヨークシャーブタの胃腔中に投与した。配合物中に埋め込まれたそれぞれ約200mgのイベルメクチンを含む10個のカプセルをそれぞれ3匹のブタに投与した。結果を図25Cに示す。

いくつかの本発明の実施形態が本明細書で説明され、例示されてきたが、当業者なら、本明細書で記載の機能を実施するおよび/または結果および/または1つまたはそれを超える利点を得るための種々のその他の手段および/または構造体を容易に予測すると思われるが、それぞれのこのような変形および/または修正は本発明の範囲内に入ると見なされる。さらに一般的には、当業者なら、本明細書で記載のすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成は、例示的であることが意図されていること、および実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成は、本発明の教示が使用される具体的な用途(単一または複数)に依存するであろうことを容易に理解するであろう。当業者なら、単に定型の実験を使うだけで、本明細書で記載の特定の本発明の実施形態に対する多くの等価物を認める、または確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は、例示の目的のみで提示されていること、および添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内で、特に記載および請求されている以外の方法で本発明を実施し得ることが理解されよう。本発明は、それぞれ本明細書で記載の個別の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法に関する。さらに、2種またはそれを超えるこのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせは、このような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合には、本発明の範囲内に包含される。

本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、特に明示的に相反して示されない限り、不定冠詞の「1つ(a)」および「1つ(an)」は、「少なくとも1つの」を意味するものと理解されるべきである。

本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、語句の「および/または(and/or)」は、このように結合された要素の「一方または両方」、すなわち、いくつかの事例では接続的に存在する要素、その他の事例では離接的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。語句「および/または」により具体的に特定された要素以外の、その他の要素は、特に明示的に相反して示されない限り、特に特定されたこれらの要素に関連してもまたは非関連であっても、任意に存在してよい。したがって、非限定的例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む」などのオープンエンド用語と共に使用される場合、一実施形態では、BのないA(任意選択で、B以外の要素を含む);別の実施形態では、AのないB(任意選択で、A以外の要素を含む);さらに別の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択で、その他の要素を含む);などを意味することができる。

本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、「または(or)」は、上記で定義の「および/または」と同じを意味するものと理解されるべきである。例えば、リスト中の項目を分離する場合、「または(or)」または「および/または」は、包括的であると解釈されるべきである、すなわち、少なくとも1つの数の要素またはリストの要素を含むと解釈されるべきであるが、また2つ以上の数の要素またはリストの要素、および任意選択で、追加の非リスト項目を含むと解釈されるべきである。明確に相反して示された用語に限り、例えば、「ただ1つの」または「正確に1つの」、または特許請求の範囲で使用される場合の「からなる(consisting of)」は、要素のいくつかまたはリストの内の正確に1つを含むこと意味することになる。一般に、本明細書で使用される場合、用語の「または(or)」は、「どちらか」、「〜の1つ」、「〜の1つのみ」、または「正確に1つの」などの排他的用語が先行する場合、排他的選択肢(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すとのみ解釈されるものとする。特許請求の範囲で使われる場合、「本質的になる」は、特許法の分野で使用されるその通常の意味を有するものとする。

本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、1つまたはそれを超える要素のリストに関連して、語句の「少なくとも1つの」は、要素のリスト中のいずれか1つまたはそれを超える要素から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的にリストされた各要素および全要素の少なくとも1つを必ずしも含むとは限らず、要素のリスト中の要素の任意の組み合わせを排除しないと理解されるべきである。この定義はまた、語句の「少なくとも1つの」が指す要素リスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、これらの具体的に特定された要素に関連するまたは関連しないに関わらず、任意選択で存在してもよいことを許容する。したがって、非限定的例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同じ意味で、「AまたはBの少なくとも1つ」、または同じ意味で、「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つの、任意選択で、2つ以上のAを含みBが存在しない(および任意選択でB以外の要素を含む)を意味し;別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択で2つ以上のBを含みAが存在しない(および任意選択でA以外の要素を含む);さらに別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択で2つ以上の、Aを含み、および少なくとも1つの、任意選択で、2つ以上のB(および任意選択でその他の要素を含む)を含む;などを意味することができる。

特許請求の範囲ならびに上記明細書では、全ての移行句、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「保有する(carrying)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(involving)」、「保持する(holding)」などは、オープンエンドである、すなわち、含むがそれに限定されないを意味する、と理解されるべきである。米国特許庁特許審査手続マニュアル第2111.03に記載のように、移行句「からなる(consisting of)」および「から本質的になる(consisting essentially of)」のみをそれぞれ制限的または半制限的移行句とする。

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