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Method for continuously regenerating sulfuric acid containing organic matter

阅读:946发布:2023-12-29

专利汇可以提供Method for continuously regenerating sulfuric acid containing organic matter专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for continuously regenerating waste sulfuric acid containing organic matter generated during production of an aromatic hydrocarbon-formaldehyde resin, characterized in that colorless regenerated sulfuric acid is obtained by continuously reducing a CODvalue through hydrogen peroxide treatment and continuously concentrating it so that no hydrogen peroxide remains, and the obtained regenerated sulfuric acid is reused as a catalyst for producing aromatic hydrocarbon-formaldehyde resin or utilized for drainage neutralization.SOLUTION: Waste sulfuric acid containing organic matter generated during production of the aromatic hydrocarbon-formaldehyde resin is added with hydrogen peroxide by two to ten times moles that of remaining formaldehyde. The resulting material is reaction treated at 105 to 115°C and under pressure of 710 mmHg to atmospheric pressure while continuously distilling low boiling point components away. Thereafter, the resultant material is concentrated at 150 to 190°C and under pressure of 150 mmHg to atmospheric pressure.,下面是Method for continuously regenerating sulfuric acid containing organic matter专利的具体信息内容。

  • 芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸中の有機物を分解し、硫酸を再生する方法であって、以下[工程I]および[工程II]からなることを特徴とする廃硫酸再生方法。
    [工程I]
    仕込み廃硫酸に含有されるホルムアルデヒドに対し、2〜10倍モルの過酸化水素を添加して、105〜115℃かつ710mmHg〜大気圧で反応させると同時に、低沸点成分を留去する。
    [工程II]
    工程Iで得られた反応液を150〜190℃かつ150mmHg〜大気圧に加熱して低沸点成分を留去し濃縮すると同時に、反応液内の有機物を分解除去し、過酸化水素を分解する。
  • 工程Iで、仕込み廃硫酸に対して0.01〜0.36質量倍の低沸点成分を留去する請求項1記載の廃硫酸再生方法。
  • 工程IIで、仕込み廃硫酸に対して0.25〜0.56質量倍の低沸点成分を留去する請求項1〜2記載の廃硫酸再生方法。
  • 工程Iにおいて過酸化水素を10〜360分かけて連続的または間欠的に添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
  • 工程Iにおいて過酸化水素が水溶液で、過酸化水素の濃度が30〜60%である請求項1〜4のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
  • 芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂の原料である芳香族炭化水素が炭素数7〜12である請求項1〜5のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
  • 芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂の原料である芳香族炭化水素が、o−キシレン、m-キシレン、p−キシレンおよびメシチレンから選ばれる少なくとも一つである請求項1〜6のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
  • 芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂の原料であるホルムアルデヒドが、ホルマリン由来である請求項1〜7のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
  • 说明书全文

    本発明は芳香族炭化素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する有機物含有廃硫酸を、過酸化水素を利用して連続的に再生する方法に関する。

    従来より、芳香族炭化水素とホルムアルデヒドを硫酸触媒下で反応させて、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造することが実施されているが、製造する際に発生する廃硫酸中には、硫酸分の他にホルムアルデヒドや微量の樹脂成分といった有機物が残留している。
    また、ホルムアルデヒド源としてホルマリンを使用した場合にはメタノールも残留している。 そのためこの廃硫酸は、硫酸酸性下での過マンガン酸カリウムCOD測定法(工場排水試験法JIS K 0102 17)(以下でCOD Mnと称す)でのCOD Mn値が高く、これらの有機物を処理することなく芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造に再使用した場合は、樹脂が着色したり、品質の低下を招くことが分っている。

    また、この有機物が残留した廃硫酸は反応における生成水やホルムアルデヒド源としてホルマリンを使用した場合に含まれる水分により硫酸濃度が低下しており、単純な濃縮では白濁や着色をしてしまうため、このまま芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造に再使用した場合はやはり樹脂が着色したり、品質の低下を招いてしまう。

    したがって、廃硫酸を芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造反応の触媒として循環利用することはコスト面及び樹脂品質において不利である。 そのため、酸化剤を用いて有機物を分解し、適度なpHに調整後に酸化剤を分解剤で処理して放流する方法や、適度なpHに調整後、大希釈して活性汚泥処理するか焼却処分する方法をとっているのが現状である。

    また、この廃硫酸には前述のようにホルムアルデヒドが含まれる。 したがって、そのまま排水のpH調整に使用することは、活性汚泥の活性低下につながる。

    同様に、この廃硫酸もしくは再生硫酸に過酸化水素などの酸化剤が混入または残存している場合、排水のpH調整にそのまま使用すると活性汚泥の著しい活性低下につながる。 また、これを芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造の触媒として再使用すると、樹脂の収率や品質の低下を招く。

    一方で、廃硫酸を冷却器付きで還流反応にて過酸化水素処理した後、濃縮した再生硫酸を得て、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造の反応触媒として再使用する芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造廃液の有効利用法はすでに公知である。 (特許文献1参照)。

    しかしながら、特許文献1の方法で廃硫酸処理を実施すると処理工程数が煩雑となるばかりでなく、設備規模に対する時間当たりの処理量は著しく悪い。

    また、特許文献1の方法では、メタノール濃度が1.5質量%を超えるような高濃度の場合はたとえ過酸化水素濃度を高くしたとしても有機物、特にメタノールの分解処理が不十分となり、経済的に不利であるばかりでなく、COD Mn値が高く着色した再生硫酸となる。

    また、濃縮の際に留去した水側にも硫酸が含まれるため、これを排水処理する設備にも耐酸性能や中和の必要があり、経済性に劣る。

    さらに、濃縮の際に留去した水側には過酸化水素も残留するため、これを活性汚泥に排水する場合には、活性汚泥中のバクテリアが死滅し、活性汚泥の排水処理速度低下等の悪影響が認められた。

    もう一方で、廃硫酸に含有される有機物を紫外線または酸化剤もしくはその両方を用いて分解したのち、濃縮蒸留して高純度の硫酸を得る再生装置は公知である。 (特許文献2参照)。

    しかし、特許文献2の方法では硫酸そのものを留去させるため、膨大なエネルギーが必要となることから経済的ではない。

    また、特許文献2の装置を芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸の処理に適用しようとすると、この廃硫酸は低濃度であるため工業的に使用される殆どの金属を腐食することから設備設計が非常に困難であるだけでなく、莫大な費用がかかり経済的に不利である。

    さらに、特許文献2では濃縮蒸留以外の条件が示されていないが、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸の処理に適用しようとすると、これに含有する有機物、特にメタノールを酸化剤のみですべて分解しようとする場合においては、常温では分解速度が遅く、たとえ熱をかけたとしても大量の酸化剤と長い処理時間が必要となり経済的に不利である。

    また、特許文献2では分解・濃縮・蒸留において異なる装置を利用しているため、比較的大きな設備となってしまう。

    また、特許文献2の有機物分解方法を芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸の処理に適用しようとすると、メタノールの分解は進むが含有する樹脂分の分解が不十分となり再生硫酸が着色することがある。

    特開昭54−10397号公報

    特開平6−127908号公報

    本発明は、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸の再生において、以下(1)〜(5)を可能とする再生方法を提供することである。
    (1)再生硫酸中のCOD Mn値が効率的に低下(2)再生硫酸の着色が少ない(ハーゼン数100以下)
    (3)再生硫酸での過酸化水素が非残留(4)再生硫酸を、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造の触媒として再使用(5)排水中和への利用

    本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、この廃硫酸の再生方法において、廃硫酸を特定の条件を満たす連続過酸化水素処理工程及び連続濃縮工程を行うことによって、上記課題を解決できることを見出して、本発明に至った。

    即ち、本発明は、以下(1)〜(8)記載の廃硫酸の再生方法に関するものである。
    (1)
    芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸中の有機物を分解し、硫酸を再生する方法であって、以下[工程I]および[工程II]からなることを特徴とする廃硫酸再生方法。
    [工程I]
    仕込み廃硫酸に含有されるホルムアルデヒドに対し、2〜10倍モルの過酸化水素を添加して、105〜115℃かつ710mmHg〜大気圧で反応させると同時に、低沸点成分を留去する。
    [工程II]
    工程Iで得られた反応液を150〜190℃かつ150mmHg〜大気圧に加熱して低沸点成分を留去し濃縮すると同時に、反応液内の有機物を分解除去し、過酸化水素を分解する。
    (2)
    工程Iで、仕込み廃硫酸に対して0.01〜0.36質量倍の低沸点成分を留去する(1)記載の廃硫酸再生方法。
    (3)
    工程IIで、仕込み廃硫酸に対して0.25〜0.56質量倍の低沸点成分を留去する(1)〜(2)記載の廃硫酸再生方法。
    (4)工程Iにおいて過酸化水素を10〜360分かけて連続的または間欠的に添加することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
    (5)工程Iにおいて過酸化水素が水溶液で、過酸化水素の濃度が30〜60%である(1)〜(4)のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
    (6)芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂の原料である芳香族炭化水素が炭素数7〜12である(1)〜(5)のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
    (7)芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂の原料である芳香族炭化水素が、o−キシレン、m-キシレン、p−キシレンおよびメシチレンから選ばれる少なくとも一つである(1)〜(6)のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。
    (8)芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂の原料であるホルムアルデヒドが、ホルマリン由来である(1)〜(7)のいずれかに記載の廃硫酸再生方法。

    本発明によれば、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸の再生において、以下(1)〜(5)が可能となる。
    (1)再生硫酸中のCOD Mn値が効率的に低下(2)再生硫酸の着色が少ない(ハーゼン数100以下)
    (3)再生硫酸での過酸化水素が非残留(4)再生硫酸を、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造の触媒として再使用(5)排水中和への利用

    以下、本発明を詳細に説明する。
    本発明で用いる廃硫酸は芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を硫酸触媒下で製造する際に発生する廃硫酸が好適に用いられる。
    通常、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する場合、目的とする樹脂組成に合わせて原料のモル比および触媒濃度を変化させる。 そのため、結果的に発生する廃硫酸組成は異なる。
    本発明に用いられる廃硫酸は、ホルムアルデヒド/芳香族炭化水素のモル比を0.1〜5.0とし、ホルムアルデヒドを含む水層部分の硫酸濃度(以下で単に硫酸濃度と表わすことがある)を20〜30質量%となるようにして、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造した際に発生する。
    この廃硫酸は有機物を含む硫酸水溶液で、硫酸を30〜38質量%含んでおり、有機物の含有量はホルムアルデヒドを0.3〜1.0質量%、メタノールを1.0〜5.0質量%、ギ酸を0.3〜1.0質量%、ギ酸メチルを0.05〜0.50質量%、芳香族炭化水素およびその樹脂分を0.01〜0.1質量%である。 また残りの成分は水であり、この廃硫酸のCOD Mn値は10,000〜50,000ppmである。

    過酸化水素処理[工程I]
    廃硫酸は過酸化水素を利用して含有する有機物を連続的かつ経済的に処理する。 この工程Iにより廃硫酸に含まれるホルムアルデヒドおよび樹脂分は完全に酸化分解される。
    過酸化水素源としては市販されている過酸化水素水をそのまま用いれば良いが、好ましくは30〜60質量%のものが用いられ、さらに好ましくは35〜45質量%のものが用いられる。 過酸化水素の添加量は廃硫酸の含有する残存ホルムアルデヒド量の2〜10倍モル、好ましくは3〜5倍モルである。 過酸化水素の添加量が少ないと得られる再生硫酸が着色したり、COD Mn値の高いものとなり、逆に過酸化水素の添加量が多いとコスト面で不利となる。

    工程Iに用いる装置としては耐酸性能が求められるが、加熱機能を有する攪拌槽もしくは循環装置、連続定量供給装置および熱交換器が挙げられる。 また反応によるオフガス中に同伴される水分および微量の有機分を捕集するために、スクラバーの使用も行われるが、本発明は、還流反応ではないので還流冷却器は使用しない。
    また、撹拌槽での攪拌は、(1)プロペラ型、半月型、アンカー型またはタービン型等の撹拌翼(2)水流による循環などが挙げられる。 攪拌翼を用いた場合には、十分に接触混合が可能であれば特に限定されないが、回転数100〜600rpmが好ましい。

    工程Iの温度および圧は、105〜115℃かつ710mmHg〜大気圧で行う。 好ましくは、105〜115℃かつ730mmHg〜大気圧。 より好ましくは、105〜115℃かつ大気圧であり、さらに好ましくは107〜112℃かつ大気圧である。
    温度および圧力が105〜115℃かつ710mmHg〜大気圧であれば、以下(1)および(2)の利点がある。
    (1)廃硫酸に含まれるホルムアルデヒドおよび樹脂分の酸化分解速度が十分であり、経済性に耐え、最終的に得られる副生希硫酸はCOD Mnの低いものとなる。
    (2)過酸化水素が自己分解で無駄に消費されコスト高となることがなく、また、廃硫酸に含まれる樹脂分の酸化分解が進み着色を抑制した再生硫酸が得られる。
    また、圧力が大気圧であれば、特別な設備が不要であり、より好ましい。

    工程Iの処理時間は、連続で処理する場合において滞留時間にして0.5〜6時間、好ましくは1〜4時間、さらに好ましくは2.5〜3.5時間である。 処理時間が短いと着色した再生硫酸となることがあり、長いと効率が悪く経済的に不利である。

    工程Iでは低沸点成分を留出させる。 ここで留出する低沸点成分は、メタノール、ギ酸メチル、ギ酸および水等、並びに反応で発生した一酸化炭素、二酸化炭素、酸素および水素等である。
    低沸点成分を留出させながら反応を行うことで、過酸化水素処理が還流反応で行われる場合と比較して、熱効率が経済的なだけでなく、含有する有機物のうち特にメタノールを効率的に除去できて最終的なCOD Mn値の低減に寄与する。
    この時、ガスを通気しても良いしそのままでも良く、総ガス通気量は特に規定されないが温度および圧力を維持できる程度で通気する方が好ましい。 通気する場合のガスとしては、例えば、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等が挙げられるが、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素であり、さらに好ましくは窒素である。
    本発明に用いる廃硫酸を上記の温度条件で処理することで、低沸点成分は、仕込んだ廃硫酸に対し0.01〜0.36倍の質量が留去される。

    もし、工程Iで冷却器を用いて蒸発した低沸点成分を釜に戻す還流反応を行うと、熱量が無駄になるだけでなく、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を製造する際に発生する廃硫酸に含まれる水よりも沸点の低いメタノールやギ酸メチル、またギ酸が効率よく除去できず、過酸化水素の不足により着色した再生硫酸となる。
    また、特にメタノールの除去不足により、COD Mnの高い再生硫酸となってしまう。

    工程Iの結果、工程I後の廃硫酸中に残留するメタノール濃度は1.0質量%未満となることが重要で、本発明の方法によれば最終的に着色が無くCOD Mn 1500ppm以下を達成できる。

    同時に工程I後の廃硫酸中に残留する過酸化水素濃度は2500〜15000ppmであることが好ましく、さらに好ましくは5000〜10000ppmである。 5000ppm以上であれば濃縮後に着色した再生硫酸となることはなく、10000ppm以下であれば経済的に不利となることがない。
    本発明の方法によれば最終的に着色が無くCOD Mn 1500ppm以下を達成できる。

    濃縮[工程II]
    工程Iの次に、大気圧または減圧下で濃縮[工程II]する。
    大気圧で濃縮する場合、ガスを通気しても良いしそのままでも良いが、ガス通気した方が好ましい。 総ガス通気量は特に規定されないが、加熱温度は過酸化水素の分解温度(150℃)以上190℃以下で行うことが好ましい。
    150℃未満だと再生硫酸中に過酸化水素が残留する。 また、190℃より高いと硫酸が留出するため設備保全等の面で好ましくない。
    通気する場合のガスとしては、例えば、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等が挙げられるが、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素であり、さらに好ましくは窒素である。

    大気圧下で濃縮する場合に用いる装置としては耐酸性能が求められ、加熱機能を有する攪拌槽もしくは循環装置、連続定量供給装置、蒸留装置および熱交換器が挙げられる。 また濃縮で出たオフガス中に同伴される水分および微量の有機分を捕集するために、スクラバーの使用も行われる。
    また、撹拌槽での攪拌は、(1)プロペラ型、半月型、アンカー型またはタービン型等の撹拌翼(2)水流による循環などが挙げられる。 攪拌翼を用いた場合には、十分に接触混合が可能であれば特に限定されないが、回転数100〜600rpmが好ましい。

    減圧で濃縮する場合、温度および圧力は、150〜190℃かつ150mmHg以上〜大気圧未満とし、濃縮中に硫酸が留出しないように加熱を通じて、硫酸の蒸気圧を超えないように調整するのが好ましい。
    上記範囲で温度および圧力を調整することにより、再生硫酸中の過酸化水素残留がなく、また留出側への過酸化水素留出もない。
    また、留出側への硫酸留出もなく、収率や設備保全の面で好ましい。
    この時、ガスを通気しても良いしそのままでも良いが、ガス通気した方が好ましい。 総ガス通気量は特に規定されないが、温度および圧力を維持できる程度が適当である。 通気する場合のガスとしては、例えば、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等が挙げられるが、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素であり、さらに好ましくは窒素である。

    減圧で濃縮する場合に用いる装置としては耐酸性能が求められ、減圧機能および加熱機能を有する攪拌槽もしくは循環装置、連続定量供給装置、蒸留装置および熱交換機が挙げられる。
    減圧にする方法に特に制限はなく、真空ポンプでもエゼクターでも良い。 また濃縮で出たオフガス中に同伴される水分および微量の有機分を捕集するために、スクラバーの使用も行われる。
    また、撹拌槽での攪拌は、(1)プロペラ型、半月型、アンカー型またはタービン型等の撹拌翼(2)水流による循環などが挙げられる。 攪拌翼を用いた場合には、十分に接触混合が可能であれば特に限定されないが、回転数100〜600rpmが好ましい。

    工程IIにおいて、工程I後の廃硫酸を上記の条件で処理することで、残存していた有機物は分解除去される。
    また、メタノール、ギ酸メチル、ギ酸および水等、並びに反応で発生した一酸化炭素、二酸化炭素、酸素および水素等の低沸点成分は留去もされる 工程I後の廃硫酸に残存していた低沸点成分は仕込んだ廃硫酸の0.25〜0.56倍の質量で留去される。 また、過酸化水素は完全に分解する。

    上記条件において、廃硫酸を過酸化水素処理した後に濃縮した結果、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素は検出されず、COD Mn 1500ppm以下でハーゼン数5〜100の再生硫酸を得ることができる。 また、その濃度は63質量%以上80質量%未満となる。

    以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。 下記の例において「%」および「部」は特にことわらない限り、「質量%」および「質量部」を各々意味する。
    分析方法は、次の条件に従った。
    <硫酸濃度>
    1N-NaOH水溶液による中和滴定により求めた。 指示薬にはチモールフタレイン溶液を使用した。
    <残留ホルムアルデヒド濃度>
    アセチルアセトン法による発色を、分光光度計(日立社製)を使用して、420nmにおける吸収を測定して求めた。
    <残留メタノール濃度>
    パックドカラム(充填剤:ジーエルサイエンス社Porapak Q相当)を使用して、内部標準法で分析を行った。 内部標準にはエタノールを使用した。
    <残留過酸化水素濃度>
    過酸化水素濃度試験紙(菱江化学社製)を使用して求めた。

    <参考例1>廃硫酸を得る方法の実例 キシレン250g、40%ホルマリン354gおよび98%濃硫酸129gを反応器に仕込み、100℃にて6時間反応させた後、反応液を静置して樹脂層1と水層1に分液した。
    この水層1全量387gおよびキシレン250gを反応器に仕込み、6時間反応させた後、反応液を静置して樹脂層2と水層2に分液した。
    ここで得られた水層2の品質は、硫酸35%、ホルムアルデヒド0.7%、メタノール2.5%、ギ酸0.6%、ギ酸メチル0.12%、芳香族炭化水素およびその樹脂分0.04%、残りは水であり、COD Mn値35000ppmであった。 この水層2を芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を硫酸触媒下で製造した際に生ずる廃硫酸として本発明に用いた。
    なお、上記、何れの反応においても反応器には攪拌機、冷却器および温度計を取り付けた同様のものを利用した。

    <実施例1>
    [工程I]
    1Lの過酸化水素処理攪拌槽に廃硫酸500gおよび45%過酸化水素水27.8g(廃硫酸が含有する残存ホルムアルデヒド量の3倍モル)を入れ、250rpmで撹拌しながら110℃に加熱した。 この際、装置には冷却器を設置せずに大気圧下で低沸点成分を留出(以下で全留出反応と称すことがある)させた。 この際、通気ガスとして窒素を毎時40立方センチメートルで通気した。
    攪拌槽を110℃に保持し、滞留時間が3時間となるように廃硫酸を毎時500gずつ、および45%過酸化水素水を毎時27.8gずつ連続的に仕込み、液面レベルが変化しないように連続的に抜きながら工程Iを行った。 この際も、通気ガスとして窒素を毎時40立方センチメートルで通気した。
    上記の工程Iにより、過酸化水素処理された無色透明の処理済み硫酸3600gを得た。 処理済み硫酸中の各成分濃度は、硫酸37%、ホルムアルデヒド非検出、メタノール0.8%、ギ酸0.4%、ギ酸メチル0.1%、芳香族炭化水素およびその樹脂分は非検出、過酸化水素6000ppmで残りは水であった。 また、COD Mn値15000ppm、ハーゼン数15であった。
    [工程II] 大気圧下での濃縮 工程Iの処理済み硫酸1200gを1L攪拌槽に仕込み、250rpmで撹拌しながら170℃に加熱した。 この際、通気ガスとして窒素を毎時40立方センチメートルで通気し、装置には冷却器を設置せずに大気圧下で低沸点成分を留出させた。
    攪拌槽を170℃に保持し、更に滞留時間が3時間となるように毎時400gずつ連続的に仕込み、液面レベルが変化しないように連続的に抜きながら大気圧下で工程IIを行った。 この際も、通気ガスとして窒素を毎時40立方センチメートルで通気した。
    上記操作により、無色透明の再生硫酸を1200g得た。 再生硫酸中の各成分濃度は、硫酸70%、メタノール0.06%、ギ酸0.0%、ギ酸メチル0.0%、残りは水で、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素は非検出であった。 また、COD Mn値700ppm、ハーゼン数は20であった。 この時、留去された水中から過酸化水素および硫酸は非検出であった。

    <実施例2>工程IIが減圧濃縮の例
    実施例1の工程IIでの処理温度を150℃とし圧力を400mmHgとした以外は、実施例1と同様の条件で工程IIを行った。
    その結果、無色透明の再生硫酸を1200g得た。 再生硫酸中の各成分濃度は、硫酸70%、メタノール0.05%、ギ酸0.0%、ギ酸メチル0.0%、残りは水で、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素は非検出であった。 またCOD Mn値650ppm、ハーゼン数25であった。 この時、留去された水中から過酸化水素および硫酸は非検出であった。

    <実施例3>工程Iで温度が高い 実施例1の工程Iの温度を115℃にした以外は、実施例1と同様にした結果、硫酸濃度70%、メタノール濃度0.08%、ギ酸濃度0.0%、ギ酸メチル濃度0.1%、残りは水で、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素は非検出であった。 COD Mn値1350ppm、ハーゼン数100で着色少ない、COD Mn値が効率的に低下した再生硫酸が得られた。 また、留去された水中から過酸化水素および硫酸は非検出であった。
    なお、工程I後の処理済み硫酸中の過酸化水素は3000ppmであった。

    <実施例4>工程I後の過酸化水素含有量の効果確認 実施例3の工程Iの結果で得られた処理液に45%過酸化水素水を添加し、過酸化水素濃度が5000ppmとなったものを実施例1の工程IIにより濃縮した結果、得られた再生硫酸は、硫酸70%、メタノール濃度が0.06%であり、COD Mn値900ppm、ハーゼン数50で、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素が非検出であった。
    また、留去された水中から過酸化水素および硫酸は非検出であった。

    <比較例1>工程Iが還流反応 実施例1の工程Iの反応条件のうち、装置に冷却器を設置して還流反応とした以外は、実施例1と同様にした結果、工程I後のメタノール濃度は1.6%となり、その後の工程IIにより得られた再生硫酸のメタノール濃度は0.3%であり、COD Mn値は3500ppmと高くなった。

    <比較例2>工程Iで反応温度が低い場合 実施例1の工程Iの反応温度を95℃とした以外は、実施例1と同様にした結果、工程I後のメタノール濃度は2.1%となり、その後の工程IIにより得られた再生硫酸のメタノール濃度は0.4%であり、COD Mn値は4500ppmと高くなった。

    <比較例3>メタノール除去が不十分の場合 実施例1の工程Iの結果で得られた処理液にメタノールを添加し、メタノール濃度が1.2%となったものを実施例1の工程II方法により濃縮した結果、得られた再生硫酸のメタノール濃度は0.2%であり、COD Mn値は2500ppmと高くなった。

    <比較例4>過酸化水素が少ない場合
    実施例1の工程Iにおいて過酸化水素水添加量を毎時8.8g(廃硫酸が含有する残存ホルムアルデヒド量の1倍モル)とした以外は、実施例1と同様にした結果、工程I後の処理済み硫酸中の過酸化水素は500ppmであって、工程II後はハーゼン数300と明らかに着色した。

    <比較例5>工程Iの温度上限外 実施例1の工程Iの温度を125℃にした以外は、実施例1と同様にした結果、ハーゼン数250と明らかな着色が見られた。 なお、工程I後の処理済み硫酸中の過酸化水素は1000ppmであった。

    <比較例6>工程IIの温度上限外 実施例1の工程IIの温度を215℃にした以外は、実施例1と同様にした結果、硫酸濃度は81%となった。 この時の留出には硫酸が確認され、再生硫酸収率の悪化が認められた。

    <比較例7>工程IIの圧力下限外 実施例2において、工程IIの圧力を50mmHgにした以外は、実施例2と同様にした結果、硫酸濃度は85%となった。 この時の留出には硫酸および過酸化水素が確認され、再生硫酸収率が悪化し、排水処理に不都合が生じた。

    <比較例8>工程IIの温度下限外 実施例2において、工程IIの温度を142℃、圧力を300mmHgにした以外は、実施例2と同様にした結果、硫酸濃度は70%となった。 この時の留出には過酸化水素が確認され、排水処理に不都合が生じた。

    <参考例2>通常の樹脂合成 キシレン250g、40%ホルマリン354gおよび98%濃硫酸129gを、攪拌機、冷却器および温度計を取り付けた反応器に仕込み、100℃にて6時間反応させた後、反応液を静置して樹脂層と水層に分液した。 この樹脂層を数回水洗し、水蒸気蒸留を1時間実施した後、120℃、50mmHgにおいて1時間減圧蒸留を行い、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂を得た。
    得られたキシレン−ホルムアルデヒド樹脂は収量325g(対キシレン収率130%)、粘度350mPa・s(at 20℃)の淡黄色流動性液体であった。

    <実施例5>再生希硫酸利用による樹脂合成 キシレン250g、40%ホルマリン354gおよび98%濃硫酸62gと実施例1で得られた70%再生硫酸111gを反応器に仕込み、参考例2と同様の操作を行った。
    得られたキシレン−ホルムアルデヒド樹脂は収量319g(対キシレン収率128%)、粘度325mPa・s(at 20℃)の淡黄色流動性液体であり、参考例2で得られたものとほとんど異ならない性状であった。

    本発明により得られた再生硫酸は、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素ならびに微量の樹脂も含まずCOD Mn値も低いため、排水中和に使用しても環境への影響が小さく、活性汚泥の活性低下が無いという大きなメリットが得られる。 また、着色が無いため、樹脂製造に再利用しても樹脂品質に悪影響が無い。

    本発明によれば、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を硫酸触媒下で反応した際に生じる、有機物を含有した廃硫酸からCOD Mn 1500ppm以下でハーゼン数100以下の着色の少ない再生硫酸を得て、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂製造の触媒として再使用することや、排水中和に利用することができる。

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