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燃料集合体及び原子炉の炉心

阅读:297发布:2020-05-08

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燃料物質及び可燃性毒物を含有する第1燃料棒と前記核燃料物質を含有して前記可燃性毒物を含有しない第2燃料棒をチャンネルボックス内に束ねて収容する燃料集合体であって、 前記第1燃料棒及び前記第2燃料棒は、それぞれの燃料有効部の上端部に、前記核燃料物質を含有して前記可燃性毒物を含有しない燃料有効部上端領域を形成しており、 前記第1燃料棒及び前記第2燃料棒のそれぞれにおいて、前記燃料有効部上端領域が前記燃料有効部の上端から下方に向かって形成され、 前記燃料有効部の軸方向長さに対する前記燃料有効部上端領域の軸方向長さの割合が0.16以上0.21以下の範囲にあり、 前記第1燃料棒及び前記第2燃料棒のそれぞれの前記燃料有効部上端領域の下端から上端に亘って存在する前記核燃料物質は濃縮された核燃料物質であり、前記それぞれの燃料有効部上端領域の平均濃縮度が2.0wt%以上2.5wt%以下の範囲にあることを特徴とする燃料集合体。前記第1燃料棒の前記燃料有効部上端領域の軸方向の長さは、前記第2燃料棒の前記燃料有効部上端領域の軸方向の長さに等しい請求項1に記載の燃料集合体。前記燃料有効部の軸方向全長を24ノードに分割としたとき、前記第1燃料棒の前記燃料有効部上端領域及び前記第2燃料棒の前記燃料有効部上端領域のそれぞれの軸方向長さは、4ノード以上5ノード以下である請求項2に記載の燃料集合体。ウォーターロッドを備え、 前記第2燃料棒の一部は、前記燃料有効部の軸方向長さが短い部分長燃料棒であり、 前記部分長燃料棒は、前記燃料集合体の平断面内において最外周及び/又はウォーターロッドに隣接して配される請求項3に記載の燃料集合体。前記第1燃料棒の前記燃料有効部上端領域及び前記第2燃料棒の前記燃料有効部上端領域を除いた、前記第1燃料棒及び前記第2燃料棒の前記燃料有効部には、高濃縮度燃料が存在する請求項3または4に記載の燃料集合体。前記高濃縮度燃料の平均濃縮度が、3.90wt%及び4.90wt%のいずれかである請求項5に記載の燃料集合体。前記第1燃料棒の前記燃料有効部上端領域及び前記第2燃料棒の前記燃料有効部上端領域は、前記燃料有効部の上端に向かうほど平均濃縮度が低い請求項3に記載の燃料集合体。前記第1燃料棒の前記燃料有効部上端領域及び前記第2燃料棒の前記燃料有効部上端領域のそれぞれの平均濃縮度は、前記第1燃料棒の前記燃料有効部上端領域及び前記第2燃料棒の前記燃料有効部上端領域を除いた、前記第1燃料棒及び前記第2燃料棒のそれぞれの前記燃料有効部の平均濃縮度よりも低い請求項3または4に記載の燃料集合体。複数体の燃料集合体が装荷される原子炉の炉心であって、 前記燃料集合体は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の燃料集合体であることを特徴とする原子炉の炉心。

说明书全文

本発明は、燃料集合体及び原子炉の炉心に係り、特に、沸騰型原子炉に適用するのに好適な燃料集合体及び原子炉の炉心に関する。

沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor:BWR)は、原子炉圧容器内に設けられた炉心に複数の燃料集合体を装荷している。これらの燃料集合体は、ウランを含む核燃料物質で製造された複数の燃料ペレットを充填した複数の燃料棒、これらの燃料棒の下端を支持する下部タイプレート、燃料棒の上端部を保持する上部タイプレート、及び上部タイプレートに取り付けられて下部タイプレートに向かって延伸する横断面(水平断面)正方形の筒であるチャンネルボックスを有している。複数の燃料棒は、相互の間隔を所定幅に保持する燃料スペーサによって束ねられてチャンネルボックス内に配される。 燃料の経済性を向上するため、単位重量当たりの核分裂性物質から発生するエネルギーを増大させる高燃焼度化炉心の開発が進んでいる。近年の原子炉用燃料集合体は、その上下端部に天然ウランブランケットを有している。天然ウランブランケットを設けることで、上下方向への中性子の漏れを抑え、中性子経済性の向上を図っている。

天然ウランブランケットを用いる場合の課題として、上下端部に天然ウラン燃料を設けるため、上下端部の出力が低下し軸方向出力ピーキングが増加すること、また、使用できる燃料の平均濃縮度に上限があるため、天然ウラン領域を設ける分、燃料集合体の平均濃縮度を上げることができないことが挙げられる。

この課題を解決するため、例えば、特許文献1に示す技術が提案されている。特許文献1では、燃料集合体において、可燃性毒物を含まない領域を、燃料有効部の上端及び下端側のなくとも一方に有し、上端から燃料有効長の1/24の領域での平均濃縮度を2.10wt%とする構成が記載されている。また、燃料有効長さに占めるガドリニアを含まない領域の長さの割合を2/24とすること、及び部分長燃料棒を、最外周を除く外周部及びウォーターロッドに隣接するよう配する点が記載されている。これにより燃料経済性の向上を図るものである。 また、高燃焼度化に伴って燃料集合体の平均濃縮度は大きくなる。燃料集合体の平均濃縮度が大きくなると、ボイド係数の絶対値が増加する(大きくなる)。ボイド係数の絶対値を減少させるため、燃料集合体の水対ウラン体積比を大きくすることが考えられる。例えば、特許文献2では、10行10列の正方格子配列の燃料集合体内に、ウォーターロッドを4本以上16本以下配し、燃料有効長の上部1/12〜2/12の領域に、他の領域よりも低濃縮度の燃料を配する。そして、このように4本以上16本以下のウォータ—ロッド及び細径燃料棒を配することにより、水対ウラン比が体積比で3.0以上とし、高濃縮度化によるボイド係数の絶対値の増加を抑制可能とするものである。

特許第3262022号公報

特開昭60−205281号公報

特許文献1の構成では、可能な限り燃料集合体の平均濃縮度を高めることで、燃料集合体を高燃焼度化している。しかしながら、高濃縮度化に伴って絶対値が増加する炉心のボイド係数に関しては何ら考慮されていない。 また、特許文献2の構成では、水対ウラン体積比を3.0以上とするため燃料棒径を細くする必要があり、燃料装荷量の低減を招き燃料経済性が低下する。 発明の目的は、所望の燃料装荷量を維持しつつ、ボイド係数の絶対値の増加を抑制できる燃料集合体及び原子炉の炉心を提供することにある

上記課題を解決するため、本発明の燃料集合体は、核燃料物質及び可燃性毒物を含有する第1燃料棒と核燃料物質を含有して可燃性毒物を含有しない第2燃料棒をチャンネルボックス内に束ねて収容する燃料集合体であって、第1燃料棒及び第2燃料棒は、それぞれの燃料有効部の上端部に、核燃料物質を含有して可燃性毒物を含有しない燃料有効部上端領域を形成しており第1燃料棒及び第2燃料棒のそれぞれにおいて、燃料有効部上端領域が燃料有効部の上端から下方に向かって形成され、燃料有効部の軸方向長さに対する燃料有効部上端領域の軸方向長さの割合が0.16以上0.21以下の範囲にあり、第1燃料棒及び第2燃料棒のそれぞれの燃料有効部上端領域の下端から上端に亘って存在する核燃料物質は濃縮された核燃料物質であり、それぞれの燃料有効部上端領域の平均濃縮度が2.0wt%以上2.5wt%以下の範囲にあることを特徴とする。 また、本発明の炉心は、複数体の燃料集合体が装荷される原子炉の炉心であって、その燃料集合体は、核燃料物質及び可燃性毒物を含有する第1燃料棒と核燃料物質を含有して可燃性毒物を含有しない第2燃料棒をチャンネルボックス内に束ねて収容し、第1燃料棒及び第2燃料棒は、それぞれの燃料有効部の上端部に、核燃料物質を含有して可燃性毒物を含有しない燃料有効部上端領域を形成しており第1燃料棒及び第2燃料棒のそれぞれにおいて、燃料有効部上端領域が燃料有効部の上端から下方に向かって形成され、燃料有効部の軸方向長さに対する燃料有効部上端領域の軸方向長さの割合が0.16以上0.21以下の範囲にあり、第1燃料棒及び第2燃料棒のそれぞれの燃料有効部上端領域の下端から上端に亘って存在する核燃料物質は濃縮された核燃料物質であり、それぞれの燃料有効部上端領域の平均濃縮度が2.0wt%以上2.5wt%以下の範囲にあることを特徴とする。

本発明によれば、所望の燃料装荷量を維持しつつ、ボイド係数の絶対値の増加を抑制できる燃料集合体及び原子炉の炉心を提供することが可能となる。 上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

本発明の一実施例に係る実施例1の燃料集合体の全体概略構成図である。

図1に示す燃料集合体のA−A断面図矢視図(水平断面図)及び各燃料棒の濃縮度を示す図である。

図2に示す燃料集合体を装荷する炉心を備えた改良型沸騰水型原子炉の概略構成図である。

燃料領域上端部領域の4ノードに、天然ウラン燃料、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料、及び高濃縮度燃料をそれぞれ設けた燃料を用いた炉心のボイド係数を示す図である。

燃料領域上端部領域の4ノードに、天然ウラン燃料、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料、高濃縮度燃料をそれぞれ設けた燃料を用いた炉心の軸方向出力分布を示す図である。

可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料領域のノード数とボイド係数の関係を示す図である。

燃料領域上端部領域の4ノードに可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設けた場合における、低濃縮度燃料領域の平均濃縮度とボイド係数の関係を示す図である。

燃料領域上端部領域の4ノードに可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設けた場合における、燃料集合体水平断面の濃縮度と減速材ボイド係数との関係を示す図である。

本発明の他の実施例に係る実施例2の燃料集合体の水平断面図及び各燃料棒の濃縮度を示す図である。

本発明の他の実施例に係る実施例3の燃料集合体の水平断面図及び各燃料棒の濃縮度を示す図である。

本発明者等は鋭意努力の結果、沸騰水型原子炉の燃料集合体のボイド係数の絶対値を減少させるための新たな知見を得た。 沸騰水型原子炉では、炉心に装荷される燃料集合体の上端若しくは下端には天然ウラン燃料領域を設けている。これは、燃料有効部の端部に反応度の低い天然ウラン燃料を設けることで、炉心より漏洩する中性子の量を抑制し中性子経済性を向上させているためである。一般に、濃縮度が大きくなるほどボイド係数の絶対値は増加する傾向を示すことから、濃縮度の低い天然ウラン燃料領域を燃料集合体の上端若しくは下端に設けることで、燃料集合体のボイド係数の絶対値が減少することを期待している。

図4に、燃料領域上端部領域の4ノードに、天然ウラン燃料、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料、及び高濃縮度燃料をそれぞれ設けた燃料を用いた炉心のボイド係数を示す。図4では、横軸に上端部(燃料領域上端部領域の4ノード)に設けた燃料料領域の平均濃縮度(wt%)、縦軸に炉心のボイド係数×10−3(%dk/k/%void)をとり、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料についてはその濃縮度を2.5wt%とし、可燃性毒物を含む高濃縮度燃料についてはその濃縮度を4.6wt%としたときの、平衡炉心のサイクル末期におけるボイド係数の解析値を示している。なお、本明細書において、高濃縮度燃料とは、平均濃縮度が3.0wt%以上の燃料集合体を指すものとする。また、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料については、軸方向ノード、24ノードのうち、燃料領域上端部領域の4ノードを除く他の20ノードについては高濃縮度燃料とした。

図4に示すように、燃料領域上端部領域の4ノードに天然ウラン燃料を設けた燃料では、炉心のボイド係数の絶対値の低減は認められない。すなわち、天然ウラン燃料を燃料領域上端部領域の4ノードに設けてもボイド係数の改善効果(炉心のボイド係数の絶対値の低減効果)は達成できないことが分かる。また、同様に、図4に示すように、燃料領域上端部領域の4ノードに高濃縮度燃料を設けた燃料では、炉心のボイド係数の絶対値の低減は認められない。すなわち、高濃縮度燃料を燃料領域上端部領域の4ノードに設けてもボイド係数の改善効果(炉心のボイド係数の低減効果)は達成できないことが分かる。これに対し、燃料領域上端部領域の4ノードに低濃縮度燃料を設けた燃料では、炉心のボイド係数の絶対値の低減に効果的であることが分かる。

本発明者等は、種々の検討を重ね、炉心のボイド係数の絶対値を低減するための軸方向の燃料構成について明らかにした。図5は、燃料領域上端部領域の4ノードに、天然ウラン燃料、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料、高濃縮度燃料をそれぞれ設けた燃料を用いた炉心の軸方向出力分布を示す図である。図5では横軸に軸方向出力分布を、縦軸に軸方向ノード位置をとり、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料についてはその濃縮度を2.5wt%とし、可燃性毒物を含む高濃縮度燃料についてはその濃縮度を4.6wt%としたときの、平衡炉心のサイクル末期における軸方向出力分布を示している。 図5に示すように、燃料領域上端部領域の4ノードに天然ウラン燃料を設けた燃料では、燃焼を通して反応度が小さいため、平衡炉心サイクル末期では天然ウラン領域の下に設けられている高濃縮度燃料領域の出力が大きくなる特徴を持つ。ボイド率が大きくなるほどボイド係数の絶対値は大きくなる傾向を持つ。天然ウラン燃料を燃料領域上端部領域の4ノードに設けた場合、炉心のボイド係数が改善されないのは、点線Aにて示す領域おいて軸方向出力分布が大きくなる。すなわち、ノード16〜ノード20の位置である上部に設けられた高濃縮度燃料のボイド係数の寄与を大きくしてしまうためである。

燃料領域上端部領域の4ノードに低濃縮度燃料を設けた燃料では、燃焼初期は反応度が大きいため、図5に示すように、平衡炉心のサイクル末期における軸方向出力分布において、上部(ノード16〜ノード20)に設けられた高濃縮度燃料領域の出力の上昇が抑制される。そのため、上述の図4に示す通り、燃料領域上端部領域(以下では、燃料有効部上端領域と称する場合もある)に可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設けることにより、高濃縮度燃料或いは天然ウラン燃料を燃料有効部上端領域に設ける場合と比較して、炉心のボイド係数の絶対値を低減するという、ボイド係数改善効果が得られる。 一方、燃料有効部下端領域に低濃縮度燃料を設けることは、平衡炉心のサイクル末期における軸方向出力分布において、上部(ノード16〜ノード20)に設けられた高濃縮度燃料領域の出力上昇の抑制に寄与しないため、ボイド係数改善の効果(炉心のボイド係数の絶対値の低減効果)をもたらさない。 以上の通り、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を燃料有効部上端領域に設けることにより、ボイド係数改善の効果(炉心のボイド係数の絶対値の低減効果)を得ることができることがわかった。

図6は、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料領域のノード数とボイド係数の関係を示す図である。図6では、横軸に可燃性毒物を含まない燃料領域(燃料有効部)の軸方向ノード数を、縦軸に炉心のボイド係数×10−3(%dk/k/%void)をとり、可燃性毒物を含まない燃料領域(燃料有効部)を軸方向に24ノードに分割した場合を想定している。図6に示すように、ボイド係数改善の効果を最大化し得るノード数は、可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の燃料有効部24ノードの内、4ノード若しくは5ノードであることが分かる。換言すれば、燃料有効部の軸方向長さ(24ノード)に占める可燃性毒物を含有しない領域の長さの割合が0.16以上0.21以下とすることにより、ボイド係数改善の効果を最大化することが可能となる。なお、本明細書では、燃料領域(燃料有効部)を軸方向に24ノードに分割した場合を一例として説明するが、分割するノード数はこれに限られるものではなく、燃料領域(燃料有効部)を軸方向に25ノードに分割しても良い。この場合においても、燃料有効部の軸方向長さに占める可燃性毒物を含有しない領域の長さの割合が0.16以上0.21以下とすることにより、ボイド係数改善の効果を最大化が図られる。

図7は、燃料領域上端部領域の4ノードに可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設けた場合における、低濃縮度燃料領域の平均濃縮度とボイド係数の関係を示す図である。図7では、横軸に低濃縮度燃料領域の平均濃縮度(wt%)をとり、縦軸に炉心のボイド係数×10−3(%dk/k/%void)をとり、これらの相関関係を示している。なお、図7では、燃料領域(燃料有効部)を軸方向に24ノードに分割し、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードに可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設け、それ以外の領域、すなわち20ノードを高濃縮度燃料とした。図7に示すように、低濃縮度燃料領域の平均濃度が2.0wt%未満になると、ボイド系係数の改善効果(炉心のボイド係数の絶対値の低減効果)が急激に(顕著に)低下している。このことから、燃料領域上端部領域の4ノードに設ける可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を2.0%以上とする必要がある。換言すれば、燃料領域上端部領域の4ノードに設ける可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度の下限値は、2.0wt%である。

図8は、燃料領域上端部領域の4ノードに可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設けた場合における、燃料集合体水平断面の濃縮度と減速材ボイド係数との関係を示す図である。図8では、横軸に燃料集合体水平断面の濃縮度(平均濃縮度)(wt%)をとり、縦軸に燃料集合体水平断面の減速材ボイド係数×10−3(%dk/k/%void)をとり、これらの相関関係を示している。なお、図8では、燃料領域(燃料有効部)を軸方向に24ノードに分割し、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードに可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を設け、それ以外の領域、すなわち20ノードを高濃縮度燃料とした。図8に示すように、燃料集合体水平断面の濃縮度(平均濃縮度)の低下に従い、燃料集合体水平断面の減速材ボイド係数の値は小さくなり、減速材ボイド係数の変化量も大きくなる傾向を示す。燃料集合体水平断面の濃縮度を2.5wt%以下とすることで、減速材ボイド係数を高濃縮度燃料の半分以下とすることができる。このことから、燃料領域上端部領域の4ノードに設ける可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を2.5%以下とする必要がある。換言すれば、燃料領域上端部領域の4ノードに設ける可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度の上限値は、2.5wt%である。

以上より、燃料有効部の軸方向長さに占める可燃性毒物を含有しない領域(燃料有効部上端領域)の長さの割合を0.16以上0.21以下とし、且つ、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を2.0wt%以上2.5wt%以下とすることで、所望の燃料装荷量を維持しつつ、炉心のボイド係数の絶対値の増加を抑制することが可能となる。

以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。なお、以下では、インターナルポンプを備え、冷却材を原子炉圧力容器内で循環させる改良型沸騰水型原子炉(Advanced Boiling Water Reactor:ABWR)を一例として説明するが、これに限られるものではない。再循環ポンプを備え、冷却材(中性子の減速材としても機能)を原子炉圧力容器外へ通流し再び原子炉圧力容器内のダウンカマへ流入させることで冷却材を循環させる通常の沸騰水型原子炉(BWR)へも同様に適用できる。また、可燃性毒物として、例えば、ガドリニア(Gd)が用いられる。

図1に、本発明の一実施例に係る実施例1の燃料集合体の全体概略構成図を示し、図2に図1に示す燃料集合体のA−A断面図矢視図(水平断面図)及び各燃料棒の濃縮度示す図を、図3に図2に示す燃料集合体を装荷する炉心を備えた改良型沸騰水型原子炉の概略構成図を示す。

(改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の構成) 図3に示すように、本実施例の燃料集合体(詳細後述する)が装荷される炉心を備える改良型沸騰水型原子炉10は、原子炉圧力容器11内に円筒状の炉心シュラウド16が設けられ、炉心シュラウド16内に、複数体の燃料集合体(図示せず)が装荷された初装荷炉心である炉心12が設置されている。また、原子炉圧力容器11内には、炉心12を覆うシュラウドヘッド20、シュラウド20に取り付けられ上方へと延伸する気水分離器18、及び気水分離器18の上方に配される蒸気乾燥器19が設けられている。 上部格子板14が、シュラウドヘッド20の下方で炉心シュラウド16内に配され、炉心シュラウド16に取り付けられて炉心12の上端部に位置している。炉心支持板13が、炉心12の下端部に位置して炉心シュラウド16内に配され、炉心シュラウド16に設置されている。また、複数の燃料支持金具15が炉心支持板13に設置されている。 また、原子炉圧力容器11内には、燃料集合体の核反応を制御するため炉心12へ複数の横断面十字状の制御棒(図示せず)を挿入可能とする制御棒案内管22が設けられている。原子炉圧力容器11の底部より下方に設置された制御棒駆動機構ハウジング(図示せず)内に制御棒駆動機構23を備え、制御棒は制御棒駆動機構23に連結されている。

原子炉圧力容器11の底部である下鏡24に、その下方より原子炉圧力容器11の内部へ貫通するよう複数のインターナルポンプ21が設置されている。複数のインターナルポンプ21は、複数の制御棒案内管22の最外周部より外側であって、環状に相互に所定の間隔にて離間し、複数台配されている。これにより、インターナルポンプ21は、制御棒案内管22等と干渉することはない。そして、各インターナルポンプ21のインペラが、円筒状の炉心シュラウド16と原子炉圧力容器11の内面との間に形成される環状のダウンカマ17内に位置付けられている。原子炉圧力容器11内の冷却水は、各インターナルポンプ21のインペラにより、ダウンカマ17を介して、下鏡24側から炉心12へ供給される。炉心12内に流入する冷却水は、燃料集合体(図示せず)の核反応により加熱され気液二相流となり、気水分離器18へ流入する。気水分離器18を通流する気液二相流は、湿分を含む蒸気(気相)と水(液相)に分離され、液相は再び冷却水としてダウンカマ17へ降下する。一方、蒸気(気相)は、蒸気乾燥器19へと導入され湿分が除去された後、主蒸気配管25を介してタービン(図示せず)へ供給される。復水器等を介して給水配管26より原子炉圧力容器11内に流入する冷却水は、ダウンカマ17内を下方へと通流する(降下する)。このように、インターナルポンプ21は、炉心12で発生する熱を効率良く冷却するため、冷却水を炉心12へ強制循環させる。

(燃料集合体の構成) 図1に、炉心12に装荷される燃料集合体1の全体概略構成図を示す。 図1に示すように、燃料集合体1は、上部タイプレート5、下部タイプレート7、これらのタイプレートに両端が保持されている複数の燃料棒3、ウォーターロッド2(ウォーターチャネルとも称される)、これらの燃料棒3を束ねる燃料スペーサ9、及び、燃料スペーサ9により束ねられている燃料棒束を取り囲み上部タイプレート5に取り付けられたチャンネルボックス4を備えている。上部タイプレート5にはハンドル6が締結されており、ハンドル6を吊り上げると、燃料集合体1全体を引き上げることができる。燃料棒3は、その一部に高さが上部タイプレート5まで達しない部分長燃料棒を有する。すなわち、部分長燃料棒は、上部タイプレート5へ達する全長燃料棒よりも内部に充填される燃料有効長が短い燃料棒である。また、複数の燃料棒3内には、核分裂性物質(ウラン235)を含む核燃料物質を用いて製造した円筒形状の多数の燃料ペレットが充填されている。各燃料棒3の下端部が下部タイプレート7によって支持され、各燃料棒3の上端部が上部タイプレート5によって保持される。複数の燃料スペーサ9は、燃料集合体1の軸方向に所定の間隔にて配され、燃料棒相互間に所定の間隔を有するよう複数の燃料棒3を保持する。

図2は、図1に示す燃料集合体1のA−A断面図矢視図(水平断面図)及び各燃料棒の濃縮度を示す図である。 図2の上図に示すように、本実施例の燃料集合体1では、燃料集合体1の水平断面において、チャンネルボックス4内に形成される10行10列の正方格子に、全長燃料棒31a〜31c、部分長燃料棒41、水ロッド(WR)2、及び可燃性毒物入り全長燃料棒51が配されている。燃料集合体1の水平断面(横断面)の中央部には、燃料棒を4本配置可能な領域を占有する横断面積を有する水ロッド(WR)2が2本配されている。水ロッド(WR)2は、少なくとも2本の燃料棒が配置可能な領域を占有する横断面積を有する太径水ロッドである。

図2の上図及び下図に示すように、全長燃料棒31aは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が2.80wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有する。4本の全長燃料棒31aが、燃料集合体1の水平断面内において、最外周の四隅(4つのコーナー部)の格子位置にそれぞれ配されている。

全長燃料棒31bは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が3.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。8本の全長燃料棒31bが、燃料集合体1の水平断面内において、最外周の四隅(4つのコーナー部)の格子位置に配される全長燃料棒31aに隣接するよう最外周の格子位置に配されている。

全長燃料棒31cは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が4.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。52本の全長燃料棒31cが、燃料集合体1の水平断面内において、最外周、最外周より1層内側、最外周より2層内側、最外周より3層内側、及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

部分長燃料棒41は、ノード1〜ノード14に平均濃縮度が4.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。14本の部分長燃料棒41が、燃料集合体1の水平断面内において、最外周より1層内側及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

可燃性毒物入り全長燃料棒51は、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が4.90wt%の高濃縮度燃料を有する。ノード1〜ノード20の高濃縮度燃料に含まれる可燃性毒物であるガドリニア(Gd)の濃度は9.0wt%である。14本の可燃性毒物入り全長燃料棒51が、燃料集合体1の水平断面内において、最外周より1層内側及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

本実施例では、全長燃料棒31a〜全長燃料棒31c、及び可燃性毒物入り全長燃料棒51の何れにおいても、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、燃料有効部の軸方向長さ(24ノード)に占める可燃性毒物を含有しない領域の長さの割合が0.16である。そして、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度は2.50wt%である。

また、上述の通り、全長燃料棒31b、31c、及び可燃性毒物入り全長燃料棒51の燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)を除く燃料有効部は、高濃縮度燃料であることから、燃料の経済性を向上することができる。

以上の通り、本実施例によれば、所望の燃料装荷量を維持しつつ、ボイド係数の絶対値の増加を抑制することが可能となる。 また、本実施例によれば、燃料の経済性を向上することが可能となる。

図9は、本発明の他の実施例に係る実施例2の燃料集合体の水平断面図及び各燃料棒の濃縮度示す図である。本実施例では、部分長燃料棒を燃料集合体の水平断面内において最外周部と水ロッド(WR)2に隣接して配する点が実施例1と異なる。本実施例における燃料集合体の全体概略構成は、実施例1にて説明した図2に示す構成と同様であり、また、本実施例の燃料集合体は、図3に示した改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の炉心に装荷される。

図9の上図に示すように、本実施例の燃料集合体1aでは、燃料集合体1aの水平断面において、チャンネルボックス4内に形成される10行10列の正方格子に、全長燃料棒32a〜32c、部分長燃料棒42、水ロッド(WR)2、及び可燃性毒物入り全長燃料棒52が配されている。燃料集合体1aの水平断面(横断面)の中央部には、燃料棒を4本配置可能な領域を占有する横断面積を有する水ロッド(WR)2が2本配されている。水ロッド(WR)2は、少なくとも2本の燃料棒が配置可能な領域を占有する横断面積を有する太径水ロッドである。

図9の上図及び下図に示すように、全長燃料棒32aは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が2.80wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有する。4本の全長燃料棒32aが、燃料集合体1aの水平断面内において、最外周の四隅(4つのコーナー部)の格子位置にそれぞれ配されている。

全長燃料棒32bは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が3.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。8本の全長燃料棒32bが、燃料集合体1aの水平断面内において、最外周の四隅(4つのコーナー部)の格子位置に配される全長燃料棒32aに隣接するよう最外周の格子位置に配されている。

全長燃料棒32cは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が4.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。52本の全長燃料棒32cが、燃料集合体1aの水平断面内において、最外周、最外周より1層内側、最外周より2層内側、最外周より3層内側、及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

部分長燃料棒42は、ノード1〜ノード14に平均濃縮度が4.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。14本の部分長燃料棒42が、燃料集合体1aの水平断面内において、最外周及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配され、最外周の格子位置に配される部分長燃料棒42は、8本であり、水ロッド(WR)2に隣接して配される部分長燃料棒42は6本である。

可燃性毒物入り全長燃料棒52は、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、ノード21〜ノード24に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が4.90wt%の高濃縮度燃料を有する。ノード1〜ノード20の高濃縮度燃料に含まれる可燃性毒物であるガドリニア(Gd)の濃度は9.0wt%である。14本の可燃性毒物入り全長燃料棒52が、燃料集合体1aの水平断面内において、最外周より1層内側及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

本実施例では、全長燃料棒32a〜全長燃料棒32c、及び可燃性毒物入り全長燃料棒52の何れにおいても、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、燃料有効部の軸方向長さ(24ノード)に占める可燃性毒物を含有しない領域の長さの割合が0.16である。そして、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度は2.50wt%である。 また、上述の通り、全長燃料棒32b、32c、及び可燃性毒物入り全長燃料棒52の燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)を除く燃料有効部は、高濃縮度燃料であることから、燃料の経済性を向上することができる。

また、本実施例では、高濃縮度燃料のみを有する部分長燃料棒42が、燃料集合体1aの水平断面内において最外周の格子位置に配されている。燃料集合体1aのチャンネルボックス4の外側及び水ロッド(WR)2の内側は非沸騰領域(ボイド率が0%)である。そのため、最外周に配される燃料棒及び水ロッド(WR)2に隣接して配される燃料棒は、最外周より内側へ配される燃料棒に比べて、ボイド反応度が高くなる(負に大きくなる)傾向を持つ。従って、チャンネルボックス4の外側の影響が最も多い最外周及び水ロッド(WR)2の隣接位置に部分長燃料棒42を配することで、燃料集合体1aのボイド係数改善(正側にシフトする)効果を増大することができる。

以上の通り、本実施例によれば、実施例1の効果に加え、更に、ボイド係数改善(正側にシフトする)効果を増大することができる。

図10は、本発明の他の実施例に係る実施例3の燃料集合体の水平断面図及び各燃料棒の濃縮度を示す図である。本実施例では、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)内において上端部に向かうほど濃縮度を低い点が実施例1と異なる。本実施例における燃料集合体の全体概略構成は、実施例1にて説明した図2に示す構成と同様であり、また、本実施例の燃料集合体は、図3に示した改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の炉心に装荷される。

図10の上図に示すように、本実施例の燃料集合体1bでは、燃料集合体1bの水平断面において、チャンネルボックス4内に形成される10行10列の正方格子に、全長燃料棒33a〜33c、部分長燃料棒43、水ロッド(WR)2、及び可燃性毒物入り全長燃料棒53が配されている。燃料集合体1bの水平断面(横断面)の中央部には、燃料棒を4本配置可能な領域を占有する横断面積を有する水ロッド(WR)2が2本配されている。水ロッド(WR)2は、少なくとも2本の燃料棒が配置可能な領域を占有する横断面積を有する太径水ロッドである。

図10の上図及び下図に示すように、全長燃料棒33aは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードのうち、ノード21〜ノード23に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有すると共に、上端部(最上部)のノード24に平均濃縮度が2.00wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が2.80wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有する。4本の全長燃料棒33aが、燃料集合体1bの水平断面内において、最外周の四隅(4つのコーナー部)の格子位置にそれぞれ配されている。

全長燃料棒33bは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードのうち、ノード21〜ノード23に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有すると共に、上端部(最上部)のノード24に平均濃縮度が2.00wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が3.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。8本の全長燃料棒33bが、燃料集合体1bの水平断面内において、最外周の四隅(4つのコーナー部)の格子位置に配される全長燃料棒33aに隣接するよう最外周の格子位置に配されている。

全長燃料棒33cは、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードのうち、ノード21〜ノード23に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有すると共に、上端部(最上部)のノード24に平均濃縮度が2.00wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が4.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。52本の全長燃料棒33cが、燃料集合体1bの水平断面内において、最外周、最外周より1層内側、最外周より2層内側、最外周より3層内側、及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

部分長燃料棒43は、ノード1〜ノード14に平均濃縮度が4.90wt%の可燃性毒物を含まない高濃縮度燃料を有する。14本の部分長燃料棒43が、燃料集合体1bの水平断面内において、最外周より1層内側及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

可燃性毒物入り全長燃料棒53は、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードのうち、ノード21〜ノード23に平均濃縮度が2.50wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有すると共に、上端部(最上部)のノード24に平均濃縮度が2.00wt%の可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料を有し、ノード1〜ノード20に平均濃縮度が4.90wt%の高濃縮度燃料を有する。ノード1〜ノード20の高濃縮度燃料に含まれる可燃性毒物であるガドリニア(Gd)の濃度は9.0wt%である。14本の可燃性毒物入り全長燃料棒53が、燃料集合体1bの水平断面内において、最外周より1層内側及び水ロッド(WR)2に隣接するよう格子位置に配されている。

本実施例では、全長燃料棒33a〜全長燃料棒33c、及び可燃性毒物入り全長燃料棒53の何れにおいても、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノード、すなわち、燃料有効部の軸方向長さ(24ノード)に占める可燃性毒物を含有しない領域の長さの割合が0.16である。そして、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の上端部(最上部)を除く領域に設けられ可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度は2.50wt%であり、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の上端部(最上部)に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度は2.00wt%である。燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の上端部(最上部)は、炉心特性に対する寄与が他の燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)に比べて小さい。よって、このように燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の上端部(最上部)に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を、他の燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度より低くできることから、更なる燃料の経済性向上を図ることができる。 また、上述の通り、全長燃料棒33b、33c、及び可燃性毒物入り全長燃料棒53の燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)を除く燃料有効部は、高濃縮度燃料であることから、燃料の経済性を向上することができる。

なお、本実施例では、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードのうち、ノード21〜ノード23に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度よりも、上端部(最上部)のノード24に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を低くする構成としたが、これに限られるものではない。例えば、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)の4ノードのうち、ノード21〜ノード22に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を2.50wtとし、ノード23に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を2.25wt、ノード24に設けられる可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を2.00wtとする構成としても良い。すなわち、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)内において、上端部(最上部)へ向かうほど可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度が低くなるような構成としても良い。

以上の通り、本実施例によれば、実施例1の効果に加え、燃料領域上端部領域(燃料有効部上端領域)内における可燃性毒物を含まない低濃縮度燃料の平均濃縮度を段階的に低くできることから、更なる燃料の経済性向上が可能となる。

なお、上述の実施例1乃至実施例3では、燃料領域(燃料有効部)を軸方向に24ノードに分割した場合を一例として説明したが、上述のように、例えば、燃料領域(燃料有効部)を軸方向に25ノードに分割しても良い。

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。

1,1a,1b・・・燃料集合体 2・・・ウォーターロッド 3・・・燃料棒 4・・・チャンネルボックス 5・・・上部タイプレート 6・・・ハンドル 7・・・下部タイプレート 8・・・エントランスノズル 9・・・燃料スペーサ 10・・・改良型沸騰水型原子炉 11・・・原子炉圧力容器 12・・・炉心 13・・・炉心支持板 14・・・上部格子板 15・・・燃料支持金具 16・・・炉心シュラウド 17・・・ダウンカマ 18・・・気水分離器 19・・・蒸気乾燥器 20・・・シュラウドヘッド 21・・・インターナルポンプ 22・・・制御棒案内管 23・・・制御棒駆動機構 24・・・下鏡 25・・・主蒸気配管 26・・・給水配管 31a〜31c,32a〜32c,33a〜33c・・・全長燃料棒 41,42,43・・・部分長燃料棒 51,52,53・・・可燃性毒物入り全長燃料棒

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