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Method for driving solid image pickup device

阅读:116发布:2020-11-27

专利汇可以提供Method for driving solid image pickup device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To prevent a ghost image due to smear charges at the time of exposure by sweeping the smear charges out before the exposure and stopping vertical CCD drive at the time of the exposure. CONSTITUTION: The solid image pickup device 20 is supplied with drive signals ϕV1-ϕV4 for the VCCD and a substrate discharge signal ϕOFD, making photodiode accumulated charges to a substrate, from a drive timing signal generator 21. With the signal ϕOFD, the photodiode accumulated charges are all discharged. When a camera power source is turned ON, smear charges accumulated in the VCCD are swept out, the drive the VCCD is stopped to place it in a pinning state, and exposure is performed. When electric charges are taken in the VCCD from a photodiode before the smear charges are swept out, the smear charges and signal charges are mixed and transferred in the VCCD by a certain distance, so that an image of the electric charges appear in this direction at the distance position. The VCCD, however, is stopped from being driven during the exposure, so a ghost image due to charges is prevented from being generated.,下面是Method for driving solid image pickup device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 行列状に配置された多数個の光電変換素子と、前記光電変換素子の各列に隣接して配置され、光電変換素子に蓄積された電荷を取り込むことができ、取り込んだ電荷を転送することのできる複数列の垂直CC
    Dと、前記複数列の垂直CCDに接続され、垂直CCD
    から転送される電荷を並列に受け、転送して直列に出力することのできる水平CCDとを有する固体撮像装置の駆動方法であって、 前記垂直CCDを駆動し、垂直CCDにスミア電荷が蓄積されている場合には該スミア電荷を前記水平CCDに転送し、前記水平CCDに転送された電荷を外部に転送するスミア掃き出し工程と、 外部から与えられる露光開始信号に同期して、前記スミア掃き出し工程を停止し、かつ前記光電変換素子が電荷を蓄積できる状態にする露光開始工程と、 前記垂直CCDによる電荷の転送を停止した状態で、前記光電変換素子を露光して光電変換を行い、電荷を蓄積する工程と、 前記多数個の光電変換素子に蓄積された電荷を垂直CC
    Dに取り込む工程と、 前記垂直CCDに取り込まれた電荷を、前記垂直CCD
    及び前記水平CCDを通して外部へ取り出す電荷取り出し工程とを含む固体撮像装置の駆動方法。
  • 【請求項2】 前記電荷を蓄積する工程は、前記垂直C
    CDをピニング状態にしておく請求項1記載の固体撮像装置の駆動方法。
  • 【請求項3】 撮像すべき被写体にストロボ光を照射し、該ストロボ光の反射光を受けて前記光電変換素子が光電変換を行う場合に、 前記露光開始信号は、ストロボの発光に同期して発生する請求項1または2記載の固体撮像装置の駆動方法。
  • 【請求項4】 前記スミア掃き出し工程は、前記垂直C
    CDの相互に隣接する転送電極下に蓄積された電荷を1
    単位として転送する請求項1〜3のいずれかに記載の固体撮像装置の駆動方法。
  • 【請求項5】 前記電荷取り出し工程は、 前記水平CCDから各垂直CCDへ電荷の存在しない状態である空パケットを送り込む工程と、 前記垂直CCD内に空パケットが分布している状態で空パケットが垂直CCD内の2行分以上を動く所定周期毎に水平CCD内で1行分の電荷転送を行ない、垂直CC
    Dに1行分の空パケットを送り込む転送工程とを含む請求項1〜4のいずれかに記載の固体撮像装置の駆動方法。
  • 【請求項6】 前記スミア掃き出し工程における、前記垂直CCDに蓄積されたスミア電荷を前記水平CCDに転送するための前記垂直CCDの駆動周期は、前記空パケットを送り込む工程における前記垂直CCDの駆動周期より短い請求項5記載の固体撮像装置の駆動方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は撮像装置に関し、特に半導体ホトダイオード等の光電変換素子と電荷結合デバイス(CCD)で形成された電荷転送路とを用いた固体撮像装置の駆動方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】固体撮像装置として、CCD転送方式のものが知られており、電子カメラ、複写機、その他の映像機器に利用されている。

    【0003】インターライン型固体撮像装置においては、多数のホトダイオードを垂直、平方向に配列して画素行列を形成し、各ホトダイオード列に隣接して電荷結合デバイス(CCD)の垂直電荷転送路(VCCD)
    を形成する。 各VCCDの終端に隣接してCCDの水平電荷転送路(HCCD)を形成し、1行ずつ画像電荷信号を読み出す。

    【0004】近年、固体撮像装置に対する小型化の要求が強い。 チップサイズを1インチから2/3インチ、1
    /2インチ、1/3インチと縮小する時も、固体撮像装置の垂直方向画素数はNTSC、PAL等の規格で定まっているためホトダイオードの数はほぼ変わらない。

    【0005】ホトダイオードの電荷を一度に全て独立に読みだすためには電荷を蓄積するためと電荷を互いに分離するためとに、ホトダイオード1個当たり最低2つ電極が必要である。 しかし、これでは電荷を転送できない。 各電荷を混合せずに転送するためには、ホトダイオード1個当たり3つ以上の転送電極が必要である。

    【0006】ところが、チップサイズを減少していくと微細加工には限界があり、ホトダイオード1個当たり3
    つ以上の電極を形成することは困難になる。 ところで、
    NTSC、PAL等の規格ではインタレース方式の画像信号が得られればよいので、1ラインおきのフィールドを2回走査して1画面(フレーム)が得られればよい。
    そこで、ホトダイオードの1行当たり2つの転送電極を有するVCCDが用いられる。

    【0007】図12に、このような固体撮像装置の構成を概略的に示す。 ホトダイオードPDが行列状に配置され、ホトダイオードPDの各列に近接して垂直電荷転送路VCCDが配置されている。 垂直電荷転送路VCCD
    上には破線で示すように各PD当たり2つの転送電極が配置されている。 各ホトダイオードPDは、VCCDの1つの電極下と結合され、電荷を移動させることができる。 各VCCDの下端は水平電荷転送路HCCDに結合されている。 VCCDから1行分の電荷がパラレルにH
    CCDに転送され、HCCDはこれらの電荷を図中左方にシリアルに転送する。

    【0008】ホトダイオードPDはAフィールド用、B
    フィールド用の2種類に分類され、列方向に交互に配列される。 Aフィールド読み出し時にはA1、A2のホトダイオードPDの電荷のみがVCCDに読み出される。
    すると電荷1つ当たり4つの転送電極が存在するので、
    通常の4相駆動でVCCD中を電荷転送することができる。

    【0009】VCCDに読み出された電荷は、水平ブランキング期間中に1行づつVCCDからHCCDにパラレルに転送され、水平走査期間中にHCCD中を横方向に転送されてシリアルに読み出される。

    【0010】ところが、高精細なスチル画像を撮像するような要求に対しては全ホトダイオードの電荷を一度に取り出すことが望まれている。 高精細な画像を得るには画素数は多いほど望ましいからである。 全画素の電荷を一度にVCCDに読み出すと、VCCD中では1つ置きの転送電極下に画像電荷が存在することになる。

    【0011】この種の装置において全蓄積電荷を同時に読み出す方式として、アコーディオン転送方式が提案されている( PHILIPS TECHNICAL REVIEW VOL.43, No.1/
    2, 1986, AJP Theuwissen および CHL Weijt
    ens)。

    【0012】まず、VCCD中の最下行の電荷のみをH
    CCDに転送する。 次に下から2行目の電荷をHCCD
    に転送する。 この時2行目の電荷が1電極分下に移動すると、3行目の電荷と2行目の電荷との間に2電極分のスペースが生じる。 すると3行目の電荷も転送できる状態となる。 このようにして、VCCD下側から徐々に、
    2電極当たり1個の電荷分布を4電極当たり1個の電荷分布に変換して電荷転送を行なう。

    【0013】

    【発明が解決しようとする課題】アコーディオン型電荷転送においては、転送路の電荷信号が引き延ばされて転送されるため、転送路上部に格納された電荷は転送路下部に格納された電荷と比較して長い期間、電荷転送路中の一定個所に保持しておく必要がある。

    【0014】ところで、電荷転送路には暗電流が発生する。 ホトダイオードから電荷転送路に読みだされた電荷は、その位置によって異なる時間電荷転送路の一定個所に保持され、その後転送される。 暗電流は短い周期で転送を繰り返している間は、少ないが一定箇所に保持されると増大する。

    【0015】また、暗電流の大きさは電荷転送路において均一ではなく、場所的な分布(ばらつき)を有する。
    このため、一定箇所に保持される電荷信号が受ける暗電流は、固定パターンを持つものになる。

    【0016】本発明の目的は、発生する暗電流を減少することのできる固体撮像装置の駆動方法を提供することである。

    【0017】

    【課題を解決するための手段】本発明の固体撮像装置の駆動方法は、行列状に配置された多数個の光電変換素子と、前記光電変換素子の各列に隣接して配置され、光電変換素子に蓄積された電荷を取り込むことができ、取り込んだ電荷を転送することのできる複数列の垂直CCD
    と、前記複数列の垂直CCDに接続され、垂直CCDから転送される電荷を並列に受け、転送して直列に出することのできる水平CCDとを有する固体撮像装置の駆動方法であって、前記垂直CCDを駆動し、垂直CCD
    にスミア電荷が蓄積されている場合には該スミア電荷を前記水平CCDに転送し、前記水平CCDに転送された電荷を外部に転送するスミア掃き出し工程と、外部から与えられる露光開始信号に同期して、前記スミア掃き出し工程を停止し、かつ前記光電変換素子が電荷を蓄積できる状態にする露光開始工程と、前記垂直CCDによる電荷の転送を停止した状態で、前記光電変換素子を露光して光電変換を行い、電荷を蓄積する工程と、前記多数個の光電変換素子に蓄積された電荷を垂直CCDに取り込む工程と、前記垂直CCDに取り込まれた電荷を、前記垂直CCD及び前記水平CCDを通して外部へ取り出す電荷取り出し工程とを含む。

    【0018】前記電荷を蓄積する工程で、前記垂直CC
    Dをピニング状態にしておくことが好ましい。 前記電荷取り出し工程で、前記水平CCDから各垂直CCDへ電荷の存在しない状態である空パケットを送り込む工程と、前記垂直CCD内に空パケットが分布している状態で空パケットが垂直CCD内の2行分以上を動く所定周期毎に水平CCD内で1行分の電荷転送を行ない、垂直CCDに1行分の空パケットを送り込む転送工程とを実施することが好ましい。

    【0019】

    【作用】露光前にスミア掃き出しを行い、露光時に垂直CCDの駆動を停止すれば、露光期間中に発生したスミア電荷は垂直CCD中を移動しない。 これにより、露光時に発生したスミア電荷によるゴースト像の発生を防止することができる。

    【0020】また、露光直前までスミア掃き出しを行うことにより、露光直前に発生したスミア電荷を掃き出すことができる。 スミア掃き出しを行った後は、通常暗電流を抑制するために垂直CCDをピニング状態にする。
    垂直CCDがピニング状態にされると、チャネルにポテンシャルバリアが形成されないため、スミア電荷が垂直CCDの転送路に沿って拡散する。 拡散した電荷が信号電荷に重畳して取り出されることにより、像がぼける。

    【0021】露光直前までスミア電荷の掃き出しを行うことにより、露光直前までに発生したスミア電荷を掃きだすことができ、スミア電荷の拡散による像のぼけを防止することができる。

    【0022】また、電荷取り出し工程で、水平CCDから各垂直CCDへ空パケットを送り込み、垂直CCD内に空パケットが分布している状態で空パケットが垂直C
    CD内の2行分以上を動く所定周期毎に水平CCD内で1行分の電荷転送を行ない、垂直CCDに1行分の空パケットを送り込めば、水平CCDにおいて、1行分の電荷転送を行なう間に、空パケットが垂直CCD内を2行分以上進行する。 このため、空パケットは高速でVCC
    D内を移動する。 この時、垂直CCD内の電荷は空パケットの移動によってその位置を変更する。

    【0023】蓄積電荷に対する暗電流の影響は、蓄積電荷の滞在時間が長くなると顕著になる。 所定周期で蓄積電荷を移動させることにより、蓄積電荷に対する暗電流の影響を低減することができる。

    【0024】また、蓄積電荷がその位置を変えることにより、場所的分布を有する暗電流の影響は平均化され、
    固定パターンノイズの発生を防止することができる。

    【0025】

    【実施例】まず、本出願人が先に提案した空パケット転送型固体撮像装置について説明する。

    【0026】図1(A)は垂直CCD(VCCD)2および水平CCD(HCCD)5における電荷分布の時間変化を示す。 図中、縦方向にVCCD2およびHCCD
    5内における電荷の分布を示し、横方向にその時間変化を示す。

    【0027】また、図1(B)においては、光電変換素子であるホトダイオード(PD)1およびVCCD2の位置的関係を概略的に示す。 図1(A)の左端に示すサイクルc1において、全ホトダイオード1からVCCD
    2に蓄積電荷が取り込まれる。 なお、図中ハッチングを付した四が蓄積電荷の存在する電極を示す。 実際には、これら電極の間に電位障壁を形成している電極が存在するが、図示を省略する。 すなわち、ホトダイオード1行当たり1つの電極のみが図示されている。

    【0028】図1(B)に示すように、VCCD2においては、1行当たり2つの転送電極3、4が形成されており、その1つの転送電極3がホトダイオード1にトランスファゲート7を介して接続されている。

    【0029】したがって、全ホトダイオード1からVC
    CD2に電荷が取り込まれたサイクルc1においては、
    VCCD2の1つおきの電極3下に電荷が取り込まれている。 この状態においては、電荷の取り込まれた相互に隣接する転送電極3の間のバリアを形成している電極4
    の下のポテンシャルを低くすれば、電荷混合が生じてしまう。

    【0030】なお、サイクルc1において、HCCD5
    は蓄積電荷を保有せず、空パケット6を有している。 次のサイクルc2においては、HCCD5に存在していた空パケット6が、VCCDの下から2番目の電極下まで転送されている。 このため、VCCD2の下から2番目までの電極下に蓄積されていた電荷は、それぞれ1つずつ下に転送される。 この時、VCCD2の1番下にあった電荷を、まずHCCD5に転送し、次に2番目の電極下に存在していた電荷を1番下の電極下に転送することにより、電荷混合を生じさせずに空パケット6をVCC
    D内に下から2行目まで送り込むことができる。

    【0031】その後、サイクルc3、c4、c5と進む間に空パケット6を順次2行分ずつ上に送る。 このようにして、サイクルcnにおいては、空パケット6が下から(n−1)×2番目の電極下まで送り込まれる。

    【0032】サイクルc1からcnまでを1周期とし、
    ここでHCCD5の電荷転送を行なう。 HCCD5に転送されていた電荷は、出力されることによってHCCD
    5内には1行分の空パケットが形成される。 この状態をサイクルc(n+1)で示す。

    【0033】サイクルc(n+2)から、再びHCCD
    5内の空パケット6をVCCD2内に送り込み、順次上方に転送する。 サイクルc2でVCCD2内に送り込まれた空パケット6も順次上方に転送される。 この工程は、サイクルc2からcnまでの工程と同様である。

    【0034】このようにして、サイクルc(2n)にはサイクルc(n+2)でVCCD2内に送り込まれた空パケット6が、再び所定の位置まで転送される。 ここで、サイクルc(2n+1)において、再びHCCD内に蓄積された電荷を転送し、HCCD5内に空パケットを形成する。

    【0035】このような動作を繰り返すことにより、H
    CCD5が水平電荷転送を1回行なう度に、VCCD内で空パケット6は2(n−1)行分移動する。 空パケット6が通過する際、その位置における電荷は一行分位置を変更する。

    【0036】空パケットの移動速度は1周期当たり1行の蓄積電荷の移動速度よりも十分速いものとすることができる。 このため、従来の電荷転送方式において、HC
    CDから離れた位置の電荷が長時間一定箇所に保持されることが防止され、電荷は所定時間毎にその位置を変化させる。 したがって、暗電流の影響が低減し、さらに固定パターン(白キズ)の発生が防止される。

    【0037】図2は、このようなVCCD内の電荷転送の様子を示すポテンシャルダイヤグラムである。 縦軸はポテンシャルを示す。 電荷が電子の場合は下方向が電圧の正方向である。 図中、上側のポテンシャルがローレベル電圧であり、下側のポテンシャルがミドルレベル電圧である。 ハイレベル電圧はホトダイオードからVCCD
    に電荷を読み出す時に用いられ、図2では表れない。

    【0038】VCCD2を2行分ずつの単位に分け、
    A、B、C、…の符号を付して図中横方向に示す。 また、図中縦方向には時間経過を示す。 8段の時間経過、
    たとえばt11〜t18が、図1に示す1サイクルcに相当する。

    【0039】また、図1においては、空パケットは2
    (n−1)行毎に1つ分布したが、図2においては、1
    0行おきに1つの空パケットを分布する場合を示す。 また、図1においては、VCCD中ホトダイオード1に接続された位置の電極のみを示したが、図2においては、
    ホトダイオードに接続された電極3およびそれらの間の電極4を共に示す。

    【0040】時刻t08においては、電極A4とF4下に空パケットが分布している。 次の時刻t11においては、B1電極およびG1電極の電位をミドルレベルV M
    とし、その電極下にポテンシャル井戸を形成する。 このため、B2電極とG2電極下に収容されていた電荷は3
    つの電極A4〜B2およびF4〜G2下に亘って分布するようになる。

    【0041】次に時刻t12において、電極B2とG2
    下のポテンシャルが上げられる。 このため、3電極分に分布していた電荷は、電極A4、B1下およびF4、G
    1下の2電極分に押し込められる。

    【0042】次に時刻t13においては、2電極分に亘って形成されていた電位障壁の右側部分、すなわち電極B3およびF3下のポテンシャルが下げられ、電極B4
    およびG4下に蓄積されていた電荷を2電極分にわたって分布させる。

    【0043】時刻t14においては、電極B1およびG
    1下のポテンシャルが上げられ、電極A4、B1の2電極分および電極F4、G1の2電極分に亘って分布していた電荷を1つの電極A4およびF4下に閉じ込める。
    この段階で電極B2、F2下に蓄積されていた電荷は、
    電極A4、F4下に1行分移動している。

    【0044】次のタイミングt15においては、電極B
    2およびG2下のポテンシャルを下げることによって2
    電極分にわたって形成されたバリア部を1電極分とし、
    2電極分B3、B4およびG3およびG4にわたって分布していた電荷を、3電極分B2〜B4およびG2〜G
    4にわたって分布させる。

    【0045】次に時刻t16において、電極B4およびG4下のポテンシャルを上げ、3電極分にわたって分布していた電荷を2電極分に縮める。 続いて時刻t17においては、さらに電極B3およびG3下のポテンシャルを上げ、2電極分にわたって分布していた電荷を1電極分に閉じ込める。 この段階で電極B4、F4下に蓄積されていた電荷は、電極B2、F2に1行分移動している。

    【0046】次に時刻t18において、電極B4およびG4下のポテンシャルを下げると、そこに空パケットが形成される。 このような動作により、時刻t08においてA4およびF4に存在していた空パケットは、時刻t
    18においては2行分移動した位置B4およびG4に移動されている。 すなわち、B段の各電荷が1行移動する間に空パケットは2行移動している。

    【0047】なお、時刻t11からt18までの期間における電荷移動は、B段およびG段の各電極下のポテンシャルを制御することのみによって行なわれる。 すなわち、この間A段、C〜F段は停止状態に保持される。 A
    段からE段までの蓄積電荷が各々1行移動するには、同様のサイクルが5回繰り返される。

    【0048】時刻t21からt28においては、C段およびH段(図示せず)のポテンシャルを制御し、時刻t
    11からt18までと同様の動作をさせることにより、
    B4およびG4に存在していた空パケットをC4およびH4(図示せず)に移動させる。 このような電荷転送を繰り返すことにより、VCCD内での電荷転送速度よりも10倍の速度で空パケットをVCCD内に移動させることができる。

    【0049】また、たとえば電極B2およびB4下に存在していた電荷は、時刻t11からt18までの1サイクルによって電極A4およびB2下に移動される。 このように電荷位置が移動することにより、暗電流の発生は低減する。 また、同一電荷が同一位置に保持される時間が制限される。 このため、固定パターンノイズの発生も防止される。

    【0050】図3は、上述のような電荷転送を制御する固体撮像装置の回路を示す。 図中、左側にはホトダイオードPD1の行列、ホトダイオード行列の各列に結合した垂直電荷転送路VCCD2、複数のVCCD2の下端に接続された水平電荷転送路HCCD5が示されている。

    【0051】読み出しパルス制御回路17は、ホトダイオードPDからVCCDへ電荷を読み出すための転送ゲート信号φTGを供給する。 転送パルス制御回路18
    は、図2に示す2行単位内の4種類の転送電極に印加する4種類の駆動信号φV1、φV2、φV3、φV4を供給する。 また、制御回路18は駆動信号が与えられない組の転送電極へバリア形成用電圧BAW、蓄積ウェル形成用電圧STPを、これらの電圧印加を制御するタイミング信号φINVに従って供給する。

    【0052】シフトレジスタ19は、制御信号φA、φ
    B、φIN、φSRLを受け、転送パルス制御回路18
    が電荷転送を行なう部分に対してのみ転送信号を供給するように制御する信号Sを発生する。

    【0053】図4は、図3に示す固体撮像装置の読出パルス制御回路17、転送パルス制御回路18をより具体的に示す。 ホトダイオードPDとVCCDの構成は図1
    に示すものと基本的に同様である。 シフトレジスタ19
    は、VCCDの駆動領域を順次シフトさせるためのシフト信号Sを出力する。 シフト信号S1が出力されている間は、第1行目および第2行目に対応するVCCDの転送電極のみが駆動される。 同様に、シフト信号S2が出力されている間は、第3行目、第4行目に対応するVC
    CDの転送電極のみが駆動される。

    【0054】シフト信号Sが供給されない領域においては、VCCD中の電荷転送は行なわれない。 垂直方向に電荷転送が行なわれない間、蓄積された電荷を保持するために、信号φINVが供給される。 シフト信号Sが供給されているときは、転送パルス制御回路18右側のトランジスタ列がオンになり、駆動信号φV1、φV2、
    φV3、φV4がVCCDに供給される。 シフト信号S
    が供給されないときは、転送パルス制御回路18左側に2列で示されたトランジスタがオンになり、VCCDの電荷が蓄積される電極にはストレージ電圧STP(ミドルレベル)、障壁となっている電極にはバリア電圧BA
    W(ローレベル)が各VCCD電極に供給される。 また、ホトダイオードPDからVCCDに電荷を読み出す際には、読出パルス制御回路17を介して読出信号φT
    Gが与えられる。

    【0055】なお、図3に示すHCCDには2相駆動信号φH1、φH2が供給される。 HCCDの出力は、出力アンプを介して読み出される。 リセット信号φRS
    は、電荷信号読み出し毎に出力アンプ部のリセットを行なう。

    【0056】図5は、図2に示すような電荷転送を行なうための制御信号のタイミングチャートを示す。 図5
    (A)は制御回路への入力信号φIN、φA、φB、および図2に示す4種類の電極に印加する駆動信号φV
    1、φV2、φV3、φV4およびHCCD5に印加する駆動信号φHを示す。

    【0057】図5(B)は、4種類の電極に印加される駆動信号φV1、φV2、φV3、φV4を拡大して示すタイミングチャートである。 制御信号φAがハイレベルになっている期間に、4相の駆動信号φV1〜φV4
    がそれぞれ所定の位相で1つのパルスを発生する。

    【0058】図5(B)において、時刻t8においては駆動信号φV1およびφV3がローレベルLにあり、φ
    V2およびφV4がミドルレベルMにある。 この状態が、図2におけるt08、t18、t28に相当する。

    【0059】時刻t1においては、駆動信号φV1がローレベルLからミドルレベルMに変化する。 ローレベルは、たとえば−8〜−9Vの電位であり、ミドルレベルMは、たとえば0Vの電位である。 駆動信号φV1がミドルレベルに変化すると、対応する電極の下はバリア状態からウェル状態に変化する。

    【0060】図2において、時刻t11の電極B1、G
    1および時刻t21の電極C1がこの状態に相当する。
    図5(B)において、時刻t2においては、駆動信号φ
    V2がミドルレベルMからローレベルLに変化する。 この駆動信号φV2の変化により、対応する2番目の電極下はウェル状態からバリア状態に変化する。 図5(B)
    の時刻t2は、図2におけるt12、t22、…に対応する。

    【0061】図5(B)における時刻t3においては、
    駆動信号φV3がローレベルLからミドルレベルMに変化する。 この駆動信号φV3の変化により、対応する3
    番目の電極下はバリア状態からウェル状態に変化する。
    図5(B)の時刻t3は、図2における時刻t13、t
    23、…に対応する。

    【0062】図5(B)における時刻t4においては、
    駆動信号φV1がミドルレベルMからローレベルLに変化する。 この駆動信号φV1の変化により、対応する1
    番目の電極下はウェル状態からバリア状態に変化する。
    この状態は図2における時刻t14、t24、…に対応する。

    【0063】図5(B)における時刻t5においては、
    駆動信号φV2がローレベルLからミドルレベルMに変化する。 すなわち、対応する2番目の電極下は、バリア状態からウェル状態に変化する。 この状態は図2における時刻t15、t25、…に対応する。

    【0064】図5(B)における時刻t6においては、
    駆動信号φV4がミドルレベルMからローレベルLに変化する。 対応する4番目の電極下は、ウェル状態からバリア状態に変化する。 この状態は図2における時刻t1
    6、t26、…に対応する。

    【0065】図5(B)における時刻t7においては、
    駆動信号φV3がミドルレベルMからローレベルLに変化する。 対応する3番目の電極下は、ウェル状態からバリア状態に変化する。 この状態は図2における時刻t1
    7、t27、…に対応する。

    【0066】図5(B)における時刻t8においては、
    初めの時刻t8と同様な状態が実現され、VCCD内においては1つおきにウェルとバリアが分布する。 t1からt8までの1サイクルによって、VCCD内に配置されていた空パケットは2行分移動する。

    【0067】なお、このような制御信号は、空パケットを移動しようとする段にのみ印加される。 その他の段は、蓄積電荷を保持する停止状態に保たれる。 たとえば、電荷を蓄積している電極3下にはミドルレベルの電位を印加し、電荷を蓄積せず、バリア部を形成している電極4下には、ローレベルの電位が印加される。

    【0068】上述の例においては、VCCDからHCC
    Dに電荷を転送する速度よりも十分速い速度、たとえば数倍ないし数十倍速い速度で空パケットをVCCD内に分布することができる。 このため、VCCD内上部に取り込まれた電荷も、速やかにその位置を変更することになる。 電荷が一定位置に止まらず、その位置を移動させることにより、暗電流の発生は低減し、固定パターンの発生は防止される。

    【0069】上述の例においては、最初にHCCDからVCCDに送り込まれた空パケットが一定距離移動する毎にHCCD内における電荷転送が行なわれる。 最初の空パケットがVCCD上端に到達するまでは、VCCD
    上段に取り込まれた電荷は同じ位置に保持され、その間に何回かの水平電荷転送が行なわれる。

    【0070】図6は、図3に示すシフトレジスタ19の構成をより具体的に示す。 シフト段SF1、SF2、…
    が直列に接続され、終了段EXで終端している。 各シフト段は同等の構成を有しているので代表的に最初のシフト段SF1の回路を説明する。

    【0071】図6に示すように3個のnMOSトランジスタT11、T12、T13の直列回路が、制御信号φ
    Bの信号線と制御信号φSRLの信号線との間に接続されている。 トランジスタT11のゲート接点とソース接点間にはブートストラップ用コンデンサC11が接続されている。 トランジスタT12のゲート接点とドレイン接点が相互に接続され、ドレイン接点はnMOSトランジスタT14のドレイン接点に接続されている。 トランジスタT14のソース接点は制御信号φSRLの信号線に、ゲート接点は制御信号φAの信号線にそれぞれ接続されている。

    【0072】さらに、nMOSトランジスタT11、T
    12、T13、T14及びコンデンサC11で構成される回路と同一の回路がnMOSトランジスタT21、T
    22、T23、T24及びコンデンサC21で形成され、トランジスタT13のドレイン接点とトランジスタT21のゲート接点が、抵抗R21を介して接続されている。 ただし、信号φAと信号φBの接続は逆になる。

    【0073】トランジスタT11のゲート接点には抵抗R11の一端が接続されており、抵抗R11の他端がシフト段SF1の入力点になる。 トランジスタT23のドレイン接点がシフト段SF1の出力点になる。 このように構成されたシフト段が複数形成され、各シフト段の入力点に前段の出力点が接続されている。

    【0074】シフト段SF1の入力点には、nMOSトランジスタT00を介して入力信号φINが供給される。 トランジスタT00のゲ−ト接点は制御信号φAの信号線に接続され、制御信号φAがハイレベルの時のみ入力信号φINがシフト段SF1に供給される。

    【0075】各シフト段のトランジスタT13、T23
    のゲート接点は、それぞれ次段のトランジスタT11、
    T21のソース接点に接続されている。 各シフト段SF
    nのトランジスタT21のソース接点が抵抗R21とコンデンサC21の直列回路を介して接地電位に接続され、抵抗R21とコンデンサC21との相互接続点がシフト信号Snを形成出力する。

    【0076】終了段EXは次段に信号を出力する必要がないため、トランジスタT22、T23は接続されていない。 また、終了段EXには次段がないため、トランジスタT13のゲート接点に与える信号を形成するための回路が、nMOSトランジスタT31、T33、T34
    により形成されている。 トランジスタT31、T33、
    T34がそれぞれ次段のトランジスタT11、T13、
    T14に相当している。 次段のトランジスタT12に対応するトランジスタは接続されておらず、トランジスタT31とT33が直接接続されている。

    【0077】トランジスタT31のゲート接点は制御信号φBの信号線に接続され、トランジスタT33のゲート接点は終了段のトランジスタT11のソース接点に接続されている。

    【0078】次に、図7を参照してシフトレジスタの動作を説明する。 図7は、図1、図2で説明した空パケット転送時のシフトレジスタのタイミングチャートを示す。 上段の4行は、上から順番に制御信号φIN、φ
    A、φB及びφSRLを示している。 五段目以下は上から順番にシフトレジスタ内の各点の電位φP00、φP
    11〜φP14、φP21〜φP24を示す。 ここで、
    φP00はトランジスタT11のゲート接点の電位を表す。

    【0079】φPi1〜φPi4は、第i段目のシフト段SFiの各点の電位を表す。 φPi1はトランジスタT11のソース接点、φPi2はトランジスタT13のドレイン接点、φPi3はトランジスタT21のソース接点、及びφPi4はトランジスタT23のドレイン接点の電位を表す。

    【0080】時刻u1において、制御信号φINとφA
    がハイレベルになっている。 トランジスタT00が導通し電位φP00がハイレベルになる。 時刻u2において、制御信号φINがローレベルになっているが、その前に制御信号φAがローレベルになりトランジスタT0
    0が非導通状態になっているため、電位φP00はハイレベル状態に保たれる。

    【0081】時刻u3において、制御信号φAがローレベル、φBがハイレベルになる。 このとき、電位φP0
    0がハイレベルであるためトランジスタT11は導通している。 従って、制御信号φBに同期して電位φP11
    がハイレベルになる。 電位φP11がハイレベルになるとトランジスタT12が導通し、電位φP12もハイレベルになる。

    【0082】時刻u4において、制御信号φBがローレベルになる。 トランジスタT11は導通しているため、
    制御信号φBに同期して電位φP11がローレベルになる。 時刻u5において、制御信号φAがハイレベルになる。 制御信号φAがハイレベルになるとトランジスタT
    00が導通する。 このとき制御信号φINはローレベルになっているため、制御信号φAの立ち上がりに同期して電位φP00がローレベルになる。

    【0083】また、このとき電位φP12がハイレベルであるためトランジスタT12は導通している。 従って、制御信号φAの立ち上がりに同期して電位φP13
    がハイレベルになる。 トランジスタT23が導通し、電位φP14もハイレベルになる。

    【0084】時刻u6において、トランジスタT21が導通状態であるため、制御信号φAがローレベルになると、電位φP13もローレベルになる。 電位φP13がハイレベルになっている期間、電位φP13が抵抗R2
    1とコンデンサC21により分圧されシフト信号S1が出力される。 このように、今周期においてシフト信号S
    1は制御信号φAに同期して出力される。

    【0085】また、時刻u6における2段目のシフト段SF2の入力点の電位φP14はハイレベルであり、内部の電位φP21〜φP24は全てローレベルである。
    これは、時刻u2における1段目のシフト段SF1の状態と等価である。 また、時刻u2とu6における制御信号φIN、φA、φB及びφSRLの位相も等しい。 従って、次の周期におけるシフト段SF2内の各点の電位は、今周期におけるシフト段SF1の対応する点の電位と同様の変化を示す。 このように、制御信号φAに同期してシフト信号S1、S2、…が順番に出力される。

    【0086】次に、図8〜図9を参照して、図3に示す固体撮像装置を用いた撮像方法について説明する。 図8
    は、図3に示す固体撮像装置が装填されたカメラの概略ブロック図を示す。 固体撮像装置20に駆動タイミング信号発生器21からVCCDの駆動信号φV1〜φV
    4、及びホトダイオードに蓄積された電荷を基板に流すための基板抜き信号φOFDが供給されている。

    【0087】例えば、固体撮像装置のホトダイオードが、n型シリコン基板表面のp型ウェル内に形成されている場合、基板抜き信号φOFDが供給されると、n型基板にp型ウェルに対して逆方向の高電圧パルスが印加される。 この高電圧パルスにより、p型ウェル領域のポテンシャル障壁がなくなり、ホトダイオードに蓄積された電荷はn型基板に流れる。 このように、固体撮像装置に基板抜き信号φOFDを供給することにより、ホトダイオードに蓄積された電荷を空にすることができる。

    【0088】駆動タイミング信号発生器21に、カメラに内蔵されたマイコン22から露光待機信号が供給される。 露光待機信号は、例えばシャッタの押下に同期して発生する。 カメラに内蔵された他の装置から駆動タイミング信号発生器21に露光開始信号が与えられる。 露光開始信号は、例えばストロボ発光に同期して発生する。

    【0089】このように構成されたカメラの電源が投入されると、VCCDに蓄積されたスミア電荷の掃き出し動作が行われる。 次にVCCDの駆動を停止してピニング状態にし、露光を行う。

    【0090】図9は、スミア電荷掃き出し期間とピニング露光期間の主要信号のタイミングチャートを示す。 上段から水平同期信号HD、垂直同期信号VD、VCCD
    駆動信号φV1〜φV4、ホトダイオードからの画像信号読出信号φTG、シフトレジスタに与えられる制御信号φIN、φA、φB及びφSRL、HCCD駆動信号φH1、φH2、ホトダイオードに蓄積された電荷を基板に流すための制御信号φOFD、露光開始信号φEX
    P、及び露光待機信号φEXWが示されている。

    【0091】スミア電荷掃き出し期間には、シフトレジスタに与えられる制御信号φIN、φA、φB及びφS
    RLを全てハイレベルにし、駆動信号φV1〜φV4
    を、後に図10(A)で説明するタイミングで変化させる。 制御信号φIN、φA、φB及びφSRLが全てハイレベルであるため、図6からわかるように、シフト信号Sは全てハイレベルになる。 シフト信号Sが全てハイレベルになると、図4で説明したようにVCCDの全ての転送電極に駆動信号が供給される。

    【0092】VCCDの転送電極下に蓄積されていた電荷は、駆動信号に同期してHCCDに向かって転送される。 HCCDに取り込まれた電荷は駆動信号φH1、φ
    H2に同期して外部に排出される。

    【0093】スミア電荷掃き出し期間中は、基板抜き信号φOFDが周期的に供給されている。 従って、この期間にホトダイオードに発生した光電荷は周期的に基板に流される。 なお、露光待機信号φEXWが供給されてもスミア電荷掃き出し動作を停止しない。 カメラのシャッタが押されストロボが発光すると、露光開始信号φEX
    Pが入力される。

    【0094】露光開始信号φEXPが入力されると、駆動信号φV1〜φV4をローレベルにしてスミア電荷掃き出し動作を停止し、VCCDの全電極下をピニング状態にする。 同時に、基板抜き信号φOFDの供給を停止する。 基板抜き信号φOFDの供給が停止すると、ホトダイオードに発生した光電荷がホトダイオードに蓄積される。 このように、露光開始信号φEXPにより露光による電荷蓄積が開始する。

    【0095】露光終了直前に駆動信号φV1、φV3をミドルレベルにし、その後φTGを一時的にハイレベルにしてホトダイードに蓄積された電荷をVCCDの転送電極下に取り込む。 電荷を取り込むことにより露光が終了する。 シフトレジスタをリセットしてシフト信号Sの出力を停止する。 次に、VCCDに取り込まれた電荷を図1、図2に示す方法で転送する。

    【0096】露光期間中に、駆動信号φV1〜φV4をローレベルに固定すると、転送電極下のチャネル領域表面が反転状態になり、界面準位が正孔で埋められる。 このため、界面準位が原因となって発生する暗電流を抑制することができる。

    【0097】ストロボ露光のように短時間に強い光が照射されると、VCCDの電荷転送路に光電荷が漏れ込み、転送路にスミア電荷が蓄積される。 露光期間中にもスミア掃き出し動作を行っていると、このスミア電荷を掃き出すことができる。 しかし、スミア電荷が掃き出される前にホトダイオードからVCCDに電荷の取り込みを行うと、スミア電荷と信号電荷が混合される。 このとき、スミア電荷はVCCD内を一定距離転送されているため、VCCDの転送方向に一定距離移動した位置にスミア電荷による像が現れる。

    【0098】露光期間中VCCDの駆動を停止しておくことにより、このようなスミア電荷によるゴースト像の発生を防止することができる。 また、露光開始の直前までスミア掃き出し動作を行っているため、スミア電荷を効率的に掃きだすことができる。 例えば、露光待機信号φEXWの受信によりスミア掃き出し動作を停止してV
    CCDをピニング状態にすると、露光待機信号φEXW
    受信から露光開始信号φEXP受信までの期間に発生したスミア電荷を掃きだすことができない。

    【0099】次に、図10を参照して露光待機信号φE
    XW受信から露光開始信号φEXP受信までの期間に発生したスミア電荷を掃きだすことができない場合の問題について説明する。

    【0100】図10(A)は、VCCDの転送電極下のポテンシャルを示す。 図の横軸は基板の深さ方向を表す。 横軸の左端が転送電極に相当し、左端から右方に順番にSiO 2膜、n -型チャネル領域、及びp型ウェルを示している。 図の縦軸はポテンシャルを表す。 曲線a
    はピニング状態時、曲線bは蓄積状態時のポテンシャルを示す。

    【0101】図10(A)の曲線aで示すように、VC
    CDをピニング状態にしても、基板表面近傍に浅いポテンシャルの井戸が存在する。 スミア電荷が発生するとこのポテンシャル井戸に電荷が蓄積される。

    【0102】図10(B)、(C)はVCCDの転送路下のポテンシャルを示す。 図10(B)は転送電極を交互に蓄積状態及びバリア状態にした場合、図10(C)
    はピニング状態にした場合を示す。 図10(B)に示すように、転送電極を交互に蓄積状態及びバリア状態にした場合には、スミア電荷30は蓄積状態の転送電極下に蓄積される。

    【0103】これに対し、ピニング状態の場合にはポテンシャルバリアがないため、図10(C)に示すようにスミア電荷30が転送路方向に拡散する。 露光待機信号φEXW受信によりスミア掃き出し動作を停止すると、
    停止してから露光開始までの期間に発生したスミア電荷がこのようにVCCD中を拡散する。 拡散したスミア電荷により像がぼけることになる。 図9に示すように、露光開始直前までスミア掃き出しを行うことにより、拡散したスミア電荷を掃き出すことができる。

    【0104】次に、図11を参照してスミア掃き出し期間のVCCD駆動方法について説明する。 図11(A)
    は駆動信号φV1〜φV4のタイミングチャート、図1
    1(B)は図2と同様のポテンシャルダイヤグラムである。

    【0105】時刻v1においては、転送電極A2、A
    3、B2、B3の下にスミア電荷が蓄積されている。 時刻v2において、駆動信号φV1がハイレベルになると転送電極A1、B1下のポテンシャルが下がり、スミア電荷は転送電極A1〜A3、B1〜B3の下に分布する。

    【0106】時刻v3において、駆動信号φV3がローレベルになると、転送電極A3、B3の下のポテンシャルが上がり、スミア電荷は転送電極A1、A2、B1、
    B2の下に押し込められる。 このようにして転送電極1
    個分だけスミア電荷が移動する。

    【0107】時刻v4において、駆動信号φV4がハイレベルになり、時刻v5において、駆動信号φV2がローレベルになると、スミア電荷はさらに1転送電極分移動する。 同様に時刻v6からv8まで経過し、時刻v1
    の状態に戻ると、最初に転送電極B2、B3の下にあったスミア電荷は転送電極A2、A3の下に移動する。 このようなタイミングで駆動信号φV1〜φV4変化させると、スミア電荷は1周期の間に転送電極4個分、すなわちホトダイオードの2行分だけ移動する。

    【0108】スミア電荷は、信号電荷と異なり1個おきの転送電極下に蓄積された電荷を混合することなく転送する必要がないため、図11に示すような駆動方法が可能になる。

    【0109】スミア電荷は信号電荷に比べて電荷量が少ない(通常スミア電荷は信号電荷の0.1〜0.01
    %)ため、駆動信号の周期を信号電荷を転送する場合より短くしても十分転送することができる。

    【0110】例えば、信号電荷を転送する場合の周期が約6.2msである場合に、スミア電荷を転送する場合の周期を約2.2msとしても転送可能である。 このように、例えば駆動信号の周期を約1/(2.8)倍にすると、転送の速さは2.8倍になる。

    【0111】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
    本発明はこれらに制限されるものではない。 たとえば、
    種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。

    【0112】

    【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
    固体撮像装置の暗電流差を比較的低く抑制し、かつ白キズレベルを減少させることができる。 また、露光直前に発生したスミア電荷を掃きだすことができるため、より明瞭な像を得ることが可能になる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】先の提案による固体撮像装置を説明するためのVCCD、HCCD及びホトダイオードの概略図である。

    【図2】図1の固体撮像装置におけるVCCD内の電荷転送を説明するためのチャネル領域のポテンシャルを示す概略図である。

    【図3】図1に示す固体撮像装置の構成をより具体的に示す概略図である。

    【図4】図1に示す構成をより具体的に示す回路図である。

    【図5】図4の構成における制御信号のタイミングチャートである。

    【図6】図3の構成におけるシフトレジスタの回路図である。

    【図7】図6の構成における制御信号及びシフトレジスタ内の各点の電位を示すタイミングチャートである。

    【図8】図1の固体撮像装置を組み込んだカメラの構成例を示すブロック図である。

    【図9】図3に示す固体撮像素子の動作におけるスミア掃き出し期間及び露光期間のタイミングチャートである。

    【図10】転送電極下の深さ方向のポテンシャルを示すグラフ、及び転送電極下にスミア電荷が蓄積された状態を示すためのポテンシャルの概略図である。

    【図11】スミア掃き出し期間のVCCD駆動信号のタイミングチャート、及びチャネル領域のポテンシャルを示す概略図である。

    【図12】4相駆動VCCDを有する固体撮像装置の概略図である。

    【符号の説明】 1 ホトダイオード(光電変換素子) 2 VCCD 3、4 転送電極 5 HCCD 6 空パケット 7 トランスファゲート 17 読出パルス制御回路 18 転送パルス制御回路 19 シフトレジスタ 20 固体撮像装置 21 駆動タイミング信号発生器 22 マイコン 30 スミア電荷

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