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強度、延性および成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法

阅读:36发布:2021-05-29

专利汇可以提供強度、延性および成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】高強度であり、成形性および延性が改善された高強度被覆鋼板の製造方法を提供する。 【解決手段】鋼の化学組成が重量%で15%≦C≦0.25%、1.2%≦Si≦1.8%、2%≦Mn≦2.4%、0.1%≦Cr≦0.25%、Al≦0.5%、残部はFeおよび不可避不純物であり、Ac3を超え1000℃未満の 温度 において30秒を超える時間で焼鈍され、次いで250℃から350℃の間の焼入れ温度QTまで焼入れされ、少なくとも60%のマルテンサイト、ならびに最終的な組織が3%から15%の残留オーステナイトおよび85%から97%の間のマルテンサイトおよびベイナイトを含有し、フェライトを含まないような十分なオーステナイト含量からなる組織を得て、次いで430℃から480℃の間の分配温度PTまで加熱され、この温度において10秒から90秒の分配時間Ptで維持され、次いで溶融めっきされ室温まで冷却される。 【選択図】図1,下面是強度、延性および成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法专利的具体信息内容。

鋼板を熱処理および被覆することによって、延性が改善され成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法であって、鋼板の降伏強度YSが少なくとも800MPa、引張強度TSが少なくとも1180MPa、全伸びが少なくとも14%、穴広げ率HERが少なくとも30%であり、鋼の化学組成が重量%で 0.15%≦C≦0.25% 1.2%≦Si≦1.8% 2%≦Mn≦2.4% 0.1%≦Cr≦0.25% Al≦0.5% を含有し、残部がFeおよび不可避不純物であり、 熱処理および被覆が以下の工程: − Ac3を超えるが1000℃未満である焼鈍温度TAにおいて30秒を超える時間で鋼板を焼鈍する工程、 − 250℃から350℃の間の焼入れ温度QTまで、焼入れ直後にマルテンサイトおよびオーステナイトからなる組織を得るのに十分な冷却スピードで鋼板を冷却することにより、鋼板を焼入れする工程であって、マルテンサイト含量は少なくとも60%であり、オーステナイト含量は、最終的な組織が3%から15%の残留オーステナイトならびに85%から97%のマルテンサイトおよびベイナイトを含有しフェライトを含まないような含量である、工程、 − 鋼板を430℃から480℃の間の分配温度PTまで加熱し、鋼板をこの温度において10秒から90秒の間の分配時間Ptの間維持する工程、 − 鋼板を溶融めっきする工程、および − 鋼板を室温まで冷却する工程 を含む、方法。鋼の化学組成が以下の条件: 0.17%≦C≦0.21% を満たす、請求項1に記載の方法。鋼の化学組成が以下の条件: 1.3%≦Si≦1.6% を満たす、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。鋼の化学組成が以下の条件: 2.1%≦Mn≦2.3% を満たす、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。溶融めっき工程が亜鉛めっき工程である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。溶融めっき工程が、合金化温度TGAを480℃から510℃の間とする合金化溶融亜鉛めっき工程である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。焼入れの間の冷却スピードが、少なくとも20℃/秒、好ましくは少なくとも30℃/秒である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。鋼板が焼入れ温度まで焼入れされた後、および鋼板を分配温度PTまで加熱する前に、鋼板を焼入れ温度QTにおいて2秒から8秒の間、好ましくは3秒から7秒の間に含まれる保持時間の間維持する工程をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。鋼の化学組成が重量%で 0.15%≦C≦0.25% 1.2%≦Si≦1.8% 2%≦Mn≦2.4% 0.1≦Cr≦0.25% Al≦0.5% を含有し、残部がFeおよび不可避不純物であり、組織は3%から15%の残留オーステナイトならびに85%から97%のマルテンサイトおよびベイナイトからなり、組織がフェライトを含まず、鋼板の少なくとも一方の面が金属被覆を含み、鋼板の降伏強度が少なくとも800MPa、引張強度が少なくとも1180MPa、全伸びが少なくとも14%、穴広げ率HERが少なくとも30%である、被覆鋼板。鋼の化学組成が以下の条件: 0.17%≦C≦0.21% を満たす、請求項9に記載の被覆鋼板。鋼の化学組成が以下の条件: 1.3%≦Si≦1.6% を満たす、請求項9または10に記載の被覆鋼板。鋼の化学組成が以下の条件: 2.1%≦Mn≦2.3% を満たす、請求項9から11のいずれか一項に記載の被覆鋼板。少なくとも1つの被覆面が亜鉛めっきされている、請求項9から12のいずれか一項に記載の被覆鋼板。少なくとも1つの被覆面が合金化溶融亜鉛めっきされている、請求項13に記載の被覆鋼板。残留オーステナイト中のC含量が少なくとも0.9%、好ましくは少なくとも1.0%である、請求項9から14のいずれか一項に記載の被覆鋼板。平均のオーステナイト結晶粒径が5μm以下である、請求項9から15のいずれか一項に記載の被覆鋼板。

重量%で 0.15%≦C≦0.25% 1.2%≦Si≦1.8% 2%≦Mn≦2.4% 0.1%≦Cr≦0.25% Al≦0.5% を含有する化学組成を有し、残部がFeおよび不可避不純物である、鋼板を熱処理および被覆することによって、延性が改善され成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法であって、被覆鋼板の降伏強度YSが少なくとも800MPa、引張強度TSが少なくとも1180MPa、全伸びが少なくとも14%、穴広げ率HERが少なくとも30%であり、 熱処理および被覆が以下の工程: − Ac3を超えるが1000℃未満である焼鈍温度TAにおいて30秒を超える時間で鋼板を焼鈍する工程、 − 250℃から350℃の間の焼入れ温度QTまで、焼入れ直後にマルテンサイトおよびオーステナイトからなる組織を得るのに十分な冷却スピードで鋼板を冷却することにより、鋼板を焼入れする工程であって、マルテンサイト含量は少なくとも60%である、工程、 − 鋼板を430℃から480℃の間の分配温度PTまで加熱し、鋼板を分配温度において10秒から90秒の間の分配時間Ptの間維持する工程、 − 鋼板を溶融めっきする工程、および − 鋼板を室温まで冷却する工程 を含み、 最終的な組織が3%から15%の残留オーステナイトならびに85%から97%のマルテンサイトおよびベイナイトを含有しフェライトを含まず、 マルテンサイトは少なくとも65%であり、 ベイナイトおよびマルテンサイトのブロックの平均径は10μm以下である、 方法。鋼板の化学組成が以下の条件: 0.17%≦C≦0.21% を満たす、請求項1に記載の方法。鋼板の化学組成が以下の条件: 1.3%≦Si≦1.6% を満たす、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。鋼板の化学組成が以下の条件: 2.1%≦Mn≦2.3% を満たす、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。溶融めっき工程が亜鉛めっき工程である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。溶融めっき工程が、合金化温度TGAを480℃から510℃の間とする合金化溶融亜鉛めっき工程である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。焼入れの間の冷却スピードが、少なくとも20℃/秒である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。焼入れの間の冷却スピードが、少なくとも30℃/秒である、請求項7に記載の方法。鋼板が焼入れ温度まで焼入れされた後、および鋼板を分配温度PTまで加熱する前に、鋼板を焼入れ温度QTにおいて2秒から8秒の間に含まれる保持時間の間維持する工程をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。焼入れ温度QTにおける保持時間が3秒から7秒の間に含まれる時間である、請求項9に記載の方法。重量%で 0.15%≦C≦0.25% 1.2%≦Si≦1.8% 2.1%≦Mn≦2.3% 0.1≦Cr≦0.25% Al≦0.5% を含有する化学組成を有し、残部がFeおよび不可避不純物である、被覆鋼板であって、被覆鋼板は、3%から15%の残留オーステナイトならびに85%から97%のマルテンサイトおよびベイナイトからなる組織を有し、マルテンサイトは少なくとも65%であり、該組織はフェライトを含まず、ベイナイトおよびマルテンサイトのブロックの平均径は10μm以下であり、 被覆鋼板の少なくとも一方の面が金属被覆を含み、被覆鋼板の降伏強度が少なくとも800MPa、引張強度が少なくとも1180MPa、全伸びが少なくとも14%、穴広げ率HERが少なくとも30%である、被覆鋼板。化学組成が以下の条件: 0.17%≦C≦0.21% を満たす、請求項11に記載の被覆鋼板。化学組成が 1.3%≦Si≦1.6% を満たす、請求項11または12に記載の被覆鋼板。金属被覆を含む少なくとも1つの面が亜鉛めっきされている、請求項11から13のいずれか一項に記載の被覆鋼板。金属被覆を含む少なくとも1つの面が合金化溶融亜鉛めっきされている、請求項14に記載の被覆鋼板。残留オーステナイトが少なくとも0.9%のC含量を有する、請求項11から15のいずれか一項に記載の被覆鋼板。残留オーステナイトが少なくとも1.0%のC含量を有する、請求項16に記載の被覆鋼板。残留オーステナイトが5μm以下の平均結晶粒径を有する、請求項11から17のいずれか一項に記載の被覆鋼板。

说明书全文

本発明は、強度、延性および成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法に関し、この方法により得られる鋼板に関する。

自動車車両用の車体構造用部材および車体パネルの部品などの様々な装備を製造するために、DP(二相)鋼またはTRIP(変態誘起塑性)鋼でできた、亜鉛めっき鋼板または合金化溶融亜鉛めっき板を使用するのは通常のことである。

例えば、マルテンサイト組織および/または一定量の残留オーステナイトを含み、約0.2%のC、約2%のMn、約1.7%のSiを含有するそのような鋼は、降伏強度が約750MPaであり、引張強度が約980MPaであり、全伸びが8%を超える。これらの鋼板は、Ac3変態点を上回る焼鈍温度から焼入れしてMs変態点を上回る過時効温度まで低下させ、鋼板をこの温度で一定の時間維持することによって、連続焼鈍ラインにおいて製造される。次いで鋼板は亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきされる。

地球環境保全の観点から自動車の燃料効率を改善するために自動車の重量を削減するため、降伏強度および引張強度が改善された鋼板を有することが望ましい。しかしそのような鋼板は良好な延性および良好な成形性、より詳細には良好な伸びフランジ性も有する必要がある。

この点において、降伏強度YSが少なくとも800MPa、引張強度TSが約1180MPa、全伸びが少なくとも14%であり、ISO規格16630:2009による穴広げ率HERが25%を超える鋼板を有することが望ましい。測定方法の違いに起因して、ISO規格による穴広げ率HERの値は、JFS T 1001(日本鉄鋼連盟規格)による穴広げ率λの値と非常に異なり同等ではないことを強調する必要がある。

したがって、本発明の目的はそのような鋼板およびそれを製造する方法を提供することである。

したがって、本発明は、鋼板を熱処理し被覆することによって、延性が改善され成形性が改善された高強度被覆鋼板を製造する方法であって、鋼板の降伏強度YSが少なくとも800MPa、引張強度TSが少なくとも1180MPa、全伸びが少なくとも14%、穴広げ率HERが少なくとも30%であり、鋼の化学組成は重量%で 0.15%≦C≦0.25% 1.2%≦Si≦1.8% 2%≦Mn≦2.4% 0.1%≦Cr≦0.25% Al≦0.5% を含有し、残部はFeおよび不可避不純物である、方法に関する。

熱処理および被覆は以下の工程: − Ac3を超えるが1000℃未満である焼鈍温度TAにおいて30秒を超える時間で鋼板を焼鈍する工程、 − 250℃から350℃の間の焼入れ温度QTまで、焼入れ直後にマルテンサイトおよびオーステナイトからなる組織を得るのに十分な冷却スピードで鋼板を冷却することにより、鋼板を焼入れする工程であって、マルテンサイト含量は少なくとも60%であり、オーステナイト含量は、最終的な組織が3%から15%の残留オーステナイトならびに85%から97%のマルテンサイトおよびベイナイトを含有しフェライトを含まないような含量である、工程、 − 鋼板を430℃から480℃の間の分配温度PTまで加熱し、鋼板をこの温度において10秒から90秒の間の分配時間Ptの間維持する工程、 − 鋼板を溶融めっきする工程、および − 鋼板を室温まで冷却する工程 を含む。

鋼の化学組成は、任意選択的に、以下の条件:0.17%≦C≦0.21%、1.3%≦Si≦1.6%および2.1%≦Mn≦2.3%のうち、1つ以上を満たすことが可能である。

特定の実施形態において、溶融めっき工程は亜鉛めっき工程である。

別の特定の実施形態において、溶融めっき工程は合金化温度TGAが480℃から510℃の間である合金化溶融亜鉛めっき工程である。

好ましくは、焼入れの間の冷却速度は少なくとも20℃/秒、好ましくは少なくとも30℃/秒である。

好ましくは、この方法は、鋼板が焼入れ温度まで焼入れされた後、および鋼板を分配温度PTまで加熱する前に、鋼板を焼入れ温度において2秒から8秒の間、好ましくは3秒から7秒の間に含まれる保持時間の間維持する工程をさらに含む。

本発明は被覆鋼板にも関し、この鋼の化学組成は重量%で 0.15%≦C≦0.25% 1.2%≦Si≦1.8% 2%≦Mn≦2.4% 0.1≦Cr≦0.25% Al≦0.5% を含有し、残部はFeおよび不可避不純物である。鋼の組織は3%から15%の残留オーステナイトならびに85%から97%のマルテンサイトおよびベイナイトからなり、フェライトを含まない。鋼板の少なくとも一方の面は金属被覆を含む。鋼板は降伏強度が少なくとも800MPa、引張強度が少なくとも1180MPa、全伸びが少なくとも14%、穴広げ率HERが少なくとも30%である。

鋼の化学組成は、任意選択的に、以下の条件:0.17%≦C≦0.21%、1.3%≦Si≦1.6%および2.1%≦Mn≦2.3%のうち1つ以上を満たすことが可能である。

7.5%の残留オーステナイトおよび92.5%のマルテンサイト+ベイナイトを含有する例8の顕微鏡写真である。

特定の実施形態において、少なくとも1つの被覆面は亜鉛めっきされている。

別の特定の実施形態において、少なくとも1つの被覆面は合金化溶融亜鉛めっきされている。

好ましくは、残留オーステナイト中のC含量は少なくとも0.9%、さらに好ましくは少なくとも1.0%、最大で1.6%である。

平均のオーステナイト結晶粒径、すなわち残留オーステナイトの平均結晶粒径は、好ましくは5μm以下である。

マルテンサイトおよびベイナイトの結晶粒径またはブロックの平均径は好ましくは10μm以下である。

次に本発明を、限定を取り入れずに詳細に説明し、例8の顕微鏡写真である図によって示す。

本発明によれば、鋼板は、化学組成が重量%で以下を含有する半製品の熱間圧延および任意選択的に冷間圧延によって得られる: − 十分な強度を確保し、十分な伸びを得るのに必要である残留オーステナイトの安定性を改善するための、0.15%から0.25%、好ましくは0.17%を超え好ましくは0.21%未満の炭素。炭素含量が高すぎる場合、熱間圧延した鋼板は硬すぎて冷間圧延できず、溶接性が不十分である。

固溶体を強化し、被覆性に悪影響を与える鋼板の表面の酸化ケイ素を形成させることなく過時効の間に炭化物の形成を遅らせるように、オーステナイトを安定化させるための、1.2%から1.8%、好ましくは1.3%を超え1.6%未満のケイ素。

− 少なくとも65%のマルテンサイトを含有する組織を得るための十分な硬化性、1150MPaを超える引張強度を有するため、および延性に悪影響を与える分離の問題を避けるための、2%から2.4%、好ましくは2.1%を超え好ましくは2.3%未満のマンガン。

− 硬化性を高めるため、および過時効の間のベイナイトの形成を遅らせるために残留オーステナイトを安定化させるための、0.1%から0.25%のクロム。

− 脱酸素の目的で通常の場合に溶鋼に加えられる、最大で0.5%のアルミニウム。 好ましくは、Al含量は0.05%に制限される。Alの含量が0.5%を超える場合、オーステナイト化温度は高すぎるために到達しないことになり、鋼は工業的に加工が困難となる。

残部は鉄および鋼製造から生じる残留元素である。この点において、Ni、Mo、Cu、Nb、V、Ti、B、S、PおよびNは少なくとも、不可避不純物である残留元素と考えられる。したがって、それらの含量はNiについては0.05%未満、Moについては0.02%未満、Cuについては0.03%未満、Vについては0.007%未満、Bについては0.0010%未満、Sについては0.005%未満、Pについては0.02%未満、Nについては0.010%未満である。Nb含量は0.05%に制限され、Ti含量は0.05%に制限されるが、なぜならそのような値を超えると大きい析出物が形成され成形性が低下することになり、14%の全伸びに到達することをより困難にするからである。

鋼板は、当業者に公知の方法に従って、熱間圧延および任意選択的に冷間圧延によって調製される。

圧延後、鋼板は酸洗いまたは洗浄され、次いで熱処理および溶融めっきされる。

好ましくは連続焼鈍と溶融めっきを組み合わせたライン上で行われる熱処理は、以下の工程を含む: − 組織が完全にオーステナイトであることを確実にするように、鋼のAc3変態点を超える、好ましくはAc3+15℃を超える、すなわち本発明による鋼については約850℃を超えるが、オーステナイト結晶粒を過度に粗大化させないために1000℃未満である焼鈍温度TAにおいて、鋼板を焼鈍する工程。鋼板は化学組成および組織を均質化させるのに十分な時間をかけて、焼鈍温度で維持される、すなわちTA−5℃からTA+10℃の間で維持される。この時間は好ましくは30秒を超えるが300秒を超える必要はない。

− Ms変態点を下回る焼入れ温度QTまでフェライトおよびベイナイトの形成を避けるのに十分な冷却速度で冷却することにより、鋼板を焼入れする工程。焼入れの直後にマルテンサイトおよびオーステナイトからなる組織を有するようにするため、焼入れ温度は250℃から350℃の間である。この組織は少なくとも60%のマルテンサイトを含有し、3から15%の間の残留オーステナイトならびに85から97%の間のマルテンサイトおよびベイナイトの合計を含有しフェライトを含まない最終的な組織(すなわち分配、被覆および室温への冷却後)を得ることができるように十分量のオーステナイトを含有する。好ましくは、冷却速度は20℃/秒以上であり、さらに好ましくは30℃/秒以上、例えば約50℃/秒である。30℃/秒を超える冷却速度は十分である。

− 鋼板を430℃から480℃の間、好ましくは435℃から465℃の間の分配温度PTまで再加熱する工程。例えば、分配温度は、鋼板が溶融めっきされるために加熱される必要がある温度、すなわち455℃から465℃の間と等しくてもよい。再加熱速度は再加熱が誘導加熱器によって行われる場合は高くてもよいが、その再加熱速度は鋼板の最終的な特性に対して明確な影響を与えなかった。好ましくは、焼入れ工程と鋼板を分配温度PTまで再加熱する工程との間で、鋼板は焼入れ温度において2秒から8秒の間、好ましくは3秒から7秒の間に含まれる保持時間の間維持される。

− 鋼板を分配温度PTにおいて10秒から90秒の間の時間Ptの間維持する工程。分配温度において鋼板を維持することは、分配の間に鋼板の温度がPT−20℃からPT+20℃の間にとどまることを意味する、 − 任意選択的に、鋼板が溶融めっきされるために加熱される必要がある温度と等しくするために、冷却または加熱によって鋼板の温度を調整する工程。

− 鋼板を溶融めっきする工程。溶融めっきは、例えば、亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきであってもよいが、被覆の間に鋼板が設定される温度が650℃未満のままであるならば、あらゆる金属溶融めっきが可能である。鋼板が亜鉛めっきされる場合、通常の条件で行われる。鋼板が合金化溶融亜鉛めっきされる場合、良好な最終的な機械的特性を得るために合金化の温度TGAは高すぎない必要がある。この温度は好ましくは500℃から580℃の間である。

− 一般に、被覆後、被覆鋼板は公知の技術にしたがって加工される。特に、鋼板は室温まで冷却される。

この処理は、3から15%の間の残留オーステナイトならびに85から97%の間のマルテンサイトおよびベイナイトの合計を含有しフェライトを含まない最終的な組織(すなわち分配、被覆および室温への冷却後)を得ることを可能にする。

さらに、この処理は少なくとも0.9%、さらに好ましくは少なくとも1.0%、最大で1.6%である、残留オーステナイト中の増加したC含量を得ることを可能にする。

さらに、平均のオーステナイト結晶粒径は好ましくは5μm以下であり、ベイナイトまたはマルテンサイトのブロックの平均径は好ましくは10μm以下である。

残留オーステナイトの量は例えば少なくとも7%である。

そのような処理によって、降伏強度YSが少なくとも800MPaであり、引張強度が少なくとも1180MPaであり、全伸びが少なくとも14%であり、ISO規格16630:2009による穴広げ率HERが少なくとも30%である被覆鋼板を得ることができる。

実施例として、以下の組成:C=0.19%、Si=1.5%、Mn=2.2%、Cr=0.2%を有し、残部はFeおよび不純物である、厚さが1.2mmの鋼板を熱間圧延および冷間圧延により製造した。この鋼の理論上のMs変態点は375℃であり、Ac3変態点は835℃である。

鋼板の試料は焼鈍、焼入れおよび分配により熱処理され、次いで亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきされ、機械的特性が測定された。

処理の条件および得られる特性は、亜鉛めっきされた試料については表Iに、合金化溶融亜鉛めっきされた試料については表IIに報告される。すべての鋼は実験方法により測定されるAc3を超える温度で焼鈍された。鋼板は焼入れ温度で約3秒間保持された。焼入れの間の冷却スピードは約50℃/秒であった。

これらの表において、TAは焼鈍温度、QTは焼入れ温度、PTは分配温度、Ptは分配温度で維持する時間、TGAは合金化溶融亜鉛めっきされる鋼板の合金化の温度であり、YSは降伏強度であり、Tsは引張強度であり、UEは一様伸びであり、Teは全伸びであり、HERはISO規格16630:2009に従って測定される穴広げ率である。RA%は微細組織中の残留オーステナイトの量であり、RA結晶粒径は平均のオーステナイト結晶粒径であり、RA中のC%は残留オーステナイト中のC含量であり、BM結晶粒径はマルテンサイトおよびベイナイトの結晶粒径またはブロックの平均径である。

亜鉛めっきされた試料1、2、3は、所望の特性、より詳細には所望の延性を得るために、分配温度PTがおよそ460℃、すなわち溶融めっきの温度である必要があることを示している。分配温度PTが400℃以下または500℃以上である場合、特に430−480℃の範囲内ではない場合、延性は大幅に低下し不十分となる。

合金化溶融亜鉛めっきされた試料4から9および試料11は、460℃以下の分配温度が最良の結果をもたらすことを示している。

例10において、分配は480℃まで加熱し次いで460℃まで直線的に冷却することによって行われた。

例4から例8は、460℃の分配温度および10秒から60秒の間の分配時間によって、合金化溶融亜鉛めっき鋼板において所望の特性を得ることが可能であることを示している。これらの例は、分配時間が60秒未満、好ましくは約30秒であることが好ましいことも示しているが、なぜならそのような分配時間では降伏強度は1000MPaを超えるが、一方で分配時間が60秒である場合は1000MPa未満であるからである。図の顕微鏡写真は、7.5%の残留オーステナイトおよび92.5%のマルテンサイト+ベイナイトを含有する例8を示している。

例10および例11は、分配温度が460℃を超える場合、延性が著しく低下することを示している。

例9は、反対に、分配温度が440℃である場合、すなわち460℃未満である場合、特性、特に延性は良好なままであることを示している。

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