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High-frequency circuit module and production method therefor

阅读:404发布:2024-01-20

专利汇可以提供High-frequency circuit module and production method therefor专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a high-frequency circuit module, with which repair work is enabled by simple operations, and the deterioration of electric characteristics is prevented. SOLUTION: A semiconductor device 1 is flip-chip bonded to a first signal line 22 on a carrier board 20. On a main substrate 50, a second signal line 52 is formed, the first signal line 22 and the second signal line 52 are connected by a connecting part composed of a connecting electrode 251 and a solder 35, provided on the sidewall of the carrier board, and the carrier substrate 20 is mounted secondarily on the main substrate 50.,下面是High-frequency circuit module and production method therefor专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 半導体素子、この半導体素子が接合されたキャリア基板およびこのキャリア基板を搭載し、上記キャリア基板の側壁を用いた接続部により上記キャリア基板に接続された主基板を備えた高周波回路モジュール。
  • 【請求項2】 半導体素子はキャリア基板の主面に設けた第1の信号線路に接合され、主基板に設けた第2の信号線路と、上記第1の信号線路とが、熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により接続されたことを特徴とする請求項1に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項3】 キャリア基板の主面に設けた第1の接地線路と、主基板に設けた第2の接地線路とが、熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により接続されたことを特徴とする請求項1に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項4】 キャリア基板または主基板の信号線路は、コプレーナ伝送線路構造であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項5】 側壁には、キャリア基板の主面側から裏面側に向いた断面凹状の切り欠き部が形成され、上記切り欠き部壁面に接続電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項6】 キャリア基板の裏面の、切り欠き部による凹部の周囲にランドが形成され、上記ランドと接続する、主基板の信号線路または接地線路の接続領域の形状が、上記ランドの外周形状に沿った形状であることを特徴とする請求項5に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項7】 半導体素子は金の固相拡散接合によりフリップチップ接合されていることを特徴とする請求項1
    に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項8】 キャリア基板の厚さは10〜600μm
    であることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項9】 キャリア基板または主基板に導電性材料の流動を堰きとめる堰材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項10】 堰材は、金属膜を用いて形成されていることを特徴とする請求項9に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項11】 堰材により、主基板に設けた第2の信号線路のキャリア基板との接続領域が限定されていることを特徴とする請求項9に記載の高周波回路モジュール。
  • 【請求項12】 半導体素子をキャリア基板に接合する工程、および上記キャリア基板の側壁を用いた接続部により上記キャリア基板と主基板を接続し、キャリア基板を主基板に実装する工程を施す高周波回路モジュールの製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、高周波回路モジュールおよびその製造方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】近年インターネットに代表されるIT
    (Information Technology)分野における高速・大容量の通信手段として、特に光ファイバー等を用いた有線通信機器やマイクロ波、ミリ波を用いた無線通信機器の普及が著しく、これら通信機器には、高性能の高周波トランジスタやMMIC(Mono
    lithic Microwave Integrat
    ed Circuit)等の半導体素子が組み込まれている。 この種の機器はGHzを越える高周波領域で動作させるので、使用される半導体素子の材料としては一般に広く使用されているシリコンに代わって、高周波特性に優れている化合物半導体、とりわけガリウム砒素(G
    aAs)半導体が選ばれることが多い。

    【0003】上記半導体素子を組み合わせて、電子回路として完成させるには、ベアチップと呼ばれる裸の半導体素子の表面に形成されている複数の電極を外部の回路と電気的に接続させるために接続用の配線を設ける必要がある。 一般的に半導体素子においては、このような部分の接続には、半導体素子の電極パッドと対応した外部電極との間に金線やアルミ線のような金属ワイヤを超音波ボンディングすることにより行われる。 しかし、特に高周波領域で動作する電子回路の場合は、半導体素子のパッド電極と外部電極を機械的に金属ワイヤで接続することは、そのワイヤ接続によって生じる寄生インダクタンスや寄生容量を増加させ、接続部においてインピーダンスの不整合を招いてしまうため、半導体素子が有している本来の性能を発揮させることができなくなってしまい、結果として、高周波信号の伝送においてロスを発生させてしまい、効率の悪い電子回路となる。 上記問題を解決する一つの手段として、金属ワイヤを用いない半導体素子の接続法であるフリップチップ実装法が開発された。

    【0004】図7(a)、(b)は、特開平3―120
    736号公報に記載された、半導体チップが基板にフリップチップ実装された状態を示す説明図で、(a)はその断面図、(b)は半導体チップ側から見た平面図であり、図中41は半導体チップ、42はセラミック基板、
    43はモジュールフレーム、44はチップ配線、45はバンプ、46、47は基板配線である。 即ち、金属製のモジュールフレーム(半導体パッケージ)43上に、基板配線46、47が形成されたセラミック基板42を実装する。 この時、基板配線46、47はコプレーナ型の伝送線路を形成しており、基板配線46は、信号線、基板配線47は接地線となる。 この基板配線46、47上にバンプ45を形成し、半導体チップ41の回路面をセラミック基板42側に向けて実装する。 絶縁基板と半導体チップとの物理的な接続はバンプ自身の合金化あるいは硬化型の樹脂により行う。 上記のようにして実装することで、先に述べた金属ワイヤを用いない半導体素子の接続が実現し、半導体チップとセラミック基板との接続部の電気的損失を最小限に抑えることが可能となる。

    【0005】ところで、情報通信量の高速化・大容量化に伴って、単位時間あたりに伝送すべき情報量は飛躍的に増加し、これに対応すべく、通信設備としても限られた設置空間内に大規模な回路システムを効率よく収納する必要があり、システムの構成部材等のいっそうの小型化が求められている。 一方、高周波回路を収納する筐体、回路基板、半導体パッケージ等においては、高性能、高信頼性の観点から、気密封止された構造のセラミックや金属製のパッケージが採用されている。 このようなパッケージは性能や信頼性を最重視するが故に、非常に大型で、かつ高価という欠点を有するが、装置性能、
    信頼性が最優先であった時代にあっては、装置や付帯設備のサイズが大きくてもあまり問題視されなかった。 しかし最近では先に述べた理由により小型化は非常に重要な要素である。 また、従来、システム価格が高価な時代にあってはこのようなパッケージのコストがシステム全体のコストに占める割合は小さく、低コスト化はさほど重要では無かった。 しかし最近になって高品質・高性能のシステムを低価格で提供する必要がある社会環境にあっては、コストは無視できない重要な要素で、可能な限り低コスト化を実現せねばならない。

    【0006】さて、先に述べたワイヤ接続の問題は、半導体素子と素子を収納する半導体パッケージ間の問題に止まらず、半導体パッケージとパッケージを搭載する配線板等外部回路の接続に対しても同様である。 従来、高周波対応の半導体パッケージと外部回路の接続には、ボールボンダまたはウエッジボンダによるワイヤボンディングまたはリボンボンディングが行われており、素材の金属としては特殊な例を除いてほとんど金ワイヤまたは金リボンが用いられる。 これらの接続作業は手作業または自動化装置によって行われるが、手作業の場合は作業の習熟度や個人差によるばらつき、自動化装置にあっては機械の稼働をスムーズにすべく一定のマージンを設ける必要や、工作時間を短縮する必要から、インダクタンスを最低値に押さえることが出来る最短距離でのワイヤボンディングをばらつき無く行うという実装の実現は一般的に困難である。

    【0007】この問題を解決するため、半導体パッケージと外部回路との接続に関しても、ボンディングワイヤを用いない接続法が開発され、特開2000―1510
    39号公報には、金属ワイヤを用いない実装法の事例が開示されている。 この公報には、フレキシブル基板上にフリップチップ実装された半導体素子からなるモジュールを金属バンプを介して外部回路と接続する方法が記載されている。 図8は、上記公報に記載されている方法により半導体素子がパッケージに載置し加圧して実装する状態を説明する断面図で、図において61は絶縁性フレキシブル基板、62は接地用配線、63は高周波信号用配線、64は第1の金属バンプ、65は第2の金属バンプ、66はパッケージ、67はパッケージの高周波信号用配線、68は半導体素子収容キャビティ部、69はボンディングツール、70は半導体素子である。

    【0008】即ち、フレキシブル基板61上の第1の金属バンプ64に対してボンディングツール69を用いて、加圧・加熱し、金属バンプ64に加圧と伝熱を行って金属バンプ64とパッケージ配線67あるいは他の配線基板の電極端子や配線と接合する方法が記述されている。 上記公報には、フレキシブル配線板のパッケージへの接続は、まず、フレキシブル基板61をパッケージ6
    6上に位置合わせして搭載する。 次にフレキシブル基板61の上方よりボンディングツール69によってフレキシブル基板61の金属バンプ部を加圧・加熱し、高周波信号、接地用の配線上の金属バンプをパッケージの信号用配線に、接地用配線は接地用にそれぞれ接合する手順がとられる。 金属バンプの材料に関しては、これら公報には詳細に記述されていないが、このような目的には一般的に、はんだが使用される。

    【0009】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7、
    図8に示す従来技術には次の課題があった。 まず、はんだを用いてバンプ接続するには、接続する電極の一方もしくは両方に設けたはんだバンプ、またはスクリーン印刷法やめっき法によって供給したはんだを有する電極どうしを位置あわせし、加熱、加圧を行うが、この工程において、加えられた圧により、溶融したはんだが横に押し広げられるため、電極間隔が狭い場合には、隣接するパッドから押し広げられたはんだどうしが接触し、隣り合う電極間で短絡が生じ、正常な接続ができないという問題がある。 その限界値ははんだバンプの寸法に依存するが、120μm付近であると考えられている。 一般に、化合物半導体は材料コストが高価なため、可能な限り面積を小さくした半導体素子が製造される。 このため素子の電極ピッチも狭くなる傾向にあり、100μm以下のものも現れている。 従ってはんだを用いた接続方法では最近の狭ピッチ半導体素子には対処することができない。

    【0010】また、図7に示すようにして、多数個の半導体素子を基板上にフリップチップ実装した場合には、
    多数個の半導体素子のうち一つでも不良素子があると、
    局所的な修理作業は極めて困難であるので、実装基板全体を取り替えなくてはならないという問題点が発生する。 即ち、図7に示す従来の構造にあっては、一度実装した後ではリペア作業を行うには極めて困難という欠点を有するため、複数の半導体素子を実装するモジュールにおいては歩留まりが極端に低下するという課題がある。

    【0011】これに対し、図8に示すようにして、フレキシブル基板上にフリップチップ実装した時点で電気的試験を実施することでモジュールの良否判定が行えるため、実装基板全体を交換するという問題点は解決している。 しかしながら、まず、フレキシブル配線板をパッケージ上に位置合わせして搭載し、次にフレキシブル配線板の上方よりボンディングツールによってフレキシブル配線板の金属バンプ部を加圧・加熱して接合するという2段階の実装方法を用いているために、キャリア基板の金属バンプと主基板とを加圧・加熱接合した際に、微少な位置ズレ等が生じることが考えられ、このことが原因で高周波特性を満足しない実装となった場合、修復作業を行うことが極めて困難になる。 また、一度接合を終えたフレキシブル配線板のバンプを再溶融させて取り外し、フレキシブル配線板にあっては残留はんだを除去した上で、再度バンプを形成する工程や、また基板側にあっては、同じく残留はんだの除去に加え、再位置合わせ・搭載・加圧・加熱する工程を一連の実装とは独立して行わねばならず、非常に煩雑な作業となる。

    【0012】ところで、信号伝送路上に段差や不連続部分が生じると特性インピーダンスの不整合が起こり、これに起因する信号の反射現象が発生するため、マイクロ波、ミリ波等の高周波領域にあっては信号伝達特性が低下することが知られている。 この対策として、従来は図8に示すように、実装基板の一部に凹み(キャビティ)
    を設け、その中に半導体素子を収容することにより伝送線路の高さを同一平面上に揃えることが行われている。
    しかし、キャビテイを設けてその中に半導体素子を実装する方法は、あらかじめ実装基板上に開口部を設ける必要があるため、開口部による実装上の制約や実装基板の製造コストが高くなってしまうという課題があった。

    【0013】本発明はかかる課題を解消するためになされたもので、実装歩留まりが高く、簡単な操作で修復作業(リペア)が可能で、電気特性の劣化が防止された高周波回路モジュールを得ることを目的とする。 また、上記高周波回路モジュールを容易に歩留まり高く得ることができる高周波回路モジュールの製造方法を得ることを目的とする。

    【0014】

    【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の高周波回路モジュールは、半導体素子、この半導体素子が接合されたキャリア基板およびこのキャリア基板を搭載し、上記キャリア基板の側壁を用いた接続部により上記キャリア基板に接続された主基板を備えたものである。

    【0015】本発明に係る第2の高周波回路モジュールは、上記第1の高周波回路モジュールにおいて、半導体素子はキャリア基板の主面に設けた第1の信号線路に接合され、主基板に設けた第2の信号線路と、上記第1の信号線路とが、熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により接続されたものである。

    【0016】本発明に係る第3の高周波回路モジュールは、上記第1の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板の主面に設けた第1の接地線路と、主基板に設けた第2の接地線路とが、熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により接続されたものである。

    【0017】本発明に係る第4の高周波回路モジュールは、上記第2または第3の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板または主基板の信号線路は、コプレーナ伝送線路構造のものである。

    【0018】本発明に係る第5の高周波回路モジュールは、上記第1の高周波回路モジュールにおいて、側壁には、キャリア基板の主面側から裏面側に向いた断面凹状の切り欠き部が形成され、上記切り欠き部壁面に接続電極が設けられているものである。

    【0019】本発明に係る第6の高周波回路モジュールは、上記第5の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板の裏面の、切り欠き部による凹部の周囲にランドが形成され、上記ランドと接続する、主基板の信号線路または接地線路の接続領域の形状が、上記ランドの外周形状に沿った形状のものである。

    【0020】本発明に係る第7の高周波回路モジュールは、上記第1の高周波回路モジュールにおいて、半導体素子は金の固相拡散接合によりフリップチップ接合されているものである。

    【0021】本発明に係る第8の高周波回路モジュールは、上記第1の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板の厚さは10〜600μmのものである。

    【0022】本発明に係る第9の高周波回路モジュールは、上記第1の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板または主基板に導電性材料の流動を堰きとめる堰材を備えたものである。

    【0023】本発明に係る第10の高周波回路モジュールは、上記第9の高周波回路モジュールにおいて、堰材は、金属膜を用いて形成されているものである。

    【0024】本発明に係る第11の高周波回路モジュールは、上記第9の高周波回路モジュールにおいて、堰材により、主基板に設けた第2の信号線路のキャリア基板との接続領域が限定されているものである。

    【0025】本発明に係る第1の高周波回路モジュールの製造方法は、半導体素子をキャリア基板に接合する工程、および上記キャリア基板の側壁を用いた接続部により上記キャリア基板と主基板を接続し、キャリア基板を主基板に実装する工程を施す方法である。

    【0026】

    【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1は本発明の第1の実施の形態の高周波回路モジュールの斜視図であり、図中、1はウエハから切り出された裸の半導体素子、20はキャリア基板、22はキャリア基板の主面に形成された第1の信号線路、23はキャリア基板の主面に形成された第1の接地線路、50はキャリア基板20
    を搭載する主基板、52は主基板上に設けられ高周波信号が伝送される第2の信号線路、54は主基板上に設けられた第2の接地線路、25はキャリア基板20の側壁に設け、キャリア基板の主面側から裏面側に向いた断面凹状の切り欠き部である、半割スルーホール、251、
    252は半割スルーホール25壁面に設けた接続電極、
    35は例えばはんだ等、熱により軟化または溶融する導電性材料で、接続電極251、252と導電性材料35
    によりキャリア基板20と主基板50を接続する接続部を構成する。 即ち、接続電極251を介してキャリア基板20の第1の信号線路22と主基板50の第2の信号線路52、または接続電極252を介してキャリア基板の第1の接地線路23と主基板の第2の接地線路54
    を、導電性材料35を用いて接続してキャリア基板を主基板に実装する。 なお、27、57は導電性材料の流動を堰きとめ、ぬれ広がりを防止するレジスト(堰材)である。

    【0027】図2は、図1におけるI―I線断面図であり、図中、10は半導体素子上に形成された外部回路との接続電極、15はバンプで、例えば金で形成されることにより固相拡散接合でキャリア基板20の第1の信号線路22にフリップチップ接合されており、固相拡散接合を用いているので接合が強固となり好ましい。 29はキャリア基板の裏面に形成された接地電極である。

    【0028】図3(a)、(b)は、上記キャリア基板の構造を説明する説明図で、(a)はキャリア基板の半導体素子を実装する面、(b)は半導体素子を実装する面の裏面である。 30は第1の信号線路22における半導体素子を実装するための電極パッド部分、31は第1
    の接地線路23における半導体素子を実装するための電極パッド部分、36はキャリア基板の裏面のスルーホール25による凹部の周囲に形成されたランドである。

    【0029】図1〜3に示すように、キャリア基板20
    上の第1の信号線路22は第1の接地線路23と共に伝送線路を形成しており、キャリア基板20と半導体素子1とはフリップチップ接合されている。 キャリア基板2
    0の側壁に設けた半割スルーホール壁に上記主面の伝送線路構造に対応した接続電極251、252が主面の線路に接続して設けられている。 一方、上記キャリア基板を主基板50上に搭載して2次実装する主基板50には第2の信号線路22と、第2の接地線路54が設けられている。 ここで、本発明の第1の実施の形態の高周波回路モジュールは、接続電極251を介して、上記第1の信号線路22と第2の信号線路52を接続するが、熱により軟化または溶融する導電性材料35を側壁に用いた接続部で、キャリア基板と主基板信号線路がコプレーナ伝送線路の形で接続されているので、キャリア基板と主基板信号線路の間で段差があっても、高周波信号の反射が抑制され、電気特性の劣化が防止される。

    【0030】図に示すキャリア基板20の単数または複数個が主基板50上にはんだ等熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により実装されて高周波回路モジュールを構成する場合、加熱により実装後のリペア作業が容易であり、実装歩留まりを高く維持しながら、生産性よく製造できる。

    【0031】また、図は、キャリア基板または主基板の伝送線路構造が、コプレーナ伝送線路構造の例を示すが、高周波信号の伝送路としてよく用いられるマイクロストリップ伝送線路構造を採用してもよい。

    【0032】さらに、図に示すように、キャリア基板に設けた第1の接地線路23と、主基板に設けた第2の接地線路54とが上記キャリア基板の側壁部に設けられ、
    上記第1の接地線路と接続された接続電極252を介して導電性材料35を用いて接続されていることによりキャリア基板の主基板への実装がより強固となるという効果がある。

    【0033】また、図に示すように、キャリア基板または主基板に導電性材料の流動を堰きとめる堰材(例えばはんだレジスト)を備えることにより、導電性材料がキャリア基板または主基板表面に流動し、ぬれ広がることによって接続部の導電性材料の量が不足し、接続部の強度低下を招いたり、半導体素子の下面に流れ込むことによって電気特性が低下するのを防止できるという効果がある。 堰材は、金属膜を用いて形成すると、伝送線路の信号通過性を損なうことを防止できる。 また、はんだレジスト等堰材により、主基板のキャリア基板との接続領域を限定すると、高精度な実装が可能であるという効果がある。

    【0034】図においては、接続電極はキャリア基板の半割スルーホール上に形成されているが、キャリア基板と主基板の信号線路の接続に用いられるものを251、
    接地線路の接続に用いられるものを252と区別して示す。 また、主基板の第2の信号線路の、キャリア基板との接続領域は、ランド36の外周形状に沿った形状とすることにより、接続による電気損失を最小限に低下できるため好ましく、例えば、半割スルーホール25のランド36外形と対応する半円形状の信号電極パッドとして形成されている。

    【0035】キャリア基板の厚さは10〜600μm
    が、主基板とキャリア基板に段差があっても、高周波特性を損なわれないため好ましく、10μm未満では薄すぎて取り扱いが困難となり、600μmを越えると線路の反射損が増すため高周波特性が劣化する。 キャリア基板としてはLTCC(低温焼成ガラスセラミック基板)
    を用い、キャリア基板上の導体材料には銅、銀、銀―パラジウム、銀―白金など導電率の低い金属が用いられており、これら導体材料の表面が金めっきされているものを用いたり、またはキャリア基板としては有機材料を用いたプリント配線板を用い、基板上の導体材料は銅で構成されており、かつ表面が金めっきされているものを用いることができ、通常のアルミナ基板で用いられる金属材料を用いた導体配線に比べ、導体損を低減して低損失のキャリア基板となる。 また、例えば、キャリア基板として、ポリイミド基材ベースのフレキシブル配線板や、
    ガラスエポキシ基材ベースの薄型配線板構造を用いることもできる。 主基板としては、セラミック基板を用いるが、損失等が問題無い値を示せば、有機材料を用いたプリント配線板を適用することもできる。

    【0036】実施の形態2. 図4は、本発明の第2の実施の形態の高周波回路モジュールの製造方法を説明する説明図であり、図中、53は主基板50上に設けられた第2の信号線路52における、第1の信号線路22との接続に用いる電極パッド部分、55は主基板上に設けられた第2の接地線路54における、第1の接地線路23
    との接続に用いる電極パッド部分である。

    【0037】即ち、キャリア基板20の主面に設けた第1の信号線路22に半導体素子1を例えばフリップチップ接合する。 一方、主基板には第2の信号線路52が設けられている。 上記第1の信号線路22と、上記第2の信号線路52の第1の信号電極との接続領域を対向させて主基板にキャリア基板を載置する。 また、側壁部には接続電極251、252が設けられている。 熱により軟化または溶融する導電性材料を供給し、キャリア基板または主基板を加熱冷却して、本実施の形態の高周波回路モジュールを製造する。 なお、側壁を用いて、キャリア基板を主基板に実装しているので、電気特性の劣化が少なく製造が容易である。 上記製造方法は、歩留まりよく、製造が容易である。 また、導電性材料として、熱により軟化または溶融する材料を用いるとさらに歩留まりよく製造できる。 また、下記実施例に示すように、あらかじめ信号電極パッド53または接地電極パッド55に上記導電性材料を設けていてもよい。

    【0038】

    【実施例】実施例1. 以下、図1〜6を用いて説明する。 (1)およそ30GHzまでの周波数帯域を有するGa
    As製のFET(電界効果型トランジスタ)1を準備し、パッド電極10上に金製の突起状バンプ15を設ける。 即ち、GaAs製FETの外形寸法は0.4×0.
    5mmの長方形で、厚さは0.1mmである。 回路面には約1μmの厚さの金製パッド電極10が複数個ある。
    最初の工程として、このパッド電極10上に金製の突起状バンプ15を設ける。 突起状バンプ15は通称ボールボンダと呼ばれる超音波ワイヤーボンデイング装置を用いて形成する。 突起状バンプ15の形成条件は直径20
    μmの金ワイヤを用い、超音波エネルギーの設定は0.
    2Wで接合時間は25ミリ秒である。 GaAs製FET
    は設定温度250℃でステージ上に保持する。 これにより直径70μm、平均高さ65μmの金製の突起状バンプ15が形成できる。 突起状バンプ15は、超音波ボンデイング装置で接合が完了した金ワイヤを垂直方向に引きちぎることで形成される。

    【0039】(2)GaAs製FETを搭載するキャリア基板を準備する。 即ち、キャリア基板20は導体配線を有するアルミナ基板で、基板材料は99.5%の純度を有する高品位アルミナである。 キャリア基板20の外形寸法は3.5×2.5mmの長方形で、厚さは0.4
    mmである。 基板表面の平均粗度は0.1μm以下のものを用いた。 キャリア基板20の上面では、半導体素子1を実装するために、第1の信号線路には電極パッド3
    0が、第1の接地線路上には電極パッド31が設けられている。

    【0040】キャリア基板20の側壁にはキャリア基板20と主基板50との接続部に使用される次のような電極が形成されている。 まず、複数の半割りスルーホール25の壁面に形成された接続電極251で、主基板50
    の高周波信号用のコプレーナ伝送線路の第2の信号線路52と、キャリア基板上の信号線路22とを接続する。
    また、複数の半割りスルーホール25の壁面に形成された接続電極252で、主基板50の高周波信号用のコプレーナ伝送線路の第2の接地線路54と、キャリア基板上の第1の接地線路23とを導電性材料を用いて接続し、電気的に強固な接地を形成するための接地電極として用いるものである。 キャリア基板の裏面には、バックメタライズと呼ばれる接地電極29がほぼ全面に施されている。 以上の導体配線は最小ラインアンドスペース6
    0μm/60μmの精度で形成されている。 導体配線は金属で多層構造をしており、その構成は最下層からTi
    /Pd/Auの順で積層されている。 導体の厚さはそれぞれ700Å/1300Å/1μmである。

    【0041】(3)キャリア基板20上にGaAs製F
    ET1をフリップチップ接合する。 キャリア基板20とGaAs製FETとの接合に際し、キャリア基板上の電極パッド部分30、31とGaAs製FET上の金製突起状電極15の位置合わせを正確に行うために、画像処理による位置あわせ機能を備えたフリップチップボンダ(搭載装置)を用いる。 キャリア基板とGaAs製FE
    Tは金―金固相拡散接合工法により接合する。 フリップチップボンダに付属する加熱加圧ツールには真空吸着孔があり、GaAs製FETはツールに直接吸着され、加熱加圧される。 バンプ1個あたりの最大印加荷重は11
    0gである。 加圧時の温度はキャリア基板側の設定温度290℃、GaAs製FET側の設定温度290℃で、
    加圧時間は12秒で実施した。 キャリア基板とGaAs
    製FETは金―金固相拡散接合だけで強固に接合されるので、樹脂等による補強(アンダーフィル)は必要としない。

    【0042】(4)GaAs製FETを搭載したキャリア基板を実装する主基板50を準備する。 即ち、主基板50は導体配線を有するアルミナ製の基板で、基板材料は99.5%の純度を有する高品位アルミナで、外形寸法は50×70mmの長方形で、厚さは0.6mmである。 主基板の表面には、GaAs製FETを搭載したキャリア基板を実装するための次のような電極が形成されている。 即ち、高周波信号用のコプレーナ伝送線路である主基板の第2の信号線路52の、キャリア基板の第1
    の信号線路との接続領域である信号電極パッド53と、
    第2の接地線路54の、接地電極として用いる複数個の接地電極パッド55であり、主基板接地線路上に主基板はんだレジストの開口部に形成され、電気的に強固な接地導体を形成する。 主基板50の裏面にはバックメタライズと呼ばれる接地電極がほぼ全面に施され、複数の貫通スルーホールによって、主基板接地線路と接続されている(図示せず)。 なお、主基板の導体配線は最小ラインアンドスペース60μm/60μmの精度で形成されている。 導体配線は金属で多層構造をしており、その構成は最下層からTi/Pd/Auの順で積層されている。 導体の厚さはそれぞれ700Å/1300Å/1μ
    mである。

    【0043】主基板の上面には、GaAs製FETを搭載したキャリア基板を精度良くはんだ実装するための、
    はんだレジスト57が形成されているが、はんだレジストには次のような作用が求められる。 即ち、本発明における高周波回路モジュールでは、はんだを溶融させてG
    aAs製FETを搭載したキャリア基板を主基板上に実装する。 すなわち、金電極および金めっき配線上にはんだ接合するので、溶融したはんだが、電極や配線上を伝って流動するぬれ広がり現象が問題となる。 溶融はんだの流れを阻止するためには、はんだレジストと呼ばれる堰材(一種のダム)を設けてやる必要が生じる。 このような目的を果たす材料として、樹脂等の誘電体を用いてダムを形成する方法がある。 しかし対象が高周波信号の場合、樹脂等の誘電体製のはんだレジストを用いることは電気特性上好ましくなく、はんだの流れを妨げる作用を薄い金属膜に求めることが、高周波信号の減衰に対して有利に働く。 その理由は誘電体の場合、誘電損失と呼ばれる電力損失が生じるためである。 この損失は誘電体が保有している比誘電率(εr)や誘電正接(tan
    δ)の値で決定されるためであり、金属を用いることでこの問題を回避できるためである。 以上のように、金属膜製の堰材(はんだレジスト)を用いることにより、電極同士がきわめて近接して設置された場合にあっても、
    溶融したはんだ等の金属が流れ出して隣接した電極同士で短絡するおそれが無くなるため高密度実装に対して有用である。

    【0044】(5)アルミナ製の主基板50にGaAs
    製FET1を搭載したキャリア基板20を位置あわせする。 まず、キャリア基板20を主基板50上の信号電極パッド上にキャリア基板の接続電極がくるように位置あわせする。 GaAs製FETを搭載したキャリア基板と主基板との位置合わせを正確に行うために、前述した画像処理による位置あわせ機能を備えたフリップチップボンダ(搭載装置)を用いる。 GaAs製FETを搭載したキャリア基板は、GaAs製FETの存在により、キャリア基板の上面が平坦ではないため、そのハンドリングには前述した真空吸着孔付きの加熱加圧ツールとは異なる専用のつかみ治具を用いた。 このつかみ治具には、
    GaAs製FETを搭載したキャリア基板の側面を挟み込む方式のツールである。 ツールには急激な昇温が行えるセラミックヒータが組み込んである。

    【0045】(6)キャリア基板20と主基板50とを導電性材料により接合する。 導電性材料としてはんだを用い、主基板上にはあらかじめスクリーン印刷法により、鉛−スズ系の共晶はんだペーストが供給されている。 主基板の加熱はフリップチップボンダに付属する加熱機構を用いた。 本加熱機構はコンスタントヒート方式と呼ばれる設定温度に維持されるヒーターで、はんだが溶融しない温度(ベース温度)を主基板に与えるために用いる。 はんだ接合時、このベース温度に、つかみ治具から供給される過渡的な熱を加えることで、はんだに溶融温度(183℃)を越える温度環境を与えた。 主基板側の設定温度は150℃とし、加熱時間は15秒で実施した。 はんだ接合終了後の冷却はエアーブローにより行った。 本実装方式によれば、主基板を加熱するベース温度だけでははんだが溶融しないため、GaAs製FET
    を搭載したキャリア基板にのみ局所的な加熱を与えることで、希望する部位のはんだ接合が可能となる。 また既にはんだ実装が完了したGaAs製FETを搭載したキャリア基板においては、はんだが再溶融することによる位置ずれすることがない。 以上のようにして、1枚の主基板上に複数個のGaAs製FETを搭載したキャリア基板を実装することが可能となる。 はんだ接合時のフラックスは、接合終了後、必要に応じて洗浄し、高周波回路モジュールが完成する。 上記のように、主基板にはあらかじめはんだが供給されているが、位置あわせをした後、糸はんだやペレットはんだを供給してもよく、はんだの横もれが防止できる。

    【0046】上記のようにして製造した高周波回路モジュールの高周波電気特性を測定し評価を行った。 図5
    は、アルミナ製の主基板上に直接フリップチップ実装する従来の方式と、本実施例の高周波回路モジュールの高周波電気特性を示す特性図であり、横軸は周波数、縦軸は線路の反射損(S11)と通過損(S21)である。
    図中、S11、S21は各々本実施例の高周波回路モジュールの反射損および通過損、S11h、S21hは各々従来の実装方式により得られた周波回路モジュールの反射損および通過損である。 図に示されているように、
    アルミナ製の主基板上に直接フリップチップ実装する従来の方法S11h、S21hに比べると、本実施例の高周波回路モジュールS11、S21は若干特性の劣化は認められるが、30GHzまで両者に顕著な差はなく、
    本発明による実装方式を採用しても高周波特性は著しく劣化しないことが明らかになった。 この理由は、本発明では、GaAs製FETを搭載したキャリア基板が主基板信号線路との間で段差がある実装が行われているにもかかわらず、側壁を用いて接続してるため、高周波信号の反射が抑制され、電気特性が劣化していないためである。 つまり、信号伝送路において物理的な段差があっても、特性インピーダンスの不整合が実用上無視できるほど小さく抑えられる設計を行えば十分実用に供することができるわけである。 実験を重ねた結果、この段差の値は、キャリア基板の厚さに換算して600μm以下であれば図5の周波数範囲で実用可能であることがわかった。

    【0047】本発明は、GaAs製FETを搭載したキャリア基板が熱により軟化または溶融する導電性材料を用いて主基板に表面実装されており、上記導電性材料としては広く用いられている鉛―スズ系の共晶はんだを用いるため、実装後の修復作業が容易という特長を有している。 また、上記導電性材料としては、銀等の金属フィラーが入った熱可塑性樹脂や熱可塑性異方性導電フィルムを用いることができる。 また、本発明において、上記導電性材料を用いているので、GaAs製FETの電気性能が期待値を満たさない等の理由から、GaAs製F
    ETを取り替える必要性が生じた場合、主基板とGaA
    s製FETを搭載したキャリア基板のはんだ接続部を、
    はんだこてやヒートツールまたはホットエアー等により、局部加熱を行うことによって、他のGaAs製FE
    Tを搭載したキャリア基板から独立して不良部分のみを取り外し、新たなGaAs製FETを搭載したキャリア基板を搭載して修理を行うことができる。 これにより、
    規格外の電気特性を示す高周波回路モジュールであっても、簡単に修復作業が行えることにより、新品の高周波回路モジュールとして扱うことができるため、製造歩留まりが向上し、製品の低コスト化が可能となる。

    【0048】以上述べた実施の形態では、GaAs製F
    ETを金―金固相拡散接合を用いてフリップチップ実装し、アンダーフィルを施さない構造について説明したが、高周波特性がさほど重要視されない対象であればアンダーフイルを用いることで、耐湿性や機械的強度の向上が期待できる。 アンダーフイルの材料としては、熱硬化または光硬化または熱可塑性樹脂系材料を用いることができる。

    【0049】実施例2. 半導体素子として実施例1で使用したものと同じ、およそ30GHzの周波数帯域を有するGaAs製のFETを用いる。 実施例1においてキャリア基板として用いたアルミナ製キャリア基板の代わりにLTCC基板(低温焼成ガラスセラミック基板)を用いる。 LTCC基板の特長は、セラミックの焼成温度を低くできるため、キャリア基板上の導体材料には銅、
    銀、銀―パラジウム、銀―白金など導電率の低い金属を用いることが可能なことである。 これにより、通常のアルミナ基板で用いられている高抵抗の金属材料を用いた導体配線に比べ、導体損を低減した低損失のキャリア基板が実現できるという効果がある。

    【0050】つまり、キャリア基板と主基板は導体配線を有するLTCC基板である。 キャリア基板の外形寸法は3.5×2.5mmの長方形で、厚さは0.28mm
    である。 主基板の外形寸法は50×70mmの長方形で、厚さは0.56mmである。 以上の導体配線は最小ラインアンドスペース60μm/60μmの精度で形成されている。 導体配線は金属で多層構造をしており、その構成は最下層からAgPd/Ni/Auの順で積層されている。 導体の厚さはそれぞれ10μm/3μm/1
    μmである。

    【0051】上記キャリア基板、主基板を準備し、実施例1と同様にして実装し、高周波回路モジュールを作製し、高周波電気特性を測定した。 図6は、本実施例の高周波回路モジュールの高周波電気特性を示す特性図であり、横軸は周波数、縦軸は線路の反射損(S11)と通過損(S21)である。 図中、S11a、S21aは各々フリップチップ実装したアルミナ製キャリア基板をアルミナ製主基板にはんだ実装することにより得られた高周波回路モジュールの反射損および通過損、S11b、
    S21bは各々フリップチップ実装したLTCCキャリア基板をLTCC製主基板にはんだ実装することにより得られた周波回路モジュールの反射損および通過損である。 図に示されているように、アルミナ基板に比べて損失は変わらず、LTCC基板を用いても本発明のキャリア基板として十分使用可能であることがわかった。

    【0052】実施例3. 半導体素子として上記実施例で使用したものと同じ、およそ30GHzの周波数帯域を有するGaAs製のFETを用いる。 キャリア基板に、
    実施例1においてキャリア基板として用いたアルミナ製キャリア基板の代わりに有機プリント配線板を用いたものを用いる。 基板材料として誘電体損失が少なく、高周波特性に優れるBT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)製基板を用いる。

    【0053】キャリア基板の寸法は5mm×5mmの長方形で、厚さ12μmの電解銅箔を有し、基板厚さは6
    00μmである。 基板には最小ラインアンドスペース6
    0μm/60μmの導体配線パターンが形成されている。 導体配線および電極パッド上には無電解メッキ法にて、厚さ4μmのニッケルメッキ後に厚さ0.8μmの金めっきが施されている。 上記キャリア基板と、実施例1と同じアルミナ製の主基板を準備し、実施例1と同様にして実装し、高周波回路モジュールを作製し、高周波電気特性を測定し、図6に示す。 図中、S11c、S2
    1cは各々フリップチップ実装した有機プリント配線板製キャリア基板をアルミナ製主基板にはんだ実装することにより得られた高周波回路モジュールの反射損および通過損、S11b、S21bは各々フリップチップ実装したLTCCキャリア基板をLTCC製主基板にはんだ実装することにより得られた周波回路モジュールの反射損および通過損である。 図に示されているように、実施例1、2で述べたセラミック基板に比べて損失は増加しているが、用途を限定すればキャリア基板として十分使用可能であることがわかる。

    【0054】

    【発明の効果】本発明の第1の高周波回路モジュールは、半導体素子、この半導体素子が接合されたキャリア基板およびこのキャリア基板を搭載し、上記キャリア基板の側壁を用いた接続部により上記キャリア基板に接続された主基板を備えたもので、電気特性の劣化が防止され、歩留まりが高いという効果がある。

    【0055】本発明の第2の高周波回路モジュールは、
    上記第1の高周波回路モジュールにおいて、半導体素子はキャリア基板の主面に設けた第1の信号線路に接合され、主基板に設けた第2の信号線路と、上記第1の信号線路とが、熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により接続されたもので、修復作業が容易であるという効果がある。

    【0056】本発明の第3の高周波回路モジュールは、
    上記第1の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板の主面に設けた第1の接地線路と、主基板に設けた第2の接地線路とが、熱により軟化または溶融する導電性材料を用いた接続部により接続されたもので、実装が強固であるという効果がある。

    【0057】本発明の第4の高周波回路モジュールは、
    上記第2または第3の高周波回路モジュールにおいて、
    キャリア基板または主基板の信号線路は、コプレーナ伝送線路構造のもので、電気特性の劣化が防止できるという効果がある。

    【0058】本発明の第5の高周波回路モジュールは、
    上記第1の高周波回路モジュールにおいて、側壁には、
    キャリア基板の主面側から裏面側に向いた断面凹状の切り欠き部が形成され、上記切り欠き部壁面に接続電極が設けられているもので、高密度実装が可能であるという効果がある。

    【0059】本発明の第6の高周波回路モジュールは、
    上記第5の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板の裏面の、切り欠き部による凹部の周囲にランドが形成され、上記ランドと接続する、主基板の信号線路または接地線路の接続領域の形状が、上記ランドの外周形状に沿った形状のもので、接続による電気損失を最小限にできるという効果がある。

    【0060】本発明の第7の高周波回路モジュールは、
    上記第1の高周波回路モジュールにおいて、半導体素子は金の固相拡散接合によりフリップチップ接合されているもので、接合が強固で高周波特性に優れるという効果がある。

    【0061】本発明の第8の高周波回路モジュールは、
    上記第1の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板の厚さは10〜600μmのもので、高周波特性を損なわないという効果がある。

    【0062】本発明の第9の高周波回路モジュールは、
    上記第1の高周波回路モジュールにおいて、キャリア基板または主基板に導電性材料の流動を堰きとめる堰材を備えたもので、高密度かつ高精度な実装ができるという効果がある。

    【0063】本発明の第10の高周波回路モジュールは、上記第9の高周波回路モジュールにおいて、堰材は、金属膜を用いて形成されているもので、信号通過性を損なうことを防止できるという効果がある。

    【0064】本発明の第11の高周波回路モジュールは、上記第9の高周波回路モジュールにおいて、堰材により、主基板に設けた第2の信号線路のキャリア基板との接続領域が限定されているもので、高密度かつ高精度の実装ができるという効果がある。

    【0065】本発明に係る第1の高周波回路モジュールの製造方法は、半導体素子をキャリア基板に接合する工程、および上記キャリア基板の側壁を用いた接続部により上記キャリア基板と主基板を接続し、キャリア基板を主基板に実装する工程を施す方法で、歩留まり高く、容易に製造できるという効果がある。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 本発明の第1の実施の形態の高周波回路モジュールの斜視図である。

    【図2】 図1におけるI―I線断面図である。

    【図3】 本発明の第1の実施の形態の高周波回路モジュールに係わるキャリア基板の構造を説明する説明図である。

    【図4】 本発明の第2の実施の形態の高周波回路モジュールの製造方法を説明する説明図である。

    【図5】 従来の方式と、本実施例の高周波回路モジュールの高周波電気特性を示す特性図である。

    【図6】 本実施例の高周波回路モジュールの高周波電気特性を示す特性図である。

    【図7】 従来の半導体チップが基板にフリップチップ実装された状態を示す説明図である。

    【図8】 従来の半導体素子がパッケージに載置し加圧して実装する状態を説明する断面図である。

    【符号の説明】

    1 半導体素子、20 キャリア基板、22 第1の信号線路、23 第1の接地線路、36 ランド、50
    主基板、52 第2の信号線路、54 第2の接地線路、25 切り欠き部(半割スルーホール)、251、
    252 接続電極、35 導電性材料、53 第1の信号線路との接続に用いる電極パッド部分、55 第1の接地線路との接続に用いる電極パッド部分。

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