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半導体素子の電流検出装置

阅读:68发布:2024-02-28

专利汇可以提供半導体素子の電流検出装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】半導 体素 子に流れる電流を 精度 良く検出できる電流検出装置を提供する。【解決手段】半導体素子であるIGBT2は、センスエミッタ 端子 Sを備え、電流検出抵抗3の端子電圧Vpにより短絡過電流検出回路4により過電流を検出して保護動作を行う。IGBT2は、MOSFET8からゲート駆動電流Idrvが与えられる。IGBT2の駆動時にゲート・エミッタ間に流れるゲート駆動電流Idrvに対応してセンスエミッタ端子Sに流れる電流成分Isをバイパス回路13によりバイパスさせる。これにより、IGBT2の駆動時においても精度良くコレクタ電流Icを検出することができる。【選択図】図1,下面是半導体素子の電流検出装置专利的具体信息内容。

  • 出力端子(C、E)、制御端子(G)に加えて電流検出端子(S)を備えた半導体素子(1、2)の電流を検出する半導体素子の電流検出装置であって、
    前記半導体素子の前記電流検出端子に流れる電流を検出する電流検出回路(4)と、
    前記制御端子に与えられる駆動信号により前記半導体素子に流れる電流のうち、前記制御端子から前記電流検出端子に流れる電流成分を前記電流検出端子から側路させるバイパス回路(13、22、22a、22b、22c、38)とを備えたことを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項1に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記バイパス回路(13、22、22a、22b、22c)は、前記制御端子に与えられる前記駆動信号により前記制御端子に流れる電流を検出し、その検出電流から前記電流検出端子に流れる電流成分を求めて前記電流検出端子から側路させることを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項2に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記バイパス回路(22、22a、22b、22c)は、前記制御端子に与えられる前記駆動信号と同じ信号が与えられると動作し、前記駆動信号によって前記制御端子に流れる電流のうち、前記電流検出端子に流れる電流成分の比率で電流を生成して前記電流検出端子から側路させるカレントミラー回路により構成されていることを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項3に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記カレントミラー回路(22a)は、前記電流検出端子に発生する検出電圧よりも大きい動作電圧で側路させるための電流を生成するように構成されることを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項1に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記半導体素子は、前記制御端子に駆動信号として定電流の信号が与えられる構成とされ、
    前記バイパス回路(13、38)は、前記制御端子に与えられる駆動信号の定電流の値に基いて前記電流検出端子に流れる電流成分を求めて前記電流検出端子から側路させることを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項1から5のいずれか一項に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記バイパス回路(22b)による電流側路の動作を前記半導体素子の制御端子の電圧変動期間中に行うようにしたことを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項6に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記半導体素子の制御端子の電圧変動期間を検出する電位変動検出回路(27)と、
    前記電位変動検出回路により前記制御端子の電圧変動期間の検出信号に応じて前記バイパス回路(22b)の動作を切り換える切替回路(26)を設けたことを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項6または7に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記電位変動検出回路(27)は、前記半導体素子の制御端子の電圧変動を微分回路(28)により検出する構成とされることを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 請求項3に記載の半導体素子の電流検出装置において、
    前記カレントミラー回路(22c)に設けられ、前記駆動信号によって前記制御端子に流れる電流で電圧降下を生じさせる駆動電流検知抵抗(32)と、
    前記駆動電流検知抵抗により前記制御端子に電流が流れる期間を検出するカレントミラー制御回路(33)と、
    前記カレントミラー制御回路により前記制御端子に電流が流れる期間に前記カレントミラー回路を駆動させる切替回路(26)を設けたことを特徴とする半導体素子の電流検出装置。
  • 说明书全文

    本発明は、半導体素子の電流検出装置に関する。

    インバータ装置などで用いられる半導体素子は電流検出端子を備えたものがある。 一方、半導体素子のスイッチング動作では、制御端子に駆動信号を与える際に制御端子から電流検出端子に流れこむ電流が発生するため、この電流が検出しようとする負荷電流に重畳されることがある。

    このため、検出される電流値が駆動時に大きくなる場合があり、これを避けるため電流検出動作を行わないようにマスクする技術がある。 しかし、マスク期間中は負荷に流れる電流が検出できないことになり、電流検出動作が正確に実施できないことになる。

    特開2004−312924号公報

    本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、半導体素子の制御端子に駆動電流が流れる期間中も電流検出動作を行えるようにした半導体素子の電流検出装置を提供することにある。

    請求項1に記載の半導体素子の電流検出装置は、出端子、制御端子に加えて電流検出端子を備えた半導体素子の電流を検出する半導体素子の電流検出装置であって、前記半導体素子の前記電流検出端子に流れる電流を検出する電流検出回路と、前記制御端子に与えられる駆動信号により前記半導体素子に流れる電流のうち、前記制御端子から前記電流検出端子に流れる電流成分を前記電流検出端子から側路させるバイパス回路とを備えたことを特徴とする。

    上記構成によれば、半導体素子を駆動時、半導体素子の電流検出端子に流れる電流を検出する際に、駆動開始時点などで制御端子から出力端子側に流れる電流が含まれる期間が生ずることがある。 この期間中に電流検出端子に流れる電流は、出力端子間に流れる電流に加えて駆動電流が加算された状態で流れる。 このため、電流検出端子に流れる電流をそのまま電流検出回路により検出すると駆動電流を加算した状態で検出してしまう。 これに対して、バイパス回路により、半導体素子の制御端子から電流検出端子に流れる電流成分を電流検出端子から側路させるので、電流検出端子から電流検出回路に流れる電流として駆動電流を除いた電流として検出することができる。 これにより、半導体素子の駆動時における出力端子に流れる電流を精度良く検出することができる。

    第1実施形態を示す電気的構成図

    第2実施形態を示す電気的構成図

    第3実施形態を示す電気的構成図

    第4実施形態を示す電気的構成図

    各部の信号の状態を示すタイムチャート

    第5実施形態を示す電気的構成図

    第6実施形態を示す電気的構成図

    各部の信号の状態を示すタイムチャート

    第7実施形態を示す電気的構成図

    各部の信号の状態を示すタイムチャート

    (第1実施形態)
    以下、本発明の第1実施形態について、図1を参照して、インバータ装置に組み込まれる半導体素子の電流検出装置に適用した例を説明する。
    例えばインバータ装置の主回路を構成する半導体素子として、ブリッジ接続された回路のアームを構成するIGBT1、2がある。 これらのIGBT1、2は、直流電源端子Vcとグランド端子GNDとの間に直列に接続されている。 ハイサイドのIGBT1およびローサイドのIGBT2の共通接続点には負荷としてのモータなどのコイルLが接続されている。 ここでは、一つのアームを示しているが、例えば3相のインバータ装置の一部を構成している。

    IGBT1、2には、それぞれ還流ダイオード1a、2aが並列に接続されている。 これら還流ダイオード1a、2aは、外付けのものでも良いし、内蔵されるものでも良い。 また、IGBT1、2は、出力端子であるコレクタC、エミッタEおよび制御端子であるゲートGを備えると共に、電流検出端子であるセンスエミッタSを備えている。 IGBT2は、コレクタCからエミッタE側に流れる電流のうち、エミッタEとセンスエミッタSとに所定比率例えばn:1に分割して流す構成である。 比率を示すnの値は、例えば2000あるいは5000などの所定の値に設定されている。

    以下の説明では、ローサイド側のIGBT2に接続される電流検出装置の回路構成について述べる。 なお、ハイサイド側のIGBT1についても同様の電流検出装置の回路構成が接続されているものとする。 IGBT2のセンスエミッタSは電流検出抵抗3を介してグランド端子GNDに接続されている。 電流検出回路としての短絡過電流保護回路4は、電流検出抵抗3の端子電圧Vpを入力してIGBT2に短絡電流あるいは過電流が流れている場合に保護動作を行う構成である。

    短絡過電流保護回路4は、コンパレータ5および分圧回路7を備えている。 コンパレータ5の非反転入力端子には電流検出抵抗3の端子電圧Vpが入力される。 コンパレータ5の反転入力端子には分圧回路7から基準電圧Vrが入力される。 分圧回路7は、分圧抵抗7a、7bの直列回路を電源端子Vdとグランド端子GNDの間に接続したものである。 分圧抵抗7aおよび7bの共通接続点に発生する電圧は基準電圧Vrとなる。

    IGBT2は、pチャンネル型のMOSFET8、nチャンネル型のMOSFET9および抵抗10を有するゲート駆動回路によりゲート電圧Vgが与えられる。 MOSFET8のソース/ドレイン端子は電源端子VdとIGBT2のゲートGとの間に接続される。 MOSFET8のゲートにはOR回路11を介してオン駆動信号が入力される。 MOSFET9のドレイン端子は抵抗10を介してIGBT2のゲートGに接続され、ソース端子はグランド端子GNDに接続されている。 MOSFET9のゲートにはオフ駆動信号が与えられる。 OR回路11は、他方の入力端子にコンパレータ5の出力端子が接続されている。

    ノイズ低減回路12は、バイパス回路13と駆動回路14を有する。 バイパス回路13は、IGBT2のセンスエミッタSに流れる電流の一部をバイパスして流す。 駆動回路14は、IGBT2のゲートGからエミッタEに流れる電流Idrvのうち、センスエミッタSに流れる電流成分をバイパスさせるようにバイパス回路13に駆動信号を与える。 なお、この駆動回路14は、ゲート駆動電流Idrvを検出した値に基づいてパイパス電流を設定する電流検出型のものと、ゲート駆動電流Idrvを定電流でIGBT2に供給する構成に対応してバイパス電流を設定する定電流型のものとの両者を含む包括的な構成として示している。

    次に、上記構成の作用について説明する。 IGBT2は、ハイレベルからロウレベルに変化する駆動信号SiがOR回路11に入力されると、MOSFET8がオンして電源端子Vdからゲート端子Gに電圧を印加する。 この場合、短絡過電流保護回路4のコンパレータ5は、電流検出抵抗3にまだ電流が流れていないことからロウレベルの信号が出力されている。 これにより、OR回路11の他方の入力端子は、ロウレベルの信号が入力されている状態である。 したがって、駆動信号Siがロウレベルに反転するとOR回路11からロウレベルの信号が出力される。

    IGBT2は、ゲート端子Gに電圧が印加されると、ゲートに充電するためのゲート電流Idrvが流れる。 このゲート電流Idrvによるゲート容量の充電でゲート電圧Vgが上昇し、ゲート電圧Vgがしきい値電圧に達するとIGBT2はオン状態に移行する。 これにより、IGBT2にコレクタCからエミッタEにコレクタ電流Icが流れ始める。 このコレクタ電流Icは、エミッタEとセンスエミッタSに、n対1の比率で流れる。

    一方、ゲート容量に充電する際のゲート電流IdrvがIGBT2のゲート端子Gに流れ込むと、この電流IdrvはエミッタEとセンスエミッタSに流れる。 電流IdrvのセンスエミッタSに流れる電流成分Isは、ゲート電流Idrvの1/(n+1)になるから、
    Is=Idrv/(n+1)
    である。 駆動回路14は、MOSFET8からIGBT2のゲートGに流れるIdrvに対して、IGBT2のセンスエミッタSに流れる電流成分Isをバイパスして流すようにバイパス回路13に指令を出力する。

    これにより、電流検出抵抗3に流れる電流は、ゲート電流Idrvに起因した電流成分Isがバイパスされてカットされる。 この場合、エミッタEに流れる電流としてはゲート電流Idrvに起因した電流成分(=Idrv−Is)が加算されている。 しかし、電流検出抵抗3の端子電圧としては、電流成分Isがカットされているので、コレクタCから流れる電流成分Icのうちのセンスエミッタ端子Sに流れる電流成分による電圧が検出できるようになる。

    なお、IGBT2がオン状態に移行する場合には、充電のためのゲート電流Idrvがエミッタ側に初期的に流れてゲート電圧Vgがしきい値電圧に達するとオン状態に移行する。 この後、ゲート駆動電流Idrvはコレクタ側に流れるミラー期間に移行し、ミラー期間が終了すると、再びゲート駆動電流Idrvがエミッタ側に流れ、ゲート電圧Vgが所定電位に達するとゲート駆動電流Idrvは流れなくなる。

    したがって、ゲート駆動電流IdrvがIGBT2のエミッタ側に流れる2つの期間中に、バイパス回路13によりセンスエミッタ端子Sから電流Isをバイパスさせることができる。 これによって、オン動作に移行する場合にも、IGBT2に流れるコレクタ電流を正確に検出することができる。

    また、オン移行期間中もコレクタ電流Icを正確に検出できるので、過電流あるいは短絡などが発生した場合にも精度よく検出動作を行うことができ、IGBT2を保護することができる。 短絡過電流保護回路4は、上記のようにしてIGBT2のセンスエミッタSに流れる電流を電流検出抵抗3の端子電圧Vpに基いて検出動作を行うことができる。

    そして、短絡過電流保護回路4は、端子電圧Vpが、過電流レベルを示す基準電圧Vrを超えると、コンパレータ5からOR回路11にハイレベルの信号を与える。 これにより、OR回路11は、ハイレベルの信号をMOSFET8はゲートに与えるようになるので、MOSFET8はオフ状態となる。 また、このときMOSFET9にはオン状態に移行する信号がゲートに与えられる。 この結果、IGBT2はゲートGの電位が低下してオフ状態に移行する。 過電流が流れている状態であるIGBT2はゲートGにオフ状態に移行させる信号が与えられることで、過電流が流れ続けるのを阻止して素子の保護を図ることができる。

    このような第1実施形態によれば、ノイズ低減回路12を設け、ゲート駆動電流Idrvに対応してセンスエミッタ端子Sに流れる電流Isをバイパスさせるようにしたので、センスエミッタ端子Sから電流検出抵抗3に流れる電流で発生する端子電圧Vpをゲート駆動電流Idrvを含まない電流として検出することができる。 これにより、IGBT22がオン状態に移行する際にゲート駆動電流Idrvがエミッタ側に流れる場合の電流を検出するのを防止することができ、IGBT2がオン状態に移行する際にも短絡過電流保護回路4の動作を精度良く実施させることができる。

    (第2実施形態)
    図2は第2実施形態を示すもので、第1実施形態と異なるところは、駆動IC21を設け、駆動回路および電流検出型のバイパス回路の機能を備えたノイズ低減回路22を構成しているところである。 また、ノイズ低減回路22では、駆動回路によりIGBT2に流れるゲート−エミッタ間電流Idrvを検出してこれに対応する電流がセンスエミッタ端子Sに流れる成分をバイパスさせるように構成している。

    すなわち、ノイズ低減回路22は、駆動回路を構成している駆動用MOSFET8、9および抵抗10に対して、MOSFET23〜25を設けてカレントミラー回路を構成している。 MOSFET23は、駆動用MOSFET8に流れる電流に対して1/(n+1)の割合の電流が流れるものが設定されている。 MOSFET24、25は、MOSFET23と同じ電流が流れるように設定されている。 MOSFET25は、ドレインがIGBT2のセンスエミッタ端子Sに接続され、センスエミッタ端子Sに流れる電流の一部をバイパスさせる。

    上記構成において、ハイレベルからロウレベルに変化する駆動信号SiがOR回路11に入力されると、MOSFET8がオンして電源端子VdからIGBT2のゲート端子Gに電圧を印加する。 IGBT2は、ゲート端子Gに電圧が印加されると、ゲートに充電するためのゲート電流Idrvが流れる。 このゲート電流Idrvによるゲート容量の充電でゲート電圧Vgが上昇し、ゲート電圧Vgがしきい値電圧に達するとIGBT2はオン状態に移行する。 これにより、IGBT2にコレクタCからエミッタEにコレクタ電流Icが流れ始める。 このコレクタ電流Icは、エミッタEとセンスエミッタSに、n対1の比率で電流Isが流れる。

    一方、カレントミラー回路を構成するMOSFET23は、ゲート端子にMOSFET8と同じゲート電位が与えられることで、IGBT2のゲートGに流れる電流Idrvの1/(n+1)の割合の電流つまり、IGBT2のセンスエミッタSに流れる電流成分Isに相当する電流を流す。 MOSFET24に流れる電流Isは、同じくMOSFET25に流れるように駆動され、センスエミッタSに流れる電流のうち電流成分Isをバイパスさせる。

    この結果、電流検出抵抗3に流れる電流は、ゲート電流Idrvに起因した成分がバイパスされてカットされる。 これにより、エミッタEに流れる電流としてはゲート電流Idrvに起因した成分が加算されているが、電流検出抵抗3の端子電圧としては、コレクタCから流れる電流成分Icの成分によりセンスエミッタSに流れる電流が検出できるようになる。

    また、IGBT2がオン状態に移行する場合には、充電のためのゲート電流Idrvが初期的に流れ、その後ミラー期間を経て、オンした後に再びゲート電流Idrvが流れる。 したがって、この両方の期間中のゲート電流Idrvに対応するセンスエミッタSに流れる電流Isをバイパス回路13によりバイパスさせることで、電流検出抵抗3にゲート電流Idrvに起因した成分を流さない状態とすることができる。 これによって、オン動作に移行する場合にも、IGBT2に流れるコレクタ電流を正確に検出することができる。

    また、オン移行期間中もコレクタ電流Icを正確に検出できるので、過電流あるいは短絡などが発生した場合にも的確に対応してIGBT2を保護することができる。 短絡過電流保護回路4は、上記のようにしてIGBT2のセンスエミッタSに流れる電流を電流検出抵抗3の端子電圧Vpに基いて検出動作を行うことができる。

    そして、短絡過電流保護回路4による保護動作は、第1実施形態と同様にして実施されるので、ゲート駆動電流Idrvに起因した電流成分Isの影響を受けることなく検出動作を行って短絡や過電流による不具合を防止することができる。

    このような第2実施形態によれば、カレントミラー回路を構成してゲート駆動電流Idrvに対応してセンスエミッタ端子Sに流れる電流IsをMOSFET25によりバイパスさせるので、ゲート駆動電流IdrvがIGBT2のゲート端子Gを介してエミッタ側に流れる電流のうち、センスエミッタ端子Sに流れる電流をバイパスさせることができる。 これにより、電流検出抵抗3による電流検出動作をゲート端子Gからエミッタ側に流れ込む電流によるノイズ成分を除去した状態で検出することができるようになる。

    (第3実施形態)
    図3は第3実施形態を示すもので、第2実施形態と異なるところは、ノイズ低減回路22aとして、グランド端子GNDではなく負の電源電圧Vm(V)(<0V)を有する負電源端子に接続する構成としたところである。

    ノイズ低減回路22aは、センスエミッタ端子Sに流れる電流が小さい場合、つまり電流検出抵抗3の端子電圧が低い場合でも、MOSFET24、25が負の電源電圧Vmに接続されていることで動作可能である。 これにより、ノイズ低減回路22aの動作として、短絡時や過電流が流れている状態の時だけでなく、少ない電流の場合でも検出動作を行うことができ、精度の高い電流検出動作を実施することができる。

    (第4実施形態)
    図4および図5は第4実施形態を示すもので、以下、第2実施形態と異なるところについて説明する。 第4実施形態では、駆動IC21bとして、ノイズ低減回路22bを設け、IGBT2のセンスエミッタ端子Sに流れる電流に対して、ゲート駆動電流Idrvがゲート電位を上昇させることに寄与している期間を検知して電流Isをバイパスさせる構成としている。

    ノイズ低減回路22bは、第2実施形態におけるノイズ低減回路22aの構成に、切替回路としてのMOSFET26が付加された構成である。 MOSFET26は、カレントミラー回路の動作をオン・オフする機能を担うもので、MOSFET24、25のゲートとグランド端子GNDとの間にドレイン−ソース端子が接続されている。

    電圧変動検出回路としてのミラー期間判定回路27は、ゲート駆動電流Idrvが流れる期間においてゲート電圧Vgが変化しないミラー期間を検出してノイズ低減回路22bの動作を制御するものである。 ミラー期間判定回路27は、微分回路28およびコンパレータ29などから構成される。 微分回路28は、コンデンサ28aおよび抵抗28bからなり、IGBT2のゲート端子Gの電圧変化を微分した信号をコンパレータ29の反転入力端子に入力する。 コンパレータ29の非反転入力端子には分圧回路30から比較基準電圧Vcが入力される。 分圧回路30は、分圧抵抗30a、30bの直列回路を電源端子Vdとグランド端子GNDの間に接続したものである。 分圧抵抗30aおよび30bの共通接続点に発生する電圧は基準電圧Vcとなる。 コンパレータ5の出力端子はMOSFET26のゲート端子に接続されている。

    次に、上記構成の作用について図5も参照して説明する。 図5は各部の信号の変化を示すタイムチャートである。
    まず、ゲート駆動電流Idrvが流れるときのIGBT2のゲート端子Gの電位であるゲート電圧Vgの変化について説明する。 上記構成において、ハイレベルからロウレベルに変化する駆動信号Siが時刻T0でOR回路11に入力されると(図5(a)参照)、MOSFET8がオンして電源端子VdからIGBT2のゲート端子Gに電圧を印加する。 IGBT2は、ゲート端子Gに電圧が印加されると、ゲートに充電するためのゲート電流Idrvがゲート・エミッタ間に流れる(図5(c)参照)。

    このゲート電流Idrvによるゲート容量の充電でゲート電圧Vgが上昇し(図5(b)参照)、ゲート電圧Vgがしきい値電圧に達すると(時刻T1)、IGBT2はオン状態に移行する。 これにより、IGBT2にコレクタCからエミッタEにコレクタ電流Icが流れ始める(図5(d)参照)。 このコレクタ電流Icは、エミッタEとセンスエミッタSに、n対1の比率で電流Isが流れる。

    この後、IGBT2がオン状態になると、コレクタ電流Icが流れるようになると共に、ミラー期間に移行し、ゲート駆動電流Idrvがコレクタ側に流れるようになる。 このミラー期間中は、ゲート電位Vgは一定の状態が保持され(図5(b)参照)、センスエミッタ端子Sへのゲート・エミッタ電流も流れない状態となる(図5(c)参照)。 そして、ミラー期間が終了するとゲート駆動電流Idrvは再びエミッタ側に流れるようになり、センスエミッタ端子Sに流れる電流として寄与する(図5(c)参照)。

    このようなゲート駆動電流Idrvの性質を有するので、ゲート駆動電流Idrvがエミッタ側に流れる期間中はゲート電位Vgが上昇する期間となる。 したがって、ゲート電位Vgが一定の上昇率で上昇している期間は、ミラー期間判定回路27の微分回路28において一定電圧が出力されるようになる。 このときの微分回路28の出力電圧は比較電圧Vcよりも高くなり、コンパレータ29はロウレベルの信号を出力するようになる。 これにより、ノイズ低減回路22bのMOSFET26はオフ状態に移行され、カレントミラー回路を動作状態に移行させる。

    一方、IGBT2のゲート電位Vgの上昇がない期間では、電位変化が生じていないことから、ミラー期間判定回路27の微分回路28では出力がゼロとなり、コンパレータ29はハイレベルの信号を出力する状態となる。 この状態では、ゲート駆動電流Idrvがエミッタ側に流れていない状態であるから、ノイズ低減回路22bによる電流のバイパスは不要な期間である。 そして、この状態では、ノイズ低減回路22bのMOSFET26はオン状態となるので、MOSFET25はオフ状態に保持され、カレントミラー回路は動作を停止した状態とされる。

    以上のようにミラー期間判定回路27が動作するので、ハイレベルからロウレベルに変化する駆動信号SiがOR回路11に入力されてIGBT2のゲート電圧Vgが上昇を始めると、このゲート電圧Vgの変化がミラー期間判定回路27により検出される。 これにより、ゲート電圧Vgが上昇する期間中は、ノイズ低減回路22bが動作する状態となる。 ゲート駆動電流Idrvに対応してセンスエミッタ端子Sに流れる電流Isがノイズ低減回路22bによりバイパスされ、コレクタ電流Icに相当する電流が電流検出抵抗3に流れる(図5(g)参照)。 この結果、センスエミッタ端子Sの電位Vpは、コレクタ電流Icに対応する電位として検出できる。 このとき、エミッタ端子Eには、コレクタ電流Icとゲート駆動電流Idrvとの和の電流成分が流れている。

    この後、ミラー期間になるとIGBT2のセンスエミッタ端子Sにゲート駆動電流Idrvに起因する電流が流れなくなる。 この期間中は、ゲート電圧Vgが一定電圧となるので、ミラー期間判定回路27によりノイズ低減回路22bの動作が停止され、センスエミッタ端子Sから電流をバイパスさせる動作は行われない。 なお、このミラー期間中には、IGBT2のセンスエミッタ端子Sにゲート駆動電流Idrvは流れないので、IGBT2のコレクタ電流Icに相当する電流が電流検出抵抗3に流れる。

    ミラー期間が終了してゲート駆動電流IdrvによりIGBT2のゲート電圧Vgが再び上昇し始めると、ノイズ低減回路22bが動作状態に移行され、ゲート駆動電流Idrvに対応してセンスエミッタ端子Sに流れる電流Isがバイパスされ、コレクタ電流Icに相当する電流が電流検出抵抗3に流れる。

    この後、IGBT2のゲート電圧Vgが一定になると、ゲート電圧Vgの変化が無くなることから、ミラー期間判定回路27のコンパレータ29はハイレベルの信号を出力し、ノイズ低減回路22bのMOSFET26をオンさせる。 これにより、ノイズ低減回路22bは動作しない状態とされ、センスエミッタ端子Sから電流をバイパスさせる動作を停止する。

    以上のようにノイズ低減回路22bが動作するので、センスエミッタ端子Sに現れる電流検出抵抗3の端子電圧Vpは、図5(g)に示すようにコレクタ電流Ic(図5(d)のコレクタ/エミッタ電流参照)に対応する変化を示す電圧信号として得ることができる。 この場合、ノイズ低減回路22bが上記したように動作するので、図5(g)のようなセンス電圧Vpとして検出できるが、ノイズ低減回路22bが動作しない場合には、ゲート駆動電流Idrvを含んだ電圧信号として検出される(図5(e)参照)。 この結果、センスエミッタ端子Sに現れる電圧信号Vpにゲート駆動電流Idrvに対応する電圧信号がノイズとして重畳されるのを除去した状態でセンス電圧Vpを検出することができるようになる。

    そして、短絡過電流保護回路4による保護動作は、第1実施形態と同様にして実施されるので、ゲート駆動電流Idrvに起因した電流成分Isの影響を受けることなく検出動作を行って短絡や過電流による不具合を防止することができる。

    (第5実施形態)
    図6は第5実施形態を示すもので、以下、第2実施形態と異なる部分を中心として説明する。 すなわち、この実施形態では、駆動IC21cとして、IGBT2のセンスエミッタ端子Sに接続されていた電流検出抵抗3に代えてカレントミラー(C/M)型電流検出回路31を設ける構成としたところである。 これは、IGBT2のセンスエミッタ端子Sに流れる電流をカレントミラー回路で取り出して電圧信号に変換し、これを短絡過電流検出回路4に出力するように構成している。

    したがって、このような第5実施形態によってもIGBT2のセンスエミッタ端子Sに流れるコレクタ電流Icに相当する電流を検出する電流検出動作をC/M型電流検出回路31により行うことで、第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。

    (第6実施形態)
    図7および図8は第6実施形態を示すもので、以下、第2実施形態と異なる部分を中心として説明する。 この実施形態では、駆動IC21dにおいて、ノイズ低減回路22cとして、動作制御用のMOSFET26を付加すると共に、電源端子Vdからノイズ低減回路22cのカレントミラー回路への給電経路に駆動電流検知抵抗32(以下、単に抵抗32と称する)を付加した構成としている。 また、新たにカレントミラー制御回路33を付加した構成としている。

    カレントミラー制御回路33は、コンパレータ34を中心として構成されている。 コンパレータ34の非反転入力端子はノイズ低減回路22cの抵抗32とノイズ低減回路22cのカレントミラー回路との接続点に接続されている。 この接続点は、カレントミラー回路に電流が流れると抵抗32による電圧降下によって電位が低下し、電流が流れなくなると抵抗32の電圧降下が小さくなって電位が上昇する。 このときの電位をコンパレータ34に入力する構成である。 コンパレータ34の反転入力端子には分圧回路35から比較基準電圧Vkが与えられる。 分圧回路35は、電源端子Vdとグランド端子GNDとの間に抵抗35a、35bの直列回路が接続され、それらの共通接続点の電圧が比較基準電圧Vkとなるように設定されている。

    次に、上記構成の作用について図8も参照して説明する。 図8は各部の信号の変化を示すタイムチャートである。 ゲート駆動電流Idrvが流れるときのIGBT2のゲート端子Gのゲート電圧Vgの変化について簡単に説明する。 前述と同様にロウレベルに変化する駆動信号Siが時刻T0でOR回路11に入力されると(図8(a)参照)、MOSFET8がオンして電源端子VdからIGBT2のゲート端子Gに電圧を印加する。 IGBT2は、ゲート端子Gに電圧が印加されると、ゲートに充電するためのゲート電流Idrvがゲート・エミッタ間に流れる(図8(c)参照)。

    このゲート電流Idrvによるゲート容量の充電でゲート電圧Vgが上昇し(図8(b)参照)、ゲート電圧Vgがしきい値電圧に達すると(時刻T1)、IGBT2はオン状態に移行する。 これにより、IGBT2にコレクタCからエミッタEにコレクタ電流Icが流れ始める(図8(d)参照)。 このコレクタ電流Icは、エミッタEとセンスエミッタSに、n対1の比率で電流Isが流れる。

    この後、IGBT2がオン状態になると、コレクタ電流Icが流れるようになると共に、ミラー期間に移行し、ゲート駆動電流Idrvがコレクタ側に流れるようになる。 このミラー期間中は、ゲート電位Vgは一定の状態が保持され(図8(b)参照)、センスエミッタ端子Sへのゲート・エミッタ電流も流れない状態となる(図8(c)参照)。 そして、ミラー期間が終了するとゲート駆動電流Idrvは再びエミッタ側に流れるようになり、センスエミッタ端子Sに流れる電流として寄与する(図8(c)参照)。

    上述のようにしてゲート電圧Vgが所定電圧まで上昇すると、IGBT2はオン状態となり、ノイズ低減回路22cのMOSFET8からゲート端子Gへのゲート駆動電流Idrvは流れなくなる。 ノイズ低減回路22cの電源端子Vdから抵抗32を介した部分の電圧Vqは、ゲート駆動電流Idrvが流れている状態では、電圧降下が生じて低い電圧となっており、ゲート駆動電流Idrvが流れない状態では電源電圧Vdに近い電圧まで上昇する。

    これに対して、カレントミラー制御回路33は、コンパレータ34の非反転入力端子に入力される電圧Vqが低く基準電圧Vkよりも小さいときにはロウレベルの信号を出力し、電圧Vqが基準電圧Vkを超えるとハイレベルの信号を出力する。 したがって、カレントミラー制御回路33は、駆動信号Siが時刻T0でOR回路11に入力される前は、ノイズ低減回路22cのMOSFET8にゲート駆動電流Idrvが流れていない状態であるから、コンパレータ34はハイレベルの信号を出力している。 これにより、ノイズ低減回路22cはカレントミラー回路の動作が停止された状態となっており、IGBT2のセンスエミッタ端子Sから電流をバイパスさせる動作は行われない。

    この後、カレントミラー制御回路33は、駆動信号Siが入力されてゲート駆動電流Idrvが流れ始めると、コンパレータ34はロウレベルの信号を出力する。 ノイズ低減回路22cは、コンパレータ34からのロウレベルの信号によってカレントミラー回路に設けたMOSFET26がオフされる。 ノイズ低減回路22cは、この期間中、カレントミラー回路の動作が実施される状態とされ、ゲート駆動電流Idrvに対して1/(n+1)の割合の電流つまり、IGBT2のセンスエミッタSに流れる電流成分Isに相当する電流をMOSFET25によりバイパスさせて流す。

    これにより、ノイズ低減回路22cからゲート端子Gにゲート駆動電流Idrvが流れている期間中は、ゲート電圧Vgが上昇する期間中およびミラー期間中の双方においてカレントミラー回路によりセンスエミッタ端子Sに流れる電流をバイパスさせる(図8(g)参照)。

    この場合、センスエミッタ端子Sに流れる電流は、ゲート駆動電流Idrvのうち、ゲート・エミッタ電流として寄与する2つの期間(T0−T1間、T2−T3間)の電流(図8(c)参照)と、コレクタからエミッタに流れるコレクタ電流Ic(図8(d)参照)が加算した電流に対応する電流となる。 したがって、ノイズ低減回路22cによる電流Isのバイパスが無い場合には、図5(e)に示すような電圧が電流検出抵抗3の端子電圧(センス電圧)として現れる。

    そして、カレントミラー制御回路33の出力信号によりノイズ低減回路22cのカレントミラー回路が動作するので、センスエミッタ端子Sから電流Isがバイパスされ、図8(g)に示すような電圧Vpが検出される。 ここで、ノイズ低減回路22cによるバイパス電流Isは、ゲート駆動電流Idrvがエミッタ側に流れない期間中もカレントミラー回路の動作によってバイパスされるので、検出される電圧Vpは、図8(e)の電圧波形を一定電圧だけ低くシフトさせたものとなる。 しかし、これによって負電圧となる部分は実際にはゼロとして保持される。

    この結果、センスエミッタ端子Sに現れる電圧信号Vpは、IGBT2がオン状態に移行する期間中、コレクタ電流Icとは若干異なる電圧信号として得られるが、ゲート駆動電流Idrvに相当する成分を除去してコレクタ電流Icに対応する電圧信号として検出することができる。

    そして、短絡過電流保護回路4による保護動作は、第2実施形態と同様にして実施されるので、ゲート駆動電流Idrvに起因した電流成分Isの影響を受けることなく検出動作を行って短絡や過電流による不具合を防止することができる。
    このような第6実施形態によれば、カレントミラー制御回路33を設けることで、第2実施形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。

    (第7実施形態)
    図9および図10は第7実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分を中心として説明する。 この実施形態では、ゲート駆動電流Idrvを定電流で流すタイプとし、定電流型のバイパス回路を設ける構成としている。 この実施形態では、ゲート駆動回路およびバイパス回路12に代えて、これらの機能を備えた駆動IC21eを設けた構成としている。

    図9において、駆動IC21eには、短絡過電流保護回路4、ノイズ低減回路36を備えている。 ノイズ低減回路36には、ゲート駆動回路を構成するMOSFET8に代えて定電流回路37が設けられている。 定電流回路37は、OR回路11を介して与えられるゲート駆動信号Siに応じてIGBT2のゲート駆動に必要なゲート駆動電流Idrvを定電流で供給する。 IGBT2は、定電流回路37により定電流でゲート駆動される構成である。

    また、ゲート駆動電流Idrvが定電流となることから、エミッタセンスSに流れる電流からゲート駆動電流Idrvに相当する成分をバイパスさせる構成として、電流を引き抜くバイパス回路38とバイパス電流を流すタイミングを設定するタイマ回路39が設けられている。

    バイパス回路38は、MOSFET39、抵抗40を直列とした回路がIGBT2のセンスエミッタ端子Sとグランド端子GNDとの間に接続され、MOSFET39のゲートにはコンパレータ41の出力端子が接続されている。 コンパレータ41の反転入力端子はMOSFET39と抵抗40との共通接続点に接続されている。 コンパレータ41の非反転出力端子は基準電圧設定部42に接続されている。 基準電圧設定部42は、タイマ回路39から駆動信号が与えられると、定電流回路37によるゲート駆動電流Idrvに対応してエミッタセンスSに流れる電流成分をバイパスさせる電流を流すように、比較基準電圧Vaをコンパレータ41に与える。

    コンパレータ41は、MOSFET39に流れるバイパス電流が基準電圧Vaに対応する電流値となるようにMOSFET39のゲートに信号を与える。 タイマ回路39は、ゲート駆動信号Siが入力されると、IGBT2にゲート−エミッタ間電流Idrvが流れる期間中、基準電圧設定部42を動作させる。

    次に上記構成の作用について図10も参照して説明する。 ハイレベルからロウレベルに変化する駆動信号SiがOR回路11に入力されると(図10(a)参照)、定電流回路37が起動してIGBT2のゲート端子Gにゲート駆動電流Idrvを定電流で供給するようになる。 IGBT2は、ゲート端子Gに電流が供給されると、ゲート容量への充電でゲート電圧Vgが上昇し(図10(b)参照)、ゲート駆動電流Idrvはエミッタ側に流れる。 この期間中は、タイマ回路39からハイレベルの信号が出力されて(図10(g)参照)基準電圧設定部42に対して基準電圧Vaを設定するように動作する。 これにより、バイパス回路38はIGBT2のセンスエミッタ端子Sに流れる電流をバイパスさせる。

    上記のようにしてゲート駆動電流Idrvがエミッタ側に流れたときに、センスエミッタ端子Sに流れる成分Isは、
    Is=Idrv/(1+n)
    となり、この電流Isがバイパスされて流れるように設定されている。 そのため、コンパレータ41の非反転入力端子に入力する基準電圧Vaとして、
    Va=Is×R
    =Idrv×R/(1+n)
    となるように、基準電圧設定部42により設定されている。 ここで、Rは抵抗40の抵抗値を示している。 ベース駆動電流Idrvは定電流であるから、基準電圧Vaを設定するための値は全て既知であり、これによって、あらかじめ基準電圧Vaを設定しておくことができる。

    この結果、バイパス回路38が動作すると、IGBT2のゲートGにゲート駆動電流Idrvが流れる期間中、センスエミッタ端子Sから基準電圧Vaによって設定される電流Isがバイパスされる。

    この後、ゲート電圧Vgがしきい値電圧まで上昇すると、IGBT2がオン状態に移行する。 これにより、IGBT2にはコレクタ・エミッタ間にコレクタ電流Icが流れ始める。 また、この状態では、ゲート駆動電流Idrvはゲート端子Gからエミッタ側には流れず、コレクタ側に流れるミラー期間になる。 また、このミラー期間中はゲート電圧Vgが上昇しない(図10(b)参照)。 タイマ回路39はこの期間中は基準電圧設定部42に対してロウレベルの信号を出力して動作を停止させる。 したがって、ミラー期間中は、バイパス回路38による電流のバイパスを行わない。

    この後、ミラー期間が終了すると、ゲート駆動電流Idrvが再びIGBT2のエミッタ側に流れるようになり、この期間中タイマ回路39も基準電圧設定部42によりハイレベルの信号を出力してバイパス回路38を動作させる。 これにより、ゲート駆動電流IdrvのうちのIGBT2のセンスエミッタ端子Sに流れる電流Isをバイパス回路38によりバイパスさせることができる。

    ゲート電圧Vgが所定電圧まで上昇すると、ゲート駆動電流Idrvが停止され、タイマ回路39もロウレベルの信号を出力するようになる。 この状態では、バイパス回路38の動作は停止される。

    以上の動作において、ゲート駆動電流Idrvは、図10(c)に示すように、起動信号Siが入力された直後の一定期間(時刻T0〜T1の期間)と、ミラー期間が終了した後の一定期間(時刻T2〜T3の期間)とでIGBT2のエミッタ側に流れる。 IGBT2のコレクタ電流Icは、図10(d)に示すように、ゲート電圧Vgがしきい値電圧に達した時点(時刻T1)から徐々に流れ始める。

    これにより、センスエミッタ端子Sで検出される電圧としては、ノイズ低減回路36が設けられない状態では、図10(e)に示すように、ゲート駆動電流Idrvとコレクタ電流Icとを合成した電流が流れた場合に発生する電圧となる。 そして、タイマ回路39を設けない状態でノイズ低減回路36が動作した場合に、図10(f)に示すように、ゲート駆動電流Idrvが流れる期間中は全体としてセンスエミッタ端子Sから電流Isがバイパスされる。 これによって、図10(e)に示したセンス電圧を時刻T0〜T3の期間に渡ってゲート駆動電流Idrvに相当する分を引き下げた状態のセンス電圧となる。

    しかし、この場合にはミラー期間中もゲート駆動電流Idrvに対応する分を引き下げているので、ミラー期間中(時刻T1〜T2の期間)のセンス電圧が若干低くなる。 そこで、タイマ回路39によりミラー期間中を検出してバイパス回路36の動作を停止させるので、ミラー期間中には電流Isをバイパスさせないようにすることができる。 この結果、図10(h)に示すような端子(センス)電圧Vpを検出することができる。 この場合、エミッタEに流れる電流としてはゲート電流Idrvに起因した成分が加算されているが、電流検出抵抗3の端子電圧Vpとしては、コレクタCから流れる電流成分Icの成分によりセンスエミッタSに流れる電流が検出できるようになる。

    そして、短絡過電流保護回路4による保護動作は、第1実施形態と同様にして実施されるので、ゲート駆動電流Idrvに起因した電流成分Isの影響を受けることなく検出動作を行って短絡や過電流による不具合を防止することができる。

    このような第7実施形態によれば、IGBT2のゲート駆動電流Idrvを定電流駆動する構成において、バイパス回路38およびタイマ回路39を設ける構成とした。 これにより、ゲート電圧Vpが上昇する期間、すなわちゲート駆動電流Idrvがセンスエミッタ端子Sに流れ込む期間中において電流Isをバイパスさせるので、電流検出抵抗3の端子電圧Vpとしてコレクタ電流Icに対応した検出動作を行うことができる。

    (他の実施形態)
    なお、本発明は、上述した一実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
    電流検出回路は、短絡過電流検出回路4のように短絡電流あるいは過電流を検出する回路以外に、半導体素子の電流検出端子に流れる電流値を検出する回路として構成することができる。

    半導体素子は、IGBT1、2以外に、ゲート制御端子を有する電圧制御型の半導体素子であるMOSFET、あるいは電流制御型の半導体素子であるバイポーラトランジスタにも適用できる。
    IGBT2のゲート端子Gにゲート駆動電流Idrvを供給する構成として、MOSFET8を用いる構成としているが、バイポーラトランジスタを用いることもできる。

    図面中、1、2はIGBT(半導体素子)、3は電流検出抵抗、4は短絡過電流検出回路(電流検出回路)、8はpチャンネル型のMOSFET、11はOR回路、12はノイズ低減回路、13、38はバイパス回路、21は駆動IC、22、22a、11b、22c、36はノイズ低減回路(バイパス回路)、25はnチャンネル型のMOSFET、26はnチャンネル型のMOSFET(切替回路)、27はミラー期間判定回路(電圧変動検出回路)、28は微分回路、31はカレントミラー型電流検出回路、32は駆動電流検知抵抗、33はカレントミラー制御回路、37は定電流回路、39はタイマ回路である。

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