発電システム

阅读:509发布:2020-05-08

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熱電素子を備えた発電モジュールと、熱交換器と、高温流体入口及び高温流体出口を備え、前記高温流体入口及び前記高温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された高温流体通路と、低温流体入口及び低温流体出口を備え、前記低温流体入口及び前記低温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された低温流体通路とを有する発電システムであって、 前記高温流体入口は、石油精製プラントの原油を蒸留する蒸留装置において蒸留された所定の成分が流れる通路に接続され、 前記低温流体入口は、冷却通路または前記石油精製プラントの原油を加熱する加熱炉に送られる前の原油が流れる通路に接続され、 前記低温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する低温側バイパス通路と、前記低温側バイパス通路に配置され、前記低温側バイパス通路に流入する低温流体の流量を調節する低温側流量調節弁とを有し、 前記低温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差が所定の閾値以上の場合に閉じられ、前記温度差が閾値より小さい場合に前記温度差が小さくなるほど開度が大きくなるように制御されることを特徴とする発電システム。前記発電システムによって発電された電が、前記原油を加熱するために前記加熱炉に供給されることを特徴とする請求項1に記載の発電システム。熱電素子を備えた発電モジュールと、熱交換器と、高温流体入口及び高温流体出口を備え、前記高温流体入口及び前記高温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された高温流体通路と、低温流体入口及び低温流体出口を備え、前記低温流体入口及び前記低温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された低温流体通路とを有する発電システムであって、 前記高温流体入口及び前記高温流体出口は、LNGの再ガス化設備のLNGを気化する海水気化器に海水を供給する海水通路に接続され、 前記低温流体入口及び前記低温流体出口は、LNGタンクから前記海水気化器にLNGを供給する通路に接続され、 前記低温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する低温側バイパス通路と、前記低温側バイパス通路に配置され、前記低温側バイパス通路に流入する低温流体の流量を調節する低温側流量調節弁とを有し、 前記低温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差が所定の閾値以上の場合に閉じられ、前記温度差が閾値より小さい場合に前記温度差が小さくなるほど開度が大きくなるように制御されることを特徴とする発電システム。熱電素子を備えた発電モジュールと、熱交換器と、高温流体入口及び高温流体出口を備え、前記高温流体入口及び前記高温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された高温流体通路と、低温流体入口及び低温流体出口を備え、前記低温流体入口及び前記低温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された低温流体通路とを有する発電システムであって、 前記高温流体入口は、水素化芳香族化合物から水素と芳香族化合物とを生成する脱水素反応を行なう脱水素反応器の出口に接続され、 前記低温流体入口は冷却水通路に接続され、 前記低温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する低温側バイパス通路と、前記低温側バイパス通路に配置され、前記低温側バイパス通路に流入する低温流体の流量を調節する低温側流量調節弁とを有し、 前記低温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差が所定の閾値以上の場合に閉じられ、前記温度差が閾値より小さい場合に前記温度差が小さくなるほど開度が大きくなるように制御されることを特徴とする発電システム。前記高温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する高温側バイパス通路と、前記発電モジュールに流入する高温流体の流量を調節する高温側流量調節弁とを有し、 前記高温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差に基づいて開度が制御されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載の発電システム。前記高温側バイパス通路は、前記発電モジュール及び前記熱交換器を迂回することを特徴とする請求項5に記載の発電システム。前記高温流体通路における前記高温流体入口と前記発電モジュールとの間の部分に設けられ、高温流体の温度を調節する温度調節器を更に有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つの項に記載の発電システム。前記温度調節器は、前記低温流体通路から分岐した分岐通路に接続され、前記分岐通路を介して供給される低温流体と、高温流体とを混合することによって高温流体の温度を調節することを特徴とする請求項7に記載の発電システム。前記温度調節器は、前記低温流体通路から分岐した分岐通路に接続され、前記分岐通路を介して供給される低温流体と、高温流体とを互いに混ざり合わない状態で熱交換させることによって高温流体の温度を調節することを特徴とする請求項7に記載の発電システム。前記低温流体出口における低温流体の温度が60℃以下であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つの項に記載の発電システム。前記発電モジュールは、高温流体及び低温流体が前記熱電素子を挟んで対向流となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つの項に記載の発電システム。

说明书全文

本発明は、供給される高温流体及び低温流体温度差を利用して熱電素子により発電すると共に、高温流体及び低温流体の少なくとも一方を所定の温度に調節して排出する発電システムに関する。

ゼーベック効果によって熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電素子を利用して発電システムを構成したものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1では、熱伝導性を有する一対のプレートによって熱電素子を挟み込んでプレート状熱発電ユニットを形成し、プレート状熱発電ユニットを複数積層して、隣り合うプレート状熱発電ユニットの間に高温流体が流れる高温流体通路及び低温流体が流れる低温流体通路を形成している。このような発電システムは、発電プラントに組み込まれ、蒸気タービンを通過した後の蒸気を高温流体として利用している。この発電システムは、プラントにおける排熱を利用して発電するため、プラント全体のエネルギー効率を高めることができる。

特開2009−81970号公報

熱電素子は、1つの素子当りの起電が小さいため、多数の素子を直列接続して使用される。しかしながら、熱電素子の数を増やすと発電システムを通過する間に高温流体及び低温流体間の熱交換量が大きくなり、熱電素子に生じる温度差が小さくなる。熱電素子は、両端に生じる温度差の大きさに応じて起電力が変化するため、温度差が小さい状態で使用すると、1つの素子当りの発電効率が低下し、発電量に対する発電システムのコストが増加する。そのため、発電効率の観点からは、発電システムに含まれる熱電素子の数を減らして高温流体及び低温流体間の熱交換を抑制し、個々の熱電素子に生じる温度差を大きく維持することが好ましい。しかしながら、この場合には発電素子での熱交換量が小さくなるため、排出される高温流体の冷却又は低温流体の加熱、すなわち温度調節を十分に行うことができなくなる。

本発明は、以上の背景を鑑み、熱電素子を備えた発電システムにおいて、熱電素子当たりの発電効率を向上させると共に、排出される高温流体又は低温流体の温度調節を可能にすることを課題とする。

上記課題を解決するために、本発明は発電システム(1)であって、熱電素子(7A、7B)を備えた発電モジュール(2)と、熱交換器(3)と、高温流体入口(4A)及び高温流体出口(4B)を備え、前記高温流体入口及び前記高温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された高温流体通路(4)と、低温流体入口(5A)及び低温流体出口(5B)を備え、前記低温流体入口及び前記低温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された低温流体通路(5)とを有し、前記低温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する低温側バイパス通路(5F)と、前記発電モジュールに流入する低温流体の流量を調節する低温側流量調節弁(50)とを有し、前記低温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差に基づいて開度が制御されることを特徴とする。

この構成によれば、発電モジュールにおける高温流体及び低温流体の温度差を維持するために両者の熱交換量を小さくする場合にも、発電モジュールの下流側に設けられた熱交換器によって高温流体を冷却し、又は低温流体を加熱して、発電システムの外部に排出することができる。すなわち、発電モジュールにおける高温流体及び低温流体の温度差を比較的大きく維持して各熱電素子における発電効率を向上させる場合にも、熱交換器において高温流体又は低温流体の温度を調節して発電システムの外部に排出することができる。そのため、本発明の発電システムは、各種プラントにおいて流体の冷却又は加熱が必要な部分に適用することができ、従来の熱交換システムに置換して使用することができる。また、本発明の発電システムは、従来の熱交換システムの上流側に発電モジュールを追加することによっても構築することができ、既存設備への適用が容易である。また、発電システムでは、発電モジュール及び熱交換器において共通の高温流体及び低温流体を使用するため、装置の構成を簡素にすることができる。また、高温流体及び低温流体は、熱交換器の前に発電モジュールに供給されるため、発電モジュールにおける高温流体及び低温流体の温度差を大きくすることができる。また、高温流体及び低温流体の流量や温度が変化する場合にも、発電モジュールに供給する低温流体の流量を調節して、発電モジュールの出口における高温流体及び低温流体の温度差を所定値以上に維持することができる。

上記の発明において、前記高温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する高温側バイパス通路(4F)と、前記発電モジュールに流入する高温流体の流量を調節する高温側流量調節弁(55)とを有し、前記高温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差に基づいて開度が制御されるとよい。

この構成によれば、高温流体及び低温流体の流量や温度が変化する場合にも、発電モジュールに供給する高温流体の流量を調節して、発電モジュールの出口における高温流体及び低温流体の温度差を所定値以上に維持することができる。

また、本発明の他の側面は、発電システム(1)であって、熱電素子(7A、7B)を備えた発電モジュール(2)と、熱交換器(3)と、高温流体入口(4A)及び高温流体出口(4B)を備え、前記高温流体入口及び前記高温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された高温流体通路(4)と、低温流体入口(5A)及び低温流体出口(5B)を備え、前記低温流体入口及び前記低温流体出口の間において前記発電モジュール及び前記熱交換器に接続された低温流体通路(5)とを有し、前記高温流体通路は、前記発電モジュールを迂回する高温側バイパス通路(4F)と、前記発電モジュールに流入する高温流体の流量を調節する高温側流量調節弁(55)とを有し、前記高温側流量調節弁は、前記発電モジュールを通過した直後の高温流体及び低温流体の温度差に基づいて開度が制御されることを特徴とする。

上記の発明において、前記高温側バイパス通路(4G)は、前記発電モジュール及び前記熱交換器を迂回してもよい。

この構成によれば、高温流体の温度が低い場合には、高温流体を発電モジュール及び熱交換器に通過させずに外部に排出することができる。

上記の発明において、前記高温流体通路における前記高温流体入口と前記発電モジュールとの間の部分に設けられ、高温流体の温度を調節する温度調節器(141、151)を更に有するとよい。

この構成によれば、発電モジュールに供給する高温流体の温度を調節することができる。これにより、過度に温度が高い高温流体が発電モジュールに供給されることが防止され、熱に伴う熱電素子の損傷が防止される。

上記の発明において、前記温度調節器(151)は、前記低温流体通路から分岐した分岐通路に接続され、前記分岐通路を介して供給される低温流体と、高温流体とを混合することによって高温流体の温度を調節するとよい。

この構成によれば、効率良く高温流体の温度を低下させることができる。例えば、高温流体及び低温流体が混合されても問題がない場合、例えば、高温流体及び低温流体が同種の流体である場合(共に水等の水溶液である場合)に適している。

上記の発明において、前記温度調節器(141)は、前記低温流体通路から分岐した分岐通路に接続され、前記分岐通路を介して供給される低温流体と、高温流体とを互いに混ざり合わない状態で熱交換させることによって高温流体の温度を調節するとよい。

この構成によれば、高温流体と低温流体との混合を避けつつ、高温流体の温度を低下させることができる。例えば、高温流体が炭化水素等の有機溶液であり、低温流体が水等の水溶液である場合に適している。

上記の発明において、前記低温流体出口における低温流体の温度が60℃以下であるとよい。

この構成によれば、低温流体通路内の液温の上昇が抑制され、藻等の発生による低温流体通路の閉塞が抑制される。

上記の発明において、前記発電モジュールは、高温流体及び低温流体が前記熱電素子を挟んで対向流となるように形成されているとよい。

この構成によれば、発電モジュールの各部における高温流体と低温流体との温度差の分布が均質になり、熱電素子による発電の効率が向上する。

以上の構成によれば、発電効率が良く、従来の熱交換システムに置換可能な発電システムを提供することができる。

第1実施形態に係る発電システムを示すブロック図

第1実施形態に係る発電モジュールの分解斜視図

第1実施形態に係るプレートユニットの分解斜視図

第1実施形態に係る発電モジュールの断面図

第1実施形態に係る発電システムにおける温度変化を示す(A)ブロック図、及び(B)グラフ

比較例に係る発電システムにおける温度変化を示す(A)ブロック図、及び(B)グラフ

第2実施形態に係る発電システムを示すブロック図

第3実施形態に係る発電システムを示すブロック図

第4実施形態に係る発電システムを示すブロック図

第5実施形態に係る発電システムを示すブロック図

第6実施形態に係る発電システムを示すブロック図

第7実施形態に係る発電システムを示すブロック図

実施形態に係る発電システムを石油精製プラントに適用した例を示すブロック図

実施形態に係る発電システムを発電プラントに適用した例を示すブロック図

実施形態に係る発電システムをLNGの再ガス化設備に適用した例を示すブロック図

実施形態に係る発電システムを反応装置に適用した例を示すブロック図

実施形態に係る発電システムを水素化芳香族化合物の脱水素反応設備に適用した例を示すブロック図

以下、図面を参照して、本発明に係る発電システムの実施形態について説明する。

(第1実施形態) 図1に示すように、発電システム1は、発電モジュール2と、熱交換器3と、発電モジュール2及び熱交換器3に接続された高温流体通路4及び低温流体通路5とを有する。高温流体通路4は、発電システム1への高温流体の流入口となる高温流体入口4Aと、発電システム1からの高温流体の排出口となる高温流体出口4Bとを備え、高温流体入口4A及び高温流体出口4Bの間において発電モジュール2及び熱交換器3に接続されている。低温流体通路5は、発電システム1への低温流体の流入口となる低温流体入口5Aと、発電システム1からの低温流体の排出口となる低温流体出口5Bとを備え、低温流体入口5A及び低温流体出口5Bの間において発電モジュール2及び熱交換器3に接続されている。

本実施形態では、高温流体通路4は、高温流体入口4Aと発電モジュール2とを接続する通路4Cと、発電モジュール2と熱交換器3とを接続する通路4Dと、熱交換器3と高温流体出口4Bとを接続する通路4Eとを有する。すなわち、高温流体通路4は、発電モジュール2と熱交換器3とを直列に接続し、高温流体は発電モジュール2、熱交換器3の順に流れる。

本実施形態では、低温流体通路5は、低温流体入口5Aと発電モジュール2とを接続する通路5Cと、発電モジュール2と熱交換器3とを接続する通路5Dと、熱交換器3と低温流体出口5Bとを接続する通路5Eとを有する。すなわち、低温流体通路5は、発電モジュール2と熱交換器3とを直列に接続し、低温流体は発電モジュール2、熱交換器3の順に流れる。また、低温流体通路5は、発電モジュール2を迂回するように通路5Cと通路5Dとに接続されたバイパス通路5Fを有する。

図3及び図4に示すように、発電モジュール2は、ゼーベック効果によって熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電素子7A、7Bを有している。本実施形態では、熱電素子7Aは複数のp型半導体であり、熱電素子7Bは複数のn型半導体である。他の実施形態では、熱電素子7A、7Bは金属から形成されてもよい。

熱電素子7A、7Bは、複数個が組み合わされてサブユニット8を形成している。サブユニット8は、2枚のプレート9A、9Bを有する。複数の熱電素子7A、7Bは、2枚のプレート9A、9Bの間に配置されている。プレート9A、9Bは、熱伝導率が高い材料から形成されることが好ましい。複数の熱電素子7A、7Bは、2枚のプレート9A、9Bの間において各プレート9A、9Bに沿うように平面状に配置される。熱電素子7Aの一方のプレート9A側に配置される端部は、隣り合う熱電素子7Bの一方のプレート9A側に配置される端部と電極13によって接続され、熱電素子7Aの他方のプレート9B側に配置される端部は、他の隣り合う熱電素子7Bの他方のプレート9B側に配置される端部と電極13によって接続されている。これにより、複数の熱電素子7A、7Bは、一連の電気回路を形成する。各熱電素子7A、7Bの接続方法は、直列や並列等、任意に選択することができる。本実施形態では、1つのプレートユニット12に含まれる複数の熱電素子7A、7Bは、互いに直列となるように接続され、電気回路の両端を形成する電極13には、リード線15が接続されている。

2枚のプレート9A、9Bと電極13との間、各電極13間、各熱電素子7A、7B間には絶縁体16が設けられている。両プレート9A、9Bの縁部は、リード線15を引き出す部分を除いて互いに結合されている。両プレート9A、9Bの結合方法は、例えば加圧接合法であってよい。

以上のように形成された複数のサブユニット8は、2枚のプレート11A、11Bの間に配置され、両プレート11A、11Bと共にプレートユニット12を構成する。各サブユニット8は、各プレート9A、9Bがプレート11A、11Bと接触するように配置される。各サブユニット8は、それぞれのリード線15が接続され、一連の電気回路を形成する。各サブユニット8の接続方法は、直列や並列等、任意に選択することができる。本実施形態では、各サブユニット8は、互いに直列となるように接続されている。両プレート11A、11Bの縁部は、回路の端部に配置されたサブユニット8からのリード線15を引き出す部分を除いて互いに結合されている。両プレート9A、9Bの結合方法は、例えば加圧接合法であってよい。

本実施形態では、熱電素子7A、7Bを組み合わせてサブユニット8とし、このサブユニット8を2枚のプレート11A、11B間に配置したが、他の実施形態では、プレート9A、9Bを省略し、プレート11A、11Bの内側に絶縁体16を介して熱電素子7A、7Bを配置してもよい。

図2に示すように、両プレート11A、11Bの互いに結合された上縁部には、両プレート11A、11Bを厚み方向に貫通する第1孔21及び第2孔22が形成されている。同様に、両プレート11A、11Bの互いに結合された下縁部には、両プレート11A、11Bを厚み方向に貫通する第3孔23及び第4孔24が形成されている。第1〜第4孔21〜24は、両プレート11A、11Bが互いに結合された部分に結合されているため、両プレート11A、11B間の熱電素子7A、7Bが配置された空間と隔離されている。他の実施形態では、両プレート11A、11B間にガスケットを介装し、熱電素子7A、7Bが配置された空間と、第1〜第4孔21〜24とを液密に区画してもよい。

発電モジュール2は、前後に積層された複数個のプレートユニット12と、最も前側に配置されたプレートユニット12の前側に配置された前端プレート26と、最も後側に配置されたプレートユニット12の後側に配置された後端プレート27と、各プレートユニット12の間、最も前側に配置されたプレートユニット12と前端プレート26の間、及び最も後側に配置されたプレートユニット12と後端プレート27の間に配置されたガスケット30A、30B、30Cとを有する。前端プレート26の前側には前アウタプレート31が配置され、後端プレート27の後側には後アウタプレート32が配置されている。前アウタプレート31と後アウタプレート32とは前後に延びる複数のタイロッド(図示省略)によって結合され、前端プレート26、複数枚のプレートユニット12、後端プレート27、及び各ガスケット30A、30B、30Cは、前アウタプレート31及び後アウタプレート32によって前後方向から挟持されている。

前端プレート26は、第1〜第4孔21〜24と対向する部分に、厚み方向に貫通する接続孔35を有する。前アウタプレート31は、第1孔21と対向する部分に高温流体入口孔36、第2孔22と対向する部分に低温流体出口孔37、第3孔23と対向する部分に高温流体出口孔38、第4孔24と対向する部分に低温流体入口孔39を有する。高温流体入口孔36、低温流体出口孔37、高温流体出口孔38、及び低温流体入口孔39は、前アウタプレート31を厚み方向に貫通する。

ガスケット30A、30B、30Cは、第1〜第3ガスケット30A〜30Cの3種類を含む。各プレートユニット12を前側から昇順に第1、第2、...第nとする(本実施形態ではnは奇数とする)。第1ガスケット30Aは、奇数番のプレートユニット12の前面と、偶数番のプレートユニット12の後面又は前端プレート26の後面との間のそれぞれに介装されている。第2ガスケット30Bは、奇数番のプレートユニット12の後面と、偶数番のプレートユニット12の前面又は後端プレート27の前面との間のそれぞれに介装されている。第3ガスケット30Cは、前アウタプレート31の後面と前端プレート26の前面との間に介装されている。

第1ガスケット30Aは、偶数番のプレートユニット12の後面及び奇数番のプレートユニット12の前面と共に、両プレートユニット12の第2孔22同士、及び第4孔24同士をそれぞれ接続する低温接続通路41Bと、両プレートユニット12の両第1孔21及び両第3孔23の全てを接続する高温主通路42Aとを形成する。同様に、第1ガスケット30Aは、前端プレート26の後面及び奇数番のプレートユニット12の前面と共に、第2孔22と第2孔22に対向する接続孔35、及び第4孔24と第4孔24に対向する接続孔35をそれぞれ接続する低温接続通路41Bと、第1孔21、第3孔23、第1孔21と対向する接続孔35、第3孔23と対向する接続孔35の全てを接続する高温主通路42Aとを形成する。高温主通路42Aは、プレートユニット12の主面の大部分を覆うように形成される。

第2ガスケット30Bは、奇数番のプレートユニット12の後面及び偶数番のプレートユニット12の前面と共に、両プレートユニット12の第1孔21同士、及び第3孔23同士をそれぞれ接続する高温接続通路42Bと、両プレートユニット12の両第2孔22及び両第4孔24の全てを接続する低温主通路41Aとを形成する。また、第2ガスケット30Bは、奇数番のプレートユニット12の後面及び後端プレート27の前面と共に、第2孔22及び第4孔24を接続する低温主通路41Aを形成し、第1孔21及び第3孔23を閉塞する。低温主通路41Aは、プレートユニット12の主面の大部分を覆うように形成される。

第3ガスケット30Cは、前アウタプレート31の後面及び前端プレート26と共に、高温流体入口孔36及び高温流体出口孔38とそれぞれ対向する接続孔35と接続する高温接続通路42Bと、低温流体入口孔39及び低温流体出口孔37とそれぞれ対向する接続孔35と接続する低温接続通路41Bとを形成する。

以上の構成により、高温流体入口孔36と高温流体出口孔38とは、高温接続通路42B、第1孔21、高温主通路42A、及び第3孔23を介して互いに接続され、高温流体通路4の一部を構成する。同様に、低温流体入口孔39と低温流体出口孔37とは、低温接続通路41B、第4孔24、低温主通路41A、及び第2孔22を介して互いに接続され、低温流体通路5の一部を構成する。また、各プレートユニット12の前面及び後面の一方には高温流体通路4が配置され、他方には低温流体通路5が配置される。高温流体通路4を流れる高温流体はプレートユニット12の一側面を上から下に流れ(図2中の白抜き矢印参照)、低温流体通路5を流れる低温流体はプレートユニット12の他側面を下から上に流れ(図2中の黒色矢印参照)、高温流体と低温流体とはプレートユニット12を介して対向流となる。

熱交換器3は、高温流体が流れる通路と、低温流体が流れる通路とを有し、高温流体と低温流体との間で熱交換させる。熱交換器3は、例えばプレート式熱交換器やスパイラル式熱交換器等の公知の熱交換器3であってよい。高温流体が流れる通路と低温流体が流れる通路とは、高温流体及び低温流体が対向流となるように配置されている。

発電モジュール2の高温流体入口孔36は通路4Cに接続され、高温流体出口孔38は通路4Dに接続され、低温流体入口孔39は通路5Cに接続され、低温流体出口孔37は通路5Dに接続されている。

バイパス通路5Fには、流量調節弁50が設けられている。流量調節弁50は、開閉することによって、バイパス通路5Fを流れる低温流体の流量を調節する。すなわち、流量調節弁50は、開閉することによって、発電モジュール2に流入する低温流体の流量を調節する。

高温流体通路4の通路4Dにおける発電モジュール2の出口部分には、高温側温度センサ51が設けられ、低温流体通路5の通路5Dにおける発電モジュール2の出口部分には、低温側温度センサ52が設けられている。なお、低温側温度センサ52は、通路5Dにおいて、バイパス通路5Fの下流端が接続された部分よりも上流側の部分に設けられている。また、発電システム1は、流量調節弁50を制御する制御装置(不図示)を有する。制御装置には、高温側温度センサ51及び低温側温度センサ52の検出信号が入力され、これらの検出信号に基づいて、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTを算出する。そして、制御装置は、算出した温度差ΔTに基づいて流量調節弁50の目標開度を設定し、流量調節弁50を開閉制御する。制御装置53は、例えば温度差ΔTが所定の閾値以上の場合に流量調節弁50を閉じ、温度差ΔTが閾値より小さい場合に温度差ΔTが小さくなるほど開度が大きくなるように流量調節弁50を制御する。

発電モジュール2において、高温流体がプレートユニット12の一側面側を流れ、低温流体がプレートユニット12の他側面側を流れると、プレートユニット12内の熱電素子7A、7Bの一側面側の端部が他側面側の端部に対して高温になり、熱電素子7A、7Bに温度差が生じる。これにより、ゼーベック効果によって熱電素子7A、7Bに起電力が発生する。熱電素子7A、7Bが発生する起電力は、熱電素子7A、7Bに生じる温度差に比例する。

図5に示すように、発電システム1における、発電システム1の入口(高温流体入口孔36)における高温流体の温度をT1in、発電モジュール2の出口(高温流体出口孔38、熱交換器3の入口)における高温流体の温度をT1x、発電システム1の出口(熱交換器3の出口)における高温流体の温度をT1out、発電システム1の入口(低温流体入口孔39)における低温流体の温度をT2in、発電モジュール2の出口(低温流体出口孔37、熱交換器3の入口)における低温流体の温度をT2x、発電システム1の出口(熱交換器3の出口)における低温流体の温度をT2outとする。

発電モジュール2の出口における高温流体及び低温流体の温度差ΔT(ΔT=T1x−T2x)は、所定値以上となるように設定されている。温度差ΔTは、30℃以上、好ましくは50℃以上に設定されている。温度差ΔTは、高温流体及び低温流体の温度及び流量によって変化させることができる。

発電システム1では、発電モジュール2において高温流体が失う熱量がQg、熱交換器3において高温流体が失う熱量がQcとなり、システム全体で高温流体が失う熱量がQ0(=Qg+Qc)となる。発電モジュール2において高温流体が失う熱量Qgは、熱伝導によって低温流体が受け取る熱量Q1、熱伝導によって熱電素子7A、7Bに加わり、電気に変換される熱量Q2、熱電素子7A、7Bに電流が流れることによって発生するジュール熱Q3、及び発電モジュール2から放熱される熱量Q4の総和となる。低温流体の昇温に寄与する熱量Q5は、熱伝導によって低温流体が受け取る熱量Q1及びジュール熱Q3の合計値である。低温流体が受け取る熱量Q5(=Q1+Q3)は、低温流体の発電モジュール2における入口温度T2in及び出口温度T2xを測定することによって得ることができる。本実施形態では、発電モジュール2における発電効率η(%)は、低温流体が受け取る熱量Q5を基準として、η=Q2/(Q5+Q2)と定義する。

図6に、本実施形態に係る発電システム1の比較例として、熱交換器3を省略し、発電モジュール2のみとした発電システム1を示す。比較例に係る発電システム1の入口における高温流体及び低温流体の温度、発電システム1の出口における高温流体及び低温流体の温度を本実施形態に係る発電システム1の温度T1in、T2in、T1out、T2outと同じ値とする。この場合、比較例に係る発電システム1では、高温流体及び低温流体の発電モジュール2の出口における温度差ΔT2(T1out−T2out)となる。本実施形態に係る発電システム1での発電モジュール2の出口における温度差ΔTは、比較例に係る発電モジュール2の出口における温度差ΔT2よりも大きくなるため、1つの熱電素子7A、7B当りの発電量が増加する。また、本実施形態に係る発電モジュール2の出口における低温流体の温度T2xは、比較例に係る発電モジュール2の出口における低温流体の温度T2outよりも低くなり、低温流体が受け取る熱量Q5が小さくなるため、本実施形態に係る発電システム1は比較例よりも発電効率が向上する。

第1実施形態に係る発電システム1は、発電モジュール2の下流側に熱交換器3を有するため、発電モジュール2における高温流体と低温流体との温度差を大きく維持しつつ、発電システム1の出口における高温流体の温度を所定値以下まで低下させることができる。そのため、プラント等において、従来、熱交換器3のみが使用されていた場所に、本実施形態に係る発電システム1を置換することができる。また、プラント等において、従来、熱交換器3のみが使用されていた場所の上流側に熱電モジュールを追加することによって、本実施形態に係る発電システム1を形成することができる。

また、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTに基づいて流量調節弁50が制御され、発電モジュール2を通過する低温流体の流量が制御されるため、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTが所定の閾値以上に維持され、熱電素子7A、7Bが効率の良い状態で発電を行う。これにより、発電システム1に流入する高温流体及び低温流体の温度及び流量が変動する場合にも、発電モジュール2は効率の良い状態で発電を行うことができる。

以下の第2〜第7実施形態に係る発電システムは、第1実施形態に係る発電システム1と比較して、高温流体通路及び低温流体通路の構成が異なる。第2〜第7実施形態に係る発電システムの構成のうち、第1実施形態に係る発電システム1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。

(第2実施形態) 図7に示すように、第2実施形態に係る発電システム100は、第1実施形態に係る発電システム1と比べて、高温流体通路4が発電モジュール2を迂回するように通路4Cと通路4Dとに接続されたバイパス通路4Fを有する点が異なる。また、発電システム100の低温流体通路5において、バイパス通路5F及び流量調節弁50が省略されている点が異なる。

バイパス通路4Fには、流量調節弁55が設けられている。流量調節弁55は、開閉することによって、バイパス通路4Fを流れる高温流体の流量を調節する。すなわち、流量調節弁55は、開閉することによって、発電モジュール2に流入する高温流体の流量を調節する。流量調節弁55は、制御装置によって、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTに基づいて制御される。

発電システム100は、発電システム100に流入する高温流体及び低温流体の温度及び流量が変動する場合にも、流量調節弁55によって発電モジュール2に供給する高温流体の流量を調節することができる。これにより、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTが所定の値に維持され、発電モジュール2は効率の良い状態で発電を行うことができる。

(第3実施形態) 図8に示すように、第3実施形態に係る発電システム110は、第1実施形態に係る発電システム1と比べて、高温流体通路4が、発電モジュール2を迂回するように通路4Cと通路4Dとに接続されたバイパス通路4Fを有する点が異なる。バイパス通路4Fには流量調節弁55が設けられている。流量調節弁50は、制御装置によって、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTに基づいて制御される。

発電システム110は、発電システム110に流入する高温流体及び低温流体の温度及び流量が変動する場合にも、流量調節弁50、55によって発電モジュール2に供給する高温流体及び低温流体の流量を調節することができる。

(第4実施形態) 図9に示すように、第4実施形態に係る発電システム120は、第1実施形態に係る発電システム1と比べて、高温流体通路4が発電モジュール2及び熱交換器3を迂回するように通路4Cと通路4Eとに接続されたバイパス通路4Gを有する点が異なる。バイパス通路4Gには、流量調節弁55が設けられている。流量調節弁55は、開閉することによって、バイパス通路4Fを流れる高温流体の流量を調節する。流量調節弁55は、制御装置によって、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTに基づいて制御される。

(第5実施形態) 図10に示すように、第5実施形態に係る発電システム130は、第1実施形態に係る発電システム1と比べて、高温流体通路4及び低温流体通路5のそれぞれが、発電モジュール2及び熱交換器3を並列に接続している点が異なる。高温流体通路4は、高温流体入口4Aと発電モジュール2とを接続する通路4Hと、発電モジュール2と高温流体出口4Bとを接続する通路4Jと、通路4Hと熱交換器3とを接続する通路4Kと、熱交換器3と通路4Jとを接続する通路4Lとを有する。通路4K、熱交換器3、及び通路4Lは、発電モジュール2を迂回する一連のバイパス通路を構成する。通路4Hの通路4Kが接続された部分よりも下流側(発電モジュール2側)の部分には、流量調節弁131が設けられている。通路4Jの通路4Lが接続された部分よりも上流側(発電モジュール2側)の部分には、高温側温度センサ51が設けられている。

低温流体通路5は、低温流体入口5Aと発電モジュール2とを接続する通路5Hと、発電モジュール2と低温流体出口5Bとを接続する通路5Jと、通路5Hと熱交換器3とを接続する通路5Kと、熱交換器3と通路5Jとを接続する通路5Lとを有する。通路5K、熱交換器3、及び通路5Lは、発電モジュール2を迂回する一連のバイパス通路を構成する。通路5Kには、流量調節弁132が設けられている。通路5Jの通路5Lが接続された部分よりも上流側(発電モジュール2側)の部分には、低温側温度センサ52が設けられている。流量調節弁131、132は、制御装置によって、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTに基づいて制御される。

(第6実施形態) 図11に示すように、第6実施形態に係る発電システム140は、第1実施形態に係る発電システム1と比べて、高温流体通路4の通路4Cに温度調節器141が設けられている点が異なる。温度調節器141は、発電システム140に供給された高温流体を発電モジュール2に適した温度に調節する装置である。第6実施形態では、温度調節器141は、公知の対向流式の熱交換器であり、高温流体入口4Aに供給された高温流体と、低温流体入口5Aに供給された低温流体とが互いに混ざり合わない態様で熱交換させる。

温度調節器141は、高温流体通路4の通路4Cの上流側部分をなす通路4C1によって高温流体入口4Aと接続され、通路4Cの下流側部分をなす通路4C2によって発電モジュール2と接続されている。また、低温流体通路5の通路5Dの上流側部分をなす通路5D1によって発電モジュール2と接続され、通路5Dの下流側部分をなす通路5D2によって熱交換器3と接続されている。通路5Cと通路5D1とは、発電モジュール2を迂回するバイパス通路5D3によって互いに接続されている。バイパス通路5D3には、発電モジュール2に流入する低温流体の流量を変化させる流量調節弁142が設けられている。

通路4C2の発電モジュール2の入口部分には、発電モジュール2に流入する高温流体の温度を検出する入口温度センサ143が設けられている。発電システム140の制御装置は、入口温度センサ143の検出信号に基づいて流量調節弁142を制御する。制御装置は、例えば、発電モジュール2に流入する高温流体の温度が所定値以上の場合に、流量調節弁142を開き、温度が高くなるほど開度を大きくする。

発電モジュール2の熱電素子7A、7Bは、使用温度域を超えた過度な高温に曝された場合に変形や損傷する虞があるが、発電システム140では発電モジュール2に流入する高温流体の温度が温度調節器141によって制御されるため、熱電素子7A、7Bの損傷が防止される。温度調節器141による冷却は、高温流体が例えばサーマルオイルや炭化水素等の蒸気、高温スチーム等である場合に適用される。

(第7実施形態) 図12に示すように、第7実施形態に係る発電システム150は、第6実施形態に係る発電システム140と比べて、温度調節器151の構成、及び通路5Cの構成が異なる。通路5Cは、低温流体入口5Aと発電モジュール2とを接続する通路5C1と、通路5C1と温度調節器151とを接続する通路5C2とを有する。通路5C2には、温度調節器141に流入する低温流体の流量を変化させる流量調節弁152が設けられている。温度調節器151は、通路5C2によって供給される低温流体を、通路4C1から通路4C2に流れる高温流体に混合して、高温流体を冷却する。発電システム150の制御装置は、入口温度センサ143の検出信号に基づいて流量調節弁152を制御する。なお、本実施形態は、高温流体及び低温流体が混合可能な場合に適用することができ、例えば、高温流体がスチーム、低温流体が水である場合等に用いることができる。

次に、以上の第1〜第7実施形態の発電システムの各種プラントへの適用例について説明する。以下の例では、第1実施形態に係る発電システム1を適用した例を示すが、第2〜第7実施形態に係る発電システム100、110、120、130、140、150も同様に適用することができる。

(石油精製プラントへの適用例) 図13に示すように、石油精製プラント200は、原油を加熱する加熱炉201と、加熱炉201において加熱された原油を蒸留する蒸留装置202(蒸留塔)とを有する。発電システム1は、蒸留装置202の下流側に設けられ、蒸留装置202において分離された原油中の任意の成分(例えば、重油、軽油、灯油、ガソリン等)を冷却する熱交換器として使用される。発電システム1の高温流体入口4Aは、蒸留装置202において蒸留された任意の成分が流れる通路に接続され、発電システム1の低温流体入口5Aは冷却水通路に接続される。蒸留装置202を通過して分離された任意の成分は、発電システム1を通過することによって冷却され、発電システム1は任意の成分が有する熱量の一部を利用して発電を行う。

また、発電システム1の低温流体入口5Aは冷却水通路に代えて、加熱炉201に送られる前の原油が流れる通路に接続されてもよい。この場合、発電システム1において、蒸留装置202を通過した任意の成分が有する熱量を利用して原油が加熱されるため、石油精製プラント200におけるエネルギー効率が向上する。

また、加熱炉201又は原油が流れる通路上に、電力によって加熱を行う加熱装置203を設け、この加熱装置203に発電システム1によって発電された電力を供給する。加熱装置203は、例えば抵抗加熱を利用した加熱装置であってよい。この構成によれば、石油精製プラント200におけるエネルギー効率が向上する。なお、他の実施形態では、電力によって加熱を行う加熱装置203に代えて、熱交換器や燃料燃焼によって加熱を行う加熱器等を適用してもよい。

(発電プラントへの適用例) 図14に示すように、発電プラント300は、水を加熱し、蒸気を生成するボイラー301と、ボイラー301で生成された蒸気によって駆動される蒸気タービン302と、蒸気タービン302によって駆動される発電機303と、蒸気タービン302を通過した蒸気を冷却し、凝縮する復水器304とを有する。本実施形態に係る発電システム1は、蒸気タービン302と復水器304との間に設けられ、蒸気を冷却する熱交換器として使用される。発電システム1の高温流体入口4Aは、蒸気タービン302を通過した蒸気が流れる通路に接続され、発電システム1の低温流体入口5Aは復水器304と共通の冷却水通路に接続される。すなわち、蒸気タービン302を通過した蒸気を高温流体として使用し、復水器304に使用する冷却水を低温流体として使用する。冷却水は、例えば海水であってよい。蒸気タービン302を通過した蒸気は、発電システム1を通過することによって冷却され、発電システム1は蒸気が有する熱量の一部を利用して発電を行う。発電システムは、通常であれば復水器304において捨てられる蒸気の熱量を利用して発電を行うため、発電プラント300のエネルギー効率を向上させることができる。

(LNGの再ガス化設備への適用例) 図15に示すように、LNGの再ガス化設備400は、LNGを貯留するLNGタンク401と、LNGを気化する海水気化器402とを有する。海水気化器402は、海水とLNGとを熱交換させ、海水の熱によってLNGを気化させる装置である。本実施形態に係る発電システム1は、LNGタンク401と海水気化器402との間に設けられ、LNGを昇温する熱交換器3として使用される。発電システム1の高温流体入口4Aは海水気化器402と共通の海水通路に接続され、発電システム1の低温流体入口5AはLNGタンク401からのLNGが流れる通路に接続される。すなわち、海水を高温流体として使用し、LNGを低温流体として使用する。LNGは、発電システム1を通過することによって昇温され、発電システム1は海水とLNGとの温度差を利用して発電を行う。

(反応設備への適用例) 図16に示すように、反応設備500は、各種原料を反応させて生成物を生成する設備である。反応設備500は、原料タンク501、加熱器502、反応器503を有する。発電システム1は、反応設備500を有する石油化学工業、天然ガス化学工業、石炭化学工業、高分子化学工業等の各種化学工業プラントに適用することができる。

原料タンク501は、原料を貯留するタンクである。加熱器502は、原料タンク501から反応器503に供給される原料を加熱する。加熱器502は、例えば、電気ヒータや熱交換器等である。また、反応器503は、発熱反応又は吸熱反応を行う容器である。

本実施形態に係る発電システム1は、反応器503の下流側に設けられ、反応器503において生成された生成物を冷却する熱交換器として使用される。発電システム1の高温流体入口4Aは反応器503の出口に接続され、発電システム1の低温流体入口5Aは冷却水通路に接続される。生成物は、発電システム1を通過することによって冷却される。発電システム1は、生成物と冷却水との温度差を利用して発電を行う。一例として加熱器502が電気ヒータである場合、発電システム1が発電した電力は、加熱器502に供給され、原料を加熱するために使用される。

(脱水素反応設備への適用例) 図17に示すように、脱水素反応設備600は、水素化芳香族化合物から水素と芳香族化合物とを生成する設備である。水素化芳香族化合物には、例えばベンゼンやトルエン、ナフタレン等が含まれ、芳香族化合物にはシクロヘキサンやメチルシクロヘキサン、テトラリン等が含まれる。脱水素反応設備600は、水素化芳香族化合物タンク601、加熱器602、脱水素反応器603、気液分離装置604、水素タンク605、芳香族化合物タンク606を有する。

水素化芳香族化合物タンク601は、原料である水素化芳香族化合物を貯留するタンクである。加熱器602は、水素化芳香族化合物タンク601から脱水素反応器603に供給される水素化芳香族化合物を加熱する。加熱器602は、例えば、電気ヒータや熱交換器等である。脱水素反応器603は、水素化芳香族化合物を水素と芳香族化合物とに分離する脱水素触媒が充填された反応容器である。加熱器602で加熱された水素化芳香族化合物は、脱水素反応器603で分解され、水素と芳香族化合物との混合物として気液分離装置604に送られる。気液分離装置604は、気体である水素と、液体である芳香族化合物とを分離する。気液分離装置604によって分離された水素は水素タンク605に貯留され、芳香族化合物は芳香族化合物タンク606に貯留される。

本実施形態に係る発電システム1は、脱水素反応器603と気液分離装置604との間に設けられ、脱水素反応器603において生成された水素及び芳香族化合物を冷却する熱交換器として使用される。発電システム1の高温流体入口4Aは脱水素反応器603の出口に接続され、発電システム1の低温流体入口5Aは冷却水通路に接続される。水素及び芳香族化合物は、発電システム1を通過することによって冷却され、気体の芳香族化合物が凝縮される。発電システム1は、水素及び芳香族化合物と冷却水との温度差を利用して発電を行う。一例として加熱器602が電気ヒータである場合、発電システム1が発電した電力は、加熱器602に供給され、水素化芳香族化合物を加熱するために使用される。

以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記の各実施形態では、流量調節弁(50、60等)は、制御装置によって、発電モジュール2の出口における高温流体と低温流体との温度差ΔTに基づいて制御される構成としたが、これに加えて発電モジュール2の出口における低温流体の温度が60℃以下となるように制御されてもよい。この場合、低温流体通路5における液体の温度上昇が抑制され、藻の発生が抑制される。

1,100,110,120,130,140,150...発電システム、2...発電モジュール、3...熱交換器、4...高温流体通路、4A...高温流体入口、4B...高温流体出口、4F,4G...バイパス通路、5...低温流体通路、5A...低温流体入口、5B...低温流体出口、5F...バイパス通路、7A...熱電素子、7B...熱電素子、11...プレート、12...プレートユニット、13...電極、15...リード線、16...絶縁体、30...ガスケット、50,55,142,152...流量調節弁、51...高温側温度センサ、52...低温側温度センサ、141,151...温度調節器、143...入口温度センサ、200...石油精製プラント、201...加熱炉、202...蒸留装置、203...加熱装置、300...発電プラント、301...ボイラー、302...蒸気タービン、303...発電機、304...復水器、400...再ガス化設備、401...LNGタンク、402...海水気化器、600...脱水素反応設備、601...水素化芳香族化合物タンク、501...原料タンク、502...加熱器、503...反応器、602...加熱器、603...脱水素反応器、604...気液分離装置、605...水素タンク、606...芳香族化合物タンク

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