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Synthesis of pentafluorosulfuranyl substituted alkanes

阅读:75发布:2024-01-03

专利汇可以提供Synthesis of pentafluorosulfuranyl substituted alkanes专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for introducing an SF
5 group into an organic compound.
SOLUTION: A method for producing a compound represented by formula (2) comprises condensing SF
5 Br in a terminal alkene represented by formula (1) and then reacting the terminal alkene with SF
3 -Br in a liquid phase condition, thereby adding an SF
5 group to the terminal alkene, wherein R' and R" each independently denote H or a 1-20C alkyl group.
COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI,下面是Synthesis of pentafluorosulfuranyl substituted alkanes专利的具体信息内容。

  • 下記の式の末端アルケン中で、SF 5 Brを凝縮させ、次いで:
    液相条件下で、SF 5 Brと前記末端アルケンの反応を行うこと、
    を含む、前記末端アルケンにSF 5基を付加して、下記の構造式:
    (式中、R′及びR″は別個にH、C 1〜20アルキル又は置換アルキル、アリール又はアルキル置換アリール、C 1〜10アルコキシ、C 1〜10アルキルエーテル、アルケニル、アルキルハロゲン、アルキルチオニル、及びアルキルアミノ)によって表される化合物を生成する方法。
  • 前記末端オレフィンが、プロピレン、イソブチレン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、デセン、ドデセン、4−ビニル−1−シクロへキセン、スチレン、ジビニルベンゼン、並びに1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエンからなる群から選択されるジエン類からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  • 前記反応を温度−90〜+50℃で行う、請求項2に記載の方法。
  • 遊離基開始剤を1〜25モル%の量で加え、その遊離基開始剤がトリアルキルボランである、請求項3に記載の方法。
  • 前記遊離基開始剤がトリエチルボランであり、且つ前記反応を温度−90〜0℃で行う、請求項4に記載の方法。
  • 下記の式:
    (式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4は、C 1〜12アルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリール、アルコキシ、アルキルエーテル、アルキルエステル、ニトリルであり、さらにR 2及びR 4はH又はハロゲン原子でもよい)、あるいは 下記の式:
    (式中、R 1 〜R 10は、H、ハロゲン原子、C 1〜20アルキル又は置換アルキル、アリール又はアルキル置換アリール、C 1〜10アルコキシ、C 1〜10アルキルエーテル、アルケニル、アルキルハロゲン、アルキルチオニル、アルキルアミノであり、またR 9 、R 10 、又はR 3 、R 4がカルボニル基でもよく、R 9又はR 10と、R 4又はR 3とが橋架けした二環式化合物でもよく、またR 7又はR 8と、R 5又はR 6とが縮合環の二環若しくは三環脂環式又は芳香族化合物でもよい)、あるいは 下記の式:
    (式中、R 1 〜R 8は、H、ハロゲン原子、アルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリールであり、あるいはR 7又はR 8と、R 4又はR 3とが二環式化合物に橋架けされてもよく、またR 7又はR 8と、R 5又はR 6とが縮合して二環又は三環式脂環を形成してもよい)、
    によって表される、分子内オレフィン結合を有し、且つ脂肪族及び脂環式オレフィン類から選択されるアルケン中で、SF 5 Brを凝縮させること、及び 遊離基開始剤の存在下において液相条件下で、SF 5 Brと前記アルケンの反応を引き起こすこと、
    を含む、前記アルケンにSF 5基を付加する方法。
  • 前記遊離基開始剤が、トリアルキルボラン、有機過酸化物、有機アゾ化合物、及び紫外線からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  • 前記反応の温度が−90〜+50℃である、請求項7に記載の方法。
  • 前記遊離基開始剤がトリエチルボランである、請求項8に記載の方法。
  • 前記反応の化学量論量が、わずかに過剰なSF 5 Br反応物、例えばオレフィン結合1モル当たり1.05〜1.2モルを用いる、請求項9に記載の方法。
  • トリエチルボランを、処理される前記オレフィンのモル数に対して1〜25モル%の量で用いる、請求項10に記載の方法。
  • トリエチルボランを、処理される前記オレフィンのモル数に対して5〜10モル%の量で用いる、請求項11に記載の方法。
  • 前記アルケンが式Aによって表され、且つこのアルケン類が、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、デセン、及びドデセンからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  • 前記アルケンが構造式Fによって表され、且つこの環状オレフィンが、シクロヘキセン、シクロオクテン、ノルボルネン、ジヒドロナフタレン、ジヒドロアントラセン、ジヒドロフェナントレン、オクタヒドロナフタレン、ドデカヒドロアントラセン、及びドデカヒドロフェナントレンからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  • 前記アルケンが構造式Iによって表され、且つこの環状オレフィンが、1,4−シクロヘキサジエン、1,6−ヘキサヒドロナフタレン、及び9,13−テトラヒドロアントラセンからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  • 下記の構造式:
    (式中、R 1 〜R 8は、H、ハロゲン原子、アルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリールであるか、あるいはR 7又はR 8と、R 4又はR 3とが二環式化合物に橋架けされてもよく、またR 7又はR 8と、R 5又はR 6とが縮合して二環又は三環の脂環式環を形成してもよい)によって表される組成物。
  • 1 〜R 8がHである、請求項16に記載の組成物。
  • 下記の構造式:
    (式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4は、C 1〜12アルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリール、アルコキシ、アルキルエーテル、アルキルエステル、ニトリルであり、さらにR 2及びR 4がH又はハロゲン原子でもよい)によって表される組成物。
  • 2及びR 4がC 3〜8アルキルである、請求項18に記載の組成物。
  • 下記の構造式:
    (式中、R 1 〜R 10は、H、ハロゲン原子、C 1〜20アルキル又は置換アルキル、アリール又はアルキル置換アリール、C 1〜10アルコキシ、C 1〜10アルキルエーテル、アルケニル、アルキルハロゲン、アルキルチオニル、アルキルアミノであり、またR 9 、R 10 、又はR 3 、R 4はカルボニル基でもよく、R 9又はR 10と、R 4又はR 3とが橋架けした二環式化合物でもよく、またR 7又はR 8と、R 5又はR 6とが縮合環の二環又は三環脂環式又は芳香族化合物でもよい)によって表される組成物。
  • 1 〜R 10がHである、請求項20に記載の組成物。

  • 说明书全文

    五フッ化イオウ、すなわちペンタフルオロスルフラニル基(「SF 5 」)を有機化合物中に導入する合成方法の開発は、少なからぬ関心をもって追究されてきた。 SF 5基は、とりわけ低表面エネルギー、耐薬品性、熱安定性、高い電気陰性度、疎性、及び高誘電率を含めた独特の特性を、これら有機化合物に付与する。 ポーリング尺度で3.62というSF 5基の高い電気陰性度の値と、そのより大きな電子求引性は、これを、多くの市販製品中に見出されるトリフルオロメチル基(「CF 3 」)に代わる魅的なものにする。

    SF 5を有する有機組成物は、様々な用途に用いられてきた。 例えば、ペンタフルオロスルフラニルフッ化脂肪族組成物は界面活性剤として用いられており、モノ及びビス(五フッ化イオウ)置換ジアセチレンはSF 5含有ポリマーの調製に用いられており、五フッ化イオウフェニルピラゾールは環境寄生虫感染症の制御用に提案されており、また五フッ化イオウ誘導体は液晶媒体の調製に用いられている。 したがってSF 5基を様々な化合物中に導入するための効率的な方法には関心が持たれている。

    下記の論文及び特許は、SF 5基を有機化合物中に導入する方法の代表的なものである。

    米国特許第4,535,011号は、五フッ化臭化イオウをまず約−70℃未満の温度でアセチレンと反応させ、次いで得られた中間体を脱臭素する、モノ(五フッ化イオウ)ジアセチレンポリマーの製造方法について開示している。 脱臭化水素は、中間体アダクトを強塩基、例えば水酸化カリウムと反応させることによって引き起こされる。

    米国特許第6,479,645号は、置換シリル基を有する五フッ化イオウ化合物を生成する方法について開示している。 この開示された方法では、フッ化カリウムの存在下で室温において五フッ化臭化イオウを三置換シリルアセチレンと反応させる。 臭素は、粉末状水酸化カリウムを加えることによってこの中間体化合物から除去される。

    Samai Ayt−Mohand及びW. Dolbierの論文、New and Convenient Method for Incorporation of Pentafluorosulfanyl(SF 5 ) Substituents Into Aliphatic Organic Compounds, Organic Letters, 2002, 4, 17, 3013には、トリエチルボラン及びヘキサン溶媒の存在下で温度−30℃〜室温においてSF 5 Clをアルキン類及びアルケン類と反応させることによるSF 5基の有機化合物への付加について開示している。

    R. Winter及びG. L. Gardの論文、New SF 5 −Long Chain Carbon Systems, Inorganic Chemistry, Journal of Fluorine Chemistry, 107(2001) 23〜30では、SF 5末端ペルフルオロアルキルチオール類の形成において、五フッ化塩化イオウを、末端オレフィン、例えば1−ヘキセン及び9−デシル−1−酢酸エステルと反応させて中間体を生成する。 この著者は、五フッ化臭化イオウの反応は1−ヘキセンとの反応性があまりにも大きく、BrFアダクトのみがGC分析で見つかることを指摘している。

    D. Lentz及びK. Seppeltの共著、The−SF 5 , SeF 5 , and TeF 5 Groups In Organic Chemistry, Chemistry of Hypervalent compounds (著作権) 1999 Wiley−VCH, Inc, p295〜325は、S 210 、SF 5 OF、SF 5 Cl、及びSF 5 Brとの反応による有機化合物中へのSF 5基の付加について開示している。 SF 5 Brをアルキン類及びフルオロアルケン類へ付加することに成功したことも報じた。 SF 5 Brは、SF 5 Clがうまくいかない場合に添加し、SF 5 ClはSF 5 Brがうまくいく場合に添加することもまた報じた。

    Winter及びGard等の論文、Functionalization of Pentafluoro−λ 6 −sulfanyl(SF 5 ) Olefins and Acetylenes, American Chemical Society (著作権) , 1992, 128〜147は、アルキン類及びアルケン類のSF 5誘導体の調製について開示している。 一例ではアルケン類へのSF 5 Xの付加は、低温(−110℃)で操作する気相(エチレン及びSF 5 Br)中で作用させるか、又は不活性溶媒に溶かして高希釈度で行う反応のいずれかにより加減することができる。

    アルキル置換末端アルケン類などの有機化合物へのSF 5基の付加反応を改良できること、及びSF 5 Brとの反応を介して分子内アルケン類及びシクロアルケン類へのSF 5基の付加を行えることを発見した。 この末端オレフィンとの反応に対する付加方法の改良は、末端オレフィン中でSF 5 Brを凝縮させること、及び液相条件下でその末端オレフィンとSF 5 Brの反応を引き起こすことを含む。 末端オレフィン、分子内オレフィン、及びシクロオレフィンの場合、SF 5 Brをそのオレフィン中で凝縮させ、反応を、遊離基開始剤、好ましくはトリエチルボランの存在下で液相条件下において行う。 これに加えて本発明は、分子内又はシクロオレフィンの二重結合にわたってSF 5基及びBr基を取り込んだ組成物に関する。 その結果得られるこれら組成物の製造方法については今まで知られていなかった。 その結果得られるこれらのペンタフルオロスルフラニルハロ置換脂肪族化合物は、脱ハロゲン化水素又は脱ハロゲン化を行うことによって、ペンタフルオロスルフラニル置換脂肪族化合物に転化することができる。

    一般にこの方法により、幾つかの利点を得ることができる。 この利点としては下記の利点を挙げることができる:
    SF 5基を末端アルケン類の中に、従来よりも高い収率で取り込めること、特に電子求引性置換基を持たないアルケン類中に高収率で取り込めること、及び 二重結合へのBrFの付加に起因する副生物の形成、及び反応物SF 5 Brの損失を低減できること。

    オレフィンに対するSF 5基の付加によって、有機合成で有用な多くの中間体の生産が可能になる。 これまで、SF 5 Brとの反応による末端アルケンへのSF 5基の付加の成功は、F、Cl、Br、SiR 3 、COOEtなどの電子求引基を有するアルケン類に限られていた。 SF 5 Brを不置換末端アルケン類と反応させると、二重結合に所望のSF 5基及びBr基の付加に代えて、又はこの所望の付加加えて、二重結合にFとBrが付加された。 分子内オレフィンとSF 5 Brの反応は、その二重結合にFとBrの付加を受けるか、又は何も反応しないかのいずれかであった。

    本明細書中で述べるオレフィンとの反応のための改良された方法は、このようなオレフィン系化合物、特にこれまでその二重結合にSF 5基及びBrの付加を受け入れにくかったオレフィン系化合物に対するSF 5基の付加反応を引き起こす手段として、反応物SF 5 Brを使用する。 この改良された方法の第一の実施形態では、液相条件下で反応を引き起こし、また第二の実施形態では、このオレフィンとSF 5 Brの反応を、遊離基開始剤、好ましくはトリエチルボランの存在下で行う。

    SF 5 Brとの反応に適したオレフィンには、末端アルケン類、分子内オレフィン類、及びシクロアルケン類が挙げられる。 典型的な末端オレフィンは、下記の構造式によって表される:

    ここでR′及びR″は、別個にH、C

    1〜20 、好ましくはC

    3〜12のアルキル又は置換アルキル、アリール又はアルキル置換アリール、C

    1〜10のアルコキシ、C

    1〜10のアルコキシエーテル、又はアルケニルである。典型的なアルキル基上又は基内の置換基には、ヘテロ原子、例えばO、S、N、又はCl、Br、Fなどのハロゲン原子がある。他の特定の基には、OCH

    3 、−CH

    2 OCH

    2 −、SCH

    3 、−CH

    2 S−CH

    2 −、N(CH

    3

    2 、−CH

    2 N(CH

    3 )CH

    2 −、−CH

    2 Cl、−CH

    2 CH

    2 Clなどがある。C

    3 〜C

    12のアルケンのような特定の末端オレフィン、例えばプロピレン、イソブチレン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、デセン、ドデセンや、4−ビニル−1−シクロへキセンなどの環状オレフィンや、スチレンなどのアリールオレフィンや、ジビニルベンゼンや、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエンなどの非共役ジエンもまた反応させることができる。

    得られたペンタフルオロスルフラニルブロモアルカン化合物は、下記の構造式によって表される:

    分子内脂肪族オレフィン類は、二重結合にSF 5基及びBrの付加を行うことが最も困難なものであった。 反応の起こらないことも多い。 これはBrとFだけが、二重結合全体に付加することを意味する。 液相条件下で反応を行わせ、且つ遊離基開始剤、好ましくは低温、例えば0℃未満で活性化されるものを使用して反応を促進させることによって、反応体としてSF 5 Brを用いて、SF 5及びBrを付加させることができる。 この反応に適した分子内オレフィンは、下記の構造式で表される:

    ここでR

    1 、R

    2 、R

    3 、R

    4は、C

    1〜12 、好ましくはC

    1〜8のアルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリール、アルコキシ、アルキルエーテル、アルキルエステル、及びニトリルであり、さらにR

    2及びR

    4は、H又はハロゲン原子、例えばF、Cl、Brであってもよい。 分子内オレフィン上又は内の典型的な置換基には、ヘテロ原子、例えばO、S、N、又はCl、Br、Fなどのハロゲン、OCH

    3 、−CH

    2 OCH

    2 −、SCH

    3 、−CH

    2 S−CH

    2 −、N(CH

    3

    2 、−CH

    2 N(CH

    3 )CH

    2 −、−CH

    2 Cl、−CH

    2 CH

    2 Clなどを挙げることができる。 オレフィンの異性体が、例えばシス及びトランス形の形態で存在する場合、このようなオレフィンを反応物として使用することができる。 典型的な化合物には、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、ドデセン、及びそのオレフィン二重結合が分子内にあり、末端にないようなものが挙げられる。 分子内アルケンの置換例には、2−ハロ−2−ブテン、2,3−ジハロ−2−ブテン、2−アルコキシ−2−ブテン、2,3−ジアルコキシ−2−ブテン、2−ジアルキルアミノ−2−ブテン、2,3−(ビス)ジアルキルアミノ−2−ブテン、2−チオアルキル−2−ブテン、2,3−(ビス)チオアルキル−2−ブテンなどがある。

    分子内オレフィンへのSF 5 Brの付加反応から得られる化合物は、下記の構造式で表される:

    オレフィンの別の分類には、下記の式で表される脂環式オレフィンがある:

    ここでR

    1 〜R

    10は、H、ハロゲン原子、アルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリールである。 置換基には、O、S、N、又はハロゲンなどのヘテロ原子が挙げられ、R

    9 、R

    10又はR

    3 、R

    4はカルボニル基(=O)であってもよい。 R

    9又はR

    10とR

    4又はR

    3とは、結合、すなわち二環式化合物に橋架けすることができ、R

    7又はR

    8とR

    5又はR

    6とは相互縮合環の二環又は三環脂環式又は芳香族化合物として結合することができる。 典型的な環状オレフィンには、シクロヘキセン、シクロオクテン、ノルボルネン、ジヒドロナフタレン、ジヒドロアントラセン、ジヒドロフェナントレン、オクタヒドロナフタレン、ドデカヒドロアントラセン、ドデカヒドロフェナントレンなどがある。

    上記脂環式オレフィンとSF 5 Brの反応により生成する化合物は、下記の構造式で表される:

    オレフィン系化合物の最後の種類は、下記の式で表される脂環式ジエン類である:

    ここでR

    1 〜R

    8は、H、ハロゲン原子、アルキル又は置換アルキル、アリール又は置換アリールである。 置換基には、O、S、N、又はハロゲン原子、例えばF、Br、及びClが挙げられ、R

    7又はR

    8とR

    4又はR

    3とは結合、すなわち二環式化合物に架橋することができ、あるいはR

    7又はR

    8と、R

    5又はR

    6とは二環又は三環の脂環式の相互縮合環として結合することができる。 これらのジエン類は、そのオレフィン結合が共役でない限り使用することができる。 これにはまた、その結合がカルボニルの状態も含まれる。 典型的なジエンには、1,4−シクロヘキサジエン、1,6−ヘキサヒドロナフタレン、9,13−テトラヒドロアントラセン、及び環の大きさがC

    5 〜C

    10の他の脂環式の環の中の非共役ジエン類が挙げられる。

    これらのペンタフルオロスルフラニルブロモ脂肪族化合物は、下記の構造式で表される:

    オレフィンとSF 5 Brの反応に関与する反応の化学量論量は、一般には所望のSF 5付加レベルと一致する。 一般にこの反応化学量論量は、当量又はわずかに過剰のSF 5 Br反応体、例えばオレフィン結合1モル当たりSF 5 Br約1〜1.2モルを使用する。

    二重結合へのBr及びFの付加を実質的に引き起こすことなく分子内及び環状オレフィンへの促進されたSF 5基の付加を達成できるのは、トリアルキルボラン、例えばトリプロピルボラン、特にトリエチルボランのような遊離基開始剤の存在下で反応を引き起こすことによる。 他の遊離基開始剤には、アゾ化合物、有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイル及びt−ブチルヒドロペルオキシド、並びにUV光が挙げられる。 低温での開始が、重合副生物の形成を防ぐためには好ましい。

    遊離基開始剤、例えばトリエチルボランは、処理するオレフィン1モル当たり1〜25モル%、好ましくは5〜10モル%の量で加えられる。 トリエチルボランは低温、例えば−78℃もの低温でのその活性に鑑みて好ましい開始剤である。

    この反応は、広範な液状媒体中で行うことができる。 すなわちこの反応は、薄めないオレフィンの存在下で、又は溶媒の存在下で行うことができる。 この反応を行うのに適した典型的な溶剤には、炭化水素類、フッ化炭素類、ニトリル類、エーテル類、及びハロゲン化炭素類が挙げられる。 オレフィンの10〜100重量%の溶剤レベルを用いることができる。

    これらオレフィンとSF 5 Brの反応は、SF 5 Brの分解温度未満だが遊離基開始剤の活性化温度を超える温度で行う。 トリエチルボランの遊離基開始剤としての利点は、約−90℃〜溶剤又はオレフィンの沸点までの低温で、好ましくは−80℃〜+50℃まで、最も好ましくは約−75℃〜0℃までの低温で活性なことである。 この方法ではSF 5 Br反応体を反応媒体中で凝縮させ、次いで液相条件下で反応を行った。

    生成物の回収は通常の方法により行うことができ、これらの方法には蒸留及びクロマトグラフィがある。 SF 5 Clと比べてSF 5 Brを用いる利点は、臭素原子は、こうして形成された生成物から除去するのが容易な点にある。 除去は強塩基、例えば水酸化カリウムの添加により行うことができ、その結果HBrが除去される。 またBrは、還元剤、例えばスズ水素化物を用いて、Hで置き換えることができる。 この結果として、様々なオレフィンとSF 5 Brの付加反応によりペンタフルオロスルフラニル脂肪族化合物を生成する簡単な仕組みが存在する。

    下記の反応は、前述の方法の代表的な実施形態である:

    シクロアルキルジエン類との上記反応では、その反応の化学量論量及び条件に応じて、SF 5 Brを一方又は両方の二重結合に付加することができる。

    下記の実施例は、本発明の様々な実施形態を代表するものであり、その範囲を限定するものではない。

    一般手順 A. アルケン類に対する触媒によらない液相でのSF 5 Br付加反応 入口弁及び安全弁を備えたFEP管に、アルケン(2ミリモル)、ペンタン溶媒(10mL)、及びフッ化カリウム(5ミリモル)を装入した。 この溶液を−78℃に冷却し、脱ガスした。 次いでこの溶液中でSF 5 Br(2ミリモル)を凝縮させた。 温度を−78℃に1時間保ち、次いで溶液を室温まで温まるままにした。 30分後に反応器を排気し、N 2でパージした。 冷重炭酸ナトリウム溶液にこの反応混合物をゆっくり加えた。 有機層を分離し、生成物をGC、GC/MS、及びNMRにより分析した。

    B. シクロアルケンに対する触媒による液相でのSF 5 Br付加反応 入口弁及び安全弁を備えたFEP管に、アルケン(2ミリモル)、ペンタン溶媒(10 mL)、及びトリエチルボラン(0.2ミリモル、ヘキサン中1M)を装入した。 この溶液を−78℃に冷却し、脱ガスした。 次いでこの溶液中でSF 5 Br(2ミリモル)を凝縮させた。 温度を−78℃に1時間保ち、次いで溶液を室温まで温まるままにした。 30分後に反応器を排気し、N 2でパージした。 冷重炭酸ナトリウム溶液にこの反応混合物をゆっくり加えた。 有機層を分離し、生成物をGC、GC/MS、及びNMRにより分析した。

    実施例1
    末端オレフィン類とSF 5 Brの反応 上記手順Aを用いて、末端オレフィンをSF 5 Brと反応させた。 GC面積%の結果を表1に示す。

    SF 5 Br付加生成物の特徴:

    (1)1−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモオクタン:Mw=276。 GC/MS m/z=277、275、239、127、111、89、69、57。 1 H NMRδ0.9(t、3H)、1.3(m、6H)、1.4(m、1H)、1.5(m、1H)、1.8(m、1H)、2.0(m、1H)、4.0(m、1H)、4.1(m、1H)、4.4(m、1H)。 19 F NMRδ65 d、82 pent。

    (2)1−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモグリシジルエーテル:Mw=321。 GC/MS m/z=249、247、141、139、127、113、89、87、57。 19 F NMRδ65 d、82 pent。

    (3)1−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモ−5−ヘキセン:Mw=289。 GC/MS m/z=290、288、208、206、161、163、127、122、120、89、81。 1 H NMRδ1.9(t、1H)、2.1(m、1H)、2.2(m、1H)、2.3(m、1H)、4.0(m、1H)、4.2(m、1H)、4.4(m、1H)、5.1(dd、2H)、5.8(m、1H)。 19 F NMRδ65 d、82 pent。

    二重付加生成物:GC/MS m/z=496、418、417、289、287、181、179、127、119、99、89、59。

    表1の結果は、オレフィン中でSF 5 Brを凝縮させ、液相中で反応を行うことによって、末端オレフィンへのSF 5基の付加をもたらせることを示す。 オレフィンが非置換オレフィンである場合又はオレフィンが2個以上の二重結合を有する場合、遊離基触媒、例えばトリエチルボランの使用により収率の改善が可能なことが多い。 SF 5 Brを反応体として用いた場合、SF 5 Brは反応性があまりにも大きく、Br−Fアダクトのみが形成されるという従来技術の報告を考えると、これは驚くべきことである。 従来技術では、反応が進むとしたらそれは気相条件、低温(−110℃)、又は不活性溶剤中の高い希釈度のいずれかにおいて行われなければならないことを示唆していた。 官能基、例えばグリシジルエーテルが存在する場合、より高い収率を得ることができる。 しかしながらこれらの結果がヘキサジエンとの反応のケースで示すように、SF 5は一番目の二重結合には付加するが、いったんその末端オレフィン結合への付加が達成されると、SF 5の付加は劇的に低減する。 SF 5の収率は、低温遊離基開始剤を使用することにより、その両方の二重結合について増加させることができる。

    実施例2
    SF 5 Brと分子内オレフィン類の触媒及び非触媒での液相反応 上記手順A及びBのどちらかを用いて、分子内オレフィンをSF 5 Brと反応させた。 GC面積%の結果を表2に示す。

    SF 5 Br付加生成物の特徴:
    (4)3−ペンタフルオロスルファニル−4−ブロモヘプタン及び3−ブロモ−4−ペンタフルオロスルファニルヘプタン:Mw=305。 GC/MS m/z=177、175、137、135、127、97、89、69、55。 19 F NMRδ60 t、86 pent。

    (5)3−ペンタフルオロスルファニル−4−ブロモヘプタン及び3−ブロモ−4−ペンタフルオロスルファニルヘプタン:Mw=305。 GC/MS m/z=177、175、137、135、127、97、89、69、55。 19 F NMRδ58 t、60 t、86 pent。

    (6)4−ペンタフルオロスルファニル−5−ブロモオクタン:Mw=319。 GC/MS m/z=193、191、127、111、89、69、55。

    表2の結果は、実施例1の末端オレフィンとは違って、オレフィン結合が分子内にある場合、その異性体構造にもよるがオレフィンとSF 5 Brの非触媒液相反応が多くの場合無力であるか、又は低収率、例えば50%であることを示している。 遊離基開始剤、例えばトリエチルボランを用いて液相反応を触媒すると、SF 5基の付加が可能であり、収率は劇的に増加する。 副生物の形成、すなわち二重結合にBrFが付加した生成物が少なくなる。

    実施例3
    シクロアルケンとSF 5 Brの触媒及び非触媒反応 上記手順A及びBを用いて、シクロアルケン類をSF 5 Brと反応させた。 GC面積%の結果を表3に示す。

    SF 5 Br付加生成物の特徴:
    (7)1−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモシクロヘキサン:Mw=289。 GC/MS m/z=290、288、209、127、101、89、81。 1 H NMRδ1.3(m、2H)、1.6(m、2H)、1.8(m、1H)、2.1(m、1H)、2.2(m、2H)、2.4(m、1H)、4.3(m、1H)、4.9(d、1H)。 19 F NMRδ57 d、85 pent。

    (8)1−ペンタフルオロスルファニル−2,3−ジブロモシクロヘキサン:Mw=386。 GC/MS m/z=368、288、207、181、179、161、159、127、99、89、79。

    (9)Mw=316。 GC/MS m/z=316、314、235、189、187、127、107、89、79。

    二重付加生成物:Mw=523。 GC/MS m/z=315、313、253、207、205、187、185、145、127、105、79。

    (10)3−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモシクロヘキサノン:Mw=303。 GC/MS m/z=302、300、177、175、149、147、127、121、119、89、67。

    表3の結果は、シクロアルケンの非触媒液相反応は、うまくいってもSF 5付加生成物の不満足な収率に終わることを示している。 遊離基開始剤の添加により、SF 5付加生成物の収率は増加する。 その脂環上に置換基、例えばBrなどのハロゲン又はカルボニル基が存在する場合、かなりの量の反応を達成するには遊離基触媒が必要である。

    実施例4
    シクロアルカジエン類とSF 5 Brの触媒及び非触媒反応 上記手順A及びBを用いて、シクロアルカジエン類をSF 5 Brと反応させた。 GC面積%の結果を表4に示す。

    SF 5 Br付加生成物の特徴:
    (12)1−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモ−4−シクロヘキセン:Mw=287。 GC/MS m/z=288、286、207、161、159、127、99、89、79。 1 H NMRδ2.6(d、1H)、3.0(dt、3H)、4.4(m、1H)、5.0(m、1H)、5.7(m、2H)。 19 F NMRδ55 d、84 pent。

    表4の結果は、二重結合の位置が重要であることを示している。 二重結合が共役でない場合は、遊離基開始剤を使用すると高いSF 5付加収率を達成することができる。 結合が共役の場合は、たとえ遊離基開始剤を使用しても、SF 5の収率は低い。

    実施例5
    ノルボルネンとSF 5 Brの触媒及び非触媒反応 上記手順A及びBを用いて、ノルボルネンをSF 5 Brと反応させた。 GC面積%の結果を表5に示す。

    SF 5含有生成物の特徴:
    (13)1−ペンタフルオロスルファニル−2−ブロモノルボルネン:Mw=301。 GC/MS m/z=223、221、175、173、127、113、93、89、67。

    表5の結果は、二重結合を含有する二環式分子はSF 5 Brとの反応に遊離基触媒を使用すると、高いSF 5付加収率を与えることを示している。

    これらの実施例を要約すると、末端オレフィンとSF 5 Brの反応は、反応を液相条件下で行い、且つSF 5 Brをその反応媒体中で凝縮させるとかなりよい収率を実現できることが分かる。 低温条件は凝縮反応を促進させる。 反応を遊離基開始剤の存在下で行うと収率は増加し、特にその末端オレフィンが置換されていないと増加する。

    SF 5 Brとの反応による分子内及び環状オレフィンへのSF 5基の付加に成功したという報告はこれまでなかった。 反応を液相条件下で行い、且つSF 5 Brをオレフィン中で凝縮させる場合でさえ、きわめて不満足〜並みのSF 5 Br付加収率しか達成されない。 異性体構造もまた、その反応が進むかどうかに関する一要因である。 表2及び3の結果はまた、反応媒体への好ましくは5〜10モル%の量の遊離基開始剤の添加が、SF 5基含有生成物の収率を著しく高めることを示している。

    遊離基開始剤を使用することによって、ジエン類をSF 5 Brと反応させることができる。 ジエン上に2個以上のSF 5基を獲得するには、遊離基開始剤を用いることが必要である。

    理論に結びつけるつもりはないが、一般にSF 5 Brはオレフィン性分子との反応性があまりにも大きく、その結果Br−Fの付加を引き起こすと考えられてきた。 遊離基触媒の添加が、通例のBrF付加反応ではなく、SF 5付加反応に対する選択性を高めるということは驚くべきことである。 SF 5 Brの反応の仕組みは、実際には遊離基であると一般には考えられる。 しかしながら幾つかの実験は、SF 5 Brが求電子機構により反応することを示唆している。 ここでこの求電子機構は、主要生成物としてBr−F付加物を生ずるものである。 遊離基開始剤を加えることにより、求電子付加反応ではなく遊離基経路の方へ機構が移り、それによってSF 5付加の増加がもたらされると考えられる。 驚くべきことには、遊離基開始剤の存在下で液相反応を行うことにより、二重結合に及びBrが付加するのではなく、二重結合にSF 5及びBrが付加するように反応機構が変わる。

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