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ナノエマルション若しくはマイクロエマルションの形態の又はラメラ構造を有する組成物

阅读:2发布:2021-06-10

专利汇可以提供ナノエマルション若しくはマイクロエマルションの形態の又はラメラ構造を有する組成物专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是ナノエマルション若しくはマイクロエマルションの形態の又はラメラ構造を有する組成物专利的具体信息内容。

(a)少なくとも1種の油と、 (b)少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、 (c)レゾルシノール及びレゾルシノール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、 (d)と を含む組成物であって、 前記レゾルシノール誘導体が、 式(I): (式中、 R1は、独立して、-A-Bを示し、そこでAは、単結合、C1〜C6アルキレン基、C6〜12アリーレン基、又はC1〜6アルキレン-C6〜12アリーレン基を表し、Bは、炭素環基又は複素環基を表し、A及びBのそれぞれは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルキレン-OH、アミノ基、-CONH2、-CONH-C1〜6アルキル基及びC1〜6アルコキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、 xは、1から4の整数であり、 R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜6アルキル基又はC1〜6アシル基を示す) によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体、 及び、 式(II): {式中、 R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はアセチル基を示し、 Aは、以下: a)-H b)N、O及び-CO-若しくはそれらの組合せによって中断されていてもよく、及び/又は、以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって置換されていてもよい、C3〜C8環状又はC3〜C20分枝状又はC2〜C20不飽和又はC1〜C20飽和の直鎖アルキル基: i)-OR5 ii)-SR5 R5は、H、及びC3〜C8環状又はC2〜C10不飽和又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル炭化水素基から選ばれる} によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体 から選択され、 ナノエマルション若しくはマイクロエマルションの形態の又はラメラ構造を有する組成物。ラメラ構造を有する、請求項1に記載の組成物。(a)油の量が、組成物の総質量に対して、0.01から20質量%の範囲である、請求項2に記載の組成物。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステル/(a)油の質量比が、1から30である、請求項2又は3に記載の組成物。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルが、2種のポリグリセリル脂肪酸エステルの組合せを含み、そこで1種のポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値が10.0以上であり、他のポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値が10.0未満である、請求項2から4のいずれか一項に記載の組成物。ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態である、請求項1に記載の組成物。(a)油の量が、組成物の総質量に対して、1から50質量%の範囲である、請求項6に記載の組成物。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステル/(a)油の質量比が、0.1から1である、請求項6又は7に記載の組成物。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルが、8.0から14.0のHLB値を有する、請求項6から8のいずれか一項に記載の組成物。O/W型エマルションの形態であり、且つ(a)油が、数平均粒径が250nm以下の液滴の形態である、請求項6から9のいずれか一項に記載の組成物。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルが、3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリル、及び2から6個のグリセロール単位を含むモノカプリン酸ポリグリセリルから選ばれる、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの量が、組成物の総質量に対して0.1から25質量%の範囲である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。レゾルシノール誘導体が、式(Ia): (式中、 R1、R2及びR3は、上と同じ意味を有する) によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。式(Ia)中、 R1が-A-Bを示し、そこでAが単結合又はC1〜6アルキレン基を表し、Bがフェニル基又はテトラヒドロピラニル基を表し、 R2及びR3のそれぞれが、水素原子を示す、 請求項13に記載の組成物。R2及びR3が、水素原子を示し、Aが、C3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル基を示す、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。成分(c)の量が、組成物の総質量に対して0.01から15質量%の範囲である、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。皮膚を、毛髪を、粘膜を、爪を、まつ毛を、眉毛を、又は頭皮を手入れするための化粧方法であって、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物が、皮膚に、毛髪に、粘膜に、爪に、まつ毛に、眉毛に、又は頭皮に適用されることを特徴とする、化粧方法。請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物の使用であって、体用の、及び/又は顔面皮膚用の、及び/又は粘膜用の、及び/又は頭皮用の、及び/又は毛髪用の、及び/又は爪用の、及び/又はまつ毛用の、及び/又は眉毛用の、ケア製品としての若しくはケア製品中での、及び/又は洗浄製品としての若しくは洗浄製品中での、及び/又はメイクアップ製品としての若しくはメイクアップ製品中での、及び/又はメイクアップ除去製品としての若しくはメイクアップ除去製品中での、使用。

说明书全文

本発明は、ナノエマルション若しくはマイクロエマルションの形態にある又はラメラ構造を有する組成物に関する。

中油型(O/W型)エマルション又は油中水型(W/O型)エマルションは、化粧品及び皮膚科学の分野で、詳細にはミルク、クリーム、トニック、美容液又は化粧水等の化粧品の製造用として、周知である。

化粧品分野又は皮膚科分野において、水中油型(O/W)エマルションを使用することは既知の実践法である。水性相中に分散された油相(又は親油相)から構成されているこれらのエマルションは、外側の水性相を有し、したがって、それらがもたらす新鮮な感覚のために使用が快適な製品である。

特に、O/W型のナノエマルション又はマイクロエマルション等の微細なエマルションは、その透明な又はわずかに半透明な態様に起因して、化粧品において特に関心が持たれている。例えば特開2006-117643号は、特定の非イオン性界面活性剤の組合せを使用することによって形成されているミクロエマルションを開示している。

他方、ラメラ構造又はラメラ相を有する組成物も、化粧品分野及び皮膚科学分野において周知である。用語「ラメラ構造」又は「ラメラ相」は、平行して配置されて、一般に水である液状媒体によって分離されているいくつかの両親媒性の二層を含む、平面対称を伴う液状結晶の構造又は相を意味する。例えば特開2006-249011号及び特開2009-298748号は、両親媒性の二層を形成するために特定の界面活性剤を伴っているラメラ構造を有する化粧用組成物を開示している。

ラメラ構造又はラメラ相を有する組成物は、ラメラ構造又はラメラ相による光干渉に起因して、虹色等の光学効果を示すことができる。そのため、ラメラ構造又はラメラ相を有する組成物の光学効果によって生じる美的な態様は、化粧品用途にとってとりわけ有用であることができる。光学効果を最大化させるために、組成物の透明度が求められている。

しかしながら、一定のタイプの非イオン性界面活性剤が、ナノエマルション又はマイクロエマルション等の微細なエマルションの形態の組成物、又はラメラ構造を有する組成物の調製に使用されるとき、組成物の透明度及び組成物の安定性が損なわれる。

特開2006-117643号

特開2006-249011号

特開2009-298748号

WO2012/079938

US-A-5364633

US-A-5411744

米国特許第4,874,554号

米国特許第4,137,180号

米国特許第2,528,378号

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Walter NollのChemistry and Technology of Silicones (1968年)、Academic Press

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Griffin W.C.、J Soc.Cosmet Chemists、第5巻、249〜256頁、1954年

F. Puisieux及びM. Seiller、Galenica 5:Les systemes disperses [Dispersed systems]-第I巻-Agents de surface et emulsions [Surface agents and emulsions]-第IV章-Notions de HLB et de HLB critique [Notions of HLB and of critical HLB]、153〜194頁-1.1.2.章、Determination de HLB par voie experimentale [Experimental determination of HLB]、164〜180頁

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CTFA辞典、第9版、2002年

友正慧ら、OilChemistry、第37巻、No.11(1988年)、48〜53頁

本発明の目的は、上記の非イオン性界面活性剤が使用されるときであっても、より良好な透明度を伴っているナノエマルション若しくはマイクロエマルションの形態であることができる、又はラメラ構造若しくはラメラ相を有することができる、安定な組成物を提供することである。

本発明の上記の目的は、 (a)少なくとも1種の油と、 (b)好ましくは2から6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を有する、少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、 (c)レゾルシノール及びレゾルシノール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、 (d)水と を含む組成物、好ましくは化粧用組成物によって達成することができる。

該組成物は、ラメラ構造を有することができる。この場合、(a)油の量は、組成物の総質量に対して、0.01から20質量%、好ましくは0.05から10質量%、より好ましくは0.1から5質量%の範囲であることができる。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステル/(a)油の質量比は、1から30、好ましくは1から20、より好ましくは1から10とすることができる。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2種のポリグリセリル脂肪酸エステルの組合せを含んでもよく、そこで1種のポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値は10.0以上、好ましくは11.0以上、より好ましくは12.0以上であり、他のポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値は10.0未満、好ましくは9.8未満、より好ましくは9.6未満である。

他方、該組成物は、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることができる。この場合、(a)油の量は、組成物の総質量に対して、1から50質量%、好ましくは5から40質量%、より好ましくは10から30質量%の範囲であることができる。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステル/(a)油の質量比は、0.1から1、好ましくは0.3から1、より好ましくは0.4から1とすることができる。(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルは、HLB値が、8.0から14.0、好ましくは9.0から13.5、より好ましくは9.5から13.0とすることができる。本発明の組成物は、O/W型エマルションの形態にあってもよく、そこで(a)油は、数平均粒径が250nm以下、好ましくは10nmから200nmの液滴の形態である。

(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルは、3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリル、及び2から6個のグリセロール単位を含むモノカプリン酸ポリグリセリルから選ばれることが好ましい。

(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの量は、組成物の総質量に対して0.1から25質量%、好ましくは0.5から20質量%、より好ましくは1から15質量%の範囲であってもよい。

レゾルシノール誘導体は、式(I)

(式中、 R1は、独立して、-A-Bを示し、そこでAは、単結合、C1〜C6アルキレン基、C6〜12アリーレン基、又はC1〜6アルキレン-C6〜12アリーレン基を表し、Bは、ハロゲン原子、-OH、-COH、-COOH、-CONH2、-NH2、C1〜C6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アシル基、炭素環基、好ましくはアリール基、又は複素環基、好ましくは非芳香族複素環基を表し、A及びBのそれぞれは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルキレン-OH、アミノ基、-CONH2、-CONH-C1〜6アルキル基及びC1〜6アルコキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、 xは、1から4の整数であり、 R2及びR3は、独立して、水素原子、C1〜6アルキル基又はC1〜6アシル基を示す) によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体であってもよい。

レゾルシノール誘導体は、式(Ia)

(式中、 R1、R2及びR3は、上と同じ意味を有する) によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体であることが好ましい。

上の式(Ia)中、 R1が-A-Bを示し、そこでAが単結合又はC1〜6アルキレン基を表し、Bがフェニル基又はテトラヒドロピラニル基を表し、 R2及びR3のそれぞれが水素原子を示すことが、より好ましい。

レゾルシノール誘導体は、式(II)

{式中、 R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はアセチル基を示し、 Aは、以下: a)-H b)N、O及び-CO-若しくはそれらの組合せ、例えば-NHCO-、-NHCONH-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分によって任意選択で中断され、且つ/又は以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C20分枝状又はC2〜C20不飽和又はC1〜C20飽和の直鎖アルキル基: i)-OR5 ii)-SR5 iii)-NR6R7 iv)-CONHR6 v)-CONR6R7 vi)-COOR6 vii)-NHCONHR6 viii)-C(O)C1〜C4アルキル ix)O、N及びSから選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 x)5から8員を有し、1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基若しくはC1〜C4アルキル基によって任意選択で置換されている、O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を含み、環員のうちの1つがカルボニル基であることが可能である、飽和又は不飽和の非芳香族複素環 c)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又はC1〜C8アルコキシ基若しくはC1〜C8アルキル基から選ばれる1つ若しくは複数の基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 d)-NR8R9 e)-OR4 f)-C(O)NHR4 g)C(O)C1〜C10アルキル [ここで、 R8及びR9は、同一であり又は異なり、以下: a)-H b)N、O及び-CO-若しくはそれらの組合せ、例えば-NHCO-、-NHCONH-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分によって任意選択で中断され、且つ/又はOR5から選ばれる1つ若しくは複数の同一の若しくは異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C10分枝状又はC2〜C10不飽和又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル基 c)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 から選ばれる基を示し、 R8及びR9は、それらを有する窒素と共に複素環を形成することができ、この複素環は、5から8員を有し、且つN、O及び-CO-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分を含有してもよく、且つ/又はヒドロキシル若しくはC1〜C4アルコキシから選ばれる1つ若しくは複数の基を任意選択で含有するC1〜C10炭化水素鎖によって任意選択で置換されており、 R4は、以下: a)-H b)以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル基 i)-COOR6 ii)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 c)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 から選ばれる基を示し、 R5は、H、及びC3〜C8環状又はC2〜C10不飽和又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル炭化水素基から選ばれ、 R6及びR7は、同一であり又は異なり、H、C3〜C8環状又はC2〜C10不飽和又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル炭化水素基;窒素原子、より特定するとベンジル基を任意選択で含有する(C1〜C4)アルキル-C6(ヘテロ)アリール基から選ばれ、 R6及びR7は、それらを有する窒素と共に複素環を形成することができ、この複素環は、5から8員を有し、且つN、O及び-CO-から選ばれる、且つ/又はC1〜C10炭化水素鎖によって任意選択で置換されている1つ又は複数のヘテロ原子若しくは部分を含有してもよい]、 h)式(III)

[式中、 Xは、C3〜C8環状又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和炭化水素鎖又はC6〜C12アリーレン基、例えばフェニレン、若しくはC1〜C4アルキレン-C6〜C8シクロアルキレン-C1〜C4アルキレン基若しくはC1〜C4アルキレン-フェニレン-C1〜C4アルキレン基を示し、これは、-OH、-COOR6(式中、R6は、H、又はC3〜C8環状若しくはC2〜C10不飽和若しくはC3〜C10分枝状若しくはC1〜C20直鎖の飽和アルキル炭化水素基を示す)から選ばれる1つ又は複数の同一又は異なる基によって任意選択で置換されており、 R2及びR3は、上と同じ意味を有する] の基 から選ばれる基を示し、 Aが式(III)の基を示すとき、式(II)の化合物におけるR2基及びR3基の全ては同一である} によって表される化合物、又は塩、溶媒和物、それらの光学異性体、若しくはそれらのラセミ体であることもまた好ましい。

R2及びR3が水素原子を示し、且つAがC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル基を示すことが好ましい。

成分(c)(リゾルシノール及び/又はリゾルシノール誘導体)の量は、組成物の総質量に対して、0.01から15質量%、好ましくは0.1から10質量%、より好ましくは0.15から7質量%の範囲であることができる。

更に、本発明は、皮膚を、毛髪を、粘膜を、爪を、まつ毛を、眉毛を、及び/又は頭皮を手入れするための化粧方法にも関し、本発明の組成物が、皮膚に、毛髪に、粘膜に、爪に、まつ毛に、眉毛に、又は頭皮に適用されることを特徴とする。

その上、本発明は、体用の、及び/又は顔面皮膚用の、及び/又は粘膜用の、及び/又は頭皮用の、及び/又は毛髪用の、及び/又は爪用の、及び/又はまつ毛用の、及び/又は眉毛用の、ケア製品としての若しくはケア製品中での、及び/又は洗浄製品としての若しくは洗浄製品中での、及び/又はメイクアップ製品としての若しくはメイクアップ製品中での、及び/又はメイクアップ除去製品としての若しくはメイクアップ除去製品中での、本発明の組成物の使用にも関する。

鋭意検討の結果、本発明者らは、組成物に良好な透明性を付与することが難しかった非イオン性界面活性剤を使用するときであっても、より良好な透明度を伴っているナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることができる、又はラメラ構造若しくはラメラ相を有することができる、安定な組成物を提供することが可能であることを発見した。

本発明の一態様は、 (a)少なくとも1種の油と、 (b)好ましくは2から6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を有する、少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、 (c)レゾルシノール及びレゾルシノール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、 (d)水と を含む組成物である。

本発明の組成物は、成分(b)と(c)との組合せに起因して、直径がより小さい分散相を有することができる。したがって、該組成物は、より良好な透明度を伴っている透明又は半透明のナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることができる。

本発明の組成物はより良好な透明度を持つことが可能であるため、該組成物は、好ましくはローション及び美容液等の化粧品に使用され得る。更に、分散相が微細に分散しているため、本発明の組成物は、独特な、テクスチャ、保湿効果及びしっとり感、並びに向上した柔軟性を提供することができる。更に、分散相が油相であって、1種又は複数の親油性有効成分、又は更に両親媒性有効成分を含んでいる場合、該分散性油相は、有効成分の担体として作用し、有効成分の皮膚中への浸透を加速させることが可能であり、又は有効成分を皮膚上に分布させることが可能である。

他方、本発明の組成物は、成分(b)と(c)との組合せに起因して、より良好な透明度を伴っているラメラ構造又はラメラ相を有することができる。したがって、該組成物は、虹様の外観等の独特な光学効果をもたらすことができる。

上に挙げたように、本発明の組成物がより良好な透明度を有することができるため、該組成物は、ローション及びセラム等の化粧品のために好ましくは使用され得る。更に、ラメラ構造又はラメラ相が本発明の組成物の粘度を上げることができるため、たれることなくこれを使用することができる。他方、例えば、ラメラ構造又はラメラ相を有する本発明の組成物が一旦皮膚上へ適用されると、ラメラ構造又はラメラ相は容易に壊れることができ、したがって、該組成物の粘度は低下することができ、該組成物は使用に良好な感触を付与しつつ皮膚上へ容易に広がることができる。更に、ラメラ構造は、水を包含することができ、したがって、水は、皮脂等の疎水性物質と相溶性であることができながら使用感を向上させることができる。加えて、ラメラ構造又はラメラ相を有する本発明の組成物は、かなり大量の水が添加されたときに、エマルションを容易に形成することができる。したがって、ラメラ構造又はラメラ相を有する本発明の組成物は、水で容易に洗い流され得る。

以下、本発明の組成物を、更に詳しく説明する。

[油] 本発明の組成物は、(a)少なくとも1種の油を含む。本明細書において、「油」とは、大気圧(760mmHg)下、室温(25℃)で、液体又はペーストの形態(非固体)にある、脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油としては、化粧品中で一般に使用されているものを、単独で又はそれらを組み合わせて使用することができる。これらの油は揮発性であっても不揮発性であってもよく、好ましくは不揮発性である。

(a)油は、炭化水素油、シリコーンオイル等の非極性油;植物性油若しくは動物性油及びエステル油若しくはエーテル油等の極性油;又はそれらの混合物であってもよい。

(a)油は、植物起源油又は動物起源油、合成油、シリコーンオイル及び炭化水素油からなる群から選択されることが好ましい。

植物性油の例として、挙げることができるのは、例えば、亜麻仁油、ツバキ油、マカダミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、紅花油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、菜種油、ゴマ油、大豆油、ピーナッツ油、及びそれらの混合物である。

動物性油の例として挙げることができるのは、例えばスクアレン及びスクアランである。

合成油の例として挙げることができるのは、アルカンオイル、例えばイソデカン及びイソヘキサデカン、エステルオイル、エーテルオイル、並びに人工型トリグリセリドである。

エステル油は、好ましくは、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状の、C1〜C26脂肪族の、一酸又はポリ酸の液状エステル、及び飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状の、C1〜C26脂肪族の、モノアルコール又はポリアルコールの液状エステルであり、該エステルの炭素原子の総数は10個以上である。

好ましくは、モノアルコールのエステルでは、本発明のエステルが由来するアルコール及び酸のうちの少なくとも1つは分枝状である。

一酸のモノエステル、及びモノアルコールのモノエステルの中では、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、カルボン酸ジカプリリル、ミリスチン酸アルキル(ミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル等)、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルを挙げることができる。

C4〜C22ジカルボン酸又はC4〜C22トリカルボン酸と、C1〜C22アルコールとのエステル、並びにモノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、非糖C4〜C26ジヒドロキシアルコール、トリヒドロキシアルコール、テトラヒドロキシアルコール又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルも使用することができる。

特に挙げることができるのは、セバシン酸ジエチル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ-n-プロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソステアリル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソステアリル、トリ乳酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、クエン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリオレイル、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコールである。

エステル油として、C6〜C30及び好ましくはC12〜C22脂肪酸の糖のエステル及びジエステルを使用することができる。用語「糖」が、いくつかのアルコール官能基を含有して、アルデヒド官能基又はケトン官能基を含み、又は含まず、少なくとも4個の炭素原子を含む、酸素を保持する炭化水素系化合物を意味することに留意されたい。これらの糖は、単糖、オリゴ糖又は多糖とすることができる。

挙げることができる好適な糖の例には、スクロース(又はショ糖)、グルコース、ガラクトース、リボース、フコース、マルトース、フルクトース、マンノース、アラビノース、キシロース及びラクトース、並びにそれらの誘導体、特にアルキル誘導体、例としてはメチル誘導体、例えばメチルグルコースが含まれる。

脂肪酸の糖エステルは、特に、先に説明した糖と、直鎖又は分枝状の、飽和又は不飽和のC6〜C30及び好ましくはC12〜C22脂肪酸とのエステル又はエステル混合物を含む群から選ぶことができる。これらの化合物は、不飽和である場合、1から3個の共役又は非共役の炭素-炭素二重結合を有することができる。

この変形によるエステルはまた、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル及びポリエステル、並びにそれらの混合物からも選ぶことができる。

これらのエステルは、例えば、オレイン酸エステル、ラウリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ミリスチン酸エステル、ベヘン酸エステル、ヤシ脂肪酸エステル、ステアリン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル、カプリン酸エステル及びアラキドン酸エステル、又はこれらの混合物、例えば、特にオレオパルミチン酸エステルとオレオステアリン酸エステルとパルミトステアリン酸エステルとの混合エステル、並びにテトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチルであってもよい。

より詳細には、モノエステル及びジエステル、とりわけスクロース、グルコース又はメチルグルコースのモノオレイン酸エステル又はジオレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、オレオパルミチン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル及びオレオステアリン酸エステルが使用される。

挙げることができる例には、Amerchol社により名称Glucate(登録商標)DOで販売されている製品があり、これはジオレイン酸メチルグルコースである。

好ましいエステル油の例として挙げることができるのは、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、カプリル酸2-エチルヘキシル/カプリン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、カルボン酸ジカプリリル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、グリセリルトリ(2-エチルヘキサノエート)、ペンタエリトリチルテトラ(2-エチルヘキサノエート)、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びそれらの混合物である。

人工型トリグリセリドの例として挙げることができるのは、例えば、カプリルカプリリルグリセリド、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、グリセリルトリ(カプレート/カプリレート)、及びグリセリルトリ(カプレート/カプリレート/リノレネート)である。

シリコーンオイルの例として挙げることができるのは、例えば、直鎖有機ポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチル水素ポリシロキサン等;環状有機ポリシロキサン、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等;及びそれらの混合物である。

好ましくは、シリコーンオイルは、液状ポリジアルキルシロキサン、とりわけ液状ポリジメチルシロキサン(PDMS)、及び少なくとも1つのアリール基を含む液状ポリ有機シロキサンから選ばれる。

これらのシリコーンオイルはまた、有機変性であってもよい。本発明により使用できる有機変性シリコーンは、上に定義しているシリコーンオイルであり、それらの構造中に、炭素水素系基を介して結合されている1つ又は複数の有機官能基を含むシリコーンオイルである。

有機ポリシロキサンは、Walter NollのChemistry and Technology of Silicones(1968年)、Academic Pressにおいて非常に詳細に定義されている。これらは、揮発性であっても不揮発性であってもよい。

これらが揮発性である場合、シリコーンは、より詳細には、沸点が60℃から260℃の間であるものから選ばれ、更により詳細には、以下のものから選ばれる: (i)3から7個、好ましくは4から5個のケイ素原子を含む環状ポリジアルキルシロキサン。これらには、例えば、詳細にはUnion CarbideによりVolatile Silicone(登録商標)7207という名称で、又はRhodiaによりSilbione(登録商標)70045 V2という名称で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサンがあり、Union CarbideによりVolatile Silicone(登録商標)7158という名称で、RhodiaによりSilbione(登録商標)70045 V5という名称で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、及びMomentive Performance MaterialsによりSilsoft 1217という名称で販売されているドデカメチルシクロペンタシロキサン、並びにそれらの混合物がある。Union Carbide社により販売されているSilicone Volatile(登録商標)FZ 3109等の、式 [式中、

である] の、ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン等の型のシクロコポリマーを挙げることもできる。環状ポリジアルキルシロキサンと有機ケイ素化合物との混合物も挙げることができ、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリトリトールとの混合物(50/50)、及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-ビス(2,2,2',2',3,3'-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンとの混合物を挙げることができる。 (ii)2から9個のケイ素原子を有し、粘度が25℃で5×10-6m2/秒以下である直鎖揮発性ポリジアルキルシロキサン。詳細な例にはToray Silicone(現在の東レ・ダウコーニング株式会社)によりSH 200という名称で販売されているデカメチルテトラシロキサンがある。このカテゴリーに属するシリコーンは、Cosmetics and Toiletries、第91巻、1976年1月、27〜32頁、Todd & Byers、Volatile Silicone Fluids for Cosmeticsで公開されている記事にも記載がある。該シリコーンの粘度は、ASTM規格445付録Cに従って25℃で測定されている。

不揮発性ポリジアルキルシロキサンも使用することができる。これらの不揮発性シリコーンは、より詳細にはポリジアルキルシロキサンから選ばれ、その中では、主としてトリメチルシリル末端基を有するポリジメチルシロキサンを挙げることができる。

これらのポリジアルキルシロキサンの中で非限定的に挙げることができるのは、以下の市販製品である: - Rhodiaにより販売されているSilbione(登録商標)オイルの47及び70 047シリーズ、又はMirasil(登録商標)オイル、例としてはオイル70 047 V 500 000、 - Rhodia社により販売されているMirasil(登録商標)シリーズのオイル、 - Dow Corning社製の200シリーズのオイル、例えば粘度が60000mm2/秒であるDC200、 - General Electric製のViscasil(登録商標)オイル、及びGeneral Electric製のSFシリーズのある種のオイル(SF 96、SF 18)。

例えばRhodia社製の48シリーズのオイル等の、ジメチコノールの名称(CTFA)で公知の、ジメチルシラノール末端基を有するポリジメチルシロキサンも挙げることができる。

アリール基を有するシリコーンの中では、ポリジアリールシロキサン、とりわけポリジフェニルシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサンがある。挙げることができる例には、以下の名称で販売されている製品がある: - Rhodia製のSilbione(登録商標)オイルの70 641シリーズ、 - Rhodia製のRhodorsil(登録商標)70 633及び763シリーズのオイル、 - Dow Corning製のDow Corning 556 Cosmetic Grade Fluidオイル、 - Bayer製のPKシリーズのシリコーン、例えばPK20製品、 - General Electric製のSFシリーズのある種のオイル、例えばSF 1023、SF 1154、SF 1250及びSF 1265。

有機変性された液状シリコーンは、特に、ポリエチレンオキシ基及び/又はポリプロピレンオキシ基を有していてもよい。そのため、信越化学工業株式会社によって提案されているシリコーンKF-6017、及びUnion Carbide社製のSilwet(登録商標)L722オイル及びL77オイルを挙げることができる。

炭化水素油は、以下から選ばれてもよい: - 直鎖又は分枝状の、任意選択で環状のC6〜C16低級アルカン。挙げることができる例には、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びイソパラフィン、例としてはイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカン、並びに - 16個を超える炭素原子を有する直鎖又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン、流動ワセリン、ポリデセン及び水素化ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、及びスクアラン。

炭化水素油の好ましい例として、例えば、直鎖又は分枝状の炭化水素、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン、スクアラン、鉱油(例えば流動パラフィン)、パラフィン、ワセリン又はペトロラタム、ナフタレン等;水素化ポリイソブテン、イソエイコサン、及びデセン/ブテンコポリマー;並びにそれらの混合物を挙げることができる。

(a)油は、室温で液体である炭化水素油から選ばれることが好ましい。

(a)油が、分子量が600g/mol未満である油から選ばれることも好ましい。

好ましくは、(a)油は、600g/mol未満等の低分子量を有し、1つ又は複数の短鎖炭化水素を有するエステル油又はエーテル油(C1〜C12、例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、カルボン酸ジカプリリル、パルミチン酸エチルヘキシル、ジカプリリルエーテル及びラウロイルサルコシン酸イソプロピル)、1つ又は複数の短鎖アルキル基を有する炭化水素油(C1〜C12、例えばイソドデカン、イソヘキサデカン及びスクアラン)、及びオクチルドデカノール等の短鎖アルコール型油の中から選ばれる。

(a)油は、炭化水素油、C4〜C22ジカルボン酸又はトリカルボン酸とC1〜C22アルコールとのエステル、及びC4〜C22モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、非糖のC4〜C26ジヒドロキシ、C4〜C15トリヒドロキシ、テトラヒドロキシ又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルからなる群から選ばれることもまた好ましい。

本発明の組成物中の(a)油の量は制限されず、本発明の組成物がナノエマルション又はマイクロエマルションの形態である場合、組成物の総質量に対して、0.1から50質量%、好ましくは0.5から40質量%、より好ましくは1から30質量%の範囲であることができる。

他方、本発明の組成物がラメラ構造又はラメラ相を有する場合、(a)油の量は、組成物の総質量に対して、0.01〜20質量%、好ましくは0.05から10質量%、より好ましくは0.1から5質量%の範囲であることができる。

[ポリグリセリル脂肪酸エステル] 本発明の組成物は、(b)少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルを含む。単一の型のポリグリセリル脂肪酸エステルを使用してもよいが、2つ以上の異なる型のポリグリセリル脂肪酸エステルを組み合わせて使用することもできる。

ナノエマルション又はマイクロエマルションを形成するために、(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルが、2から10個のグリセロールに由来する、より好ましくは3から6個のグリセロールに由来する、更により好ましくは5又は6個のグリセロールに由来するポリグリセロール部分を有していることが好ましい。

ナノエマルション又はマイクロエマルションを形成するために、(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB(親水性親油性バランス)値は、8.0〜14.0、好ましくは9.0から13.5、より好ましくは9.5から13.0であることが好ましい。

ラメラ構造又はラメラ相を形成するために、異なるポリグリセロール部分を有する2種以上の(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの組合せを使用することが好ましい。2から3個の、より好ましくは2個のグリセロールに由来するポリグリセロール部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルと、4から6個の、より好ましくは5個のグリセロールに由来するポリグリセロール部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルとの組合せを使用することが、より好ましい。

ラメラ構造又はラメラ相を形成するために、HLB値が異なる2種以上の(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの組合せを使用することが好ましい。2種のポリグリセリル脂肪酸エステルの組合せを使用して、そこで1種のポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値は10.0以上、好ましくは11.0以上、より好ましくは12.0以上であり、他のポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値は10.0未満、好ましくは9.8未満、より好ましくは9.6未満であることが、より好ましい。

(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2から30個の炭素原子、好ましくは6から30個の炭素原子、より好ましくは8から30個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、カプリン酸、カプリル酸及びミリスチン酸等の脂肪酸の、モノエステル、ジエステル及びトリエステルから選ぶことができる。

ポリグリセリル脂肪酸エステルは、カプリン酸PG2、ジカプリン酸PG2、トリカプリン酸PG2、カプリル酸PG2、ジカプリル酸PG2、トリカプリル酸PG2、ラウリン酸PG2、ジラウリン酸PG2、トリラウリン酸PG2、ミリスチン酸PG2、ジミリスチン酸PG2、トリミリスチン酸PG2、ステアリン酸PG2、ジステアリン酸PG2、トリステアリン酸PG2、イソステアリン酸PG2、ジイソステアリン酸PG2、トリイソステアリン酸PG2、オレイン酸PG2、ジオレイン酸PG2、トリオレイン酸PG2、カプリン酸PG3、ジカプリン酸PG3、トリカプリン酸PG3、カプリル酸PG3、ジカプリル酸PG3、トリカプリル酸PG3、ラウリン酸PG3、ジラウリン酸PG3、トリラウリン酸PG3、ミリスチン酸PG3、ジミリスチン酸PG3、トリミリスチン酸PG3、ステアリン酸PG3、ジステアリン酸PG3、トリステアリン酸PG3、イソステアリン酸PG3、ジイソステアリン酸PG3、トリイソステアリン酸PG3、オレイン酸PG3、ジオレイン酸PG3、トリオレイン酸PG3、カプリン酸PG4、ジカプリン酸PG4、トリカプリン酸PG4、カプリル酸PG4、ジカプリル酸PG4、トリカプリル酸PG4、ラウリン酸PG4、ジラウリン酸PG4、トリラウリン酸PG4、ミリスチン酸PG4、ジミリスチン酸PG4、トリミリスチン酸PG4、ステアリン酸PG4、ジステアリン酸PG4、トリステアリン酸PG4、イソステアリン酸PG4、ジイソステアリン酸PG4、トリイソステアリン酸PG4、オレイン酸PG4、ジオレイン酸PG4、トリオレイン酸PG4、カプリン酸PG5、ジカプリン酸PG5、トリカプリン酸PG5、カプリル酸PG5、ジカプリル酸PG5、トリカプリル酸PG5、ラウリン酸PG5、ジラウリン酸PG5、トリラウリン酸PG5、ミリスチン酸PG5、ジミリスチン酸PG5、トリミリスチン酸PG5、ステアリン酸PG5、ジステアリン酸PG5、トリステアリン酸PG5、イソステアリン酸PG5、ジイソステアリン酸PG5、トリイソステアリン酸PG5、オレイン酸PG5、ジオレイン酸PG5、トリオレイン酸PG5、カプリン酸PG6、ジカプリン酸PG6、トリカプリン酸PG6、カプリル酸PG6、ジカプリル酸PG6、トリカプリル酸PG6、ラウリン酸PG6、ジラウリン酸PG6、トリラウリン酸PG6、ミリスチン酸PG6、ジミリスチン酸PG6、トリミリスチン酸PG6、ステアリン酸PG6、ジステアリン酸PG6、トリステアリン酸PG6、イソステアリン酸PG6、ジイソステアリン酸PG6、トリイソステアリン酸PG6、オレイン酸PG6、ジオレイン酸PG6、トリオレイン酸PG6、カプリン酸PG10、ジカプリン酸PG10、トリカプリン酸PG10、カプリル酸PG10、ジカプリル酸PG10、トリカプリル酸PG10、ラウリン酸PG10、ジラウリン酸PG10、トリラウリン酸PG10、ミリスチン酸PG10、ジミリスチン酸PG10、トリミリスチン酸PG10、ステアリン酸PG10、ジステアリン酸PG10、トリステアリン酸PG10、イソステアリン酸PG10、ジイソステアリン酸PG10、トリイソステアリン酸PG10、オレイン酸PG10、ジオレイン酸PG10及びトリオレイン酸PG10からなる群から選ぶことができる。

(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルは、以下から選ばれることが好ましい: - 3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、 - 3から6個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、 - 3から6個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、 - 3から6個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリル、 - 2から6個のグリセロール単位を含むモノカプリン酸ポリグリセリル。

一実施形態では、(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの原料は、好ましくは2から6個、より好ましくは5から6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルの混合物から選ばれてもよく、該混合物は好ましくは、5から6個のグリセリンからなるポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルを30質量%以上含む。

(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの原料は、脂肪酸と、重合度が4以上であるポリグリセリンを70%以上含むポリグリセリンとのエステル、好ましくは脂肪酸と、重合度が4から11の間であるポリグリセリンを60%以上含むポリグリセリンとのエステル、より好ましくは脂肪酸と、重合度が5以上であるポリグリセリンを30%以上含むポリグリセリンとのエステルを含んでいることが好ましい。

本発明の組成物中の(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの量は制限されず、組成物の総質量に対して0.1から25質量%、好ましくは0.5から20質量%、より好ましくは1から15質量%の範囲であってもよい。

本発明の組成物がナノエマルション又はマイクロエマルションの形態である場合、本発明の組成物中の(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの量は、組成物の総質量に対して、1から25質量%、好ましくは3から20質量%、より好ましくは5から15質量%の範囲であることが好ましいことがある。

本発明の組成物がラメラ構造又はラメラ相を有する場合、本発明の組成物中の(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルの量は、組成物の総質量に対して、0.1から25質量%、好ましくは0.5から20質量%、より好ましくは1から15質量%の範囲であることが好ましいことがある。

本発明の組成物がナノエマルション又はマイクロエマルションの形態である場合、(b)ポリグリセリル脂肪酸エステル/(a)油の質量比は、0.1から1、より好ましくは0.3から1、更により好ましくは0.4から1であることが好ましい。

本発明の組成物がラメラ構造又はラメラ相を有する場合、(b)ポリグリセリル脂肪酸エステル/(a)油の質量比は、1から30、より好ましくは1から20、更により好ましくは1から10であることが好ましい。

[レゾルシノール又はレゾルシノール誘導体] 本発明の組成物は、(c)レゾルシノール及びレゾルシノール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。レゾルシノールとレゾルシノール誘導体との組合せが使用されてよい。単一のタイプのレゾルシノール誘導体もまた使用され得るが、2種以上の異なるタイプのレゾルシノール誘導体が組み合わせて使用され得る。

一実施形態において、レゾルシノール誘導体は、式(I)

(式中、 R1は、独立して、-A-Bを示し、そこでAは、単結合、C1〜C6アルキレン基、C6〜12アリーレン基、又はC1〜6アルキレン-C6〜12アリーレン基を表し、Bは、ハロゲン原子、-OH、-COH、-COOH、-CONH2、-NH2、C1〜C6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アシル基、炭素環基、好ましくはアリール基、又は複素環基、好ましくは非芳香族複素環基を表し、A及びBのそれぞれは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルキレン-OH、アミノ基、-CONH2、-CONH-C1〜6アルキル基及びC1〜6アルコキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、 xは、1から4の、好ましくは1から3の、より好ましくは1又は2の、更により好ましくは1の整数であり、 R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜6アルキル基又はC1〜6アシル基を示す) によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体であってもよい。

C1〜C6アルキレン基は、線状又は分枝状の二価基であってもよい。

C1〜6アルキレン-C6〜12アリーレン基はまた、線状又は分枝状の二価基でもあってもよい。C1〜6アルキレン部分又はC6〜12アリーレン部分のいずれかは、式(I)に示されるジヒドロキシベンゼン環を結合させてもよい。

「B」であるアリール基は、フェニル基、トリル基及びキシリル基、又はナフチル基などのC6〜12アリール基であってもよい。

「B」である複素環中のヘテロ原子は、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子であってもよい。単一のヘテロ原子又は複数のヘテロ原子が、複素環基中に包含されてもよい。複素環基の例として挙げることができるのは、フラニル基、ピロール基、オキサゾール基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラニル基、ピリジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基及びインダゾリル基である。

非芳香族複素環基の例として挙げることができるのは、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基及びテトラヒドロピラニル基である。

式(I)の化合物の例として、以下のものを挙げることができる:2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、4-メチルレゾルシノール、2,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド、4-エチルレゾルシノール、2,5-ジメチルレゾルシノール、4,5-ジメチルレゾルシノール、2,4-ジメチル-1,3-ベンゼンジオール、3,5-ジヒドロキシベンジルアミン、5-メトキシレゾルシノール、3,5-ジヒドロキシベンジルアルコール、2-メトキシレゾルシノール、4-メトキシレゾルシノール、3,5-ジヒドロキシトルエン一水和物、4-クロロレゾルシノール、2-クロロレゾルシノール、2',4'-ジヒドロキシアセトフェノン、3',5'-ジヒドロキシアセトフェノン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルベンズアルデヒド、4-プロピルレゾルシノール、2,4-ジヒドロキシ-1,3,5-トリメチルベンゼン、3,5-ジヒドロキシベンズアミド、2,6-ジヒドロキシベンズアミド、2,4-ジヒドロキシベンズアミド、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2,6-ジヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルベンジルアルコール、3,5-ジヒドロキシアニソール水和物、4-アミノレゾルシノール塩酸塩、2-アミノレゾルシノール塩酸塩、5-アミノベンゼン-1,3-ジオール塩酸塩、2',4'-ジヒドロキシプロピオフェノン、2',4'-ジヒドロキシ-3'-メチルアセトフェノン、(2,4-ジヒドロキシフェニル)アセトン、(3,5-ジヒドロキシフェニル)アセトン、2,6-ジヒドロキシ-4'-メチルアセトフェノン、4-n-ブチルレゾルシノール、2,4-ジエチル-1,3-ベンゼンジオール、3,5-ジヒドロキシ-4-メチル安息香酸、2,6-ジヒドロキシ-4-メチル安息香酸、2,4-ジヒドロキシ-6-メチル安息香酸、3,5-ジヒドロキシフェニル酢酸、2-エチル-5-メトキシベンゼン-1,3-ジオール、4-アミノ-3,5-ジヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシアセトフェノン一水和物、3,5-ジヒドロキシベンジルアミン塩酸塩、4,6-ジクロロレゾルシノール、2',4'-ジヒドロキシ-3'-メチルプロピオフェノン、1-(3-エチル-2,6-ジヒドロキシフェニル)エタン-1-オン、2',6'-ジヒドロキシ-4'-メトキシアセトフェノン、1-(2,6-ジヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エタン-1-オン、3(2,4-ジヒドロキシフェニルプロピオン酸及び2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチル安息香酸。

レゾルシノール誘導体は、式(Ia)

(式中、 R1、R2及びR3は、上と同じ意味を有する) によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体であることが好ましい。

上の式(Ia)中、 R1は-A-Bを示し、そこでAが単結合又はC1〜6アルキレン基を表し、Bがフェニル基又はテトラヒドロピラニル基を表し、 R2及びR3のそれぞれが水素原子を示す ことが、より好ましい。

レゾルシノール誘導体は、フェニルエチルレゾルシノール及び4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ベンゼン-1,3-ジオールであることが、更により好ましい。

レゾルシノール誘導体は、式(II)

{式中、 R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はアセチル基を示し、 Aは、以下: a)-H b)N、O及び-CO-若しくはそれらの組合せ、例えば-NHCO-、-NHCONH-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分によって任意選択で中断され、且つ/又は以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C20分枝状又はC2〜C20不飽和又はC1〜C20飽和の直鎖アルキル基: i)-OR5 ii)-SR5 iii)-NR6R7 iv)-CONHR6 v)-CONR6R7 vi)-COOR6 vii)-NHCONHR6 viii)-C(O)C1〜C4アルキル ix)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 x)5から8員を有し、1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基若しくはC1〜C4アルキル基によって任意選択で置換されている、O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を含み、環員のうちの1つがカルボニル基であることが可能である、飽和又は不飽和の非芳香族複素環 c)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又はC1〜C8アルコキシ基若しくはC1〜C8アルキル基から選ばれる1つ若しくは複数の基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 d)-NR8R9 e)-OR4 f)-C(O)NHR4 g)C(O)C1〜C10アルキル [ここで、 R8及びR9は、同一であり又は異なり、以下: a)-H b)N、O及び-CO-若しくはそれらの組合せ、例えば-NHCO-、-NHCONH-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分によって任意選択で中断され、且つ/又は-OR5から選ばれる1つ若しくは複数の同一の若しくは異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C10分枝状又はC2〜C10不飽和又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル基 c)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 から選ばれる基を示し、 R8及びR9は、それらを有する窒素と共に複素環を形成することができ、この複素環は、5から8員を有し、且つN、O及び-CO-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分を含有してもよく、且つ/又はヒドロキシル若しくはC1〜C4アルコキシから選ばれる1つ若しくは複数の基を任意選択で含有するC1〜C10炭化水素鎖によって任意選択で置換されており、 R4は、以下: a)-H b)以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル基: i)-COOR6 ii)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 c)O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含有し、且つ1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C8アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12(ヘテロ)アリール基 から選ばれる基を示し、 R5は、H、及びC3〜C8環状又はC2〜C10不飽和又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル炭化水素基から選ばれ、 R6及びR7は、同一であり又は異なり、H、C3〜C8環状又はC2〜C10不飽和又はC3〜C10分枝状又はC1〜C10直鎖の飽和アルキル炭化水素基;窒素原子、より特定するとベンジル基を任意選択で含有する(C1〜C4)アルキル-C6(ヘテロ)アリール基から選ばれ、 R6及びR7は、それらを有する窒素と共に複素環を形成することができ、この複素環は、5から8員を有し、且つN、O及び-CO-から選ばれる、且つ/又はC1〜C10炭化水素鎖によって任意選択で置換されている1つ又は複数のヘテロ原子若しくは部分を含有してもよい]、 h)式(III)

[式中、 Xは、C3〜C8環状若しくはC3〜C10分枝状若しくはC1〜C10直鎖の飽和炭化水素鎖、又はC6〜C12アリーレン基、例えばフェニレン、若しくはC1〜C4アルキレン-C6〜C8シクロアルキレン-C1〜C4アルキレン基若しくはC1〜C4アルキレン-フェニレン-C1〜C4アルキレン基を示し、これは、-OH、-COOR6(式中、R6は、H又はC3〜C8環状又はC2〜C10不飽和又はC3〜C10分枝状又はC1〜C20直鎖の飽和アルキル炭化水素基を示す)から選ばれる1つ又は複数の同一又は異なる基によって任意選択で置換されており、 R2及びR3は、上と同じ意味を有する] の基 から選ばれる基を示し、 Aが式(III)の基を示すとき、式(II)の化合物のR2基及びR3基の全ては同一である} によって表される化合物、又はそれらの塩、溶媒和物、光学異性体、若しくはそれらのラセミ体であることもまた好ましい。

式(I)及び(II)の化合物の塩には、前記化合物の従来型の非毒性塩、例えば酸から又は塩基から形成されるものが挙げられる。

式(I)及び(II)の化合物(それが四級化可能な窒素原子を含むとき)の塩には、以下が挙げられる: a)化合物(I)又は(II)に、鉱酸、より特定すれば、塩酸、ホウ酸、臭化水素酸、ヒドロン酸、硫酸硝酸、炭酸、リン酸及びテトラフルオロホウ酸から選ばれる鉱酸を付加することによって得られる塩 b)又は、化合物(I)又は(II)に、有機酸、より特定すれば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、グルコン酸、サリチル酸、酒石酸、テレフタル酸、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸及びトリフル酸から選ばれる有機酸を付加することによって得られる塩。

更に挙げることができるのは、式(I)又は(II)の化合物(それが酸性基を含むとき)に、無機塩基を添加することによって得られる塩であり、例えば、水性の、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、及び炭酸若しくは炭酸水素の、ナトリウム、カリウム若しくはカルシウム;又は有機塩基、例えば第一級、第二級若しくは第三級アルキルアミン、例えばトリエチルアミン若しくはブチルアミンを添加することによって得られる塩である。この第一級、第二級、又は第三級アルキルアミンは、1つ又は複数の窒素原子及び/又は酸素原子を含んでもよく、したがって、例えば1つ又は複数のアルコール官能基を含んでもよく;挙げることができるのは、より特定すれば、2-アミノ-2-メチルプロパノール、エタノールアミン、トリエタノールアミン、2-ジメチルアミノプロパノール、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール及び3-(ジメチルアミノ)プロピルアミンである。

更に挙げることができるのは、アミノ酸、例えば、リジン、アルギニン、グアニジン、グルタミン酸及びアスパラギン酸等の塩である。

式(I)及び(II)の化合物(それが酸性基を含むとき)の塩は、有利には、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩から、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩、並びにアンモニウム塩から選ぶことができる。

式(I)及び(II)の化合物(それが四級化可能な窒素原子を含むとき)の塩は、有利には、ハロゲン化物から、例えば塩化物及び臭化物から、並びにクエン酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、リン酸塩、乳酸塩及び酒石酸塩から選ぶことができる。

本発明において記載される化合物の許容される溶媒和物は、溶媒が存在する結果として前記化合物の調製中に形成されるもの等の従来型の溶媒和物を含む。例には、水、又は、直鎖若しくは分枝状のアルコール、例えばエタノール若しくはイソプロパノールが存在することによって得られる溶媒和物が挙げられる。

光学異性体は、より特定すれば、エナンチオマー及びジアステレオ異性体である。

直鎖又は分枝状の基は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル及びエイコシルから選ばれてもよい。

飽和の直鎖又は分枝状のアルキル基は、より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルから選ばれてもよい。

C1〜C4アルコキシ基は、好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びブトキシ、より好ましくはメトキシから選ばれてもよい。

式(II)の化合物は、好ましくは以下の意味を有する: R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はアセチル基を示し、 Aは、以下: a)-H b)N、O、-CO-及び-NHC(O)-から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子若しくは部分によって任意選択で中断され、且つ/又は以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C16分枝状又はC2〜C16不飽和又はC1〜C16直鎖の飽和アルキル基: i)-OH ii)C1〜C4アルコキシ iii)-COOR6 iv)-CONR6R7(式中、R6及びR7は、同一であり又は異なり、H、又はC3〜C8環状又はC2〜C8不飽和又はC3〜C8分枝状又はC1〜C8直鎖の飽和アルキル基を示す) v)1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C4アルコキシ基によって任意選択で置換されているフェニル基 vi)5から8員を有し、O、N及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を含み、環員のうちの1つがカルボニル基であることが可能である、非芳香族の飽和又は不飽和の複素環 c)OH、C1〜C4アルコキシ及びC1〜C4アルキルから選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されているC5〜C12アリール基、例えばフェニル d)-NR8R9 [式中、 R8及びR9は、同一であり又は異なり、以下: i)H ii)酸素原子によって任意選択で中断され、且つ/又はヒドロキシル基若しくはC1〜C4アルコキシ基、例えばメトキシによって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC2〜C8不飽和又はC3〜C8分枝状又はC1〜C8直鎖の飽和アルキル基 iii)1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C4アルコキシ基によって任意選択で置換されているC5〜C12アリール基 を示し、 R8及びR9は、それらを有する窒素と共に、5から8員を有する複素環を形成することができ、前記複素環は、1つ又は複数の酸素原子を含有することができ、且つ/又はヒドロキシル若しくはC1〜C4アルコキシから選ばれる1つ若しくは複数の基を任意選択で含有するC1〜C6炭化水素鎖によって置換されている] e)-OR4 f)-C(O)NHR4 [式中、 R4は、-H、C3〜C8分枝状又はC1〜C8直鎖の飽和アルキル基から選ばれる基を示し、このアルキル基は、以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されており: i)-COOR6(式中、R6は、上に定義したものである) ii)C5〜C12アリール基] g)式(III)

[式中、 Xは、C3〜C8環状若しくはC3〜C6分枝状若しくはC1〜C6直鎖の飽和炭化水素鎖、又はC6〜C12アリーレン基、例えばフェニレンを示し、これは、OH又はC1〜C6アルキル基から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されており、 R2及びR3は、上と同じ意味を有する] の基 から選ばれる基を示し、 Aが式(III)の基を示すとき、式(II)の化合物におけるR2基及びR3基の全ては同一である。

式(I)の化合物は、より好ましくは以下の意味を有する: R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子又はアセチル基を示し、 Aは、以下: a)H b)N及びOから選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子によって任意選択で中断され、且つ/又は以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている、C3〜C8環状又はC3〜C16分枝状又はC2〜C16不飽和又はC1〜C16直鎖の飽和アルキル基: i)-OH ii)C1〜C4アルコキシ iii)-CONH2 iv)-COOR6(式中、R6は、H、又はC3〜C4環状若しくはC2〜C4不飽和若しくはC3〜C4分枝状若しくはC1〜C4直鎖の飽和アルキル基を示す) v)1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって、且つ/又は1つ若しくは複数のC1〜C4アルコキシ基によって任意選択で置換されているフェニル基 vi)5から8員を有し、1つ又は複数の窒素原子を含み、環員のうちの1つがカルボニル部分であることが可能である、飽和又は不飽和の非芳香族複素環 c)C5〜C12アリール基、例えばフェニル d)-NR8R9 [式中、 R8及びR9は、同一であり又は異なり、H、又はC3〜C8環状若しくはC2〜C6不飽和若しくはC3〜C6分枝状若しくはC1〜C6直鎖の飽和アルキル基、又はC5〜C12アリール基、例えばフェニルを示し、 R8及びR9は、それらを有する窒素と共に、5から8員を有する複素環を形成することができ、前記複素環が酸素原子を含有することが可能であり、且つ/又はヒドロキシル若しくはC1〜C4アルコキシから選ばれる1つ若しくは複数の基を任意選択で含有するC1〜C6炭化水素鎖によって任意選択で置換されている] e)-OR4 [式中、 R4は、H、又はC3〜C6分枝状若しくはC1〜C6直鎖の飽和アルキル基を示し、これは、以下から選ばれる1つ又は複数の同一の又は異なる基によって任意選択で置換されている: i)-COOH ii)C5〜C12アリール基、例えばフェニル] f)式(III)の基:

[式中、 Xは、C3〜C8環状若しくはC3〜C6分枝状若しくはC1〜C6直鎖の飽和炭化水素鎖、又はC6〜C12アリーレン基、例えばフェニレンを示し、これは、1つ又は複数のヒドロキシル基によって任意選択で置換されており、 R2及びR3は、上と同じ意味を有する] から選ばれる基を示し、 Aが式(III)の基を示すとき、式(II)の化合物におけるR2基及びR3基の全ては同一である。

優先的には、式(II)の化合物について、R2及びR3=Hである。

式(II)の化合物の数多くの実施形態を以下に説明する: R2及びR3=Hであり、且つA=Hである。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C16分枝状又はC1〜C16飽和の直鎖アルキル基である。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C8分枝状又はC1〜C8飽和の直鎖アルキル基であり、このアルキル基は、1つ又は2つのヒドロキシル基によって置換されており、且つ-SR5基(式中、R5=H又はC1〜C4アルキルである)によって任意選択で置換されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=フェニル又はベンジル基である。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C8分枝状又はC1〜C8アルキル基であり、このアルキル基は、フェニル基によって置換されており、このフェニル基は、1つ又は複数のヒドロキシル基及び/又はC1〜C4アルコキシ基によって任意選択で置換されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C8分枝状又はC1〜C8飽和の直鎖アルキル基であり、このアルキル基は、-COOH基によって置換されており、この-COOH基は、SR5基(式中、R5=H又はC1〜C4アルキルである)によって任意選択で置換されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C8分枝状又はC1〜C8飽和の直鎖アルキル基であり、このアルキル基は、-COOR6基(式中、R6は、C1〜C6アルキル基を示す)によって置換されており、且つヒドロキシル基及び/又はSR5基(式中、R5=H又はC1〜C4アルキル及び/又はフェニルであり、これは1つ若しくは複数のヒドロキシル基によって任意選択で置換されている)又はイミダゾール基によって任意選択で置換されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C8分枝状又はC1〜C8飽和の直鎖アルキル基であり、このアルキル基は、-CONH2基によって置換されており、この-CONH2基は、ヒドロキシル基又はフェニル基によって任意選択で置換されており、これは、1つ若しくは複数のヒドロキシル若しくはCOOR6基(式中、R6はC1〜C6アルキル基を示す)によって任意選択で置換されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=-OR4基(式中、R4は、H、C3〜C6分枝状又はC1〜C6直鎖の飽和アルキル基を示し、このアルキル基は、-COOH基又はフェニル基によって任意選択で置換されている)である。 R2及びR3=Hであり、且つA=-NR8R9(式中、R8及びR9は、同一であり又は異なり、H、又はC3〜C6分枝状若しくはC1〜C6直鎖の飽和アルキル基又はフェニル基を示し;R8及びR9が、それらを有する窒素と共に複素環を形成することができ、この複素環は、5又は6員を有し、且つ酸素原子を含有してもよく、前記複素環は、ヒドロキシル又はC1〜C4アルコキシから選ばれる1つ又は複数の基を任意選択で含有するC1〜C6炭化水素鎖によって任意選択で置換されている)である。 R2及びR3=Hであり、且つA=C3〜C6分枝状又はC2〜C6直鎖アルキル基であり、このアルキル基は、-CONH-基によって中断され、且つCOOH基によって置換されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=C5〜C6環状アルキル基であり、このアルキル基は、-CONH-基によって中断されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=C5〜C6環状アルキル基であり、このアルキル基は、酸素原子によって中断されている。 R2及びR3=Hであり、且つA=上記の式(II)(式中、Xは、C5〜C8環状若しくはC3〜C6分枝状若しくはC1〜C6直鎖の飽和炭化水素鎖、又はフェニレン基を示し、これは、1つ又は複数のヒドロキシル基によって任意選択で置換されている)の基である。

これらの化合物のうち、下記:

の化合物、並びに更にそれらの塩、それらの溶媒和物、それらの光学異性体及びそれらのラセミ体が、より特に好ましい。

上記の化合物は、例えばWO2012/079938に記載されている方法に従って調製することができ、その全体を参照により本明細書に組み入れている。

成分(c)の量は制限されず、組成物の総質量に対して0.01から15質量%、好ましくは0.1から10質量%、より好ましくは0.15から7質量%、更により好ましくは0.2から5質量%、より以上に好ましくは0.3から3質量%の範囲であってもよい。

[水] 本発明の組成物は(d)水を含む。

(d)水の量は制限されず、組成物の総質量に対して50から99質量%、好ましくは50から95質量%、より好ましくは60から90質量%であってもよい。

[付加型界面活性剤] 本発明の組成物は、上記の成分(b)とは異なる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、及び/又は少なくとも1種のイオン性付加型界面活性剤を更に含んでもよい。単一の型の付加型界面活性剤を使用してもよいが、2つ以上の異なる型の付加型界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。イオン性界面活性剤は、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選ぶことができる。

(非イオン性界面活性剤) 非イオン性付加型界面活性剤は、上記の(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルと異なっている限りは、限定されない。

非イオン性付加型界面活性剤のHLB値は、8.0から14.0、好ましくは9.0から13.5、より好ましくは9.5から13.0であってもよい。2種以上の非イオン性付加型界面活性剤を使用する場合、そのHLB値は、全ての非イオン性付加型界面活性剤のHLB値の質量平均により決定される。

HLBは、分子における親水性部分と親油性部分との間の比である。この用語HLBは、当業者には周知であり、「The HLB system. A time-saving guide to emulsifier selection」(ICI Americas Inc.社により出版、1984年)に記載されている。

用語HLB(「親水性親油性バランス」)は、当業者には周知であり、界面活性剤の親水性-親油性バランスを示す。

本発明により使用される界面活性剤のHLB又は親水性-親油性バランスは、刊行物J.Soc.Cosm.Chem.、1954年(第5巻)、249〜256頁に定義されているGriffinによるHLBであり、又は筆者F. Puisieux及びM. Seillerによる、題名がGalenica 5:Les systemes disperses [Dispersed systems]-第I巻-Agents de surface et emulsions [Surface agents and emulsions]-第IV章-Notions de HLB et de HLB critique [Notions of HLB and of critical HLB]、153〜194頁-1.1.2.章、Determination de HLB par voie experimentale [Experimental determination of HLB]、164〜180頁、である刊行物に記載されて実験により説明されているHLBである。

考慮されるべきなのは、好ましくは計算されたHLB値である。

計算されたHLBは、以下の係数であると定義される: 計算されたHLB=20×親水性部分のモル質量/モル質量の総計

オキシエチレン化脂肪アルコールについて、親水性部分は、脂肪アルコールと縮合されているオキシエチレン単位に相当し、そうであれば、計算されたHLBは、GriffinによるHLB(Griffin W.C.、J Soc.Cosmet. Chemists、第5巻、249頁、1954年)に相当する。

HLB値が8.0から14.0、好ましくは9.0から13.5、より好ましくは9.5から13.0である(b)非イオン性界面活性剤は、以下から選ばれてもよい: (1)シリコーン界面活性剤、 (2)温度45℃以下で流体である界面活性剤(1から60個のエチレンオキシド単位を含むポリエチレングリコール、ソルビタン、2から30個のエチレンオキシド単位を含むグリセロール、2から10個のグリセロール単位を含むポリグリセロールからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリオールのエステルと、少なくとも1種の、飽和又は不飽和の、線状又は分枝状のC8〜C22アルキル鎖を含む少なくとも1種の脂肪酸のエステルから選ばれる)、 (3)脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、カルボン酸及びグリセロールの混合エステル、 (4)糖の脂肪酸エステル、及び糖の脂肪アルコールエーテル、 (5)温度45℃以下で固体である界面活性剤(グリセロールの脂肪エステル、ソルビタンの脂肪エステル及びソルビタンのオキシエチル化脂肪エステル、エトキシル化脂肪エーテル及びエトキシル化脂肪エステルから選ばれる)、並びに (6)エチレンオキシド(A)とプロピレンオキシド(B)とのブロックコポリマー。

本発明により使用できるシリコーン界面活性剤として、特許文献US-A-5364633及びUS-A-5411744に開示されているものを挙げることができる。

上記の非イオン性界面活性剤としての(1)シリコーン界面活性剤は、式(I)

(式中、 R1、R2及びR3は、互いに独立して、C1〜C6アルキル基、又は基-(CH2)x-(OCH2CH2)y-(OCH2CH2CH2)z-OR4を表し、基R1、R2又はR3の少なくとも1つはアルキル基ではなく、 R4は、水素、アルキル基又はアシル基であり、 Aは、0から200の範囲の整数であり、 Bは、0から50の範囲の整数であり、ただしAとBとが同時に0に等しいことはなく、 xは、1から6の範囲の整数であり、 yは、1から30の範囲の整数であり、 zは、0から5の範囲の整数である) の化合物であることが好ましい。

本発明の好ましい一実施形態では、式(I)の化合物中で、アルキル基はメチル基であり、xは2から6の範囲の整数であり、yは4から30の範囲の整数である。

式(I)のシリコーン界面活性剤の例として挙げることができるのは、式(II)

(式中、Aは20から105の範囲の整数であり、Bは2から10の範囲の整数であり、yは10から20の範囲の整数である) の化合物である。

式(I)のシリコーン界面活性剤の例として同様に挙げることができるのは、式(III) H-(OCH2CH2)y-(CH2)3-[(CH3)2SiO]A'-(CH2)3-(OCH2CH2)y-OH (III) (式中、A'及びyは、10から20の範囲の整数である) の化合物である。

使用することができる本発明の化合物は、Dow Corning社によりDC 5329、DC 7439-146、DC 2-5695及びQ4-3667の名称で販売されているものである。DC5329、DC7439-146及びDC2-5695の化合物は、式(II)(式中、それぞれは、Aは22、Bは2、yは12;Aは103、Bは10、yは12;Aは27、Bは3、yは12である)の化合物である。

Q4-3667の化合物は、式(III)(式中、A'は15、yは13である)の化合物である。

(2)温度45℃以下で流体である界面活性剤は、詳細には以下のものであってもよい: - Unichema社によりPEG 400という名称で販売されている、分子量400のポリエチレングリコールのイソステアリン酸塩、 - Solvay社により販売されているイソステアリン酸ジグリセリル、 - Solvay社により販売されている、2個のグリセロール単位を含むラウリン酸グリセリル、 - ICI社によりSpan 80という名称で販売されているオレイン酸ソルビタン、 - 日光ケミカルズ株式会社によりNikkol SI 10Rという名称で販売されているイソステアリン酸ソルビタン、 - Ulice社により販売されている、ヤシ油脂肪酸α-ブチルグルコシド又はカプリン酸α-ブチルグルコシド。

(3)脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、カルボン酸及びグリセロールの混合エステルは、上記の非イオン性界面活性剤として使用可能であり、詳細には、8から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を有する脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、及びグリセロールを有するα-ヒドロキシ酸及び/又はコハク酸の混合エステルからなる群から選んでもよい。α-ヒドロキシ酸は、例えばクエン酸、乳酸、グリコール酸又はリンゴ酸、並びにそれらの混合物であってもよい。

本発明のナノエマルション中で使用できる混合エステルに由来する脂肪酸又は脂肪アルコールのアルキル鎖は、直鎖であっても分枝状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。それらは、特に、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、ベヘン酸塩、アラキドン酸塩、パルミチン酸塩、ミリスチン酸塩、ラウリン酸塩、カプリン酸塩、イソステアリル鎖、ステアリル鎖、リノレイル鎖、オレイル鎖、ベヘニル鎖、ミリスチル鎖、ラウリル鎖、カプリル鎖、又はそれらの混合物であり得る。

本発明のナノエマルション中で使用できる混合エステルの例として挙げることができるのは、Huls社によりImwitor 375の名称で販売されている、グリセロールと、クエン酸、乳酸、リノレン酸及びオレイン酸の混合物との混合エステル(CTFA名:クエン酸/乳酸/リノレン酸/オレイン酸グリセリル);Huls社によりImwitor 780Kの名称で販売されている、コハク酸及びイソステアリルアルコールとグリセロールとの混合エステル(CTFA名:コハク酸イソステアリルジグリセリル);Huls社によりImwitor 370の名称で販売されている、クエン酸及びステアリン酸とグリセロールとの混合エステル(CTFA名:ステアリン酸クエン酸グリセリル);Danisco社によりLactodan B30又はRylo LA30の名称で販売されている、乳酸及びステアリン酸とグリセロールとの混合エステル(CTFA名:ステアリン酸乳酸グリセリル)である。

上記の非イオン性界面活性剤として使用できる(4)糖の脂肪酸エステルは、温度45℃以下で好ましくは固体であってもよく、詳細には、C8〜C22脂肪酸と、スクロース、マルトース、グルクロース又はフルクトースとのエステル又はエステル混合物、及びC14〜C22脂肪酸と、メチルグルコースのエステルとのエステル又はエステル混合物からなる群から選ばれてもよい。

本発明中で使用できる、エステルの脂肪単位を構成しているC8〜C22又はC14〜C22脂肪酸は、それぞれ、8から22個の炭素原子、又は14から22個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の、線状アルキル鎖を含む。該エステルの脂肪単位は、詳細には、ステアリン酸塩、ベヘン酸塩、アラキドン酸塩、パルミチン酸塩、ミリスチン酸塩、ラウリン酸塩及びカプリン酸塩、並びにそれらの混合物から選ばれてもよい。ステアリン酸塩が好ましくは使用される。

脂肪酸と、スクロース、マルトース、グルクロース又はフルクトースとのエステル又はエステル混合物の例として挙げることができるのは、Croda社によりCrodesta F50, F70、F110及びF160という名称で販売されている製品等の、モノステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース及びトリステアリン酸スクロース、並びにそれらの混合物であり;脂肪酸と、メチルグルコースとのエステル又はエステル混合物の例として挙げることができるのは、Goldschmidt社によりTego-care 450という名称で販売されている、メチルグルコースポリグリセリル-3ジステアレートである。同様に挙げることができるのは、メチル-o-ヘキサデカノイル-6-D-グルコシド及びo-ヘキサデカノイル-6-D-マルトシド等の、グルコース又はマルトースのモノエステルである。

上記の非イオン性界面活性剤として使用できる、(4)糖の脂肪アルコールエーテルは、温度45℃以下で固体であってもよく、詳細には、C8〜C22脂肪アルコール及びグルコースと、マルトース、スクロース又はフルクトースとのエーテル又はエーテル混合物、並びにC14〜C22脂肪アルコールと、メチルグルコースとのエーテル又はエーテル混合物からなる群から選ばれてもよい。これらは、詳細には、アルキルポリグルコシドである。

本発明のナノエマルション中で使用できる、エーテルの脂肪単位を構成しているC8〜C22又はC14〜C22脂肪アルコールは、それぞれ、8から22個の炭素原子、又は14から22個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の線状アルキル鎖を含む。エーテルの脂肪単位は、詳細には、デシル、セチル、ベヘニル、アラキジル、ステアリル、パルミチル、ミリスチル、ラウリル、カプリル及びヘキサデカノイルの単位、並びにそれらの混合物、例えばセテアリルの単位から選ばれてもよい。

糖の脂肪アルコールエーテルとして挙げることができるのは、デシルグルコシド及びラウリルグルコシド等のアルキルポリグルコシドであり、これは例えば、Henkel社により、それぞれの名称Plantaren 2000及びPlantaren 1200として販売されており、任意選択でセトステアリルアルコールとの混合物であるセトステアリルグルコシドがあり、SEPPIC社によりMontanov 68の名称で、Goldschmidt社によりTego-care CG90の名称で、Henkel社によりEmulgade KE3302の名称で販売されており、並びに、例えばSEPPIC社によりMontanov 202の名称で販売されている、アラキジルアルコールとベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の形態のアラキジルグルコシドがある。

更に特に使用される界面活性剤は、モノステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース又はトリステアリン酸スクロース、及びそれらの混合物、ジステアリン酸メチルグルコースポリグリセリル-3、及びアルキルポリグルコシドである。

上記の非イオン性界面活性剤として使用できる(5)グリセロールの脂肪エステルは、温度45℃以下で固体であり、詳細には、16から22個の炭素原子及び1から10個のグリセロール単位を有する飽和線状アルキル鎖を含む少なくとも1種の酸から構成されるエステルからなる群から選ぶことができる。これらのグリセロールの脂肪エステルの1つ又は複数を、本発明中で使用することができる。

これらのエステルは、詳細には、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル及びパルミチン酸エステル、及びそれらの混合物から選ばれてもよい。ステアリン酸エステル及びパルミチン酸エステルが使用されることが好ましい。

本発明において使用できる界面活性剤の例として、モノステアリン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、トリスレアリン酸デカグリセリル、及びペンタステアリン酸デカグリセリル(CTFA名:ステアリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10)を挙げることができ、例えば日光ケミカルズ株式会社により販売されている、それぞれの名称がNikkol Decaglyn 1-S、2-S、3-S及び5-Sの製品があり、並びに日光ケミカルズによりNikkol DGMSの名称で販売されている製品等のモノステアリン酸ジグリセリル(CTFA名:ステアリン酸ポリグリセリル-2)を挙げることができる。

上記の非イオン性界面活性剤として使用できる(5)ソルビタンの脂肪酸エステルは、温度45℃以下で固体であり、ソルビタンのC16〜C22脂肪酸エステル、及びソルビタンのオキシエチレン化C16〜C22脂肪酸エステルからなる群から選ばれてもよい。これらは、それぞれが16から22個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和の線状アルキル鎖を含む少なくとも1種の脂肪酸から、及びソルビトールから、又はエトキシル化ソルビトールから構成される。オキシエチレン化エステルは、1から100個のエチレングリコール単位、及び好ましくは2から40個のエチレンオキシド(EO)単位を一般に含む。

これらのエステルは、詳細には、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル及びパルミチン酸エステル、並びにそれらの混合物から選ばれてもよい。ステアリン酸エステル及びパルミチン酸エステルが使用されることが好ましい。

本発明において使用できる上記の非イオン性界面活性剤の例として、ICI社によりSpan 60という名称で販売されているモノステアリン酸ソルビタン(CTFA名:ステアリン酸ソルビタン)、ICI社によりSpan 40という名称で販売されているモノパルミチン酸ソルビタン(CTFA名:パルミチン酸ソルビタン)、及びICI社によりTween 65という名称で販売されているトリステアリン酸ソルビタン20 EO(CTFA名:ポリソルベート64)を挙げることができる。

上記の非イオン性界面活性剤として使用できる、温度45℃以下で固体である(5)エトキシル化脂肪エーテルは、好ましくは、1から100個のエチレンオキシド単位、及び16から22個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪アルコール鎖から構成されるエーテルである。該エーテルの脂肪鎖は、詳細には、ベヘン、アラキジル、ステアリル及びセチル単位、並びにそれらの混合物、例えばセテアリル単位から選ばれてもよい。挙げることができるエトキシル化脂肪エーテルの例として、例えば日光ケミカルズによりNikkol BB5、BB10、BB20及びBB30という名称で販売されている製品等の、5、10、20及び30個のエチレンオキシド単位を含むベヘニルアルコールエーテル(CTFA名:ベヘネス-5、ベヘネス-10、ベヘネス-20、ベヘネス-30)、及びICI社によりBrij 72という名称で販売されている製品等の、2個のエチレンオキシド単位を含むステアリルアルコールエーテル(CTFA名:ステアレス-2)がある。

上記の非イオン性界面活性剤として使用できる、温度45℃以下で固体である(5)エトキシル化脂肪エステルは、1から100個のエチレンオキシド単位、及び16から22個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪酸鎖から構成されるエステルである。該エステル中の脂肪鎖は、詳細には、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル及びパルミチン酸エステルの単位、並びにそれらの混合物から選ばれてもよい。挙げることができるエトキシル化脂肪エステルの例として、例えばICI社からMyrj 52という名称で販売されている製品等の、40個のエチレンオキシド単位を含むステアリン酸のエステル(CTFA名:ステアリン酸PEG-40)、並びにGattefosse社によりCompritol HD5 ATOという名称で販売されている製品等の、8個のエチレンオキシド単位を含むベヘン酸エステル(CTFA名:ベヘン酸PEG-8)がある。

本発明のナノエマルション中で界面活性剤として使用できる、エチレンオキシド(A)とプロピレンオキシド(B)とのブロックコポリマーは、詳細には、式(IV) HO(C2H4O)x(C3H6O)y(C2H4O)zH (IV) [式中、x、y及びzは、x+zが2から100の範囲でありyが14から60の範囲であるような整数である] のブロックコポリマーから、より特定すると、HLBが8.0から14.0の範囲である式(IV)のブロックコポリマーから選ぶことができる。

(陽イオン性界面活性剤) 陽イオン性界面活性剤は限定されない。陽イオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された第一級、第二級及び第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びそれらの混合物からなる群から選択してもよい。

挙げることができる第四級アンモニウム塩の例には、これだけには限らないが、以下のものが挙げられる: 一般式(I)

(式中、 R1、R2、R3及びR4は、同一であっても異なっていてもよく、1から30個の炭素原子を含み、任意選択で酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を含む、直鎖及び分枝状の脂肪族基から選ばれ、該脂肪族基は、例えばアルキル基、アルコキシ基、C2〜C6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキル、(C12〜C22)アルキル酢酸及びヒドロキシアルキル基;並びに芳香族基、例えばアリール及びアルキルアリールから選ばれてもよく;X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C2〜C6)アルキル硫酸イオン及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる) を有するもの。 イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例としては式(II)

(式中、 R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば、獣脂の、若しくはココヤシの、脂肪酸誘導体から選ばれ、 R6は、水素基、C1〜C4アルキル基、及び8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれ、 R7は、C1〜C4アルキル基から選ばれ、 R8は、水素及びC1〜C4アルキル基から選ばれ、 X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる) を有するもの。一実施形態では、R5及びR6は、例えば、12から21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれる混合基であり、例えば、獣脂の脂肪酸誘導体等であり、R7はメチルであり、R8は水素である。こうした製品の例には、これだけには限らないが、Witco社により「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGという名称で販売されているクオタニウム-27(CTFA 1997年)及びクオタニウム-83(CTFA 1997年)が挙げられる。 式(III)

(式中、 R9は、16から30個の炭素原子を含む脂肪族基から選ばれ、 R10は、1から4個の炭素原子を含む水素基若しくはアルキル基、又は基(R16a)(R17a)(R18a)N+(CH2)3から選ばれ、 R11、R12、R13、R14、R16a、R17a及びR18aは、同一であっても異なっていてもよく、1から4個の炭素原子を含む水素基及びアルキル基から選ばれ、 X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチルスルホン酸イオン及びメチルスルホン酸イオンから選ばれる) のジ四級アンモニウム塩。こうしたジ四級アンモニウム塩の例は、FINETEXのFINQUAT CT-P(クオタニウム-89)又はFINETEXのFINQUAT CT(クオタニウム-75)である。 少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば式(IV)

(式中、 R22は、C1〜C6アルキル基、並びにC1〜C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選ばれ、 R23は、基、

直鎖及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C22炭化水素系基R27、並びに水素から選ばれ、 R25は、基、

直鎖及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C6炭化水素系基R29、並びに水素から選ばれ、 R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC7〜C21炭化水素系基から選ばれ、 r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2から6の範囲の整数から選ばれ、 r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1であり、r2+r1=2r及びt1+t2=2tであり、 yは、1から10の範囲の整数から選ばれ、 x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0から10の範囲の整数から選ばれ、 X-は、単体及び錯体の、有機及び無機の陰イオンから選ばれ、ただしx+y+zの和は1から15の範囲であり、ただしxが0であるときR23はR27を示し、ただしzが0であるときR25はR29を示す) を有するもの。R22は、直鎖及び分枝状アルキル基から選ばれてもよい。一実施形態では、R22は、直鎖アルキル基から選ばれる。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基及びジヒドロキシプロピル基から選ばれ、例えば、メチル基及びエチル基から選ばれる。一実施形態では、x+y+zの和は、1から10の範囲である。R23が炭化水素系基R27であるとき、それは、長鎖であって12から22個の炭素原子を含んでいてもよく、又は短鎖であって1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。R25が炭化水素系基R29であるとき、それは、例えば1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和の、C11〜C21炭化水素系基から選ばれ、例えば直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11〜C21アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。陰イオンX-は、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオンから選ばれてもよく;及びメチル硫酸イオン等のC1〜C4アルキル硫酸イオンから選ばれてもよい。しかし、メタンスルホン酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、トシル酸イオンと、有機酸に由来する陰イオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオン、並びにエステル官能基を含むアンモニウムに適合性のある任意の他の陰イオンは、本発明により使用してもよい陰イオンの他の非限定的な例である。一実施形態では、陰イオンX-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる。

別の実施形態では、式(IV) (式中、R22は、メチル基及びエチル基から選ばれ、 x及びyは、1に等しく、 zは、0又は1に等しく、 r、s及びtは、2に等しく、 R23は、基、

メチル基、エチル基、及びC14〜C22炭化水素系基、水素から選ばれ、 R25は、基、

及び水素から選ばれ、 R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13〜C17炭化水素系基から選ばれ、例えば、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13〜C17アルキル基及びアルケニル基から選ばれる) のアンモニウム塩を使用することができる。

一実施形態では、炭化水素系基は直鎖である。

挙げることができる式(IV)の化合物の非限定的な例には塩、例えば、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、及びそれらの混合物がある。一実施形態では、アシル基は、14から18個の炭素原子を含んでいてもよく、例えば植物油、例としてはパーム油及びヒマワリ油に由来していてもよい。化合物がいくつかのアシル基を含むとき、これらの基は、同一であっても異なっていてもよい。

これらの生成物は、例えば、任意選択で、オキシアルキレン化された、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物起源若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後にアルキル化剤を用いて第四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;並びにグリセロールクロロヒドリンから選ばれる。

こうした化合物は、例えば、Cognis社によりDehyquart(登録商標)という名称で、Stepan社によりStepanquat(登録商標)という名称で、Ceca社によりNoxamium(登録商標)という名称で、Rewo-Goldschmidt社により「Rewoquat(登録商標)WE 18」という名称で販売されている。

本発明の組成物中に使用してもよいアンモニウム塩の他の非限定的な例として、米国特許第4,874,554号及び第4,137,180号に記載されている、少なくとも1つのエステル官能基を含むアンモニウム塩が挙げられる。

本発明の組成物中に使用できる上述の第四級アンモニウム塩の中では、それだけに限らないが、式(I)に相当するもの、例えば、テトラアルキルアンモニウムクロリド、例としてはジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(ここでアルキル基は約12から22個の炭素原子を含む)、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド;パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;及びVan Dyk社により「Ceraphyl(登録商標)70」という名称で販売されているステアルアミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリドが挙げられる。

一実施形態によれば、本発明の組成物中に使用してもよい陽イオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩から選ばれ、例えば、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びステアルアミドプロピルジメチルアミンから選ばれる。

(陰イオン性界面活性剤) 陰イオン性界面活性剤は限定されない。陰イオン性界面活性剤は、詳細には、野菜起源タンパク質又は絹タンパク質の陰イオン性誘導体、リン酸塩及びアルキルリン酸塩、カルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸誘導体、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、スルホン酸塩、イセチオン酸塩、タウリン酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、ポリペプチド、アルキルポリグルコシドの陰イオン性誘導体、及びそれらの混合物から選ばれてもよい。

1)野菜起源タンパク質の陰イオン性誘導体は、疎水性基を含むタンパク質加水分解物であり、前記疎水性基は、タンパク質中に天然に存在していること、又はタンパク質の、及び/又はタンパク質加水分解物の、疎水性化合物との反応により付加されることが可能である。該タンパク質は、野菜起源又は絹由来であり、該疎水性基は、詳細には、脂肪鎖、例えば10から22個の炭素原子を含むアルキル鎖であることができる。更に詳細に挙げることができるのは、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含む、リンゴタンパク質加水分解物の、小麦タンパク質加水分解物の、大豆タンパク質加水分解物の又はエンバクタンパク質加水分解物の野菜起源タンパク質の陰イオン性誘導体、及びそれらの塩である。アルキル鎖は、詳細にはラウリル鎖であることができ、該塩はナトリウム塩、カリウム塩及び/又はアンモニウム塩であることができる。

そのため、疎水性基を含むタンパク質加水分解物として挙げることができるのは、例えば、川研ファインケミカルによりKawa Silkという名称で販売されている製品等の、タンパク質がラウリン酸によって変性された絹タンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの;CrodaによりAminofoam W ORの名称で販売されているカリウム塩(CTFA名:ラウロイル小麦アミノ酸カリウム)、及びSeppicによりProteol LW 30という名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイル小麦アミノ酸ナトリウム)等の、タンパク質がラウリン酸によって変性された小麦タンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの;SeppicによりProteol OAT(30%水溶液)という名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイルエンバクアミノ酸ナトリウム)等の、タンパク質が、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むエンバクタンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの、また特にタンパク質がラウリン酸によって変性されたエンバクタンパク質である、タンパク質加水分解物の塩のもの;又はSeppicによりProteol APL(30%水性/グリコール溶液)という名称で販売されている、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むリンゴタンパク質加水分解物の塩のもの(CTFA名:ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム)がある。更に挙げることができるのは、SeppicによりProteol SAV 50の名称で販売されている(CTFA名:ココイルアミノ酸ナトリウム)、N-メチルグリシン酸ナトリウムで中性化されたラウロイルアミノ酸(アスパルチン酸、グルタミン酸、グリシン、アラニン)の混合物である。

2)リン酸塩及びアルキルリン酸塩として挙げることができるのは、例えば、Kao ChemicalsによりMAP 20(登録商標)という名称で販売されているラウリル一リン酸塩、Cognis社によりCrafol AP-31(登録商標)という名称で販売されているモノエステルとジエステルとの混合物(主としてジエステル)としてのリン酸ドデシルのカリウム塩、Cognis社によりCrafol AP-20(登録商標)という名称で販売されているリン酸オクチルのモノエステルとジエステルとの混合物、Condea社によりIsofol 12 7 EO-Phosphate Ester(登録商標)という名称で販売されているエトキシル化(7モルのEO)2-ブチルオクチルのリン酸モノエステルとジエステルとの混合物、Uniqema社により注文番号Arlatone MAP 230K-40(登録商標)及びArlatone MAP 230T-60(登録商標)として販売されている、モノ(C12〜C13)アルキルリン酸塩のカリウム塩又はトリエタノールアミン塩、Rhodia Chimie社によりDermalcare MAP XC-99/09(登録商標)という名称で販売されているラウリルリン酸カリウム、及びUniqema社によりArlatone MAP 160Kという名称で販売されているセチルリン酸カリウム等の、モノアルキルリン酸塩及びジアルキルリン酸塩である。

3)カルボン酸塩として、例えば以下のものを挙げることができる: - アミドエーテルカルボン酸塩(AEC)、例えばKao ChemicalsによりAkypo Foam 30(登録商標)という名称で販売されているラウリルアミドエーテルカルボン酸ナトリウム(3 EO)、 - ポリオキシエチレン化カルボン酸塩、例えばKao ChemicalsによりAkypo Soft 45 NV(登録商標)という名称で販売されている、オキシエチレン化(6 EO)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム(65/25/10 C12〜C14〜C16)、Biologia E Tecnologia社によりOlivem 400(登録商標)という名称で販売されている、オリーブ油起源のポリオキシエチレン化脂肪酸及びカルボキシメチル化脂肪酸、又は日光ケミカルズによりNikkol ECTD-6 NEX(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(6 EO)トリデシルエーテルカルボン酸ナトリウム、並びに - 有機塩基又は無機塩基で中性化されているC6からC22アルキル鎖を有する脂肪酸の塩(セッケン)、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リジン及びアルギニン。

4)アミノ酸のアルカリ塩のアミノ酸誘導体として、詳細には、例えば以下のものを挙げることができる: - サルコシン酸塩、例えばCiba社によりSarkosyl NL 97(登録商標)という名称で、又はSEPPIC社によりOramix L30(登録商標)という名称で販売されているラウロイルサルコシン酸ナトリウム、日光ケミカルズによりNikkol Sarcosinate MN(登録商標)という名称で販売されているミリストイルサルコシン酸ナトリウム、又は日光ケミカルズによりNikkol Sarcosinate PN(登録商標)という名称で販売されているパルミトイルサルコシン酸ナトリウム、 - アラニン酸塩、例えば日光ケミカルズによりSodium Nikkol Alaninate LN 30(登録商標)という名称で、又は川研ファインケミカルによりAlanone ALE(登録商標)という名称で販売されているN-ラウロイル-N-メチルアミドプロピン酸ナトリウム、又は川研ファインケミカルによりAlanone ALTA (登録商標)という名称で販売されているトリエタノールアミンN-ラウロイル-N-メチルアラニン、 - グルタミン酸塩、例えば味の素株式会社によりAcylglutamate CT-12(登録商標)という名称で販売されているモノココイルグルタミン酸トリエタノールアミン、味の素株式会社によりAcylglutamate LT-12(登録商標)という名称で販売されているラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、及びステアロイルグルタミン酸ナトリウム、 - アスパラギン酸塩、例えば三菱化学によりAsparack(登録商標)という名称で販売されているN-ラウロイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとN-ミリストイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとの混合物、 - グリシン誘導体(グリシン酸塩)、例えば味の素株式会社によりAmilite GCS-12(登録商標)及びAmilite GCK 12という名称で販売されているN-ココイルグリシン酸ナトリウム、 - クエン酸塩、例えばGoldschmidtによりWitconol EC 1129という名称で販売されているオキシエチレン化(9mol)ココヤシアルコールのクエン酸モノエステル、 - ガラクツロン酸塩、例えばSolianceにより販売されているドデシルD-ガラクトシドウロン酸ナトリウム。

5)スルホコハク酸塩として挙げることができるのは、例えばWitco社によりSetacin 103 Special(登録商標)及びRewopol SB-FA 30 K 4(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(3 EO)ラウリル(70/30 C12/C14)アルコールモノスルホスクシネート、Zschimmer Schwarz社によりSetacin F Special Paste(登録商標)という名称で販売されているC12〜C14アルコールのヘミスルホスクシネートの二ナトリウム塩、Cognis社によりStandapol SH 135(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(2EO)二ナトリウムオレアミドスルホスクシネート、Sanyo社によりLebon A-5000(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(5 EO)ラウルアミドモノスルホスクシネート、Witco社によりRewopol SB CS 50(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(10 EO)ラウリルシトレートモノスルホスクシネートの二ナトリウム塩、又はWitco社によりRewoderm S 1333(登録商標)という名称で販売されているリシノール酸モノエタノールアミドモノスルホスクシネートがある。ポリジメチルシロキサンスルホスクシネートが利用されてもよく、例えばMacIntyreによりMackanate-DC 30の名称で販売されている二ナトリウムPEG-12ジメチコンスルホスクシネートがある。

6)アルキル硫酸塩として挙げることができるのは、例えば、HuntsmanによりEmpicol TL40 FLという名称で販売されている製品、又はCognisによりTexapon T42という名称で販売されている製品等のラウリル硫酸トリエタノールアミン(CTFA名:TEAラウリルスルフェート)であり、これらの製品は40%水性溶液である。HuntsmanによりEmpicol AL 30FLの名称で販売されている製品等のラウリル硫酸アンモニウム(CTFA名:ラウリル硫酸アンモニウム)を挙げることもでき、これらは30%水性溶液である。

7)アルキルエーテル硫酸塩として挙げることができるのは、例えば、CognisによりTexapon N40及びTexapon AOS 225 UPの名称で販売されているもの等のラウリルエーテル硫酸ナトリウム(CTFA名:ラウレス硫酸ナトリウム)、又はCognisによりStandapol EA-2の名称で販売されているもの等のラウリルエーテル硫酸アンモニウム(CTFA名:ラウレス硫酸アンモニウム)である。

8)スルホン酸塩として挙げることができるのは、例えばα-オレフィンスルホン酸塩であり、StepanによりBio-Terge AS-40(登録商標)という名称で、WitcoによりWitconate AOS Protege(登録商標)及びSulframine AOS PH 12(登録商標)という名称で、StepanによりBio-Terge AS-40 CG(登録商標)という名称で販売されているα-オレフィンスルホン酸ナトリウム(C14〜C16)、ClariantによりHostapur SAS 30(登録商標)という名称で販売されている第2オレフィンスルホン酸ナトリウム(secondary sodium olefinsulphonate);又はManroによりManrosol SXS30(登録商標)、Manrosol SXS40(登録商標)及びManrosol SXS93(登録商標)という名称で販売されているキシレンスルホン酸ナトリウムである。

9)イセチン酸塩として挙げることができるのは、アシルイセチン酸塩、例えばJordanによりJordapon CI P(登録商標)という名称で販売されている製品等のココイルイセチオン酸ナトリウムである。

10)タウリン酸塩として挙げることができるのは、Clariant社によってHostapon CT Pate(登録商標)という名称で販売されているパーム核油メチルタウリン酸塩のナトリウム塩;N-アシルN-メチルタウリン酸塩、例えばClariant社によりHostapon LT-SF(登録商標)という名称で、又は日光ケミカルズによりNikkol CMT-30-T(登録商標)という名称で販売されているN-ココイル-N-メチルタウリン酸ナトリウム、又は日光ケミカルズによりNikkol PMT(登録商標)という名称で販売されているパルミトイルメチルタウリン酸ナトリウムである。好ましくは、メチルステアロイルタウリン酸ナトリウム(例えば日光ケミカルズのNikkol SMT)である。

11)アルキルポリグルコシドの陰イオン性誘導体は、詳細には、クエン酸塩、酒石酸塩、スルホコハク酸塩、カルボン酸塩及びアルキルポリグルコシドから得られるグリセロールエーテルであり得る。挙げることができるのは、例えば、CesalpiniaによりEucarol AGE-ET(登録商標)という名称で販売されているココイルポリグリコシド(1,4)酒石酸エステルのナトリウム塩、SeppicによりEssai 512 MP(登録商標)という名称で販売されているココイルポリグリコシド(1,4)スルホコハク酸エステルの二ナトリウム塩、又はCesalpiniaによりEucarol AGE-EC(登録商標)の名称で販売されているココイルポリグリコシド(1,4)クエン酸エステルのナトリウム塩である。

アミノ酸誘導体が、アシルグリシン誘導体又はグリシン誘導体、特にアシルグリシン塩であることが好ましい。

アシルグリシン誘導体又はグリシン誘導体は、アシルグリシン塩(若しくはアシルグリシン酸塩)、又はグリシン塩(若しくはグリシン酸塩)から選ぶことができ、詳細には、以下のものから選ぶことができる:

i)式(I) R-HNCH2COOX (I) (式中、 - Rは、アシル基R'C=Oを表し、そのR'は、好ましくは、10から30個の炭素原子、好ましくは12から22個の炭素原子、好ましくは14から22個の炭素原子、更に良好には16から20個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の、線状又は分枝状の炭化水素鎖を表し、 - Xは、例えば、アルカリ金属のイオン(Na、Li又はK等、好ましくはNa又はK)、アルカリ土類金属のイオン(Mg、アンモニウム基、及びそれらの混合物)から選ばれる陽イオンを表す) のグリシン酸アシル。

該アシル基は、詳細には、ラウロイル、ミリストイル、ベヘノイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オリボイル、ココイル又はオレオイルの基、及びそれらの混合物から選ぶことができる。

好ましくは、Rは、ココイル基又はステアロイル基である。

ii)式(II)

(式中、 - R1は、10から30個の炭素原子、好ましくは12から22個の炭素原子、更に良好には16から20個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の、線状又は分枝状の炭化水素鎖を表し;R1は、有利には、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、セチル、セテアリル又はオレイル基及びそれらの混合物から選ばれ、好ましくはステアリル、オレイル基から選ばれ、 - R2基は、同一であり又は異なり、R''OH基を表し、該R''は、2から10個の炭素原子、好ましくは2から5個の炭素原子を含むアルキル基である) のグリシン酸塩。

式(I)の化合物として挙げることができるのは、ココイルグリシン酸ナトリウムというINCI名を持つ化合物のもの、例えば味の素株式会社により販売されているAmilite GCS-12、ココイルグリシン酸カリウムというINCI名を持つ化合物のもの、例えば、味の素株式会社製のAmilite GCK-12等がある。

式(II)の化合物として使用できるのは、ジヒドロキシエチルオレイルグリシン酸塩のもの、又はジヒドロキシエチルステアリルグリシン酸塩のものである。

(両性界面活性剤) 両性界面活性剤は限定されない。両性又は双性のイオン性界面活性剤は、例えば(非限定的一覧)、脂肪族の第二級又は第三級アミン、及び任意選択で第四級化されたアミン誘導体であり、その中の脂肪族基は、線状又は分枝状の鎖であり、8から22個の炭素原子を含んで少なくとも1つの水に可溶化させる陰イオン基(例えば、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン又はホスホン酸イオン)を有する。

アミドアミンカルボキシル化誘導体の中では、Miranolという名称で販売されている製品を挙げることができ、これは、米国特許第2,528,378号及び第2,781,354号に記載されていてCTFA辞書、第3版、1982年においてアンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートという名称で分類されており(これらの開示は参照により本明細書に組み込まれている)、それぞれの構造は以下のとおりである: R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-)、 (式中、 R1は、加水分解ココヤシ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシルの基を示し、 R2は、β-ヒドロキシエチル基を示し、 R3は、カルボキシメチル基を示す) 及び R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C) (式中、 Bは、-CH2CH2OX'を表し、 Cは、-(CH2)z-Y'を表し、ここで、z=1又は2であり、 X'は、-CH2CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'又は水素原子を示し、 Y'は、-COOH、-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'又はCH2-CHOH-SO3H基を示し、 Z'は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン、例えばナトリウムイオン、アンモニウムイオン又は有機アミン由来のイオンを表し、 R1'は、ココヤシ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'-COOHのアルキル基、例えばC7、C9、C11若しくはC13アルキル基、C17アルキル基及びそのイソ型、又は不飽和C17基を示す)。

両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルアンホ一酢酸塩、(C8〜C24)アルキルアンホ二酢酸塩、(C8〜C24)アルキルアンホモノプロピオン酸塩、及び(C8〜C24)アルキルアンホジプロピオン酸塩から選択されることが好ましい。

これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、ココアンホニ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホニ酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸及びココアンホジプロピオン酸という名称で分類されている。

例として挙げることができるのは、Rhodia Chimie社によりMiranol(登録商標)C2M縮合物という商品名で販売されているココアンホ二酢酸塩である。

好ましくは、両性界面活性剤はベタインであってもよい。

ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタインから、詳細には、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルベタイン、スルホベタイン、及び(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタインからなる群から選択される。一実施形態では、ベタイン型両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選ばれる。

挙げることができる非限定的な例には、単独で又は混合物として、CTFA辞典、第9版、2002年で、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、パルミトアミドプロピルベタイン、ステアルアミドプロピルベタイン、ココアミドエチルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインという名称で分類されている化合物がある。

ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくはアルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタイン、特にココベタイン及びココアミドプロピルベタインである。

一実施形態では、陰イオン性及び陽イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤は、C16よりも長い鎖を有する。

付加型界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して0.01質量%から15質量%、好ましくは0.10質量%から10質量%、より好ましくは0.50質量%から5質量%であってもよい。

(ポリオール) 本発明の組成物は、少なくとも1種のポリオールを更に含んでもよい。単一の型のポリオールを使用してもよいが、2つ以上の異なる型のポリオールを組み合わせて使用することもできる。

用語「ポリオール」は、本明細書では、2つ以上のヒドロキシ基を有するアルコールを意味し、糖類又はその誘導体を包含しない。糖類の誘導体には、糖類の1つ又は複数のカルボニル基を還元することによって得られる糖アルコール、並びにそれらの1つ又は複数のヒドロキシ基中の1つ又は複数の水素原子が、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アシル基又はカルボニル基等の少なくとも1つの置換基によって置き換えられている糖類又は糖アルコールが挙げられる。

ポリオールは、少なくとも2つのヒドロキシ基、好ましくは2から5つのヒドロキシ基を含むC2〜C12ポリオール、好ましくはC2〜9ポリオールであってもよい。

ポリオールは、天然型ポリオールであっても合成型ポリオールであってもよい。ポリオールは、直鎖、分枝状又は環状の分子構造であってもよい。

ポリオールは、グリセリン及びその誘導体、並びにグリコール及びその誘導体から選択してもよい。ポリオールは、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,5-ペンタンジオール、ポリエチレングリコール(5〜50のエチレンオキシド基)、及びソルビトール等の糖からなる群から選ぶことができる。

ポリオールは、組成物の総質量に対して0.01質量%から20質量%、好ましくは0.1質量%から15質量%、より好ましくは1質量%から10質量%の範囲の量で存在してもよい。

[他の成分] 本発明の組成物は、有利には化粧用組成物である。

本発明の組成物はまた、以前から別のところで化粧用組成物中で公知である他の有効量の成分を含んでもよく、例えば一般的な各種補助剤、抗老化剤、美白剤、抗脂性皮膚剤、EDTA及びエチドロン酸等の金属イオン封鎖剤、UV遮断剤、前述のもの以外のシリコーン(アミン基を有するもの等)、防腐剤、ビタミン又はプロビタミン、例としては、パンテノール、不透明化剤、香料、植物抽出物、陽イオン性ポリマー等である。

本発明の組成物は、少なくとも1種の有機溶媒を更に含んでもよい。有機溶媒は、好ましくは水に混和性である。有機溶媒として挙げることができるのは、例えばC1〜C4アルカノール、例えばエタノール及びイソプロパノール;芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール及びフェノキシエタノール;類似の製品;及びそれらの混合物がある。

有機水溶性溶媒は、組成物の総質量に対し10質量%未満、好ましくは5質量%未満、より好ましくは1%未満の範囲の量で存在してもよい。

[製造及び性質] 本発明の組成物は、上記の必須成分及び任意成分を、従来技術の方法に従って混合することにより製造できる。従来技術の方法としては、高圧ホモジナイザーによる混合(高エネルギープロセス)を挙げることができる。別法では、本発明の組成物は、単純な機械的撹拌、転相温度法(PIT)、転相濃度法(PIC)、自動乳化法及び類似の方法等の低エネルギーの方法によって調製することができる。

[他の態様] 本発明の組成物は、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることができ、又はラメラ構造又はラメラ相を有することができる。

用語「マイクロエマルション」は、2つの方法、すなわち広義と狭義とで定義され得る。つまり、ある場合(「狭義のマイクロエマルション」)では、マイクロエマルションは、油性成分、水性成分及び界面活性剤の3つの成分を有する三成分系を有する、熱学的に安定な等方性単一液相を指し、他の場合(「広義のマイクロエマルション」)では、マイクロエマルションは、熱力学的に不安定な典型的なエマルション系の中で、より小さい粒度に起因して透明な又は半透明な外観を呈するようなエマルションを付加的に含んでいる(友正慧ら、OilChemistry、第37巻、No.11(1988年)、48〜53頁)。用語「マイクロエマルション」は、本明細書で使用する場合、「狭義のマイクロエマルション」、すなわち熱力学的に安定な等方性単一液相を指す。

用語のマイクロエマルションは、油がミセルにより可溶化されているO/W型(水中油型)マイクロエマルション、水が逆転ミセルにより可溶化されているW/O型(油中水型)マイクロエマルションのいずれか1つの状態を指すか、又は、液相と油相との双方が連続構造を有するように界面活性剤の分子の会合数が無限とされている共連続マイクロエマルションを指す。

マイクロエマルションは、レーザー粒度計で測定したときの数平均直径が250nm以下、好ましくは200nm以下、より好ましくは150nm以下の分散相であり得る。

用語「ナノエマルション」は、本明細書では、寸法が250nm以下の分散相であることを特徴とするエマルションを意味し、該分散相は、(b)ポリグレセリル脂肪酸エステルのクラウン等により安定化されている。特定の不透明化剤が存在しない中で、ナノエマルションの透明性は小寸法の分散相から生じており、この小寸法は、機械的エネルギーの使用、とりわけ高圧ホモジナイザーの使用のために得られている。

ナノエマルションは、その構造によって、マイクロエマルションと区別することが可能である。具体的に言えば、マイクロエマルションは、例えば(b)ポリグリセリル脂肪酸エステルのミセル等により形成されて(a)油で膨化したミセルから構成されている熱力学的に安定な分散液である。しかも、マイクロエマルションは、製造のために、実質的な機械的エネルギーを必要としない。

ナノエマルションは、レーザー粒度計で測定したときの数平均直径が250nm以下、好ましくは200nm以下、より好ましくは150nm以下の分散相であり得る。

本発明の組成物は、O/W型のナノエマルション若しくはマイクロエマルション、W/O型のナノエマルション若しくはマイクロエマルション、又は共連続エマルションの形態であってもよい。本発明の組成物は、O/W型のナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることが好ましい。

本発明の組成物は、O/W型エマルションの形態であって、(a)油の数平均粒度が250nm以下、好ましくは10nmから200nm、より好ましくは20nmから150nmである、液滴の形態であることが好ましい。数平均粒径は、例えば、VASCO-2(CORDOUAN TECHNOLOGIES社)によって不希釈条件下で測定することができる。コンピュータプログラムが、強度を特定することによって平均直径を得ることを可能にする。

本発明の組成物は、ラメラ構造又はラメラ相を有することができる。上に挙げた用語「ラメラ構造」又は「ラメラ相」は、平行に配置されて、一般に水である液状媒体によって分離されているいくつかの両親媒性の二層を含む、平面対称を伴う液状結晶の構造又は相を意味する。成分(b)と(c)との組合せは、ラメラ構造又はラメラ相を形成することに寄与する。一実施形態において、ラメラ構造又はラメラ相は、分散相/連続相の界面に、例えば(a)油と(d)水との間の界面に、存在することができる。この場合、本発明の組成物は、ラメラ構造又はラメラ相を伴うナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることができる。

本発明の組成物は、透明な又はわずかに半透明な外観、好ましくは透明な外観を有することができる。

偏光は、偏光板を介して観察されるとき、目視で評価することができる。偏光が観察されるとき、これは、ラメラ構造が形成したことを意味する。

透明度は、可視領域において、吸光度計を用いて透過率を測定することによって測定することができる[例えば、V-550(JASCO社)で、可視光線透過率(400から800nmの間)の平均として、2mm幅のセルで]。測定は、不希釈組成物において行なう。ブランクは、蒸留水を用いて求める。

本発明の組成物の透明度は、好ましくは、50%超、好ましくは60%超、より好ましくは70%超、更により好ましくは80%超とすることができる。

[方法及び使用] 本発明の組成物は、皮膚に、毛髪に、粘膜に、爪に、まつ毛に、眉毛に、又は頭皮に適用することによって、皮膚を、毛髪を、粘膜を、爪を、まつ毛を、眉毛を、及び/又は頭皮を手入れする化粧方法等の非治療的方法に使用することができる。

本発明はまた、本発明の組成物の、体用の、及び/又は顔面皮膚用の、及び/又は粘膜用の、及び/又は頭皮用の、及び/又は毛髪用の、及び/又は爪用の、及び/又はまつ毛用の、及び/又は眉毛用の、ケア製品としての若しくはケア製品中での、及び/又は洗浄製品としての若しくは洗浄製品中での、及び/又はメイクアップ製品としての若しくはメイクアップ製品中での、及び/又はメイクアップ除去製品としての若しくはメイクアップ除去製品中での使用にも関する。

換言すれば、本発明の組成物は、上記の製品として、そのままで使用できる。そうでなければ、本発明の組成物は、上記の製品の1つの要素として使用できる。例えば、本発明の組成物は、上記の製品を構成するために任意の他の要素に加える、又は任意の他の要素と組み合わせることができる。

ケア製品は、ローション、クリーム、ヘアトニック、ケアコンディショナー、日焼け止め剤等であってもよい。洗浄製品は、シャンプー、フェイスウォッシュ、ハンドウォッシュ等であってもよい。メイクアップ製品は、ファウンデーション、マスカラ、口紅、リップグロス、ほお紅、アイシャドウ、マニキュア液等であってもよい。メイクアップ除去製品は、メイクアップクレンジング剤等であってもよい。

本発明を、実施例により、更に詳細に記載することとするが、これは、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

(態様)態様は、目視の評価に基づいて求めた。

(透明度)透明度を、V-550(JASCO)で、可視光透過率(400から800nmの間)の平均として、2mm幅のセルで測定した。

(粒径)粒径は、VASCO-2(CORDOUAN TECHNOLOGIES社)で、不希釈条件下で測定した。コンピュータプログラムが、強度を特定することによって平均直径を得ることを可能にする。

(ラメラ構造)偏光は、偏光板(KENIS LTD.社)を介して観察されるとき、目視で評価した。偏光が観察される場合、これは、ラメラ構造が形成したことを意味する。

(実施例1、実施例2、及び比較例1) 表1に示している実施例1及び2並びに比較例1による以下の組成物を、表1に示す成分を以下のとおり混合して調製した:(1)オレイン酸ポリグリセリル-5とカルボン酸ジカプリリルとフェニルエチルレゾルシノール(使用する場合)とを混合して油相を形成する;(2)該油相をおよそ75℃まで加熱する;(3)水をおよそ75℃まで加熱して水性相を形成する;(4)該水性相を該油相中へ加え、続いてそれらを混合して転相濃度法(PIC)によってO/W型エマルションを得る;及び(5)該O/W型エマルションを冷却して室温まで下げる。表1に示している成分の量の数値は、全て活性原料としての「質量%」に基づいている。

実施例1及び2並びに比較例1に従って得られたエマルションの油滴の、態様、透明度及び粒径を、表2に示す。

(実施例3及び比較例2) 表3に示している実施例3及び比較例2による以下の組成物を、以下の表3に示す成分を以下のとおり混合して調製した:(1)オレイン酸ポリグリセリル-5とカルボン酸ジカプリリルと4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ベンゼン-1,3-ジオール(使用する場合)とを混合して油相を形成する;(2)該油相をおよそ75℃まで加熱する;(3)水をおよそ75℃まで加熱して水性相を形成する;(4)該水性相を該油相中へ加え、続いてそれらを混合して転相濃度法(PIC)によってO/W型エマルションを得る;及び(5)該O/W型エマルションを冷却して室温まで下げる。表3に示している成分の量の数値は、全て活性原料として「質量%」に基づいている。

実施例3及び比較例2によって得たマイクロ/ナノのO/W型エマルションの、態様、及び透明度を、表4に示す。

上記の結果から明らかなとおり、本発明のミクロ/ナノのO/W型エマルションの形態の組成物は、油滴がより小さく、したがって、より良好な透明度を伴っている透明な又は半透明な態様が、組成物中のレゾルシノール誘導体の存在に起因してもたらされたことが判明した。

(実施例4並びに比較例3及び4) 表5に示している実施例4及び比較例3及び4による以下の組成物を、表5に示す成分を以下のとおり混合して調製した:(1)オレイン酸ポリグリセリル-5又はオレス-10と、カプリン酸ポリグリセリル-2又はカプリル酸ソルビタンと、フェニルエチルレゾルシノール(使用する場合)とラウロイルサルコシン酸イソプロピルとフェノキシエタノールとカプリリルグリコールとを混合して油相を形成する;(2)該油相をおよそ75℃まで加熱する;(3)メチルステアロイルタウリン酸ナトリウムスとグリセリンとブチレングリコールと水とを混合して水性相を形成する;(4)該水性相をおよそ75℃まで加熱する;(5)該水性相を該油相中へ加え、続いてそれらを混合して転相濃度法(PIC)によって粘性液体を得る;及び(6)該粘性液体を冷却して室温まで下げる。表5に示している成分の量の数値は、全て活性原料として「質量%」に基づいている。

実施例4並びに比較例3及び4に従って得られた粘性液体の、態様、透明度、及びラメラ構造の形成を、表6に示す。

実施例4による粘性液体は、皮膚上で容易に流体になった。そのため、実施例4による組成物は、皮膚上で良好な延展性を有し、一方で水様の新鮮な手触り等の良好な感覚をもたらした。

(実施例5及び比較例5) 表7に示している実施例5及び比較例5による以下の組成物を、表7に示す成分を以下のとおり混合して調製した:(1)ラウリン酸ポリグリセリ-5とミリスチン酸イソプロピルとテコフェロールとを混合して油相を形成する;(2)該油相をおよそ75℃まで加熱する;(3)4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ベンゼン-1,3-ジオール(使用する場合)とメチルステアロイルタウリン酸ナトリウムとステアロイルグルタミン酸ナトリウムとジメチルイソソルビドとフェノキシエタノールとクロルフェネシンとブチレングリコールとプロピレングリコールとEDTA二ナトリウムとクエン酸と水とを混合して水性相を形成する;(4)該水性相をおよそ75℃まで加熱する;(5)該水性相を該油相中へ加え、続いてそれらを混合して転相濃度法(PIC)によって粘性液体を得る;及び(6)該粘性液体を冷却して室温まで下げる。表7に示している成分の量の数値は、全て活性原料として「質量%」に基づいている。

実施例5及び比較例5によって得られた粘性液体の、態様、透明度、及びラメラ構造の形成を、表8に示す。

(実施例6及び比較例6) 表9)に示している実施例6及び比較例6による以下の組成物を、表9に示す成分を以下のとおり混合して調製した:(1)ラウリン酸ポリグリセリル-5とカプリン酸ポリグリセリル-2とミリスチン酸イソプロピルとを混合して油相を形成する;(2)該油相をおよそ75℃まで加熱する;(3)ブチレングリコールとフェノキシエタノールとカプリリルグリコールと3-(2,4-ジヒドロキシベンジル)1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン-2,5-ジオン(使用する場合)と水とを混合して水性相を形成する;(4)該水性相をおよそ75℃まで加熱する;(5)該水性相を該油相中へ加え、続いてそれらを混合して転相濃度法(PIC)によって粘性液体を得る;及び(6)該粘性液体を冷却して室温まで下げる。表9に示している成分の量の数値は、全て活性原料として「質量%」に基づいている。

実施例6及び比較例6によって得られた粘性液体の、態様、透明度、及びラメラ構造の形成を、表10に示す。

上記の結果から明らかなとおり、本発明の組成物は、ラメラ構造を有し、組成物中のレゾルシノール誘導体に起因して、より良好な透明度を伴っている、より透明な又は半透明な態様をもたらしたことが見出された。

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