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Discharge lamp lighting device and illumination system

阅读:297发布:2024-01-13

专利汇可以提供Discharge lamp lighting device and illumination system专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To start and light a discharge lamp without making the user feel uneasy by making the red of a filament inconspicuous while preheating the filament sufficiently, even if the discharge lamp is of the capillary type having no blackening-prevention ring around the filament. SOLUTION: Prior to a proper arc discharge for lighting a discharge lamp 101 of the capillary type having no blackening-prevention ring, a discharge breakdown voltage capable of maintaining a glow discharge is applied by an inverter circuit 103, and as visible light is slightly emitted by a microdischarge consisting of a glow discharge of such an extent that the filament is not damaged, a glow current is passed via a preheating capacitor C1 to heat the filament. thus making the red of the filament inconspicuous when it is preheated.,下面是Discharge lamp lighting device and illumination system专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 入力される直流電圧を高周波でスイッチングする少なくとも1つの主スイッチング素子を有して、管径21mm以下の放電ランプのフィラメントに高周波電圧を供給する出力可変のインバータ回路と;インバータ回路の発振動作を制御してインバータ回路の高周波出力を可変させるインバータ制御回路と;放電ランプの放電を検出する検出回路を有し、予熱動作時に放電ランプのフィラメント間に放電破壊電圧を設定された予熱時間分印加してグロー放電させるとともに、予熱時間経過後に放電ランプのフィラメント間にアーク放電に転移させるランプ2次電圧を印加し検出回路により放電が検出された時点で放電ランプのランプ電圧を低下させるようにインバータ制御回路を動作させる始動制御回路と;を備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  • 【請求項2】 インバータ回路は、放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有し;検出回路は、直流カット線に接続された直流電圧検出部を有し、直流カット線上の電圧量に応じた直流電圧検出部の検出量を出力する;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項3】 インバータ回路は、放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有し;検出回路は、直流カット線に接続された第1の直流電圧検出部と、直流出力線に接続された第2の直流電圧検出部とを有し、これらの第1の直流電圧検出部と第2の直流電圧検出部との電圧差分に応じた検出量を出力する;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項4】 インバータ回路は、放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有し;検出回路は、直流カット線に接続された交流電圧検出部を有し、直流カット線上の電圧量に応じた交流電圧検出部の検出量をランプ2次電圧制御用に出力する;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項5】 検出回路の直流電圧検出部は、検出レベルが異ならせて設定された全光時用の直流電圧検出部と調光時用の直流電圧検出部とを備える;ことを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項6】 全光時用の直流電圧検出部は、予熱時と全光点灯時とで検出レベルを異ならせる検出レベル切換手段を有し;各々の検出レベルは、(予熱時用の検出レベル)>(調光時用の検出レベル)>(全光点灯時用の検出レベル)なる関係に設定されている;ことを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項7】 検出回路は、ランプ電流を検出する電流検出部を有し、ランプ電流が検出された時点で電流検出部から始動制御回路に信号を出力する;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項8】 インバータ回路は、熱陰極放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有し;直流カット線に接続された第1の直流電圧検出部と、直流出力線に接続された第2の直流電圧検出部とを有し、これらの第1の直流電圧検出部と第2の直流電圧検出部との電圧差分に応じた検出量を出力する寿命末期検出回路を備え;寿命末期検出回路による停止信号出力に基づきインバータ回路の発振動作を停止させる発振停止回路を備える;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項9】 低周波の交流電源電圧を全波整流する整流回路を有する電源入力回路を備え;インバータ回路は、低周波電圧に対して平滑作用を示さない容量の第1
    のコンデンサとこの第1のコンデンサよりも電源入力回路側に接続されて第1のコンデンサより容量の大きな第2のコンデンサとこれらの第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間に接続されてインバータ回路が入力側に回生する無効電力に基づく高周波電流により第1のコンデンサ側のカソードがスイッチング動作する整流ダイオードと第1のコンデンサに並列に接続された平滑コンデンサおよびチョーク素子の直列回路とを含む低歪回路を前段に有して、ランプ電力の異なる放電ランプ毎に個別に設けられて電源入力回路を共用し;各インバータ回路における点灯周波数が全て同一に設定されている;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項10】 低周波の交流電源電圧を全波整流する整流回路を有する電源入力回路を備え;インバータ回路は、低周波電圧に対して平滑作用を示さない容量の第1
    のコンデンサとこの第1のコンデンサよりも電源入力回路側に接続されて第1のコンデンサより容量の大きな第2のコンデンサとこれらの第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間に接続されてインバータ回路が入力側に回生する無効電力に基づく高周波電流により第1のコンデンサ側のカソードがスイッチング動作する整流ダイオードと第1のコンデンサに並列に接続された平滑コンデンサおよびチョーク素子の直列回路とを含む低歪回路を前段に有して、ランプ電力の異なる放電ランプ毎に個別に設けられて電源入力回路を共用し;各々のインバータ回路が各々のインバータ回路毎にブロック分けされて実装された回路基板を備え;ブロック間を跨ぐ位置で各々のインバータ回路中の主スイッチング素子とともに回路基板上に実装された放熱板を備える;ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  • 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか一記載の放電灯点灯装置と;放電灯点灯装置の各インバータ回路により付勢される管径21mm以下で外径の異なる複数の環形蛍光ランプと;複数の環形蛍光ランプを同心円状に保持する円盤状の器具本体と;を備えることを特徴とする照明装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、管径21mm以下の所謂細管タイプの放電ランプを点灯させる放電灯点灯装置および照明装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】一般に、熱陰極放電ランプではその始動点灯時にコールドスタートさせると、フィラメント(電極)から熱電子が出にくい上に損傷しやすいので、フィラメントを予熱し熱電子を放出しやすくしてから点灯(アーク放電)に移行させる必要がある。 このため、通常のインバータ回路を用いた放電灯点灯装置では、放電ランプのフィラメント間に並列に予熱用コンデンサを接続しておき、フィラメントの予熱時には、フィラメント間に放電が生じない範囲の電圧(高周波電圧)をインバータ回路から出させることで予熱用コンデンサを介してフィラメントに予熱電流を流し、加熱するようにしている。 また、フィラメントに予熱電流を供給するために、例えば、インバータトランスに予熱用の補助巻線を設け、この補助巻線により予熱するものも使用されている。 予熱に際して、加熱されるフィラメント付近の管壁等の黒化を防止するため、通常はフィラメント周りに白いリングが装着されている。

    【0003】ところが、管径21mmのような細管タイプの熱陰極放電ランプにあっては、管径が小さ過ぎる関係上、フィラメント周りにリングを装着することができない。 即ち、仮にリングを設けたとすると、フィラメントの予熱に伴い熱くなり管璧に塗ってあるエミッタがなくなり、その分、抵抗値が上がると、ランプ管壁とフィラメントとの距離が極めて短いため、リング自身が溶融されてしまうリング垂れなる現象を生じてしまうためである。 かといって、予熱なしにコールドスタートさせる訳にはいかない。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】そこで、現状では、リングなしの細管タイプの熱陰極放電ランプもそのまま通常通りに予熱してからアーク放電に移行させて点灯させるようにしている。 ここに、フィラメントは予熱されることにより発熱し赤みを帯びるが、フィラメント周りにリングがないため、この赤みが外部から目立つようになり、使用者に不安感を与えてしまう。 特に、細管タイプの放電ランプではフィラメントとランプ管壁との距離が短いため、この赤みはかなり目立つものとなる。

    【0005】そこで、本発明は、細管タイプでフィラメント周りにリングを有しない放電ランプであっても、そのフィラメントの予熱を十分に行いながら赤みを目立たなくすることができ、使用者に不安感を与えることなく始動点灯させることができる放電灯点灯装置および照明装置を提供することを目的とする。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の放電灯点灯装置は、入力される直流電圧を高周波でスイッチングする少なくとも1つの主スイッチング素子を有して、管径21mm以下の放電ランプのフィラメントに高周波電圧を供給する出力可変のインバータ回路と;インバータ回路の発振動作を制御してインバータ回路の高周波出力を可変させるインバータ制御回路と;放電ランプの放電を検出する検出回路を有し、予熱動作時に放電ランプのフィラメント間に放電破壊電圧を設定された予熱時間分印加してグロー放電させるとともに、予熱時間経過後に放電ランプのフィラメント間にアーク放電に転移させるランプ2次電圧を印加し検出回路により放電が検出された時点で放電ランプのランプ電圧を低下させるようにインバータ制御回路を動作させる始動制御回路と;を備えている。

    【0007】本発明において、細管タイプの放電ランプの予熱動作時にはインバータ回路によってフィラメント間に放電破壊電圧が印加されることで、微弱なグロー放電に移行する。 グロー放電を生ずると、フィラメントには損傷を与えない程度にグロー電流が流れて予熱される。 即ち、グロー放電状態ではランプ電圧が大きくなり、予熱用コンデンサ或いは予熱用巻線を通じてフィラメントに大きな予熱電流が流れる。 この予熱動作は設定された予熱時間分行われ、グロー放電状態が維持される。 このようなグロー放電を伴う予熱動作により、放電ランプでは蛍光体の発光を生じ、相対的にフィラメントの赤みが目立たなくなる。 予熱時間が経過するとアーク放電に転移し得るランプ2次電圧が印加される。 ここに、アーク放電に転移し点灯したことが検出回路により検出されると、即座にインバータ制御回路に出力を絞る方向の制御がかけられる。 即ち、本来のアーク放電に先立ち、フィラメントにダメージを与えない程度のグロー放電なる微放電により若干可視光を出しながらフィラメントを予熱するので、フィラメントの赤みが目立たなくなる。 よって、始動点灯時に使用者に不安感を与えることはない。

    【0008】本発明においては、始動に際してフィラメントの予熱を必要とする熱陰極放電ランプが対象となる。 また、管径21mm以下の所謂細管タイプの放電ランプを対象とする。 具体的には、管径が15mmより細いと強度的に弱くて取扱いに必要以上の注意を払わなくてはならず実用的でなく、15mm以上の管径を有するものが対象となる。 従って、フィラメント周りには黒化防止用のリングを有しないタイプの放電ランプとなる。 形状的には、直管形であっても環形であってもよく、ランプ電力も任意である。 インバータ回路は、各放電ランプを高周波点灯させるためのものであって、高周波出力を可変し得るものであれば、その方式としては、主スイッチング素子が1つの1石式インバータ回路、主スイッチング素子が2つのハーフブリッジ式インバータ回路、主スイッチング素子が4つのフルブリッジ式インバータ回路等、或いは、これら以外の方式であってもよい。 また、
    インバータ制御回路の出力に応じて高周波出力が可変されるように制御がかかる構成であればよい。 特に、放電ランプの始動点灯時には、始動制御回路を通じてインバータ制御回路の動作が制御される。 ここに、放電ランプをグロー放電なる微放電させる条件として、フィラメント間に印加する電圧がある程度高いとこのグロー放電状態を維持し得ることが知られているが、この印加電圧が高すぎるとアーク放電に転移してしまうので、グロー放電状態に維持するための放電破壊電圧や予熱時間等は予め回路的に設定されている。 放電ランプがアーク放電し点灯した後は、例えば、ランプ電力を一定に維持させる等の動作制御が必要となる。 このため、放電ランプが放電状態になったことを検出する検出回路が必要となる。

    【0009】このようなランプ放電状態を検出するための検出回路としては、例えば、請求項2記載の発明のように、放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有するインバータ回路を前提として、直流カット線に接続された直流電圧検出部を有し、直流カット線上の電圧量に応じた直流電圧検出部の検出量を出力する検出回路とすることを許容する。 インバータ回路の直流カット線に接続された直流電圧検出部によれば、始動時に放電が開始されることにより始めて発生する直流電圧の検出に基づくため、何も他の部品を介さずに直接的に検出でき、放電の検出が容易であって、アーク放電が生じたらすぐに始動制御回路およびインバータ制御回路を介してインバータ回路の高周波出力を絞るように制御をかけることができる。

    【0010】また、ランプ放電状態を検出するための検出回路としては、請求項3記載の発明のように、放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有するインバータ回路を前提とし、直流カット線に接続された第1の直流電圧検出部と、直流出力線に接続された第2の直流電圧検出部とを有し、これらの第1の直流電圧検出部と第2の直流電圧検出部との電圧差分に応じた検出量を出力する検出回路とすることを許容する。 即ち、放電ランプのフィラメント間の両端電圧の直流分を検出するものであり、
    アーク放電前は直流出力線上の直流電圧は発生せず、第1,2の直流電圧検出部間の電圧差分は減少することになり、この差により始動制御回路が制御される。

    【0011】さらに、ランプ放電状態を検出するための検出回路としては、請求項7記載の発明のように、ランプ電流を検出する電流検出部を有し、ランプ電流が検出された時点で電流検出部から始動制御回路に信号を出力する検出回路とすることを許容する。 即ち、予熱始動時にランプ電流の有無を電流検出部により検出し、少量でもランプ電流が検出されたら始動制御回路およびインバータ制御回路を介してインバータ回路の高周波出力を絞るように制御をかけることで、グロー放電状態を維持しながら最大限までフィラメントを予熱させることができる。

    【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載の放電灯点灯装置において、インバータ回路は、放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有し;検出回路は、直流カット線に接続された交流電圧検出部を有し、直流カット線上の電圧量に応じた交流電圧検出部の検出量をランプ2次電圧制御用に出力するように構成されている。

    【0013】本発明においては、放電ランプが点灯しているときと点灯しないときとの差(直流分の有無)が歴然としている点に着目し、検出回路が直流カット線に接続された交流電圧検出部を有しているので、交流分の検出だけで放電ランプがアーク転移を起こす始動点灯用の2次電圧制御を簡単かつ適正に行える。

    【0014】請求項5記載の発明は、請求項2記載の放電灯点灯装置において、検出回路の直流電圧検出部は、
    検出レベルが異ならせて設定された全光時用の直流電圧検出部と調光時用の直流電圧検出部とを備えている。 従って、検出レベルを異ならせるだけで簡単に全光時と調光時とに対処できる。 ここに、これらの直流電圧検出部の検出レベルの設定は、抵抗、ツェナダイオード等を適宜直列接続または並列接続して備えることにより実現される。 特に、これらの検出レベルの大小関係は、例えば、請求項6記載の発明のように、(予熱時用の検出レベル)>(調光時用の検出レベル)>(全光点灯時用の検出レベル)なる関係に設定されることが好ましい。 その前提として、各検出レベルが競合しないように、これらの3つの検出レベルをインバータ制御回路に対して、
    例えば、高値優先のOR回路的に接続し、予熱時/調光時/全光点灯時の各々で必要のない検出レベルを短絡もしくは影響ないように切り換える構成を必要とする。 この際、予熱時用の検出レベルと調光時用の検出レベルとの差が少ないために、始動時にアーク転移しにくい、という問題がある場合には、調光時用の検出レベルの時定数を長く設定すれば、確実に始動させることができる。

    【0015】請求項8記載の発明は、請求項1記載の放電灯点灯装置において、インバータ回路は、熱陰極放電ランプに対する出力線として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線と、直流分がカットされない直流出力線とを有し;直流カット線に接続された第1の直流電圧検出部と、直流出力線に接続された第2の直流電圧検出部とを有し、これらの第1
    の直流電圧検出部と第2の直流電圧検出部との電圧差分に応じた検出量を出力する寿命末期検出回路を有し、寿命末期検出回路による停止信号出力に基づきインバータ回路の発振動作を停止させる発振停止回路と;を備えている。

    【0016】放電ランプは正常点灯時には、第1,2の直流電圧検出部には差を生じないが、放電ランプが寿命末期に至ると、一方のフィラメントが電子の出にくい状態となり、放電状態としては半波放電状態となる。 これにより、直流カット線側から検出される直流分と直流出力線側から検出される直流分とには差が生ずる。 この差が寿命末期検出回路により検出され、発振停止回路に出力されることによりインバータ回路の発振動作が停止し、放電ランプが消灯する。

    【0017】請求項9記載の発明は、請求項1記載の放電灯点灯装置において、低周波の交流電源電圧を全波整流する整流回路を有する電源入力回路を備え;インバータ回路は、低周波電圧に対して平滑作用を示さない容量の第1のコンデンサとこの第1のコンデンサよりも電源入力回路側に接続されて第1のコンデンサより容量の大きな第2のコンデンサとこれらの第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間に接続されてインバータ回路が入力側に回生する無効電力に基づく高周波電流により第1
    のコンデンサ側のカソードがスイッチング動作する整流ダイオードと第1のコンデンサに並列に接続された平滑コンデンサおよびチョーク素子の直列回路とを含む低歪回路を前段に有して、ランプ電力の異なる放電ランプ毎に個別に設けられて電源入力回路を共用し;各インバータ回路における点灯周波数が全て同一に設定されている。

    【0018】低歪回路を前段に有する複合型のインバータ回路の場合には、概略的には、インバータ回路中のスイッチング素子のオフ時に入力側に回生する無効電力に基づく高周波電流により、全波整流回路の直流出力端子間に接続されているコンデンサに高周波リップル電圧を重畳させ、直流出力線上に介在させた整流ダイオードを入力電流の全区間に渡って高速でスイッチングさせることで力率改善を図る。 即ち、整流ダイオードもインバータ回路の点灯周波数と同じ周波数でスイッチング動作する。 このような条件下に、複数の複合型のインバータ回路を電源入力回路中の整流回路を共用するように並列接続して使用する場合を考えると、各インバータ回路の点灯周波数の周波数差が、各々の整流ダイオードのスイッチング周波数の違いとなって現われ、或るランプに対する回路では入力電流を大きく引くが別の或るランプに対する回路では入力電流をあまり引かないような状態が生じてしまう。 この周波数差の影響が整流回路を介してその入力段のフィルタ回路中の巻線部分等に伝わり、振動を起こし、外部に対しては唸り音を発してしまう。 このような唸り音は使用者に不快感を与えるので好ましくない。 この点、本発明においては、各々のインバータ回路の点灯周波数間の周波数差がなくなるように回路定数が設定されているので、唸り音を生ずることがなく、使用者に不快感を与えない。

    【0019】本発明において、各インバータ回路における点灯周波数が全て同一となるように設定する方式としては、各々のインバータ回路の回路定数を適宜設定する方式でよいが、主スイッチング素子を制御するインバータ制御回路の発振周波数に同期させる制御方式によってもよい。

    【0020】請求項10記載の発明は、請求項1記載の放電灯点灯装置において、低周波の交流電源電圧を全波整流する整流回路を有する電源入力回路を備え;インバータ回路は、低周波電圧に対して平滑作用を示さない容量の第1のコンデンサとこの第1のコンデンサよりも電源入力回路側に接続されて第1のコンデンサより容量の大きな第2のコンデンサとこれらの第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間に接続されてインバータ回路が入力側に回生する無効電力に基づく高周波電流により第1のコンデンサ側のカソードがスイッチング動作する整流ダイオードと第1のコンデンサに並列に接続された平滑コンデンサおよびチョーク素子の直列回路とを含む低歪回路を前段に有して、ランプ電力の異なる放電ランプ毎に個別に設けられて電源入力回路を共用し;各々のインバータ回路が各々のインバータ回路毎にブロック分けされて実装された回路基板を備え;ブロック間を跨ぐ位置で各々のインバータ回路中の主スイッチング素子とともに回路基板上に実装された放熱板を備えている。

    【0021】複数の放電ランプを個別のインバータ回路で独立して点灯制御するため、インバータ回路間で干渉を起こしやすいが、各インバータ回路毎にブロック分けされて回路基板上に実装されているため、インバータ回路同士の干渉防止を図れる。 また、各インバータ回路は主トランジスタのような発熱する素子を含むため、これらの主トランジスタの熱を放熱させるための放熱板を必要とする。 ここに、放熱板がブロック間を跨ぐように回路基板上に実装されて主スイッチング素子等が取り付けられるため、主スイッチング素子間の干渉を減らせる上に、各ブロック内での配線の引き回しも容易となる。 本発明においては、放熱板は例えばアルミニウム板等が用いられるが、特に制約されるものではなく、形状的にも器具本体等に応じて任意形状とすればよい。

    【0022】請求項11記載の発明の照明装置は、請求項1ないし10のいずれか一記載の放電灯点灯装置と;
    放電灯点灯装置の各インバータ回路により付勢される管径21mm以下で外径の異なる複数の環形蛍光ランプと;
    複数の環形蛍光ランプを同心円状に保持する円盤状の器具本体と;を備えている。

    【0023】従って、フィラメント周りにリングを有しない細管タイプの環形蛍光ランプを用いる場合であっても、請求項1ないし7記載の放電灯点灯装置を用いてアーク放電に先立ちグロー放電を伴う予熱を行うことにより、フィラメントの赤みが目立たず、使用者に不安感を与えることのない照明装置となる。 また、請求項8記載の発明の放電灯点灯装置を用いることで、環形蛍光ランプが寿命末期に至った場合には確実に検出されて、環形蛍光ランプを消灯させる照明装置となる。 また、電源入力回路を共用し、各環形蛍光ランプ毎に個別のインバータ回路で点灯させる構成であっても、請求項9記載の発明の放電灯点灯装置を用いることで、点灯周波数の周波数差に起因する唸り音の発生が回避され、使用者に不快感を与えない照明装置となる。 さらに、請求項10記載の放電灯点灯装置を用いることにより、各インバータ回路間の干渉が少なくて各々の主スイッチング素子の放熱効率のよい照明装置となる。

    【0024】本発明においては、環形蛍光ランプが細管であり、従来の太管の環形蛍光ランプ等に比して割れやすい等の事情があり、その取扱性を向上させるため、着脱操作時に直接ランプに手が触れないように複数の環形蛍光ランプを同心円状に保持するためのホルダ体等が器具本体と組み合わされて適宜使用されることを許容する。 また、外観性等を考慮して器具本体にセードが適宜取り付けられことも許容する。 さらに、天井直付型、シーリングライト、ペンダント、その他、任意の形式に適用し得る。

    【0025】

    【発明の実施の形態】本発明の放電灯点灯装置および照明装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。

    【0026】<概略構成>図1は放電灯点灯装置を示す概略回路図である。 本実施の形態は、ワット数の異なる3灯の放電ランプ101,201,301を個別のインバータ装置102,202,302により高周波点灯させる放電灯点灯装置に適用されている。 放電ランプ10
    1は例えば20Wの環形蛍光ランプ、放電ランプ201
    は例えば27Wの環形蛍光ランプ、放電ランプ301は例えば34Wの環形蛍光ランプとされている。 これらの放電ランプ101,201,301は何れも管径21mm
    以下でフィラメント周りにリングを有しない所謂細管ランプであって、外径が各々異なるものとされている。

    【0027】各インバータ装置102,202,302
    は電源入力回路1を共用するように電源入力回路1に対して並列接続されている。 この電源入力回路1は50/
    60HzのAC100Vのような商用交流電源2に接続されて、その低周波の交流電源電圧を全波整流する整流回路3を主要な構成要素として構成されている。 この他、電源入力回路2はフィルタ回路4(図2参照)等を整流回路3よりも入力側に含んで構成されている。

    【0028】各インバータ装置102,202,302
    は、例えば、1石式で無効電力回生インバータとして構成されたインバータ回路103,203,303を主要な構成要素とし、各々のインバータ回路103,20
    3,303の入力側に高調波対策を講じた全平滑方式の低歪回路104,204,304を有する複合型として構成されている。

    【0029】例えば、低歪回路104を例に採れば、整流回路3の直流出力端子間にはチョークコイルL 101および整流ダイオードD 101を介して第1のコンデンサC
    101が接続されている。 また、この第1のコンデンサC
    101に対して整流ダイオードD 101よりも入力側には第2のコンデンサC 102が並列に接続されている。 第1のコンデンサC 101は商用交流電源2の周波数(低周波)
    の電圧に対しては実質的に作用しない(平滑作用を示さない)程度に小容量のものが用いられている。 第2のコンデンサC 102は力率改善用として機能するもので、第1のコンデンサC 101の容量と比較した場合、C 101
    102なる関係に設定されている。 即ち、容量の大小異なる2つの第1,2のコンデンサC 101 ,C 102は所謂コンデンサ汲上方式を構成するものとして用いられている。 また、第1のコンデンサC 101に並列にチョーク素子であるインダクタL 102と平滑コンデンサC 103との直列回路105が接続されている。 他の低歪回路20
    4,304についても同一構成であり、同一部分には各々200番台、300番台の同一符号を付して示す。

    【0030】<低歪回路の機能・動作について>低歪回路104,204,304は何れも同様に機能するので、ここでは、低歪回路104を例に採り、その機能・
    動作を説明する。 概略的には、インバータ回路103から発生する高周波電流により、整流直後の第1のコンデンサC 101にインダクタL 102との直列共振による高周波リップル電圧を発生させて整流ダイオードD 101を高周波でスイッチングさせることでコンデンサ汲上方式により力率改善を図り、平滑コンデンサC 103側では入力電流の全区間に渡って平滑するように動作する。 いま、
    第1のコンデンサC 101の両端電圧をV C101 、第2のコンデンサC 102の両端電圧をV C102とすると、整流ダイオードD 101は両端電圧V C101の高周波リップル電圧によりスイッチング動作を示す。 また、第2のコンデンサC 102の両端電圧V C102は容量関係がC 101 ≪C 102であるので、V C1 02 =電源電圧と考えても特に支障はない。

    【0031】このような条件下で、例えば、V C102 =V
    C101なる区間(即ち、整流ダイオードD 101がオンしている区間)では整流回路3側からインバータ回路103
    側に電流が流れるので、全波整流された波形中で入力電圧の低い区間(所謂、谷部)であっても整流ダイオードD 101をオンさせれば電流が流れることとなり、力率が改善されることがわかる。 一方、V C102 <V C101なる区間(即ち、整流ダイオードD 101がオフしている区間)
    では整流回路3側からインバータ回路103側に電流が流れないので、全波整流された波形中で入力電圧の高い区間(所謂、山部)で整流ダイオードD 101のオン時間が短くなれば平滑コンデンサC 103へのピーク電流を抑制し得ることがわかる。 つまり、V C102 <V C101なる区間を長くすれば、入力電流の歪を抑制し得ることになる。

    【0032】ここに、第1のコンデンサC 101の容量を小さくしてインダクタL 102と直列共振させて高周波リップルを起こさせ、V C101の値の昇圧と降圧とを繰り返させることによりV C102 <V C101なる区間とV C102 =V
    C101なる区間とが形成され、V C101はインバータ回路1
    03から無効電力が回生されることにより昇圧され、インバータ回路103に電力が戻ることにより降圧される。 即ち、高周波的に見た場合、インダクタL 102のインピーダンスは第1のコンデンサC 101に比べて十分に大きいので、インバータ回路103から無効電力は第1
    のコンデンサC 10 1に対して回生されるので、V C101の値は昇圧される。 同時に、平滑コンデンサC 103からインダクタL 102を介しての第1のコンデンサC 101の充電分もあり、V C101の値は昇圧されることになる。 一方、V C101の充電電荷に伴う電流が負荷方向(インバータ回路103側)に流れれば、V C101の値は降圧される。 降圧に伴い、V C101 =V C102となると、整流ダイオードD 101がオンして整流回路3側からインバータ回路103側に電流が流れる。

    【0033】このように入力電圧の波高値の高い個所でV C102 <V C101の区間が長い程(即ち、整流ダイオードD 101のオン比率が小さい程)、平滑コンデンサC 103
    に流れ込む充電電流を抑制し得るものであり、このための第1のコンデンサC 101の昇圧は直列回路105からこの第1のコンデンサC 101への充電とインバータ回路103から第1のコンデンサC 101への無効電力の回生とによるため、整流ダイオードD 101のオフ区間を如何にして長くするかが重要となる。

    【0034】<インバータ回路の構成・作用について>
    インバータ回路103,203,303は何れも同様に構成され、同様に機能するので、ここでは、インバータ回路103を例に採り説明する。 図2は、インバータ装置102を主体として電源入力回路1を含めて示す具体的な回路図である。 この内、インバータ回路103部分について説明する。 本実施の形態のインバータ回路10
    3はカレントトランス帰還による1石式のインバータ回路として構成されており、直列回路105の両端間にはインバータ回路103の点灯周波数を決定する主スイッチング素子であるトランジスタQ 1が共振チョークL 1
    とともに接続されている。 トランジスタQ 1のコレクタ・エミッタ間には逆流防止用のダイオードD 1が接続されている。 また、共振チョークL の両端間には放電ランプ101と予熱用コンデンサC とバラストチョークL 2と直流カットコンデンサC 2とカレントトランス106の入力巻線N 1との直列回路が閉ループを形成する形で接続されている。 一方、トランジスタQ 1のベース・エミッタ間にはダイオードD 2と抵抗R 1との直列回路、カレントトランス106の出力巻線N 2を介在させてコンデンサC 3と、コンデンサC 4とオン時間制御用トランジスタ(ここでは、FET使用)Q 2との直列回路が各々接続されている。 このオン時間制御用トランジスタQ 2のオン・オフは後述するインバータ制御回路の出力により制御されるが、このオン時間制御用トランジスタQ 2を可変抵抗として利用することで擬似的にコンデンサC 3 ,C 4の合成容量(インピーダンス)を可変させてカレントトランス106を介してトランジスタQ 1のオン・オフ動作の周波数を可変制御させる。 即ち、トランジスタQ 1のベースに接続されたカレントトランス106は飽和させて使用するものであるが、その飽和のタイミングを変えることによりトランジスタQ 1
    の点灯周波数が増減可変されるものであり、カレントトランス106の飽和時間が長ければ長い程トランジスタQ 1の点灯周波数は下がり、逆に、飽和時間が短ければ短い程トランジスタQ 1の点灯周波数は上がる。 ここに、カレントトランス106の飽和時間は巻線に印加される積分した電圧量で決まるが、この電圧量を変えるためにインピーダンス、即ち、コンデンサC 3 ,C 4の合成容量を変えるものであり、このためにオン時間制御用トランジスタQ 2の抵抗値を制御信号に応じて可変させる。 オン時間制御用トランジスタQ 2のゲート電圧が高くなるような制御電圧を与えれば合成インピーダンスが下がり、オン時間制御用トランジスタQ 2のゲート電圧が低くなるような制御電圧を与えれば合成インピーダンスが上がる。 よって、合成インピーダンスが上がるような制御電圧を与えた場合には。 カレントトランス106
    の出力巻線N 2の両端にかかる電圧が高くなりその飽和時間が早まり(印加電圧×飽和時間=一定なため)、トランジスタQ 1の点灯周波数が上がるように制御がかかる。

    【0035】<唸り音の抑制について>前述したように、本実施の形態では、電源入力回路1を共用して、各々低歪回路104,204,304をインバータ回路1
    03,203,303の前段に有する複合型のインバータ装置102,202,302を並列状態で使用して各々の放電ランプ101,201,301を点灯させるようにしており、各々のインバータ回路103,203,
    303の点灯周波数を各々f 1 ,f 2 ,f 3としたとき、一般には、f 1 ≠f 2 ≠f 3なる関係にある。 ここに、各々の周波数差をΔf 12 ,Δf 23 ,Δf 31としたとき、これらの周波数差が点灯周波数でスイッチング動作する各々の整流ダイオードD 101 ,D 201 ,D 301の周波数差となって現われる。 状態としては、例えば、或る整流ダイオードD 101では入力電流をインバータ回路1
    03側に大きく引くが、或る整流ダイオードD 201では入力電流をインバータ回路203側にあまり引かない、
    といった具合に差が生じてしまう。 このような状態差、
    つまり、周波数差の影響が全ての低歪回路104,20
    4,304に共通な整流回路3を介してフィルタ回路4
    中の巻線部分等に伝わり、振動を起こすため、外部に対して唸り音を発する。

    【0036】この点、本実施の形態では、各々の周波数差Δf 12 ,Δf 23 ,Δf 31が0、即ち、全ての点灯周波数f 1 ,f 2 ,f 3がf 1 =f 2 =f 3となるように、
    各々のインバータ回路103,203,303の回路定数が設定されている。 例えば、f 1 =f 2 =f 3 =45
    kHzの如く設定されている。 具体的には、インバータ回路103の基本的な点灯周波数f 1は、共振チョークL 1やバラストチョークL 2等の共振要素に基づき決まるので、各インバータ回路103,203,303中の対応する素子の定数等を適宜設定することにより、上記周波数関係を満たすように点灯周波数が決定される。

    【0037】このような構成によれば、各インバータ回路103,203,303の点灯周波数が全て同一であるので、周波数差に起因してフィルタ回路4部分で唸り音を発生することがなくなり、使用者に不快感を与えることはない。

    【0038】<放電ランプの始動点灯動作の概要>本実施の形態では、放電ランプ101,201,301としてフィラメント周りにリングを有しない細管タイプのものを対象としており、これらのフィラメントの予熱動作時にフィラメントが加熱されて発熱するとその赤みがランプ外部から見える状態となる。 このようなフィラメント赤みを目立たなくするため、本実施の形態の放電灯点灯装置では、放電ランプ101,201,301の本来のアーク放電による点灯状態に移行する前の予熱段階では、フィラメントにダメージを与えない程度の放電破壊電圧を継続して印加することによりグロー放電なる微放電状態を作り出すことにより、予熱用コンデンサC 1を介してフィラメントにグロー電流による予熱電流を流しながらフィラメント部分でグロー発光させるようにしている。 この発光によりフィラメントの赤みが目立たなくなり、使用者に不安感を与えることはない。

    【0039】ここに、放電ランプ101,201,30
    1はそのフィラメント間に印加される電圧がある程度高いとグロー放電状態を維持し得るが、あまり高すぎるとアーク放電に転移し本来の点灯状態に移行してしまう。
    特に、フィラメントが十分に温まらないうちにアーク放電に移行するとフィラメントにダメージを与える一方、
    グロー放電を通じてフィラメントに流すグロー電流が少なすぎると蛍光体からの発光量が少なすぎてフィラメントの赤みを打ち消す効果が得られない。 そこで、アーク放電に移行する前にグロー放電の電流レベルで微放電を適正に維持させることが重要であり、本実施の形態では、予熱始動時のグロー放電を維持させる印加電圧値(放電破壊電圧値)やその時間(予熱時間)がシーケンス的に予め設定されている。

    【0040】インバータ回路103,203,303を通じてこのような予熱点灯動作を行わせるため、本実施の形態では、インバータ回路103,203,303の高周波出力を増減制御するためのインバータ制御回路、
    ランプ放電状態を検出するための検出回路を有する始動制御回路が付加されている。

    【0041】<インバータ制御回路等の具体的構成例・
    動作について>インバータ装置102,202,302
    の何れにおいても、同様であるので、ここでは、インバータ装置102を例に採り、説明する。 まず、インバータ制御回路107は、ツェナダイオードZD 1 ,ZD 2
    で決まる基準電圧V refとベース電位との差でコレクタ電位が決まる出力制御トランジスタQ 3を主要な要素として構成されている。 各種の検出電圧がベース電位として出力制御トランジスタQ 3のベースに与えられ、出力制御トランジスタQ 3のコレクタ電位がインバータ回路103中のオン時間制御用トランジスタQ 2のゲートに与えられている。 ここに、検出電圧に基づき出力制御トランジスタQ 3のベース電位が上昇した場合には、出力制御トランジスタQ 3のコレクタ電位は下がるので、オン時間制御用トランジスタQ 2を通じてインバータ回路103の出力を絞る方向に制御がかけられる。 即ち、オン時間制御用トランジスタQ 2のゲート電圧が下がり、
    コンデンサC 3 ,C 4部分の合成インピーダンスが上がるため、カレントトランス106の飽和時間が早められ、トランジスタQ 1の点灯周波数が上げられてインバータ回路103の高周波出力が絞られる。 逆に、検出電圧に基づき出力制御トランジスタQ 3のベース電位が減少した場合には、出力制御トランジスタQ 3のコレクタ電位は上がるので、オン時間制御用トランジスタQ 2を通じてインバータ回路103の出力を増加させる方向に制御がかけられる。 即ち、オン時間制御用トランジスタQ 2のゲート電圧が上がり、コンデンサC 3 ,C 4部分の合成インピーダンスが下がるため、カレントトランス106の飽和時間が遅くされ、トランジスタQ 1の点灯周波数が下げられてインバータ回路103の高周波出力が増す。 このようにして、出力制御トランジスタQ 3のベース電位の状態に応じてインバータ回路103の高周波出力が可変される。

    【0042】出力制御トランジスタQ 3のベースに対しては始動制御回路108が接続されている。 この始動制御回路108は3つの検出回路109,110,111
    を中心に構成されている。

    【0043】まず、検出回路109は抵抗R 5 ,R 6
    コンデンサC 5 、ダイオードD 6およびコンデンサC 8
    の直列回路からなり、インバータ回路103の直流カットコンデンサC 2が接続された直流カット線L aに対して接続されてランプ2次電圧制御用の交流電圧検出部を構成している。 ここに、ダイオードD 8・コンデンサC
    6間の接続点がツェナダイオードZD 5およびダイオードD 3を介して出力制御トランジスタQ 3のベースに接続されている。

    【0044】検出回路110は抵抗R 5 ,R 6 ,R 17
    18 ,R 19および可変抵抗VR 2の直列回路からなり、
    直流カット線L aに対して接続されて調光時用の直流電圧検出部を構成している。 ここに、可変抵抗VR 2に生ずる検出電圧部分がダイオードD 4を介して出力制御トランジスタQ 3のベースに接続されている。 また、抵抗R 18 ,R 19および可変抵抗VR 2に対してはコンデンサC 9が並列に接続されている。

    【0045】検出回路111は抵抗R 5 ,R 6 ,R 7
    可変抵抗VR 1 、抵抗R 3 ,R 4 、およびツェナダイオードZD 6の直列回路からなり、直流カット線L aに対して接続されて全光時用の直流電圧検出部を構成している。 ここに、可変抵抗VR 1に生ずる検出電圧部分がダイオードD 3を介して出力制御トランジスタQ 3のベースに接続されている。 ここに、可変抵抗VR 2に生ずる検出電圧のレベルを全光時と始動時とで切り換える検出レベル切換手段としてツェナダイオードZD 6に並列にトランジスタQ 8が設けられている。 このトランジスタQ 8は電源投入後、予熱時間に相当する一定時間が経過することでコンデンサC 10の電位が所定値に達した時点でオンしてツェナダイオードZD 6を短絡させるもので、予熱時にはツェナダイオードZD 6を検出回路11
    1中に含む高めの検出レベルとし、全光点灯時にはツェナダイオードZD 6を検出回路111中に含まない低めの検出レベルとさせる。

    【0046】従って、出力制御トランジスタQ 3のベース側からみれば、3種類の検出レベルが高値優先の3つのダイオードD 3 ,D 4 ,D 5によってOR接続されていることになる。 ここに、検出回路110における調光時用の検出レベルをV DIM 、検出回路111における全光点灯時用の検出レベル、予熱時用の検出レベルを各々V FULL ,V PHとしたとき、 V PH >V DIM >V FULLなる関係に設定されている。 ここに、検出レベルV PHおよびV DIMは放電ランプ103をグロー放電させるに必要な放電破壊電圧に相当する高周波出力となる制御がかかる値に設定され、検出レベルV FULLは放電ランプ10
    3の点灯後のランプ電圧を規制する制御がかかる値に設定されている。 このような大小関係の下、全光点灯時に高値のV DIMが影響しないように、全光時にオンするトランジスタQ 9がダイオードD 4に対して接続されている。 即ち、全光時にはV DIMが無効とされる。 モード切換回路5(全てのインバータ装置102,202,20
    3に共通とれている)のDIM端子から段調光モード信号が与えられた場合にトランジスタQ 10がオンすることにより、このトランジスタQ 9はオフしてV DIMを有効とする。

    【0047】このような構成において、全光モードでの点灯動作を説明する。 全光モード時にはモード切換回路5においてDIM端子がGNDに接続されるように切り換えられる。 これにより、トランジスタQ 10はオンせずトランジスタQ 9がオン状態にあり、ダイオードD 4に対する検出レベルV DIMは無効な状態にある。 また、電源投入後、コンデンサC 10の電位が所定レベルに上昇するまでの予熱時間の間はトランジスタQ 8がオフ状態にあり、検出回路111においてはツェナダイオードZD
    6が有効で可変抵抗VR 1における検出レベルはその値の高い予熱時用の検出レベルV PHとなる。 このような回路状態で、インバータ回路103が所定の発振動作を行い放電ランプ101に対して高周波電圧を出力する。 この時のインバータ回路103の出力はインバータ制御回路107によって検出レベルV PH相当の出力となるように制御されるが、検出レベルV PHが放電ランプ101がグロー放電し得る放電破壊電圧を想定して設定されているので、放電ランプ101のフィラメント間にはこの放電破壊電圧が印加される。 これにより、放電ランプ10
    1にあってはグロー放電を生ずるとともに予熱用コンデンサC 1を通じてフィラメント間にグロー電流による予熱電流か流れる。 これにより、放電ランプ101のフィラメントは予熱されて赤みを帯びるが、同時に、グロー放電による蛍光体の発光も生ずるため、赤みは相対的に打ち消され、外部からあまり目立たなくなる。 よって、
    フィラメント赤みが目立つことにより使用者に不安感を与えることはない。

    【0048】その後、コンデンサC 8の電位が所定電位に達する予熱時間終了時に至ると、トランジスタQ 10がオンしてツェナダイオードZD 6がショートされることにより、検出回路111の検出レベルは低めの全光時用の検出レベルV FULLに切り換えられる。 もっとも、放電ランプ101がアーク放電を開始する前は直流カット線L a上に直流分が流れず検出レベルV FULLが上昇しないので(もちろん、検出レベルV DIMも上昇しない)、出力制御トランジスタQ 3のベース電位は検出回路109
    の検出レベルV V20に基づき制御される。 これにより、
    検出レベルV V2 0に基づき規制されるランプ2次電圧が放電ランプ101のフィラメント間に印加されるようにインバータ回路103の出力が制御される。 このような電圧の印加を受けて放電ランプ101がアーク放電に転移し点灯状態となると、放電ランプ101が抵抗と等価的となり交流成分がなくなるので、点灯状態になったことが検出回路109を通じて検出される。 即ち、この時点で検出レベルV V20に基づく制御が解除されて、全光点灯時用の検出レベルV FULLによるランプ電圧制御に切り換えられる。 即ち、出力制御トランジスタQ 3ではそのベースが検出レベルV FULLに基づき制御される状態となり、オン時間制御用トランジスタQ 2を通じてインバータ回路103の出力を絞る方向に制御がかけられる。

    【0049】一方、段調光モード時には、トランジスタQ 9がオフ状態で調光時用の検出レベルV DIMが有効となり、かつ、この検出レベルV DIMのほうが全光点灯時用の検出レベルV FULLよりも高いので、出力制御トランジスタQ 3のベースに対して優先的となる。 従って、検出レベルV DIMに基づき出力制御トランジスタQ 3 、オン時間制御用トランジスタQ 2を通じてインバータ回路103に制御がかけられる。 ここに、調光モードでの始動時にはコンデンサC 7の充電により検出レベルV DIM
    の上昇が時間的に遅れるため、調光モードであっても、
    グロー放電を経て出力の高い状態で始動させることができる。

    【0050】<放電ランプの寿命末期検出について>本実施の形態の放電灯点灯装置では、通常の放電灯点灯装置等と同様に、インバータ回路103の出力側に放電ランプ101が寿命末期に達したことを検出する寿命末期検出回路112を備え、かつ、この寿命末期検出回路1
    12からの停止信号出力に伴いインバータ回路103中のトランジスタQ 1の発振動作を停止させる発振停止回路113が付加されている。

    【0051】ここに、発振停止回路113の構成例を図2の回路図を参照して説明する。 この発振停止回路11
    3はインバータ制御回路107に対しても与えられる基準電圧V refが所定レベル以下に低下した場合に機能するもので、トランジスタQ 1のベース・エミッタ間に接続されたトランジスタQ 4と、このトランジスタQ 4のコレクタ・エミッタ間に接続されてそのオン・オフを制御するトランジスタ(ここでは、FETを使用)Q 5
    と、このトランジスタQ 5のゲート側に接続されたツェナダイオードZD 3およびトランジスタQ 6の並列回路と、基準電圧V refのラインに接続されてトランジスタQ 6のベースに分圧電圧を与える分圧抵抗R 8 ,R 9等により構成されている。 これにより、通常は基準電圧V
    refに基づく分圧電圧がトランジスタQ 6のベースに与えられてこのトランジスタQ 6がオフしており、トランジスタQ 5はツェナダイオードZD 3のツェナ電圧をゲートに受けてオンしており、トランジスタQ 4をオフ状態に維持する。 一方、後述するように停止信号出力が出て基準電圧V refのレベルが0レベルに低下すると、トランジスタQ 6 ,Q 5の状態が変化するので、トランジスタQ 4がオンする状態に移行してトランジスタQ 1のベース・エミッタ間を短絡することで、トランジスタQ
    1の発振動作を停止させる。 これにより、インバータ回路103の発振動作が瞬時に停止する。

    【0052】次に、寿命末期検出回路112の構成例を図2の回路図を参照して説明する。 この寿命末期検出回路112は、放電ランプ101の寿命末期時には半波整流状態でランプ電流が流れるように片寄りを持つ(正常点灯時には、均等である)点に着目して構成されている。 即ち、抵抗R 5 ,R 6 ,R 10 ,R 11およびコンデンサC 6からなり、直流カット線L aに接続された第1の直流電圧検出回路114と、抵抗R 12 〜R 16およびコンデンサC 7からなり、直流カットコンデンサC 2を有しない側の直流出力線L b側に接続された第2の直流電圧検出回路115とを備え、両検出回路114,115間の検出電圧の差分をトランジスタQ 8およびダイオードD 7を介して検出する構成とされている。 ここに、トランジスタQ 8はそのベース・エミッタ間の電位差に応じて検出動作し、差があった場合にはこのトランジスタQ
    8をオンさせ、ツェナダイオードZD 4を導通させてトランジスタQ 7をオンさせてPUT116をオン状態に維持させることで、基準電圧V refを0Vレベルに引張り、トランジスタQ 6側に停止信号を出力するように構成されている。

    【0053】即ち、本実施の形態における寿命末期検出回路112は、結果として放電ランプ101の両端電圧の直流分をトランジスタQ 8により検出しており、寿命末期に至らず正常に点灯している状態では、均等であり、第1,2の直流電圧検出回路114,115の検出電圧間には差が生じない。 ところが、放電ランプ101
    が寿命末期に至ると、片側のフィラメントのみが電子の出にくくなるので、放電状態としては半波放電状態となる。 よって、直流カット線L a側で検出される直流分と直流出力線L b側で検出される直流分とは均等でなくなり、差が生ずる。 特に、放電ランプ101のランプ抵抗はこれらの検出抵抗に比してその抵抗値が極めて低いため、検出回路114,115間の差は明確である。 この差がトランジスタQ 8のベース・エミッタ電位以上であると寿命末期であるとされ、上記のように発振停止回路113によりインバータ回路103の発振動作が停止される。 従って、このようなトランジスタQ 8による検出レベルは放電ランプ101の放電状態によって変わるレベルではなく、正常時と寿命末期とで明確に異なるレベルであるので、寿命末期を検出しやい。

    【0054】<照明装置について>図3は照明装置の概略構成を示す分解斜視図である。 本実施の形態の細管タイプで外径の異なる3本の放電ランプ(環形蛍光ランプ)101,201,301は、天井面などに取付保持される器具本体6の下面に同心円状に保持される。 ここに、器具本体6はランプ形状に合わせて円盤状に形成されている。 なお、器具本体6の中央部には円形の開口7
    が形成され、対応する位置に反射カバー8が装着されるように構成されている。 また、器具本体6に保持された放電ランプ101,201,301等を全面的に覆う円形状のセード9が器具本体6に対してワンタッチで着脱自在に設けられている。 10は天井面埋込型の引掛けシーリング(図示せず)に電気的かつ機械的に取付け保持されるアダプタである。 器具本体6の開口7部分はこのアダプタ10に対して挿通されて器具本体6が一対の係止爪11部分に係止される。 器具本体6の中央下面には反射体12が取り付けられている。

    【0055】なお、図3では簡略化して示すため、図示が省略されているが、現実には細管タイプで取扱いに注意を要する放電ランプ101,201,301を同心円状状態で保持してワンタッチ操作で器具本体6の所定位置に保持させるためのホルダ体等を有する。

    【0056】<インバータ装置等の実装について>図4
    は、器具本体6に取付けられた回路基板13上の実装例を概略的に示す平面図である。 この回路基板13は反射体12に対応する部分の器具本体6の上面側に取り付けられるもので、器具本体6や開口7の形状に合わせて略U字形状に形成されている。 このような回路基板13上に、電源入力回路1、インバータ装置102,202,
    302を各々構成する回路部品が電源入力回路1、インバータ装置102,202,302毎にブロックB1,
    B2,B3,B4として順にブロック分けされて実装されている。 ここに、電源入力回路1やインバータ装置1
    02,202,302はインバータ回路103,20
    3,303中に発熱を伴い放熱を必要とする発熱素子1
    4や、主スイッチング素子117(Q 1が相当する)、
    217,317を有するが、発熱素子14、主スイッチング素子117は隣接するブロックB1,B2の境界部分であって開口7側の位置に寄せて実装され、主スイッチング素子217,317は隣接するブロックB3,B
    4の境界部分であって開口7側の位置に寄せて実装されている。 さらに、これらの発熱素子14、主スイッチング素子117,217,317の実装位置には放熱板となるアルミニウム製のヒートシンク15,16が回路基板13に取り付けられている。 即ち、ヒートシンク15
    は発熱素子14、主スイッチング素子117用であって、ブロックB1,B2に跨る位置で開口7側に突出する状態で器具本体6に接触させて取り付けられ、ヒートシンク16は主スイッチング素子217,317用であって、ブロックB3,B4に跨る位置で開口7側に突出する状態で器具本体6に接触させて取り付けられている。

    【0057】このような実装構造によれば、各インバータ装置102,202,302が独立して動作することにより相互干渉しやすい状況にあっても、回路基板13
    上ではブロックB1,B2,B3,B4により各々ブロック分けされて実装されているので、干渉の影響を最小限に抑えることができる。 また、発熱素子14や主スイッチング素子117,217,317の発熱はヒートシンク15,16を通じて器具本体6側に確実に放熱されるので、発熱に伴う主スイッチング素子117,21
    7,317間の干渉も抑制される。 特に、本実施の形態では、環形蛍光ランプが使用される照明装置であって照明装置内で最も温度の低いと考えられる器具本体6の中央部付近にヒートシンク15,16を接触させ、この器具本体6を通じて放熱させているので、放熱効率のよいものとなる。 また、発熱素子14、主スイッチング素子117,217,317の実装位置は各ブロックB1,
    B2,B3,B4内で片寄った位置とされているが自己の回路用のブロックB1,B2,B3,B4内ではあるので、配線の引き回しは容易である。

    【0058】

    【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、入力される直流電圧を高周波でスイッチングする少なくとも1つの主スイッチング素子を有して、管径21mm以下の放電ランプのフィラメントに高周波電圧を供給する出力可変のインバータ回路と;インバータ回路の発振動作を制御してインバータ回路の高周波出力を可変させるインバータ制御回路と;放電ランプの放電を検出する検出回路を有し、予熱動作時に放電ランプのフィラメント間に放電破壊電圧を設定された予熱時間分印加してグロー放電させるとともに、予熱時間経過後に放電ランプのフィラメント間にアーク放電に転移させるランプ2次電圧を印加し検出回路により放電が検出された時点で放電ランプのランプ電圧を低下させるようにインバータ制御回路を動作させる始動制御回路と;を備えて、本来のアーク放電に先立ち、フィラメントにダメージを与えない程度のグロー放電なる微放電により若干可視光を出しながらフィラメントを予熱するようにしたので、フィラメント周りに黒化防止のリングを持てない細管タイプの放電ランプの予熱時にフィラメントの赤みを目立たなくすることができ、よって、始動点灯時に使用者に不安感を与えなくすることができる。

    【0059】請求項2記載の発明によれば、このようなランプ放電状態を検出するための検出回路として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線に接続された直流電圧検出部を有し、直流カット線上の電圧量に応じた直流電圧検出部の検出量を出力する検出回路を用いており、始動時に放電が開始されることにより始めて発生する直流電圧の検出に基づくため、何も他の部品を介さずに直接的に検出でき、放電の検出が容易であって、アーク放電が生じたらすぐに始動制御回路およびインバータ制御回路を介してインバータ回路の高周波出力を絞るように制御をかけることができる。

    【0060】また、請求項3記載の発明によれば、ランプ放電状態を検出するための検出回路として、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線に接続された第1の直流電圧検出部と、直流分がカットされない直流出力線に接続された第2の直流電圧検出部とを有し、これらの第1,2の直流電圧検出部の電圧差分に応じた検出量を出力する検出回路を用いており、放電ランプのフィラメント間の両端電圧の直流分を検出するため、アーク放電前は直流出力線上の直流電圧は発生せず、第1,2の直流電圧検出部間の電圧差分は減少することから、この差により確実に放電状態を検出することができる。

    【0061】さらに、請求項7記載の発明によれば、ランプ放電状態を検出するための検出回路として、ランプ電流を検出する電流検出部を有し、ランプ電流が検出された時点で電流検出部から始動制御回路に信号を出力する検出回路を用いており、予熱始動時に少量でもランプ電流が検出されたら始動制御回路およびインバータ制御回路を介してインバータ回路の高周波出力を絞るように制御をかけることで、グロー放電状態を維持しながら最大限までフィラメントを予熱させることができる。

    【0062】請求項4記載の発明によれば、放電ランプが点灯しているときと点灯しないときとの交流分の有無が歴然としている点に着目し、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線に接続された交流電圧検出部を有し、直流カット線上の電圧量に応じた交流電圧検出部の検出量をランプ2次電圧制御用に出力するようにしたので、交流分の検出だけで放電ランプがアーク転移を起こす始動点灯用の2次電圧制御を簡単かつ適正に行うことができる。

    【0063】請求項5記載の発明によれば、検出回路の直流電圧検出部が、検出レベルが異ならせて設定された全光時用の直流電圧検出部と調光時用の直流電圧検出部とを備えているので、検出レベルを異ならせるだけで簡単に全光時と調光時とに対処することができる。 特に、
    これらの検出レベルの大小関係を、請求項6記載の発明のように、(予熱時用の検出レベル)>(調光時用の検出レベル)>(全光点灯時用の検出レベル)なる関係に設定することにより、全光時と調光時との始動点灯制御を適正に行わせることができる。

    【0064】請求項8記載の発明によれば、直流カットコンデンサが介在されて直流分がカットされる直流カット線に接続された第1の直流電圧検出部と、直流分がカットされない直流出力線に接続された第2の直流電圧検出部とを有し、これらの第1,2の直流電圧検出部の電圧差分に応じた検出量を出力する寿命末期検出回路と、
    寿命末期検出回路による停止信号出力に基づきインバータ回路の発振動作を停止させる発振停止回路とを備えているので、放電ランプが寿命末期に至ると、一方のフィラメントが電子の出にくい状態となり、放電状態としては半波放電状態となり、直流カット線側から検出される直流分と直流出力線側から検出される直流分とには明確な差が生ずる点を利用することで、確実に放電ランプの寿命末期状態を検出して消灯させることができる。

    【0065】請求項9記載の発明によれば、低歪回路を入力側に有するインバータ回路をランプ電力の異なる放電ランプ毎に個別に備え、これらのインバータ回路が電源入力回路を共用する形で用いることにより、各インバータ回路の点灯周波数の周波数差に起因して唸り音が生じてしまうような構成下においても、各インバータ回路における点灯周波数が全て同一となるように回路定数が設定され、周波数差を生じないので、唸り音の発生を防止することができる。

    【0066】請求項10記載の発明によれば、低歪回路を入力側に有するインバータ回路をランプ電力の異なる放電ランプ毎に個別に備え、これらのインバータ回路が電源入力回路を共用する形で用いる場合に、複数の放電ランプを個別のインバータ回路で独立して点灯制御することから、インバータ回路間で干渉を起こしやすいが、
    各インバータ回路毎にブロック分けして回路基板上に実装しているので、インバータ回路同士の干渉を防止することができ、また、各インバータ回路は主トランジスタのような発熱する素子を含むため、これらの主トランジスタの熱を放熱させるための放熱板を必要とするが、放熱板がブロック間を跨ぐように回路基板上に実装されて主スイッチング素子等が取り付けられるため、主スイッチング素子間の干渉を減らせる上に、各ブロック内での配線の引き回しも容易として必要な放熱効果を得ることができる。

    【0067】請求項11記載の発明によれば、フィラメント周りにリングを有しない細管タイプの環形蛍光ランプを用いる場合であっても、請求項1ないし7記載の放電灯点灯装置を用いてアーク放電に先立ちグロー放電を伴う予熱を行うことにより、フィラメントの赤みが目立たず、使用者に不安感を与えることのない照明装置を提供できる。 また、請求項8記載の発明の放電灯点灯装置を用いることで、環形蛍光ランプが寿命末期に至った場合には確実に検出して、環形蛍光ランプを消灯させる照明装置を提供できる。 また、電源入力回路を共用し、各環形蛍光ランプ毎に個別のインバータ回路で点灯させる構成であっても、請求項9記載の発明の放電灯点灯装置を用いることで、点灯周波数の周波数差に起因する唸り音の発生を回避し、使用者に不快感を与えない照明装置を提供できる。 さらに、請求項10記載の放電灯点灯装置を用いることにより、各インバータ回路間の干渉が少なくて各々の主スイッチング素子の放熱効率のよい照明装置を提供できる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施の形態の放電灯点灯装置を示す概略回路図

    【図2】1つのインバータ装置を主体として示す具体的な回路図

    【図3】照明装置の概略構成を示す分解斜視図

    【図4】器具本体に取付けられた回路基板上の実装例を概略的に示す平面図

    【符号の説明】

    1:電源入力回路 3:整流回路 6:器具本体 13:回路基板 15,16:放熱板 101,201,301:放電ランプ 103,203,303:インバータ回路 104,204,304:低歪回路 105,205,305:直列回路 107:インバータ制御回路 108:始動制御回路 109:交流電圧検出部 110:調光時用の直流電圧検出部 111:全光時用の直流電圧検出部 112:寿命末期検出回路 113:発振停止回路 114:第1の直流電圧検出部 115:第2の直流電圧検出部 117,217,317:主スイッチング素子 C 1 :予熱用コンデンサ C 101 ,C 201 ,C 301 :第1のコンデンサ C 102 ,C 202 ,C 302 :第2のコンデンサ C 103 ,C 203 ,C 303 :平滑コンデンサ D 101 ,D 201 ,D 301 :整流ダイオード D 102 ,D 202 ,D 302 :整流素子 L 102 ,L 202 ,L 302 :チョーク素子 B1,B2,B3,B4:ブロック L a :直流カット線 L b :直流出力線

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 浩司 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内

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