专利汇可以提供Storage and regeneration of shoot apex or the like of japanese horseradish and liliummakinoi koidz专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To stably perform the long period storage and regeneration of Japanese horseradish and Liliummakinoi koidz, while saving labor.
CONSTITUTION: The shoot apex, etc., of a Japanese horseradish or Liliummakinoi koidz is preliminarily cultured and treated for removing water therefrom and imparting water resistance thereto, further immersed in a glass- forming liquid or slowly and preliminarily frozen to dehydrate, and subsequently rapidly cooled in liquid nitrogen into a glass state. When regenerated, the shoot apex is rapidly warmed in 40°C warm water, hydrated and washed in a 1.2M sucrose solution, and subsequently embedded in a culture medium.
COPYRIGHT: (C)1995,JPO,下面是Storage and regeneration of shoot apex or the like of japanese horseradish and liliummakinoi koidz专利的具体信息内容。
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はワサビ(アブラナ科ワサビア属)及びササユリ(ユリ科ユリ属)茎頂等の保存再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワサビは一般に自家不和合性であるため、種子では純粋な固定種を維持することは困難である。 従って、遺伝的に固定していないため、種の維持、
増殖には株分けに依存する必要がある。 現在では培養により継代保存も可能となっているが、大部分は圃場での栽培により保存されている。 しかし、病虫害の発生、災害等による消失の危険も大きく且つその維持に多大な労力と経費を必要とする。
【0003】一方、試験管内で栄養体として維持保存する方法は、農業及び園芸 第61巻、第8号、995〜
996頁(1986年)、近畿中国農業研究 第73
号、22〜27頁(1987年)、島根県農業試験場研究報告 第26号、85〜95頁(1992年)に記載されているように、ワサビの茎頂、腋芽を培養し、再生した植物体を適時分割して増殖する方法である。 これによりワサビは圃場と比べ安定的に維持可能であるが、定期的に植え替えをする必要がある。
【0004】また、特開昭53−86333号に記載されているように、ワサビの組織からカルスを誘導、増殖し、カルスから直接植物体を分化、増殖する方法、あるいは特開昭61−115417号、63−141519
号に記載されているように茎頂から苗条原基を誘導し、
増殖する方法が報告されている。 これらの方法も長期保存に応用でき、カルスあるいは苗条原基の植え替えが容易であるため分割法に比べれば労力削減になる。
【0005】しかし、品種間差異があるためカルスから再分化しないもの、苗条原基が誘導できないものがあるため応用範囲が狭い。 しかも、これらの培養による方法は、長期間にわたって継代培養を続けていると変異が起こる危険性も指摘されている。
【0006】一方、ササユリについては、森林開発、乱獲によって、近年、その生存数の減少が著しく、絶滅の危険さえある。 また、いまのところササユリの栽培法が確立されていないため、安定的な維持は培養による方法に限られている。 培養法は、園芸学会中四国支部要旨5
9,60頁(1993年)に記載されているように、りん片培養または茎頂培養等により増殖、維持する方法が一般的である。 しかし、この方法は前述のワサビの場合と同じく、多くの問題を持っている。
【0007】したがって、ワサビ、ササユリともに、より省力的、効率的で遺伝的に安定した長期保存法の開発が要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ワサビの長期的な保存は、現時点では圃場で栽培する方法と、茎頂培養により試験管内で維持する方法が採られている。 前者は、品種、系統等を圃場で栽培しながら株分けにより維持保存していく方法であるが、ウイルスあるいは墨入病等が感染しやすい欠点を持っている。 また、天災により圃場が壊滅する危険性を常に持っている。
【0009】一方後者は、天候に左右されず、病虫害の問題もなく遺伝的に同じ形質のクローンを維持できるため、有効な方法といえる。 しかし、定期的な分割、培地更新が不可欠であり、これに要する労力、経費も長期間になるほど膨大なものとなる。 また、植物体として維持保存するため、それらを入れた培養容器の占有面積は決して小さいものでなく、それだけ電気代等のコストが高くなる結果となる。 さらに、保存中の変異も無視できない。
【0010】また、ササユリの長期的な保存は、茎頂培養、りん片培養等により試験管内で維持する方法が採られているが、前述のワサビの場合と同様の問題を持っている。
【0011】本発明は、以上のような諸欠点を改善し、
長期保存をより省力的、効率的で遺伝的に安定させようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解決するための本発明の特徴は、第1にワサビ及びササユリ(ユリ科ユリ属)の茎頂又は腋芽を、液体窒素中で急速冷却して超低温で保存し、植物体に再生させる点にある。
【0013】第2に茎頂又は腋芽を、脱水耐性を付与するため前培養、前処理を施した後、ガラス化液に浸漬して浸透脱水させ、超低温に冷却して超低温で保存し、植物体に再生することを特徴としている。
【0014】第3に茎頂又は腋芽を超低温に急速冷却する前に、脱水耐性を付与するため前処理をすることを特徴としている。
【0015】第4にワサビ茎頂又は腋芽を凍害防御溶液に浸漬して浸透脱水させ、プログラムフリーザーを用いてある低温まで一定速度で冷却した後、超低温に冷却し、超低温で保存し植物体に再生することを特徴としている。
【0016】第5に茎頂又は腋芽を前処理する前に、脱水耐性を付与するためあらかじめ茎頂を高濃度のしょ糖液を含む培地で前培養することを特徴としている。
【0017】第6に茎頂又は腋芽を温水で急速加温した後、高濃度のしょ糖液で洗浄処理することにより徐々に吸水させ、植物体に再生させることを特徴としている。
ことを特徴としている。
【0018】
(1)本発明は、他の野菜に比して特に脱水耐性の低いワサビ及びササユリの茎頂等(腋芽も含む)をそのまま、あるいは高濃度のしょ糖を含む培地で前培養し、脱水耐性を付与するため前処理を施した後、ガラス化液に浸漬して浸透脱水させ、直ちに液体窒素中に浸漬する。
このことにより茎頂組織は、結晶を含まない固体であるガラス化状態となるため危険な細胞内凍結を回避することができ、−135℃以下の超低温でも安定的に保存することができる。
【0019】(2)ワサビの茎頂等をそのまま、あるいは高濃度のしょ糖を含む培地で前培養し、凍害防御溶液に浸漬して浸透脱水させ、さらにプログラムフリーザー等を用いて例えば−40℃まで一定速度で冷却することにより細胞外凍結で組織を凍結脱水させ、液体窒素中に浸漬する。 これにより茎頂組織等はガラス化状態になるため、−135℃以下の超低温でも安定的に保存することができる。
【0020】(3)本発明は、いずれの品種とも高い再生率であったことから、既往品種、系統及び雑種、一代交雑種についても超低温による栄養体の長期保存の極めて有効な手段として応用できる。 また、茎頂以外に腋芽もこの方法が応用可能であることから、材料確保の面からも有効な方法である。
【0021】(4)(1)、(2)の方法により超低温保存したワサビ及びササユリの茎頂及び腋芽は、加温時においても細胞内凍結の危険があるため、例えば約40
℃位の温水で急速加温する。 また、加温後の茎頂及び腋芽を高濃度のしょ糖液で処理することにより、再生率が飛躍的に向上する。
【0022】
(実施例1.ガラス化法)本発明は、図1に示すように植物体から無菌的に摘出した茎頂(成長点と葉原基を含む組織、約1mm 3 )を高濃度しょ糖を含む培地で前培養し、さらに脱水耐性を付与するための凍害防御剤処理の第一段階と、グリセリンを主体とした濃厚なガラス化液に浸漬して脱水させた後に液体窒素温度に急速冷却してガラス化させる第二段階、40℃の温水で急速加温した後に高濃度しょ糖液で洗浄し、濾紙を敷いた固形培地上に置床して植物体を再生させる第三段階の3つの過程からなる。
【0023】第一段階では、無菌的に摘出したワサビ及びササユリ茎頂を表1に示すように硝酸アンモニウムと硝酸カリウム(NH 4 NO 3 、KNO 3 )を1/2に希釈した改変ムラシゲ・スクーグ培地(1/2MS培地)
に0.3Mしょ糖を添加した固形培地で16〜24時間、20℃、2,000L Xで前培養する。
【0024】
【表1】
【0025】第二段階では、第一段階で得られたワサビ及びササユリの茎頂を1.8mlクライオチューブに入れ、表2に示す前処理溶液に10〜20分間浸漬する。
この操作をローディング(Loading)といい、この処理により脱水耐性が著しく高まり、生存率は飛躍的に向上する。
【0026】
【表2】
【0027】次に表2で示すガラス化液(PVS2液)
にワサビの場合、10分間浸漬し浸透脱水させ、液体窒素中で急速冷却する。 この急速冷却は細胞内凍結を生じさせないためであり、さらにPVS2液のガラス化転移点は約−115℃であるから、安定的にそれ以下の温度(例えば−135℃)で安定的に保存すればよい。 このガラス化前処理温度を0℃にすると、ワサビの場合は3
0〜50分間の処理が適当であり(図3)、ササユリの場合は110分間が適当であった(図4)。 またこの処理中に組織から脱水された水分でガラス化液が希釈されるため、途中で数回の液交換が必要である。
【0028】第三段階では、加温中におけるガラス化した組織内での細胞内凍結(−80℃前後で再結晶=凍結が生じる)を回避するため40℃の温水中で急速加温(約2分間)する。 その後、直ちにガラス化液を抜き取り、1.2Mしょ糖液に浸漬し、細胞膜破壊等の急速吸水の害を防ぐ。 尚、この洗浄処理をしない場合あるいはしょ糖液の濃度が低い場合には生存率が大幅に低下する。 洗浄後の茎頂は、第一段階で用いた1/2MSに3
%のしょ糖を添加した固形培地(ササユリ用)、それにベンジルアデニン0.1mg/l添加した固形培地(ワサビ用)上に、環境の急変を防ぐために濾紙を敷き、その上に置床し、翌日、培地を交換した。 再培養したワサビ、ササユリ茎頂はそれぞれ20℃、25℃で、2,0
00L Xの条件下において10〜14日後にシュートの再生が認められた。
【0029】(実施例2.緩速予備凍結法)本実施例では、図2に示すようにワサビの植物体から無菌的に摘出した茎頂を高濃度しょ糖を含む培地で前培養させ、さらに凍害防御剤処理で凍結耐性を付与する第一段階と、プログラムフリーザーで一定温度で冷却して凍結脱水させた後に、液体窒素温度に急速冷却してガラス化させる第二段階、40℃温水で急速加温した後に高濃度しょ糖液で洗浄し、濾紙を敷いた固形培地上に置床して植物体を再生させる第三段階の3つの過程からなる。
【0030】第一段階では、実施例1のガラス化法の場合と同様の前培養をする。
【0031】第二段階では、25℃の温度で第一段階で得られた茎頂を1.8mlクライオチューブに入れ、表3に示す凍害防御剤処理し、凍結耐性を付与させる。
【0032】
【表3】
【0033】次に、プログラムフリーザーを用いて0℃
から−40℃まで毎分0.2〜0.5℃の速度で冷却し、これによりガラス化し得る水分含量までに凍結脱水させる。 尚、−7〜−10℃で植氷して細胞液、さらに茎頂細胞を細胞外凍結させる。 −40℃まで冷却した後、液体窒素中に入れて急速冷却させる。 この際用いる凍害防御液は、表4に示す通りであり、3種類とも高い再生率を示した。
【0034】
【表4】
【0035】第三段階は、実施例1のガラス化法の場合と同様である。
【0036】
【発明の効果】上述した実施例におけるガラス化又は緩速予備凍結法を利用したワサビ及びササユリの超低温保存法は、一旦−196℃の超低温まで冷却すれば、それ以後はフリーザーで−135℃以下に維持するだけで半永久的に保存が可能となる。 また、保存に必要なスペースは、10茎頂当たり約2ml程度であるため、狭い場所でも多くの品種、系統の保存が可能となる。 したがって、これまでの方法による保存中の維持にかかる多労性、高コスト性等の欠点を大幅に改善することができる。 さらに、超低温下では、細胞の生体反応が殆ど停止するため保存期間に関わらず、変異が起こらないことにも特徴がある。
【0037】現在、圃場あるいは試験管内で行われているワサビ及びササユリの品種、系統等の維持保存を、本発明にかかるガラス化法又は緩速予備凍結法による超低温保存法を利用することにより、さらに省力的、効率的且つ安定的に行うことが可能となる。
【図1】ガラス化法によるワサビとササユリの茎頂等の保存再生方法の工程を示す説明図である。
【図2】同じく緩速予備凍結法による保存再生方法を示す説明図である。
【図3】液体窒素保存後におけるワサビ茎頂のシュート形成率に及ぼすPVS2処理温度と処理時間のグラフである。
【図4】液体窒素保存後におけるワサビ茎頂のシュート形成率に及ぼすPVS2処理温度と処理時間のグラフである。
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