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真菌病原体および細菌病原体を処置するための組成物および方法

阅读:429发布:2024-01-13

专利汇可以提供真菌病原体および細菌病原体を処置するための組成物および方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本発明は、 真菌 もしくは細菌感染またはその両方に対する対象の免疫化において有用な、Candida細胞表面タンパク質Als3およびHyr1ならびにこれらの組合せの断片を特徴とする。本発明はまた、本発明のポリペプチドを含む組成物またはワクチンも提供し、これらの組成物またはワクチンは、カンジダ症またはグラム陰性細菌またはS.aureusに対する哺乳動物のワクチン接種に使用することができる。上記カンジダ症としては、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisによって引き起こされるものが挙げられる。,下面是真菌病原体および細菌病原体を処置するための組成物および方法专利的具体信息内容。

Als3(18〜324) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Als3(Ser/Thrリッチ配列) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(疎性配列) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(154〜350) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(201〜350) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(25〜469) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(201〜469) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(Ser/Thrリッチ配列) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。Hyr1(154〜469) 異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、 に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。E.coliに発現されるAls3/Hyr1融合タンパク質 E1=A−B−X−C−D アミノ酸配列 A−B−X−C−D(配列番号11) (式中、Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−B−C−D(配列番号12)と実質的に同一である、請求項10に記載の単離されたポリペプチド。A−B−C−D(配列番号12)である、請求項10に記載の単離されたポリペプチド。E2=A−X−C−D アミノ酸配列 A−X−C−D(配列番号13) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−C−D(配列番号14)と実質的に同一である、請求項13に記載の単離されたポリペプチド。A−C−D(配列番号14)である、請求項13に記載の単離されたポリペプチド。E3=A−X−D アミノ酸配列 A−X−D(配列番号15) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Dは、配列番号6である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−D(配列番号16)と実質的に同一である、請求項16に記載の単離されたポリペプチド。A−D(配列番号16)である、請求項16に記載の単離されたポリペプチド。E4=C−D−X−A−B アミノ酸配列 C−D−X−A−B(配列番号17) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。C−D−A−B(配列番号18)と実質的に同一である、請求項19に記載の単離されたポリペプチド。C−D−A−B(配列番号18)である、請求項19に記載の単離されたポリペプチド。E5=C−D−X−A アミノ酸配列 C−D−X−A(配列番号19) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。C−D−A(配列番号20)と実質的に同一である、請求項22に記載の単離されたポリペプチド。C−D−A(配列番号20)である、請求項22に記載の単離されたポリペプチド。E6=D−X−A−B アミノ酸配列 D−X−A−B(配列番号21) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。D−A−B(配列番号22)と実質的に同一である、請求項25に記載の単離されたポリペプチド。D−A−B(配列番号22)である、請求項25に記載の単離されたポリペプチド。E7=D−X−A アミノ酸配列 D−X−A(配列番号23) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。D−A(配列番号24)と実質的に同一である、請求項28に記載の単離されたポリペプチド。D−A(配列番号24)である、請求項28に記載の単離されたポリペプチド。S.cerevisiaeに発現されるAls3/Hyr1融合タンパク質 S1=A−B−X−C−D アミノ酸配列 A−B−X−C−D(配列番号11) (式中、Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−B−C−D(配列番号12)と実質的に同一である、請求項31に記載の単離されたポリペプチド。A−B−C−D(配列番号12)である、請求項31に記載の単離されたポリペプチド。S2=A−X−C−D−E アミノ酸配列 A−X−C−D−E(配列番号25) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Eは、配列番号10である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−C−D−E(配列番号26)と実質的に同一である、請求項34に記載の単離されたポリペプチド。A−C−D−E(配列番号26)である、請求項34に記載の単離されたポリペプチド。S3=A−X−D−E アミノ酸配列 A−X−D−E(配列番号27) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Dは、配列番号6であり、 Eは、配列番号10である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−D−E(配列番号28)と実質的に同一である、請求項37に記載の単離されたポリペプチド。A−D−E(配列番号28)である、請求項37に記載の単離されたポリペプチド。S4=C−D−E−X−A−B アミノ酸配列 C−D−E−X−A−B(配列番号29) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Eは、配列番号10であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。C−D−E−A−B(配列番号30)と実質的に同一である、請求項40に記載の単離されたポリペプチド。C−D−E−A−B(配列番号30)である、請求項40に記載の単離されたポリペプチド。S5=C−D−X−A−B アミノ酸配列 C−D−X−A−B(配列番号17) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。C−D−A−B(配列番号18)と実質的に同一である、請求項43に記載の単離されたポリペプチド。C−D−A−B(配列番号18)である、請求項43に記載の単離されたポリペプチド。S6=D−X−A−B アミノ酸配列 D−X−A−B(配列番号21) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。D−A−B(配列番号22)と実質的に同一である、請求項46に記載の単離されたポリペプチド。D−A−B(配列番号22)である、請求項46に記載の単離されたポリペプチド。S7=D−X−A アミノ酸配列 D−X−A(配列番号23) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2である) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。D−A(配列番号24)と実質的に同一である、請求項49に記載の単離されたポリペプチド。D−A(配列番号24)である、請求項49に記載の単離されたポリペプチド。請求項1〜51、59または118〜137のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする、単離された核酸分子。請求項52に記載の単離された核酸分子と実質的に同一である核酸配列を含む、単離された核酸分子。請求項52または53に記載の核酸分子を含むベクター。請求項52または53に記載の核酸分子を含む細胞。組換えポリペプチドを産生する方法であって、 (a)細胞における発現のために配置された、ポリペプチドをコードする請求項52または53に記載の核酸分子で形質転換された前記細胞を提供するステップと、 (b)前記核酸分子を発現させるための条件下で、形質転換された前記細胞を培養するステップであって、前記培養が、前記組換えポリペプチドの発現をもたらす、ステップと、 (c)前記組換えポリペプチドを単離するステップと を含む方法。前記細胞が細菌である、請求項56に記載の方法。前記細胞が酵母である、請求項57に記載の方法。請求項56に記載の方法に従って産生された組換えポリペプチド。請求項1〜51、59または118〜137に記載のポリペプチドのうちいずれか1種を特異的に認識し、それと結合する、実質的に純粋な抗体。請求項1〜51、59または118〜137のいずれか一項に記載のポリペプチドと、薬学的に許容される担体、希釈剤および/または賦形剤とを含む抗原性組成物。アジュバントをさらに含む、請求項61に記載の組成物。抗原に対する哺乳動物における免疫応答を誘導する方法であって、請求項1〜51、59もしくは118〜137のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは請求項61に記載の抗原性組成物を前記哺乳動物に投与するステップを含み、ここで前記ポリペプチドまたは前記組成物が、前記哺乳動物における前記抗原に対する免疫応答を誘導する、方法。前記哺乳動物に、前記ポリペプチドまたは前記組成物の単一用量が投与される、請求項63に記載の方法。前記哺乳動物に、前記ポリペプチドまたは前記組成物の複数用量が投与される、請求項63に記載の方法。前記複数用量が、少なくとも1日の間隔で投与される、請求項63に記載の方法。前記組成物が、2回投与される、請求項65に記載の方法。前記複数用量が、少なくとも2週間の間隔で投与される、請求項65に記載の方法。前記哺乳動物がヒトである、請求項63〜68のいずれか一項に記載の方法。請求項1〜51、59または118〜137のいずれか一項に記載の免疫原性量のポリペプチドと、薬学的に許容される賦形剤とを含むワクチン。請求項1〜51、59または118〜137のいずれか一項に記載の別々のポリペプチドの混合物を含む、請求項70に記載のワクチン。アジュバントをさらに含む、請求項70または71に記載のワクチン。前記アジュバントが、アルハイドロゲルである、請求項72に記載のワクチン。カンジダ症またはグラム陰性細菌またはS.aureusに対する哺乳動物のワクチン接種における使用のための、請求項70〜73のいずれか一項に記載のワクチン。前記哺乳動物がヒトである、請求項74に記載のワクチン。筋肉内、皮下または皮内投与により投与される、請求項74または75に記載のワクチン。筋肉内投与により投与される、請求項76に記載のワクチン。前記ワクチン接種が、ブースター用量の投与をさらに含む、請求項70〜77のいずれか一項に記載のワクチン。前記カンジダ症が、播種性カンジダ症である、請求項74〜77のいずれか一項に記載のワクチン。前記播種性カンジダ症が、血行播種性カンジダ症である、請求項79に記載のワクチン。前記カンジダ症が、粘膜カンジダ症である、請求項74〜77のいずれか一項に記載のワクチン。前記カンジダ症が、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisによって引き起こされる、請求項74〜81のいずれか一項に記載のワクチン。カンジダ症に対し哺乳動物をワクチン接種する方法であって、請求項70に記載のワクチンを前記哺乳動物に投与するステップを含み、これにより、カンジダ症またはグラム陰性細菌またはS.aureusに対し前記哺乳動物をワクチン接種する、方法。前記哺乳動物がヒトである、請求項83に記載の方法。前記ワクチンが、筋肉内、皮下または皮内投与により投与される、請求項83または84に記載の方法。前記ワクチンが、筋肉内投与により投与される、請求項83または84に記載の方法。前記投与が、ブースター用量の投与をさらに含む、請求項83〜86のいずれか一項に記載の方法。前記カンジダ症が、播種性カンジダ症である、請求項83〜87のいずれか一項に記載の方法。前記播種性カンジダ症が、血行播種性カンジダ症である、請求項88に記載の方法。前記カンジダ症が、粘膜カンジダ症である、請求項83〜87のいずれか一項に記載の方法。前記カンジダ症が、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisによって引き起こされる、請求項83〜90のいずれか一項に記載の方法。キメラワクチンを産生する方法であって、 (a)ファージ、酵母またはウイルスを提供するステップと、 (b)前記ファージ、酵母またはウイルスに、請求項1〜51、59または118〜137のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする核酸分子を挿入するステップと、 (c)前記ファージ、酵母またはウイルスにおいて前記ポリペプチドを発現させるステップと、 (d)発現された前記ポリペプチドを含むステップ(c)の前記ファージ、酵母またはウイルスを単離するステップと、 (e)ステップ(d)の単離された前記ファージ、酵母またはウイルスに薬学的に許容される賦形剤を添加するステップと を含む、方法。前記ポリペプチドが、ステップ(c)の後に、前記ファージ、酵母またはウイルスの表面にディスプレイされる、請求項92に記載の方法。請求項1〜51、59または118〜137のいずれか一項に記載のポリペプチドに結合する、単離されたモノクローナル抗体。ヒトのものであるかまたはヒト化されている、請求項94に記載の抗体。キメラである、請求項94に記載の抗体。組換えにより産生される、請求項94および96のいずれか一項に記載の抗体。請求項94〜97のいずれか一項に記載の抗体を含む診断用組成物。請求項94〜97のいずれか一項に記載の抗体と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。複数の別々の特異性を有する請求項94〜97のいずれか一項に記載の抗体の混合物を含む、請求項99に記載の医薬組成物。請求項1〜51、59もしくは118〜137のいずれか一項に記載のポリペプチドに結合する、または請求項1〜51、59もしくは118〜137のいずれか一項に記載の別々のポリペプチドの混合物に結合するポリクローナル抗体を含む、医薬組成物。カンジダ症またはグラム陰性細菌またはS.aureusに対する哺乳動物の受動免疫化における使用のための、請求項98〜100のいずれか一項に記載の医薬組成物。前記哺乳動物がヒトである、請求項102に記載の組成物。筋肉内、皮下または皮内投与により投与される、請求項102または103に記載の組成物。筋肉内投与により投与される、請求項104に記載の組成物。前記カンジダ症が、播種性カンジダ症である、請求項102〜105のいずれか一項に記載の組成物。前記播種性カンジダ症が、血行播種性カンジダ症である、請求項106に記載の組成物。前記カンジダ症が、粘膜カンジダ症である、請求項102〜105のいずれか一項に記載の組成物。前記カンジダ症が、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisによって引き起こされる、請求項102〜108のいずれか一項に記載の組成物。カンジダ症に対する哺乳動物の受動免疫化の方法であって、有効量の請求項102に記載の医薬組成物を前記哺乳動物に投与するステップを含み、これにより、前記カンジダ症またはグラム陰性細菌またはS.aureusに対し前記哺乳動物を受動的に免疫化する、方法。前記哺乳動物がヒトである、請求項110に記載の方法。前記医薬組成物が、筋肉内、皮下または皮内投与により投与される、請求項110または111に記載の方法。前記医薬組成物が、筋肉内投与により投与される、請求項112に記載の方法。前記カンジダ症が、播種性カンジダ症である、請求項110〜113のいずれか一項に記載の方法。前記播種性カンジダ症が、血行播種性カンジダ症である、請求項114に記載の方法。前記カンジダ症が、粘膜カンジダ症である、請求項110〜113のいずれか一項に記載の方法。前記カンジダ症が、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisによって引き起こされる、請求項110〜116のいずれか一項に記載の方法。アミノ酸配列 A−B−X−C−D−E(配列番号31) (式中、Aは、存在しない、または配列番号2であり、 Bは、存在しない、または配列番号3であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、存在しない、または配列番号5であり、 Dは、存在しない、または配列番号6であり、 Eは、存在しない、または配列番号10であり、 ただし、A、B、C、DおよびEのうち2個またはそれより多くは、ポリペプチドに存在する) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。A−B−C−D−E(配列番号32)である、請求項118に記載のポリペプチド。A−B−X−C−D(配列番号11)である、請求項118に記載のポリペプチド。A−B−C−D(配列番号12)である、請求項120に記載のポリペプチド。A−X−C−D−E(配列番号25)である、請求項118に記載のポリペプチド。A−C−D−E(配列番号26)である、請求項122に記載のポリペプチド。A−X−C−D(配列番号13)である、請求項118に記載のポリペプチド。A−C−D(配列番号14)である、請求項124に記載のポリペプチド。A−X−D−E(配列番号27)である、請求項118に記載のポリペプチド。A−D−E(配列番号28)である、請求項126に記載のポリペプチド。A−X−D(配列番号15)である、請求項118に記載のポリペプチド。A−D(配列番号16)である、請求項128に記載のポリペプチド。アミノ酸配列 C−D−E−X−A−B(配列番号29) (式中、Cは、存在しない、または配列番号5であり、 Dは、存在しない、または配列番号6であり、 Eは、存在しない、または配列番号10であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、存在しない、または配列番号2であり、 Bは、存在しない、または配列番号3であり、 ただし、C、D、E、AおよびBのうち2個またはそれより多くは、ポリペプチドに存在する) に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチド。C−D−E−A−B(配列番号30)である、請求項130に記載のポリペプチド。C−D−X−A−B(配列番号17)である、請求項130に記載のポリペプチド。C−D−A−B(配列番号18)である、請求項132に記載のポリペプチド。D−X−A−B(配列番号21)である、請求項130に記載のポリペプチド。D−A−B(配列番号22)である、請求項134に記載のポリペプチド。D−X−A(配列番号23)である、請求項130に記載のポリペプチド。D−A(配列番号24)である、請求項136に記載のポリペプチド。前記グラム陰性細菌が、Acinetobacterである、上述のいずれかの請求項。S.aureusがMRSAである、上述のいずれかの請求項。

说明书全文

本発明は、全般的には、対象における感染性疾患を検出、処置および防止するための組成物および方法に関する。

医療関連の血流感染症の3番目に多い原因である真菌Candidaは、数十億ドルの医療支出を生じる、米国における年間およそ60,000症例の血行播種性カンジダ症を引き起こす。現在の抗真菌療法にもかかわらず、死亡率は依然として容認しがたいほど高い。生命に関わるカンジダ症の発生率上昇および高い処置失敗率のため、より有効な予防的および治療的戦略が必要とされる。

Candidaに起因する感染症のように、抗生物質抵抗性病原性細菌の致死的感染症は、ますます高頻度になりつつある。さらに、これらの致死的感染症の罹患リスクは、毎年集中治療室(ICU)における多数のリスクのある患者や、前線戦闘地域に配置された兵士にとって非常に高い。Acinetobacter種、特に、Acinetobacter baumannii種は、入院患者および兵士における感染症の高頻度発生源である。Acinetobacterは、Gammaproteobacteriaに属するグラム陰性細菌の属である。Acinetobacter種は、土壌中の芳香族化合物のミネラル化に寄与する。残念ながら、標準手洗いおよび病院環境における他の感染対策の実施は別として、Acinetobacter感染症を防止する技術は現在存在しない。

別の細菌、Staphylococcus aureusは、蜂巣炎およびフルンケル症を含む、皮膚および皮膚組織感染症の主因であり、菌血症の最もよく見られる原因の1つである。メチシリン抵抗性(MRSA)表現型を示すS.aureusの系統は、免疫適格性(immune competent)宿主における、免疫抑制(例えば、好中球減少症、実質臓器または骨髄移植)における、および再発性皮膚感染症(例えば、ヨブ症候群、慢性肉芽腫症)を顕在化する遺伝性免疫機能不全における侵襲性疾患を含む、医療および市中感染の主な原因である。公衆衛生におけるMRSAの顕著な影響は、適切な抗菌療法を用いた場合であっても侵襲性S.aureus疾患に伴う高い死亡率を踏まえて(例えば、菌血症および心内膜炎における15〜40%)、特別な関心が払われている。生命に関わる感染症の比率の増加および抗生物質に対する感受性の減少は、S.aureusを標的とする有効なワクチンの開発を要求する。

したがって、真菌および細菌感染に関連する感染性疾患のリスクを低下させ、有効な治療法をもたらす化合物および方法の必要がある。本発明は、このような必要を満たし、関連する利点も提供する。

真菌もしくは細菌感染またはその両方に対する対象の免疫化において有用な、Candida細胞表面タンパク質Als3およびHyr1ならびにこれらの組合せの断片について、次に記載する。

ネイティブC.albicans SC5314 Als3ポリペプチドのアミノ酸配列を次に示す。

選択されたAls断片を次に示す。

Als3(18〜324) 一態様において、本発明は、Als3(18〜324アミノ酸断片)を特徴とする。特に、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Als3(Ser/Thrリッチ配列) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1 他の態様において、本発明は、Hyr1の断片を特徴とする。ネイティブC.albicans SC5314 Hyr1ポリペプチドのアミノ酸配列を次に示す。

Hyr1の選択された断片を次に示す。

Hyr1(疎性配列) 特に、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1(154〜350) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1(201〜350) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1(25〜469) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1(201〜469) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1(Ser/Thrリッチ配列) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

Hyr1(154〜469) 別の態様において、本発明は、異種融合パートナーに任意選択で融合された単離されたポリペプチドであって、ポリペプチドのアミノ酸配列が、

に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチドを特徴とする。

上述のポリペプチド断片のいずれも、E.coliまたはS.cerevisiaeにおいて組換えにより産生することができる。その上、本発明は、Als3/Hyr1融合ポリペプチドおよびこれを産生する組換え発現系を特徴とする。 E.coliに発現されるAls3/Hyr1融合ポリペプチド 別の態様において、本発明は、E.coliにおいて発現される、Als3およびHyr1ポリペプチドの組合せの断片に関する。特に、これらの断片およびこの断片を連結するリンカーを次に示す。

X=存在するまたは存在せず(−Xと表す)、Xはリンカーペプチドである。

例示的融合ポリペプチドを次に示す。

E1=A−B−X−C−D 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−B−X−C−D(配列番号11) (式中、Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、単離されたポリペプチドは、A−B−C−D(配列番号12)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、A−B−C−D(配列番号12)である。

E2=A−X−C−D 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−X−C−D(配列番号13) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、A−C−D(配列番号14)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、A−C−D(配列番号14)である。

E3=A−X−D 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−X−D(配列番号15) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Dは、配列番号6である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、A−D(配列番号16)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、A−D(配列番号16)である。

E4=C−D−X−A−B 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 C−D−X−A−B(配列番号17) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−A−B(配列番号18)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−A−B(配列番号18)である。

E5=C−D−X−A 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 C−D−X−A(配列番号19) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−A(配列番号20)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−A(配列番号20)である。

E6=D−X−A−B 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 D−X−A−B(配列番号21) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、D−A−B(配列番号22)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、D−A−B(配列番号22)である。

E7=D−X−A 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 D−X−A(配列番号23) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、D−A(配列番号24)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、D−A(配列番号24)である。

S.cerevisiaeに発現されるAls3/Hyr1融合ポリペプチド 別の態様において、本発明は、S.cerevisiaeにおいて発現される、Als3およびHyr1ポリペプチドの組合せの断片に関する。特に、これらの断片およびこの断片を連結するリンカーを次に示す。

X=存在するまたは存在せず、Xは、リンカーペプチドである。

S1=A−B−X−C−D 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−B−X−C−D(配列番号11) (式中、Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、A−B−C−D(配列番号12)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、A−B−C−D(配列番号12)である。

S2=A−X−C−D−E 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−X−C−D−E(配列番号25) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Eは、配列番号10である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、A−C−D−E(配列番号26)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、A−C−D−E(配列番号26)である。

S3=A−X−D−E 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−X−D−E(配列番号27) (式中、Aは、配列番号2であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Dは、配列番号6であり、 Eは、配列番号10である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、A−D−E(配列番号28)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、A−D−E(配列番号28)である。

S4=C−D−E−X−A−B 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 C−D−E−X−A−B(配列番号29) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Eは、配列番号10であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−E−A−B(配列番号30)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−E−A−B(配列番号30)である。

S5=C−D−X−A−B 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 C−D−X−A−B(配列番号17) (式中、Cは、配列番号5であり、 Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−A−B(配列番号18)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−A−B(配列番号18)である。

S6=D−X−A−B 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 D−X−A−B(配列番号21) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2であり、 Bは、配列番号3である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、D−A−B(配列番号22)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、D−A−B(配列番号22)である。

S7=D−X−A 別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 D−X−A(配列番号23) (式中、Dは、配列番号6であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、配列番号2である)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、D−A(配列番号24)と実質的に同一である。他の実施形態において、ポリペプチドは、D−A(配列番号24)である。

他の態様において、本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドまたは融合ポリペプチドのいずれかをコードする、単離された核酸分子を特徴とする。

別の態様において、本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドまたは融合ポリペプチドのいずれかをコードする、単離された核酸分子のいずれかと実質的に同一である核酸配列を含む、単離された核酸分子を特徴とする。

本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドまたは融合ポリペプチドをコードする核酸分子のいずれかを含むベクターをさらに特徴とする。したがって、本発明は、本発明の核酸を含有するベクターも提供する。適した発現ベクターは、当該技術分野において周知のものであり、核酸の発現を調節することができるプロモーター領域またはエンハンサー領域等、調節配列またはエレメントに作動可能に連結された核酸を発現させることができるベクターを含む。適切な発現ベクターは、真核細胞および/または原核細胞において複製可能なベクター、ならびにエピソームとして残るまたは宿主細胞ゲノムに組み込まれるベクターを含む。

本発明は、ポリペプチドの発現に適した条件下で、ポリペプチドをコードする核酸を含有する細胞を培養することによる、本明細書に開示されているポリペプチドの発現のための方法も提供する。よって、適した宿主細胞において、ポリペプチドをコードする核酸配列を発現させることによる、本発明のポリペプチドの組換え産生のための方法が提供される。ポリペプチドの産生に適した組換えDNA発現系は、本明細書に記載されており、当該技術分野において周知のものである。例えば、上述のヌクレオチド配列は、さらなる操作のためにベクターに組み入れることができる。ベクターは、その発現または複製のいずれかのための、細胞への異種DNAの導入に使用される別個のエレメントを含有する、組換えDNAまたはRNAプラスミドまたはウイルスを含むことができる。

同様に、本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドまたは融合ポリペプチドをコードする核酸分子のいずれかを含む細胞を特徴とする。

別の態様において、本発明は、組換えポリペプチドを産生する方法であって、(a)細胞における発現のために配置された、本明細書に記載されているポリペプチドまたは融合ポリペプチドをコードする核酸分子で形質転換された細胞を提供するステップと、(b)核酸分子を発現させるための条件下で、形質転換された細胞を培養するステップであって、培養が、組換えポリペプチドの発現をもたらすステップと、(c)組換えポリペプチドを単離するステップとを含む方法を特徴とする。一部の実施形態において、細胞は細菌である(例えば、E.coli)。他の実施形態において、細胞は、酵母細胞である(例えば、Saccharomyces cerevisae)。別の態様において、本発明は、このような上述の方法に従って産生された組換えポリペプチドを特徴とする。

別の態様において、本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドのうちいずれか1種を特異的に認識し、それと結合する、実質的に純粋な抗体を特徴とする。

さらに別の態様において、本発明は、上述のポリペプチドならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および/または賦形剤を含む抗原性組成物を特徴とする。一部の実施形態において、組成物は、アジュバントをさらに含む。

別の態様において、本発明は、抗原に対する哺乳動物における免疫応答を誘導する方法であって、上述のポリペプチドまたは上述の抗原性組成物のいずれかを哺乳動物(例えば、ヒト)に投与するステップを含み、ポリペプチドまたは組成物が、哺乳動物における抗原に対する免疫応答を誘導する方法を特徴とする。典型的には、哺乳動物に、単一用量のポリペプチドまたは組成物が投与される。一部の実施形態において、哺乳動物に、複数用量のポリペプチドまたは組成物が投与される。一部の実施形態において、複数用量は、少なくとも1日間の間隔で投与される(例えば、複数用量は、少なくとも2週間の間隔で投与される)。さらに他の実施形態において、組成物は、2回投与される。

別の態様において、本発明は、免疫原性量(immunogenic amount)の上述のポリペプチドのいずれかおよび薬学的に許容される賦形剤を含むワクチンを特徴とする。一部の実施形態において、ワクチンは、上述のポリペプチドのうちいずれか1種の別々のポリペプチドの混合物を含む。一部の実施形態において、ワクチンは、アジュバント(アルハイドロゲル(Alhydrogel))をさらに含む。本発明のワクチンは、StaphylococcusまたはAcinetobacterに起因するもの等、カンジダ症、細菌感染症に対する哺乳動物(例えば、ヒト)のワクチン接種に有用である。典型的には、ワクチンは、筋肉内、皮下または皮内投与によって投与される。ワクチンは、筋肉内投与によって投与することもできる。ワクチン接種は、ブースター(booster)用量の投与をさらに含むことができる。カンジダ症は、播種性カンジダ症(例えば、血行播種性カンジダ症)または粘膜カンジダ症等、多くの形態を採ることができる。カンジダ症は、例えば、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisに起因する。一部の実施形態において、ワクチン接種は、AcinetobacterまたはStaphylococcusに対するものである。

他の態様において、本発明は、キメラワクチンを産生する方法であって、(a)ファージ、酵母またはウイルスを提供するステップと、(b)ファージ、酵母またはウイルスに、上述のポリペプチドのいずれかをコードする核酸分子を挿入するステップと、(c)ファージ、酵母またはウイルスにおいてポリペプチドを発現させるステップと、(d)発現されたポリペプチドを含むステップ(c)のファージ、酵母またはウイルスを単離するステップと、(e)ステップ(d)の単離されたファージ、酵母またはウイルスに、薬学的に許容される賦形剤を添加するステップとを含む方法を特徴とする。一部の実施形態において、ポリペプチドは、ステップ(c)の後に、ファージ、酵母またはウイルスの表面にディスプレイされる。

他の態様において、本発明は、上述のポリペプチドまたは融合ポリペプチドのいずれかに結合する、単離されたモノクローナル抗体を特徴とする。典型的には、抗体は、ヒトのものであるかまたはヒト化されている。抗体は、キメラであってもよい。抗体は、組換えにより産生することもできる。これらの抗体を含む診断用組成物は、本発明の範囲内に収まる。

本発明の別の態様は、単独または組み合わせた上述の抗体のいずれかと、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。一部の実施形態において、医薬組成物は、複数の別々の特異性を有する抗体の混合物を含む。

また別の態様において、本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドまたは融合ポリペプチドのいずれかに結合する、あるいはこのような記載されたポリペプチドの別々のポリペプチドの混合物に結合するポリクローナル抗体を含む医薬組成物を特徴とする。一部の実施形態において、医薬組成物は、カンジダ症または細菌感染症に対する哺乳動物(例えば、哺乳動物)の受動免疫化における使用のためのものである。典型的には、医薬組成物は、筋肉内、皮下または皮内投与により投与される。一部の実施形態において、医薬組成物は、筋肉内投与により投与される。一部の実施形態において、カンジダ症は、播種性カンジダ症、例えば、血行播種性カンジダ症である。他の実施形態において、カンジダ症は、粘膜カンジダ症である。一部の実施形態において、カンジダ症は、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisに起因する。一部の実施形態において、受動免疫化は、AcinetobacterまたはStaphylococcusに対するものである。

別の態様において、本発明は、StaphyloccocusまたはAcinetobacterに起因するもの等、カンジダ症または細菌感染症に対する哺乳動物(例えば、ヒト)の受動免疫化の方法であって、有効量の本明細書に開示されている医薬組成物のいずれかを哺乳動物に投与するステップを含み、これにより、カンジダ症に対し哺乳動物を受動的に免疫化する、方法を特徴とする。一部の実施形態において、医薬組成物は、筋肉内、皮下または皮内投与により投与される。他の実施形態において、医薬組成物は、筋肉内投与により投与される。一部の実施形態において、カンジダ症は、播種性カンジダ症、例えば、血行播種性カンジダ症である。一部の実施形態において、カンジダ症は、粘膜カンジダ症である。一部の実施形態において、カンジダ症は、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisに起因する。

別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 A−B−X−C−D−E(配列番号31) (式中、Aは、存在しない、または配列番号2であり、 Bは、存在しない、または配列番号3であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Cは、存在しない、または配列番号5であり、 Dは、存在しない、または配列番号6であり、 Eは、存在しない、または配列番号10であり、 ただし、A、B、C、DおよびEのうち2個またはそれより多くは、ポリペプチドに存在する)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、A−B−C−D−E(配列番号32);A−B−X−C−D(配列番号11);A−B−C−D(配列番号12);A−X−C−D−E(配列番号25);A−C−D−E(配列番号26);A−X−C−D(配列番号13);A−C−D(配列番号14);A−X−D−E(配列番号27);A−D−E(配列番号28);A−X−D(配列番号15);またはA−D(配列番号16)である。

別の態様において、本発明は、アミノ酸配列 C−D−E−X−A−B(配列番号29) (式中、Cは、存在しない、または配列番号5であり、 Dは、存在しない、または配列番号6であり、 Eは、存在しない、または配列番号10であり、 Xは、存在しない、またはリンカーペプチドであり、 Aは、存在しない、または配列番号2であり、 Bは、存在しない、または配列番号3であり、 ただし、C、D、E、AおよびBのうち2個またはそれより多くは、ポリペプチドに存在する)に対し実質的同一性を有する配列を含む、単離されたポリペプチドを特徴とする。

一部の実施形態において、ポリペプチドは、C−D−E−A−B(配列番号30);C−D−X−A−B(配列番号17);C−D−A−B(配列番号18);D−X−A−B(配列番号21);D−A−B(配列番号22):D−X−A(配列番号23);またはD−A(配列番号24)である。

さらに他の態様において、本発明は、少なくとも一部には、Candida HYR1ポリペプチドを標的とし、Acinetobacter baumannii等のAcinetobacter感染からの保護を付与する抗体および他の機構等、免疫応答の命題に基づく、本明細書に開示されている組成物および方法を特徴とする。本明細書に開示されているHYR1ポリペプチド断片またはAls3/Hyr1ポリペプチド融合タンパク質を使用した、能動または受動免疫化アプローチは、Acinetobacter baumanniiが挙げられるがこれに限定されない、グラム陰性桿状(rod)細菌に起因する感染からの保護に有用である。本明細書に開示されている組成物および方法の一部の使用は、Acinetobacter baumannii感染の獲得を防止するための、抗HYRlまたは抗Als/Hyr1抗体の用量による急性的にリスクのある患者の受動ワクチン接種を含む。その上、活動性Acinetobacter baumannii感染症患者は、単独または他の抗細菌剤と組み合わせた抗体で処置することができる。あるいは、例えば、軍人等、こうした感染症の発症リスクがある患者は、本明細書に開示されているHyr1もしくはAls3/Hyr1ポリペプチドまたは特異的Acinetobacter baumanniiポリペプチドを能動的にワクチン接種して、こうした感染症を防止することができる。

AcinetobacterもしくはCandida感染症またはその両方に対し感受性の対象のワクチン接種に加えて、本発明のワクチン組成物を使用して、種々のグラム陰性細菌感染症を患う対象を免疫療法的に処置することもできる。したがって、アジュバントと組み合わせた、本明細書に記載されているポリペプチドおよび/または抗体組成物のうち1種または複数を含有するワクチンは、グラム陰性細菌感染症の予防的または治療的処置の目的のために作用することができる。一実施形態において、本発明のワクチンは、身体自身の免疫系を誘導して、グラム陰性細菌もしくはCandidaまたはその両方を探し出し、阻害するであろう。

本発明に係るワクチンは、個体に投与して、感染性疾患から個体を保護することができる組成物を指す。ワクチンは、感染性疾患に対する動物における免疫応答を誘導または増加させることにより、疾患から保護する。本発明のワクチンによる処置が受け入れられる例示的感染性疾患として、重度の炎、尿路の感染症、血流の感染症および身体の他の部分の感染症が挙げられる。ワクチン媒介性の保護は、例えば、本明細書に記載されているポリペプチドまたはタンパク質の免疫原性部分に対象が曝露されると、宿主において誘導される液性および/または細胞媒介性免疫となり得る。

したがって、一部の実施形態において、本発明は、治療有効量の本明細書に開示されている医薬組成物または本明細書に開示されているワクチン組成物を投与することにより、それを必要とする対象におけるグラム陰性細菌感染症を処置または防止する方法を提供する。例えば、本発明は、A.baumannii、A.iwoffii、A.haemolyticus、A.calcoaceticus、A.johnsonii、A.radioresistensおよびA.junii等、Acinetobacter属の細菌、H.aegyptius、H.aphrophilus、H.avium、H.ducreyi、H.felis、H.haemolyticus、H.influenza、H.parainfluenzae、H.paracuniculus、H.parahaemolyticus、H.pittmaniaeおよびH.somnus等、Haemophilus属の細菌、B.ansorpii、B.avium、B.bronchiseptica、B.hinzii、B.holmesii、B.parapertussis、B.pertussis、B.petriiおよびB.trematum等、Bordetella属の細菌、S.typhimurium、S.bongori、S.enterica subsp.enterica、S.enterica subsp.salamae、S.arizonae、S.enterica subsp.diarizonae、S.enterica subsp.houtenaeおよびS.enterica subsp.indica等、Salmonella属の細菌、Yersina pseudotuber、Y.aldovae、Y.aleksiciae、Y.bercovieri、Y.enterocolitica、Y.frederiksenii、Y.intermedia、Y.kristensenii、Y.mollaretii、Y.pestis、Y.pseudotuberculosis、Y.rohdeiおよびY.ruckeri等、Yersina属の細菌、E.albertii、E.blattae、E.coli、E.fergusonii、E.hermanniiおよびE.vulneris等、Escherichia属の細菌、P.heparinus、P.roseus sp.nov.およびP.aquatilis sp.nov等、Pedobacter属の細菌、P.aeruginosa、P.alcaligenes、P.mendocina、P.fluorescens、P.monteilii、P.oryzihabitans、P.luteola、P.putida、P.cepacia、P.stutzeri、P.maltophilia、P.putrefaciens、P.malleiおよびP.pseudomallei等、Pseudomonas属の細菌、またはK.pneumoniae、K.planticola、K.oxytocaおよびK.rhinoscleromatis等、Klebsiella属の細菌を含む、1種または複数のグラム陰性細菌に起因する感染症を処置または防止する方法を提供する。他の実施形態において、本明細書に開示されているCandida種は、処置または防止することができる。

「アジュバント」とは、免疫系の刺激を引き起こす1種または複数の物質を意味する。この文脈において、アジュバントは、1種または複数のワクチン抗原または抗体に対する免疫応答を増強するために使用される。アジュバントは、ワクチンまたは抗体の投与の前に、これと組み合わせて、またはその後に、対象に投与することができる。アジュバントとして使用される化学物質の例として、アルミニウム化合物(例えば、ミョウバン、アルハイドロゲル)、油、ブロックポリマー、免疫刺激複合体、ビタミンおよびミネラル(例えば、ビタミンE、ビタミンA、セレニウムおよびビタミンB12)、Quil A(サポニン)、細菌および真菌細胞壁構成成分(例えば、リポ多糖(lipopolysaccaride)、リポタンパク質および糖タンパク質)、ホルモン、サイトカインならびに同時刺激因子が挙げられるがこれらに限定されない。

「抗体」とは、抗体全体、免疫グロブリンまたはそのいずれかの抗原結合性断片もしくは単鎖を意味する。本明細書における抗体は、哺乳動物(例えば、ヒトまたはマウス)、ヒト化、キメラ、組換え、合成により産生または天然に単離することができ、例えば、モノクローナルまたはポリクローナルとなり得る。ヒトを含む大部分の哺乳動物において、抗体全体は、ジスルフィド結合によって接続された、少なくとも2本の重(H)鎖および2本の軽(L)鎖を有する。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書において、VHと省略)および重鎖定常領域からなる。重鎖定常領域は、3個のドメイン、CH1、CH2およびCH3ならびにCH1およびCH2の間のヒンジ領域からなる。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書において、VLと省略)および軽鎖定常領域からなる。軽鎖定常領域は、1個のドメイン、CLからなる。VHおよびVL領域は、フレームワーク領域(FR)と命名されるより保存された領域が散在した、相補性決定領域(CDR)と命名される高頻度可変性の領域へとさらに細分することができる。各VHおよびVLは、次の順序でアミノ末端からカルボキシ末端へと配置された、3個のCDRおよび4個のFRで構成される:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。重および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)および古典的補体系の第一成分(Clq)を含む、宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介することができる。

本発明の抗体は、あらゆる公知の形態の抗体および抗体様特性を有する他のタンパク質足場を含む。例えば、抗体は、ヒト抗体、ヒト化抗体、二特異性抗体、キメラ抗体またはフィブロネクチンもしくはアンキリンリピート等の抗体様特性を有するタンパク質足場となり得る。抗体は、Fab、Fab’2、scFv、SMIP、ダイアボディ(diabody)、ナノボディ、アプタマーまたはドメイン抗体となることもできる。抗体は、次のアイソタイプのいずれを有することもできる:IgG(例えば、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4)、IgM、IgA(例えば、IgA1、IgA2およびIgAsec)、IgDまたはIgE。

用語「抗体断片」は、本明細書において、抗原に特異的に結合する能を保持する、抗体の1種または複数の断片を指す。抗体の抗原結合機能は、全長抗体の断片により実行することができ、その例として、(i)VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価断片である、Fab断片;(ii)ヒンジ領域においてジスルフィド架橋により連結された2個のFab断片を含む二価断片である、F(ab’)2断片;(iii)VHおよびCH1ドメインからなる、Fd断片;(iv)抗体の単腕のVLおよびVHドメインからなる、Fv断片;(v)VHおよびVLドメインを含む、dAb;(vi)VHドメインからなる、dAb断片(Wardら、Nature 341巻:544〜546頁(1989年));(vii)VHまたはVLドメインからなる、dAb;(viii)単離された相補性決定領域(CDR);ならびに(ix)合成リンカーにより任意選択で連結されていてよい、2個またはそれ超の単離されたCDRの組合せが挙げられるがこれらに限定されない。さらに、Fv断片の2種のドメインであるVLおよびVHは、別々の遺伝子によってコードされるが、組換え方法を使用して、両者を、VLおよびVH領域が対になって一価分子を形成した(単鎖Fv(scFv)として公知;例えば、Birdら、Science 242巻:423〜426頁(1988年)およびHustonら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85巻:5879〜5883頁(1988年)を参照)単一のタンパク質鎖と為すことができる、合成リンカーにより連結することができる。これらの抗体断片は、当業者に公知の従来の技法を使用して得られ、このような断片は、インタクト抗体と同じ様式で有用性に関してスクリーニングされる。抗体断片は、組換えDNA技法によりまたはインタクト免疫グロブリンの酵素もしくは化学的切断により産生することができる。

「抗原」とは、抗体が選択的に結合することができる分子を意味する。標的抗原は、タンパク質(例えば、抗原ペプチド)、炭水化物、核酸、脂質、ハプテンまたは他の天然起源もしくは合成化合物となり得る。標的抗原は、ポリペプチドまたはペプチド模倣物となり得る。抗原は、動物に投与して、該動物において免疫応答を生じさせることもできる。

コンジュゲートの文脈における「担体」とは、本明細書に記載されているポリペプチドへの連結またはそのディスプレイに適した、部分または粒子、例えば、KLH、CRM197、破傷風トキソイド、ファージ、酵母、ウイルス、ビロソームまたは組換えウイルス様粒子を意味する。

「キメラ抗体」とは、その可変領域が第1の種に由来し、その定常領域が第2の種に由来する免疫グロブリンまたは抗体を意味する。キメラ抗体は、例えば、遺伝子工学により、異なる種に属する免疫グロブリン遺伝子セグメントから(例えば、マウスおよびヒトから)構築することができる。

「キメラワクチン」とは、例えば共有結合により連結された、少なくとも2種の別々の抗原を含むワクチンを意味する。キメラワクチンの例は、例えば、ファージ、ウイルス、酵母、ビロソームまたは組換えウイルス様粒子等、粒子の表面にディスプレイされたポリペプチドを含む組成物である。

「コンジュゲート」とは、別の部分または粒子、例えば、KLH、CRM197、破傷風トキソイド、ファージ、酵母、ウイルス、ビロソームまたは組換えウイルス様粒子に連結された本発明のポリペプチドを含む化合物を意味する。

アミノ酸配列における「保存的置換」とは、あるアミノ酸を、その側鎖の化学的性質が関連するアミノ酸のファミリー内の別のアミノ酸に置き換えることを意味する。

遺伝的にコードされたアミノ酸は、4種のファミリーに分けることができる:酸性(アスパラギン酸、グルタミン酸);塩基性(リシン、アルギニン、ヒスチジン);非極性(アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン);および無電荷極性(グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン)。フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシンは、芳香族アミノ酸として群分けされる場合もある。同様の様式で、アミノ酸は、次の群に分別することもできる:酸性(アスパラギン酸、グルタミン酸);塩基性(リシン、アルギニン、ヒスチジン);脂肪族(alipathic)(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン)、セリンおよびスレオニンは、脂肪族−ヒドロキシルとして別々に任意選択で群分けされる;芳香族(フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン);アミド(アスパラギン、グルタミン);および含硫(システイン、メチオニン)。

アミノ酸配列の変化が機能バリアントをもたらすか否かは、本明細書に記載されている方法等、標準方法を使用して、野生型ポリペプチドと同様の様式で機能するバリアントポリペプチドの能力を評価することにより決定することができる。

「診断用組成物」とは、診断方法と併せた使用のために製剤化された、本発明のポリペプチド、コンジュゲート、ワクチンまたは抗体を含有する組成物を意味する。

例えば、抗体を含む医薬組成物を使用した受動免疫化の文脈における「有効量」とは、臨床的に意義のある様式での受動的な免疫化に必要とされる医薬組成物の量を意味する。本明細書に記載されている受動免疫化の方法の実施に使用される医薬組成物の有効量は、投与様式、対象の年齢、体重および健康全般に応じて変動する。最終的に、処方者は、適切な量および投薬量レジメンを決断するであろう。

「隣接するアミノ酸」とは、特定の定義される配列のNまたはC末端のすぐ隣のポリペプチド配列におけるアミノ酸を意味する。望ましくは、隣接するアミノ酸は、配列番号1もしくは2またはこれらの断片のアミノ酸配列のNおよび/またはC末端に存在し;より望ましくは、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の隣接するアミノ酸が、配列番号1もしくは2またはこれらの断片のアミノ酸配列のNおよび/またはC末端に存在する。

「融合タンパク質」とは、本発明のポリペプチド、例えば、ペプチド断片またはバリアントと、融合パートナーとを含むタンパク質を意味する。

「融合パートナー」とは、本発明のポリペプチドまたはペプチド、例えば、ペプチド3〜11またはそのバリアントのうち1種または複数に融合することができる異種配列を意味する。融合パートナーの例は、本明細書に記載されており、検出マーカー、安定化ドメイン、タンパク質の産生もしくは精製に役立つ配列、またはポリペプチドの抗原性を増加させるドメインを含む。

「免疫原性」とは、対象における免疫応答を誘導することができるいずれかの物質を意味する。

ワクチンの文脈における「免疫原性量」は、臨床的に意義のある様式での対象における免疫応答の誘導に必要とされるワクチンの量を意味する。本明細書に記載されているワクチン接種の方法の実施に使用されるワクチンの免疫原性量は、投与様式、対象の年齢、体重および健康全般に応じて変動する。最終的に、処方者は、適切な量および投薬量レジメンを決断するであろう。

「単離」または「精製」とは、他の天然において付随する構成成分からの分離を意味する。典型的には、化合物(例えば、核酸、ポリペプチド、抗体または小分子)は、これが天然において会合しているタンパク質および/または天然起源の有機分子を重量で少なくとも60%含まない場合、実質的に単離されている。この定義は、例えば、その隣接する配列から分離されたポリペプチドまたは核酸分子にも拡張される(例えば、アミノ酸配列に関して、単離は、ポリペプチドにおいてこの配列が天然において会合している隣接するアミノ酸がない配列を指す)。場合によっては、化合物は、重量で少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも99%単離されている。単離された化合物、例えば、ポリペプチドは、標準技法により、例えば、天然供給源からの抽出により(例えば、Candidaに感染した細胞からの精製);Als3もしくはCNA断片もしくはバリアントまたはこれらの融合タンパク質をコードする組換え核酸の発現により;あるいはポリペプチドの化学合成により得ることができる。純度は、いずれか適切な方法により、例えば、カラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動またはHPLC分析により測定することができる。

コンジュゲートの文脈における「に連結」または「にコンジュゲート」とは、ポリペプチドおよび担体または融合パートナーの間の共有結合または非共有結合的相互作用を意味する。非共有結合的相互作用として、水素結合、荷電基間のイオン性相互作用、静電結合、ファンデルワールス相互作用、非極性基間の疎水性相互作用、疎油性(lipophobic)相互作用およびLogPに基づく引力が挙げられるがこれらに限定されない。

本明細書における「リンカー」とは、例えば、自己切断、酵素または化学的切断により切断不可能な、例えば、1または複数のアミノ酸の長さのアミノ酸配列を意味する。リンカーは、非極性、極性および/または荷電アミノ酸を含むことができる。一部の実施形態において、リンカーは、可動性部分、例えば、有意な固定された二次または三次構造を持たない領域を含むまたはこれからなる。例示的な可動性リンカーは、例えば、少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%またはさらには100%グリシン残基を含有する、グリシンリッチリンカーである。リンカーは、例えば、セリン残基を含有することもできる。一部の事例において、リンカーのアミノ酸配列は、グリシンおよびセリン残基のみからなる。リンカーは、例えば、1〜100アミノ酸の長さ、例えば、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100アミノ酸の長さとなり得る。

「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体の集団、即ち、集団を構成する個々の抗体が、少量存在し得る可能な天然起源の突然変異を除いて同一である集団から得られる抗体を意味する。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一の抗原部位に対し方向づけられる。さらに、異なる決定基(エピトープ)に対し方向づけられた異なる抗体を典型的に含む従来の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原における単一の決定基に対し方向づけられる。モノクローナル抗体は、例えば、Kohlerら、Nature 256巻:495頁(1975年)に記載されているハイブリドーマ方法、トランスジェニック動物(例えば、Lonbergら、Nature 368巻(6474号):856〜859頁(1994年))、組換えDNA方法(例えば、米国特許第4,816,567号)等、いずれかの当該技術分野で認識されている技法および本明細書に記載されている技法を使用して、あるいは例えば、Clacksonら、Nature 352巻:624〜628頁(1991年)およびMarksら、J. Mol. Biol.222巻:581〜597頁(1991年)に記載されている技法を使用したファージ、酵母または合成足場抗体ライブラリーを使用して、調製することができる。

「核酸分子」とは、2個またはそれ超の共有結合した、天然起源または修飾ヌクレオチドの配列を有する分子、例えば、RNAまたはDNAを意味する。核酸分子は、例えば、一本鎖であっても二本鎖であってもよく、修飾もしくは未修飾ヌクレオチドまたはこれらの混合物もしくは組合せを含むことができる。様々な塩、混合された塩および遊離酸形態も含まれる。

「患者」または「対象」とは、ウシ、ウマ、イヌ、ヒツジまたはネコ等、ヒトまたは非ヒト哺乳動物が挙げられるがこれらに限定されない、哺乳動物を意味する。

用語「ペプチド」、「ポリペプチド」および「タンパク質」は、互換的に使用され、翻訳後修飾(例えば、グリコシル化またはリン酸化)にかかわらない、本明細書に記載されている通り、天然起源または非天然起源のポリペプチドまたはペプチドの全体または一部を構成する、2個またはそれ超の天然または非天然アミノ酸のいずれかの鎖を指す。このようなポリペプチドは、典型的に、連続的かつ非分岐型ペプチドである。ペプチドは、アミノ酸単量体の短いポリマーである。「タンパク質」は、生物学的に機能的な仕方で配置された1個または複数のポリペプチドを含むよう企図される。本発明のポリペプチドを構成するアミノ酸は、ペプチド結合または他の結合、例えば、エステルまたはエーテル結合によって連結され得る。本発明のポリペプチドを構成するアミノ酸は、天然に発生するまたは化学合成される、遺伝的にコードされないアミノ酸を含むことができる。

本発明のポリペプチドは、1個または複数の保存的置換を包含することもできる。コードされたアミノ酸の保存的置換は、例えば、次の群内に属するアミノ酸を含む:(1)非極性アミノ酸(Gly、Ala、Val、LeuおよびIle);(2)極性中性アミノ酸(Cys、Met、Ser、Thr、AsnおよびGln);(3)極性酸性アミノ酸(AspおよびGlu);(4)極性塩基性アミノ酸(Lys、ArgおよびHis);および(5)芳香族アミノ酸(Phe、Trp、TyrおよびHis)。ポリペプチドが、本明細書に記載されているその機能の一部または全てを保持するのであれば、他の僅かな修飾も本発明のポリペプチド内に含まれる。

本発明のポリペプチドは、このポリペプチドが、本明細書に開示されているその機能の一部または全てを保持するのであれば、その誘導体、アナログおよび機能的ミメティックを含むこともできる。例えば、誘導体は、アルキル化、アシル化、カルバミル化、ヨウ素化またはポリペプチドを誘導体化するいずれかの修飾等、ポリペプチドの化学修飾を含むことができる。この誘導体化分子は、例えば、遊離アミノ基が誘導体化されて、アミン塩酸塩、p−トルエンスルホニル基、カルボベンゾキシ基、t−ブチルオキシカルボニル基、クロロアセチル基またはホルミル基を生成した分子を含む。遊離カルボキシル基を誘導体化して、塩、メチルおよびエチルエステルまたは他の種類のエステルもしくはヒドラジドを生成することができる。遊離ヒドロキシル基を誘導体化して、O−アシルまたはO−アルキル誘導体を生成することができる。ヒスチジンのイミダゾール窒素を誘導体化して、N−im−ベンジルヒスチジンを生成することができる。誘導体またはアナログとして、20種の標準アミノ酸の1種または複数の天然起源のアミノ酸誘導体、例えば、4−ヒドロキシプロリン、5−ヒドロキシリシン、3−メチルヒスチジン、ホモセリン、オルニチンまたはカルボキシグルタミン酸を含有するペプチドも含まれ、ペプチド結合により連結されないアミノ酸を含むことができる。本発明のポリペプチドは、本明細書に開示されている免疫原性活性が維持されるのであれば、その配列が本明細書に示されているポリペプチドの配列と比べて、残基の1個または複数の付加および/または欠失を有するいずれかのポリペプチドも含む。

本発明のポリペプチドは、当該技術分野において周知の種々の方法、例えば、組換え発現系、沈殿、ゲル濾過、イオン交換、逆相およびアフィニティークロマトグラフィーその他により単離することができる。他の周知の方法は、Deutscherら、Guide to Protein Purification: Methods in Enzymology 182巻(Academic Press(1990年))に記載されている。あるいは、本発明の単離されたポリペプチドは、周知の組換え方法を使用して得ることができる(例えば、Ausubelら、「Immunology」、Short Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons, Inc.11章、11.1〜11.29頁(1999年);Sambrook and Russell「Molecular Cloning: A Laboratory Manual」Cold Spring Harbor Laboratory(2001年)を参照)。本発明のポリペプチドの生化学的精製のための方法および条件は、当業者が選ぶことができ、精製は、例えば、免疫学的アッセイまたは機能アッセイによりモニターすることができる。

発明のポリペプチドを調製するための手段の例は、当該技術分野において周知の方法を使用して、細菌細胞、酵母細胞、卵母細胞等の両生類細胞または哺乳動物細胞等、適した宿主細胞において本発明のポリペプチドをコードする核酸を発現させ、本明細書にそのように記載されている周知の精製方法を再度使用して、発現されたポリペプチドを回収することである。発明のポリペプチドは、本明細書に記載されている発現ベクターで形質転換された細胞から直接的に単離することができる。本発明のポリペプチドは、化学合成により産生されてもよい。ポリペプチドを化学合成するための方法は、当該技術分野において周知のものであり、市販されている。

組換えにより発現された本発明のポリペプチドは、適切な融合パートナーとの融合タンパク質として発現させることもできる。適切な融合パートナーは、特定の機能を果たすまたは本発明のポリペプチドに追加的な特徴をもたらす、異種配列等、アミノ酸配列に正常には接続されていないアミノ酸配列となり得る。適した異種配列の非限定例として、検出可能マーカー、安定化ドメイン、抗体作製のための担体タンパク質、リンカー配列およびポリペプチドの精製に役立つ配列が挙げられる。本発明のポリペプチドの精製に役立ち得る配列は、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)またはポリHis等、親和性タグを含む。よって、一部の態様において、本発明は、異種配列、担体タンパク質、親和性タグまたはリンカー配列または本明細書に開示されている他のポリペプチドに融合された、本明細書に開示されているポリペプチドを有する融合タンパク質を提供する。

本明細書において、天然アミノ酸は、天然ポリペプチドにおいて正常に生じるアミノ酸等、L−立体配置を有する天然α−アミノ酸である。非天然アミノ酸は、ポリペプチドにおいて正常には生じないアミノ酸、例えば、L立体配置を有する天然α−アミノ酸のエピマー、即ち、非天然D−立体配置を有するアミノ酸;またはその(D,L)−異性体混合物;またはこのアミノ酸のホモログ、例えば、β−アミノ酸、α,α−二置換アミノ酸、あるいは直鎖、非置換または置換芳香族(α−アリールまたはα−アリール低級アルキル)、例えば、置換フェニルアラニンまたはフェニルグリシンにおける5から最大10個の炭素原子を有するα−アミノアルカン酸等、アミノ酸側鎖がメチレン基1個もしくは2個短縮されたまたは最大10個の炭素原子まで延長されたα−アミノ酸を指す。

用語「薬学的に許容される担体」および「薬学的に許容される賦形剤」は、互換的に使用され、これと共に投与される化合物の治療特性を保持しつつ、処置される患者に対し生理学的に許容される担体または賦形剤を意味する。例示的な薬学的に許容される担体物質の1種は生理食塩水である。他の生理学的に許容される担体およびその処方は、当業者に公知のものであり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(第20版)A. Gennaro編、2000年、Lippincott、Williams & Wilkins、Philadelphia、PAに記載されている。

「医薬組成物」とは、薬学的に許容される賦形剤と共に製剤化され、哺乳動物における疾患または事象の処置または防止のための治療レジメンの一部として、政府の規制機関の承認により製造または販売される、本発明のポリペプチド、コンジュゲート、ワクチンまたは抗体を含有する組成物を意味する。医薬組成物は、例えば、静脈内投与のため(例えば、粒子状塞栓を含まない無菌溶液として、また、静脈内使用に適した溶媒系において)、経口投与のため(例えば、錠剤、カプセル、カプレット、ジェルキャップまたはシロップ)または本明細書に記載されている他のいずれかの製剤、例えば、単位剤形で製剤化することができる。

「特異的に結合する」とは、非標的分子や、標的分子を欠く細胞または組織ではなく、標的分子(例えば、ポリペプチドまたはこれを含むコンジュゲート)または標的分子を有する細胞もしくは組織(例えば、受容体またはリガンド等、細胞表面抗原)への結合部分(例えば、本明細書に記載されている抗体、抗体断片、受容体、リガンドまたは薬剤の小分子部分)の優先的会合を意味する。結合部分および非標的分子(単独でまたは細胞もしくは組織と組み合わせて存在)の間に、ある程度の非特異的相互作用が生じ得ることが認識される。にもかかわらず、特異的結合は、標的分子の特異的認識により媒介されるものとして区別することができる。特異的結合は、結合部分(例えば、抗体)および標的分子(例えば、ポリペプチドまたはこれを含むコンジュゲート)の間に、結合部分および例えば非標的分子または標的分子を欠く他の組成物の間よりも強い会合をもたらす。特異的結合は、典型的には、例えば、標的分子またはマーカーを欠く細胞または組織と比較して、該標的分子またはマーカーを有する細胞または組織へと結合している結合部分の量の2倍を超える、好ましくは5倍を超える、より好ましくは10倍を超える、最も好ましくは100倍を超える増加をもたらす(単位時間当たり)。結合部分は、例えば、10−6M未満、10−7M、10−8M、10−9M、10−10M、10−11Mもしくは10−12M未満、またはさらには10−13M、10−14Mもしくは10−15M未満の解離定数で、標的分子またはマーカーに結合する。こうした条件下におけるタンパク質への特異的結合は、この特定のタンパク質に対するその特異性のために選択された結合部分を必要とする。種々のアッセイ形式は、特定の標的分子に特異的に結合することができる結合部分(例えば、抗体)の選択に適切である。例えば、固相ELISAイムノアッセイは、タンパク質と特異的に免疫反応性であるモノクローナル抗体の選択にルーチンに使用される。特異的免疫反応性の決定に使用することができるイムノアッセイ形式および条件の記載に関して、Harlow & Lane、Antibodies, A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Publications、New York(1988年)を参照されたい。

「実質的に同一」とは、参照配列に対し少なくとも50%の同一性を示すアミノ酸配列または核酸配列を意味する。このような配列は、一般に、アミノ酸レベルまたは核酸レベルで、参照配列と少なくとも、例えば、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である。一般に、ポリペプチドに関して、比較配列の長さは、少なくとも5アミノ酸、例えば、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、250、300またはそれ超のアミノ酸、最大でポリペプチドの全体の長さとなり得る。核酸に関して、比較配列の長さは、一般に、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、250、300、400、500、600、700、800、900またはそれ超のヌクレオチド、最大で核酸分子の全体の長さとなり得る。DNA配列をRNA配列と比較した際の配列同一性を決定する目的のため、チミンヌクレオチドは、ウラシルヌクレオチドに等しいことが理解される。

本明細書において、ポリペプチドまたは核酸配列が、参照配列に対し「少なくともX%配列同一性」を有すると称される場合、ポリペプチドまたは核酸におけるアミノ酸またはヌクレオチドの少なくともXパーセントが、配列が最適に整列された場合に参照配列と同一であることを意味する。配列の最適アライメントは、当該技術分野の技術範囲内の様々な仕方で、例えば、Smith・Watermanアライメントアルゴリズム(Smithら、J. Mol. Biol.147巻:195〜7頁、1981年)およびBLAST(Basic Local Alignment Search Tool;Altschulら、J. Mol. Biol.215巻:403〜10頁、1990年)で決定することができる。これらおよび他のアライメントアルゴリズムは、GeneMatcher Plus(商標)(Schwarz and Dayhof、Atlas of Protein Sequence and Structure、Dayhoff, M.O.編、353〜358頁、1979年)に組み入れられた「Best Fit」(Smith and Waterman、Advances in Applied Mathematics、482〜489頁、1981年)、BLAST、BLAST−2、BLAST−P、BLAST−N、BLAST−X、WU−BLAST−2、ALIGN、ALIGN−2、CLUSTALまたはMegalign(DNASTAR)等の公開コンピュータソフトウェアを使用してアクセスできる。加えて、当業者であれば、比較されている配列の長さにわたる最適アライメントの達成に必要とされるいずれかのアルゴリズムを含む、アライメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。

「Staphylococcus aureus皮膚または軟部組織感染症」、「Staphylococcus aureus SSTI」、「Staphylococcus aureus皮膚/皮膚組織感染症」および「Staphylococcus aureus SSSI」は、本明細書において互換的に使用されており、切創、擦り傷、咬傷または他の創傷が皮膚を破損した部位における、S.aureusの身体内侵入に起因する皮膚または軟部組織感染症(例えば、蜂巣炎、軟部組織膿瘍、皮膚壊死(dermonecrosis)、筋炎または他の感染症)を指す。場合によっては、S.aureus SSSIは、身体に存するS.aureusの結果であり、目に見える皮膚損傷または創傷部位の非存在下で自発的に発生し得る。このような感染症は、皮膚または筋肉および結合組織(靱帯、および身体の他の支持構造を形成する組織の織り交ざったフレームワーク)等のより深部組織の層に罹患し得る。皮膚膿瘍は、身体がS.aureus感染と戦っている皮膚の区域に発生することもできる。皮膚または軟部組織感染症の原因となるより重要なS.aureus系統は、メチシリン抵抗性Staphylococcus aureus(MRSA)として公知の抗生物質抵抗性Staphylococcusである;S.aureusのバンコマイシン抵抗性およびダプトマイシン抵抗性系統も、SSSIを引き起こすことができる。MRSAは、ありふれた抗生物質に対し抵抗性である。Staphylococcus aureus SSSIは、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)に起因する場合もある。

S.aureus皮膚または軟部組織感染症発症リスクがある哺乳動物は、予防的モードで処置することができる。あるいは、哺乳動物は、S.aureus皮膚または軟部組織感染症の症状を呈する場合に、処置することができる。本明細書に記載されているワクチン接種は、重症度を低下させ、症状発症を遅延または防止するであろう。HIV/AIDSまたは免疫機能を損なう他の疾患を有する小児、医療システムと高頻度で接触する個体、糖尿病、がん、HIV/AIDS等の慢性疾病を有する個体、非常に幼いまたは非常に高齢の個体、抗生物質の高頻度使用、開放創、皮膚炎または皮膚病変を有する個体、栄養不良または衛生不良を含む、入院もしくは収容施設(institutionalized community)で生活する、抗生物質処置される、または免疫抑制されている場合、哺乳動物は、感染リスクが高まっている。リスクのある他の哺乳動物として、混雑した生活環境で生活する哺乳動物、特に軍隊配置された軍人、運動選手および囚人が挙げられる。S.aureus皮膚または軟部組織感染症発症リスクのあるさらに他の例は、以前に係る感染をした個体または外科的もしくは観血的医学的手技を予定するもしくはこれを経た個体である。

「標的分子」または「標的細胞」は、結合部分(例えば、抗体)が特異的に結合することができる分子(例えば、ポリペプチド、エピトープ、抗原、受容体またはリガンド)または細胞を意味する。場合によっては、標的分子は、標的細胞の外部に露出する(例えば、細胞表面または分泌タンパク質)が、標的分子は、その代わりにまたはそれと併せて、標的細胞の内部に存在し得る。

「処置する」または「処置」とは、医薬組成物を投与することによる、疾患、病態、障害または事象を治癒、寛解、安定化、その見込みを低下、または防止する意図を持った、患者の医学的管理を意味する。この用語は、能動的処置、即ち、改善へと特に方向づけられた、または疾患、病態、障害もしくは事象の治癒に関連する処置を含み、原因処置、即ち、関連する疾患、病態、障害または事象の原因の除去に方向づけられた処置も含む。加えて、この用語は、対症処置、即ち、疾患、病態、障害または事象の治癒ではなく症状の軽減のために設計された処置;症候性処置、即ち、関連する疾患、病態、障害または事象の体質的症状に方向づけられた処置;例えば、未だ病気ではないが、特定の疾患、病態、障害または事象に対し感受性であるまたは他の面でそのリスクがある患者における、防止的処置、即ち、関連する疾患、病態、障害または事象の発症の最小化または部分的もしくは完全阻害に方向づけられた処置;および支持的処置、即ち、関連する疾患、病態、障害または事象の改善に方向づけられた別の特異的治療法の補充に用いられる処置を含む。

本明細書における「ワクチン」とは、これが投与された対象における免疫応答を誘発する組成物を意味する。

本明細書における「ワクチン接種」とは、例えば、疾患、病態、障害または事象を防止または寛解するための、ワクチンを投与することによる患者の処置を意味する。

本明細書に記載されているポリペプチドもしくはその部分またはこれをコードする核酸分子の文脈における「バリアント」とは、例えば、実質的に同一な配列をもたらす、アミノ酸配列または核酸配列における置換または変更を含むことを意味する。バリアント配列を有するポリペプチドは、本来のポリペプチドの少なくとも1種の生物学的活性、例えば、免疫原性活性を維持することができる。用語「バリアント」は、例えば、アミノおよび/またはカルボキシル末端融合体、ならびに単一または複数のアミノ酸の配列内(intrasequence)挿入等、アミノ酸挿入誘導体を含む。挿入アミノ酸バリアントは、タンパク質における所定の部位に1個または複数のアミノ酸残基が導入されたバリアントである。得られた産物の適したスクリーニングによる、ランダム挿入も可能である。欠失バリアントは、配列からの1個または複数のアミノ酸の除去により特徴付けられる。置換アミノ酸バリアントは、その位置に少なくとも1個の残基が挿入されたバリアントである。タンパク質が、アミノ酸置換により誘導体化される場合、アミノ酸は、一般に、保存的置換により、例えば、疎水性、親水性、電気陰性度、巨大(bulky)側鎖その他等、同様の物理的化学的特性を有する他のアミノ酸に置き換えられる。

本発明の目的のため、バリアントは、炭水化物、脂質および/または他のタンパク質性部分等、ポリペプチドが由来し得る天然起源のタンパク質の部分と天然にまたは人為的に会合した、いずれかの構成成分(複数可)の単一または複数の置換、欠失および/または付加も含む。このような分子は全て、用語「バリアント」により包含される。

「バリアント配列」とは、本明細書に定義されているバリアントのアミノ酸または核酸配列を意味する。

本発明の他の特徴および利点は、次の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。

本明細書に記載されているAls3およびHyr1ポリペプチド断片ならびにAls3/Hyr1融合ポリペプチド、ならびに他の組成物の同定は、例えば、本明細書に開示されているいずれかに起因するもの等、カンジダ症または細菌感染症の有効な処置およびこれらに対するワクチン接種を可能にする。

本発明は、さらに詳細に後述する、例えば、Als3もしくはHyr1に由来するポリペプチドまたはAls3/Hyr1融合ポリペプチド、コンジュゲート、ワクチン、抗体、組成物、これらを使用したワクチン接種方法、およびその産生方法を提供する。

ポリペプチド 本発明は、Als3またはHyr1に由来するポリペプチドを特徴とする。rAls3タンパク質のアミノ酸配列を次に示す。

rHyr1タンパク質のアミノ酸配列を次に示す。

本発明は、次の配列を含む、本明細書に記載されているポリペプチドのいずれかに対し実質的同一性を有するポリペプチドを特徴とする。

X=存在するまたは存在せず(−X)、Xはリンカーペプチドである。

X=存在するまたは存在せず(−X)、Xはリンカーペプチドである。

場合によっては、本明細書に記載されているポリペプチドに対する修飾は、ポリペプチドの生物学的活性、例えば、免疫原性活性を実質的に低下させない。修飾されたポリペプチドは、in vivo安定性、バイオアベイラビリティ、毒性、免疫学的活性、免疫学的同一性またはコンジュゲート特性等、ポリペプチドの特徴を有するまたはこれを最適化することができる。

修飾は、翻訳後プロセシング等、天然過程による、または当該技術分野において公知の化学修飾技法による修飾を含む。修飾は、ポリペプチド主鎖、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシ末端を含む、ポリペプチドのどこにでも起こり得る。同じ種類の修飾は、所与のポリペプチドのいくつかの部位において同じまたは変動する程度で存在することができ、ポリペプチドは、2種以上の修飾を含有することができる。

バリアントまたは他の仕方で修飾されたポリペプチドは、保存的または非保存的(例えば、D−アミノ酸、デスアミノ酸(desamino acid))のいずれかの、1個または複数のアミノ酸挿入、欠失または置換をポリペプチド配列に含むこともできる。例えば、本発明のポリペプチドのいずれかのアミノまたはカルボキシ末端への1個または複数のシステイン残基の付加は、これらのポリペプチドのコンジュゲートを容易にすることができる。例示的なポリペプチドは、NまたはC末端システインを有する。

アミノ酸置換は、保存的(即ち、残基が、同じ一般型または群の別の残基に置き換えられる)であっても、非保存的(即ち、残基が、別の型のアミノ酸に置き換えられる)であってもよい。加えて、非天然起源のアミノ酸を、天然起源のアミノ酸の代わりに用いることができる(即ち、非天然起源の保存的アミノ酸置換または非天然起源の非保存的アミノ酸置換)。

例えば、当該技術分野において公知の方法を使用して、合成により作製されたポリペプチドは、DNAによって天然にコードされないアミノ酸(例えば、非天然起源または非天然のアミノ酸)の置換を含むことができる。非天然起源のアミノ酸の例として、D−アミノ酸、システインの硫黄原子に取り付けられたアセチルアミノメチル基を有するアミノ酸、ペグ化アミノ酸、式NH2(CH2)nCOOH(式中、nは2〜6である)のオメガアミノ酸、サルコシン、t−ブチルアラニン、t−ブチルグリシン、N−メチルイソロイシンおよびノルロイシン等の中性非極性アミノ酸が挙げられる。フェニルグリシンをTrp、TyrまたはPheの代わりとすることができ;シトルリンおよびメチオニンスルホキシドは中性非極性であり、システイン酸は酸性であり、オルニチンは塩基性である。プロリンは、ヒドロキシプロリンと置換することができ、特性を付与する立体構造を保持する。

バリアントは、置換による突然変異誘発により作製することができ、本来のポリペプチドの生物学的活性、例えば、免疫原性活性を保持するまたはさらには増加させる。

本明細書に記載されているポリペプチドは、例えば、市販の自動ペプチド合成機を使用した化学合成により得ることができる。合成されたタンパク質またはポリペプチドを沈殿させ、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりさらに精製することができる。あるいは、タンパク質およびポリペプチドは、例えば当該技術分野において周知の組換え方法により得ることができる。

コンジュゲート 本発明のポリペプチドは、別の部分または粒子へとコンジュゲートすることができる。

タンパク質部分 場合によっては、例えば、当該技術分野において公知の二官能性または誘導体化剤、例えば、マレイミドベンゾイルスルホスクシンイミド(maleimidobenzoyl sulfosuccinimide)エステル(システイン残基を介したコンジュゲート)、N−ヒドロキシスクシンイミド(リシン残基を介する)、グルタルアルデヒドまたは無水コハク酸を使用して、免疫化しようとする種において免疫原性のタンパク質、例えば、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、CRM197、破傷風トキソイド、ジフテリア(diptheria)トキソイド、血清アルブミン、ウシサイログロブリン、ダイズトリプシンインヒビターまたはポリカチオン(ポリ−L−リシンまたはポリ−L−アルギニン)へとポリペプチドをコンジュゲートすることが有用となり得る。

場合によっては、例えば、ポリペプチドの発現および精製を容易にするため、コンジュゲートは、組換え融合タンパク質となり得る。

ポリペプチドのコンジュゲートまたはディスプレイのための粒子 場合によっては、ポリペプチドは、粒子、例えば、ファージ、酵母、ウイルス、ビロソームまたは組換えウイルス様粒子にコンジュゲートまたはその上にディスプレイされる。

例えば、1個または複数のポリペプチドは、ファージ、酵母またはウイルス粒子に、例えば、粒子の表面にコンジュゲートすることができる。一実施形態において、ポリペプチドをコードする核酸分子は、ファージ、酵母またはウイルス粒子に挿入され、ファージ、酵母またはウイルスにおける、例えば、粒子の表面におけるポリペプチドの発現をもたらす。続いて、ポリペプチドを含有するファージ、酵母またはウイルス集団を単離し、薬学的に許容される賦形剤を添加することにより例えばワクチンとして調製することができる。

一部の実施形態において、本明細書に記載されているポリペプチドは、ビロソームまたはウイルス様粒子(VLP)にコンジュゲートされる。ビロソームおよびVLPは、一般に、リン脂質と任意選択で組み合わせたまたは製剤化された、ウイルス由来の1種または複数のタンパク質を含有する。これらは一般に、非病原性、非複製であり、一般に、ネイティブウイルスゲノムのいずれも含有しない。ウイルスタンパク質は、組換えにより産生するまたはウイルス全体から単離することができる。ビロソームまたはVLPにおける使用に適したウイルスタンパク質は、インフルエンザウイルス(HAまたはNA等)、B型肝炎ウイルス(コアまたはカプシドタンパク質等)、E型肝炎ウイルス、麻疹ウイルス、シンドビスウイルス、ロタウイルス、疫ウイルス、レトロウイルス、ノーウォークウイルス、ヒトパピローマウイルス、HIV、RNA−ファージ、Qβ−ファージ(コートタンパク質等)、GA−ファージ、fr−ファージ、AP205ファージおよびTy(レトロトランスポゾンTyタンパク質p1等)に由来するタンパク質を含む。ビロソームについては、例えば、参照によりその内容全体を援用するGluckら、(2002年)Vaccine 20巻:B10〜B16頁においてさらに考察されている。

VLPについては、例えば、参照によりこれらそれぞれの内容全体を援用する、Niikuraら、(2002年)Virology 293巻:273〜280頁;Lenzら、(2001年)J Immunol 166巻:5346〜5355頁;Pintoら、(2003年)J Infect Dis 188巻:327〜338頁;Gerberら、(2001年)Viral 75巻:4752〜4760頁;WO03/024480;およびWO03/024481においてさらに考察されている。

抗体 本発明は、本明細書に記載されているポリペプチドまたはコンジュゲートに結合する、モノクローナルおよびポリクローナル抗体を特徴とする。

モノクローナル抗体 モノクローナル抗体は、例えば、Kohlerら、Nature 256巻:495頁、1975年によって最初に記載されたハイブリドーマ方法を使用して作製することができる、あるいは組換えDNA方法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照)により作製することができる。ハイブリドーマ方法において、マウスまたはハムスターもしくはマカクザル等の他の適切な宿主動物が、例えば、本明細書に記載されているポリペプチドまたはコンジュゲートを使用して免疫化されて、免疫化に使用されたポリペプチドまたはコンジュゲートに特異的に結合する抗体を産生するまたは産生することができるリンパ球を誘発する。あるいは、リンパ球は、in vitroで免疫化することができる。続いて、ポリエチレングリコール等、適した融合剤を使用してリンパ球を骨髄腫細胞と融合して、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding、Monoclonal Antibodies: Principles and Practice、59〜103頁、Academic Press、1986年)。

このように調製されたハイブリドーマ細胞を播種し、非融合親骨髄腫細胞の成長または生存を阻害する1種または複数の物質を含有し得る適した培養培地において育成する。例えば、親骨髄腫細胞が、酵素、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠く場合、ハイブリドーマのための培養培地は、典型的に、HGPRT欠損細胞の成長を防止する物質である、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含むであろう(HAT培地)。

例示的な骨髄腫細胞は、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による抗体の安定的高レベル産生を支持し、HAT培地等の培地に対し感受性が高い細胞である。そのうち、使用に考慮され得る特定の骨髄腫細胞株は、ソーク研究所細胞配布センター(Salk Institute Cell Distribution Center)、米国カリフォルニア州サンディエゴから入手できるMOPC−21およびMPC−11マウス腫瘍に由来する細胞株や、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection)、米国バージニア州マナサスから入手できるSP−2またはX63−Ag8−653細胞等、マウス骨髄腫系列である。ヒトモノクローナル抗体の産生のために、ヒト骨髄腫およびマウス−ヒトヘテロ骨髄腫(heteromyeloma)細胞株も記載されてきた(Kozbor, J. Immunol.133巻:3001頁、1984年;Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications、51〜63頁、Marcel Dekker, Inc.、New York、1987年)。

ハイブリドーマ細胞を育成している培養培地は、抗原に対するモノクローナル抗体の産生に関してアッセイされる。ハイブリドーマ細胞により産生されたモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降によりまたはラジオイムノアッセイ(RIA)もしくは酵素結合免疫吸着(immunoabsorbent)測定法(ELISA)等のin vitro結合アッセイにより決定することができる。

所望の特異性、親和性および/または活性の抗体を産生するハイブリドーマ細胞を同定した後に、限界希釈手順によりクローンをサブクローニングし、標準方法により育成することができる(Goding、Monoclonal Antibodies: Principles and Practice、59〜103頁、Academic Press、1986年)。この目的に適した培養培地は、例えば、D−MEMまたはRPMI−1640培地を含む。加えて、ハイブリドーマ細胞は、動物における腹水腫瘍としてin vivoで育成することができる。

例えば、プロテインA−セファロース(Sepharose)、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析またはアフィニティークロマトグラフィー等、従来の免疫グロブリン精製手順により、サブクローンにより分泌されたモノクローナル抗体を培養培地、腹水または血清から適宜分離する。

モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して、容易に単離および配列決定される(例えば、モノクローナル抗体の重および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)。ハイブリドーマ細胞は、このようなDNAの供給源として役立つ。単離したら、DNAを発現ベクターに配置し、これを次に、E.coli細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞またはこの操作なしでは免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞等、宿主細胞にトランスフェクトして、組換え宿主細胞におけるモノクローナル抗体の合成を得ることができる。抗体の組換え産生について、より詳細に後述する。

さらなる実施形態において、抗体または抗体断片は、例えば、McCaffertyら、Nature 348巻:552〜554頁、1990年に記載されている技法を使用して作製された抗体ファージライブラリーから単離することができる。

Clacksonら、Nature 352巻:624〜628頁、1991年およびMarksら、J. Mol. Biol.222巻:581〜597頁、1991年は、ファージライブラリーを使用した、それぞれマウスおよびヒト抗体の単離について記載する。その後の刊行物は、鎖シャッフリングによる高親和性(nM範囲)ヒト抗体の産生(Marksら、Bio/Technology 10巻:779〜783頁、1992年)、ならびに非常に大型のファージライブラリーを構築するための戦略としてのコンビナトリアル感染およびin vivo組換え(Waterhouseら、Nucl. Acids. Res.21巻:2265〜2266頁、1993年)について記載する。よって、これらの技法は、モノクローナル抗体の単離のための伝統的モノクローナル抗体ハイブリドーマ技法の実行可能な代替法である。

例えば、相同的マウス配列の代わりにヒト重および軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することにより(米国特許第4,816,567号;Morrisonら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.81巻:6851頁、1984年)、あるいは免疫グロブリンコード配列へと、非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の全体または一部を共有結合により連結することにより、DNAを修飾することもできる。

典型的には、このような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメインの代わりとなる、あるいは抗体の一方の抗原結合性部位の可変ドメインの代わりとなって、ある抗原に対し特異性を有する一方の抗原結合性部位および異なる抗原に対し特異性を有する別の抗原結合性部位を含むキメラ二価抗体を作製する。

ポリクローナル抗体 ポリクローナル抗体は、典型的には、関連する抗原およびアジュバントの複数回の注射、例えば、皮下または腹腔内注射により、動物において産生される。場合によっては、例えば、当該技術分野において公知の二官能性または誘導体化剤、例えば、マレイミドベンゾイルスルホスクシンイミドエステル(システイン残基を介したコンジュゲート)、N−ヒドロキシスクシンイミド(リシン残基を介する)、グルタルアルデヒドまたは無水コハク酸を使用して、免疫化しようとする種において免疫原性のタンパク質、例えば、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、CRM197、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、血清アルブミン、ウシサイログロブリン、ダイズトリプシンインヒビターまたはポリカチオン(ポリ−L−リシンまたはポリ−L−アルギニン)へとポリペプチドをコンジュゲートすることが有用となり得る。

ワクチンおよび抗体含有医薬組成物 本明細書に記載されているワクチンおよび抗体含有医薬組成物(総称「組成物」)の製剤は、当業者であれば容易に利用できる、標準医薬品製剤化学および方法論を使用して調製することができる。例えば、本明細書に記載されているポリペプチド、コンジュゲートまたは抗体は、1種または複数の薬学的に許容される賦形剤またはビヒクルと組み合わせることができる。湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質その他等、補助的物質が賦形剤またはビヒクルに存在していてもよい。このような賦形剤、ビヒクルおよび補助的物質は、一般に、組成物を与えた個体における免疫応答を誘導しない、過度の毒性なしで投与することができる医薬剤である。薬学的に許容される賦形剤として、水、生理食塩水、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、グリセロールおよびエタノール等、液体が挙げられるがこれらに限定されない。薬学的に許容される塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩その他等の鉱酸塩、ならびに酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩その他等の有機酸の塩がそれに含まれてもよい。薬学的に許容される賦形剤、ビヒクルおよび補助的物質に関する徹底した考察は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Pub. Co.、N.J.1991年)において得られる。

このような組成物は、ボーラス投与または連続的投与に適した形態で調製、包装または販売することができる。注射用組成物は、保存料を含有するアンプルまたは多用量容器内等、単位剤形で調製、包装または販売することができる。組成物として、油性または水性ビヒクルにおける懸濁液、溶液、エマルション、ペーストおよび植え込み式徐放または生分解性製剤を挙げることができるがこれらに限定されない。このような組成物は、懸濁化剤、安定化剤または分散剤が挙げられるがこれらに限定されない、1種または複数の追加的な成分をさらに含むことができる。非経口投与のための組成物の一実施形態において、活性成分は、再構成した組成物の非経口投与に先立ち、適したビヒクル(例えば、無菌パイロジェンフリーの水)で再構成するための乾燥(例えば、粉末または顆粒のための)形態で提供される。組成物は、無菌注射用水性または油性懸濁液または溶液の形態で調製、包装または販売することができる。この懸濁液または溶液は、公知技術に従って製剤化することができ、活性成分に加えて、本明細書に記載されている分散剤、湿潤剤または懸濁化剤等の追加的な成分を含むことができる。このような無菌注射用製剤は、例えば、水または1,3−ブタンジオール等、無毒性非経口に許容される希釈剤または溶媒を使用して調製することができる。他の許容される希釈剤および溶媒として、リンゲル溶液、等張性塩化ナトリウム溶液および合成モノまたはジグリセリド等の固定油が挙げられるがこれらに限定されない。

有用な他の非経口で(parentally)投与可能な(administrable)組成物は、微結晶性形態の、リポソーム調製物における、または生分解性ポリマー系の構成成分としての活性成分を含む組成物を含む。徐放または植え込みのための組成物は、エマルション、イオン交換樹脂、難溶性ポリマーまたは難溶性塩等、薬学的に許容されるポリマーまたは疎水性材料を含むことができる。

あるいは、本明細書に記載されているポリペプチド、コンジュゲートおよび抗体は、粒子状担体にカプセル包埋する、これに吸着させるまたはこれと会合させることができる。適した粒子状担体は、ポリメチルメタクリレートポリマーに由来する担体、ならびにポリ(ラクチド)およびポリ(ラクチド−co−グリコリド)に由来するPLG微小粒子を含む。例えば、Jefferyら、(1993年)Pharm. Res.10巻:362〜368頁を参照されたい。他の粒子状の系およびポリマー、例えば、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、スペルミン、スペルミジンと共にこれら分子のコンジュゲート等のポリマーを使用することもできる。

製剤化された組成物は、免疫学的応答の開始に十分な、本明細書に記載されている1種または複数のポリペプチドまたはコンジュゲートの量を含むであろう。免疫原性量は、当業者であれば容易に決定することができる。このような量は、ルーチン試行により決定することができる、相対的に広い範囲内に収まるであろう。組成物は、約0.1%〜約99.9%のポリペプチド、コンジュゲートまたは抗体を含有することができ、対象に直接的に投与することができる、あるいは、当業者に公知の方法を使用して、対象に由来する細胞にex vivoで送達することができる。

組成物は、本明細書に記載されている別々のポリペプチド、コンジュゲートまたは抗体の混合物を含むことができる。例えば、ワクチンは、例えば、本明細書に開示されているアミノ酸配列または本明細書に開示されているアミノ酸配列のうちいずれか1種のアミノ酸配列に対し最大3個の置換、欠失もしくは付加を有するそのバリアント配列を含有するまたはこれからなる、例えば、2、3、4、5、6、7、8種またはそれ超の本明細書に記載されている別々のポリペプチドまたはコンジュゲートを含むことができる。一実施形態において、ワクチンは、8種の別々のポリペプチドを含み、この8種のポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書に開示されているアミノ酸配列の配列からなる。別の実施形態において、抗体含有医薬組成物は、例えば、本明細書に記載されているポリペプチドまたはコンジュゲートに対し別々の特異性を有する、モノクローナルまたはポリクローナル抗体の混合物を含むことができる。

免疫応答を刺激する物質、例えば、アジュバントが、組成物、例えば、ワクチンに含まれていてよい。アジュバントとして使用される化学物質の例として、アルミニウム化合物(例えば、ミョウバン、アルハイドロゲル)、油、ブロックポリマー、免疫刺激複合体、ビタミンおよびミネラル(例えば、ビタミンE、ビタミンA、セレニウムおよびビタミンB12)、Quil A(サポニン)、細菌および真菌細胞壁構成成分(例えば、リポ多糖、リポタンパク質および糖タンパク質)、ホルモン、サイトカインならびに同時刺激因子が挙げられるがこれらに限定されない。

処置方法 本発明は、カンジダ症に対し哺乳動物をワクチン接種する方法であって、本明細書に記載されているワクチンを動物に投与して、これにより、カンジダ症に対し哺乳動物をワクチン接種するステップを含む方法を特徴とする。その上、本発明は、カンジダ症に対する哺乳動物の受動免疫化の方法であって、有効量の本明細書に記載されている医薬組成物を哺乳動物に投与して、これにより、カンジダ症に対し哺乳動物を受動的に免疫化するステップを含む方法を特徴とする。カンジダ症は、例えば、播種性カンジダ症、例えば、血行播種性カンジダ症または粘膜カンジダ症を含むことができる。場合によっては、カンジダ症は、例えば、Candida albicans、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosisまたはCandida tropicalisに起因する。他のCandida種は、Candida lusitaniaeおよびCandida stellatoideaを含む。

その上、本明細書に記載されている組成物および方法を使用して、例えば、S.aureus全身性感染症またはS.aureusに対する皮膚もしくは軟部組織感染症の発症リスクのあるヒトをワクチン接種することができる。第一に、S.aureus感染症またはS.aureus SSSIの発症リスクのあるヒトを同定する。第二に、このようなヒトに、アジュバントありまたはなしの薬学的に許容される培地において、本明細書に記載されているポリペプチドを含む免疫原性量のワクチンを投与する。例えば、このようなヒトに、用量当たり3〜1000μgの間のポリペプチドを含有する、本明細書に開示されているポリペプチドを1〜3用量の間で投与し、複数用量は、2週間〜6カ月間の間隔で与えられる。

ワクチンの投与後に、このようなヒトは、1カ月間から数年間またはそれ超にわたり持続する期間、S.aureus感染症またはS.aureus SSSIの発症リスクが減少することが予想される。

同様に、S.aureus感染症またはS.aureus SSSIであると同定されたヒトは、アジュバントありまたはなしの薬学的に許容される培地において、ペプチド1を含む免疫原性量の医薬組成物の投与により処置することができる。例えば、このようなヒトは、用量当たり3〜1000μgの間のポリペプチドを含有する、本明細書に開示されているポリペプチドを1〜3用量の間で投与され、複数用量は、2週間〜6カ月間の間隔で与えられる。

また、医薬組成物の投与後に、このようなヒトのS.aureus SSSIの重症度が減少することが予想される。

本明細書に記載されている組成物および方法を使用して、例えば、全身性S.aureus感染症またはさらにはS.aureus皮膚もしくは軟部組織感染症の発症リスクのあるウシ種を、Staphylococcus aureusに対しワクチン接種することができる。特に、ウシ種は、S.aureusに起因するウシ乳房炎を発症するリスクを有し得る。第一に、S.aureus SSSI、例えば、ウシ乳房炎の発症リスクのあるウシ種を同定する。例えば、いずれかの乳は、S.aureusに起因するウシ乳房炎を発症するリスクがあると考慮され得る。第二に、このようなウシ種に、アジュバントありまたはなしの薬学的に許容される培地において、本明細書に開示されているポリペプチドのうち1種または複数を含む免疫原性量のワクチンを投与する。例えば、このようなウシ種に、用量当たり3〜1000μgの間のポリペプチドを含有する、本明細書に開示されているポリペプチドを1〜3用量の間で投与し、複数用量は、2週間〜6カ月間の間隔で与えられる。

ワクチンの投与後に、このようなウシ種は、S.aureus SSSI、例えば、ウシ乳房炎の発症リスクが減少することが予想される。

同様に、S.aureus SSSI、例えば、ウシ乳房炎であると同定されたウシ種は、アジュバントありまたはなしの薬学的に許容される培地において、本明細書に開示されている1種または複数のポリペプチドを含む免疫原性量の医薬組成物の投与により処置することができる。例えば、このようなウシ種は、用量当たり3〜1000μgの間のポリペプチドを含有するポリペプチドを1〜3用量の間で投与され、複数用量は、2週間〜6カ月間の間隔で与えられる。

医薬組成物の投与後に、このようなウシ種のS.aureus SSSI、例えば、ウシ乳房炎の重症度が減少することが予想される。

本明細書に記載されているワクチンおよび抗体含有医薬組成物(総称「組成物」)は、そのままで、または病原体(例えば、ウイルス、細菌、真菌または寄生性病原体)、腫瘍もしくはがん、アレルゲン、自己免疫性障害もしくは移植片拒絶に対する保護的応答を誘導する他の当該技術分野で公知の組成物と組み合わせて、予防的または治療的に投与することができる。例えば、組成物は、例えば、インフルエンザ、マラリア、結核、天然痘、麻疹、風疹、ムンプスのワクチンまたは当該技術分野において公知の他のいずれかのワクチン等、例えば、別の免疫化ワクチンと同時に、別々にまたは逐次的に投与することができる。

本明細書に記載されている組成物は、種々の公知の経路および技法を使用して、哺乳動物対象(例えば、ヒトまたは本明細書に記載されている他の哺乳動物)に送達することができる。例えば、組成物は、注射用溶液、懸濁液またはエマルションとして提供し、従来の針および注射器を使用して、または液体ジェット注射系を使用して、筋肉内、皮下、皮内、腔内、非経口、上皮性、動脈内、腹腔内または静脈内注射により投与することができる。組成物は、経鼻、気管内、腸管内、直腸内または腟内等、皮膚または粘膜組織へと外用投与することもできる、あるいは呼吸器または肺性投与に適した微粉化スプレーとして提供することもできる。他の投与モードは、経口投与、坐剤および能動または受動経皮送達技法を含む。

本明細書に記載されている組成物は、投薬製剤と適合性であり、予防的および/または治療的に有効となる量で、哺乳動物対象(例えば、ヒトまたは本明細書に記載されている他の哺乳動物)に投与することができる。適切な有効量は、相対的に広い範囲内に収まるであろうが、当業者であれば、ルーチン試行により容易に決定することができる。「米国医薬品便覧(Physicians Desk Reference)」および「Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics」は、必要とされる量を決定する目的に有用である。

予防法または治療法は、単一の時点における単一の直接的投与により、または任意選択で複数の時点における複数の投与により達成することができる。投与は、単一または複数の部位に送達することもできる。当業者であれば、特定の送達経路に適するよう、投薬量および濃度を調整することができる。一実施形態において、単一の機会に単一用量が投与される。代替的な実施形態において、同じ機会に、ただし、例えば、異なる部位に、いくつかの用量が対象に投与される。さらなる実施形態において、複数の機会に複数用量が投与される。このような複数用量は、バッチで、即ち、同じ機会に異なる部位における複数の投与により投与することができる、あるいは複数の機会のそれぞれにおける(任意選択で複数の部位における)1回の投与により個々に投与することができる。このような投与計画のいずれかの組合せを使用することができる。

一実施形態において、本発明の異なる組成物は、同じ処置計画の一部として、異なる部位にまたは異なる機会に投与することができる。

異なる投与は、同じ機会に、同日に、1、2、3、4、5もしくは6日間の間隔、または1、2、3、4週間もしくはそれ超の間隔で行うことができる。場合によっては、投与は、1〜5週間の間隔、例えば、2週間、3週間または4週間の間隔等、2〜4週間の間隔で行われる。このような複数の投与のスケジュールおよびタイミングは、当業者であればルーチン試行により、特定のワクチンまたは医薬組成物に対し最適化することができる。

投薬量 本明細書に記載されているワクチンまたは抗体含有医薬組成物の適切な用量は、調製方法、投与方法、患者の年齢、体重および性別、症状の重症度、投与時間、投与経路、排泄率ならびに応答性等の因子に応じて変動し得る。当該技術分野において通常の技能を有する医師であれば、処置に有効な投与用量を容易に決定および診断するであろう。

組成物は、当業者であれば、当該技術分野において公知の方法に従って、薬学的に許容される担体および/または賦形剤を使用して、単位用量または複数用量調製物へと調製することができる。

ベクター 本発明は、また、本明細書に開示されているポリペプチドをコードする核酸を含有するベクターを提供する。適した発現ベクターは、当該技術分野において周知のものであり、核酸の発現を調節することができるプロモーター領域またはエンハンサー領域等、調節配列またはエレメントに作動可能に連結された核酸を発現させることができるベクターを含む。適切な発現ベクターは、真核細胞および/または原核細胞において複製可能なベクター、ならびにエピソームとして残るまたは宿主細胞ゲノムに組み込まれるベクターを含む。

用語「ベクター」、「クローニングベクター」および「発現ベクター」は、核酸を宿主細胞に導入することができる媒体を意味する。ベクターは、核酸を繁殖もしくは保持するためにまたはコードされた配列のポリペプチド発現のために使用することができる。多種多様なベクターが、当該技術分野において公知であり、例えば、プラスミド、ファージおよびウイルスを含む。例示的なベクターは、例えば、Sambrookら、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual」第3版、Cold Spring Harbor Laboratories、Cold Spring Harbor、N.Y.、2001年;およびAusubelら、「Current Protocols in Molecular Biology」John Wiley and Sons、Baltimore、MD(1999年))における記載に見出すことができる。

調節の性質に応じたプロモーターまたはエンハンサーは、構成的となり得るまたは調節され得る。調節配列または調節エレメントは、核酸および調節配列の間の物理的および機能的関係性が核酸の転写を可能にするように、本発明の核酸に作動可能に連結される。

真核細胞における発現に有用なベクターは、例えば、SV40初期プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、マウス乳房腫瘍ウイルス(MMTV)ステロイド誘導性プロモーター、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)プロモーターその他を含む調節エレメントを含むことができる。本発明のベクターは、核酸分子のサブクローニングおよび増幅ならびに本明細書に開示されているポリペプチドの組換えによる発現に有用である。本発明のベクターは、例えば、バクテリオファージ、バキュロウイルスまたはレトロウイルス等、ウイルスベクター;コスミドまたはプラスミド;ならびに、特に大型の核酸分子をクローニングするために、細菌人工染色体ベクター(BAC)および酵母人工染色体ベクター(YAC)を含むことができる。このようなベクターは、市販されており、その使用は、当該技術分野において周知のものである。当業者であれば、特定の宿主細胞における発現に適切なプロモーターが分かるまたは容易に決定することができる。

本発明は、その上、本発明の核酸を含有する組換え細胞を提供する。組換え細胞は、核酸分子を含有するベクターを宿主細胞に導入することにより作製される。組換え細胞は、形質導入(transducted)、トランスフェクトまたは他の仕方で遺伝子改変される。組換え分子の発現に使用することができる例示的な宿主細胞は、哺乳動物初代細胞;COS、CHO、HeLa、NIH3T3、HEK293およびPC12細胞等、樹立された哺乳動物細胞株;Xenopus胚および卵母細胞等、両生類細胞;ならびに他の脊椎動物細胞を含む。例示的な宿主細胞は、Drosophila等の昆虫細胞、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces pombeまたはPichia pastoris等の酵母細胞、およびEscherichia coli等の原核細胞も含む。

本発明の実施形態は、また、Candida、Acinetobacter属の細菌、例えば、Acinetobacter baumanniiを含むグラム陰性細菌と共にブドウ球菌細菌に対する免疫応答を生じるための抗原として作用し得る、特異的Als3もしくはHyr1ポリペプチドまたはAls3/Hyr1ポリペプチドを提供する。

本発明の一部の態様において、本発明のポリペプチドは、本明細書に記載されているアミノ酸配列のうちいずれか1種に表記されている実質的に同じアミノ酸配列を含む。例えば、アミノ酸配列は、配列番号1〜33のうちいずれか1種に対し少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%配列同一性を有し得る。他の態様において、このようなポリペプチドは、免疫原性であり、対象における抗Als3抗体、抗HYR1抗体およびAls3/Hyr1抗体の産生または免疫原性応答を誘発することができる。

本明細書に記載されている通り、本発明のポリペプチドは、参照アミノ酸配列に対して少なくとも約65%の同一性を有し、参照アミノ酸配列に特徴的な匹敵する機能的および生物学的活性を保持する、実質的に同様のアミノ酸配列を包含することができる。一態様において、実質的に同じアミノ酸配列を有するポリペプチドは、少なくとも50%もしくは60%の同一性、少なくとも65%の同一性、少なくとも70%の同一性、少なくとも75%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、少なくとも98%の同一性または少なくとも99%の同一性を有するであろう。しかし、スプライスバリアントとして生じた、または保存的アミノ酸置換もしくは縮重コドンの置換により修飾された、記載されているレベルに満たない配列同一性を含有するポリペプチドまたはコード核酸も、本発明の範囲内に包含されることが認識される。

評価 次の例は、本発明を説明するよう企図されており、本発明の限定を意図するものでは決してない。

カンジダ症の処置を評定するための方法および材料 Candida系統および育成条件 C.albicans 15663、C.glabrata 31028、C.parapsilosis 22019およびC.tropicalis 4243は、Harbor−UCLA医療センターから採取された臨床血流分離株である。C.krusei 91−1159は、Michael Rinaldi、テキサス州サンアントニオの温情により分与された。C.albicans系統CAAH−31およびTHE31は、文献に記載されている通りである。試験した系統は全て、YPD(2%バクトペプトン(Bacto Peptone)、1%酵母エキス、2%デキストロース)においてルーチンで育成した。血球計数器(hemacytometer)で計数することにより、細胞密度を決定した。 組換えポリペプチドおよびウサギポリクローナル抗体 標準方法に従って組換えポリペプチドを作製する。抗体を作製するために、標準免疫化プロトコールを使用してウサギ抗血清を個々に産生する前に、ペプチドを精製し、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)にコンジュゲートすることができる。受動免疫化研究における投与に先立ち、PierceプロテインAプラスアガロース(Protein A plus Agarose)(Thermo Scientific、イリノイ州ロックフォード)を使用して、プールした血清由来の総IgGを親和性精製する。

免疫化プロトコールおよび動物研究 能動的ワクチン接種は全て、標準方法に従って行う。簡潔に説明すると、若齢(10〜12週齢)Balb/Cマウスの皮下に、0日目に、リン酸緩衝食塩水(PBS)においてアジュバントとしてのミョウバン(2%アルハイドロゲル;Brenntag Biosector、デンマーク、フレクスンド)と混合した30μgのポリペプチドをワクチン接種し、21日目に同じ用量を追加免疫し、続いて、35日目に尾静脈を介して感染させる。対照マウスには、ミョウバン単独をワクチン接種する。

免疫無防備状態のマウスにおけるワクチンの有効性を試験するために、感染と比べて−2日目の200mg/kgのシクロホスファミドの腹腔内注射と、続く+7日目のさらなる用量の100mg/kgによる好中球減少症の誘導に先立ち、上述通りにマウスにワクチン接種する。このレジメンは、標準方法に従い、好中球、リンパ球および単球数の低下を伴うおよそ10日間の白血球減少症をもたらす。免疫適格性および好中球減少症のマウスの両方に関し、ワクチン接種およびアジュバントワクチン接種したマウスの間の生存の差をログランク検定(Log Rank test)により比較する。

受動免疫化のため、C.albicansによるi.v.感染2時間前に、ナイーブマウスに免疫IgGを腹腔内投与する。対照マウスには、アイソタイプマッチングIgG(Innovative Research、米国)を与える。感染3日後にIgG用量を反復し、マウスの生存を1日2回モニターした。

Candidaの異なる種に感染させる、ワクチン接種または対照マウスから得られる腎臓の定量的培養を標準方法に従って行う。簡潔に説明すると、尾静脈を介してマウスを感染させる。感染3日後に腎臓を収集し、ホモジナイズし、0.85%生理食塩水で系列希釈し、50μg/mLクロラムフェニコールを含有したYPDにおいて定量的に培養する。37℃における24〜48時間のプレートのインキュベーション後にコロニーを計数し、感染臓器1グラム当たりのlogCFUで結果を表す。

真菌負荷実験と同時に、病理組織学的検査のために、1群当たり2匹のマウスから腎臓を無菌的に除去する。検査まで腎臓を亜鉛ホルマリン固定液に浸漬する。固定した臓器を段階的アルコール溶液で脱水し、パラフィンに包埋し、6μm厚の切片にカットする。マウントした切片をGomoriメテナミン銀で染色し、光学顕微鏡で検鏡する(Davisら、(2000年)Infect Immun 68巻:5953〜5959頁)。

酵素結合免疫吸着測定法(ELISA) ポリペプチドが免疫応答を誘導するか試験するために、ワクチン接種および対照マウスから採取した血清試料の抗体価を、以前に記載された通りに(Ibrahimら、(2005年)Infect Immun 73巻:999〜1005頁)96ウェルプレートにおいてELISAにより決定する。ウェル当たり100μlの5μg/ml(PBS)ペプチド(例えば、ペプチド2〜11のうち1種または複数)でウェルをコーティングする。3%ウシ血清アルブミンを含有するTris緩衝食塩水(TBS;0.01M Tris HCl[pH7.4]、0.15M NaCl)によるブロッキングステップ後に、マウス血清を1時間室温でインキュベートする。次に、0.05%Tween20を含有するTBSでウェルを3回洗浄し、続いてTBSでさらに3回洗浄する。西洋わさびペルオキシダーゼとコンジュゲートされたヤギ抗マウス二次抗体(Sigma)を1:5000の最終希釈で添加し、プレートを1時間室温でさらにインキュベートする。次に、ウェルをTBSで洗浄し、0.1Mクエン酸塩バッファー(pH5.0)、50mgのo−フェニレンジアミン(Sigma)および10μlの30%H2O2を含有する基質と共にインキュベートする。30分間発色させ、その後、10%H2SO4の添加により反応を終了させ、マイクロタイタープレートリーダーにおいて490nmにおける光学密度(OD)を決定する。希釈剤のみを与えた陰性対照ウェルおよびバックグラウンド吸光度を、被験ウェルから減算して、最終OD読み取りデータを得る。ELISA力価を、正のOD読み取りデータを生じる最後の血清希釈の逆数とする(即ち、陰性対照試料の平均ODを超えるプラス2標準偏差)。

F(ab’)2ブロッキングアッセイ C.albicansの貪食細胞媒介性殺傷において抗ポリペプチド(polypetide)(例えば、本明細書に記載されている)抗体に媒介される保護機構を研究するために、好中球様表現型に分化させたHL−60細胞を用いる(Luoら、(2010年)J Infect Dis 201巻:1718〜1728頁)。以前に記載された通り(Luo(2010年)J Infect Dis 201巻:1718〜1728頁)、抗ペプチドIgGまたはF(ab’)2断片の存在下で殺傷アッセイを行う。簡潔に説明すると、2.5μMのレチノイン酸および1.3%DMSOによりHL−60細胞を3日間37℃、5%CO2で誘導する。免疫抗Als3または抗Hyr1または抗Als3/Hyr1ポリペプチド血清を必要に応じてプールし、プロテインAアガロース(Thermo Scientific)を使用して総IgGを単離する。ポリペプチドによる免疫化に先立ち同じウサギから採取された血清を対照血清とする。Pierce F(ab’)2調製キットにより、メーカーの説明書に従って、免疫または対照IgG由来のF(ab’)2断片を精製する。SDS−PAGE分析を利用して、Fc断片の>95%が消化されていることを示す。次に、Als3を過剰発現または抑制するC.albicans細胞を、50μg/mlのワクチン接種または対照F(ab’)2断片と共に氷上で45分間インキュベートする。超音波処理およびYPDプレートにおける定量的培養に先立ち、F(ab’)2断片と共培養したC.albicansをHL−60由来好中球と共に1時間37℃、5%CO2でインキュベートする。HL−60由来好中球との共培養後のCFUの数を、好中球様細胞なしの培地とインキュベートしたC.albicans由来のCFUの数で割ることにより、%殺傷を計算する。

統計解析 ノンパラメトリックログランク検定を使用して、マウスの生存時間の差を決定する。独立的比較のためのマン・ホイットニーのU検定により、好中球殺傷アッセイ、抗体力価および組織真菌負荷を比較する。スピアマンの順位和検定により相関を計算する。<0.05のP値を有意とみなす。

予想される結果 C.albicansにi.v.曝露した免疫適格性マウスにおいて生存を有意に改善し、真菌負荷を減少させたペプチドを、本発明において有用であると考慮する。同様に、カンジダ症から免疫無防備状態のマウスを統計的に保護するポリペプチドは、本発明において有用である。用量特異的様式で本明細書に開示されているポリペプチドを標的とする精製IgGを与えた後に真菌感染から保護されたマウスは、カンジダ症を処置するための受動免疫化戦略の有用性の指標として考慮するのみならず、免疫応答の産生に使用したポリペプチド抗原の有用性としても考慮した。数種のCandida非albicans種に曝露したBALB/cマウスにおける組織真菌負荷を実質的に低下させるポリペプチドワクチンを同様に、本発明において有用であると考慮する。

Acinteobacter感染の処置を評定するための方法および材料 本明細書に開示されている組換えポリペプチドは、例えば、E.coli発現系を使用して、標準方法に従って産生される。次に、組換えポリペプチドを使用して、マウスを能動的にワクチン接種する。例えば、マウスは、0日目に水酸化アルミニウム単独または水酸化アルミニウムと混合した組換えポリペプチドで免疫化され(n=9)、21日目に追加免疫される。その後、ワクチン接種されたマウスは、35日目にA.baumanniiに感染される。対照マウスと比較して統計的に有意な生存をもたらすポリペプチドワクチンを、本発明において有用であると考慮する。その上、同様にワクチン接種し感染させたマウスの組織における細菌負荷の測定値を検査する。腎臓、肺および脾臓から単離された組織が、対照組織試料と比較してより低い細菌負荷を有することを示す、組織1グラム当たりのコロニー形成単位の数によって測定される細菌負荷も、有用なポリペプチドワクチンを示すものと考慮する。

別の作業例において、Acinetobacter baumannii感染に対する全体的受動免疫化を糖尿病マウスにおいてアッセイすることもできる。8種の異なるポリクローナル抗体由来の精製IgGを、感染の2時間前に糖尿病マウスに与える。市販の無関係ウサギIgGを糖尿病対照マウスに与える。次に、尾静脈注射により、マウスを致死的用量のAcinetobacter baumanniiに感染させる。単一用量の適切なIgGを与えた後に、対照IgGを与えたマウスよりも長く有意に生存すると同定されたマウス(例えば、抗ポリペプチドIgGにおける−80%生存vs.対照治療群(arm)における0%、ログランク検定によるp<0.0001)を、ポリペプチド抗原の有効性の証拠とする。

ブドウ球菌感染の処置を評定するための方法および材料 手短に説明すると、本明細書に記載されているポリペプチドが、S.aureusから保護するか決定するために、レジメンによる標準方法に従って、0日目に雌Balb/cマウスにフロイント完全アジュバントをワクチン接種し、続いてフロイント不完全アジュバントにおけるブースター用量を3週間目に与える。ワクチン接種2週間後に、尾静脈を介して、メチシリン抵抗性であり、動物モデルにおいて病原性であることが公知の致死的用量のS.aureus系統67−0にマウスを感染させる。このような感染マウスにおいて長期生存の改善を媒介するポリペプチドを、本発明において有用であると考慮する。

ポリペプチドは、次の皮膚または軟部組織感染症マウスモデルにおいて試験することもできる。アルハイドロゲルアジュバントのレジメンを使用する用量範囲にわたり、ポリペプチドワクチン接種を評定する。3、10、30、100または300μg(IM)の用量を並行して研究する。一次ワクチン接種(0日目)に続き、研究21日目に同一追加免疫を行う。追加免疫の14日後(研究35日目)に、マウスをS.aureusに感染させる。Dingら、(J. Bacteriol.2008年、190巻:7123〜9頁)および/またはVoyichら、(J Infect. Dis.2006年、194巻:1761〜1770頁)から、これらの研究のために皮下皮膚/軟部組織膿瘍モデルを修正する。研究35日目に、マウスを麻酔(anesthesized)し、側腹部を剪毛して滅菌し、2×107CFU接種(ビーズもマトリックスもなし)を注射(100μl)により皮下区画に導入する。各研究において、対照またはワクチンレジメン群につき最小で20匹のマウスを使用する。次に、曝露後最大14日間の研究期間の間、各マウス側腹部における膿瘍面積/体積を測定する。これを行うために、マウスを麻酔し、病変部位の長さ(l)および幅(w)を評価して、膿瘍または皮膚壊死面積(cm2)を定量化する。膿瘍体積(cm3)は、球状楕円体(spherical ellipsoid)の式に従って計算する:[v=(π/6)×l×w2]。定量的培養分析のために、前選択された感染後時間に、マウスを人道的に屠殺し、膿瘍の定量的培養のために加工した。各側腹部を無菌的に解剖し、膿瘍を除去し、培養のために調製する。膿瘍を個々にホモジナイズし、ヒツジ血液寒天プレートにおける定量的培養のため無菌PBSに系列希釈する。培養物を24時間インキュベート(37℃)し、得られたコロニーを数え上げる。統計解析のため、1群当たり16〜20匹のマウスが、1グラム組織当たりのCFUまたは2mm膿瘍面積(a=0.05;マン・ホイットニーのU検定)における1log差を検出するための>85%検出力を生じることを示す検出力見積り(power estimate)に基づき、実験結果の差を比較する。標準方法に従ってP値を定義する。

予想される結果 MRSA皮膚または軟部組織アッセイのマウスモデルにおける膿瘍面積、体積またはCFU密度を有意に低下させるポリペプチドワクチンを、本発明において有用であると考慮する。このような結果は、試験したポリペプチドワクチンが、哺乳動物におけるMRSA皮膚感染もしくは膿瘍またはその両方を防止または緩和するための手段として有用であることを示すものと考慮される。

ヒトPMBCを利用した追加的な評価 本明細書に記載されている有用なポリペプチド抗原は、また、標準ヒトPMBCを使用して同定される。ワクチン接種後の様々な時点において、Als3またはHyr1を使用してワクチン接種した個体からPMBCを得る。採取したPMBCを−80℃で貯蔵し、使用前に解凍する。

アッセイのため、ヒトサイトカインまたはケモカイン、例えば、IFN−γ、IL−17A、IL−4またはGROに特異的な抗体をコーティングしたELISpotプレートを使用する。次に、48時間培養においてPBMC試料を活性化させ、ウェル当たり約200,000細胞となるよう96ウェルELISpotプレートに分配する。特異的ポリペプチドおよび/またはポリペプチドの組合せを、3回複製したウェルに添加し、48〜96時間インキュベートし、続いて分析のために各ウェルから上清を除去する。ELISpotプレートを発色させて、目的の化合物を産生するウェルにおける数または細胞を反映するウェル当たりのスポット形成単位を明らかにする。未刺激PMBCと比べてサイトカインまたはケモカイン産生を増加させたペプチドまたはペプチドの組合せを、本発明において有用であると考慮する。

他の実施形態 上述の明細書に言及されているあらゆる刊行物、特許および特許出願は、参照により本明細書に援用する。本発明の範囲および精神から逸脱することのない、記載された本発明の方法に関する様々な修正および変更は、当業者に明らかとなるであろう。特異的な実施形態に関連して本発明を記載してきたが、請求されている本発明を、このような特異的な実施形態に過度に限定するべきではないことを理解されたい。実際に、当業者に明らかな、記載されている本発明を実施するための形態に関する様々な修正は、本発明の範囲内として企図される。

他の実施形態を特許請求の範囲に示す。

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