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Manufacture of lamination type element

阅读:999发布:2021-11-22

专利汇可以提供Manufacture of lamination type element专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To acquire a lamination type element readily without performing a burning process by laminating an element having a composite oxide thin plate in the inside and a conductive thin plate alternately and by connecting conductive substrates used for hydrothermal treatment of a lamination body and newly laminated conductive thin plates mutually.
CONSTITUTION: Each raw solution of Pb:Zr is mixed to acquire Pb:Zr of molar ratio of 1.3:1, and 2.8 specified solution of potassium hydroxide is mixed to mixture liquid as mineralizer to acquire solution which is necessary for hydrothermal treatment. A shim board X is immersed in the solution and hydrothermal treatment is performed at 140°C in an autoclave. Then, solution is mixed to acquire Pb:Zr:Ti of 1.3:0.5:0.5 at molar ratio, a second stage hydrothermal treatment is performed at 150°C, PZT is formed at both sides of a substrate and a perovskite structure Y is acquired. After an electrode is constituted by sputtering Au to both sides of a thin plate, it is laminated together with the shim board X alternately by using conductive adhesive, and a square pillar with a bottom area of 20mm×20mm is cut out and the electrods are connected electrically in parallel.
COPYRIGHT: (C)1994,JPO,下面是Manufacture of lamination type element专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 (1)圧電性を発現させる所望の複合酸化物の構成元素の少なくとも一つの金属元素を含む導電性薄板を基板とし、該複合酸化物構成金属元素から基板中に含まれる元素を実質的に除いた残余の複合酸化物構成金属元素を含むアルカリ性水溶液中で基板を水熱処理した後、該複合酸化物の全構成元素を含むアルカリ性水溶液中で第2の水熱処理を行い、基板の両面に圧電性を有する結晶性複合酸化物薄板を形成させる工程、 (2)工程(1)によって得られた基板両面上に形成された結晶性薄板上に電極を形成する工程、 (3)工程(2)によって得られた両面に圧電性薄板を有する素子と導電性を有する薄板を交互に積層し積層体を構成し、次いで該積層体の水熱処理に供した導電性基板同志を結線、及び新たに積層した導電性薄板同志を結線させる(すなわち両導電性薄板を電気的に並列接続させる)ことを特徴とする積層型圧電素子の製造方法。
  • 【請求項2】 請求項1で得られる積層型素子を更に分極処理することを特徴とする積層型圧電素子の製造方法。
  • 【請求項3】 (1)電歪効果を発現させる所望の複合酸化物の構成元素の少なくとも一つの金属元素を含む導電性薄板を基板とし、該複合酸化物構成金属元素から基板中に含まれる元素を実質的に除いた、残余の構成金属元素を含むアルカリ性水溶液中で基板を水熱処理した後、該複合酸化物の全構成元素を含むアルカリ性水溶液中で第2の水熱処理を行い、基板の両面に電歪効果を有する結晶性複合酸化物薄板を形成させる工程、 (2)工程(1)によって得られた基板両面上に形成された結晶性薄板上に電極を形成する工程、 (3)工程(2)によって得られた両面に電歪性薄板を有する素子と、導電性を有する薄板を交互に積層して積層体を形成し、次いで該積層体の水熱処理に供した基板同志を結線及び新たに積層した導電性薄板同志を結線させることを特徴とする積層型電歪素子の製造方法。
  • 【請求項4】 (1)所望の誘電性を発現させる複合酸化物の構成元素の少なくとも一つの金属元素を含む導電性薄板を基板とし、該複合酸化物構成金属元素から基板中に含まれる元素を実質的に除いた、残余の構成金属元素を含むアルカリ性水溶液中で基板を水熱処理した後、
    該複合酸化物の全構成元素を含むアルカリ性水溶液中で第2の水熱処理を行い、基板の両面に誘電性を有する結晶性複合酸化物薄板を形成させる工程、 (2)工程(1)によって得られた基板両面上に形成された結晶性薄板上に電極を形成する工程、 (3)工程(2)によって得られた両面に誘電性薄板を有する素子と、導電性を有する薄板を交互に積層して積層体を形成し次いで該積層体の水熱処理に供した基板同志を結線、及び新たに積層した導電性薄板同志を結線させることを特徴とする積層型コンデンサー素子の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は積層型圧電素子、積層型電歪素子さらには積層型コンデンサー素子の製造方法に関するものであり、詳しくは熱処理によって得られる結晶性薄板を積層してなる積層型圧電素子、積層型電歪素子、積層型コンデンサー素子の製造に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】積層型圧電素子及び電歪素子に電圧を印加させることによってミクロンあるいはミクロンアンダーの微少変位を発生させ、機械的切削バイトや半導体製造装置の微少位置決め、ドットタイプのプリンターヘッド等、圧電効果を利用したアクチュエータの開発が、近年急速に進められている。 また積層型コンデンサーは、
    一層あたりの膜厚を薄く制御することによって、小型で大容量化が図られ、各種電子機器の基本部品となっている。 ところで従来の積層型圧電、電歪素子の製造方法は、大きくわけて、以下のふたつに大別される。

    【0003】(1)セラミックスの薄板を焼成、積層する方法 所望の組成の粉体を金型成形あるいはドクターブレード法等によりグリーンシートを作成した後、1,000〜
    1,300℃で焼成し結晶性の薄板を得る。 得られた薄板を必要に応じ、所望の大きさに加工後、電極をスクリーン印刷等で塗布、焼き付けを行って形成する。

    【0004】積層型電歪素子については、得られた薄板と導電性の薄板を所望の枚数に図1に示す如く積層し、
    電気的に並列接続して積層型電歪素子を完成する。 また、圧電素子については、得られた薄板に圧電性を与える為に、1〜4kV/mmの高電圧を印加し分極を行って圧電性を有する薄板を得る。 得られた分極済みの薄板を分極方向を一層おきにそろえながら図(2)に示す如く、電気的に並列接続して積層型圧電素子を完成する。

    【0005】(2)内部電極一体焼成による積層型圧電、電歪素子 ドクターブレード法等を用いて、所望の組成物のグリーンシートを作成した後、グリーンシートの両面にスクリーン印刷等でPt,Ag−Pd等の電極ペーストを塗布する。 得られたシートを所望の枚数積層後、加熱圧着し一体型のグリーンボディとした後、所望の大きさに切断、400〜700℃で脱脂後、1000〜1300℃
    で焼成する。

    【0006】得られた焼結体は、必要に応じ研磨加工され、図3に示すように一層おきに結線、電気的に並列接続して積層型電歪素子を作成する。 また圧電素子においては、電気的に並列接続した後、1〜3kV/mm程度の高電圧を印加、分極処理を行って図4のような圧電性を有した積層型の圧電素子を得る。 一方、積層型コンデンサーも、内部電極一体型が広く用いられており、上述の内部電極一体型の積層型電歪素子と同一の製造法によって作成される。

    【0007】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、この様な従来の手法を用いた積層型圧電素子の製造には、セラミックスを1000〜1300℃で焼結する工程及び焼結した後、必ず圧電性を与える為に分極処理を行うことが必要不可欠であった。 その為、製造上、1000℃を越える高価な焼成炉、及び高価な高電圧装置を共に必要としていた。 また所望の薄板を得るために、焼結体を研磨したり、ドクターブレード法等による複雑な薄膜成形工程が必要であった。 さらに、圧電素子としてはPZT系(P
    bZr 1-y Ti y3 )の材料が広く使用されているが、Pbを含むような組成物は、高温焼成時、Pbが飛散し易く、Pbの蒸発を防ぐ為の特別な工夫や特別な環境処理施設を必要としていた。

    【0008】また、従来の積層型電歪素子ならびにコンデンサー素子についても同様な焼成炉を必要とし、また所望の薄板を得るために、焼結体を研磨したり、ドクターブレード法等による複雑な薄膜成形工程が必要であった。 さらに積層コンデンサー素子においては、大容量にするために、素子の一層厚みを極薄くすることが求められ、ドクターブレード法等より最高20μm程度の一層厚みのものが得られるが、物理的操作によって、成膜を行う為、厚みが薄くなると、成膜がうまくいかず、素子が絶縁しやすくなる欠点を有していた。 さらに前述のPbを含むようなPb含有誘電性組成物は、高温焼成時、Pbが飛散しやすくPbの蒸発を防ぐ為の特別な工夫や特別な環境処理施設を必要としていた。

    【0009】一方、本発明者等は先に水熱処理を利用し、基板上に複合酸化物薄膜を形成する新しい方法を提案した(特願平3−145343号)。 本発明はこの新しい複合酸化物薄膜形成法を利用することにより上述した従来技術のもつ問題点を解決し、積層素子の有利な製造法を提供することを目的とするものである。

    【0010】

    【課題を解決するための手段】本発明者等は、積層型圧電素子、積層型電歪素子、又は積層型コンデンサー素子の製造において、圧電性、電歪効果、或いは誘電性を発現させる所望の複合酸化物の構成元素の少なくとも一つの金属元素を含む導電性薄板を基板とし、(1)該複合酸化物構成金属元素から基板中に含まれる元素を実質的に除いた、残余の複合酸化物構成金属元素を含むアルカリ性水溶液中で基板を水熱処理した後、該複合酸化物の全構成元素を含むアルカリ性水溶液を用いて第2の水熱処理を行い、基板の両面の結晶性複合酸化物薄板を形成させる工程、(2)その後、得られた基板両面上に形成された結晶性複合酸化物薄板上に電極を形成する工程、
    (3)(2)によって得られた両面に複合酸化物薄板を有する素子と導電性薄板を交互に積層し積層体を構成し、次いで該積層体の水熱処理に供した導電性基板同志を結線、及び新たに積層した導電性薄板同志を結線させ、すなわち両導電性薄板を電気的に並列接続することを特徴とする方法に存する。

    【0011】以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の目的とする積層素子の圧電性、電歪性或いは誘電性を発現する複合酸化物としては、BaTiO 3 、PbTiO
    3或いは所謂PZTと称されるPb,Zr,Tiの3つの元素からなるペロブスカイト構造を有する複合酸化物が代表的なものであるが、その他、ペロブスカイト化合物(ABO 3 )のAサイトをBa,Ca,Sr,La,
    Biで置換したり、BサイトをZn,Ni,Mg,C
    o,W,Nb,Sb,Ta,Fe等で置換した化合物、
    或いはPb(Mg 1/3 Nb 2/3 )O 3 ,Pb(Ni 1/3
    Ta 2/3 )O 3 ,Pb(Zn 1/3 Nb 2/3 )O 3 ,Pb
    (Zn 1/3 Ta 2/3 )O 3 ,Pb(Ni 1/3 Nb 2/3
    3 ,Pb(Fe 1/ 21/3 )O 3等の複合ペロブスカイト化合物、さらには、BaTiO 3 ,PZTやPbT
    iO 3 (以後PTと称す)と前記複合ペロブスカイト化合物との固溶体等が挙げられる。 圧電性を発現する複合酸化物としてはPZT,PZT−Pb(Mg 1/3 Nb
    2/3 )O 3 ,PZT−Pb(Ni 1/3 Ta 2/3 )O 3
    PZT−Pb(Zn 1/3 Nb 2/3 )O 3 ,PZT−Pb
    (Ni 1/3 Nh 2/3 )O 3等やそのAサイトの1部をB
    a,Ca,Sr,La,Bi等で置換したものがその代表例として挙げられる。 また、電歪性を発現する複合酸化物としては、Pb(Mg 1/3 Nb 2/3 )O 3 ,PZT
    −Pb(Mg 1/3 Nb 2/3 )O 3 ,PT−Pb(Mg
    1/3 Nb 2/3 )O 3やPLZT等が挙げられる。

    【0012】誘電性を発現する複合酸化物としては、B
    aTiO 3のAサイトの一部をBa,Ca,Sr,L
    a,Bi等で置換したものやPZT−Pb(Fe 1/2
    1/2 )O 3等が挙げられる。 本発明で使用する基板は、
    圧電性、電歪性或いは誘電性を発現させる所望の複合酸化物を構成する少なくとも1種類の金属元素を含む導電性の薄板である。 そしてかかる条件を満足し、且つ、後述の水熱処理に対して化学的に安定であれば、如何なる薄板でも使用可能である。 例えば所望の金属板の他にプラスチック板やセラミック板の両面に該金属を被覆した薄板、他の金属板の両面に該金属をメッキした薄板等も使用可能である。 かかる基板の形状は特に規定されるものではないが、厚みが5〜300μm程度の通常シム板と称される金属薄板が好ましく用いられる。

    【0013】本発明における、水熱処理は、第1の水熱処理と第2の水熱処理より成る。 そして、各水熱処理は、後述する条件に従って、目的とする複合酸化物の構成金属元素を含むアルカリ性水溶液中で上記の基板を加熱することにより行われる。 アルカリ性水溶液は、具体的には、複合酸化物構成金属元素の水酸化物、塩化物、
    硝酸塩、酸化物等を鉱化剤と称す水酸化ナトリウム(N
    aOH)や水酸化カリウム(KOH)水溶液に溶解して調製される。

    【0014】第1の水熱処理においては、目的とする複合酸化物の全構成金属元素から基板に含まれる複合酸化物構成金属元素を実質的に除いた残余の複合酸化物構成金属元素を含むアルカリ性水溶液を用いて行う必要がある。 そして、上記の「実質的に除く」の意味は、複合酸化物の全構成金属元素に対する当該金属元素のモル比とアルカリ水溶液中の当該金属元素のモル比の割合が約1
    0%以下であることを意味する。 例えば、Pb(Zr
    0.5 Ti 0.5 )O 3が目的組成であり、基板がTi薄板である場合は、目的物中の全金属元素に対するTi元素のモル比は、0.5÷(1+0.5+0.5)=0.2
    5であるから、アルカリ水溶液中で許容されるTi元素の最大の含有率は、他の金属元素に対するモル比で表すと0.25×10%=0.025となる。

    【0015】しかしながら、上記の除外すべき金属元素の量は、可及的に少量とするのが好ましく、従って、上記のモル比の割合は、5%以下、特には1%以下とするのが好ましい。 第1の水熱処理において、薄膜形成に必要な金属塩の水溶液濃度は0.1〜10mol/l好ましくは0.5〜5mol/l程度であり、鉱化剤のKO
    HやNaOHは0.1〜10N、好ましくは2〜10規定程度がよい。 また、反応温度は、100〜500℃、
    好ましくは100〜200℃程度とするのがよい。 処理時間は10〜200時間程度である。

    【0016】上記の第1の水熱処理においては、基板上に表面反応層が形成されるが、当該表面反応層は、基板表面中にある複合酸化物構成金属元素とアルカリ水溶液中にある複合酸化物構成金属元素との固相−液相間での表面反応によって得られたものである。 そして、斬かる表面反応層は、基板に対して機械的、化学的に極めて強固に結合しており、また、基板や目的とする複合酸化物薄膜と化学的に(組成あるいは結晶構造的に)極めて強い親和性を有する。

    【0017】本発明の最大の特徴は、表面層が目的とする複合酸化物を構成する少なくとも一種類の金属元素を含む基板を使用し、水熱処理を2段に分け、先ず、複合酸化物の全構成金属元素から基板表面に含まれる複合酸化物構成金属元素を実質的に除いた残余の複合酸化物構成金属元素を含むアルカリ性水溶液を用いて第1の水熱処理を行い、これにより、上記のような表面反応層を基板上に形成した点にある。

    【0018】従って、仮に、本発明で規定する基板を使用しなかった場合は、上記のような表面反応層は生成せず、また、本発明で規定する基板を使用しても本発明で規定する2段水熱処理を行わない場合は、基板−液相間の表面反応速度よりも表面を介さない液相からの結晶化反応が容易に起こるために、複合酸化物の粉体として結晶が生成し易く、基板と十分な結合力をもった薄膜は得ることができない。

    【0019】第2の水熱処理は、目的とする複合酸化物の全構成金属元素を含むアルカリ性水溶液と表面反応層を形成した上記の基板とを使用して行われる。 そして、
    アルカリ水溶液の濃度、反応温度は、第1の水熱処理の条件と同様な条件を採用し得る。 第2の水熱処理は、結晶成長工程の意義を有し、膜厚の制御は、例えば、反応時間等の反応条件により容易に行うことができる。

    【0020】かくして、基板の両面に圧電性、電歪性或いは誘電性を有する結晶性の複合酸化物の薄板層を数μ
    m〜百μmオーダーの厚みで形成させることができる。
    次いで、得られた基板両面上に形成された結晶性薄板上に電極を形成する。 電極の形成は公知の方法に従って、
    薄板表面に、例えばスパッタ、蒸着、無電解メッキ等により金等の金属薄膜を形成させれば良い。 次いでこの両面に電極を設けた薄板と導電性を有する薄板を交互に積層する。 積層方法は、特に限定されるものではなく公知の導電性接着剤を使用することができる。 導電性を有する薄板としては特に限定されないが、通常、水熱処理に供された基板と同じ薄板が用いられる。 得られた積層体は電気的並列すなわち図5又は6に示す様に水熱反応に供した基板と別の水熱反応に供した基板を結線し、一方、新たに積層した導電性薄板は別の導電性薄板と結線する。

    【0021】本発明により圧電性素子を製造する場合は、導電性基板に第1,第2の水熱処理を施すことにより、基板の両面に形成された結晶性複合酸化物が夫々基板方向に分極された素子が得られるが、分極が不十分な場合は積層後分極処理を行なうことが好ましい。 その方法は公知の方法に従って例えば温度室温〜150℃で0
    〜4kV/mm程度の電界を印加することにより行なわれる。

    【0022】本発明方法に依れば水熱反応の条件を選定することにより膜厚を後述の実施例1及び2にみられるように数μm〜百μmのオーダの範囲で容易にコントロールでき、従来の方法では、なし得なかった薄い膜厚を有した積層素子を焼成工程を全く用いず作成でき、大容量のコンデンサー、低電圧駆動の電歪素子とすることができる。

    【0023】また、従来の内部電極一体焼成型積層素子を得る為に用いたドクターブレード法などの煩雑な成膜工程を用いず、水熱処理によって得られた薄板と導伝性薄板を積層するだけなので製造がきわめて容易である。
    また、積層型圧電素子を作成する場合、同様の水熱処理によって所望の組成の結晶性薄板が基板両面に夫々分極軸の方向を基板方向に揃えて形成されているため、本発明方法に従って積層体を形成すると分極処理なしで積層型圧電素子を完成できる。

    【0024】本発明を用いれば、従来の積層型圧電アクチュエータや積層型圧電トランスなどの積層型圧電素子の製造において、例えば焼成、分極工程を施した単板素子を、導電性薄板を介し、一層毎に分極方向を逆にしながら積層する方法と比較して、焼成、分極工程が全く不要であり、かつ、積層する際、分極方向を気にする必要がないので工程を非常に簡潔化できる。

    【0025】また、従来の内部電極一体焼成型積層圧電体を得る為に用いたドクターブレード法などの煩雑な成膜工程を用いず、積層後の分極処理も不要であり、水熱処理によって得られた薄板と導伝性薄板を積層するだけで製造ができ、工業的に優れた製造方法である。 水熱反応条件により膜厚を数μm〜百μmのオーダの範囲で容易にコントロールできるので、従来の方法ではなし得なかった薄い膜厚を有した積層素子を焼成工程を全く用いず、作成でき、低電圧駆動の圧電素子の製造に好適である。

    【0026】

    【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。 なお、以下の諸例において、水熱処理によってPZTの薄板を得るのに必要な金属元素源は、次のようにして調製した原液を使用した。 すなわち、Pb源には硝酸鉛Pb(NO 32 、Z
    r源にはオキシ塩化ジルコニウムZrOCl 2・8H 2
    Oを使用し、それぞれ蒸留水に溶解し、1.0mol/
    l、1.7mol/lの水溶液を調製して原液とした。
    また、Ti源には四塩化チタンTiCl 4を使用し、氷で冷却しながら蒸留水に滴下し、2.38mol/lの水溶液を調製して原液とした。 なお、Pb原液の添加量は、PbがTi及びZrイオンに比べて溶解度が高く、
    水熱処理後も溶液中に相当量残留し易いために、目的組成の化学式量よりも30%過剰に添加することとした。

    【0027】実施例1 25mm×25mm×厚み20μmのTi製のシム板を基板とした。 ついで30%のPbの過剰分を考慮し、P
    b:Zrがモル比で1.3:1になるようにPb,Zr
    の各原液を混合し、さらに水酸化カリウム(KOH)の2.8規定溶液を鉱化剤として混合液に加え水熱処理に必要な溶液とした。 その後、上記シム板を30枚、前記溶液中に浸し、オートクレーブ中140℃で水熱処理を行なった。

    【0028】その後、鉛の過剰分を考慮し、Pb(Zr
    0.5 Ti 0.5 )O 3の目的組成になるように、すなわち、Pb:Zr:Tiがモル比で1.3:0.5:0.
    5になるように溶液を混合し、前記KOH溶液を鉱化剤として、同様の方法で150℃で第2段目の水熱処理を行ない、基板の両面に膜厚各25μmのPZTを成長させた。 得られた薄板について、X線回折評価を実施したところ、ペロブスカイト構造を有することが分かった。

    【0029】得られた30枚の薄板の両面にAuをスパッタして電極を構成した後、厚み20μmのTi製のシム板と、導電性接着剤を用いて交互に積層した後、底面積を20mm×20mmとした柱に切り出した。 その後、顕微鏡下、図5に示すように電気的に並列に接続し、積層型コンデンサーを作成した。 得られた積層型コンデンサーの電気容量は、2.3μFであり、誘電損失は0.028であった。 また、10ボルト(電界強度=
    500V/mm)を印加した時の絶縁耐力は、良好であった。

    【0030】実施例2 25mm×25mm×厚み30μmのTi製のシム板を基板とした。 ついで30%のPbの過剰分を考慮し、P
    b:Zrがモル比で1.3:1になるようにPb,Zr
    の各原液を混合し、さらにKOHの2.8規定溶液を鉱化剤として混合液に加え水熱処理に必要な溶液とした。
    その後、上記シム板を60枚、前記溶液中に浸し、オートクレーブ中140℃で水熱処理を行なった。

    【0031】その後、鉛の過剰分を考慮し、Pb(Zr
    0.52 Ti 0.48 )O 3の目的組成になるように、すなわち、Pb:Zr:Tiがモル比で1.3:0.52:
    0.48になるように溶液を混合し、前記KOH溶液を鉱化剤として、同様の方法で150℃で第2段目の水熱処理を行ない、基板の両面に膜厚各100μmのPZT
    を成長させた。 得られた薄板についてX線回折評価を実施したところ、ペロブスカイト構造を有することが分かった。

    【0032】得られた60枚の薄板の両面にAuをスパッタして電極を構成した後、厚み30μmのTi製のシム板と、導電性接着剤を用いて交互に積層した後、底面積を20mm×20mmとした角柱に切り出した。 その後、顕微鏡下、図6に示すように電気的に並列に接続し、積層型素子とした。 積層時に使用したTi製薄板を正極とし、両シム板に、0〜100Vの電圧を周波数0.05Hzで交番的に印加した時の積層(厚み)方向の素子の長さの変化を、うず電流式の変位計で測定した。 その結果1.5μm素子の長さが伸びることを確認した。

    【0033】続いて極性を逆にし、0〜25Vの電圧を同様に加えた時の素子の長さを測定したところ、0.3
    μm素子が縮むことが分かり、積層型の圧電アクチュエータとして良好に動作した。

    【0034】比較例1 25mm×25mm×厚さ30μmのTi製のシム板を基板とした。 鉛の過剰分を考慮し、Pb(Zr 0.52
    0.48 )O 3の目的組成になるように、すなわち、P
    b:Zr:Tiがモル比で1.3:0.52:0.48
    になるように溶液を混合し、KOHの2.8規定溶液を鉱化剤として実施例1と同様の方法で150℃で水熱処理を行なった。 その結果、基板上への所望の薄板の形成は得られず、積層型素子は作成できなかった。

    【0035】比較例2 25mm×25mm×厚さ30μmの電子基板用Al 2
    3セラミックス薄板及びMgO薄板を基板として用いた。 30%のPbの過剰分を考慮し、Pb:Zrがモル比で1.3:1になるようにPb,Zrの各原液を混合し、さらにKOHの2.8規定溶液を鉱化剤として混合液に加え水熱処理に必要な溶液とした。 その後、上記基板を60枚、前記溶液中に浸し、オートクレーブ中14
    0℃で水熱処理を行なった。

    【0036】その後、鉛の過剰分を考慮し、Pb(Zr
    0.52 Ti 0.48 )O 3の目的組成になるように、すなわち、Pb:Zr:Tiがモル比で1.3:0.52:
    0.48になるように溶液を混合し、前記KOH溶液を鉱化剤として、同様の方法で150℃で第2段目の水熱処理を行なったが、基板上への所望の薄板の形成は得られず、積層型素子は作成できなかった。

    【0037】

    【発明の効果】本発明を用いれば、所望の圧電性、電歪効果、誘電性を有した複合酸化物の構成金属元素の少なくとも一つの金属元素を含む導電性薄板を基板とし、二段の水熱処理を施すことによって結晶性の薄板を得、その後薄板上に電極を形成した後、導電性のシム板と交互に積層、電気的に並列に接続することによって、全く焼成工程を施すことなく、容易に積層型素子を得ることができる。 本手法で積層型圧電素子を作成する場合、分極処理も不要であり、高価な焼成装置、分極装置を使用せず、きわめて容易に積層素子を作成できる。 また、水熱条件によって、一層あたりの膜厚を容易に制御でき、さらには、圧電素子として広く使用されているPZTなどのPbを含むような組成物の場合には、高温焼成時、P
    bが飛散し易くPbの蒸発を防ぐ為の特別な工夫や特別な環境処理施設を必要としていたが、本発明ではまったく不要であり、本発明の産業利用上の価値はきわめて大である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】従来法による積層型電歪素子

    【図2】従来法による積層型圧電素子

    【図3】従来法による積層型電歪素子

    【図4】従来法による積層型圧電素子

    【図5】実施例1で得られる積層型電歪素子

    【図6】実施例2で得られる積層型圧電素子

    【符号の説明】

    A 金属シム板 A′ 電極 B 電歪性複合酸化物板 C 圧電性複合酸化物板 X 導電性基板 X′ 導電性基板 Y Xを水熱処理して両面に複合酸化物層を設けた薄板 ↑ 分極方向

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