【発明の詳細な説明】 【0001】 本発明は中枢神経系の障害、特に認識障害、鬱病、分裂病および不安の予防および処置のための脳膜上のフルオロ燐酸ジイソプロピル(DFP)の高−親和性結合部位の選択的配位子としての新規な2−アミノカルボニル−5(2H)−イソキサゾロン類に関する。 【0002】 学習および記憶に関する動物モデルであるいわゆるモリス(Morris)試験を用いる研究はフルオロ燐酸ジイソプロピル(DFP)が学習および記憶過程に対する強化効果を有することを示した(J. Pharmacol. Exp. Ther. 1996, 278, 697-70 8)。 若い成体ラットにおける前認識(procognitive)効果のためのDFPの最適投与量は経口的に投与して0.03mg/kgである。 この値より大きい投与量の増加は学習性能におけるさらなる増加をもたらさないが対照水準に戻り、そしてさらに増加させる時には対照動物と比べて認識性能の悪化をもたらす。 DFP は実際にコリンエステラーゼを抑制するが、ラットの脳におけるex vivoでの有意あるコリンエステラーゼ抑制は> 3mg/kgの経口的投与量において、すなわち学習試験における活性投与量より約100のファクターだけ高い投与量においてのみ得られる。 燐酸エステル類とは構造的に異なる例えばタクリン(tacrine )またはフィソスチグミン(physostigmine)の如きコリンエステラーゼ抑制剤はこの動物モデルにおいて認識学習能力の改良を示さない。 【0003】 一方では認識的に刺激を与える投与量と他方ではアセチルコリンエステラーゼ−抑制投与量との間の相違は、DFPに関してはコリンエステラーゼより敏感である活性の第二の機構が包含されることを示す。 【0004】 ニワトリの脊髄では、DFPに関する高−親和性結合部位が認識され(Bioche m. Pharmacol. 1994, 48, 2073-2079)、それはアセチルコリンエステラーゼおよびブチリルコリンエステラーゼの触媒的に活性な中心とは異なる。 DFPに関する新規な高−親和性結合部位の機能はこれまで知られていない。 【0005】 初めて、DFPに関する高−親和性の特定結合部位が哺乳動物の脳の膜の中に存在することが今回見いだされた。 それらはラット、子牛およびヒトの大脳皮質の膜の中で示された。 【0006】 驚くべきことに、DFPに関する高−親和性結合部位はDFPの既知の分子標的ではない。 特に、結合部位の競合特性はアセチルコリンエステラーゼ、ブチリルコリンエステラーゼ、神経標的エステラーゼ、プロリレンドペプチダーゼおよびジペプチジルペプチダーゼIIのものと一致しない。 さらに、哺乳動物の脳の8 4個の既知の神経伝達受容体、酵素およびイオンチャンネルに関する選択的配位子をin vitroで[ 3 H]DFP競合に関して試験した。 化合物のいずれも、これまでに生理的に無関係である非常に高濃度においてでなくても、親和性を示さなかった。 【0007】 DFPの他に、既知のアセチルコリンエステラーゼ抑制剤であるジクロルヴォス(dichlorvos)だけが高−親和性DFP結合部位に結合する。 【0008】 従って、哺乳動物、好ましくはラット、子牛またはヒト、の脳組織調製物は高−親和性DFP結合部位の配位子を発見するのに適する。 【0009】 高−親和性DFP結合部位は一般的な方法により哺乳動物の脳組織から、好ましくは組織の均質化および遠心並びに沈澱物の再懸濁により単離される。 【0010】 配位子を次に種々の濃度でこの混合物に加えそして予備インキュベートする。 【0011】 結合を測定するために、DFPを加え、そして混合物をインキュベートする。 DFPは一般的には標識がつけられ、好ましくは放射活性的に標識がつけられる。 DFPは50nM未満の濃度で、好ましくは0.1〜20nM、非常に特に好ましくは5〜15nMの濃度で加えられる。 【0012】 配位子は一般的にはモジュレーター、すなわち結合部位の活性に影響を与える物質を意味すると理解される。 モジュレーターは結合部位に対して作用薬的に(a gonistically)または拮抗薬的に(antagonistically)作用することができる。 【0013】 本発明の概念における結合部位は内因性蛋白質、好ましくは酵素または受容体である。 【0014】 上記のDFPの学習−および記憶−強化効果はDFPに関する新規な高−親和性結合部位の性質により説明される。 従って、DFPのようなこの結合部位に影響を与える物質はDFPの認識−強化効果も有するはずである。 そのような物質は従って一般的には認識障害の、特にアルツハイマータイプの痴呆症の治療および予防処置の両者に適する。 【0015】 さらに、1−(1−アミノカルボニル)−2,1−ベンズイソキサゾリル−3(1 H)−オン類の抗菌および抗白血病効果は既知である(J. Med. Chem. 1984, 27, 1212-1215)。 2−アミノカルボニル−3−メチル−5(2H)−イソキサゾロンの合成も記載されている(Can. J. Chem. 1981, 59, 175-179)。 【0016】 本発明は、一般式(I) 【0017】 【化8】 【0018】 [式中、 R 1およびR 2は同一もしくは相異なりそして 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR 5により中断されていてもよく且つ場合により(C 1 −C 4 )−アルコキシ、(C 1 −C 3 )−ペルフルオロアルコキシ、ハロゲンおよびNR 6 R 7よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 1 −C 8 )−アルキルを表し、 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR 8により中断されていてもよく且つ場合により(C 1 −C 4 )−アルコキシ、(C 1 −C 3 )−ペルフルオロアルコキシ、ハロゲンおよびNR 9 R 10よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 3 −C 8 )−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH 2 ) mを表し、 ここで R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9およびR 10は同一もしくは相異なりそして互いに独立して水素、(C 1 −C 4 )−アルキル、(C 1 −C 4 )−アシル、(C 1 −C 4 )−アルコキシ−カルボニル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−(C 1 −C 4 )−アルキルアミノ−カルボニルを表し、そして mは0、1、2または3を表し、 或いは R 1は水素、アリール−S(O) n 、(C 1 −C 4 )−アルコキシ、アリール−Oまたはハロゲンを表しそしてR 2は上記で定義した通りであり、そして ここで nは0、1または2を表し、 或いは R 1およびR 2は隣接炭素原子と一緒になって、場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR 11により中断されていてもよく且つ場合により(C 1 −C 4 )− アルコキシ、(C 1 −C 3 )−ペルフルオロアルコキシ、ハロゲンまたはNR 12 R 13よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5 −〜10−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 ここで R 11 、R 12およびR 13は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR 5に関して挙げられた意味を有し、 R 3およびR 4は同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR 14により中断されていてもよく且つ場合により(C 3 −C 6 )−シクロアルキル、(C 1 −C 4 )−アルコキシ、ハロゲンおよびNR 15 R 16よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 1 −C 8 )−アルキルを表し、 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR 17により中断されていてもよく且つ場合により(C 1 −C 4 )−アルコキシ、ハロゲンおよびNR 18 R 19よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 3 −C 8 )−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH 2 ) pを表し、 ここで R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18およびR 19は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR 5に関して挙げられた意味を有し、そして pは0または1を表し、 或いは R 3およびR 4は窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄よりなる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合により(C 1 −C 4 )−アルキル、(C 1 −C 4 )−アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、COOR 20 、アリール−YおよびNR 21 R 22よりなる群から選択される基により置換されていてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の3−〜10−員の単環式−または二環式複素環を形成し、 ここで R 20は水素または(C 1 −C 4 )−アルキルを表し、 Yは結合、CH 2 、COまたはCHOHを表し、そして R 21およびR 22は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR 5に関して挙げられた意味を有し、 そして Xは酸素または硫黄を表す] の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3−メチル−5( 2H)−イソキサゾロンを除く、に関する。 【0019】 本発明に従う化合物の生理的に許容可能な塩類は、本発明に従う物質と鉱酸類、カルボン酸類またはスルホン酸類との塩類でありうる。 例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、 酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸または安息香酸との塩類が特に好ましい。 【0020】 置換パターンにより、本発明に従う化合物は像および鏡像のいずれかのような(エナンチオマー類)または像および鏡像でないような(ジアステレオマー類) 立体異性体形態で生じうる。 本発明はエナンチオマー類およびジアステレオマー類並びにそれらの各混合物の両者に関する。 ジアステレオマー類のようなラセミ形態は既知の方法で立体異性体的に均一な成分に分離することができる。 【0021】 (C 1 −C 8 )−アルキル、(C 1 −C 6 )−アルキルまたは(C 1 −C 4 )−アルキルは、本発明の概念において炭素数がそれぞれ1〜8、1〜6および1〜4の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。 挙げうる例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルである。 炭素数1〜4(C 1 −C 4 )の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましい。 炭素数1〜3(C 1 −C 3 )の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基が特に好ましい。 【0022】 (C 1 −C 6 )−アルコキシは、本発明の概念において炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基を表す。 挙げうる例は、メトキシ、エトキシ、n− プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn− ヘキソキシである。 炭素数1〜4(C 1 −C 4 )の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基が好ましい。 炭素数1〜3(C 1 −C 3 )の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基が特に好ましい。 【0023】 アリールは、本発明の概念では5〜6個の環原子を有する芳香族またはヘテロ芳香族基を表す。 挙げうる例はフェニル、フル−2−イル、フル−3−イル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イルである。 フェニルが好ましい。 それらの一部に関しては、基はハロゲン原子、好ましくは塩素または臭素によりモノ−もしくはポリ置換されうる。 【0024】 (C 3 −C 8 )−シクロアルキル、(C 3 −C 6 )−シクロアルキルなどは、本発明の概念においてシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを表す。 下記の化合物を好ましいものとして挙げうる:シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル。 【0025】 ハロゲンは、本発明の概念において一般的には弗素、塩素、臭素およびヨウ素を表す。 弗素、塩素および臭素が好ましい。 弗素および塩素が特に好ましい。 【0026】 (C 1 −C 4 )−アシルは、本発明の概念において炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝鎖状のアシル基を表す。 挙げうる例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、n−ブチリル、イソ−ブチリルである。 【0027】 (C 1 −C 6 )−アルコキシカルボニルは、本発明の概念では炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル基を表す。 挙げうる例は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、およびtert−ブトキシカルボニルである。 炭素数1〜4(C 1 −C 4 )の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル基が好ましい。 炭素数1〜3(C 1 −C 3 )の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル基が特に好ましい。 【0028】 5−〜10−員のモノ不飽和炭素環は、本発明の概念においてシクロペンテン−1,2−ジイル、シクロヘキセン−1,2−ジイル、シクロヘプテン−1,2− ジイル、シクロオクテン−1,2−ジイル、シクロノネン−1,2−ジイルまたはシクロデセン−1,2−ジイルを表す。 シクロヘキセン−1,2−ジイル、シクロヘプテン−1,2−ジイルおよびシクロオクテン−1,2−ジイルが好ましい。 個々の環原子は酸素、硫黄または窒素原子により置換されていてもよい。 挙げうる例は、3−ピロリン−3,4−ジイル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3 ,4−ジイル、5,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−3,4−ジイルである。 【0029】 飽和または部分的に不飽和の3−〜12−員の単−もしくは二環式複素環は、 本発明の概念において3〜10個の環原子を有する単環式または二環式環を表し、それは窒素原子を介して隣接するカルボニル/チオカルボニル基と結合されておりそしてそれは2個までの別のヘテロ原子および場合により1個もしくはそれ以上の二重または三重結合を含有する。 二環の場合には、2個の環はスピロ環的に結合することができ、または2個の環の橋頭原子は複数の環原子に直接隣接するかもしくは1個を介して分離される。 挙げうる例はアジリジン−1−イル、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリン−1−イル、ピペリジン−1−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−イル、モルホリン−4 −イル、チオモルホリン−4−イル、ヘキサヒドロアゼピン−1−イル、2,3 −ジヒドロ−(1H)−インドール−1−イル、オクタヒドロインドール−1−イル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル、3−アザ−ビシクロ[ 3.2.1]オクタン−3−イル、3,8−ジアザ−1−オキサビシクロ[4.3.0] ノナン−8−イル、アザシクロデセン−1−イルである。 アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イルおよびピロリン−1−イルが好ましい。 【0030】 R 1およびR 2が同一もしくは相異なりそして 場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 1 −C 8 )−アルキルを表し、 場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 3 −C 6 )−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH 2 ) mを表し、 ここで mが0、1または2を表し、 或いは R 1が水素、アリール−S、アリール−O、弗素または塩素を表しそしてR 2が上記で定義した通りであり、 或いは R 1およびR 2が隣接炭素原子と一緒になって、場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5−〜 8−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 R 3およびR 4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR 14により中断されていてもよく且つ場合によりシクロプロピル、シクロブチル、メトキシ、エトキシ、弗素およびNR 15 R 16よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 1 −C 6 )−アルキルを表し、 場合によりメトキシ、エトキシ、弗素およびNR 18 R 19よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 3 −C 6 )−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH 2 ) pを表し、そして ここで R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18およびR 19が同一もしくは相異なりそして水素、 (C 1 −C 3 )−アルキル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルを表しそして pが0または1を表し、 或いは R 3およびR 4が窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄よりなる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合によりメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、弗素、COOR 20 、アリール−YまたはNR 21 R 22よりなる群から選択される基により置換されていてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の4−〜9−員の単環式−または二環式複素環を形成し、 ここで R 20が水素、メチルまたはエチルを表し、 Yが結合、CH 2またはCHOHを表し、そして R 21およびR 22が同一もしくは相異なりそして互いに独立して水素、(C 1 −C 3 ) −アルキル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルを表し、 そして Xが酸素または硫黄を表す、 一般式(I)の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3− メチル−5(2H)−イソキサゾロンを除く、が好ましい。 【0031】 R 1およびR 2が同一もしくは相異なりそして 場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 1 −C 6 )−アルキルを表し、 場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 3 −C 6 )−シクロアルキルを表し、 ベンジルを表し、 或いは R 1が水素、フェニル−Sまたはフェニル−Oを表しそしてR 2が上記で定義した通りであり、 或いは R 1およびR 2が隣接炭素原子と一緒になって、場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5−〜9−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 ここで R 3およびR 4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合により( C 3 −C 6 )−シクロアルキルおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C 1 −C 6 )−アルキルを表し、 フェニル−(CH 2 ) pを表し、 ここで pが0または1を表し、 或いは R 3およびR 4が窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄よりなる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合によりメチル、ヒドロキシル、弗素、COOR 20 、フェニル−YおよびNR 21 R 22よりなる群から選択される基により置換されていてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の4−〜9−員の単−または二環式複素環を形成し、 ここで R 20がメチルを表し、 Yが結合またはCHOHを表し、そして R 21およびR 22が同一もしくは相異なりそして水素またはメチルを表し、 そして Xが酸素を表す、 一般式(I)の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3− メチル−5(2H)−イソキサゾロンを除く、が特に好ましい。 【0032】 R 1およびR 2が同一もしくは相異なりそして (C 2 −C 6 )−アルキルを表し、或いは シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表し、 R 3およびR 4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して メチルまたはエチルを表し、 或いは R 3およびR 4が窒素原子と一緒になってアゼチジン−1−イル、ピロリジン−1 −イルまたはピロリン−1−イル基を形成し、 そして Xが酸素を表す、 請求項1に記載の化合物およびそれらの塩類が非常に特に好ましい。 【0033】 さらに、一般式(II) 【0034】 【化9】 【0035】 [式中、 R 1およびR 2は請求項1で定義されている通りであり、そして R 23は場合により弗素により置換されていてもよい(C 1 −C 4 )−アルキルを表す] の化合物を適宜溶媒中で遊離塩基または塩としてのヒドロキシルアミンと反応させて一般式(III) 【0036】 【化10】 【0037】 [式中、 R 1 、R 2およびR 23は上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを次に塩基の存在下で環化して一般式(IV) 【0038】 【化11】 【0039】 [式中、 R 1およびR 2は上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを次に適宜不活性溶媒および塩基の存在下で一般式(V) (Cl 2 C=X) q (V) [式中、 Xは酸素または硫黄を表し、そして qは1、2または3を表す] の化合物と反応させて一般式(VI) 【0040】 【化12】 【0041】 [式中、 R 1 、R 2およびXは上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを引き続き適宜補助塩基の存在下で一般式(VII) HNR 3 R 4 (VII) [式中、 R 3およびR 4は請求項1で定義されている通りである] の化合物と縮合させて一般式(I)の化合物を与える ことを特徴とする一般式(I)の化合物の製造方法も見いだされた。 【0042】 一般式(IV)の化合物を製造するためには、式(II)の化合物から出発して、 式(III)の化合物の中間体単離なしの一段階方法を使用することも可能である。 【0043】 これらの方法に適する溶媒は反応条件下で変化しない一般的な有機溶媒である。 これらはエーテル類、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテル、または炭化水素類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは鉱油画分、またはハロゲン化された炭化水素類、例えばジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、 ジクロロエチレン、トリクロロエチレンもしくはクロロベンゼン、または酢酸エチル、ピリジン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチル燐酸トリアミド、アセトニトリル、アセトンもしくはニトロメタンを包含する。 上記の溶媒の混合物を使用することも可能である。 さらに、水または水と上記の有機溶媒の1種との混合物も工程(II)→(III)および(III)→(IV )に適する。 これらの工程のためには、水が好ましい。 工程(IV)→(VI)および(VI)→(I)のためには、ジクロロメタンおよびトリクロロメタンが好ましい。 ジクロロメタンが特に好ましい。 【0044】 本発明に従う方法に適する塩基は、一般的には、無機または有機塩基である。 これらは好ましくはアルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、アルカリ土類金属水酸化物、例えば、水酸化バリウム、アルカリ金属炭酸塩類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムもしくは炭酸セシウム、 アルカリ土類金属炭酸塩類、例えば炭酸カルシウム、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属酸化物、例えばナトリウムメトキシドもしくはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドもしくはカリウムエトキシドもしくはカリウムt ert−ブトキシド、または有機アミン類(トリアルキル(C 1 −C 6 )−アミン類)、例えばトリエチルアミン、または複素環、例えば1,4−ジアザビシクロ[2 .2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ− 7−エン(DBU)、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、メチルピペリジンまたはモルホリンを包含する。 工程(II)→(III)→(IV)のためには水酸化ナトリウムがそして工程(VI)→(I)のためにはトリエチルアミンが好ましい。 【0045】 一般的には、1モルの式(III)または(VI)の化合物を基準として、塩基は0.05モル〜10モル、好ましくは1モル〜3モルの量で使用される。 【0046】 本発明に従う方法は一般的には−20℃〜+100℃、好ましくは0℃〜+6 0℃の温度範囲内で行われる。 【0047】 本発明に従う方法は一般的には大気圧で行われる。 しかしながら、方法を高められた圧力またはわずかに減じられた圧力において(例えば0.5〜5バールの範囲内で)行うことも可能である。 【0048】 本発明に従う方法は例示方式で以下の式スキームにより説明することができる: 【0049】 【化13】 【0050】 一般式(II)、(V)および(VII)の化合物は既知であるかまたは一般的な方法により製造することができる。 【0051】 しかしながら、認識障害は新規に発見された結合部位のためのそのような配位子の医学的指示領域だけでない。 驚くべきことに、DFPは新規な抗鬱剤を見いだすためのin vivo動物モデルにおいて有効な活性を有する。 この動物モデルは Porsolt (Nature 1977, 266, 730-732) に従う「ラットの強制水泳試験(Rat For ced Swimming Test)」である。 この試験では、DFPは臨床的に有効な抗鬱剤から既知である行動−活性化効果を、投与量−依存方式で誘発する。 認識試験のように、最適投与量は経口的に0.03mg/kgであり、すなわちコリンエステラーゼ抑制(上記で記載されている)に関して必要であろう濃度よりはるかに低い。 これらの試験結果を基づき、高−親和性DFP結合部位の配位子は精神医学的適応症、例えば、鬱病、分裂病または不安における使用にも適する。 【0052】 本発明に従う化合物はまたACPH(N−アシル−ペプチドヒドロラーゼ)も抑制する。 【0053】 新規な活性化合物は既知の方法で一般的な調製物、例えば錠剤、糖衣丸、丸剤、顆粒剤、エーロゾル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤および液剤に、不活性の無毒な薬剤学的に適する賦形剤または溶媒を用いて転化させることができる。 ここでは、治療的に活性な化合物は各場合とも全混合物の約0.0001〜90重量%、好ましくは0.0001〜1.0重量%の濃度ですなわち指示された投与量範囲を得るのに充分な量で存在すべきである。 【0054】 調製物は、例えば、活性化合物を溶媒および/または賦形剤と共に、適宜乳化剤および/または分散剤を用いて伸展させることにより製造され、例えば、使用する希釈剤が水である場合には、適宜、有機溶媒を補助溶媒として使用することが可能である。 【0055】 投与は一般的な方法で、好ましくは経口的に、経皮的にまたは非経口的に、特に経舌的にまたは静脈内に行われる。 【0056】 一般的には、静脈投与の場合には有効な結果を得るためには約0.00001 〜10mg/kg、好ましくは約0.0001〜1mg/kgの体重の量を投与することが有利であると証明された。 【0057】 これにもかかわらず、適宜、すなわち体重または投与方式のタイプ、薬品に対する個々の応答、その調合方法および投与を行う時間または間隔により、上記の量から逸脱する必要があるかもしれない。 それ故、ある場合には上記の最少量より少量で処理することが適するかもしれないが、他の場合には上記の上限を越えるべきである。 比較的大量投与の場合には、これを1日にわたり数回の個別投与に分割することが推奨される。 【0058】 高−親和性DFP結合部位の配位子は一般的には中枢神経系の障害の予防および処置のための使用に適する。 【0059】 しかしながら、一般式(IX) 【0060】 【化14】 【0061】 [式中、 R 24およびR 25は同一もしくは相異なりそして互いに独立してハロゲン、(C 1 − C 8 )−アルコキシ、(C 1 −C 8 )−アルケノキシ、アリール−Sまたはアリール− Oを表し、ここで(C 1 −C 8 )−アルコキシまたは(C 1 −C 8 )−アルケノキシは場合によりハロゲンによりモノ−もしくはポリ置換されていてもよく、そして R 26はR 24の意味を有しそしてこの意味と同一もしくは相異なり、或いは場合により置換されていてもよい(C 1 −C 8 )−アルキルまたは置換されたアリールを表し、 そしてXは以上で定義された通りである] の化合物は除外される。 【0062】 (C 1 −C 8 )−アルケノキシは本発明の概念においては炭素数1〜8の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル−オキシ基を表す。 挙げうる例は、エテニル、プロプ−2−エン−1−イル、プロプ−2−エン−2−イル、プロプ−3−エニルまたはブテ−1−エン−1−イルである。 【0063】 そのような新規な活性化合物は最初に高−親和性DFP結合部位におけるin v itro競合試験により同定される。 原則的には、ヒトを包含するラット以外の他の哺乳動物種の細胞膜をこの目的のために使用することも可能である。 【0064】 本発明の目的のためには、高−親和性DFP結合部位の配位子は10nM未満の濃度で適用された時に[ 3 H]DFPを置換する100,000nM未満の解離定数K dを有する物質である。 【0065】 この結合部位におけるK dが1000nMより低い配位子が好ましい。 特にアセチルコリンエステラーゼとの結合が少なくとも500のファクター、非常に好ましくは少なくとも1000のファクター、だけ弱い配位子も適する。 【0066】 コリンエステラーゼ抑制と比べた高−親和性DFP結合部位の配位子の選択性は適当なin vitro試験を用いて示すことができる。 1つのそのような試験は Ell man (Biochem. Pharmacol. 1961, 7, 88-95) に従うコリンエステラーゼ活性の光度測定である。 【0067】 高−親和性DFP結合部位の配位子は認識障害、不安、分裂病または鬱病、非常に特にアルツハイマータイプの痴呆症の予防および処置のための使用に特に適する。 【0068】 この方法で同定される物質の認識障害の処置および予防における有効性は学習および記憶に関する既知の標準動物モデルを用いて確認される(例えば、"Alzhe imer's Disease: Biology, Diagnosis and Therapeutics", Iqbal et al., ed.; 1997, John Wiley, pp. 781-786 参照)。 この目的に適する動物モデルは、例えば、能動的または活発な回避行動、古典的または操作的条件づけ、空間的方づけ試験、または目的もしくは課題認識試験である。 空間的記憶に基づくいわゆるモリス(Morris)試験(J. Neurosci. Methods 1984, 11, 47-60)が特に適するモデルとして推奨される。 【0069】 1.高−親和性DFP結合部位 a)特性づけ ラットの脳をpH7.4の冷たい50mMトリス−HCl中で均質化し、そして48,000xgにおいて30分間にわたり2回遠心し、懸濁液を廃棄しそして沈澱を50mMトリス緩衝液中に再懸濁させた。 結合試験では、試験混合物は最初は約0.4mgの膜蛋白質、種々の濃度のDFPおよび50mMトリス緩衝液を含有していた。 この混合物を25℃において水浴中で30分間にわたり温置し、そして市販の [ 3 H]DFP(標準試験において0.1〜20nM、5nM)を次に加えた。 サンプルを次に再度良く混合しそして25℃において120分間にわたり温置した。 反応時間後に、3mlの氷冷トリス緩衝液を各サンプルに加え、そして配位子の膜−結合された部分を結合されていない遊離部分からホワットマン(Whatman)GF/Cフィルターを通す急速濾過により分離した。 フィルターを冷たい緩衝液で3回洗浄しそして結合された放射配位子の量をβ−シンチレーション計数により測定した。 特異的結合を測定するために、100μMの非放射活性DFP中で測定された非特異的結合を全結合から引算した。 【0070】 この方法で測定された結合は90%特異的でありそして飽和できなかった。 脳全体中および個別の脳領域、例えば、大脳皮質、中の両者の見掛け結合定数K d は1.8±0.2nM(10nMまでの合計21回の実験の平均±標準偏差)であった。 これらの実験では、結合部位密度B maxは347±14.9pモル/mgの膜蛋白質の範囲内であった。 10mMまでの[ 3 H]DFPの範囲内では、結合データの引っ掻き変形は線状であった。 これはこの濃度範囲内の放射配位子のための単独の非−相互作用性の高−親和性種の結合部位との相互作用を示す。 しかしながら、>10nMの放射配位子濃度においては、全結合は不均化的に増加し、 比較的高い濃度における比較的低い親和性を有する他の結合部位との相互作用を示す。 b)コリンエステラーゼ類からの高−親和性DFP結合部位の識別 DFP結合部位はコリンエステラーゼではない。 実質的に同一条件下での標識のついていないDFPおよびフィシオスチグミンと2種の生物学的標的との相互作用の比較はDFPがラットの脳膜中の高−親和性結合部位に対する[3H]DF Pの結合をアセチルコリンエステラーゼ活性より約200倍ほど有効に抑制することを示した(IC50 11nM対2.6μM)。 しかしながら、DFPのようにアセチルコリンエステラーゼのアセチルコリン結合領域に結合するフィシオスチグミンはアセチルコリンエステラーゼを抑制できるだけでなく(IC50 3 3nM)、高−親和性DFP結合部位からのDFPを置換しない(IC50>1 mM)。 c)高−親和性DFP結合部位の配位子の同定 高−親和性DFP結合部位からの[ 3 H]DFPの置換はDFPに関して1.a) に記載された方法と同様にして測定される。 実施例1は4.8nMのIC 50を示した。 【0071】 2.アセチルコリンエステラーゼに関する選択性の測定 コリンエステラーゼ抑制に関するDFP配位子としての物質の選択性は適当なインビトロ試験を用いて示すことができる。 1つのそのような試験は Ellman (B iochem. Pharmacol. 1961, 7, 88-95) に従うコリンエステラーゼ活性の光度測定である。 一般的には、実験はラットの粗製全脳ホモジネートを用いて行われる。 しかしながら、適する酵素調合物は人間を含む他の恒温動物の脳ホモジネートおよび市販の精製された酵素調合物も包含する。 【0072】 標準実験では、ラットの脳を20倍量(w/v)のpH8.0の100mM K 2 HPO 4緩衝液の中で均質化する。 ホモジネートの蛋白質濃度を緩衝液中での希釈により約3mg/mlに調節する。 温置混合物(1500μl)は100mM のpH8.0の100mMホスフェート緩衝液、330μMのジチオビスニトロベンゾエート、150μgの蛋白質に相当する50μlの脳ホモジネート、種々の試験濃度の試験しようとする試験物質および酵素物質としての40μMアセチルチオコリンを含有する。 [ 3 H]DFP結合試験のものとの温置条件のより良好な比較のためには、基質添加の前に、反応混合物を室温で30分間にわたり予備温置する。 基質を加えることにより酵素反応が開始される。 反応時間は6分間である。 サンプルを次に25mlの1mMタクリン溶液(最終濃度)と混合して反応を停止させ、そして黄色染料錯体を分光計で412nmにおいて対応する空白値(基質添加前のタクリンの添加)に対して定量的に測定する。 IC 50を試験中の増加する濃度の試験物質の存在下における酵素活性から計算しそして[ 3 H]D FP競合に関するものと比較する。 【0073】 実施例1は>10μMのK iを有するアセチルコリンエステラーゼを抑制した。 それ故、この物質の選択性は>2000である。 【0074】 3.モリス(Morris)試験: モリス試験は齧歯動物における空間的方向づけ学習を記録する。 試験は物質の学習−および記憶−強化活性を評価するの非常に適する。 この試験では、ラットまたはマウスを訓練して水が充填された水泳プールからの唯一の逃げ道であるそれらが見ることができない台に集まるように訓練する。 動物を1日当たり4回で5日間の期間にわたり訓練することが有用であると証明された。 試験物質を実験中毎日決められた時間に、例えば最初の水泳試験の30分前に、投与する。 対照は対応する賦形剤を受容する。 動物の学習性能は、訓練により、出発位置と台との間の泳いだ距離の減少並びに台に達するまでに泳いだ時間の短縮をそれ自身で示し、すなわち動物が台の位置をより良く覚えれば覚えるほど行程距離は短くなり且つ早く台に到達する。 試験は認識障害のある動物、例えば年をとった動物または実験的に誘発した脳損傷を有する動物、を用いて行われる。 【0075】 内側嗅皮質の病変を有するラットがアルツハイマー病の動物モデルである。 内側嗅皮質の両側の病変をエキシトトキシンイボテン酸(etocitotoxin ibotenic a cid)の脳内注射により導入する。 これはモリス試験で学習性能に強い悪影響を有する。 【0076】 実施例1の学習−および記憶−改良効果をこの動物モデルを用いて試験した。 内側嗅皮質の両側の病変を有するラットはモリス試験で台位置を学習するのにかなり長い時間がかかり、そして5日間の訓練後の性能は病変を有する動物のように操作されたがエキシトトキシンイボテン酸の脳内注射を受けなかった対照動物のものよりかなり劣っていた。 【0077】 5日間にわたる毎日の訓練の各々の30分前における1kgの体重当たり0. 1mgの投与量での実施例1の腹腔内注射が台位置の学習をかなり速めた。 訓練2日目でさえ、実施例1で処置された病変のある動物は5日間の訓練後の賦形剤で処置した動物と同じ行動水準に達した。 しかしながら、実施例1は内側嗅皮質の病変により誘発される学習弱化を拮抗させることはできなかったが、実験的に誘発された脳損傷の程度を見込むとこれは予期されなかった。 【0078】 4.ラット強制水泳試験: 感情障害の処置および予防における物質の効果は Porsolt (Nature 1977, 266 , 730-732) に従う「ラット強制水泳試験」により確認される。 試験は、望みのない状況において、ラットが静止したままである(「行動絶望」)ことの確認に基づく。 試験の24時間前に、若い成体ラット(生後3−4カ月)を個別に20 分間にわたり水が15cmの高さまで充填されているガラスシリンダー(高さ4 0cm、直径20cm)の中に入れる。 試験では、動物を再度シリンダー中に移し、そして静止期間を5分間の期間にわたり測定する。 試験物質を2回の水泳試験間の期間に投与する。 対照は対応する賦形剤を受容する。 表1 : 「ラット強制水泳試験」におけるDFPの行動−活性化活性。 行動効果は賦形剤で処置した対照動物と比べた静止性における平均変化±標準誤差として示される。 使用した賦形剤は生理食塩水であった。 効果の意義はANOVAおよびその後のフィッシャー・ポスト−ホック(Fisher post-hoc)分析により検査された。 n.s.=意義なし。 【0079】 【表1】 【0080】 出発化合物: 実施例I: 2−(1−メチルプロピル)ヘキサン−3−オンカルボン酸エチル 【0081】 【化15】 【0082】 0℃において、10.1g(62.5ミリモル)のヘキサン−3−オン−カルボン酸エチルの60mlのDMF中溶液を8.84g(68.8ミリモル)のカリウムtert−ブトキシドの25mlのDMF中溶液に滴下し、そして混合物を次にこの温度において30分間にわたり撹拌した。 7.59ml(9.53g、68 .1ミリモル)の2−ブロモブタンの25mlのDMF中溶液を30分間の期間にわたり滴下し、そして反応混合物を室温において一夜撹拌した。 処理のために、混合物を250mlの水に加えそして酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。 一緒にした有機相を乾燥し(硫酸ナトリウム)そして濃縮し、そして粗製生成物をクロマトグラフィーによりシリカゲル(0.04〜0.63mm)上で石油エーテル:酢酸エチル40:1を用いて精製した。 1 H-NMR(DMSO,TMS,400MHz,δ):4.11(m,2H),3.4 8(dd,1H),2.49(m,2H),2.08(m,1H),1.48(m ,2H),1.30(m,1H),1.15(dt,3H),1.10(m,1H ),0.84(m,9H);MS(DCI,NH 3 ):215[M+H] + 。 【0083】 実施例II: 2−シクロペンチルヘキサン−3−オンカルボン酸エチル 【0084】 【化16】 【0085】 製造は実施例Iと同様にして4.04g(25.0ミリモル)のヘキサン−3− オンカルボン酸エチルおよび2.95ml(4.10g、27.3ミリモル)のブロモシクロペンタンから行われた。 精製はクロマトグラフィーにより(シリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル20:1)行われた。 MS(EI):226[M] + 。 【0086】 実施例III: 2−ヘキシルヘキサン−3−オンカルボン酸エチル 【0087】 【化17】 【0088】 アルゴンの雰囲気下で、1.59g(69.3ミリモル)のナトリウムを一度に少量ずつ50mlのエタノールに加えた。 混合物を次に均質溶液が得られるまで還流下で撹拌した。 11.0g(69.3ミリモル)のヘキサン−3−オンカルボン酸エチルを熱いアルコキシド溶液に加え、そして混合物を45分間にわたり撹拌した。 6.51ml(7.93g、52.5ミリモル)の1−ヨードヘキサンを次に沸騰する混合物にゆっくり滴下した。 混合物を16時間にわたり還流下で撹拌し、室温に冷却しそして濾過し、そして溶媒を次に減圧下で除去した。 残渣をジクロロメタン中に加え、再び濾過しそして濃縮した。 粗製生成物をクロマトグラフィーにより(シリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル30:1)精製した。 MS(DCI,NH 3 ):309[M+H] + 。 【0089】 製造実施例: 実施例1: 4−エチル−3−プロピル−2−(1−ピロリジニルカルボニル)−5(2H)−イソキサゾロン 【0090】 【化18】 【0091】 a)4−エチル−3−プロピル−5(2H)−イソキサゾロン 【0092】 【化19】 【0093】 11.53g(165.9ミリモル)のヒドロキシルアミン塩酸塩を25mlの水中に溶解させそして、高くとも0℃の温度において、13.27g(331.8 ミリモル)の水酸化ナトリウムの60mlの水中溶液と混合する。 さらなる冷却なしに、30.9g(165.9ミリモル)の2−エチルヘキサン−3−オンカルボン酸エチルを次に一部分ずつ加え、そして混合物を50℃において3時間にわたり撹拌する。 15.5mlの濃塩酸を0℃において加え、そして混合物を水で希釈しそしてジクロロメタンで3回抽出する。 有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮しそして高真空下で分別する。 沸点2mbar . 105−115℃。 b)4−エチル−3−プロピル−2−(クロロ−カルボニル)−5(2H)−イソキサゾロン 【0094】 【化20】 【0095】 0℃において、150mlのジクロロメタン中の15g(96.65ミリモル)の4−エチル−3−プロピル−5(2H)−イソキサゾロンを27.81g(1 44.98ミリモル)のジホスゲンと混合し、そして混合物を次に0℃において6時間撹拌する。 過剰のホスゲンを除去するために、アルゴンを反応混合物中に室温において1時間通し、排気を水酸化ナトリウムにより中和した。 溶液を濃縮しそして生成物を減圧下で蒸留した。 沸点3mbar 125−30℃。 c)4−エチル−3−プロピル−2−(1−ピロリジニルカルボニル)−5(2H) −イソキサゾロン 0℃において、0.43g(6ミリモル)のピロリジンの35mlのジクロロメタン中溶液を0.44g(2ミリモル)の4−エチル−3−プロピル−2−(クロロカルボニル)−5(2H)−イソキサゾロンの10mlのジクロロメタン中溶液に滴下し、そして混合物を室温において一夜撹拌する。 処理のために、残渣をシリカゲル上で石油エーテル:酢酸エチル(4:1)を用いてクロマトグラフィーにかけた。 MS(DCI):253(M+H)。 【0096】 実施例1と同様にして、以下の表2の化合物が対応する出発物質から製造された: 【0097】 【表2】 【0098】 【表3】 【0099】 【表4】 【0100】 【表5】 【0101】 【表6】 【0102】 【表7】 【0103】 【表8】 【0104】 【表9】 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/496 A61K 31/496 31/5377 31/5377 31/541 31/541 31/55 31/55 A61P 25/00 A61P 25/00 25/18 25/18 25/22 25/22 25/24 25/24 25/28 25/28 43/00 111 43/00 111 C07D 413/06 C07D 413/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 Bayerwrk,Leverkuse n,BRD (72)発明者 エアギユデン,イエンス ドイツ・デー−42349ブツペルタール・メ ツシエンボルン26 (72)発明者 ベス,フランク ドイツ・デー−42115ブツペルタール・ブ ロイアーベーク18 (72)発明者 シユミツト,ベルナルト ドイツ・デー−51789リンドラー・インデ アフーア8 (72)発明者 フアン・デア・シユターイ,フランツ−ヨ ゼフ ドイツ・デー−53797ローマー−バールシ ヤイト・マテイアス−クラウデイウス−ベ ーク15アー (72)発明者 シユレダー,ベルナー ドイツ・デー−42113ブツペルタール・ア ムローム91 (72)発明者 シユーマツハー,ヨアヒム ドイツ・デー−42113ブツペルタール・ア ムリンゲルブツシユ12ベー (72)発明者 シユミツト,デルフ ドイツ・デー−42113ブツペルタール・ア ムエクブツシユ55ベー Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC01 AD01 AD02 AD03 AE03 AF01 FA03 FB05 FC07 4C063 AA01 BB08 CC51 DD03 DD06 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC67 BC73 BC88 CB11 CB15 CB22 GA09 GA12 MA02 MA05 NA14 ZA02 ZA05 ZA15 ZA16 ZA18 ZA21 |