【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、航空機(飛行機、 飛行船、気球、ヘリコプターなどの総称)に対して乗客が最短時間で乗り降りすることを可能とし得るよう構成された、乗降装置に関するものである。 【0002】そのような乗降装置は、主に、乗降時間が特に長くなってしまいがちな乗客定員が非常に多い大型の航空機における使用を意図している。 【0003】本発明は、また、そのような乗降装置を備えた全翼機(あるいは全翼飛行機とも称され、胴体や尾翼などがなく、全体が翼のような形をした飛行機)に関するものである。 【0004】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】乗客の商業的輸送を目的とした航空機においては、航空機の胴体において直接的に開口している側部ドアを介して、 乗込に関するアクセスが得られている。 【0005】現存の航空機においては、様々なタイプのドアが存在している。 より詳細には、ドアは、寸法によって分類される、すなわち、緊急事態発生時に同時に避難し得る乗客数によって分類される。 つまり、乗客定員の多い航空機においては、ドアの寸法およびドアに関連した避難スライダの特性により、同時に2人の乗客を避難させることができる。 【0006】乗客の乗降という観点だけから現存の航空機ドアを考慮した場合、航空機ドアの寸法は、不適切なものである。 毎日、乗客は、途中立ち寄りの時間が長いことを不満に思っている。 さらに、この問題は、乗客数が多くなるにつれて、さらに深刻になってきている。 【0007】製造業者によって現在計画されている航空機の乗客定委員数は、現存の航空機の乗客定員数よりもかなり多い。 つまり、『全翼機』タイプの航空機は、約900人という乗客を輸送することができるであろう。 すなわち、今日の大型航空機の乗客定員数の約2倍である。 【0008】そのような多人数の乗客の乗降に際して従来のアクセスドアを使用した場合には、乗降時間が容認困難なものとなるであろう。 【0009】この問題は、乗客の緊急避難を想定した場合には、なおさら深刻である。 乗客の輸送を意図した航空機においては、例えば胴体着陸といったような非常時には、乗客は、地上へと避難できなければならない。 その場合、乗客の避難は、できる限り迅速に行われなければならず、同時に、例えば火傷や捻挫等のような傷害を引き起こすものであってはならない。 【0010】現存の航空機においては、地上への乗客の避難は、乗客の乗降のために使用されるドアを使用して、また、翼上において開口した緊急脱出口を使用して、航空機の両サイドから側方的に行われている。 【0011】緊急避難用スライダが、これら様々な緊急脱出口に設けられており、これにより、事故後の乗客の迅速な避難が可能とされている。 このようなスライダは、通常、膨張可能な構造として構成されている。 膨張可能構造は、航空機内の所定位置に折り畳まれて貯蔵されている。 【0012】この従来手段は、特に、米国特許明細書第4,512,539号に開示されている。 この文献には、緊急事態発生にドアが開けられたときに側方アクセスドアから膨張可能スライダを自動的に延出させるための装置が記載されている。 【0013】検定当局の規則は、航空機の全避難を90 秒以内に達成しなければならないことを規定している。 この避難時間は、避難信号(発光サイン、音声信号、 等)が発せられた時点から、乗客および乗員の全員が地上に到達するまでの、時間である。 したがって、この避難時間には、ドアを開けることや、脱出用スライダの膨張時間や、乗客の避難時間や、すべての乗客が実際に航空機から避難したことを乗員が確認する時間や、乗員の避難時間、が含まれている。 このような様々なステージを、割り当てられた時間で行うことは、全くもって困難である。 なぜなら、脱出用スライダを使用するに際して乗客が必ずと言っていいほど躊躇してしまうからであり、また、通常は角度のある経路を通って乗客が緊急脱出口に到達するからである。 【0014】現存の航空機においては、大きなサイズのドアの使用および適切なスライダの使用により、2人の乗客が相並んで避難し得るような平均的サイズが得られている。 これにより、航空機においては、検定当局によって割り当てられた90秒以内での避難が、全体的に可能とされている。 【0015】しかしながら、現存の航空機の定員数よりも2倍の定員数であるような航空機においてこのようなタイプの使用を使用するのであれば、割り当てられた時間内ですべての乗客を避難させるためには、緊急脱出口の数を劇的に増やさざるを得ない。 【0016】加えて、例えば全翼機のように胴体のない航空機という特殊な状況においては、従来から使用されている手段を、そのまま適用することはできない。 よって、例えば、そのような航空機においては、従来型航空機の翼上に配置されていた緊急脱出口を配置することができない。 というのは、胴体のない航空機においては、 胴体と翼との接合部が存在しないからである。 【0017】現在開発されつつある『全翼機』タイプの航空機においては、乗客の乗降および緊急避難のために、航空機の最前部に多数のアクセスドアを配置することが意図されている。 しかしながら、この手法は、満足のいくものではない。 それは、非安全領域(森林、等) への着陸時には、(最前部に)構造的損傷が発生してしまい、緊急脱出口が使用不能となりかねないからである。 【0018】他の手法においては、遭難時に航空機の乗客を地上または海上に安全に導くための閉塞救助カプセルを使用する。 【0019】このタイプの手法は、仏国特許出願公開明細書第1 603 439号に開示されている。 この場合、カプセルは、コックピットと、乗客隔室と、荷物区画と、を備えている。 非常時には、エンジンや翼やフィンから、カプセルが自動的に分離される。 放出時にはパラシュートが開き、これにより、カプセルの下降速度を減速させる。 【0020】しかしながら、このような救助カプセルは、とりわけ、重量物である。 このため、このような手法を、乗客輸送用の航空機に対して適用することは困難となっている。 【0021】また、米国特許明細書第4,699,33 6号においても、投下可能なサバイバルカプセルの使用が考慮されている。 非常時には、まず最初に航空機の尾翼を放出した後に、カプセルが、航空機の後部から放出される。 この場合、カプセルは、乗客隔室だけを備えている。 先の文献の場合と同様に、パラシュートを使用することによって、カプセルの下降速度を減速させ、これにより、地上への衝撃がない。 先の仏国特許出願公開明細書第1 603 439号の場合と同じ理由により、この手法は、実際には乗客輸送用の航空機に適用することはできない。 【0022】 【課題を解決するための手段】本発明は、厳密には、非常に大型の航空機に対しての特に『全翼機』タイプのコレクタに対しての適用基準によって要求されている条件でもって乗客の乗降や緊急避難に使用されるアクセス手段をなす装置に関するものである。 【0023】本発明においては、この結果は、航空機の空気力学的外殻によって規定された乗客隔室を備えた航空機に対しての乗降アクセス装置であって、空気力学的外殻の外側に取り付けられているとともに、空気力学的外殻の後エッジに対して取り付けられ、さらに、航空機の前後方向軸に対してほぼ平行にかつ後方側に延出して取り付けられている、少なくとも1つのトンネルと;乗客隔室とトンネルとの間の開口を、常態においては閉塞するドアと;を具備する装置を使用することにより、得られる。 【0024】航空機の空気力学的外殻よりも後方側に延出するこのようなタイプの1つのあるいは好ましくは複数のトンネルを使用することにより、多数の乗客が同時に乗降することができる。 緊急時には、これらトンネルは、完璧に安全にかつ非常に迅速に乗客を地上へと避難させることができる。 【0025】本発明は、『全翼機』タイプの航空機に対して特に好ましい。 この構成においては、複数のトンネルを並置することができ、これにより、乗降に際して必要な時間をかなり短縮することができるとともに、緊急時には、乗客を非常に迅速に避難させることができる。 【0026】よって、この場合には、全翼機の空気力学的整形板(空気力学的外殻)の後エッジに対して関節結合されている複数のエレボンのうちの、互いに隣接しているエレボンどうしの間に、複数のトンネルが配置されることが有利である。 【0027】乗降時と緊急避難時との双方における乗客の流れをさらに円滑にするためには、各トンネルが、航空機の複数の座席列どうしの間に形成されている通路に対してほぼ一直線状をなして配置されていることが有利である。 【0028】実用的には、各トンネルは、理想的には、 少なくとも1つの着脱可能な後方部材を備え、この後方部材は、緊急時には投下可能なものとされる。 【0029】その場合、着脱可能後方部材は、ドアのようにして側部へと回転し得るようにして、関節結合されていることが好ましく、これにより、乗客の乗降が可能とされる。 【0030】空気力学的流れの観点からの1つの特に好ましい構成は、着脱可能後方部材を、円錐形状とすることである。 【0031】本発明の最初の実施形態においては、着脱可能後方部材が取り付けられる固定前方部材の内部において、各トンネル内に、膨張可能な脱出用スライダが収容されている。 【0032】本発明の代替可能な実施形態においては、 着脱可能後方部材が取り付けられているとともにトンネルをなす固定前方部材が、ドアの近傍において関節結合されたフロアを備えている。 このフロアは、乗客の緊急避難用の脱出用スライダを形成し得るよう、下側に向けて回転し得るものとされている。 【0033】この場合、関節結合フロアに、例えば引込可能とされているような、乗客の乗降用のステップ(あるいは、階段、踏み段、踏み板)が設けられることが好ましい。 【0034】本発明は、また、上記のような乗降アクセス装置を具備した全翼機に関するものである。 【0035】 【発明の実施の形態】以下の説明においては、添付図面を参照しつつ、本発明を制限するものではない様々な実施態様のいくつかの例示について、説明する。 【0036】図1は、商業的に乗客を輸送することを意図した乗客定員の大きな全翼機を、非常に概略的に示している。 【0037】全翼機のすべての中央部分は、乗客隔室(10)を形成している。 構成によっては、乗客隔室(10)は、最大900名の乗客を収容することができる。 乗客隔室は、加圧されており、本質的に、航空機の外殻をなす空気力学的整形板(12)によって規定されている。 全翼機の各側部には、特に燃料タンクとされる区画(14)が配置されている。 【0038】全翼機を制御するために、空気力学的整形板(12)の後端には、水平方向の軸回りにすなわち航空機に関する横方向の軸回りに揺動可能に、エレボン(昇降舵と補助翼の役目をする操縦翼面)(16)が関節結合されている。 【0039】公知の構成においては、ドア(18)は、 空気力学的整形板(12)の前エッジ内に配置される。 これらドア(18)は、主に、乗客の乗降を意図している。 また、これらドアは、例えば木といったような外部障害物によって妨害されない限りにおいては、乗客の緊急避難のためにも使用される。 【0040】本発明においては、図1に示す全翼機には、乗客隔室(10)の後部位置に、付加的な乗降アクセス装置が設けられている。 【0041】このような乗降アクセス装置は、複数のトンネル(20)を備えている。 トンネル(20)は、空気力学的整形板(12)の外部上に取り付けられている。 乗客隔室(10)と各トンネル(20)との間には、ドア(22)が設置されている。 図1の例に示す実施態様においては、空気力学的整形板(12)の後エッジには、4つのトンネルが設置されている。 しかしながら、本発明の範囲を逸脱することなく、トンネルの数を変更できることは、容易に理解されるであろう。 一般に、トンネル(20)の数は、航空機に乗り込む乗客の数に応じて設定されるべきである。 【0042】トンネル(20)は、直線状であって、全翼機の長さ方向軸(前後方向軸)に沿ってすなわち水平方向軸に沿ってほぼ平行な向きで、機尾に向けて延在している。 【0043】より詳細には、図2に示すように、各トンネル(20)は、固定された前方部材(24)と、着脱可能とされた後方部材(26)と、から構成されている。 【0044】固定された前方部材(24)は、好ましくは、できる限り最大限の乗客の通過を可能とし得るよう、ほぼ一様な部材とされていて不連続部分を有していないことによって特徴づけられているべきである。 全体的に矩形の内部横断面は、特に、少なくとも3〜4人の乗客が同時に横に並んで歩けるようなサイズとされているべきである。 この構成は、全翼機の場合には、空気力学的整形板(12)が非常に幅広であることにより、可能とされている。 固定された前方部材(24)の前エッジは、空気力学的整形板(12)の後エッジに対して取り付けられており、乗客隔室(10)の後方隔壁を形成している。 これは、例えばボルトやリベットや溶接や接着等といったような従来的取付方法を使用して、得られる。 【0045】1重とも2重ともし得るドア(22)は、 図2の例に示すように、実際には、トンネルの内部横断面(24)の全体を覆っている。 これにより、乗客が利用可能な通路幅が狭くなってしまうことが防止されている。 ドア(22)は、乗客隔室(10)の後方隔壁と位置を合わせて配置されている、あるいは、乗客隔室(1 0)の後方隔壁の近傍に配置されている。 ドアが閉塞されたときには、ドアは、加圧されている乗客隔室と、加圧されていないトンネル内部とを、完全に隔離する。 ドア(22)は、従来の航空機ドア基準に従って構成されている。 特に圧力差に関し、従来の航空機ドア基準に従って構成されている。 図2に示すように、ドア(22) は、好ましくは、トンネル(20)内へと外側に向けて開けるようなものとされている。 これにより、乗客の緊急避難を妨害することがない。 【0046】着脱可能な後方部材(26)は、好ましくは、空気力学的空気流を乱すことがないよう、円錐形状とされている。 この後方部材(26)は、全翼機の飛行中に後方部材がトンネル(20)が閉塞するようにして、固定前方部材(24)の後端部に対して固定される。 【0047】より詳細には、後方部材(26)は、図1 に概略的に示すように側方へと開放できるよう、ドアのようにヒンジ(図示せず)を介して、固定前方部材(2 4)に対して、関節結合されている。 これに代えて、後方部材(26)は、下側へとまたは上側へと開くこともでき、また、(2つの部分へと分離することによって) 二枚貝の貝殻のように開くこともできる。 例えばピストンやギヤ等といったような、動力によって補助された開放デバイスを使用することができる。 この構成は、乗客の乗降に際してのトンネル(20)の使用を可能とする。 【0048】加えて、各トンネル(20)の後方部材(26)は、乗客の緊急避難時に後方部材を分離させて投下し得るような固定手段(図示せず)を介して、固定前方部材(24)の後端部に対して取り付けられている。 着脱可能な後方部材の投下は、この乗員によって航空機の内部から行うことも、また、救助部隊によって航空機の外部から行うことも、できる。 また、重大な衝撃のはずみで自動的に脱離することさえあり得る。 【0049】乗客の乗降に際して各トンネル(20)の後方部材(26)がドアのようにして開けられたときには、固定前方部材(24)の後端部は、空港のアクセス通路(図示せず)に対して接続される、あるいは、地上の輸送車(図示せず)に対して接続される。 いずれにしても、通路の幅または輸送車は、好ましくは、トンネルの幅に対して適合しているべきである。 これにより、トンネルを使用して、少なくとも3〜4人の乗客が同時に横に並んで通ることができるという最大の利点を得ることができる。 【0050】各トンネル(20)の後方部材(26) が、乗客の緊急避難に際して固定前方部材(24)から脱離される場合、互いに異なる2つの実施形態を使用することができる。 【0051】図3に示す第1実施形態においては、膨張可能なスライダ(28)が、固定前方部材(24)の後部内に組み込まれている。 スライダ(28)は、後方部材(26)の投下後に、開放のしきい値状態とされる。 後方部材(26)が投下されるとすぐに、スライダ(2 8)は、膨張し、乗客が地上へと安全に降り立つために使用することのできる傾斜路を形成する。 スライダの幅は、トンネル(20)の幅と同じである。 すなわち、スライダ(28)は、少なくとも3〜4人の乗客の同時的避難を可能とする。 トンネル(20)内への脱出用スライダ(28)の設置は、現存の航空機において行われているのと同様にして行うことができる。 【0052】図4および図5に示す第2実施形態においては、脱出用スライダが省略されており、各トンネル(20)の固定前方部材(24)の底部をなす、関節結合されたフロア(30)によって代替されている。 【0053】より詳細には、固定前方部材(24)のフロア(30)は、横方向に延在するほぼ水平な軸回りに回転可能に、ドア(22)の近傍において関節結合されている。 【0054】航空機の飛行中には、固定デバイス(図示せず)が、フロア(30)を固定前方部材(24)に対して固定する。 乗客の緊急避難が必要とされた場合には、このような固定デバイスが解放され、フロア(3 0)が、フロアの後端が地上に当接するようにして、下向きに変位される。 上記と同様に、少なくとも3〜4人の乗客が横に並んだ状態で避難することができる。 固定デバイスの解放は、後方部材(26)の解放と同様にして起動することができる。 乗客の避難を容易なものとするために、また、スライダからの乗客の脱落を防止するために、フロアには、側部や手すりやガードレールを設けることができる。 【0055】本発明によるこの第2実施形態においては、乗客は、上述と同様にして乗降することができる。 すなわち、後方部材(26)を関節結合軸回りに側部へと退避させた後に固定前方部材(24)に後部から、乗降することができる。 【0056】変形例として、乗客の乗降は、関節結合されたフロア(30)を使用して行うことができる。 そのような場合には、フロア(30)には、引込可能なステップが形成される。 このような引込可能ステップは、少なくとも3〜4人の乗客が同時に横に並んで乗降することを可能とする。 【0057】特に図2に示すように、各トンネル(2 0)は、好ましくは、全翼機の長さ方向軸(前後方向軸)に対して平行とされた状態で乗客隔室(10)内における座席列(34)どうしの間に位置した複数の通路(32)の中のいずれかに対し、一直線状をなすように配置されている。 この構成は、通常の乗降時と緊急避難時との双方において、乗客の流れを円滑にすることに寄与する。 【0058】様々な図面に示すように、トンネル(2 0)は、互いに隣接しているエレボン(16)どうしを各トンネルが分割するようにして、全翼機の空気力学的整形板(12)の後エッジに対して位置している。 【0059】これにより、トンネル(20)は、エレボンの後エッジに対しての空気力学的流れを案内するよう寄与する。 この領域における空気力学的流れの乱れを防止するために、トンネルの外側幅は、エレボンの後エッジのところまでは、ほぼ一定に維持されている。 同じ理由により、トンネルの外形形状は、航空機形状の連続性を維持し得るように整形されている。 これにより、空気流を乱してしまいかねないようなすべての空気力学的不連続性を避けることができる。 【0060】さらに、トンネルの様々な部材を形成するために使用されている構造部材は、印加される様々な機械的応力に耐え得るよう、当業者には周知の技術を施すことによって、整形される。 これを行うためには、例えば、トンネルの関節結合フロアまたはトンネルの固定フロアの製造に際し、ハニカムコアを有したサンドイッチ構造を使用することが適切である。 【0061】当然のことながら、本発明は、上記の例に関して上述した製造方法に限定されるものではない。 すなわち、本発明は、全翼機の場合に関して特に好適なものではあるけれども、本発明を、特に超大型航空機といったような、従来型の航空機に対しても適用することができることは、理解されるであろう。 【0062】さらに、1つまたは複数のトンネルには、 可能であれば、ある種の空港における設備に適合している限りにおいては、乗客の乗降のために少なくとも1つの側部アクセスドアを設けることができる。 【0063】加えて、トンネルの形状および後方部材の形状は、上述の形状とはかなり相違する形状とすることができる。 【0064】同様に、トンネルの数や、同時に横に並んで乗降できる乗客の数についても、上述の数とはかなり相違する数とすることができる。 【0065】最後に、本発明は、乗客輸送用の航空機に対して特に好適なものではあるけれども、本発明を、貨物輸送用の航空機に対しても適用できることに注目することは、重要なことである。 そのような場合、貨物の搬出入に関する利点は、乗客に関して上述した利点と同じである。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明による乗降トンネルを備えた全翼機を概略的に示す平面図である。 【図2】 図1における複数の全翼機トンネルの中の1 つを、拡大したスケールでもって平面視によって示す部分断面図である。 【図3】 本発明の第1実施形態を示す斜視図であって、各トンネルには、膨張可能な避難スライダが設けられている。 【図4】 本発明の第2実施形態を示す斜視図であって、乗客の緊急避難が、各トンネルの関節結合フロアによって得られるようになっている。 【図5】 各トンネルに関節結合フロアが設けられている本発明の第2実施形態を、さらに大きなスケールでもって示す斜視図である。 【符号の説明】 10 乗客隔室 12 空気力学的整形板(空気力学的外殻) 16 エレボン 20 トンネル 22 ドア 24 固定前方部材 26 着脱可能な後方部材 28 膨張可能な脱出用スライダ 30 フロア 32 通路 34 座席列 |