ボールねじリセット機構を有するばね作動式駐車ブレーキ

申请号 JP2015545829 申请日 2013-12-05 公开(公告)号 JP6180048B2 公开(公告)日 2017-08-16
申请人 ワブテク・ホールディング・コーポレイション; WABTEC HOLDING CORP.; 发明人 マーザン、ピーター・ディー; ディクソン、ジョーセフ・マイケル;
摘要
权利要求

手動式での解除及び再作動を伴ったばね作動式駐車ブレーキにおいて、 シリンダ壁部と、第2の壁部と反対側に設けられる第1の壁部とを有する空気圧シリンダと、 前記空気圧シリンダ内で移動可能であり、且つ前記シリンダ壁部に対して封止されるピストンと、 前記空気圧シリンダの圧が減らされた場合に前記ピストンを前記第1の壁部に対して付勢するように、前記ピストンと前記第2の壁部との間に延在する少なくとも1つのばねと、 前記ばねに抗して前記ピストンを前記第2の壁部に向かって移動させるように圧力を加えるための空気圧導入口と、 手動式ハンドホイールと、 手動式リセット機構の動作に作用するように前記手動式ハンドホイールに動作可能に接続されるスピンドル軸と、 前記手動式リセット機構に接続され、且つ前記空気圧シリンダ及び前記第1の壁部を通って延在するプッシュロッドと を備え、 前記手動式ハンドホイールが手動で回転されると、前記手動式リセット機構は、回転され、且つ、前記手動式ハンドホイールの回転方向に対応するように前記プッシュロッドを前記ピストンに対して移動させ、 前記手動式リセット機構は、前記スピンドル軸の第1の端部にスライド可能に接続される第1の端部と前記プッシュロッドに接続される第2の端部とを有するねじ付きシャフトと、前記ねじ付きシャフトと回転可能に係合するボールねじナットとを含み、 前記スピンドル軸の第2の端部は、解除ピン機構へ係合するばね作動式駐車ブレーキ。前記ボールねじナットは、前記ピストンに対して固定して配置される請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記ねじ付きシャフトは、中空であり、且つ、前記スピンドル軸を通って延在するキーにスライド可能に係合するキー溝を含む請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記ボールねじナットは、前記ピストンに連結されたスリーブ内に設置される請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記少なくとも1つのばねは、一対の同軸にあるばねである請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記手動式ハンドホイールは、第2の傘歯車に係合する第1の傘歯車を有するギヤボックスに接続される請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記第1及び第2の傘歯車は、直線的な歯部又はスパイラルな歯部を有する請求項6に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記スピンドル軸の第2の端部は、解除ピン機構への解除可能な係合を受ける歯付き爪車を有する請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記解除ピン機構は、前記歯付き爪車と選択的に係合可能であるばね負荷引き出しピンを含む請求項8に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記手動式ハンドホイールは、第2のシャフト部分と選択的に係合可能な第1のシャフト部分を有するシャフトによってギヤボックスに接続される、又は、ギヤボックス内の選択的に係合可能なギヤによって前記ギヤボックスに接続される請求項1に記載のばね作動式駐車ブレーキ。前記第1のシャフト部分及び前記第2のシャフト部分は、ばね負荷機構を介して選択的に係合することができる請求項10に記載のばね作動式駐車ブレーキ。鉄道車両用の駐車ブレーキにおいて、 シリンダ壁部と、第2の壁部と反対側に設けられる第1の壁部とを有する空気圧シリンダと、 前記空気圧シリンダ内で移動可能であり、且つ前記シリンダ壁部に対して封止されるピストンと、 前記空気圧シリンダの圧力が減らされた場合に前記ピストンを前記第1の壁部に対して付勢するように、前記ピストンと前記第2の壁部との間に延在する少なくとも1つのばねと、 前記ばねに抗して前記ピストンを前記第2の壁部に向かって移動させるように圧力を加えるための空気圧導入口と、 手動式ハンドホイールと、 手動式リセット機構の動作に作用するように前記手動式ハンドホイールに動作可能に接続されるスピンドル軸であって、前記手動式リセット機構が、前記スピンドル軸の第1の端部にスライド可能に接続される第1の端部とプッシュロッドに接続される第2の端部とを伴ったねじ付きシャフトと、前記ねじ付きシャフトと回転可能に係合するボールねじナットとを有する、スピンドル軸と、 前記手動式リセット機構に接続され、且つ前記空気圧シリンダ及び前記第1の壁部を通って延在する前記プッシュロッドと を備え、 前記手動式ハンドホイールが手動で回転されると、前記手動式リセット機構は、回転され、且つ、前記手動式ハンドホイールの回転方向に対応するように前記プッシュロッドを前記ピストンに対して移動させる、駐車ブレーキ。前記ねじ付きシャフトは、中空であり、且つ、前記スピンドル軸を通って延在するキーにスライド可能に係合するキー溝を含む請求項12に記載の駐車ブレーキ。前記ボールねじナットは、前記ピストンに対して固定して配置される請求項12に記載の駐車ブレーキ。前記ボールねじナットは、前記ピストンに連結されたスリーブ内に設置される請求項12に記載の駐車ブレーキ。前記少なくとも1つのばねは、一対の同軸にあるばねである請求項12に記載の駐車ブレーキ。前記手動式ハンドホイールは、第2の傘歯車に係合する第1の傘歯車を有するギヤボックスに接続される請求項12に記載の駐車ブレーキ。前記手動式ハンドホイールは、第2のシャフト部分と選択的に係合可能な第1のシャフト部分を有するシャフトによってギヤボックスに接続される、又は、ギヤボックス内の選択的に係合可能なギヤによって前記ギヤボックスに接続される請求項12に記載の駐車ブレーキ。

说明书全文

本開示は、通常、空気圧を使用して解除される鉄道車両用のばね作動式駐車ブレーキに関する。本開示はさらに、例えば、ボールねじリセット機構を使用した駐車ブレーキの手動式の解除及び再作動に関する。

[関連出願の相互参照] 本願は、2012年12月5日に出願され、「ボールねじリセット機構を有するばね作動式駐車ブレーキ(Spring−Applied Parking Brake With Ball Screw Reset Mechanism)」と題した米国仮特許出願第61/733,456号明細書の利益を主張するものであり、この明細書の開示は、参照によりその全体が本明細書に援用される。

[発明の背景] 鉄道車両用の常用ブレーキは通常、先導機関車又はエンジンから加圧空気を供給される空気圧シリンダによって、作動される。列車を編成するプロセス中などにおける鉄道車両が先導機関車から切り離されるとき、駐車ブレーキは、鉄道車両が逸走するのを防ぐのに望ましいものである。通常、駐車ブレーキはばね作動式である。ばね作動式ピストンに連結されたプッシュロッドが、鉄道車両が先導機関車に連結されていないときにブレーキ機能を果たすためのリンク機構に、つながっている。ばね作動式ブレーキは、鉄道車両が先導車両又は加圧空気源に再接続されると、空気圧によって解除を受けることができる。

一部の先行技術のばね作動式ブレーキでは、ピストンをプッシュロッドから切り離し、それにより車両が動けるようにするために、手動での解除が行われる。他の先行技術では、駐車ブレーキの印加及び解除は、空気圧を用いて又は機械による巻き動作を用いてのいずれかにより行われる。この場合に、ばね駆動式ピストンとプッシュロッドとの間の連結は、プッシュロッド上にあるねじ付きナットによって制御され、このナットは、ハンドホイールなどの手動式の手段によって回転させられる。この構成は、ナットとプッシュロッドとの間の従来からのねじ連結を利用するものであり、それにより、ばね作動式ブレーキの手動による解除を実施するのに多大な人力による入力を必要とする。特定の実施形態では、ばねで加えられた力が解除され且つ鉄道車両が移動できるまでに、ハンドホイールを40回転を超えて回転させることが必要になることがある。このプロセスは、きわめて非効率的であり、多くの時間及び人力による作業を必要とする。さらに、従来のばね作動式ブレーキは、手動での作動又は解除に多くの時間がかかる。したがって、当該技術分野において、先行技術の様々な非効率性を解決するばね作動式の鉄道車両駐車ブレーキが必要である。

要約すると、一実施形態によれば、シリンダ壁部と、第2の壁部とは反対側の第1の壁部とを有する空気圧シリンダを備え、手動式の解除及び再作動を伴ったばね作動式駐車ブレーキを提供することができる。ピストンが、空気圧シリンダ内で移動可能であり、且つシリンダ壁部に対して封止されることができる。空気圧シリンダの圧力が減らされた場合にピストンを第1の壁部に対して付勢するように、少なくとも1つのばねが、ピストンと第2の壁部との間に延在することができる。駐車ブレーキは、ばね力に抗してピストンを第2の壁部に向かって移動させるように圧力を加えるための空気圧導入口をさらに含むことができる。ハンドホイールには、手動式リセット機構の動作に作用するようにハンドホイールに動作可能に接続されるスピンドル軸が、設けられることができる。一実施形態では、プッシュロッドが、手動式リセット機構に接続され、且つ空気圧シリンダ及び第1の壁部を通って延在することができる。ハンドホイールが手動で回転されると、手動式リセット機構は、回転され、それにより、ハンドホイールの回転方向に対応するようにプッシュロッドをピストンに対して移動させる。

別の実施形態によれば、駐車ブレーキ用の手動式リセット機構は、スピンドル軸の第1の端部にスライド可能に接続される第1の端部とプッシュロッドに接続される第2の端部とを有するねじ付きシャフトと、ねじ付きシャフトと回転可能に係合するボールねじナットとを含むことができる。ボールねじナットは、ピストンに対して固定して配置されることができる。ねじ付きシャフトは、中空とすることができ、且つ、スピンドル軸を通って延在するキーにスライド可能に係合するキー溝を含むことができる。ボールねじナットは、ピストンに連結されたスリーブ内に設置されることができる。

さらなる実施形態によれば、ばね作動式駐車ブレーキは、一対の同軸にあるばねを含むことができる。ハンドホイールは、第2の傘歯車に係合する第1の傘歯車を有するギヤボックスに接続されることができる。第1及び第2の傘歯車は、直線的な歯部又はスパイラルな歯部を有することができる。さらに別の実施形態では、スピンドル軸の第2の端部は、解除ピン機構への解除可能な係合を受ける歯付き爪車を有する。解除ピン機構は、歯付き爪車と選択的に係合可能であるばね負荷引き出しピンを含むことができる。さらに、ハンドホイールは、第2のシャフト部分と選択的に係合可能な第1のシャフト部分を有するシャフトを含んでギヤボックスに接続されることができ、又は、ギヤボックス内の選択的に係合可能なギヤによってギヤボックスに接続されることができる。第1のシャフト部分及び第2のシャフト部分は、ばね負荷機構を介して選択的に係合することができる。

さらに別の実施形態によれば、鉄道車両用の駐車ブレーキは、シリンダ壁部と第1及び第2の壁部とを有する空気圧シリンダを含む。ピストンが、空気圧シリンダ内で移動可能であり、且つシリンダ壁部に対して封止される。空気圧シリンダの圧力が減らされた場合にピストンを第1の壁部に対して付勢するように、少なくとも1つのばねが、ピストンと第2の壁部との間に延在することができる。ばね力に抗してピストンを第2の壁部に向かって移動させるように圧力を加えるように、空気圧導入口が設けられることができる。ハンドホイールには、スピンドル軸が設けられることができ、このスピンドル軸は、手動式リセット機構の動作に作用するようにハンドホイールに動作可能に接続され、手動式リセット機構は、スピンドル軸の第1の端部にスライド可能に接続される第1の端部とプッシュロッドに接続される第2の端部とを伴ったねじ付きシャフトと、ねじ付きシャフトと回転可能に係合するボールねじナットとを有する。プッシュロッドは、手動式リセット機構に接続され、且つ空気圧シリンダ及び第1の壁部を通って延在することができる。ハンドホイールが手動で回転されると、手動式リセット機構は、回転され、それにより、ハンドホイールの回転方向に対応するようにプッシュロッドをピストンに対して移動させることができる。

さらなる特徴と他の目的と利点とが、図面を参照してなされる以下の詳細な説明から明らかになるであろう。

一実施形態による、手動により解除された状態のばね作動式駐車ブレーキの斜視図である。

図1に示すばね作動式駐車ブレーキの側面図である。

図1に示すばね作動式駐車ブレーキの平面図である。

図1に示すばね作動式駐車ブレーキの断面図であり、手動式解除ピン機構を示す図である。

図1に示すばね作動式駐車ブレーキの断面図であり、ハンドホイール機構及びギヤボックスを示す図である。

空気圧で解除された状態にある図1に示すばね作動式駐車ブレーキの断面図である。

作動状態にあるばね作動式駐車ブレーキの断面図である。

下記の説明のために、「上側」「下側」「右」「左」「鉛直」「平」「頂部」「底部」「側方」「長手方向」という用語及びそれらの派生語は、作成図面における実施形態の向きの通りに、実施形態に関係付けられる。一方、当然のことながら、示した実施形態は、そうではないと明記された場合を除いて、代替の変形形態及び代替のステップの順序を想定することができる。同様に当然のことながら、添付図面に示し、以下の詳述で説明する特定の装置及びプロセスは、単に例示的な実施形態に過ぎない。したがって、本明細書に開示する実施形態に関する特定の寸法及び他の物理的特徴は、限定するものであるとみなすべきではない。

同様の参照符合が図面の複数の図にわたって同様の部品を指している図面に関して、本開示は、全体として、空気圧を使用して通常解除される鉄道車両用のばね作動式駐車ブレーキを対象としている。図1〜図3を参照すると、駐車ブレーキ10は、側壁を有する筒状体12とベース部分14とを含み、このとき、空気圧接続部16が、圧縮加圧空気源から通じている空気配管に接続するように適応している。空気圧接続部16は、駐車ブレーキ10を空気圧で解除するために、筒状体12に向けて及び/又は筒状体12から、空気を送るように機能する。筒状体12は、駐車ブレーキ10の作動中及び解除中に、筒状体12における加圧されない部分から空気を抜くための排気口18を含むことができる。

ハンドホイール20には、空気圧接続部が利用できない場合に、駐車ブレーキ10を手動により解除又は再作動するためのハンドル22が設けられている。別の実施形態では、ハンドホイール20は、固定式又は取り外し可能なハンドルで置き換えることができる。引き出しピン26を有する手動式解除ピン機構24が、駐車ブレーキ10を手動で再作動させるためにハンドホイール20の回転を可能にするように、ハンドホイール20に動作可能に接続されている。駐車ブレーキ10の動作原理は、図4〜図7を参照して以下に説明される。

図4〜図5を参照すると、駐車ブレーキ10の断面図により、駐車ブレーキ10の内部構成要素が示されており、このとき、駐車ブレーキ10は、手動解除ポジションに設定されている。筒状体12は、ベース部分14が一方の端部に連結され且つ環状壁部30が反対側の端部に連結された状態を伴って、内部空洞28をもつ中空構造を有している。ピストン32が、筒状体12の内部空洞28内でスライド可能に配置され、ピストン32は、例えば、ピストン32の外縁部の周囲に延在する環状溝内に配置された封止部材34によって、内部空洞28の側壁に対して封止されている。一実施形態では、封止部材34は、筒状体12の側壁に係合するU字形状をしたカップ状体とすることができる。一対の同軸にあるばね36,38が、環状壁部30とピストン32との間に配置され、それにより、ピストン32をベース部分14に向かって付勢している。シリンダ部40が、ピストン32とベース部分14との間に画成される。シリンダ部40は、加圧空気をシリンダ部40に導入し且つピストン32を環状壁部30に向かって駆動して駐車ブレーキ10を解除するように、空気圧接続部16と流体連通している。空気圧接続部16を通じて送られる圧縮空気を用いてシリンダ部40を加圧することによって、ピストン32は、同軸ばね36,38によって加えられる圧力に抗して、環状壁部30に向かって移動させられる。シリンダ部40内のピストン32がそのように動作することによって、駐車ブレーキ10の空気圧での解除がなされる。空気圧が取り除かれると、ばね36,38は、ピストン32をベース部分14の方に戻すように動作させる。

プッシュロッド42が、シリンダ部40内の中心に配置され、且つ、ベース部分14及びシリンダ部40に対して軸方向に移動可能となっている。図7に示すような駐車ブレーキがかけられているポジションでは、プッシュロッド42の第1の端部が、ベース部分14の中央開口部44を貫通して延在している。プッシュロッド42は、1つ以上の封止部材46によって、ベース部分14及びシリンダ部40との境界部分で封止されている。一実施形態では、1つ以上の封止部材46は、シリンダ体12の側壁に係合するのに適応したU字形状のカップ状体とすることができる。

引き続き図4〜図5を参照すると、プッシュロッド42は、その第2の端部で、ボールねじリセット機構50のねじ付きシャフト48の下側部分に、連結されており、ボールねじリセット機構50は、駐車ブレーキ10を手動で解除し、再作動させるのに適応するものである。ねじ付きシャフト48は、スピンドル軸52に動作可能に連結されており、それにより、スピンドル軸52が回転することによって、ねじ付きシャフト48が対応する回転をさせられる。螺旋ねじが、ねじ付きシャフト48の外部周囲に延在している。ねじ付きシャフト48の中空の内部は、ねじ付きシャフト48の全長にわたって延在するキー溝(図示せず)を含む。キー溝は、スピンドル軸52の下側部分を貫通して延在するキー54を受け入れるように適応している。この構造上の配置構成は、ねじ付きシャフト48がスピンドル軸52の回転と共に回転するのを可能にしつつ、ねじ付きシャフト48が、スピンドル軸52の下側端部に対して軸方向にスライドするのを許容する。ねじ付きシャフト48は、カラーのまわりに配置された円筒状スリーブ58に固定されたボールねじナット56に係合している。ピストン32が軸方向に移動することによって、円筒状スリーブ58が対応して移動させられるように、円筒状スリーブ58は、ピストン32の上側面に連結されている。一実施形態では、ボールねじナット56は、止めねじ60によって円筒状スリーブ58に固定される。ボールねじナット56が円筒状スリーブ58と固定された関係にあるため、スピンドル軸52が回転することによって、ねじ付きシャフト48が対応して回転させられ、次いで、ねじ付きシャフト48の対応した回転によって、ねじ付きシャフト48がボールねじナット56に対して移動させられる。ブレーキ力を手動で解除する及び再印加するための駐車ブレーキ10の動作が、以下にさらに詳細に説明される。

図5を参照すると、スピンドル軸52の上側部分は、環状壁部30を貫通して延在し、ギヤボックス62と係合している。ギヤボックス62は、次に説明することになるスピンドル軸52に対する垂直な巻き動作の適用をもたらす。図5に示すように、第1の傘歯車64がスピンドル軸52上に設けられ、第2の傘歯車66がハンドホイール20のシャフト68上に設けられ、その結果、ハンドホイール20を回転させることによって、第1の傘歯車64と第2の傘歯車66との係合を介して、スピンドル軸52が、対応するように回転させられる。一実施形態では、第1及び第2の傘歯車は、直線的な歯部を有してもよく、スパイラルな歯部を有してもよい。ギヤボックス62は、ギヤボックスのギヤレシオに基づき、巻き速度及び巻きトルクを高くも低くもすることを可能にする。第1及び第2の傘歯車は、駐車ブレーキ10を手動で解除するのに必要とされる所望の力の入力を引き出すのに所望とされるギヤ比を有するように、選択されることができる。例えば、一実施形態では、第1及び第2の傘歯車は、第2の傘歯車66が完全に二回転することで第1の傘歯車64が一回転されるように、2:1の比率を有することができる。当業者ならば、第1及び第2の傘歯車の間のいかなる所望のギヤ比も選択され得るということを理解することであろう。別の実施形態では、ハンドホイール20は、ギヤボックス62を使用することなく、スピンドル軸52に直接接続される。さらに別の実施形態では、ギヤボックス62は、ハンドホイール20がスピンドル軸52に対して平行であり且つ半径方向にずれるように、平歯車タイプのギヤ(複数)を含むことができる。

図4を参照すると、スピンドル軸52の頂部部分は、手動式解除ピン機構24と選択的に係合可能な歯付き爪車70を有する。引き出しピン26は、第1のばね78によってばね付勢されており、且つ、爪車70に係合し爪車70から係合を受けるように、所定の動作範囲内で軸方向に移動されることができる。引き出しピン26は、第1の部分27と第2の部分29とを含む。デフォルトポジション(default position)では、引き出しピン26の第2の部分27は、第2のばね80によって付勢されて爪車70と係合し、スピンドル軸52の手動による回転を妨げる。引き出しピン26の第1の部分27をデフォルトポジションから手により引き出すことによって、第1のばね78は圧縮され、引き出しピン26の第2の部分29は、爪車70と係合しなくなり、それにより、スピンドル軸52が自由に回転するのが可能になる。

図5を参照すると、シャフト68は、第2のシャフト部分74に切り離し可能につながれる第1のシャフト部分72を含む。ばね負荷機構76が、ハンドホイール20が利用されないとき(ブレーキの手動での解除中、空気圧による再作動中、又は通常の空気圧での動作中など)のデフォルト状態にあるときに、第2のシャフト部分74を第1のシャフト部分72から離すように付勢する。第2のシャフト部分74と第1のシャフト部分72とが係合するように影響を及ぼすためには、ばね負荷機構76の力が打ち負かされることになるのだが、それは、第2のシャフト部分74のピンが第1のシャフト部分72のスロットに係合するまで、第2のシャフト部分74を第1のシャフト部分72に向かって軸方向に押し且つ第2のシャフト部分74を第1のシャフト部分72に対して回すことによって、なされる。別の実施形態では、ギヤボックス62が、ギヤボックス62内の選択的に係合可能なギヤによって、ハンドホイール20に接続されることができる。例えば、選択的に係合可能なギヤの少なくとも1つは、選択してなされる他のギヤ(複数可)との係合に影響を及ぼすようにばね負荷がかけられたスライド可能なシャフトに、取り付けられることができる。

図7は、作動状態にある駐車ブレーキ10を示しており、ピストン32は、空気がシリンダ部40から排出されるように、ベース部分14に近接して位置している。ピストン面に作用する空気圧が全くないため、同軸ばね36,38は、ピストン32をベース部分14に押し当たった状態に維持する。図7は、ベース部分14の表面に当接しているピストン32を示しているが、同軸ばね36,38の力がスピンドル軸52に伝達されるように、ピストン32とベース部分14との間に若干の隙間が存在してもよい。作動ポジションにおいて、プッシュロッド42は、ブレーキ力を、リンク機構(図示せず)を介して常用ブレーキ機構(図示せず)に加える。駐車ブレーキ10を解除するために、加圧空気が、空気圧接続部16を介してシリンダ部40に導入され、それにより、同軸ばね36,38によって付与される力に抗してピストン32を動作させることができる。図6を参照すると、ピストン32は、シリンダ部40が圧縮空気で充填されるのに伴って、上方に移動され、ばね36,38を圧縮する。ピストン32の上方への移動により、プッシュロッド42がシリンダ部40内に引っ込められ、駐車ブレーキ10を解除する。

駐車ブレーキ10がばね36,38の作用によってセットされてしまい、そして、鉄道車両が加圧空気源を有する先導機関車から切り離されたときのように、空気圧がもはや利用できなくなると、駐車ブレーキ10は、空気圧で解除されることができず、手動で解除されなければならない。駐車ブレーキ10を手動で解除するためには、引き出しピン26が、スピンドル軸52が自由に回転するのを可能にするように、爪車70から係合解除される。プッシュロッド42に対する常用ブレーキの反力が、引込位置に押しやられるようにある。プッシュロッド42が上方へ移動することによって、ねじ付きシャフト48は、ボールねじナット56を通って移動しながら回転させられ、このことは、その結果として、スピンドル軸52を回転させる。例えば、鉄道操車場で鉄道車両の位置を配列し直した後などに、駐車ブレーキ10を手動で再作動させるためには、引き出しピン26が、爪車70に係合するそのデフォルト位置に戻される。使用者は、プッシュロッド42が鉄道車両のブレーキを作動させる伸長位置にまでプッシュロッド42を手動で押しやるために、ハンドホイール20を操作する。ハンドホイール20及びシャフト68の回転は、ばね負荷機構76によって付与される復元力に抗して、第1のシャフト部分72に向かって第2のシャフト部分74を軸方向に押し且つ回転させることによって、影響を受けるが、この影響は、第2のシャフト部分74のピンが、第1のシャフト部分72の対応するスロットに係合するまでつづく。ハンドホイール20の回転により、シャフト68が対応するように回転させられ、次いで、シャフト68が回転することによって、第1の傘歯車64が回転される。第1の傘歯車64が回転すると、第1の傘歯車64は、スピンドル軸52を対応して回転させるように、第2の傘歯車66に係合する。スピンドル軸52の回転は、スピンドル軸52を貫通して延在するキー54がねじ付きシャフト48の対応するスロットに係合している場合に、ねじ付きシャフト48に対して対応する回転を引き起こす。ねじ付きシャフト48が回転されると、ねじ付きシャフト48は、ボールねじナット56を通じて下方向に送られる。ねじ付きシャフト48の下側端部は、プッシュロッド42に連結されているため、ねじ付きシャフト48が下方に向かって移動することによって、プッシュロッド42も下方に向かって移動させられ、それにより、駐車ブレーキ10をかける。

上述したボールねじリセット機構50を組み込んだ駐車ブレーキ10は、既存の方法及び装置と比較して、ブレーキを手動で再作動させる効率を大幅に改善する。従来からあるねじに勝るボールねじによる設計の固有の効率のため、ボールねじリセット機構50は、ハンドホイール20の回転に作用するのに必要な労力を大幅に低減し、それにより、より容易な操作を可能にする。さらに、効率が向上したことにより、より高いギヤ減速比を使用して、駐車ブレーキ10をリセットするためのハンドホイール20の回転の回数を減らすことが可能になる。

ボールねじリセット機構を有するばね作動式ブレーキの様々な実施形態が、前述の説明で提示されたが、当業者は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に対する変更及び入れ替えを行うことができる。例えば、可能な範囲で、いかなる実施形態の1つ以上の特徴も他のいかなる実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせることができるのは当然のことである。したがって、前述の説明は、限定的なものではなくて例示的なものであるように意図されている。上述した本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の均等物の意味及び範囲に含まれる本発明に対するすべての変更は、特許請求の範囲に包含されるべきものである。

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