Brake actuator

申请号 JP2002545956 申请日 2001-10-30 公开(公告)号 JP2004514595A 公开(公告)日 2004-05-20
申请人 クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア シーネンファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 マンフレート ヴォーラ; ヨーゼフ シュタルトマイアー; リヒャルト グルントヴュルマー;
摘要 本発明は、特にレール車両ブレーキのためのブレーキアクチュエータであって、ブレーキを締結および/または緩解するブレーキ 力 発生装置を備えた常用ブレーキユニットと、運転上の非常ブレーキおよび/または固定ブレーキとしてのブレーキを締結するためのエネルギを貯蔵および放出するエネルギ蓄え器(10)を備えた蓄力ブレーキユニットと、ブレーキ力発生装置および/またはエネルギ蓄え器(10)により放出されるエネルギをブレーキ締結運動に変換する力変換装置(100)とが設けられている形式のものに関する。 本発明により、ブレーキアクチュエータが、ブレーキを締結および/または緩解するためのエネルギを貯蔵および放出する別のエネルギ蓄え器(12)を有しており、かつ前記別のエネルギ蓄え器(12)およびブレーキ力発生装置(24)が次のように設計可能であって、つまり、ブレーキ力発生装置(24)によってブレーキ時に加えられる力が、0よりも大であって最大のブレーキ力よりは小である所定のブレーキ締結力値の発生時に、0であるようになっている。
权利要求
  • 特にレール車両ブレーキのためのブレーキアクチュエータであって、
    a)ブレーキを締結および/または緩解するブレーキ力発生装置(24)を備えた常用ブレーキユニットと、
    b)運転上の非常ブレーキおよび/または固定ブレーキとしてのブレーキを締結するためのエネルギを貯蔵および放出するエネルギ蓄え器(10)を備えた蓄力ブレーキユニットと、
    c)ブレーキ力発生装置および/またはエネルギ蓄え器(10)により放出されたエネルギをブレーキ締結運動に変換する力変換装置(100)とが設けられている形式のものにおいて、
    d)ブレーキを締結および/または緩解するためのエネルギを貯蔵および放出する別のエネルギ蓄え器(12)が設けられており、
    e)前記別のエネルギ蓄え器(12)およびブレーキ力発生装置(24)が次のように設計可能であって、つまり、ブレーキ力発生装置(24)によりブレーキ時に加えられる力が、0よりも大であって最大のブレーキ力よりは小である所定のブレーキ締結力値の発生時に、0であるようになっていることを特徴とする、ブレーキアクチュエータ。
  • 前記別のエネルギ蓄え器(12)がもう一方のエネルギ蓄え器(10)と共に、非常ブレーキ時および/または固定ブレーキ時においてブレーキ締結方向で作動可能である、請求項1記載のブレーキアクチュエータ。
  • 前記別のエネルギ蓄え器が、ブレーキを締結するための少なくとも1つの蓄力ばね(12)を有しており、該蓄力ばね(12)がブレーキ力発生装置(24)ともう一方のエネルギ蓄え器(10)とに対して機械的に並列に接続されており、かつ前記蓄力ばね(12)が常用ブレーキ時にブレーキ力発生装置(24)と共にブレーキ締結方向で操作可能である、請求項2記載のブレーキアクチュエータ。
  • 蓄力ばね(12)が、該蓄力ばね(12)により、ブレーキ力発生装置(24)の非アクティブ時に、所定の、有利には中間的なブレーキ力を発生し得るように設計されている、請求項3記載のブレーキアクチュエータ。
  • ブレーキ力発生装置が四象限動作で運転可能な電動モータ(24)であって、該電動モータ(24)と蓄力ばね(12)とが互いに以下のように調整されており、つまり蓄力ばね(12)が単独で、最小のブレーキ力と最大のブレーキ力との間に位置する所定のブレーキ力値(運転原点)を生ぜしめ、
    蓄力ばね(12)と電動モータ(24)との力が、加法的に合力されて、前記運転原点における所定のブレーキ力よりも大きなブレーキ力を生ぜしめ、
    蓄力ばね(12)と電動モータ(24)との力が、減法的に合力されて、運転原点よりも小さなブレーキ力を生ぜしめるようになっている、請求項4記載のブレーキアクチュエータ。
  • 前記蓄力ばねが、半径方向で見て外側の蓄力ばね(12)であって、該外側の蓄力ばね(12)が、もう一方のエネルギ蓄え器の、半径方向で見て内側の蓄力ばね(10)を取り囲んでいる、請求項5記載のブレーキアクチュエータ。
  • 内側の蓄力ばね(10)の一方の端部と外側の蓄力ばね(12)の一方の端部とがアクチュエータハウジング(2)に支持されており、内側の蓄力ばね(10)の他方の端部が内側のスライドスリーブ(20)に支持されており、外側の蓄力ばね(12)の他方の端部が外側のスライドスリーブ(16)に支持されている、請求項6記載のブレーキアクチュエータ。
  • 内側のスライドスリーブ(20)および外側のスライドスリーブ(16)が、同軸的に重なり合って配置されており、かつ軸方向で互いに相対的に摺動可能に案内されていて、外側のスライドスリーブ(16)が、内側のスライドスリーブ(20)の、軸方向のストッパ(22)に、ブレーキ締結方向とは逆方向で当接できるようになっている、請求項7記載のブレーキアクチュエータ。
  • 外側のスライドスリーブ(16)が、締結力をブレーキキャリパに加えるコネクティングロッド(52)と接続されている、請求項8記載のブレーキアクチュエータ。
  • 電動モータ(24)が、内側の蓄力ばね(10)と機械的に直列に、かつ外側の蓄力ばね(12)と機械的に並列に接続されている、請求項9記載のブレーキアクチュエータ。
  • 力変換装置(100)が、ブレーキスピンドル(48)を備えたナット・スピンドル構成ユニット(64)を有しており、ブレーキスピンドル(48)に電動モータ(24)が軸方向で配置されており、前記ナット・スピンドル構成ユニット(64)が、電動モータ(24)の回転運動をブレーキスピンドル(48)の直線的な摺動に変換するために設けられている、請求項10記載のブレーキアクチュエータ。
  • 内側の蓄力ばね(10)と外側の蓄力ばね(12)とが、ブレーキスピンドル(48)に対して同軸的に配置されている、請求項11記載のブレーキアクチュエータ。
  • 電動モータ(24)に、有利には永久磁石式ブレーキ(34)として形成された停止ブレーキが対応配置されており、該停止ブレーキが、非通電時には閉鎖され通電時には開放されているようになっている、請求項12記載のブレーキアクチュエータ。
  • 外側のスライドスリーブ(16)により、ナット・スピンドル構成ユニット(64)のナット(66)が回転不能に保持されている、請求項13記載のブレーキアクチュエータ。
  • ブレーキスピンドル(48)が、電動モータ(24)のまたは伝動装置の中空シャフト(36)内で、軸方向で摺動可能に、ただし中空シャフト(36)に対しては相対回動不能に案内されている、請求項14記載のブレーキアクチュエータ。
  • ブレーキスピンドル(48)が内側のスライドスリーブ(20)内で回転可能に、ただし軸方向では相対的に固定的に支承されている、請求項15記載のブレーキアクチュエータ。
  • ブレーキアクチュエータが、内側のスライドスリーブ(20)の軸方向の位置をロックするための、有利には電磁式に操作可能なロック機構装置(92)を有している、請求項16記載のブレーキアクチュエータ。
  • 说明书全文

    【0001】
    背景技術本発明は、請求項1の上位概念部に記載された形式の、特にレール車両用ブレーキのためのブレーキアクチュエータに関する。
    【0002】
    今日レール車両分野において、主として3つのブレーキシステム、すなわち空気式または電空式のブレーキシステム、油圧式または電気油圧式のブレーキシステム、ならびに機械式または電気機械式のブレーキシステムが使用されている。 この際、ブレーキシステムは、ブレーキアクチュエータのが、ブレーキをかけるため(アクティブなブレーキシステム)に形成されなければならないのか、またはブレーキを緩解するため(パッシブなブレーキシステム)に形成されなければならないのかに応じて、アクティブまたはパッシブなブレーキシステムとして構成されることができる。 機能不全の場合に備えて、空気式のシステムでは圧力空気容器内に、油圧式のシステムでは油圧容器内に、機械式のシステムでは蓄力ばねの形で、エネルギ貯蔵が実施されている。
    【0003】
    背景技術で知られている電気機械式のレール車両用ブレーキは、常用ブレーキユニットと、エネルギ蓄え器を備えた蓄力ブレーキユニットとを有している。 常用ブレーキユニットは、ブレーキを締結および/または緩解するブレーキ力発生装置を、例えば電動モータ式の駆動装置の形で有している。 蓄力ブレーキユニットは、常用ブレーキユニットの故障時における基本的な安全面を考慮した、運転上の非常ブレーキおよび/または駐車ブレーキまたは固定ブレーキとしてブレーキを締結、つまりブレーキをかけるためのエネルギを貯蔵および放出する少なくとも1つのエネルギ蓄え器を有している。 蓄力ブレーキユニットは一般的にはばね式蓄力ブレーキとして形成されている。 力変換装置は、ブレーキ力発生装置および/またはエネルギ蓄え器により放出されたエネルギをブレーキ締結運動に変換するために働き、例えば電動モータ式の駆動装置によって駆動されるブレーキスピンドルを有している。
    【0004】
    全ブレーキ力もしくは全緩解力が、ブレーキ力発生装置としての、電動モータ式の駆動装置によって加えられるので、ブレーキ力発生装置は高い出力モーメントを目的として設計されなければならない。 これにより、ブレーキ力発生装置は比較的大きく、それにより比較的重くそして高価である。
    【0005】
    したがって本発明の課題は、冒頭で述べた形式のブレーキアクチュエータを改良して、コンパクトかつ安価に構成されるブレーキアクチュエータを提供することである。
    【0006】
    本発明により、この課題は請求項1の特徴部に記載された特徴により解決される。
    【0007】
    本発明の利点別のエネルギ蓄え器およびブレーキ力発生装置は、ブレーキ力発生装置によりブレーキ時に加えられる力が、0よりも大であって最大のブレーキ力よりは小である所定のブレーキ締結力値の発生時に、0であるように設計されることができる。 そのために、ブレーキ力発生装置は所定の運転時点においてブレーキ力を発生させる必要がない。 この場合、ブレーキ力はむしろエネルギ蓄え器、とくに蓄力ばねにより生ぜしめられる。 最大のブレーキ力を達成するために、ブレーキ力発生装置はエネルギ蓄え器を補助し、より小さなブレーキ力を生ぜしめるために、ブレーキ力発生装置はエネルギ蓄え器の力に抗して働く。 それゆえ、ブレーキ力発生装置は単に補助的な駆動装置として両方の負荷方向で、最大のブレーキ力を起こしかつブレーキを緩解するために働く。 これにより、このシステムでは、パッシブなブレーキシステムの重要な利点が、アクティブなブレーキシステムの利点に組み合わされる。 しかも、ブレーキ締結のための蓄力ばねは、純粋にパッシブなブレーキシステムの場合に比べて故障する可能性が小さい。 それというのは、この蓄力ばねは最大のブレーキ力を、単独で加える必要はなく、ブレーキ力発生装置と一緒に加えればよいからである。 しかもその一方で、ブレーキ力発生装置、例えば電動モータは、純粋にアクティブなブレーキシステムの場合に比べて比較的小さく寸法設定し得る。 それというのは、ブレーキ力発生装置もブレーキ力を単独で生ぜしめるのではなく、エネルギ蓄え器と一緒に生ぜしめるからである。
    【0008】
    請求項2以下に記載された手段により、請求項1に記載したブレーキアクチュエータの有利な変化形および改良形が可能である。
    【0009】
    特に有利な手段に基づいて、別のエネルギ蓄え器がもう一方のエネルギ蓄え器と共に、非常ブレーキ時および/または固定ブレーキ時においてブレーキ締結方向で作動可能である。 結果として、この別のエネルギ蓄え器は、常用ブレーキ時だけではなく固定ブレーキまたは非常ブレーキ時においてもブレーキ力発生に寄与し、そのためにもう一方のエネルギ蓄え器は比較的小さく寸法設定され得る。 さらに、別のエネルギ蓄え器により冗長性が与えられているので、安全性が向上する。
    【0010】
    有利には、別のエネルギ蓄え器は、ブレーキを締結する少なくとも1つの蓄力ばねを有しており、この蓄力ばねはブレーキ力発生装置ともう一方のエネルギ蓄え器に対して機械的に並列に接続されており、常用ブレーキ時にはブレーキ力発生装置と一緒にブレーキ締結方向で操作可能である。 その際、蓄力ばねは、該蓄力ばねにより、ブレーキ力発生装置の非アクティブ時に、所定の、有利には中間的なブレーキ力が発生され得るように設計されていることができる。
    【0011】
    変化例に基づいて、蓄力ばねが、半径方向で見て外側の蓄力ばねとして形成されており、該外側の蓄力ばねが、もう一方のエネルギ蓄え器を形成する、半径方向で見て内側の蓄力ばねを取り囲んでおり、これにより、特に省スペースな配置が得られる。
    【0012】
    実施例の説明以下に図面を参照しながら本発明の実施例について詳説する。
    【0013】
    図1に全体的に符号1を付与されて緩解位置もしくは弛め位置で示された、ブレーキアクチュエータの有利な実施形態は、レール車両の電気機械式のブレーキ締結装置(Bremszuspanneinrichtung)の駆動ユニットとして働く。 ブレーキアクチュエータ1は、実質的に中空円筒状のアクチュエータハウジング(図1では破断した形で図示した)2を有しており、アクチュエータハウジング2は一方の軸方向端部でカバー区分4により閉鎖され、カバー区分4は中心に孔6を有している。 カバー区分4を起点として、アクチュエータハウジング2は実質的に二重壁状に形成されており、内側の壁7と外側の壁8との間のスペースには、内側の蓄力ばね10と、これに対して同軸的な外側の蓄力ばね12とが配置されており、その際、外側の蓄力ばね12は内側の蓄力ばね10を取り囲んでいる。
    【0014】
    蓄力ばね10,12は有利にはコイルばねとして形成されており、それぞれ一方の端部でカバー区分4に支持されている。 外側の蓄力ばね12はその他方の端部で、外側のスライドスリーブ16の環状鍔14に支持されており、内側の蓄力ばね10はその他方の端部で内側のスライドスリーブ20の環状鍔18に支持されている。 その際、内側のスライドスリーブ20は外側のスライドスリーブ16とアクチュエータハウジング2の内側の壁7との間に配置されている。 さらに、内側のスライドスリーブ20および外側のスライドスリーブ16は軸方向で見て相並んで案内されており、かつ内側のスライドスリーブ20は、アクチュエータハウジング2の内側の壁7の、半径方向で見て内側の周囲面に沿って摺動可能に案内されており、さらに、外側のスライドスリーブ16は緩解位置においては内側のスライドスリーブ20の、軸方向のストッパ22に当接するようになっている。 さらに、外側のスライドスリーブ16の環状鍔14は、内側のスライドスリーブ20の環状鍔18を軸方向および半径方向で凌駕している。
    【0015】
    カバー区分4には、蓄力ばね10,13とは反対の面に、四象限動作で運転可能なモータ、有利にはSRモータ(スイッチトリラクタンスモータ)24がフランジを介して結合されており、この際、モータハウジング28の、軸方向の環状突出部26はカバー区分4の孔6内でセンタリングされている。 SRモータ24は、半径方向で見て外側の、ハウジングに固定されたステータ30を有しており、ステータ30はロータ32を取り囲んでおり、ロータ32は停止ブレーキ34,有利には永久磁石式ブレーキを用いて制動可能であり、永久磁石式ブレーキ34は非通電には閉鎖されていて通電時には開放されている。 ロータ32は中空シャフト36上に載設されており、この中空シャフト36は球軸受38を介してモータハウジング28内で回転可能に支承されており、中空シャフト36の、半径方向で見て内側の周囲面には、軸方向に延びるスプライン軸咬合部40が設けられており、このスプライン軸咬合部40に、中間スリーブ44の、軸方向に延びる半径方向で見て外側の翼部42が噛み合う。 その結果として、中間スリーブ44は中空シャフト36に対して相対回動不能に、ただし軸方向には摺動可能に案内されている。
    【0016】
    ブレーキスピンドル48の一方の端部側に設けられたピン46は同軸的に、中間スリーブ44の、蓄力ばね10,12側の端部内に突入しており、そこで相対回動不能かつ軸方向でも固定的に保持されている。 ブレーキスピンドル48の他方の端部は、図示していないエキセン軸レバー(Exzenterwellenhebel)のためのコネクティングロッド(Pleuel)52の、カップ形の区分50内に突入している。 これに加え、コネクティングロッド52は端部側に長孔54を有しており、長孔54内に、エキセン軸レバーを保持する力測定ピン(Kraftmessbolzen)が係入し得る。 エキセン軸レバーは、寸法上の理由から図示していないブレーキキャリパ(Bremszange)に作用する。 コネクティングロッド52のカップ形の区分50は、外側のスライドスリーブ16内に保持されており、かつ外側のスライドスリーブ16に、例えばねじ山56により結合されている。
    【0017】
    ブレーキスピンドル48は内側のスライドスリーブ20内で、有利にはアキシャル荷重とラジアル荷重とを受けることができる、二列式の深溝球軸受58により回転可能に支承されており、この深溝球軸受58の内輪は、ブレーキスピンドル48の雄ねじ山区分上に螺合されたナット60により、ブレーキスピンドル48の肩部62に対して緊締されていて、これによってブレーキスピンドル48に相対回動不能および相対軸方向運動不能に保持されている。 深溝球軸受58の外輪は内側のスライドスリーブ20内で同じく回動不能および相対軸方向運動不能に保持されている。
    【0018】
    ブレーキスピンドル48はナット・スピンドル構成ユニット64によって包囲されており、ナット・スピンドル構成ユニット64は有利には例えばボール循環型スピンドル(Kugelumlaufspindel)、ローラねじ山伝動装置(Rollengewindetrieb)、ねじ山付ローラねじ伝動装置(Gewinderollenschraubtrieb)のような転動体ねじ山伝動装置(Waelzegewindetrieb)としてか、あるいは遊星転動体ねじ山伝動装置(Planeten−Waelzgewindetrieb)として形成されていることができる。 この際、コネクティングロッド52のカップ形の区分50は外側のスライドスリーブ16内に螺入されており、それによって、ナット・スピンドル構成ユニット64のナット66は、外側のスライドスリーブ16の、半径方向で見て内側の付設部68と、コネクティングロッド52の、カップ形の区分50の端面との間で緊締されるようになっているので、ナット66はカップ形の区分50に対して回動防止されて保持されている。 それゆえ、ブレーキスピンドル48の回転時に、ナット66はブレーキスピンドル48に沿って並進的に案内され、この際に外側のスライドスリーブ16とコネクティングロッド52とを連行する。
    【0019】
    アクチュエータハウジング2のカバー区分4内には環状スペース70が形成されており、この環状スペース70内に、ロック機構ナット72に載設された歯車74がブレーキスピンドル48に対して同軸的に収容されている。 カバー区分4の、半径方向に延在していて環状スペース70を制限している壁78の、環状スペース70とは反対側の面76は、内側と外側の両蓄力ばね10,12の各一端部を支持するための支持面を形成している。 この壁の他方の、環状空間70に面した方の面には環状切欠きが設けられており、この環状切欠き内にアキシャル針状ころ軸受80が保持されており、アキシャル針状ころ軸受80により歯車74はアクチュエータハウジング2に対して軸方向で支承されている。 その一方で、ロック機構ナット72は、歯車74の、アキシャル針状ころ軸受80から離間する側で、ラジアルな深溝球軸受82によりアクチュエータハウジング2に対して相対的に支承されており、この深溝球軸受の内輪はロック機構ナット72の段部84に対してばね86により緊締されており、ばね86は、アクチュエータハウジング2内に着座した止め輪88により位置決めされている。 それゆえ、ばね86の作用により歯車74は、ロック機構ナット72の段部とアキシャル針状ころ軸受80との間で、力が伝達される(kraftschluessig)ように保持されている。
    【0020】
    ロック機構ナット72は、内側のスライドスリーブ20を包囲しており、この内側のスライドスリーブ20に沿って非自縛式のねじ山90により回転可能に支承されている。 さらに、ソレノイド式のロック機構装置92には、コイル94と、歯車74に関して半径方向で操作可能なロック機構ピストン96とが設けられており、このロック機構ピストン96はコイル94の通電時に戻しばね98の作用に抗して、円周方向で見て歯車74の歯の間に係合して、これにより、歯車74をその回転位置で内側のスライドスリーブ20に対して相対的に係止する。 これに対して、ロック機構ピストン96は戻しばね98により、コイル94の非通電時には半径方向に引き戻され、内側のスライドスリーブ20に対する歯車74の自由な回転を許可する。
    【0021】
    SRモータ24はブレーキ力発生装置を形成し、SRモータ24からブレーキキャリパまでの力伝達経路内に位置するその他のエレメントはブレーキ力変換装置100を形成している。 特に有利には、ブレーキ力発生装置として電動モータ24が使用される。 しかし択一的には、ブレーキ力発生装置は、一方または二方の操作方向に働く液圧式または空気式のブレーキシリンダであってもいいし、一方向または二方向に働く別のユニットであってもよい。 ロック機構装置92、永久磁石式ブレーキ34およびSRモータ24は、図示していない電子式の制御・調整装置により起動制御可能である。 これを背景に以下にブレーキアクチュエータ1の機能について説明する。
    【0022】
    図1に示した、ブレーキアクチュエータ1の緩解位置において、内側の蓄力ばね10および外側の蓄力ばね12はプレロードもしくは予荷重がかけられている。 内側の蓄力ばね10の力は、内側のスライドスリーブ20により、非自縛式のねじ山90を介してロック機構ナット72に伝達され、そこから歯車74を介して、ロック機構装置92の走出したピストン96に伝達される。 ばね力の結果として非自縛式のねじ山90内にはトルクが生ぜしめられる。 つまり歯車74はロック機構ナット72と一緒に回転しようとするが、このことはロック機構装置92の走出したピストン96により防止されている。
    【0023】
    ナット・スピンドル構成ユニット64は非自縛式であるにもかかわらず、外側の蓄力ばね12の力は外側のスライドスリーブ16によりナット・スピンドル構成ユニット64のナット66に支えられる。 何故ならば、外側の蓄力ばね12の力に基づいてブレーキスピンドル48に発生したトルクは、緩解位置において閉じられた永久磁石式ブレーキ34を介してアクチュエータハウジング2に導入される。 ナット66から力伝達経路はブレーキスピンドル48と二列式の深溝球軸受58とを介して内側のスライドスリーブ20へ延び、そこからは内側の蓄力ばね10の力と同じ、歯車74への経路を取る。 これが意味することは、緩解位置において外側の蓄力ばね12も内側の蓄力ばね10もロック機構装置92により緊縮された状態で保たれるということである。
    【0024】
    緩解位置から常用ブレーキへの移行に際し、永久磁石式ブレーキ34が電子式の制御・調整装置により通電され、これによりブレーキ34が開放され、制御・調整装置により同じく電気的なエネルギを供給されるSRモータ24の回転が可能になる。 ロータ32およびブレーキスピンドル48の回転により、ナット・スピンドル構成ユニット64のナット66は、外側のスライドスリーブ16とコネクティングロッド52と一緒に、図2に示した走出した常用ブレーキ位置に運動させられる。 このコネクティングロッド52の走出運動は外側の蓄力ばね12により補助され、この外側の蓄力ばね12は、概略的に図4に示されているように、機能上SRモータ24に対して並列接続されている。
    【0025】
    この際、制御・調整装置によるSRモータ24の起動制御と外側の蓄力ばね12とはそれぞれ互いに、外側の蓄力ばね12だけで、最小のブレーキ力と最大のブレーキ力との間にあって運転原点(Betriebsullpunkt)を決定する所定のブレーキ力値が生ぜしめられるように調整されている。 SRモータ24は運転原点においては通電されずに遮断されている。 それゆえ、運転原点において作用するブレーキ力の大きさはとりわけ、外側の蓄力ばね12のばね定数(Federrate)とプレロードもしくは予荷重の度合とに依存している。 最大のブレーキ力を達成するために、SRモータ24は制御・調整装置によって四象限動作において、SRモータ24が外側の蓄力ばね12をブレーキ締結方向つまりブレーキをかける方向への回動とポジティブなモーメントの放出とにより補助するように制御されて、このことは例えば第1の象限での運転に対応する。 運転原点におけるよりも小さなブレーキ力を達成するためには、SRモータ24をブレーキ締結方向とは逆向きに回転させてネガティブなトルクをもたらし、このトルクがナット・スピンドル構成ユニット64を介して外側の蓄力ばね12に抗して作用する(第3の象限での運転)。 内側の蓄力ばね10は常用ブレーキ力の発生には関与せずに緊張した状態で留まる。 それというのは、歯車74は、引き続きロックされているロック機構装置92により係止位置にあるからである。
    【0026】
    固定ブレーキの設定は、固定ブレーキにより達成したい最終的な力よりも約20%少ないブレーキ力に達するまで、上述した常用ブレーキによって導入される。 制御装置の適当な制御信号によりSRモータ24は停止され、永久磁石式ブレーキ34は電流供給の中断によりブレーキ位置に入れられ、ロック機構装置92は通電の遮断により解除される。 この状態は図3に示されている。 内側の蓄力ばね10により生ぜしめられて内側のスライドスリーブ20に作用するばね力に基づいて、ロック機構ナット72と内側のスライドスリーブ20との間の、非自縛式のねじ山90内にトルクが生ぜしめられる。 このトルクは、ロック機構ピストン96が走入してしまっていることにより、もはや支えられない。 従って、ロック機構ナット72は内側のスライドスリーブ20に沿って回転を開始し、それに基づいて内側のスライドスリーブ20はブレーキ締結方向へ運動し、その軸方向のストッパ22を介して外側のスライドスリーブ16をコネクティングロッド52と共に連行する。 同時に、ロック解除された外側のスライドスリーブ16は外側の蓄力ばね12のばね力に基づいてブレーキ締結方向に運動することができる。 この際、永久磁石式ブレーキ34が開放されているか閉鎖されているかは重要ではない。 それというのは、中間スリーブ44はブレーキスピンドル48と一緒にこの行程時には、ロータ32の中空シャフト36のスプライン軸咬合部40内で軸方向に、図3に示したように摺動するからである。 そのためにこの固定ブレーキ位置において、同一方向に作用する両方の蓄力ばね10,12のばね力の合計から生ぜしめられる全ブレーキ力が働く。 この事実は図4からも明らかであって、ロッカーアームとして図示されたロック機構装置92を解除した後で、内側の蓄力ばね10は外側の蓄力ばね12と一緒にブレーキ力を制輪子において形成する。 そして、全てのエネルギ供給は遮断されることができて、レール車両は内側の蓄力ばね10および外側の蓄力ばね12のばね力により確実に固定ブレーキ位置に保たれている。 これにより得られた固定ブレーキ力をより長時間にわたって維持するためには、内側の蓄力ばね10と外側の蓄力ばね12には、極めて僅かな弛緩が許されるに過ぎない。
    【0027】
    ブレーキアクチュエータ1の電流供給部および/または制御・調整装置が常用ブレーキ時に故障した場合には、ロック機構装置92のコイル94が通電されなくなるので、ロック機構ピストン96は歯車74を解放する。 それに引き続く結果は、先に固定ブレーキに関して述べたことと同じであるので、非常ブレーキまたは安全ブレーキの場合においても、同一方向に作用する両方の蓄力ばね10,12のばね力の合計から成る全ブレーキ力が生ぜしめられる。
    【0028】
    固定ブレーキまたは非常ブレーキの後でブレーキを緩解することは、2つのステップで行われる。 まず最初に内側の蓄力ばね10が緊張される。 永久磁石式ブレーキ34が、制御・調整装置により通電されることによって開放され、さらにSRモータ24がブレーキ締結方向に駆動される。 この際、回転するブレーキスピンドル48は、ナット・スピンドル構成ユニット64のナット66に支持されており、内側のスライドスリーブ20と一緒に緩解位置の方向に運動する。 この際に、ロック機構ナット72は内側のスライドスリーブ20に沿って、ロック機構装置92の開放時に回転する。 しかし、このことはロック機構装置92が閉じられていても、ロック機構ナット72と歯車74との間に設けられたフリーホイール102により可能である。 フリーホイール102は、内側の蓄力ばね10を緊張させる際に、ロック機構ナット72が歯車74に対して回動することを可能にしている。 逆方向への回動は不可能である。 内側の蓄力ばね10が緊張した状態に達すると、つまり緩解位置にある状態に相当すると、SRモータ24は制御・調整装置により停止され、コイル94の通電によりロック機構ピストン96がロック位置に入れられる。
    【0029】
    次のステップでは、SRモータ24が逆回転方向で、つまり緩解方向で運転されることにより、外側の蓄力ばね12が緊張させられる。 この際、ブレーキスピンドル48は、ロックされた内側のスライドスリーブ20に支持されており、ブレーキスピンドル48の回転によりナット・スピンドル構成ユニット64のナット66は外側のスライドスリーブ16と一緒に緩解位置の方向にスクリュー式に移動する。 次いで、SRモータ24が遮断され、かつ永久磁石式ブレーキ34が電流供給の中断によりブレーキ位置に入れられる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】
    緩解位置にある、本発明によるブレーキアクチュエータの有利な実施形態の断面図である。
    【図2】
    常用ブレーキ位置にある、図1に示したブレーキアクチュエータの断面図である。
    【図3】
    非常ブレーキまたは固定ブレーキ位置にある、図1に示したブレーキアクチュエータの断面図である。
    【図4】
    図1に示したブレーキアクチュエータの、著しく概略化した図である。
    【符号の説明】
    1 ブレーキアクチュエータ、 2 アクチュエータハウジング、 4 カバー区分、 6 孔、 7 内側の壁、 8 外側の壁、 10 内側の蓄力ばね、 12 外側の蓄力ばね、 14 環状鍔、 16 外側のスライドスリーブ、 18 環状鍔、 20 内側のスライドスリーブ、 22 軸方向のストッパ、 24 SRモータ、 26 環状突出部、 28 モータハウジング、 30 ステータ、 32 ロータ、 34 停止ブレーキ、 36 中空シャフト、 38 球軸受、 40 スプライン軸咬合部、 42 翼部、 44 中間スリーブ、 46 ピン、 48 ブレーキスピンドル、 50 カップ形の区分、 52 コネクティングロッド、 54 長孔、 56 ねじ山、 58 深溝球軸受、 60 ナット、 62 肩部、 64 ナット・スピンドル構成ユニット、 66 ナット、 68 付設部、 70 環状スペース、 72 ロック機構ナット、 74 歯車、 76 支持面、 78 壁、 80 アキシャル針状ころ軸受、 82 深溝球軸受、 84 段部、 86 ばね、 88 止め輪、 90 ねじ山、 92 ロック機構装置、 94 コイル、 96 ロック機構ピストン、 98 戻しばね、 100 ブレーキ力変換装置、 102 フリーホイール

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