台車を平姿勢に保持する搬送システム

申请号 JP2011515768 申请日 2009-05-25 公开(公告)号 JPWO2010137108A1 公开(公告)日 2012-11-12
申请人 株式会社S&Sエンジニアリング; 发明人 憲一郎 鶴森; 憲一郎 鶴森;
摘要 上下端部に 水 平部を有しその中間が垂直部に形成されて全域にラック歯(25a)を備えたラックレール(25)の前記ラック歯に噛合うピニオン歯車(17)と、ラックレールに平行配置された案内レールに案内されて転動する案内輪(18a,18b,19a,19b)とを備えた自走台車(10)の搬送システムにおいて、前記ラックレールが水平部と垂直部と両部の間のカーブ区間とを備え、前記案内レールが前記ラックレールにおける上下の水平部と垂直部、並びに、該水平部と垂直部の間のカーブ区間の当該ラックレールに関して上下面と前後面に 位置 するように配置されたそれぞれ一対の案内レール(21ab,22ab,32ab)で形成されていると共に、垂直部とカーブ区間の間に、先行する案内輪(18a)が通過するための間隙(36)を、水平部とカーブ区間の間に後行する案内輪(19b)が通過するための間隙(35)をそれぞれ形成した。
权利要求
  • 上,下端部に水平部を備えその中間が垂直部をなすラック歯をもつラックレールと、このラックレールに平行配置された案内レールと、前記ラックレールと案内レールの下端の水平部につながる下部水平レールと、当該ラックレールと案内レールの上端の水平部につながる上部水平レールと、前記ラック歯に噛合うピニオン歯車および案内レール上を転動する案内輪とを備えた自走台車の搬送システムにおいて、
    前記台車は、その左右側面にピニオン歯車を仮想正立四角形の対角線の交点に有すると共に当該四角形の頂点に水平かつ垂直に並ぶように配置された四個の案内輪を備え、
    前記ラックレールは、水平部と垂直部と両部との間にカーブ区間を備え、
    案内レールは、前記ラックレールにおける上,下の水平部と垂直部、並びに、該水平部と垂直部の間のカーブ区間の当該ラックレールに関して上,下面と前後面に位置するように配置された一対の案内レールで形成されていると共に、前記案内レールにおける垂直部とカーブ区間の間に、先行する案内輪が通過するための間隙を、また水平部とカーブ区間の間に前記の先行走行輪に対して対角線上に位置する後行する案内輪が通過するための間隙を、それぞれ形成したことを特徴とする台車を水平姿勢に保持する搬送システム。
  • 台車は、上下部の水平レールを転動するための走行輪と駆動輪を備え、駆動輪が台車の駆動機構によって強制回転されるように形成した請求項1の搬送システム。
  • 上下部の水平レールは当該レールに平行なガイドを備え、台車が前記ガイドを挟持して転動する補助案内輪を備えた請求項2の搬送システム。
  • ラックレールの手前側に配置される案内レールは、下部水平部の案内レール、垂直部の案内レール、上部カーブ区間の案内レールおよび上部水平部の案内レールからなり、前記垂直部の案内レールと上部カーブ区間の案内レールとの間、および上部カーブ区間の案内レールと上部水平部の案内レールとの間に台車の案内輪が通過する間隙を配置した請求項1〜3のいずれかの搬送システム。
  • ラックレールの後面側に配置される案内レールは、下部水平部の案内レール、下部カーブ区間の案内レール、垂直部の案内レールおよび上部水平部の案内レールからなり、前記下部水平部の案内レールと下部カーブ区間の案内レールとの間、および、下部カーブ区間の案内レールと垂直部の案内レールとの間に、台車の案内輪が通過する隙間を配置した請求項1〜3のいずれかの搬送システム。
  • 前記ラックレールと案内レールを、少なくとも下部のカーブ区間に入る手前の垂直部において切断し、別のラックレールと案内レールを、前記垂直部に真っ直ぐに接続される垂直ラックレール部および垂直案内レール部として配置すると共に、切断された前記カーブ区間のラックレールと案内レールと前記の別の垂直ラックレール部と垂直案内レール部とが、前記切断部のラックレールと案内レールの間に選択的に移動できるようにした請求項1〜5のいずれかの搬送システム。
  • 说明书全文

    本発明は、搬送システムに係わり、更に詳しくは、ビルディングのような建物の複数階にわたり、床や天井などに平に、また壁などに垂直に敷設したレールに沿ってコンテナあるいは台車からなる搬送体を常に水平姿勢で走行させることができるようにし、レールに沿って配置されたステーションに書類や部品などの搬送物を前記の常時水平姿勢の搬送体から降ろし又は該搬送体に搭載できるようにした搬送システムに関する。

    この種の搬送システムは、本発明の出願人が国際出願した国際公開公報(WO2008/012989)に記載されている。 前記公開公報に開示された搬送システムは、まず、建物内部に水平および垂直に敷設されたレールと、レールに沿って敷設されたラックと、レール上を走行する台車に設けた走行輪と、ラックに噛合うピニオンおよびピニオンの駆動部を有する。 そして、前記レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間とそれに続く垂直区間において、ピニオンに噛合うラックを備えたピニオン用レールと該ピニオン用レールと平行でそれから離間した走行輪用レールとを備えている。 また、台車は、左右側面に、前記ピニオン用レールに噛合うピニオンと前記走行輪用レールに支持される走行輪を備え、かつ、ピニオン用レールと走行輪用レールを、前記カーブ区間と当該カーブ区間に続く垂直区間でこの台車が水平姿勢のまま移動できることを特徴としている。

    前記公開公報に開示された台車の構成の第一例は、左右両側面における中間部の同位相の位置の同軸上にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟み、かつ、ピニオンの回転軸を上、下で挟むように配置した上下で対をなす前後の走行輪を備え、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間で、前、後いずれか一方の走行輪とピニオンがそれぞれのレールに支持されることにより、当該台車を常に水平姿勢に保持して走行できるように構成されたものである。

    同じく上記公開公報に開示された第二例の台車として、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟む対をなす前後の水平部走行輪と、ピニオンの回転軸を上、下で挟む対をなす上下の垂直部走行輪を備えている。 そしてレールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、ピニオンに噛合うラックと水平部走行輪の走行面を備えたカーブレールを備えると共に、カーブ区間に続く垂直区間において、ピニオンに噛合うラックと垂直部走行輪の走行面を備えた垂直レールを備えており、カーブ区間では、水平部走行輪とピニオンがカーブレールによって支持され、カーブ区間に続く垂直区間では、垂直部走行輪とピニオンが垂直レールによって支持され、常時、台車が水平姿勢で走行できるように構成されている。

    さらに上記公開公報に開示された第三例の台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、当該台車の底部に設けた水平部走行輪と、前記ピニオンの回転軸を上、下で挟んで対をなすように設けた上下の垂直部走行輪を備えている。 また、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、前記ピニオンに噛合うカーブラックと垂直部走行輪を拘束案内する走行面を備えたカーブレールを備えると共に、当該カーブ区間に続く短い垂直区間において、前記ピニオンに噛合う短いラックと垂直部走行輪の走行面を備えた短い垂直レールを備えており、カーブ区間では、ピニオンがカーブラックに支持されると共に水平部走行輪がカーブレールに支持され、カーブ区間に続く短い垂直区間では、ピニオンと垂直部走行輪とが短いラックを内包した垂直レールによって支持されて常に台車が水平姿勢で走行できるように構成されている。

    本発明の出願人が先に提案した上記の搬送システムは、ジャイロ手段なしでも台車に積載されたコンテナの姿勢を台車と一体に常に水平姿勢に維持することができ、しかも、レールの向きの変更区間でのカーブ曲率を小さくして搬送システム全体をコンパクトに構築することができる利点を備えたものである。

    PCT出願 国際公開番号WO 2008/012989号

    本発明は、先に出願人が提案した台車を常時水平姿勢で走行させることができる搬送システムの構造をよりシンプルにし、これにより搬送システムの設置工事をより簡単に行うことができ、さらに動作(走行動作)の信頼性を高めた改良された、台車に常時水平姿勢を維持乃至保持させることができる搬送システムを提供することを、その課題とする。

    上記課題を解決することを目的としてなされた本発明搬送システムの構成は、上,下端部に水平部を有しその中間が垂直部に形成されて全域にラック歯を備えたラックレールと、このラックレールに平行配置された案内レールと、前記ラックレールと案内レールの下端部側の水平部につながる下部水平レールと、当該ラックレールと案内レールの上端部側の水平部につながる上部水平レールと、前記ラック歯に噛合うピニオン歯車および案内レールに案内されて転動する案内輪とを備えた自走台車の搬送システムにおいて、前記台車は、その左右側面にピニオン歯車を仮想正立四形の対角線の交点に有すると共に当該四角形の頂点に配置された4個の案内輪を備え、前記ラックレールは、水平部と垂直部と両部との間にカーブ区間を備え、� ��内レールは、前記ラックレールにおける上,下の水平部と垂直部、並びに、該水平部と垂直部の間のカーブ区間の当該ラックレールに関して上,下面と前後面に位置するように配置された一対の案内レールで形成されていると共に、当該案内レールにおける垂直部とカーブ区間の間に、先行する案内輪が通過するための間隙を、また水平部とカーブ区間の間に前記の先行走行輪に対して対角線上に位置する後行する案内輪が通過するための間隙をそれぞれ形成したことを特徴とするものである。

    本発明においては、台車が水平レール上を転動するための走行輪と駆動輪を備え、駆動輪が台車の駆動機構によって強制回転される構成にすることができる。

    また、本発明において、上,下部の水平レールが当該レールに平行なガイドを備え、台車が前記ガイドを挟持しつつこれに沿って転動する補助案内輪を備える構成としても良い。

    さらに、本発明において、ラックレールに関して手前側に配置される案内レールは、当該ラックレールにおける下部水平部の案内レール、垂直部の案内レール、上部カーブ区間の案内レールおよび上部水平部の案内レールからなる。 そして、前記垂直部の案内レールと上部カーブ区間の案内レールとの間、並びに、上部カーブ区間の案内レールと上部水平部の案内レールとの間に、台車の案内輪が通過するための隙間を配置した構成にする。

    一方、ラックレールに関して後側に配置される案内レールは、下部水平部の案内レール、下部カーブ区間の案内レール、垂直部の案内レールおよび上部水平部の案内レールからなる。 そして、下部水平部の案内レールと下部カーブ区間の案内レールとの間、並びに、下部カーブ区間の案内レールと垂直部の案内レールとの間に、台車の案内輪が通過するための隙間を配置した構成とすることができる。

    なお、本発明においては、前記ラックレールと案内レールを、少なくとも下部のカーブ区間に入る手前の垂直区間において切断し、別のラックレールと案内レールを、前記垂直区間に真っ直ぐに接続される垂直ラックレール部および垂直案内レール部として配置すると共に、切断された前記カーブ区間のラックレールと案内レールと前記の別の垂直ラックレール部と垂直案内レール部とが、選択的に前記切断部のラックレールと案内レールの間に移動できるようにした構成としても良い。

    本発明搬送システムは、上,下端部に水平部を有しその中間が垂直部に形成されて全域にラック歯を備えたラックレールと、このラックレールに平行配置された案内レールと、前記ラックレールと案内レールの下端部側の水平部につながる下部水平レールと、当該ラックレールと案内レールの上端部側の水平部につながる上部水平レールと、前記ラック歯に噛合うピニオン歯車および案内レールに案内されて転動する案内輪とを備えた自走台車の搬送システムにおいて、前記台車は、その左右側面にピニオン歯車を仮想正立四角形の対角線の交点に有すると共に当該四角形の頂点に配置された4個の案内輪を備え、前記ラックレールは、水平部と垂直部と両部との間にカーブ区間を備え、案内レールは、前記ラックレールにおける上,下の水� ��部と垂直部、並びに、該水平部と垂直部の間のカーブ区間の当該ラックレールに関して上,下面と前後面に位置するように配置された一対の案内レールで形成されていると共に、当該案内レールにおける垂直部とカーブ区間の間に、先行する案内輪が通過するための間隙を、また水平部とカーブ区間の間に前記の先行走行輪に対して対角線上に位置する後行する案内輪が通過するための間隙をそれぞれ形成したので、台車が水平移動から垂直移動するとき、ラック歯にピニオン歯車が噛合って台車を昇降させ、同時に案内輪が水平および垂直区間にて案内レールの外側面を転動すると共に、カーブ区間において先行する案内輪および該先行案内輪と対角方向に位置する後行する案内輪が間隙を通過して、台車を水平移動から垂直移動に走路� �変更することができる。 このため、搬送システムの全体構造、より具体的には、方向変換動作を円滑かつ正確に行うことができる方向変更部の構造をよりシンプルにすることができ、これによって設置工事もより簡単に施工でき、走行信頼性の高い搬送システムを提供することができる。

    本発明搬送システムの実施の一例を示す正面側から見た斜視図。

    図1の搬送システムの側面図。

    図1の搬送システムの正面図。

    図1〜図3に示す搬送システムにおける搬送体が水平走行から垂直走行に転移する状態を示す側面図。

    搬送体が垂直走行から水平走行に転移する状態を示す側面図。

    図1〜図3に示す搬送システムにおける搬送体が水平走行から垂直走行に転移する状態を示す側面図。

    図1〜図6に示す搬送システムを基礎にした他の搬送路の構成例を示す側面図。

    図1〜図7は本発明搬送システムの実施の一例を示している。

    本発明搬送システムは、図1〜3に示すように、搬送体としての台車10と、建物内部の垂直部およびこの垂直部が水平部に方向変換する部位に敷設されるラック歯を備えたレール20と、レール20に連繋される上,下の水平レール41,42とを備える。

    台車10は、コンテナを形成する筐体11を備える。 筐体11は、その上部に、開放可能なリド12を備え、リド12を開けることで形成された開口から筐体内部に搬送物を収納することができる。 筐体11の下部は車台に形成されている。

    台車10の下面には走行輪13a,13bおよび駆動輪16が、走行方向に関する左右の両側面にはピニオン歯車17と、4個の案内輪18a,18b、19a,19bが配置されている。

    走行輪13a,13bは台車10の下面の前後に左右の走行輪を1組として組み込まれている。 走行輪13a,13bの中間に位置して、駆動輪16が台車10の下面に配設され、台車内部に組み込まれた駆動機構に連結されている。 上,下部の水平レール41,42で作用する直線走行用の2つの補助案内輪14が、台車10の下面の前後に、走行輪13a,13bの軸と直角向きの軸に、つまり回転軸を垂直にして、互いに間隔を置いて車軸が車台に保持されている。 補助案内輪14の間隔は上,下部の水平レール41,42のガイド41aの断面幅に対応している。

    ピニオン歯車17は、台車10の左右側面における下方寄りの略中間位置に配置され、台車内部にある駆動機構によって回転される構成を備えている。 また、4個の案内輪18a,18b、19a,19bは、ピニオン歯車17の位置を対角線の交点とする仮想正立四角形の隅部(頂点)に、自由回転するように配置されている。 4個の案内輪18a〜19bについては右側面のみについて説明したが、ピニオン歯車17および4個の案内輪18a,18b、19a,19bは図3に示すように左側面も同様にして組み込まれている。

    ラック歯を備えたラックレール25並びに該レール25に沿って配送された案内レール21a,21b〜32a,32b,33などから成るレール20は、図1〜3において、台車10をある階のフロア等の水平面から上層階の水平面(フロア等)に搬送物を台車10を用いて水平姿勢のままで移動させる場合の敷設態様が模式的に示されている。

    すなわち、ラックレール25と各案内レール21aなどから成るレール20は、図1〜図3に示すように、台車10の走行方向に関し左右両側に一対が配置されて、互いに平行に配置されている。 レール20を構成する各レール部材は、図1〜7においては空中に浮遊しているように図示されているが、実際には適当な部材や架台などによって床、壁などに固定支持されているものである。

    レール20を構成するラックレール25は、台車10のピニオン歯車17に噛合うラック歯25aを備えている。 このラックレール25は、平行配置された二つの上下端部につながった上,下の水平部と、両水平部の間に、カーブ区間を介して配置された垂直部とを備え、例えば、建物の垂直な壁に沿って敷設されている。 このラックレール25に沿って配置された各案内レールについて、以下に説明する。

    垂直部のラックレール25に関して前方(手前側)に位置する案内レール21aは、2本のラックレール25の内側に位置し(図3参照)、ラックレール25に平行に配置されている。 また、ラックレール25において、その上,下位水平部には、案内レール22a,22bと同32a,32bが、また、ラックレール25の垂直部に関して後方(背面側)には案内レール21bが、上,下部のカーブ区間には、案内レール23,33が、それぞれ配設されている。 なお、ラックレール25の後方に位置する案内レール21bには、前記の各案内レール22b、案内レール23、案内レール32bが、一連となる走行経路上に位置している。

    下方の水平部の案内レール22a,22bはラックレール25の水平部の内側であって、その水平部を間にした形で平行に配置されている。 この案内レール22a,22bの上側面は台車10の左右の案内輪18a,18bあるいは案内輪19b,19bの走行方向から見た幅に対応している(図3参照)。

    下部のカーブ区間の左右の案内レール23は、ラックレール25の垂直部の背面側に配置された左右の案内レール21bと、ラックレール25の水平部の下方側の案内レール22bの間に位置する左右のカーブ区間に配置されている。 この下部のカーブ区間の左右の案内レール23は、左右反転した形の略L字形に形成されており、一端を下部の水平部の案内レール22bに、他端を垂直部の案内レール24bに向けて配置され、外側面が下部の水平部の案内レール22b,22bの外側面に連続するように配置されている。 このレール23の外側面のカーブは、ラックレール25のカーブ区間と曲率中心を共有するが、曲率半径は大きく形成されている。

    ラックレール25の垂直部の案内レール21aと21bは、左右の外側面が台車10の案内輪18a,18bあるいは案内輪19a,19bの走行方向に関する幅に対応している(図3参照)。

    ラックレール25において、上部のカーブ区間の案内レール33は、垂直部の案内レール21a,21aの上端部に連なるように配置されている。 上部カーブ区間の案内レール33は、反転した略L字形に形成されたもので、下端側を垂直部の案内レール21aに向け、前端部を上部の水平部の案内レール32aに向けて配置され、外側面がこれらの垂直区間案内レール21aおよび上部の水平部案内レール32aの上面に連続するように配置されている。 この案内レール32の外側面は、ラックレール25の上方のカーブ区間と中心を共有するが、曲率半径は大きく形成されている。

    ラックレール25における上部水平部の案内レール32aと32bは、例えば、上層階となる場所に配置されている。 これらの上部の水平部における左右一対の案内レール32a,32bの幅は、台車10の案内輪18a,18bあるいは案内輪19a,19bの正面から見た幅(走行方向に関する左右幅)に対応している。

    ラックレール25の垂直部の案内レール21a,21bにおいて、当該垂直部の案内レール21bと下部のカーブ区間における案内レール23との間には、台車10の案内輪のうち右上の案内案内輪18aが通過する間隙36を、上部の水平部案内レール32bと上部のカーブ区間の案内レール33との間には、案内輪18aと対角方向にあって後行する案内輪19bが通過する間隙38が形成されている。

    すなわち、下部の水平部の案内レール22bと下部のカーブ区間の案内レール23との間に設けた間隙35は、台車10の左下にある後行する案内輪19bが通過し得るようになっており、下部のカーブ区間の案内レール23と垂直部の案内レール21bとの間の間隙36は、先行する右上の案内輪18aが通過しうるようになっている。 そして、上部のカーブ区間の案内レール33と上部の水平部の案内レール32aとの間の間隙38は先行する右上にある案内輪18aが通過し、上部のカーブ区間の案内レール33と垂直部の案内レール21aとの間の間隙37は後行する左下にある案内輪19bが通過し得るように形成されている。

    建物の床や床に近い水平部分には、下部水平レール41が敷設されている。 下部水平レール41は、ラックレール25における下部の水平部の案内レール22a,22bと少しオーバーラップして設けられており、また、図示を省略した水平レール41の左端側は、この階にあるステーションに向かって延びている。 一方、上層階には、駆動輪16および走行輪13a,13bが転動する上部水平レール42が敷設されている。 上部水平レール42は、ラックレール25における上部の水平部の案内レール32a,32bと少しオーバーラップして設けられており、また、このレール42の図示を省略した右端側は、この階にあるステーションに向かって延びている。 これら上,下の水平レール41と42は、台車10の補助案内輪14が転動するガイド41a,42aが長手方向中央に設けられ、台車10を真っ直ぐに移動させることができるように工夫されている。

    台車10は、駆動輪16および走行輪13a,13bによって、下の階にあるステーションから下部水平レール41の上を自走すると共に、直線走行の補助案内輪14によって下部水平レール41のガイド41aに沿って,下部水平レール41の終端部まで移動する。

    前記水平レール41の終端部付近に到達すると、まず案内輪18a,18bが下部水平部の案内レール22a,22bの上側面に接触し、少し走行すると、ピニオン歯車17がラック歯25aに噛合う。 台車10は、図4に示すように、ピニオン歯車17とラック歯25aとによって上昇され、案内輪18aが垂直部の案内レール24bの外側面に接触し、案内輪18bが下部カーブ区間の案内レール23の外側面に接触して、台車10を水平姿勢に保持したまま、水平から垂直に角度90°曲がって走行させる。

    このようにして台車10がラックレール25の下部のカーブ区間に入ると、後方(図4の左側)の案内輪19a,19bが垂直部の案内レール21aの外側面に接触しかつ自由回転し、案内輪18a、18bが垂直区間案内レール24bの外側面に接触しかつ自由回転し、台車10を真っ直ぐ(垂直)に上昇させ、図5に示すように、上部のカーブ区間まで移動させる。

    台車10が上部のカーブ区間にはいると、その台車10の案内輪19aは上部カーブ区間の案内レール33の外側面に接触して、この台車10を垂直方向から水平方向に角度90°曲がって走行させたあと、案内輪19aが上部水平部の案内レール32aの外側面に、案内輪19bは間隙37を通って上部水平部案内レール32bの外側面に接触する。 なお、案内輪18aは間隙38を通って上部水平部案内レール32aの上側面に、案内輪18bは上部水平区間案内レール32bの上側面を転動する。

    台車10の案内輪18a,18b、19a,19bが上部水平部の案内レール32a,32bの末端に到達するとほぼ同時に、ピニオン歯車17がラック歯25aから外れ、同時に台車10の走行輪13a,13bが上部水平レール42に接触しかつ台車10の駆動輪16が駆動機構によって回転されて、台車10が水平移動する。 これにより、台車10は、ラックレール25を経由して下層階から上層階を水平移動して、その階にあるステーションに到達し、移動を停止する。

    以上の説明は、下層階から上層階への台車10の搬送について説明したが、下層階のある場所から上層階のある場所に搬送物を直接垂直移動させる場合、例えば、一階のある場所から三階のある場所に搬送物を直接移動する場合には、ラックレール25を例えば図7に示すように構成する。

    これは、ラックレール25の垂直部の案内レール21a,21bにおける下部カーブ区間の案内レール23の付近を切断し、図7に仮想線で示した走路切換え移動体43と同44を、選択的にラックレール25,125および垂直部の案内レール21a,21b、121a,121bの間に移動することによって行える。

    すなわち、図7において、下方のラックレール125をラックレール25の垂直部の下端に接続し、下方の垂直部の案内レール部分121a,121bは上方の垂直部の案内レール21a,21bに接続するように配置されている。 走路切換え移動体43は、下部のカーブ区間案内レール23、垂直部の案内レール21a,21bの下端部分21a',21b'、ラックレール25の一部25'を具備している。 一方の切換え移動体44は、垂直部の案内レール221a,221bおよびラック歯車225を具備している。 2つの切換え移動体43と44は、選択的に上下のラックレール25,125と上下の垂直部の案内レール21a,21b、121a,121bとの間に移動される。 この水平移動は、たとえば、切換え移動体43と44をレールに載せ、油圧シリンダなどによって動かすことで行なうことができる。

    一方、二階のステーションから一階のステーションへの台車10の移動は、走路切換え移動体43を垂直部の案内レール21a,21b、121a,121bの間に移動し、垂直部の案内レール21a,21bに移動させると共に、そのあと、切換え移動体43を退避させ、前記移動体44を垂直部の案内レール21a,21b、121a,121bの間に移動させると、台車10を下降させることができる。

    なお、このような台車10の移動は、走路切換え移動体43に搭載している構成部材群を、図7において左右および上下に反転させる、つまり、上部カーブ区間の案内レール33、垂直部の案内レール21a,21bの下端21a',21b'、ラックレール25の一部25'を組み込んだ第三の走路切換え移動体を、垂直部の案内レール21a,21b、121a,121bの間に他の切換え移動体と択一的に移動させることによって、一例として二階から一階に台車の水平走行をさせることなく、直接に台車10を移動させることも可能になる。

    本発明の搬送システムは、オフィス内での文書、郵便物、文具などを、病院内でのカルテ、工場内での部品や製品、更に検体や試薬などの積載物を、当該積載物を常時水平姿勢に保持した状態で走行する台車によって目的場所まで自動搬送することができるので、きわめて有用である。

    10 台車 11 筐体 12 リド 13a,13b 走行輪 14 直線走行用の補助案内輪 16 駆動輪 17 ピニオン歯車 18a,18b 案内輪 19a,19b 案内輪 20 レール 21a,21b 垂直部の案内レール 22b,22b 下部水平部の案内レール 23 下部カーブ区間の案内レール 25,125 ラックレール 25a ラック歯 32a,32b 上部水平部の案内レール 33 上部カーブ区間の案内レール 35〜38 間隙 41 下部水平レール 42 上部水平レール 41a,42a ガイド

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