Elevated rail travel system

申请号 JP2008082719 申请日 2008-03-27 公开(公告)号 JP5063437B2 公开(公告)日 2012-10-31
申请人 ビーエルデーオリエンタル株式会社; 发明人 孝則 川原; 泰 越智;
摘要
权利要求
  • 予め設定された経路の軌道を形成するための軌条と、
    前記軌条を地面又は床面から予め設定された高さ位置に支持する軌条支持手段と、
    前記軌条に懸架され、この軌条に沿って走行する自走式の走行車両と、
    前記走行車両の走行経路上に設定され、前記走行車両に搭乗者が乗り降りするための乗降部とから構成された高架軌条走行システムであって、
    前記走行車両は、
    前記軌条に係合し、これに沿って移動する走行体と、
    前記走行体を駆動する走行駆動手段と、
    中空の部材から形成されてその内部に搭乗者が搭乗可能に構成され、昇降自在に且つ水平回転自在に前記走行体から吊り下げられる車体と、
    前記車体を吊り下げた状態で支持し且つ昇降させる手段であって、昇降自在に設けられ、前記車体を水平回転自在に支持する昇降支持体と、前記走行体から垂下するように設けられ、前記昇降支持体と係合してこの昇降支持体の移動を案内する案内部材と、前記昇降支持体を支持し、前記案内部材の案内により昇降させる昇降駆動機構とを有する昇降支持手段と、
    前記車体を水平回転させる回転駆動手段とを備えてなることを特徴とする高架軌条走行システム。
  • 前記車体は、平面視環状に形成され、
    前記案内部材は、前記車体の環内に配置され、
    前記昇降支持体は、
    前記車体の環内から上部又は下部が突出するように且つ昇降自在となるようにこの環内に上下方向に沿って設けられ、前記案内部材と係合しこの案内部材によって昇降移動が案内される垂直部材と、
    前記垂直部材に水平方向に突出するように配設され、前記車体の環内周面に当接する当接部材と、
    前記垂直部材の突出端から前記車体の環内周よりも水平方向の外側に張り出すように設けられ、前記車体の上部又は下部を支持する張出部材とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の高架軌条走行システム。
  • 前記昇降駆動機構によって前記昇降支持体が上昇端位置に移動せしめられたときに、前記昇降支持体の下方への移動を規制する規制手段を更に備え、
    前記規制手段は、前記案内部材に設けられた第1係合部材と、前記昇降支持体に設けられ、前記第1係合部材と係合可能となった第2係合部材と、前記第1係合部材又は第2係合部材を駆動して両者を係合させ、前記昇降支持体の下方への移動を規制する動作、及び、前記第1係合部材又は第2係合部材を駆動して両者の係合関係を解除する動作を行う係合部材駆動機構とから構成されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の高架軌条走行システム。
  • 前記乗降部に位置した走行車両の下方に昇降自在に配置され、前記昇降駆動機構によって下降せしめられた昇降支持体及び車体が載置される昇降台と、
    前記昇降台を昇降自在に支持する昇降台支持手段と、
    前記昇降台を上方に付勢する付勢手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかの高架軌条走行システム。
  • 前記付勢手段は、
    水平軸回りに回転自在に配置される巻掛車と、
    前記巻掛車を前記昇降台の上昇端位置よりも上側で水平軸回りに回転自在に支持する巻掛車支持手段と、
    前記巻掛車に巻き掛けられ、一端側が前記昇降台に接続してこれを吊り下げる第1ロープ又は第1チェーンと、
    前記第1ロープ又は第1チェーンの他端側に吊り下げられ、前記昇降台,車体及び昇降支持体の合計重量よりも軽いカウンタウェイトとから構成されてなることを特徴とする請求項4記載の高架軌条走行システム。
  • 一体的に上下動可能となったピストン及びピストンロッドを有するダンパを更に備え、
    前記ダンパは、そのピストンロッドが前記昇降台又はカウンタウェイトに接続し、前記昇降台が下降し又は前記カウンタウェイトが上昇して前記ピストン及びピストンロッドが移動することにより、予め設定された抵抗力を生じさせて前記昇降台の下降速度を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項5記載の高架軌条走行システム。
  • 前記走行体は、前記軌条の下側に水平且つ前記軌条の長手方向に沿うように配置されたビームと、前記ビームの両端部に配設され、前記軌条に沿って移動可能にこの軌条と係合した第1走行機構及び第2走行機構とを備え、
    前記昇降支持手段は、前記ビームの上面に配設された第1防振部材を更に備え、
    前記案内部材は、その上部に鍔部が形成されてこの鍔部が前記第1防振部材上に載置,固定されてなることを特徴とする請求項1乃至6記載のいずれかの高架軌条走行システム。
  • 前記軌条支持手段は、水平に配置される第1支持部材と、矩形枠状に形成され、横辺部が水平方向と、縦辺部が上下方向と平行に配置されるとともに、枠内に前記第1支持部材が配置される第2支持部材と、前記第1支持部材上に配設され、前記第2支持部材の上側の横辺部が載置,固定される第2防振部材とから構成され、
    前記第2支持部材は、その下側の横辺部によって前記軌条を支持するように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至7記載のいずれかの高架軌条走行システム。
  • 前記昇降駆動機構は、一端側が前記昇降支持体に接続してこれを吊り下げる第2ロープ又は第2チェーンと、前記案内部材又は走行体に配設され、前記第2ロープ又は第2チェーンを巻き上げる巻上機構とから構成されてなることを特徴とする請求項1乃至8記載のいずれかの高架軌条走行システム。
  • 前記昇降駆動機構は、前記第2ロープ又は第2チェーンの一端側と昇降支持体との間に介装された弾性体を更に備えてなることを特徴とする請求項9記載の高架軌条走行システム。
  • 前記車体は、その少なくとも外周面の全面が透明に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至10記載のいずれかの高架軌条走行システム。
  • 前記走行車両の走行経路の近傍領域に、予め設定された設備を更に備えてなることを特徴とする請求項1乃至11記載のいずれかの高架軌条走行システム。
  • 说明书全文

    本発明は、地面又は床面から所定の高さ位置に支持された軌条に沿って走行車両が自走するように構成された高架軌条走行システムに関する。

    従来、高架軌条に沿って自走する乗物装置として、例えば、特開2000−61148号公報に開示されたものが提案されている。 この乗物装置は、軌条と、軌条を所定の高さ位置に支持する支持部材と、軌条に沿って走行する自走式の走行車両とから構成される。

    前記走行車両は、軌条に係合し、これに沿って移動する走行体と、走行体に配設され、これを駆動する走行駆動装置と、走行体に配設された昇降装置と、内部に搭乗者が搭乗可能に構成され、昇降装置によって昇降自在に吊り下げられたカプセル型の車体と、車体の内部に配設され、昇降装置を操作するための操作装置とを備えており、前記昇降装置は、下端側が車体の屋根に固設されたワイヤロープと、走行体に設けられ、ワイヤロープを巻き上げる巻上機構とから構成される。

    この乗物装置では、走行駆動装置によって走行体が駆動されることで、走行車両が軌条に沿って移動するが、その移動中、車体に搭乗した搭乗者が操作装置を操作すると、巻上機構が作動してワイヤロープが巻き上げられ或いは巻き下げられ、車体の吊下位置が変化する。 これにより、車体は、その高さ位置が変化して移動するので、搭乗者は、いろいろな高さでの移動を楽しむことができる。

    特開2000−61148号公報

    ところが、搭乗者の操作により走行中に車体が昇降するという上記従来の乗物装置では、車体の動作としては非常に単調なものであるため、搭乗者がこのような走行車両にすぐに乗り慣れて新鮮味が失われるという問題がある。 したがって、異なる動作をする走行車両を新たに提供して搭乗者を引き付ける必要がある。

    また、通常、走行車両の搭乗者は360度見渡すことはできず、更に、窓が一部にしか設けられていない場合もあり、視野が狭いという問題がある。 顔を動かしたり、体をひねれば、所望の方向を見ることが可能であるが、このようにしても前方などを見る場合に比べ制約のあることが多い。 このため、搭乗者は、走行車両からの眺めを十分に楽しむことができていない。

    本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、走行車両に従来とは異なる動作をさせることができ、更に、搭乗者が走行車両からの眺めを十分に楽しむことができる高架軌条走行システムの提供をその目的とする。

    上記目的を達成するための本発明は、
    予め設定された経路の軌道を形成するための軌条と、
    前記軌条を地面又は床面から予め設定された高さ位置に支持する軌条支持手段と、
    前記軌条に懸架され、この軌条に沿って走行する自走式の走行車両と、
    前記走行車両の走行経路上に設定され、前記走行車両に搭乗者が乗り降りするための乗降部とから構成された高架軌条走行システムであって、
    前記走行車両は、
    前記軌条に係合し、これに沿って移動する走行体と、
    前記走行体を駆動する走行駆動手段と、
    中空の部材から形成されてその内部に搭乗者が搭乗可能に構成され、昇降自在に且つ平回転自在に前記走行体から吊り下げられる車体と、
    前記車体を吊り下げた状態で支持し且つ昇降させる手段であって、昇降自在に設けられ、前記車体を水平回転自在に支持する昇降支持体と、前記走行体から垂下するように設けられ、前記昇降支持体と係合してこの昇降支持体の移動を案内する案内部材と、前記昇降支持体を支持し、前記案内部材の案内により昇降させる昇降駆動機構とを有する昇降支持手段と、
    前記車体を水平回転させる回転駆動手段とを備えてなることを特徴とする高架軌条走行システムに係る。

    この発明によれば、搭乗者が乗降部で車体に乗り込むと、例えば、昇降支持体が案内部材によって案内されつつ昇降駆動機構によって車体とともに上昇せしめられた後、走行駆動手段により走行体が駆動され、走行車両が軌条に沿って移動する。 そして、その移動中には、回転駆動手段によって車体が駆動され、昇降支持体に対して水平回転せしめられる。 そして、走行車両が乗降部に到着すると、この位置で停止し、昇降支持体が案内部材によって案内されつつ昇降駆動機構によって車体とともに下降せしめられた後、搭乗者が車体から降りる。

    尚、軌条は、無端環状に形成されていても、U字状や直線状など両端部を有するように形成されていても良く、無端環状の場合、走行車両は一定方向に周回し、両端部を有する場合、走行車両は軌条の両端部間を往復動する。 また、軌条が両端部を有する場合、乗降部は、軌条の両端部にそれぞれ設けるようにしても、両端部間の中央に設けるようにしても良い。 また、移動中における走行車両の他の動作態様としては、例えば、走行車両が所定位置に到達したときに、走行車両を一旦停止させて或いは走行させたまま、車体を水平回転させつつ或いは水平回転させないで車体を昇降させても良く、また、走行車両が所定位置に到達したときのみ車体を水平回転させたり、一定周期で車体の水平回転とその停止を繰り返すようにしても良い。

    このように、本発明に係る高架軌条走行システムによれば、走行車両を水平回転させることができるので、上記従来の走行車両に乗り慣れた搭乗者にも興味を持たせることができる。 また、搭乗者は、顔を動かしたり、体をひねらなくても、走行車両の水平回転により360度見渡すことができるので、搭乗者は、走行車両からの眺めを十分に楽しむことができる。 また、搭乗者の乗降時に車体を昇降させているので、搭乗者は高い位置まで階段などを上がる必要がなく、走行車両への乗り降りを楽に行うことができる。 また、走行車両の移動途中で車体を昇降させれば、走行車両の動作が複雑になって搭乗者をより楽しませることができる。

    尚、前記車体は、平面視環状に形成され、前記案内部材は、前記車体の環内に配置され、前記昇降支持体は、前記車体の環内から上部又は下部が突出するように且つ昇降自在となるようにこの環内に上下方向に沿って設けられ、前記案内部材と係合しこの案内部材によって昇降移動が案内される垂直部材と、前記垂直部材に水平方向に突出するように配設され、前記車体の環内周面に当接する当接部材と、前記垂直部材の突出端から前記車体の環内周よりも水平方向の外側に張り出すように設けられ、前記車体の上部又は下部を支持する張出部材とを備えていても良い。

    このようにすれば、垂直部材が案内部材に沿って上下動することで昇降支持体及び車体が昇降する。 車体の環内部に案内部材及び垂直部材を配置しているので、搭乗者に外を見易くすることができるとともに、車体をバランスよく支持して車体の揺れや傾きを生じ難くすることができる。

    また、前記高架軌条走行システムは、前記昇降駆動機構によって前記昇降支持体が上昇端位置に移動せしめられたときに、前記昇降支持体の下方への移動を規制する規制手段を更に備え、前記規制手段は、前記案内部材に設けられた第1係合部材と、前記昇降支持体に設けられ、前記第1係合部材と係合可能となった第2係合部材と、前記第1係合部材又は第2係合部材を駆動して両者を係合させ、前記昇降支持体の下方への移動を規制する動作、及び、前記第1係合部材又は第2係合部材を駆動して両者の係合関係を解除する動作を行う係合部材駆動機構とから構成されていても良い。

    このようにすれば、昇降支持体が上昇端位置に達すると、係合部材駆動機構により第1係合部材又は第2係合部材が駆動されて両者が係合せしめられ、これにより、昇降支持体、即ち、車体の下方への移動が規制される。 尚、昇降支持体の下降時には、係合部材駆動機構により第1係合部材又は第2係合部材が駆動されて両者の係合が解除される。 昇降駆動機構が故障したとしても規制手段によって昇降支持体及び車体が落下するのを防止することができ、安全性を高めることができる。

    また、前記高架軌条走行システムは、前記乗降部に位置した走行車両の下方に昇降自在に配置され、前記昇降駆動機構によって下降せしめられた昇降支持体及び車体が載置される昇降台と、前記昇降台を昇降自在に支持する昇降台支持手段と、前記昇降台を上方に付勢する付勢手段とを更に備えていても良い。

    このようにすれば、走行車両が乗降部で停止し、昇降駆動機構によって昇降支持体及び車体が下降せしめられると、これらが昇降台の上面に載置され、付勢手段の付勢に抗して昇降台とともに下降し、この状態で下降端位置に達する。 一方、昇降駆動機構によって昇降支持体及び車体が上昇せしめられると、昇降台は付勢手段の付勢力によって上昇する。 昇降支持体及び車体を昇降台上に載置して下降させるとともに、昇降支持体及び車体の下降端位置では、付勢手段の付勢力によって昇降支持体及び車体を支えることができるので、下降時や搭乗者乗降時における車体の姿勢を安定させることができ、より安全性を高めることができる。

    また、前記付勢手段は、水平軸回りに回転自在に配置される巻掛車と、前記巻掛車を前記昇降台の上昇端位置よりも上側で水平軸回りに回転自在に支持する巻掛車支持手段と、前記巻掛車に巻き掛けられ、一端側が前記昇降台に接続してこれを吊り下げる第1ロープ又は第1チェーンと、前記第1ロープ又は第1チェーンの他端側に吊り下げられ、前記昇降台,車体及び昇降支持体の合計重量よりも軽いカウンタウェイトとから構成されていても良い。 このようにすれば、カウンタウェイトの重さで昇降台を上方に付勢することができ、簡単な構造で昇降台を上方に付勢することができる。

    また、前記高架軌条走行システムは、一体的に上下動可能となったピストン及びピストンロッドを有するダンパを更に備え、前記ダンパは、そのピストンロッドが前記昇降台又はカウンタウェイトに接続し、前記昇降台が下降し又は前記カウンタウェイトが上昇して前記ピストン及びピストンロッドが移動することにより、予め設定された抵抗力を生じさせて前記昇降台の下降速度を制御するように構成されていても良い。 このようにすれば、ダンパによって昇降支持体及び車体を所定の速度で下降端位置まで安全に下降させることができる。

    また、前記走行体は、前記軌条の下側に水平且つ前記軌条の長手方向に沿うように配置されたビームと、前記ビームの両端部に配設され、前記軌条に沿って移動可能にこの軌条と係合した第1走行機構及び第2走行機構とを備え、前記昇降支持手段は、前記ビームの上面に配設された第1防振部材を更に備え、前記案内部材は、その上部に鍔部が形成されてこの鍔部が前記第1防振部材上に載置,固定されていても良く、前記軌条支持手段は、水平に配置される第1支持部材と、矩形枠状に形成され、横辺部が水平方向と、縦辺部が上下方向と平行に配置されるとともに 、枠内に前記第1支持部材が配置される第2支持部材と、前記第1支持部材上に配設され、前記第2支持部材の上側の横辺部が載置,固定される第2防振部材とから構成され、前記第2支持部材は、その下側の横辺部によって前記軌条を支持するように構成されていても良い。 このようにすれば、車体に振動が伝わるのを防止して乗り心地を高めることができる。 前記第1防振部材及び第2防振部材としては、例えば、ゴムなどが挙げられる。

    また、前記昇降駆動機構は、一端側が前記昇降支持体に接続してこれを吊り下げる第2ロープ又は第2チェーンと、前記案内部材又は走行体に配設され、前記第2ロープ又は第2チェーンを巻き上げる巻上機構とから構成されていても良い。 このようにすれば、巻上機構により第2ロープ又は第2チェーンを巻き上げ又は巻き下げることで昇降支持体及び車体を昇降させることができ、簡単な構造で昇降支持体及び車体を昇降させることが可能である。

    また、前記昇降駆動機構は、前記第2ロープ又は第2チェーンの一端側と昇降支持体との間に介装された弾性体を更に備えていても良い。 このようにすれば、昇降している昇降支持体及び車体を停止させたときに生じる衝撃を緩和して乗り心地を良くすることができる。 尚、前記弾性体としては、例えば、ばねやゴムなどが挙げられる。

    また、前記車体は、その少なくとも外周面の全面が透明に形成されていても良い。 このようにすれば、搭乗者はあらゆる方向から外を見ることができるので、走行車両からの眺めをより満喫することができる。

    また、前記高架軌条走行システムは、前記走行車両の走行経路の近傍領域に、予め設定された設備を更に備えていても良い。 このようにすれば、搭乗者は前記設備を見て楽しむことができる。 尚、前記設備としては、例えば、スーパーマーケットなどのような小売設備や、展示場などのような見学設備、レストランなどのような飲食提供設備などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 また、見学設備としては、上記の他、例えば、工場や作業場、事務所、映画撮影現場といった各職場を見学させるようにした設備なども挙げられる。

    以上のように、本発明に係る高架軌条走行システムによれば、走行車両に従来とは異なる動作をさせることができるとともに、搭乗者が走行車両からの眺めを十分に楽しむことができる。

    以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。 尚、図1は、本発明の一実施形態に係る高架軌条走行システムの概略構成を示した平面図である。 また、図2は、図1における矢示A−A方向の断面図であり、図3は、図2における矢示B−B方向の断面図である。 また、図4は、本実施形態に係る走行車両などの概略構成を示した断面図であり、図5は、図4における矢示C−C方向の断面図であり、図6は、図4における矢示D−D方向の断面図であり、図7は、図4における矢示E−E方向の断面図であり、図8は、図7における矢示F−F方向の断面図であり、図9は、図4における矢示G−G方向の断面図であり、図10は、図4における矢示H−H方向の断面図であり、図11は、図4における矢示I−I方向の断面図であり、図12は、図4における矢示J−J方向の断面図であり、図13は、図4における矢示K−K方向の断面図である。 また、図14及び図15は、本実施形態の車体などが下降したときの状態を示す断面図である。 また、図16は、図1における矢示L−L方向の断面図であり、図17は、図16における矢示M方向の側面図であり、図18は、本実施形態の昇降台などが下降したときの状態を示す断面図である。

    図1に示すように、本例の高架軌条走行システム1は、予め設定された経路の循環軌道を形成する軌条11と、設置面上に設置され、軌条11を設置面から所定の高さ位置に支持する複数の軌条支持機構12と、軌条11に懸架され、これに沿って一定方向に走行する複数の自走式の走行車両20と、軌条11に沿って走行する走行車両20の走行経路上に設定され、搭乗者が走行車両20に乗り降りするための乗降部85と、走行車両20に電力を供給する給電機構110とを備える。 尚、搭乗者は、幼児などの子供であっても大人であっても良く、特に限定されるものではない。

    図1乃至図3に示すように、前記軌条11は、曲がりくねった経路を形成するように構成されており、垂直に設けられる平板状の垂直部11aと、この垂直部11aの上端及び下端に固設され、水平に設けられる平板状の水平部11bとを備えて、横断面形状がI字状に形成されている。

    また、図1乃至図3に示すように、前記軌条支持機構12は、設置面上に立設された支柱13と、横断面形状がI字状に形成され、支柱13の上部外周面から水平に突き出た支持アーム14と、矩形枠状に形成され、支持アーム14に支持されるとともに、軌条11を支持する支持部材15と、円柱状をした部材からなり、支持アーム14と支持部材15との間に介装された防振ゴム16とから構成される。

    前記支持アーム14は、支柱13の外周面に周方向に90°間隔で4つ設けられているが、その内の1つ又は2つによって軌条11が支持されている。 前記防振ゴム16は、支持アーム14の上面にその突出方向に2つ並設されている。 前記支持部材15は、その枠内に支持アーム14が配置されるとともに、横辺部が水平方向と、縦辺部が上下方向と平行に配置され、当該支持部材15の軸線と支持アーム14の突出方向とが平行に設けられており、上側の横辺部の両端面からそれぞれ突出した板状の載置部15aを備え、この載置部15aが防振ゴム16の上面に載置,固定されている。 また、支持部材15は、その下側の横辺部の下面によって軌条11の上面を支持しており、この支持部材15によって軌条11が支持アーム14から吊り下げられた状態となっている。

    図1及び図4乃至図13に示すように、前記走行車両20は、軌条11に係合し、これに沿って移動する走行体21と、走行体21に配設され、これを駆動する走行駆動モータ31と、カプセル状をした部材からなり、内部に搭乗者が搭乗可能に構成され、昇降自在に且つ水平回転自在に走行体21から吊り下げられた車体34と、車体34を吊り下げた状態で支持するとともにこれを昇降させる昇降支持装置40と、昇降支持装置40に配設され、車体34を水平回転させる回転駆動モータ76と、走行体21に配設された制御盤80とを備える。

    前記走行体21は、軌条11の下方に水平に配置された直方体状のビーム22と、ビーム22の長手方向両端部に設けられた第1走行機構23及び第2走行機構30とから構成されており、第1走行機構23が移動方向に対して前側に、第2走行機構30が移動方向に対して後側に配置される。

    前記第1走行機構23は、軌条11の垂直部11aを間に挟んでその両側に配置された3組のローラ24,25,26(第1ローラ24,第2ローラ25及び第3ローラ26)と、軌条11の幅方向の両外側に配置され、前記3組のローラ24,25,26をその軸線中心に回転自在に支持する1組のローラ支持部材27と、1組のローラ支持部材27を軌条11の下側且つビーム22の上側で連結する連結部材28と、軸線が上下方向に配置され、その軸線中心に相対的に回転自在に連結部材28の中央部とビーム22の端部とを連結,支持する支持ピン29とを備えており、前記走行駆動モータ31が、1組のローラ支持部材27に配設されて第2ローラ25を駆動するようになっている。

    前記第2ローラ25は、軸線が軌条11の垂直部11aと直交するように配置され、下部が軌条11の水平部11bの上面に当接している。 前記第1ローラ24及び第3ローラ26は、第2ローラ25の両側に軸線が垂直に配置され、軌条11の垂直部11aと若干の間隔を隔てて当接可能に構成されている。

    前記第2走行機構30は、前記第1走行機構23と同様の構成を備える、即ち、前記3組のローラ24,25,26、1組のローラ支持部材27、連結部材28及び支持ピン29を備えるが、前記走行駆動モータ31によって第2ローラ25が駆動されるようにはなっていない。

    この走行体21及び走行駆動モータ31によれば、走行駆動モータ31により第1走行機構23の第2ローラ25が駆動されることで、各ローラ24,25,26及び軌条11により案内されつつ各走行機構23,30及びビーム22が一体的に移動し、これによって、走行体21が軌条11に沿って走行する。

    前記車体34は、上下が開口して内部が中空に形成された円筒部材35と、円筒部材35の下端外周面に固設された環状且つ平板状の床部材36と、平面視五形に形成され、円筒部材35の周りに設けられて円筒部材35の外周面及び床部材36の上面に固定されたシート37と、円筒部材35の上部外周面及び床部材36の外周面側上面に固定され、これら円筒部材35及び床部材36をこれらとの間に一定の空間が形成されるように覆う透明な外枠38と、円筒部材35の下端及び床部材36の下面に固設された環状板39とから構成される。

    前記シート37には、搭乗者が外枠38側を向いて座ったときに装着されるシートベルト(図示せず)が設けられ、前記外枠38には、搭乗者が出入りするためのドア(図示せず)が設けられる。

    前記昇降支持装置40は、長手方向が上下方向に沿って前記円筒部材35の内部に配置された直方体状の1組の案内部材41と、走行体21に設けられ、案内部材41の上部を支持する支持機構42と、円筒部材35の内部に配置され、案内部材41と係合してその長手方向に沿って移動自在に構成されるとともに、円筒部材35を水平回転自在に支持する昇降フレーム46と、案内部材41の下部に設けられ、昇降フレーム46の下方への移動を制止するストッパ57と、一端側が昇降フレーム46に接続した1組のチェーン58と、チェーン58の他端側にそれぞれ接続された錘59と、チェーン58を巻き上げて昇降フレーム46及び錘59を昇降させる巻上機構60と、案内部材41の上部に配設され、巻上機構60を支持する支持部材64と、チェーン58の一端側と昇降フレーム46との間に介装された複数の皿ばね67と、昇降フレーム46の下方への移動を規制する規制機構70とから構成される。

    前記案内部材41は、前記ビーム22の幅方向に間隔を隔てて対向しており、上部が円筒部材35の上端から突出している。 また、案内部材41は、ビーム22の長手方向の両側面に平板状のガイドレール41aを備えており、このガイドレール41aは、案内部材41の長手方向に沿って形成されている。 また、案内部材41は、2つの案内部材41を連結する連結部材45を備えており、この連結部材45は、横断面形状がL字状に形成され、案内部材41を間に挟んでその両側に水平に配置されるように側面が案内部材41の上部に取り付けられている。 尚、この連結部材45は、特許請求の範囲における鍔部に相当するものである。

    前記支持機構42は、ビーム22の長手方向中央部上面に設けられた平面視矩形状の載置板43と、円柱状をした部材からなり、載置板43の4隅部上面に配設された4つの防振ゴム44とから構成されており、防振ゴム44の上面に連結部材45の下面が載置,固定されている。

    前記昇降フレーム46は、各案内部材41とそれぞれ係合してこれに沿って移動する1組の移動板47と、移動板47間に水平に掛け渡された接続部材48と、横断面形状がL字状に形成され、互いに間隔を隔てるように且つ上下方向に沿うように、更に、下部が円筒部材35の下端から突出するようにその内部に配置されるとともに、上部が移動板47に固設された4つの昇降部材49と、昇降部材49の上下方向の中央部及び下部にそれぞれ配設され、案内部材41に当接する複数の案内ローラ50と、昇降部材49の上部及び下部にそれぞれ配設され、円筒部材35の内周面に当接する複数の当接ローラ52と、昇降部材49の下端に固設され、前記環状板39の下方で円筒部材35の内周よりも外側に水平に張り出すように形成された張出部材53と、張出部材53に取り付けられ、環状板39の下面に当接する複数の支持ローラ54とを備える。 尚、前記移動板47,接続部材48 ,昇降部材49及び案内ローラ50が、特許請求の範囲における垂直部材に相当するものである。

    前記移動板47は、各案内部材41の間にこれらの対向方向に一定間隔を隔てて配置されており、横断面形状がL字状に形成されて各案内部材41のガイドレール41aの外側角部にそれぞれ係合した2つのスライダ47aを備えている。 移動板47は、このスライダ47a及びガイドレール41aに案内されて上下方向に移動する。

    前記接続部材48は、移動板47の対向方向に掛け渡されたもので、平面視矩形形状をした平板状に形成されるとともに、その幅方向の両側下面が下方に突出している。 また、この接続部材48には、表裏に開口する貫通穴48aが長手方向両端部にそれぞれ形成されている。 前記案内ローラ50は、各案内部材41のガイドレール41aの直交する二面とそれぞれ当接するように構成されており、この二面の内の一方に当接する第1ローラ50aと、もう一方の面に当接する第2ローラ50bとからなり、これらのローラ50a,50bは、軸線が水平で互いに直交するように設けられている。 尚、前記各ローラ50a,50bは、これらを軸線中心に回転自在に支持する部材51を介して昇降部材49に取り付けられている。

    前記当接ローラ52は、軸線が上下方向に沿うように且つ円筒部材35の内周面に円周方向等間隔で当接するように設けられ、前記支持ローラ54は、軸線が水平に設けられ、円筒部材35の軸線を中心とした所定のピッチ円上に位置するように円周方向等間隔で配置される。 尚、この支持ローラ54の1つは、環状板39(車体34)を回転駆動するための駆動ローラ55としても機能するようになっており、張出部材53に取付部材56を介して固設された前記回転駆動モータ76によって駆動されるようになっている。

    前記チェーン58の一端側には、軸線が上下方向に沿った支持軸58aが設けられ、この支持軸58aの上部が接続部材48の貫通穴48a内に上下動可能に挿通されており、支持軸58aの下端には鍔部58bが形成されている。 この鍔部58bと接続部材48との間の支持軸58a外周部には前記皿ばね67が設けられており、接続部材48は、この皿ばね67を介して支持軸58aの鍔部58bにより支持されている。

    前記巻上機構60は、軸線が水平で案内部材41の対向方向に沿うように且つ案内部材41の対向方向に一定間隔を隔てるように配置された1組のスプロケット61と、スプロケット61を軸線中心に回転自在に支持し、前記支持部材64によって支持された支持体62と、支持体62に配設され、スプロケット61を駆動して軸線中心に回転させる巻上駆動モータ63とから構成されており、各スプロケット61にはチェーン58がそれぞれ巻き掛けられる。 尚、前記チェーン58,錘59及び巻上機構60は、特許請求の範囲における昇降駆動機構に相当するものである。

    前記ストッパ57は、張出部材53の上方で案内部材41の下部間に水平に掛け渡された平板状の保持部材68の上面に配設された円柱状の部材からなる。 この保持部材68には、表裏に開口し、支持軸58aが挿通可能な貫通穴68aが2つ形成されている。 前記錘59は、軸線が上下方向に沿うように配置された管状部材69の内部を昇降するように構成されており、この管状部材69は、支持部材64の下面及び保持部材68に取付部材(図示せず)を介して取り付けられている。

    前記規制機構70は、接続部材48の上面に固設された係合部材71と、支持部材64の下面に、案内部材41の対向方向と平行な揺動中心軸回りに揺動自在に設けられ、係合部材71と係合可能となったフック72と、取付部材73を介して支持部材64に取り付けられ、フック72を前記揺動中心軸回りに揺動させるためのソレノイド74と、フック72とソレノイド74とを接続するばね75とから構成される。

    この昇降支持装置40によれば、支持機構42,案内部材41,チェーン58及び巻上機構60によって昇降フレーム46が走行体21のビーム22から吊り下げられた状態で支持され、車体34が昇降フレーム46の当接ローラ52及び支持ローラ54によって水平回転自在に支持される。

    また、巻上駆動モータ63によりスプロケット61が駆動されて回転し、チェーン58の一端側が巻き上げられると、昇降フレーム46(接続部材48,移動部材47,昇降部材49及び張出部材53など)及び車体34が、案内部材41のガイドレール41a,移動板47のスライダ47a及び案内ローラ50により案内されつつ上昇し、錘59が管状部材69内を下降する(図4及び図7参照)。 そして、昇降フレーム46及び車体34が上昇端位置まで上昇すると、規制機構70のソレノイド74によってフック72と係合部材71とが係合せしめられ、これによって、接続部材48、即ち、昇降フレーム46及び車体34の下方への移動が規制される。

    一方、ソレノイド74によってフック72と係合部材71との係合関係が解除された後、巻上駆動モータ63によりスプロケット61が駆動されて回転し、チェーン58の一端側が巻き下げられると、昇降フレーム46(接続部材48,移動部材47,昇降部材49及び張出部材53など)及び車体34が、案内部材41のガイドレール41a,移動板47のスライダ47a及び案内ローラ50により案内されつつ下降し、錘59が管状部材69内を上昇する(図14及び図15参照)。 そして、車体34が下降端位置まで下降すると、ストッパ57の上面に接続部材48の下面が当接し、これによって、接続部材48、即ち、昇降フレーム46及び車体34の下方への移動が制止される(図14及び図15参照)。

    また、この昇降支持装置40及び回転駆動モータ76によれば、回転駆動モータ76により支持ローラ54の1つ(駆動ローラ55)が駆動されることで、環状板39が回転駆動され、これにより、当接ローラ52及び支持ローラ54によって支持された車体34が水平回転する。

    前記制御盤80は、前記ビーム22の下面に保持アーム81を介して固定され、前記走行駆動モータ31,巻上駆動モータ63,ソレノイド74及び回転駆動モータ76などの作動を制御する。

    図1,図16及び図17に示すように、前記乗降部85は、設置面上に配設された搭乗台86と、設置面上に軌条11の長手方向と平行な方向に一定間隔を隔てて立設された支柱87と、乗降部85に位置した車体34の下方に昇降自在に支柱87によって支持され、上面に車体34などを載置可能となった昇降台89と、昇降台89を上方に付勢する付勢装置93と、昇降台89の下降速度を制御するためのダンパ102とを備える。

    前記搭乗台86は、搭乗者が車体34に乗り降りするためのもので、設置面よりも高くなるように構成されている。 前記支柱87には、ガイドレール87aが上下方向に沿って設けられ、また、支柱87の上部には、各支柱87間に水平に掛け渡された平板状のビーム88が設けられる。

    前記昇降台89は、上面に車体34などを載置可能となった昇降板90と、昇降板90の下面を支持する支持フレーム91と、支持フレーム91に固設され、支柱87のガイドレール87aに係合してこれに沿って移動自在となったスライダ92とから構成されており、昇降板90には、支柱87側の面に、水平方向に一定間隔を隔てて接続軸90aが2つ形成されている。

    前記付勢装置93は、ビーム88の下方に配置され、昇降台89,車体34及び昇降フレーム46の合計重量よりも軽い直方体状のカウンタウェイト94と、軸線がビーム88の長手方向と平行に配置された第1回転軸95と、第1回転軸95の両端部に固設された第1スプロケット96と、ビーム88の上面に配設され、第1回転軸95をその軸線中心に回転自在に支持する第1支持部材97と、第1スプロケット96の下方でカウンタウェイト94の上方に配置された1組の第2スプロケット98と、一端に第2スプロケット98が固設され、軸線が第1回転軸95と平行に配置された1組の第2回転軸99と、カウンタウェイト94の上面に配設され、各第2回転軸99の他端をその軸線中心に回転自在に支持する1組の第2支持部材100と、各スプロケット96,98に巻き掛けられるとともに、一端側が昇降板90の接続軸90aに接続し、他端側がビーム88の下面に接続して昇降台89及びカウンタウェイト94を吊り下げる1組のチェーン101とから構成されており、カウンタウェイト94の重さによって昇降台89が上方に付勢されている。

    前記ダンパ102は、ビーム88の下面に上下方向に配設された2つの空圧シリンダ103と、空圧シリンダ103の上部に接続された空気流通管104と、空圧シリンダ103から空気流通管104を通って外部に吐出される空気の流量を制御する流量制御弁105と、流量制御弁105の作動を制御する制御装置(図示せず)などから構成される。 空圧シリンダ103は、その内部に嵌挿されて所定量のストロークで昇降するピストン(図示せず)と、上端部がピストン(図示せず)の下面に固設され、下端部がカウンタウェイト94の上面に固設されたピストンロッド103aとを備える。

    尚、昇降台89の上昇端位置は、昇降支持装置40によって上昇端位置に上昇せしめられた車体34及び昇降フレーム46よりも間隔を隔てた下方位置に設定されており、この位置は、空圧シリンダ103のピストン(図示せず)及びピストンロッド103aがストローク量に達してカウンタウェイト94が下降しなくなったときの位置となっている。

    この付勢装置93及びダンパ102によれば、車体34及び昇降フレーム46が下降すると、昇降台89の上面に昇降フレーム46の張出部材53が当接,載置され、昇降台89が車体34及び昇降フレーム46とともにカウンタウェイト94の付勢力に抗して下降する(図18参照)。 このとき、カウンタウェイト94は上昇するため、空圧シリンダ103のピストン(図示せず)及びピストンロッド103aが上昇して当該空圧シリンダ103内の空気が、流量制御弁105により流量制御されつつ空気流通管104を通って外部に吐出される。 そして、流量制御弁105による流量制御によりピストン(図示せず)及びピストンロッド103aの上昇時の抵抗、即ち、昇降台89の下降抵抗(下降速度)が制御され、これにより、昇降台89,車体34及び昇降フレーム46が所定の速度で下降する。 尚、車体34及び昇降フレーム46は、接続部材48とストッパ57とが当接するまで下降する。

    一方、車体34及び昇降フレーム46が上昇すると、昇降台89がカウンタウェイト94の付勢力によって車体34及び昇降フレーム46とともに上昇し、カウンタウェイト94が空圧シリンダ103のピストン(図示せず)及びピストンロッド103aとともに下降する(図16参照)。

    図5及び図7に示すように、前記給電機構110は、軌条11に沿って設けられた複数のトロリ線111と、軌条11に一定間隔で配設され、トロリ線111を支持する支持金具112と、走行体21の第2走行機構30のローラ支持部材27に配設され、トロリ線111の下側に当接する複数の当接部113aを有する集電アーム113とを備えており、集電アーム113の当接部113aによってトロリ線111から電力が集電され、走行車両20に供給されるようになっている。 そして、走行車両20は、このようにして供給された電力により動作するようになっている。

    以上のように構成された本例の高架軌条走行システム1によれば、搭乗者が乗降部85で搭乗台86から車体34に乗り込み、シート37に外側を向いて座ると、巻上機構60によりチェーン58の一端側が巻き上げられ、昇降フレーム46及び車体34が上昇し、また、このとき、昇降台89が付勢装置93の付勢力によって車体34及び昇降フレーム46とともに上昇する。

    この後、昇降台89は、その上昇端位置まで上昇して停止し、昇降フレーム46及び車体34は更に上昇して上昇端位置に達する。 そして、昇降フレーム46及び車体34が上昇端位置に達すると、フック72と係合部材71とが係合せしめられる。

    ついで、走行駆動モータ31により第1走行機構23が駆動されるとともに、回転駆動モータ76により駆動ローラ55が駆動され、車体34が水平回転しつつ軌条11に沿って走行車両20が移動する。

    そして、走行車両20が軌条11に沿って一周し、乗降部85に戻ると、走行駆動モータ31及び回転駆動モータ76が停止され、フック72と係合部材71との係合関係が解除された後、巻上機構60によりチェーン58の一端側が巻き下げられ、昇降フレーム46及び車体34が下降する。

    昇降フレーム46及び車体34が一定量下降すると、昇降台89の上面に昇降フレーム46が当接,載置され、昇降台89が車体34及び昇降フレーム46とともに付勢装置93の付勢力に抗して下降するが、このとき、空圧シリンダ103及び流量制御弁105によって下降速度が制御されつつ下降端位置まで下降する。 昇降フレーム46とストッパ57とが当接し、昇降フレーム46及び車体34が下降端位置に達すると、搭乗者が車体34から搭乗台86に降りる。

    この後、搭乗者が降りた車体34には新たな搭乗者が搭乗し、上記と同様の動作が繰り返される。 尚、複数の走行車両20は、それぞれ一定時間おきに乗降部85を出発するようになっている。

    斯くして、本例の高架軌条走行システム1によれば、走行車両20を水平回転させつつ走行させることができるので、上記従来の走行車両に乗り慣れた搭乗者にも興味を持たせることができる。 また、搭乗者は、顔を動かしたり、体をひねらなくても、走行車両20の水平回転により360度見渡すことができることや、走行車両20の外枠38を透明にして走行車両20の全周を透明にしていることにより、搭乗者は、走行車両20からの眺めを十分に楽しむことができる。 また、搭乗者の乗降時に車体34を昇降させているので、搭乗者は高い位置まで階段などを上がる必要がなく、走行車両20への乗り降りを楽に行うことができる。



    また、車体34の円筒部材35内に案内部材41及び昇降フレーム46を配置しているので、搭乗者に外を見易くすることができるとともに、車体34をバランスよく支持することができ、車体34の揺れや傾きを生じ難くすることができる。

    また、巻上機構60によりチェーン58を巻き上げ又は巻き下げることで昇降フレーム46及び車体34を昇降させるようにしたので、簡単な構造で昇降フレーム46及び車体34を昇降させることが可能である。 また、昇降フレーム46及び車体34の荷重を、接続部材48とチェーン58の一端側の支持軸58aの鍔部58bとの間に設けた皿ばね67により受けるようにしたので、当該皿ばね67の伸縮により、昇降している車体34及び昇降フレーム46を停止させたときに生じる衝撃を緩和して乗り心地を良くすることができる。

    また、昇降フレーム46及び車体34が上昇端位置に達すると、規制機構70のフック72と係合部材71とを係合させるようにしたので、巻上機構60が故障したとしても昇降フレーム46及び車体34が落下するのを防止することができ、安全性を高めることができる。

    また、軌条11を支持する支持部材15を防振ゴム16を介して支持アーム14上に載置,固定するとともに、昇降フレーム46の移動を案内する案内部材41を連結する連結部材45を防振ゴム44を介してビーム22上に載置,固定したので、車体34に振動が伝わるのを防止して乗り心地を高めることができる。

    また、昇降フレーム46及び車体34を昇降台89上に載置し、付勢装置93の付勢力に抗して下降させるとともに、昇降フレーム46及び車体34の下降端位置では、付勢装置93の付勢力によって昇降フレーム46及び車体34を支えるようにしたので、下降時や搭乗者乗降時における車体34の姿勢を安定させることができ、より安全性を高めることができる。

    また、昇降台89の反対側にカウンタウェイト94を吊り下げてこのカウンタウェイト94の重さにより昇降台89を上方に付勢するようにしたので、簡単な構造で昇降台89を上方に付勢することができる。 また、空圧シリンダ103及び流量制御弁105を備えたダンパ102によって昇降フレーム46及び車体34の下降速度を制御するようにしたので、所定速度で昇降フレーム46及び車体34を下降端位置まで安全に下降させることができる。

    以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。

    前記高架軌条走行システム1は、例えば、スーパーマーケットなどのような小売設備や、展示場などのような見学設備、レストランなどのような飲食提供設備などを更に備えるように構成しても良く、このようにすれば、走行車両20がこのような設備の上方を移動するので、搭乗者はこの設備を見下ろして楽しむことができる。 尚、見学設備としては、上記展示場の他、例えば、工場や作業場、事務所、映画撮影現場といった各職場を見学させるようにした設備なども挙げられる。

    また、前記高架軌条走行システム1は、屋内に設置しても屋外に設置してもどちらでも良い。 また、軌条11は、無端環状ではなく、U字状や直線状など両端部を有するように形成されていても良い。 この場合、走行車両20は軌条11の両端部間を往復動する。 尚、乗降部85は、軌条11の両端部にそれぞれ設けるようにしても、両端部間の中央に設けるようにしても良い。

    また、移動中における走行車両20の他の動作態様は、上述したものに限定されず、例えば、走行車両20が所定位置に到達したときに、走行車両20を一旦停止させて或いは走行させたまま、車体34を水平回転させつつ或いは水平回転させないで車体34を昇降させても良く、また、走行車両20が所定位置に到達したときのみ車体34を水平回転させたり、一定周期で車体34の水平回転とその停止を繰り返すようにしても良い。 走行車両20の移動途中でも車体34を昇降させれば、走行車両20の動作が複雑になって搭乗者をより楽しませることができる。

    本発明の一実施形態に係る高架軌条走行システムの概略構成を示した平面図である。

    図1における矢示A−A方向の断面図である。

    図2における矢示B−B方向の断面図である。

    本実施形態に係る走行車両などの概略構成を示した断面図である。

    図4における矢示C−C方向の断面図である。

    図4における矢示D−D方向の断面図である。

    図4における矢示E−E方向の断面図である。

    図7における矢示F−F方向の断面図である。

    図4における矢示G−G方向の断面図である。

    図4における矢示H−H方向の断面図である。

    図4における矢示I−I方向の断面図である。

    図4における矢示J−J方向の断面図である。

    図4における矢示K−K方向の断面図である。

    本実施形態の車体などが下降したときの状態を示す断面図である。

    本実施形態の車体などが下降したときの状態を示す断面図である。

    図1における矢示L−L方向の断面図である。

    図16における矢示M方向の側面図である。

    本実施形態の昇降台などが下降したときの状態を示す断面図である。

    符号の説明

    1 高架軌条走行システム 11 軌条 12 軌条支持機構 20 走行車両 21 走行体 31 走行駆動モータ 34 車体 40 昇降支持装置 41 案内部材 46 昇降フレーム 49 昇降部材 53 張出部材 70 規制機構 76 回転駆動モータ 85 乗降部 89 昇降台 93 付勢装置 102 ダンパ

    QQ群二维码
    意见反馈