High-speed transport mechanism in rail-type line

申请号 JP31154998 申请日 1998-09-29 公开(公告)号 JP3094219B2 公开(公告)日 2000-10-03
申请人 玄 伊達; 发明人 玄 伊達;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 直線路と曲線路を含む軌条式線路とその線路を走行する車輛とで構成される軌条式輸送機構において、 軌条は、車輛の進行方向を規定し、且つ車輛の重量を支える1本の軌条(第一の軌条)と、車輛の姿勢を制御するためのもう1本の軌条(第二の軌条)が第一の軌条と対向する位置に取り付けられ、これが線路の全長に亘って設けられており、 車輛は、その床下には車輛の重量を支える車輪または溝形の摺動子が車輛の長手方向に1列に、車輛1台当たり2個以上取付られており、また車輛の屋根上には、車輛の長手方向に対して左右に移動自在の車輪または溝形の摺動子が車輛の長手方向に1列に、車輛1台当たり2個以上取付られており、 これら線路と車輛とで構成される輸送機構は第一の軌条(下の軌条)の上に車輛床下の車輪または溝形の摺動子を乗せ、同時に第二の軌条(上の軌条)にその下側から車輛屋根上の車輪または溝形の摺動子をはめ込んでいる構造であって、 この輸送機構の曲線路においては、第二の軌条を第一の軌条に対して曲線路の内側方向に偏位して懸架させるとともに、車輛の屋根上に設けられた車輪または溝形の摺動子を走行速度に応じて左右に移動制御させることによって、車輛がどのような速度で曲線路を走行しても、車輛に加わる重力と遠心力との合力が常に車輛の床下に垂直に向くように車輛を傾斜させて走行させることができる軌条式輸送機構。
  • 【請求項2】 前記第一の軌条の車輪に接する面の断面形状は車輪に嵌合する凹または凸形の円形であり、かつ車輛の重量を支える車輪の第一の軌条に接する面の断面形状が第一の軌条に嵌合する凸または凹形の半円形であり、このような形状によって車輪は車輛の傾斜角度に応じて任意の角度で第一の軌条に滑らかに嵌合可能とし、
    さらに車輪にかかる横方向の荷重が最小になるような嵌合状態を保つことができる請求項1記載の軌条式輸送機構。
  • 【請求項3】 請求項1の輸送機構において、全方向に角度を振ることができ、かつ車輛間の傾きに対しても連結部が回転する機能を有している連結機構でもって複数の車輛を連結したことを特徴とする軌条式輸送機構。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は軌条式の路線を使った高速輸送機構に関わるものである。

    【0002】この発明に関係の深い軌条式輸送機構の分野は、具体的に言えば、JRの路線および車輛(在来線、ローカル線、新幹線など)、各種鉄道会社が所有する商業目的の多くの路線、地下鉄、モノレール、また山岳鉄道、工事用鉄道、あるいは遊園地における遊覧、観覧車、曲線路高速走行遊覧車(ジェットコースター)等々の、人および物資の輸送を行う機構及びその模型、玩具等に関わるものである。

    【0003】

    【従来の技術】従来の軌条式輸送機構の方式や構造においては、部分的な改良や性能の改善が行われて来たが、
    基本的な方式や構造に関わる改革はほとんどなかった。
    即ちこれら従来技術は2本の軌条の上に2輪(両輪)の車輛を走らせるものである。

    【0004】従来の輸送機構の構造においては長い年月の間に改良に改良が重ねられ、技術的に可能な最高に近い速度で運行されているので、これ以上の高速化を実現させることは技術的に相当に困難である。 この原因の一つは2本軌条2輪車輛の輸送方式から来る構造にあるのであって、この構造を踏襲する限り、曲線路が多く存在する商業路線においては高速化を進めるにつれて横転や脱線事故の危険性が増大する。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】高速化にとって障害になる技術上の問題の一つとして、曲線路が存在する路線で高速運行することによって生ずる車輛の遠心がある。 その遠心力によって車輪と軌条に横方向の力が集中的に加えられ、それによって車輛の横揺れや浮き上がりあるいは振動が発生して、車輛の安定、安全走行が保てなくなり、脱線事故に到るのである。

    【0006】この車輛の姿勢の不安定さは主に車輪と軌条との間隔に若干の間隙があることに起因して発生するものであるが、この間隙は曲線路を走行するためには必要なものであるので、たとえ車輪や軌条の製作精度、組立精度をさらに高めても改善され得ない問題である。

    【0007】この間隙が存在している理由は、低速であろうと高速であろうと曲線路の走行を可能にするために、曲線軌条で生ずる車輪の内輪、外輪差を補正するためであり、このために車輪と軌条は独特の形状に作られているからである。 この形状の車輪と軌条とを組み合わせると車輪と軌条の間に適切な大きさの間隙(厳密に言えばスベリ領域があり、これは無段階変速機の機能を果たしている)が存在する。 この間隙は曲線路の走行を可能にするための原理的なものであるから取り除くことはできない。

    【0008】この発明の第一の目的は安全且つ安定な高速輸送を可能にする方法と機構を提供することである。
    第二の目的は曲線路が多用された路線であって且つその曲率半径が小さい場合においても高速性を損なうことがない車輛の走行方式を提供することである。 換言すればJR鉄道などの現行路線(新幹線や在来路線)と同等な条件の路線あるいは現行路線を共用することができる極めて経済的に建設できる高速の輸送システムを提供するものである。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、 直線路と曲線路を含む軌条式線路とその線路を走行する車輛とで構成される軌条式輸送機構において、車輛の進行方向を規定し、且つ車輛の重量を支える1本の軌条(第一の軌条) が地表に設置されており、こ
    の第一の軌条の他に、車輛の姿勢を制御するためのもう1本の軌条(第二の軌条)が前記第一の軌条の側帯に固
    定された支持部材(支柱など)によって第一の軌条と対
    向する位置に取り付けられ、これが線路の全長に亘って設けられており、このもう1本の軌条(第二の軌条)と車輛とが、車輛に取り付けられている車輛の重量を支える車輪以外の別の車輪や摺動子などで連結されていることにより、車輛の姿勢を制御できることを特徴とする軌条式輸送機構。

    【0010】また上記目的を達成するために本発明は、
    軌条式の線路とその線路を走行する車輛とで構成される軌条式輸送機構において、軌条は車輛を走行させるための十分に長い2本組の軌条(レール)であって、第一の軌条は地表に枕木などを置いた上に固定されており、第二の軌条は地上に建てられた幾本もの支柱から第一の軌条に対向して懸架されていることを特徴とする。 また曲線路においては曲線路の曲率半径と車輛の走行速度に応じた度で車輛を傾斜させて走行させるために、第二の軌条は第一の軌条に対して曲線路の内側に偏位して懸架されていることを特徴とする。

    【0011】また車輛は車輪または溝形の摺動子によって軌条を走行する方式であって、車輛の床下には車輛の重量を支える車輪または溝形の摺動子がその車輛の長手方向に1列に、車輛1台当たり2個以上取付られており、車輛の屋根上には車輛の安定を保つ車輪または溝形の摺動子が車輛の長手方向に1列に、車輛1台当たり2
    個以上取付られていることを特徴とする。

    【0012】さらにこの車輛が横倒れすることなく軌条に沿って自由に安定走行できるように、第一の軌条(下の軌条)の上に車輛の床下の1列の車輪または溝形の摺動子を乗せ、また第二の軌条(上の軌条)に、その下側から車輛の屋根上の1列の車輪または溝形の摺動子をはめ込んでいることを特徴とする。

    【0013】またこの屋根上の1列の車輪または溝形の摺動子は車体の長手方向に対して左右に移動可能に取付けられていることを特徴とする。

    【0014】 また、第一の軌条の車輪に接する面の断面形状は車輪に嵌合する凹または凸形の円形であり、かつ車輛の重量を支える車輪の第一の軌条に接する面の断面形状が第一の軌条に嵌合する凸または凹形の半円形であり、 このような形状によって車輪は車輛の傾斜角度に
    応じて任意の角度で第一の軌条に滑らかに嵌合可能と
    し、さらに車輪にかかる横方向の荷重が最小になるよう
    な嵌合状熊を保つことができるように車輪の角度を任意
    に変えることができることを特徴とする。

    【0015】また、本発明は全方向に角度を振ることができ、かつ車輛間の傾きに対しても連結部が回転する機能を有している連結機構でもって複数の車輛を連結したことを特徴とする。

    【0016】この発明の基礎となる技術的な方式は(1)線路幅を超狭軌または1本(単レール)にすること、(これを第一の軌条と言う。)(2)第一の軌条上を走行する車輛が横倒れしないための第二の軌条(案内軌条、ガイドレール)が設けられ、且つ車輛にもこの第二の軌条に倣いながら走行する機構が設けられていること、である。

    【0017】この方式の特徴は線路と車輪との間の間隙を原理的に無くすことができる構造である。 従来の線路は車輛の重量を支える軌条が2本であるが、この発明ではこれを1本あるいは超狭軌にすること、これに伴って車輛の床下の車輪は左右の2輪でなく実質的に中心の1
    輪、1列にすることである。

    【0018】本発明によれば車輛の横倒れを防ぐための第二の軌条(案内軌条)を車輛の上方、例えば車輛の屋根より高い位置に設け、また車輛の屋根には1輪の車輪または溝形の摺動子が取り付けられている。 そしてこの屋根の上の車輪または溝形の摺動子と上方にある第二の軌条(案内軌条)とを結合させているので、車輛が横倒れすることを防ぐことが出来る。

    【0019】

    【発明の実施の形態】以下、本発明に関わる高速輸送機構の実施例を図面を参照して説明する。 図1は本発明による第1の実施例に関わる高速輸送機構の正面図である。 図3はその側面図である。 図2は車輛の床下の車輪部と軌条部の拡大図である。

    【0020】図1、2、および図3に示すように本発明による第1の実施例において、1は車輛、2は床下の台車、10aは車輪、3は第一の軌条(下の軌条)、4は枕木、5は地面のジャリ、6は屋根上の台車、10bは車輪(上の車輪)、7は第二の軌条(上の軌条)、8は支柱である。

    【0021】図1、図3に示すように地面のジャリ5の上にはほぼ等間隔に枕木4が敷き詰められている。 その枕木4の上のほぼ中央に1本の第一の軌条(下の軌条)
    3が敷設されている。 この第一の軌条(下の軌条)3の車輪と接する頭部は図2に示すように断面がほぼ円形に整形されている。

    【0022】一方、断面が逆L字形の支柱8の足の部分は地面に埋設されており、この支柱8によって第二の軌条(上の軌条)7が第一の軌条(下の軌条)3に対向する位置に懸架されている。 また第二の軌条(上の軌条)
    7の車輪と接する頭部(図においては下部)は第一の軌条(下の軌条)3と同様に断面がほぼ円形に整形されている。

    【0023】車輛1の床下には台車2および車輪10a
    が取り付けられており、車輛1の屋根上には台車6および車輪10bが取付られている。 床下の台車2および車輪10aは第一の軌条(下の軌条)3上に乗せられており、車輛の重量を支えている。 車輪10aの軌条に接する車輪の踏面の断面形状は図2に示すように凹形の半円状に整形されており、第一の軌条(下の軌条)3と嵌合している。 また同様に車輪10bの軌条に接する車輪の踏面の断面形状は凹形の半円状に整形されており、第二の軌条(上の軌条)7と嵌合している。 尚、車輛に取り付けられている下の台車2および車輪10aと上の台車6および車輪10bは1つの車輛においてそれぞれ2個以上設けられている。

    【0024】図3において9は連結機であり、この連結機9によりこのような車輛1を複数台数連結させることができる。

    【0025】本発明の第1の実施例のように、下の台車2および車輪10aと第一の軌条3、また上の台車6および車輪10bと第二の軌条7がそれぞれ嵌合しているために車輛1は横倒れすることがない。

    【0026】図4は本発明の第2の実施例に関わる高速輸送機構の正面から見た断面図の車輛の屋根上の部分の拡大図である。 第2の実施例においては、第1の実施例で述べた上の台車6および車輪10bに代えて、溝を有した摺動子11が取付られている。 その他の構成は第1
    の実施例と同様であるため、その説明を省略する。

    【0027】図4に示す通り、溝形の摺動子11は車輛1の屋根上に設けられており、溝形の摺動子11の底面は第二の軌条(上の軌条)7の下面と嵌合する形状に作られている。 また溝形の摺動子11は1つの車輛に対して少なくとも2個以上設けられている。 尚、同様に下の台車2および車輪10aも上の溝形の摺動子11に代えることができる。

    【0028】本発明の第2の実施例のように、下の台車2および車輪10aまたは溝形の摺動子11と第一の軌条3、および屋根上の溝形の摺動子11と第二の軌条7
    がそれぞれ嵌合しているため車輛1は横倒れすることがない。

    【0029】つぎに、本発明の第3の実施例として車輛を曲線路で高速走行させる場合について説明する。 図5
    に示すように曲線路で車輛が走行するときは、第二の軌条(上の軌条)7を曲線路の内側にずらして設置することにより、車輛1を車輛の走行速度と曲線路の曲率半径に応じた適度の角度θに傾斜させて走行させることができる。

    【0030】このような軌条の配置にすれば曲線路を車輛が走行するときに発生する遠心力aと重力bとの合力cは図6に示すように常に車輛の中心、すなわち常に下の車輪10aに垂直に向けることができる。 この場合遠心力aは車輛の速度Vの2乗に比例し、線路の曲率半径rに反比例する。 図6において縦軸Yは重力の方向、横軸Xは遠心力の方向、またpは車輛1の重心、oは第一の軌条3の位置、qは第二の軌条の位置である。 従って車輛を曲線路で高速走行させても車輛および車輛内の物体や乗客に対しては図6に示すように横方向の力は加わらず、車輛の床に垂直な方向(傾きが角度θの方向)の力のみが加わるので、曲線路を高速で走行させることができる。

    【0031】なお、第3の実施例においても第2の実施例と同様に台車6と車輪10bに代えて溝を有した摺動子11にしてもよい。

    【0032】上記図5に示される(本発明の第3の実施例に関わる)輸送機構においては、車輛の速度Vと線路の曲率半径rとに応じた車輛の傾き角度θがあらかじめ定められている。 すなわち第二の軌条の位置が固定されているので角度θも固定されることになる。 従って遠心力aと重力bとの合力cを常に車輛の中心下向けに向けさせるためには、車輛を一定の速度で走行させなければならない。 しかし実際の走行においては、悪天候など何らかの障害で上記の一定の速度で車輛を走行させることができないことがある。 そこで第4の実施例として、万が一速度が変化した場合でも遠心力aと重力bとの合力cが常に車輛の中心、すなわち下向きに向くように、車輛の傾き角度θを任意に変化させる場合について図7、
    8を用いて説明する。

    【0033】図7に示すように、本発明の第4の実施例においては車輛の屋根上の台車6の下部の台板(上)1
    2aが取付られており、また台板(下)12bの上に乗っている。 そして台板(上)12aは台板(下)12b
    の上で左右(矢印の方向)に移動することができる。 台板12bは車輛1の屋根上に固定されている。 従って、
    台板12aの上に乗っている車輪10bは第二の軌条7
    に対して矢印の方向に移動できるので、速度Vが変化した場合でも、遠心力aと重力bとの合力cが常に車輛の中心下向きに向くように車輛の傾き角度θを変化させることができる。

    【0034】 第4の実施例において、速度Vに応じて車輛の傾きθが変化するため、図8に示すように第一の軌条3の車輪と接する面の断面形状は車輪10aに嵌合する凸形の円形であり、かつ車輛の重量を支える車輪1
    0aの第一の軌条3に接する面の断面形状は第一の軌条3に嵌合する凹形の半円形であることが必要である。 この形状により車輛を傾き角度θに応じて滑らかに傾けさせることができる。 また、車輪に掛かる横方向の荷重が
    最小になるように車輪の角度を任意に設定することがで
    きる。 なお、図8においては、第一の軌条3の断面形状が凸形の円形で、車輛の重量を支える車輪10aの断面形状が凹形の半円形であるが、これとは逆の第一の軌条3の断面形状が凹形の半円形で、車輛の重量を支える車輪10aの断面形状が凸形の円形であってもよい。

    【0035】なお、第4の実施例においても第2の実施例と同様に台車6と車輪10bに代えて溝を有した摺動子11に代えてもよい。 この場合摺動子11が第二の軌条7に対して車輛の屋根上で左右に移動可能な構成とする。

    【0036】またこの屋根上の1列の車輪10bまたは溝形の摺動子11は図7に示すように車体に対して絶縁体13で電気的に絶縁されている構造とする。 こうすることにより車輛が電動機で駆動される場合は第二の軌条(上の軌条)を対地から絶縁しておく構造にすることによって、この軌条に電流を供給してこの屋根上の1列の車輪または溝形の摺動子を通じて電流を取り込むことができる。

    【0037】次に本発明における連結機9の構成の一実施例について説明する。

    【0038】図9は本発明における連結機9の一実施例である。 図9において、1は車輛、14a、14bは連結機当たり棒、15は圧縮バネ、16は引っ張りバネである。 なお、図9において引っ張りバネ16は2本示されているが、3本以上設けられてもよい。

    【0039】また図9において連結機当たり棒14aは凹形のほぼ半球状とし、14bは凸形のほぼ半球状として、14aと14bとを嵌合させる。 しかし本発明の連結機9はこのような構成、構造に限定されない。 例えば図10のように凹形のほぼ半球状の当たり棒14aと1
    4bとの間に球状のボール14cがはめ込まれて嵌合してもよい。 すなわち連結されている二つの車輛が連結機の接点を支点にして全方向に向けることができ、かつ回転角度(捻れ)を自由に変えることができればよい。

    【0040】上記連結機9の構造により二つの車輛1は離れることなく連結機の接点を中心にして、二つの車輛の進行方向角度を全方向に振ることができるだけでなく、車輛間の傾きに対しても連結部が回転する機能を有しているので曲線路において車輛1が捻れることなく二つの車輛の傾きを独立に設定することができる。

    【0041】このような連結機の構成により、本発明の第3、第4の実施例において複数の車輛を曲線路で走行させる場合、車輛の走行速度Vと曲線路の曲率半径rに応じた適切な角度θになるように複数の車輛を連結した状態でそれぞれの車輛を独立に傾斜させて走行させることができる。

    【0042】

    【発明の効果】以上のような本発明の方法と構成によれば、曲線路において内輪、外輪差を考慮する必要はなくなるため、線路と車輪の間隙を極小にすることができる。 即ち車輛の横揺れが少ない。

    【0043】さらに曲線路では上方に設置された第二の軌条(案内軌条)を曲線路の内側にずらして設置すること、また屋根上の車輪を左右に移動させることにより、
    車輛を任意の角度に傾斜させて走行させることができるので、発生する遠心力は常に車輛の中心、即ち常に車輪に垂直に向けることができる。 従って曲線路を高速で走行させることができる。 従ってこの構造によって曲線路を含んだ線路を高速走行させることができるし、振動や横方向の力の発生が極めて小さくなる。 また車輛は上下の軌条で挟まれた形になっているので、車輛の浮き上がりも起ることはなく、脱線の危険性は極めて低くなる。

    【0044】本発明によれば、車輪間の幅は実質的に床下の車輪と屋根上の車輪との間隔になるので、これが従来の車輛よりも広くなる。 すなわち現行約1.5mの軌条間隔に対して4m以上の車輪間幅(下の軌条と上の軌条の間隔)をとることができるため車輛の横揺れが小さくなる。

    【0045】そして車輛が上下の軌条で挟まれているので車輛の浮き上がりがなく脱線する心配がない。

    【0046】更に曲線路の遠心力が床下方向に垂直に働くので乗りごごちが良い。

    【0047】また本発明の高速輸送機構では曲線路においても高速性と安定性や安全性が保たれるので、曲線路を多く使用する路線を敷設することに問題はない。 従って様々な規制や障害物があって直線路の設置が困難な状況にあっても本発明の輸送機構はそれらを回避して敷設することができる。 このことは日本の奥地の山岳部や自動車道の側帯部あるいは市街域やその地下部に容易に敷設することができるということである。

    【0048】このシステムを実現するために必要な技術を見ると、部分的には既存の技術を活用できる点が多くあるので、商業ベースに乗せるための実用化に対しては問題や難点は少ない。 即ちこのシステムを世間で汎用される実用システムとして提供するための設備の製作とその運転、運用については何の技術的制約、法的制約あるいは慣習上の制約、そして安全上の問題などはほとんど無いと言える。 また環境に与える影響についても現行の線路輸送機構、たとえばJR新幹線を上回る影響は考えられない。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明における第1の実施例による輸送機構の正面図

    【図2】図1の軌条と車輪との拡大図

    【図3】第1の実施例による輸送機構の側面図

    【図4】第2の実施例の車輛の屋根の部分の拡大図

    【図5】曲線路走行時の車輛の傾斜の様子

    【図6】曲線路走行時の車輛にかかる力の方向の説明図

    【図7】本発明の第4の実施例において屋根上の台車の下部が移動することにより車輛を任意の角度に傾斜させる様子を示す正面図

    【図8】本発明の第4の実施例における第一の軌条と車輪の断面図

    【図9】本発明の輸送機構の連結機の一例を示す図

    【図10】本発明の輸送機構の連結機おける連結機当たり棒の変形例を示す図。

    【符号の説明】

    1 車輛 2 車輛の床下の台車 3 第一の軌条(下の軌条) 4 枕木 5 地面のジャリ 6 車輛の屋根上の台車 7 第二の軌条(上の軌条) 8 支柱 9 連結機 10a 車輪(下) 10b 車輪(上) 11 摺動子 12a 台板(上) 12b 台板(下) 13 電気的絶縁板 14a 連結機の当たり棒 14b 連結機の当たり棒 14c 連結機の支点のボール 15 圧縮バネ 16 引っ張りバネ Y 縦軸(重力の方向) X 横軸(遠心力の方向) o 第一の軌条の位置 q 第二の軌条の位置 p 車輛の重心の位置 a 遠心力 b 重力 c aとbとの合力 θ 車輛の傾斜角度

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) B61B 13/00 B61B 12/02 B61B 13/06 B61B 15/00

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