Transport system

申请号 JP2002524966 申请日 2001-09-07 公开(公告)号 JP2004508241A 公开(公告)日 2004-03-18
申请人 チャップマン、ローレンス ヒューCHAPMAN,Lawrence,Hugh; 发明人 チャップマン、ローレンス ヒュー;
摘要 本発明は、少なくとも一つの軌道(2)を高架にする複数の直立支持体を備える、改良された輸送システムに関する。 複数の乗車部(3)は、乗車部(3)の 重心 が軌道(2)より下方に 位置 するように、乗車部(3)が軌道(2)から懸垂されている状態にて、単一または複数の軌道(2)に沿って移動するよう適合されている。 単一の軌道(2)は、軌道(2)の対向する側に一対のレール要素を備え、第一レール要素は、同一軌道(2)の第二レール要素によって支持された乗車部(3)とほぼ反対方向に移動する乗車部(3)を支持するように適合されている。
权利要求
  • 複数のほぼ直立した支持体と、
    前記支持体によって高架にされた少なくとも一つの軌道と、
    前記少なくとも一つの軌道に沿って移動するように適合された複数の乗車部とを備え、該乗車部は、同乗車部の重心が軌道より下方に位置するように軌道から懸垂されており、
    前記少なくとも一つの軌道は、ほぼ同一方向に配向された第一レール要素および第二レール要素から形成され、第一レール要素は、第二レール要素によって支持された少なくとも一つの第二乗車部とほぼ反対方向に移動する、少なくとも一つの乗車部を支持するために使用される輸送システム。
  • 請求項1に記載の輸送システムであって、軌道の一点を支持する単一の直立支持体のみを備える輸送システム。
  • 請求項1または2に記載の輸送システムであって、前記軌道は中央本体部分から形成され、該中央本体は、その本体から突出して第一レール要素および第二レール要素を形成する二対の側面アームを有する輸送システム。
  • 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の輸送システムであって、乗車部の一側面を軌道と連結させて、乗車部の重心を軌道より下方に位置させた輸送システム。
  • 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の輸送システムであって、乗車部全体が軌道より下方に懸垂された輸送システム。
  • 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の輸送システムであって、前記乗車部は、10人以下の乗客のための座席を備える輸送システム。
  • 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の輸送システムであって、前記乗車部は、完全に封鎖された客室を提供する輸送システム。
  • 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の輸送システムであって、その上を前記乗車部が移動しているレール要素の一部分を、該乗車部が転轍されるべき軌道のレール要素に向けて旋回させるように適合された転轍システムを備える輸送システム。
  • 請求項8に記載の輸送システムであって、前記転轍システムは、前記レール部分の一端を隣接する軌道に向けて押し、かつ該旋回した軌道部分を該隣接する軌道から引き離すように適合された、少なくとも一つの駆動構成要素を備える輸送システム。
  • 請求項9に記載の輸送システムであって、前記駆動構成要素は、隣接する端部で互いに接合する複数のパネルを備え、該複数のパネルは、互いにほぼ平行または垂直に配向して、軌道要素の一部分を隣接する軌道に向けて、または軌道から引き離して旋回させるように可動である輸送システム。
  • 請求項10に記載の輸送システムであって、前記駆動構成要素は、前記パネルを押すかまたは引いて、該パネルを互いにほぼ平行または垂直に配列するように適合された、少なくとも一つの駆動ロッドまたは少なくとも一つの駆動アームを備える輸送システム。
  • 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の輸送システムであって、レール要素に沿って乗車部を押進または牽引するように適合された駆動系を備える輸送システム。
  • 請求項12に記載の輸送システムであって、前記駆動系は、電気エネルギーによって動力を与えられる輸送システム。
  • 請求項13に記載の輸送システムであって、軌道レール要素内または軌道レール要素に隣接して配置された送電線ピックアップシステムを使用して、前記電気エネルギーを駆動系に供給する輸送システム。
  • 請求項12乃至14のいずれか一項に記載の輸送システムであって、前記駆動系は、乗車部の一側面に沿って配置された一対の駆動キャリッジを備える輸送システム。
  • 請求項15に記載の輸送システムであって、前記駆動キャリッジは、使用時に軌道要素の少なくとも一つの側面と係合する複数の垂直案内輪を備える輸送システム。
  • 請求項15または16に記載の輸送システムであって、前記駆動キャリッジは、使用時に軌道要素の上面および下面と接して位置する駆動輪および圧力輪を備える輸送システム。
  • 請求項15乃至17のいずれか一項に記載の輸送システムであって、前記駆動キャリッジは中央バーを備え、同キャリッジは該中央バーの長さに沿った二点で駆動要素と接続された輸送システム。
  • 請求項12乃至18のいずれか一項に記載の輸送システムであって、前記駆動系は、その上を乗車部が移動しているレール要素が、乗車部が転轍されるべき隣接する軌道に向けて旋回される前に、乗車部が転轍されるべき隣接する軌道に向けて乗車部の重心を移動させるように適合された偏向手段を備える輸送システム。
  • 請求項19に記載の輸送システムであって、前記偏向手段は、レール要素に連結した乗車部のための駆動系と、駆動系と乗車部との間にある連結器との間に位置し、該連結器は前記駆動系に旋回可能に接続されている輸送システム。
  • 請求項20に記載の輸送システムであって、前記偏向手段の延長部分は、駆動系および乗車部が懸垂されている関連するレール要素から乗車部の主本体を離すように旋回させる輸送システム。
  • 請求項1乃至21のいずれか一項に記載の輸送システムであって、土および植物を含むように適合された一つ以上の容器を支持体の基部に備える輸送システム。
  • 請求項1乃至22のいずれか一項に記載の輸送システムであって、利用者から目的地情報を受容するように適合された乗車部のための制御システムを備え、前記目的地情報は制御システムによって使用されて、乗車部が輸送システムに沿って移動する経路を制御する輸送システム。
  • 請求項23に記載の輸送システムであって、前記目的地情報は、所在地住所を含む輸送システム。
  • 請求項23に記載の輸送システムであって、前記目的地情報は、乗車部の乗客が乗車部に対して所望する進路または経路を含む輸送システム。
  • 請求項23乃至25に記載の輸送システムであって、前記制御システムは、乗車部を一つの軌道から隣接する軌道へ移動させるために、制御信号を少なくとも一つの転轍システムに伝送するように適合されている輸送システム。
  • 請求項23乃至26のいずれか一項に記載の輸送システムであって、前記制御システムは料金振替要素を備える輸送システム。
  • 付随の図面および/または実施例を参照および記述した、実質的に本願に説明したような輸送システム。
  • 付随の図面および/または実施例を参照および記述した、実質的に本願に説明したような輸送システムを実施する方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    本発明は、輸送システムの改良に関し、または輸送システム関連に関する。 詳細には本発明は、広範囲の地域に渡って実施または設置することができ、実施の際のコスト効率がよく、所望であれば少人数の乗客を移動させ、または少人数の乗客へサービスを提供することが可能である公共輸送システムに関する。
    【0002】
    本明細書を通して、参照は乗客の輸送に使用する本発明にも為されるものであるが、当業者は、本発明の他の用途または他の貨物を想定し、本明細書を通して上記のみに為される参照は、本発明を限定するものではない。
    【0003】
    (発明の背景)
    公共輸送システムは、大多数の都市において道路上の高頻度の自動車使用による道路混雑および大気汚染の問題を低下させるために推進されている。
    【0004】
    ある場合には、市街地内を移動する際に、自家用車を公共使用する代わりに路線バスの使用が推進される。 しかしながら、バスは比較的大きな乗り物であり、バス乗車を希望する乗客が少人数である場合には、コスト効率があまり良くない。 バスはまた、自家用車に比較すると遅く、道路渋滞の問題を原因とする遅延が生じやすい。 バスもなお、殆どの都市が直面する大気汚染および騒音の一因となっている。
    【0005】
    市街地内の移動において提案されている他のタイプの公共輸送システムまたは乗客輸送システムの一つには、電車およびレール交通網がある。 しかしながら、周知のタイプのレール交通網もまた、使用に関連して数々の問題点を有する。
    【0006】
    レール交通網は、中心位置における土地の広大な区域を要し、乗客を輸送する高価な牽引車および客車を使用しなければならない。 これら二つの要因が組み合わさって、レール交通網の構成、実施、および維持を、高価な計画としている。 さらに、大規模レール交通網では、乗客を輸送できる都市の範囲も限定される。 レール交通網の建設者は、交通網を、交通網の乗客の利益となる全目的地へ拡大するために必要な土地の全てを確保することは困難であり得る。 このような交通網の建設に関連する高い資本コストも、利用可能な資金によって建設し得る交通網の規模および範囲を限定する可能性がある。
    【0007】
    乗客レールサービスの運転手は、輸送サービスを商業的に成り立たせるために、多数または大量の乗客が必要である。 たとえ少人数の乗客が一度に一台の電車で移動を希望しても、サービスの運転手には多大な操作コストが生じる。 この問題から、交通網サービスの運転手が操作コストを下げるため、および各電車の乗客数を押し上げるために、乗客が利用できる電車数を規制または制限する可能性がある。 これは、しかしながら、乗客へのサービスの利便性を低下させる影響があり、乗客は移動のために自家用車の使用に頼る傾向が生じる。
    【0008】
    上述の問題点のいずれかまたは全てに対処する、改良された輸送システムは利点を有すると思われる。 詳細には、少人数の乗客にコストを効率的に提供し、都市の広範囲へアクセスを提供し、低コストで実施または建設できる輸送システムは利点を有すると思われる。
    【0009】
    本発明の目的は、上述の問題点に対処するかまたは少なくとも便利な選択性を公共に提供することである。
    本発明の更なる態様および利点は、例証のみを目的とする以下の記述から明白となろう。
    【0010】
    (発明の開示)
    本発明の一態様によれば、
    複数のほぼ直立した支持体と、
    前記支持体によって高架にされた少なくとも一つの軌道と、
    前記少なくとも一つの軌道に沿って移動するように適合された複数の乗車部(cab) とを備え、該乗車部は、同乗車部の重心が軌道より下方に位置するように軌道から懸垂されており、
    前記少なくとも一つの軌道は、ほぼ同一方向に配向された第一レール要素および第二レール要素から形成され、第一レール要素は、第二レール要素によって支持された少なくとも一つの第二乗車部とほぼ反対方向に移動する、少なくとも一つの乗車部を支持するために使用される輸送システムを提供する。
    【0011】
    本発明の更なる態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムであって、乗車部の一側面を軌道と連結させて、乗車部の重心を軌道より下方に位置させた輸送システムを提供する。
    【0012】
    本発明の更なる他の一態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムであって、乗車部全体が軌道より下方に懸垂された輸送システムを提供する。
    本発明の更なる態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムであって、各乗車部は、10人以下の乗客のための座席を備える輸送システムを提供する。
    【0013】
    本発明の他の一態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムであって、その上を前記乗車部が移動しているレール要素の一部分を、該乗車部が転轍されるべき軌道のレール要素に向けて旋回させることによって、乗車部を軌道のレール要素の一つから隣接する軌道のレール要素へ移動させるように適合された転轍システムを備える輸送システムを提供する。
    【0014】
    本発明の更なる他の一態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムであって、前記駆動系は、その上を乗車部が移動しているレール要素が、その上に乗車部が転轍されるべき隣接する軌道に向けて旋回される前に、その上を乗車部が転轍されるべき隣接する軌道に向けて乗車部の重心を移動させるように適合された偏向手段を備える輸送システムを提供する。
    【0015】
    本発明の更なる態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムのための偏向手段であって、該偏向手段は、空気圧式または液圧式ラムを備える偏向手段を提供する。
    【0016】
    本発明の更なる他の態様によれば、乗車部のための制御システムを備え、該制御システムは、利用者からの目的地情報を受容して、この目的地情報を使用して乗車部が輸送システムに沿って移動する経路を制御するように適合された輸送システムを提供する。
    【0017】
    本発明の更なる他の態様によれば、上記とほぼ同様の輸送システムであって、前記制御システムは料金振替要素を備える輸送システムを提供する。
    本発明は、輸送システムを提供するよう適合され得る。 本発明に従って実施される輸送システムは、乗客を輸送するため、または公共乗客輸送システムを提供するために使用され得る。 本願において本発明は、時間に正確で利便性の高い輸送サービスに関する乗客のニーズを満足させる点で、従来技術を越える相当な利点を提供し得る。
    【0018】
    本明細書を通して、乗客輸送を提供するために使用される本発明について言及するが、当業者は他の応用もまた想定し得ることが理解できるであろう。 例えば、本発明を、所望であれば物品の輸送に使用することができ、本明細書を通して乗客輸送のみに為される参照は、本発明を限定するものではない。
    【0019】
    好ましい実施態様において、本発明は複数の直立支持体を備える。 これらの支持体は、輸送システムの他の構成要素を高架にするために使用され得、低い高架では遭遇し得る任意の障害物を避けるように、これらの構成要素を支持および位置させる。 システムの他の構成要素を高架にする直立支持体の使用は、システムの「足形」または本発明を実施することにより実際に占有される土地面積も減少させる。
    【0020】
    使用する直立支持体は、支持されるべき軌道の長さに沿った縦方向配列に配置されることが好ましい。
    軌道の一点を支持するために、単一の直立支持体のみを使用することが好ましい。
    【0021】
    使用する直立支持体は、その上に直立支持体を設置する面に対してほぼ垂直に配向され得ることが好ましい。 この方法で支持体を配向させると、本システムの主な構成要素の高架にされ得る高度が最大となる。 しかしながら当業者は、本発明に関連して使用される直立支持体は、直立支持体の支持に使用する面に対して厳密に垂直度である必要はなく、本明細書を通して上記のみに関する言及は本発明を限定するものではないことを理解するであろう。
    【0022】
    好ましい実施態様において、輸送システムは複数の乗車部を備える。 乗車部は、乗客および/または物品を運搬または輸送するように適合された、少なくとも部分的に封鎖された任意のものとして定義することができる。 本発明は、複数の乗車部を輸送し、ひいては乗車部内に存在する乗客または物品を輸送するように適合され得る。
    【0023】
    好ましい実施態様において、乗車部は完全に封鎖された客室を形成し得る。 この乗車部は、少人数の人々のための座席も備える。 少人数の人々のための座席は、次いで乗車部の大きさを減少させ、従って本発明の実施に必要な資本コストを限定し、かつシステムの周囲に対する美観的または視覚的影響を減少させる。
    【0024】
    更なる好ましい態様において、乗車部は10人以下の人々のための座席を備えるよう構成され得、8人のみの乗客のための座席を備えることが好ましい。 乗車部で輸送し得る乗客数を減少させることによって、乗車部をいつでも満席にすることが容易になる。 さらに、小さな乗車部を提供することによって、乗車部が輸送システムの特定地域へ移動する頻度を変動させることも可能になる。 乗客往来のピーク時には、特定範囲を通って多数の乗車部を定期往復させることができ、それに対しピーク時以外は、往来する乗車部の数を減少させることができる。
    【0025】
    好ましい実施態様において、本発明は、上述のほぼ直立した支持体によって高架にされた少なくとも一つの軌道を備え得る。 軌道は、本発明に従って形成された輸送システムを通る乗車部の動きおよび進路を、案内および制御するよう提供され得る。 さらに、本発明に従って形成された輸送システムは、乗客を乗せた乗車部が多数の異なる目的地へ移動することを可能にする、複数の軌道も備え得る。 軌道が互いに隣接している場合は、軌道間に、乗車部の軌道間で転轍されることを可能にする転轍システムを設けてもよく、従って単一の乗車部が輸送システム上で移動し得る潜在的な経路の変動を提供する。
    【0026】
    好ましい実施態様において、本発明は、複数のほぼ直立した支持体によって支持または高架にされた多数の軌道から構成され得る。 本明細書を通して、複数の軌道を含む本発明についても言及するが、当業者は、本発明は所望であれば、単一の軌道を使用して構成し得ることを理解するであろう。 例えばこの実施態様では、本発明は、環状または回路状に構成された単一の軌道を使用して実施することもできる。
    【0027】
    好ましい実施態様において、軌道は、第一レール要素および第二レール要素から形成され得、両要素はほぼ同一方向に配向されている。 これらレール要素の第一レール要素は、第二レール要素によって支持された乗車部と反対方向に移動する乗車部を支持するよう適合され得る。 本発明のこの構成によって、単一軌道が、その長さに沿って多数の地点において、二台の別個の乗車部を支持することが可能になり、かつ同一軌道の対面する側に沿って、乗車部が反対方向に移動することも可能になる。 これは、単一軌道が一台の乗車部を一方向のみに移動させることを可能にするか、または乗車部が軌道上を両方向に移動する場合には、乗車部間で衝突が発生しないことを確実にするために、注意深い管理および時間割システム使用が必要である従来技術と対照的であり得る。
    【0028】
    同一軌道の両側に二つのレール要素を設けることによって、システムに沿って移動し得る乗車部の経路に関して、輸送システムの柔軟性が実質的に向上し、任意の時間にシステムが輸送できる乗車部の数および乗客量も増加する。
    【0029】
    好ましい実施態様において、軌道は中央本体部分から形成され得、該中央本体は、その本体から突出して第一レール要素および第二レール要素を形成する二対の側面アームを有する。 軌道をこのように設計することによって、構成要素の幅が制限または縮小され、従ってシステムの周囲環境に対する環境的および美的影響が減少する。 軌道の中央本体またはビームから突出する対になった側面アームは、次には、そこから乗車部が懸垂されるべき第一レール要素および第二レール要素の形成に利用される。
    【0030】
    乗車部は軌道要素から懸垂されて、乗車部の重心が軌道より下方に位置することが好ましい。
    更なる好ましい実施態様において、乗車部の重心を軌道より下方に位置させるために、乗車部の一側面のみが軌道に連結され得る。 このような乗車部の偏った接続形態によっても、乗車部が軌道から懸垂されてシステムの幅または範囲が制限され、従って乗車部の周囲環境に対する影響が制限される。
    【0031】
    軌道は、乗車部を軌道に沿って引くかまたは押すために利用される駆動系を介して、乗車部と連結され得ることが好ましい。 このような実施態様において、乗車部の一側面または端部に構成体ビームまたは構成部材を設け得、このビームに駆動系が接続され、次にこのビームが軌道に接続されて乗車部を軌道から懸垂させる。
    【0032】
    好ましい実施態様において、使用時に、軌道によって支持された乗車部が、軌道から懸垂される。 高架軌道から乗車部を懸垂させることによって、各乗車部はなお地上より高くなるが、輸送システム全体の高度および輸送システムの占有する空間容量は制限される。 輸送システムが周囲に与える視覚的影響を評価するとき、これらを考慮することは重要である。 乗車部の高架の高度は制限されることが好ましいので、乗車部が周囲環境に投げかける影の大きさが制限される。 さらに、可能な場合は、輸送システムが占有する空間容量を減少させることによっても、設置されたときにシステムが周囲に与える視覚的影響が制限される。 これらを考慮することは、住民がその生活空間を高架軌道および乗車部によって占領されるかまたはそれらの影となることに敏感であり得る、現存する郊外環境内に輸送システムを走らせるかまたは設置する際に、重要である。
    【0033】
    好ましい実施態様において、本発明は、乗車部のための制御システムを備え得、この制御システムは、乗車部が輸送システムに沿って移動する進路または経路を制御するよう適合され得る。 このような制御システムは、乗車部を軌道の一つから隣接する軌道上へ移動させるために使用される転轍システムまたは転轍要素などの、輸送システムの他の構成要素と連携して、乗車部の移動進路または移動経路を変更させる。
    【0034】
    好ましい実施態様において、制御システムは、利用者からの目的地情報を受容するよう適合され得る。 目的地情報は、利用者が移動を所望する特定の所在地住所(street adress)、乗車部が移動するべき指定経路、または利用者が特定の停留地または場所を指定せずに移動を所望する一般の地域または郊外から構成され得る。 目的地情報には、利用者が乗車部に対して所望する目的地までの利用者指定経路も含まれ得る。 このような情報は、例えばコンピュータ化されたキーパッド、タッチスクリーン、または音声認識システムなどの、任意のタイプの周知技術を使用して制御システムに供給され得る。 制御システムに供給された目的地情報は、所定経路に沿ってまたは利用者が指定した経路に沿って、乗車部を誘導するために使用され得る。
    【0035】
    上述の制御システムは、輸送システムの他の要素と連携可能でありかつ他の要素に命令を発することのできる、任意のタイプのデジタル処理システムを備えることによって実施され得る。 例えば、好ましい実施態様において、制御システムは、乗車部を軌道の一つから隣接する軌道へ移動させるために、制御信号を少なくとも一つの転轍システムに伝送するように適合されている。 当業者は、現存する情報技術システムおよびコンピュータベースの技術が、本発明のこの態様を実施するのに使用され得、従って本明細書を通して詳細に記述されていないことを理解するであろう。
    【0036】
    これら制御システムの特徴は、輸送システムの柔軟性、および乗客を特定のまたは選択された目的地へ移送する能を、相当増加させる。 転轍要素または転轍システムに連結する制御システムを介して、乗車部の現在位置から利用者によって指定された目的地への経路がナビゲートされ得る。 これは、乗客の必要性に従って変動させることの不可能な経路を辿るバスや電車等の、現存する公共輸送システムと対照的であり得る。
    【0037】
    更なる好ましい実施態様において、この乗車部の制御システムは、料金振替要素も備え得る。 料金振替要素は、乗客からの料金を、輸送システムの運営者または組織に関連する料金口座へ電子的に振替えるために使用し得る。 このような料金振替要素は、電子決算POS(EFTPOS)またはクレジットカードシステム等の周知の現存する技術を使用して実施され得るか、またはその代わりに、輸送システムの運営者が乗客保有のクレジット口座から所定の通貨額を差し引き得ることが好ましい。 このような料金振替要素は、硬貨または紙幣を準備する必要や、正確な運賃の小銭を提供する必要がないため、乗客にとって輸送システムの利便性が非常に高いものとなり得る。
    【0038】
    使用する複数の直立支持体は、輸送システムに使用する軌道を支持するだけでなく、付加的な機能も遂行し得ることが好ましい。 これらの直立支持体は、例えば街路照明システム、または電源もしくは電気通信ケーブル等の非輸送関連システムまたは物品を高所に支持するために使用してもよい。 当業者は、直立のシステムが、所望であれば、他の非輸送関連構成要素を高所に支持するのにも使用できる、支持構造の基本交通網を提供し得ることを理解するであろう。
    【0039】
    好ましい実施態様において、使用する直立支持部は、支持体基部または底部付近に一つ以上の容器も備え得る。 これらの容器は、支持体に直近する周辺地帯を美化するために、土を含んで植物容器として提供されることが好ましい。 これら容器に植栽が為され得、支持体の視覚的影響を緩和するかまたは、支持体を偽装もしくは覆い隠す。 さらにこれらの容器は、関与する支持体の衝突保護柵も形成し得る。 土および植物で充填された容器は、支持体の基部の周囲において緩衝層を形成し得、道路事故で自動車が衝突した場合に、支持体が損傷する可能性を減少させる。
    【0040】
    好ましい態様において、乗車部は、レール要素に沿って乗車部を牽引または押進するように適合された駆動系を備え得る。 この駆動系は、電気エネルギーによって動力を与えられることが好ましい。 この場合、使用する電気エネルギーは、その上を乗車部が移動しているレール要素の内部またはレール要素に隣接して配置された、送電線ピックアップケーブルによって供給され得る。 この場合、乗車部の動作を駆動するためにモータが使用され得、乗車部が作動中音を発生する可能性を減少させる。
    【0041】
    送電線ピックアップシステムおよび電気駆動モータを使用することによって、乗車部の動作によって発生する音の大部分は、乗車部の駆動要素と、軌道のレール要素との間の、物理的接触を原因とするものであり得ることが好ましい。 この本発明の特徴によって、運転中輸送システムが環境に与える影響が減少する。 乗車部の移動中に発生する音量を制限することにより、特定地域内の住民が、地域内を走行する輸送システムの保有を拒む傾向が幾分か減少する。 さらに、乗車部が比較的静かに移動すれば、周囲地域内の住民の苦情を受けることなく、輸送システムを深夜に作動させることが可能となる。
    【0042】
    送電線ピックアップ電力供給を使用することによって、乗車部が、乗車部自体の供給燃料を運搬する必要性が排除される。 使用する送電線ピックアップは地上から十分高められているため、非絶縁高圧送電線ワイヤの提供に関連する安全性の問題も減少する。 加えて、内燃エンジンの代わりに電動モータを使用することで、輸送システムの作動に伴う大気汚染の懸念が排除される。
    【0043】
    好ましい実施態様において、駆動系は、少なくとも一台の駆動キャリッジから構成または形成され得る。 乗車部を軌道に連結させるために、一つ、二つまたはより多くのキャリッジが、駆動系に利用され得る。
    【0044】
    更なる好ましい実施態様において、本発明は、二台の別個のキャリッジのみから形成される駆動系を使用して実施され得る。 本明細書を通して、二台のキャリッジの使用のみについて言及するが、当業者は他の設計または実施も想定し、本明細書を通して上記のみに関する言及は本発明を限定するものではないことを理解し得る。
    【0045】
    二台のキャリッジの使用は、軌道上に、乗車部のための二箇所の懸垂ポイントを提供する。 乗車部が他方の軌道に転轍されるとき、これらのキャリッジのうち第一キャリッジは、第二キャリッジが使用される転轍システムに到達する前に、乗車部の前部分を新しい軌道に向けて短距離を移動する。 これは乗車部のモーメントおよび動く方向が緩やかに変化することを促進するので、乗車部の隣接する軌道への転轍が円滑になる。
    【0046】
    好ましい実施態様において、駆動キャリッジは、使用時に軌道要素の少なくとも一つの側面と係合する複数の垂直案内輪を備え得る。 この案内輪は、案内輪の軌道要素の少なくとも一つの側面との係合を介して乗車部を平面上で安定させるために提供され得る。
    【0047】
    更なる好ましい実施態様において、駆動キャリッジは、使用時に軌道要素の上面および下面と接して位置する駆動輪および圧力輪を備え得る。 駆動輪は、システムによって回転されて、乗車部を軌道要素に沿って牽引または押進するために使用する動力を提供し得、一方、軌道要素の反対側に位置された圧力輪は、乗車部に垂直方向の安定を提供し得る。 当業者は、駆動輪が軌道要素の上部に位置し、圧力輪が軌道要素の下部に位置し得るか、または代わりに、圧力輪が軌道要素の上部に位置し、駆動輪が軌道要素の下部に位置し得ることも理解するであろう。
    【0048】
    好ましい実施態様において、駆動キャリッジは中央バーを備え、キャリッジは中央バーの長さに沿った二点で軌道と接続されている。
    好ましい実施態様において、駆動キャリッジは、中央バーから形成されるかまたは中央バーを備え、中央バーはバーのいずれかの端に位置された垂直案内輪と圧力輪とのセットを有する。 駆動輪の一つが中央バーの一端に配置されるか、あるいは代わりに、バーの各端に一つの案内輪が備えられた、一対の案内輪が提供され得る。 この駆動キャリッジの構成によっても、乗車部の隣接する軌道への円滑な転轍が促進される。 キャリッジと軌道との接点が替わることによって、キャリッジが隣接する軌道に転轍されるにつれ、キャリッジの中央バーの長さに渡って乗車部のモーメントの方向が徐々に変化する。
    【0049】
    好ましい実施態様において、駆動系は、乗車部が実際に転轍される前に、乗車部が転轍されるべき隣接する軌道に向けて乗車部の重心を移動させるように適合された偏向手段も備える。 この偏向手段は、転轍中に乗車部のモーメントが変化するにつれ、乗客に円滑な移行を提供し得るよう提供され得る。 この偏向手段は、乗車部の円滑な転轍および高速での転轍も可能にし得る。
    【0050】
    更なる好ましい実施態様において、偏向手段は、乗車部が懸垂されるレール要素から乗車部を押し離すために、その幅を拡張または延長するよう適合された任意の要素から形成され得る。
    【0051】
    更なる実施態様において、駆動系の偏向手段は、レール要素に連結した乗車部のための駆動系の構成要素と、駆動系の構成要素と乗車部との間を接続させる連結器との間に位置し得、連結器は駆動系の構成要素に旋回可能に接続されている。 この実施態様において、偏向手段の延長部分は、乗車部の主本体を、連結器を介して駆動系から離すように旋回させ、従って乗車部が隣接する軌道上へ転轍される前に、乗車部が懸垂されるレール要素から乗車部の重心を離すよう旋回させる。
    【0052】
    好ましい実施態様において、偏向手段は、所望の延長可能要素としての液圧式ラムから形成されるかまたは液圧式ラムを組み込み得る。 このラムの運転シャフトは、外側へ押されまたは内側へ引かれ得て、転轍中に所望の偏向力を与える。
    【0053】
    好ましい実施態様において、本発明は、乗車部を軌道のレール要素の一つから隣接する軌道のレール要素へ移動させるように適合された、転轍システムを備え得る。 この転轍システムは、輸送システム上で乗車部が移動し得る潜在的経路を変動させるように適合され得る。
    【0054】
    転轍システムは、隣接する軌道が間近に位置するかまたは互いに交差する、輸送システムの軌道交通網に沿った各点に位置し得る。 これは、輸送システムの操作に多大な柔軟性を提供する。 実施態様のいくつかにおいて、乗車部は単に、輸送システムの軌道交通網内の設定経路に沿って走り得るが、それに対して他の場合において、乗客が乗車部の構成要素に指示または目的地情報を提供して移動を所望する場所を指定し、この情報をもとに乗車部は、転轍システムの使用を介して、乗客が選択した目的地へ誘導される軌道へ移送され得る。
    【0055】
    好ましい実施態様において、転轍システムは、軌道のレール要素部分またはレール要素の構成要素を、隣接する軌道のレール要素に向けてまたはレール要素と接触させるために、旋回させるように適合され得る。 旋回したレール要素部分はその後、乗車部が転轍されるべき新しい軌道のレール要素上へ、乗車部を案内または運搬し得る。
    【0056】
    更なる好ましい実施態様において、転轍システムは、レール要素部分の一端を隣接する軌道に向けて外側へ押し、同様に同じレール要素部分を隣接する軌道から引き離すように適合された、少なくとも一つの駆動構成要素を備え得る。
    【0057】
    例えばある場合に、このような駆動構成要素は、隣接する端部で互いに旋回可能に接合する複数のパネルから構成されるかまたは複数のパネルを備え得る。 一つ以上の駆動ロッドが一つまたは複数のパネルに取り付けられ得、この駆動ロッドは、旋回可能に接合したパネルを押して、パネルをほぼ同一平面上に配置させるように適合されている。 この一つまたは複数の駆動ロッドは、パネルを引いて、パネルをほぼ互いに平行に配置させるのにも使用され得る。
    【0058】
    これらのパネルおよび一つまたは複数の駆動ロッドは、交通網の特定地点において、外側に旋回されるべきレール要素部分の内側と、軌道の主本体との間に位置され得る。 使用される駆動ロッドは、旋回可能に接合したパネルを同一平面上に押し、それにより関連するレール要素部分の内側の一点に旋回力を与える。 この旋回力はレール要素部分の端を外側に旋回させて乗車部を隣接する軌道上へ転轍させる。 乗車部が一度転轍されると、その後一つまたは複数の駆動ロッドは、パネルを互いにほぼ平行に配置させるようパネル全部を引くために後方へ引かれ得、レール要素の一部と軌道の主本体との間の体積を縮小させる。
    【0059】
    更なる好ましい実施態様において、転轍システムは、上述した、旋回パネルに接続された駆動ロッドによって与えられた力にほぼ直交する方向に、押すかまたは引く力を提供する、第二の駆動構成要素または駆動アームも備え得る。 この駆動アームは、転轍システムが丁度開放または閉鎖を開始した時に、転轍システムの動きを開始させる補助をし得る。 この駆動アームは、パネルの動きを開始させる最初の強い力を提供し得、一度パネルが動くと、これらのパネルに直接接続された一つまたは複数の駆動ロッドが、この動きを補助する。 この駆動アームは、利用される旋回パネルの上部または下部、あるいは片側に位置され得、任意の形態の延長可能または移動可能な構成要素から形成され得る。 例えば、更なる好ましい一実施態様において、このような転轍システムの駆動アームは、液圧式または空気圧式ラムから形成され得る。
    【0060】
    本発明は、現存する従来技術の輸送システムを越える多数の潜在的な利点を提供する。
    本発明は、上述の乗車部が小さく構成されるので、比較的低資本コストで実施することができる。 さらに、小さい乗車部を使用するので、必要な直立支持部および軌道全体の大きさが制限され、その結果生じた輸送システムの、輸送システムが設置されるべき領域への環境的または美的影響が減少する。
    【0061】
    各乗車部で運搬するべき乗客を比較的少人数のみにすることは、システムに多数の乗客を移送する方法に関してかなりの柔軟性を提供する。 ピーク時間以外では、少人数の乗客のみがシステムによって巡回され得、一方ピークフロー中またはラッシュアワーでは、システムのために存在する乗車部の大部分が、同一場所に沿って巡回され得る。
    【0062】
    上述した乗車部の制御手段および転轍システムは、輸送システム上で特定の乗車部が移動し得る場所に関してかなりの柔軟性を提供する。 乗客が最終目的地を特定できるようにし、所望の軌道に適切な転轍装置を形成することにより、乗車部は乗客を特定目的地の近辺へ移送することができる。
    【0063】
    (本発明を実施する最良のモード)
    図1aおよび図1bは、本発明の一実施態様に従って構成された輸送システムの実施に用いられる構成要素の、二つの端部横断面図である。
    この場合、輸送システムは、少なくとも一つの軌道2を高架にして、支持するために使用される、多数のほぼ直立した支持体1を備え得る。 一例では、一つの支持体は、単一の軌道のみを支持するように形成され得ることが好ましく、この場合輸送システムを実施するために、同様に使用される他の軌道を、付加的な支持体を提供して高架にして、支持してもよい。
    【0064】
    各軌道2は、図示する実施態様において、乗客を運搬するために使用する数個の乗車部3を支持して懸垂させるよう提供される。 好ましくは、各軌道2は、二台の乗車部のみを支持して懸垂させるように適合されていることが好ましく、これらの乗車部は使用時、互いに反対方向へ移動する。 この目的を達成するために、軌道は、形成された軌道の対向する側に位置する第一レール要素および第二レール要素(図1a、図1bには図示せず)から構成されるか、または第一レール要素および第二レール要素を備え得る。 よって、乗車部3は、軌道の対向する側に沿って、異なる方向へ走行する。
    【0065】
    軌道2の全長に沿った特定地点において、乗客ステーション4が提供され得、乗客は、移動するために乗車部の高さに昇って、乗車部に乗車することが可能となる。 当業者は、任意の形状、配置または設計のステーションを本発明に関連して使用して、乗客を容易にかつ迅速に乗車部に乗り降りさせることが可能であることが理解できよう。 例えば、一実施態様において、ステーションはショッピング街または他の商業ビルの二階部分として提供され、乗客は商業エリアまたはビジネス区域である一階の上部で乗車部を降りることが可能となる。 このようなビルは、既に乗車部の高さまで高くなった領域を有するので、利便性の高いステーションを提供し得る。
    【0066】
    図2は、図1aおよび図1bに関して示した実施態様に従って構成された、ほぼ直立した数個の支持体1および軌道2の側面図である。 図2に示すように、直立支持体1の各々は、軌道2に沿った乗車部2の通過を妨害し得る任意の障害物、構造物または道路建設物よりも十分に高い位置で、軌道2を高架にするため使用される。
    【0067】
    図3は、図1aおよび図1bに関して示す実施態様に従って構成された、乗車部3の横断面上面図である。 乗車部3は、完全に封鎖された客室の中心部へつながる入口および出口ドア5を備える。 乗車部は、大人8人のみのための座席6も備える。 8人のみのための座席を備えることで、乗車部3を構成するために必要な材料および作業が相当減少する。 さらに、一日のうちで輸送に対する需要が変動するため、小さい乗車部は、輸送システムの運転手に、乗車部を送り込み乗客を乗車させ得る場所および時間に関する多大な柔軟性を提供する。 当業者が理解するように、この柔軟性は、図3に関して示す実施例に図示するように、乗車部に10個未満の座席を備えることによって達成し得る。
    【0068】
    図4aおよび図4bは、本発明の他の一実施態様に従って構成された、乗車部および軌道の断面端面図および側面断面図を示す。 図4aに示すように、軌道2はその対向する面に、第一レール要素7および第二レール要素8を備えるか、または第一レール要素7および第二レール要素8から形成されている。 ほぼ紙面から手前側の方向へ移動するように適合された乗車部3を支持する、第一レール要素7を示す。 反対に、第二軌道要素は、ほぼ紙面の内側の方向へ移動する一台または複数の乗車部の動きを支持および案内するように適合されている。
    【0069】
    図4aおよび図4bに関してさらに、軌道2に沿って乗車部を牽引するために使用される一対の駆動キャリッジ9も示す。 各乗車部は、二台の駆動キャリッジ9によって懸垂されかつ駆動される。
    【0070】
    図5は、図4aおよび図4bに図示した実施態様に使用する、駆動キャリッジ9の拡大側面断面図を示す。 駆動キャリッジ9は、レール要素8に係合かつ連結されて、乗車部の軌道2(完全には図示せず)に沿った動作を支持、誘導および駆動するように適合されている。 駆動キャリッジ9は、その上を多数の鉛直案内輪11が配置された枠組10を備える。 鉛直案内輪11は、各レール要素の本体に形成された垂直縁部と係合して、駆動要素9をレール要素に固定する。 この枠組は、一対の駆動輪12および一対の垂直加圧輪13も支持かつ配置させる。 図5の端面図は、駆動輪および垂直加圧輪の第一の一対のみを示す。 駆動輪12は、駆動輪12を回転させる電気モータ14と関連し同電気モータ14によって駆動されて、駆動要素9および関連する乗車部をレール要素8に沿って牽引する。 当業者が理解し得るように、所望であれば、圧力輪13を電気モータ14で駆動してもよい。
    【0071】
    図5に関してさらに、枠組10から下垂して駆動要素に組み込まれる装着ビーム10bも示す。 この装着ビームは、駆動要素を越えて、システムに組み込まれた他の駆動要素へと延び、乗車部を駆動系および関連する駆動要素に直接的に接続または連結するために使用される。
    【0072】
    図6a、図6bおよび図6cは、乗車部が隣接する軌道上へ転轍される際の、乗車部頂部の上の単一の駆動キャリッジ9の動きを示す。 図6aに関して示す場合に、乗車部(図示せず)は最初第一軌道2aに沿って移動し、隣接する軌道2b上に転轍される所である。 乗車部の転轍を実行するために、軌道2aの一部が、第二軌道2bに向って外側に旋回するように適合されている。 軌道2aの旋回部分を点線部分2cで示す。 実行時は、その上を乗車部が移動しているレール要素部分を旋回させることで、軌道2aの一部のみが使用されて2c部分が形成される。 図6a、図6bおよび図6cに示すように、このレール要素は外側へ旋回された時、各駆動キャリッジ9および関連する乗車部を、元の軌道2aから外側へ新しい軌道2b上に案内する。 一度乗車部が完全に新しい軌道2b上に移送されると、レール要素部分2cは、旋回して戻り、軌道2aの主本体と一直線上になる。
    【0073】
    図7a、図7bは、図6a、図6bおよび図6cに関して記述した転轍システムの構成に使用する要素の、側面図および上面概略図である。 転轍システム15には、隣接する端部に沿って蝶番17で一つに接合された一対のパネル16が組み込まれている。 蝶番17には、蝶番17に対して押す力または引く力を与える駆動ロッド18aが連結している。 図7aおよび図7bに関して示す配置において、駆動ロッド18aはパネル16を押圧するのに使用され、パネル16をほぼ同一平面上に配置させる。 この動作は次に、レール要素8を軌道2の主本体から外側へ旋回させる。 反対に、レール要素8が、旋回して軌道2の主本体の近隣に戻るときは、駆動ロッド18aは、パネルを押すためまたは引くために使用されて、パネルを比較的小面積において互いにほぼ平行に配置し得る。 これは続いて、レール要素8を引き戻して軌道2の主本体に接触させる。
    【0074】
    いくつかの実施態様において、転轍システムは、レール要素8の一端に取り付けられた、例えば、空気圧式または液圧式ラム等の、押圧要素または牽引要素を形成する駆動アーム18bも有する。 このアーム18bの反対側の端部は、軌道の主本体または他の関連する構成要素と係合して、レール要素8の外側方向への動きを開始させて乗車部を転轍させ、または乗車部が転轍された後、レール要素8の内側方向への動きを開始させる。
    【0075】
    図8に、乗車部のための駆動系に導入された偏向手段の作用を示す。 このような偏向手段は、図8で網掛けされた乗車部の輪郭で示すように、乗車部を旋回または傾斜させて、乗車部の転轍中のモーメント変化を円滑にする。
    【0076】
    液圧式ラム20で示される、実施態様で実施される偏向手段は、駆動系キャリッジと、キャリッジに旋回可能に接続されかつ乗車部の天井上の頂部装着バーに直接接続された接続レバーとの間に導入されている。 液圧式ラムは、駆動キャリッジ上に配置されてこの旋回レバーを押して、図8に関して示すように、乗車部が転轍システムに到達する前に乗車部を移動させる。 乗車部が転轍される前に、乗車部を前もって移動させることは、乗車部のモーメント変化を円滑にし、従って乗車部の乗客にスムーズな乗り心地を提供する。
    【0077】
    本発明の態様は例証としてのみ記述され、この態様には、付加する特許請求の範囲に定義する範囲から逸脱することなく、この態様の変更および追加が為され得ることが理解できよう。
    【図面の簡単な説明】
    【図1a】一実施態様に従って構成された輸送システムの構成要素の端面図。
    【図1b】一実施態様に従って構成された輸送システムの構成要素の端面図。
    【図2】図1a, 図1bに関して示した同一の実施態様に使用される、数個の直立支持体および軌道の側面図。
    【図3】図1a, 図1bに示した本発明の実施態様に従って構成された乗車部の平面図。
    【図4a】本発明の更なる実施態様に従って構成された乗車部および軌道の断面端面図。
    【図4b】本発明の更なる実施態様に従って構成された乗車部および軌道の断面側面図。
    【図5】図4aおよび図4bに関して示した本発明の実施態様に使用される、駆動キャリッジの断面端面図。
    【図6a】更なる実施態様に従って構成された転轍システムと共に動くときの、単一の駆動キャリッジの進行を示す図。
    【図6b】更なる実施態様に従って構成された転轍システムと共に動くときの、単一の駆動キャリッジの進行を示す図。
    【図6c】更なる実施態様に従って構成された転轍システムと共に動くときの、単一の駆動キャリッジの進行を示す図。
    【図7】本発明の他の一実施態様に従った転轍システムの設置に使用される構成要素の側面および上面概略図。
    【図8】図に関して示したシステムの端面から見た偏向手段の動きを示す図。

    QQ群二维码
    意见反馈