車両用情報処理装置

申请号 JP2014209792 申请日 2014-10-14 公开(公告)号 JP6028781B2 公开(公告)日 2016-11-16
申请人 トヨタ自動車株式会社; 发明人 森崎 啓介;
摘要
权利要求

蓄電池の蓄電量を消費するモータの駆動を優先して内燃機関の駆動を抑制又は禁止する第1のモード、及び蓄電池の蓄電量を維持するように内燃機関及びモータの少なくとも一方を駆動させる第2のモードのいずれかのモードを選択して走行する車両の情報を処理する車両用情報処理装置であって、 出発地から目的地までの走行経路に含まれる各区間に前記第1のモード及び前記第2のモードのいずれかを割り当てた走行計画について当該走行経路に前記第1のモードが割り当てられている傾向を判定する判定部と、 前記判定部により判定された前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報を報知する報知部とを備える ことを特徴とする車両用情報処理装置。前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報は、前記走行経路に含まれる各区間に出発地から順に前記第1のモードを優先的に割り当てることに比較して前記走行計画によって燃費が向上される効果を示す情報である 請求項1に記載の車両用情報処理装置。前記報知部は、前記走行経路に対して前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報が、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報であるとき、その情報を報知する 請求項1又は2に記載の車両用情報処理装置。前記判定部は、前記走行経路において前記第1のモードの割り当てられた距離の合計を前記出発地からの距離に置き換え、この置き換えた距離に対する前記出発地からの前記第1のモードの割り当てられた距離の割合を、前記走行経路における前記第1のモードの割り当てられている傾向とする 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用情報処理装置。前記報知部は、前記判定部により前記第1のモードとして計画された距離の割合が所定の割合以上であると判定されるとき、前記走行経路に対して前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報が燃費の向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報として報知する 請求項4に記載の車両用情報処理装置。前記蓄電池の蓄電量と予め定められた所定の走行負荷とから前記第1のモードによる走行が可能な走行距離を算出する算出部を更に備え、 前記判定部は、前記算出部の算出した走行距離と前記走行計画について当該走行経路における前記第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との差を前記走行計画について当該走行経路に前記第1のモードが割り当てられている傾向として判定する 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用情報処理装置。前記報知部は、前記判定部により前記算出部が算出した走行距離と前記第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との差が所定の閾値以下であると判定されるとき、前記走行経路に対して前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報が燃費の向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報として報知する 請求項6に記載の車両用情報処理装置。前記報知部は、前記情報の報知がなされたとき、前記走行計画に従って走行するか否かを確認する情報を報知する 請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用情報処理装置。

说明书全文

本発明は、車両の複数の走行用のモードの適用に関する情報を処理する車両用情報処理装置に関する。

従来から、内燃機関とモータとを駆動源として併用する車両としてプラグインハイブリッド車両等が広く知られている。こうした車両は、バッテリの蓄電量を消費するCDモード(第1のモード)や、バッテリの蓄電量を維持するCSモード(第2のモード)を車両の走行用のモードとして備えている。例えば、CDモードでは、内燃機関を停止させてモータのみを使用して走行するEV走行を優先し、内燃機関の使用は抑制又は禁止される。CSモードでは、バッテリの蓄電量を維持するように内燃機関及びモータの少なくとも一方を必要に応じて使用するHV走行が優先される。

また近年は、出発地から目的地までの走行経路を算出し、その算出した走行経路に含まれる複数の区間に対して第1のモード及び第2のモードのいずれかを車両の走行用のモードとして割り当てる計画をする車両用情報処理装置が提案されている。例えば、特許文献1には、こうした車両用情報処理機能を有する車両の制御装置の一例が記載されている。

特許文献1に記載の装置では、まず、走行経路に含まれる区間のうち、平均車速が最も速い区間のモードとして上記第2のモードを適用するとともに、その他の区間のモードとして上記第1のモードを適用し、これら適用したモードで車両が現在地から目的地まで走行したときの車両のバッテリの残量の予測値を算出する。そして、この算出した予測値がバッテリ切れの状態に相当する下限値よりも小さいときには、平均車速が次に速い区間のモードを上記第1のモードから上記第2のモードに変更した上で、目的地における車両のバッテリの残量の予測値を再び算出する。その後、目的地における車両のバッテリの残量の予測値が上記下限値の近傍に達するまで、平均車速が速い区間から順に該区間のモードを上記第1のモードから上記第2のモードに順次変更する。そして、目的地における車両のバッテリの残量の予測値が上記下限値の近傍に達したとき、そのときに各区間に適用されているモードを当該車両のモードとして計画する。

特開2009−12605号公報

特許文献1に記載の装置によれば、出発地から目的地までの走行経路中EV走行に適した区間の走行には積極的にモータを利用してバッテリを消費することで、燃費の向上が図られるようにモードの割り当てが計画される。しかしながら、走行経路によっては、こうして計画されたモードの割り当てによって、必ずしも燃費の向上が期待される程に高くなるとは限らない。しかも、そのようなおそれがあることを運転者等は知ることすらできないのが実情である。

本発明は、このような実情に鑑みなされたものであって、その目的は、走行計画によって燃費が向上される効果の実態を運転者等に事前に案内通知することのできる車両用情報処理装置を提供することにある。

以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果を記載する。 上記目的を達成するために車両用情報処理装置は、蓄電池の蓄電量を消費するモータの駆動を優先して内燃機関の駆動を抑制又は禁止する第1のモード、及び蓄電池の蓄電量を維持するように内燃機関及びモータの少なくとも一方を駆動させる第2のモードのいずれかのモードを選択して走行する車両の情報を処理する車両用情報処理装置であって、出発地から目的地までの走行経路に含まれる各区間に前記第1のモード及び前記第2のモードのいずれかを割り当てた走行計画について当該走行経路に前記第1のモードが割り当てられている傾向を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報を報知する報知部とを備えることを要旨とする。

このような構成によれば、走行計画について走行経路に第1のモードの割り当てられている傾向が判定され、その判定された第1のモードの割り当てられている傾向に対応する情報が報知部を通じて報知される。ここで第1のモードは、車両の燃費を向上させるモードであることから、その第1のモードが走行経路に割り当てられている傾向は、走行計画によらない走行における燃費に対して、走行計画に従う走行によって得られる燃費が向上される効果の大小に対応したものともなる。よって、第1のモードの割り当てられている傾向に対応する情報が報知されることで、走行計画に従って車両を走行させた場合における、燃費が向上される効果の実態を運転者等に認識させることも可能になる。また、こうした報知(案内通知)が走行前になされることで、車両を走行計画に沿って走行させるか否かの選択を運転者等に委ねることも可能になる。

好ましい構成として、前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報は、前記走行経路に含まれる各区間に出発地から順に前記第1のモードを優先的に割り当てることに比較して前記走行計画によって燃費が向上される効果を示す情報である。 このような構成によれば、走行計画に従って車両を走行させた場合における燃費が向上される効果そのものを運転者等に認識させることが可能になる。

好ましい構成として、前記報知部は、前記走行経路に対して前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報が、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報であるとき、その情報を報知する。

このような構成によれば、走行経路における燃費が向上される効果が相対的に小さい場合、その旨が報知される。よって、その走行経路を走行計画に従って走行したとき、燃費が向上される効果の小さいことを運転者等に認識させることが可能になる。

好ましい構成として、前記判定部は、前記走行経路において前記第1のモードの割り当てられた距離の合計を前記出発地からの距離に置き換え、この置き換えた距離に対する前記出発地からの前記第1のモードの割り当てられた距離の割合を、前記走行経路における前記第1のモードの割り当てられている傾向とする。

ちなみに、プラグインハイブリッド車等の第1のモードによる走行が可能な車両は、走行計画がない場合、第1のモードが優先的に選択されて走行するため、走行経路のうち出発地側で第1のモードによる走行が多くなる傾向にある。よって、走行計画において、第1のモードの割り当てが出発地側に多い場合、その走行計画に従って走行したとしても、走行計画に従わない走行に対して得られる燃費が向上される効果は自ずと小さくなる。一方、上記車両は、走行計画がない場合、第1のモードを優先的に選択して走行するため、蓄電池の蓄電量が早めに消費され、目的地に近づくにつれて第1のモードで走行することに適した区間であっても第1のモードで走行することのできる可能性は低下する。これに対し走行計画によって、目的地に近い区間を含めて第1のモードの割り当てに適した区間に第1のモードが割り当てられるとなれば、その走行計画に従う走行は、走行計画によらない走行に対して得られる燃費が向上される効果も自ずと大きくなる。

よって、このような構成によれば、判定部により上記割合が第1のモードの割り当てられている傾向として判定されることで、燃費が向上される効果の実態もより明確に認識可能となる。

好ましい構成として、前記報知部は、前記判定部により前記第1のモードとして計画された距離の割合が所定の割合以上であると判定されるとき、前記走行経路に対して前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報が燃費の向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報として報知する。

このような構成によれば、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報が、出発地側における第1のモードの割り当て距離の割合が所定の割合以上であることに対応して通知される。

好ましい構成として、前記蓄電池の蓄電量と予め定められた所定の走行負荷とから前記第1のモードによる走行が可能な走行距離を算出する算出部を更に備え、前記判定部は、前記算出部の算出した走行距離と前記走行計画について当該走行経路における前記第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との差を前記走行計画について当該走行経路に前記第1のモードが割り当てられている傾向として判定する。

このような構成によれば、走行計画について当該走行経路に前記第1のモードが割り当てられている傾向が、算出部の算出した走行距離と走行計画において走行経路における第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との差に基づいて判定される。走行経路を考慮することなく、蓄電池の蓄電量と予め定められた走行負荷とから算出される走行距離は、一般的に精度が高いものではない。一方、走行経路を考慮する走行計画によって割り当てられる第1のモードの全区間の距離の合計はその精度が自ずと高いものとなる。したがって、算出部の算出した走行距離と第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との間の差が小さければ走行計画によって燃費が向上される効果は小さく、逆に、この差が大きければ走行計画によって燃費が向上される効果は大きくなることが示される。例えば、第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計が、算出した走行距離よりも長くなるほど燃費が向上される効果は大きくなり、算出した走行距離に近づくほど燃費が向上される効果は小さくなる。

好ましい構成として、前記報知部は、前記判定部により前記算出部が算出した走行距離と前記第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との差が所定の閾値以下であると判定されるとき、前記走行経路に対して前記第1のモードが割り当てられている傾向に対応する情報が燃費の向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報として報知する。

このような構成によれば、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報が、通常の走行距離と第1のモードの割り当てられた全区間の距離の合計との差が所定の閾値以下であることに対応して通知される。

好ましい構成として、前記報知部は、前記情報の報知がなされたとき、前記走行計画に従って走行するか否かを確認する情報を報知する。 このような構成によれば、走行経路に第1のモードが割り当てられている傾向に基づいて走行計画に従って走行するか否かを運転者等が選択することができる。例えば、報知される情報が、燃費が向上される効果を示す情報であれば、上記選択を燃費が向上される効果に基づいて行うことが可能になる。また、報知される情報が、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報であれば、走行計画に従うか否かの選択をより好適に行えるようになる。

車両用情報処理装置を具体化した第1の実施形態について、その概略構成を示すブロック図。

同実施形態においてCDモードの割り当てられている傾向から燃費が向上される効果を判断する処理の手順を示すフローチャート。

同実施形態においてCDモードの割り当てられている傾向を判定する方法について説明する説明図。

同実施形態においてCDモードの割り当てられている傾向に対応する、燃費が向上される効果が小さいことを報知する一例を示す画面図。

車両用情報処理装置を具体化した第2の実施形態について、CDモードの割り当てられている傾向から燃費が向上される効果を判断する手順を示すフローチャート。

(第1の実施形態) 図1〜図4を参照して、車両用情報処理装置を具体化した第1の実施形態について説明する。なお、本実施形態の車両用情報処理装置は、内燃機関131と電動モータ140とを駆動源として併用するプラグインハイブリッド自動車等の車両100に搭載されて運転支援情報を出する装置である。

まず、車両用情報処理装置を備える車両100の概要を説明する。 車両100は、走行用に2つのモードを備えている。1つのモードは、蓄電池としてのバッテリ113の蓄電量を消費する第1のモードとしてのCD(Charge Depleting:チャージディプレティング)モードである。もう1つのモードは、バッテリ113の蓄電量を維持する第2のモードとしてのCS(Charge Sustaining:チャージサスティニング)モードである。例えば、CDモードでは、内燃機関131を停止させて電動モータ140のみを使用する走行であるEV走行を優先し、内燃機関の使用は抑制されることにより、バッテリ113の蓄電量が消費される。CSモードでは、バッテリ113の蓄電量を維持するように内燃機関131及び電動モータ140の少なくとも一方を使用する走行であるHV走行を優先することにより、バッテリ113の蓄電量が維持される。また、車両100のナビゲーションシステム120は、目的地が設定されることに応じて、車両100の出発地から該目的地までの走行経路を設定する。そして、ハイブリッド制御装置110の判定部としての走行支援部150は、設定された走行経路の各区間にCDモード及びCSモードのいずれかを割り当てることによって走行計画を計画する。通常、走行計画は、その効果に大小はあるものの、走行計画によらない走行に対して燃費が向上される効果を有している。燃費が向上される効果は、走行計画によらない走行における燃費に比べて走行計画に従う走行による燃費が高いほど大きく、走行計画に従う走行による燃費の高さが走行計画によらない走行における燃費に近づくほど小さい。また、走行支援部150は、計画した走行計画におけるCDモードが割り当てられている傾向に対応する燃費に生じる効果である、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨の情報を報知部としてのHMI(ヒューマンマシンインターフェース)123に出力する。HMI123は、その表示画面に燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報を報知する(図4参照)。よって、走行計画に従って走行させるか否かの選択を運転者等に委ねることが可能になる。

次に、本実施形態の構成の詳細について、説明する。 図1に示すように、車両用情報処理装置が適用される車両100は、当該車両100の状態に関する情報を取得するための要素として、位置検出部101等を備えている。こうした要素は、例えばCAN(コントローラエリアネットワーク)等の車載ネットワークNWを介して内燃機関制御装置130、ハイブリッド制御装置110、ナビ制御装置121等の各種の制御装置に接続されている。内燃機関制御装置130は内燃機関131の駆動を制御し、ハイブリッド制御装置110は電動モータ140の駆動を制御する。なお、各種の制御装置は、いわゆるECU(電子制御装置)であって演算部や記憶部を有する小型コンピュータを含んで構成されている。そして、各種の制御装置は、記憶部に記憶されたプログラムやパラメータを演算部が演算処理することにより各種の制御を行うことができる。

位置検出部101は、車両100の現在位置を検出する。位置検出部101は、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)を備える。GPSは、GPS衛星信号を受信し、受信したGPS衛星信号に基づき車両100の現在位置を特定する。そして、位置検出部101は、特定した現在位置を示す情報、例えば緯度経度に関する情報を出力する。なお、位置検出部101は、GPS衛星信号に加えて、もしくは代えて、他の衛星信号や路車間通信装置などを用いて車両100の現在位置を検出する構成を備えるようにしてもよい。

また、車両100は、車両100の走行経路を案内するナビゲーションシステム120を備えている。ナビゲーションシステム120は、地図情報が登録された地図情報データベース122と、地図情報データベース122に登録された地図情報を用いて車両100の走行経路の案内処理を実行する上記ナビ制御装置121とを含んで構成されている。

地図情報データベース122に登録されている地図情報には、道路上の位置を示すノードに関する情報であるノード情報と、隣り合う2つのノードを接続するリンクに関する情報であるリンク情報とが含まれている。ノード情報には、ノードの位置情報や、ノードの位置における道路情報が含まれている。リンク情報には、リンクにおける道路情報が含まれている。なお、リンク情報に含まれる道路情報には、リンクを車両100が走行する際の走行負荷を示す情報が含まれている。この場合、走行負荷は、移動時間、移動速度、消費燃料量、及び消費電力量等に基づき規定される。また、こうした走行負荷は、道路の勾配情報等の情報や車両100の重量等の諸元から算出するようにしてもよい。

ナビ制御装置121は、車両100の現在位置を示す情報を位置検出部101から取得する。また、ナビ制御装置121は、運転者等によって目的地が設定されると、車両100の出発地から目的地までの走行経路を、地図情報データベース122を参照しつつダイクストラ法等を用いて探索する。なお通常、車両100の出発地は、車両100の現在位置に等しいが、出発地を現在位置とは別に定めてもよい。また、ナビ制御装置121は、探索した走行経路に含まれる全てのリンク情報を、それらに含まれる走行負荷の情報とともに、車載ネットワークNWを介してハイブリッド制御装置110に出力する。

また、車両100は、電動モータ140の動力源であるバッテリ113と、バッテリ113の充放電を制御する電池アクチュエータ112とを備えている。バッテリ113は、電池アクチュエータ112を介して図示しないインレットに接続される車両外部の電源から充電可能である。また、電池アクチュエータ112は、車載ネットワークNWを介して内燃機関制御装置130、ハイブリッド制御装置110、ナビ制御装置121等の各種の制御装置に接続されている。

ハイブリッド制御装置110は、その時々において内燃機関131及び電動モータ140の駆動力の配分(出力比)を定める機能を備える。また、ハイブリッド制御装置110は、走行経路に基づき運転支援を行う機能と、走行中の区間において当該区間を割り当てられた走行用のモードで車両100を走行させる機能とを備える。

詳述すると、ハイブリッド制御装置110は、図示しない加速度センサ、車速センサ及びアクセルセンサの検出結果等に基づき、駆動力の配分を定める。また、ハイブリッド制御装置110は、駆動力の配分に基づき、バッテリ113の放電等に関する電池アクチュエータ112の制御指令や、内燃機関制御装置130に算出させる内燃機関131の制御量に関する情報を生成する。また、ハイブリッド制御装置110は、加速度センサ、車速センサ及びブレーキセンサの検出結果に基づき、ブレーキ及び電動モータ140の制動力の配分を定める。ハイブリッド制御装置110は、制動力の配分に基づき、バッテリ113の充電等に関する電池アクチュエータ112の制御指令や、内燃機関制御装置130に算出させるブレーキの制御量に関する情報を生成する。つまり、ハイブリッド制御装置110は、生成した制御指令を電池アクチュエータ112に出力することによりバッテリ113の充放電を制御する。これにより、バッテリ113の放電により該バッテリ113を動力源とする電動モータ140が駆動されたり、電動モータ140の回生によりバッテリ113が充電されたりする。

また、ハイブリッド制御装置110は、ナビ制御装置121から車両100の走行経路が入力されたとき、入力された走行経路に対して車両100の運転支援情報を出力する前記走行支援部150を備えている。走行支援部150は、ナビ制御装置121から入力された走行経路に含まれる複数のリンクにCDモード及びCSモードのいずれかを割り当てた走行計画を計画するモード計画部151を備えている。なお、CDモード及びCSモードが割り当てられる単位は、走行経路を走行負荷の対応付けができるように区切るものであればリンク以外でもよい。

図3に示すように、走行計画では、同一のモードが割り振られた連続するリンクを便宜的に1つの区間として示している。よって、図3に示す走行計画では、走行経路が6つの区間K1〜K6から構成される。また、図3に示す走行計画では、CDモードが割り当てられた3つの区間K1,K3,K5を「EV」と示し、CSモードが割り当てられた3つの区間K2,K4,K6を「HV」と示している。ここで「EV」は、CDモードに対応するEVモードを示す表記である。「HV」は、CSモードに対応するHVモードを示す表記である。

ここで詳述すると、CDモードは、バッテリ113の蓄電量を維持することなく、バッテリ113に充電された電力を積極的に消費するモードであり、電動モータ140を駆動させて該電動モータ140による走行を優先させるモードである。なお、内燃機関131の駆動は抑制されてはいるものの、CDモードであっても、アクセルペダルが大きく踏み込まれて大きな走行パワーが要求されたときには内燃機関131が駆動されて燃料が消費される。

また、CSモードは、バッテリ113の蓄電量を基準値に対して所定の範囲に維持させるモードであり、バッテリ113の蓄電量を維持するために必要に応じて内燃機関131を駆動させて電動モータ140を回生駆動させるモードである。なお、CSモードであっても、バッテリ113の蓄電量が基準値を上回っているときには電動モータ140が駆動され、内燃機関131の駆動が停止される。この場合、CSモードの基準値には、CDモードからCSモードに変更されたときのバッテリ113の蓄電量の値、又は、バッテリ113の性能を維持するために必要とされるバッテリ113の蓄電量の値が適宜設定される。

つまり、CSモードは、燃料を併用しバッテリ113の蓄電量を維持するモードであり、CDモードは、燃料よりもバッテリ113の蓄電量の消費を優先するモードである。 また、いずれのモードであれ、刻一刻と変動する走行負荷に対応するため、ハイブリッド制御装置110により定められたその時々における内燃機関131及び電動モータ140の駆動力の配分(出力比)によって、内燃機関131及び電動モータ140の少なくとも一方が必要に応じて駆動される状態となることがある。

また走行支援部150は、走行計画においてCDモードが割り当てられている傾向を判定する走行計画判定部152を備える。また、走行計画判定部152は、判定した傾向に対応する燃費の向上する効果について、その効果が大きいか、又は小さいかについても判定する。

さらに、走行支援部150は、モード計画部151によって計画された走行計画を運転支援情報として車載ネットワークNWを介してHMI123に出力するモード表示部153を備える。また、モード表示部153は、走行計画判定部152によってCDモードが割り当てられている傾向に対応する燃費の向上する効果に関する情報についても出力する。モード表示部153は、HMI123に画像を表示させる情報を出力するが、これに併せて、もしくはこれに代えて、音声情報を出力するようにしてもよい。

HMI123は、文字や画像を表示することが可能な表示画面を備え、例えば、モニタ、ヘッドアップディスプレイ、及びメータパネル等によって構成されている。モニタは、ナビゲーションシステム120のモニタであってもよい。

例えば、図4に示すように、HMI123は、走行支援部150から走行計画に関する情報が入力されると、その走行計画の内容を表すメータ画像170をモニタ等に表示する。なお、HMI123は、走行支援部150から入力される音声情報を、スピーカを介して音声出力してもよい。また、HMI123は、走行計画によって燃費が向上される効果が小さいとき、その旨を示す通知表示160を同じくモニタ等に表示する。

次に、本実施形態の動作例として、走行支援部150が実行する走行支援処理の処理手順の詳細を説明する。 走行支援部150は、ナビゲーションシステム120に目的地が設定され、目的地までの走行経路が検索されるに伴って、出発地から目的地までの走行経路の情報がナビ制御装置121から入力される。

走行支援部150に走行経路が取得されることに応じて、モード計画部151は、取得した走行経路の各リンクに対してCDモード又はCSモードを割り当てることによって走行計画を計画する。モード計画部151は、走行経路における燃費の向上を目的とし、燃費を向上させる条件に適合するように走行計画を計画する。よって通常、走行計画は、その効果に大小はあるものの、走行計画によらない走行に対して燃費が向上される効果を有している。ところで通常、CDモードが割り当てられて優先的にEV走行がされるようになれば燃料の消費が抑えられて燃費の向上が図られるが、CDモードを割り当てることのできる距離はバッテリ113の蓄電量によって制約される。このため、走行計画をすることによって、走行経路に最大限にCDモードを割り当て、CDモードを割り当てることのできなかった区間にCSモードを割り当てる。具体的には、モード計画部151は、走行経路の各区間について、走行負荷の相対的に低い区間にCDモードを割り当て、走行負荷の相対的に高い区間にCSモードを割り当てる。ここで、各区間の走行負荷の高低は、走行経路における他区間との相対的な関係により定まるため、各区間の走行負荷も、走行経路に含まれる他の全区間の走行負荷と比較することにより定められる。また、走行計画において、平均車速の低い区間や市街地の区間などを走行負荷の低い区間とし、平均車速の高い区間や高速道路などを走行負荷の高い区間とするようにしてもよい。なお、燃費が向上される条件に適合するような計画であれば、その他の既知の条件により走行計画が計画されてもよい。

そして、図3に示すように、走行計画が計画されると、走行計画判定部152は、この計画された走行計画について、走行経路におけるCDモードが割り当てられている傾向、いわばこの傾向に対応して燃費が向上される効果を判定する処理を行う。ここでは、走行計画によらない走行における燃費に比べて走行計画に従う走行による燃費が高いほど燃費が向上される効果は大きいと判定され、走行計画に従う走行による燃費の高さが走行計画によらない走行における燃費に近づくほど燃費が向上される効果は小さいと判定される。この判定する処理は、モード計画部151により走行計画が計画される都度実行される。

すなわち、図2に示す処理が開始されると、走行計画判定部152は、走行計画を取得する(図2のステップS10)。また、走行計画判定部152は、取得した走行計画に含まれるCDモードの割り当てられた全区間の距離の合計を総距離D1(図3参照)として算出する(図2のステップS11)。そして、走行計画判定部152は、走行経路のうち、出発地から総距離D1(=L1+L2+L3)に相当する距離までを前半区間SE(図3参照)として特定する(図2のステップS12)。また、走行計画判定部152は、走行経路の前半区間SEに含まれるCDモードの割り当てられた区間の距離の合計を前半距離D2(図3参照)として算出する(図2のステップS13)。本実施形態では、前半区間SEに含まれるCDモードの割り当てられているのは区間K1だけであることから前半距離D2は距離L1と同じになる。

そして、走行計画判定部152は、総距離D1に等しい距離を有する前半区間SEにおける前半距離D2の占める割合を前半割合Rとして算出する(図2のステップS14)。つまり、R=D2/D1が算出される。換言すると、前半割合Rは、総距離D1を出発地からの距離に置き換えた距離に対する当該距離内(前半区間SE)でのCDモードとして計画された前半距離D2の割合として算出される。また、走行計画判定部152は、前半割合Rが所定の割合としての判定閾値よりも大きいか否かを判断する(図2のステップS15)。つまり、R>判定閾値が成立するか否かが判断される。判定閾値は、走行経路におけるCDモードが出発地に近い部分に多く割り当てられている傾向にあるか否かを判定するための閾値であって、この傾向に対応して燃費が向上される効果の大小についても判定することができる閾値である。前半割合Rが判定閾値よりも大きい場合、走行経路の出発地に近い区間に多くのCDモードが割り当てられており走行計画のないときとの違いが少ないことが示され、逆に、判定閾値以下である場合、走行経路の出発地に近い区間に割り当てられたCDモードが多くなく走行計画のないときとの違いが多いことが示される。通常、上記違いが少ないとき走行計画によって燃費が向上される効果が小さく、上記違いが多いとき走行計画によって燃費が向上される効果が大きくなる。判定閾値は、実験、試験、経験、及び理論などに基づいて設定される値であり、好ましくは、走行計画により燃費が向上される効果を運転者等に感じさせなくなる、いわばぎりぎりの値が設定される。

前半割合Rが判定閾値よりも大きいと判断された場合(図2のステップS15でYES)、走行経路の出発地近くにCDモードが多く割り当てられている傾向となる。そこでこのとき、走行計画判定部152は、走行計画に従う走行によっては燃費の向上する効果が小さい、すなわち支援の効果を「小」と判定する(図2のステップS16)。一方、前半割合Rが判定閾値以下であると判断された場合(図2のステップS15でNO)、走行経路の出発地の近くに割り当てられたCDモードはそれほど多くない傾向となる。そこでこのとき、走行計画判定部152は、走行計画に従う走行により燃費の向上する効果が大きい、すなわち支援の効果を「大」と判定する(図2のステップS17)。

そして、走行計画判定部152は、CDモードが割り当てられている傾向、いわばこの傾向に対応して燃費が向上する効果を判定する処理を終了する。 また、走行支援部150は、走行計画判定部152による燃費が向上される効果の判定結果に基づき、モード表示部153を介して燃費が向上される効果の報知を行なう。

モード表示部153は、支援の効果が「小」と判定されたとき、車両100を走行計画に従って走行させたとしても燃費が向上される効果が小さい旨の情報をHMI123に出力する。

図4に示すように、モード表示部153は、HMI123に、メータ画像170として、例えば「EV走行距離向上メータ」を表示させる。メータ画像170では、連続するCDモードが各々まとめられた3つの区間K1,K3,K5にそれぞれ「EV」が表示され、連続するCSモードが各々まとめられた3つの区間K2,K4,K6にそれぞれ「HV」が表示される。これにより、走行計画がなされていないために出発地から連続してバッテリ113の蓄電量がなくなるまでCDモードで走行する走行に比べて、走行経路に対して適切にCDモードが割り当てられていることが報知される。また、メータ画像170には、この走行計画によってEV走行が可能な距離が表示される。これにより、走行計画がなされていない走行に比べて、走行経路へのCDモードの割り当てが適切に行われていることの信頼感が高められる。

また、支援の効果が「小」と判定されたとき、HMI123には、車両100を走行計画に従って走行させたとしても燃費が向上される効果が小さい旨の通知表示160が表示される。通知表示160は、通知内容161と、通知内容に対する選択肢を示す選択ボタン162,163とを備える。通知内容161は、走行計画に従って走行するか否かを確認する情報を含む情報として報知される。通知内容161としては「走行経路前半に市街地が多いため、走行計画による燃費の向上する効果が小さいです。走行計画に従って走行するように支援しますか?」などの文字の表示が挙げられる。通知内容161には、燃費が向上される効果が小さい理由と、走行計画に従って走行するように運転支援を行うか否かの選択を運転者等に委ねる質問とが含まれることが好ましい。選択ボタン162,163は、通知内容161に含まれる質問に対応する回答を選択するためのボタンであり、いずれかのボタンの選択結果が回答(確認結果)として入力される。選択ボタン162は、肯定的回答の選択肢を示す「はい」のボタン、選択ボタン163は、否定的回答の選択肢を示す「いいえ」のボタンである。そして、HMI123は入力された選択結果を取得するとともに、取得した選択結果をハイブリッド制御装置110に出力することで、選択結果に対応した運転支援が行われるようにする。つまり、これらの選択ボタン162,163のいずれかの選択により、走行前の報知(案内通知)に対して、車両100を走行計画に沿って走行させるか否かの選択を運転者等に委ねることが可能になっている。

以上説明したように、本実施形態に係る車両用情報処理装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。 (1)走行計画について走行経路にCDモードの割り当てられている傾向が判定され、その判定されたCDモードの割り当てられている傾向に対応する情報がHMI123を通じて報知される。ここでCDモードは、車両100の燃費を向上させるモードであることから、そのCDモードが走行経路に割り当てられている傾向は、走行計画によらない走行における燃費に対して、走行計画に従う走行によって得られる燃費が向上される効果の大小について示すものともなる。よって、CDモードの割り当てられている傾向に対応する情報が報知されることで、走行計画に従って車両100を走行させた場合における、燃費が向上される効果の実態を運転者等に認識させることも可能になる。また、こうした報知(案内通知)が走行前になされることで車両100を走行計画に沿って走行させるか否かの選択を運転者等に委ねることが可能になる。

(2)走行計画に従って車両100を走行させた場合における燃費が向上される効果そのものを運転者等に認識させることが可能になる。 (3)走行経路における燃費が向上される効果が相対的に小さい場合、その旨が報知される。よって、その走行経路を走行計画に従って走行したとき、燃費が向上される効果の小さいことを運転者等に認識させることが可能になる。

(4)出発地から総距離D1までの間に含まれるCDモードの距離の割合(前半割合R)、つまり、走行経路において出発地に近い側に割り当てられたCDモードで走行可能な距離が多いか否かが走行経路におけるCDモードの割り当てられている傾向とされる。ちなみに、プラグインハイブリッド車等のCDモードによる走行が可能な車両100は、走行計画がない場合、CDモードが優先的に選択されて走行するため、走行経路のうち出発地側でCDモードによる走行が多くなる傾向にある。よって、走行計画において、CDモードの割り当てが出発地側に多い場合、その走行計画に従って走行したとしても、走行計画に従わない走行に対して得られる燃費が向上される効果は自ずと小さくなる。一方、車両100は、走行計画がない場合、CDモードを優先的に選択して走行するため、バッテリ113の蓄電量が早めに消費され、目的地に近づくにつれてCDモードで走行することに適した区間であってもCDモードで走行することのできる可能性は低下する。これに対して走行計画によって、目的地に近い区間を含めてCDモードの割り当てに適した区間にCDモードが割り当てられるとなれば、出発地から離れた(目的地に近い)区間にもCDモードが割り当てられている可能性が高く、その走行計画に従う走行は、走行計画に従わない走行に対して得られる燃費が向上される効果も自ずと大きくなる。よって、走行計画判定部152により前半割合RがCDモードの割り当てられている割合として判定されることで、燃費が向上される効果の実態もより明確に認識可能となる。

(5)燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報が、出発地側におけるCDモードの割り当て距離の割合(前半割合R)が判定閾値以上であることに対応して通知される。

(6)通知表示160により、走行経路にCDモードが割り当てられている傾向に基づいて走行計画に従って走行するか否かを運転者等が選択することができる。通知表示160は、燃費が向上される効果を示す情報であるから、上記選択を燃費が向上される効果に基づいて行うことが可能になる。また、通知表示160は、燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報であるから、走行計画に従うか否かの選択をより好適に行えるようになる。

(第2の実施形態) 図5を参照して、車両用情報処理装置を具体化した第2の実施形態について説明する。 本実施形態は、CDモードが割り当てられている傾向、及び燃費の向上する効果の判定が、ハイブリッド制御装置がバッテリの現在の蓄電量から推定した走行距離とモード計画部が計画する走行距離とに基づいて行われる点が、第1の実施形態の構成と相違するが、それ以外の構成については同様である。そこで、以下では、第1の実施形態と相違する構成について説明し、説明の便宜上、同様の構成については同一の符合を付し、その詳細な説明を割愛する。

まず、算出部としての走行支援部150は、電池アクチュエータ112からバッテリ113の現在の蓄電量を取得し、通常、この蓄電量を消費するEV走行が可能な走行距離としてのメータ距離D5を算出する。このメータ距離D5は、蓄電量から簡易的に得られる走行距離の目安の値であって、予め定められた所定の走行負荷の下でEV走行したとき、現在の蓄電量で走行することが可能な距離として算出される。所定の走行負荷は、定められた特定の値でもよいし、ナビゲーションシステム120が表示させる範囲にある道路の平均的な走行負荷などでもよい。こうしてメータ距離D5には、バッテリ113の現在の蓄電量が考慮される一方、車両100が走行する走行経路そのものの走行負荷までは考慮されていない。このため、メータ距離D5は、その精度が大きく制約されており、一般的に高い精度は有しない。

また、モード計画部151は、第1の実施形態の場合と同様に、目的地の設定されたナビゲーションシステム120から走行経路を取得することに応じて、走行計画を計画する。

ここでは、走行計画判定部152は、走行計画に基づきCDモードが割り当てられる距離とメータ距離D5とに基づいてCDモードが割り当てられている傾向、すなわち、メータ距離D5に対して、走行計画によって燃費が向上される効果の大小を判定する。ここで、CDモードが割り当てられている傾向は、走行計画においてCDモードが割り当てられている距離とメータ距離D5との差として得られる。車両100では、CDモードが長くなるほど、EV走行する距離が長くなり、燃費が向上される効果が高くなることが期待される。そこで例えば、走行計画に基づきCDモードが割り当てられる距離がメータ距離D5に対して長いほど燃費が向上される効果が大きいと判定され、メータ距離D5に対して近づくほど燃費が向上される効果が小さいと判定される。なお、走行計画判定部152は、第1の実施形態の場合とは異なり、走行経路の前半区間SEにおいてCDモードが前半距離D2に占める割合である前半割合Rを算出しなくてもよい。

すなわち、走行計画判定部152は、走行計画について走行経路によってCDモードが割り当てられている傾向と、この傾向に対応する燃費が向上される効果とを判定する処理を行う。この判定する処理は、モード計画部151により走行計画が計画される都度実行される。

図5に示すように、判定する処理が開始されると、走行計画判定部152は、走行計画を取得し、取得した走行計画からCDモードの割り当てられた距離の合計となる総距離D1を算出する(図5のステップS10,S11)。また、走行計画判定部152は、走行支援部150の算出したメータ距離D5を取得する(図5のステップS20)。そして、走行計画判定部152は、メータ距離D5とマージンαの和が総距離D1よりも大きいか否かを判断する(図5のステップS21)。つまり、(D5+α)>D1が成立するか否かが判断される。ここで、マージンαは、総距離D1に対してメータ距離D5に許容しうる誤差を示す距離である。マージンαは、実験、試験、経験、及び理論などに基づいて設定される値であり、好ましくは、走行計画による燃費が向上される効果を運転者等に感じさせない程度の距離が設定される。

メータ距離D5とマージンαの和が総距離D1よりも大きいと判断された場合(図5のステップS21でYES)、走行経路に対するCDモードの割り当てが少ない傾向となる。そこで、このとき走行計画判定部152は、走行計画に従う走行によって燃費が向上される効果は小さい、すなわち支援の効果を「小」と判定する(図5のステップS16)。一方、メータ距離D5とマージンαの和が総距離D1以下であると判断された場合(図5のステップS21でNO)、走行経路に対するCDモードの割り当てが多い傾向となる。そこで、このとき走行計画判定部152は、走行計画に従う走行によって燃費が向上される効果が大きい、すなわち支援の効果を「大」と判定する(図5のステップS17)。

そして、走行計画判定部152は、走行計画について走行経路によってCDモードが割り当てられている傾向と、この傾向に対応する燃費が向上される効果とを判定する処理を終了する。

また、走行支援部150は、走行計画判定部152による燃費の向上する効果の判定結果に応じて、モード表示部153を介して燃費の向上する効果の報知を行う。 以上説明したように、本実施形態に係る車両用情報処理装置によれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(3)及び(6)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。

(7)走行計画について当該走行経路にCDモードが割り当てられている傾向が、走行支援部150の算出したメータ距離D5と走行計画において走行経路におけるCDモードの割り当てられた総距離D1の合計との差に基づいて判定される。走行経路を考慮することなく、バッテリ113の蓄電量と予め定められた走行負荷とから算出されるメータ距離D5は、一般的に精度が高いものではない。一方、走行経路を考慮する走行計画によって割り当てられるCDモードの総距離D1はその精度が自ずと高いものとなる。したがって、メータ距離D5と総距離D1との間の差が小さければ走行計画によって燃費が向上される効果は小さく、逆に、この差が大きければ走行計画によって燃費が向上される効果は大きくなることが示される。例えば、総距離D1が、メータ距離D5よりも長くなるほど燃費が向上される効果は大きくなり、メータ距離D5に近づくほど燃費が向上される効果は小さくなる。

(8)燃費が向上される効果が相対的に小さい旨を示す情報が、メータ距離D5と総距離D1との間の差が所定の閾値としてのマージンα以下であることに対応して通知される。

(その他の実施形態) なお上記各実施形態は、以下の態様で実施することもできる。 ・上記各実施形態では、文字による通知内容161によって燃費が向上される効果が小さい旨を報知する場合について例示した。しかしこれに限らず、燃費が向上される効果に基づく推奨度を算出し、この算出した推奨度を数値やレベル表示、マーク表示により報知してもよい。これによっても、走行計画によって燃費が向上される効果が報知される。また、この報知に応じて走行計画に従って車両100を走行させるか否かの選択も可能になる。

・上記各実施形態では、走行計画に含まれるCDモードの割り当てられた全区間の距離の合計を総距離D1とする場合について例示した。しかしこれに限らず、総距離にマージンを加減算するようにしてもよい。例えば、マージンを、総距離に生じる誤差の傾向などに応じて定めてもよい。また、燃費の向上する効果についての通知が運転者等に理解しやすい結果となるように設定するようにしてもよい。

・上記各実施形態では、走行計画によって燃費が向上される効果が小さくなる場合として、走行経路前半に市街地が多い場合について例示した。しかしこれに限らず、走行経路前半にEV走行に適した区間が多いとき燃費が向上される効果が小さいと判定することができる。EV走行に適した区間とは、走行経路の全区間(例えば、リンク)において相対的に走行負荷が低い区間(例えば、リンク)である。なお、一般的に、CDモードが選択されることの多い走行負荷の低い区間としては、市街地の他、下り坂や、渋滞など走行速度の低い区間などが挙げられる。逆に、CDモードが選択されることの少ない走行負荷の高い区間としては、高速道路など走行速度が高い区間や、山岳路などの上り下りの多い区間や、海岸線沿いの曲線の多い区間などが挙げられる。

・上記各実施形態では、走行計画がされたとき、いわゆる走行開始前に、CDモードが割り当てられている傾向に対応する情報が報知される場合について例示した。しかしこれに限らず、CDモードが割り当てられている傾向に対応する情報を、目的地に到着後、もしくは走行経路の途中で報知してもよい。目的地に到着後に報知すれば、走行経路における燃費の結果に対する運転者等の納得感を高めることができるようになる。また、走行計画時に報知した燃費が向上される効果が小さい場合、その旨の報知を再度報知することで、走行計画の妥当性について運転者等の信頼感を高めることができるようになる。

・上記第1の実施形態では、走行計画判定部152は、CDモードが割り当てられている傾向はすなわち燃費が向上される効果である場合について例示した。しかしこれに限らず、走行計画判定部は、前半区間にCSモードが割り当てられている傾向や、前半区間における単位距離当たりの燃料消費量などを、すなわち燃費が向上される効果としてもよい。このとき、前半区間におけるCSモードの割り当てられた距離の割合が小さければ、燃費が向上される効果が小さいと判定できる。また、前半区間における単位距離当たりの燃料消費量が少なければ燃費が向上される効果が小さいと判定できる。

・上記各実施形態では、CDモードは、バッテリ113の蓄電量を消費する電動モータ140の駆動を優先し内燃機関の駆動を抑制するモードである場合について例示した。しかしこれに限らず、CDモードは、バッテリの蓄電量を消費する電動モータを駆動させる一方、内燃機関の駆動を禁止するモードであってもよい。この場合、電動モータだけでは走行パワーが不足するようなときにはモードをHVモードに切り替えるようにすることもできる。

・上記各実施形態では、燃費が向上される効果が小さい場合に報知する場合について例示した。しかしこれに限らず、燃費が向上される効果が大きいときに報知するようにしてもよい。この場合、運転者等に運転支援を行うか否か選択させる必要はなく、走行計画によって燃費が向上される効果が高いことを運転者等に通知させることによって、走行計画に対する運転者等の満足感を高めることができるようになる。

・上記各実施形態では、車両100はプラグインハイブリッド自動車である場合について例示したが、これに限らず、蓄電量が増加したハイブリッド自動車であってもよい。蓄電量を基準値まで減少させるときの走行計画に適用することができる。

100…車両、101…位置検出部、110…ハイブリッド制御装置、112…電池アクチュエータ、113…バッテリ、120…ナビゲーションシステム、121…ナビ制御装置、122…地図情報データベース、123…HMI、130…内燃機関制御装置、131…内燃機関、140…電動モータ、150…走行支援部、151…モード計画部、152…走行計画判定部、153…モード表示部、160…通知表示、161…通知内容、162,163…選択ボタン、170…メータ画像、NW…車載ネットワーク。

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