Safety belt device

申请号 JP24788185 申请日 1985-11-05 公开(公告)号 JP2563254B2 公开(公告)日 1996-12-11
申请人 ゲ−トウエイ・インダストリ−ズ・インコ−ポレ−テツド; 发明人 JERARUDO AASAA DOTSUTEI;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】肩ベルト部分と膝ベルト部分とを有する安全ベルトと、 前記安全ベルトに摺動可能に装着され、かつ、バックルに連結されるための舌板を有する、チップ組立体と、 前記安全ベルトが前記バックルから解放されると、前記安全ベルトを引き込むように前記安全ベルトを巻き戻し、かつ、前記安全ベルトの一部を引っ張って前記安全ベルトの一部が全体として垂直に位置するように、前記安全ベルトの一端に連結されて前記安全ベルトに張力を付与する、安全ベルト引き込み装置と、 前記舌板が下方に垂下した状態にあり、かつ、前記安全ベルトが全体として垂直に位置するとき、前記チップ組立体が前記安全ベルトに沿って自由に下方へ摺動できるように、前記チップ組立体に移動可能に装着された、制動スライド手段とを有する、安全ベルト装置において、 前記制動スライド手段は第1のベルト挟持縁部を有し、
    前記舌板が前記バックルに連結されると、前記安全ベルト引き込み装置からの張力を受けた前記安全ベルトの前記膝ベルト部分によってベルト挟持位置に移動し、 前記チップ組立体は、前記ベルト挟持位置に移動した前記制動スライド手段の前記第1のベルト挟持縁部との間に前記安全ベルトを挟持する、第2のベルト挟持縁部を有し、 前記制動スライド手段は、前記膝ベルト部分と係合して前記制動スライド手段の前記第1のベルト挟持縁部を前記ベルト挟持位置に付勢する、撓み部分を有し、前記舌板が前記バックルに連結された状態で前記安全ベルトの前記膝ベルト部分から前記制動スライド手段に所定の負荷がかかると、前記撓み部分が前記膝ベルト部分によって撓むことによって、前記第1のベルト挟持縁部によって負荷された挟持力が減少し、前記安全ベルトを摺動可能にするように構成したことを特徴とする、 安全ベルト装置。
  • 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の安全ベルト装置において、前記第2のベルト挟持縁部は所定の平面内に配置され、前記撓み部分は、前記所定の負荷によって前記平面内で又は前記平面を越えて撓むように構成されたビームを有する、前記安全ベルト装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 本発明は、留め金に対して着脱自在に連結される舌部もしくはチップを備え、かつ、シートベルト上を摺動するチップ組立体を備えた、シートベルト装置の改良に関する。

    以下、本発明は、シートベルト引き込み装置がベルトの一端に接続され、車のドアに隣接した位置のフロアー上かルーフ軌条内の何れかに配置されて、接続されたベルト端部に対して引張を及ぼすようにした、好ましい実施態様に関して説明される。 チップ組立体はベルト上に支持され、車の乗客が握ってシートベルトの留め金とロック係合するようにはめこむようにした舌板を備えている。 シートベルトの留め金は乗客がすわるシート内に、シートに沿って配置されるのが普通である。 ベルトの他端は、通常、アンカーに連結される。 シートベルトを装着したとき、チップ組立体からアンカーへ至るベルトの距離は、乗員のひざの上に延在する膝ベルト部分を形成することになる。 また、チップ組立体から上部方向へ延びる他方のベルト部分は、乗員の胸と肩を横切って乗員の肩よりも上部位置に配置されたハンガーもしくはシートベルト引き込み装置に延在する肩係合部分を形成する。

    摺動可能に取り付けられたチップ組立体が膝ベルト上で自由に摺動することができるときには、乗員が動く間に余分のベルトが肩部分から膝部分へ通過することを許す傾向を有する。 このような乗員の動きは、一定時間後には、シートベルトの膝部分が乗員の膝の上でたるむ結果をもたらすことになる。 このような事態が発生すると、いわゆる「サブマリーン」運動によって、乗員が膝部分から下方にすべる可能性が生じる。 したがって、このような事態は好ましくない。 シートベルトの係合部の長さを適度な緊張状態を生じる長さとし、チップ組立体を解放した後、再びチップ組立体を締結しなければ、シートベルトの膝係合部の長さを延ばすことができないようにすることが望ましい。 こうすれば、万一、事故が生じたときに乗員をシートにしっかりと保持することができるからである。 しかし、乗員がシートに着席したまま自由に前方に動くことができるように、ベルトの帯びひもの肩あて部の長さを少し緩くするが、乗員がシートベルト装置によって保護される範囲に保持されるようにすることも、一般に好まれる。

    シートベルトの引き込みが自動的に行われる時、チップ組立体が摺動しないように固定されていると、チップ組立体はルーフ軌条よりも上方の比較的高位置まで移動する。 しかし、乗員がチップ組立体を容易につかむためには、チップ組立体はシートの近傍の比較的低位置にあることが望ましい。 したがって、シートベルトが引き込まれたとき、チップ組立体は所望位置までシートベルトの垂直部分を自由に滑り落ちることができることが望ましい。

    シートベルトは、緊急時でない通常の作動状態でシートベルトの緩い肩部分がシートベルトの膝ベルト部分に滑り込まないように、適度なきつさに保持されることが望ましい。 しかし、緊急時には、シートベルトの肩ベルト部分の緩みの一部を膝ベルト部分に移動させることが望ましい。 このようなシートベルトの移動によって乗員の胸と頭が前方へ移動し、回転する程度は、シートベルトが肩ベルト部分から膝ベルト部分に移動しない場合に比較して少なくなる。 したがって、本発明の目的は、シートベルトが引き込まれたときにはシートベルトが自由に滑り落ちることができ、通常の使用状態ではシートベルトをグリップして、シートベルトが肩ベルト部分から膝ベルト部分に移動することを防止し、シートベルトに大きな負荷がかかった場合や緊急時には、シートベルトの肩ベルト部分の一部を膝ベルト部分に移動させて、乗員の肩部を拘束するシートベルトをより緊張させるように構成した、摺動可能なチップ組立体を提供することにある。

    本発明の全体的な目的は、新規で改良されたシートベルト装置を提供することにあり、このシートベルト装置は、シートベルト装置に所定の荷重が印加されたとき、
    シートベルトの肩ベルト部分を膝ベルト部分に移動させることができる、チップ組立体を有する。

    上述の目的を達成するため、本発明の安全ベルト装置は次のような構成を採る。 すなわち、肩ベルト部分と膝ベルト部分とを有する安全ベルトと、前記安全ベルトに摺動可能に装着され、かつ、バックルに連結されるための舌板を有する、チップ組立体と、前記安全ベルトが前記バックルから解放されると、前記安全ベルトを引き込むように前記安全ベルトを巻き戻し、かつ、前記安全ベルトの一部を引っ張って前記安全ベルトの一部が全体として垂直に位置するように、前記安全ベルトの一端に連結されて前記安全ベルトに張力を付与する、安全ベルト引き込み装置と、前記舌板が下方に垂下した状態にあり、かつ、前記安全ベルトが全体として垂直に位置するとき、前記チップ組立体が前記安全ベルトに沿って自由に下方へ摺動できるように、前記チップ組立体に移動可能に装着された、制動スライド手段とを有する、安全ベルト装置において、前記制動スライド手段は第1のベルト挟持縁部を有し、前記舌板が前記バックルに連結されると、前記安全ベルト引き込み装置からの張力を受けた前記安全ベルトの前記膝ベルト部分によってベルト挟持位置に移動し、前記チップ組立体は、前記ベルト挟持位置に移動した前記制動スライド手段の前記第1のベルト挟持縁部との間に前記安全ベルトを挟持する、第2のベルト挟持縁部を有し、前記制動スライド手段は、前記膝ベルト部分と係合して前記制動スライド手段の前記第1
    のベルト挟持縁部を前記ベルト挟持位置に付勢する、撓み部分を有し、前記舌板が前記バックルに連結された状態で前記安全ベルトの前記膝ベルト部分から前記制動スライド手段に所定の負荷がかかると、前記撓み部分が前記膝ベルト部分によって撓むことによって、前記第1のベルト挟持縁部によって負荷された挟持力が減少し、前記安全ベルトを摺動可能にするように構成したことを特徴とする、安全ベルト装置である。

    また、本発明の安全ベルト装置において、前記第2のベルト挟持縁部を所定の平面内に配置し、前記撓み部分が、前記所定の負荷によって前記平面内で又は前記平面を越えて撓むように構成されたビームを有するように構成することもできる。

    上述した本発明の目的をも含めて、それ以外の目的や利点は、添付図面を参照して行われる、以下の実施例の説明から明らかになる。

    本発明は、乗客が着席するためのシート10を備えた車内に取付けたシートベルト装置12に具体化されている。
    シートベルト15は、車両ドアに隣接したシート外に配置された安全ベルト引き込み装置26にその一端を接続されている。 本実施例では、引き込み装置26はフロアー上に取付けられているが、回転ループ22が図示の位置に配置された状態では、垂直ルーフ軌条に取付けることもできる。 シートベルト15は引き込み装置26と回転ループ22と間に垂直走行帯24を備え、乗客がベルト上のチップ組立体28を握り、ベルトを引き込み装置26から引き出し、チップ組立体28をシートベルトバックル30に連結すると、
    ベルトはその上を自由に摺動することになる。 回転ループ22とフロアーアンカー20間に延びるベルト部分は後にもっと詳細に説明する通り、チップ組立体28により膝ベルト部分42と肩ベルト部分44とに分割される。

    図示のシートベルト装置12の正規の使用法としては、
    乗員はチップ組立体28をつかみ、それを横方向にベルト走行帯18から引き出し、十分なベルト15が引き込み装置
    26から引き出されてチップ組立体28がバックル30にかみあうことができる位置まで同ベルト15を引き込み装置26
    から引き出す。 第2図に最も良く描かれている通り、バックル30は、典型的にはチップ組立体28に設けられた舌部34が差込まれる収納口32と、舌部34上で舌部34内のロック開口38内へばね偏倚してスナップ式にはいり込み、
    チップ組立体28をバックル30に係合させるロック用爪36
    とを備えている。 解除ボタン40は、典型的には、バックル30のロック用爪36を駆動して舌部開口38から退出させ、チップ組立体28をバックル30から解除する。

    チップ組立体28をバックル30に係止させた状態では、
    ベルト15の膝ベルト部分42は、チップ組立体28とフロアーアンカーもしくは取付ブラケット20間に形成される。
    また、肩ベルト部分44は、チップ組立体28と回転ループ
    22間に形成されることになる。

    図示のシートベルト装置12の通常の使用状態、すなわち非常時の使用状態においては、乗員の膝を横切って膝ベルト部分42がしっかり固定される一方、肩ベルト部分
    44には幾分ゆるみが存在するため、乗員は上半身を若干動かすことができる。 通常の使用状態では、肩ベルト部分44のたるみが、チップ組立体28を介して膝ベルト部分
    42に移動し、膝ベルト部分42がゆるむようなものであってはならない。 これは、車が急停車したときに乗員が膝ベルト部分42の下方にもぐって負傷するおそれがあるからである。

    しかしながら、非常時においては状況が異なり、膝ベルト部分42が荷重を受けた後に、肩ベルト部分44の幾分かが膝ベルト部分42に移行することができるのが望ましい。 車が相当減速した時、乗員の身体はシート上を前方に滑るから、乗員の肩と頭部が腰のまわりに旋回する以前に相当な力で膝ベルト部分42が引っ張られることになる。 この時、肩ベルト部分44の若干のゆるみが膝ベルト部分42内へ移行する。 これにより、乗員の尻部が前方へ移動する量を若干増加させる一方、肩と頭部がより強くシートに拘束される。

    チップ組立体28は、ブレーム50、及び作用部分を構成する制動スライド60のみで、廉価に構成される。 フレーム50はスチールのような金属材料を打抜き加工して得られる、単一の剛性部材によって構成することができる。
    しかし、図示の実施例では、フレーム50は、剛性フレーム本体101と、成形ライナ100(第7図参照)とで構成される。 ライナ100はスナップ嵌合式に本体101に取り付けられ、ベルト15がライナ100に対して滑るとき摩擦と摩耗を軽減するように、なめらかに滑ることができる表面を提供するように成形される。 ライナ100の材料としては、例えばプエラスチックが挙げられる。 また、ライナ
    100を本体101に一体的に成形することもできる。 チップ組立体28の組立ては、制動スライド60を単に舌部34の前端に始まるフレームを横切ってすべらせ、この間に制動スライド60内部の戻り止め手段74がたわんでフレーム50
    の通路53aにスナップ式にはまりこみ、フレーム50とロック係合することによって完成する。

    さて、次に、本発明をより詳細に説明する。

    チップ組立体28は、その前方端部にロック開口38を有する狭い舌部34を有し、更に、大きな幅の後端に隣接して形成されたベルト収納スロットの一部を構成する開口
    52′を有する、細長く、全体として平面状の舌板もしくはフレーム本体101を備える。 開口52′の横側を迂回する一対の打抜きリブ101aとスロットの背部に沿う打抜きリブ101bとは、フレーム本体101に強度を付加する。 通路53aはフレーム50に形成された切吹きであり、開口5
    2′の矩形の主要部分から前方に向って舌34に延在する。 戻止め74が通路52′内をすべり、その前端が通路前端で停止面と衝合することにより、制動スライド60がフレーム50から前方から外れないように保持される。

    舌部34の配置とその重さは、ベルト走行帯18が垂直方向に延在し、チップ組立体28もしくはフレーム50内のスロットとスライド60内の開口63が第3図のように整合してチップ組立体28を通る垂直ベルト通路を形成するとき、チップ組立体28が第3図に示した度で下方向へ垂下するように決定される。 このように、チップ組立体28
    はより回転ループ22に接近した位置からベルト走行帯18
    に沿って自重により落下して、ベルト15上のストッパ31
    と衝合し、ストッパ31の高さにチップ組立体28を停止させる。

    更に別の面から見ると、本発明のチップ組立体28は、
    フレーム50と制動スライド60のみで廉価に構成することができる。 フレーム50はスチールのような金属材料を打抜き加工して得られる、単一の剛性部材によって構成することができる。 しかし、フレーム50は、剛性フレーム本体101と、本体101にスナップ式嵌合により連結され、
    かつ、例えばプラスチック材料で形成された、成形ライナ100(第7図)で構成される。 この成形ライナ100はベルト帯が成形ライナ100に対して摺動するとき、摩擦と摩耗を軽減するなめらかな滑動面を有する。 また、本体
    101上にライナ100を成形することもできる。 ライナ100
    が本体10上にスナップ式に取付けられた後、チップ組立体28は、舌部34の前端部で始まるフレーム50を横切って、スライド60を摺動させ、この間に緩衝スライド60の内側上の戻止め手段74がたわんで、フレーム50内の通路
    53a内にスナップ式に嵌合し、フレーム50に係止されることによって完成する。

    次に、本発明を更に詳しく説明する。

    チップ組立体28は、その前端部にロック用開口38と狭い舌部34とを備え、更に大きな幅の後端部に隣接して形成されたベルト収納スロットを画成する開口52′を備えた、細長く、全体として平面状の舌板もしくはフレーム本体101を有する。 開口52′の横側部を迂回するように形成された一対の打抜かれたリブ101bが、フレーム本体
    101に付加的な強度を与える。 通路53aがフレーム50に切吹きによって形成され、開口52′の矩形の主要部から前方に向かって舌方向に延在する。 戻止め74は通路53a内を移動し、その前端が通路53aの前端部で停止面53bと衝合することにより、制動スライド60がフレーム50から前方に外れないように係止する。

    ライナ100は単一片として成形され、フレーム本体101
    の下側部105に沿って延在する平坦状のパネル102と、矩形の挿入用開口に沿ってフレーム本体52′の内周のまわりに上部方向に延在する唇104とを備え、ベルト収納スロット52を画成する。 ライナ100は、スロット開口52′
    の背後に、フレーム本体101の後部バー部分56を収納するための通路108を有する厚い後方部分106を備え、通路
    53aを迂回するように形成された本体内の一対の孔114を経て延在する一対の中空の円筒形突起113を唇104の前に備える。 唇104は通路53aを領域に隙間104aを有し、通路
    53aをフレームスロット52の残部に対して開放状態に維持している。 ライナ100は、ライナ100を僅かに変形させ、フレーム本体101の下側部105に沿って後部方向へ滑動させ、これにより、通路108がバー部分56と係合し、
    次いでライナ前部を上方へはさみ、突起113を孔114内へ挿入するようにフレーム本体101に取付けられる。 ライナ100の後方部分106の前面は、ベルト15が滑動する壁58
    の一つを形成する。

    ベルト15がスロット52を通って差込まれる前に、制動スライド60がフレーム50に取付けられる。 第4図と第5
    図に最もよく描かれている通り、制動スライド60は閉じた通路の形をした本体であって、四つの側壁、すなわち、隅部分で一対の短い側壁62に連結された頂壁66と、
    たわみ部分、即ち、底部68とによって形成された、長手方向に延在するスロット63を備える。 頂壁66と底壁68とは、全体として平坦で、平面状かつ平行になっている。
    頂壁66、側壁62、及び底壁残部の前方に延びる底壁の長いフランジ124(第5図)は、スライド60の横側部に通路状の領域12を提供し、フレーム本体101の横縁部を摺動可能に収納する。 この通路形領域12から横方向に内方には、底壁68内側部分123が、更に前壁66から間隔をおいて配置されており、スライド60がフレーム50に取り付けられたときにライナパネル102の下方を通過する。

    本発明を別の面から見ると、案内手段140がベルト15
    を中心位置に維持し、ベルト15がチップ組立体28を通過するとき、ベルト15が折り重なったり、チップ組立体28
    の一隅に集まったりしないようにしてある。 即ち、ベルト15が折り曲がったり、二重になったり、チップ組立体
    28の一隅にひっかかったりすることは望ましくない。 ベルト15はその先端部がなめらかに軌道を描いて摺動することが望ましい。 このため、図示の実施例では、案内手段140は、スライド62の底壁68から上部方向へ延在する一対の平行な軌条を構成する。 軌条140は、ベルト縁部を係合させるために内側を向いた直立側壁によってベルト15の幅よりも少し横方向に間隔をおいて分離配置され、ベルト15の縁部が横方向に変位して隣接した隅部内に侵入しないように構成される。 案内手段140はベルト1
    5の中心にずれてチップ組立体28の通路内でベルト15がねじれる等の問題をほぼ取除くことができる。 このましい軌条140の例としては、スライド62の壁68の内側に一体に形成されたリブがあげられる。

    ベルト15が後方壁の前面に沿って摺動しやすくするための選択手段としては、スライド60の後壁が、ベルト15
    が摺動する面144′の半径を増大させる下方向に延びるビード144を挙げることができる。 第3図に示すように、ベルト15がチップ組立体28を通って摺動するときに、その後部方向の側部81は摩擦緩和性材質から構成された二つの大きな半径、即ち、壁58の上部の丸い隅58′
    とビード144の丸い隅144′とに接触する。 ビード144
    は、また、スライド60を補強する機能を有し、ベルト15
    が乗員の膝を横断して延在するときに、チップ組立体28
    によりベルト15を一層確実にロックする。 制動スライド
    60をフレーム50に係止するために、戻止め74が壁66から下方向及び内側方向へ突出する。 制動スライド60がフレーム50上の所定位置に位置決めされるときにフレームスロット52内へスナップ式に嵌合させるためである。 戻止め74は、フレーム50上の制動スライド60の前方への摺動を制限し、制動スライド60がフレーム50から外れることを防止する。 戻止め74の好ましい例としては、制動スライド60が前方にあるとき、上壁66の中心からスロット52
    を経て垂下し、通路53a内に延びる一体成形された細い突起を挙げることができる。 戻止め74は、摺動方向に長く、ストッパとしての働きをする前面148を備えている。 停止面148は、フレーム50の摺動方向に対して垂直に、ほぼフレーム本体101の下面位置まで延び、同じように摺動方向に垂直な通路53aの前面53bと係合する。 十分な係止を確保するために、停止面148は、望ましくは、通路53aの少なくともほぼ2分の一の距離までフレーム本体101の下側105に延びるべきであり、図示のように、その全体を通過することが望ましい。 停止面148は少なくとも垂直でなければならないが、上壁66から前方へ傾斜していてもよく、この場合には、前面の通路面53
    bは補角を備えていなければならない。 戻止め74のすぐ背後に位置する上壁66の後縁部から下方に延びる交叉突起149は、フレームスロット52の前縁部150と係合し、戻止めが制動スライド60の前方への摺動を停止させる働きを補助する。

    チップ組立体28を組立てるには、まず、フレーム50と制動スライド60とを嵌合させ、戻止め74を通路53aにスナップ式に嵌入する位置におく。 戻止め74の後部の面取りした面152は、舌34の前端上で(更に、ロック用開口3
    8の後縁部上で)偏倚して上壁66を変形させ、その結果、戻止め74が所定位置に嵌入する位置までスライドが後方へ摺動可能とし、これにより、フレーム本体101上へのスライド60の摺動を容易にする。

    制動スライド60の底壁68は非常に短く、第2図の通り、チップ組立体28が係止されたときにベルト15に当接するように横断方向に延在する前方縁部72と、後部横断縁部71との間で、ほぼ棒形状に構成されている。 底壁68
    の前方横断縁部72は、第2図、第3図、第4図に明瞭に示されている通り、頂壁66の上方後縁70のごく僅か前方に配置されている。 底壁68は、先端が係止されたときフレームライナ100の後部下方で自由に摺動することができる。

    ここでベルト15を挿入してチップ組立体28が組み立て終ると、ベルト15はフレームスロット52を通過すると共に、制動スライド60ないのスロット63も通過する。 第3
    図に最も明瞭に示されている通り舌34により惹き起こされる重量のアンバランスによって、垂直ベルト走行帯18
    に対してチップ組立体28が傾斜する。 制動スライド60
    は、第2図のベルト挟持位置からフレーム50に沿って前方へ移動する。 このため、制動スライド60とフレームライナ100上のそれぞれの縁部70、58′と共にチップ組立体28がベルト15の前側部80と後側部81に沿って、自由に摺動することが可能になる。 これにより、チップ組立体
    28は、前部通路面53bに当接する戻止め74のような何らかの手段によって停止させられるまで、ベルト走行帯18
    に沿って下方へ自由に摺動する。

    チップ組立体28を留め金30と係合させるには、乗員は単にチップ組立体28をつかんで横方向にスライドさせ、
    ひで当て幅42と肩当て幅44を形成するのに十分なベルト革ひもをくり出し、舌34を留め金30に係合させるだけでよい。 ベルト15は回転ループ22を介して引張られ、まず、肩ベルト部分44を形成するように引き出される。 チップ組立体28は、この操作中、ベルト15に対して相対的に自由に摺動することができる。 チップ組立体28が留め金30に係合すると、シートベルト引込装置26の引張力は、第1図と第2図に示されているように、チップ組立体28に対して上方と右方の力を及ぼし、制動スライド60
    をベルト挟持位置(第2図参照)へと移動させる。 この位置で、制動スライド60の前縁72付近に形成された肩ベルト部分44は、制動スライド60をフレーム50に沿って上方に制動スライド60の上部挟持縁70とフレームライナ10
    0上の対抗挟持縁58′とでベルト15をしっかりとしめつけるまで、引っぱる。 この位置で挟持されたベルト15
    は、ベルト15が膝ベルト部分42の方向へ移動するのを排除するために、非常時等に車が急激に減速され、ベルト
    15が肩ベルト部分44から膝ベルト部分42へ移動するのが望まれる時まで、膝ベルト部分42にゆとりを持たせることになる。

    ライナ100の後部106は、制動スライド60の上壁66を突出させるほどの厚さであるため、ライナ100の後部106とベルト15とは、フレーム50上における制動スライド60の後方への運動を制限する。

    図示のチップ組立体28は、フレーム本体101がスチールのような耐久性の構造材料で構成され、制動スライド
    60と耐耗性ライナ100とが耐久性のプラスチック材料で構成される。 スライド60にプラスチック材料を使用すると、チップ組立体28の部品間で金属同志が接触し、がたつき等を生じる恐れがなくなる。 プラスチック材料の使用により、スライド60をフレーム50に組み付けるとき、
    戻止め74をフレーム本体101の頂壁65に押圧するだけの弾力性を壁66に付与することになる。 しかし、戻止め74
    がフレーム開口52内に位置決めされた後は、スライドはフレーム50に係止される。 壁66、68の剛性は、工具を使用しなければ制動スライド60をフレーム50から取外すことのできない程度の剛性ある。

    ベルト15を自由にすべり落ちることのできるチップ組立体28の利点は、また、シートベルト引込装置26がけん引すべき重量が減ることである。 このため、シートベルト引込装置26に軽い時計型巻返しばねを使用することができる。

    軽い時計型巻返しばねの使用は、エンドユーザに次の二つの利点を提供することになる。 すなわち、ベルト15
    を引き出すための力を小さくすることができ、また、ベルト15の装着中に乗員に加わる圧力を小さくすることができる。

    本発明によれば、車が急減速して所定の引張荷重、例えば100ポンドの引張荷重を膝ベルト部分42に生じさせたとき、肩ベルト部分44が、膝ベルト部分内へ若干量だけ移動することが可能になる。

    この作用は、制動スライド60の前縁部72を制動力が減少する方向へ変形させることによって行われる。 具体的には、スライド60の挟持縁部70の上部とフレームライナ
    100の対向挟持縁部58′との間の挟持作用が解除される。 本発明のこの好ましい態様では、膝ベルト部分に10
    0ポンドの引張力がかかると、制動スライドの前縁部72
    の中心部がライナ100上で挟持縁部58′と整合するか、
    あるいは、その僅かに上方に位置するように変形し、その結果、挟持縁部70によってベルト15に加えられる力が減少する。 膝ベルト部分42にかかる荷重が小さいときには、前縁部72を担う撓み部分、又は、ビーム200は十分に変形して挟持力を低下させ、ベルト15が肩ベルト部分
    44から膝ベルト部分42に移動することを可能にする。 このとき、乗員の尻部がシート上を前方に移動し、緊張した膝ベルト部分42を引張るが、肩ベルト部分44はそれ程緊張していない状態にあって内部にたるみを幾分有しているから、最初大きな荷重が膝ベルト部分42にかかることになる。 ビーム200を変形させるため、大きな断面積のビード(上述特許出願第SN494,569号に参照番号144
    で示す)は、大きすぎる剛性を有するため、所定荷重、
    例えば150ポンド程度の力では十分に変形しないので、
    本発明においては使用されない。 同様にビーム200の非常に小さい荷重印加位置もしくは無荷重位置から第8図に示す変形位置までビーム200が変形する値が計算された。

    150ポンド荷重の場合には、第8図、第9図に示されているように、ビーム200の中心部201は、ライナ100の挟持縁部58′に対して少なくとも平行になるほど十分に変形した。 このため、制動スライド60を上方に引張る力が相当減少し、肩ベルト部分44が挟持縁部58′,70間を摺動した。

    以上望ましい実施態様について述べたが、かかる開示事項によって本発明は限定されるものではなく、本発明の精神と範囲内における変更と代替的構成はすべて包含される。 例えば、ライナ100を除去して、ベルト15が金属フレーム50の上方へ回転した後方壁上を摺動するように構成することもできる。 同様に、ベルト案内軌条は、
    制動スライド60以外の箇所、例えばフレーム本体101やフレームライナ100上に形成することもできる。 本発明の特徴は、特許請求の範囲に記載した通りである。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は、チップ組立体を備えたベルトを示すシートベルト装置の概略表面図、 第2図は、係合状態にある第1図のチップ組立体の拡大断面図、 第3図は、第2図に類似した図であるが、係止されていない状態にあるチップ組立体を描いた断面図、 第4図は、チップ組立体を構成するフレームと制動スライドとを含む構成部品を示し、各構成部品の組立直前の分解状態の斜視図、 第5図は、第4図の制動スライドの拡大平面図、 第6図は、第2図と、第3図に示した配置を逆にした第4図の制動スライドの端面図で、シートベルトの断面を示したもの、 第7図は、第4図注のスロットライナを形成するプラスチックインサートの斜視図、 第8図は、ビーム中心部の変形状態を示すチップ組立体の要部断面図、 第9図は、ビーム中心部の変形状態を示す制動スライドの平面図である。 10……シート、12……シートベルト、26……シートベルト引込装置、22……回転ループ、28……チップ組立体、
    30……留め金、15……シートベルト、34……舌部、38…
    …ロック開口、50……フレーム、101……フレーム本体、100……ライナ、60……制動スライド、74……戻止め、53a……通路

    QQ群二维码
    意见反馈