熱可塑性ホイールハブ

申请号 JP2016568033 申请日 2015-05-14 公开(公告)号 JP2017520448A 公开(公告)日 2017-07-27
申请人 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; 发明人 ジェイ. マクマスター ウィリアム; ジェイ. マクマスター ウィリアム; ピー. セルナ スティーブン; ピー. セルナ スティーブン; コンダパリ プラサンナ; コンダパリ プラサンナ;
摘要 熱可塑性ホイールハブ(10)が、乗物のホイール軸受(20)に装着するためのセンターハブ(26)を含む。前記センターハブ(26)は、該センターハブ(26)を通って軸方向に延びる中心のシャフト穴(28)及び該中心のシャフト穴(28)から半径方向にかつその周りで円周方向に間隔をおいて配置された多数のラグ穴(30)を有する。前記熱可塑性ホイールハブ(10)は、前記センターハブ(26)から半径方向外側に延びる多数のリブ(40)も含む。さらに、熱可塑性ホイールハブ(10)は、非空気式タイヤ(12)を上に取り付けるために、前記リブ(40)に接続されておりかつ軸方向に延びる円筒形のタイヤマウント(46)を含む。
权利要求

乗物のホイール軸受(20)に装着するためのセンターハブ(26)と、 前記センターハブ(26)から半径方向外側に延びる多数のリブ(40)と、 非空気式タイヤ(12)を上に取り付けるための、前記リブ(40)に接続されていてかつ軸方向に延びる円筒形のタイヤマウント(46)とを有する熱可塑性ホイールハブ(10)であって、 前記センターハブ(26)は、該センターハブ(26)を通って軸方向に延びる中心のシャフト穴(28)と、前記中心のシャフト穴(28)から半径方向に間隔をおきかつ該シャフト穴(28)の周りで周方向に間隔をおいて配置された多数のラグ穴(30)とを有している、前記熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤマウント(46)が、タイヤ取付け用の非平滑な外側表面(48)を有する、請求項1記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤ取付け用の非平滑な外側表面(48)が、表面粗さ、機械的接合、表面処理及び接着促進剤の少なくとも1つによって、該表面(48)に非空気式タイヤ(12)を固着させるよう構成されている、請求項2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤ取付け用の非平滑な外側表面(48)が、前記タイヤ取付け用の表面(48)に沿って半径方向内側にかつ軸方向に延びる少なくとも1つの溝(50)を含む、請求項2又は3記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤマウント(46)が、実質的に均一な壁厚を有する、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記センターハブ(26)が、前記リブ(40)によって前記タイヤマウント(46)に片持ちされている、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記センターハブ(26)が、半径方向に延びる本体壁部(32)及び前記本体壁部(32)の周りを周方向にかつ軸方向に延びる側壁部(34)を有し、前記中心のシャフト穴(28)が、前記本体壁部(32)を通って軸方向に延び、かつ前記ラグ穴(30)が、前記本体壁部(32)及び前記側壁部(34)を通って軸方向に延びている、請求項1又は6記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記ラグ穴(30)に配置された多数の圧縮制限部材(52)を含む、請求項1又は7記載の熱可塑性ホイールハブ(10)であって、各1つの前記圧縮制限部材(52)が各1つの前記ラグ穴(30)に配置されており、前記圧縮制限部材(52)は、それぞれ、ホイール軸受(20)のねじ部材(22)を受容するための、軸方向に延びる穴(56)を備える軸方向に延びる筒形ボディ(54)と前記ボディ(54)から半径方向外側に延びるフランジ(58)とを有し、前記フランジ(58)及び前記ボディは、前記ラグ穴(30)に相補的な形状を有している、前記熱可塑性ホイールハブ(10)。前記圧縮制限部材(52)が、金属、複合材料及びセラミック材料の少なくとも1種の一体部品として作られている、請求項8記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記圧縮制限部材が、前記センターハブに固定されて、該センターハブと一体化されている、請求項8又は9記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記リブ(40)が均一な壁厚を有する、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記リブ(40)のそれぞれが、審美領域では減少した均一な壁厚を有する、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記センターハブ(26)、前記リブ(40)及び前記タイヤマウント(46)が、高分子材料の全重量を基準として約20重量%〜約65重量%の範囲の多数の繊維によって強化された高分子材料で作られている、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記繊維が、ガラス、炭素、鉱物及び金属材料の少なくとも1種である、請求項13記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記繊維が、長繊維ガラス若しくは炭素繊維、短繊維ガラス若しくは炭素繊維、又は長繊維ガラス及び短繊維ガラス及び/若しくは炭素繊維の組合せである、請求項13又は14記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記高分子材料が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル、ブタジエンスチレン、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、環状オレフィンコポリマー、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、フルオロポリマー、ポリオキシメチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアリールエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリブタジエン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン、ポリシクロヘキシレンジメチレン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリフタルアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、ポリエーテルケトンケトン、塩素化ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びスチレンアクリロニトリル並びにそれらの組合せの群から選択される少なくとも1種である、請求項1記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記高分子材料が耐衝撃性改良剤を含む、請求項13又は16記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記高分子材料が紫外線(UV)安定剤を含む、請求項13又は16記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記高分子材料がプレカラー顔料を含む、請求項13又は16記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記熱可塑性ホイールハブ(10)が射出成形プロセスから製造されている、請求項1又は13記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。

乗物のホイール軸受(20)に装着するためのセンターハブ(26)と、 前記センターハブ(26)から半径方向外側に延びる多数のリブ(40)と、 非空気式タイヤ(12)を上に取り付けるための、前記リブ(40)に接続されていてかつ軸方向に延びる円筒形のタイヤマウント(46)とを有する熱可塑性ホイールハブ(10)であって、 前記センターハブ(26)は、該センターハブ(26)を通って軸方向に延びる中心のシャフト穴(28)と、前記中心のシャフト穴(28)から半径方向に間隔をおきかつ該シャフト穴(28)の周りで周方向に間隔をおいて配置された多数のラグ穴(30)とを有している、前記熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤマウント(46)が、タイヤ取付け用の非平滑な外側表面(48)を有する、請求項1記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤ取付け用の非平滑な外側表面(48)が、表面粗さ、機械的接合、表面処理及び接着促進剤の少なくとも1つによって、該表面(48)に非空気式タイヤ(12)を固着させるよう構成されている、請求項2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記タイヤ取付け用の非平滑な外側表面(48)が、前記タイヤ取付け用の表面(48)に沿って半径方向内側にかつ軸方向に延びる少なくとも1つの溝(50)を含む、請求項2又は3記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記センターハブ(26)が、前記リブ(40)によって前記タイヤマウント(46)に片持ちされている、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記センターハブ(26)が、半径方向に延びる本体壁部(32)及び前記本体壁部(32)の周りを周方向にかつ軸方向に延びる側壁部(34)を有し、前記中心のシャフト穴(28)が、前記本体壁部(32)を通って軸方向に延び、かつ前記ラグ穴(30)が、前記本体壁部(32)及び前記側壁部(34)を通って軸方向に延びている、請求項1又は5記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記ラグ穴(30)に配置された多数の圧縮制限部材(52)を含む、請求項1又は6記載の熱可塑性ホイールハブ(10)であって、各1つの前記圧縮制限部材(52)が各1つの前記ラグ穴(30)に配置されており、前記圧縮制限部材(52)は、それぞれ、ホイール軸受(20)のねじ部材(22)を受容するための、軸方向に延びる穴(56)を備える軸方向に延びる筒形ボディ(54)と前記ボディ(54)から半径方向外側に延びるフランジ(58)とを有し、前記フランジ(58)及び前記ボディは、前記ラグ穴(30)に相補的な形状を有している、前記熱可塑性ホイールハブ(10)。前記リブ(40)のそれぞれが、審美領域では減少した均一な壁厚を有する、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記センターハブ(26)、前記リブ(40)及び前記タイヤマウント(46)が、高分子材料の全重量を基準として約20重量%〜約65重量%の範囲の多数の繊維によって強化された高分子材料で作られている、請求項1又は2記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記繊維が、長繊維ガラス若しくは炭素繊維、短繊維ガラス若しくは炭素繊維、又は長繊維ガラス及び短繊維ガラス及び/若しくは炭素繊維の組合せである、請求項9記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記高分子材料が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル、ブタジエンスチレン、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、環状オレフィンコポリマー、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、フルオロポリマー、ポリオキシメチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアリールエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリブタジエン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン、ポリシクロヘキシレンジメチレン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリフタルアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、ポリエーテルケトンケトン、塩素化ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びスチレンアクリロニトリル並びにそれらの組合せの群から選択される少なくとも1種である、請求項1記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。前記熱可塑性ホイールハブ(10)が射出成形プロセスから製造されている、請求項1又は9記載の熱可塑性ホイールハブ(10)。

说明书全文

発明の背景 1.発明の分野 本発明は、一般的にはタイヤ、より具体的には非空気式タイヤ用の熱可塑性ホイールハブに関する。

2.関連技術の説明 車両又は乗物用のホイールを提供することが知られている。典型的には、ホイールは、ホイール軸受に取り付けられたホイールハブ及び乗物の車軸及びホイールハブに取り付けられた膨張式又は空気式タイヤを含む。近年、ホイールハブに取り付けられた非空気式又は非膨張式タイヤを備えたホイールもいくつか出てきている。非空気式タイヤ、例えばTWEEL(登録商標)非空気式タイヤは、非膨張式である。典型的には、非空気式タイヤの内側のインターフェースには、ホイールハブの外側表面にはめるためのバンド部分及びこの内側のインターフェースのバンド部分を取り囲む多数のスポーク又はウェブエレメントを有する。非空気式タイヤはまた、内側のインターフェースのバンド部分の外側に同心円状に配置されたかつスポーク又はウェブエレメントの外端に配置された、タイヤの外端を形成する外側バンドを有する。このバンドは、道路面と接触するためのトレッドを含む。非空気式タイヤは、その荷重を、内部空気圧の支持なしに、単にそのトレッド、バンド及びスポーク又はウェブエレメントの構造特性によって支持する。

かかる非空気式タイヤは、従来のホイールハブに取り付けられている。ホイールハブは、典型的には金属材料で作られている。ホイールハブは、中心の開口部が備わったセントラルディスクを含み、かつネジ部品、例えばホイール軸受のボルト又はスタッドを受け止めるための多数のラグ開口部を有していてよい。これらの金属ホイールハブは、典型的には、膨張式又は空気式タイヤの荷重及び構造要件に適合するように設計されている。さらに、これらの金属ホイールハブは、ホイールに相当の重量を付け加え、その結果、乗物の重量が余分に増す。

それゆえ、非空気式タイヤを上に取り付けるための熱可塑性ホイールハブを提供することが所望されている。非空気式タイヤの荷重及び構造要件に適合する熱可塑性ホイールハブを提供することも所望されている。さらに、非空気式タイヤ用の従来のホイールハブと比べて重量を減らす熱可塑性ハブを提供することが所望されている。そういうことから、これらの要望の少なくとも1つに適合する非空気式タイヤ用の熱可塑性ホイールハブを提供する必要性が先行技術にはある。

本発明の概要 したがって、本発明は、乗物のホイール軸受に装着するためのセンターハブを含む熱可塑性ホイールハブである。センターハブは、該センターハブを通って軸方向に延びる中心のシャフト穴及び該中心のシャフト穴から半径方向にかつその周りで円周方向に間隔をおいて配置された多数のラグ穴を含む。熱可塑性ホイールハブは、センターハブから半径方向外側に延びる多数のリブも含む。さらに、熱可塑性ホイールハブは、非空気式タイヤを上に取り付けるために、リブに接続されておりかつ実質的に平面で軸方向に延びる円筒形のタイヤマウントを含む。

本発明の1つの利点は、熱可塑性ホイールハブが、非空気式タイヤを上に取り付けるために設けられていることである。本発明の別の利点は、熱可塑性ホイールハブが、荷重及び、制動、旋回、疲労、衝撃などの構造要件に適合することである。本発明の更なる別の利点は、熱可塑性ホイールハブが、高負荷領域での荷重を支持するための圧縮制限部材を取り込んでいることである。本発明の更なる別の利点は、熱可塑性ホイールハブに、ホイールハブ全体にわたった荷重を分散させるための構造リブが用いられていることである。本発明の更なる別の利点は、熱可塑性ホイールハブが、強度及び外観の両方のためのリブ厚さ及び配置を有し、ヒケを最小限にする。本発明の更なる別の利点は、熱可塑性ホイールハブが、寸法安定性及び重量減少をもたらす均一な壁厚を有する。本発明の更なる別の利点は、熱可塑性ホイールハブが、従来のホイールハブと比べて重量を減らすことである。

本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面と一緒に取り上げられる後続の説明を読んだ後により解釈しやすくなることから容易に理解されるだろう。

本発明による熱可塑性ホイールハブの1つの実施形態の正面図であって、破線で該ホイールハブの上に取り付けられた非空気式タイヤ及びホイール軸受に取り付けられた該ホイールハブ及び乗物の車軸を示す図。

非空気式タイヤがその上に取り付けられていない図1の熱可塑性ホイールハブの分解斜視図

圧縮制限部材が組み込まれていない図1の熱可塑性ホイールハブの正面図

圧縮制限部材が組み込まれていない図1の熱可塑性ホイールハブの後面斜視図

図1の熱可塑性ホイールハブの正面図

図1の熱可塑性ホイールハブの側面図

図1の熱可塑性ホイールハブの後面図

図4のライン7−7に沿って見た断面図

図4のライン8−8に沿って見た断面図

図1から8までの熱可塑性ホイールハブの、本発明による圧縮制限部材の1つの実施形態の正面図

図9の圧縮制限部材の側面図

図9のライン11−11に沿って見た側面図

図1から8までの熱可塑性ホイールハブの、本発明による圧縮制限部材の別の実施形態の正面図

図12の圧縮制限部材の側面図

図12の14−14に沿って見た断面図

好ましい実施形態の詳細な説明 同じ数字がいくつかの図にわたって同じ部品を示す図面に関して、本発明による熱可塑性ホイールハブの1つの実施形態を、一般的に10で示す。熱可塑性ホイールハブ10は、一般的に12で示され、該ホイールハブの上に取り付けられて乗物(非図示)用のホイールを形成する非膨張式又は非空気式タイヤを有するよう設計されている。図1に示されるように、非空気式タイヤ12は、環状の内側バンド14、内側バンド14の周りで円周方向に配置された多数のスポーク又はウェブエレメント16、及び該スポーク又はウェブエレメント16全体にわたって配置された、タイヤ12の外端を形成する環状の外側バンド18を有する。外側バンド18は、道路面と接触するためのトレッド(非図示)を含む。非空気式タイヤ12は、その荷重を、内部空気圧の支持なしに、単にそのトレッド、外側バンド18、スポーク又はウェブエレメント16及び内側バンド14の構造特性によって支持する。非空気式タイヤ12は、熱可塑性ホイールハブ10に取り付けられており、このホイールハブ10はまた、乗物のホイール又は軸受20(部分的に図示)に取り付けられている。ホイール軸受20は、シャフト又は車軸21及び熱可塑性ホイールハブ10を通って延びる多数のねじ付ラグ22を有し、かつ熱可塑性ホイールハブ10は、ラグ22に螺合して固定することができる締め具24、例えばねじ付ナットによってホイール軸受20に固定されている。ホイール軸受20が回転すると、熱可塑性ホイールハブ10が回転し、非空気式タイヤ12も回転する。図1に示される非空気式タイヤ12は、先行技術においてTWEEL(登録商標)非空気式タイヤとして知られており、これはミシュラン・ノースアメリカ社から市販されていると理解されるべきである。また、図1に示される非空気式タイヤ12は、本発明の範囲を制限することを意図したものではないとも理解されるべきである。さらに、熱可塑性ホイールハブ10は、特にここには示されていない非膨張式又は非空気式タイヤの他の様々な種類とともに、本発明の範囲から逸脱することなく動作させることができると理解されるべきである。

図1Aから図8までに関して、熱可塑性ホールハブ10は、ホイール軸受20に装着するためのセンターハブ26を含む。センターハブ26は、一般的には環状の形をしている。センターハブ26は、該センターハブを通って軸方向に延びる中心のシャフト穴28及び該中心のシャフト穴28から半径方向にかつその周りで円周方向に間隔をおいて配置された多数のラグ穴30を有する。ラグ穴30は、センターハブ26を通って軸方向に延びる。センターハブ26は、半径方向にかつ円周方向に延びる本体壁部32及び該本体壁部32の周りで円周方向にかつ軸方向に延びる側壁部34を有することでくぼみ35を形成する。図示されるように、中心のシャフト穴28は、本体壁部32を通って軸方向に延び、かつラグ穴30は、本体壁部32及び側壁部34を通って軸方向に延びる。ラグ穴30のそれぞれは、本体壁部32及び側壁部34にくぼみ部分36並びにくぼみ部分から延びる貫通部分38を有する。図示されるように、くぼみ部分36は、一般的には環状の形をしており、かつ貫通部分38は、一般的には六形の形をしている。部分36及び38は、任意の適切な形状を有していてよいと理解されるべきである。センターハブ26がホイール軸受20に取り付けられている場合、シャフト21の部分が中心のシャフト穴28を通って軸方向に延び、かつラグ24は、ラグ穴30を通って軸方向に延びると理解されるべきである。

熱可塑性ホイールハブ10は、センターハブ26から半径方向外側に延びる多数のリブ40も含む。リブ40は、センターハブ26と、タイヤマウント46との間で半径方向に延びる少なくとも1対以上のリブ40を含むものであって、互いに円周方向に間隔をおいて配置されていて、それらの間に一般的にU字形の開口部42を形成している。リブ40は、センターハブ26とタイヤマウント46との間で軸方向にも延びる。1つの実施形態では、リブ40は、均一な壁厚を有する。別の実施形態では、リブ40は、審美的観点から減少した均一な壁厚を有する。図示される実施形態では、多数の対になったリブ40が、センターハブ26の周りで円周方向に間隔をおいて配置されており、かつ一般的に三角形の形をした穴44を、対になったリブ40のそれぞれの間に有する。センターハブ26は、リブ40によってタイヤマウント46に片持ちされている。センターハブ26は、タイヤマウント46の軸方向の外側に対して軸方向に引き込まれている。リブ40は他の適切なパターンで形成されていてもよいと理解されるべきである。

さらに、熱可塑性ホイールハブ10は、リブ40の周りで円周方向に延び、かつ該リブ40に接続された円筒形のタイヤマウント46を含む。タイヤマウント46は、非空気式タイヤ12をその上に取り付けるために実質的に軸方向に平坦に延びる。1つの実施形態では、タイヤマウント46は、実質的に均一な壁厚を有する。別の実施形態では、タイヤマウント46は、タイヤ取り付け用の非平滑な外側表面48を有する。タイヤ取り付け用の非平滑な外側表面48は、表面粗さ、機械的接合、表面処理及び/又は接着促進剤の少なくとも1つによって、その上に非空気式タイヤ12を固着させるよう構成されている。1つの実施形態では、タイヤ取り付け用の非平滑な外側表面48は、非空気式タイヤ12をその上に固着させるためのタイヤ取付け用の表面48に沿って半径方向内側にかつ円周方向に延びる少なくとも1つの溝50を含む。図示される実施形態では、タイヤ取り付け用の非平滑な外側表面48は、多数の溝50を有し、これらは一般的に長方形の形をしており、及びタイヤ取付け用の表面48に沿って円周方向に間隔をおいて配置されておりかつ内側軸方向に延びている。溝50は任意の適切な形状を有していてよいと理解されるべきである。段が、均一な壁厚を有する段付きの外形のために、タイヤ取付け用の表面48に形成されていてもよいと理解されるべきである。

少なくとも1つの実施形態のホイールハブの形状は、少なくとも2つの金型部品を有する相互に連接した金型の形で成形するために特に適している。ハブ10が金型から容易に解放されるように、三角形の穴44は、ハブの前方に向かって狭くなるように、内側に向かって先細りしており、かつU字形の穴42は、ハブの前方に向かって幅広くなるように、外側に向かって先細りしており、第一の複数の金型突起部セット、又はフィンガーが、ハブ10の後方から三角形の形をした穴44を形成できるようになり、かつ第二の複数の金型突起部セット、又はフィンガーが、ハブ10の前方からU字形の穴42を形成することができるようになる。穴が先細りすることにより、ハブがいったん形成されると、金型の相応の先細りしたフィンガーが金型部品からのハブの解放を容易にし、かつリブ40がハブの軸方向幅に沿って一定の厚さを有することを可能にする。一定のリブの厚さが、審美的にも機械的にも望ましくあり得る。同様に、溝50が、タイヤマウントの周りのより均一な厚さを可能にする。リップ43が、溝50の前縁に沿って形成され、とりわけ、ハブ10の美観を改善する。

図1及び1Aに関して、熱可塑性ホイールハブ10は、さらに、ラグ穴30に配置された、本発明による多数の圧縮制限部材52を含む。図1Aに示されるように、圧縮制限部材52の1つが、ラグ開口部30の1つに配置されている。図9から図14までに関して、圧縮制限部材52のそれぞれが、ホイール軸受20のラグ24を受け止めるために、筒形ボディ54を通って軸方向に延びる穴56を伴って軸方向に延びる該ボディ54及び該ボディ54から半径方向外側に延びるフランジ58を有する。ボディ54及びフランジ58は、ラグ穴30に相補的な形状を有する。図9から11までに示される1つの実施形態では、フランジ58は、一般的に円環状の形を有し、かつボディ54は、圧縮制限部材52の回転を最小限に抑えるために、非円環状の形、例えば六角形の形を有する。図12から14までに示される別の実施形態では、フランジ58は、一般的に円環状の形を有し、かつボディ54は、一般的に円環状の形を非平滑面60とともに有する。圧縮制限部材52は、金属、複合材料及び/又はセラミック材料の少なくとも1種の一体部品として作られている。1つの実施形態では、圧縮制限部材52は、センターハブ26でオーバーモールド成形されて、それと一体化されている。別の実施形態では、圧縮制限部材52は、センターハブ26が形成された後にラグ穴30内に配置される。圧縮制限部材52は、一体的かつ一体式であると理解されるべきである。1つの実施形態では、ラグ穴30は、非環状の形、例えば六角形の形を有し、かつ圧縮制限部材52は、該圧縮制限部材52の回転を最小限に抑えるために、非環状の形、例えば六角形の形をしたボディ54を有するとも理解されるべきである。別の実施形態では、ラグ穴30は、円環状の形を有し、かつ圧縮制限部材52は、該圧縮制限部材52の回転を最小限に抑えるために、一般的に円環状の形をしたボディ54を非平滑面60とともに有するとも理解されるべきである。

熱可塑性ホイールハブ10は、高分子材料で作られている。そういうことから、熱可塑性ホイールハブ10は、高分子材料を含む。1つの実施形態では、センターハブ26、リブ40及びタイヤマウント46は、高分子材料の全重量を基準として約20重量%〜約65重量%の範囲の多数の繊維によって強化された高分子材料で作られている。繊維は、ガラス、炭素、鉱物及び/又は金属材料の少なくとも1種である。1つの実施形態では、繊維は、典型的には、長繊維ガラス若しくは炭素繊維、短繊維ガラス若しくは炭素繊維、又は長繊維ガラス及び短繊維ガラス及び/若しくは炭素繊維の組合せである。繊維は様々なサイズ(例えば長さ、直径など)を有していてよく、かつ被覆されていてよいか又は被覆されていなくてよいと理解されるべきである。例えば、1つの実施形態では、繊維は、13ミクロン未満の平均直径を有していてよい。他の実施形態では、繊維は、10ミクロン未満の平均直径を有していてよい。高分子材料又は繊維自体は、高分子材料そのものと繊維との間の結合を促進するための他の成分を含んでいてよい。本発明に適した繊維の例には、PPG Industries Inc.,One PPG Place,Pittsburgh,PA 15272から市販されているChopVantage(登録商標)HP3660が含まれる。

高分子材料は、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル、ブタジエンスチレン、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、環状オレフィンコポリマー、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、フルオロポリマー、ポリオキシメチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアリールエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリブタジエン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン、ポリシクロヘキシレンジメチレン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリフタルアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、ポリエーテルケトンケトン、塩素化ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びスチレンアクリロニトリル並びにそれらの組合せの群から選択される少なくとも1種である。

1つの実施形態では、高分子材料はポリアミドであり、これは、典型的には、該高分子材料の全重量を基準として約35重量部〜約70重量部、より典型的には約45重量部〜約65重量部の量で、より一層典型的には約50重量部〜約60重量部の量で存在する。必須ではないものの、ポリアミドは、典型的には、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド46、ポリアミド6,10、ポリアミド6I,6T、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド1010、ポリアミド6,12及びそれらの組合せの群から選択される。しかしながら、ポリアミド以外の高分子材料を、熱可塑性ホイールハブ10の製造に用いることができることも理解されるべきである。本発明のための適したポリアミドの例には、BASF Corporation,100 Campus Drive,Florham Park,NJから市販されているUltramid(登録商標)B27 E 01が含まれる。

1つの実施形態では、高分子材料は、該高分子材料に耐衝撃性を付与する耐衝撃性改良剤を含んでいてよい。用いられる場合、耐衝撃性改良剤は、典型的には、高分子材料の全重量を基準として約1重量部〜約20重量部、より典型的には約3重量部〜約12重量部、より一層典型的には約4重量部〜約10重量部の量で存在する。耐衝撃性改良剤は、エラストマー、イオノマー、エチレンコポリマー、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、エチレン−オクテンコポリマー、エチレン−アクリレートコポリマー、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンターポリマー及びそれらの組合せの群から選択される。典型的には、耐衝撃性改良剤は、エチレンオクテン、エチレンプロピレン及びそれらの組合せの少なくとも1種を含有する。本発明のための適した耐衝撃性改良剤の例が、DuPont Company,Lancaster Pike & Route 141,Wilmington,DE 19805から市販されているFUSABOND(登録商標)グレード N493Dである。

別の実施形態では、高分子材料は、紫外線(UV)安定剤、例えばベンゾトリアゾール型の紫外線吸収剤を含んでいてよい。

更に別の実施形態では、高分子材料は、プレカラー顔料(pre-color pigments)を含んでいてよい。必須ではないものの、高分子材料は、該高分子材料の顔料を変性するための着色成分を含有していてよい。用いられる場合、着色成分は、典型的には、高分子材料の全重量を基準として約0.01重量部〜約1重量部、より典型的には約0.1重量部〜約0.8重量部、より一層典型的には約0.15重量部〜約0.4重量部の量で存在する。本発明のための適した着色成分の例が、Orient Corporation of America,1700 Galloping Hill Road,Kenilworth,NJ 07033から市販されているOrient Nigrosine Base SAPLである。先行技術において知られている他の適した耐衝撃性改良剤、UV安定剤及びプレカラー顔料を用いてもよいと理解されるべきである。

さらに、本発明は、熱可塑性ホイールハブ10を製造する方法を提供する。1つの実施形態では、熱可塑性ホイールハブ10は、射出成形プロセスから製造されている。別の実施形態では、熱可塑性ホイールハブ10は、ガス支援射出成形プロセスから製造されている。更に別の実施形態では、熱可塑性ホイールハブ10は、微細射出発泡成形プロセスから製造されている。

この方法は、キャビティの範囲を定める金型(非図示)を設けるステップを含む。キャビティは、深絞り成形によって形成してよく、絞り方向は、熱可塑性ホイールハブ10の均一な壁を達成するために互い違いにした。金型を開いた状態で、この方法は、圧縮制限部材52を金型のキャビティ内に設置して該金型を閉じるステップを含む。1つの実施形態では、この方法はまた、高分子材料を金型のキャビティ内に射出して熱可塑性ホイールハブ10を形成するステップと、圧縮制限部材52を熱可塑性ホイールハブ10のセンターハブ26にオーバーモールド成形するステップとを含む。熱可塑性ホイールハブ10がいったん形成されると、この方法はさらに、金型を開くステップと、該金型から熱可塑性ホイールハブ10を取り出すステップとを含む。射出成形された熱可塑性ホイールハブ10は一体部品であると理解されるべきである。

別の実施形態では、この方法は、高分子材料をキャビティ内に射出して熱可塑性ホイールハブ10を形成するステップを含む。熱可塑性ホイールハブ10がいったん形成されると、この方法はさらに、金型を開くステップと、該金型から熱可塑性ホイールハブ10を取り出すステップとを含む。この実施形態では、方法は、圧縮制限部材52を、超音波溶接、押込ばめなどによってセンターハブ26に固定するステップを含んでいてよい。圧縮制限部材52は、成形後操作においてはめ込んでもよいと理解されるべきである。熱可塑性ホイールハブ10は、具体的にここには記載していない、他の様々な方法によって製造することができるとも理解されるべきである。

本発明は、例示的な態様で記載した。使用した用語は、制限するものではなく説明のためのものであると理解されたい。

上記の教示に照らして、本発明の多くの修正及び変形が可能である。それゆえ、添付の特許請求の範囲の範囲内で、本発明は、具体的に記載されたもの以外に実施することができる。

10 本発明による熱可塑性ホイールハブ、 12 非膨張式又は非空気式タイヤ、 14 環状の内側バンド、 16 スポーク又はウェブエレメント、 18 外側バンド、 20 ホイール又は軸受、 21 シャフト又は車軸、 22 ねじ付ラグ、 24 締め具、 26 センターハブ、 28 中心のシャフト開口部、 30 ラグ開口部、 32 本体壁部、 34 側壁部、 35 くぼみ、 36 くぼみ部分、 38 貫通部分、 40 リブ、 42 U字形の開口部、 43 口縁部、 44 三角形の形をした穴、 46 タイヤマウント、 48 タイヤ取り付け用の非平滑な外側表面、 50 溝、 52 圧縮制限部材、 54 円筒形ボディ、 56 開口部、 58 フランジ、 60 非平滑面

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