医療システム

申请号 JP2017524714 申请日 2016-04-28 公开(公告)号 JP6289755B2 公开(公告)日 2018-03-07
申请人 オリンパス株式会社; 发明人 二梃木 昌夫;
摘要
权利要求

先端に第1処置部を備える第1マニピュレータと、該第1マニピュレータによる前記第1処置部の可動範囲を含む局所的視野範囲を有する第1撮像部とを先端に備える第1ロボットアームと、 前記第1撮像部の前記局所的視野範囲より広い大局的視野範囲を有する第2撮像部と、 該第2撮像部または前記第1撮像部からの映像を表示する表示部と、 該表示部に表示される映像を切り替える切替部と、 前記第1マニピュレータおよび前記第1ロボットアームの操作指令を入する操作部と、 該操作部により入力された操作指令に基づいて前記第1マニピュレータおよび前記第1ロボットアームを制御する制御部とを備え、 該制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1ロボットアームおよび前記第1マニピュレータを制御し、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1マニピュレータを制御する医療システム。先端に第2処置部を備え、前記大局的視野範囲内に前記第2処置部の可動範囲を有する第2ロボットアームを備え、 前記制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1ロボットアーム、前記第1マニピュレータおよび前記第2ロボットアームを制御する請求項1に記載の医療システム。前記第1ロボットアームの先端に、先端に第3処置部を備え、前記局所的視野範囲内に前記第3処置部の可動範囲を有する第2マニピュレータを備え、 該制御部が、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1マニピュレータおよび前記第2マニピュレータを制御する請求項1に記載の医療システム。前記操作部が、操作者の一方の手により操作される第1操作入力部と、前記操作者の他方の手により操作される第2操作入力部とを備え、 前記制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、第1操作入力部により入力された操作指令によって前記第1ロボットアームおよび前記第1マニピュレータを制御し、前記第2操作入力部により入力された操作指令によって前記第2ロボットアームを制御する請求項2に記載の医療システム。前記制御部が、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、第1操作入力部により入力された操作指令によって前記第1マニピュレータを制御し、前記第2操作入力部により入力された操作指令によって前記第2マニピュレータを制御する請求項3および4に記載の医療システム。前記制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部の座標系と前記第2撮像部に固定された座標系とを一致させる請求項1に記載の医療システム。前記制御部が、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部の座標系と前記第1撮像部に固定された座標系とを一致させる請求項1に記載の医療システム。

说明书全文

本発明は、医療システムに関するものである。

従来、複数のマニピュレータによって患者の外科的手術を行うために誘導チューブによって単一の入口ポートから体内に導入された2つのマニピュレータおよび内視鏡によって、局所的な視野により患部を撮影しながら2つのマニピュレータにより処置を行う外科手術用システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。

特表2009−539573号公報

しかしながら、特許文献1の外科手術用システムでは、2つのマニピュレータの可動範囲は内視鏡の視野範囲内に制限され、内視鏡の視野範囲は狭いので、狭い範囲での処置しか行うことができないという不都合がある。入口ポートを支点として誘導チューブの先端を移動させることで、内視鏡の視野範囲およびマニピュレータの可動範囲自体を移動させることはできるが、手術の初期段階(術野の確保)等、外科的な大展開を行う場面では、見えてない方向にマニピュレータを移動させるには周辺情報が不足し、周辺組織との干渉を回避しながら慎重にゆっくり動作させなければならず時間がかかるという問題がある。

本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、局所的な処置および外科的な大展開の両方に対応でき、手術時間を短縮することができる医療システムを提供することを目的としている。

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。 本発明の一態様は、先端に第1処置部を備える第1マニピュレータと、該第1マニピュレータによる前記第1処置部の可動範囲を含む局所的視野範囲を有する第1撮像部とを先端に備える第1ロボットアームと、前記第1撮像部の前記局所的視野範囲より広い大局的視野範囲を有する第2撮像部と、該第2撮像部または前記第1撮像部からの映像を表示する表示部と、該表示部に表示される映像を切り替える切替部と、前記第1マニピュレータおよび前記第1ロボットアームの操作指令を入する操作部と、該操作部により入力された操作指令に基づいて前記第1マニピュレータおよび前記第1ロボットアームを制御する制御部とを備え、該制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1ロボットアームおよび前記第1マニピュレータを制御し、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1マニピュレータを制御する医療システムを提供する。

本態様によれば、切替部の作動により表示部に表示される映像を第1撮像部により取得された局所的視野範囲の映像に切り替えると、制御部は、操作部による操作指令によって、局所的視野範囲内において動作する第1マニピュレータを制御するようになる。一方、切替部の作動により表示部に表示される映像を第2撮像部により取得された大局的視野範囲の映像に切り替えると、制御部は、操作部による操作指令によって、大局的視野範囲内において動作する第1ロボットアームを制御するようになる。

これにより、操作者は、外科的大展開の場面では、切替部によって、視野範囲を第2撮像部による大局的視野範囲に切り替えて、より広い視野範囲によって、第1ロボットアームの周辺の状態を表示部で確認しながら第1ロボットアームおよび第1マニピュレータの動作による処置部の大きな移動を行うことができる。一方、患部の処置を行う場面では、切替部によって、視野範囲を第1撮像部による局所的視野範囲に切り替えて、緻密な処置を行うことができる。

上記態様においては、先端に第2処置部を備え、前記大局的視野範囲内に前記第2処置部の可動範囲を有する第2ロボットアームを備え、前記制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1ロボットアーム、前記第1マニピュレータおよび前記第2ロボットアームを制御してもよい。

このようにすることで、操作者は、外科的大展開の場面では、切替部によって、視野範囲を第2撮像部による大局的視野範囲に切り替えて、より広い視野範囲によって、第1ロボットアームおよび第2ロボットアームの周辺の状態を表示部で確認しながら第1ロボットアームおよび第1マニピュレータの動作による第1処置部の大きな移動、および第2ロボットアームの動作による第2処置部の大きな移動を行うことができる。

上記態様においては、前記第1ロボットアームの先端に、第3処置部を備え、前記局所的視野範囲内に前記第3処置部の可動範囲を有する第2マニピュレータを備え、該制御部が、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部に入力された操作指令によって前記第1マニピュレータおよび前記第2マニピュレータを制御してもよい。

このようにすることで、操作者は、患部の処置を行う場面では、切替部によって、視野範囲を第1撮像部による局所的視野範囲に切り替えて、表示部に表示された第1撮像部からの映像を確認しながら、第1マニピュレータの第1処置部および第2マニピュレータの第3処置部を動作させ、双腕による緻密な処置を行うことができる。

上記態様においては、前記操作部が、操作者の一方の手により操作される第1操作入力部と、前記操作者の他方の手により操作される第2操作入力部とを備え、前記制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、第1操作入力部により入力された操作指令によって前記第1ロボットアームおよび前記第1マニピュレータを制御し、前記第2操作入力部により入力された操作指令によって前記第2ロボットアームを制御してもよい。

このようにすることで、操作者が両手でそれぞれに対応する第1ロボットアームおよび第1マニピュレータと第2ロボットアームとを操作可能とし、大局的視野範囲の映像が表示部に表示されている状況下でも、双腕による大局的な処置を行うことができる。

上記態様においては、前記制御部が、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、第1操作入力部により入力された操作指令によって前記第1マニピュレータを制御し、前記第2操作入力部により入力された操作指令によって前記第2マニピュレータを制御してもよい。

このようにすることで、操作者が両手でそれぞれに対応する第1マニピュレータと第2マニピュレータとを操作可能とし、局所的視野範囲の映像が表示部に表示されている状況下において、双腕による緻密な処置を行うことができる。

前記制御部が、前記切替部により前記第2撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部の座標系と前記第2撮像部に固定された座標系とを一致させてもよい。 このようにすることで、操作者は、表示部に操作された第2撮像部からの映像を見ながら、操作部を操作する場合に、直感的な操作を行うことができる。すなわち、操作部によって一方向への移動を指示する操作指令を入力すると、表示部に表示されている第1ロボットアーム、第2ロボットアーム、第1マニピュレータまたは第2マニピュレータを表示部内において操作部と同一方向に移動させることができる。

上記態様においては、前記制御部が、前記切替部により前記第1撮像部からの映像に切り替えられた場合に、前記操作部の座標系と前記第1撮像部に固定された座標系とを一致させてもよい。 このようにすることで、表示部に操作された第1撮像部からの映像を見ながら、操作部を操作する場合に、直感的な操作を行うことができる。すなわち、操作部によって一方向への移動を指示する操作指令を入力すると、表示部に表示されている第1マニピュレータまたは第2マニピュレータを表示部内において操作部と同一方向に移動させることができる。

本発明によれば、局所的な処置および外科的な大展開の両方に対応でき、手術時間を短縮することができるという効果を奏する。

本発明の一実施形態に係る医療システムを示す全体構成図である。

図1の医療システムにおける俯瞰モードでの操作部とモニタ表示例とを示す図である。

図1の医療システムにおける局所モードでの操作部とモニタ表示例とを示す図である。

図1の医療システムの第1の変形例を示す全体構成図である。

図4の医療システムにおける俯瞰モードでの操作部とモニタ表示例とを示す図である。

図4の医療システムにおける局所モードでの操作部とモニタ表示例とを示す図である。

図1の医療システムの第2の変形例を示す全体構成図である。

図1の医療システムの第3の変形例を示す全体構成図である。

本発明の一実施形態に係る医療システム1について、図面を参照して以下に説明する。 本実施形態に係る医療システム1は、図1に示されるように、患者を横たえるベッド2の近傍に設置された3つのロボット3,4,5と、操作者によって操作される操作部6と、該操作部6の操作により入力された操作指令に基づいて3つのロボット3,4,5を制御する制御部7とを備えている。

第1のロボット3は、処置ユニット8を先端に装着した6軸多関節の第1ロボットアームである。 第2のロボット4は、第2処置部9を先端に装着した6軸多関節の第2ロボットアームである。 第3のロボット5は、第2撮像部である内視鏡10を先端に装着した6軸多関節の第3ロボットアームである。

処置ユニット8は、図1に示されるように、例えば、体表組織を貫通して体内に挿入される挿入部11と、該挿入部11の先端から前方に突出する1以上の関節を有する第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13と、挿入部11の先端から前方に突出する第1撮像部14とを備えている。第1マニピュレータ12は先端に第1処置部15を備えている。第2マニピュレータ13は先端に第3処置部16を備えている。挿入部11には、その先端に湾曲部17を備え、該湾曲部17の動作によっても第1マニピュレータ12、第2マニピュレータ13および第1撮像部14の姿勢を変化させることができるようになっている。

第1撮像部14は、第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13の可動範囲を含む局所的視野範囲を有している。すなわち、処置ユニット8の挿入部11の先端に配置された第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13は、第1撮像部14により撮影された狭い局所的視野範囲の映像内に常に映っていて、比較的大きな倍率で撮影された患部に対して緻密な処置を行うことができるようになっている。

内視鏡10は、第1撮像部14よりも広い大局的視野範囲を有している。これにより、第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13により支持された第1処置部15および第3処置部16の第1ロボットアーム3による可動範囲と、第2ロボットアーム4の先端に支持されている第2処置部9の可動範囲とを含む比較的広い範囲にわたって観察することができるようになっている。 第3のロボット5は初期設定によって内視鏡10の大局的視野範囲が決定された後には動作しない。

操作部6は、図1に示されるように、操作者の右手によって操作される第1操作入力部18と、操作者の左手によって操作される第2操作入力部19とを備えている。各操作入力部18,19は、多関節構造を有しており、先端に配置された処置部9,15,16の位置および姿勢を3次元的に任意に指示することができるようになっている。

操作部6には、第1撮像部14または内視鏡10によって取得された映像を表示するモニタ(表示部)20が備えられている。操作部6には、各ロボットアーム3,4,5と第1,第2操作入力部18,19との連動と切断とを切り替えるクラッチ21と、モニタ20に表示する映像を第1撮像部14からの映像と内視鏡10からの映像とで切り替える切替スイッチ(切替部)22とが備えられている。

制御部7は、切替スイッチ22の操作によって第1撮像部14により取得された映像をモニタ20に表示するように切り替えられた場合には、第1撮像部14により取得された映像を画像処理してモニタ20に送るとともに、第1撮像部14に固定された座標系と、操作部6の座標系とを一致させるように制御するようになっている(局所モード)。

そして、この場合に、制御部7は、第1撮像部14により取得された局所的視野範囲の映像内に映っている第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13を操作部6において入力した操作指令に応じて動作させるようになっている。

すなわち、制御部7は、操作部6の座標系における動作ベクトルを、例えば、所定の同時変換行列を用いて、第1撮像部14に対する適正なハンドアイコーディネーションを実現可能な座標系における動作ベクトルに座標変換するようになっている。これにより、制御部7は、操作部6の第1操作入力部18により入力した操作指令に基づいてモニタ20に表示されている映像内の第1マニピュレータ12を第1操作入力部18と同じ方向に動作させるように制御するようになっている。同様に、制御部7は、操作部6の第2操作入力部19により入力した操作指令に基づいてモニタ20に表示されている映像内の第2マニピュレータ13を第2操作入力部19と同じ方向に動作させるように制御するようになっている。

制御部7は、切替スイッチ22の操作によって内視鏡10により取得された映像をモニタ20に表示するように切り替えられた場合には、内視鏡10により取得された映像を画像処理してモニタ20に送るとともに、内視鏡10に固定された座標系と、操作部6の座標系とを一致させるように制御するようになっている(俯瞰モード)。

そして、この場合に、制御部7は、内視鏡10により取得された大局的視野範囲の映像内に映っている第1マニピュレータ12および第2処置部9を操作部6において入力した操作指令に応じて動作させるようになっている。 すなわち、制御部7は、操作部6の座標系における動作ベクトルを、例えば、内視鏡10に対する適正なハンドアイコーディネーションを実現可能な座標系における動作ベクトルに座標変換することにより、操作部6の第1操作入力部18により入力した操作指令に基づいて第1ロボットアーム3、操作部6の湾曲部および第1マニピュレータ(トータルで冗長となる関節の6自由度分を設定。)12を動作させるように制御し、第2操作入力部19により入力した操作指令に基づいて第2ロボットアーム4を動作させるように制御するようになっている。

このように構成された本実施形態に係る医療システム1の作用について以下に説明する。 本実施形態に係る医療システム1を用いて患者の体内、例えば、腹腔内の患部に処置を行うには、腹壁に貫通形成した3つの孔にトロッカを設置し、各トロッカを貫通して処置ユニット8、内視鏡10および第2処置部9の先端を腹腔内に配置する。3つのロボットアーム3,4,5の動作は、トロッカの位置を支点として動作するように制限を受ける。

これら、処置ユニット8、内視鏡10および第2処置部9を腹腔内に配置するには、クラッチ21が切られた状態で、腹腔内に挿入した内視鏡10を適当な位置に配置して第3ロボットアーム5を停止状態にする。次いで、第1ロボットアーム3、第2ロボットアーム4および挿入部11の湾曲部17を作動させて第1マニピュレータ12、第2マニピュレータ13、第1撮像部14および第2処置部9を内視鏡10の視野内に配置する。そして、切替スイッチ22によって、俯瞰モードを選択し、モニタ20により表示する映像を、内視鏡10により取得された大局的視野範囲の映像に切り替える。

この状態で、操作者は、操作部6の第1操作入力部18および第2操作入力部19を移動させて、図2に示されるように、モニタ20に表示されている第1マニピュレータ12および第2処置部(黒塗り部分)9と略同等の位置関係となるように操作部6の第1操作入力部18および第2操作入力部19の形状を設定する。 この後に、クラッチ21を接続することにより、制御部7による制御が開始する。

すなわち、切替スイッチ22によって内視鏡10により取得された映像がモニタ20に表示されているときには、第1操作入力部18を用いた操作入力は、第1マニピュレータ12を動作させるために使用され、第2操作入力部19を用いた操作入力は、第2処置部9を動作させるために使用される。 その結果、第1操作入力部18を操作すると、それによって発生した操作入力によって、制御部7は、第1ロボットアーム3、挿入部11および第1マニピュレータ12が連動して第1処置部15を移動させる。

すなわち、第1ロボットアーム3によって支持された、2本のマニピュレータ12,13を有する処置ユニット8の内、右側の第1マニピュレータ12のみを操作の対象として駆動することで、第1ロボットアーム3とは別の第2ロボットアーム4によって支持された第2処置部9を左手で操作する第2操作入力部19によって操作することができる。そして、操作者が、左手で把持した第2操作入力部19を操作すると、それによって発生した操作入力によって、制御部7は、第2ロボットアーム4を動作させて第2処置部9を移動させる。その結果、局所モードおよび俯瞰モードにおいて、第1操作入力部18による動作対象は第1マニピュレータ12および処置部15に固定されているが、切替スイッチ22によってモードが切り替えられると、第2操作入力部19による動作対象は第2処置部9、または第2マニピュレータ13および処置部16に切り替わるようになっている。

内視鏡10により取得される大局的視野範囲は、第2処置部9および処置ユニット8の先端の可動範囲を含む広い視野範囲であるため、第2処置部9および処置ユニット8の先端の周辺に配置されている組織X等も同時にモニタ20に表示することができる。したがって、操作者は、第2処置部9や処置ユニット8と周辺組織等との干渉を回避するための十分な情報を得ることができ、外科的な大展開を容易に行って、術野の確保等の作業を迅速に行うことができるという利点がある。

そして、第1マニピュレータ12が患部近傍に配置された場合には、操作者は、切替スイッチ22によって局所モードを選択し、モニタ20に表示していた映像を、第1撮像部14からの映像に切り替える。これにより、制御部7は、操作部6への操作指令に応じて第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13を動作させる制御モードに切り替えられ、第2ロボットアーム4はその場にロックされる。

操作者は、クラッチ21を切断して、図3に示されるように、右手の第1操作入力部18をモニタ20に表示されている第1マニピュレータ12の形状に合わせるように移動させ、左手の第2操作入力部19をモニタ20に表示されている第2マニピュレータ13の形状に合わせるように移動させる。 この状態で、クラッチ21を接続することにより、制御部7は、第1操作入力部18により入力された操作指令に基づいて第1マニピュレータ12を動作させ、第2操作入力部19により入力された操作指令に基づいて第2マニピュレータ13を動作させるように制御する。このとき、第1ロボットアーム3および挿入部11の湾曲部17は動作しないようにロックされる。

このとき、制御部7は、第1撮像部14に固定された座標系を取得して、操作部6の座標系と一致させて制御を行う。これにより、第1操作入力部18および第2操作入力部19の操作方向に一致する方向に、操作量に比例する動作量で第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13が移動させられるので、操作を直感的に行うことができる。

第1撮像部14の映像は、第1ロボットアーム3および湾曲部17の動作がロックされることによって、画が固定されるので、双腕の2つのマニピュレータ12,13のみが可動対象となる。すなわち、ハンドアイコーディネーションは完了しており、第1処置部15および第3処置部16の操作を集中して行うことができる。

そして、モニタ20には、第1撮像部14により取得された局所的視野範囲の映像が表示されているため、患部、第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13を拡大してモニタ20で確認しながら精密に処置を行うことができるという利点がある。

本実施形態においては、挿入部11、2つのマニピュレータ12,13および第1撮像部14を備える処置ユニット8を支持する第1ロボットアーム3と、第2処置部9および該第2処置部9を支持する第2ロボットアーム4とを有する場合を例示したが、これに代えて、図4から図6に示されるように、挿入部11、単一のマニピュレータ12と第1撮像部14を備える処置ユニット23を支持する第1ロボットアーム3のみを有する場合に適用してもよい。

この場合には、操作部6の操作入力部24も単一でよい。すなわち、この場合には、内視鏡10による大局的視野範囲に切り替えられると、操作入力部24によって第1ロボットアーム3を作動させ、第1撮像部14による局所的視野範囲に切り替えられると、操作入力部24によってマニピュレータ12が動作させられることとすればよい。

図7に示されるように、第2マニピュレータ13のみを有しない図1と同様の医療システム25を採用してもよい。この場合、俯瞰モードは第1ロボットアーム3および第2ロボットアーム4の双腕で、局所モードは1つのマニピュレータ12のみの片腕で処置を行うことにしてもよい。

これとは逆に、図8に示されるように、第2ロボットアーム4のみを有しない図1と同様の医療システム26を採用してもよい。この場合、俯瞰モードは第1ロボットアーム3のみの片腕で、局所モードは第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13の双腕で処置を行うことにしてもよい。

第1撮像部14により取得された映像をモニタ20に表示した局所モードにおいて、ハンドアイコーディネーションを微調整したい場合があるが、俯瞰モードに切り替えてしまうと微調整が行いづらいという問題がある。これを解消するためには、操作部6に調節スイッチを設け、局所モードにおいて、調節スイッチを押下すると、その押下中は画面が切り替わることなく、制御対象が俯瞰モードの関節に切り替わって作動するようにすればよい。

このとき、第1マニピュレータ12および第2マニピュレータ13は動作させず、湾曲部17と第1ロボットアーム3の関節のみを動作させる。 これにより、画像および座標系を切り替えることなくハンドアイコーディネーションを微調整することができる。

1,25,26 医療システム 3 第1ロボットアーム 4 第2ロボットアーム 6 操作部 7 制御部 9 第2処置部 10 内視鏡(第2撮像部) 12 第1マニピュレータ 13 第2マニピュレータ 14 第1撮像部 15 第1処置部 16 第3処置部 18 第1操作入力部 19 第2操作入力部 20 モニタ(表示部) 21 クラッチ 22 切替スイッチ(切替部)

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