生物発想連続ロボットアーム

申请号 JP2013528655 申请日 2011-09-14 公开(公告)号 JP5903100B2 公开(公告)日 2016-04-13
申请人 スクオーラ スペリオーレ ディ ストゥーディ ユニバーシタリ エ ディ ペルフェツィオナメント サンタンナ; 发明人 チャンケッティ,マッテオ; フォラドール,マウリツィオ; アリエンティ,アンドレア; ラスキ,チェチーリア; マッツォライ,バルバラ; ダリオ,パオロ;
摘要
权利要求

非伸縮性の撚合ワイヤによって形成されたシース(3)を含み、前記シースの内部には、互いに軸方向に離間され、前記シース(3)に連結され、かつ、少なくとも部分的に半径方向に前記シース(3)を可逆的に収縮させることができる横方向アクチュエータ(5)群が配置されており、縦方向アクチュエータ(6)が、少なくとも部分的に前記軸方向に前記シース(3)を可逆的に収縮させるために、前記横方向アクチュエータ(5)群の各々に連結されていることを特徴とするロボットアーム。粘弾性材料の密閉された管状の筐体(2)をさらに含み、前記筐体(2)が、前記シース(3)を組み込むとともにチャンバ(4)を画定し、前記チャンバ(4)は非圧縮性流体(F)を収容する、請求項1に記載のロボットアーム。各横方向アクチュエータ(5)群が、電源(13)に接続可能で、共通の中央支持体(8)から半径方向に延在し、前記シース(3)に固定された形状記憶合金(SMA)の複数のスプリングを含む、請求項2に記載のロボットアーム。前記縦方向アクチュエータ(6)が、実質的に度的に等間隔の位置にある前記筐体に沿って延在する駆動ワイヤ(10)であって、前記横方向アクチュエータと、選択的または同時に前記駆動ワイヤを可逆的に引くためのモータ手段(12)とに連結された駆動ワイヤ(10)を含む、請求項2または3に記載のロボットアーム。各スプリング(7)群に、関連の前記スプリング(7)の外部連結手段(9)に連結された前記駆動ワイヤ(10)を含むそれぞれの縦方向アクチュエータ(6)が備えられている、請求項4に記載のロボットアーム。各スプリング群における前記スプリングの前記中央支持体が、前記筐体(2)および/または前記シース(3)に対して実質的に同軸のリングである、請求項3〜5のいずれか一項に記載のロボットアーム。各横方向アクチュエータ(5)群が、電源(13)に接続可能で、共通の中央支持体(8)から半径方向に延在し、前記シース(3)に固定された形状記憶合金(SMA)の複数のスプリングを含む、請求項1に記載のロボットアーム。前記複数のスプリングが単一のSMAワイヤから作られており、一方のスプリングと他方のスプリングとの間のワイヤ部分が、前記中央支持体(8)と、前記シース(3)に固定された外部連結手段(9)とに連結されている、請求項3または7に記載のロボットアーム。前記複数のスプリングが対のスプリングにより形成され、前記対の各々が単一のSMAワイヤから作られており、各対の前記スプリング間のワイヤ部分が、前記シース(3)に固定された外部連結手段(9)に連結され、2つのワイヤ端部が前記中央支持体(8)に連結されている、請求項3または7に記載のロボットアーム。各横方向アクチュエータ(5)群が、熱収縮シースで被覆されたSMAワイヤにより少なくとも形成された複数のスプリング(7)を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のロボットアーム。前記縦方向アクチュエータ(6)が、シリコーンシース(11)で被覆された駆動ワイヤ(10)を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のロボットアーム。前記筐体(2)が可変断面を有する、請求項2に記載のロボットアーム。前記横方向アクチュエータおよび前記縦方向アクチュエータ(6)を、別々に作動させて、それぞれアームの伸展もしくはアームの短縮を生じさせる、または同時に作動させてアームの剛性化を生じさせることができる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のロボットアーム。前記縦方向アクチュエータ(6)を選択的に作動させ、アームの湾曲を生じさせることができる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のロボットアーム。

说明书全文

発明の分野 本発明は、一般にロボット構造に関し、特に生物発想連続構造を備えたロボットアームに関する。

現状の技術 知られているように、マダコの腕はロボットの観点から多くの興味深い特性を有する。そのような腕は全体的に可撓性で、内部および外部の両方に骨格も剛性要素も有していない。これらの特性により、この動物は非常に高い移動性を有し、無限の自由度を備えた動作を行うことができる。タコの腕は、明確に画定された形状に従って配置された、筋肉線維、すなわち縦走筋、横筋および斜紋筋で密に充填された「筋肉ハイドロスタッド」からなる。縦走筋は軸方向に配置され、腕を短縮したり、湾曲させたりする役割を果たす。縦走筋に対抗するものである横筋は、半径方向に配置され、これが収縮すると腕の断面が縮小する。これらの筋群の相互作用により、この動物はその剛性を変えることができる。

「筋肉ハイドロスタッド」(以下、流体学構造と呼ぶ)という表現は、軟繊維(主に筋肉)のみからなり、したがって剛直な骨格支持体のない生物構造を示すために使用される。しかしながら、この構造は、それ自体を変形(伸展、収縮および全方向への湾曲)させて、その剛性を修正し、対抗する動作を有する筋肉線維の特定の配置により相当な力を生み出すことができる。さらに、この筋肉組織は、修正可能な骨格として働き、力を動きへ変換することができる。外部環境との液体交換がなければ、構造は等容性である。

生物発想流体静力学構造の例の中には、Vaidyanathan R.ら(A hydrostatic robot for marine applications, Robotics and Autonomous Systems, 2000, 30103-113)は、流体で充填された一連のシリコーン球体からなり、キャタピラの解剖学的構造を発想するSMAスプリングで移動するロボット装置を説明している。Y. Liang ら(A finite element simulation scheme for biological muscular hydrostats, Journal of Theoretical Biology, 242, 2006, 142-150)は、様々な筋肉の相互作用ならびにそれら筋肉の能動的および受動的特性の相互作用をシミュレーションする、イカの触手および他の流体静力学構造の有限要素への類似のシミュレーションを行っている。Mazzolai B.ら(Biorobotic investigation on the muscle structure of the Octopus tentacle, Proceedings of the 29th Annual International conference of the IEEE EMBS, Lyon, France, August 23-26, 2007, pages 1471-1474)は、マダコの腕の試料および、ケーブル作動システムで作動する腕の筋肉をシミュレーションする硬質シリコーンからなる3つの横方向の層および4つの縦方向の円筒によって構成された腕の実物大モデルに行った生体力学の研究を開示している。

多関節ロボット構造は、例えばマニュピレータアームのようなロボットアームを作るために一般に使用される。この種類の構造は広く知られており、要求された自由度を構造に与える継手によって互いに連結された剛直な機械部品からなる。さらに、高い自由度を要求する特に複雑な環境でさえ、動作を行い、力を生み出し、そして物体を扱うために十分な柔軟性がある(従って可撓性で、高度に変形可能で、本質的に安全な)ロボットアームを有することは極めて高く評価されるであろう。

したがって、本発明によって対処する技術的課題は、構造の一部を(単に横方向を狭くすることにより)受動的に伸展したり、短縮したり、湾曲させたり、選択的に剛性化したりできるマダコの腕を発想する、継手がなく(そのため連続的な)、剛性機械部品もない(したがって柔軟な)構造を備えたロボットアームを提供するという課題である。

本発明の主題および概要 このように、本発明の一般的な主題は、実質的に連続的な構造を有するように、タコの腕を発想するロボットアームを提供することである。

本発明のさらなる主題は、従来のロボット工学の原理に基づき、かつ、主に継手および剛性部品からなる現在の既知のマニュピレータを置き換えることができる前述の種類のロボットアームを提供することである。

本発明によれば、構造および機能の観点から、生物の肢の性能を再現するその「筋肉ハイドロスタッド」を人工的にシミュレーションするために、生体組織の機械的特性に近づけることができる非常に柔軟で可撓性のある材料が使用された。特に、永久的な変形を受けずに大きな変形(500%超)を受け得る、低ヤング率(約数十kPa)のシリコーンまたは一般的な重合体に類似した粘弾性特性を有するシリコーンまたはエラストマのなどの、実質的に粘弾性の材料が使用された。さらに、生物の肢の中に存在する筋肉線維によって発揮される機能を再現するために、縦方向および横方向に配置された人工収縮要素が使用された。横方向ユニットの収縮により直径が縮小することで、構造全体が受動的に伸展する。縦方向の収縮はその代りに、短縮(複数の縦方向ユニットの同時作動)、湾曲する動き(1つの縦方向ユニットのみの作動)、および構造の剛性化(横方向ユニットとの同時収縮)に利用される。

本発明の本質的な態様によれば、ロボットアームは、実質的に非伸縮性の撚合ワイヤによって形成されたシースを含み、前記シースの内部には、互いに軸方向に離間され、前記シースに連結され、かつ、少なくとも部分的に半径方向に前記シースを可逆的に収縮するようになっている横方向アクチュエータ群が配置されており、縦方向作動手段が前記横方向アクチュエータ群の各々に連結され、少なくとも部分的に軸方向に前記シースを可逆的に収縮するようになっている。

本発明のロボットアームの変形例では、アームは、実質的に粘弾性の材料からなる密閉管状筐体をさらに含み、前記筐体は、上の前記シースを組み込み、上の前記アクチュエータが配置され、かつ非圧縮性流体に浸漬されているチャンバを画定している。

本発明の好ましい実施形態では、各横方向アクチュエータ群は、電気供給される形状記憶合金(SMA)からなり、共通の中央支持体から半径方向に延在し、前記シースに引っ掛けられた複数のスプリングを含む。

本発明によるロボットアームのさらなる特徴および利点は、添付図面を参照しながら、非限定的な例としてのみ提供される本発明の実施形態の以下の記述から明らかになるだろう。

本発明によるロボットアームの一変形例の概略図であり、その変形例の操作に重要な要素を示す。

図1のアームの斜視断面図である。

本発明によるアームの、1つの横方向アクチュエータ群での断面図である。

本発明によるアームの、1つの横方向アクチュエータ群での縦断面図である。

アクチュエータを選択的に作動させることにより得ることができる可能な挙動、すなわち剛性化を示す(矢印は能動素子、および力を加える方向を示す)。

アクチュエータを選択的に作動させることにより得ることができる可能な挙動、すなわち短縮を示す(矢印は能動素子、および力を加える方向を示す)。

アクチュエータを選択的に作動させることにより得ることができる可能な挙動、すなわち伸展を示す(矢印は能動素子、および力を加える方向を示す)。

アクチュエータを選択的に作動させることにより得ることができる可能な挙動、すなわち湾曲を示す(矢印は能動素子、および力を加える方向を示す)。

ロボットアームが可変断面を有する本発明の別の実施形態における縦断面を概略的に示す。

図1および図2を参照すると、本発明のロボットアームの変形例が概略的に示されている。全体として1で示されるアームは、管状シリコーン筐体2から構成される中空円筒形状を有し、その中に、タコの腕の結合組織を再現している撚合シース3が入っている。管状筐体2は両端で閉じられており、構造の等容性を保証し、アクチュエータの冷却を促進する非圧縮性流体Fで充填されたチャンバ4を画定している。シリコーン筐体の役割は、構造に連続性を保証し、内部液体を収容することである。本明細書で示す実施形態におけるように、撚合シース3は、管状筐体2を形成する壁内に、または管状筐体2の内側もしくは外側の表面付近のいずれかに位置することができる。

本発明による別の実施形態では、アームは管状シリコーン筐体2を含まないが、アームの外表面として撚合シース3を含み、アクチュエータを配置するための内部空間を形成している。この変形例では、アームがその利用中に浸漬される空気または流体が、アーム構造の内側および外側でシース3内を自由に流れる。

筐体2によって画定されたチャンバ4内、またはシース3によって画定された内部空間内には、図1で全体として5で示す横方向アクチュエータが半径方向に配置され、図1で全体として6で示す縦方向アクチュエータが軸方向に配置されている。

特に図2を参照すると、横方向収縮要素として研究された横方向アクチュエータ5は、形状記憶合金(SMA)からなるスプリング7から構成され、より正確には、本発明の本実施形態では、横方向アクチュエータ5は、ロボットアームの同一断面で一体化され、かつ半径方向に等間隔に配置された8つのスプリングからなる群によって形成されている。スプリング7の3つの群を図1および図2に概略的に示しているが、ロボットアームの長さによってもスプリング群の数が異なり得ることは明らかである。図1の13で概略的に示す電気エネルギー源は、ケーブル14を通ってスプリング7の各群に電力供給する。

ロボットアーム1の軸付近には、アクチュエータ5のスプリング7が固定されている中央リング8が設けられている。図3および図4には、次いで、各スプリングが、撚合シース3に固定され絶縁材料からなる実質的に剛直な外部連結手段9に固定されていることを示す。これにより、スプリングによってかかる力をシースひいては外表面全体に送り、一様に分散させることができる。特に、連結手段9は、スプリング7のワイヤが貫通するシリコーン筐体2の外表面に固定されたプレートによって形成されている。

図示した実施形態では、8つのスプリング7からなる各群は、単一のワイヤによって設けられるため、スプリングは電気的に直列に配置されているが、機械的には平行に配列されている。このように構成されたスプリング7の各群は、金属コアにワイヤを巻き付け、各スプリングの両端で金属コアを機械的に塞いで作ることができる。スプリングの形状記憶は炉の中でつける。一方のスプリングと他方のスプリングとの間に配置されたワイヤは、中央リング8および外部連結手段9への係合部として働く。

例えば、形成されたスプリングは、ワイヤの直径が0.2mm、スプリングの内径が1mm、ばね指数(スプリングの平均径とワイヤの平均径との比率)が6、そして巻数が6の特性を有する。

図4を参照すると、縦方向の作動は、高分子量ポリエチレン繊維からなるワイヤ10を介して行われ、ワイヤ10は、図1の12で概略的に示すサーボモータに連結されているアーム1のベースから突出するまで、シリコーンシース11内で摺動する。スプリング7の各群には、等間隔の4つの縦方向ワイヤ10が連結され、スプリング7を係合するための外部連結手段9に機械的に固定される。図3には、スプリング7の軸方向に続く群に連結されているワイヤおよび、それぞれのシースを10a、11aで示す。

撚合シース3は、非伸縮性の撚り合わせたPET(ポリエチレンテレフタラート)ワイヤ13によって形成されている。筐体2が設けられた本発明の実施形態では、シース3の固有の機能特性は、シリコーン筐体2のジェネレータとシースのワイヤとが形成する度によって決定される。この角度と、シースの直径と、シースの長さとを結びつける幾何学的な関係があるため、その角度を変えると直径が縮小し、管状構造が伸展する。このシースの導入によって得られる利点は、アームの直径の縮小がより容易に伸展に変換され、同時に、断面は円形を維持することにある。特に、筐体2のない本発明の実施形態は、等容性ではなくても、点の力を受ける場合にも円形を維持でき、構造内部に流体を収容する必要がなく、等容性構造(半径減少は最大35%)と比較する場合、伸展の点でより良好に機能する構造を有する。

シースを構成する材料は、力が半径方向に加わる際に円筒形状を維持するのに十分な剛性を有するように選択され、織って撚り合わせた(網目撚合のような)(weaving−intertwining(like the mesh intertwining))他の種類は、それらが同じ受動的伸展能力を有することができないため使用することができない。この種類の撚合の基本的特性は、実際、構造に沿って繊維が螺旋状に配置されることにある。支持可能な変数(supportable variables)は以下のもののみである、すなわち、単一のワイヤではなくワイヤ束および異なる撚合構造の存在、すなわち、ヘラクレス(各ワイヤまたはワイヤ束は、各通路で他の3つのワイヤまたはワイヤ束の上方および下方を通過する)、レギュラ(他の2つの上方および下方)またはダイヤモンド(それらの各々の上方および下方)である。

SMAスプリング7は、スプリング7を構成するSMAワイヤ中の流路によるジュール効果によって生じる熱で作動する。スプリングが作動することにより、撚合シース3が存在するため、アーム1の連続的な周囲の収縮、および伸展が起こる。シリコーン筐体2がアームに含まれる場合もまた、撚合シース3は不連続の形成を防ぎ、撚合シース3がなければ、単一のスプリングとシリコーン筐体2の壁との間の連結によって不連続が生成される。また撚合シース3は、同時に伸展の役割をする縦方向の構成要素を生成する。

スプリング7に送られる力の制御は、合金の過熱を防ぐように較正されたPWM(パルス幅変調器)で行われ、アーム1のスプリングの各群は独立して作動させることができる。横方向に収縮する断面を形成するスプリング7の各群は電気的に直列に配置し、同時に作動させる。実施形態の可能な変形例では、スプリング7は選択的に作動させてもよい。この場合、スプリングは単一のワイヤによって形成せず、2つの対として作られ、2つのスプリング間のワイヤに外部から、そして中央リング8に内部から、その両端で係合する。一方では、これにより用途がより広がり、単一の横向きばね、および湾曲の大きさを調整するための縦方向ケーブルを共用できる可能性が出てくるが、他方では、より多くの数の電気接続を使用する必要性がでてくる。

ロボットアーム1の中心部には、同じ流体F内に埋め込まれたアクチュエータおよび図示していないが複数のセンサ(例えばホール効果センサ)を供給するためのケーブル14が、中央リング8に引っ掛けられるか、あるいは、図示していないが中央シリコーンコア内に配置されている。構造内に配置されたセンサは、スプリングの機能性を評価し、スプリングの収縮を測定するために使用される。

高熱散逸環境での作動時間を短縮するために、SMAワイヤにより形成される、スプリング7およびケーブル14を構成するワイヤは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)収縮シース15(厚さ50μm)で被覆されている。このシースにより、より低いエネルギー散逸で作動時間を約1sに維持可能としながら、急速冷却(散逸性液体の熱的特性に依存)を保証することができる。シースを使用すると、ワイヤの半径が増加する(これによって、冷却工程での熱交換表面が増加する)ことと、加熱中にワイヤを断熱することとの二重の利点がある。

本発明により、図5a、図5b、図5cおよび図5dに示すように、ロボットアームの剛性を修正したり、そして短縮したり、伸展したり、湾曲させたりする動作を行うことができる非常に限られた剛性拘束を備えた、ロボットアームの連続構造を得ることができる。特に図5aには、アームを実質的に剛性化するために横方向および縦方向のアクチュエータの同時作動から生じる伸展および半径方向の収縮を示す。図5bは、縦方向アクチュエータのみの作動から生じる軸の短縮または収縮を示す。図5cは、横方向アクチュエータのみの作動から生じる半径方向の収縮効果を示す。図5dは、横方向アクチュエータの作動および縦方向アクチュエータの選択的作動から生じる湾曲効果を示す。

スプリングの各群が他のスプリング群によって独立して制御できると仮定すると、構造の連続性により、加えられる力および変形はそれぞれ、構造全体に分散される。特別な利点は、本装置により、構造の直径を縮小するだけで受動的伸展が可能になることにある。

従来技術に関する利点は、剛性要素が実質的にないことにあり、それによって構造は全体的に「柔軟」すなわち作動の連続性をもち、これによって高い移動性および材料の受動特性の利用が可能となり、構造内で与える力の使用をよりわずかかつ賢明に行うことができる。

さらにその構造を、いくつかのモジュール内で利用することができ、材料および形状が異なると異なる特性を特別に有し得る一連の組合せが得られる。例えば、異なる弾性特性を有するエラストマを備えたモジュールを積み重ねる(より剛直な他のアーム部と互い違いになった、より柔軟なアーム部分を作る)ことができる。または、撚合シースは不連続になり得るので、それによって優先方向に湾曲させるための能力が与えられ得る。さらに、アクチュエータ素子の数および配置により、可能な特定の用途を容易にするように、より細かい局所的な制御ができる。最後に、異なる種類のモジュールを一体化する可能性は、様々な種類の特定の構造または器具としての剛性要素(要求される場合)に関係してもよい。

本発明による生物発想ロボット構造を使用して得られるロボットアームは、牽引力および圧縮力を作用させるのに適しており、圧縮したり、周囲環境に適合させたりできる柔軟な要素で構成すると、狭いスペースで物体をつかんで扱い、操作することができる。

本発明によるロボットアームの革新的な特性により、ロボットアームは産業レベルの様々な作業に適合可能になる。使用されるほとんどの材料の密度の密度に近いと仮定すると、海中環境(中立的セットアップを維持する場所)と他の用途(この特性が非常に軽いものとなる場所)の両方に使用できるという利点を有する。このようにロボットアームは、重量および全体寸法が決定され、コストに高い影響を及ぼす空間用途に使用することができる。

使用する材料の柔軟性により、本発明によるロボットアームは、食品を扱ったり、考古学品(潜水艦および非潜水艦)を管理したり、最小侵襲外科治療を行ったりするのと同様に医用素材を移動したり、および他の用途のように、注意して扱うことが基本であるすべての産業界で使用することができる。本発明によるロボットアームは圧縮できるため、パイプ、サイロ、タンクおよび貯蔵所の清掃、または、自然災害によって影響を受けた地域において残骸を除去する、もしくは人々を捜す場合のような、アクセス通路が非常に狭く到達しにくいが、高い移動性を必要とする環境に非常に適合する。さらに、本発明によるロボットアームは、収縮力および圧縮力の両方を作用させることができるリニアアクチュエータとして単に使用することができる。

徐々に変えることができる直径を有するいくつかのモジュールは、触手の特性構造を作るために軸方向にともに連結することができる。好ましくは、図6に示すように、撚合シースおよびシリコーン筐体によって様々なモジュール間を連続的に連結する。製造時、様々な横方向アクチュエータ群は、外部の撚合シースに連結され、一方、外部シリコーン筐体は、構造全体をさらに連結するものとして働く。

本発明による生物発想ロボットアームは、添付の請求項で定義する本発明の保護範囲から逸脱することなく変形および/または修正を行ってもよい。

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