Ultrasonic motor and method of driving ultrasonic motor

申请号 JP2013108256 申请日 2013-05-22 公开(公告)号 JP2014007946A 公开(公告)日 2014-01-16
申请人 Canon Inc; キヤノン株式会社; 发明人 YAMAMOTO HIRONARI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method of driving a more inexpensive ultrasonic motor by which variation of the maximum rotation number can be suppressed even when temperature variation occurs in the ultrasonic motor and the driving frequency is prevented from being lower than a resonance frequency at each temperature.SOLUTION: A method of driving an ultrasonic motor comprises a step of setting an upper limit rotation number Ns lower than the rotation number at a resonance frequency at the lowest temperature within a predetermined operating temperature range and a lower limit frequency Fs which is not less than a resonance frequency at the highest temperature within the operating temperature range, and a step of controlling the operation of the ultrasonic motor so that the rotation number of the ultrasonic motor is lower than the upper limit rotation number Ns and the ultrasonic motor is driven at a driving frequency F higher than the lower limit frequency Fs.
权利要求
  • 交流駆動電圧を印加することで駆動する超音波モータの駆動方法であって、
    予め定められた使用温度範囲内の最低温度における共振周波数での回転数よりも低い上限回転数Nsと、前記使用温度範囲内の最高温度における共振周波数以上の下限周波数Fsと、をメモリに設定し、
    前記超音波モータを駆動する際に、駆動開始後は回転検出装置によって検出された前記超音波モータの回転数が前記上限回転数Nsよりも低い回転数となり、かつ前記下限周波数Fsよりも高い駆動周波数Fを周波数制御回路が出力して前記超音波モータの駆動を制御することを特徴とする超音波モータの駆動方法。
  • 上限周波数Nsは、使用温度範囲内の最低温度における共振周波数のときの回転数と、前記超音波モータを駆動する際に与えられる目標回転数Noの最大値Nomの間に設定される請求項1記載の超音波モータの駆動方法。
  • 前記下限周波数Fsは、前記使用温度範囲内の最高温度における共振周波数以上で、かつ前記使用温度範囲内の最高温度において前記上限回転数Nsに相当する駆動周波数Fns(high)以下の範囲内となる周波数に設定されることを特徴とする請求項1または2記載の超音波モータの駆動方法。
  • 前記下限周波数Fsは、前記使用温度範囲内の最高温度において前記上限回転数Nsに相当する駆動周波数Fns(high)より高く、かつ前記使用温度範囲内の最低温度における前記上限回転数Nsに相当する駆動周波数Fns(low)以下の範囲となる周波数に設定されること特徴とする請求項1または2に記載の超音波モータの駆動方法。
  • 交流駆動電圧を印加することで振動する振動体と、前記振動体に接し前記振動体の振動によって駆動する駆動体とを備えた超音波モータであって、
    入力された周波数の信号を出力する周波数生成回路と、
    出力された前記信号をもとに90度位相のずれた2つの駆動電圧波形を発生する駆動波形生成回路と、
    前記超音波モータの回転角度を検出する回転検出装置と、
    予め定められた使用温度範囲内の最低温度における共振周波数での回転数よりも低い上限回転数Nsと、前記使用温度範囲内の最高温度における共振周波数以上の下限周波数Fsとを記憶するメモリと、
    前記超音波モータの駆動開始後は、前記メモリに記憶された前記上限回転数Ns及び下限周波数Fsに基づき、前記超音波モータの回転数が前記上限回転数Nsよりも低い回転数となり、かつ前記下限周波数Fsよりも高い駆動周波数Fを出力し前記周波数生成回路を制御する周波数制御回路と、
    を有する超音波モータ。
  • 複数のリンクが連結され、前記リンクがアクチュエータにて駆動するロボットアームにおいて、前記アクチュエータは、請求項5記載の超音波モータであることを特徴とするロボットアーム。
  • 说明书全文

    本発明は、超音波モータ、その超音波モータを駆動するための回路及びその回路による駆動方法に関する。

    従来、超音波モータは温度変化によりその周波数特性が変動することが知られており、動作制御が難しい。 一般に、超音波モータは温度が高いほど超音波モータの振動子の共振周波数が低くなるとともに、共振周波数で超音波モータを駆動させた際の回転数である最高回転数が大きくなる。 また、超音波モータの振動子の共振周波数よりも低い周波数で駆動した場合は動作が不安定になり、回転数が大きく低下し制御性が悪化してしまう。 このことに加えて、大電流が流れて超音波モータや駆動回路が破壊される場合がある。

    通常、静止状態の超音波モータに電圧を印加して回転させる際には、まず超音波モータが駆動しないほどの高い駆動周波数の交流駆動電圧を加えて、駆動周波数を下げることで回転数を上げる制御を行い、回転させる。 また一般に超音波モータは使用温度範囲が定められており、この使用温度範囲において安定的に動作することが求められている。

    このため、何らかの方法で温度による超音波モータの振動子の共振周波数の変化に対応し、常に該共振周波数よりも高い周波数でモータを駆動する必要がある。

    この問題を解決する手段として、特許文献1には、予め定められた使用温度範囲内の最低温度における共振周波数よりも高い周波数を下限周波数fLとして記憶するメモリと、下限周波数より高い周波数になるように制御する発振回路を用いた方法が開示されている。 この最低温度は、ユーザーが想定している使用温度範囲における、下限温度のことを指す。

    図10に特許文献1に記載の超音波モータ駆動方法の概念図を示す。 使用温度範囲は、−20℃〜+60℃の間を想定しており、図10は代表的な−20℃、+20℃、+60℃での、駆動周波数Fと回転数Nの関係を表している。 図10に示されているように一般に超音波モータは印加される駆動周波数に対する回転数に関する関係は、温度が上昇するほど共振周波数は減少し、かつ共振周波数における回転数は増加する方向にシフトする。

    下限周波数fLで駆動した場合の−20℃、+20℃、+60℃ での回転数を、それぞれNmL、NmM、NmHとする。 また、−20℃、+20℃、+60℃での共振周波数を、それぞれfrL、frM、frHとし、各温度において共振周波数で駆動した場合の回転数をNrL、NrM、NrHとする。 また、最高温度とは、ユーザーが想定している使用温度範囲における、上限温度のことを指す。

    下限周波数fLとして、上述で設定した最低温度において安定的に最高回転数NrLに近い回転数の得られる周波数を設定し、前記メモリに記憶する。 この状態で、前記発振制御回路により、該メモリの情報をもとに下限周波数fLよりも高い周波数で駆動する。 このような方法で駆動すれば、全温度範囲において全ての共振周波数frL、frM、frHより低周波数になる領域に入り込むことはない。

    また、別の解決手段として、特許文献2には、超音波モータの近傍に配置された温度センサにより検出した温度に基づいて、前記下限周波数の値を補正する方法が開示されている。

    図11は、特許文献2に記載されている、温度による設定すべき下限周波数の変化を表す概念図である。

    前述の通り、超音波モータは温度変化によって共振周波数が変化するため、このような共振周波数の温度依存性を考慮して、下限周波数を設定する。 具体的には、図11に示すような、温度毎の下限周波数をメモリに記憶する。 温度上昇に伴って、共振周波数が低周波数側にシフトするため、それに合わせて該下限周波数の値も小さくなるようにする。 制御時には、前記温度センサにより検出した温度に対応した下限周波数をメモリから読み込んで設定する。 前記下限周波数は、各温度での共振周波数よりも高い周波数となるように設定されているため、それぞれの温度の条件において共振周波数より低周波数になる領域に入り込むことはない。

    特開平7−59367号公報

    特開平6−296378号公報

    特許文献1に記載の超音波モータ駆動回路及び駆動方法では、あらかじめ定められた下限周波数fLよりも高い周波数でしか超音波モータを駆動することができない。 そのため図10からも分かるように、最大回転数が、最低温度ではNmLであったのに対し、最高温度ではNmHまで低下してしまう。 例えば、モータの種類や使用温度範囲によっては、温度上昇前の最大回転数に対して、温度上昇後の最大回転数が約半分まで低下してしまうものもある。

    このようなことから、回転と停止が頻繁に繰り返されることでモータの温度変化が著しく、かつ温度によらず一定の最大回転数を維持する必要がある産業用ロボットなどへ超音波モータの適用は困難であった。

    また、特許文献2に記載の超音波モータ駆動方法では、温度変化による共振周波数の変化に応じて下限周波数が変化するため、最大回転数が減少することはないが、温度を検出するためのセンサが必要であり、コストアップにつながる。

    そこで、本発明は、超音波モータに温度変化があった場合でも、最大回転数の変化を抑制でき、かつ駆動周波数が各温度での共振周波数より低くなることがないような、より安価な構成の超音波モータの駆動回路及び駆動方法を提供することを目的とする。

    本発明にかかる超音波モータ駆動方法は、
    交流駆動電圧を印加することで駆動する超音波モータの駆動方法であって、
    予め定められた使用温度範囲内の最低温度における共振周波数での回転数よりも低い上限回転数Nsと、前記使用温度範囲内の最高温度における共振周波数以上の下限周波数Fsと、を設定し、
    前記超音波モータを駆動する際に、前記超音波モータの回転数が前記上限回転数Nsよりも低い回転数となり、かつ前記下限周波数Fsよりも高い駆動周波数Fで前記超音波モータの駆動を制御することを特徴とする超音波モータの駆動方法、である。

    本発明にかかる超音波モータの駆動回路及び駆動方法によって、超音波モータに温度変化があった場合でも、最大回転数の変化を抑制でき、かつ駆動周波数が各温度での共振周波数を以下になることがなく、より安価な構成で超音波モータを駆動することができる。

    超音波モータの駆動回路を表す模式図である。

    超音波モータの駆動回路における、2つの駆動電圧波形を示す図である。

    超音波モータの構造を表す断面図である。

    超音波モータの温度特性と、実施例1における上限回転数Ns及び下限周波数Fsの関係を示す図である。

    目標回転数を表す模式図である。

    超音波モータの駆動方法を示すフローチャートである。

    各温度において使用可能な周波数範囲を示す図である。

    超音波モータを使用したロボットアームを示す図である。

    実施例2におけるモータの駆動状態を表す図である。

    特許文献1に記載の超音波モータの温度特性と使用可能な周波数範囲を示す図である。

    特許文献2に記載の温度による下限周波数の変化を表す概念図である。

    以下、本発明にかかる交流駆動電圧を印加することで駆動する超音波モータを実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。

    本実施例では、使用する超音波モータの特性から、超音波モータの使用温度範囲が+10℃〜+80℃である場合を想定している。

    図1は、本発明に係る超音波モータの駆動方法を実施する駆動回路の基本構成を示す模式図である。

    本発明に係る超音波モータの駆動方法を実施する駆動回路は、図1に示すように、周波数生成回路1、駆動波形生成回路2、超音波モータ3、回転検出装置であるエンコーダ4、メモリ5、周波数制御回路6を有する。

    周波数生成回路1は、200MHzのクロック周波数で駆動される11bitのカウンターで構成され、後に述べる周波数制御回路により出された駆動周波数Fが入力されると、その4倍の周波数となるパルス信号F´を出力する。

    駆動波形生成回路2は、周波数生成回路1の出力F´をクロック周波数として駆動される分周回路と、2つのDフリッププロップにより構成される。

    超音波モータ3は、進行波型のものであり、超音波モータを駆動開始後に現在位置(回転度)を検出するためのエンコーダ4を有する。

    メモリ5には、上限回転数Ns及び下限周波数Fsが記憶される。

    周波数制御回路6は、前記エンコーダ4により検出された超音波モータの回転に関する現在位置の情報から現在の回転数Nnを計算し、現在の回転数Nnと現在の駆動周波数Fnの情報から、次の指令周波数Fc計算し、周波数生成回路1へ出力するものである。 次の指令周波数Fcの計算方法は、駆動方法のところで詳しく述べる。

    図2は超音波モータの駆動回路における、2つの駆動電圧波形を示す図である。 2つのフリップフロップの出力は互いに90度位相がずれることとなり、超音波モータを駆動するために必要なA相、B相の2つの駆動波形が出力される。 前記周波数制御回路6によりA相及びB相の駆動波形の周波数を変更することで、その駆動周波数に応じた回転数で超音波モータ3が回転する。

    図3は、超音波モータ3の構造を表す断面図である。 超音波モータ3は、移動体7(駆動体)、圧電素子8及び弾性体9から成る振動体10、シャフト11、外筒12を有する。 移動体7、振動体10は、それぞれ円環型の部品であり、外筒12は円筒形である。 シャフト11と移動体7は、互いに連結されている。 また、前記駆動回路の出力により圧電素子8に進行波を発生させることで、移動体7が駆動され、シャフト11に回転運動が生じる。

    次に、実施例の駆動方法について説明する。 図4に、超音波モータの駆動周波数に対する回転数の特性を、いくつかの温度に応じて示す。 図4において、Nsは上限回転数、Fsは下限周波数を表す。 Fr1、Fr2、Fr3は、それぞれ+10℃、+45℃、+80℃での共振周波数を表し、Nr1、Nr2、Nr3は各温度において共振周波数で駆動した場合の回転数を表す。 また、超音波モータを、+10℃、+45℃、+80℃の状態で、共振周波数より高い周波数で駆動した場合、上限回転数Nsとなるときの駆動周波数を、それぞれFns1、Fns2、Fns3とする。 Fns1は本実施例の使用温度範囲である+10℃〜+80℃の内の最低温度における設定した上限回転数Nsに相当する駆動周波数である。 Fns1を以下では必要に応じてFns(low)と呼ぶことがある。 一方、Fns3は使用温度範囲の最高温度での値のためFns(high)と呼ぶことがある。 各温度における超音波モータの駆動周波数に対する回転数の特性は、共振周波数より高い周波数で駆動した場合は周波数を下げるほど回転数が高くなるが、共振周波数より低い周波数で駆動した場合には周波数を下げるほど回転数が低くなる。 一般的に超音波モータは共振周波数より高い周波数で駆動するため、高周波の駆動電圧を印加して停止させている状態から周波数を下げることにより、所望の回転数で動作する。 このとき、駆動周波数を目標とする回転数に対応した値まで一気に変化させるのではなく、徐々にスイープさせることで、安定して制御することができる。

    上限回転数Nsを決めるにあたり、まず、超音波モータを最低温度に保った状態で、最低温度での共振周波数Fr1より十分大きく、超音波モータが駆動しないような領域の周波数を印加する。 次に、駆動周波数Fを共振周波数Fr1になるまで一定値ずつ下げながら超音波モータを駆動し、駆動周波数Fが共振周波数Fr1となった時の回転数Nr1を調べる。 最後に上限周波数Nsを、共振周波数Fr1のときの回転数Nr1と、超音波モータを駆動する際に与えられる目標回転数Noの最大値Nomの間になるようにする。 本実施例では、目標回転数Noとして、時間により指令回転数Noの値が変化するような、回転数の軌道No(t)を想定している(図5)。 ここで、tは時間を表し、制御開始時間をts、制御終了時間をteとする。 図5で示すような目標回転数の軌道が与えられた場合、目標回転数が最大となった時の値がNomとなる。

    本発明においては、予め定められた使用温度範囲内の最低温度における共振周波数での回転数よりも低い上限回転数Nsと、前記使用温度範囲内の最高温度における共振周波数以上の下限周波数Fsと、をまず設定する。 その上で、超音波モータの回転数が上限回転数Nsよりも低い回転数となり、かつ下限周波数Fsよりも高い駆動周波数Fで前記超音波モータを駆動すると良い。 このような構成をとることで超音波モータに温度変化があった場合でも、最大回転数の変化を抑制でき、かつ駆動周波数が各温度での共振周波数を越えることがなく、より安価な構成で超音波モータを駆動することができる。

    さらに、下限周波数Fsを決めるにあたり、まず、超音波モータを最大温度に保った状態で、最大温度での共振周波数Fr3より十分大きく、超音波モータが駆動しないような領域の周波数を印加する。 次に、最大温度に保った状態で駆動周波数Fを超音波モータの回転数Nが上限回転数Nsになるまで一定値ずつ下げ、回転数Nが上限回転数Nsとなった時の駆動周波数Fns3(=Fns(high))の値を調べる。 下限周波数Fsを、前記共振周波数Fr3以上かつ、前記周波数Fns3(=Fns(high))以下の範囲内となるように設定する。 このとき、使用温度範囲の最大値を、モータの温度上昇の限界値としてしまうと、下限周波数Fsで駆動し続けた場合にモータ温度が限界値を超えてしまう可能性がある。 そのため、使用温度範囲の最大値はモータ温度の限界値に対して余裕を見て設定するとさらに良い。 このような下限周波数Fsの設定を行うと、使用温度範囲の内の高い温度での駆動においても回転数の下落を効果的に抑制でき、最大回転数を維持するのに好ましい。

    図6に、本発明の超音波モータの駆動方法を表すフローチャートを示す。

    まず、前記メモリに上限回転数Ns及び下限周波数Fsを書き込む(ステップS1)。 次に、目標回転数Noを設定する(ステップS2)。 また、初期の駆動周波数Fnとして、最低温度における共振周波数Fr1より十分大きい周波数を設定する(ステップS3)。

    続いて、設定されている駆動周波数FnでFn現在の回転数Nnを検出し(ステップS4)、目標回転数Noと現在の回転数Nnから周波数変化量ΔFを計算する(ステップS5)。 例えば、回転数Nを制御する方法としてP制御を想定した場合、比例ゲインをkpとして、ΔF=kp(Nn−No)となる。 ここで、周波数変化量ΔFの絶対値|ΔF|と予め定められた周波数変化量の上限値ΔFoを比較し(ステップS6)、|ΔF|の値がΔFo以上になった場合、|ΔF|=ΔFoとなるようにする(ステップS7)。 ここで、周波数変化量の上限値ΔFoは、最低温度において上限回転数Nsとなる周波数Fns1と共振周波数Fr1の差分の絶対値よりも小さい、かつ正の値となるように設定する。 このようにすることで、駆動周波数が各温度での共振周波数より低くなることが防止できる。 加えて、周波数の変化量がΔFo以下になることで、周波数を徐々にスイープしながら駆動させることができ、安定して制御することが可能になる。 その後、上限回転数Nsと現在の回転数Nnを比較し(ステップS8)、現在の回転数Nnが上限回転数Ns以下である場合に、現在の駆動周波数FnにΔFを加えた値を次の指令周波数Fcとする(ステップS9)。 そうでない場合、周波数変化量ΔFの符号を調べ(ステップS10)、ΔFの符号が正の時は現在の駆動周波数FnにΔFを加えた値を指令周波数Fcとし(ステップS9)、それ以外では指令周波数Fcを現在の駆動周波数Fnと同じ値とする(ステップS11)。

    さらに、指令周波数Fcと下限周波数Fsを比較し(ステップS12)、指令周波数Foが下限周波数Fsの値以下の場合にのみ、指令周波数Fcを下限周波数Fsと同じ値とする(ステップS13)。 最後に、指令周波数Fcの値を駆動周波数Fnとして設定する(ステップS14)。 その後、制御終了時間teになるまでの間、ステップS4〜ステップS14を繰り返す(ステップS15)。 以上の方法により、超音波モータが駆動される。

    本実施例により、超音波モータを駆動した場合+10℃、+45℃、+80℃で使用可能な周波数範囲は、図7(a)、(b)、(c)に示す通りになる。 図7(a)を例にとって説明すると、超音波モータの温度が+10℃の場合に、駆動周波数Fが共振周波数Fr1より低くなることはなく、安定して駆動できる。 また、図7(b)、(c)に示すように、温度が+45℃、+80℃の場合でも同様に、それぞれの共振周波数Fr2、Fr3よりも駆動周波数Fが小さくなることはない。 また、全ての温度において、超音波モータの最高回転数を上限回転数Nsまで上げることができ、温度上昇とともに最大回転数が低下することを抑制できる。

    本発明の駆動方法は、回転と停止が頻繁に繰り返されることでモータの温度変化が著しく、かつ温度によらず一定の最大回転数を維持する必要があるロボットアームの制御に用いることができる。 図8に本発明のロボットアームを示す。 ロボットアーム13は、複数のリンクが連結され、本発明による超音波モータをアクチュエータとして各リンクが駆動される。 なお、上述した実施例において、周波数発生回路、駆動波形発生回路は、他の方式でもよい。 また、本実施例では、使用温度範囲を+10℃〜+80℃としたが、より広い温度範囲に適応することが可能である。 さらに、周波数変化量ΔFを計算する方法は、P制御のみに限らず、他の制御方式を用いてもよい。 加えて、目標回転数Noを与える方法は、他の方法でもよい。

    実施例1と同様の部分を省略し、主として異なる部分のみを説明する。

    まず、下限周波数Fsが設定可能な範囲について、図4を用いて説明する。

    本実施例2では、下限周波数Fsを、最高温度において上限回転数Nsに相当する周波数Fns3(=Fns(high))より高く、かつ最低温度において上限回転数Nsに相当する周波数Fns1(=Fns(low))以下の範囲の周波数となるように設定することを特徴とする。 このとき、設定される下限周波数Fsは図4の斜線部外となるが、実施例1では最高温度でも最大回転数を維持するために斜線部内に下限周波数Fsを設定しているのに対し、実施例2では温度上昇を抑えるために斜線部より高い範囲に下限周波数Fsを設定している。

    本実施例2は、以上のように構成されているため、モータの温度が使用温度範囲の上限である+80℃に達することはない。 その理由について、図9を用いて説明する。 図9において、下限周波数Fsで駆動した場合に回転数が上限回転数Nsとなる温度をT1、T1から微小な温度ΔT上昇したときの温度をT2とする。 温度T1、T2は、それぞれ使用温度範囲の上限である+80℃より低く、使用温度範囲の下限である+10℃より高い温度である。 また、温度T1、T2の間の特定の温度をTeqとする。 超音波モータを、図6に記載の駆動方法で駆動した場合、駆動周波数は下限周波数Fsより低くならないため、温度がT2まで上昇すると、最高回転数が上限回転数NsからΔNだけ低下する。 回転数が低下することにより、モータの駆動に余裕ができ、モータ温度が低下する。 このように、モータの温度上昇、駆動周波数が下限周波数Fsに達することによる最高回転数の低下、それに伴うモータの温度低下繰り返すことにより、モータの温度は温度Teqで平衡状態となる。 温度Teqは使用温度範囲の上限値より低い値であるため、超音波モータが上限温度を超えて駆動されることはない。

    前述したように超音波モータを、使用温度範囲を超えて駆動した場合、圧電素子の振動が小さくなるなどの特性劣化につながる。 このため、本実施例2を用いた場合は、温度安定性が高くより安全に超音波モータを駆動することができる。

    1 周波数生成回路 2 駆動波形生成回路 3 超音波モータ 4 エンコーダ 5 メモリ 6 周波数制御回路 7 移動体 8 圧電素子 9 弾性体 10 振動体 11 シャフト 12 外筒 13 ロボットアーム

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