Link assembly for Jatai robot arm

申请号 JP2003503409 申请日 2002-06-12 公开(公告)号 JP2004521765A 公开(公告)日 2004-07-22
申请人 オリヴァー クリスペン ロバティックス リミテッド; 发明人 アンドルー, クリスペン グラハム,; ロバート, オリヴァー バッキンガム,;
摘要 本発明は、ロボットアーム用リンク集合体であって、同アームは、それぞれ、一方が他方に対して制限的運動をするようなされる第一リンク(12)および第二リンク(13)部材、および、前記第一(12)および第二(13)部材の間に配され、かつ、それら部材に接着または係合される高弾性エラストマー手段(16)を含み、前記第一(12)および第二(13)部材間の動きが、それら部材間に配されるエラストマー手段の内部にせん断運動をもたらすリンク集合体に関わる。
权利要求
  • ロボットアーム用リンク集合体であって、それぞれ、一方が他方に対して制限的運動をするよう適応される第一および第二リンク部材と、および前記第一および第二部材の間に配され、かつ、それら部材に接着または係合される弾性に富むエラストマー手段とを含み、前記第一および第二部材間の運動が、それら部材間に配されるエラストマー手段にせん断運動をもたらすロボットアーム用リンク集合体。
  • 前記エラストマーが天然または合成ゴムである請求項1によるリンク集合体。
  • 前記エラストマーが、前記第一および第二リンク部材の間に一枚の層として配されることを特徴とする、いずれかの先行請求項によるリンク集合体。
  • 前記第一および第二部材が協動的嵌合関係を持つ形態を取り、かつ、前記エラストマー手段が、それらの間に薄層として配され、ここに、前記部材間の曲げ運動がエラストマー手段の内部にせん断運動を招き、かつ、前記第一および第二部材間の相対的運動の結果圧縮運動を極小にまで低減させる請求項3によるリンク集合体。
  • 前記層の厚さが3mm以下である先行請求項の内のいずれか一項によるリンク集合体。
  • 前記エラストマー層が、前記部材の内の片方または両方に接着および/または係合されてもよい先行請求項の内のいずれか一項によるリンク集合体。
  • 前記部材に接するエラストマー層の各面は、操作時、部材間の相対的動きがエラストマー内にせん断運動をもたらすように効果的に固定されており、かつ、その配置は、層の薄さが圧縮傾向を低下させ、そうすることによって、成分の位置取りの安定性が改善されるように行われる請求項6によるリンク集合体。
  • 前記エラストマー手段は、エラストマーから成る複数の層を含む先行請求項の内のいずれか一項によるリンク集合体。
  • 一枚のエラストマー層を隣接エラストマー層から隔てるように、一枚の剛性層が隣接エラストマー層に接着または係合される請求項8によるリンク集合体。
  • 前記エラストマー手段が積層体である請求項8または9によるリンク集合体。
  • 各エラストマー層間の介在層すなわち剛体層は、前記エラストマーに接着可能な、または、係合可能な材料から成る請求項8から10の内のいずれか一項によるリンク集合体。
  • 前記介在層は、リンク部材の運動時にエラストマーの圧縮を極小に低減させるほど十分に堅い請求項15による集合体。
  • 前記介在層は、金属薄層、樹脂またはグラスファイバー層、または、織布または不織布いずれかから成るマットを含んでもよい請求項8から12の内のいずれか一項による集合体。
  • 前記織布または不織布材料はカーボンファイバーまたはケブラーであってもよい請求項13による集合体。
  • 添付の図面を参照しながら本明細書中に説明され、かつ、同図面に例示されるものと実質的に同じロボットアームのためのリンク集合体。
  • 請求項1から15の内のいずれか一項によるリンクの複数を有する分節と、および、同分節内の前記リンクの動きを制御するための制御手段とを含み、同制御手段は、前記リンクを張力または圧縮状態に維持するロボットアーム。
  • 前記制御手段は、分節の一端から他端へ延びる少なくとも一本のワイヤーを含んでいてもよい請求項16によるロボットアーム。
  • 前記制御手段は、それぞれが分節の一端から他端へ延びる三本のワイヤーを含んでもよく、それらのワイヤー相互の相対的張力を変えることが、リンクの屈曲を招き、あるいは、リンクの屈曲を可能とし、それによって分節運動を制御する請求項16または17によるロボットアーム。
  • 好ましくは前記ワイヤーはリンクを圧縮下に維持するように引っ張られており、その配置は、ワイヤー間における差分張力の適用が分節の運動または屈撓を招く、あるいは、可能とするように行われる請求項16から18の内のいずれか一項によるロボットアーム。
  • 請求項16から19の内のいずれか一項によるロボットアームであって、各リンクは、
    制御ワイヤーをリンクの他の成分の外側に延長するように配する穴を持つ外方円板と、
    全体として外方円板の内側に配されるようになされ、かつ、作業ヘッドの制御および/または電力供給手段を収容するための中心孔を有する内方円板と、および、
    各内方と外方円板の間に延び、各円板に接着または係合されるが、それ以外の点では前記内方円板と外方円板の間に遊離浮遊しており、そのために、内方円板は、集合体の他の成分によって直接制限されないように構成されるゴム円板または層とを含むロボットアーム。
  • 先行請求項の内のいずれか一項の本発明による分節の複数を含む、請求項16から20によるロボットアームであって、各分節に制御手段が設けられるロボットアーム。
  • 各分節は、アームの他の分節の制御ワイヤー用導管手段を有する末端キャップに終止し、かつ、係止手段が、前記分節用制御ワイヤーを固定するために、前記キャップの周囲に円弧状に互いに隔てられて配される請求項21によるロボットアーム。
  • 各リンクの部材の内の少なくとも一つが、分節の一端から他端へワイヤーをガイドするための手段を備える請求項16から22の内のいずれか一項によるロボットアーム。
  • 各ワイヤーは分節リンクの外側に配され、かつ、フェルール(ストッパー)で端止めし、ここに前記フェルールは、一分節の末端キャップの対応凹部に嵌合するように適応され、そのために、ワイヤーを引っ張ると、フェルールは末端キャップと嵌合し、各リンクに圧縮負荷をかけ、それによって分節内のリンクの剛性を維持する請求項16から23の内のいずれか一項によるロボットアーム。
  • 各制御ワイヤーはアクチュエータによって操作され、かつ、各制御ワイヤーと連結する前記アクチュエータは、第一分節の一端に接触するヘッドボードの周囲に、一個以上の円弧において互いに隔てられることを特徴とする請求項21から24の内のいずれか一項によるロボットアーム。
  • 前記アクチュエータアレーは、各ワイヤーに対して一つのアクチュエータを供給するが、その供給は、前記アクチュエータが互いに隔てられた円弧状関係として配され、それによって一つの円錐台を定めるように行われ、さらに、各アクチュエータからのワイヤーは、アクチュエータから分節への入り口に至るまでに相当の先導部が実現されるよう、ガイドまたはプーリーの周囲に渡されることを特徴とする、請求項25によるロボットアーム。
  • 各リンクは、背面同士を合わせて組み合わせることの可能な、一対の半分リンクとして生成され、その配置が、内方リンク半分と外方リンク半分とが関連接着層によって組み合わされて単一リンク成分を形成するように構成され、これら単一リンク成分の複数を組み合わせて一つの分節を形成することを可能とする、いずれかの先行請求項による集合体またはアーム。
  • 前記各半分リンク成分は、三つの個別要素、すなわち、外方リンク要素、内方リンク要素、および、ゴムベアリングを含み、かつ、前記ベアリングは、前記各リンク要素に係合または接着され、そのために、一方半分成分を他方半分成分に対して相対的に動かそうとすると、前記ゴム成分の中にせん断運動または力が生成されることを特徴とする、請求項27による集合体またはアーム。
  • 前記半分リンクのそれぞれが、組み合わせられた半分リンクそれぞれの嵌合孔にほぞを設置することによって定着が可能となり、それによって前記集合体が、半分リンク成分同士の間にそれ以上の接続を設けることなく実現されることが可能となり、かつ、ケーブルが、外方リンク辺縁に設けられた様々な操作穴を通じてアクチュエータボードに結ばれ、その配置は、アクチュエータが操作されると、ボードとケーブルにある一定の張力が生じ、それによって全体集合体がまとめられ、そのために、ワイヤーの張力を変えることによって、分節を適切に操作することが可能となるように構成される請求項28による集合体またはアーム。
  • 外側スリーブが各分節の周囲に設けられる請求項26から29の内のいずれか一項によるアーム。
  • 前記スリーブはベローズ型シースであってもよい請求項16から30の内のいずれか一項によるアーム。
  • 前記シースの材料およびその形態は、アームの曲げ剛性をほとんど増すことなくアームの捩れ剛性を増すように選択される請求項16から31の内のいずれか一項によるアーム。
  • 前記シースで被われた分節が潤滑剤で充填される請求項30から32の内のいずれか一項によるアーム。
  • 前記潤滑剤は、乾燥粉末か、グリスおよび/またはオイルのような液体のいずれかであって、かつ、アームに取り込まれる同潤滑剤の物理的特性は、同アームの操作が予定される環境に従って選択される請求項30から33によるアーム。
  • 前記アームは、潤滑剤貯留槽、および、アーム全体に潤滑剤を汲み上げて、再び貯留槽に戻して循環させるための手段を備える請求項32から34の内のいずれか一項によるアーム。
  • 過激な環境で使用される際に、アームを冷却するために潤滑剤冷却手段が供給される請求項35によるアーム。
  • 说明书全文

    【技術分野】
    【0001】
    本発明は、ロボットによる、作業環境内における作業ツールやセンサーの位置決めに関する改良に関わり、特に、作業ツールまたはセンサー位置決めのための、改良型機械ツールおよびソフトウェアツールに関わる。
    【背景技術】
    【0002】
    従来、エンジンや、筐体を備えた機械のような機械装置は、定期的な保守スケジュールによって維持されてきた。 不具合が生じた場合、オペレータや技術者が、修理プログラムにおける一連の試験機能全体についてその機械またはエンジンを運転して、各テスト機能に対するその機械またはエンジンの反応を記録する。 ある任意のテスト機能に対する機械の動作または反応の観察から、その機械の機能不全の全体領域を、少なくとも部分的に診断することが可能である。 その後、考えられる機能不全の特定を可能とするのに十分な程度に機械の筐体を外して、修理を実行する。
    【0003】
    著者等の同時係属中の英国特許出願第0020461.0号は、機械の内部部位に対する作業のためのツールまたは試験のための試験要素を担送するのに適応した、作業ヘッドを含む装置を記載し、かつ、その特許請求の範囲に記載している。 なお、この出願の開示を、引用することによって本申請書に含める。 この装置は、作業ヘッドのための支持アームであって、作業ヘッドを所望の動作位置に配置するよう、前記機械の内部に侵入するように適応される支持アーム、前記作業ヘッドを操作制御するための操作手段、および、前記機械の内部におけるアームの振る舞いと位置決めを制御するための制御手段とを含み、かつ、この装置においては、支持アームは、複数のリンクを持つ少なくとも一個の分節を含み、各リンクは、その隣接リンク、および、データに対する、前記分節の相対的位置および/または振る舞いを制御するための手段に対して関節接合し、それによって、アームが、機械筐体内部への侵入から作業部位到達に至るまで機械内部の指定経路を辿り、かつ、指定経路に適応することを可能とする。
    【特許文献1】
    英国特許出願第0020461.0号【0004】
    前記出願に記載される発明のある特定の局面においては、各分節は複数のリンクを含み、隣接リンク間にはある程度の関節接合がある。 各分節におけるリンク同士の関節接合を緊張状態に維持することによって、各分節の空間配置を厳密に制御することが可能となり、これによって、機械内部で作業ツールをガイドするために、アームがくねくね経路を辿ることが可能となる。 このタイプのアームは、自ら軸方向に蛇のようなやり方で延び、かつ、障害物を回避して、くねくね経路を辿ることができるために、時に「蛇」、「蛇様」または、蛇体アームと呼ばれる。
    【発明の開示】
    【発明が解決しようとする課題】
    【0005】
    英国特許出願第00204061.0号に記載の発明は各部品の精密加工を要求する。 これは、各リンクペア間の関節接合点における摩擦損失を極小にするためである。 多数リンク分節の場合、これらの摩擦損失は蓄積するから、多数分節ロボットアームでは、アーム操作時、克服しなければならない全体摩擦損失は相当なものになる可能性がある。 従って、部品の製造が比較的単純であり、かつ、摩擦損失の低減が可能な装置に対しては需要がある。 特に、英国特許出願第0020461.0号に詳細に記載される装置の場合、制御ケーブルによってもたらされる圧縮性張に対抗して各リンクを変位させるためのバネ手段を供給することが可能とされている。
    【課題を解決するための手段】
    【0006】
    本発明の出願者等は、バネを省略し、代わりに、一分節内の隣接リンク間関節を構成する二つの部材に接着される、または、係合される1層のゴムまたはエラストマー材料を介在させると、そのゴムが、関節成分間の、固定された摩擦性接触面を形成し、同時に、関節の「強張り」を生み出すのに必要な、高弾性のせん断能力を与えることが可能であることを見出した。
    【0007】
    従って、本発明の一つの局面によれば、ロボットアームまたは蛇体アーム用リンク集合体であって、それぞれが、お互いに対する制限的運動に適応される第一および第二リンク部材、および、前記第一および第二部材の間に配され、かつ、それら部材に接着または係合されるエラストマー手段とを含み、かつ、その配置が、第一と第二部材間の運動が、その両者の間に配されるエラストマー内部にせん断運動をもたらすように行われることを特徴とするリンク集合体が供給される。
    【0008】
    このエラストマーは、天然ゴムまたは合成ゴムであってもよいし、または、他の適当な、弾性材料、すなわち、エラストマー材料であればどのようなものであってもよい。 エラストマーは、前記第一と第二リンク部材の間に一枚の層として配されるのが好ましい。 本発明の一つの実施態様では、第一および第二部材は、協調的な嵌合関係を持つ形態を取ってもよいし、かつ、エラストマー手段はそれら部材の間に一枚の薄層として配される、すなわち、それら部材間の曲げ運動がエラストマー手段の内部にせん断運動をもたらし、かつ、前記第一および第二部材間の相対的運動による圧縮運動を極小にまで低減させることを可能とする薄層として配されていてもよい。 エラストマーは、軸方向の剛性や、部材間関節の曲げ柔軟性を生み出すのに役立つことがある。
    【0009】
    前記層の厚さはできるだけ薄いのが好ましいが、1mm以下の複数の層が有利であることが従来から見出されている。 この層は、前記部材の片方または両方に接着されても、または、片方または両方に係合されてもよい。 部材に接触する各面は、動作時、部材間の相対的運動がエラストマー内部にせん断運動をもたらすよう、動作時には固定されているのが好ましい。 この層が薄いと圧縮傾向を低減させるから、従って、前記成分の配置の安定性が改善されることになり、分節内における各リンク関節の軸方向の剛性が強調されることになる。
    【0010】
    エラストマー手段は複数のエラストマー層を含んでいてもよい。 この複数層では、隣接エラストマー層に接着または係合される剛体層が、各エラストマー層を隣接エラストマー層から隔てる役を果たしていてもよい。 このエラストマー手段は積層体であって、各エラストマー層間に介在する層すなわち剛体層は、このエラストマー層に接着可能または係合可能であるならば、どのような剛体層または剛体材料であってもよい。 この介在層は、エラストマーの圧縮運動を極小に抑えるのに足りる程十分に堅くなければならない。 介在層の典型的な材料としては金属の薄層、または、樹脂またはグラスファイバー、または、カーボンファイバーまたはケブラー(商標)から成る織布または不織布マットであってもよい。
    【0011】
    本発明はまた、本発明による複数のリンクを含む、少なくとも一個の分節を含む一個のロボットアーム、および、前記分節内部の前記複数のリンクの運動を制御する手段とを含み、ここに、前記制御手段は、前記複数のリンクを緊張下または圧縮力下に維持することを特徴とする。 制御手段は、分節の一端から他端へ延びる少なくとも一本のワイヤーであってもよい。
    【0012】
    本発明の一つの好ましい局面では、制御手段は、それぞれが、分節の一端から他端へと延びる三本のワイヤーであって、それらワイヤー同士の相対的張力の変化が前記複数のリンクの屈曲をもたらしまたは可能とし、それによって分節運動の制御が可能となることを特徴とする三本のワイヤーを含む。 これらのワイヤーは、前記複数のリンクを圧縮状態に維持するように引っ張られていることが好ましい。 この複数のワイヤーに異なる張力を与えることによって、分節の移動または屈曲がもたらされる、または、可能とされる。
    【0013】
    本発明のある特定の実施態様では、各リンクは下記の三つの成分から形成されていてもよい。 すなわち、外方円板であって、制御ワイヤーが好ましくはリンクの他の成分の外側に延長されるよう、好ましくは制御ワイヤーのための穴を有する外方円板。 内方円板であって、全体として外方円板の内側に配されように適応され、かつ、作業ヘッド用の制御手段および/またはパワー手段を収容するための中央孔を有する内方円板。 および、各内方円板と外方円板の間に延びるエラストマー円板または層であって、各円板に接着または係合されるが、その他の点では前記内方円板と外方円板の間に遊離浮遊しており、そうすることによって、内方円板をこの集合体の他の成分に制約されることがないようにするエラストマー円板または層。 以上三つの成分である。
    【0014】
    ロボットアームは、各分節が独自の制御手段を備える、本発明による複数の分節を含んでもよい。 各リンクの部材の内の少なくとも一つは、前記複数のワイヤーを、分節の一端から他端へとガイドするための手段を備えていてもよい。 これらのワイヤーは、分節リンクの外方に配されてもよい。 各ワイヤーはフェルールで端止めしてもよい。 このフェルールは、分節の末端キャップの対応凹部に嵌合するようになされ、ワイヤーを引っ張ると、フェルールは末端キャップに嵌合されて、各分節に圧縮負荷をかけ、分節内リンクの剛性を維持するものである。
    【0015】
    各制御ワイヤーはアクチュエータによって操作されてもよい。 すなわち、複数の分節のために複数の制御ワイヤーがある場合、前記アクチュエータは、第一分節の一端に接するアクチュエータボードまたはヘッドボードの周囲に一本以上の円弧を描いて互いに隔てられる。 典型的には、このアクチュエータアレーは、一本のワイヤーにつき一個のアクチュエータを供給してもよいが、これらアクチュエータは、互いに隔てられた円弧関係において配され、それによって円錐台を定めるようにしてもよい。 各アクチュエータからのワイヤーは、この制御ワイヤーに対して相当の先導部分を供給するために、プーリーのようなガイドの周囲に渡されてもよい。
    【0016】
    本発明の別の局面では、単数または複数のアクチュエータの少なくともいくつかが分節集合体の内部に配されてもよい。 その場合、アクチュエータを操作するための手段が必要となる。 そのような手段としては、データ接続ケーブル、または、従来技術で一般的に知られるタイプの無線送信手段を含めてもよい。 後者の場合、最適な制御手段を決めるために、使用環境について配慮する必要がある。
    【0017】
    分節は、一連のリンクから漸次組立てすることも可能であるし、あるいは、鋳型に基づいて全体分節を組み立てて、エラストマーを、鋳型ツール形成時のように、成分間の隙間に注入してもよい。 このようにして、接着された完全分節を比較的容易に、手早く製造することが可能である。
    【0018】
    本発明の別の実施態様では、各リンクを一対の半分リンクとして製造し、次に、これらの半分リンクの背中同士を合わせて組み立てていくことも可能である。 このようにして、内方リンクと外方リンクの半分同士を、接着性ゴム層によって集合させてもよい。 次に、このリンクの半分同士を背中合わせに、または、腹合わせに集合して単一リンク成分を形成し、さらに複数のそれらを合体して分節を形成するようにしてもよい。
    【0019】
    本発明の出願者等は、各半分リンク成分を、三つの個別の成分として、すなわち、外方リンク、内方リンク部分、および、ゴムベアリングとして製造することが可能であることを見出した。 必要なのは、ベアリングが各リンク成分に係合されるが、その係合が、一方の成分を他方の成分に対して相対的に動かそうとすると、ゴム成分の中にせん断運動または力が発生するように仕組まれていなければならないことだけである。 この時、様々な半分リンク結合成分同士を、ほぞピンを各成分の嵌合孔に配することによって、全体として「ピン止め」することが可能である。 この集合体を「弛めて」、かつ、ケーブルを、アクチュエータまたはヘッドボードに結合される外方リンク辺縁の様々な操作孔を貫いて張り渡すことも可能である。 別態様として、成分同士を、接着等によってしっかりと固定してもよい。 アクチュエータが反応してボードにある程度の張力を発生せしめると、全集合体がまとめられ、その際、ワイヤーの張力を変えることによって、分節が適当に曲がるように仕向けることが可能になる。 各リンク、または、部分リンクの成分を構成する第一および第二部材は、その中間ゴム成分のために、球形または円錐形、または、その中間球形または中間円錐形、または、場合によってはトロイダルな(閉鎖曲線平面内の直線の周りに同曲線を回転させた時に得られる立体の平面を持つ)外被を定めてもよい。 もしもその成分が球形であるなら、内方円板が、外方円板に対して回転させられると、同球形成分の全ての変形はせん断力を通じて実行されることになる。 この成分の設計を変更してそれがもはや球形ではなくなった場合には、一方部分の他方部分に対する相対的回転は、エラストマーの嵩弾性を、すなわち、その成分に対するせん断力のみならずエラストマーの嵩弾性を働かせることになる。 その結果、リンク軸に平行な局所的な張力と圧縮が生じることになる。 このために、非球面性関節はそれがどのようなものであっても、全体として等しい基本寸法を持つ球形関節よりも堅いものとなる。
    【発明の効果】
    【0020】
    上に示したように、各リンクのゴム部分を、二枚以上の金属薄片を導入するために複数の層で置き換えると、それによって重大な利点が生ずる。 これによって、分節当たりのリンクの数を単純に倍増するよりは、リンクがさらに広範囲の運動をさらに効果的に実行することが可能になる。 屈曲を係数2だけ増加させるためにリンクに付加される長さは、元のリンク距離を倍増したものよりも小さい。 この考えは適度の限度内において拡張が可能である。 二枚のゴム層の間に挿入された剛体の薄層外被は、このゴム部分に対して緊張を与え、このために、この二枚のゴム部分は、二倍の厚さの一枚のゴム部分が示すものと同程度のせん断剛性を示す一方、厚さのより小さいこの二枚のゴム部分の方が、二倍の厚さの一枚のゴム部分よりも圧縮に対してより堅固となる。
    【0021】
    この特定の実施態様では、2個の隣接リンクを屈曲して外方辺縁が合さるようにすると、正反対位置が離れて動き、従って一つの円環としての分節を定めるのに役立つ。 この状況下では、内方円板は、外方円板に対して自由に動ける。 この設計の目的は、成分の回転中心を、静止状態に、かつ、非変形位置における内方円板の球面中心位置に保持することにある。 事実上、これは、ボール・ソケット関節のように作動し、この場合、ゴム内部のヒステリシス損失と、関節の堅さを維持するための少量の軸方向圧縮を除いては摩擦がない。
    【0022】
    各リンクの各可動部分の間にエラストマー円板またはベアリングを用いることによって、摩擦の著明な減少が見られ、同時に、装置全体の製造が極端に簡単になる。 一旦ツールと鋳型を製造したならば、多数の再生産は比較的簡単である。 相当な数のリンクから形成される分節も製造が可能であり、かつ、各分節の最適制御は三本ワイヤーである。 一つの分節の中の複数のワイヤーの内恐らく一本、または、一つの分節の中の複数の操作ワイヤーの内の少なくとも一本は省略が可能であるが、分節の最適操作を実現するためには、少なくとも三本の制御ワイヤーを用いるのが好ましい。 多数分節アームの場合、各分節当たり三組の制御ワイヤーが必要であり、従って、八分節アームは、全部で二十四本の制御ワイヤーを要し、各ワイヤーに対して個別のアクチュエータ制御が設けられる。
    【0023】
    本発明のさらにもう一つの局面では、各分節周囲に外側スリーブが設けられ、かつ、本発明のある特定の実施態様では、このスリーブはベローズ(蛇腹)型のシースであってもよい。 このようなシースの使用は、リンクの捩れ/曲げ剛性を増すという点でいくつかの利点を有する。 これは、ベローズ型シースの適当な構築体を用いることによって、アームの曲げ剛性をほとんど増すことなく、アームの捩れ剛性を増すことができるので、特に有利である。
    【0024】
    このシースのさらに別の利点としては、ワイヤーやその他の成分を外的な傷害原因から保護し、かつ、全分節が潤滑剤で充填されることを可能とすることが挙げられる。 典型的な潤滑剤としては、乾燥粉末、または、グリスおよび/またはオイルのような液体のいずれかであってよい。 アームに取り込まれる潤滑剤の物理的性質は、アームの操作が予定される環境に応じて選択されてよい。 本発明のこの実施態様の特質は、アームが屈曲するにつれて、隣接リンク間の隙間の幾何学的形態が変化し、これが、潤滑剤を、分節の一つの領域から別の領域へと移動させる、または、「汲み出す」作用を持ち、各分節内に潤滑剤を循環させることによって成分の積極的な潤滑を確保することである。 本発明のこの特質のもう一つの局面では、アームには潤滑剤貯留槽を設け、かつ、潤滑剤を、アーム全体に連続的に汲み上げて、再び貯留槽に帰還させるようにしてもよい。 この実施態様は、アームが過激な環境で使用される予定であり、その場合アームの冷却が必要とされる場合には特に有用である。 この場合、冷却手段が、潤滑剤貯留槽と共に組み込まれてもよい。
    【0025】
    本発明による装置を用いることによって、先端ガイドにジョイスティック制御集合体を用いて経路を創成することが可能であり、または、別態様として、予定の環境のCADモデルによるコンピュータ制御のためにオフライン法またはオンライン法を実行することも可能である。
    【発明を実施するための最良の形態】
    【0026】
    下記において、付属の図面を参照しながら、本発明による装置の実施態様を説明する。
    本発明によるアームは、引き延ばされた「蛇体」アームを形成するよう端面同士が突き合わされて配置される、全体が10で示される複数の分節を含む。 各分節は、全体が11で示される複数のリンク成分を含む。 各リンク成分は、一個の内方円板12、および、一個の外方円板とワイヤーガイド13を含む。 内方円板12は、全体が14で示される弧状環状面を示すように形成され、かつ、外方円板13はそれに合致する弧状面15を有する。
    【0027】
    図1に示すように組み立てられると、内方円板12と外方円板13とは、一層のゴム16によって隔てられる。 このゴム層はその場で形成されてもよい。 ゴム層16は、外方円板13と内方円板12のそれぞれに、円板同士の間に相対的運動を可能にするように接着される。 各内方円板には、全体が17で示される中心孔が設けられる。 これは、アームの末端に配される作業ヘッドを動かすための電源および制御機構を容れるための、装置の中心を貫通する中心孔を定める。 各リンク11は、図2にもっとも良く示される「リンク半分体」から形成されてもよい。 各リンク半分体は、一個の外方リンク部材13、一個の内方リンク部材12、および、この両者の間に挿入されるように適応されたゴム円板または外被16を含む。 これらの成分はまとめて接着されて一個のリンク半分を形成し、次にこれを隣接成分と接合して連続的リンク分節を形成するようにしてもよい。 外方リンク要素13の凹面21は、要素12の対応する下面と協動する(図2に示すように)ようになされる。 円板16は、この両者の間に収容されるように形成されるが、これらの成分は共に接着されてもよい。 これは、接着されたこれら成分の断面図を示す図3Aにおいてもっとも良く見て取ることができる。
    【0028】
    本発明の一つの局面では、外方円板とワイヤーガイド13には、複数の、辺縁に互いに隔てられるほぞ穴23が設けられ、一方、内方円板12にも同様に隔てられて正反対位置にあるほぞ穴24が設けられる。 これらの集合体を、それぞれ、穴23と24に収めたピンによって接合した場合、次に、これらの集合体を制御ワイヤーによって張力下に維持するならば、当業者であれば、恒久的な固定は不要であることが理解されよう。 外方円板13には、装置の制御ワイヤーを容れるためのワイヤーガイド孔を構成するように適応された複数の貫通孔25が設けられる。
    【0029】
    各分節には、辺縁に互いに隔てられたワイヤー収容孔、および、制御ワイヤー28の末端に付着されるフェルール27を含む拡大凹部26を備える末端キャップ30(図4参照)を設けてもよい。 本装置を組み立てるに当たっては、末端キャップ30は、末端リンクの隣接外方円板部13に固定され、制御ワイヤー28は、末端キャップ30の適当な凹部26の中を潜らせ、次に、分節中の各リンクの各外方円板部13の嵌合孔25を貫通させる。
    【0030】
    次に、いくつかの分節の端面同士を接合し、意図する目的のために適当な長さを持つアームを生成する。 この「蛇様」アームは、操作されると、その長さにそって軸方向に流れて、蛇のようにくねくね経路を辿る能力を有する。
    【0031】
    ワイヤーの末端は、後方においてアクチュエータにつながれ、フェルール27が後板に衝突するまで引っ張られる。 これによって集合体は緊張状態に維持される。 このように集合体を緊張させることによって、図5、6および7に示す成分同士の接着を回避することが可能となり、内方円板と外方円板の嵌合面には、対応する断面を持つゴム円板16を収容するための適当な隙間が形成されることになる。 この隙間または断面形成は、円板16が、内方と外方円板それぞれ12と13の間に係合されるのを助けながら、また一方では、制御ワイヤー28の張力変化に応じて一方が他方に対して相対的運動をすることを可能とする。 これは、円板同士の接着を不要とし、また、任意の分節内部の損傷成分の比較的簡単な交換を可能とする。
    【0032】
    組み立てられた分節においては、円板の外面と制御ワイヤーはシール(密封)されてもよく、かつ、そのようにして形成される空洞とワイヤーガイドには潤滑剤を充填し、制御ワイヤーが潤滑環境の中を移動可能となるように仕向けてもよい。 これもまた稼動中の損失や摩擦を低減させるのに役立つ。
    【0033】
    各ワイヤーにかかる張力を調節することによって、各分節の働きを制御することが可能である。 図8は、基材40を形成する単純化された三個のアクチュエータから成る制御ボードを示す。 この制御ボードは、その一端側に、分節42の端板を取り付けるように適応された、取り付け板直立集合体41を有する。 制御ワイヤー28はこの取り付け板集合体41を貫通して、各アクチュエータ44の操作管43へ延びる。 中央アクチュエータ44は、分節からアクチュエータ自体に至るまで、ワイヤー28に対して直接入力を供給し、一方、中央の両側のアクチュエータは、動作中の摩擦や磨耗を最小限に抑えるためにプーリー45を通じて動作する。
    【0034】
    各アクチュエータ44は、この三本のワイヤー28の張力を変えるために、手動か、コンピュータによるかいずれかによって制御が可能である。 張力の変動に依存して、個々のリンクはワイヤーの変動張力に応じた運動をしようとし、それが、分節内に、作業場内の任意の場所に分節末端をガイドするのを可能とするような動きを生じる。
    【0035】
    多数の分節が引き延ばされた「蛇体」アームの中に含まれる場合、無論、より多くのアクチュエータが、通常は、分節あたり三個のアクチュエータが必要とされる。 このような場合、制御ワイヤーを、比較的狭い空間の第一分節末端からの出口で把捉可能とするようにアクチュエータの構造を設けることが必要である。 従って、アクチュエータを円弧状に配列し、そのために、各アクチュエータに対する制御ワイヤーまたは制御ワイヤーを含む導管が、図9に示すようにむしろ円錐を定めるように仕向けられていてもよい。
    【0036】
    ゴム円板16は、ゴムの単一片であってもよいし、または、合成剛体エラストマー層の形態をとってもよいが、本発明の出願者等は、個々のゴム層が薄ければ薄いほど、最終的な層はより効率的になり、かつ、内方円板とそれに対応する外方円板間の関節は堅固になることを見出している。
    【0037】
    本発明による装置はまた内方円板と外方円板の間のベアリング面に対するシール(密封)カバーを備え、雰囲気から傷害性物質の侵入を防止している(図10参照)。 さらに、中心孔または腔17は効果的にシール(密封)されており、ロボットアーム末端の作業ヘッドに対する電力供給源や制御手段への手軽なアクセス口を供給する。
    【0038】
    シール(密封)は、周回蛇腹101を備えるシース100によって実行されてもよい。 このシース100は、外方円板とワイヤーガイド13それぞれの外面の外側に延びる。 シース100は、各外方円板とワイヤーガイド13の間の隙間をシール(密封)し、さらに、シースはオイルまたはその他の潤滑剤で満たされ、それによって、制御ワイヤーが潤滑環境で操作されることを可能とする。 好適な潤滑剤はオイル、粉末およびグリスであって、その粘度やその他の物理的性質はアームの使用される環境に応じて選択される。
    【0039】
    ベローズ型構造を持つシース100を用いることは、リンク同士の捩れ、および/または、曲げ剛性を増す効果を持つ。 これによって、曲げ剛性をほとんど増すことなく、捩れ剛性の顕著な増大をもたらすことが可能である。 この配置は、ワイヤーや他の成分を外的傷害原因から保護するのにも役立つ。
    【0040】
    シース100に潤滑剤を含ませることは操作の際に大きな利便を持つ。 前述したように、分節が曲がると、外方円板とワイヤーガイド13の隣接辺縁は接近するが、一方、同じ円板13の正反対部分同士は離れる。 その結果、潤滑剤を含む空洞は、全体として連続的で、実質的には均一な断面を持つ捩れ腔から、「くさび」形に変わる。 これによって、潤滑剤は、くさびの内側、すなわち、「狭隘」側から移動させられ、曲線の外方のくさびの「拡大」側へと効果的に汲み出されることになる。 この移動時に、潤滑剤は、種々のワイヤーの傍を、また、その上を通過する。 従って、分節が屈曲する度ごとに、または、曲面が変化する度ごとに、このポンプ作用によって、アーム内の各成分、特に各ワイヤーの積極的な潤滑が実行されることになる。
    【0041】
    潤滑剤は、いくつかの異なるやり方でアーム中に導入が可能であることが理解されよう。 本発明の一つの実施態様では、組み立て完了時、空洞を潤滑剤で満たし、使用期限まで効果的にシール(密封)することが可能である。 本発明の別の実施態様では、アームの個々のリンクまたは分節を切り離し、潤滑剤を、アクセスポイント、例えば、グリス突起を通じて、余分の潤滑剤は別のポートまたは圧開放バルブを通じて開放されるようにして導入することが可能である。 本発明のさらに別の局面においては、外方リンクのワイヤー穴を用いてアームの全長に潤滑剤を通過させることによって、全アームをまるごと一まとめにして潤滑することも可能である。 潤滑液はアームを通じて連続的に汲み上げ、中央の貯留槽に戻して循環させてもよい。 このような配置では、潤滑剤の加熱または冷却のいずれかによって、アーム中の潤滑剤の温度制御が可能であり、本発明は、アーム中の潤滑液に対する温度制御手段の設置を含む。
    【図面の簡単な説明】
    【0042】
    【図1】図1は、本発明による、一つの分節における複数のリンクの斜視図である。
    【図2】図2は、図1の「半分」リンクの分解模式図である。
    【図3】図3は、図1・2のリンク要素、または、半分リンク要素の端面図である。
    【図3a】図3aは図3の直線A−Aにおける断面図である。
    【図4】図4は、端面キャップの斜視図であって、分節の遠位端におけるフェルール付集合体を示す。
    【図5】図5は、図6の直線A−Aにおける断面図である。
    【図6】図6は、本発明の別態様の端面図である。
    【図7】図7は、図5および6の実施態様の「半分」リンクの分解模式図である。
    【図8】図8は、単一分節に対し三個のアクチュエータ配置を示すヘッドボードである。
    【図9】図9は、制御ワイヤー制御用の複数のアクチュエータの円錐台形配置である。 制御ワイヤーは、複数の分節を有するロボットアーム用である。
    【図10】図10は、本発明によるアームの、シースを被せた分節の斜視図である。

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