High-melting-point metal pot

申请号 JP2007505153 申请日 2005-03-23 公开(公告)号 JP4980883B2 公开(公告)日 2012-07-18
申请人 ハー ツェー シュタルク インコーポレイテッドH.C. Starck, Inc.; 发明人 アール ジェプソン ピーター;
摘要
权利要求
  • ポットを形成する方法において、
    (a)高融点金属コンポーネントを含むインゴットを第1の工作物に切断し、 前記高融点金属コンポーネントが、ニオビウム、タンタル、ニオビウム合金、タンタル合金、及びこれらの組合せから成るグループから選択されており
    (b)第1の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第2の工作物を形成し;
    (c) 少なくとも1000℃である第1の温度まで、真空又は不活性ガス中で、第2の工作物に第1の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第2の工作物を形成し;
    (d)第2の工作物の直径を減じることによって、焼きなましされた第2の工作物を再び鍛造し、これにより、第3の工作物を形成し;
    (e)第3の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第4の工作物を形成し、
    (f)第4の工作物の直径を減じることによって、第4の工作物を再び鍛造し、これにより、第5の工作物を形成し;
    (g) 1000℃〜1300℃の温度まで、第5の工作物に第2の焼きなまし工程をこない;
    (h)第5の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第6の工作物を形成し;
    (i)第6の工作物に第3の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第6の工作物を形成し;
    (j)焼きなましされた第6の工作物に複数の圧延パスを行うことによって、焼きなましされた工作物をプレートに圧延し;この場合、焼きなましされた第6の工作物が少なくとも1つのパスの後に厚さが減じられ、焼きなましされた第6の工作物が少なくとも1つのパスの間に回転させられ、これによって、 実質的に円形のプレートを形成し、 周縁に沿った箇所ごとの厚さの変動が最小限に抑制されており、前記プレートが6mm〜15mmの厚さを有しており
    (k)プレートをポットに深絞りし、 該深絞りのために使用されるダイは、円錐区分を有しており、プリフォームパンチが使用され、これにより、 ASTM E112に従って測定されたあらゆる顕微鏡フィールドの平均結晶粒度が、全体の平均結晶粒度の1ASTMポイント内であるポットを形成し、 集合組織が、プレート垂線に対して平行な[100]を備えた粒子と、プレート垂線に対して平行な[111]を備えた粒子とが、2つの最も強いコンポーネントである混合集合組織であり ;この場合、第4の焼きなまし工程が、
    (1)工程(j)の後でかつ工程(k)の前、又は(2)工程(k)の後に 800℃〜1200℃の温度で行われ、ポットに処理するために適した少なくとも1つの工作物又はプレートの寸法が、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって予め決定され、これにより、工程(b)〜(j)における少なくとも1つの工作物又は工程(k)におけるプレートが、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって決定される寸法と実質的に同じ寸法を有し、 コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法が、ポットを深絞りするための型を設計するために使用されることを特徴とする、ポットを形成する方法。
  • 第1の温度が少なくとも 1200℃である、請求項1記載の方法。
  • インゴットが、少なくとも99.99%の純度を有するタンタルインゴットである、請求項1記載の方法。
  • アプセット鍛造工程(h)が平型の間においてプレスによって行われる、請求項1記載方法。
  • アプセット鍛造工程(h)が、第1ステージ及び第2ステージにおいて行われ、この場合、第1のステージは平型を用いて行われ、第2のステージは複数のブローを用いて、シートバーダイを使用して行われ、工作物は、ブローの間において適切な角度だけ回転させられる、請求項1記載の方法。
  • インゴットが円筒状であり、150mm〜400mmの範囲の直径を有する、請求項1記載の方法。
  • 第1の工作物が、インゴットの直径と等しい直径と、 1.5:1〜3:1の範囲の長さ対直径比とを有している、請求項1記載の方法。
  • 第2の工作物が、 前記第1の工作物の長さの 50%から 前記第1の工作物の長さの 70%の範囲の長さを有する、請求項1記載の方法。
  • 第3の工作物が、第1の工作物の直径の 60%から第1の工作物の直径の 120%までの範囲の直径を有する、請求項1記載の方法。
  • 第4の工作物が、第2の工作物の長さの 80%から第2の工作物の長さの 120%までの範囲の長さを有する、請求項1記載の方法。
  • 第5の工作物が、第1の工作物の直径の 60%から第1の工作物の直径の 120%までの範囲の直径を有する、請求項1記載の方法。
  • 第6の工作物が、 1:2〜1:5の範囲の長さ対直径比を有する、請求項1記載の方法。
  • プレートが、 500mm〜1mの範囲の直径と、 6mm〜15mmの範囲の厚さを有する、請求項1記載の方法。
  • ポットが、 150mm〜500mmの範囲の高さと、 100mm〜500mmの範囲の直径とを有する、請求項1記載の方法。
  • 第1の工作物が、第1の焼きなまし工程の前に 0.25〜0.5の真ひずみを受け、第1の焼きなまし工程が、少なくとも 1300℃の温度において行われる、請求項1記載の方法。
  • 第5の工作物が第2の焼きなまし工程を行われる前に工程(d)、(e)及び(f)において第2の工作物が よりも大きくかつ約2よりも小さなひずみを受ける、請求項1記載の方法。
  • 第3の焼きなまし工程が行われる前に第6の工作物が よりも大きくかつ よりも小さな真ひずみを受ける、請求項1記載の方法。
  • プレート又はポットが、第4の焼きなまし工程を受ける前に よりも大きなひずみを受ける、請求項1記載の方法。
  • さらに、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法を用いて、少なくとも1つの工作物又はプレートをポットに処理されるのに不適切にするおそれのある欠陥のタイプ及び寸法を予め決定する工程を含み、これにより、工程(b)〜(j)における少なくとも1つの工作物又は工程(k)におけるプレートは、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって不都合であると決定された少なくとも1つの欠陥を有することはない、請求項1記載の方法。
  • 請求項1記載のステップにより、スパッタリングターゲットとして使用するのに適したポットを製造する方法。
  • 说明书全文

    発明の分野 本発明は、高融点金属又は高融点合金から形成されたプレート、ポット、及びこのようなポットを含む又はこのようなポットに基づく製品に関する。

    技術背景 歴史的に、深絞りによる金属ポットの製造のための装置が試行錯誤しながら開発されている。 通常、これは複数の反復及び実験を伴う。 高融点金属、例えばタンタル等の高価な金属の場合、このような実験において消費される材料のコストは法外に高い場合がある。 また、通常の方法は、劣悪な結晶粒組織構造を有するポットを製造する。 慣用的に準備された金属ポットは標準グレードのインゴット誘導プレートから形成される。 これらのプレートは、特にタンタル及びニオビウムの場合、粗く不均一な結晶粒と、不均一な結晶組織とで知られている。 あいにく、これらのプレートは、スパッタリングターゲットにおけるコンポーネントとして使用するためには不適切である。

    前記理由から、開発及び製造においてより費用効率のよい、スパッタリングターゲットとして使用するのに適した特性を備えたポットを形成するためのより優れた方法を開発することが望まれる。

    図面の説明 本発明のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付の請求項を参照することによってより理解されるであろう。

    図1は、形成されたポットにおける折れ等の不都合な欠陥を生じるおそれのあるプレート工作物における欠陥のタイプ及び寸法を例示する図を示している。

    図2〜図9は予測される事象の連続を示している。
    図10は、金型が本発明に従って設計されなかった場合に、形成されたポットの側壁に対して生じるものを示すコンピュータ画像である。 側壁は"トラップ"されず、したがって、その内径は正確に制御されていない。

    発明の概要 本発明は、ポットを形成する方法において、(a)高融点金属コンポーネントを含むインゴットを第1の工作物に切断し;(b)第1の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第2の工作物を形成し;(c)第2の工作物の少なくとも部分的な再結晶を生ぜしめるように十分に高い第1の温度まで、真空又は不活性ガス中で、第2の工作物に第1の焼きなまし工程を行い;(d)第2の工作物の直径を減じることによって、焼きなましされた第2の工作物を再び鍛造し、これにより、第3の工作物を形成し;(e)第3の工作物にアプセット鍛造条件を行い、これにより、第4の工作物を形成し、(f)第4の工作物の直径を減じることによって、第4の工作物を再び鍛造し、これにより、第5の工作物を形成し;(g)第5の工作物を少なくとも部分的に再結晶させるように十分に高い温度まで第5の工作物に第2の焼きなまし工程を行い;(h)第5の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第6の工作物を形成し;(i)第6の工作物に第3の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第6の工作物を形成し;(j)焼きなましされた第6の工作物に複数の圧延パスを行うことによって、焼きなましされた第6の工作物をプレートに圧延し、この場合、焼きなましされた第6の工作物が、少なくとも1つのパスの後に厚さが減じられ、焼きなましされた第6の工作物少なくとも1つのパスの間に回転させられ、これにより、プレートを形成し(k)プレートをポットに深絞りし、これにより、ポットを形成し;この場合、第4の焼きなまし工程が、(1)工程(j)の後でかつ工程(k)の前、又は(2)工程(k)の後に行われ、これにより、ポットに処理するのに適した少なくとも1つの工作物又はプレートの寸法が、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって予め決定され、工程(b)〜(j)における少なくとも1つの工作物又は工程(k)におけるプレートが、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって決定された寸法と実質的に同じ寸法を有するようになっている方法に関する。

    1つの実施形態において、本発明はポットに関する。

    別の実施形態において、本発明はプレートに関する。

    別の実施形態において、本発明は、(a)高融点金属コンポーネントを有するポット、及び(b)ポットに取り付けられたカラーを含むスパッタリングターゲットに関し、この場合、ポットは前記方法に従って形成されている。

    別の実施形態において、本発明は、効率的かつ費用効率よくポットを形成するために使用される金属成形法を開発する方法に関する。

    詳細な説明 操作例以外又はそうでないことが指示された場合以外は、明細書中または特許請求の範囲中で使用される、成分の量、反応条件等に関連する全ての数又は表現は、全ての場合に"約"という用語によって変更されるものと理解されてよい。 様々な数値範囲が本特許明細書に開示されている。 これらの範囲は連続的であるので、最小値と最大値との間の全ての値を含む。 そうでないことが明らかに指示されない限り、本明細書中で記載された種々の数値範囲は近似値である。

    本発明は、ポットを形成する方法において、(a)高融点金属コンポーネントを含むインゴットを第1の工作物に切断し;(b)第1の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第2の工作物を形成し;(c)第2の工作物の少なくとも部分的な再結晶を生ぜしめるように十分に高い第1の温度まで、真空又は不活性ガス中で、第2の工作物に第1の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第2の工作物を形成し;(d)第2の工作物の直径を減じることによって、焼きなましされた第2の工作物を再び鍛造し、これにより、第3の工作物を形成し;(e)第3の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第4の工作物を形成し、(f)第4の工作物の直径を減じることによって、第4の工作物を再び鍛造し、これにより、第5の工作物を形成し;(g)第5の工作物を少なくとも部分的に再結晶させるように十分に高い温度まで第5の工作物に第2の焼きなまし工程を行い;(h)第5の工作物にアプセット鍛造を行い、これにより、第6の工作物を形成し;(i)第6の工作物の第3の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第6の工作物を形成し;(j)焼きなましされた第6の工作物に複数の圧延パスを行うことによって、焼きなましされた第6の工作物をプレートに圧延し;この場合、焼きなましされた第6の工作物が、少なくとも1つのパスの後に厚さが減じられ、焼きなましされた第6の工作物は少なくとも1つのパスの間に回転させられ、これにより、プレートを形成し;(k)プレートをポットに深絞りし、これにより、ポットを形成し;この場合、第4の焼きなまし工程が、(1)工程(j)の後でかつ工程(k)の前、又は(2)工程(k)の後に行われ、ポットに処理されるのに適した少なくとも1つの工作物又はプレートの寸法が、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって予め決定され、これにより、工程(b)〜(j)における少なくとも1つの工作物又は工程(k)におけるプレートが、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって決定された寸法と実質的に同じ寸法を有する方法に関する。

    このプロセスは、高融点金属コンポーネントを含むインゴットをあらゆる適切な方法によって第1の工作物に切断することを含む。 例えば、インゴットは帯のこによって切断されることができる。

    インゴットの形状及び寸法は用途に応じて変化することができる。 1つの実施形態において、インゴットは円筒状であり、150mm〜400mmの直径を有している。 インゴットは高融点金属又は高融点合金から形成されている。 高融点金属コンポーネントは概して、(a)ニオビウム、(b)タンタル、(c)ニオビウム合金、(f)タンタル合金、モリブデン、モリブデン合金、タングステン、タングステン合金、及びこれらの組合せから成るグループから選択される。

    インゴットは、所望の用途に適したあらゆる純度であることができる。 1つの実施形態において、インゴットは、クラーク他、"Effect of Processing Variables on Texture and Texture Gradients in Tantalum"、(Metallurgical Transactions A、1991年9月)、及びクマー他、"Corrosion Resistant Properties of Tantalum"、Paper 253 Corrosion 95、MAC International Annual Conference and Corrosion Show (1995) に記載されたプロセスに従って形成されることができる。 これらの文献は引用したことにより全体が本明細書に記載されたものとする。 別の実施形態において、インゴットは、米国特許出願公開第2002/0112789号明細書又は米国特許出願番号第09/906208号明細書に記載されたプロセスに従って形成されることができる。 これらの文献は引用したことにより全体が本明細書に記載されたものとする。 インゴットの純度は変化することができる。 1つの実施形態において、インゴットは、少なくとも99.95%、好適には少なくとも99.999%の、格子間不純物を含まない、純度を有するタンタルインゴットである。 99.9999%の純度を得ることもできる。 純度は格子間不純物を含まない。

    第1の工作物の形状及び寸法は用途に応じて変化することができる。 1つの実施形態において、第1の工作物は、インゴットのものと等しい直径と、約1.5:1〜約3:1の範囲の長さ対直径比とを有している。 第1の工作物にアプセット鍛造が行われ、第2の工作物が形成される。 第2の工作物の形状及び寸法は用途に応じて変化することができる。 1つの実施形態において、第2の工作物は、元の長さの約50%から元の長さの約70%の範囲の長さを有することができる。

    次いで、第2の工作物は、少なくとも約1000℃(又は少なくとも1200℃又は1300℃)の第1の温度まで真空中又は不活性ガス中で第1の焼きなまし工程が行われ、少なくとも部分的に再結晶された第2の工作物が形成される。

    焼きなましされた第2の工作物は、第2の工作物の直径を減じることによって再び鍛造され、これにより、第3の工作物を形成する。 このことは、平坦な又は成形された金型を用いてプレス鍛造において行われる。

    1つの実施形態において、第3の工作物は、第1の工作物の直径の約60%から第1の工作物の直径の約120%までの範囲の直径を有する。

    第3の工作物の形状及び寸法は用途に応じて変化することができる。 第3の工作物はアップセット鍛造され、第4の工作物が形成される。

    第4の工作物の形状及び寸法は用途に応じて変化することができる。 1つの実施形態において、第4の工作物は、第2の工作物の長さの約80%から第2の工作物の長さの約120%までの範囲の長さを有する。

    第4の工作物は、第4の工作物の直径を減じることによって再び鍛造され、これにより、第5の工作物を形成する。 このことは、平坦な又は成形された金型を用いてプレス鍛造において行われる。 1つの実施形態において、第5の工作物は、第1の工作物の直径の約60%から第1の工作物の直径の約120%までの範囲の直径を有する。

    第5の工作物は、第5の工作物を完全に再結晶させるために十分に高い温度まで第2の焼きなまし工程が行われる。 1つの実施形態において、第2の焼きなまし工程は、約1000℃〜約1300℃の範囲、好適には約1200℃の温度において行われる。 完全に再結晶された第5の工作物はアップセット鍛造され、これにより第6の工作物が形成される。 ビレットを置いて平坦鍛造するのではなく、ビレット(第5の工作物)をアプセットすることが好ましい。 なぜならば、これにより、(a)工作物が円形に保たれ、ひいては、工作物が矩形に形成されかつこの工作物から円板が裁断される場合に生じるであろう廃棄物がほとんど排除され、(b)プレートに見られる厚さ方向組織勾配が、ビレットが平坦鍛造されるのではなくアプセットされた場合には著しく弱いからである。

    1つの実施形態において、アプセット鍛造工程は平型の間においてプレスによって行われる。 別の実施形態においては、アプセット鍛造工程は第1ステージ及び第2ステージにおいて行われ、この場合、第1のステージは平型を用いて行われ、第2のステージは複数のブローを用いて、シートバーダイを使用して行われ、工作物は、ブローの間において適切な度、例えば90゜だけ回転させられる。 シートバーダイは、その加工面に対して僅かな凸状の曲率を有するダイである。

    第6の工作物は第3の焼きなまし工程が行われ、これにより、焼きなましされた第6の工作物が形成される。 1つの実施形態において、第3の焼きなまし工程は、約800℃〜約1200℃の範囲において行われる。 好適には、第3の焼きなまし工程は、約1065℃の温度において行われ、好適には、完全な再結晶が達成される。 第6の工作物の長さ対直径比は用途に応じて変化することができる。 概して、長さ対直径比はせいぜい約1:2である。 1つの実施形態において、第6の工作物は、約1:2〜約1:5の範囲の長さ対直径比を有する。

    焼きなましされた第6の工作物は、圧延が行われ、焼きなましされた第6の工作物に複数の圧延パスを行うことによってプレートに形成される;各パスの後、焼きなましされた第6の工作物の厚さは減少し、焼きなましされた第6の工作物は、例えば各2つのパスの間に回転させられ、これによりプレートが形成される。 第6の工作物は適切な厚さのプレートに圧延される。 各パスは、そのパスの間に与えられるひずみが厚さ方向で実質的に均一であるように十分に厚さを減じる。 (そのパスの前の厚さのパーセンテージとして測定された)厚さの減少は、全ての各パスで実質的に同じである。 1つの実施形態において、各パスは好適には15%の厚さ減少を達成する。 1つの実施形態において、工作物はパスの間に90゜回転させられ、スケジュールの途中を除いて(一度だけ)45゜回転させられる。 最後の幾つかのパスのために、回転角度及び厚さの減少は、これらの最後の幾つかのパスの直前に測定された各工作片の正確な寸法に応じて調整されることができる。 圧延スケジュールは好適には、(a)プレートが最終的に実質的に円形になり、(b)中央における厚さに対する縁部における厚さの最適な比が得られるように"クラウニング"効果(プレートが縁部よりも中央において厚くなる)が制御され、(c)周縁に沿った箇所ごとの厚さの変動が最小限に抑制される、ように選択される。

    プレートの寸法は様々であることができる。 1つの実施形態において、プレートは約500mm〜約1mの直径と、約6mm〜約15mmの厚さとを有する。

    プレートは好適には深絞りが行われ、これにより、ポットがプレートから形成される。 プレートは、当業者が本発明に従ってポットを形成することを可能にするあらゆる方法によってポットに形成されることができる。

    1つの実施形態において、プレートは、スパッタリングターゲットを形成するために使用される中空カソードコンポーネントの形状に深絞りされる。 これは、パンチ及びダイ並びに適切な鍛造プレス(500トンの荷重能が十分である)を使用することによって行われることができる。 形成の特定の特徴は、外側形状が工作物の所望の内側形状に似ているパンチを含む。 内面から切削される必要がある材料の量は最小限に抑制されることができる。

    ダイは概して、上側部分として段部を有しており、この段部にプレートが配置され、また中間部分を有している。 中間部分は適切な角度を有する円錐区分、例えば45゜の円錐区分であることができ、この円錐区分は、ポットの壁部の高さを通じて工作物がいかなるギャップなしにポットの壁部とパンチとの間に捕捉されるように寸法決めされた下側部分に工作物が滑らかに流入することができるように、中間部分を上側部分及び下側部分に接続する寛大な半径を備える。 好適には、成形中の工作物の厚さ変化は型の下側部分の寸法決めにおいて考慮される。

    プリフォームパンチが好適には使用される。 プリフォームパンチは、成形工程の早期段階にあらゆるバックルが形成されるとこのバックルを45゜円錐区分に対して押し付けることによってバックルが再び平らにされるように設計されている。 これにより、不都合な折目の形成が回避されることができる。 型と工作物との間における型の潤滑が好適である。 さもないと、型が損傷される。 選択的に、別の成形作業が工作物において行われることができ、この成形作業において、上側部分(例えば上側2インチ)がアプセットされてより厚い縁部を形成し、この縁部がフランジを形成することができるか又は、部分的なフランジを形成することができこのフランジにリングが溶接されることができこれにより完全なフランジを形成する。

    (1)工程(j)の後で工程k)の前、又は(2)工程(k)の後に第4の焼きなまし工程が行われる。 1つの実施形態において、第4の焼きなまし工程は、約800℃〜約1200℃の範囲の温度において行われる。

    有利には、ポットはその容積を通じて均一な結晶粒度(均一結晶粒構造)を有する。 均一性は、ASTM E112ごとに正確に測定された場合の、あらゆる顕微鏡フィールドの平均結晶粒度が好適には平均結晶粒度の0.5ASTMポイント内であることである。 例えば、プレートの縁部から切り取られた試料の厚さを通じて4つの顕微鏡フィールドが試験されるならば、これらの顕微鏡フィールドは、ASTM4.9、ASTM4.7、ASTM4.7及びASTM5.2において測定される。 例えば、同じプレートの中央から切り取られた試料の厚さを通じて4つの顕微鏡フィールドが試験されるならば、これらの顕微鏡フィールドは、ASTM5.2、ASTM4.3、ASTM4.9及びASTM4.8において測定される。 したがって、全てのフィールドはASTM4.8の平均の0.5以内である。 成形工程中に結晶粒は変形され、結晶粒度は成形後に測定するのは困難なため、結晶粒度はプレートにおいて測定される。 成形作業後に最後の焼きなましが行われる場合には、結晶粒度は、成形された工作物において測定される。 1つの実施形態において、結晶粒度は、ASTM規格E112に規定されているように、約ASTM4〜約ASTM6の範囲である。

    また、本発明に従って形成されたポットは様々な集合組織特徴を有する。 好適には、集合組織は、(a)バンディングがない、すなわち、隣接するバンドと著しく異なる集合組織を有するバンドがなく、(b)プレート垂線に対して平行な(100)を備えた結晶粒と、プレート垂線に対して平行な(111)を備えた結晶粒とが2つの最も強いコンポーネントである、混合集合組織を提供する。 1つの実施形態において、以下の表1のように、達成された集合組織は面積のパーセンテージとして説明される:

    ポットの寸法は様々であることができる。 1つの実施形態において、ポットは約150mm〜約500mmの高さと、約100mm〜約500mmの直径とを有する。

    この方法は工作物に有利な真ひずみを受けさせる。 1つの実施形態において、第1の工作物は第1の焼きなまし工程の前に約0.25〜約0.5の真ひずみを受ける。 別の実施形態において、工作物は、第2の焼きなまし工程が行われる前に約1よりも大きくかつ約2よりも小さなひずみを受ける。 別の実施形態において、工程(d)、(e)及び(f)における第2、第3、及び第4の工作物はそれぞれ、第2の焼きなまし工程を受ける前に約1よりも大きくかつ約2よりも小さな真ひずみを受ける。 また、別の実施形態において、プレート又はポットは、第4の焼きなまし工程を受ける前に約1よりも大きなひずみを受ける。 好適には、このパラグラフにおける前記工程は全て実施される。 工作物をこのような真ひずみを受けさせることは有利である。 なぜならば、これは、所望の結晶粒構造及び集合組織の達成を可能にするからである。

    ポット(又はプレート)を形成する方法はさらに、コンピューター実行される有限要素モデリング評価法を用いて、ポットに処理するのに適した少なくとも1つの工作物又はプレートの寸法を予め決定することを含む。 有限要素モデリングの使用は、前記工作物の捕捉を達成するために型を設計することを補助する。 有限要素モデリングの使用は、不適格な寸法を備えた完成片を形成するのを回避する方法ステップを開発することを助けることができる。 有限要素モデリングの使用は材料及び時間の無駄を回避することもできる。 例えば、有限要素モデリングを使用して成形方法を分析することによって、この方法の間に成形される工作物の厚さ増大が正確に予測されることができ、次いで、型は、所望のポットを製造する工作物だけが使用されることを保証するために再設計されることができる。 また、有限要素モデリングの使用は、成形されたポットにおける折れ等の不都合な欠陥につながるであろう、方法の間に使用されることができるプレート又は工作物における欠陥のタイプ及び寸法を規定するのを助けることができる。 有限要素モデリングは、商業的に入手可能なソフトウェア、例えば、オハイオ州コロンバスのSFTCのDEFORM 3Dを用いて行われることができる。

    図面を参照すると、図1は、形成されたポットにおける折れ等の不都合な欠陥を生じるおそれのあるプレート工作物における欠陥のタイプ及び寸法を例示する図を示している。 図2から図9は予想される事象の連続を示している。 特に、一方の側が平坦な図1から押し出されたプレートの深絞り(変形は0.25インチの深さである)がモデル化されている。 予想される事象の連続が図2から図9に示されている。 パンチのインチストロークを計算するために、ステップ番号が50によって割られる。 有利には、有限要素モデリングの使用は、前記工作物の捕捉を達成するために型を設計することを補助する。 図10は、型が本発明に従って設計されなかった場合に、成形されたポットの側壁に対して生じるものを示すコンピュータ画像である。 側壁は"トラップ"されず、したがって、その内径は正確に制御されていない。 有限要素モデリングを使用して形成方法を分析することによって、成形中の工作物の厚さ増大が正確に予測されることができ、次いで、型は、工作物をトラップするように及び成形ストロークの最後に工作物の内面全体がパンチに対して密に押し付けられることを保証するように、再設計されることができる。

    1つの実施形態において、有限要素モデリングが使用される場合、工程(b)〜(j)における少なくとも1つの工作物又は工程(k)におけるプレートは、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって決定された寸法と実質的に同じ寸法を有する。 択一的に、別の実施形態において、この方法はさらに、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法を用いて、ポットに処理されるのに不適切な少なくとも1つの工作物又はプレートの欠陥のタイプ及び寸法を予め決定する工程を含み、これにより、工程(b)〜(j)における少なくとも1つの工作物又は工程(k)におけるプレートは、不適格製品を生じるような、コンピュータ実行される有限要素モデリング評価法によって決定された少なくとも1つの欠陥を有することはない。

    本発明に従って形成されたポットは複数の用途において使用されることができる。 1つの用途において、例えば、ポットはスパッタリングターゲットを形成するために使用されることができる。 概して、スパッタリングターゲットは、ポットのリップにカラー(フランジ)を取り付けることによって形成される。 このようなスパッタリングターゲット概して:(a)高融点金属コンポーネントを有するポットと、(b)ポットに取り付けられたカラーとを有しており、ポットは、(a)高融点金属コンポーネントを含むインゴットを第1の工作物に切断し;(b)第1の工作物をアプセット鍛造条件にさらし、これにより、第2の工作物を形成し;(c)第2の工作物を真空又は不活性ガス中で少なくとも約1200℃の第1の温度まで第1の焼きなまし工程にさらし、これにより、焼きなましされた第2の工作物を形成し;(d)第2の工作物の直径を減じることによって、焼きなましされた第2の工作物を再び鍛造し、これにより、第3の工作物を形成し;(e)第3の工作物をアプセット鍛造条件にさらし、これにより、第4の工作物を形成し、(f)第4の工作物の直径を減じることによって、第4の工作物を再び鍛造し、これにより、第5の工作物を形成し;(g)第5の工作物を完全に再結晶させるために十分な高い温度まで第5の工作物に第2の焼きなまし工程を行い;(h)第5の工作物をアプセット鍛造条件にさらし、これにより、第6の工作物を形成し;(i)第6の工作物に第3の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第6の工作物を形成し;(j)焼きなましされた第6の工程に複数の圧延パスを行うことによって、焼きなましされた第6の工作物をプレートに圧延し;この場合、焼きなましされた第6の工作物が少なくとも1つのパスの後に厚さが減じられており、焼きなましされた第6の工作物が、例えば全ての2つのパスの間に回転させられ、これによりプレートを形成し;(k)プレートをポットに深絞り士、これにより、ポットを形成し;第4の焼きなまし工程が、(1)工程(j)の後でかつ工程(k)の前、又は工程(k)の後に行われる方法によって成形される。 カラーはあらゆる適切な技術によってポットに取り付けられることができる。 1つの実施形態において、カラーはポットに溶接される。

    カラーはあらゆる適切な材料から形成されることができる。 1つの実施形態において、カラーは、き裂のない接合部を提供するように、ポット材料に溶接されることができる高融点金属コンポーネント又は金属から形成されている。 1つの実施形態において、カラーは、(a)ニオビウム、(b)タンタル、(c)ニオビウム合金、(f)タンタル合金、及びこれらの組合せから成るグループから選択された高融点金属コンポーネントから形成されている。

    スパッタリングターゲットを形成するために、カラーを含むポットは、次いで、仕上げ機械加工が行われ、この仕上げ機械加工は、概して、全体的なCNC機械加工及びカラーへの固定及びシール特徴の付加を含むがこれに限定されない。

    別の実施形態において、本発明に従って形成されたポットはるつぼを形成するために使用されることができる。 ポットの使用は、高温で液体材料への耐腐食性を要求する用途、湿式コンデンサにおいて酸を含むための容器、及び蒸発による物理的蒸着における金属源をも含む。

    本発明は、前記ポットを形成するために使用されるプレート、及びこのようなプレートを形成するために使用される方法を含む。 本発明の1つの実施形態は、プレートを形成する方法を包含しており、この方法は、(a)高融点金属コンポーネントを含むインゴットを第1の工作物に切断し;(b)第1の工作物をアプセット鍛造条件にさらし、これにより、第2の工作物を形成し;(c)第2の工作物に真空又は不活性ガス中で少なくとも約1200℃の第1の温度まで第1の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第2の工作物を形成し;(d)第2の工作物の直径を減じることによって、焼きなましされた第2の工作物を再び鍛造し、これにより、第3の工作物を形成し;(e)第3の工作物をアプセット鍛造条件にさらし、これにより、第4の工作物を形成し、(f)第4の工作物の直径を減じることによって、第4の工作物を再び鍛造し、これにより、第5の工作物を形成し;(g)第5の工作物を完全に再結晶させるように十分に高い温度まで、第5の工作物に第2の焼きなまし工程を行い;(h)第5の工作物をアプセット鍛造条件にさらし、これにより、第6の工作物を形成し;(i)第6の工作物に第3の焼きなまし工程を行い、これにより、焼きなましされた第6の工作物を形成し、(j)焼きなましされた第6の工作物に複数の圧延パスを行うことによって、焼きなましされた第6の工作物をプレートに圧延し;この場合、焼きなましされた第6の工作物は、少なくとも1つのパスの後に厚さが減じられており、焼きなましされた第6の工作物は、例えば各2つのパスの間に回転させられ、(k)プレートに第4の焼きなまし工程を行い、これにより、プレートを形成することを含む。

    前記のような、プレートを形成するために使用される第4の焼きなまし工程は約950℃〜約1200℃の範囲の温度において行われることができる。

    また、本発明は、上のパラグラフに記載された方法に従って形成されたプレートと、このプレートに取り付けられたバッキングプレートとを有する平坦なスパッタリングターゲットを含む。 スパッタリングターゲットを形成するために、プレート及びバッキングプレートは、次いで、固定及びシール特徴のCNC機械加工を含むがこれに限定されない仕上げ機械加工が行われる。

    本発明は従来得られなかった利点を提供する。 例えば、本発明は、コンピュータモデリング及びより低価格の金属を使用することによって金属の成形のためのツールを開発するためのコスト及び時間を低減する。 本発明によって、当業者は、同じ特性を持つプレートから開始することによって均一な集合組織及び結晶粒構造を備えたポットを製造することもできる。 これは、本発明によって当業者が、より安い開発コスト、より短い開発サイクル、より均一な結晶粒度を有するポット、より均一な結晶集合組織を有するポット、を達成することができることを意味する。 または、所望の結晶粒度及び所望の集合組織を有するポットを開発することができる。

    本発明は、好適な形態を参照して詳細に説明されたが、その他の変化形態も可能である。 したがって、添付の請求項の精神及び範囲は本明細書に含まれた形態の説明に限定されるべきではない。

    形成されたポットにおける折れ等の不都合な欠陥を生じるおそれのあるプレート工作物における欠陥のタイプ及び寸法を例示する図を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    予測される事象の連続を示している。

    金型が本発明に従って設計されなかった場合に、形成されたポットの側壁に対して生じるものを示すコンピュータ画像である。 側壁は"トラップ"されず、したがって、その内径は正確に制御されていない。

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