Dairy products and production process

申请号 JP2003552069 申请日 2002-12-17 公开(公告)号 JP2005511103A 公开(公告)日 2005-04-28
申请人 フォンテラ コ−オペレイティブ グループ リミティド; 发明人 カール,アリステア; グレゴリー,スティーブン; ヒューイット,シーラグ; フィッツサイモンズ,ウォレン; ミルズ,オーウェン;
摘要 本発明は、高固体/高タンパク質乳製品の製造方法であって、MPCを、まず融解した脂肪と混合して、脂肪に覆われたタンパク質粒子の混合物を製造し、そして前記混合物を 水 和し、酸性化し、低せん断下で加熱して、乳製品、好ましくは、0.6〜3.0のタンパク質対水の比をもつチーズ又はチーズ様産物を製造する前記方法を提供する。
权利要求
  • 以下のステップ:
    (a) 無脂固形分(SNF)を基準に少なくとも60%のタンパク質を含むMPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCを、脂肪と一緒に混合して、脂肪で覆われたタンパク質粒子のペーストを形成し;
    (b) 上記ペーストを水和、及び酸性化して、約4.5〜6.0のpHを有する混合物を形成し;そして (c) 均一な塊を形成するまで上記混合物を加熱、及び混合して、0.6〜3.0のタンパク質対水の比を有する最終的な乳製品を製造する、
    を含む乳製品の製造方法。
  • 前記最終的な乳製品のタンパク質:水の比が、0.75〜3.0である、請求項1に記載の方法。
  • 前記最終的な乳製品のタンパク質:水の比が、1.0〜3.0である、請求項2に記載の方法。
  • 前記最終的な乳製品のタンパク質:水の比が、1.5〜3.0である、請求項3に記載の方法。
  • 塩(NaCl)が、前記ステップ(a)〜(c)のいずれか1以上で、前記成分と混合される、請求項1に記載の方法。
  • 前記のMPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCと、脂肪が、0〜60℃の温度で、ステップ(a)において混合される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記のMPCと脂肪が、35〜55℃の温度で、前記ステップ(a)において混合される、請求項6に記載の方法。
  • 前記のMPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCが、乾かされ、そして粉末の形態で存在する、請求項1に記載の方法。
  • 前記の乾燥MPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCが、SNFを基準に少なくとも70%のタンパク質含量をもつ、請求項8に記載の方法。
  • 前記の乾燥MPCが、SNFを基準に少なくとも85%のタンパク質含量をもつ、請求項9に記載の方法。
  • 前記脂肪が、高脂肪クリーム、乳脂肪、無水乳脂肪、バター、植物油を含む油、他のあらゆる食用油、又はその組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
  • 前記ステップ(a)で加えられる脂肪の量が、前記最終的な乳製品の35%未満を構成するように計算される、請求項1又は11に記載の方法。
  • 前記ステップ(b)において、前記ペーストが、水の添加によって水和され、そして1種類以上のより好適な食品グレードの酸の添加によって酸性化される、請求項1に記載の方法。
  • 前記ステップ(b)の混合物が、5.2〜5.6のpHに酸性化される、請求項1又は13に記載の方法。
  • 前記ステップ(c)において、前記の酸性化された混合物が、75〜95℃の温度に加熱されて、そして低いせん断で混合される、請求項1に記載の方法。
  • 前記ステップ(c)の混合物が、80〜90℃に加熱される、請求項15に記載の方法。
  • 1以上のGRAS成分が、ステップ(a)〜(c)の1以上において加えられる、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記GRAS成分が、非乳製品の安定化剤、乳化剤、天然又は合成調味料、シーズニング、塩、着色剤、スターチ、マルトデキストリン、米粉、水、ゴム、リパーゼ、プロテアーゼ、無機及び有機酸、構造タンパク質(大豆タンパク質又は小麦タンパク質)、抗菌剤、非乳製品の脂肪;醗酵及び/又は酵素由来の産物若しくは熟成チーズ、又はその混合物を含む乳製品の調味料、乳製品の脂肪、クリーム粉末、MPC、あるいは原料を含む他のあらゆる乳製品タンパク質から成る群から選ばれる、請求項17に記載の方法。
  • ステップ(c)の後に追加のMPC、タンパク質調整MPC、脂肪調整MPC、及び/又はクリーム粉末を前記混合物に加え、そして75〜85℃で少なくとも1分間、追加の混合を実施するステップ(d)をさらに含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記の均一な塊が形成されるとすぐに、前記混合物が直接冷やされるか、又は冷される前に鋳型に移されて、最終的な乳製品を形成する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記最終的な乳製品が、チェダー、チェダー様チーズ、パルメザン、パルメザン様チーズ、エダム、エダム様チーズ、及び固体ブロック又はクランブル形態の他のあらゆるハード・チーズを含む群から選ばれるチーズ又はチーズ様産物である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  • 請求項1〜21のいずれか1つの方法によって製造された乳製品。
  • チェダー、チェダー様チーズ、パルメザン、パルメザン様チーズ、エダム、エダム様チーズ、ゴーダ、ゴーダ様チーズ、及び固体ブロック又はクランブル形態の他のあらゆるハード・チーズを含む群から選ばれるチーズ又はチーズ様産物を含む、請求項22に記載の乳製品。
  • 請求項22又は23に記載の乳製品を含む食品。
  • 说明书全文

    本発明の分野 本願発明が高固体、高タンパク質、乳から作られる食品の製造、そして特にチーズ又はチーズ様製品の製造に関する。
    本発明は、本質的にハード・チーズ又はハード・チーズ様製品の開発における使用のために開発されて、そして本質的にこの出願に対する言及により以下に説明される。 しかし、本発明は、この特別な使用分野に制限されないことが認識される。

    本発明の背景 ほとんどの伝統的なチーズ製造工程において、高い栄養価をもつにもかかわらず、ミルクのホエー・タンパク質は、ホエー排出ステップにおいてチーズ・カードから取り除かれる。 さらに近年の進歩が、ホエー排出ステップを除いたチーズ又はチーズ様製品の製法工程の開発をもたらし、それによってチーズ収量も栄養も改善した。

    特許出願WO00/27214(Blazeyら)は、ホエー排出ステップを除いたチーズ製造工程の例である。 この文献は、pH調節された、濃縮又は再構成ミルクが保持液(retentate)を作り出すために限外濾過又はダイアフィルトレーション(diafiltered)されるチーズの製法を開示する。 次に、前記保持液は、タンパク質濃縮物か又は分離物を補われ、そして得られた混合物は、滑らかな粘度を生み出すように加熱される。 酵素、酵素培養物、又は生物は、前記製法によって利用されなくてもよい。

    他の最近の進歩は、ミルク・タンパク質濃縮粉末からのチーズの製造を含む。 そのような方法には、チーズ製造を供給から切り離すことができるという利点がある。 すなわち、新鮮なミルクと比べたとき、ミルク濃縮粉末は(チーズ・タイプの製品に加工される能の点で)顕著な劣化なしに、非常に長期間保存できるので、ミルクの供給に直接結び付けられるよりむしろ、需要に応じてチーズを製造するることができる。 ミルク・タンパク質濃縮粉末からのチーズの製造は、輸送における費用便益をも提供することができる。 そのような便宜は、ミルクより低い重量及び容量であり、かつ、チーズを製造するために使用されうる産物を有する結果である。

    米国特許第6,183,804号(Moranら)は、プロセス・チーズ・タイプの製品の2ステージ製造工程を開示する。 前記製法の第1ステージは、保持液を製造するための限外濾過し、そして上記保持液をスプレードライすることによって粉末ミルク・タンパク質濃縮物を製造することを含む。 前記製法の第2ステージは、粉末化ミルク・タンパク質濃縮物をと混合し、そして水和ミルク・タンパク質濃縮物のpHを4.8〜5.5に調整することによって、粉末化ミルク・タンパク質濃縮物を水和することを含む。 場合により、脂肪が前記混合物に加えられる。 次に、前記混合物は加熱されて、新鮮なチーズを形成するためのせん断を受ける。 調味料添加剤及び乳化剤が、さらなる加熱ステップ中の均一なプロセス・チーズを得るのに十分な期間、フレッシュ・チーズと混合される。 もう一度、酵素、酵素培養物、又は微生物は利用されることはなく、かつ、カードとホエーの形成又は分離はない。 米国特許第6,183,804号は、粉末化ミルク・タンパク質濃縮物の水和に使用されうるクリームをも開示する。

    米国特許第6,242,016号(Mehnertら)は、限外濾過された保持液を使用した粉パルメザンチーズの製造を開示する。 次に、前記保持液は、ミルク凝集酵素の添加に続いて発酵させられる。 次に、発酵した保持液は、18〜24%の含水量を有するパルメザンチーズを形成するために留去ステップを受ける。
    米国特許第4,444,800号(Bixbyら)は、最大で70%の総固形分(30%の水分)の模造チーズ製品の製造を開示する。 それはレンネットカゼインと乳化塩を使用する。

    同様に、米国特許第5,165,945号(Yeeら)は、高固体含量チーズの製造を開示する。 前記チーズは、ミルクを限外濾過及びダイアフィルトレーションに供し、ミルク凝集酵素を加え、そして前記保持液を凝固させるのに十分な時間、加熱し、続いて水分を除去することによって作製される。 同様に、これはミルクの製法から直接である。 米国特許第5,165,945号において、発明者らは、過度の固体が脂の多い、破壊された質感をもたらすことに気が付いた。 前記文献は、本発明の過程が40〜約70重量%超の固体含量を有するチーズを製造することができることを開示する。 凝集酵素は、この製法によるそのような高固体含量を提供するために不可欠である。

    高固体、高タンパク質の再結合製法が、水和中に非常に高い粘性の発達をもたらすことは、当該技術分野で一般に考えられる(例えば、Fitzpatrick JJ et al,Practical considerations for reconstituting dairy powders to high solids content in a stirred−tank,Milchwissenschaft 56(9) 2000,pages 512−516)。 タンパク質マトリックスの急速な形成が、脂肪の分散に十分な時間を与えないと同時に、タンパク質マトリックスが締まったときに脂肪の不安定化が起こることも一般に考えられる。

    少なくともある程度、前述問題を克服するか、又は少なくとも一般大衆に有用な選択を提供する、高固体(低水分)、高タンパク質、乳から作られる食品、例えばハード・チーズ・ブロック、チーズ「クランブル(crumble)」、粉/挽いたハード・チーズ又は乳から作られる調味料の柔軟で迅速な製法を提供することが本願発明の目的である。

    本発明の概要 第1の側面において、本願発明は、以下のステップ:
    (a) MPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCと脂肪を一緒に混合して、脂肪で覆われた無脂固形分(SNF)を基準に少なくとも60%のタンパク質を含むMPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCのタンパク質粒子を含むペーストを形成させ;
    (b) 上記ペーストを水和及び酸性化して、約4.5〜6.0のpHを有する混合物を形成し;そして (c) 均一な塊を形成するまで上記混合物を加熱及び混合して、0.6〜3.0のタンパク質:水の比を有する最終的な乳製品を製造する、
    を含む乳製品の製造工程を提供する。

    最終的な乳製品のタンパク質:水の比は、好ましくは0.75〜3.0、より好ましくは1.0〜3.0、そして最も好ましくは1.5〜3.0である。

    塩(NaCl)は、ステップ(a)、(b)及び(c)のいずれか1ステップ以上で処方成分と混合されうる。

    MPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCと脂肪を、場合により塩は、0〜60℃の温度で、好ましくは35〜55℃の温度で、ステップ(a)において混合されうる。

    MPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCは、好ましくは乾かされて、そして最も好ましくは粉末の形である。 乾燥したMPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCは、SNFを基準に少なくとも60〜70%のタンパク質含量を有し、好ましくはSNFを基準に少なくとも85%のタンパク質含量を有する。

    脂肪は、高レベルの脂肪(すなわち、>60%)を含むあらゆる産物、例えば高脂肪クリーム、乳脂肪、無水乳脂肪、バター、植物油のような油、又は他のあらゆる食用油脂、そしてそのような脂肪の組み合わせを含む産物に由来する。

    ステップ(b)において、ペーストは水の添加によって水和され、クエン酸、乳酸、塩酸、硫酸などのような食品グレードの酸の添加によって酸性化されうる。
    ステップ(c)において、前記の酸性化された混合物は、75〜95℃で、より好ましくは80〜90℃の温度に加熱され、そして低せん断(例えば、50〜250rpm)で混合される。
    均一な塊が形成されるとすぐに、前記混合物は、直に冷やされるか、又は冷される前に鋳型に移される。

    好ましくは、乳製品は、チェダー、チェダー様チーズ、パルメザン、パルメザン様チーズ、ゴーダ、ゴーダ様チーズ、エダム、エダム様チーズ、及び固体ブロック又はクランブル形態の他のあらゆるハード・チーズを含む群から選ばれるチーズ又はチーズ様製品である。
    最終的な乳製品の所望した組成に依存して、好ましくは製法にクリーム粉末及び/又は(ホエー・タンパク質調整MPC及び脂肪調整MPCを含む)さらなるMPCを加えるステップを、ステップ(c)の後のまたはその間に含むかもしれない。
    第2の側面において、本願発明は、本発明の方法によって製造された乳から作られる食品を提供する。 好ましくは、前記乳製品は、チェダー、チェダー様チーズ、ゴーダ、ゴーダ様チーズ、エダム、エダム様チーズ、パルメザン、パルメザン様チーズ、及びブロック又はクランブル形態の他のあらゆるハード・チーズから選ばれるチーズである。

    詳細な説明 本願発明は、既知の再結合チーズ製法で達成されるより高い総固体組成を有するチーズの選択的な製法を提供する。 特に、本願発明の製法は、成分がより容易に組み込まれることを可能にし、そして先行技術の製法で使用される場合に同じ成分より優れた加工可能性を有する。 さらに、前記製法が最終チーズ製品の特徴を修飾するための多数の方法で修飾されることができるという点で、本発明の製法は柔軟である。 本願発明の製法によって作製されたチーズは、さらなる加工のために安定した機能的成分を形成することもできる。

    第1の態様において、本願発明は、以下のステップ:
    (a) MPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCと脂肪を一緒に混合して、脂肪で覆われた無脂固形分(SNF)を基準に少なくとも60%のタンパク質を含むMPC及び/又はホエー・タンパク質調整MPCのタンパク質粒子を含むペーストを形成させ;
    (b) 上記ペーストを水和及び酸性化して、約4.5〜6.0のpHを有する混合物を形成し;そして (c) 均一な塊を形成するまで上記混合物を加熱及び混合して、0.6〜3.0のタンパク質:水の比を有する最終的な乳製品を製造する、
    を含む乳製品の製造工程を提供する。
    この製法の全体的なステップを、図1に説明する。

    この製法によって作られた乳製品は、チェダー、チェダー様チーズ、ゴーダ、ゴーダ様チーズ、エダム、エダム様チーズ、パルメザン、パルメザン様チーズ、及びブロック又はクランブル形態の他のあらゆるハード・チーズを含むハード又は超ハード・チーズを含む。
    開始ミルク・タンパク質濃縮物(MPC)は、ミルクを産生するあらゆる動物由来のミルクから当該技術分野で知られている方法によって製造されるか、又は商業的供給源、例えばNew Zealand Milk Products Ltd. から購入されうる。
    MPCは、乾物のミルク・タンパク質含量がミルクに一般に見られるそれを上回り、そしてカゼイン対ホエー・タンパク質の比がほぼミルクのそれであるミルク・タンパク質産物を意味する。 好ましくは、MPCのミルク・タンパク質含量は、無脂固形分(SNF)乾物の少なくとも60%、より好ましくは70%以上である。 そのような濃縮物が、当該技術分野で知られている。 乾燥MPCは、当該技術分野で知られている技術によってMPCを留去するか又は乾かすことによって形成されることができる。

    本明細書中に使用されるとき、「ホエー・タンパク質調整MPC」は、乳製品の流れ、例えばホエー・タンパク質濃縮物からのホエー・タンパク質又は例えば、マイクロフィルターにかけたスキムミルクからのろ液を加えることによってホエー・タンパク質含量を増やすか、あるいは、例えば精密ろ過によりホエー・タンパク質含量を減少させるかのいずれかによってホエー・タンパク質を調整したMPCを意味する。
    本明細書中に使用されるとき、「脂肪調整MPC」は、同様に、例えばクリームのような脂肪を加えることによって脂肪含量を増やすか、又は知られている方法により脂肪を減少させるかのいずれかによって、脂肪含量を調整したMPCを意味する。
    脂肪は、高レベルの脂肪(すなわち>60%)を含むあらゆる産物、例えば高脂肪クリーム、乳脂肪、無水乳脂肪、バター、植物油のような油、又は他のあらゆる食用油脂、そしてその脂肪の組み合わせ由来である。

    本発明の好ましい態様は、先に述べられるような3ステップの製法を含む。 ステップ(a)は、MPC粉末と脂肪を、上記脂肪を溶かして、溶かされた脂肪で覆われた粉末粒子のペーストを形成するのに十分な温度で、混合することを含む。 MPC粉末は、好ましくはSNFを基準に70%以上のタンパク質を含み、かつ、標準的な、イオン交換MPC、無機質調整MPC、ホエー・タンパク質若しくは脂肪調整MPC、又は1種類以上のそのようなMPCの組み合わせを含む群から選ばれる。 好ましくは無水の乳脂肪である、脂肪の供給源は、場合により調味料を加えられる、及び/又は着色されることができる。 塩(NaCl)、乳化塩(例えば、リン酸二ナトリウム)、調味料及び着色剤が、場合によりこの第1ステップで混合物に加えられる。 溶解された脂肪で覆われた粉末粒子のペーストは、最高で60℃(乳脂肪が使用される時、好ましくは40〜50℃)で、低いせん断(例えば、blentech調理器具により50〜250rpm)で、少なくとも1分間、好ましくは2分間、混合物を混合することによって形成される。 先に触れた通り、MPC粉末−脂肪混合物の引き続く水和を制御するために脂肪の十分な覆いでタンパク質を覆うことができるのと同時に、操作するには高すぎる粘度を避けることによって混合物の加工可能性を維持するように、混合温度は、脂肪が溶解することを確実にするのには十分に高い必要がある。 異なる脂肪供給源が異なる融点を有する場合、ステップ(a)の成分が混合される温度は当業者によって評価される通り、脂肪供給源に依存して変わる。 油について、MPCと脂肪の混合は、室温以下で生じるかもしれない。 乳脂肪について、約40℃の温度が好ましい。

    好ましくは、ステップ(b)中に加えられる脂肪の量は、最終的な乳製品の35%未満、より好ましくは25%未満を構成するように計算される。 高い脂肪レベルによって、劣悪な脂肪の取り込み、及び脂肪の不安定化といった問題が生じる可能性があり、脂ぎった製品の形成をもたらすかもしれない。
    ペーストの形成中の温度が高すぎた場合、引き続く加熱/低せん断混合ステップ中のタンパク質/脂肪マトリックスの不安定化をもたらす。 このために、ステップ(a)での乾燥MPCと乳脂肪の最初の混合温度は、60℃以下に維持されるのが望ましいことがわかった。

    理論に縛られることなく、本発明者らは、本願発明の製法が、十分な水が加えられ、脂肪の不安定なしに、最終的な乳製品の所望の質感及び構造を作り上げるようにタンパク質の水和の速度と広がりを制御することによって、最終的な乳製品における高いタンパク質:水の比を達成すると考える。 そのような制御された水和は、先行技術の製法により高い固体濃度までミルク・タンパク質を再構築した時に観察される粘性の指数関数的の増加を避けると思われる。

    ステップ(b)は、溶解した脂肪で覆われた粉末粒子のペーストを水和し、そして酸性化することを含む。 これは、pHを4.5〜6.0に調整するための酸と水の添加を含む。 ハード又は超ハード・チーズ・ブロックのために、最終的に5.2〜5.6のpHが得られるようにpHが調整されるべきである。 「クランブル」製品、すなわち力を加えることで容易に崩壊する堅いチーズ塊のために、pHは、好ましくはステップ(c)の後の、さらなるMPC粉末の添加の後に5.2〜5.6の範囲にもどりpHが上がるように約4.6〜4.8に調整されるべきである。 当業者は、製品の最終的なpHが風味又は微生物学的安定性のような製品特性にとって重要であることを認識する。

    水和は、チーズかチーズ様製品を形成するための十分な水分を提供するのに十分である必要がある。 しかし、それの扱いに実際的であるには高すぎる粘性の形成をもたらすほど多いべきではない。 そのため、水和の程度は、安定した乳製品、すなわち、脂肪が分散され、タンパク質マトリックス内に捕獲されると同時に、上記混合物の加工可能性を維持する製品がもたらされるようにできるように制御されるべきである。
    pH調整のための、あらゆる食品グレードの、有機的又は無機的な酸は、例えば乳酸、クエン酸、塩酸、硫酸などが使用されうる。 塩、調味料、又は着色剤は、場合によりこのステップで加えられる。

    ステップ(c)において、混合物は、75〜85℃の温度に、好ましくは直接的な蒸気注入によって加熱され、そして低いせん断で1〜10分間、好ましくは2〜5分間、遊離の脂肪と解けていない粉末の塊のない均一な塊が形成されるまで混合する。 最終的な乳製品のタンパク質:水の比は、一般に0.6〜3.0、好ましくは0.75〜3.0、より好ましくは1.0〜3.0、そして最も好ましくは1.5〜3.0である。
    ステップ(c)の間、脂肪の全てがタンパク質マトリックス中に組み込まれることを確保し、かつ、脂肪の不安定化を避けるために75℃〜95℃の温度を有することが望ましいことも発見した。
    さらに、混合物が10分間以上の混合された場合に、上記混合が、取り扱いにくく、かつ、脂肪の不安定化の可能性もある、高い粘性を極度に生み出しうるので、ステップ(c)での加熱/低せん断混合が1〜10分間行われることが望ましい。

    さらなるMPC粉末、賦形剤(例えば、植物性タンパク、スターチ、マルトデキストリン、又は米粉末)、調味料及びシーズニング、追加の塩、及び酸が、最終的な乳製品の風味及び質感のさらなる修飾、又は固体含量のさらなる増加のために、ステップ(c)の後で場合により加えられる。 脂肪調整MPC又はクリーム粉末は、所望であれば加えられることもできる。 そのような追加の成分が使われた場合、さらなる混合が、追加の成分を混合するために(少しの追加の加熱をも必要としない)約75〜85℃での1分間以上、好ましくは2分間行われる。 高いタンパク質:水の比を有する最終的な乳製品を得るために、そのような追加成分が必要とされる。
    チーズの作製工程に共通の他のGRAS(一般に安全であるとみなされている)成分が、当業者に理解される通り、機能上の特性を変えるためか、又は風味、質感、色などを改善するために、製法のあらゆるステップで加えられうる。

    GRAS成分は、非乳製品成分、例えば安定化剤、乳化剤、天然又は人工調味料、着色剤、スターチ、水、ゴム、リパーゼ、プロテアーゼ、無機及び有機酸、構造タンパク質(大豆タンパク質又は小麦タンパク質)、及び抗菌剤、並びに風味を高め、最終的なチーズのタンパク質対脂肪の比を変える乳製品成分を含む。 特に、技能労働者によって認識される通り、調味料成分は、様々な醗酵及び/又は酵素由来産物又は熟成チーズ、あるいはその混合物を含むかもしれない。 前記製法のあらゆるステップで添加されうるあらゆる組み合わせの添加剤が、機能性の特性を含む、チーズの最終的な組成が厳密に制御されことを可能にする。

    本発明に記載される全ての混合は、好ましくは低いせん断、例えばblentech調理器具を用いて50〜250rpmで行われる。 しかし、混合は、高いせん断、例えば、stephan料理器具を用いて1500〜3000rpmでも行われることができた。
    均一な塊が形成されるとすぐに、最終的な乳製品を形成するためにそれは冷され、上記塊は、冷える前に成形されるか又は鋳型内に押し込まれる。

    最終的な乳製品がハード・チーズかブロック形態の超ハード・チーズの場合、そのような堅いブロックは、さらに処理される、例えば刻まれるか又はすりつぶされ、挽かれ、そして乾燥させられる。 フリー・フロー剤(例えば、シリカ)、抗菌剤(例えば、ソルビン酸カリウム)及び調味料(例えば、シーズニング)は、流動特性と棚安定性を改善するために、刻んだ又はすりつぶした/挽いたチーズ製品に加えられることができる。 均一な塊が成形又さらなる加工なしにただ冷やされた場合、乳から作られる「クランブル」を形成する。 好ましい態様において、クランブルは、15〜25%の水分範囲を有する。 クランブルは、さらに処理されるか又はすりつぶされる/挽かれることができる。

    好ましい態様の製法は、伝統的な食品加工装置、例えばプロセス・チーズ装置を使用し、そして当業者に理解される通り、単位操作が標準的である。
    イオン交換、無機質調整ホエー・タンパク質又は脂肪調整MPCsが、本発明の製法によって製造された乳製品の最適化、及び最終的な乳製品の特定の質感の特徴を操作するために使用されることができると期待される。 同様に、当業者に理解される通り、乳化塩と他のGRAS成分が、最終的な乳製品の質感の特徴を操作するために使用されることができる。
    特に、乳化塩、例えばリン酸二ナトリウム、ポリリン酸塩、又はクエン酸塩は、全て本発明の使用に好適である。 一般に、塩及び乳化塩が、ステップ(a)における最初の粉末ミックスの一部として加えられる。

    乾燥MPCが、多数の形態で商業的に入手可能である。 MPC56、MPC70及びMPC85が、New Zealand Milk Product Ltdから入手可能な3つのそのような一般的な形態であり、上記「56」、「70」及び「85」は、これらの粉末に含まれているタンパク質のパーセントを表す。 少なくとも60%、そして好ましくは70%超のタンパク質パーセントを得るためにMPCタイプのあらゆる組み合わせ、例えばMPC70とMPC85の50:50の混合物、が本発明で機能すると予想される。 同じように、最終的な乳製品の所望の特徴に依存して、脂肪、賦形剤、調味料成分、シーズニング、酸、塩、及び乳化塩、そして他のGRAS成分のあらゆる組み合わせが使用されうる。

    本発明は、すりつぶした/乾燥させたパルメザンチーズ・スタイルのチーズの製造のための選択的な製造工程をも提供する。 この利点は、パルメザンチーズの伝統的な製造で必要とされる乾燥ステップの除去(又は少なくとも引き離すこと)に由来する。
    伝統的なチーズの製法を上回る本発明の製法の有意な利点は、所望であれば製品を熟成させることができるが、成熟の必要なしに製品が形成されることである。

    本発明は、チーズ又はチーズ様製品以外の乳製品を製造するために使用されることができる。 例えば、本発明の製法に様々な調味料又は乳化剤を加えることによって、伝統的なチーズと全く異なる味と質感をもつ乳製品を形成することができる。 例えば、本発明は、ペパーミント、トマト、イチゴなどの風味を付けたゲル/クランブル製品を作製するために使用されることができる。
    さらなる態様において、本発明は、本発明の製法によって製造されたハード又は超ハード・チーズ製品を提供する。
    本発明は、本発明のチーズを含む食品をも提供する。
    本願特許明細書において言及されたあらゆる範囲が、述べられた範囲内の可能性のある全ての値を本質的に含むように意図される。

    同様に、本願発明は、本出願明細書中で言及されるか又は示される部品、要素及び特徴、個別に又は集合的に、いずれか2種類以上の上記部品、要素、又は特徴のいずれか又は全部の組み合わせから成ると広く考えられ、そして本願発明が関係する技術分野において同等物が知られている特定の整数が本明細書中で言及される場合、上述の既知の同等物が、あたかも個別に説明されたかのように本明細書中に組み込まれたと見なされる。
    本発明はここで例示される。

    実施例1
    1319gの無水乳脂肪を、100℃に予熱した5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具中に移した。 これを、〜170rpmにセットした前記双軸スクリューの回転スピードで1分間混合した。 1436gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)と72gのNaClを、前記調理器具に加えて1.5分間混合した。 この時点で、混合物は50℃に達していた。 1293gの冷水と50gの80%の乳酸を加えて、温度が85℃に達するまで調理用蒸気と混合した。 蒸気を止めた後に、産物を2分間混合した。 遊離の脂肪なしに、あつい産物は、粘度が高く、かつ、クリーム状であり、そして十分に混ざった。 それは調理器具から鋳型中に容易に汲み出され、冷やして固めた。 最終産物には、チェダーチーズに似た、堅い、チーズ様の質感があった。 タンパク質対水の比は0.6であり、水分含量38%、pH5.46、そして脂肪含量が約30%であった。

    実施例2
    1328gの無水乳脂肪を、100℃に予熱した5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具中に移した。 これを、〜170rpmで1分間混合した。 1296gのMPC85(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4850として販売されている)、247gの甘いホエー粉末(NZMP LtdによってALAWAY(登録商標)621として販売されている)、75gのリン酸二ナトリウム、及び72gのNaClを、前記調理器具に加えて6分間混合した。 この時点で、混合物は50℃に達していた。 81gの80%乳酸を混合した1070gの冷水を加え、温度が85℃に達するまで調理用蒸気と混合した。 蒸気を止めた後に、産物を2分間混合した。 遊離の脂肪なしに、あつい産物は、粘度が高く、かつ、クリーム状であり、そして十分に混ざった。 それは調理器具から鋳型中に容易に汲み出され、冷やして固めた。 最終産物には、パルメザンチーズに似た、堅い、チーズ様の質感があった。 タンパク質対水の比は0.7であり、水分含量35.4%、pH5.38、そして脂肪含量が約30%であった。

    実施例3
    1328gの無水乳脂肪、1636gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)と72gのNaClを、100℃に予熱した5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具中に移した。 次に、前記成分を〜170rpmで3分間混合した。 この時点で、前記混合物の温度は50℃だった。 1067gの冷水と68gの80%乳酸を加えて、温度が85℃に達するまで調理用蒸気と混合した。 前記混合物を2分間加熱した。 均一な塊を形成し、そしてそれは調理器具から容易に汲み出され、そして鋳型の中で冷やされた。 最終ブロックは、堅く、そしてチェダーチーズに似たチーズ様の質感があった。 最終産物のpHは5.5であり、水分含量33.7%、タンパク質25%、そして脂肪20%であった。 タンパク質対水の比は0.8であった。

    実施例4
    873gの無水乳脂肪を、100℃に予熱した5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具中に移した。 これを〜170rpmで1分間混合した。 2093gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)と72gのNaClを、前記調理器具に加えて、1.5分間混合した。 この時点で、混合物は50℃に達していた。 1047gの冷水と86gの80%の乳酸を加えて、温度が85℃に達するまで調理用蒸気と混合した。 蒸気を止めた後に、産物を2分間混合した。 遊離の脂肪なしに、あつい塊は、均一に混合され、わずかにスポンジ状であった。 それは調理器具からブロック鋳型中に汲み出され、そして冷やされた。 最終産物には、チェダーチーズに似た、堅い、チーズ様の質感があった。 タンパク質対水の比は1.0であり、水分含量32.2%、pH5.42、そして脂肪含量が約20%であった。

    実施例5
    1187gの無水乳脂肪、2040gのMPC85(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4850として販売されている)、95gのNaCl及び104gのリン酸二ナトリウムを、5kgの容量をもつ双軸スクリュープロセス・チーズ調理器具(Blentech社、Rohnert Park、CA)中、低いせん断で混合し、そして間接的な蒸気によって35℃に加熱した。 前記混合物を、〜170rpmで2分間混合した。 1052gの水と52gのクエン酸を加えて、混合物の温度が85℃に達するまで直接的な蒸気の添加を用いて低いせん断で混合した。 これは5分38秒を要した。 前記蒸気を止めて、低いせん断での混合を続けた。 温度は88.6℃で最高となった。 50gの乾燥ロマーナ調味料を、低いせん断での混合を続けながら、20〜30秒間にわたって加えた。 12分間の混合後、滑らかなエマルジョンの均一な塊が形成された。 前記エマルジョンを気温で冷やした。 その産物は、パルメザンチーズに似た、堅く、チーズに似た質感がある。 最終産物のpHは5.4だった。 タンパク質対水の比は1.2であり、脂肪含量は25%だった。

    実施例6
    1958gのMPC56(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4560として販売されている)、869gの無水乳脂肪と、72gのNaClを、100℃に予熱した5kgの容量をもつ双軸のスクリュープロセス・チーズ調理器具(Blentech社、Rohnert Park、CA)中に移した。 次に、これらの成分を〜170rpmで3分間混合した。 この時点で、前記混合物は57℃に達していた。 621gの冷水と120gの88%乳酸を加えて、温度が85℃に達するまで調理用蒸気と混合した。 次に、前記混合物を2分間加熱した。 もう一方の658gのMPC56を加えて、2分間混合した。 均一な塊が形成され、トレーの上に取り出して、そして冷蔵庫(−18℃)内で速やかに冷やした。 冷えたら、120番のインチ・カッティング・ヘッドのUrschel Commitrolミルを使用して産物を挽いた。 挽いた後に、乾燥したすりつぶされたチーズに似た細粒が形成された。 最終産物のpHは5.2であり、タンパク質対水の比は1.6であり、脂肪含量は30%であり、そして水分含量は20.7%だった。

    実施例7
    100℃に予熱された5kgの容量をもつ双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具(Blentech社、Rohnert Park、CA)中に、873gの無水乳脂肪、1607gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)と、72gのNaClを移した。 前記成分を〜170rpmで3分間混合した。 この時点で、混合物の温度は47℃だった。 626gの冷水と120gの88%乳酸を加えて、85℃に達する温度まで調理用蒸気と混合した。 蒸気を止めた後に、産物を2分間混合した。 386gさらなるMPC70と、635gのクリーム粉末70(NZMP LtdによってALACOクリーム粉末70として販売されている)を前記混合物に加えて、2分間混合した。 あつい産物は、調理器具からトレーの上に容易に汲み出されて、均等に広げられて、そして冷蔵庫(−18℃)内で急速に冷やされた。 冷えたら、120番のインチ・カッティング・ヘッドのUrschel Commitrolミルを使用して産物を挽いた。 挽いた後に、乾燥したすりつぶされたチーズに似た細粒が形成された。 21.3%の水分、30.2%の脂肪、32%のタンパク質、そして5.1のpHをもち、タンパク質対水の比は1.6であった。

    実施例8
    869gの無水乳脂肪を、100℃に予熱した5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具中に移した。 これを〜170rpmで1分間混合した。 1476gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)と72gのNaClを、前記調理器具に加えて、2分間混合した。 この時点で、混合物は53℃に達していた。 554gの冷水と120gの80%の乳酸を加えて、温度が85℃に達するまで調理用蒸気と混合した。 蒸気を止めた後に、産物を2分間混合した。 604gのMPC70と604gのトウモロコシの穀粉を調理器具に加えて、2分間混合した。 均一な塊を形成させ、そして冷蔵庫(−18℃)内のトレー上で速やかに冷やした。 冷えたら、120番のインチ・カッティング・ヘッドのUrschel Commitrolミルを使用して産物を挽いた。 挽いた後に、乾燥したすりつぶされたチーズに似た細粒が形成された。 20.2%の水分、19.9%の脂肪、32.9%のタンパク質、及び5.22のpHをもち、タンパク質対水の比は1.6だった。

    実施例9
    1605gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)、933gの無水乳脂肪と、74gのNaClを、100℃に予熱した5kgの容量をもつ双軸のスクリュープロセス・チーズ調理器具(Blentech社、Rohnert Park、CA)中に移し、そして〜170rpmで2分間混合した。 505gの水と120gの88%乳酸を加えて、温度が85℃に達するまで直接蒸気と混合した。 次に、前記混合物を4分間混合した。 1016gのさらなるMPC56を加えて、低いせん断で1分間再度混合した。 均一な塊を形成させ、それをトレー上に取り出し、そして速やかに冷やした。 目に見える脂肪のないクランブルは、すりつぶした、乾燥させたチーズに似るように容易に砕かれることができる結果となった。 最終産物のpHは5.6であり、脂肪含量は20%であり、そして水分含量は21.5%だった。 タンパク質対水の比は約1.9であった。

    実施例10
    5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具を、蒸気で100℃に予熱した。 1553gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)、72gのNaClと、1130gの高固体クリーム(78%固体)を、前記調理器具に移し、そして〜170rpmで1分間混合した。 この時点で、前記混合物は53℃に達した。 120gの88%乳酸をそれに加えた360gの水を前記調理器具に加えて、調理用蒸気を加えて混合し内容物を85℃まで加熱した。 前記の加熱した塊を2分間混合した。 1063gのさらなるMPC70を加えて、2分間混合した。 最終産物は、乾燥したすりつぶされたチーズに似た細粒を形成した。 それは、20.0%の最終的な水分含量、19.7%の脂肪、41.0%のタンパク質、6.1%の灰分、及び5.3のpHをもつ。 タンパク質対水の比は2.1だった。

    実施例11
    5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具を、蒸気で100℃に予熱した。 1605gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4705として販売されている)、74gのNaClと、933gの無水乳脂肪を、前記調理器具に移し、そして〜170rpmで2分間混合した。 この時点で、前記混合物は53℃に達した。 60gのクエン酸粉末をその中に溶解させた305gの水を前記調理器具に加えて、調理用蒸気を加えて混合し内容物を88℃まで加熱した。 前記の加熱した塊を2分間混合した。 1016gのさらなるMPC70を加えて、1分間混合した。 最終産物は、乾燥したすりつぶされたチーズに似た細粒を形成した。 それは、14.7%の最終的な水分含量、24.5%の脂肪、及び5.89のpHをもつ。 タンパク質対水の比は2.9だった。

    以下の2つの実施例は、タンパク質粉末と脂肪のペーストを最初に形成しない、全ての成分をただ一緒に混合した先行技術の方法に従って実行された比較のための実施例である。

    比較のための実施例1
    5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具を、100℃に予熱した。 2477gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)、1187gの無水乳脂肪、95gの塩、52gのクエン酸、及び1052gの水を、前記調理器具に加え、そして混合した。 蒸気をいれて、前記混合物を85℃に加熱した。 次に、脂肪が取り込まれているかどうか見るために規則的なチェックをしながら、前記産物を15分間(〜170rpmで)混合した。 15分間以内にはどの点にも脂肪が取り込まれておらず、その結果エマルジョンは形成されなかった。 タンパク質は、その周りに及びそれをコートする脂肪の集積を伴う、直径約1〜2cmの塊を形成した。 最終的な乳製品は、チーズ様産物に似ていなかった。

    比較のための実施例2
    5kgの容量をもつ(Blentech社、Rohnert Park、CA)双軸スクリュー・プロセス・チーズ調理器具を、100℃に予熱した。 2477gのMPC70(NZMP LtdによってALAPRO(登録商標)4700として販売されている)、1187gの無水乳脂肪、95gの塩、104gのリン酸二ナトリウム、52gのクエン酸、及び1052gの水を、前記調理器具に加え、そして〜170rpmで混合した。 蒸気をいれて、混合しながら前記混合物を85℃に加熱した。 次に、脂肪が取り込まれているかどうか見るために規則的なチェックをしながら、前記産物をさらに15分間混合した。 15分間以内にはどの点にも脂肪が取り込まれていなかった。 前記産物は、その表面上の及び周りに集積したたくさんの遊離の脂肪を伴う、らせん状部に張りつく水和タンパク質の非常に粘着性の塊だった。 最終産物は、チーズ様産物に似ていなかった。

    産業上の利用 本発明の製法は、伝統的なチーズ製造装置を使用した比較的に単純で、速い製法による、乳製品、そしてより特に高いタンパク質対水の比をもつチーズ産物を提供する。
    本発明は特定の実施例に対する言及により説明されているが、それが本発明を上述の実施例だけに制限せず、添付の要求項に定義されるように本発明の範囲から逸脱することなしに多くの変異が可能であることは、当業者に認識される。

    本発明の好ましい態様を、添付図面に対する言及によって、ただ例示する目的でここで説明する。

    本発明の製法を一般的に説明する概要図である。

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