Ligand of protein - directional covalent modification

申请号 JP2012547291 申请日 2010-12-30 公开(公告)号 JP2013516422A 公开(公告)日 2013-05-13
申请人 アビラ セラピューティクス, インコーポレイテッド; 发明人 シー. ペッター ラッセル; エフ. ジェウエル チャールズ; リー クワングホ; プラサド メドイコンダ アラビンド; ニウ デクイアング; クイアオ リクイン; シングフ ジャスウィンダー; ズフ ズヘンドング;
摘要 本発明は、酵素インヒビターに関する。 より詳細には、本発明は、タンパク質のリガンド- 指向性 共有的修飾;それをデザインする方法;それの医薬製剤;及び、使用方法に関する。
【選択図】図1
权利要求
  • A)標的タンパク質内のリガンド結合部位内又はその近傍にドッキングされる可逆的リガンドの構造モデルを提供する工程;
    B)前記可逆的リガンドが、リガンド結合部位の中又は近傍にドッキングされる場合に、可逆的リガンドから約15Å未満である、リガンド結合部位の中又は近傍の標的タンパク質のリシン残基を同定する工程;
    C)該リガンド結合部位内又はその近傍にドッキングされる少なくとも1つのリガンド−弾頭化合物の少なくとも構造モデルを作製する工程であって、該リガンド−弾頭化合物が、工程B)における可逆的リガンド又はそれらの一部、反応性化学部分を含む弾頭、及び任意にテザーを含む工程;並びに、
    D)その構造モデルが、工程B)のリシン残基に、弾頭求電子部分の結合-形成する近傍内に、該リシン残基の側鎖第一級アミン基をもたらす立体配位を容易にとらせることを可能にする、リガンド−弾頭化合物を同定する工程:を含む、標的タンパク質に共有結合するリガンドをデザインする方法。
  • E)リガンドの薬理作用団とリガンド結合部位の間の非共有的相互作用を実質的に維持しながら、工程B)で同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基と、工程D)で同定されたリガンド−弾頭化合物内の弾頭求電子部分の間に共有結合を形成することにより、工程D)において同定されたリガンド−弾頭化合物について、リガンド-タンパク質共有付加物を形成する工程:を、更に含む、請求項1記載の方法。
  • F)得られる立体配位の総エネルギーを分析するか、又はテザーの立体配位のエネルギーを分析することにより、工程E)で形成された得られるリガンド-タンパク質共有付加物の立体配位を評価する工程:を、更に含む、請求項2記載の方法。
  • 前記工程A)−F)が、テザーを変化しながら反復され、かつ得られる立体配位の総エネルギーが、先行する反復よりも少ない、請求項3記載の方法。
  • F)前記共有結合が、リガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の側鎖第一級アミン基と弾頭求電子部分の間に形成される場合に、リガンド結合部位が塞がれているかどうかを決定する工程:を更に含む、請求項2記載の方法。
  • 前記工程E)において形成された共有結合が、そこで弾頭及びリシン残基の側鎖は可動性があり、且つリガンド−弾頭化合物の構造の残余とリガンド結合部位は固定されている計算的方法を用いて形成される、請求項2記載の方法。
  • 前記工程B)において、可逆的リガンドが、リガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされる場合に、可逆的リガンドから約15Å未満である、標的タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の各々が同定される、請求項1記載の方法。
  • 前記工程C)が、任意に弾頭と置換可能な位置の間にテザーを伴い、弾頭がリガンド−弾頭化合物の各モデルにおけるリガンド又はリガンドの一部の異なる置換可能な位置に結合されている、リガンド−弾頭化合物の複数のモデルを提供することを含む、請求項1記載の方法。
  • 前記標的タンパク質が、同定されたタンパク質ファミリーの同定されたメンバーであり、且つ前記リシン残基が、該タンパク質ファミリーの同定されたメンバーを超えては保存されない、請求項1記載の方法。
  • 前記標的タンパク質が、同定されたタンパク質ファミリーの同定されたメンバーであり、且つ前記リシン残基が、同定されたタンパク質ファミリーの2つ以上の同定されたメンバー間で保存される、請求項1記載の方法。
  • 前記リシン残基が、該タンパク質ファミリーの同定されたメンバーを超えて保存される、請求項10記載の方法。
  • 前記標的タンパク質が、触媒活性を有する、請求項1記載の方法。
  • 前記タンパク質ファミリーが、BCL-2、カルパイン、カスパーゼ、カテプシン、HCV、HDAC、HSP70、HSP90、IAP、キナーゼ、MDM2、MMP、NHR、PI3K、ホスファターゼ、PARP、及びHIVプロテアーゼからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  • 前記標的タンパク質が、XIAP、cIAP1及びcIAP2、PI3Kβ/γ、PDPK1、及びHCV-NS3からなる群から選択される、請求項13記載の方法。
  • 前記リガンド結合部位が、基質又は補因子のためのリガンド結合部位である、請求項1記載の方法。
  • 前記リシン残基が、触媒的残基ではない、請求項1記載の方法。
  • 前記リガンド−弾頭化合物が、式Iの構造を有する、請求項1記載の方法:
    (式中、
    スカフォールドは、
    a)リガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるリガンドの水素の除去から生じるラジカル;又は
    b)スカフォールドがリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるように、薬理作用団の切断から生じるリガンドの薬理作用団の一部分:であり;
    弾頭は、O、N、及びSから選択された1個以上のヘテロ原子を任意に含む、有機部分であり;この有機部分は、分子量約14ダルトン〜約200ダルトンを有し;弾頭は、リシン残基の側鎖第一級アミン基との反応が可能であり;且つ、弾頭は、テザーを介してスカフォールドに結合されており;並びに テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニル;架橋した二環式、複素環、ヘテロアリール、又はアリール部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )- により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC 1 -C 15アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられ;
    xは、0、1、又は2であり;
    yは、1、2、又は3であり;且つ
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    但し、式Iの化合物は、ウォルトマニン:
    又は、実質的にウォルトマニンと同じ機序を介してリシンを共有的に修飾する公知のウォルトマニン類似体:
    又は、任意の機序-ベースの不可逆的インヒビターではないことを条件とする。 )。
  • 前記リガンド−弾頭化合物が、式I'の構造を有する、請求項17記載の方法:
  • 前記弾頭が、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項18記載の方法:
    (式中、
    X 1及びX 8の各々は、独立して-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで、任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つが、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つが、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 式Ib及びIcの化合物のR 2及びR 3の少なくとも1つは、水素である、請求項19記載の方法。
  • 前記式Ia、Id、Ie、Ij、Ik、又はIlの化合物が、式II-a、II-b、II-c、II-d、II-e、II-f、II-g、II-h、II-i、II-j、II-k、II-l、II-m、II-n、II-o、II-p、II-q、II-r、II-s、II-t、II-u、II-v、II-w、II-x、II-y、II-z、II-aa、II-bb、II-cc、II-dd、II-ee、II-ff、II-gg、II-hh、II-ii、II-jj、II-kk、II-ll、II-mm、II-nn、II-oo、又はII-ppの化合物である、請求項19記載の方法;
    (式中、
    mの各々は、独立して、0〜4の整数であり;
    m 5の各々は、独立して、0〜3の整数であり;
    m 4の各々は、独立して、0〜5の整数であり;
    n 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、及びR 15の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R zは、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、CF 3 、又はニトロであり;ここで
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ、
    任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、及びR 15のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Id、又はIhの化合物が、式III-a、III-b、III-c、III-d、III-e、III-f、III-g、III-h、又はIII-iの化合物である、請求項19記載の方法;
    (式中、
    n 3は、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    B 1 、B 2 、B 4 、及びB 5の各々は、独立して、CR 7又はNであり、且つB 3の各々は、NR 7 、O、又はSであり;
    R z1 、R z2 、R z3 、R z4 、及びR z5の各々は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、CF 3 、又はニトロであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、
    により独立して置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Ihの化合物が、式IV-a、IV-b、IV-c、IV-d、IV-e、IV-f、IV-g、IV-h、又はIV-iの化合物である、請求項19記載の方法:
    (式中、化合物の窒素複素環上の置換可能な水素のいずれかは、アルキル、アルコキシ、アミド、アシル、アシルオキシ、オキソアシル、ハロゲンにより置換されることができる。)。
  • 前記式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルが、式Va、Vb、Vc、Vd、Ve、Vf、Vg、Vh、Vi、又はVjのラジカルである、請求項19記載の方法;
    (式中、
    m 1及びm 2は各々独立して、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、及びR 11の各々は、独立して水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、
    により独立して置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、及びR 11のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物が、下記からなる群から選択される、請求項19記載の方法:
    (式中、置換可能な水素のいずれかは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItにおいてR 2 -R 8により定義されたもののような置換基により置換され得る。)。
  • 前記式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルが、式VI-a、VI-b、VI-c、VI-d、VI-e、VI-f、VI-g、VI-h、VI-i、VI-j、VI-k、VI-l、VI-m、VI-n、VI-o、VI-p、又はVI-qのラジカルである、請求項19記載の方法:
    (式中、R zzは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、-CH 2 OCH 3 、及び-CH 2 CH 2 OCH 3である。)。
  • 前記スカフォールドが、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される、請求項19記載の方法。
  • 前記スカフォールドが、式VIIの化合物の1個以上の水素の除去から生じるラジカルである、請求項18記載の方法:
    (式中、
    V及びWは、各々独立して-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;並びに
    R x 、R y 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、及びR 20は、各々独立して水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、任意に置換されたアリール又はヘテロアリール基により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられることができ;且つ、R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルである。 )。
  • 前記式VIIの化合物が、式VII-aの化合物である、請求項28記載の方法:
    (式中、
    V及びWは、各々独立して、-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;
    pは、0、1、2、3、又は4であり;
    R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、及びR 20は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、任意に置換されたアリール又はヘテロアリール基により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;並びに
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式VII-bの化合物である、請求項19記載の方法:
    (式中、
    V及びWは、各々独立して、-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;
    pは、0、1、2、3、又は4であり;
    R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、及びR 20は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、任意に置換されたアリール又はヘテロアリール基により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;並びに
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式VII-bの化合物が、式VII-hの化合物である、請求項30記載の方法;
  • 前記式VII-hの化合物が、式VII-j、VII-k、VII-l、VII-m、VII-n、又はVII-oの化合物である、請求項31記載の方法;
  • 前記化合物が、下記からなる群より選択される、請求項31記載の方法:
  • 前記スカフォールドが、式VIIIの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項19記載の方法:
    (式中、
    X 4は、-CR 33 -又は-N-であり;
    s及びpは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    R 12 、R 13 、R 21 、R 22 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、及びR 33は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;並びに、
    任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式VIII-a又はVIII-bの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    X 4は、-CR 33 -又は-N-であり;
    s及びpは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    R 12 、R 13 、R 21 、R 22 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、及びR 33は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;並びに 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;且つ 弾頭は、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルであり:
    (式中、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式VIII-a又はVIII-bの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項35記載の方法:
  • 前記スカフォールドが、式IX-a又はIX-bの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項19記載の方法:
    (式中、
    X 5は、-O-、-CR 42 R 43 -、又は-NR 42 -であり;
    R 12 、R 13 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、及びR 43は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    D、E、F、G、及びHは、各々独立して、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;ここで、F及びGは、一緒に縮合され、二環式の任意に置換されたアリール又はヘテロアリールを形成する。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式IX-c又はIX-dの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    R 12 、R 13 、R 31は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    F、G、及びHは、各々独立して、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;ここで、F及びGは、一緒に縮合され、二環式の任意に置換されたアリール又はヘテロアリールを形成し;
    Tは、テザーであり;
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式XIの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    pは、0〜4の整数であり、uは、1〜4の整数であり;
    B 6及びB 7は、各々独立してCR 7又はNであり;
    R 69は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、又は-NH(CO)NR 78 R 79であり;
    R 70は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロであり;
    R 7 、R 71 、R 72 、R 73 、R 74 、R 75 、R 76 、R 77 、R 78 、及びR 79は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    任意にR 78 、及びR 79は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成し;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;、
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式XIの化合物が、式XI-a、XI-b、又はXI-cの化合物である、請求項39記載の方法:
  • 前記式XI-a、XI-b又はXI-cの化合物が、式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物である、請求項40記載の方法:
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式 XI-k、XI-l、XI-m、XI-n、XI-o、XI-p、又はXI-qの化合物である、請求項41記載の方法:
    (式中、
    R 88 、及びR 89は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ
    n 5は、0〜3の整数である。 )。
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-r、XI-s、XI-t、XI-u、XI-v、XI-w、又はXI-xの化合物である、請求項42記載の方法:
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-y、XI-z、XI-aa、又はXI-bbの化合物である、請求項41記載の方法:
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-cc、XI-dd、XI-ee、又はXI-ffの化合物である、請求項41記載の方法:
  • 前記式XIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項39記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XIIの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    R 1及びR 2は、各々独立して、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    Tは、テザーであり;
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式XXXVIの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    R vは、H、任意に置換されたC 1 -C 3の分岐鎖又は直鎖のアルキル、又は任意に置換されたC 1 -C 3分岐鎖又は直鎖のアシルであり;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、下記からなる群より選択される、請求項18記載の方法:
  • 前記スカフォールドが、式XVI-a、XVI-b、又はXVI-cの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項19記載の方法:
    (式中、
    R 90 、R 91 、R 92 、R 93 、R 94 、R 95 、R 96 、R 97 、R 98 、R 99 、R 100 、R 102 、R 104 、R 105 、R 106 、R 107 、R 108 、R 109 、R 110 、R 111 、R 112 、R 113 、及びR 114は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    R 103は、水素、C 1 -C 6アルキル、又はC 2 -C 8アルケニルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    R 101及びR 101の各々は、独立して、水素、C 1 -C 6アルキル、C 2 -C 8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;且つ
    n 6及びn 7は、各々独立して、0〜4の整数であり;且つ
    n 8は、0〜2の整数である。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    R 90及びR 114は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 103は、水素、C 1 -C 6アルキル、又はC 2 -C 8アルケニルであり;
    R 101は、水素、C 1 -C 6アルキル、C 2 -C 8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;且つ
    n 6は、0〜4の整数であり;
    n 8は、0〜2の整数であり;
    ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;且つ
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができ;且つ
    Tは、テザーである。 )。
  • 前記式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物が、式XVI-g、XVI-h、又はXVI-iの化合物である、請求項51記載の方法:
  • 前記式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項18記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XXII-a、式XXII-b、又は式XXII-cの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中、
    式XXII-a及び式XXII-bのn、m、p、及びqは、各々独立して、0、1、2、3であり;但し、nとqは、同時に0ではなく、且つmとqは、同時に0ではないことを条件とし;
    Tは、テザーであり;
    R whは、弾頭であり、且つ式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルであり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができ;
    A 2は、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1又は2個のヘテロ原子を有する4〜8員の飽和又は部分的不飽和の複素環、又は少なくとも1個の窒素、少なくとも1個の酸素、及び任意に窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個の追加のヘテロ原子を有する5〜10員の飽和又は部分的不飽和の架橋された二環式複素環から選択された任意に置換された環であり;
    B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基;又は、-TR whであり;且つ
    C 2は、水素、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環である。 )。
  • 前記式XXII-a、XXII-b、XXII-cの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項54記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XXIIIの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中:
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができ;
    R 201は、水素又はC 1-6アルキルであり;
    R 202は、水素、或いはC 1-6アルキル、C 1-6アルコキシ、若しくは(C 1-6アルキレン)-R 203から選択された任意に置換された基であるか;又は
    R 201及びR 202は、介在する炭素と一緒に、3-〜7-員の炭素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環から選択された任意に置換された環を形成し;
    R 203は、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式の炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式のアリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式のヘテロアリール環であり;且つ 環A 6は、存在しないか、或いは窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。
  • 前記式XXIIIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項56記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XXIV-a又は式XXIV-bの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中:
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができ;
    R 204は、水素、或いはC 1-6脂肪族、-(CH 2 ) m -(3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環)、-(CH 2 ) m -(7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環)、-(CH 2 ) m -フェニル、-(CH 2 ) m -(8-〜10-員の二環式アリール環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環)、又は-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する、8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環)から選択された任意に置換された基であり;
    R 205及びR 206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO 2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R") 2 、-C(O)R"、-CO 2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH 2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O) 2 R"、-C(O)N(R") 2 、-SO 2 N(R") 2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R") 2 、-N(R")C(=NR")N(R") 2 、-C(=NR")N(R") 2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R") 2 、-N(R")SO 2 N(R") 2 、-N(R")SO 2 R"、又は-OC(O)N(R") 2であり;
    R"の各々は、独立して、水素、或いはC 1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;
    mは、0〜6までを含む整数であり;
    式XXIV-a又は式XXIV-bのnの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A 5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。
  • 前記式XXIV-a又は式XXIV-bの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項58記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XXVの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中:
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができ;
    R 205及びR 206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO 2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R") 2 、-C(O)R"、-CO 2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH 2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O) 2 R"、-C(O)N(R") 2 、-SO 2 N(R") 2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R") 2 、-N(R")C(=NR")N(R") 2 、-C(=NR")N(R") 2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R") 2 、-N(R")SO 2 N(R") 2 、-N(R")SO 2 R"、又は-OC(O)N(R") 2であり;
    R"の各々は、独立して、水素、或いはC 1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 任意に、同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;
    mは、0〜6までを含む整数であり;
    式XXVのnの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A 5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。
  • 前記式XXVの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項60記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XXVIIの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中:
    Tは、テザーであり;
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8は各々、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式XXVIIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項62記載の方法:
  • 前記式I'の化合物が、式XXXVIIの化合物である、請求項18記載の方法:
    (式中:
    Tは、テザーであり;
    R whは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである弾頭であり:
    ここで、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ 弾頭におけるnは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができ;且つ 式XXXVIIのnは各々、0、1、又は2である。 )。
  • 前記式XXXVIIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項64記載の方法:
  • A)標的タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされる可逆的リガンドの構造モデルを提供する工程であって、ここで可逆的リガンドが、リガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じる工程;
    B)前記可逆的リガンドがリガンド結合部位の中又は近傍にドッキングされる場合に、可逆的リガンドに隣接される標的タンパク質のリガンド結合部位の中又は近傍のリシン残基を同定する工程;
    C)前記リガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされた複数のリガンド−弾頭化合物の構造モデルを作製する工程であって、ここで各リガンド−弾頭化合物が、工程B)において可逆的リガンドの置換可能な位置に共有結合された弾頭を含み、この弾頭が、反応性化学部分及び任意にリンカーを含む、工程;
    D)工程C)の構造モデルの中で、その構造モデルが、工程B)のリシン残基の側鎖第一級アミン基が弾頭求電子部分の結合距離以内であることを可能にする、少なくとも1つのリガンド−弾頭化合物を同定する工程;並びに
    E)工程D)において同定された構造モデルの中で、リガンド結合部位の中又はその近傍の水素結合ドナー-含有アミノ酸残基を更に同定する工程であって、ここで水素結合ドナー部分は、弾頭求電子部分の水素結合の距離以内、及び/又は工程D)で同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基のクーロン相互作用の距離以内にある、工程:を含む、標的タンパク質のリシン残基に共有結合するリガンドをデザインする方法。
  • F)工程B)において同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基と弾頭求電子部分の間に共有結合を形成することにより、工程E)において同定されたリガンド−弾頭化合物について、リガンド-タンパク質共有付加物を形成し;且つ、同じく、水素結合ドナー部分と弾頭求電子部分の間の水素結合;又は、リガンドの薬理作用団とリガンド結合部位の間の非共有的相互作用を実質的に維持しながら、水素結合ドナー部分と工程D)において同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基の間の水素結合を形成する工程:を更に含む、請求項66記載の方法。
  • G)得られる立体配位の総エネルギーを分析することにより、リガンド-タンパク質共有付加物の得られる立体配位を評価する工程:を更に含む、請求項67記載の方法。
  • 前記工程A)〜G)が、リンカーを変化しながら反復され、且つ得られる立体配位の総エネルギーが、先行する反復よりも少ない、請求項68記載の方法。
  • 前記水素結合ドナー-含有アミノ酸残基が、水素結合ドナーとして作用することが可能である任意のアミノ酸残基である、請求項66記載の方法。
  • 前記水素結合ドナー-含有アミノ酸残基が、アルギニン、リシン、トレオニン、セリン、ヒスチジン、及びチロシンからなる群より選択される、請求項66記載の方法。
  • 前記水素結合ドナー-含有アミノ酸残基が、アルギニン及びリシンからなる群より選択される、請求項71記載の方法。
  • 前記標的タンパク質が、XIAP、ML-IAP、PDPK1、及びPI3Kβ/γからなる群より選択される、請求項66記載の方法。
  • 前記標的タンパク質がXIAPであり、且つ同定されたリシンがK297又はK299である、請求項73記載の方法。
  • 前記リガンド−弾頭化合物が、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される、請求項66記載の方法。
  • 前記弾頭が、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項66記載の方法:
    (式中、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記弾頭が、式Idの化合物の水素の除去から生じるラジカルであり、且つX 2が-NR 6 R 7である、請求項76記載の方法。
  • A)リガンド結合部位を有する少なくとも1つのタンパク質を同定する工程;
    B)同定されたタンパク質の三次元構造モデルを提供する工程;
    C)その構造モデルにおいて同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍に可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここでこの可逆的リガンドはリガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じ、これにより同定されたタンパク質のリガンド結合部位に又はその近傍に結合された可逆的リガンドの構造モデルを作り出す工程;並びに
    D)同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルにおいて、可逆的リガンドから約15Å未満である同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍の1個以上のリシン残基を同定する工程:を含む、少なくとも1個の同定されたリシンが、共有的に修飾され得る、少なくとも1つのタンパク質内の少なくとも1個のリシン残基を同定する方法。
  • 構造上相同であるリガンド結合部位を有する複数のタンパク質を同定する工程を含む、請求項78記載の方法。
  • A)同定されたタンパク質の少なくとも1つの三次元構造モデルを提供する工程;
    B)同定されたタンパク質の少なくとも1つのリガンド結合部位の構造モデルの中又はその近傍に可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここでこの可逆的リガンドはリガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じ、これにより同定されたタンパク質のリガンド結合部位に又はその近傍に結合された可逆的リガンドの構造モデルを作り出す工程;並びに
    C)同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルにおいて、可逆的リガンドから約15Å未満である同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍の1個以上のリシン残基を同定する工程:を含む、請求項79記載の方法。
  • 前記方法が、複数の同定されたタンパク質の2つ以上の相同なリガンド結合部位の三次元的に同等なアミノ酸位置を比較する工程、及び同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率を決定する工程を含む、請求項80記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質のただ1つにおいてである、請求項81記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質の2つ以上においてである、請求項81記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質の10%未満においてである、請求項81記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質の50%未満においてである、請求項81記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質の50%より多くにおいてである、請求項81記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質の75%より多くにおいてである、請求項81記載の方法。
  • 前記同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率が、同定されたタンパク質の全てにおいてである、請求項81記載の方法。
  • 前記タンパク質が、BCL-2、カルパイン、カスパーゼ、カテプシン、HCV、HDAC、HSP70、HSP90、IAP、キナーゼ、MDM2、MMP、NHR、PI3Kβ/γ、ホスファターゼ、PARP、及びHIVプロテアーゼからなる群より選択される、請求項78記載の方法。
  • 前記タンパク質が、XIAP、PI3K、PDPK1及びHCV-NS3からなる群より選択される、請求項89記載の方法。
  • (a)リガンド結合部位を有する少なくとも1つのタンパク質を同定する工程;
    (b)同定されたタンパク質の三次元構造モデルを提供する工程;
    (c)工程(a)のリガンド結合部位の中又はその近傍の少なくとも1個のリシンの配置を同定する工程;
    (d)少なくとも1個の同定されたリシンの近傍に少なくとも1つの弾頭を提供する工程;
    (e)少なくとも1個の同定されたリシンの第一級アミンの結合距離以内に弾頭の求電子性原子を並置する工程;
    (f)弾頭の求電子性原子と少なくとも1個のリシンの第一級アミン間に共有結合を形成する工程;
    (g)工程(f)の共有結合された弾頭の15Å以内に、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中の可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここで可逆的リガンドは、リガンド結合部位とのその既知の非共有的相互作用のほとんどを維持している工程;
    (h)工程(f)の共有結合された弾頭に、リガンドの最も近い原子を並置し、且つ弾頭とリガンドの間の領域の該タンパク質表面と相補的でもある、リガンドと工程(f)の共有結合された弾頭の間のテザーのデザインのための幾何学的必要要件を提供する工程:を含む、タンパク質のリガンド結合部位内の標的リシンに結合する弾頭を選択する方法。
  • A)式Iの化合物を、ポリタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基を含むタンパク質と接触させる工程:
    B)リシン残基の側鎖第一級アミン基と前記化合物の弾頭の間に共有結合を形成する工程:を含む、タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基を共有的に修飾する方法:
    (式中、
    スカフォールドは、
    a)リガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるリガンドの水素の除去から生じるラジカル;又は
    b)スカフォールドがリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるように、薬理作用団の切断から生じるリガンドの薬理作用団の一部分:であり;
    弾頭は、O、N、及びSから選択された1個以上のヘテロ原子を任意に含む、有機部分であり;この有機部分は、分子量約14ダルトン〜約200ダルトンを有し;弾頭は、リシン残基の側鎖第一級アミン基との反応が可能であり;且つ、弾頭は、テザーを介してスカフォールドに結合されており;並びに テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、若しくは、三環式の炭化水素部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )-により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC 1 -C 15アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられ;
    xは、0、1、又は2であり;
    yは、1、2、又は3であり;且つ
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで、式Iの化合物は、リシンへ共有結合する固有の能力を介してその生物学的作用を発揮する天然の化合物ではなく;式Iの化合物は、主にアミノ酸ヌクレオシド/ヌクレオチド由来の薬剤、単純なリシンアルキル化剤、無水物、ステロイド由来のリシンアルキレーター、又は糖ベースのリシンアルキレーターを基にしている、天然又は合成の化合物でもなく、
    但し、式Iの化合物は、ウォルトマニン:
    実質的にウォルトマニンと同じ機序を介してリシンを共有的に修飾する公知のウォルトマニン類似体:
    ;及び、任意の機序-ベースの不可逆的インヒビターではないことを条件とする。 )。
  • 前記式Iの化合物が、式I'の化合物である、請求項92記載の方法:
  • 前記弾頭が、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項93記載の方法:
    (式中、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式Ib及びIcの化合物のR 2及びR 3の少なくとも1つが、水素である、請求項94記載の方法。
  • 前記式Ia、Id、Ie、Ij、Ik、又はIlの化合物が、式II-a、II-b、II-c、II-d、II-e、II-f、II-g、II-h、II-i、II-j、II-k、II-l、II-m、II-n、II-o、II-p、II-q、II-r、II-s、II-t、II-u、II-v、II-w、II-x、II-y、II-z、II-aa、II-bb、II-cc、II-dd、II-ee、II-ff、II-gg、II-hh、II-ii、II-jj、II-kk、II-ll、II-mm、II-nn、II-oo、又はII-ppの化合物である、請求項94記載の方法:
    (式中、
    mの各々は、独立して、0〜4の整数であり;
    m 5の各々は、独立して、0〜3の整数であり;
    m 4の各々は、独立して、0〜5の整数であり;
    n 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、及びR 15の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R zは、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、CF 3 、又はニトロであり;ここで、
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、及びR 15のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Id、又はIhの化合物が、式III-a、III-b、III-c、III-d、III-e、III-f、III-g、III-h、又はIII-iの化合物である、請求項94記載の方法:
    (式中、
    n 3は、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    B 1 、B 2 、B 4 、及びB 5の各々は、独立して、CR 7又はNであり、且つB 3の各々は、NR 7 、O、又はSであり;
    R z1 、R z2 、R z3 、R z4 、及びR z5の各々は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、CF 3 、又はニトロであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Ihの化合物が、式IV-a、IV-b、IV-c、IV-d、IV-e、IV-f、IV-g、IV-h、又はIV-iの化合物である、請求項94記載の方法:
    (式中、
    化合物の窒素複素環上の置換可能な水素のいずれかは、アルキル、アルコキシ、アミド、アシル、アシルオキシ、オキソアシル、ハロゲンにより置換されることができる。 )。
  • 前記式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルが、式Va、Vb、Vc、Vd、Ve、Vf、Vg、Vh、Vi、又はVjのラジカルである、請求項94記載の方法:
    (式中、
    m 1及びm 2は、各々独立して、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、及びR 11の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、及びR 11のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項94記載の方法:
    (式中、置換可能な水素のいずれかは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItにおいて、R 2 -R 8により規定されるものとしての置換基により置換され得る。)。
  • 前記式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルが、式VI-a、VI-b、VI-c、VI-d、VI-e、VI-f、VI-g、VI-h、VI-i、VI-j、VI-k、VI-l、VI-m、VI-n、VI-o、VI-p、又はVI-qのラジカルである、請求項94記載の方法:
    (式中、R zzは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、-CH 2 OCH 3 、及び-CH 2 CH 2 OCH 3である。)。
  • 前記スカフォールドが、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される、請求項94記載の方法。
  • 式Iの化合物:
    (式中、
    スカフォールドは、
    a)リガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるリガンドの水素の除去から生じるラジカル;又は
    b)スカフォールドがリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるように、薬理作用団の切断から生じるリガンドの薬理作用団の一部分:であり;
    弾頭は、O、N、及びSから選択された1個以上のヘテロ原子を任意に含む、有機部分であり;この有機部分は、分子量約14ダルトン〜約200ダルトンを有し;弾頭は、リシン残基の側鎖第一級アミン基との反応が可能であり;且つ、弾頭は、テザーを介してスカフォールドに結合されており;並びに テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式の炭化水素部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )- により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC 1 -C 15アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられ;
    xは、0、1、又は2であり;
    yは、1、2、又は3であり;且つ
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    但し、式Iの化合物は、ウォルトマニン:
    実質的にウォルトマニンと同じ機序を介してリシンを共有的に修飾する公知のウォルトマニン類似体:
    ;及び、任意の機序-ベースの不可逆的インヒビターではないことを条件とする。 )。
  • 前記式Iの化合物が、式I'の化合物である、請求項103記載の化合物:
  • 前記弾頭が、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項104記載の化合物:
    (式中、
    X 1及びX 8の各々は、独立して、-O-、-S-、又は-NR 6 -であり;
    X 2の各々は、独立して、-R 6 、-OR 6 、又は-NR 6 R 7であり;
    X 9の各々は、独立して、
    であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;
    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ
    nは、2〜4の整数であり;n 1及びn 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n 3は、1〜2の整数であり;n 4は、1〜3の整数であり;並びに、n 9 、n 10 、n 11 、及びn 12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n 13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。
  • 前記式Ib及びIcの化合物のR 2及びR 3の少なくとも1つが、水素である、請求項105記載の化合物。
  • 前記式Ia、Id、Ie、Ij、Ik、又はIlの化合物が、式II-a、II-b、II-c、II-d、II-e、II-f、II-g、II-h、II-i、II-j、II-k、II-l、II-m、II-n、II-o、II-p、II-q、II-r、II-s、II-t、II-u、II-v、II-w、II-x、II-y、II-z、II-aa、II-bb、II-cc、II-dd、II-ee、II-ff、II-gg、II-hh、II-ii、II-jj、II-kk、II-ll、II-mm、II-nn、II-oo、又はII-ppの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    mの各々は、独立して、0〜4の整数であり;
    m 5の各々は、独立して、0〜3の整数であり;
    m 4の各々は、独立して、0〜5の整数であり;
    n 2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、及びR 15の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R zは、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、CF 3 、又はニトロであり;ここで、
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、及びR 15のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Id、又はIhの化合物が、式III-a、III-b、III-c、III-d、III-e、III-f、III-g、III-h、又はIII-iの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    n 3は、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    B 1 、B 2 、B 4 、及びB 5の各々は、独立して、CR 7又はNであり、且つB 3の各々は、NR 7 、O、又はSであり;
    R z1 、R z2 、R z3 、R z4 、及びR z5の各々は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、CF 3 、又はニトロであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Ihの化合物が、式IV-a、IV-b、IV-c、IV-d、IV-e、IV-f、IV-g、IV-h、又はIV-iの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、化合物の窒素複素環上の置換可能な水素のいずれかは、アルキル、アルコキシ、アミド、アシル、アシルオキシ、オキソアシル、ハロゲンにより置換されることができる。)。
  • 前記式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルが、式Va、Vb、Vc、Vd、Ve、Vf、Vg、Vh、Vi、又はVjのラジカルである、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    m 1及びm 2は、各々独立して、0〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、及びR 11の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10 、及びR 11のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項105記載の化合物:
    (式中、置換可能な水素のいずれかは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItにおいて、R 2 -R 8により規定されるものとしての置換基により置換され得る。)。
  • 前記式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルが、式VI-a、VI-b、VI-c、VI-d、VI-e、VI-f、VI-g、VI-h、VI-i、VI-j、VI-k、VI-l、VI-m、VI-n、VI-o、VI-p、又はVI-qのラジカルである、請求項105記載の化合物:
    (式中、R zzは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、-CH 2 OCH 3 、及び-CH 2 CH 2 OCH 3である。)。
  • 前記スカフォールドが、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される、請求項104記載の化合物。
  • 前記スカフォールドが、式VIIの化合物の1個以上の水素の除去から生じるラジカルである、請求項105記載の化合物:
    (式中、V及びWは、各々独立して、-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;且つ
    R x 、R y 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、及びR 20は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又は任意に置換されたアリール若しくはヘテロアリール基により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルである。 )。
  • 前記式VIIの化合物が、式VII-aの化合物である、請求項114記載の化合物:
    (式中、V及びWは、各々独立して、-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    p、q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;且つ
    R 21及びR 22は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式VII-bの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、V及びWは、各々独立して、-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    p、q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;且つ
    R 21及びR 22は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式VII-bの化合物が、式VII-hの化合物である、請求項116記載の化合物:
  • 前記式VII-hの化合物が、式VII-j、VII-k、VII-l、VII-m、VII-n、又はVII-oの化合物である、請求項117記載の化合物:
    (式中、
    R 2 、R 3 、R 4 、及びR 5の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルである。 )。
  • 前記式VII-hの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項117記載の化合物:
  • 前記スカフォールドが、式VIIIの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    X 4は、-CR 33 -又は-N-であり;
    sは、0、1、2、3、又は4であり;且つ
    R 12 、R 13 、R 21 、R 22 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、及びR 33は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式VIII-a又はVIII-bの化合物である、請求項104記載の化合物:
    (式中、
    X 4は、-CR 33 -又は-N-であり;
    sは、0、1、2、3、又は4であり;
    R 12 、R 13 、R 21 、R 22 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、及びR 33は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意にR 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;
    Tはテザーであり;且つ
    R whは弾頭である。 )。
  • 前記式VIII-a又はVIII-bの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項121記載の化合物:
  • 前記スカフォールドが、式IX-a又はIX-bの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    X 5は、-O-、-CR 42 R 43 -又は-NR 42 -であり;
    R 12 、R 13 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、及びR 43は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    D、E、F、G、及びHは、各々独立して、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;ここで、F及びGは、一緒に縮合され、二環式の任意に置換されたアリール又はヘテロアリールを形成する。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式IX-c又はIX-dの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R 12 、R 13 、及びR 31は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    F、G、及びHは、各々独立して、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;ここで、F及びGは、一緒に縮合され、二環式の任意に置換されたアリール又はヘテロアリールを形成し;
    Tはテザーであり;且つ
    R whは弾頭である。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式XIの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    pは、0〜4の整数であり、uは、1〜4の整数であり;
    B 6及びB 7は、各々独立して、CR 7又はNであり;
    R 69は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、又は-NH(CO)NR 78 R 79であり;
    R 70は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロであり;
    R 7 、R 71 、R 72 、R 73 、R 74 、R 75 、R 76 、R 77 、R 78 、及びR 79は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    任意に、R 78 、及びR 79は、一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成する。 )。
  • 前記式XIの化合物が、式XI-a、XI-b、又はXI-cの化合物である、請求項125記載の化合物:
    (式中、
    R 70は、-F、-Cl、-Br、又は-Iであり;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式XI-a、XI-b又はXI-cの化合物が、式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物である、請求項126記載の化合物:
    (式中、
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 80 、R 81 、R 82 、R 83 、R 84 、R 85 、R 86 、及びR 87は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができる。 )。
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-k、XI-l、XI-m、XI-n、XI-o、XI-p、又はXI-qの化合物である、請求項127記載の化合物:
    (式中、
    X 6は、CH 2 、NH、O、又はSであり;
    R 88 、及びR 89は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ
    n 5は、0〜3の整数である。 )。
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-r、XI-s、XI-t、XI-u、XI-v、XI-w、又はXI-xの化合物である、請求項127記載の化合物:
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-y、XI-z、XI-aa、又はXI-bbの化合物である、請求項127記載の化合物:
  • 前記式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物が、式XI-cc、XI-dd、XI-ee、又はXI-ffの化合物である、請求項127記載の化合物:
  • 前記式XIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項126記載の化合物:
  • 前記式I'の化合物が、式XIIの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R 1及びR 2は、各々独立して、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式XXXVIの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R vは、H、任意に置換されたC 1 -C 3分岐鎖若しくは直鎖アルキル、又は任意に置換されたC 1 -C 3分岐鎖若しくは直鎖アシルであり;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式XXXVIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項134記載の化合物:
  • 前記スカフォールドが、式XVI-a、XVI-b、又はXVI-cの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R 90 、R 91 、R 92 、R 93 、R 94 、R 95 、R 96 、R 97 、R 98 、R 99 、R 100 、R 102 、R 104 、R 105 、R 106 、R 107 、R 108 、R 109 、R 110 、R 111 、R 112 、R 113 、及びR 114は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    R 103は、水素、C 1 -C 6アルキル、又はC 2 -C 8アルケニルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    R 101及びR 101の各々は、独立して、水素、C 1 -C 6アルキル、C 2 -C 8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;
    n 6及びn 7は、各々独立して、0〜4の整数であり;且つ
    n 8は、0〜2の整数である。 )。
  • 前記式I'の化合物が、式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R 90及びR 114は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 103は、水素、C 1 -C 6アルキル、又はC 2 -C 8アルケニルであり;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    R 101は、水素、C 1 -C 6アルキル、C 2 -C 8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;且つ
    n 6は、0〜4の整数であり;
    n 8は、0〜2の整数であり;
    ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルである。 )。
  • 前記式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物が、式XVI-g、XVI-h、又はXVI-iの化合物である、請求項137記載の化合物:
    (式中、
    R 2 、R 3 、R 4 、及びR 5の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    ここで任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX 2並びにR 2 、R 3 、及びR 4のいずれか1つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。
  • 前記式I'の化合物が、下記からなる群より選択される、請求項137記載の化合物:
  • 前記式I'の化合物が、式XXII-a、式XXII-b、又は式XXII-cの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    式XXII-aのn、m、p、及びqは、各々独立して、0、1、2、3であり;但し、nとqは同時に0ではなく、且つmとqは、同時に0ではないことを条件とし;
    A 2は、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1又は2個のヘテロ原子を有する4-8員の飽和又は部分的不飽和の複素環、又は少なくとも1個の窒素、少なくとも1個の酸素、及び任意に窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個の追加のヘテロ原子を有する5-10員の飽和又は部分的不飽和の架橋された二環式複素環から選択された任意に置換された環であり;
    B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基;又は、-TR whであり;且つ
    C 2は、水素、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環であり;
    Tは、テザーであり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式XXII-a、XXII-b、XXII-cの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項140記載の化合物:
  • 前記式I'の化合物が、式XXIIIの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中:
    R whは、弾頭であり;
    R 201は、水素又はC 1-6アルキルであり;
    R 202は、水素、或いはC 1-6アルキル、C 1-6アルコキシ、若しくは(C 1-6アルキレン)-R 203から選択された任意に置換された基であるか;又は
    R 201及びR 202は、介在する炭素と一緒に、3-〜7-員の炭素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環から選択された任意に置換された環を形成し;
    R 203は、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環であり;且つ 環A 6は、存在しないか、或いは窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。
  • 前記式XXIIIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項142記載の化合物:
  • 前記式Iの化合物が、式XXIV-a又は式XXIV-bの化合物である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R whは、弾頭であり;
    R 204は、水素、或いはC 1-6脂肪族、-(CH 2 ) m -(3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環)、-(CH 2 ) m -(7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環)、-(CH 2 ) m -フェニル、-(CH 2 ) m -(8-〜10-員の二環式アリール環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環)、又は-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環)から選択された任意に置換された基であり;
    R 205及びR 206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO 2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R") 2 、-C(O)R"、-CO 2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH 2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O) 2 R"、-C(O)N(R") 2 、-SO 2 N(R") 2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R") 2 、-N(R")C(=NR")N(R") 2 、-C(=NR")N(R") 2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R") 2 、-N(R")SO 2 N(R") 2 、-N(R")SO 2 R"、又は-OC(O)N(R") 2であり;
    R"の各々は、独立して、水素、或いはC 1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;
    mは、0〜6までを含む整数であり;
    式XXIV-a又は式XXIV-bのnの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A 5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。
  • 前記式XXIV-a又は式XXIV-bの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項144記載の化合物:
  • 前記式I'の化合物が、式XXVの化合物又はそれらの医薬として許容し得る塩である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    R 205及びR 206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO 2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R") 2 、-C(O)R"、-CO 2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH 2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O) 2 R"、-C(O)N(R") 2 、-SO 2 N(R") 2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R") 2 、-N(R")C(=NR")N(R") 2 、-C(=NR")N(R") 2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R") 2 、-N(R")SO 2 N(R") 2 、-N(R")SO 2 R"、又は-OC(O)N(R") 2であり;
    R"の各々は、独立して、水素、或いはC 1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 任意に、同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;
    mは、0〜6までを含む整数であり;
    nは各々独立して、0、1、又は2であり;
    環A 5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環であり;且つ
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式XXVの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項146記載の化合物:
  • 前記式I'の化合物が、式XXVIIの化合物又はそれらの医薬として許容し得る塩である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    Tは、テザーであり;
    R whは、弾頭であり;且つ
    Rは、H、アルキル、又はアルコキシである。 )。
  • 前記式XXVIIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項148記載の化合物:
  • 前記式I'の化合物が、式XXXVIIの化合物又はそれらの医薬として許容し得る塩である、請求項105記載の化合物:
    (式中、
    Tは、テザーであり;
    R whは、弾頭である。 )。
  • 前記式XXXVIIの化合物が、下記からなる群より選択される、請求項150記載の化合物:
  • 式XIIIのタンパク質-修飾因子-リガンド複合体:
    (式中、
    スカフォールドは、
    a)リガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるリガンドの水素の除去から生じるラジカル;又は
    b)スカフォールドがリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるように、薬理作用団の切断から生じるリガンドの薬理作用団の一部分:であり;
    弾頭は、O、N、及びSから選択された1個以上のヘテロ原子を任意に含む、有機部分であり;この有機部分は、分子量約14ダルトン〜約200ダルトンを有し;弾頭は、リシン残基の側鎖第一級アミン基との反応が可能であり;且つ、弾頭は、テザーを介してスカフォールドに結合されており;並びに テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和又は不飽和の直鎖、分岐鎖、又は環式の炭化水素部分、アリール部分又はヘテロアリール部分であり、且つ、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )-により、独立して置き換えられ;且つ、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられ;
    xは、0、1、又は2であり;
    yは、1、2、又は3であり;並びに
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ
    Y 1は、式XIV-a、XIV-b、XIV-c、XIV-d、XIV-e、XIV-f、XIV-g、XIV-h、又はXIV-iのラジカルの水素の除去から生じる二価又は三価の部分であり;
    ここで、
    X 1及びX 2の各々は、独立して、-CR 2 R 3 R 4 、-OR 2 、又は-NR 2 R 3であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8のいずれか2つは、一緒に連結し、3-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;且つ
    nは、2〜4の整数であり、m 4は、1〜2の整数であり;
    Mは、"*"と印付けられた位置に接続され;
    は、単結合又は二重結合であり;
    Aは、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;
    式XIV-a、XIV-b、XIV-c、XIV-d、XIV-e、XIV-f、XIV-g、XIV-h、又はXIV-iのラジカルの水素は、テザー-スカフォールドにより置換され;且つ
    Mは、-NH-又は=N-であり、Mの窒素原子は、該ポリペプチドのリシン残基の側鎖第一級アミン基由来の窒素である。 )。
  • 前記式XIIIの複合体が、式XIII'の複合体である、請求項152記載の複合体:
  • 前記スカフォールドが、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される、請求項153記載の複合体。
  • 前記M(CH 2 ) 4 -タンパク質が、M(CH 2 ) 4 -K1236-HCV-NS3、M(CH 2 ) 4 -K2016-HCV-NS3、M(CH 2 ) 4 -K2560-HCV-NS3、M(CH 2 ) 4 -K191-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質1)、M(CH 2 ) 4 -K199-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質1)、M(CH 2 ) 4 -K305-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質2)、M(CH 2 ) 4 -K291-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質3)、M(CH 2 ) 4 -K297-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質4)、M(CH 2 ) 4 -K299-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質4)、M(CH 2 ) 4 -K311-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質4)、M(CH 2 ) 4 -K062-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質5)、M(CH 2 ) 4 -K079-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質5)、M(CH 2 ) 4 -K121-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質7)、M(CH 2 ) 4 -K135-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質7)、M(CH 2 ) 4 -K146-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質7)、M(CH 2 ) 4 -K036-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質8)、M(CH 2 ) 4 -K050-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質8)、M(CH 2 ) 4 -K061-(バキュロウイルスIAP反復配列-含有タンパク質8)、M(CH 2 ) 4 -K776-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットαアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K802-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットαアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K777-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K805-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K802-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K807-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K833-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K890-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K086-(3-ホスホイノシチド-依存性プロテインキナーゼ1)、M(CH 2 ) 4 -K163-(3-ホスホイノシチド-依存性プロテインキナーゼ1)、M(CH 2 ) 4 -K169-(3-ホスホイノシチド-依存性プロテインキナーゼ1)、及びM(CH 2 ) 4 -K207-(3-ホスホイノシチド-依存性プロテインキナーゼ1) からなる群より選択される、請求項153記載の複合体。
  • 前記テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和又は不飽和の直鎖、分岐鎖、又は環式の炭化水素部分であり、且つ、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )-により、独立して置き換えられ;且つ、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して
    により置き換えられ;且つ
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルである、請求項153記載の複合体。
  • 前記式XIV-a、XIV-d、XIV-h、又はXIV-iのラジカルの水素の除去から生じる二価又は三価の部分が、式 XV-a、XV-b、XV-c、XV-d、XV-e、XV-f、又はXV-gの部分である、請求項153記載の複合体:
    (式中、
    m 4は、1〜2の整数であり;
    R 2 、R 3 、R 4 、R 5及びR 6の各々は、独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、
    任意に適切であるならば、R 2 、R 3 、R 4 、R 5及びR 6のいずれか2つは、一緒に連結し、3-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;且つ
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    Mは、"*"と印付けられたY 1の位置に接続され;且つ テザーは、"**"と印付けられたY 1の位置に接続される。 )。
  • 前記式XV-a、XV-b、XV-c、XV-d、XV-e、XV-f、又はXV-gの二価の部分が、式XV-h、XV-i、XV-j、XV-k、XV-l、XV-m、XV-n、XV-o、XV-p、XV-q、XV-r、XV-s、又はXV-tの二価の部分である、請求項157記載の複合体:
    (式中、
    Mは、"*"と印付けられたY 1の位置に接続され;且つ テザーは、"**"と印付けられたY 1の位置に接続される。 )。
  • XIAPのK297の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、XIAPを不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてXIAP-媒介性障害を治療する方法。
  • 前記K297が、XIAPのK297である、式K297-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • 前記インヒビター部分が、式Aのものである、請求項160記載の複合体:
    (式中、
    V及びWは、各々独立して、-(CR 14 R 15 ) q X 3 (CR 16 R 17 ) r -であり;
    p、q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    X 3は、-CR 18 R 19 -、又は-NR 20 -であり;且つ
    R 21及びR 22は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に、R 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。
  • 前記インヒビター部分が、式Bのものである、請求項160記載の複合体:
    (式中、
    X 4は、-CR 33 -又は-N-であり;
    p及びsは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;
    R 12 、R 13 、R 21 、R 22 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、及びR 33は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 23は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ 任意に、R 21及びR 23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。
  • PDPK1のK169の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、PDPK1を不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてPDPK1-媒介性障害を治療する方法。
  • PDPK1のK173の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、PDPK1を不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてPDPK1-媒介性障害を治療する方法。
  • PDPK1のK86の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、PDPK1を不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてPDPK1-媒介性障害を治療する方法。
  • 前記K169が、PDPK1のK169である、式K169-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • 前記K173が、PDPK1のK173である、式K173-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • 前記K86が、PDPK1のK86である、式K86-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • 前記インヒビター部分が、式Cのものである、請求項166〜168記載の複合体:
    (式中、
    B 6及びB 7は、各々独立して、CR 7又はNであり;
    R 69は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、又は-NH(CO)NR 78 R 79であり;
    R 70は、水素、C 1 -C 6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロであり;
    R 7 、R 71 、R 72 、R 73 、R 74 、R 75 、R 76 、R 77 、R 78 、及びR 79は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    任意に、R 78 、及びR 79は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成し;且つ
    pは、0〜4の整数であり、uは、1〜4の整数である。 )。
  • 前記インヒビター部分が、式Dのものである、請求項166〜168記載の複合体:
    (式中、R vは、H、任意に置換されたC 1 -C 3分岐鎖又は直鎖アルキル、又は任意に置換されたC 1 -C 3分岐鎖又は直鎖アシルである。)。
  • HCV-プロテアーゼ亜型NS3/4AのK136の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、HCVプロテアーゼを不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてHCVプロテアーゼ-媒介性障害を治療する方法。
  • 前記K136が、NS3/4AのK136である、式K136-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • 前記インヒビター部分が、式E、F、又はGのものである、請求項172記載の複合体:
    (式中、
    R 90 、R 94 、R 95 、R 96 、R 97 、R 98 、R 99 、R 100 、R 102 、R 104 、R 105 、R 106 、R 107 、R 108 、R 109 、R 110 、R 111 、R 112 、R 113 、及びR 114は、各々独立して、水素又はC 1 -C 6アルキルであり;ここで、C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;
    R 103は、水素、C 1 -C 6アルキル、又はC 2 -C 8アルケニルであり;
    C 1 -C 6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、
    により置き換えられることができ;
    R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;
    R 101の各々は、独立して、水素、C 1 -C 6アルキル、C 2 -C 8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;n 6は、0〜4の整数であり;且つ、n 8は、0〜2の整数である。 )。
  • PI3KのK777の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、PI3Kを不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてPI3K-媒介性障害を治療する方法。
  • 前記K777が、PI3KβのK777である、式K777-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • PI3KのK802の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、PI3Kを不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてPI3K-媒介性障害を治療する方法。
  • 前記K802が、PI3KγのK802である、式K802-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • PI3KγのK890の同等位置に保存されたリシン残基を共有的に修飾することにより、PI3Kを不可逆的に阻害する工程を含む、患者においてPI3K-媒介性障害を治療する方法。
  • 前記K890が、PI3KγのK890である、式K890-リンカー-インヒビター部分の複合体。
  • 前記インヒビター部分が、式H、J、又はKのものである、請求項175、177、又は179記載の複合体:
    (式中、
    n、m、p、及びqは、各々独立して、0、1、2、3であり;但し、nとqは同時に0ではなく、且つmとqは同時に0ではないことを条件とし;
    A 2は、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1又は2個のヘテロ原子を有する4-8員の飽和又は部分的不飽和の複素環、又は少なくとも1個の窒素、少なくとも1個の酸素、及び任意に窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個の追加のヘテロ原子を有する5-10員の飽和又は部分的不飽和の架橋された二環式複素環から選択された任意に置換された環であり;
    B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基;又は、-TR whであり;且つ
    C 2は、水素、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環である。 )。
  • 前記インヒビター部分が、式L又はMのものである、請求項175、177、又は179記載の複合体:
    (式中、
    R 204は、水素、或いはC 1-6脂肪族、-(CH 2 ) m -(3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環)、-(CH 2 ) m -(7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環)、-(CH 2 ) m -フェニル、-(CH 2 ) m -(8-〜10-員の二環式アリール環)、-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環)、又は-(CH 2 ) m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環)から選択された任意に置換された基であり;
    R 205及びR 206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO 2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R") 2 、-C(O)R"、-CO 2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH 2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O) 2 R"、-C(O)N(R") 2 、-SO 2 N(R") 2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R") 2 、-N(R")C(=NR")N(R") 2 、-C(=NR")N(R") 2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R") 2 、-N(R")SO 2 N(R") 2 、-N(R")SO 2 R"、又は-OC(O)N(R") 2であり;
    R"の各々は、独立して、水素、或いはC 1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;
    mは、0〜6までを含む整数であり;
    nの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A 5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。
  • 前記インヒビター部分が、式Nのものである、請求項175、177、又は179記載の複合体:
    (式中、
    R 201は、水素又はC 1-6アルキルであり;
    R 202は、水素、或いはC 1-6アルキル、C 1-6アルコキシ、若しくは(C 1-6アルキレン)-R 203から選択された任意に置換された基であるか;又は
    R 201及びR 202は、介在する炭素と一緒に、3-〜7-員の炭素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環から選択された任意に置換された環を形成し;
    R 203は、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環であり;且つ 環A 6は、存在しないか、或いは窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。
  • 前記インヒビター部分が、式Oのものである、請求項175、177、又は179記載の複合体:
    (式中、
    R 205及びR 206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO 2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R") 2 、-C(O)R"、-CO 2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH 2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O) 2 R"、-C(O)N(R") 2 、-SO 2 N(R") 2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R") 2 、-N(R")C(=NR")N(R") 2 、-C(=NR")N(R") 2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R") 2 、-N(R")SO 2 N(R") 2 、-N(R")SO 2 R"、又は-OC(O)N(R") 2であり;
    R"の各々は、独立して、水素、或いはC 1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 任意に、同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;
    mは、0〜6までを含む整数であり;
    nは各々独立して、0、1、又は2であり;
    環A 5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。
  • 前記インヒビター部分が、式Pのものである、請求項175、177、又は179記載の複合体:
  • 说明书全文

    (優先権の主張)
    本出願は、2009年12月30日に出願された米国特許仮出願第61/335,043号の利益を主張するものであり、その仮出願の開示は、本出願に依拠し、且つその全体が引用により本出願に組み込まれている。

    (発明の分野)
    本発明は、酵素インヒビターに関する。 より詳細には、本発明は、リシン-含有タンパク質のリガンド-指向性共有的修飾に関する。

    (発明の背景)
    酵素などのタンパク質の活性を阻害する化合物は、重要な治療薬である。 大部分のインヒビターは、それらの標的タンパク質に可逆的に結合し、その結果それらの標的タンパク質の活性を可逆的に阻害する。 効果的な治療薬である可逆的インヒビターが開発されているが、しかし可逆的インヒビターは、ある欠点を有する。 例えば、キナーゼの多くの可逆的インヒビターは、ATP-結合部位と相互作用する。 ATP-結合部位の構造はキナーゼ間で高度に保存されているので、1種以上の所望のキナーゼを選択的に阻害する可逆的インヒビターを開発することは非常に困難である。 加えて可逆的インヒビターは、それらの標的タンパク質から解離されるので、阻害時間は所望よりも短くなることがある。 従って、可逆的インヒビターが治療薬として使用される場合、意図された生物学的作用を達成するためには、所望の場合よりもより多量及び/又はより頻繁な投薬が必要になることがある。 この投薬の必要性は、毒性を生じるか又は他の望ましくない作用を結果として生じることがある。

    それらの標的タンパク質に共有結合する不可逆的インヒビターが、当該技術分野において説明されている。 薬物標的の共有的不可逆的インヒビターは、治療薬としてそれらの可逆的対応物に勝る数多くの重要な利点を有する。 薬物標的の長い抑制は、最大の薬学作用に必要であり、且つ不可逆的インヒビターは、存在する薬物標的の活性を永久に排除することにより、この利点を提供することができ、このことは新規標的タンパク質が合成される場合にのみ回復するであろう。 不可逆的インヒビターが投与される場合、標的タンパク質が該インヒビターに短時間曝露され、標的の活性を不可逆的に抑制するのに十分な時間だけ、不可逆的インヒビターの治療的血漿濃度が達成される必要があり、その後標的タンパク質が不活性化され続ける間は、血漿レベルを急激に下げることができる。 この不可逆的結合は、その濃度で治療的活性が生じる最低血漿濃度を低下し、反復投与の必要性を最小とし、且つ有効性を損なうことなく長期の血漿半減期の必要性を排除するという潜在的利点を有する。 これらの考えは全て、高い又は延長された血漿レベルで生じ得る何らかの非特異的なオフターゲット相互作用が原因の毒性を低下し得る。 不可逆的インヒビターは恐らく、2つの方式で薬物耐性の要件を克服するという利点も有するであろう。 第一に、不可逆的インヒビターは、有効性を損なうことなく、長い血漿半減期は必要ではない。 第二に、耐性変異は、非共有的結合を損なうことがあるが、低下した非共有的親和性に直面しているにもかかわらず、この不活性化機構はタンパク質標的の修飾及び不可逆的阻害に繋がることが多い。 これらの考えは全て、高い又は延長された血漿レベルで生じ得る何らかの非特異的なオフターゲット相互作用が原因の毒性を低下し得る。 不可逆的インヒビターの別の利点は、効力を駆動する不活性化機構は、非共有的阻害を用いて達成される薬理学的利点及び難点の両方のプロファイルである、非共有的結合の相互作用のみを使用して容易に達成されるものと「関連性のない(orthogonal)」選択性プロファイルに繋がることが多いことである。

    多くのタンパク質の可逆的インヒビターが現在公知であり、それに可逆的インヒビターが結合するタンパク質内のそれらの結合部位の多くが公知である。 これらの可逆的インヒビターの結合部位は、時には適切な反応性リガンドによる共有的修飾が可能であるアミノ酸により占有(populate)される。 別の場合、アミノ酸は、適切な反応性リガンドによる共有的修飾が可能である可逆的インヒビターの結合部位の近くに配置される。 共有的修飾が可能であるアミノ酸は、典型的には、トレオニン、システイン、ヒスチジン、セリン、チロシン、及びリシンなどの側鎖にO、S、又はNなどのヘテロ原子を有するものである。 硫黄は、硫黄の求核性のために、共有的修飾を受け易く、従って関心対象のタンパク質のシステインを修飾するリガンドの例が存在する。 しかしリシンなどのアミノ酸は通常十分には反応性ではなく、そのリガンドはインビボにおいてリシンとは反応しない。 実際にリシン修飾のためには、高度に反応性の無差別的試薬が通常利用される。 従ってリシンのリガンド-指向性修飾はこれまで認められていない。 この理由や他の理由のために、インヒビターがリシンのリガンド-指向性修飾を介してそれらの生物学的影響を発揮する医薬的に興味深いタンパク質の不可逆的インヒビターが必要とされている。

    (I. 発明の要約)
    一態様において、本発明は、標的タンパク質に共有結合するリガンドをデザインする方法を提供する。 この方法は、(a)標的タンパク質内のリガンド結合部位内又はその近傍にドッキングされる可逆的リガンドの構造モデルを提供する工程、(b)前記可逆的リガンドが、リガンド結合部位の中又は近傍にドッキングされている場合、可逆的リガンドから約15Å未満である、リガンド結合部位の中又は近傍の標的タンパク質のリシン残基を同定する工程、(c)前記リガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされる少なくとも1つのリガンド−弾頭化合物の少なくとも構造モデルを作製する工程であって、ここで、該リガンド−弾頭化合物が、工程(b)における可逆的リガンド又はそれらの一部、反応性化学部分を含む弾頭、及び任意にテザーを含む工程、並びに、(d)その構造モデルが、工程(b)におけるリシン残基に、弾頭求電子部分の結合-形成する近傍内に該リシン残基の側鎖第一級アミン基をもたらす立体配位を容易にとらせることを可能にする、リガンド−弾頭化合物を同定する工程:を含む。

    別の態様において、本発明は、標的タンパク質のリシン残基に共有結合するリガンドをデザインする方法を提供する。 この方法は、(a)標的タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされる可逆的リガンドの構造モデルを提供する工程であって、ここで可逆的リガンドが、リガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じる工程;(b)前記可逆的リガンドがリガンド結合部位の中又は近傍にドッキングされている場合に、可逆的リガンドに隣接する標的タンパク質のリガンド結合部位の中又は近傍のリシン残基を同定する工程;(c)前記リガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされる複数のリガンド−弾頭化合物の構造モデルを作製する工程であって、ここで各リガンド−弾頭化合物が、工程(b)における可逆的リガンドの置換可能な位置に共有結合された弾頭を含み、この弾頭が、反応性化学部分及び任意にリンカーを含む、工程;(d)工程(c)の構造モデルの中で、その構造モデルが工程(b)のリシン残基の側鎖第一級アミン基が弾頭求電子部分の結合距離以内であることを可能にする、少なくとも1つのリガンド−弾頭化合物を同定する工程;並びに、(e)工程(d)において同定された構造モデルの中で、リガンド結合部位の中又はその近傍の素結合ドナー-含有アミノ酸残基を更に同定する工程であって、ここで水素結合ドナーアミノ酸残基は、弾頭の水素結合の距離以内である、工程:を含む。

    別の態様において、本発明は、共有的に修飾され得る少なくとも1つのタンパク質内の少なくとも1個のリシン残基を同定する方法を提供する。 この方法は、(a)リガンド結合部位を有する少なくとも1つのタンパク質を同定する工程、(b)同定されたタンパク質の三次元構造モデルを提供する工程、(c)その構造モデルにおいて同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍に可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここでこの可逆的リガンドはリガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じ、これにより同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルを作り出す工程;並びに、(d)同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルにおいて、可逆的リガンドから約15Å未満である同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍の1個以上のリシン残基を同定する工程:を含む。

    更に別の態様において、本発明は、式Iの化合物:

    (式中、スカフォールド、テザー、弾頭、x及びyは、本明細書において定義されている)を、タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍にリシン残基を含むタンパク質と接触させる工程、及びリシン残基の側鎖第一級アミン基と化合物の弾頭の間に共有結合を形成させる工程を含む、タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基を共有的に修飾する方法を提供する。

    別の態様において、本発明は、式Iの化合物を提供する:

    (式中、スカフォールド、弾頭、テザー、x及びyは、本明細書において定義されている。)。

    更なる態様において、本発明は、式XIIIのタンパク質-修飾因子-リガンド複合体を提供する:

    (式中、スカフォールド、ポリペプチド、テザー、M、Y

    1 、x及びyは、本明細書において定義されている。)。

    本開示の更に別の態様において、タンパク質のリガンド結合部位内の標的リシンに結合する弾頭を選択する方法が開示されている。 この方法は、(a)リガンド結合部位を有する少なくとも1つのタンパク質を同定する工程、(b)同定されたタンパク質の三次元構造モデルを提供する工程、(c)工程(a)のリガンド結合部位の中又はその近傍の少なくとも1個のリシンの配置を同定する工程;(d)少なくとも1個の同定されたリシンの近傍に少なくとも1つの弾頭を提供する工程;(e)少なくとも1個の同定されたリシンの第一級アミンの結合距離以内に弾頭の求電子性原子を並置する工程;(f)弾頭の求電子性原子と少なくとも1個のリシンの第一級アミン間に共有結合を形成する工程;(g)工程(f)の共有結合された弾頭の15Å以内に、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中の可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここで可逆的リガンドは、リガンド結合部位とのその既知の非共有的相互作用のほとんどを維持している工程;(h)工程(f)の共有結合された弾頭に、リガンドの最も近い原子を並置し、且つリガンドと工程(f)の共有結合された弾頭の間のテザーのための幾何学的必要要件を決定する工程:を含む。

    (II. 図面の簡単な説明)

    図1は、結合されたSmac-模倣リガンドに近接したXIAP内に重要なリシンを持つX-線共結晶構造(2JK7)を示す。

    図2は、Smac-模倣リガンドを武装させている非限定的例を示す。

    図3は、HCV NS3プロテアーゼと接触された化合物XVI-26の質量分光分析を示す。

    図4は、HCV NS3プロテアーゼ(WT);HCV NS3プロテアーゼ(C159S);及び、HCV NS3プロテアーゼ(C159S/K136A)で処理された化合物XVI-26の質量分光分析を示す。

    図5は、HCV NS3プロテアーゼ(WT1b)で処理された化合物XVI-1の質量分光分析を示す。

    図6は、XIAPと接触された化合物VII-1の質量分光分析を示す。

    図7は、XIAP(上側)及び化合物VII-1と接触されたXIAP(下側)のキモトリプシン消化の質量分光分析を示す。

    図8は、XIAPと接触された化合物VII-21の質量分光分析を示す。

    図9は、XIAP(上側)及び化合物VII-21と接触されたXIAP(下側)のキモトリプシン消化の質量分光分析を示す。

    図10は、プローブ化合物XVI-27がNS3/4A C159Sを修飾することを示す。

    図11は、XVI-26の長い作用持続期間を示す。

    図12は、PDPK-1(全タンパク質)と接触された化合物XI-27の質量分光分析を示す。

    図13は、化合物XI-27と接触されたPDPK-1(全タンパク質)のトリプシン消化の質量分光分析を示し、ペプチド

    を同定している。

    図14は、図13に示された消化に由来するXI-27により修飾されたペプチド

    のMSMS分析を示し、K169をXI-27により修飾されたリシンとして同定している。

    図15は、PDPK-1(全タンパク質)と接触された化合物XI-21の質量分光分析を示す。

    図16は、化合物XI-21と接触されたPDPK-1(全タンパク質)のトリプシン消化の質量分光分析を示し、3種のペプチド

    を同定している。

    図17は、図16に示された消化に由来するペプチド

    のMSMS分析を示し、K169をXI-21により修飾されたリシンとして同定している。

    図18は、図16に示された消化に由来するペプチド

    のMSMS分析を示し、K173をXI-21により修飾されたリシンとして同定している。

    図19は、図16に示された消化に由来するペプチド

    のMSMS分析を示し、K86をXI-21により修飾されたリシンとして同定している。

    図20は、PDPK-1(全タンパク質)と接触された化合物XXXVI-2の質量分光分析を示す。

    図21は、PDPK-1(全タンパク質)と接触された化合物XXXVI-1の質量分光分析を示す。

    図22は、PI3Kγ(全タンパク質)と接触された化合物XXII-33の質量分光分析を示す。

    (III. 発明の詳細な説明)
    (A. 定義)
    本発明の化合物は、先に全般的に説明されており、且つ本明細書に開示された部類、下位部類及び種類により更に例示されているものを含む。 本明細書において使用されるように、別段の表示がない限り、以下の定義が適用されるものとする。 本発明の目的に関して、化学元素は、CAS版の「化学と物理のハンドブック(Handbook of Chemistry and Physics)」第75版の「元素周期表」に従い特定されている。 加えて有機化学の一般的原理は、Thomas Sorrellの「有機化学(Organic Chemistry)」(University Science Books社、サウサリート、1999年)、及び「マーチ最新有機化学(March's Advanced Organic Chemistry」、第5版、Smith, MB及びMarch, J.編集、John Wiley & Sons社、ニューヨーク、2001年に説明されており、これらの全内容は引用により本明細書中に組み込まれている。生化学の定義は、「タンパク質科学の構造と機構:酵素触媒とタンパク質フォールディングへの指針(Structure and Mechanism in Protein Science: A Guide to Enzyme Catalysis and Protein Folding)」、Alan Fersht, WH Freeman, 1998年、第1版;「酵素反応機構(Enzymatic Reaction Mechanisms)」、Perry A. Frey及びAdrian D. Hegeman、Perry A. Frey(著者)、Oxford University Press社、2007年、第1版、;及び、「生化学(Biochemistry)」、第6版、Jeremy M. Berg、WH Freeman、2007年;に認めることができ、これらの全内容は引用により本明細書中に組み込まれている。

    本明細書に使用される用語「タンパク質」は、最大20種の様々な天然のL-α-アミノ酸に加え、より少ない一般的アミノ酸で生成された線状ポリマーを意味する。 ポリマー内のアミノ酸は、隣接アミノ酸残基のカルボキシル基とアミノ基の間のペプチド結合により一緒に連結されている。 用語ポリペプチドは、本明細書において用語タンパク質と互換的に用いることができる。 ポリペプチドは、完全長タンパク質に加え、タンパク質の任意の部分であることができる。 本明細書に使用される用語タンパク質及びポリペプチドは、リガンド結合部位を含むタンパク質を説明するために使用される。 本明細書において意図された任意のタンパク質又はポリペプチドは、フォールディングし且つリガンド結合部位を構成するのに十分な大きさであろう。

    本明細書で使用される用語「脂肪族」又は「脂肪族基」とは、完全に飽和しているか又は1個以上の不飽和単位を含む直鎖状(すなわち、非分岐状)若しくは分岐状の置換若しくは非置換の炭化水素鎖、或いは、その分子の残りと単一の結合点を有する完全に飽和しているか又は1個以上の不飽和単位を含むが、芳香族ではない、単環式炭化水素又は二環式炭化水素(本明細書では「炭素環」、「炭素環式」、「脂環式」又は「シクロアルキル」とも称する)を意味する。 別途指定のない限り、脂肪族基は1〜8個の脂肪族炭素原子を含む。 一部の実施態様では、脂肪族基は1〜5個の脂肪族炭素原子を含む。 他の実施態様では、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。 更に他の実施態様では、脂肪族基は1〜3個の脂肪族炭素原子を含み、更に他の実施態様では、脂肪族基は1〜2個の脂肪族炭素原子を含む。 一部の実施態様では、「炭素環式」(又は「脂環式」若しくは「炭素環」若しくは「シクロアルキル」)は、その分子の残りと単一の結合点を有する完全に飽和しているか又は1個以上の不飽和単位を含むが、芳香族ではない、単環式C 3 -C 8炭化水素を指す。 適切な脂肪族基には、直鎖状若しくは分岐状の置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル基、及び(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル又は(シクロアルキル)アルケニルなどのその組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。

    本明細書において使用される用語「架橋した二環式」とは、任意の二環式環系、すなわち炭素環式又は複素環式、飽和又は部分的不飽和の、少なくとも1つの架橋を有するものをいう。 IUPACに定義されるように、「架橋」とは、2つの橋頭を接続している複数又は単数の原子又は原子価結合の任意に置換された鎖であり、ここで「橋頭」は、3個以上の主鎖原子に結合されている環系の任意の主鎖原子(水素を除く)である。 一部の実施態様において、架橋した二環式基は、7-〜12-環員、及び窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する。 そのような架橋した二環式基は、当該技術分野において周知であり、且つ、各基が任意の置換可能な炭素原子又は窒素原子で分子の残りに結合されている、以下に示したものを含む。 別途指定のない限り、架橋した二環式基又は架橋は、脂肪族基について示したように、1個以上の置換基により任意に置換される。 加えて又は或いは、架橋した二環式基の任意の置換可能な窒素は、任意に置換される。 架橋した二環の例は、以下を含む:

    用語「低級アルキル」とは、C 1-4直鎖状又は分岐状アルキル基を指す。 低級アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びtert-ブチルである。

    「低級ハロアルキル」という用語は、1個以上のハロゲン原子で置換されているC 1-4直鎖状又は分岐状アルキル基を指す。

    用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素、リン又はケイ素(窒素、硫黄、リン又はケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の四級化形態;又は、複素環の置換可能な窒素、例えばN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルなどの)、NH(ピロリジニルなどの)又はNR + (N-置換ピロリジニルなどの)を含む)の1つ又は複数を意味する。

    本明細書で使用される用語「不飽和」とは、ある部分が1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。

    本明細書に使用される用語「二価のC 1-8 (又はC 1-6 )飽和若しくは不飽和、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素鎖」は、本明細書で定義するような直鎖状又は分岐状の二価のアルキレン、アルケニレンおよびアルキニレン鎖を指す。

    「アルキレン」という用語は二価のアルキル基を指す。 「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち-(CH 2 ) n -(ここでnは正の整数、好ましくは1〜6、1〜4、1〜3、1〜2、又は2〜3である)である。 置換アルキレン鎖は、1個以上のメチレン水素原子が置換基で置き換えられたポリメチレン基である。 適切な置換基には、置換脂肪族基について以下に説明するものが含まれる。

    「アルケニレン」という用語は、二価のアルケニル基を指す。 置換アルケニレン鎖は、その1個以上の水素原子が置換基で置き換えられている、少なくとも1つの二重結合を含むポリメチレン基である。 適切な置換基には、置換脂肪族基について以下に説明するものが含まれる。

    本明細書において使用される用語「シクロプロピレニル」は、以下の構造の二価のシクロプロピル基を指す:

    用語「ハロゲン」は、F、Cl、Br、又はIを意味する。

    単独か、又は「アラルキル」、「アラルコキシ」又は「アリールオキシアルキル」のようなより大きな部分の一部として用いられる「アリール」という用語は、合計5〜14の環員を有しており、その環系中の少なくとも1つの環が芳香族であり、環系中の各環が3〜7環員を含む単環式又は二環式の環系を指す。 「アリール」という用語は、「アリール環」という用語と互換的に用いることができる。 本発明のいくつかの実施態様では、「アリール」は、非限定的に、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシルなどを含み、1つ以上の置換基を持つことができる芳香環系を指す。 インダニル、フタルイミジル、ナフチミジル、フェナントリジニル又はテトラヒドロナフチルなどの芳香環が、1つ以上の非芳香環と縮合されている基も、やはり本明細書において使用される「アリール」という用語の範囲に含まれる。

    「ヘテロアリール」、及び単独か、又はより大きな部分の一部として用いる「ヘテロアル」という用語、例えば「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアラルコキシ」は、5〜10個の環原子、好ましくは5、6、又は9個の環原子を有し;且つ環状配列中に共有された6、10、又は14個のπ電子を有し;且つ、炭素原子に加え1〜5個のヘテロ原子を有する基を指す。 本定義において使用される用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素若しくは硫黄を指し、窒素若しくは硫黄の任意の酸化形態および塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。 ヘテロアリール基には、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、及びプテリジニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。 本明細書で使用される「ヘテロアリール」及び「ヘテロアル」という用語は、複素芳香環が1つ以上のアリール、脂環式又はヘテロシクリル環と縮合されており、そのラジカル又は結合点が複素芳香環上にある基も含む。 非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、及びピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。 ヘテロアリール基は、単環式又は二環式であってよい。 「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」又は「複素芳香族」という用語(これらの用語のいずれも、任意に置換された環を含む)と互換的に用いることができる。 「ヘテロアラルキル」という用語は、そのアルキル部分およびヘテロアリール部分が独立に任意に置換されている、ヘテロアリールで置換されたアルキル基を指す。

    本明細書で使用される「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」および「複素環」という用語は、互換的に用いられ、且つ飽和しているか又は部分的に不飽和であり、炭素原子に加えて1個以上の、好ましくは1〜4個の上記定義のヘテロ原子を有する、安定な5-〜7-員単環式又は7-〜10-員の二環式複素環部分を指す。 複素環の環原子の関連で用いられる場合、「窒素」という用語は置換された窒素を含む。 例としては、酸素、硫黄若しくは窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する飽和又は部分的に不飽和の環において、その窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルなどの)、NH(ピロリジニルなどの)、又は+ NR(N-置換ピロリジニルなどの)であってよい。

    複素環は、安定した構造をもたらすヘテロ原子又は炭素原子でそのペンダント基と結合していてよく、且つその環原子のいずれかは任意に置換されることができる。 そうした飽和又は部分的に不飽和の複素環式ラジカルの例には、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニルピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニルおよびキヌクリジニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。 「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環基」、「複素環部分」及び「複素環ラジカル」という用語は、本明細書では互換的に用いられ、ヘテロシクリル環が、そのラジカル又は結合点がヘテロシクリル環上にある、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル又はテトラヒドロキノリニルなどの1つ以上のアリール環、ヘテロアリール環、又は脂環式環と縮合されている基も含む。 ヘテロシクリル基は単環式又は二環式であってよい。 「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、そのアルキル部分及びヘテロシクリル部分が独立に任意に置換されている、ヘテロシクリルで置換されたアルキル基を指す。

    本明細書で用いる「部分的に不飽和」という用語は、少なくとも1つの二重結合又は三重結合を含む環部分を指す。 「部分的に不飽和」という用語は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図するが、本明細書で定義するアリール又はヘテロアリール部分を含むことは意図しない。

    本明細書に説明されたように、本発明の化合物は、「任意に置換された」部分を含んでよい。 概して、用語「置換された」とは、用語「任意に」により先行されるかどうかに関わらず、指定された部分の1個以上の水素が、好適な置換基により置き換えられることを意味する。 別途指定されない限り、「任意に置換された」基は、基の置換可能な位置の各々に好適な置換基を有することができ、且つ所与の構造の2つ以上の位置が特定された群から選択された2つ以上の置換基により置換される場合、この置換基は、位置毎に同じであるか又は異なってよい。 本発明において想起される置換基の組み合わせは、安定した化合物又は化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものが好ましい。 本明細書において使用される用語「安定した」とは、本明細書に開示された1つ以上の目的のために、それらの生成、検出、並びにいくつかの実施態様においてそれらの回収、精製、及び使用が可能になる条件に晒された場合に、実質的に変更されない化合物を指す。

    「任意に置換された」基の置換可能な炭素原子上の好適な一価の置換基は、独立して、ハロゲン;-(CH 2 ) 0-4 R°;-(CH 2 ) 0-4 OR°;-O(CH 2 ) 0-4 R°、-O-(CH 2 ) 0-4 C(O)OR°;-(CH 2 ) 0-4 CH(OR°) 2 ;-(CH 2 ) 0-4 SR°;R°により置換され得る-(CH 2 ) 0-4 Ph;R°により置換され得る-(CH 2 ) 0-4 O(CH 2 ) 0-1 Ph;R°により置換され得る-CH=CHPh;R°により置換され得る-(CH 2 ) 0-4 O(CH 2 ) 0-1 -ピリジル;-NO 2 ;-CN;-N 3 ;-(CH 2 ) 0-4 N(R°) 2 ;-(CH 2 ) 0-4 N(R°)C(O)R°;-N(R°)C(S)R°;-(CH 2 ) 0-4 N(R°)C(O)NR° 2 ;-N(R°)C(S)NR° 2 ;-(CH 2 ) 0-4 N(R°)C(O)OR°;-N(R°)N(R°)C(O)R°;-N(R°)N(R°)C(O)NR° 2 ;-N(R°)N(R°)C(O)OR°;-(CH 2 ) 0-4 C(O)R°;-C(S)R°;-(CH 2 ) 0-4 C(O)OR°;-(CH 2 ) 0-4 C(O)SR°;-(CH 2 ) 0-4 C(O)OSiR° 3 ;-(CH 2 ) 0-4 OC(O)R°;-OC(O)(CH 2 ) 0-4 SR-、SC(S)SR°;-(CH 2 ) 0-4 SC(O)R°;-(CH 2 ) 0-4 C(O)NR° 2 ;-C(S)NR° 2 ;-C(S)SR°;-SC(S)SR°、-(CH 2 ) 0-4 OC(O)NR° 2 ;-C(O)N(OR°)R°;-C(O)C(O)R°;-C(O)CH 2 C(O)R°;-C(NOR°)R°;-(CH 2 ) 0-4 SSR°;-(CH 2 ) 0-4 S(O) 2 R°;-(CH 2 ) 0-4 S(O) 2 OR°;-(CH 2 ) 0-4 OS(O) 2 R°;-S(O) 2 NR° 2 ;-(CH 2 ) 0-4 S(O)R°;-N(R°)S(O) 2 NR° 2 ;-N(R°)S(O) 2 R°;-N(OR°)R°;-C(NH)NR° 2 ;-P(O) 2 R°;-P(O)R° 2 ;-OP(O)R° 2 ;-OP(O)(OR°) 2 ;SiR° 3 ;-(C 1-4直鎖状又は分岐状アルキレン)ON(R°) 2 ;又は、-(C 1-4直鎖状又は分岐状アルキレン)C(O)ON(R°) 2であり、ここで各R°は、以下に定義されたように置換され得、且つ独立して、水素、C 1-6脂肪族、-CH 2 Ph、-O(CH 2 ) 0-1 Ph、-CH 2 -(5-〜6-員ヘテロアリール環)、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する、5-〜6-員の飽和、部分的不飽和、又はアリール環であるか、又は先の定義にも拘わらず、R°の2つの独立した出現は、それらの介在原子と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する3-〜12-員の飽和、部分不飽和、若しくはアリール単環式若しくは二環式の環を形成し、これらは以下に定義されたように置換されることができる。

    R°(又はそれらの介在原子と一緒に、2つのR°の独立した出現により形成された環)上の好適な一価の置換基は、独立して、ハロゲン、-(CH 2 ) 0-2 R 、-(ハロR )、-(CH 2 ) 0-2 OH、-(CH 2 ) 0-2 OR 、-(CH 2 ) 0-2 CH(OR ) 2 ;-O(ハロR )、-CN、-N 3 、-(CH 2 ) 0-2 C(O)R 、-(CH 2 ) 0-2 C(O)OH、-(CH 2 ) 0-2 C(O)OR 、-(CH 2 ) 0-2 SR 、-(CH 2 ) 0-2 SH、-(CH 2 ) 0-2 NH 2 、-(CH 2 ) 0-2 NHR 、-(CH 2 ) 0-2 NR 2 、-NO 2 、-SiR 3 、-OSiR 3 、-C(O)SR 、-(C 1-4直鎖状又は分岐状アルキレン)C(O)OR 、又は-SSR であり、ここで各R は、非置換であるか、又は「ハロ」により先行される場合1個以上のハロゲンによってのみ置換され、且つC 1-4脂肪族、-CH 2 Ph、-O(CH 2 ) 0-1 Ph、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員の飽和、部分不飽和、若しくはアリール環から、独立して選択される。 R°の飽和された炭素原子上の好適な二価の置換基は、=O及び=Sを含む。

    「任意に置換された」基の飽和された炭素原子上の好適な二価の置換基は、=O("オキソ")、=S、=NNR * 2 、=NNHC(O)R * 、=NNHC(O)OR * 、=NNHS(O) 2 R * 、=NR * 、=NOR * 、-O(C(R * 2 )) 2-3 O-、又は-S(C(R * 2 )) 2-3 S-を含み、ここで独立して出現するR *は各々、水素、以下に定義されたように置換され得るC 1-6脂肪族、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の5-〜6-員の飽和、部分的不飽和、又はアリール環から選択される。 「任意に置換された」基の近位の置換可能な炭素に結合された好適な二価の置換基は、-O(CR * 2 ) 2-3 O-を含み、ここで独立して出現するR *は各々、水素、以下に定義されたように置換され得るC 1-6脂肪族、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の5-〜6-員の飽和、部分的不飽和、又はアリール環から選択される。

    R の脂肪族基上の好適な置換基は、ハロゲン、-R 、-(ハロR )、-OH、-OR 、-O(ハロR )、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR 、-NH 2 、-NHR 、-NR 2 、又は-NO 2を含み、ここで各R は、非置換であるか、又は「ハロ」により先行される場合1個以上のハロゲンによってのみ置換され、且つ独立してC 1-4脂肪族、-CH 2 Ph、-O(CH 2 ) 0-1 Ph、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員の飽和、部分不飽和、若しくはアリール環である。

    「任意に置換された」基の置換可能な窒素上の好適な置換基は、-R 、-NR 2 、-C(O)R 、-C(O)OR 、-C(O)C(O)R 、-C(O)CH 2 C(O)R 、-S(O) 2 R 、-S(O) 2 NR 2 、-C(S)NR 2 、-C(NH)NR 2 、又は-N(R )S(O) 2 R を含み;ここで、各R は、独立して、水素、以下に定義されたように置換され得るC 1-6脂肪族、非置換の-OPh、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の5-〜6-員の飽和、部分的不飽和、又はアリール環であるか、又は先の定義にも拘わらず、R の2つの独立した出現は、それらの介在原子と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の3-〜12-員の飽和、部分的不飽和、又はアリールの単環式-又は二環式の環を形成する。

    R の脂肪族基上の好適な置換基は、独立して、ハロゲン、-R 、-(ハロR )、-OH、-OR 、-O(ハロR )、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR 、-NH 2 、-NHR 、-NR 2 、又は-NO 2であり、ここで各R は、非置換であるか、又は「ハロ」により先行される場合1個以上のハロゲンによってのみ置換され、且つ独立してC 1-4脂肪族、-CH 2 Ph、-O(CH 2 ) 0-1 Ph、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員の飽和、部分不飽和、若しくはアリール環である。

    本明細書において使用される用語「医薬として許容し得る塩」とは、理にかなった医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒト及び下等動物の組織と接触して使用するのに適し、且つ妥当なベネフィット/リスク比で釣り合っている、それらの塩をいう。 医薬として許容し得る塩は、当該技術分野において周知である。 例えば、SM Bergeらは、引用により本明細書中に組み込まれている論文J. Pharmaceutical Sciences、66、1-19 (1977)において、医薬として許容し得る塩を詳細に説明している。 本発明の化合物の医薬として許容し得る塩は、好適な無機及び有機の酸及び塩基から誘導されたものを含む。 医薬として許容し得る無毒の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸などの無機酸と、又は酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸若しくはマロン酸などの有機酸と形成されたアミノ基の塩、又はイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用することによる塩である。 他の医薬として許容し得る塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含む。

    適当な塩基に由来した塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩及びN + (C 1-4アルキル) 4塩を含む。 代表的アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。 更なる医薬として許容し得る塩は、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成される、無毒のアンモニウム、第四級アンモニウム、及びアミン陽イオンを含む。

    別途指定しない限りは、本明細書に示された構造は、その構造の全ての異性(例えば、エナンチオ異性、ジアステレオ異性、及び幾何異性(若しくは配座異性))の形態;例えば、各不斉中心についてのR及びS配置、Z及びE二重結合異性体、並びにZ及びE配座異性体を含むことも意味する。 従って単独の立体化学的異性体に加え、本化合物のエナンチオ異性体、ジアステレオ異性体、及び幾何異性体(又は配座異性体)の混合物が、本発明の範囲内である。 別途指定しない限りは、本発明の化合物の全ての互変異性形態が、本発明の範囲内である。 加えて別途指定しない限りは、本明細書に示された構造は、1種以上の同位体濃縮された原子の存在のみが異なる化合物を含むことも意味する。 例えば、水素のジュウテリウム若しくはトリチウムによる交換、又は炭素の13 C-若しくは14 C-濃縮された炭素による交換を含む示された構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。 そのような化合物は、例えば、分析用ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、又は本発明における治療薬として有用である。

    本明細書において使用される用語「不可逆的」又は「不可逆的インヒビター」とは、実質的に不可逆的様式で酵素又はそれらの一部に共有結合することができるインヒビター(すなわち化合物)をいう。 すなわち、可逆的インヒビターは、酵素に結合することができ(しかし一般に、それと共有結合を形成することはできない)、その結果酵素から解離し始めることができるのに対し、不可逆的インヒビターは、一旦共有結合の形成が生じたならば、酵素に実質的に結合し続けるであろう。 不可逆的インヒビターは通常、「時間依存性」を示し、これにより阻害度は、インヒビターが酵素と接触している時間の長さと共に増大する。 いくつかの実施態様において、不可逆的インヒビターは、一旦共有結合形成が生じると、酵素に実質的に結合し続け、且つその酵素の寿命よりも長い期間にわたり結合し続けるであろう。

    化合物が不可逆的インヒビターとして作用するかどうかを確定する方法は、当業者に公知である。 そのような方法は、化合物の酵素との阻害プロファイルの酵素反応速度論的分析、インヒビター化合物の存在下で修飾されたタンパク質薬物標的の質量分析の使用、「ウォッシュアウト」実験としても公知の断続曝露、及び酵素の共有的修飾を示すための、放射標識されたインヒビターなどの標識化の使用に加え、当業者に公知の他の方法を含むが、これらに限定されるものではない。

    当業者は、いくつかの反応性官能基は、「弾頭」として作用することができることを認めるであろう。 本明細書において使用される用語「弾頭」又は「弾頭基」とは、本発明の化合物上に存在する官能基を指し、ここでこの官能基は、標的タンパク質の結合ポケットの中又は近くに存在するリシンに共有結合し、これによりこのタンパク質を不可逆的に阻害することが可能である。 一部の実施態様において、本明細書に定義され且つ説明されたように、テザー-弾頭基は、タンパク質を共有的且つ不可逆的に阻害するそのような弾頭基を提供することは理解されるであろう。

    本明細書において使用される用語「インヒビター」は、測定可能な親和性で酵素と結合及び/又は阻害する化合物として定義される。 いくつかの実施態様において、インヒビターは、約10μM未満、約1μM未満、約100nM未満、又は約10nM未満のIC 50及び/又は結合定数を有する。

    本明細書において使用される「測定可能な親和性」及び「測定可能に阻害する」という用語は、本発明の化合物又はそれらの組成物、並びにXIAP、PI3Kβ/γ、PDPK1及びHCV-NS3プロテアーゼの少なくとも1つを含む試料と、該化合物又はそれらの組成物を含まないXIAP、PI3Kβ/γ、PDPK1及びHCV-NS3プロテアーゼの少なくとも1つを含む同等な試料の間の、例えばXIAP、PI3Kβ/γ、PDPK1及びHCV-NS3プロテアーゼ活性などの、任意のリシン含有タンパク質(lysing-containing protein)における測定可能な変化を意味する。

    2009年9月4日に出願された、「デザインアルゴリズム」という名称の米国特許出願第12/554,433号の開示は、その全体が引用により対象出願中に組み込まれている。 そこに説明されるように、組み込まれた出願は、タンパク質標的中の1個以上のシステイン残基を修飾するデザイン方法及びアルゴリズムを説明しており、このデザイン方法及びアルゴリズムは、タンパク質標的中の1個以上のリシン残基の修飾に同等に適用可能である。 任意の構造的及び計算的モデリングに加え、そこで説明されたモデリングの作製に使用されるソフトウェアは、リシンの共有的インヒビターの簡単なデザインに同等に有用であり、従って本出願へのそれらの全体の引用により本明細書中に組み込まれている。

    (B. 標的化可能なリシン残基を含むタンパク質ファミリー)
    概して、任意の標的化されたタンパク質ファミリー内のリガンド結合部位の中又はその近傍に配置されたリシン残基は、リガンド-指向性リシン修飾のために標的化されることができる。 例えば、不可逆的インヒビターによるリガンド-指向性修飾のために標的化されたタンパク質ファミリーメンバーのリシン残基は、非限定的に、下記表1にまとめられたものを含み、ここで「ファミリー」列は、関心対象のタンパク質ファミリーを指し;「UniProtAC」列は、UniProt Knowledgebase (UniProtKB)寄託番号に従う特定のタンパク質の寄託番号識別子を指し(www.uniprot.org);「配列」列は、関心対象のリシンを含むファミリーメンバータンパク質のアミノ酸配列の識別断片を指し;「残基数」列は、その配列において示されたリシン残基の数を指す。 しかし、タンパク質ファミリーとしての抗体は、本発明においては意図されず、従って除外される(例えば、Carlos F. Barbas、IIIらの文献、Science, 278, 2085-2092 (1997);Popkovらの文献、Proc Natl Acad Sci USA, 106、4378-4383 (2009);Doppalapudiらの文献、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 17, 501-506 (2007);Liらの文献、J. Med. Chem.;47, 5630-5640 (2004);Guoらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 103, 11009-11014 (2006);Raderらの文献、Proc Natl Acad Sci USA, 100, 5396-5400, (2003)を参照されたい)。
    1. タンパク質ファミリーの表

    1タンパク質データバンク中(PDB;www.pdb.org):或いは、K136として番号付け

    一部の実施態様において、本発明の標的化可能なリシン残基を有するタンパク質ファミリーはBCL-2である。 他の実施態様において、このタンパク質ファミリーはカルパインである。 他の実施態様において、このタンパク質ファミリーはカスパーゼである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはカテプシンである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはHCVである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはHDACである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはHSP70である。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはHSP90である。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはIAPである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはキナーゼである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはMDM2である。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはMMPである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはNHRである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはPI3Kである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはホスファターゼである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはトランスチレチンである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはPARPである。 他の実施態様において、タンパク質ファミリーはHIVプロテアーゼである。

    一部の実施態様において、BCL-2タンパク質ファミリーのメンバーは、Bcl-2-様タンパク質13、Bcl-2-関連タンパク質A1、及びBcl-2-関連卵巣キラータンパク質を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、Bcl-2-様タンパク質13におけるK110、K121、及びK152;Bcl-2-関連タンパク質A1におけるK046、K050、K077、及びK147;並びに、Bcl-2-関連卵巣キラータンパク質におけるK122である。

    他の実施態様において、カルパインタンパク質ファミリーのメンバーは、カルパイン-3、カルパイン-5、カルパイン-6、及びカルパイン-9を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、カルパイン3におけるK220、及びK410;カルパイン-5におけるK233;カルパイン-6におけるK081及びK336;並びに、カルパイン-9におけるK188及びK330である。

    一部の実施態様において、カスパーゼタンパク質ファミリーのメンバーは、カスパーゼ-2、カスパーゼ-3、カスパーゼ-6、カスパーゼ-8、カスパーゼ-9、カスパーゼ-10、カスパーゼ-14、及び粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、カスパーゼ-2におけるK381;カスパーゼ-3におけるK210;カスパーゼ-6におけるK265;カスパーゼ-8におけるK253、K453、K456、及びK457;カスパーゼ-9におけるK358及びK394;カスパーゼ-10におけるK298;カスパーゼ-14におけるK096、並びに、粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1におけるK358、K360、K466、及びK513である。

    一部の実施態様において、カテプシンタンパク質ファミリーのメンバーは、カテプシンF、カテプシンH、及びカテプシンWを含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、カテプシンFにおけるK238、K331、及びK374;カテプシンHにおけるK278;並びに、カテプシンWにおけるK267である。

    一部の実施態様において、HCVタンパク質ファミリーのメンバーは、ゲノムポリタンパク質(NS3)、ゲノムポリタンパク質(NS5A)、及びゲノムポリタンパク質(NS5B)を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、ゲノムポリタンパク質(NS3)におけるK1236;ゲノムポリタンパク質(NS5A)におけるK2016;及び、ゲノムポリタンパク質(NS5B)におけるK2560である。

    一部の実施態様において、HCVタンパク質ファミリーのメンバーは、HCV-NS3、HCV-NS5A、及びHCV-NS5Bを含む。

    一部の実施態様において、HDACタンパク質ファミリーのメンバーは、ヒストンデアセチラーゼ1、ヒストンデアセチラーゼ11、ヒストンデアセチラーゼ2、ヒストンデアセチラーゼ3、ヒストンデアセチラーゼ6、及びヒストンデアセチラーゼ8を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、ヒストンデアセチラーゼ1におけるK031;ヒストンデアセチラーゼ11におけるK306;ヒストンデアセチラーゼ2におけるK032;ヒストンデアセチラーゼ3におけるK025;ヒストンデアセチラーゼ6におけるK353;及び、ヒストンデアセチラーゼ8におけるK033である。

    一部の実施態様において、HSP70タンパク質ファミリーのメンバーは、熱ショック70kDaタンパク質6、及び熱ショック同族体71kDaタンパク質である。 これらの実施態様において、標的リシンは、熱ショック70kDaタンパク質6におけるK058、K073、及びK273;並びに、熱ショック同族体71kDaタンパク質におけるK061、K071、及びK271である。

    一部の実施態様において、HSP90タンパク質ファミリーのメンバーは、熱ショックタンパク質HSP 90-α、及び熱ショックタンパク質HSP 90-βを含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、熱ショックタンパク質HSP 90-αにおけるK058;及び、熱ショックタンパク質HSP 90-βにおけるK053である。

    一部の実施態様において、IAPタンパク質ファミリーのメンバーは、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質1(NAIP aka BIRC1)、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質2(BIRC2 aka C-IAP1 aka API1 aka IAP2 aka MIHB)、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質3(BIRC3 aka C-IAP2 aka API2 aka IAP1 aka MIHC)、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質4(XIAP aka ILP1 aka HILP aka API3 aka BIRC4 aka IAP3)、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質5(BIRC5 aka サバイビン aka API4 aka IAP4)、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質7(BIRC7 aka ML-IAP aka livin aka K-IAP)、及びバキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質8(BIRC8 aka ILP2 aka TsIAP)を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質1におけるK191及びK199;バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質2におけるK305;バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質3におけるK291;バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質4におけるK297、K299、及びK311;バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質5におけるK062及びK079;バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質7におけるK121、K135、及びK146;並びに、バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質8におけるK036、K050、及びK061である。

    一部の実施態様において、IAPタンパク質ファミリーのメンバーは、XIAP、cIAP1、cIAP2、及びML-IAPを含む。

    一部の実施態様において、キナーゼタンパク質ファミリーのメンバーは、B-Raf癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼ、セリン/トレオニン-プロテインキナーゼChk2、表皮増殖因子受容体、肝細胞増殖因子受容体、3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1(PDPK1)、癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼPim-1、塩基性線維芽細胞増殖因子受容体1(FGFR1)、線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)、線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)、線維芽細胞増殖因子受容体4(FGFR4)、3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1(PDPK1)、セリン/トレオニン-プロテインキナーゼB-raf(b-RAF)、RAF癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼ(RAF1 aka c-RAF)、及びチロシン-プロテインキナーゼSYKを含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、B-Raf癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼにおけるK483;セリン/トレオニン-プロテインキナーゼChk2におけるK224、K245、K252、及びK349;表皮増殖因子受容体におけるK716、K728、及びK745;肝細胞増殖因子受容体におけるK1110及びK1161;PDPK1におけるK086、K163、K169、及びK207;癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼPim-1におけるK260;塩基性線維芽細胞増殖因子受容体1(FGFR1)におけるK514、K566;塩基性線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)におけるK517、K569;塩基性線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)におけるK560、K508;塩基性線維芽細胞増殖因子受容体4(FGFR4)におけるK503、K555;3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1(PDPK1)におけるK173;セリン/トレオニン-プロテインキナーゼB-raf(b-RAF)におけるK473;RAF癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼ(RAF1 aka c-RAF)におけるK365;RAF癌原遺伝子セリン/トレオニン-プロテインキナーゼ(RAF1 aka c-RAF)におけるK375及びK431;並びに、チロシン-プロテインキナーゼSYKにおけるK375、K387、及びK458を含む。

    一部の実施態様において、PDKタンパク質ファミリーのメンバーは、PDPK1を含む。

    一部の実施態様において、MDM2タンパク質ファミリーのメンバーは、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼMdm2、タンパク質Mdm4、クロマチンサブファミリーDメンバー1のSWI/SNF-関連マトリックス結合性アクチン-依存性レギュレーター、クロマチンサブファミリーDメンバー2のSWI/SNF-関連マトリックス結合性アクチン-依存性レギュレーター、及びクロマチンサブファミリーDメンバー3のSWI/SNF-関連マトリックス結合性アクチン-依存性レギュレーターを含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼMdm2におけるK051及びK094;タンパク質Mdm4におけるK050及びK093;クロマチンサブファミリーDメンバー1のSWI/SNF-関連マトリックス結合性アクチン-依存性レギュレーターにおけるK327;クロマチンサブファミリーDメンバー2のSWI/SNF-関連マトリックス結合性アクチン-依存性レギュレーターにおけるK301;並びに、クロマチンサブファミリーDメンバー3のSWI/SNF-関連マトリックス結合性アクチン-依存性レギュレーターにおけるK302である。

    一部の実施態様において、MMPタンパク質ファミリーのメンバーは、マクロファージメタロエラスターゼ、コラゲナーゼ3、マトリックスメタロプロテイナーゼ-14、マトリックスメタロプロテイナーゼ-15、及びマトリックスメタロプロテイナーゼ-20を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、マクロファージメタロエラスターゼにおけるK233及びK241;コラゲナーゼ3におけるK150及びK249;マトリックスメタロプロテイナーゼ-14におけるK146;マトリックスメタロプロテイナーゼ-15におけるK284;並びに、マトリックスメタロプロテイナーゼ-20におけるK251を含む。

    一部の実施態様において、NHRタンパク質ファミリーのメンバーは、エストロゲン受容体、エストロゲン受容体β、ペルオキシソーム増殖因子-活性化受容体α、及びプロゲステロン受容体を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、エストロゲン受容体におけるK529;エストロゲン受容体βにおけるK314;ペルオキシソーム増殖因子-活性化受容体αにおけるK252及びK358;並びに、プロゲステロン受容体におけるK919を含む。

    一部の実施態様において、PI3Kタンパク質ファミリーのメンバーは、ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットαアイソフォーム(PI3K-α aka PIK3CA)、ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβアイソフォーム(PI3K-β aka PIK3CB aka PIK3C1)、及びホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム(PI3Kγ aka PIK3CG)を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットαアイソフォームにおけるK776及びK802;ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβアイソフォームにおけるK777及びK805;並びに、ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォームにおけるK802、K807、K833、K883、及びK890を含む。

    一部の実施態様において、PI3Kタンパク質ファミリーのメンバーは、PI3Kα、PI3Kβ及びPI3Kγを含む。 本明細書において使用される用語PI3Kは、PI3Kに指向された本発明のリガンド-指向性弾頭は、PI3Kβに加えPI3Kγの両方を修飾するので、互換的にPI3Kβ及びPI3Kγを指す。

    一部の実施態様において、ホスファターゼタンパク質ファミリーのメンバーは、白血球共通抗原、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ1、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ11、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ13、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ14、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ18、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ2、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ22、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ3、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ4、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ5、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ6、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ7、非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ9、及び受容体型タンパク質チロシンホスファターゼβを含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、白血球共通抗原におけるK623及びK759;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ1におけるK120;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ11におけるK260、K280、K364、K366;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ13におけるK2224、K2244、K2316、及びK2318;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ14におけるK918、K919、及びK1018;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ18におけるK041及びK063;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ2におけるK038;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ22におけるK032、K039、K136、及びK138;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ3におけるK656、K666、K677、及びK753;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ4におけるK665及びK762;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ5におけるK329及びK407;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ6におけるK277;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ7におけるK126;非受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ9におけるK411;並びに、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼβにおけるK1811を含む。

    一部の実施態様において、トランスチレチンタンパク質ファミリーのメンバーは、トランスチレチン(プレアルブミンaka TBPA aka TTR aka ATTR aka PALB)を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、トランスチレチンにおけるK035である。

    一部の実施態様において、PARPタンパク質ファミリーのメンバーは、ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ1(PARP1 aka ADPRT aka PPOL aka ADPRT)、ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ3(PARP3 aka ADPRT3 aka ADPRTL3 aka IRT1)、ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ10(PARP10)、ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ12(PARP12 aka ZC3HDC1)、ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ15(PARP15 aka BAL3)、及びタンキラーゼ-1(TNKS aka PARP5A, PARPL aka TIN1 aka TINF1 aka TNKS1)を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ1におけるK903;ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ3におけるK421;ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ10におけるK941;ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ12におけるK609;ポリ[ADP-リボース]ポリメラーゼ15におけるK566、K579及びK636;並びに、タンキラーゼ-1におけるK1220及びK1269を含む。

    一部の実施態様において、HIVプロテアーゼタンパク質ファミリーのメンバーは、Gag-Polポリタンパク質(HIVプロテアーゼaka レトロペプシン aka PR)を含む。 これらの実施態様において、標的リシンは、Gag-Polポリタンパク質におけるK535である。

    (IV. 標的タンパク質に共有結合するリガンドのデザイン方法)
    本開示の一態様は、標的タンパク質に共有結合するリガンドをデザインする方法である。 この方法は、(a)標的タンパク質のリガンド結合部位内又はその近傍にドッキングされた可逆的リガンドの構造モデルを提供する工程、(b)前記可逆的リガンドが、リガンド結合部位の中又は近傍にドッキングされた場合に、可逆的リガンドから約15Å未満であるリガンド結合部位の中又はその近傍の標的タンパク質のリシン残基を同定する工程、(c)前記リガンド結合部位の内又はその近傍にドッキングされた少なくとも1つのリガンド−弾頭化合物の少なくとも構造モデルを作製する工程であって、ここでリガンド−弾頭化合物は、工程(b)における可逆的リガンド又はそれらの一部、反応性化学部分を含む弾頭、及び任意にテザーを含む工程、並びに(d)その構造モデルが、工程(b)のリシン残基に、弾頭求電子部分の結合-形成する近傍以内に該リシン残基の側鎖第一級アミン基をもたらす立体配位を容易にさせることを可能にする、リガンド−弾頭化合物を同定する工程:を含む。

    前述の方法の工程(a)及び(b)の非限定的例を、図1に示している。 図1は、結合したSmac-模倣リガンドに近接したXIAPにおける重要なリシンを示しているX-線共結晶構造(2JK7)を示す。 タンパク質XIAPとの関連においてSmac-模倣リガンドにより占拠される空間を検証し、リシン299及び297は、Smac-模倣リガンドの部分から各々約5.2Å及び4.5Åであると同定することを可能にした。 図2は、先の同定されたリシンの近傍にあるSmac-模倣リガンドの薬理作用団を基にした化合物の部分に戦略的に位置付けされた標的化されたリシンに指向されるように、スカフォールド上にインストールされた非限定的リシン-標的化された弾頭を示している。 この反応性弾頭(必要ならばテザーと共に)は、前記工程(c)において説明されたようなタンパク質結合部位の構造モデル(前記工程(a)において提供された)におけるリガンドの修飾された薬理作用団のドッキングが、工程(b)の同定されたリシンに相対している反応性弾頭の空間的配置の決定を可能にするように、インシリコにおいて位置付けられる。

    2009年9月4日に出願された、「デザインアルゴリズム」という名称の米国特許出願第12/554,433号の開示は、その全体が引用により対象出願中に組み込まれている。 そこに説明されるように、組み込まれた出願は、タンパク質標的中の1個以上のシステイン残基を修飾するデザイン方法及びアルゴリズムを説明しており、このデザイン方法及びアルゴリズムは、タンパク質標的中の1個以上のリシン残基の修飾に同等に適用可能である。 任意の構造的及び計算的モデリングに加え、そこで説明されたモデリングの作製に使用されるソフトウェアは、リシンの共有的インヒビターの簡単なデザインに同等に有用であり、従って本出願へのそれらの全体の引用により本明細書中に組み込まれている。

    いくつかの実施態様において、本方法は、工程(e):リガンドの標的タンパク質への非共有的結合に必要とされる薬理作用団の結合要素を維持しながら、工程(b)において同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基と、工程(d)において同定されたリガンド−弾頭化合物内の弾頭求電子部分の間に共有結合を形成することにより、工程(d)において同定されたリガンド−弾頭化合物について、リガンド-タンパク質共有付加物を形成する工程を更に含む。

    一部の実施態様において、本方法は、工程(f):得られる立体配位の総エネルギーを分析するか、又はテザーの立体配位のエネルギーを分析することにより、工程(e)において形成された、得られたリガンド-タンパク質共有付加物の立体配位を評価する工程を更に含む。 他の実施態様において、本方法は、代替の工程(f):共有結合が、リガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の側鎖第一級アミン基と弾頭求電子部分の間に形成される場合、リガンド結合部位が塞がれているかどうかを決定する工程を含む。

    他の実施態様において、工程(a)−(f)を含む本方法は、テザーを変化しながら反復され、且つ得られる立体配位の総エネルギーは、先行する反復よりも少ない。

    いくつかの実施態様において、工程(e)において形成された共有結合は、弾頭及びリシン残基の側鎖は可動性があり、且つリガンド−弾頭化合物の構造の残余とリガンド結合部位は固定されている計算的方法を用いて形成される。

    一部の実施態様において、本方法の工程(b)においては、可逆的リガンドが、リガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされた場合に、可逆的リガンドから約15Å未満である、標的タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の各々が同定される。

    他の実施態様において、本方法の工程(c)は、任意に弾頭とその置換可能な位置の間にテザーを伴い、弾頭は、リガンド−弾頭化合物の各モデルにおけるリガンド又はリガンドの一部の異なる置換可能な位置に結合されている、リガンド−弾頭化合物の複数のモデルを提供することを更に含む。

    開示された方法のいくつかの実施態様において、標的タンパク質は、同定されたタンパク質ファミリーの同定されたメンバーであり、且つリシン残基は、そのタンパク質ファミリーの同定されたメンバーを超えては保存されない。

    本方法の他の実施態様において、標的タンパク質は、同定されたタンパク質ファミリーの同定されたメンバーであり、且つリシン残基は、同定されたタンパク質ファミリーの2つ以上の同定されたメンバー間で保存される。

    一部の実施態様において、リシン残基は、タンパク質ファミリーの同定されたメンバーを超えて保存される。

    本明細書に開示された方法の一部の実施態様において、標的タンパク質は、触媒活性を有する。

    他の実施態様において、標的タンパク質ファミリーは、BCL-2、カルパイン、カスパーゼ、カテプシン、HCV、HDAC、HSP70、HSP90、IAP、キナーゼ、MDM2、MMP、NHR、PI3Kβ/γ、ホスファターゼ、トランスチレチン、PARP、及びHIVプロテアーゼからなる群より選択される。

    一部の実施態様において、標的タンパク質ファミリーは、IAP、PI3K、PDPK1、及びHCVからなる群より選択される。

    他の実施態様において、標的タンパク質は、XIAP、PI3Kβ/γ、PDPK1、及びHCVからなる群より選択される。

    開示された方法のいくつかの実施態様において、リガンド結合部位は、基質又は補因子のためのリガンド結合部位である。

    本方法の他の実施態様において、共有的修飾のためのリシン残基は、触媒的残基ではない。

    別の態様において、本開示は、標的タンパク質のリシン残基を共有結合するリガンドをデザインする方法を提供する。 この方法は、(a)標的タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされた可逆的リガンドの構造モデルを提供する工程であって、ここで可逆的リガンドが、リガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じる工程;(b)可逆的リガンドがリガンド結合部位の中又は近傍にドッキングされた場合に、可逆的リガンドに隣接する標的タンパク質のリガンド結合部位の中又は近傍のリシン残基を同定する工程;(c)リガンド結合部位の中又はその近傍にドッキングされた複数のリガンド−弾頭化合物の1種以上の構造モデルを作製する工程であって、ここで各リガンド−弾頭化合物が、工程(b)において可逆的リガンドの置換可能な位置に共有結合された弾頭を含み、この弾頭が、反応性化学部分及び任意にリンカーを含む、工程;(d)工程(c)の構造モデルの中で、その構造モデルが、工程(b)のリシン残基の側鎖第一級アミン基が弾頭求電子部分の結合距離以内であることを可能にする、少なくとも1つのリガンド−弾頭化合物を同定する工程;並びに、(e)工程(d)において同定された構造モデルの中で、リガンド結合部位の中又はその近傍の水素結合ドナー-含有アミノ酸残基を更に同定する工程であって、ここで水素結合ドナー基は、弾頭の水素結合の距離以内にある、工程:を含む。

    一部の実施態様において、水素結合ドナーアミノ酸は、リガンド−弾頭の弾頭と、タンパク質の標的化されたリシンの間の化学反応に参加し得る。 例えば、水素結合を供与するアミノ酸がリシン又はアルギニンのいずれかである場合、リシンとリシンの間又はリシンとアルギニンの間の相互作用は、標的化されたリシンのpKaよりも低い反発相互作用であり、従ってその求核性を増強する。 別の例において、水素結合供与は、側鎖によるか又はアミド主鎖によるものであっても、多くの場合、弾頭の求電子性を増強することができる。 そのような水素結合ドナーも正帯電されている場合、クローン引力は、例えばエノレートの形成を安定化することにより、その反応を促進することができる。 具体的実施態様において、リガンド−弾頭の弾頭がアクリルアミドを含む場合、弾頭は、リガンド結合部位の中又はその近傍に、水素結合ドナーアミノ酸残基を必要とし、ここで水素結合ドナー基は、アクリルアミドを含む弾頭の水素結合距離以内にある。

    いくつかの実施態様において、本方法は、工程(f):工程(b)において同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基と弾頭求電子部分の間に共有結合を形成することにより、工程(e)において同定されたリガンド−弾頭化合物について、リガンド-タンパク質共有付加物を形成し;且つ、同じく、水素結合ドナー部分と弾頭求電子部分の間の水素結合;又は、リガンドの薬理作用団とリガンド結合部位の間の非共有的相互作用を実質的に維持しながら、水素結合ドナー部分と工程(d)において同定されたリシン残基の側鎖第一級アミン基の間の水素結合を形成する工程:を更に含む。

    リガンドをデザインする方法のいくつかの実施態様において、この方法は、工程(g):得られる立体配位の総エネルギーを分析することにより、リガンド-タンパク質共有付加物の得られる立体配位を評価する工程を更に含む。

    本方法の一部の実施態様において、工程(a)から(g)は、リンカーを変化しながら反復され、且つ得られる立体配位の総エネルギーは、先行する反復よりも少ない。

    本方法の他の実施態様において、水素結合ドナー-含有アミノ酸残基は、水素結合ドナーとして作用することが可能である任意のアミノ酸残基である。 本方法の更に別の実施態様において、水素結合ドナー-含有アミノ酸残基は、アルギニン、リシン、トレオニン、セリン、ヒスチジン、及びチロシンからなる群より選択される。

    本方法のいくつかの実施態様において、標的タンパク質は、XIAP、PDPK1、PI3Kβ/γ、及びHCVからなる群より選択される。 他の実施態様において、弾頭がアクリルアミド部分を含む場合、弾頭は、リガンド結合部位の中又はその近傍に水素結合ドナー-含有アミノ酸残基を必要とし、ここで水素結合ドナー基は、弾頭が標的リシンに共有結合するために、アクリルアミドを含む弾頭の水素結合距離以内にある。 一部の実施態様において、水素結合ドナー-含有アミノ酸残基はリシンである。 修飾され得る少なくとも1つのタンパク質内の少なくとも1個のリシン残基を同定する方法。

    更に別の態様において、共有的に修飾され得る少なくとも1つのタンパク質内の少なくとも1個のリシン残基を同定する方法が、明らかにされる。 この方法は、(a)リガンド結合部位を有する少なくとも1つのタンパク質を同定する工程、(b)同定されたタンパク質の三次元構造モデルを提供する工程、(c)その構造モデルにおいて同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍に可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここでこの可逆的リガンドはリガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じ、これにより同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルを作り出す工程;並びに、(d)同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルにおいて、可逆的リガンドから約15Å未満である同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍の1個以上のリシン残基を同定する工程:を含む。

    いくつかの実施態様において、本方法は、構造上相同であるリガンド結合部位を有する複数のタンパク質を同定する工程を含む。 従ってこの方法は、(a)同定されたタンパク質の少なくとも1つの三次元構造モデルを提供する工程;(b)同定されたタンパク質の少なくとも1つのリガンド結合部位の構造モデルの中又はその近傍に可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここでこの可逆的リガンドはリガンド結合部位と少なくとも1つの非共有的接触を生じ、これにより同定されたタンパク質のリガンド結合部位に又はその近傍に結合された可逆的リガンドの構造モデルを作り出す工程;並びに、(c)同定されたタンパク質のリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合された可逆的リガンドの構造モデルにおいて、可逆的リガンドから約15Å未満である同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍の1個以上のリシン残基を同定する工程:を含む。

    本方法の一部の実施態様において、方法は、複数の同定されたタンパク質の2つ以上の相同なリガンド結合部位の三次元的に同等なアミノ酸位置を比較する工程、及び同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率(prevalence)を決定する工程を含む。

    本方法の他の実施態様において、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率は、同定されたタンパク質のただ1つにおいてである。

    いくつかの実施態様において、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率は、同定されたタンパク質の2つ以上においてである。

    これらの実施態様の一部において、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率は、リガンド結合部位の位置でファミリーの同定されたタンパク質の10%未満においてである。 他の実施態様において、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率は、同定されたタンパク質の50%未満又はより多くにおいてである。 50%より多くは、一部の実施態様において、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率は、同定されたタンパク質の75%より多くにおいてであるが、他の実施態様において、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍のリシン残基の出現率は、同定されたタンパク質の全てにおいてである。

    この方法のいくつかの実施態様において、タンパク質は、BCL-2、カルパイン、カスパーゼ、カテプシン、HCV、HDAC、HSP70、HSP90、IAP、キナーゼ、MDM2、MMP、NHR、PI3Kβ/γ、ホスファターゼ、トランスチレチン、PARP、及びHIVプロテアーゼからなる群より選択される。

    他の実施態様において、タンパク質は、XIAP、PI3Kβ/γ、PDPK1、及びHCVからなる群より選択される。

    (V. タンパク質のリガンド結合部位内の標的リシンに結合する弾頭をデザインする方法)
    本開示の更に別の態様において、タンパク質のリガンド結合部位内の標的リシンに結合する弾頭を選択する方法が開示されている。 この方法は、(a)リガンド結合部位を有する少なくとも1つのタンパク質を同定する工程、(b)同定されたタンパク質の三次元構造モデルを提供する工程、(c)工程(a)のリガンド結合部位の中又はその近傍の少なくとも1個のリシンの配置を同定する工程;(d)少なくとも1個の同定されたリシンの近傍に少なくとも1つの弾頭を提供する工程;(e)少なくとも1個の同定されたリシンの第一級アミンの結合距離以内に弾頭の求電子性原子を並置する工程;(f)弾頭の求電子性原子と少なくとも1個のリシンの第一級アミンの間に共有結合を形成する工程;(g)工程(f)の共有結合された弾頭の15Å以内に、同定されたタンパク質のリガンド結合部位の中の可逆的リガンドをドッキングする工程であり、ここで可逆的リガンドは、リガンド結合部位との非共有的相互作用を維持している工程;並びに、(h)工程(f)の共有結合された弾頭に、リガンドの最も近い原子を並置し、且つリガンドと工程(f)の共有結合された弾頭の間のテザーをデザインするために必要な空間的必要要件を提供する工程:を含む。 工程(h)において、テザーとリガンドの間の区域(area)が、弾頭とリガンドの間の領域のタンパク質表面と相補的である場合は、これは利点である。

    (VI. リシンの共有的修飾の方法)
    別の態様において、本方法は、式Iの化合物を、タンパク質のリガンド結合部位の中又はその近傍にリシン残基を含むタンパク質と接触させ、且つリシン残基の側鎖第一級アミン基と本化合物の弾頭の間に共有結合を形成する工程を含む。 この方法は、式Iの化合物を包含している:

    (式中、


    スカフォールドは、


    a)リガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるリガンドの水素の除去から生じるラジカル;又は


    b)スカフォールドがリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるように、薬理作用団の切断から生じるリガンドの薬理作用団の一部分:であり;


    弾頭は、O、N、及びSから選択された1個以上のヘテロ原子を任意に含む、有機部分であり、且つ分子量約14ダルトン〜約200ダルトンを有し、弾頭は、リシン残基の側鎖第一級アミン基との反応が可能であり、且つテザーを介してスカフォールドに結合されており;


    テザーは、空白、結合、又は二価のC

    1 -C

    15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニル;架橋した二環式、複素環、ヘテロアリール、又はアリール部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、-C(=S)-、又はC(=NR

    1 )-により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC

    1 -C

    15アルキルの1個以上のメチン基は、独立して


    により置き換えられ;


    xは、0、1、又は2であり;


    yは、1、2、又は3であり;且つ


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルである。 )。

    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式I'の化合物である:

    リシンを共有的に修飾する固有の能力を介してそれらの生物学的作用を発揮する天然の化合物は、本開示において意図されず且つ主張もされず、そこで固有のリシン共有的修飾の機序が実質的に変更されていない化合物の合成的に修飾された類似体も、意図されず且つ主張もされないことは理解されるべきである。 更に単独のアミノ酸を主としてベースにした化合物、ヌクレオシド/ヌクレオチド誘導された薬物、無水物、イン-オン(yne-one)を含む化合物も、本発明において意図されない。 更に、例えばビガバトリン、又はカルバグルコース-6-リン酸(シュード-DL-グルコース、C-6-P)などの機構型不可逆的インヒビター、すなわち自殺インヒビターである化合物も、同じく本発明において意図されない。 (用語機構型不可逆的インヒビターの定義については、「タンパク質科学の構造及び機構:酵素触媒及びタンパク質フォールディングの指針(Structure and Mechanism in Protein Science: A Guide to Enzyme Catalysis and Protein Folding)」、Alan Fersht, WH Freeman、1998年、第1版;「酵素反応機構(Enzymatic Reaction Mechanisms)」、Perry A. Frey及びAdrian D. Hegeman、Perry A. Frey(著)、Oxford University Press社、2007年、第1版を参照されたい)。 タンパク質ファミリーとしての抗体は、本発明において意図されず、従って除外される。 (例えば、Carlos F. Barbas, IIIらの文献、 Science 278, 2085-2092 (1997);Popkovらの文献、Proc Natl Acad Sci USA, 106, 4378-4383, (2009);Doppalapudiらの文献、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 17, 501-506, (2007);Liらの文献、 J. Med. Chem., 47, 5630-5640, (2004);Guoらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 103, 11009-11014, (2006);Raderらの文献、Proc Natl Acad Sci USA, 100, 5396-5400, (2003)を参照されたい。)。

    例えば、天然の生成物ウォルトマニンは、タンパク質ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)のリシンを共有的に修飾することが知られている。 従ってウォルトマニンは、リシンを共有的に修飾し、且つリシンへ共有結合するその固有の能力を介してその生物学的作用を発揮することがわかっている天然の化合物である。 ウォルトマニンと実質的に同じ機構を介してリシンを共有的に修飾する公知のウォルトマニン類似体も、本発明から除外される。 そのようなウォルトマニン類似体の例は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:

    リシンを共有的に修飾すると考えられ、且つ本発明に包含されない天然の化合物の別の例は、リファガルである:

    本発明に包含されない他の化合物は、Choiらの文献(Nature Chemical Biology、最新電子版、12月20日(2009))において明らかにされた以下の化合物である:

    本発明に包含されない追加の化合物は、Lawateらの文献(J. Med. Chem. 33, 2319, (1990))に明らかにされた以下の化合物である:

    本発明に包含されない他の化合物は、Nangoらの文献(J. Org. Chem. 69, 593-600, (2004))に明らかにされた以下の化合物である:

    FLAG(Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, 19, 6696, (2009))及びビガバトリン(4-アミノヘキサ-5-エノエート又はビニルGABAとしても公知(Daniela De Biase, D.らの文献、J. Biol. Chem., 266, 20056, 1991))に結合するチロシン由来のDpaTyr-Ni(II)錯体などのアミノ酸を主にベースにした化合物も、本発明において意図されない。

    例えば、Statsuk, AVらの文献(JACS, 130, 17568, (2008))及びGuillerm, G.らの文献(J. Med. Chem., 49, 1223, (2006))などに明らかにされたもののようなヌクレオシド/ヌクレオチド由来の薬物も、本発明において意図されない。

    本発明に包含されない天然の生成物及びそれらの類似体の別の例は、マノアログなどの、リシンを共有的に修飾すると考えられるマノリド及びその類似体である(Reynolds, LJらの文献、J. Am. Chem. Soc., 1988, 110, 5172-5177):

    本発明に包含されない化合物及びそれらの類似体の更なる例は、未変性のタンパク質中のリシンを共有的に修飾するネラチニブ(aka HKI-272)である(Wang, J.らの文献、Drug Metabolism and Disposition, 2010, 38, 1083-1093):

    本発明に包含されない天然の生成物及びそれらの類似体の別の例は、リシンを共有的に修飾すると考えられるアザフィロン及びその類似体である。 アザフィロンの非限定的例示的例は、以下に説明される:

    いくつかの実施態様において、式Iの弾頭は、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである:

    (式中、


    X

    1及びX

    8の各々は、独立して-O-、-S-、又は-NR

    6 -であり;


    X

    2の各々は、独立して-R

    6 、-OR

    6 、又は-NR

    6 R

    7であり;


    X

    9の各々は、独立して、


    であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8の各々は、独立して水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して


    により置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;


    ここで、任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8のいずれか2つが、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX

    2並びにR

    2 、R

    3 、及びR

    4のいずれか1つが、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;


    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ


    nは、2〜4の整数であり;n

    1及びn

    2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n

    3は、1〜2の整数であり;n

    4は、1〜3の整数であり;並びに、n

    9 、n

    10 、n

    11 、及びn

    12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n

    13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。

    一部の実施態様において、式Ib及びIcの化合物のR 2及びR 3の少なくとも1つは、水素である。

    他の実施態様において、式Ia、Id、Ie、Ij、Ik、又はIlの化合物は、式II-a、II-b、II-c、II-d、II-e、II-f、II-g、II-h、II-i、II-j、II-k、II-l、II-m、II-n、II-o、II-p、II-q、II-r、II-s、II-t、II-u、II-v、II-w、II-x、II-y、II-z、II-aa、II-bb、II-cc、II-dd、II-ee、II-ff、II-gg、II-hh、II-ii、II-jj、II-kk、II-ll、II-mm、II-nn、II-oo、又はII-ppの化合物である:

    (式中、


    mの各々は、独立して、0〜4の整数であり;


    m

    5の各々は、独立して、0〜3の整数であり;


    m

    4の各々は、独立して、0〜5の整数であり;


    n

    2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、R

    11 、R

    12 、R

    13 、R

    14 、及びR

    15の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;R

    zは、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、CF

    3 、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して


    により置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ、


    任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、R

    11 、R

    12 、R

    13 、R

    14 、及びR

    15のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。

    更に別の実施態様において、式Id又はIhの化合物は、式III-a、III-b、III-c、III-d、III-e、III-f、III-g、III-h、又はIII-iの化合物である:

    (式中、


    n

    3は、0〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    B

    1 、B

    2 、B

    4 、及びB

    5の各々は、独立して、CR

    7又はNであり;


    B

    3の各々は、NR

    7 、O、又はSであり;


    R

    z1 、R

    z2 、R

    z3 、R

    z4 、及びR

    z5の各々は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、CF

    3 、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。

    いくつかの実施態様において、式Ihの化合物は、式IV-a、IV-b、IV-c、IV-d、IV-e、IV-f、IV-g、IV-h、又はIV-iの化合物である:

    (式中、


    R

    1 、R

    2 、及びR

    3は、先に式Ihについて定義されたものであり;且つ 化合物の窒素複素環上の置換可能な水素のいずれかは、アルキル、アルコキシ、アミド、アシル、アシルオキシ、オキソアシル、ハロゲンにより置換されることができる。 )。

    他の実施態様において、式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルは、式Va、Vb、Vc、Vd、Ve、Vf、Vg、Vh、Vi、又はVjのラジカルである:

    (式中、


    m

    1及びm

    2は各々独立して、0〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、及びR

    11の各々は、独立して水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、及びR

    11のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。

    いくつかの例証的実施態様において、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物は、以下に説明される:

    前記化合物aa−oooにおいて、任意の置換可能な水素は、R 2 -R 8により定義されたもののような置換基により、置換されてよい。

    いくつかの実施態様において、式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルは、式VI-a、VI-b、VI-c、VI-d、VI-e、VI-f、VI-g、VI-h、VI-i、VI-j、VI-k、VI-l、VI-m、VI-n、VI-o、VI-p、VI-q、VI-r、VI-s、又はVI-tである:

    (式中、R

    zzは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、-CH

    2 OCH

    3 、及び-CH

    2 CH

    2 OCH

    3である。)。

    一部の実施態様において、テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニル;架橋した二環式、複素環、ヘテロアリール、又はアリール部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )-により、独立して置き換えられ;R 1は、水素又はC 1 -C 8アルキルであり;且つ、任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC 1 -C 15アルキルの1個以上のメチン基は、独立して

    により置き換えられる。

    いくつかの実施態様において、スカフォールドは、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される。

    (VII. 本発明の化合物)
    本開示は、タンパク質のリシン残基に共有結合し、これにより該タンパク質の機能を阻害することが可能である化合物を提供する。 式Iの化合物が、本明細書に説明されている:

    (式中、スカフォールド、弾頭、テザー、x、yは、先に式Iについて定義されたものであり、


    但し、式Iの化合物は、ウォルトマニン:


    ;実質的にウォルトマニンと同じ機序を介してリシンを共有的に修飾する公知のウォルトマニン類似体:


    下記のようなアザフィロンのコア類似体:


    ;並びに、任意の機序-ベースの不可逆的インヒビターではないことを条件とする。 )。

    いくつかの実施態様において、式Iの化合物は、式I'の化合物である:

    (式中、スカフォールド、弾頭及びテザーは、式Iの実施態様において、先に定義されたものである。)。

    いくつかの実施態様において、弾頭は、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、Ij、Ik、Il、Im、In、Io、Ip、Iq、Ir、Is、及びItの化合物の水素の除去から生じるラジカルである:

    (式中、


    X

    1及びX

    8の各々は、独立して-O-、-S-、又は-NR

    6 -であり;


    X

    2の各々は、独立して-R

    6 、-OR

    6 、又は-NR

    6 R

    7であり;


    X

    9の各々は、独立して、


    であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8の各々は、独立して水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して


    により置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;


    ここで、任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8のいずれか2つが、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、任意にX

    2並びにR

    2 、R

    3 、及びR

    4のいずれか1つが、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;


    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;且つ


    nは、2〜4の整数であり;n

    1及びn

    2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;n

    3は、1〜2の整数であり;n

    4は、1〜3の整数であり;並びに、n

    9 、n

    10 、n

    11 、及びn

    12の各1つは、0〜1の整数であり;並びに、n

    13は、0〜2の整数であり、ここで前述のnの整数のいずれか1つは1よりも大きく、その整数により表された隣接炭素は、単結合又は二重結合を形成することができる。 )。

    一部の実施態様において、式Ib及びIcの化合物のR 2及びR 3の少なくとも1つは、水素である。

    他の実施態様において、式Ia、Id、Ie、Ij、Ik、又はIlの化合物は、式II-a、II-b、II-c、II-d、II-e、II-f、II-g、II-h、II-i、II-j、II-k、II-l、II-m、II-n、II-o、II-p、II-q、II-r、II-s、II-t、II-u、II-v、II-w、II-x、II-y、II-z、II-aa、II-bb、II-cc、II-dd、II-ee、II-ff、II-gg、II-hh、II-ii、II-jj、II-kk、II-ll、II-mm、II-nn、II-oo、又はII-ppの化合物である:

    (式中、


    mの各々は、独立して、0〜4の整数であり;


    m

    5の各々は、独立して、0〜3の整数であり;


    m

    4の各々は、独立して、0〜5の整数であり;


    n

    2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、R

    11 、R

    12 、R

    13 、R

    14 、及びR

    15の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;R

    zは、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、CF

    3 、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して


    により置き換えられることができ;任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、R

    11 、R

    12 、R

    13 、R

    14 、及びR

    15のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;且つ、


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり得る。 )。

    更に別の実施態様において、式Id又はIhの化合物は、式III-a、III-b、III-c、III-d、III-e、III-f、III-g、III-h、又はIII-iの化合物である:

    (式中、


    n

    3は、0〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    B

    1 、B

    2 、B

    4 、及びB

    5の各々は、独立して、CR

    7又はNであり、且つB

    3の各々は、NR

    7 、O、又はSであり;


    R

    z1 、R

    z2 、R

    z3 、R

    z4 、及びR

    z5の各々は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、CF

    3 、又はニトロであり;


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。

    いくつかの実施態様において、式Ihの化合物は、式IV-a、IV-b、IV-c、IV-d、IV-e、IV-f、IV-g、IV-h、又はIV-iの化合物であり:

    (式中、R

    2 、R

    3及びR

    4は、式Id又はIhについて先に定義されており;且つ、式IV-a、IV-b、及びIV-cの化合物の窒素複素環上の水素は、アルキル、アルコキシ、アミド、アシル、アシルオキシ、オキソアシル、及びハロゲンにより置換され得る。)。

    他の実施態様において、式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルは、式Va、Vb、Vc、Vd、Ve、Vf、Vg、Vh、Vi、又はVjのラジカルである:

    (式中、


    m

    1及びm

    2は各々独立して、0〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、及びR

    11の各々は、独立して水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、R

    8 、R

    9 、R

    10 、及びR

    11のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成する。 )。

    いくつかの実施態様において、式Ia、Id、Ik、又はImの化合物の水素の除去から生じるラジカルは、式VI-a、VI-b、VI-c、VI-d、VI-e、VI-f、VI-g、VI-h、VI-i、VI-j、VI-k、VI-l、VI-m、VI-n、VI-o、VI-p、又はVI-qのラジカルである:

    (式中、


    R

    zzは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、-CH

    2 OCH

    3 、又は-CH

    2 CH

    2 OCH

    3である。 )。

    式Iの化合物の一部の実施態様において、テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニル;架橋した二環式、複素環、ヘテロアリール、又はアリール部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )-により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC 1 -C 15アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して

    により置き換えられ;且つ


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルである。

    いくつかの実施態様において、テザーは、空白、結合、又は二価のC 1 -C 15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニルであり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR 1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-C(=S)-、又はC(=NR 1 )-により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC 1 -C 15アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して

    により置き換えられ;且つ


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルである。

    いくつかの実施態様において、スカフォールドは、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVi、及びXXXVIIからなる群より選択される。

    (A. IAPタンパク質スカフォールド)
    (1. 式VIIの化合物をベースにした式Iの化合物)
    一部の実施態様において、スカフォールドが、式VIIの化合物の1個以上の水素の除去から生じるラジカルである、式Iの化合物が説明されている:

    (式中、


    V及びWは、各々独立して、-(CR

    14 R

    15 )

    q X

    3 (CR

    16 R

    17 )

    r -であり;


    q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;


    X

    3は、-CR

    18 R

    19 -、又は-NR

    20 -であり;


    R

    x 、R

    y 、R

    12 、R

    13 、R

    14 、R

    15 、R

    16 、R

    17 、R

    18 、R

    19 、及びR

    20は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-、任意に置換されたアリール若しくはヘテロアリール基により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ テザー及び弾頭は、式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    一部の実施態様において、式VIIの化合物は、式VII-aの化合物である:

    (式中、


    V及びWは、各々独立して、-(CR

    14 R

    15 )

    q X

    3 (CR

    16 R

    17 )

    r -であり;


    q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;


    X

    3は、-CR

    18 R

    19 -、又は-NR

    20 -であり;


    pは、0、1、2、3、又は4であり;


    R

    12 、R

    13 、R

    14 、R

    15 、R

    16 、R

    17 、R

    18 、R

    19 、及びR

    20は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-、任意に置換されたアリール若しくはヘテロアリール基により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ


    R

    23は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;且つ 任意にR

    21及びR

    23は、一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。

    他の実施態様において、式I'の化合物は、式VII-bの化合物である:

    (式中、R

    12 、R

    13 、R

    21 、R

    22 、R

    23 、V、W、pは、式VII-aについて先に定義されたものであり、且つT及びR

    whは、式Iの実施態様について先に定義されたものである。)。

    いくつかの実施態様において、式VII-bの化合物は、式VII-hの化合物である:

    (式中、T、R

    wh 、p、R

    12 、R

    13 、R

    23 、及びpは、式VII-bについて先に説明されたものである。)。

    他の実施態様において、式VII-hの化合物は、式VII-j、VII-k、VII-l、VII-m、VII-n、又はVII-oの化合物である:

    (式中、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7は、式Iの実施態様について先に説明されたものであり、且つR

    12 、R

    13 、R

    23 、及びpは、式VII及びVII-hについて先に説明されたものである。)。

    式VIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (2. 式VIIIの化合物ベースの式Iの化合物)
    他の実施態様において、スカフォールドが、式VIIIの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、式Iの化合物が説明されている:

    (式中、


    X

    4は、-CR

    33 -又は-N-であり;


    p及びsは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;


    R

    12 、R

    13 、R

    21 、R

    22 、R

    24 、R

    25 、R

    26 、R

    27 、R

    28 、R

    29 、R

    30 、R

    31 、R

    32 、及びR

    33は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    R

    23は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意にR

    21及びR

    23は、一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;且つ テザー及び弾頭は、式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    いくつかの実施態様において、式Iの化合物は、式VIII-a又はVIII-bの化合物である:

    (式中、X

    4 、p、s、R

    12 、R

    13 、R

    21 、R

    22 、R

    23 、R

    24 、R

    25 、R

    26 、R

    27 、R

    28 、R

    29 、R

    30 、R

    31 、R

    32 、R

    33は、式VIIIについて先に定義されたものであり、且つT及びR

    whは、式Iの実施態様において先に定義されたものである。)。

    式VIIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (3. 式IX-a及びIX-bの化合物ベースの式Iの化合物)
    他の実施態様において、スカフォールドが、式IX-a又はIX-bの化合物の水素の除去から生じるラジカルである、式Iの化合物が説明されている:

    (式中、


    X

    5は、-O-、-CR

    42 R

    43 -又は-NR

    42 -であり;


    R

    12 、R

    13 、R

    27 、R

    28 、R

    29 、R

    30 、R

    31 、R

    32 、R

    33 、R

    34 、R

    35 、R

    36 、R

    37 、R

    38 、R

    39 、R

    40 、R

    41 、R

    42 、及びR

    43は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    D、E、F、G、及びHは、各々独立して、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;


    ここで、F及びGは、一緒に縮合され、二環式の任意に置換されたアリール又はヘテロアリールを形成し;且つ テザー及び弾頭は、式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    更に別の実施態様において、式Iの化合物は、式IX-c又はIX-dの化合物である:

    (式中、R

    12 、R

    13 、R

    31 、F、G、及びHは、式IX-a及びIX-bについて先に定義されたものであり、且つT及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。)。

    (4. 式XVIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XVIIの化合物により説明されている:

    (式中、Tはテザーであり、及びR

    whは弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。)。

    式XVIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (5. 式XVIIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XVIIIの化合物により説明されている:

    (式中、Tはテザーであり、及びR

    whは弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。)。

    式XVIIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (6. 式XIXの化合物、式XIXの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XIXの化合物により説明されている:

    (式中、Tはテザーであり、及びR

    whは弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。)。

    式XIXの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (7. 式XX-a及びXX-bの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XX-a及び式XX-bの化合物により説明されている:

    (式中、


    R

    1000は、C(H)又はNであり、ここで-TR

    whは、式XX-a及び式XX-bのヘテロアリール部分の任意の炭素又はNHに結合することができ;且つ


    T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    式XX-a及び式XX-bの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (8. 式XXI-a、XXI-b、及びXXI-cの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXI-a、XXI-b、及びXXI-cの化合物により説明されている:

    (式中、T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。)。

    式XXI-a、式XXI-b、及び式XXI-cの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (B. PDPK1タンパク質スカフォールド)
    (1. 式XIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XIの化合物により説明されている:

    (式中、


    B

    6及びB

    7は、各々独立して、CR

    7又はNであり;


    R

    69は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、又は-NH(CO)NR

    78 R

    79であり;


    R

    70は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロであり;


    R

    7 、R

    71 、R

    72 、R

    73 、R

    74 、R

    75 、R

    76 、R

    77 、R

    78 、及びR

    79は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    任意にR

    78 、及びR

    79は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成し;


    pは、0〜4の整数であり、uは、1〜4の整数であり;且つ


    T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    他の実施態様において、式XIの化合物は、式XI-a、XI-b、又はXI-cの化合物である:

    (式中、R

    69 、R

    70 、R

    74 、R

    75 、R

    76 、R

    77 、R

    78 、R

    79 、T、R

    wh 、及びpは、式XIについて先に定義されたものである。)。

    更に別の実施態様において、式XI-a、XI-b又はXI-cの化合物は、式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物である:

    (式中、R

    70及びTは、式XIについて先に定義されたものであり;


    R

    1 、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    80 、R

    81 、R

    82 、R

    83 、R

    84 、R

    85 、R

    86 、及びR

    87は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり、ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができる。 )。

    いくつかの実施態様において、式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物は、式XI-k、XI-l、XI-m、XI-n、XI-o、XI-p、又はXI-qの化合物である:

    (式中、R

    1 -R

    8 、R

    70 、R

    88 、及びR

    89は、式XI-a、XI-b又はXI-cについて先に定義されたものであり;


    X

    6は、CH

    2 、NH、O、又はSであり;且つ


    n

    5は、0〜3の整数である。 )。

    一部の実施態様において、式XI-e又はXI-jの化合物は、式XI-r、XI-s、XI-t、XI-u、XI-v、XI-w、又はXI-xの化合物である:

    (式中、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、及びR

    6は、式XI-d、XI-e、XI-f、XI-g、XI-h、XI-i、及びXI-jについて先に定義されたものである。)。

    他の実施態様において、式XI-e、XI-h、XI-i、又はXI-jの化合物は、式XI-y、XI-z、XI-aa、又はXI-bbの化合物である:

    (式中、


    R

    2 -R

    9は、前記式II-aについて先に定義されたものであり;且つ


    X

    6は、前記式XI-tについて先に定義されたものである。 )。

    いくつかの実施態様において、式XI-h又はXI-iの化合物は、式XI-cc、XI-dd、XI-ee、又はXI-ffの化合物である:

    (式中、R

    2 -R

    7 、R

    8 、R

    9は、式II-aについて先に定義されたものである。)。

    式XIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (2. 式XIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XIIの化合物により説明されている:

    (式中、T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものであり;


    R

    1及びR

    2は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができる。 )。

    (1. 式XXXVIの化合物VERNALIS)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXXVIの化合物により説明されている:

    (式中、


    Rvは、H、任意に置換されたC

    1 -C

    3分岐鎖若しくは直鎖のアルキル、又は任意に置換されたC

    1 -C

    3分岐鎖若しくは直鎖のアシルであり;且つ


    T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    式XXXVIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (C. HCVプロテアーゼ)
    (1. 式XVI-a、XVI-b、及びXVI-cの化合物ベースの式Iの化合物)
    他の実施態様において、スカフォールドが、式XVI-a、XVI-b、又はXVI-cの化合物の水素の除去から生じるラジカルである式Iの化合物が説明されている:

    (式中、


    R

    90 、R

    91 、R

    92 、R

    93 、R

    94 、R

    95 、R

    96 、R

    97 、R

    98 、R

    99 、R

    100 、R

    102 、R

    104 、R

    105 、R

    106 、R

    107 、R

    108 、R

    109 、R

    110 、R

    111 、R

    112 、R

    113 、及びR

    114は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;


    R

    103は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、又はC

    2 -C

    8アルケニルであり;


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、


    により独立して置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;


    各R

    101は、独立して、水素、C

    1 -C

    6アルキル、C

    2 -C

    8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;


    n

    6及びn

    7は、各々独立して0〜4の整数であり;n

    8は、0〜2の整数であり;且つ 弾頭は、式Ib、Ic、Ie、Ii、Ij、Ik、Il、In、又はIoの化合物の水素の除去から生じるラジカルであり;


    ここで、


    X

    1及びX

    8の各々は、独立して、-O-、又は-NR

    6 -であり;


    X

    9の各々は、独立して、


    であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;


    任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8のいずれか2つは、一緒になると、3-〜8-員の炭素環又は複素環又はアリール若しくはヘテロアリール基を形成し;


    A及びBは、各々独立して、任意に置換された単環式、二環式、又は三環式アリール又はヘテロアリールであり;


    nは、2〜4の整数であり;


    n

    1及びn

    2の各々は、独立して、0〜2の整数であり;


    n

    3は、1〜2の整数であり;


    n

    4は、1〜3の整数であり;


    Tは、テザーであり、且つ空白、結合、又は二価のC

    1 -C

    15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニル;架橋した二環式、複素環、ヘテロアリール、又はアリール部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、-C(=S)-、又はC(=NR

    1 )-により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ、且つ、任意にC

    1 -C

    15アルキルの1個以上のメチン基は、独立して


    により置き換えられ;且つ、


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルである。 )。

    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物である:

    (式中、


    R

    90 、R

    101 、R

    114 、n

    6 、n

    8 、T及びR

    whは、式XV-aについて先に定義されたものであり;且つ


    R

    103は、水素又はC

    2 -C

    8アルケニルである。 )。

    いくつかの実施態様において、式XVI-d、XVI-e、又はXVI-fの化合物は、式XVI-g、XVI-h、又はXVI-iの化合物である:

    (式中、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    101 、R

    114は、式XVI-aについて先に定義されたものである。)。

    式XVI-a、式XVI-b、及び式XVI-cの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (D. PI3Kβ及びPI3Kγタンパク質スカフォールド)
    (1. 式XXII-a、式XXII-b、又は式XXII-cの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXII-a、式XXII-b、又は式XXII-cの化合物である:

    (式中、


    式XXII-a及び式XXII-bのn、m、p、及びqは、各々独立して、0、1、2、3であり;但し、


    n及びqは同時に0ではなく、且つ


    m及びqは同時に0ではないことを条件とし;


    T及びR

    whは、式Iについて定義されたものであり、且つ各Tは、同じ又は異なることができ;


    A

    2は、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1又は2個のヘテロ原子を有する4〜8員の飽和又は部分的不飽和の複素環、又は少なくとも1個の窒素、少なくとも1個の酸素、及び任意に窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個の追加のヘテロ原子を有する5〜10員の飽和又は部分的不飽和の架橋された二環式複素環から選択された任意に置換された環であり;


    B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基;又は、-TR

    whであり;且つ


    C

    2は、水素、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環である。 )。

    式XXII-a及び式XXII-bの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (2. 式XXIIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXIIIの化合物である:

    (式中:


    R

    whは、弾頭基であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものであり;


    R

    201は、水素又はC

    1-6アルキルであり;


    R

    202は、水素、或いはC

    1-6アルキル、C

    1-6アルコキシ、若しくは(C

    1-6アルキレン)-R

    203から選択された任意に置換された基であるか;又は


    R

    201及びR

    202は、介在する炭素と一緒に、3-〜7-員の炭素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環から選択された任意に置換された環を形成し;


    R

    203は、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式の炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式のアリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式のヘテロアリール環であり;且つ 環A

    6は、存在しないか、或いは窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。

    式XXIIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (3. 式XXIV-a又は式XXIV-bの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXIV-a若しくは式XXIV-bの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中、


    R

    whは、弾頭基であり;


    R

    204は、水素、或いはC

    1-6脂肪族、-(CH

    2 )

    m -(3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環)、-(CH

    2 )

    m -(7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環)、-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環)、-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環)、-(CH

    2 )

    m -フェニル、-(CH

    2 )

    m -(8-〜10-員の二環式アリール環)、-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環)、又は-(CH

    2 )

    m - (窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する、8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環)から選択された任意に置換された基であり;


    R

    205及びR

    206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO

    2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R")

    2 、-C(O)R"、-CO

    2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH

    2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O)

    2 R"、-C(O)N(R")

    2 、-SO

    2 N(R")

    2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R")

    2 、-N(R")C(=NR")N(R")

    2 、-C(=NR")N(R")

    2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 R"、又は-OC(O)N(R")

    2であり;


    R"の各々は、独立して、水素、或いはC

    1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;


    mは、0〜6までを含む整数であり;


    式XXIV-a又は式XXIV-bのnの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A

    5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。

    式XXIV-a及びXXIV-bの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (4. 式XXVの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXVの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中、


    R

    whは、弾頭基であり、


    R

    205及びR

    206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO

    2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R")

    2 、-C(O)R"、-CO

    2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH

    2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O)

    2 R"、-C(O)N(R")

    2 、-SO

    2 N(R")

    2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R")

    2 、-N(R")C(=NR")N(R")

    2 、-C(=NR")N(R")

    2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 R"、又は-OC(O)N(R")

    2であり;


    R"の各々は、独立して、水素、或いはC

    1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 任意に、同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;


    mは、0〜6までを含む整数であり;


    nの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A

    5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。

    他の非限定的例示的実施態様において、式XXVの化合物を、以下に示す:

    (5. 式XXVIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXVIの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中、


    R

    whは、弾頭基であり、且つ式Iの実施態様において先に定義されたものであり;


    環A

    7は、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1又は2個のヘテロ原子を有する4〜8員の飽和又は部分的不飽和の複素環、又は少なくとも1個の窒素、少なくとも1個の酸素、及び任意に窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個の追加のヘテロ原子を有する5〜10員の飽和又は部分的不飽和の架橋された二環式複素環から選択された任意に置換された環であり;


    R

    207は、R'''、ハロゲン、-O R'''、-CN、-NO

    2 、-SO

    2 R'''、-SO R'''、-C(O) R''',


    -CO

    2 R'''、-C(O)N(R''')

    2 、-NRC(O) R'''、-NR"'C(O)N(R''')

    2 、-NRSO

    2 R'''、又は-N(R''')

    2であり;


    各R"'は、独立して、水素、或いはC

    1-6脂肪族、アリール、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員の単環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか、又は;


    任意に同一窒素上の2個のR'''基は、それらが結合した窒素原子と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和、部分的不飽和、又はヘテロアリールの環を形成し;


    環B

    7は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;


    T

    7は、共有結合、又は二価の直鎖状若しくは分岐状の、飽和若しくは不飽和のC

    1-6炭化水素鎖であり、ここでT

    7の1個以上のメチレン単位は、-O-、-S-、-N(R''')-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R''')-、-N(R''')C(O)-、-N(R''')C(O)N(R''')-、-SO

    2 -、-SO

    2 N(R''')-、-N(R''')SO

    2 -、又は-N(R''')SO

    2 N(R''')-により、任意に交換され;


    環C

    7は、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する7-〜12-員の飽和又は部分的不飽和の架橋した二環式環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環であり;且つ 環D

    7は、存在しないか、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された0〜4個のヘテロ原子を有する7-〜12-員の飽和又は部分的不飽和の架橋した二環式環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環である。 )。

    式XXVIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (6. 式XXVIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXVIIの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中:


    T及びR

    whは、式Iの実施態様において先に定義されたものであり、


    Rは、H、アルキル、又はアルコキシである。 )。

    式XXVIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (7. 式XXVIIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXVIIIの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中、


    T及びR

    whは、式Iの実施態様において先に定義されたものである。 )。

    式XXVIIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (8. 式XXIXの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXIXの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中、


    T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iにおいて先に定義されたものであり;並びに


    A

    8は、任意に置換されたアリール、ビアリール、又はヘテロアリールである。 )。

    式XXIXの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    (1. 式XXXVIIの化合物)
    一部の実施態様において、式Iの化合物は、式XXXVIIの化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩である:

    (式中、


    T及びR

    whは、各々、テザー及び弾頭であり、且つ式Iにおいて先に定義されたものである。 )。

    式XXXVIIの化合物の非限定的例を、以下に示す:

    当業者は、本明細書に定義されたような様々な弾頭基は、リシンへの共有結合に適していることを認めるであろう。 このようなR wh基は、本明細書に説明され、且つ前掲の式VI-a〜式VI-t、及びaa〜oooまでに示されているものを含むが、これらに限定されるものではない。 これらの弾頭は、リシン残基の第一級アミンへの共有結合に適しているということは、以下に実施例50〜54、88、163〜164、及び174〜175に詳述されたプロトコールを使用し、質量分光的実験を実行することにより決定され、それらの結果は図3〜9、及び12〜22に示されている。 これらの実験は、本明細書に説明された化合物は、HCV-NS3プロテアーゼ、XIAP、PI3K、及びPDPK-1中の標的リシン残基を共有的に修飾することを示している。
    (VIII. 更なる態様において、本発明は式XIIIのタンパク質-修飾因子-リガンド複合体を提供する:)

    (式中、


    スカフォールドは、


    a)リガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるリガンドの水素の除去から生じるラジカル;又は


    b)スカフォールドがリガンド結合部位へ又はその近傍へ結合することが可能であるように、薬理作用団の切断から生じるリガンドの薬理作用団の一部分:であり;


    弾頭は、O、N、及びSから選択された1個以上のヘテロ原子を任意に含む、有機部分であり;この有機部分は、分子量約14ダルトン〜約200ダルトンを有し;弾頭は、リシン残基の側鎖第一級アミン基との反応が可能であり;且つ、弾頭は、テザーを介してスカフォールドに結合されており;並びに テザーは、空白、結合、又は二価のC

    1 -C

    15飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖、環式、二環式、三環式のアルキル、アルケニル、アルキニル;架橋した二環式、複素環、ヘテロアリール、又はアリール部分であり;ここで、任意に炭化水素鎖の1個以上のメチレン単位は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、-C(=S)-、又はC(=NR

    1 )-により、独立して置き換えられ;任意に1個以上の水素は、ヘテロ原子により独立して置き換えられ;且つ、任意にC

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して


    により置き換えられ;


    xは、0、1、又は2であり;


    yは、1、2、又は3であり;且つ


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ


    Y

    1は、式XIV-a、XIV-b、XIV-c、XIV-d、XIV-e、XIV-f、XIV-g、XIV-h、又はXIV-iのラジカルの水素の除去から生じる二価又は三価の部分であり、


    ここで、


    X

    1及びX

    2の各々は、独立して-CR

    2 R

    3 R

    4 、-OR

    2 、又は-NR

    2 R

    3であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7 、及びR

    8のいずれか2つは、一緒に連結し、3-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;且つ


    nは、2〜4の整数であり、m

    4は、1〜2の整数であり;


    Aは、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;


    は、単結合又は二重結合であり;


    式XIV-a、XIV-b、XIV-c、XIV-d、XIV-e、XIV-f、XIV-g、XIV-h、又はXIV-iのラジカルの水素は、テザー-スカフォールドにより置換されており;且つ


    Mは、「*」と印を付けられた位置に結合され、且つ-NH-又は=N-であり、Mの窒素原子は、タンパク質のリシン残基の側鎖第一級アミン基の窒素である。 )。

    一部の実施態様において、式XIIIの複合体は、式XIII'の複合体である:

    一部の実施態様において、スカフォールドは、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIからなる群より選択される。

    他の実施態様において、M(CH 2 ) 4 -タンパク質は、M(CH 2 ) 4 -K1236-HCV-NS3、M(CH 2 ) 4 -K2016-HCV-NS3、M(CH 2 ) 4 -K2560-HCV-NS3、M(CH 2 ) 4 -K191-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質1)、M(CH 2 ) 4 -K199-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質1)、M(CH 2 ) 4 -K305-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質2)、M(CH 2 ) 4 -K291-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質3)、M(CH 2 ) 4 -K297-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質4)、M(CH 2 ) 4 -K299-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質4)、M(CH 2 ) 4 -K311-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質4)、M(CH 2 ) 4 -K062-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質5)、M(CH 2 ) 4 -K079-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質5)、M(CH 2 ) 4 -K121-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質7)、M(CH 2 ) 4 -K135-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質7)、M(CH 2 ) 4 -K146-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質7)、M(CH 2 ) 4 -K036-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質8)、M(CH 2 ) 4 -K050-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質8)、M(CH 2 ) 4 -K061-(バキュロウイルスIAP反復配列含有タンパク質8)、M(CH 2 ) 4 -K776-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットαアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K802-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットαアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K777-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K805-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K802-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K807-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K833-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K890-(ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγアイソフォーム)、M(CH 2 ) 4 -K086-(3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1)、M(CH 2 ) 4 -K163-(3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1)、M(CH 2 ) 4 -K169-(3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1)、及びM(CH 2 ) 4 -K207-(3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ1)からなる群より選択される。

    他の実施態様において、式XIV-a、XIV-d、XIV-h、又はXIV-iのラジカルの水素の除去から生じる二価又は三価の部分は、式XV-a、XV-b、XV-c、XV-d、XV-e、XV-f、又はXV-gの部分である;

    (式中、


    m

    4は、1〜2の整数であり;


    R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、及びR

    6の各々は、独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、


    任意に適切であるならば、R

    2 、R

    3 、R

    4 、R

    5 、及びR

    6のいずれか2つは、一緒に連結し、3-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができ;且つ


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;


    Mは、「*」と印を付けられたY

    1の位置に結合され;且つ テザーは、「**」と印を付けられたY

    1の位置に結合される。 )。

    一部の実施態様において、式XV-a、XV-b、XV-c、XV-d、XV-e、XV-f、又はXV-gの二価の部分は、式XV-h、XV-i、XV-j、XV-k、XV-l、XV-m、XV-n、XV-o、XV-p、XV-q、XV-r、XV-s、又はXV-tの二価の部分である;

    (式中、


    Mは、「*」と印を付けられたY

    1の位置に結合され;且つ テザーは、「**」と印を付けられたY

    1の位置に結合される。 )。

    先に一般に定義されたように、R whは弾頭基である。 いずれか特定の理論に結びつけられることを意図するものではないが、そのようなR wh基、すなわち弾頭基は、例えば、非限定的にXIAP、PDPK-1、HCVプロテアーゼ、及びPI3Kなどの結合ドメイン内の重要なリシン残基への共有結合に特に適していると考えられる。 当業者は、XIAP、PDPK-1、HCVプロテアーゼ、及びPI3K、並びにそれらの変異体は、各タンパク質の結合ドメイン内に少なくとも1個のリシン残基を有することを理解するであろう。

    いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がXIAPのK297リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPDPK-1のK86リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPDPK-1のK169リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPDPK-1のK173リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 他の実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がHCVプロテアーゼのK136リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 他の実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPI3KβのK777リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 他の実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPI3KγのK802リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 他の実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPI3KγのK890リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。

    従って一部の実施態様において、R whは、-TR wh部分が、リシン残基に共有結合し、それにより酵素を不可逆的に阻害することが可能であることを特徴としている。

    別の態様に従い、本発明は、K297でインヒビターに共有結合されたXIAP又はそれらの変異体を含む複合体を提供する。 一部の実施態様において、インヒビター部分は、リンカー部分を介して結合される。 いくつかの実施態様において、本発明は、式K297-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 当業者は、この「リンカー」基は、本明細書に説明されたように-TR whに対応することを認めるであろう。 従っていくつかの実施態様において、リンカー基は、先に定義され且つ本明細書において部類及び下位部類において説明された-TR whとして定義された。 しかしこのリンカー基は二価であり、従って対応する-TR wh基も同じく、弾頭とXIAP又はそれらの変異体のK297との反応の結果として二価であることが意図されることは理解されるであろう。

    XIAPに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Aの化合物である:

    (式中、


    V及びWは、各々独立して、-(CR

    14 R

    15 )

    q X

    3 (CR

    16 R

    17 )

    r -であり;


    p、q及びrは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;


    X

    3は、-CR

    18 R

    19 -、又は-NR

    20 -であり;且つ


    R

    21及びR

    22は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    R

    23は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意にR

    21及びR

    23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。

    従って、いくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    12 、R

    13 、R

    21 、R

    22 、R

    23 、V、W、及びpは、式Aについて先に定義されたものである。)。

    いくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Bの化合物である:

    (式中、


    X

    4は、-CR

    33 -又は-N-であり;


    p及びsは、各々独立して、0、1、2、3、又は4であり;


    R

    12 、R

    13 、R

    21 、R

    22 、R

    24 、R

    25 、R

    26 、R

    27 、R

    28 、R

    29 、R

    30 、R

    31 、R

    32 、及びR

    33は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    R

    23は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、又はニトロであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;且つ 任意にR

    21及びR

    23は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成することができる。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、X

    4 、p、s、R

    12 、R

    13 、R

    21 、R

    22 、R

    24 、R

    25 、R

    26 、R

    27 、R

    28 、R

    29 、R

    30 、R

    31 、R

    32 、R

    33 、及びR

    23は、式Bについて先に定義されたものである。)。

    (PDPK-1)
    いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPDPK-1のK86リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPDPK-1のK169リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPDPK-1のK173リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。

    一部の実施態様において、R whは、-TR wh部分が、リシン残基に共有結合し、それにより酵素を不可逆的に阻害することが可能であることを特徴としている。 いくつかの実施態様において、リシン残基は、PDPK-1又はそれらの変異体のK86リシン残基である。

    別の態様に従い、本発明は、K86でインヒビターに共有結合された、PDPK-1又はそれらの変異体を含む複合体を提供する。 一部の実施態様において、インヒビターは、リンカー部分を介して共有結合される。

    いくつかの実施態様において、本発明は、式K86-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 いくつかの実施態様において、本発明は、式K169-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 いくつかの実施態様において、本発明は、式K173-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 当業者は、この「リンカー」基は、本明細書に説明されたように-TR whに対応することを認めるであろう。 従っていくつかの実施態様において、リンカー基は、先に定義され且つ本明細書において部類及び下位部類において説明された-TR whとして定義される。 しかしこのリンカー基は二価であり、従って対応する-TR wh基も同じく、弾頭とPDPK-1又はそれらの変異体のK86、K169、又はK173との反応の結果として二価であることが意図されることは理解されるであろう。

    PDPK-1に関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Cの化合物である:

    (式中、


    B

    6及びB

    7は、各々独立して、CR

    7又はNであり;


    R

    69は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、又は-NH(CO)NR

    78 R

    79であり;


    R

    70は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、ハロゲン、アミノ、ニトロであり;


    R

    7 、R

    71 、R

    72 、R

    73 、R

    74 、R

    75 、R

    76 、R

    77 、R

    78 、及びR

    79は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により置き換えられることができ;C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;


    任意にR

    78及びR

    79は一緒に、4-〜8-員の炭素環又は複素環を形成し;且つ


    pは、0〜4の整数であり、uは、1〜4の整数である。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、B

    6 、B

    7 、R

    69 、R

    70 、R

    7 、R

    71 、R

    72 、R

    73 、R

    74 、R

    75 、R

    76 、R

    77 、R

    78 、R

    79 、R

    1及びpは、式Cについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、K86、K169、又はK173である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PDPK-1のK86である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PDPK-1のK169である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PDPK-1のK173である。

    PDPK-1に関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Dの化合物である:

    (式中、R

    vは、H、任意に置換されたC

    1 -C

    3分岐鎖若しくは直鎖アルキル、又は任意に置換されたC

    1 -C

    3分岐鎖若しくは直鎖アシルである。)。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    vは、式Dについて先に定義されたものである。)。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    vは、式Dについて先に定義されたものである。)。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    vは、式Dについて先に定義されたものである。)。

    (HCVプロテアーゼ)
    いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がHCVプロテアーゼのK136リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。

    一部の実施態様において、R whは、-TR wh部分が、リシン残基に共有結合し、それにより酵素を不可逆的に阻害することが可能であることを特徴としている。 いくつかの実施態様において、リシン残基は、HCVプロテアーゼ又はそれらの変異体のK136リシン残基である。

    別の態様に従い、本発明は、K136でインヒビターに共有結合されたHCVプロテアーゼ又はそれらの変異体を含む複合体を提供する。 一部の実施態様において、インヒビターは、リンカー部分を介して共有結合される。

    いくつかの実施態様において、本発明は、式K136-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 当業者は、この「リンカー」基は、本明細書に説明されたように-TR whに対応することを認めるであろう。 従っていくつかの実施態様において、リンカー基は、先に定義され且つ本明細書において部類及び下位部類において説明された-TR whとして定義される。 しかしこのリンカー基は二価であり、従って対応する-TR wh基も同じく、弾頭とHCVプロテアーゼ又はそれらの変異体のK136との反応の結果として二価であることが意図されることは理解されるであろう。

    HCVプロテアーゼに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、E、F、又はGの化合物である:

    (式中、


    R

    90 、R

    94 、R

    95 、R

    96 、R

    97 、R

    98 、R

    99 、R

    100 、R

    102 、R

    104 、R

    105 、R

    106 、R

    107 、R

    108 、R

    109 、R

    110 、R

    111 、R

    112 、R

    113 、及びR

    114は、各々独立して、水素又はC

    1 -C

    6アルキルであり;ここで、C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチレン基は、-NR

    1 -、-O-、-C(O)-、-S-、-SO-、-SO

    2 -、又は-C(=S)-により任意に置き換えられることができ;


    R

    103は、水素、C

    1 -C

    6アルキル、又はC

    2 -C

    8アルケニルであり;


    C

    1 -C

    6アルキルの1個以上のメチン基は、存在する場合、独立して、


    により置き換えられることができ;


    R

    1は、水素又はC

    1 -C

    8アルキルであり;


    R

    101の各々は、独立して、水素、C

    1 -C

    6アルキル、C

    2 -C

    8アルケニル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールであり;n

    6は、0〜4の整数であり;且つ、n

    8は、0〜2の整数である。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    1 、R

    90 、R

    94 、R

    95 、R

    96 、R

    97 、R

    98 、R

    99 、R

    100 、R

    101 、R

    102 、R

    103、 R

    104 、R

    105 、R

    106 、R

    107 、R

    108 、R

    109 、R

    110 、R

    111 、R

    112 、R

    113 、R

    114 、n

    6 、及びn

    8は、式Eについて先に定義されたものである。)。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    1 、R

    90 、R

    94 、R

    95 、R

    96 、R

    97 、R

    98 、R

    99 、R

    100 、R

    101 、R

    102 、R

    103、 R

    104 、R

    105 、R

    106 、R

    107 、R

    108 、R

    109 、R

    110 、R

    111 、R

    112 、R

    113 、R

    114 、n

    6 、及びn

    8は、式Fについて先に定義されたものである。)。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    1 、R

    90 、R

    94 、R

    95 、R

    96 、R

    97 、R

    98 、R

    99 、R

    100 、R

    101 、R

    102 、R

    103、 R

    104 、R

    105 、R

    106 、R

    107 、R

    108 、R

    109 、R

    110 、R

    111 、R

    112 、R

    113 、R

    114 、n

    6及びn

    8は、式Gについて先に定義されたものである。)。

    (PI3K)
    いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPI3KβのK777リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPI3KγのK802リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。 いくつかの実施態様において、本発明の化合物は、発明の化合物がPI3KγのK890リシン残基を標的化することを特徴とする弾頭基を有する。

    一部の実施態様において、R whは、-TR wh部分が、リシン残基に共有結合し、それにより酵素を不可逆的に阻害することが可能であることを特徴としている。 いくつかの実施態様において、リシン残基は、PI3Kβ又はそれらの変異体のK777リシン残基である。

    別の態様に従い、本発明は、K777でインヒビターに共有結合された、PI3Kβ又はそれらの変異体を含む複合体を提供する。 一部の実施態様において、インヒビター部分は、リンカー部分を介して結合される。

    いくつかの実施態様において、本発明は、式K777-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 いくつかの実施態様において、本発明は、式K802-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 いくつかの実施態様において、本発明は、式K890-リンカー-インヒビター部分の複合体を提供する。 当業者は、この「リンカー」基は、本明細書に説明されたように-TR whに対応することを認めるであろう。 従っていくつかの実施態様において、リンカー基は、先に定義され且つ本明細書において部類及び下位部類において説明された-TR whとして定義される。 しかしこのリンカー基は二価であり、従って対応する-TR wh基も同じく、弾頭とPI3KβのK777との反応から、若しくは弾頭とPI3Kγ又はそれらの変異体のK802又はK890との反応の結果として二価であることが意図されることは理解されるであろう。

    PI3Kに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式H、J又はKの化合物である:

    (式中、


    n、m、p、及びqは、各々独立して、0、1、2、3であり;但し、n及びqは同時に0ではなく、且つm及びqは同時に0ではないことを条件とし;


    A

    2は、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1又は2個のヘテロ原子を有する4〜8員の飽和又は部分的不飽和の複素環、又は少なくとも1個の窒素、少なくとも1個の酸素、及び任意に窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個の追加のヘテロ原子を有する5〜10員の飽和又は部分的不飽和の架橋された二環式複素環から選択された任意に置換された環であり;


    B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基;又は、-TR

    whであり;且つ


    C

    2は、水素、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環である。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、m、n、o、p及びB'は、式Hについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、B'及びA

    2は、式Jについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、A

    2及びC

    2は、式Kについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    PI3Kに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式L又はMの化合物である:

    (式中、


    R

    204は、水素、或いはC

    1-6脂肪族、-(CH

    2 )

    m -(3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環)、-(CH

    2 )

    m -(7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環)、-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環)、-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環)、-(CH

    2 )

    m -フェニル、-(CH

    2 )

    m -(8-〜10-員の二環式アリール環)、-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環)、又は-(CH

    2 )

    m -(窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する、8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環)から選択された任意に置換された基であり;


    R

    205及びR

    206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO

    2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R")

    2 、-C(O)R"、-CO

    2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH

    2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O)

    2 R"、-C(O)N(R")

    2 、-SO

    2 N(R")

    2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R")

    2 、-N(R")C(=NR")N(R")

    2 、-C(=NR")N(R")

    2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 R"、又は-OC(O)N(R")

    2であり;


    R"の各々は、独立して、水素、或いはC

    1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;


    mは、0〜6までを含む整数であり;


    nの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A

    5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    204 、R

    205 、R

    206 、n、及びA

    5は、式Lについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    204 、R

    205 、R

    206 、n、及びA

    5は、式Mについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    PI3Kに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Nの化合物である:

    (式中、


    R

    201は、水素又はC

    1-6アルキルであり;


    R

    202は、水素、或いはC

    1-6アルキル、C

    1-6アルコキシ、若しくは(C

    1-6アルキレン)-R

    203から選択された任意に置換された基であるか;又は


    R

    201及びR

    202は、介在する炭素と一緒に、3-〜7-員の炭素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環から選択された任意に置換された環を形成し;


    R

    203は、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式の炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式のアリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式のヘテロアリール環であり;且つ 環A

    6は、存在しないか、或いは窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の複素環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    201 、R

    202 、R

    203及びA

    6は、式Nについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    PI3Kに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Oの化合物である:

    (式中、


    R

    205及びR

    206の各々は、独立して、-R"、ハロゲン、-NO

    2 、-CN、-OR"、-SR"、-N(R")

    2 、-C(O)R"、-CO

    2 R"、-C(O)C(O)R"、-C(O)CH

    2 C(O)R"、-S(O)R"、-S(O)

    2 R"、-C(O)N(R")

    2 、-SO

    2 N(R")

    2 、-OC(O)R"、-N(R")C(O)R"、-N(R")N(R")

    2 、-N(R")C(=NR")N(R")

    2 、-C(=NR")N(R")

    2 、-C=NOR"、-N(R")C(O)N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 N(R")

    2 、-N(R")SO

    2 R"、又は-OC(O)N(R")

    2であり;


    R"の各々は、独立して、水素、或いはC

    1-6脂肪族、3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基であるか;又は 任意に、同一窒素上の2個のR"基は、それらが結合した窒素と一緒に、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜8員の飽和、部分的不飽和、又は芳香族の環を形成し;


    mは、0〜6までを含む整数であり;


    nの各々は、独立して0、1、又は2であり;且つ 環A

    5は、1〜2個の窒素を有する、任意に置換された6-員の複素環又はヘテロアリール環である。 )。

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、R

    205 、R

    206 、n及びA

    5は、式Oについて先に定義されたものであり、且つKxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    PI3Kに関するいくつかの実施態様において、インヒビター部分は、式Pの化合物である:

    従っていくつかの実施態様において、本発明は、下記式の複合体を提供する:

    (式中、Kxxxは、PI3KβのK777、又はPI3KγのK802若しくはK890である。)。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KβのK777である。

    一部の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK802である。

    他の実施態様において、Kxxxは、PI3KγのK890である。

    本明細書において使用される用語「インヒビター部分」とは、タンパク質の活性部位に結合するスカフォールド基をいう。 そのようなスカフォールド基は、当該技術分野において周知であり、且つ例えば、非限定的に、式VII、VIII、IX-a、IX-b、XI、XII、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXXIV、XXV、XXVI、XXVII、XXVIII、XXIX、XXXVI、及びXXXVIIに記載されたものを含む。

    当業者は、本明細書において説明された特定の化合物は、可逆的インヒビターであることを認めるであろう。 いくつかの実施態様において、そのような化合物は、アッセイ比較(assay comparator)化合物として有用である。 一部の実施態様において、そのような可逆的化合物は、本明細書に開示されたタンパク質又はそれらの変異体のインヒビターとして有用であり、従って本明細書に説明された1種以上の障害の治療に有用である。 一部の実施態様において、提供される化合物は、提供された不可逆的インヒビターの可逆的対応物である。

    (A. 薬理作用団の切断)
    一部の実施態様において、薬理作用団が切断される場合、標的タンパク質への非共有的結合に必要とされる薬理作用団の重要な要素は保持される。 薬理作用団の重要な要素が結合のために保持されるかどうかは、スカフォールドにより付与される非共有的親和性が、リガンドの選択的結合、同じく共有結合をも更に付与するのに十分である場合に実証される。

    (1. 薬理作用団はGDC-0941である)
    本開示に説明されたように、薬理作用団の切断に由来したスカフォールドの非限定的例は、式XXX、XXXI、XXXII、XXXIII、XXXIV、及びXXXVにおいて以下に示されている。

    式XXX、XXXI、及びXXXIIにおいて、スカフォールドは、薬理作用団GDC-0941の切断を基にしている:

    (式中、矢印は、切断の可能な部位を示している。)。

    GDC-0941の切断形の非限定的例のひとつは、式XXXにより説明される:

    (式中、


    R

    200は、切断部位に配置され、且つ-テザー-R

    whであり、ここでテザー及びR

    whは、式Iについて定義されたものであり;且つ 環B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。

    前記式XXXのスカフォールドの非限定的例を、以下に示す:

    本発明の開示に記載されたような切断されているスカフォールドの別の非限定的例は、下記式XXXIに示されている:

    (式中、


    R

    200は、切断部位に配置され、且つ-テザー-R

    WHであり、ここでテザー及びR

    whは、式Iに定義されたものであり;且つ 環B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。

    前記式XXXIのスカフォールドの非限定的例を、以下に示す:

    本開示に記載されたような切断されているスカフォールドの別の非限定的例は、下記式XXXIIに示されている:

    (式中、


    R

    200は、切断部位に配置され、且つ-テザー-R

    WHであり、ここでテザー及びR

    whは、式Iの実施態様に先に定義されたものであり;


    T

    2は、共有結合、又は二価の直鎖状若しくは分岐状の飽和若しくは不飽和のC

    1-6炭化水素鎖であり、ここでT

    2の1個以上のメチレン単位は、-O-、-S、-N(R

    1 )-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R

    1 )-、-N(R

    1 )C(O)-、-N(R

    1 )C(O)N(R

    1 )-、-SO

    2 -、-SO

    2 N(R

    1 )-、-N(R

    1 )SO

    2 -、又は-N(R

    1 )SO

    2 N(R

    1 )-により任意に交換され;


    C

    2は、水素、或いは3-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の炭素環、7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式炭素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜2個のヘテロ原子を有する4-〜7-員の飽和又は部分的不飽和の複素環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する7-〜10-員の飽和又は部分的不飽和の二環式複素環、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された環であり;且つ


    B'は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。

    前記式XXXIIのスカフォールドの非限定的例は、以下を含む:

    (2. ジヒドロイミダゾキナゾリンの切断を介した式XXXIIIのスカフォールド)
    別の実施態様において、式XXXIIIにより説明されたスカフォールドは、薬理作用団ジヒドロイミダゾキナゾリンの切断を基にしている:

    (式中、矢印は、切断が可能である部位を示している。)。

    本発明の開示に記載されたような切断されているスカフォールドの別の非限定的例は、下記式XXXIIIに示されている:

    (式中、


    R

    200は、切断部位であり、且つ-テザー-R

    WHであり、ここでテザー及びR

    whは、先に定義されたものであり;


    X

    10は、水素、アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシであり;


    X

    11は、フェニル、8-〜10-員の二環式アリール環、窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5-〜6-員のヘテロアリール環、又は窒素、酸素、若しくは硫黄から独立して選択された1〜4個のヘテロ原子を有する8-〜10-員の二環式ヘテロアリール環から選択された任意に置換された基である。 )。

    (3. SM-337及びSM-122の切断を介した式XXXIV及び式XXXVのIAPスカフォールド)
    別の実施態様において、式XXXIV及び式XXXVにより説明されたスカフォールドは、薬理作用団SM-337及びSM-122の切断を基にしている:

    (式中、矢印は、切断が可能である部位を示し;且つ


    R

    **は、フェニルアセトアミドである。 )。

    SM-337の切断形の化合物は、式XXXIVにより説明される:

    (式中、R

    **は、フェニルアセトアミドであり、且つ矢印は、-TR

    WHの結合の部位を示し、その両方共本明細書に説明されているものである。)。

    SM-122の切断形の化合物は、式XXXVにより説明される:

    (式中、矢印は、-TR

    WHの結合の部位を示し;ここで、Tはテザーであり;且つ、R

    whは弾頭であり、その両方共本明細書に説明されているものである。)。

    (B. 使用方法)
    (I. IAP)
    X-連鎖アポトーシス阻害タンパク質(XIAP)は、アポトーシス阻害タンパク質(IAP)ファミリーの一員である。 他のIAPファミリーメンバーは、cIAP1、cIAP2及びML-IAPを含む。 IAPは、最初にバキュロウイルスにおいて同定されたが、XIAPは、哺乳動物において発見された相同タンパク質のひとつである。 これは、X染色体上の273塩基対部位により最初に発見されたので、このように称される。

    XIAPの脱制御は、癌、神経変性障害、及び自己免疫を生じ得る。 高い割合のXIAPは、腫瘍マーカーとして機能することができる。 癌NCI-H460の発達において、XIAPの過剰発現は、カスパーゼを阻害するのみではなく、シトクロムcのアポトーシス活性も停止する(アポトーシス)。 XIAPは、前立腺癌の発達において、前立腺上皮において過剰発現された4種のIAPのひとつであり、これは全てのIAPを阻害する分子が効果的治療に必要であることを示している。

    XIAP脱制御に関連した疾患及び障害の中には、急性骨髄性白血病(AML)、アジソン病、副腎白質ジストロフィー(ALD)、アルコール依存症、アレキサンダー病、円形脱毛症(alopecia greata)、アルパーズ病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリック病)、脈管炎、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、毛細血管拡張性運動失調、自閉症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、バッテン病(シュピールマイヤー-フォークト-シェーグレン-バッテン病としても公知)、ベーチェット症候群、バージャー病、海綿状脳症(BSE)、水疱性類天疱瘡、カナバン病、心筋症、シャーガス病、慢性疲労症候群(CFS、CFIDS)、慢性炎症性多発性ニューロパシー、慢性閉塞性肺疾患、チャーグ・ストラウス症候群、コケーン症候群、セリアック病、大脳皮質基底核変性症、CREST症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、クローン病(突発性炎症性腸疾患又はIBDの2型のひとつ)、皮膚筋炎、1型糖尿病、子宮内膜症、致死性家族性不眠症、線維筋痛、巨細胞性動脈炎、前頭側頭葉変性症、グッドパスチャー症候群、グレーヴス病、ギランバレー症候群(GBS)、橋本甲状腺炎、汗腺膿瘍、HIV関連認知症、ハンチントン病、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、特発性血小板減少性紫斑病、IgA腎症、間質性膀胱炎、川崎病、ケネディ病、クラッベ病、乳酸アシドーシス・脳卒中(MELAS)、レヴィー小体認知症、扁平苔癬、肺癌、紅斑性狼瘡、マチャド・ジョセフ病(脊髄小脳性運動失調症3型)、悪性リンパ腫、悪性神経膠腫、メニエール病、ミトコンドリア脳症、混合性結合組織病、限局性強皮症、多系統萎縮症、多発性硬化症、重症筋無力症、発作性睡眠、神経ボレリア症、神経ミオトニー、ニーマン・ピック病、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッハー病、尋常性天疱瘡、悪性貧血、ピック病、結節性多発性動脈炎、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変症、原発性側索硬化症、プリオン病、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー病、レフサム病、ライター症候群、再発性多発性軟骨炎、進行性核上麻痺、リウマチ熱、関節リウマチ(RA)、サンドホフ病、サルコイドーシス、シルダー病、統合失調症、強皮症、シェーグレン症候群、シュピールマイアー−フォークト−シェーグレン−バッテン病(バッテン病としても公知)、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳失調症(様々な特徴を持つ多型)、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー症候群、スティッフパーソン症候群、悪性貧血に随伴する脊髄亜急性連合変性症、脊髄癆、側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎としても公知)、中毒性脳症及びX-連鎖性リンパ組織増殖性疾患(XLP)、潰瘍性大腸炎(特発性炎症性腸疾患又はIBDの2型のひとつ)、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、及びヴェーゲナー肉芽腫症を含むが、これらに限定されるものではない。

    一部の実施態様において、本発明は、増殖性障害又は自己免疫疾患の治療又は予防に有用な組成物を提供する。 本組成物は、内服に適しており、且つ癌、神経変性障害、及び自己免疫の治療又は予防に有用な有効量のIAPインヒビター及び生理的に許容し得る担体又は媒介物を含有している。

    XIAPインヒビターは、対象における増殖性障害の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。 増殖性障害は、悪性リンパ腫、悪性神経膠腫、X-連鎖性リンパ組織増殖性疾患(XLP)、急性骨髄性白血病(AML)、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、滑液腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、脳腫瘍、結腸癌、結腸直腸癌、腎癌、肝癌、膵癌、骨癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、口腔癌、鼻腔癌、咽喉癌、頭頸部癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌腫、肝細胞癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、子宮癌、睾丸癌、小細胞肺癌、膀胱癌、肺癌、中枢神経系癌、上皮癌、皮膚癌、メラノーマ、神経芽細胞腫、及び網膜芽細胞腫などの固形腫瘍の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

    一部の実施態様において、本発明は、自己免疫疾患の治療又は予防に有用なIAPインヒビターの組成物を提供する。 自己免疫疾患は、自己免疫性血液疾患(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真正赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブンス・ジョンソン症候群、特発性スプルー、急性膵炎、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎及びクローン病)、内分泌性眼障害、グレーヴス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変症、ブドウ膜炎(前部及び後部)、乾性結膜炎及び春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎及び糸球体腎炎(例えば特発性ネフローゼ症候群又は微小変化腎症を含む、ネフローゼ症候群随伴性又は非随伴性)を含むが、これらに限定されるものではない。

    XIAPインヒビターは、対象における自己免疫疾患の治療又は予防に有効である量で投与することができる。 本発明の方法に従い治療することができる神経変性疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、及び脳虚血、並びに外傷、グルタミン酸神経毒性及び低酸素症により引き起こされた神経変性疾患を含むが、これらに限定されるものはない。

    cIAPインヒビターは、対象における増殖性障害の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。 増殖性障害は、非ホジキンリンパ腫の一部分をなす粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALTリンパ腫)、乳癌、前立腺癌、膵癌、肺癌、卵巣癌、結腸癌、悪性神経膠腫、及び急性骨髄性白血病(AML)を含むが、これらに限定されるものではない。

    (II. PI3Kβ/γ)
    ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(「PI3Kβ/γ」)経路は、細胞周期進行、増殖、運動性、代謝及び生存を含む多くの細胞機能に対しその作用を発揮する中心的シグナル伝達経路である(Maroneらの文献、Biochim. Biophys. Acta (2008) 1784: 159-185)。 クラスIA PI3K症例における受容体チロシンキナーゼの活性化、又はクラスIB PI3Kγ症例におけるG-タンパク質の活性化は、ホスファチジルイノシトール-(4,5)-二リン酸のリン酸化を引き起こし、膜結合されたホスファチジルイノシトール-(3,4,5)-三リン酸を生じる。 後者は、ホスファチジルイノシトール-(3,4,5)-三リン酸が該キナーゼのプレクストリン-相同(PH)ドメインへ結合することにより、様々なプロテインキナーゼの細胞質から細胞膜への移行を促進する。

    PI3Kの下流標的であるキナーゼは、ホスファチジルイノシチド-依存型キナーゼ1(PI3K)及びAkt(プロテインキナーゼB又はPKBとしても公知)を含む。 そのようなキナーゼのリン酸化は、次にGSK3、mTOR、PRAS40、FKHD、NF-κB、BAD、カスパーゼ-9、その他などのメディエーターが関与する多くの他の経路の活性化又は不活性化を可能にする。 これらの経路は、細胞周期進行、細胞生存及びアポトーシス、細胞増殖、転写、翻訳、代謝、脱顆粒、及び細胞運動などの多くの細胞プロセスに関与している。

    PI3K経路に関する重要な負のフィードバック機構は、ホスファチジルイノシトール-(3,4,5)-三リン酸のホスファチジルイノシトール-(4,5)-二リン酸への脱リン酸化を触媒するホスファターゼPTENである。 全ての固形腫瘍の60%以上で、PTENは非活性型に変異され、PI3K経路の構成的活性化を可能にしている。 多くの癌は固形腫瘍であるので、そのような知見は、PI3K経路におけるPI3Kそれ自身又は個々の下流キナーゼの標的化は、多くの癌において脱制御を緩和するか又は無効にさえし、その結果正常な細胞の機能又は挙動を回復するための有望なアプローチを提供することの証拠を提供している。

    PI3Kの機能の調節により治療可能である疾患及び障害は、患者における癌、神経線維腫症、眼血管新生、脳卒中、糖尿病、肝腫大、心臓血管疾患、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス疾患、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、アレルギー疾患、炎症、神経障害、血管新生障害、ホルモン-関連疾患、臓器移植の随伴状態、免疫不全の障害、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死の随伴状態、トロンビン-誘導性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、肝臓疾患、T細胞活性化に関連した病的免疫状態、及びCNS障害を含むが、これらに限定されるものではない。 そのような増殖性疾患/障害は、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、滑液腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、脳腫瘍、結腸癌、結腸直腸癌、腎癌、肝癌、膵癌、骨癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、口腔癌、鼻腔癌、咽喉癌、頭頸部癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝細胞癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、子宮癌、睾丸癌、小細胞肺癌、膀胱癌、肺癌、中枢神経系の癌、上皮癌、皮膚癌、メラノーマ、神経芽細胞腫、及び網膜芽細胞腫などの固形腫瘍の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

    PI3Kインヒビターは、対象における増殖性障害の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。 より詳細には、本発明の化合物は、良性若しくは悪性腫瘍、脳、腎臓、肝臓、胆管、副腎、膀胱、乳房、食道、胃、胃腫瘍(gastric tumors)、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞癌を含む)、胃、膣、子宮内膜、子宮、頸部及び外陰部、睾丸、尿生殖路、喉頭、皮膚、骨又は甲状腺の癌腫、肉腫、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫及びリンパ腫、消化管癌、特に結腸癌又は結腸直腸腺腫、頭頸部腫瘍、中枢神経系の癌、上皮過増殖、乾癬、前立腺肥大、新生物形成、上皮特性を持つ新生物形成、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、ホジキン病、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、精上皮腫、メラノーマ、又は白血病(ALL及びCMLを含む)から選択された増殖性疾患の治療において有用である。 他の疾患は、カウデン症候群、レルミット−デュドス病及びバンナヤン−ゾーナーナ症候群、又はPI3K/PKB経路が異常に活性化されている疾患を含む。

    PI3Kインヒビターは、対象における神経変性疾患/障害の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。 本発明の方法に従い治療することができる神経変性疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、及び脳虚血、並びに外傷、グルタミン酸神経毒性及び低酸素症により引き起こされた神経変性疾患を含むが、これらに限定されるものではない。

    PI3Kインヒビターは、対象における自己免疫疾患の治療又は予防に有効である量で投与することができる。 自己免疫疾患は、自己免疫性血液疾患(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真正赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブンス・ジョンソン症候群、特発性スプルー、急性膵炎、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎及びクローン病)、内分泌性眼障害、グレーヴス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変症、ブドウ膜炎(前部及び後部)、乾性角結膜炎及び春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎及び糸球体腎炎(例えば特発性ネフローゼ症候群又は微小変化腎症を含む、ネフローゼ症候群随伴性又は非随伴性)を含むが、これらに限定されるものではない。

    いくつかの実施態様において、本発明は、I型神経線維腫症(NF1)、II型神経線維腫症(NF2)、シュワン細胞新生物(例えばMPNST)、又は神経鞘腫を予防、治療、又は重症度を軽減するために、開示された化合物を使用する方法を提供する。

    更に、本明細書に開示された化合物は、PI3Kに関連した炎症性又は閉塞性気道疾患を予防、治療、又は重症度を軽減するために有用である。 本発明が適用可能である炎症性又は閉塞性気道疾患は、内因性(非アレルギー性)喘息及び外因性(アレルギー性)喘息の両方、軽度喘息、中等度喘息、重度喘息、気管支喘息、運動誘発性喘息、職業性喘息及び細菌感染後に誘発された喘息を含む、あらゆる種類又は起源の喘息を含む。 喘息の治療は、例えば、喘鳴症状を示し、且つ「乳幼喘鳴児」として診断された若しくは診断可能である4歳又は5歳未満の対象、大きい医学的懸念のある及び初期若しくは早期喘息患者として現時点で確定されることが多い確立された患者カテゴリーの対象の治療も包括するものとして理解されるべきである。

    喘息の治療における予防有効性は、例えば急性喘息患者の症候性発作又は気管支収縮発作の頻度又は重症度の低下、肺機能の改善、又は改善された気道過敏により証明されるであろう。 これは、例えば抗炎症薬又は気管支拡張薬などの、症候性発作が発生した時の発作の制限若しくは中断のための療法又はこれらを意図した療法などの、他の対症療法に関する必要性の低下により更に証明され得る。 喘息における予防的恩恵は、「モーニングディップ」の傾向がある対象において特に明らかである。 「モーニングディップ」は、喘息患者のかなりの割合に共通して認められる喘息症候群であり、且つ例えばほぼ午前4時から6時の数時間の間に、すなわち通常何らかの先に投与された喘息対症療法からかなり離れた時点での、喘息発作により特徴付けられるる。

    更に別の実施態様において、本発明の化合物は、非限定的に急性肺外傷(ALI)、成人/急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、慢性気管支炎若しくはそれに関連した呼吸困難を含む慢性閉塞性肺、気道又は胸部疾患(COPD、COAD又はCOLD)、気腫、更には他の薬物療法、特に他の吸入薬療法の結果としての気道過敏の増悪を含むPI3Kに関連した他の炎症性又は閉塞性気道疾患及び状態の予防、治療、又は重症度の軽減のために使用することができる。 本発明は、非限定的に、急性、アラキジン性、カタル性、クループ性、慢性又は結核様気管支炎を含む、いかなる型又は起源であっても、気管支炎の治療に適用可能である。 本発明が適用可能である更なる炎症性又は閉塞性気道疾患は、例えば、アルミニウム沈着症、炭粉沈着症、石綿症、石粉症、ダチョウじん肺症、鉄沈着症、珪肺、煙草症及び綿肺症を含む、あらゆる型又は起源の塵肺症(慢性又は急性のいずれかの気道閉塞が頻繁に随伴し、且つ粉塵の繰り返しの吸入により誘発される、肺の炎症性、通常閉塞性の疾患)を含む。

    それらの抗炎症活性に関して、特に好酸球活性化の阻害との関係に関して、本明細書に開示された方法を使用し、PI3Kに関連した好酸球関連障害、例えば好酸球増加症(eosinsophilia)、特にこれは気道及び/又は肺に影響を及ぼすので超好酸球増加症を含む気道の好酸球関連障害(例えば、肺組織への病的好酸球浸潤)を、更には例えば、レフラー症候群、好酸球性肺炎、寄生性(特に後生動物)感染症(熱帯性好酸球増加症を含む)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ・ストラウス症候群を含む)、好酸球性肉芽腫の結果として又はそれらと同時に起こる気道の好酸球関連障害を、並びに薬物反応により引き起こされる気道に影響を及ぼす好酸球関連障害を治療することができる。

    PI3Kは炎症及びアレルギーに関与しているので、本明細書に開示された方法は、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、全身性紅斑性狼瘡、天疱瘡(pemphisus)、後天性表皮水疱症、及び他の皮膚の炎症性若しくはアレルギー性状態の予防、治療、又は重症度の軽減においても有用である。

    更に、異常なPI3Kにより引き起こされた炎症成分を有する疾患又は状態も、本明細書に開示された方法により予防するか、治療するか、又は重症度を軽減するために使用することができる。 これらの疾患及び障害は、結膜炎、乾性角結膜炎、及び春季結膜炎などの眼の疾患及び状態、アレルギー性鼻炎を含む鼻を冒す疾患、並びに自己免疫性血液疾患(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真正赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブンス・ジョンソン症候群、特発性スプルー、急性膵炎、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎及びクローン病)、内分泌性眼障害、グレーヴス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変症、ブドウ膜炎(前部及び後部)、乾性角結膜炎及び春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎及び糸球体腎炎(例えば特発性ネフローゼ症候群又は微小変化腎症を含む、ネフローゼ症候群随伴性又は非随伴性)を含む、自己免疫反応が自己免疫成分又は病因に関与しているか若しくは有する炎症疾患を含むが、これらに限定されるものではない。

    本発明の方法に従い予防、治療されるか、又は重症度の軽減のために使用され得る心臓血管疾患は、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性脳卒中及びうっ血性心不全を含むが、これらに限定されるものではない。

    一実施態様において、本発明は、患者における癌、神経線維腫症、眼血管新生、脳卒中、糖尿病、肝腫大、心臓血管疾患、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス疾患、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、アレルギー疾患、炎症、神経障害、血管新生障害、ホルモン-関連疾患、臓器移植の随伴状態、免疫不全の障害、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死の随伴状態、トロンビン-誘導性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、肝臓疾患、T細胞活性化に関連した病的免疫状態、及びCNS障害を治療又は予防するのに有用な組成物を提供する。

    PI3Kは血管新生促進性であるので(Grauperaらの文献、Nature (2008) 453(7195):662-6)、本発明の方法は、例えば、対象化合物の局所性投与による眼球血管新生に関連した眼疾患の治療のための、血管新生の阻害に利点があり得る。 本発明の化合物は、局所的投与などのために製剤することができる。 例えば本不可逆的インヒビターは、喘息を治療するための肺への局所送達(例えば、乾燥散剤又は液体製剤などのエアゾール)のため、乾癬の治療のための皮膚への局所塗布のためのクリーム、軟膏、ローションなどとして、又は眼球疾患の治療のための眼への局所適用のための眼科用製剤として製剤することができる。 そのような製剤は、対象インヒビター及び医薬として許容し得る担体を含有するであろう。 保存剤、及び天然又は合成ポリマーなどの製剤の粘度を増大する物質などの追加成分も、存在することができる。 眼科用製剤は、液剤、軟膏、ヒドロゲル又は散剤などの任意の好適な形状であることができる。 本発明の化合物は、抗-VEGF薬、例えば、VEGFAに結合する抗体のFab断片であるラニビズマブ、又は以下に更に説明される他の抗-血管新生化合物などの、別の治療薬と一緒に投与されることができる。

    (III. PDPK1)
    3-ホスホイノシチド依存性キナーゼ1(PDPK1)は、プロテインキナーゼB(PKB;Aktとも称される)、血清及び糖質コルチコイド-誘導型キナーゼ、プロテインキナーゼCアイソフォーム、及びp70リボソームのS6キナーゼを含む、AGCキナーゼスーパーファミリーの多数のタンパク質セリン/トレオニンキナーゼの活性化ループをリン酸化する。 ホスホイノシチド3-キナーゼ/3-ホスホイノシチド依存性キナーゼ1(PDPK1)/Aktシグナル伝達経路は、癌細胞の増殖、生存、及び腫瘍血管新生において重要な役割を果たし、且つ抗癌剤の有望な標的を示している。

    増殖性障害は、それを必要とする対象への有効量のPDPK1インヒビターの投与により、予防され、治療され、又は重症度が軽減され得る。 有効量のPDPK1インヒビターの投与により、予防され、治療され、又は重症度が軽減され得る増殖性障害は、癌、子宮筋腫、良性前立腺肥大、家族性腺腫性ポリポーシス、神経線維腫症、アテローム性動脈硬化症、肺線維症、関節炎、乾癬、糸球体腎炎、血管形成術又は血管手術に続発する再狭窄、肥厚性瘢痕形成、炎症性腸疾患、移植拒絶反応、内毒素性ショック、真菌感染、アポトーシス欠損-関連状態、又はPDPK1活性に左右される増殖性疾患を含むが、これらに限定されるものではない。

    PDPK1はPI3Kの下流標的であるので、PI3Kにより調節される疾患及び障害は、異常なPDPK1機能にも関与している。 従ってPDPK1活性を調節することにより治療可能な疾患は、患者における癌、神経線維腫症、眼血管新生、脳卒中、糖尿病、肝腫大、心臓血管疾患、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス疾患、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、アレルギー疾患、炎症、神経障害、血管新生障害、ホルモン-関連疾患、臓器移植の随伴状態、免疫不全障害、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死の随伴状態、トロンビン-誘導性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、肝臓疾患、T細胞活性化に関連した病的免疫状態、及びCNS障害を含むが、これらに限定されるものではない。 そのような増殖性疾患/障害は、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、滑液腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、脳腫瘍、結腸癌、結腸直腸癌、腎癌、肝癌、膵癌、骨癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、口腔癌、鼻腔癌、咽喉癌、頭頸部癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝細胞癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、子宮癌、睾丸癌、小細胞肺癌、膀胱癌、肺癌、中枢神経系の癌、上皮癌、皮膚癌、メラノーマ、神経芽細胞腫、及び網膜芽細胞腫などの固形腫瘍の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

    PDPK1インヒビターは、対象における増殖性障害の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。 より詳細には、本発明の化合物は、良性若しくは悪性腫瘍、脳、腎臓、肝臓、胆管、副腎、膀胱、乳房、食道、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞癌を含む)、胃、膣、子宮内膜、子宮、頸部及び外陰部、睾丸、尿生殖路、喉頭、皮膚、骨又は甲状腺の癌腫、肉腫、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫及びリンパ腫、消化管癌、特に結腸癌又は結腸直腸腺腫、頭頸部腫瘍、中枢神経系の癌、上皮過増殖、乾癬、前立腺肥大、新生物形成、上皮特性を持つ新生物形成、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、ホジキン病、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、精上皮腫、メラノーマ、又は白血病(ALL及びCMLを含む)から選択された増殖性疾患の治療において有用である。 他の疾患は、カウデン症候群、レルミット−デュドス病及びバンナヤン−ゾーナーナ症候群、又はPI3K/PKB経路が異常に活性化されている疾患を含む。

    PDPK1インヒビターは、対象における神経変性疾患/障害の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。 本発明の方法に従い治療することができる神経変性疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、及び脳虚血、並びに外傷、グルタミン酸神経毒性及び低酸素症により引き起こされた神経変性疾患を含むが、これらに限定されるものではない。

    PDPK1インヒビターは、対象における自己免疫疾患の治療又は予防に有効である量で投与することができる。 自己免疫疾患は、自己免疫性血液疾患(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真正赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブンス・ジョンソン症候群、特発性スプルー、急性膵炎、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎及びクローン病)、内分泌性眼障害、グレーヴス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変症、ブドウ膜炎(前部及び後部)、乾性角結膜炎及び春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎及び糸球体腎炎(例えば特発性ネフローゼ症候群又は微小変化腎症を含む、ネフローゼ症候群随伴性又は非随伴性)を含むが、これらに限定されるものではない。

    異常なPDPK1発現に関与している血液由来の癌は、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ芽球性B-細胞白血病、急性リンパ芽球性T-細胞白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性単芽球性白血病、急性赤白血病、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性非リンパ性白血病、急性未分化白血病、慢性骨髄性白血病("CML")、慢性リンパ球性白血病("CLL")、ヘアリーセル白血病、及び骨髄腫を含むが、これらに限定されるものではない。

    PDPK1が関与しているリンパ腫はホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、重鎖病、及び真性一次性赤血球増加症を含むが、これらに限定されるものではない。

    異常なPDPK1が発現しているCNS及び脳の癌は、神経膠腫、毛様細胞性星状細胞腫、星状細胞腫、未分化星状細胞腫、多形性膠芽腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫瘍、乏突起膠腫、髄膜腫、前庭神経鞘腫、腺腫、転移性脳腫瘍、及び髄膜腫を含むが、これらに限定されるものではない。

    ウイルス媒介性癌も、PDPK1の過剰発現に関与されている。 そのようなウイルスは、子宮頸癌に繋がり得るヒトパピローマウイルス(例えば、Hernandez-Avilaらの文献、Archives of Medical Research (1997) 28:265-271参照);リンパ腫に繋がり得るエプスタイン・バーウイルス(EBV)(例えば、Herrmannらの文献、J Pathol (2003) 199(2): 140-5参照);肝癌に繋がり得るB型又はC型肝炎ウイルス(例えば、El-Seragの文献、J Clin Gastroenterol (2002) 35(5 Suppl 2):S72-8参照);T細胞白血病に繋がり得るヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)-I(例えば、Mortreuxらの文献、Leukemia, (2003) 17(1):26-38参照);カポジ肉腫に繋がり得るヒトヘルペスウイルス-8感染(例えば、Kadowらの文献、Curr Opin Investig Drugs (2002) 3(11): 1574-9参照);及び、免疫不全の結果癌に繋がり得るヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染(例えば、Dal Masoらの文献、Lancet Oncol (2003) 4(2):110-9参照)を含む。

    本発明は、PDPK1インヒビターの有効量をそのような治療又は予防を必要とする対象へ投与することを含む、これら前述の癌、障害及び疾患を治療又は予防する方法を提供する。

    (IV. HCV)
    HCVは、そのゲノムが、約3000個のアミノ酸のポリタンパク質をコードしているプラス鎖RNAウイルスである。 この前駆体タンパク質は、少なくとも10種のウイルス構造タンパク質及び非構造タンパク質へとプロセッシングされる:C、E1、E2、p7、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、及びNS5B(Blight, KJらの文献、Antiviral Ther. 3 , Suppl. 3: 71-81, 1998)。 HCVの非構造(NS)タンパク質は、このポリタンパク質のタンパク質分解性の切断により誘導され、且つウイルス複製に必須の触媒機構を提供すると推測される。

    NS3は、約68KDaタンパク質であり、且つN-末端セリンプロテアーゼドメイン及びそのC-末端のRNA-依存性ATPaseドメインの両方を有する。 NS4Aタンパク質は、NS3のセリンプロテアーゼ活性の補因子として働くことが示されている。 NS3は、HCV複製に必要な他の非構造タンパク質を遊離する部位を切断するタンパク質分解酵素として機能し、且つ抗ウイルス薬化学療法のための立証された治療的標的である。

    ワクチンは、HCVに利用可能ではなく、インターフェロン治療の確立された療法が、患者のわずかに15〜20%において効果があり(Weiland, O.の文献、FEMS Microbiol. Rev. 14 : 279-88, 1994)、且つ著しい副作用を有する(Walker, MAらの文献、DDT 4 : 518-29, 1999;Moradpour, D.らの文献、Eur. J. Gastroenterol. Hepatol. 11 : 1199-1202, 1999)。 目下の標準療法であるペグ化インターフェロンαのリバビリンとの組み合わせが、より効果的であり、且つHCVに関連した肝硬変の患者における肝細胞癌を減少するように見える(Hung, CHらの文献、J Viral Hepatitis, 13 (6): 409-414, 2006)が、この治療は、甲状腺機能障害などの副作用を生じることも示されている(Huang, JFらの文献、J Viral Hepatitis, 13 (6): 396-401, 2006)。

    HCV感染症の症状は、急性又は慢性のいずれかであることができる。 急性症状は、低下した食欲、疲労、腹痛、黄疸、そう痒、及びインフルエンザ様症状を含む。 急性症状を伴うHCV感染症と診断されたほとんどの患者は、最終的には疲労、インフルエンザ様症状、関節痛、そう痒、睡眠障害、食欲の変化、悪心、及びうつ病を含む慢性症状を発症する。 慢性HCV感染症は、最終的には、肝臓の炎症、線維症、そして遂には肝硬変へと繋がり、これらは全て肝機能の低下、最終的には肝不全へと繋がる。 慢性C型肝炎は、晩発性皮膚ポルフィリン症、クリオグロブリン血症(小血管血管炎の形)及び糸球体腎炎(腎臓の炎症)、具体的には膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)などのHCVの存在に随伴する肝臓外の症状発現にも関連している。

    一実施態様において、本発明は、HCV感染症を治療又は予防するのに有用な組成物を提供する。 本組成物は、内服に適しており、且つ有効量のHCVインヒビター及び生理的に許容し得る担体又は媒介物を含有している。

    HCVインヒビターは、対象におけるHCV感染症の治療又は予防又は重症度の軽減に有効である量で投与することができる。

    治療されるべき特定の状態又は疾患に応じて、その状態を治療するために通常投与される追加の治療薬が、本発明の化合物及び組成物と一緒に投与されてよい。 本明細書において使用されるように、特定の疾患又は状態を治療するために通常投与される追加の治療薬は、「治療されるべき疾患又は状態に好適である」として知られている。

    いくつかの実施態様において、提供された化合物又はそれらの組成物は、HCVプロテアーゼ又はそれらの変種の別のインヒビターと組み合わせて投与される。 一部の実施態様において、提供された化合物又はそれらの組成物は、別の抗ウイルス薬と組み合わせて投与される。 そのような抗ウイルス薬は、α-、β-、及びγ-インターフェロン、ペグ化され誘導体化されたインターフェロン-α化合物、及びチモシンなどの免疫調節薬;リバビリン、アマンタジン、及びテルビブジンなどの他の抗ウイルス薬;C型肝炎プロテアーゼの他のインヒビター(NS2-NS3インヒビター及びNS3-NS4Aインヒビター、例えばBILN 2061及びVX-950);ヘリカーゼ及びポリメラーゼインヒビターを含む、HCV生活環の他の標的のインヒビター;内部リボソーム進入のインヒビター;IMPDHインヒビター(例えばミコフェノール酸及びそれらの誘導体)などの、広範な-スペクトルのウイルスインヒビター;又は、前記のいずれかの組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。

    いくつかの実施態様において、2種以上の抗ウイルス薬の組み合わせが投与されてよい。 いくつかの実施態様において、3種以上の抗ウイルス薬種以上の抗ウイルス薬の組み合わせが投与されてよい。 一部の実施態様において、抗ウイルス薬は、リバビリン又はインターフェロンから選択される。 他の実施態様において、抗ウイルス薬はα-インターフェロンである。

    本発明のインヒビターと組み合わせてもよい薬剤の他の例は、非限定的に、以下を含む:アルツハイマー病の治療のための、Aricept(登録商標)及びExcelon(登録商標)など;HIVの治療のための、リトナビルなど;パーキンソン病の治療のための、L-DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピニロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド(pergolide)、トリヘキセフェンジル、及びアマンタジンなど;多発性硬化症(MS)治療のための薬剤、例えばインターフェロンβ(例えばAvonex(登録商標)及びRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)及びミトキサントロンなど;喘息の治療のための、アルブテロール及びSingulair(登録商標)など;統合失調症の治療薬、例えばジプレキサ、リスパダール、セロクエル、及びハロペリドールなど;抗炎症薬、例えばコルチコステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、及びスルファサラジンなど;免疫調節及び免疫抑制薬、例えばシクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノレート・モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、及びスルファサラジンなど;神経栄養因子、例えばアセチルコリンエステラーゼ阻害薬、MAO阻害薬、インターフェロン、抗けいれん薬、イオンチャンネル遮断薬、リルゾール、及び抗パーキンソン病薬など;心臓血管疾患の治療薬、例えばβ-遮断薬、ACE阻害薬、利尿薬、硝酸塩、カルシウムチャネル遮断薬、及びスタチンなど;肝疾患の治療薬、例えばコルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、及び抗ウイルス薬など;血液障害の治療薬、例えばコルチコステロイド、白血病治療薬、及び増殖因子など;薬物動態を延長及び改善する薬剤、例えばシトクロムP450インヒビター(すなわち、代謝的分解のインヒビター)及びCYP3A4インヒビター(例えば、ケトコナゾール及びリトナビル)など、並びに免疫不全症の治療薬、例えばガンマグロブリンなど。

    いくつかの実施態様において、本発明の化合物又はそれらの医薬として許容し得る組成物は、モノクローナル抗体又はsiRNA治療薬と組み合わせて投与される。

    これらの追加の薬剤は、反復投薬計画の一部として、本発明の化合物を含有する組成物とは個別に投与されてよい。 或いはこれらの薬剤は、単独の組成物中において本発明の化合物と一緒に混合された単回剤形の一部であることができる。 反復投薬計画の一部として投与される場合、これらの2つの活性物質は、同時に、連続して、又は他方から一定時間以内、通常他方から5時間以内に投与されることができる。

    (V. 用量)
    本発明の方法は、癌、自己免疫疾患、神経変性障害若しくは神経障害、統合失調症、骨関連障害、肝疾患、又は心疾患の予防、治療、又は重症度の軽減のために使用されることができる。 必要とされる正確な量は、対象の種、年齢、及び全身の状態、感染症の重症度、特定の物質、その投与様式などに応じ、対象毎に変動するであろう。 本発明の化合物は、投与の容易さ及び用量の均一性のために、単位剤形で製剤されることが好ましい。 本明細書において使用される「単位剤形」の表現は、治療されるべき患者に適した物質の物理的に個別の単位を指す。 しかし、本発明の化合物及び組成物の総一日量は、妥当な医学的判断の範囲内で主治医により決定されることは理解されるであろう。 任意の特定の患者又は生物に関する具体的有効量レベルは、治療される障害及び障害の重症度;使用される具体的化合物の活性;使用される具体的組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別及び食事;使用される具体的化合物の投与時間、投与経路、及び排泄率;治療期間;使用される具体的化合物と組み合わせて又は同時に使用される薬物、及び同様の医学分野において周知の要因を含む、様々な要因によって決まるであろう。 本明細書において使用される用語「患者」は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトをいう。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の投与は、治療薬に関する任意の投与様式により達成され得る。 これらの様式は、経口、経鼻、非経口、経真皮、皮下、経膣、口腔内、経直腸又は局所投与様式などの、全身的又は局部的投与を含む。 一部の場合において、投与は、本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の、血流への放出を生じるであろう。

    一実施態様において、本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、経口的に投与される。

    意図された投与様式に応じて、本組成物は、好ましくは単位用量内で且つ従来の医薬実践との整合性のある、例えば、注射剤、錠剤、坐剤、丸剤、時限放出型カプセル剤、エリキシル剤、チンキ剤、乳剤、シロップ剤、散剤、液剤、懸濁剤などの、固形、半固形、又は液体の剤形であることができる。 同様に、これらは、静脈内(ボーラス又は輸液の両方)、腹腔内、皮下又は筋肉内の形状でも投与されることができ、使用される形状は全て、医薬分野の業者に周知である。

    経口投与のための液体剤形は、医薬として許容し得る乳剤、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤を含むが、これらに限定されるものではない。 本液体剤形は、活性化合物に加え、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油分(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物などの、水又は他の溶媒、可溶化剤並びに乳化剤などの当該技術分野において常用される不活性希釈剤を含んでよい。 経口組成物は、不活性希釈剤に加え、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味剤、矯味矯臭剤、及び香料などの補助剤も含有することができる。

    注射用調製品、例えば、滅菌注射用水性又は油性懸濁剤は、可溶化剤又は好適な分散剤若しくは湿潤剤及び懸濁化剤を使用し、公知の技術に従い製剤されることができる。 滅菌注射用調製品は、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液のように、無毒の非経口的に許容し得る希釈剤若しくは溶媒中の滅菌注射用液剤、懸濁剤又は乳剤であることもできる。 中でも使用することができる許容し得る媒介物及び溶媒は、水、水性デキストロース、グリセロール、エタノール、リンゲル液、米局方及び等張の塩化ナトリウム溶液である。 加えて、無菌の不揮発性油は、溶媒又は懸濁媒体として慣例的に利用される。 この目的のために、合成モノ-又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性の不揮発性油を利用することができる。 加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射用調製品において使用される。

    注射用製剤は、例えば、細菌保持性フィルターを通す濾過によるか、又は使用前に滅菌水若しくは他の滅菌注射用媒体中に溶解若しくは分散することができる無菌固形組成物の形状中の滅菌剤の混入により、滅菌されることができる。

    本発明の化合物の作用を延長するために、皮下又は筋肉内注射からの化合物の吸収を遅延することが望ましいことが多い。 これは、水への溶解度が低い結晶質又は非晶質の物質の懸濁液の使用により達成することができる。 次にこの化合物の吸収率は、その溶解率により左右され、これは次に結晶サイズ及び結晶形態により左右される。 或いは、非経口投与される化合物の形状の遅延された吸収は、油性媒介物中の化合物の溶解又は懸濁により達成される。 注射用デポ剤は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することにより、製造される。 化合物のポリマーに対する比及び使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物の放出速度を制御することができる。 他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(アンヒドリド)が挙げられる。 デポ型注射用製剤は、体組織と適合性があるリポソーム又はマイクロエマルジョン中に化合物を閉じ込めることによっても調製される。

    直腸又は膣投与のための本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の組成物は、外界温度では固体であるが、体温では液体であり、従って直腸又は膣腔内で溶融し活性化合物を放出するカカオバター、ポリエチレングリコール又は坐薬用ワックスなどの好適な非刺激性賦形剤又は担体と、本発明の化合物を混合することにより調製することができる坐薬が好ましい。

    経口投与のための固形剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、及び顆粒剤を含む。 そのような固形剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウム若しくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性の医薬として許容し得る賦形剤又は担体、並びに/又はa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール、セルロース、サッカリン、グリシン、及びケイ酸などの、充填剤若しくは増量剤若しくは希釈剤、b)例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンノリ、トラガカント、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、炭酸マグネシウム、天然糖、トウモロコシ甘味料、ショ糖、ワックス、及びアカシアゴムなどの天然若しくは合成ゴムなどの、結合剤、c)グリセロールなどの、保湿剤、d)アガー-アガー、炭酸カルシウム、ジャガイモ若しくはタピオカでんぷん、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなどの、崩壊剤、e)パラフィンなどの、溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物、デンプン、寒天、メチルセルロース、ベントナイト、キサンタンガム、アルギン酸(algiic acid)、及び発泡混合物などの、吸収促進剤若しくは崩壊剤、g)例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレートなどの、湿潤剤、h)カオリン及びベントナイトクレイなどの、吸収剤、並びにi)タルク、シリカ、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの、滑沢剤、並びにそれらの混合物と混合される。 カプセル剤、錠剤及び丸剤の場合、剤形は、緩衝剤も含有することができる。

    同様の型の固形組成物は、充填剤として、乳糖若しくはミルクシュガーのような賦形剤に加え、高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、充填式ソフト及びハードゼラチンカプセル剤においても使用することができる。 錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤の固形剤形は、腸溶性コーティング及び医薬製剤分野において周知の他のコーティングなどの、コーティング及びシェルを伴い調製することができる。 これらは、任意に不透明化剤を含んでよく、且つ活性成分を、任意に遅延された様式で、腸管のある部分においてのみ放出するか、又はそこで優先的に放出する組成物であることもできる。 使用することができる包埋組成物の例は、高分子物質及びワックスを含む。 同様の型の固形組成物は、充填剤として、乳糖若しくはミルクシュガーのような賦形剤に加え、高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、充填式ソフト及びハードゼラチンカプセル剤においても使用することができる。

    この活性化合物は、前述の1種以上の賦形剤と一緒にマイクロカプセル封入された形状であることもできる。 錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤及び顆粒剤の固形剤形は、腸溶性コーティング、放出制御コーティング及び医薬製剤分野において周知の他のコーティングなどの、コーティング及びシェルを伴い調製することもできる。 そのような固形剤形において、活性化合物は、ショ糖、乳糖又はデンプンなどの、少なくとも1種の不活性希釈剤と混合することができる。 そのような剤形は、通常の実践のように、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えばステアリン酸マグネシウム及び微晶質セルロースのような打錠滑沢剤及び他の打錠助剤も含有することができる。 カプセル剤、錠剤及び丸剤の場合、これらの剤形は、緩衝剤も含有することができる。 これらは任意に、不透明化剤を含有することができ、且つ活性成分を、任意に遅延された様式で、腸管のある部分においてのみ放出するか、又はそこで優先的に放出する組成物であることもできる。 使用することができる包埋組成物の例には、高分子物質及びワックスが挙げられる。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、小型単層小胞、大型単層小胞及び多重膜小胞などの、リポソーム送達システムの形状で投与されることもできる。 リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンを含む、様々なリン脂質から形成することができる。 一部の実施態様において、米国特許第5,262,564号に開示されているように、脂質成分のフィルムは、薬物の水溶液により水和され、薬物をカプセル封入している脂質層を形成する。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、それに本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質が組み合わされている個別の担体として、モノクローナル抗体を使用することによっても、送達することができる。 本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、標的化可能な薬物担体として、可溶性ポリマーと組み合わせることもできる。 そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド-フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパナミドフェノール、又はパルミトイル残基により置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを含むことができる。 更に本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート及び架橋型又は両親媒性のヒドロゲルブロックコポリマーなどの、薬物の制御放出を実現するのに有用である生分解性ポリマーの部類に組み合わせることもできる。

    非経口注射用物質投与は、皮下、筋肉内又は静脈内注射及び輸液のために使用することができる。 注射用物質は、液体の溶液若しくは懸濁液又は注射前に液体に溶解するのに適した固形物形状のいずれかの、従来の形状で、調製されることができる。

    非経口的投与に関する一実施態様は、引用により本明細書中に組み込まれている米国特許第3,710,795号に従う、遅延放出又は持続放出システムの移植を利用する。

    これらの組成物は、滅菌されるか、又は保存剤、安定化剤、湿潤剤若しくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧調節のための塩類、pH緩衝剤などの補助剤、並びに非限定的に酢酸ナトリウム若しくはオレイン酸トリエタノールアミンを含む他の物質を、無毒の量含有することができる。 加えてこれらは、他の治療上価値がある物質も含有することができる。

    本発明の化合物の局所投与又は経真皮投与のための剤形は、軟膏剤、泥膏剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤又は貼付剤を含む。 本活性成分は、無菌条件下で、医薬として許容し得る担体及び必要に応じ任意の必要とされる保存剤又は緩衝液と混合される。 眼科用製剤、点薬、及び点眼薬も、本発明の範囲内であることが意図されている。 加えて本発明は、化合物の体への制御された送達の提供に更なる利点を有する経真皮貼付剤の使用を意図している。 そのような剤形は、本化合物を好適な媒体中に溶解又は分散することにより製造することができる。 本化合物の皮膚を超えた流入を増大するために、吸収増強剤も使用することができる。 この速度は、速度制御膜の提供又は本化合物のポリマーマトリックス又はゲル内への分散のいずれかにより制御することができる。

    組成物は、各々、慣例的混合、造粒又はコーティングの方法に従い調製することができ、且つ本医薬組成物は、本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質を、約0.1%〜約99重量又は容量%、好ましくは約1%〜約70重量又は容量%含有することができる。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質を利用する投薬計画は、対象の種類、種、年齢、体重、性別及び医学的状態;治療される状態の重症度;投与経路;対象の腎機能又は肝機能;並びに、使用される本明細書に記載された特定のインヒビター又は医薬活性物質を含む、様々な要因に従い選択することができる。 当業者は、増殖性障害の治療又は予防に有用な薬物の有効量を容易に決定し且つ処方することができる。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の有効な用量は、対象に投与される場合、1日当たり本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質約0.05〜約1000mgの範囲である。 インビボ又はインビトロ使用に関して組成物は、本明細書に記載のインヒビターを約0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100.0、250.0、500.0又は1000.0mg含むことができる。 一実施態様において、本組成物は、割線入り錠剤の形状である。 本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の有効血漿レベルは、1日当たり体重1kgにつき約0.002mg〜約50mgの範囲であることができる。 癌の治療又は予防に有効である本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の量は、当業者に公知である臨床技術により決定することができる。 加えて、インビトロ及びインビボアッセイを、至適用量範囲の確定を補助するために、任意に使用することができる。 使用されるべき正確な投与量は、投与経路、及び治療される増殖性障害の重篤度よっても左右され、且つ例えば公表された臨床試験を考慮し、一般開業医の判断及び各対象の状況に従い決定され得る。 しかし好適な有効な用量は、ほぼ4時間毎に約10μg〜約5gの範囲であることができが、これらは典型的には4時間毎に約500mg以下である。 一実施態様において、有効量は、4時間毎に約0.01mg、0.5mg、約1mg、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、約700mg、約800mg、約900mg、約1g、約1.2g、約1.4g、約1.6g、約1.8g、約2.0g、約2.2g、約2.4g、約2.6g、約2.8g、約3.0g、約3.2g、約3.4g、約3.6g、約3.8g、約4.0g、約4.2g、約4.4g、約4.6g、約4.8g、及び約5.0gである。 同等な用量が、非限定定期に、約2時間毎、約6時間毎、約8時間毎、約12時間毎、約24時間毎、約36時間毎、約48時間毎、約72時間毎、約1週間毎、約2週間毎、約3週間毎、約1ヶ月毎、及び約2ヶ月毎を含む、様々な時間間隔にわたり投与されることができる。 本明細書に記載された有効用量は、投与される総量をいい;すなわち、本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の2種以上が投与される場合、有効用量は、投与される総量に相当する。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質を利用する投薬計画は、対象の種類、種、年齢、体重、性別及び医学的状態;治療される増殖性障害の重症度;投与経路;対象の腎機能又は肝機能;並びに、使用される本明細書に記載された特定のインヒビター又は医薬活性物質を含む、様々な要因に従い選択することができる。 当業者は、増殖性障害の予防、進行の退行又は停止に必要な薬物の有効量を容易に決定し且つ処方することができる。

    本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、単回1日量で投与されることができるか、又は総1日量が、一日につき2、3又は4回の分割量で投与されることができる。 更に、本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質は、好適な鼻腔内媒介物の局所使用により、鼻腔内形状で、又は当業者に周知の経真皮的皮膚貼付剤のそれらの形状を使用する、経真皮経路で、投与されることができる。 経真皮送達システムの形状で投与されるために、用量の投与は、投薬計画を通じて間欠的であるよりもむしろ連続的であることができる。 他の例証的局所用調製品は、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、エアゾールスプレー及びゲル剤を含み、ここでは本明細書に記載のインヒビター又は医薬活性物質の濃度は、約0.1%〜約15%w/w又はw/vの範囲である。

    (VI. 併用)
    治療されるべき特定の状態、疾患に応じて、その状態を治療するために通常投与される追加の治療薬が、本発明の化合物及び組成物と組み合わせて投与されてよい。 本明細書において使用されるように、特定の疾患、又は状態を治療するために通常投与される追加の治療薬は、「治療される疾患、又は状態に適している」ことが知られている。 本明細書に記載のインヒビターと追加の治療薬の組み合わせにおいて、追加の治療薬は、この組み合わせにおいて使用されるインヒビターのための標的タンパク質内の活性結合部位への競合的結合剤ではない。

    いくつかの実施態様において、本明細書に提供されるインヒビター若しくは医薬活性物質又はそれらの組成物は、別の医薬活性物質又はそれらの変種と組み合わせて投与される。 一部の実施態様において、提供される化合物又はそれらの組成物は、1種以上の追加の医薬活性物質と組み合わせて投与される。 そのような追加の医薬活性物質は、Aricept(登録商標)及びExcelon(登録商標)などの、アルツハイマー病の治療;リトナビルなどの、HIVの治療;L-DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピニロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル、及びアマンタジンなどの、パーキンソン病の治療;インターフェロンβ(例えば、Avonex(登録商標)及びRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)及びミトキサントロンなどの、多発性硬化症(MS)治療薬;アルブテロール及びSingulair(登録商標)などの、喘息の治療;ジプレキサ、リスパダール、セロクエル、及びハロペリドールなどの、統合失調症の治療薬;コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、及びスルファサラジンなどの、抗炎症薬;シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノレート・モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、及びスルファサラジンなどの、免疫調節薬及び免疫抑制薬;アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、MAO阻害薬、インターフェロン、抗けいれん薬、イオンチャンネル遮断薬、リルゾール、及び抗パーキンソン病薬などの、神経栄養因子;β遮断薬、ACE阻害薬、利尿薬、硝酸塩、カルシウムチャネル遮断薬、及びスタチンなどの、心臓血管疾患の治療薬;コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、及び抗ウイルス薬などの、肝疾患の治療薬;コルチコステロイド、白血病治療薬、及び増殖因子などの、血液障害の治療薬;シトクロムP450インヒビター(すなわち、代謝的分解のインヒビター)及びCYP3A4インヒビター(例えば、ケトコナゾール及びリトナビル)などの、薬物動態を延長又は改善する薬剤;並びにガンマグロブリンなどの、免疫不全障害の治療薬を含むが、これらに限定されるものではない。

    いくつかの実施態様において、本発明の化合物又はそれらの医薬として許容し得る組成物は、モノクローナル抗体又はsiRNA治療薬と組み合わせて投与される。

    これらの追加の薬剤は、反復投薬計画の一部として、本発明の化合物を含有する組成物とは個別に投与されてよい。 或いは、これらの薬剤は、単独の組成物中において本発明の化合物と一緒に混合された単回剤形の一部であることができる。 反復投薬計画の一部として投与される場合、これら2つの活性物質は、同時に、連続して、又は他方から一定時間以内、通常他方から5時間以内で提供されることができる。

    本明細書において使用される用語「組み合わせ」、「組み合わせられた」及び関連用語は、本発明に従う治療薬の同時又は連続した投与をいう。 例えば本発明の化合物は、個別の単位剤形中で、又は単独の単位剤形中で一緒に、別の治療薬と同時若しくは連続して投与されることができる。 従って本発明は、本発明の化合物、追加の治療薬、及び医薬として許容し得る担体、補助剤、又は媒介物を含有する単独単位剤形を提供する。

    単独剤形を製造するために担体物質と組み合わせることができる本発明の化合物及び追加の治療薬(先に説明された追加の治療薬を含有するそれらの組成物中において)の両方の量は、治療される宿主及び特定の投与様式によって左右されるであろう。 好ましくは、本発明の組成物は、1日につき体重1kg当たり本発明のもの0.01〜100mgの間の用量で投与されることができるように製剤されなければならない。

    追加の治療薬を含有するこれらの組成物において、その追加の治療薬及び本発明の化合物は、相乗的に作用することができる。 従って、そのような組成物中の追加の治療薬の量は、その治療薬のみを使用する単剤療法において必要とされる量よりも少ないであろう。 そのような組成物において、1日につき体重1kg当たり追加の治療薬0.01〜100mgの間の用量が、投与され得る。

    本発明の組成物中に存在する追加の治療薬の量は、その治療薬を唯一の活性物質として含有する組成物中で通常投与される量を超えないであろう。 好ましくは、現在開示された組成物中の追加の治療薬の量は、唯一の治療的活性物質としてその物質を含有する組成物中に通常存在する量の約50%〜100%の範囲であろう。

    一部の実施態様において、本組成物は、ある量の本明細書に記載された抗癌性インヒビター、例えばXIAPインヒビター、及び一緒に癌を治療又は予防する効果がある別の抗癌剤を含有する。 別の実施態様において、本明細書に記載された抗癌性インヒビター及び別の抗癌剤の量は、その組成物の組み合わせた併用化学療法剤の少なくとも約0.01重量%である。 経口投与が意図される場合、この量は、組成物の約0.1%〜約80重量%までを変動することができる。 一部の経口組成物は、本明細書に記載された抗癌性インヒビター及び別の抗癌剤を約4%〜約50%含有することができる。 本発明の他の組成物は、非経口単位用量が、組成物の約0.01%〜約2重量%であるように調製される。

    癌の治療又は予防を必要とする対象においてそれを治療又は予防するための本方法は、別の予防薬又は治療薬を、本明細書に記載された抗癌性インヒビターが投与される対象へ投与することを更に含むことができる。 一実施態様において、他の予防薬又は治療薬は、有効量で投与される。 他の予防薬又は治療薬は、抗炎症薬、腎不全治療薬、糖尿病治療薬、心臓血管疾患治療薬、制吐薬、造血性コロニー刺激因子、抗不安薬、及びオピオイド又は非オピオイド鎮痛薬を含むが、これらに限定されるものではない。

    更なる実施態様において、本明細書に記載の抗癌性インヒビターは、制吐薬の前に、同時に、若しくは後に、又は同日に、又は互いに1時間、2時間、12時間、24時間、48時間若しくは72時間以内に、投与されることができる。

    別の実施態様において、本明細書に記載の抗癌性インヒビターは、造血性コロニー刺激因子の前に、同時に、若しくは後に、又は同日に、又は互いに1時間、2時間、12時間、24時間、48時間、72時間、1週間、2週間、3週間若しくは4週間以内に、投与されることができる。

    更に別の実施態様において、本明細書に記載の抗癌性インヒビターは、オピオイド又は非オピオイド鎮痛薬の前に、同時に、若しくは後に、又は同日に、又は互いに1時間、2時間、12時間、24時間、48時間、若しくは72時間以内に、投与されることができる。

    更に別の実施態様において、本明細書に記載の抗癌性インヒビターは、抗不安薬の前に、同時に、若しくは後に、又は同日に、又は互いに1時間、2時間、12時間、24時間、48時間、若しくは72時間以内に、投与されることができる。

    他の治療薬の有効量は、当業者に周知である。 しかし他の治療薬の至適有効量の範囲を決定することは、当業者の権限(perview)内である。 本発明の一実施態様において、別の治療薬が対象に投与される場合、本明細書に記載の抗癌性インヒビターの有効量は、他の治療薬が投与されない場合のその有効量よりも少ない。 この場合、理論に結びつけられるものではないが、本明細書に記載の抗癌性インヒビター及び他の治療薬は、癌を治療又は予防するために相乗的に作用すると考えられる。

    本発明の方法において有用な制吐薬は、メトクロプロミド、ドンペリドン、プロクロルペラジン、プロメタジン、クロルプロマジン、トリメトベンズアミド、オンダンセトロン、グラニセトロン、ヒドロキシジン、アセチルロイシンモノエタノールアミン、アリザプリド、アザセトロン、ベンズキナミド、ビエタナウチン(bietanautine)、ブロモプリド、ブクリジン、クレボプリド、シクリジン、ジメンヒドリナート、ジフェニドール、ドラセトロン、メクリジン、メタラタール、メトピマジン、ナビロン、オキシペルンジル、ピパマジン、スコポラミン、スルピリド、テトラヒドロカンナビノール、チエチルペラジン、チオプロペラジン、及びトロピセトロンを含むが、これらに限定されるものではない。

    本発明の方法において有用な造血性コロニー刺激因子は、フィルグラスチム、サルグラモスチム、モルグラモスチム及びエポイエチンαを含むが、これらに限定されるものではない。

    本発明の方法において有用なオピオイド鎮痛薬は、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルフォン、ヒドロコドン、オキシモルホン、オキシコドン、メトポン、アポモルフィン、ノルモルフィン、エトルフィン、ブプレノルフィン、メペリジン、ロペラミド、アニレリジン、エトヘプタジン、ピミニジン、ベータプロジン、ジフェノキシレート、フェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、レミフェンタニル、レボルファノール、デキストロメトルファン、フェナゾシン、ペンタゾシン、シクラゾシン、メサドン、イソメサドン及びプロポキシフェンを含むが、これらに限定されるものではない。

    本発明の方法において有用な非オピオイド鎮痛薬は、アスピリン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、ジクロフェナク、ジフルシナール、エトドラク、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、インドメタシン、ケトロラク、メクロフェナメイト、メフェナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、ピロキシカム及びスリンダクを含むが、これらに限定されるものではない。

    本発明の方法において有用な抗不安薬は、ブスピロン、並びにジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロラゼプ酸、クロナゼパム、クロルジアゼポキシド及びアルプラゾラムなどのベンゾジアゼピンを含むが、これらに限定されるものではない。

    本発明は、活性部位に存在するリシン残基を有する標的ポリペプチドへ共有結合するリガンドの対象への投与を簡便化することができるキットを包含している。

    本発明の典型的キットは、活性部位に存在するリシン残基を有する標的ポリペプチドへ共有結合するリガンドの単位剤形を含む。 一実施態様において、この単位剤形は、活性部位に存在するリシン残基を有する標的ポリペプチドへ共有結合するリガンドの有効量及び生理的に許容し得る担体又は媒介物が入っている滅菌することができる容器である。 このキットは更に、癌を治療又は予防するために活性部位に存在するリシン残基を有する標的ポリペプチドへ共有結合するリガンドの使用を指示している、ラベル又は印刷された指示書を備えることができる。 このキットは更に、別の予防薬又は治療薬の単位剤形、例えば、別の予防薬又は治療薬又は別の抗癌剤の有効量を備える容器も含むことができる。 一実施態様において、本キットは、活性部位に存在するリシン残基を有する標的ポリペプチドへ共有結合するリガンドの有効量、及び別の予防薬又は治療薬の有効量が入っている容器を備える。 他の予防薬又は治療薬及び他の抗癌剤の例は、先に列挙されたものを含むが、これらに限定されるものではない。

    (C. プローブ化合物)
    本発明の化合物は、検出可能な部分に係留される(tether)ことができる。 当業者は、検出可能な部分は、好適な置換基を介して提供された化合物へ結合され得ることを認めるであろう。 本明細書において使用される用語「好適な置換基」とは、検出可能な部分への共有結合が可能である部分をいう。 そのような部分は、当業者に周知であり、且つ、いくつか例を挙げると、例えばカルボキシラート部分、アミノ部分、チオール部分、又はヒドロキシル部分を含む基を含む。 そのような部分は、提供された化合物へ直接、又は二価の飽和若しくは不飽和の炭化水素鎖などのテザー基を介して結合され得ることは認められるであろう。 一部の実施態様において、そのような部分は、クリック化学を介して結合され得る。 一部の実施態様において、そのような部分は、任意に銅触媒の存在下で、アジドのアルキンとの1,3-付加環化を介して結合され得る。 クリック化学を使用する方法は、当該技術分野において公知であり、且つRostovtsevらの文献、Angew. Chem. Int. Ed. 2002, 41, 2596-99、及びSunらの文献、Bioconjugate Chem., 2006, 17, 52-57に説明されたものを含む。

    本明細書において使用される用語「検出可能な部分」は、用語「標識」及び「リポーター」と互換的に使用され、且つ例えば一次標識及び二次標識など、検出されることが可能である任意の部分に関連している。 検出可能な部分の存在は、試験下のシステム中の検出可能な部分を定量する(絶対項、近似項又は相対項で)方法を用いて測定することができる。 一部の実施態様において、そのような方法は、当業者に周知であり、且つレポーター部分(例えば、標識、色素、光架橋剤、細胞傷害性化合物、薬物、親和性標識、光親和性標識、反応性化合物、抗体又は抗体断片、生体材料、ナノ粒子、スピン標識、発蛍光団、金属含有部分、放射性部分、量子ドット、新規官能基、他の分子と共有的又は非共有的に相互作用する基、ホトケージ(photocaged)部分、化学線励起部分、リガンド、光異性化部分、ビオチン、ビオチン類似体(例えば、ビオチンスルホキシド)、重原子取り込み部分、化学的に切断可能な基、光切断可能な基、レドックス-活性物質、同位体標識された部分、生物物理学的プローブ、発リン光基、化学発光基、高電子密度基、磁気を帯びた基、インターカレーション基、発色団、エネルギー転移物質、生物学的活性物質、検出可能な標識、及び前記のものの任意の組み合わせ)を定量するいずれかの方法を含む。

    プローブ化合物の非限定的例が、以下に示される。

    放射性同位体(例えば、トリチウム、 32 P、 33 P、 35 S、 14 C、 123 I、 124 I、 125 I、又は131 I)、非限定的に安定した同位体を含む質量タグ(例えば、 13 C、 2 H、 17 O、 18 O、 15 N、 19 F、及び127 I)、陽電子放射同位体(例えば、 11 C、 18 F、 13 N、 124 I、及び15 O)、並びに蛍光標識などの一次標識は、更に修飾せずに検出することができるシグナルを発生するレポーター基である。 検出可能な部分は、非限定的に蛍光法、ポジトロン放出断層撮影法、SPECT医学造影法、化学発光法、電子スピン共鳴法、紫外/可視吸収分光法、質量分析法、核磁気共鳴法、磁気共鳴法、フローサイトメトリー、オートラジオグラフィー、シンチレーションカウント、リン光造影法、及び電気化学的方法を含む方法により分析することができる。

    本明細書において使用される用語「二次標識」とは、検出可能なシグナルの発生に二次中間体の存在が必要である、ビオチンと様々なタンパク質抗原などの部分をいう。 ビオチンに関する二次中間体は、ストレプトアビジン-酵素複合体を含むことができる。 抗原標識に関して、二次中間体は、抗体-酵素複合体を含むことができる。 一部の蛍光基は、非放射性蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)の過程において、エネルギーを別の基に転移し、且つ第二の基が検出されたシグナルを発生するので、それらは二次標識として作用する。

    本明細書において使用される用語「蛍光標識」、「蛍光色素」及び「発蛍光団」は、規定された励起波長で光エネルギーを吸収し、且つ異なる波長で光エネルギーを放出する部分をいう。 蛍光標識の例は、Alexa Fluor色素(Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 660及びAlexa Fluor 680)、AMCA、AMCA-S、BODIPY色素(BODIPY FL、BODIPY R6G、BODIPY TMR、BODIPY TR、BODIPY 493/503、BODIPY 530/550、BODIPY 558/568、BODIPY 564/570、BODIPY 576/589、BODIPY 581/591、BODIPY 630/650、BODIPY 650/665)、カルボキシローダミン6G、カルボキシ-X-ローダミン(ROX)、カスケードブルー、カスケードイエロー、クマリン343、シアニン色素(Cy3、Cy5、Cy3.5、Cy5.5)、ダンシル、ダポキシル(Dapoxyl)、ジアルキルアミノクマリン、4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシ-フルオレセイン、DM-NERF、エオシン、エリスロシン、フルオレセイン、FAM、ヒドロキシクマリン、IRDyes(IRD40、IRD700、IRD800)、JOE、リサミンローダミンB、マリーナブルー、メトキシクマリン、ナフトフルオレセイン、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、Pacific Blue、PyMPO、ピレン、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、Rhodol Green、2',4',5',7'-テトラ-ブロモスルホン-フルオレセイン、テトラメチル-ローダミン(TMR)、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、テキサスレッド、テキサスレッド-X、5(6)-カルボキシフルオレセイン、2,7-ジクロロフルオレセイン、N,N-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,4:9,10-ペリレンビス(ジカルボキシイミド、HPTS、エチルエオシン、DY-490XL MegaStokes、DY-485XL MegaStokes、Adirondack Green 520、ATTO 465、ATTO 488、ATTO 495、YOYO-1,5-FAM、BCECF、ジクロロフルオレセイン、ローダミン110、ローダミン123、YO-PRO-1、SYTOX Green、ナトリウムグリーン、SYBR Green I、Alexa Fluor 500、FITC、Fluo-3、Fluo-4、フルオロ-エメラルド、YoYo-1 ssDNA、YoYo-1 dsDNA、YoYo-1、SYTO RNASelect、Diversa Green-FP、Dragon Green、EvaGreen、Surf Green EX、スペクトラムグリーン、NeuroTrace 500525、NBD-X、MitoTracker Green FM、LysoTracker Green DND-26、CBQCA、PA-GFP(活性化後)、WEGFP(活性化後)、FlASH-CCXXCC、アザミグリーンモノマー、アザミグリーン、緑色蛍光タンパク質(GFP)、EGFP(Campbell Tsien 2003)、EGFP(Patterson 2001)、Kaede Green、7-ベンジルアミノ-4-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール、Bexl、ドキソルビシン、Lumio Green、及びSuperGlo GFPを含むが、これらに限定されるものではない。

    本明細書において使用される用語「質量タグ」とは、質量分析(MS)検出技術を用いて、その質量の特性により独自に検出されることが可能である任意の部分をいう。 質量タグの例は、N-[3-[4'-[(p-メトキシテトラフルオロベンジル)オキシ]フェニル]-3-メチルグリセロニル]イソニペコチン酸、4'-[2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(ペンタフルオロフェノキシル)]メチルアセトフェノン、及びそれらの誘導体などのエレクトロホア(electrophore)放出タグを含む。 これらの質量タグの合成及び利用は、米国特許第4,650,750号、第4,709,016号、第5,360,8191号、第5,516,931号、第5,602,273号、第5,604,104号、第5,610,020号、及び第5,650,270号に説明されている。 質量タグの他の例は、変動する長さ及び塩基組成のヌクレオチド、ジデオキシヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、オリゴペプチド、オリゴ糖、並びに長さ及びモノマー組成が変動する他の合成ポリマーを含むが、これらに限定されるものではない。 適当な質量範囲(100〜2000ダルトン)の中性及び帯電したの両方の非常に様々な有機分子(生体分子又は合成化合物)も、質量タグとして使用することができる。 安定した同位体(例えば、 13 C、 2 H、 17 O、 18 O、及び15 N)も、質量タグとして使用することができる。

    本明細書において使用される用語「化学発光基」とは、熱の添加を伴わずに化学反応の結果として光を放出する基をいう。 一例として、ルミノール(5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン)は、励起状態の生成物(3-アミノフタル酸エステル、3-APA)を作製するために塩基及び金属触媒の存在下で、過酸化水素(H 2 O 2 )のようなオキシダントと反応する。

    本明細書において使用される用語「発色団」とは、可視波長、UV波長又はIR波長の光を吸収する分子をいう。

    本明細書において使用される用語「色素」とは、発色団を含む、可溶性の着色物質をいう。

    本明細書において使用される用語「高電子密度基」とは、電子線が照射された場合に、電子を散乱する基をいう。 そのような基は、モリブデン酸アンモニウム、次硝酸ビスマス、ヨウ化カドミウム、カルボヒドラジド、塩化第二鉄六水和物、ヘキサメチレンテトラミン、三塩化インジウム無水物、硝酸ランタン、酢酸鉛三水和物、クエン酸鉛三水和物、硝酸鉛、過ヨウ素酸、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、フェリシアン化カリウム、フェロシアン化カリウム、ルテニウムレッド、硝酸銀、プロテイン銀(Agアッセイ:8.0〜8.5%)、「Strong」、銀テトラフェニルポルフィン(S-TPPS)、塩化金酸ナトリウム、タングステン酸ナトリウム、硝酸タリウム、チオセミカルバジド(TSC)、酢酸ウラニル、硝酸ウラニル、及び硫酸バナジルを含むが、これらに限定されるものではない。

    本明細書において使用される用語「エネルギー転移物質」とは、別の分子からエネルギーを供与するか又は受容するかのいずれかである分子をいう。 単に例示を目的として、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)は、蛍光ドナー分子の励起状態のエネルギーが、励起されないアクセプター分子に非放射性に転移され、これは次に、より長い波長で供与されたエネルギーを蛍光発光する、双極子間カップリングプロセスである。

    本明細書において使用される用語「重原子取り込み部分」とは、通常炭素よりも重い原子のイオンを取り込んでいる基をいう。 一部の実施態様において、そのようなイオン又は原子は、ケイ素、タングステン、金、鉛、及びウランを含むが、これらに限定されるものではない。

    本明細書において使用される用語「光親和性標識」とは、光に曝露された時、それに対し標識が親和性をもつ分子との連結を形成する基を伴う標識をいう。

    本明細書において使用される用語「ホトケージ部分」とは、特定の波長が照射された時、他のイオン又は分子と共有的又は非共有的に結合する基をいう。

    本明細書において使用される用語「光異性化部分」とは、光の照射時に、1つの異性体型から別のものへ変化する基をいう。

    本明細書において使用される用語「放射性部分」とは、その核が、α粒子、β粒子、又はγ粒子などの核放射線を自発的に発する基をいい;ここでα粒子はヘリウム核であり、β粒子は電子であり、且つγ粒子は高エネルギー光子である。

    本明細書において使用される用語「スピン標識」とは、一部の実施態様においては電子スピン共鳴分光法により検出され、且つ他の実施態様において別の分子に結合される不対電子スピン(すなわち安定した常磁性基)を示す原子又は原子群を含む分子をいう。 そのようなスピン標識分子は、ニトリルラジカル及びニトロオキシドを含むが、これらに限定されるものではなく、且つ一部の実施態様において、単一スピン標識又は二重(double)スピン標識である。

    本明細書において使用される用語「量子ドット」とは、一部の実施態様において近赤外において検出され、且つ極めて高い量子収率を有する(すなわち、中等度の照射で非常に明るい)、コロイド状半導体ナノ結晶をいう。

    当業者は、検出可能な部分は、好適な置換基を介して提供された化合物に結合され得ることを認めるであろう。 本明細書において使用される用語「好適な置換基」とは、検出可能な部分への共有結合が可能である部分をいう。 そのような部分は、当業者に周知であり、且つ、いくつか例を挙げると、例えばカルボキシラート部分、アミノ部分、チオール部分、又はヒドロキシル部分を含む基を含む。 そのような部分は、提供された化合物へ直接、又は二価の飽和若しくは不飽和の炭化水素鎖などのテザー部分を介して、結合され得ることは認められるであろう。

    一部の実施態様において、検出可能な部分は、クリック化学を介して提供された化合物へ結合される。 一部の実施態様において、そのような部分は、任意に銅触媒の存在下で、アジドのアルキンとの1,3-付加環化を介して結合され得る。 クリック化学を使用する方法は、当該技術分野において公知であり、且つRostovtsevらの文献、Angew. Chem. Int. Ed. 2002, 41 , 2596-99、及びSunらの文献、Bioconjugate Chem., 2006, 17 , 52-57に説明されたものを含む。 一部の実施態様において、クリックレディインヒビター部分が提供され、クリックレディ-T p -R p部分と反応される。 本明細書に使用される「クリックレディ」とは、クリック化学反応において使用するためのアジド又はアルキンを含む部分をいう。 一部の実施態様において、クリックレディインヒビター部分は、アジドを含む。 いくつかの実施態様において、クリックレディ-T p -R p部分は、銅-非含有クリック化学反応において使用するために拘束された(strained)シクロオクチンを含む(例えば、Baskinらの文献、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 2007, 104 , 16793-16797に説明された方法を使用)。

    (IX. 例証)
    本開示は、下記実施例により更に例示されるが、これは本開示を、本明細書に説明された具体的手順の範囲又は精神に限定するものとして構築されるものではない。 これらの実施例は、いくつかの実施態様を例示するために提供され、且つこれにより本開示の精神の限定を意図しないことは理解されるべきである。 手段(resort)は、本開示の精神及び/又は添付された特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者自身示唆し得る様々な他の実施態様、それらの変更及び同等物を有することができることは更に理解されるべきである。

    (A. XIAPの不可逆的インヒビターのデザイン)
    (実施例1)
    (3S,6S,10aR)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-((R)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド(化合物A)は、XIAPの可逆的インヒビター(Ki26nM)である(Sunらの文献、J. Med. Chem. 52, 593-596 (2009))。 本明細書に記載された構造-ベースのデザインアルゴリズムを用い、化合物Aを、可逆的インヒビターから、XIAPの強力且つ不可逆的インヒビターである化合物VII-1へ変換した。 化合物Aの化合物VII-1への変換プロセスを以下に説明する。

    化合物Aの関連化合物である化合物Bと複合体化されたXIAPのX-線結晶構造が、報告されており(Sun, H.らの文献、J. Med. Chem. 51, 7169-7180 (2008))、タンパク質データバンクから得られた(www.rcsb.orgにおけるpdbcode 2JK7)。 本明細書に記載のデザインアルゴリズムを用い、XIAPの共有的インヒビターをデザインするために、XIAPに結合した化合物BのX-線錯体を使用した。

    化合物Bの三次元構造は、Discovery Studio(www.accelrys.com)においてCDOCKER法を使用し、XIAPリガンド結合部位にドッキングさせた(docked)。 XIAPのリガンド結合部位を、参照リガンドの周囲半径7.5Åを有する球形を用いて定義した。 このドッキングの結果は、インヒビター化合物Aは、XIAPへ結合された化合物BのX-線複合体において認められるものと同様の方式で、XIAPに結合されたことを明らかにした。 XIAPのリガンド結合部位における化合物Bのドッキング後に、XIAP−化合物B複合体内の15Å以内のXIAPの全てのリシン残基(Lys)が、同定された:Lys281、Lys297、Lys299、Lys311、Lys322、Lys328及びLys334。

    化合物Aのモデル化された配位を使用し、鋳型Xにおいて以下に示されたA 1位置(オルト-、メタ-及びパラ-)、A 2位置及びA 3位置の各々に、アクリルアミド弾頭を構築することにより、仮想の共有的インヒビターのライブラリーを作製した。

    弾頭位置と側鎖位置の柔軟性をサンプリングするために、弾頭位置とXIAP側鎖位置の分子動力学シミュレーションを実行し、且つ解析し、弾頭は、結合部位の任意のLys残基の6Å以内であるかどうかを決定した。 加えて、弾頭と残基の間の可能性のある立体衝突(steric clashe)の分析を行った。 分子動力学シミュレーションに関して、Merck Molecular Force Field並びにDiscovery Studio(www.accelrys.com)のStandard Dynamics Cascade Simulationsプロトコールにおいて、標準の設定を用いた。 非弾頭位置とLys主鎖原子の配位は、分子動力学シミュレーションの間は固定し続けた。 このモデリングは、VII-1(A 1 =メタ-置換されたアクリルアミド)は、XIAPのLys297に、同じくLys299にも近いことを明らかにした。 VII-1はこれらのLys残基のいずれかと結合を形成することができることを確認するために、XIAPとLys297又はLys299の間の反応生成物のモデルを構築した。 両方の場合において、反応生成物は、モデルの幾何配置においていかなる有意な変化も伴わずに形成され、これにより結合の形成が裏付けられた。

    次に、VII-1を合成し、これはKi161nMでXIAPを阻害したのに対し(下記表2参照)、不活性対照化合物である化合物VII-2は、Ki>10,000nMを示した。 XIAPとインキュベーションされたVII-1の反応生成物の質量分光分析は、VII-1はXIAPを共有的に修飾することを明らかにした(下記実施例50及び51参照)。

    (B. XIAPインヒビター合成実施例)
    (実施例1A)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-アクリルアミドベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い、調製した。


    (S)-2-ベンジル 1-tert-ブチル 5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシラート(1a)

    無水ジクロロメタン(1.0L)中のL-ピログルタミン酸(75g, 0.58mol)及びN,N-ジイソプロピル-エチルアミン(87.3g, 0.676mol)の攪拌溶液へ、0℃で、臭化ベンジル(98.84g, 0.58mol)を滴加した。 この反応混合物を、還流下で5時間加熱し、室温へ冷却し、且つNaH 2 PO 4水溶液で洗浄した。 水層をCH 2 Cl 2で抽出し;一緒にした有機層を、ブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。 次に得られた残渣を、アセトニトリル(1.5L)中に投入し、且つ4-ジメチルアミノピリジン(7.09g, 58.0mmol)及びBoc-無水物(150.0g, 0.688mol)を添加し、且つ室温で3時間攪拌した。 この反応混合物を濃縮し;得られた残渣を、水で処理し、酢酸エチルで抽出した。 酢酸エチル層を、NaH 2 PO 4水溶液及びブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、淡黄色の粘稠な油状物を生じた。 これを、酢酸エチル-石油エーテルで結晶化させ、1a(150g, 80.8%)を淡黄色固形物として生じた。

    (2S)-2-ベンジル 1-tert-ブチル 5-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシラート(1b)

    THF(1000mL)中の1a(100.0g, 313.1mmol)の攪拌溶液へ、-78℃、窒素下で、スーパーヒドリド(登録商標)(THF中1M, 469mL, 469mmol)をゆっくり添加し、この混合物を、-78℃で2時間攪拌した。 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)を添加し、この反応混合物を0℃で30分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、THFをほとんど除去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。 一緒にした有機抽出液を、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、且つ減圧下で濃縮し、1b(100g, 99.3%)を無色の油状物として得た。 これを、更に精製することなく次工程に供した。

    (2S)-2-ベンジル 1-tert-ブチル 5-メトキシピロリジン-1,2-ジカルボキシラート(1c)

    メタノール(1000mL)中の1b(100g, 311.1mmol)の攪拌溶液へ、p-トルエンスルホン酸一水和物(5.89g, 30.96mmol)を添加し、室温で16時間攪拌した。 飽和炭酸水素ナトリウム溶液(500mL)を添加し、次に減圧下で濃縮し、メタノールをほとんど除去した。 残渣をMTBEで抽出し、一緒にしたMTBE抽出物を、ブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、1c(88g, 84.3%)を無色の油状物として得た。 これは、更に精製することなく次工程に供した。

    (2S)-2-ベンジル 1-tert-ブチル 5-アリルピロリジン-1,2-ジカルボキシラート(1d)

    ジクロロメタン(250mL)中の1c(25g, 74.4mmol)の攪拌溶液へ、-78℃で、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(9.2mL, 74.5mmol)をゆっくり添加し、この溶液を、-78℃で1時間攪拌した。 アリルトリブチルスズ(28mL, 90.3mmol)をゆっくり添加し、この反応混合物を-78℃で3時間更に攪拌した。 脱イオン水(300mL)を添加し、この溶液を室温まで温めさせた。 これをセライトを通して濾過し、層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。 一緒にした有機抽出液を、水及びブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗物質を得た。 得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、酢酸エチル:石油エーテル、8:92)により精製し、1d(15g, 58.3%)を無色の油状物として得た。

    (2S)-ベンジル 5-アリルピロリジン-2-カルボキシラート(1e)

    ジクロロメタン(300mL)中の1d(30g, 86.7mmol)の攪拌溶液へ、0℃で、トリフルオロ酢酸(45mL)をゆっくり添加し、この溶液を室温で2時間、窒素下で攪拌した。 反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をジクロロメタン-水(2:1, 150mL)に投入し、激しく攪拌し、トリエチルアミン(50mL, 356.4mmol)を添加した。 攪拌を、室温で2時間継続した。 相を分離し、且つ水相をジクロロメタンで抽出した。 一緒にした有機抽出液を、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、1e(20g, 93.9%)を淡黄色油状物として得、これを更に精製することなく次工程に供した。

    (2S)-ベンジル 5-アリル-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-エノイル)ピロリジン-2-カルボキシラート(1f)

    DMF(110mL)中の1e(11g, 44.9mmol)の攪拌溶液へ、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-エン酸(9.65g, 44.9mmol)、EDC・HCl(12.87g, 67.35mmol)、HOBt(2.42g, 17.96mmol)及びDIPEA(11.63mL, 67.35mmol)を添加した。 この反応混合物を、室温で18時間、窒素大気下で攪拌した。 これを、冷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。 一緒にした有機抽出液を、水及びブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得た。 得られた粗生成物を、別の同様のバッチから得られた粗物質と混合し、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、石油エーテル中15〜20%酢酸エチル)により精製し、1f(25g, 62.9%)を淡黄色油状物として得た。

    (3S,6S,10aR,Z)-ベンジル 6-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-オキソ-1,2,3,5,6,7,10,10a-オクタヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキシラート(1g)

    ジクロロメタン(500mL)中の1f(25g, 56.49mmol)の溶液へ、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド(グラブス触媒)(9.3g, 11.29mmol)を添加し、還流温度で24時間攪拌した。 室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、残渣をMTBE中に投入し、セライトを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、1g(50g)を暗緑色残渣として得た。 これを、更に精製することなく次工程に供した。

    (3S,6S,10aR,Z)-ベンジル 6-アミノ-5-オキソ-1,2,3,5,6,7,10,10a-オクタヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキシラート(1h)

    ジクロロメタン(500mL)中の1g(〜50g、粗物質)の攪拌溶液へ、0℃で、トリフルオロ酢酸(50mL)をゆっくり添加し、この溶液を室温で2時間窒素下で攪拌した。 この反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水に溶かした。 これをMTBEで洗浄し;水層を、10%NaOH溶液により塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。 一緒にした酢酸エチル抽出液を、水及びブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、且つ減圧下で濃縮し、1h(9g、2工程での収率50.7%)を黄色油状物として得、これは十分に純粋であることがわかった。

    (3S,6S,10aR,Z)-ベンジル 6-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-1,2,3,5,6,7,10,10a-オクタヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキシラート(1i)

    ジクロロメタン(150mL)中の1h(7.3g, 23.22mmol)の攪拌溶液へ、(R)-2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸(4.71g, 23.22mmol)、EDC・HCl(6.59g, 34.5mmol)、HOBt(1.55g, 11.5mmol)及びDIPEA(5.96mL, 34.5mmol)を添加し、且つ室温で18時間、窒素大気下で攪拌した。 この反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水に溶かし、酢酸エチルで抽出した。 一緒にした有機抽出液を、水及びブラインで洗浄し、Na 2 SO 4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を得た。 これを、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、クロロホルム中1〜2%メタノール)により精製し、1i(10g, 86.2%)を淡色油状物として得た。

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボン酸(1j)

    エタノール(100mL)中の1i(2.5g, 5.01mmol)の溶液へ、炭素上に担持された10%パラジウム(1.0g)を添加し、水素バルーンを使用し、室温で6時間攪拌した。 この反応混合物を、セライトを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、残渣を得た。 これをジクロロメタンに溶解し、セライトを通して濾過し、あらゆる溶解していない物質を除去し、濾液を減圧下で濃縮し、1j(1.8g, 87.8%)を白色固形物として得た。

    (S)-1-((3S,6S,10aS)-3-(3-アミノベンジルカルバモイル)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-6-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(1k)

    アセトニトリル(16mL)中の1j(488mg)、3-アミノベンジルアミン(173mg)、EDC・HCl(272mg)、HOBt(192mg)、N-メチルモルホリン(0.39mL)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 減圧下で濃縮した後、残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、イソプロパノール:ジクロロメタン、7:93)により直接精製し、所望のアニリン1kの420mgを白色固形物として供した。

    (3S,6S,10aS)-N-(3-アクリルアミドベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド(VII-1)

    無水ジクロロメタン(2mL)中のアニリン1k(60mg)及びトリエチルアミン(80μl)の混合物へ、塩化アクリロイル(19μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(1mL)を、この反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 この反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物(VII-1)をTFA塩として生じた。

    (実施例2)

    (S)-1-((3S,6S,10aS)-3-(3-アクリルアミドベンジルカルバモイル)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-6-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(2mL)中のアニリン1k(60mg)及びトリエチルアミン(80μl)の混合物へ、塩化アクリロイル(19μl)を0℃で滴加した。 この反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 470.3 (M+1- t Bu)。

    (実施例3)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(19.8mg)、(S)-5-オキソ-2-テトラヒドロフランカルボン酸(6mg)、EDC・HCl(12mg)、HOBt(9mg)、N-メチルモルホリン(20μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例4)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((S)-4-オキソアゼチジン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(24.5mg)、(S)-4-オキソ-2-アゼチジンカルボン酸(6.6mg)、EDC・HCl(12mg)、HOBt(9mg)、N-メチルモルホリン(20μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 513.3 (M+1)。

    (実施例5)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-(2-イソプロポキシ-3,4-ジオキソシクロブタ-1-エニルアミノ)ベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(37.7mg)、3,4-ジイソプロピル-3-シクロブテン-1,2-ジオン(16mg)、トリエチルアミン(20μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 554.2 (M+1)。

    (実施例6)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(3-オキソブタンアミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジオキサン(1mL)中のアニリン1k(20mg)、2,2,4-トリメチル-6-ケト-1,3-ジオキシン(10μl)の混合物を、80℃で一晩攪拌した。 この混合物を濃縮し、且つジクロロメタン(1mL)で希釈した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 500.3 (M+1)。

    (実施例7)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブタンアミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    トルエン(1mL)中のアニリン1k(12mg)、4,4,4-トリフルオロアセト酢酸エチル(100μl)の混合物を、80℃で2時間攪拌した。 この混合物を濃縮し、且つジクロロメタン(1mL)で希釈した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 554.2 (M+1)。

    (実施例8)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-((E)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド)ベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(12.7mg)及びジイソプロピルエチルアミン(100μl)の混合物へ、(E)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイルクロリド(20μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(1mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 527.3 (M+1)。

    (実施例9)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-メタクリルアミドベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(10mg)及びジイソプロピルエチルアミン(50μl)の混合物へ、塩化メタクリロイル(20μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(1mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 484.4 (M+1)。

    (実施例10)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-N-(3-(3-メチルブタ-2-エナミド)ベンジル)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(10mg)及びジイソプロピルエチルアミン(50μl)の混合物へ、3-メチルブタ-2-エノイルクロリド(20μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(1mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 498.3 (M+1)。

    (実施例11)

    VII-16は、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(13.2mg)、アクリル酸-d4(1.7μl)、EDC・HCl(8mg)、HOBt(6mg)、N-メチルモルホリン(13μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 473.2 (M+1)。

    (実施例12)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8.1mg)、(R)-5-オキソ-2-テトラヒドロフランカルボン酸(2.4mg)、EDC・HCl(5mg)、HOBt(4mg)、N-メチルモルホリン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例13)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(ビニルスルホンアミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(30mg)及びジイソプロピルエチルアミン(50μl)の混合物へ、2-クロロ-1-エタンスルホニルクロリド(5μl)を0℃で滴加した。 0℃から室温で30分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(1mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 506.2 (M+1)。

    (実施例14)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((4R)-4,7,7-トリメチル-3-オキソ-2-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン-1-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8.0mg)、(1S)-(-)-カンファン酸(6.0mg)、EDC・HCl(8mg)、HOBt(6mg)、N-メチルモルホリン(10μl)の混合物を、室温で2日間攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 596.4 (M+1)。

    (実施例15)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((4S)-4,7,7-トリメチル-3-オキソ-2-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン-1-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8.1mg)、(1R)-(+)-カンファン酸(12mg)、EDC・HCl(16mg)、HOBt(12mg)、N-メチルモルホリン(10μl)の混合物を、室温で3日間攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 596.3 (M+1)。

    (実施例16)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-(1-アセチルシクロプロパンカルボキサミド)ベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(14.2mg)、1-アセチルシクロプロパンカルボン酸(10mg)、HATU(20mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 526.3 (M+1)。

    (実施例17)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((S)-5-オキソピロリジン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8mg)、(S)-2-ピロリジン-5-カルボン酸(5mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 527.2 (M+1)。

    (実施例18)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((R)-5-オキソピロリジン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8mg)、(R)-2-ピリリジン(pyrrlidine)-5-カルボン酸(5mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 527.2 (M+1)。

    (実施例19)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(2-オキソテトラヒドロフラン-3-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8mg)、2-オキソ-3-テトラヒドロフランカルボン酸(10mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例20)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(5-オキソテトラヒドロフラン-3-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(8mg)、2-オキソ-4-テトラヒドロフランカルボン酸(10mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例21)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((R)-4-オキソアゼチジン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン1k(16mg)、(R)-4-オキソ-2-アゼチジンカルボン酸(12mg)、EDC・HCl(20mg)、HOBt(14mg)、ジイソプロピルエチルアミン(20μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 513.3 (M+1)。

    (実施例22)

    (S)-1-((3S,6S,10aS)-3-(3-(2,4-ジオキソペンタン-3-イル)ベンジルカルバモイル)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-6-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    アセトニトリル(10mL)中の1j(250mg)、3-ヨードベンジルアミン(97μl)、EDC・HCl(152mg)、HOBt(99mg)、N-メチルモルホリン(0.20mL)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 減圧下で濃縮した後、残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、イソプロパノール:ジクロロメタン、7:93)により直接精製し、所望のヨウ化物300mgを得た。 LCMS: m/e 527.2 (M+1- t Bu)。

    DMSO(1mL)中の調製したヨウ化物(32mg)に、ヨウ化銅(1.0mg)、L-プロリン(1.2mg)、炭酸セシウム(66mg)及びアセチルアセトン(10μl)を添加し、90℃で2時間攪拌した。 この反応混合物を濾過し、濾液を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、固形物を生じた。 LCMS: m/e 499.2 (M+1- t Bu)。

    (実施例23)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-(2,4-ジオキソペンタン-3-イル)ベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中の(S)-1-((3S,6S,10aS)-3-(3-(2,4-ジオキソペンタン-3-イル)ベンジルカルバモイル)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-6-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(VII-7)(7mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、TFA塩として白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 499.2 (M+1)。

    (実施例24)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((S)-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (S)-3-(2-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(2a)

    アセトニトリル(2mL)中の3-((tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル)安息香酸(100mg)、(S)-3-アミノジヒドロフラン-2(3H)-オン塩酸塩(55mg)、EDC・HCl(92mg)、HOBt(64mg)、N-メチルモルホリン(0.13mL)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 減圧下で濃縮した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘプタン:酢酸エチル、10:90)により直接精製し、所望のアニリン2aの120mgを白色固形物として得た。

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((S)-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド

    無水ジクロロメタン(1mL)中のラクトン2a(40mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を、減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣2bへ、1j(12mg)、EDC・HCl(5.6mg)、HOBt(4.3mg)、N-メチルモルホリン(9.6μl)を添加し、且つ得られた混合物を、室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を、この反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物VII-13をTFA塩として生じた。

    (実施例25)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(6-オキソテトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボキサミド)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-(6-オキソテトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボキサミド)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(20mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(12mg)、EDC・HCl(20mg)、HOBt(14mg)、N-メチルモルホリン(20μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を、反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 542.3 (M+1)。

    (実施例26)

    4,4-ジメチル-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル 3-(((3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド)メチル)ベンゾエート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の4,4-ジメチル-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル 3-((tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル)ベンゾエート(40mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣に、1j(12mg)、EDC・HCl(5.6mg)、HOBt(4.3mg)、N-メチルモルホリン(9.6μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として得た。 LCMS: m/e 557.3 (M+1)。

    (実施例27)

    2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル 3-(((3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド)メチル)ベンゾエート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル 3-((tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル)ベンゾエート(40mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣に、1j(12mg)、EDC・HCl(5.6mg)、HOBt(4.3mg)、N-メチルモルホリン(9.6μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 529.3 (M+1)。

    (実施例28)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(2-オキソテトラヒドロフラン-3-イルオキシ)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-(3-(アミノメチル)フェノキシ)ジヒドロフラン-2(3H)-オン(10mg)へ、1j(12mg)、EDC・HCl(5.6mg)、HOBt(4.3mg)、N-メチルモルホリン(9.6μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 501.3 (M+1)。

    (実施例29)

    (3S,6S,10aS)-N-(3-(アクリルアミドメチル)ベンジル)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の1,3-フェニレンジメタンアミン(0.1mL)へ、1j(12mg)、EDC・HCl(5.6mg)、HOBt(4.3mg)、N-メチルモルホリン(9.6μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 0℃で塩化アクリロイルを添加し、0℃で10分間攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 484.3 (M+1)。

    (実施例30)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-N-(3-(3-メチルブタ-2-エノイル)ベンジル)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-(3-メチルブタ-2-エノイル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(40mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(28mg)、EDC・HCl(17.3mg)、HOBt(12.2mg)、N-メチルモルホリン(25μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として得た。 LCMS: m/e 483.3 (M+1)。

    (実施例31)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(55mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(28mg)、EDC・HCl(17.3mg)、HOBt(12.2mg)、N-メチルモルホリン(25μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 540.3 (M+1)。 VII-20。

    (実施例32)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(S)-3-(5-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(20mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣に、1j(20mg)、EDC・HCl(17.3mg)、HOBt(12.2mg)、N-メチルモルホリン(50μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例33)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(30mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(11.5mg)、EDC・HCl(17mg)、HOBt(12mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 540.3 (M+1)。

    (実施例34)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((R)-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(R)-3-(5-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(37mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(17.3mg)、HOBt(12.2mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例35)

    3-(((3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソデカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド)メチル)ベンジル 3-オキソブタノエート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(3-(アミノメチル)フェニル)メタノール(10mg)へ、1j(13.7mg)、EDC・HCl(7mg)、HOBt(5.0mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を、半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製した。 ジメトキシエタン(1mL)中の単離された生成物(5mg)、2,2,4-トリメチル-6-ケト-1,3-ジオキシン(10μl)の混合物を、80℃で一晩攪拌した。 この混合物を濃縮し、ジクロロメタン(1mL)で希釈した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 515.2 (M+1)。

    (実施例36)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(2-オキソモルホリン-4-カルボニル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-(2-オキソモルホリン-4-カルボニル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(20mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 528.3 (M+1)。

    (実施例37)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)メチル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(S)-3-((5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)メチル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(10mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 542.3 (M+1)。

    (実施例38)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)メチル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(R)-3-((5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)メチル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(10mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 542.3 (M+1)。

    (実施例39)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル)メチルカルバモイル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(R)-3-((5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル)メチルカルバモイル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(20mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(20mg)、HOBt(14mg)、N-メチルモルホリン(20μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として得た。 LCMS: m/e 542.3 (M+1)。

    (実施例40)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル)メチルカルバモイル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の(S)-3-((5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル)メチルカルバモイル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(20mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(20mg)、HOBt(14mg)、N-メチルモルホリン(20μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 542.3 (M+1)。

    (実施例41)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-5-カルボニル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-5-カルボニル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(20mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(20mg)、HOBt(14mg)、N-メチルモルホリン(20μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 544.3 (M+1)。

    (実施例42)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-((1S)-7-オキソ-6-オキサ-2-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボニル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-((1R,5S)-7-オキソ-6-オキサ-2-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボニル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(18mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣に、1j(10mg)、EDC・HCl(20mg)、HOBt(14mg)、N-メチルモルホリン(20μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 554.3 (M+1)。

    (実施例43)

    (3S,6S,10aS)-6-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)-5-オキソ-N-(3-(7-オキソ-6-オキサ-2-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボニル)ベンジル)デカヒドロピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中の3-((1S,5R)-7-オキソ-6-オキサ-2-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボニル)ベンジルカルバミン酸tert-ブチル(9.0mg)へ、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、反応混合物を減圧下で完全に濃縮した。 無水ジクロロメタン(1mL)中のこの残渣へ、1j(10mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、N-メチルモルホリン(10μl)を添加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 554.3 (M+1)。

    (実施例44)

    (S)-N-(3-アクリルアミドベンジル)-1-((S)-3,3-ジメチル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)ピロリジン-2-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3,3-ジメチルブタノイル)ピロリジン-2-カルボン酸ベンジル(3a)

    DMF(10mL)中のプロリンベンジルエステル(1.0g)、Boc-Tle-OH(1.05g)、HATU(1.73g)、ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 減圧下で濃縮した後、残渣を、EtOAc及び飽和炭酸水素ナトリウムで分配した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。 残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘプタン:酢酸エチル、60:40)により精製し、所望の3aを白色固形物として供した。 LCMS: m/e 319.1 (M+1- t Bu)。

    (S)-1-((S)-2-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)-3,3-ジメチルブタノイル)ピロリジン-2-カルボン酸ベンジル(3b)

    無水ジクロロメタン(2mL)中の3a(110mg)へ、トリフルオロ酢酸(1mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。 無水ジクロロメタン(3mL)中の残渣を、Boc-N-Me-Ala-OH(59mg)、EDC・HCl(61mg)、HOBt(39mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.10mL)で処理し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 反応混合物を、EtOAcへ分配し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。 残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘプタン:酢酸エチル、40:60)により精製し、所望の3bを無色の油状物として生じた。

    (S)-1-((S)-1-((S)-2-(3-アミノベンジルカルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(3c)

    無水メタノール(10mL)中のベンジルエステル3b(100mg)を、炭素上に担持されたパラジウム(10%、湿潤型)の存在下で、2時間水素化した。 混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。 無水ジクロロメタン(3mL)中の残渣を、3-アミノベンジルアミン(30mg)、EDC・HCl(61mg)、HOBt(39mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.10mL)で処理し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 反応混合物をEtOAcへ分配し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。 残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ジクロロメタン:イソプロパノール、90:10)により精製し、所望の3cを無色の油状物として生じた。 1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): LCMS: m/e 418.2 (M+1- t Bu)。

    (S)-N-(3-アクリルアミドベンジル)-1-((S)-3,3-ジメチル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)ピロリジン-2-カルボキサミド

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン3c(14mg)及びトリエチルアミン(20μl)の混合物へ、塩化アクリロイル(10μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物4をTFA塩として生じた。

    (実施例45)

    (S)-1-((S)-1-((S)-2-(3-アクリルアミドベンジルカルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン3c(14mg)及びトリエチルアミン(20μl)の混合物へ、塩化アクリロイル(10μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物4を生じた。 LCMS: m/e 472.2 (M+1- t Bu)。

    (実施例46)

    (S)-1-((S)-3,3-ジメチル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)-N-(3-((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン3c(12mg)、(R)-5-オキソ-2-テトラヒドロフランカルボン酸(6mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 530.3 (M+1)。

    (実施例47)

    (S)-1-((S)-3,3-ジメチル-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)-N-(3-((R)-4-オキソアゼチジン-2-カルボキサミド)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    ジクロロメタン(1mL)中のアニリン3c(12mg)、(R)-4-オキソ-2-アゼチジンカルボン酸(6mg)、EDC・HCl(10mg)、HOBt(7mg)、ジイソプロピルエチルアミン(10μl)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物へ添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 515.3 (M+1)。

    (実施例48)

    (S)-1-((S)-3-アクリルアミド-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)プロパノイル)-N-(3-アクリルアミドベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (S)-1-((S)-3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノイル)ピロリジン-2-カルボン酸ベンジル(4a)

    DCM(10mL)中のプロリンベンジルエステル(0.66g)、Boc-Dap(Z)-OH(1.1g)、EDC・HCl (0.58g)、HOBt(370mg)、ジイソプロピルエチルアミン(1.0mL)の混合物を、室温で一晩攪拌した。 減圧下で濃縮した後、残渣をEtOAc及び飽和炭酸水素ナトリウムへ分配した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。 残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘプタン:酢酸エチル、60:40)により精製し、所望の4aを白色泡状物として供した。 LCMS: m/e 426.2 (M+1- t Bu)。

    (S)-1-((S)-3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)プロパノイル)ピロリジン-2-カルボン酸ベンジル(4b)

    無水ジクロロメタン(10mL)中の4a(1.15g)へ、トリフルオロ酢酸(3mL)を室温で滴加した。 室温で10分間攪拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。 無水ジクロロメタン(10mL)中の残渣を、Boc-N-Me-Ala-OH(489mg)、EDC・HCl(505mg)、HOBt(325mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.60mL)で処理し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 反応混合物をEtOAcへ分配し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。 残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘプタン:酢酸エチル、40:60)により精製し、所望の4bを白色固形物として得た。 LCMS: m/e 511.2 (M+1- t Bu)。

    (S)-1-((S)-3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-1-((S)-2-3-アミノベンジルカルバモイル)ピロリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(4c)

    水(3mL)中の4b(540mg)へ、メタノール3mL中の水酸化リチウム74mgを0℃で添加した。 30分後、混合物を1N HClを用いてpH3.0まで酸性とし、酢酸エチルへ分配した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した。 混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。 無水ジクロロメタン(10mL)中の残渣を、3-アミノベンジルアミン(130mg)、EDC・HCl(204mg)、HOBt(131mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.60mL)で処理し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 反応混合物をEtOAcへ分配し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。 残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ジクロロメタン:イソプロパノール、90:10)により精製し、所望の4cを白色固形物として生じた。 1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): LCMS: m/e 625.3 (M+1).

    (S)-1-((S)-3-アミノ-1-((S)-2-(3-アミノベンジルカルバモイル)ピロリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(4d)

    無水メタノール(5mL)中の4b(30mg)を、炭素上に担持されたパラジウム(10%、湿潤型)の存在下で2時間水素化した。 混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、4dを提供した。 LCMS: m/e 491.3 (M+1)。

    (S)-1-((S)-3-アクリルアミド-2-((S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド)プロパノイル)-N-(3-アクリルアミドベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(VIII-5)

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン4d(14mg)及びトリエチルアミン(20μl)の混合物に、塩化アクリロイル(10μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を反応混合物に添加し、室温で10分間攪拌した。 反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物VIII-5をTFA塩として生じた。 LCMS: m/e 499.2 (M+1)。

    (実施例49)

    (S)-1-((S)-3-アクリルアミド-1-((S)-2-(3-アクリルアミドベンジルカルバモイル)ピロリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-1-オキソプロパン-2-イル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    無水ジクロロメタン(1mL)中のアニリン4d(14mg)及びトリエチルアミン(20μl)の混合物へ、塩化アクリロイル(10μl)を0℃で滴加した。 0℃で10分間攪拌した後、反応混合物を濃縮し、残渣を半分取HPLC(TFAモディファイア)を用いて精製し、白色固形物を生じた。 LCMS: m/e 499.2 (M+1- t Bu)。

    (C. XIAP生物学的データ)
    (実施例50)
    XIAP、cIAP-1及びML-IAPβ、BIR3ドメインへ結合する化合物の親和性評価のための均一系(homogeneous)蛍光偏光競合結合アッセイプロトコール
    R&D Systems社からの組み換えヒトXIAP;BIR3ドメイン(895-XB)、組み換えヒトcIAP-1 (818-IA)又は組み換えヒトML-IAPβ(818-IA)、並びに蛍光偏光(FP)アッセイトレーサー(Atto-647タグ付きIAPインヒビタープローブ化合物)の1×ストック液を、25mMトリス-HCl(pH7.5)(Sigma社)、10mM NaCl 2 (Sigma社)、1mM DTT(Fluka社)及び0.005%トリトンX-100(Pierce社)を含有するアッセイ緩衝液中に調製した。 IAPタンパク質及びトレーサーは、暗所において周囲温度で平衡化しながら(30〜60分間)、被験化合物の100×ストック液を、50%DMSO:H 2 O中に調製し、連続希釈し、384-ウェル平底ポリプロピレン製黒色アッセイプレート(Greiner社#781209)の2つ組ウェル内にスポットした(0.5L/ウェル)。 各タンパク質に関して使用した量は以下の通りであった:[XIAP]=120nM、[アッセイトレーサー]=20nM(トレーサー:タンパク質 K d =83〜61nM;0〜3時間);[cIAP-1]=30nM、[アッセイトレーサー]=10nM(トレーサー:タンパク質K d =37〜14nM;0〜1時間);及び、[ML-IAPβ]=100nM、[アッセイトレーサー]=15nM(トレーサー:タンパク質K d =43〜55nM;0〜3時間)。 被験化合物とアッセイトレーサーの間の競合結合は、予め平衡にしたIAPタンパク質とアッセイトレーサーの50L/ウェルの添加により開始した。 アッセイトレーサーの置換は、BioTek社(Winooski, VT)のSynergyプレートリーダーにおいて、660nmハーフサイズの二色性ミラー(dicroich mirror)及びS/P偏光フィルターを通し、λ ex 620/λ em 680で、30分毎に3時間測定した(Huang, X.の文献、Journal of Biomolecular Screening, 8, 2003参照)。 得られた化合物の用量反応データは、GraphPad Software社(サンディエゴ、CA)からのGraphPad Prismにおいて、一部位結合K iモデルに当てはめた。

    表2は、Ki(XIAP)、Ki(c-IAP-1、3時間)、及びKi(ML-IAP、2時間)アッセイにおける、本発明の選択された化合物の活性を示している。 「A」と指定された活性を有する化合物は、IC 50 ≦10nMを提供し;「B」と指定された活性を有する化合物は、>10nM及び≦100nMのIC 50を提供し;「C」と指定された活性を有する化合物は、>100nM及び≦1000nMのIC 50を提供し;「D」と指定された活性を有する化合物は、>1000nM及び<10,000nMのIC 50を提供し;且つ、「E」と指定された活性を有する化合物は、≧10,000nMのIC 50を提供する。

    (D. 発明の化合物と接触されたXIAPの質量分光分析)
    (実施例51)
    未変性のXIAPを、タンパク質に対し10-倍過剰なVII-1と18時間インキュベーションした。 試料の3μlアリコートを、0.1%TFA 10μlで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸(Sinapinic acid)を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 図6の上側パネルは、未変性のXIAPタンパク質(m/z 13,096Da)の質量分光的追跡を示す。 図6の下側パネルは、VII-1(mw=469.59)と18時間インキュベートされたXIAP(m/z 13,513)の質量分光的追跡であり、これは、m/z 13,096の存在しない、417Daの質量シフトを示し、このことは18時間以内でのXIAPのVII-1による完全な修飾を指摘している。

    (実施例52)
    未変性のXIAPを、タンパク質に対し10-倍過剰なVII-1と18時間インキュベーションした。 インキュベーション後、低容積ZEBA脱塩カラムを用い、タンパク質を洗浄し、次に同量の1mM DTT含有0.2M炭酸水素アンモニウムで希釈した。 その後タンパク質を、56℃で45分間加熱することにより、還元した。 インキュベーション後、この試料を室温まで冷却させ、1.9μg/μLヨードアセトアミド溶液を添加し、室温で30分間インキュベートし、システイン残基をアルキル化した。 配列決定等級のトリプシン(Promega社)を、1:20(プロテアーゼ:タンパク質)の比で添加し、37℃で16時間インキュベートした。 次にペプチドを精製し、且つC4パックドピペットチップ(Millipore社)を用いて濃縮し、マトリックスとしてα-シアノ-4-ヒドロキシ-ケイヒ酸(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)を使い、MALDI標的プレート上に直接スポットした。

    図7の上側パネルは、対照XIAP消化物の質量領域の質量分光的追跡を示し、図7の下側パネルは、VII-1と共にインキュベートしたXIAPの消化物の質量分光的追跡を示す。 m/z 1,826Daを持つペプチドは、XIAP+VII-21消化物において同定されるが、対照XIAP消化においては認められず、これは、一つのVII-1修飾を含むXIAPに由来するペプチドアミノ酸287-299(AGFYALGEGDKVK)の質量に相当している。 このペプチドの修飾は、リシンK297で生じるが、K299では生じず、その理由は、修飾がK299で生じる場合、トリプシン消化は、その位置では起こらないからであり、このことはVII-1はXIAPのK297へ結合することを示している。

    (実施例53)
    未変性のXIAPを、タンパク質に対し10-倍過剰なVII-21と18時間インキュベーションした。 試料の3μlアリコートを、0.1%TFA 10μlで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 結果:図8の上側パネルは、未変性のXIAPタンパク質(m/z 12,994Da)の質量分光的追跡を示す。 図8の下側パネルは、VII-21(mw=572.62)と18時間インキュベートされたXIAP(m/z 13,513)の質量分光的追跡を示し、これは、m/z 12,994Daの存在しない、522Daの質量シフトを示し、このことは18時間以内でのXIAPのVII-21による完全な修飾を指摘している。

    (実施例54)
    未変性のXIAPを、タンパク質に対し10-倍過剰なVII-21と18時間インキュベーションした。 インキュベーション後、低容積ZEBA脱塩カラムを用い、タンパク質を洗浄し、次に同量の1mM DTT含有100mMトリスHCl、10mM CaCl 2 (pH7.8)で希釈した。 その後タンパク質を、56℃で45分間加熱することにより、還元した。 インキュベーション後、この試料を室温まで冷却させ、1.9μg/μLヨードアセトアミド溶液を添加し、室温で30分間インキュベートし、システイン残基をアルキル化した。 最後に、キモトリプシン(Roche社)を、1:20(プロテアーゼ:タンパク質)の比で添加し、室温で16時間インキュベートした。 次にペプチドを精製し、且つC4パックドピペットチップ(Millipore社)を用いて濃縮し、マトリックスとしてα-シアノ-4-ヒドロキシ-ケイヒ酸(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)を使いMALDI標的プレート上に直接スポットした。

    図9の上側パネルは、対照XIAP消化物の分子量の質量領域の質量分光的追跡を示し、図9の下側パネルは、VII-21と共にインキュベートしたXIAPの消化物の質量分光的追跡を示す。 対照XIAP消化物において存在しないm/z 1,750Daを持つペプチドが、XIAP+VII-21消化物において同定される。 このペプチドは、一つのVII-21修飾及びシステインアルキル化されたヨードアセトアミドを含むXIAPに由来するペプチドアミノ酸291-301(ALGEGDKVKCF)の質量に相当している。

    (C. HCVプロテアーゼ合成例)
    (実施例55)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-オキソ-5-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    アセトニトリル10mL中の(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルトルエンスルホン酸(0.33g, 1.0mmol)及び(2S,4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(4-フルオロイソインドリン-2-カルボニルオキシ)ピロリジン-2-カルボン酸(0.4g, 1.0mmol)の溶液へ、攪拌しながら、HATU(0.44g, 1.2mmol)を添加し、次にDIEA(0.46mL, 2.5mmol)を添加した。 この混合物を、室温で2時間攪拌した。 出発材料が完全に消費された後、反応混合物を蒸発させた。 残渣を、酢酸エチル30mL中に溶解し、水及びブラインで2回洗浄し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=1:1)に供した。 表題化合物0.35gを得た:MS m/z: 532.0 (ES+)。

    THF/MeOH(1:1)5mL中の工程1aの生成物(0.35g, 0.66mmol)の溶液へ、1N LiOH水溶液(2mL, 2.0mmol)を添加した。 室温で10時間攪拌した後、反応混合物を、1.0N HClで中和した。 有機溶媒を真空下で蒸発させ、残留する水相を、1.0N HClを用いてpH〜3まで酸性とし、EtOAcで抽出した。 有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。 溶媒の除去後、表題化合物0.3gを得た:MS m/z: 526.2 (M+Na

    + )。

    DCM 10mL中の工程1bの生成物(0.30g, 0.6mmol)の溶液へ、CDI(0.16g, 1.0mmol)を添加し、得られた溶液を40℃で1時間攪拌した。 反応混合物へ、シクロプロピルスルホンアミド(0.18g, 1.5mmol)及びDBU(0.16g, 1.0mmol)を添加した。 この混合物を、40℃で更に10時間攪拌した。 次に溶媒を除去し、残渣をEtOAcで希釈し、水性NaOAc緩衝液(pH〜5、2×10mL)、NaHCO

    3溶液及びブラインで洗浄した。 Na

    2 SO

    4上で乾燥し且つ溶媒を除去した後、残渣を、シリカゲル上、ヘキサン/EtOAc(1:1〜1:2)を使用するクロマトグラフィーに供した。 合計0.30gの表題化合物を得た:R

    f 0.1 (EtOAc:ヘキサン=1:1)、MS m/z: 605.0 (ES-)。

    工程1cの生成物(0.25g, 0.41mmol)を、ジオキサンを溶媒とする4N HCl中に溶解した。 この混合物を室温で1時間攪拌した。 溶媒の除去後、DCMの10mL部分を注ぎ、引き続き蒸発乾固させた。 このDCM添加、それに続く蒸発のプロセスを、4回繰り返し、残渣の固形物を生じ、これを直接次工程に使用した:MS m/z: 507.0 (M+H

    + )。

    DCM 1mL中の213mgの(1R, 4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル(213mg, 1mmol)の攪拌溶液へ、ジオキサンを溶媒とする4M HCl 2.0mLを添加した。 得られた混合物を、室温で30分間攪拌し、蒸発乾固させ、所望のHCl塩を生じ、これを次工程で直接使用した。

    DCM 2mL中の1-ベンジル-N-Boc-L-グルタミン酸(170mg, 0.5mmol)、0.5mmolの中間体1e、及びヒューニッヒ塩基250μlの攪拌混合液へ、DCMを溶媒とする0.5M 2-クロロ-1,3-ジメチル-イミダゾリジウムクロリド溶液1.5mLを添加した。 得られた混合物を室温で30分間攪拌し、濃縮した。 残渣を、EtOAc、1N水性HClによる通常の後処理に供し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。 濾過及び濃縮後、生成物を、シリカゲル上、ヘプタン/EtOAcの1/4によるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、無色の油状物146mg(67%)を生じた。 LC-MS: 333.2 (ES+, M-Boc)。

    先の工程から得たベンジルエステル140mgを、無水MeOH中での触媒としてPd(OH)

    2 20mgを使う水素化に供した。 室温で1時間経過後、LC-MSは、ベンジル基の除去が完了したことを示した。 反応混合物を、セライトを通して濾過し、濃縮し、所望の酸を泡状固形物として生じた。 LC-MS: 243.2 (ES+, M-Boc)。

    中間体1hを、中間体1e製造工程における出発材料としてエナンチオマーの二環ラクトンを使用し、中間体1gの調製と同じ方法で合成した。

    中間体1iを、中間体1f製造のための1-ベンジル-N-boc-L-グルタミン酸の代わりに、1-ベンジル-N-Boc-アスパラギン酸を使用し、中間体1gの調製と同じ方法で合成した。

    中間体1jを、中間体1f製造のための1-ベンジル-N-boc-L-グルタミン酸の代わりに、1-ベンジル-N-Boc-L-アスパラギン酸を使用し、中間体1hの調製と同じ方法で合成した。

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-オキソ-5-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニル-カルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-16):DMA 1mL中の15mgの中間体1d、8mgの中間体1g、及びヒューニッヒ塩基20μlの混合物へ、HATU 20mgを添加した。 室温で20分間攪拌した後、得られた混合物をPrep-HPLCにより精製し、XVI-16を生じた。 LC-MS: 829.2 (ES-)。

    (実施例56)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-オキソ-5-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-オキソ-5-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-17):表題化合物を、最終工程で中間体1gの代わりに、中間体1hを使用し、XVI-16と同じ方法で調製した。 LC-MS: 829.2 (ES-)。

    (実施例57)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-4-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-4-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-15):表題化合物を、最終工程で中間体1gの代わりに、中間体1iを使用し、XVI-16と同じ方法で調製した。 LC-MS: 815.3 (ES-)。

    (実施例58)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-4-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-4-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-14):表題化合物を、最終工程で中間体1gの代わりに、中間体1jを使用し、XVI-16と同じ方法で調製した。 LC-MS: 815.3 (ES-)。

    (実施例59)

    (5S)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-1-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-23):表題化合物を、中間体1dを(2S)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-16の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 617.2 (ES-)。

    (実施例60)

    (5S)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-1-((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-22):表題化合物を、中間体1dを(2R)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-16の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 617.2 (ES-)。

    (実施例61)

    (5S)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-1-(2-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)アセチル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    アセトニトリル4.0mL中の中間体1d(0.12g, 0.22mmol)及びN-Boc-グリシン(0.054g, 0.31mmol)の溶液へ、HATU(133mg, 0.35mmol)及びDIEA(0.12mL, 0.66mmol)を、室温で攪拌しながら添加した。 この反応混合物を2時間攪拌した。 LC-MS及びTLC分析は、カップリング反応が完了したことを示した。 EtOAc 20mLを注ぎ、この混合物を、緩衝液(pH〜4、AcONa/AcOH)、NaHCO

    3及びブラインで洗浄し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン)に供した。 合計0.10gの表題化合物を得た:R

    f 0.2 (EtOAc);MS m/z: 664.0 (M+H

    + )。

    中間体2a(0.10g, 0.15mmol)を、ジオキサンを溶媒とする4N HCl 2mL中に溶解し、この反応物を室温で1時間攪拌した。 溶媒の除去後、DCMの3mL部分を注ぎ、引き続き蒸発乾固させた。 このDCM添加、それに続く蒸発のプロセスを、3回繰り返し、表題化合物の中間体2bをそのHCl塩として生じた(0.10g)。 MS m/z: 564.0 (M+H

    + )。

    (実施例62)

    (5S)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-1-(2-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)アセチル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-13):表題化合物を、中間体2bを(2S)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-23の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 676.2 (ES+), 674.1 (ES-)。

    (実施例63)

    (5S)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-1-(2-((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)アセチル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-12):表題化合物を、中間体2bを(2R)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-13の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 676.2 (ES+), 674.1 (ES-)。

    (実施例64)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    DMF 5.0mL中の中間体1d(0.16g, 0.28mmol)及びN-Boc-3-(Fmoc)アミノ-L-アラニン(0.15g, 0.35mmol)の溶液へ、HATU(125mg, 0.33mmol)及びDIEA(130mg, 1.0mmol)を室温で攪拌しながら添加した。 TLC分析は、カップリング反応の完了が1時間後に生じたことを示した。 EtOAcの20mL部分を注ぎ、混合物を、緩衝液(pH〜4、AcONa/AcOH)、NaHCO

    3及びブラインで洗浄し、MgSO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗油状生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーに供した(溶離液:EtOAc/ヘキサン)。 合計0.14gの表題化合物が得られた。 LC-MS: 915.9 (ES+)。

    12%ピペリジンを含むDMF 1mL中の中間体3a生成物0.10gの溶液を、1.5時間、室温で攪拌し、その後高真空下で蒸発乾固させた。 残渣を、ヘキサン/エーテル(4:1)で摩砕し、表題化合物70mgを生成した。 LC-MS: 693.2 (ES+), 691.2 (ES-)。

    (実施例65)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-21):表題化合物を、中間体3bを(2S)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-23の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 803.2 (ES-)。

    (実施例66)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-20):表題化合物を、中間体3bを(2R)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-21の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 803.2 (ES-)。

    (実施例67)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((S)-N-メチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    CH

    2 Cl

    2 50mLの中の(S)-3-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパン酸(2.04g, 10mmol)、TEA(4.5mL, 30mmol)の溶液へ、ニトロベンゼンスルホニルクロリド(2.9g, 13.0mmol)を室温で添加した。 この混合物を、室温で10時間攪拌した。 溶媒を真空下で除去し、引き続きEtOAc 100mLを添加した。 有機層を、1N HCl(〜pH3)、水及びブラインで洗浄した。 有機層をNa

    2 SO

    4上で乾燥し、濾過し、且つ溶媒を除去し、粗中間体4a(4.0g)を得た。

    粗中間体4a(2.0g)、K

    2 CO

    3 (1.5、4当量)を、DMF 10mL中に溶解した。 MeI(0.8mL, 4当量)をこの反応物に室温で添加した。 得られた混合物を20時間攪拌した。 DMFをほとんど真空下で除去し、EtOAc 100mLを添加し、混合物を水及びブラインで洗浄した。 有機層をNa

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、短いシリカゲルカラム(溶離液:EtOAc/ヘキサン)に供し、1.62gの中間体4bを生成した。 MS m/z: 439.9 (M+Na

    + )。

    THF/MeOH(1:1)10mL中の中間体4b(1.6g, 3.8mmol)の溶液へ、1N LiOH水溶液(5.8mL, 5.8mmol)を添加した。 室温で10時間攪拌した後、反応混合物を1.0N HClで中和した。 有機溶媒を真空下で蒸発させ、残留する水相を、1.0N HClを用いてpH〜3まで酸性とし、EtOAcで抽出した。 有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。 溶媒の除去後、1.5gの中間体4cを得た。 MS m/z: 402.0 (ES-)。

    無水アセトニトリル5.0mL中の中間体1d(0.12g, 0.20mmol)及び中間体4c(0.12g, 0.3mmol)の溶液へ、HATU(0.11g, 0.3mmol)及びDIEA(0.14mL, 0.9mmol)を室温で攪拌下で添加した。 TLC分析及びLC-MSは、1時間後にカップリング反応が完了したことを示した。 EtOAcの20mL部分を注ぎ、混合物を緩衝液(pH〜4、AcONa/AcOH)、NaHCO

    3及びブラインで洗浄した。 有機層を、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン)に供した。 合計0.10gの中間体4dを得た:R

    f 0.1 (EtOAc);MS m/z: 891.8 (M+H

    + )。

    DMF 3mL中の中間体4d(0.10g, 0.11mmol)の溶液へ、フェニルチオール(30mg, 0.26mmol)及びK

    2 CO

    3 (40mg, 0.3mmol)を添加した。 得られた混合物を、室温で20時間攪拌した。 EtOAc 30mLを添加し、混合物を水及びブライン及び水で洗浄した。 有機層をNa

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン)に供し、0.1gの粗中間体4eを生成した。 MS m/z: 706.9 (M+H

    + )。

    (実施例68)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((S)-N-メチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-19):表題化合物を、中間体3bの代わりに中間体4eを(2R)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-21の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 817.2 (ES-)。

    (実施例69)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((R)-N-メチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-18):表題化合物を、中間体3bの代わりに中間体4eを(2S)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-20の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 817.2 (ES-)。

    (実施例70)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    中間体5aを、N-Boc-3-(Fmoc)アミノ-L-アラニンの代わりに(S)-4-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニルアミノ)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸を使用し、中間体3bと同じ方法で調製した。 LC-MS: 707.2 (ES+)。

    (実施例71)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-11):表題化合物を、中間体4eの代わりに中間体5aを(2S)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-19の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 817.2 (ES-)。

    (実施例72)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-((R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)ブタノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-10):表題化合物を、中間体4eの代わりに中間体5aを(2S)-5-オキソ-テトラヒドロ-フラン-2-カルボン酸とのカップリングに使用し、XVI-18の調製と同じ化学で合成した。 LC-MS: 817.2 (ES-)。

    (実施例73)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    中間体6aを、WO 2006086381に公開された手順に従い調製した。

    中間体6bを、中間体1eの調製における(1R, 4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステルの代わりに、出発材料として(1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-5-カルボン酸tert-ブチルを使用し、中間体1gの調製と同じ方法で合成した。 LC-MS: 355.1 (ES-)。

    中間体6cを、中間体1eの調製における(1R, 4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸tert-ブチルエステルの代わりに、(1S, 5S)-6-オキサ-2-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-7-オンを使用し、中間体1gの調製と同じ方法で合成した。 LC-MS: 355.1 (ES-)。

    (実施例74)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-9):表題化合物を、中間体1dの代わりに出発材料として中間体6aを使用し、XVI-17と同じ方法で合成した。 LC-MS: 825.3 (ES+), 823.2 (ES-)。

    (実施例75)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-8):表題化合物を、出発材料として中間体1dの代わりに中間体6aを使用し、XVI-16と同じ方法で合成した。 LC-MS: 825.3 (ES+), 823.2 (ES-)。

    (実施例76)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,4-ジオキソ-4-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-7):表題化合物を、出発材料として中間体1dの代わりに中間体6aを使用し、XVI-15と同じ方法で合成した。 LC-MS: 811.2 (ES+), 809.1 (ES-)。

    (実施例77)

    N1-((2S)-1-((2S)-2-((1S,2R)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ペンタン-2-イル)-N5-(15-オキソ-19-((3aS,4S,6aR)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-チエノ[3,4-d]イミダゾール-4-イル)-4,7,10-トリオキサ-14-アザノナデシル)グルタルアミド(XVI-27):無水DCM 100uL中のXVI-7 2mgの溶液へ、TFA 50uLを添加した。 室温で1時間攪拌した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を真空中で2時間乾燥した。 その後無水アセトニトリル0.5mLを添加し、引き続きヒューニッヒ塩基50uL、5,21-ジオキソ-25-((3aS,4S,6aR)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-チエノ[3,4-d]イミダゾール-4-イル)-10,13,16-トリオキサ-6,20-ジアザペンタコサン-1-酸5mg、及びHATU 6mgを添加した。 この反応混合物を室温で1時間乾燥し、その後分取HPLCにより精製し、凍結乾燥後に所望のツール化合物(tool compound)XVI-27を白色粉末として生じた。 LC-MS: 1267.5 (ES+), 1265.6 (ES-)。

    (実施例78)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,4-ジオキソ-4-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-6):表題化合物を、出発材料として中間体1dの代わりに中間体6aを使用し、XVI-14と同じ方法で合成した。 LC-MS: 811.2 (ES+), 809.1 (ES-)。

    (実施例79)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-5-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-3):表題化合物を、中間体1hのカップリング酸として中間体6bを使用し、XVI-9と同じ方法で合成した。 LC-MS: 839.3 (ES+), 837.3 (ES)。

    (実施例80)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-((1R,5S)-7-オキソ-6-オキサ-2-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-2):表題化合物を、中間体6bのカップリング酸として中間体6cを使用し、XVI-3と同じ方法で合成した。 LC-MS: 839.3 (ES+), 837.3 (ES-)。

    (実施例81)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(7-メトキシ-2-フェニルキノリン-4-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-(2-オキソアゼチジン-1-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    中間体7aを、WO2006086381に公開された手順に従い調製した。

    無水THF 5mL中のアゼチジン-2-オン(36mg, 0.5mmol)の攪拌溶液へ、n-BuLi(1.6M, 0.31mL)を-78℃で添加した。 この溶液を-78℃で0.5時間攪拌し、室温まで温めた。 その後この溶液を、ジクロロメタン5mL中の(S)-5-(ベンジルオキシ)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-オキソペンタン酸(0.25g, 0.75mmol)及びDCC(0.16g, 0.75mmol)(予め10分間攪拌したもの)の攪拌溶液に移した。 次にこの混合物へ、DIEA(0.55mmol)及びDMAP(0.2mmol)を添加し、この溶液を室温で10時間攪拌した。 溶媒を除去し、粗物質を、シリカゲル上のヘプタン/EtOAc(1:1)によるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、中間体7bとして白色固形物30mg(20%)を得た。 LC-MS: 291.1 (ES+, M-Boc)。

    中間体7b(30mg)を、酢酸エチル(H

    2 、Pd/C、1時間)中で水素化し、脱保護されたカルボン酸30mg(100%)を生じた。 LC-MS: 299.1 (ES-)。

    (実施例82)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(7-メトキシ-2-フェニルキノリン-4-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-(2-オキソアゼチジン-1-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-26):表題化合物を、XVI-16について説明された化学により、中間体7a及び中間体7cを用いて合成した。 LC-MS: 859.3 (ES+)。

    (実施例83)

    (S)-1-((2S,4R)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(6-メトキシイソキノリン-1-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1,5-ジオキソ-5-(2-オキソアゼチジン-1-イル)ペンタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-1):表題化合物を、反応物として中間体6a及び中間体7cを使用し、XVI-26に類似した方法で合成した。 LC-MS: 783.3 (ES+)。

    (実施例84)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((2R,3S)-2-メチル-4-オキソオキセタン-3-イルカルバモイルオキシ)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    中間体8aを、中間体1dをN-Boc-L-セリンと共に使用し、HATUカップリング反応により調製した。 LC-MS: 692.2 (ES-)。

    (実施例85)

    (5S)-1-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-((2R,3S)-2-メチル-4-オキソオキセタン-3-イルカルバモイルオキシ)プロパノイル)-5-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)ピロリジン-3-イル 4-フルオロイソインドリン-2-カルボキシラート(XVI-25):中間体8aを、DCM中の2当量のホスゲンにより、0℃で1時間処理した。 得られた混合物を、減圧下で蒸発させた。 アセトニトリル中の1当量の(3S,4R)-3-アミノ-4-メチルオキセタン-2-オン及び2当量のヒューニッヒ塩基を添加し、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。 濃縮後、得られた残渣を、分取HPLC精製に供し、所望のXVI-25を生じた。 LC-MS: 843.1 (ES+, M+Na)。

    (実施例86)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(7-メトキシ-2-フェニルキノリン-4-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1-オキソ-3-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    中間体9aを、中間体1dの代わりに中間体7aから出発し、中間体3bと同じ方法で調製した。 LC-MS: 763.3 (ES+)。

    (実施例87)

    (2S)-1-((2S)-2-((1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピルカルバモイル)-4-(7-メトキシ-2-フェニルキノリン-4-イルオキシ)ピロリジン-1-イル)-1-オキソ-3-((S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)プロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(XVI-24):表題化合物を、中間体3bの代わりに中間体9aを使用し、XVI-21と同じ方法で製造した。 LC-MS: 875.3. (ES+)。

    (HCV-NS3生物学的データ)
    表3は、NS3/4A_App(nM)、MS_HCVNS3_INTACT_NS3 WT 1b 1HR、MS_HCVNS3_INTACT_C139S_3HR、MS_HCVNS3_INTACT_K136A_3HRアッセイにおける、本発明の選択された化合物の活性を示している。 「A」と指定された活性を有する化合物は、≦1nMのIC 50を提供し;「B」と指定された活性を有する化合物は、>1nM及び≦10nMのIC 50を提供し;「C」と指定された活性を有する化合物は、>10nM及び≦100nMのIC 50を提供し;「D」と指定された活性を有する化合物は、>100nM及び<1000nMのIC 50を提供し;且つ、「E」と指定された活性を有する化合物は、≧1000nMのIC 50を提供する。

    「F」と指定された活性を有する化合物は、完全な修飾を提供し;「G」と指定された活性を有する化合物は、>70%の修飾を提供し;「H」と指定された活性を有する化合物は、>50%及び≦70%の修飾を提供し;「I」と指定された活性を有する化合物は、>30%及び≦50%の修飾を提供し;且つ、「K」と指定された活性を有する化合物は、≦30%の修飾を提供する。

    化合物XVI-1、XVI-8、XVI-17、XVI-16、及びXVI-26などの一部のHCVプロテアーゼインヒビターは、HCVプロテアーゼ又はそれらの変異体の>70%の修飾を提供する。 化合物XVI-6、XVI-7、XVI-9、XVI-14、XVI-15、XV-16、及びXVI-26などの一部のHCVプロテアーゼインヒビターは、HCVプロテアーゼ又はそれらの変異体の>50%及び≦70%までの修飾を提供する。 化合物XVI-14などの一部のHCVプロテアーゼインヒビターは、HCVプロテアーゼ又はそれらの変異体の>30%及び≦50%の修飾を提供する。 化合物XVI-1、XVI-2、XVI-3、XVI-4、XVI-5、XVI-9、XVI-19、XVI-24、及びXVI-25などの一部のHCVプロテアーゼインヒビターは、HCVプロテアーゼ又はそれらの変異体の≦3f30%の修飾を提供する。

    (E. 発明の化合物と接触されたHCVプロテアーゼの質量分光分析)
    (実施例88)
    未変性のHCV(プロテアーゼ)1bWTを、タンパク質に対し10-倍過剰なXVI-26と1時間インキュベーションした。 試料の3μlアリコートを、0.1%TFA 10μlで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 図3の上側パネルは、未変性のHCV 1bWTタンパク質(m/z 24,529Da)の質量分光的追跡である。 図3の中央パネルは、HCV 1bWTがXVI-26(mw=858.9)と一緒にインキュベートされた場合の、質量分光的追跡を示す。 質量中心(m/z=25,340Da)は、約811Daの正のシフトを示し、このことはXVI-26によるHCV 1bWTの修飾を指摘している。 恐らくタンパク質精製時のタンパク質ミスフォールディングのために、ミスフォールドされたごく一部のタンパク質は、修飾されなかった。

    このタンパク質の修飾がリシンで起こるかどうかを決定するために、前記実験のpHを7.4から10.0へ上昇させた。 化合物のリシン付加物はアミドであるので、何らかのpHの上昇は、修飾されたタンパク質に最小の作用を有するであろう。 しかし修飾がシステインで起こる場合、得られるチオエステル結合は不安定であり、この化合物はこのタンパク質を加水分解除去するであろう。 図3の下側パネルは、XVI-26と一緒にpH7.4で1時間、引き続きpH10で2時間インキュベートされたHCV 1bWT反応の質量分光的追跡を示し、XVI-26は、このタンパク質から離れず(not come off)、これは付加物がリシン上に生じたことを暗示している。

    未変性のHCV(プロテアーゼ)1bWT、C159S、及びC159S/K136Aを、タンパク質に対し10-倍過剰なXVI-26と1時間インキュベーションした。 試料の3μlアリコートを、0.1%TFA 10μlで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 図4の第一のパネルは、未変性のHCV 1bWTタンパク質(m/z 24,460Da)の質量分光的追跡を示す。 図4の第二のパネルは、HCV 1bWTがXVI-26(mw=858.9)とインキュベートされた場合の、質量分光的追跡を示し、その質量中心(m/z=25,320Da)は、約860Daの正のシフトを示し、このことはXVI-26によるHCV 1bWTの修飾を指摘している。 図4の第三のパネルは、HCV C159S変異体がXVI-26とインキュベートされた場合の質量分光的追跡を示し、その質量中心(m/z=25,237Da)は、770Daの正のシフトを示し、これはXVI-26によるHCV C159Sの修飾を指摘している。 図4の第四のパネルは、HCV C159S/K136A二重変異体がXVI-26とインキュベートされた場合の質量分光的追跡を示し、その質量中心(m/z=24,412Da)は、未修飾のHCV C159S/K136Aの質量と一致し、このことはXVI-26によるHCV C159S/K136Aの修飾はないことを指摘している。 このデータは、K136がXVI-26により修飾されるアミノ酸であることを示している。

    未変性のHCV(プロテアーゼ)1bWTを、タンパク質に対し10-倍過剰なXVI-1(mw=782.87)と1時間インキュベーションした。 試料の3μlアリコートを、0.1%TFA 10μlで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 図5の上側パネルは、HCV NS3タンパク質(m/z 24,550Da)の質量分光的追跡を示し、図5の下側パネルは、1時間時点を示し(m/z 24,611及び25,372)、これは+755の質量シフト(〜72%変換)を示し、このことはXVI-1がHCV NS3 WT1bを修飾したことを指摘している。 タンパク質精製時の一部のタンパク質のミスフォールディングのために、このタンパク質のフォールディングされていない部分は、XVI-1と反応することはできない。

    (実施例89)
    (一本鎖HCVプロテアーゼ(wt)ペプチド発現及び精製)
    一本鎖タンパク質分解性ドメイン(NS4A 21-32 -GSGS-NS 33-631 )を、pET-14b(Novagen社、マジソン、WI)へクローニングし、且つDH10B細胞(Invitrogen社)へ形質転換した。 得られたプラスミドを、タンパク質発現及び精製のために、大腸菌BL21(Novagen社)に移入した。 簡単に述べると、培養物を、アンピシリン100μg/mlを含有するLB培地において、600nmでの光学密度(OD600)が1.0に到達するまで、37℃で増殖させ、且つイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)を1mMまで添加することにより誘導した。 18℃で20時間の追加のインキュベーションした後、6,000×gで10分間の遠心分離により、細菌を収集し、50mM Na 3 PO 4 (pH8.0)、300mM NaCl、5mM 2-メルカプトエタノール、10%グリセロール、0.5%Igepal CA630、並びに1mMフッ化フェニルメチルスルホニル、0.5μg/mlロイペプチン、ペプスタチンA、及び2mMベンズアミジンからなるプロテアーゼインヒビターカクテルを含有する溶解緩衝液中に再浮遊させた。 細胞を、凍結及び解凍、それに続く超音波処理により溶解した。 細胞デブリを、12,000×gで30分間の遠心分離により除去した。 上清を、0.45-μmフィルター(Corning社)を通過させることにより更に清浄とし、その後NiSO 4を充填したHiTrapキレーティングカラム(Amersham Pharmacia Biotech社)上に装加した。 結合したタンパク質を、イミダゾール溶液の100mMから500mMまでの直線勾配で溶離した。 選択された画分を、Ni 2+カラムクロマトグラフィー上を流し、10%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)-ポリアクリルアミドゲル上で分析した。 精製したタンパク質を、12%SDS-PAGEゲルでの電気泳動により分解し、その後ニトロセルロースメンブレン上に移した。 このタンパク質を、NS3に対するモノクローナル抗体を使用するウェスタンブロット分析により分析した。 タンパク質は、二次抗体としてホースラディッシュペルオキシダーゼ-複合ヤギ抗-マウス抗体(Pierce社)を使う化学発光キット(Roche社)を使用することにより、可視化した。 タンパク質はアリコートに分け、-80℃で貯蔵した。

    (実施例90)
    (HCVプロテアーゼA156S、A156T、D168A、D168V薬物耐性変異体及びC159S変種のクローニング及び発現)
    NS4A/NS3の変異体DNA断片を、PCRにより作製し、且つpET発現ベクターへクローニングした。 BL21コンピテント細胞への形質転換後、その発現をIPTGにより2時間誘導した。 His-タグ付き融合タンパク質を、アフィニティカラム、引き続きサイズ排除クロマトグラフィーを用いて精製した。

    (実施例91)
    (Lysウォッシュアウトに使用したプラスミド及び共有的プローブ)
    図10は、NS3/4A C159Sを修飾するリシン共有的プローブ化合物XVI-27を示している。 pCI-Neo-FLAG-NS3/4a-WTプラスミドを、Accuprime Pfx(Invitrogen社)を製造業者の指示に従い使用し、pFK-I389-luc-ubi-neo-NS3-3'ETベクターからのNS3及び4a配列を、5'末端にNheI部位及びFLAGエピトープタグ及び3'末端にXbaI部位を加えたプライマーにより増幅することにより構築した。

    その後得られたPCR産物を、NheI及びXbaIで消化し、pCI-Neoベクター(Invitrogen社)の同じ部位にライゲーションした。 次にこのWT構築体を、Quickchange II部位特異的突然変異誘発キット(Qiagen社)及びK136R又はC159S変異を含むプライマー(下記)を使用する部位特異的突然変異誘発の鋳型として使用した。

    (実施例92)
    (延長された作用持続期間(ウォッシュアウト)の実証)
    図11は、XVI-26により延長された作用持続期間を示している。 親Huh-7細胞を、10%FBSを含む培地中に、100mmディッシュ1枚につき1.75×10 6個細胞の密度で播種した。 翌日細胞を、プラスミド28μg及びLipfectamine 2000(Invitrogen社)112μlを製造業者の指示に従い用い、OptiMEMへトランスフェクションした。 このトランスフェクション複合体と共に、4時間インキュベーションした後、培地をレプリコンアッセイ培地(5%FBS、1×非必須アミノ酸及びペニシリン/ストレプトマイシン(pen/strep)を補充したRPMI)に変更した。 翌朝、細胞をトリプシン処理し、カウントし、且つレプリコン培地(Replicon Media)に、12ウェルプレート(1遺伝子型につき4ウェル)に密度20,000個細胞/ウェルで再度播種した。 細胞をプレートに接着させ、次に培地を除去し、XVI-26(1化合物につき3ウェル)及び0.02%DMSOを含有する培地1mlと交換し、一晩インキュベーターに戻した。 16時間後、各遺伝子型から1つの処理ウェル(0時間試料)及び1つの非処理ウェルを、PBSで洗浄し、次に溶解し、細胞抽出緩衝液(Biosource社、カマリロ、CA)30μlに完全プロテアーゼインヒビター(Roche社、インディアナポリス、IN)を加えたものへ掻き取った。 残りのウェルは、PBSで2回洗浄し、次にレプリコン培地を供給し、インキュベーターに戻した。 古い培地を除去し且つこれを新鮮な培地と交換することにより、細胞を1時間毎に洗浄し、溶解し、且つ初回収集の1時間及び6時間後に収集した。 溶解液を、標準免疫ブロット法を用いて分解し、NS3自己-切断活性を評価し、未処理試料に対し定量化した。

    (実施例93)
    (共有的プローブを使用するリシン修飾の実証)
    図11に図示されたように、総細胞溶解液200μgを、各々NS3/4A WT、C159S又はK136Rのいずれかに使用した。 溶解液を、1μMのビオチニル化された共有的プローブ、XVI-27で1時間処理し、抗-NS3抗体(マウス)により免疫沈降させた。 免疫ブロットを、ストレプトアビジン及び抗-NS3抗体(ヤギ)によりプロービングした。 共有的プローブによりうまくいった修飾を評価し、且つWT NS3に対して定量化した。

    (実施例94)
    アッセイ緩衝液:2%CHAPS、50mMトリス(pH7.5)、50%グリセロール、2μM M-2235基質(Bachem社)。 反応液50μl中、アッセイ緩衝液49μl、(1U)HCVセリンプロテアーゼ(Bioenza社)1μlを添加した。 20分間室温でインキュベートした。 プレートは、蛍光マイクロ-プレートリーダー上で350/460nm(励起/発光)で読み取るか、又は反応速度曲線が完成するまで1分間隔でモニタリングした。

    この酵素は、1%DMSO及び2%メタノールを忍容した。 化合物を試験する実験において、純粋なDMSO中の化合物は、20%メタノールにより10回希釈した(10%DMSO及び20%メタノール)。 この化合物溶液を、反応液に添加した(最終反応容積の10%を超えない)。 有機溶媒の最終濃度は、1%DMSO及び2%メタノールであった。

    (実施例95)
    (WT及び変異型NS3/4A 1b酵素のHCVプロテアーゼFRETアッセイ(IC 50_APP ))
    下記プロトコールを使用し、以下の表6に示されたように、「見かけ」のIC 50 (IC 50_APP )値を生じた。 いずれか特定の理論に結びつけられることを意図するものではないが、IC 50値とは対照的に、IC 50_APPは、時間-依存型の阻害のより有用な指標をもたらし、結果的により典型的な結合親和性をもたらすことができると考えられる。 本プロトコールは、HCV NS3/4A 1bプロテアーゼ酵素の野生型及びC159S、A156S、A156T、D168A、D168V、R155K変異体に対し、化合物効力、順位序列及び抵抗性プロファイルを評価するために開発された、改変されたFRET-ベースアッセイ(v_03)であり、以下のものである:Bioenza社(マウンテンビュー、CA)のNS3/4Aプロテアーゼ酵素の10×ストック液、及びAnaspec社(サンノゼ、CA)の1.13×5-FAM/QXL(商標)520 FRETペプチド基質を、50mMトリス-HCl、pH7.5、5mM DTT、2%CHAPS及び20%グリセロール中に調製した。 50%DMSO容量0.5μL及び50%DMSO中に調製した連続希釈した化合物をスポットした後、各酵素5μLを、Corning社の(#3575)384-ウェル黒色マイクロタイタープレート(Corning社、NY)に添加した。 プロテアーゼ反応を、FRET基質45μLの添加により、酵素添加後直ちに開始し、且つBioTek社(ウィノースキー、VT)のSynergy プレートリーダーにおいてλ ex 485/λ em 520で、60〜90分間モニタリングした。 各アッセイの終結時に、各ウェルからのプログレス曲線を、線形反応速度及びフィット統計(R 2 、95%信頼区間、絶対平方和)について調べた。 各反応からの初速度(0分から15+分)を、相対蛍光単位、対、時間(分)のプロットの勾配から決定し、次に無インヒビター対照及び無酵素対照の割合として、インヒビター濃度に対してプロットし、log[インヒビター]対反応から見かけのIC 50を概算した(GraphPad Software社(サンディエゴ、CA)のGraphPad Prismの可変勾配モデル)。

    (F. PI3キナーゼインヒビター(Lys)合成例)
    (実施例96)

    1-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程1a:4-(2-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(中間体1a))

    MeOH 30mL中の2,4-ジクロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(2.0g, 9.7mmol)の溶液へ、モルホリン1.9mLを添加した。 室温で1時間攪拌した後、反応混合物を濾過し;固形物を水及びメタノールで洗浄し、表題化合物2.0gを供した。


    (工程1b:2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒド(中間体1b))

    THF 30mL中の中間体1a(1.02g, 4.0mmol)の懸濁液へ、-78℃で、LiHMDS(1.0N, 6.0mL, 6.0mmol)をゆっくり添加した。 この反応混合物を-78℃で1時間攪拌し、DMF(0.5mL)を添加し、反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。 反応をNH

    4 Cl水溶液によりクエンチし、THFを真空下で除去した。 EtOAcの50mL部分を添加し、この混合物をNaHCO

    3水溶液及びブラインで洗浄した。 有機層を分離し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン)に供した。 合計0.6gの表題化合物を得た(60%)。 MS m/z: 284.2 (ES+, M+1)。

    (工程1c:4-((2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体1c))

    中間体1b(0.40g, 1.5mmol)、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル及び酢酸0.2mLを、ジクロロエタン12mL中に溶解した。 この混合物を室温で2時間攪拌した。 NaBH(OAc)

    3 (0.54g, 2.5mmol)を反応混合物へ添加し、得られた混合物を室温で10時間攪拌した。 NaHCO

    3水溶液20mL及びDCM 10mLを添加した。 有機層を分離し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン3:7)に供した。 合計0.30gの表題化合物を得た。 MS m/z: 454.2 (ES+, M+1)。

    (工程1d: 4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体1d))

    中間体1c(0.14g, 0.31mmol)、4-(トリメチルスタンニル)-1H-インダゾール(0.10g, 0.37mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(35mg, 0.03mmol)を、トルエン5mLに溶解した。 この溶液を脱気し、N

    2でフラッシュした。 反応混合物を、密封したバイアル内で135℃で40時間加熱した。 溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン5:5)により精製した。 合計0.10gの表題化合物を得た。 MS m/z: 536.1 (M+1)。

    或いは、中間体1dは、下記の鈴木カップリング手法により調製することができる:中間体1c(70mg, 0.15mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(56mg, 0.23mmol)、Pd(PPh 3 ) 2 Cl 2 (10mg, 0.015mmol)及び炭酸ナトリウム(60mg, 0.56 mmoL)を、トルエン/エタノール/水(2.5mL/1.5mL/0.7mL)中に溶解した。 この溶液を脱気し、アルゴンでフラッシュした。 反応混合物を、密封したバイアル内で125℃で10時間加熱した。 その後酢酸エチル10mLを添加することにより、反応物を後処理し、水及びブラインで洗浄した。 有機層を分離し、Na 2 SO 4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン1:1から4:1)に供し、表題化合物を生じた。 MS m/z: 536.1 (M+1)。

    (工程1e:4-(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-(ピペラジン-1-イルメチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(中間体1e))

    中間体1d(100mg, 0.18mmol)を、ジオキサンを溶媒とする4N HCl 3mLに溶解し、反応物を室温で3時間攪拌した。 溶媒の除去後、DCMの3mL部分を注ぎ、引き続き蒸発乾固させた。 このDCM添加に続けて蒸発のプロセスを、3回繰り返し、白色固形物を生じ、これを次工程で直接使用した。 MS m/z: 436.2 (M+H

    + )。

    (工程1f:1-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン)

    無水アセトニトリル1.0mL中の中間体1e(10mg, 0.02mmol)及びアクリル酸(2.0mg, 0.025mmol)の溶液へ、-40℃で攪拌しながら、HATU(9.1mg, 0.024mmol)及びDIEA(15mg, 0.1mmol)を添加した。 反応混合物を-10℃以下で10分間攪拌した。 EtOAcの10mL部分及びNaHCO

    3水溶液5mLを添加した。 有機層を分離し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン9:1)に供した。 合計6mgの表題化合物を得た。


    同様の方式で、中間体1eを用い、(R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸とカップリングし、下記化合物を調製した:

    同様の方式で、中間体1eを用い、(S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸とカップリングし、下記化合物を調製した:

    (実施例97)

    1-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ブタン-1,3-ジオン:同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 520.1 (M+H

    + )。

    (実施例98)

    4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-((2R,3S)-2-メチル-4-オキソオキセタン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキサミド:同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 563.3 (M+H

    + )。

    (実施例99)

    (R)-5-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オン:同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 548.1 (M+H

    + )。

    (実施例100)

    (S)-5-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オン:同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 548.1 (M+H

    + )。

    (実施例101)

    (R)-2-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-5-オキソピロリジン-1-カルボン酸メチル。 同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 582.2 (M+H

    + )。

    (実施例102)

    (S)-2-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-5-オキソピロリジン-1-カルボン酸メチル(XXII-29)。 同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 582.2 (M+H

    + )。

    (実施例103)

    3-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロチオフェン-2(3H)-オン(XXII-30)。 同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 541.1 (M+H

    + )。

    (実施例104)

    4-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロチオフェン-2(3H)-オン(XXII-31)。 同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 541.1 (M+H

    + )。

    (実施例105)

    5-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロチオフェン-2(3H)-オン(XXII-32)。 同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 541.1 (M+H

    + )。

    (実施例106)

    5-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)シクロヘキサン-1,3-ジオン(XXII-33)。 同様の方式で、中間体1e及び好適なカルボン酸を用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 551.2 (M+H

    + )。

    (実施例107)

    (4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン:同様の方式で、中間体1eを使用し、且つジクロロメタン中TEAの存在下CDIでカップリングし、(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(XXII-16)を調製した:MS m/z: 530.2 (M+H

    + )。

    (実施例108)

    4-(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-((4-(ビニルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン:同様の方式で、中間体1eを使用し、且つTEAの存在下2-クロロエタンスルホニルクロリドとカップリングし、4-(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-((4-(ビニルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(XXII-8)を調製した:MS m/z: 526.2 (M+H

    + )。

    (実施例109)

    (E)-5-(4-モルホリノ-6-((4-(プロパ-1-エニルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(XXII-25)。 同様の方式で、中間体1e及び(E)-プロパ-1-エン-1-スルホニルクロリドを使用し、表題化合物を調製した:MS m/z: 517.2 (M+H

    + )。

    (実施例110)

    2-(2-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イルスルホニル)エチル)イソインドリン-1,3-ジオン:同様の方式で、中間体1eを用い、且つTEAの存在下2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)エタンスルホニルクロリドとカップリングし、下記化合物を調製した:MS m/z: 673.2 (M+H

    + )。

    (実施例111)

    3-(4-((2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-4-イソプロポキシシクロブタ-3-エン-1,2-ジオン:同様の方式で、アセトニトリル中TEAの存在下で、中間体1eを3,4-ジイソプロポキシシクロブタ-3-エン-1,2-ジオンにより処理し、下記化合物を調製した:MS m/z: 574.2 (M+H

    + )。

    (実施例112)

    3-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-4-イソプロポキシシクロブタ-3-エン-1,2-ジオン(XXII-26)。 類似の方式で、表題化合物を調製した。 MS m/z: 551.2 (M+1)。

    (実施例113)

    3-(2-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチルアミノ)-4-イソプロポキシシクロブタ-3-エン-1,2-ジオン(XXII-27)。 類似の方式で、表題化合物を調製した。 MS m/z: 608.3 (M+1)。

    (実施例114)

    1-(4-((4-モルホリノ-2-フェニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン:先に説明されたものと類似の方式で、工程1dにおいて、標準鈴木カップリング条件下で、4-(トリメチルスタンニル)-1H-インダゾールの代わりにフェニルボロン酸を使用し、下記化合物を調製した:MS m/z: 450.2 (M+H

    + )。

    (実施例115)

    (1H-イミダゾール-1-イル)(4-((4-モルホリノ-2-フェニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メタノン:MS m/z: 490.2 (M+H

    + )。

    (実施例116)

    N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチルアクリルアミド:下記に説明されたような工程及び中間体に従い、表題化合物を調製した。


    (工程2a:(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メタノール(中間体2a))

    MeOH(50mL)中の化合物1b(5g, 17.6mmol)の溶液へ、NaBH

    4 (0.98g, 26.4mmol)を0℃で少しずつ添加し、室温で5時間攪拌した。 反応の完了後(TLCによりモニタリング)、揮発物を減圧下で除去し、残渣を水に溶解し、DCM(3×75mL)で抽出した。 一緒にした有機相を水で洗浄し、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、真空中で濃縮し、中間体6a(3g, 60%)を明黄色固形物として得た。 TLC:80%EtOAc/ヘキサン(R

    f : 0.3);


    質量:286 [M

    + +1]。

    (工程2b:メタンスルホン酸(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル(中間体2b))

    DCM(10mL)中の中間体2a(1g, 3.5mmol)の溶液へ、TEA(1.06g, 10.5mmol)を10分間かけて添加し、引き続き塩化メシル(0.48g, 4.2mmol)を0℃で添加した。 反応混合物を室温で1時間攪拌した。 反応の完了後(TLCによりモニタリング)、水(25mL)を添加し、DCM(2×50mL)で抽出した。 一緒にした有機相を、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗化合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により精製し、中間体2b(0.8g, 62%)を黄色固形物として得た。 TLC:80%EtOAc/ヘキサン(R

    f : 0.6);


    質量:364 [M

    + +1];融点:151.4℃。

    (工程2c:1-(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-N-メチルメタンアミン(中間体2c))

    中間体2b(0.24g, 0.67mmol)、THF中の2Mメチルアミン(2.0mL, 4.0mmol)及びTHF(5mL)中のDIEA(0.35mL, 2.0mmol)の溶液を、室温で2時間攪拌した。 LC-MSは、生成物への完全な変換を示した。 溶媒を真空中で除去し、粗物質を次工程で直接使用した。 MS m/z: 299.1 (M+1)。

    (工程2d:(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(中間体2d))

    粗中間体2c、Boc

    2 O(0.22g, 1.0mmol)、及びTEA(0.2mL)を、ジクロロメタン10mL中に溶解し、この溶液を10時間攪拌した。 LC-MSは、生成物への完全な変換を示した。 溶媒を真空中で除去し、粗物質を次工程で直接使用した。 MS m/z: 399.1 (M+1)。

    (工程2e:(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(中間体2e))

    中間体2d(0.20g, 0.50mmol)、3-ヒドロキシフェニルボロン酸(139mg, 1.0mmol)、Pd(PPh

    3 )

    2 Cl

    2 (50mg, 0.067mmol)及び炭酸ナトリウム(0.5g, 4.1mmoL)を、トルエン/エタノール/水(5mL/3mL/1.5mL)中に溶解した。 この溶液を脱気し、N

    2でフラッシュした。 反応混合物を、密封したバイアル内で120℃で3時間加熱した。 溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン1:1)により精製した。 合計190mg(66%)の表題化合物を得た。 MS m/z: 457.1 (M+1)。

    (工程2f:3-(6-((メチルアミノ)メチル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)フェノール(中間体2f))

    中間体2eを、実施例102工程1eに説明された手順に従い、4N HClで処理し、表題化合物を得た。 MS m/z: 357.1 (M+1)。


    (工程2g:N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチルアクリルアミド(XXII-5))
    表題化合物を、工程1fに説明された手順に従い、HATUを用いる、アクリル酸の中間体2fとのカップリングにより調製した。 MS m/z: 411.1 (M+H + )。

    (実施例117)

    N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチルエテンスルホンアミド:同様の方式で、中間体2fを用い、下記化合物を調製した:MS m/z: 447.1 (M+1)。

    (実施例118)

    3-(6-((N-メチルビニルスルホンアミド)メチル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)フェニルエタンスルホン酸:MS m/z: 537.2 (M+1)。

    (実施例119)

    3-(((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)(メチル)アミノ)-4-イソプロポキシシクロブタ-3-エン-1,2-ジオン:MS m/z: 495.1 (M+1)。

    (実施例120)

    (R)-N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド:MS m/z: 469.2 (M+1)。

    (実施例121)

    (S)-N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチル-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド:MS m/z: 469.2 (M+1)。

    (実施例122)

    (E)-N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチル-4-オキソヘプタ-5-エナミド:MS m/z: 481.2 (M+1)。

    N-((2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)-N-メチル-4-オキソ-4-(2-オキソアゼチジン-1-イル)ブタンアミド(XXII-24)。 同様の方式で、中間体2fを用い、表題化合物を調製した:MS m/z: 510.2 (M+1)。

    (実施例123)

    (R)-5-(4-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程3a:4-(2-クロロ-6-ヨードチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(中間体3a))
    THF(100mL)中の中間体1a(5g, 0.019mol)の攪拌溶液へ、n-BuLi(2.5g, 0.03mol)を-78℃で30分間かけて添加し、-40℃で2時間攪拌し、引き続きTHF(5mL)中のヨウ素(9.9g, 0.03mol)を-78℃で添加した。 反応混合物を、室温で8時間攪拌した。 反応の完了後(TLCによりモニタリング)、反応を飽和塩化アンモニウム(100mL)によりクエンチし、EtOAc(4×200mL)により抽出した。 有機層をチオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗生成物をジエチルエーテルで洗浄し、中間体3a(7g, 94%)を乳白色固形物として得た。 TLC:30%酢酸エチル/ヘキサン(R f : 0.3);

    質量:382 [M

    + +1]、融点:173.5℃。

    (工程3b:4-(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体3b))

    トルエン(10mL)、EtOH(6.0mL)、H

    2 O(3.0mL)中の4-(2-クロロ-6-ヨードチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(中間体3a)(0.57g, 1.5mmol)の攪拌溶液へ、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(0.5g, 1.6mmol)、Na

    2 CO

    3 (0.7g)及びPd(PPh

    3 )

    2 Cl

    2 (56mg, 0.08mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンで脱気し、40℃で3時間攪拌した。 LC-MSは、変換の完了を示した:MS m/z: 437.1 (M+1)。 この反応混合物を、次工程で直接使用した。

    (工程3c:4-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体3c))

    工程3bからの反応混合物へ、3-ヒドロキシフェニルボロン酸(0.35g, 2.5mmol)、Na

    2 CO

    3 (1.0g)及びPd(PPh

    3 )

    2 Cl

    2 (30mg, 0.04mmol)を室温で添加した。 反応混合物をアルゴンで脱気し、130℃で3時間攪拌した。 その後反応物を、酢酸エチル50mLの添加により後処理し、水及びブラインで洗浄した。 有機層を分離し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 溶媒の除去後、粗生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン1:1から4:1)に供し、表題化合物を生じた。 MS m/z: 495.1 (M+1)。

    (工程3d:(R)-5-(4-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オン)


    実施例1に説明された脱-boc及びカップリング手順に従い、表題化合物を調製した。 MS m/z: 507.1 (M+H

    + )。

    (実施例124)

    同様の方式で、(S)-5-(4-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オンXXII-1を調製した:MS m/z: 507.1 (M+H

    + )。

    (実施例125)

    1-(4-(3-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程4a:4-(3-(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体4a))

    THF(40mL)中の中間体3a(1.0g, 2.6mmol)、4-(プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(880mg, 3.8mmol)の攪拌溶液へ、TEA(16mL)、引き続きPd(PPh

    3 )

    2 Cl

    2 (184mg, 0.26mmol)を室温で添加し、アルゴンで30分間脱気し、この反応混合物へCuI(496mg, 2.6mmol)を添加した。 反応混合物を再度、アルゴンで30分間脱気した。 得られた反応混合物を3時間還流した。 反応の完了後(TLCによりモニタリング)、反応混合物をDCMで希釈した。 有機層を水で洗浄し、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。 粗物質を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製し、中間体4a(0.60g)を得た。 質量:478 [M

    + +1]。

    (工程4b:4-(3-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体4b))

    表題化合物を、実施例123の工程3cに説明された手順に従い、中間体4a及び3-ヒドロキシフェニルボロン酸のカップリングにより調製した。 MS m/z: 536.2 (M+H

    + )。

    (工程4c:1-(4-(3-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン)


    表題化合物を、実施例96工程1e及び1fに説明された手順に従い調製した。 MS m/z: 490.1 (M+H

    + )。

    (実施例126)

    (R)-5-(4-(3-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オン:同様の方式で、中間体4bから出発し、好適なカルボン酸を使用し、次の化合物を製造した。

    (実施例127)

    (S)-5-(4-(3-(2-(3-ヒドロキシフェニル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イニル)ピペラジン-1-カルボニル)ジヒドロフラン-2(3H)-オン:同様の方式で、中間体4bから出発し、好適なカルボン酸を使用し、次の化合物を製造した。

    (実施例128)

    2-(6-(1-アクリロイル-1H-ピラゾール-4-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,6-ジメチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    (中間体5-Iの合成:)

    (工程5-Ia:3-アミノ-3-メチルブタン酸エチル塩酸塩(5-Ia)):


    EtOH(40mL)中の3-メチルブタ-2-エン酸エチル(15g, 117mmol)の溶液へ、液体アンモニア(80mL)を-70℃で添加し、反応混合物をオートクレーブ(200Psi)内で45℃で16時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、過剰なアンモニアを、N

    2をフラッシュすることにより除去し、0℃まで冷却し、ジオキサン中のHClを添加した(pH〜2)。 反応混合物を0℃で30分間攪拌し、揮発物を減圧下で除去し、得られた固形物をジエチルエーテルで洗浄し、5-IaのHCl塩(10g, 58.8%)を白色固形物として得た;TLC:10% MeOH/DCM (R

    f :0.1);


    質量:146 [M

    + +1]。

    (工程5-Ib:3-(エチル2-カルバモイルアセチル)-3-メチルブタン酸エチル(5-Ib):)
    DCM(150mL)中の化合物5-Ia(11g, 68.9mmol)の溶液へ、TEA(38.1mL, 275mmol)及びエチルマロニルクロリド(8.8mL, 68.9mmol)を0℃で添加した。 反応混合物を室温で3時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応を水によりクエンチし、DCM(2×200mL)で抽出した。 一緒にした有機層を、1N HCl(100mL)、飽和NaHCO 3 (100mL)で洗浄し、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮し、5-Ib(11g, 62%)を茶色シロップとして得た。 TLC:30%EtOAc/ヘキサン(R f :0.3);

    質量:260 [M

    + +1]。

    (工程5-Ic及び5-Id:6,6-ジメチルピペリジン-2,4-ジオン(5-Id):)
    トルエン(120mL)中の化合物5-Ib(11g, 42.6mmol)の攪拌溶液へ、トルエン(30mL)中のNaOEt(4.34g, 63.9mmol)を添加し、反応混合物を80℃で4時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応を水でクエンチし、水層をジエチルエーテル(100mL)で抽出した。 有機層を分離し;水層を、1N HClにより酸性とし、DCM(2×200mL)により抽出した。 一緒にした有機層を、Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 得られた粗5-Icを、1%H 2 O/ACN(80mL)に溶解し、3時間還流した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、揮発物を減圧下で除去し、得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄し、5-Id(3.2g, 53.3%)を乳白色固形物として得た。 TLC: 10% MeOH/DCM (R f : 0.3);

    質量:142 [M

    + +1]。

    (工程5-Ie:2-アミノ-6,7-ジヒドロ-6,6-ジメチルチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(5-Ie):)
    THF(100mL)中の化合物5-Id(3.2g, 22.7mmol)の攪拌溶液へ、Br 2 (1.13mL, 22.7mmol)を添加し、反応混合物を室温で10分間攪拌し、引き続きチオ尿素(1.72g, 22.7mmol)及びDIPEA(12mL, 68.0mmol)を添加した。 反応混合物を80℃で2時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応を水でクエンチし、EtOAc(2×150mL)により抽出した。 一緒にした有機層を、Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗残渣をジエチルエーテルで洗浄し、5-Ie(2.5g, 56%)を黄色固形物として得た。 TLC:10%MeOH/DCM(R f :0.2);

    質量:198 [M

    + +1]。

    (中間体5-I:2-ブロモ-6,7-ジヒドロ-6,6-ジメチルチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン)
    アセトニトリル(70mL)中の化合物5-Ie(2.5g, 12.7mmol)の溶液へ、CuBr 2 (2.26g, 10.15mmol)及び亜硝酸tert-ブチル(1.3g, 12.8mmol)を室温で添加した。 反応混合物を室温で2時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応を1N HClによりクエンチし、DCM(2×150mL)で抽出した。 一緒にした有機層を、Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗残渣をジエチルエーテルで洗浄し、5-I(2g, 60%)を茶色固形物として得た;TLC:10%MeOH/DCM(R f : 0.5);

    質量:283 [M

    + +Na]。

    (中間体5-IIの合成:)

    4-ブロモ-1-(1-エトキシエチル)-1H-ピラゾール(5-II-a):


    DCM(30mL)中の4-ブロモ-1H-ピラゾール(3g, 20.4mmol)、エチルビニルエーテル(1.76g, 24.5mmol)の溶液へ、HCl(ジオキサン中4M、0.16mL)を添加し、反応混合物を室温で3時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応物を飽和NaHCO

    3溶液で中和し、DCM(3×100mL)で抽出した。 一緒にした有機層を、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、真空中で濃縮し、5-II-a(4.46g, 89%)を無色の液体として得た;TLC:30%EtOAc/ヘキサン(R

    f :0.7);


    1-(1-エトキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(5-II):
    ジオキサン(15mL)中の化合物5-II-a(600mg, 2.73mmol)の溶液へ、KOAc(800mg, 8.2mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(1.39g, 5.4mmol)及びPd(dppf)Cl 2 (0.06g, 0.08mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンを30分間掃流することにより脱気し、50℃で16時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応をH 2 Oでクエンチし、EtOAc(3×100mL)で抽出した。 一緒にした有機層を、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)により精製し、5-II(500mg, 68.5%)を乳白色固形物として得た。 TLC:30%EtOAc/ヘキサン(R f :0.4);

    質量:267 [M

    + +1]。

    (XXIII-5の合成:)
    2-(6-(1-アクリロイル-1H-ピラゾール-4-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,6-ジメチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン:

    表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した:

    2-(6-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジン-4-イル)-6,7-ジヒドロ-6,6-ジメチルチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(5-III-1):

    アセトニトリル(100mL)中の化合物5-I(2.7g, 10.3mmol)の溶液へ、Cs 2 CO 3 (6.71g, 20.6mmol)、キサントホス(476mg, 0.82mmol)及びPd(OAc) 2 (139mg, 0.61mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンを掃流することにより脱気し、アセトニトリル中の6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン(2.31g, 10.3mmol)を添加した。 反応混合物を、室温で45分間、及び85℃で16時間脱気した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、5%MeOH/DCMで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。 粗化合物を、ジエチルエーテルによる洗浄により精製し、化合物5-III-1(3.24g, 80%)を茶色固形物として得た。 TLC:EtOAc(R f :0.4);

    質量:394.5 [M

    + +1];融点:154.7℃。

    2-(6-(1-(1-エトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,6-ジメチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(5-III-2):

    THF(70mL)中の化合物5-III-1(2.0g, 5.0mmol)の溶液へ、ボロン酸エステル5-II(3.37g, 12.7mmol)、Na 2 CO 3 (1.6g, 15.2mmol)、TBAB(653mg, 20.3mmol)及びPd(PPh 3 ) 4 (470mg, 0.4mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンを45分間掃流することにより脱気し、100℃で36時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、揮発物を減圧下で除去し、水を添加した。 水層をDCM(3×100mL)で抽出し、一緒にした有機層を、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗化合物をカラムクロマトグラフィー(3%MeOH/DCM)により精製し、5-III-2(850mg, 37%)を茶色固形物として得た。 TLC: 5% MeOH/DCM (R f : 0.4);

    質量:476 [M

    + +Na]及び382 [M-71]。

    2-(6-(1H-ピラゾール-4-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,6-ジメチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(5-III-3):

    DCM(10mL)中の化合物5-III-2(0.85g, 1.87mmol)の溶液へ、HCl/ジオキサン(2mL)を0℃で添加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、揮発物を減圧下で除去し、残渣をジイソプロピルエーテル、引き続き20%EtOAc/ヘキサンにより洗浄し、5-III-3(600mg, 84%)を乳白色固形物として得た。 TLC: 10% MeOH/DCM (R f : 0.3);

    質量:382 [M

    + +1]。

    2-(6-(1-アクリロイル-1H-ピラゾール-4-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,6-ジメチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(XXIII-5):

    DCM(1.0mL)中の前記化合物5-III-3(0.01g, 0.024mmol)の攪拌溶液へ、TEA(0.008g, 0.08mmol)、引き続き塩化アクリロイル(0.0025g, 0.029mmol)を室温で添加した。 反応混合物を0.5時間攪拌した。 溶媒を真空中で除去した。 粗化合物を、分取HPLC(0.1%TFAを含有する25%〜90%CH 3 CN水溶液)により精製し、表題化合物7.0mgを生じた。 MS m/z: 436.0 (M+1)。

    (実施例129)

    (1S,4S)-5-(4-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)ベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン:

    表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    (工程6a:4-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)安息香酸)

    2-(6-ブロモ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,6-ジメチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(化合物5-III-1)及び4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸を、工程3cに説明された鈴木カップリン手法に従いカップリングし、表題化合物(30mg)を得た。 MS m/z: 436.2 (M+1)。

    (工程6b:(1S,4S)-5-(4-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)ベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン(XXIII-8))
    ジクロロメタン2mL中の中間体6a(22mg, 0.05mmol)及び(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンHCl塩(10mg, 0.06mmol)の溶液へ、EDCI・HCl(15mg, 0.08mmol)、HOBT(11mg, 0.08mmol)及びDIEA(0.05mL)を添加した。 反応混合物を、室温で1時間攪拌した。 溶媒の除去後、粗生成物を、分取HPLC(0.1%TFAを含有するCH 3 CN水溶液40%から90%)に供し、表題化合物15mgを生じた。 MS m/z: 531.2 (M+1)。

    (実施例130)

    (1R,4R)-5-(4-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)ベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン。 同様の方式で、工程6bにおいて(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンHCl塩を使用する場合、次の化合物を調製した:MS m/z: 531.2 (M+1)。

    (実施例131)

    (R)-N-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド。 表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程7a:6-ニトロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン(中間体7a))
    DMF(25mL)中の2-アミノ-4-ニトロフェノール(3g, 19.4mmol)の攪拌溶液へ、ピリジン(1.6mL, 19.4mmol)及びクロロアセチルクロリド(1.53mL, 19.4mmol)を0℃で添加した。 反応混合物を室温で1時間攪拌し、引き続き60%NaH(780mg, 19.4mmol)を添加し、更に2時間室温で攪拌を継続した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応を氷冷した水(150mL)でクエンチし、沈殿した固形物を濾過し、乾燥し、7a(2g, 54%)を乳白色固形物として得た。 TLC:60%酢酸エチル/ヘキサン(R f :0.4);

    (工程7b:3,4-ジヒドロ-6-ニトロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン(中間体7b))
    THF(30mL)中の7a(1.7g, 8.85mmol)の攪拌溶液へ、三フッ化ホウ素エーテラート(2.8mL, 22.13mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で1時間攪拌し、引き続きNaHB 4 (836mg, 22.13mmol)を不活性大気下0℃で添加した。 反応混合物を室温で16時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応混合物を、EtOAc/H 2 Oで希釈し、水層をEtOAc(2×100mL)により抽出した。 一緒にした有機層を、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 得られた固形物を、エーテル洗浄により精製し、7b(1g, 63%)を乳白色固形物として得た。 TLC:50%酢酸エチル/ヘキサン(R f :0.3);

    質量:178 [M

    + +1]。

    (工程7c:6,7-ジヒドロ-2-(2,3-ジヒドロ-6-ニトロベンゾ[b][1,4]オキサジン-4-イル)-6,6-ジメチルチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(中間体7c))
    アセトニトリル(25mL)中の5-I(1g, 3.8mmol、実施例128由来)の攪拌溶液へ、化合物7b(680mg, 3.8mmol)、キサントホス(176mg, 0.3mmol)、Pd(OAc) 2 (52mg, 0.2mmol)及びCs 2 CO 3 (2.5g, 7.6mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンで45分間脱気し、80℃で6時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、揮発物を真空中で除去し、水で希釈し、DCM(2×100mL)で抽出した。 一緒にした有機層を、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗残渣を、ジエチルエーテルで洗浄し、7c(1g, 73%)を明茶色固形物として得た。 TLC:酢酸エチル(R f :0.3);

    (工程7d:2-(6-アミノ-2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジン-4-イル)-6,7-ジヒドロ-6,6-ジメチルチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(中間体7d))
    EtOAc/MeOH(1:1, 40mL)中の7c(1g, 2.7mmol)の攪拌溶液へ、Pd/C(100mg)を添加した。 反応混合物を、水素大気(60Psi)下、室温で36時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。 粗残渣を、DCM/ヘキサンから再結晶し、7d(520mg, 57%)を乳白色固形物として得た。 TLC:10%MeOH/DCM(R f :0.4);

    質量:331 [M

    + +1];融点: 244.8℃。

    (工程7e:(R)-N-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド:)
    表題化合物を、実施例1工程1fに説明されたように、HATUを使用する、中間体7d及び(R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸のカップリングにより、調製した。 MS m/z: 443.2 (M+H + )。

    (実施例132)

    (S)-N-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド。 次の化合物を、中間体7d及び(S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸から出発し、調製した:MS m/z: 443.2 (M+H

    + )。

    (実施例133)

    (1S,4S)-5-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボニル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン。 表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程8a:4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボン酸メチル(中間体8a):)
    アセトニトリル(40mL)中の化合物5-I(1g, 3.8mmol)の攪拌溶液へ、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボン酸メチル(0.73g, 3.8mmol)、Cs 2 CO 3 (2.5g, 7.6mmol)、Pd(OAc) 2 (51mg, 0.2mmol)及びキサントホス(176mg, 0.3mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンで45分間脱気し、80℃で16時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、DCM(100mL)で洗浄し、濾液を水(100mL)で洗浄し、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗化合物を、ジエチルエーテルで洗浄することにより精製し、化合物8a(880mg, 62%)を茶色固形物として得た。 TLC:EtOAc (R f :0.3)。

    (工程8b:4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボン酸(中間体8b):)
    THF(7mL)及びH 2 O(4.6mL)中の化合物8a(0.87g, 2.3mmol)の攪拌溶液へ、LiOH・H 2 O(195mg, 4.6mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で16時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、水層をジエチルエーテル(2×30mL)で抽出し、有機層を分離した。 水層を10%KHSO 4水溶液で酸性とし(pH〜2)、15分間攪拌し、得られた固形物を濾過し、乾燥し、中間体8b(520mg, 62%)を乳白色固形物として得た。 TLC:EtOAc(R f :0.1)。

    融点:300.5℃。


    (工程8c:(1S,4S)-5-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボニル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン(XXIII-4):)


    表題化合物を、実施例1工程1fに説明されたように、HATUを使用し、中間体8b及び(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンTFA塩のカップリングにより、調製した。 MS m/z: 455.1 (M+H

    + )。

    (実施例134)

    (1R,4R)-5-(4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボニル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン。 次の化合物を、中間体8b及び(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンTFA塩から出発し、調製した:MS m/z: 455.1 (M+H

    + )。

    (実施例135)

    6,6-ジメチル-2-(6-(2-オキソピロリジン-1-カルボニル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン。 表題化合物を、中間体8bから出発し、好適なアミン又はアミドとのカップリングにより、調製した。

    (実施例136)

    6,6-ジメチル-2-(6-(2-オキソアゼチジン-1-カルボニル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン。 表題化合物を、中間体8bから出発し、好適なアミン又はアミドとのカップリングにより、調製した。

    (実施例137)

    (R)-4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-N-(1-メトキシ-2-オキソアゼチジン-3-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボキサミド。 表題化合物を、中間体8bから出発し、好適なアミン又はアミドとのカップリングにより、調製した。

    (実施例138)

    (S)-4-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)-N-(1-メトキシ-2-オキソアゼチジン-3-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-カルボキサミド。 表題化合物を、中間体8bから出発し、好適なアミン又はアミドとのカップリングにより、調製した。

    (実施例139)

    6,6-ジメチル-2-(6-(4-オキソ-4H-クロメン-6-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程9a:6,6-ジメチル-2-(6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン(9a):)
    ジオキサン(30mL)中の実施例5由来の化合物5-III-1(1.5g, 3.8mmol)の攪拌溶液へ、KOAc(1.16g, 4.5mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(1.12g, 11.4mmol)及びPd(dppf)Cl 2 (556mg, 0.7mmol)を室温で添加した。 反応混合物を、アルゴンを30分間掃流することにより脱気し、90℃で2時間攪拌した。 反応が完了した後(TLCによりモニタリング)、反応をH 2 Oによりクエンチし、EtOAc(3×100mL)により抽出した。 一緒にした有機層を、無水Na 2 SO 4上で乾燥し、真空中で濃縮した。 粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物9a(900mg, 53%)を乳白色固形物として得た。
    TLC: EtOAc (R f : 0.5).

    (工程9b:6,6-ジメチル-2-(6-(4-オキソ-4H-クロメン-6-イル)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-4(5H)-オン:)


    表題化合物を、実施例3の工程3cに説明された標準鈴木カップリング条件下で、化合物9aを6-ブロモ-4H-クロメン-4-オンにより処理することにより、調製した。 MS m/z: 460.1 (M+H

    + )。

    (実施例140)

    (S,Z)-2-(2,6-ジクロロフェニルアミノ)-5-((4-(4-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-イル)メチレン)チアゾール-4(5H)-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。

    (工程10a:4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-カルボン酸メチル)
    イソプロパノール(30mL)中の4-クロロキノリン-6-カルボン酸メチル(WO 2007099326に従い合成された)(1.5g, 6.8mmol)に、n-Boc-ピペラジン(1.3g, 7.0mmol)を添加し、この溶液を90℃で3日間加熱した。 反応物を外界温度まで冷却し、濾過し、且つ溶媒を回転蒸発器により除去した。 生成物を、シリカクロマトグラフィー(DCM/EtOAc)により精製し、表題化合物(0.51g, 1.4mmol)を生じた。

    (工程10b:4-(6-(ヒドロキシメチル)キノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル)
    THF(10mL)中の4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-カルボン酸メチル(0.51g, 1.4mmol)を、0℃まで冷却し、水素化リチウムアルミニウム(0.10g, 2.7mmol)を添加し、この反応物を30分間攪拌した。 反応を、過剰な水を添加することによりクエンチし、生成物をEtOAc(3×30mL)により抽出した。 一緒にした有機物を、乾燥し(MgSO 4 )、濾過し、溶媒を回転蒸発器により除去し、表題化合物を黄色油状物(0.45g, 1.3mmol)として得た。

    (工程10c:4-(6-ホルミルキノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル)
    DCM(10mL)中の4-(6-(ヒドロキシメチル)キノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.45g, 1.3mmol)へ、デス-マーチンペルヨージナン(0.62g, 1.5mmol)を添加した。 この溶液を外界温度で一晩攪拌した。 溶液を濾過し、且つ揮発物を回転蒸発器により除去した。 生成物を、シリカクロマトグラフィー(DCM/EtOAc)により精製し、表題化合物を黄色泡状物(0.31g, 0.91mmol)として得た。

    (工程10d:(Z)-4-(6-((2-(2,6-ジクロロフェニルアミノ)-4-オキソチアゾール-5(4H)-イリデン)メチル)キノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル)
    4-(6-ホルミルキノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.17g, 0.50mmol)、2-(2,6-ジクロロフェニルアミノ)チアゾール-4(5H)-オン(WO 2006132739参照)(0.13g, 0.50mmol)、及びピペリジン(0.040g, 0.50mmol)を、マイクロウェーブ用バイアル中で一緒にし、且つエタノール(2mL)を添加した。 この溶液を、マイクロウェーブ内で150℃で30分間加熱した。 揮発物を、回転蒸発器上で除去し、残渣をシリカクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH)により精製した。

    (工程10e:(S,Z)-2-(2,6-ジクロロフェニルアミノ)-5-((4-(4-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-イル)メチレン)チアゾール-4(5H)-オン)
    前記由来の精製した物質を、MeOH中に溶解し、ジオキサン中の4N HClで処理した。 1時間攪拌した後、揮発物を回転蒸発器により除去した。 残渣を、EtOAcに溶かし、飽和NaHCO 3溶液で洗浄した。 溶液を乾燥し(MgSO 4 )、濾過し、溶媒を回転蒸発器により除去した。 残渣を、実施例96の工程1fに説明された手順に従い、HATUで、(S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸とカップリングした。 MS m/z: 597.2 (M+H + )。

    (実施例141)

    (R,Z)-2-(2,6-ジクロロフェニルアミノ)-5-((4-(4-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-イル)メチレン)チアゾール-4(5H)-オン。 同様の方式で、工程10eにおいて(R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸を使用する場合、次の化合物を調製した:MS m/z: 597.2 (M+H

    + )。

    (実施例142)

    (S,Z)-5-((4-(4-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-イル)メチレン)チアゾリジン-2,4-ジオン。 同様の方式で、工程10dにおいて4-(6-ホルミルキノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルとカップリングするためにチアゾリジン-2,4-ジオンを使用する場合、表題化合物を調製することができる。

    (実施例143)

    (R,Z)-5-((4-(4-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)キノリン-6-イル)メチレン)チアゾリジン-2,4-ジオン。 同様の方式で、工程10dにおいて4-(6-ホルミルキノリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルとカップリングするためにチアゾリジン-2,4-ジオンを使用し、引き続き工程10eにおいて代わりにアクリル酸を使用する場合、表題化合物を調製することができる。

    (実施例144)

    (Z)-5-((4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)キノリン-6-イル)メチレン)チアゾリジン-2,4-ジオン。

    (実施例145)

    N-(3-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)フェニル)アクリルアミド。 表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程11a:3-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)フェニルカルバミン酸tert-ブチル(中間体 11a))

    中間体11aを、実施例3工程3cに説明された、標準の鈴木カップリング条件に従う、中間体1a及び3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニルカルバミン酸tert-ブチルのカップリングにより調製した。 MS m/z: 413.3 (M+1)。

    (工程11b:N-(3-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)フェニル)アクリルアミド:)
    表題化合物を、実施例96の工程1e及び1fに説明された手順に従い調製した。 MS m/z: 367.2 (M+H + )。

    (実施例146)

    (1S,4S)-5-(3-ヒドロキシ-5-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ベンジル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン:表題化合物を、下記に説明されたような工程及び中間体に従い調製した。


    (工程12a:3-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-5-プロポキシベンズアルデヒド(中間体 12a))

    中間体12aを、実施例3工程3cに説明された、標準の鈴木カップリング条件に従い、中間体1a及び3-ホルミル-5-プロポキシフェニルボロン酸をカップリングすることにより調製した。 MS m/z: 384.1 (M+1)。

    (工程12b:3-ヒドロキシ-5-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ベンズアルデヒド(中間体12b):)

    表題化合物を、中間体12aを、ジクロロメタン中2当量のBBr

    3で-78℃から室温で1時間処理することにより、調製した。 MS m/z: 342.1 (M+H

    + )。

    (工程12c:(1S,4S)-5-(3-ヒドロキシ-5-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ベンジル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン:)
    表題化合物を、中間体12bを、アセトニトリル/酢酸(3:1)中の(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンTFA塩(2当量)、NaBH 3 CN(4当量)で処理することにより、調製した。 MS m/z: 439.2 (M+H + )。

    (実施例147)

    (1R,4R)-5-(3-ヒドロキシ-5-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ベンジル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン。 同様の方式で、(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンTFA塩を使用する場合、次の化合物を調製することができる:

    (実施例148)

    (1S,4S)-5-(3-ヒドロキシ-5-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン。 表題化合物を、1)好適なオキシダントによるカルボン酸への酸化、2)生じた酸の好適なアミンとのカップリング:の二順序工程により、化合物12bから調製することができる。

    (実施例149)

    (1R,4R)-5-(3-ヒドロキシ-5-(4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)ベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン。 表題化合物を、1)好適なオキシダントによるカルボン酸への酸化、2)生じた酸の好適なアミンとのカップリング:の二順序工程により、化合物12bから調製することができる。

    (実施例150)

    2-(1H-インダゾール-4-イル)-N-(1-メトキシ-2-オキソアゼチジン-3-イル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。 前記実施例において説明された中間体及びその手順において概説された化学を使用し、それに沿って表題化合物を調製することができる。

    (実施例151)
    2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-(4-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル)キノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホンアミド(XXV-13)。 表題化合物を、以下に説明されたように、下記中間体により調製した。

    4-(6-(5-(2,4-ジフルオロフェニルスルホンアミド)-6-メトキシピリジン-3-イル)キノリン-4-イル)安息香酸:表題酸を、特許WO2008144463及びWO20081444464に公開されたものと類似した化学に従い調製した。

    2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-(4-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル)キノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホンアミド(XXV-13)。 表題化合物を、前記安息香酸と(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンの標準HATUカップリングにより調製した。


    (実施例152)

    2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-(4-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル)キノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホンアミド(XXV-15):表題化合物を、最終カップリング工程において、エナンチオマー性アミンを使用し、XXV-13と同じ方式で調製した。

    MS: m/z 643.1 [M+H]。

    (実施例153)
    N-(4-(6-(5-(2,4-ジフルオロフェニルスルホンアミド)-6-メトキシピリジン-3-イル)キノリン-4-イル)フェニル)アクリルアミド(XXV-14)。 表題化合物を、以下に説明されたように、下記中間体を介して調製した。

    N-(5-(4-(4-アミノフェニル)キノリン-6-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼン-スルホンアミド:表題酸を、特許WO2008144463及びWO20081444464に公開されたものと類似した化学に従い調製した。

    N-(4-(6-(5-(2,4-ジフルオロフェニルスルホンアミド)-6-メトキシピリジン-3-イル)キノリン-4-イル)フェニル)アクリルアミド。 表題化合物を、前記アニリンとアクリル酸の標準HATUカップリングにより調製した。

    LCMS: 595 [M+Na], 573 [M+H]。

    (実施例154)

    (1R,4R)-5-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン(XXXVII-5):表題化合物を、以下に説明された工程及び中間体に従い調製した。


    (工程8b:3-(5-クロロ-2-(クロロメチル)-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシ安息香酸エチル)

    THF(24mL)中の2-クロロ-6-(2-クロロアセトアミド)安息香酸(5.7g, 22.97mmol)、3-アミノ-4-メトキシ安息香酸エチル(4.0g, 20.67mmol)の混合物へ0℃で、PCl

    3 (4.7mL, 34.45mmol)を添加した。 次に反応混合物を、65℃で1〜2時間還流した。 反応が完了した後、反応混合物を水へ注ぎ、EtOAcにより抽出した。 有機層を、希HCl(2×25mL)、飽和NaHCO

    3 (2×25mL)、ブライン溶液で洗浄し、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 濾過及び濃縮後、粗生成物を、ヘキサン中17%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物8bを白色固形物(5.4g, 収率65%)として生じた。


    質量:407.0 (M+1)。

    (工程8c:3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシ安息香酸エチル)

    DMF(10mL)中の6-メルカプトプリン(0.459g, 2.70mmol)の溶液へ、無水K

    2 CO

    3 (0.397g. 2.94mmol)を添加した。 15〜20分間攪拌した後、化合物8b(1.0g, 2.45mmol)を添加し、反応を1〜1.5時間継続した。 その後反応混合物を水(150mL)に注ぎ、沈殿物を濾過し、白色固形物(1.1g, 収率86%)を生じた。

    質量:523.0 (M

    + +1)。

    (工程8d:3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシ安息香酸)

    化合物8c(1.4g, 2.67mmol)及びNaOH(0.214g, 5.35mmol)を、エタノール(5mL)及び水(15mL)の混合溶媒中で攪拌した。 反応をTLC/質量により定期的にモニタリングし、〜50%の変換で停止した。 反応混合物を、エタノール-水を除去することにより後処理し、次に水(15mL)を添加し、その後HClを0〜5℃3fで酸性のpHになるまで添加した。 白色固形物を濾過し、所望の酸560mg(収率41%)を生じた。 質量:495.0 (M+1)。

    (工程8e:(1R,4R)-5-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン)

    アセトニトリル5mL中の化合物8d(0.4g, 0.81mmol)、(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン(0.179g, 1.21mmol)、DIPEA(0.628g, 4.86mmol)の混合物へ、HATU(0.456g, 1.21mmol)を加えた。 10分後、反応混合物を濃縮し、且つ分取HPLCにより精製した。


    質量:590.1 (M+1)。

    (実施例155)

    (1S,4S)-5-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン(XXXVII-1)。 表題化合物を、最終工程においてエナンチオマー性アミンを使用し、同じ方式で製造した。


    質量:590.1 (M+1)。

    (実施例156)

    (S)-N-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシフェニル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(XXXVII-3)。 表題化合物を、下記に説明されたような中間体を介して製造した。


    5-クロロ-2-(クロロメチル)-3-(2-メトキシ-5-ニトロフェニル)キナゾリン-4(3H)-オン:表題中間体を、工程8bに説明されたものと類似の方式において、アニリン対応物として2-メトキシ-5-ニトロアニリンを使用し、製造した。
    1 H NMR: (DMSO, 400 MHz): δ 3.336 (s, 3H), 4.366 (dd, 2H), 7.460-8.575 (m, 6H).
    質量:380 (M + )。

    2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-3-(2-メトキシ-5-ニトロフェニル)キナゾリン-4(3H)-オン:表題中間体を、工程8cに説明されたものと同じ方式で製造した。 質量:496 (M+1), 498 (M+2)。

    2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-3-(5-アミノ-2-メトキシフェニル)-5-クロロキナゾリン-4(3H)-オン:ニトロ基を、触媒量のHClの存在下で、Fe粉末により還元し、所望のアニリンを茶色がかった固形物として生じた。

    質量:466 (M+1)。

    (実施例157)

    (S)-N-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシフェニル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(XXXVII-3)。 表題化合物を、前記アニリンの(R)-5-オキソ-2-テトラヒドロフランカルボン酸との標準HATUカップリングにより製造した。


    質量:578.1 (M+1)。

    (実施例158)

    (R)-N-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシフェニル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(XXXVII-2)。 表題化合物を、最終工程において(S)-5-オキソ-2-テトラヒドロフランカルボン酸を使用し、XXXVII-3と同じ方式で製造した。


    質量:578.1 (M+1)。

    (実施例159)

    (1S,4S)-N-(3-(2-((9H-プリン-6-イルチオ)メチル)-5-クロロ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)-4-メトキシフェニル)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボキサミド(XXXVII-4)。 表題化合物を、トリエチルアミンの存在下で、XXXVII-3についてのアニリン、トリホスゲン、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンを使用し、製造した。


    質量:605.1 (M+1)。

    (実施例160)
    N-(7-メトキシ-8-(4-オキソ-4-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブトキシ)-2,3-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]キナゾリン-5-イル)ニコチンアミド(XXVII-13)。 表題化合物を、以下に説明されたように、下記中間体を介して調製した。

    4-(7-メトキシ-5-(ニコチンアミド)-2,3-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]キナゾリン-8-イルオキシ)ブタン酸。 表題酸を、特許WO2009091550に公開された類似の化学に従い調製した。

    N-(7-メトキシ-8-(4-オキソ-4-((1R,4R)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブトキシ)-2,3-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]キナゾリン-5-イル)ニコチンアミド(XXVII-13)。 表題化合物を、前記カルボン酸と(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンの標準HATUカップリングにより調製した。


    (実施例161)

    N-(7-メトキシ-8-(4-オキソ-4-((1S,4S)-3-オキソ-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)ブトキシ)-2,3-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]キナゾリン-5-イル)ニコチンアミド(XXVII-14)。 表題化合物を、最終カップリング工程において、(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オンを使用し、XXVII-13と同じ方式で、調製した。


    (G. PI3K生物学的データ)
    本発明の化合物を、下記一般的プロトコールを使用し、PI3キナーゼインヒビターとしてアッセイした。

    (実施例162)
    (p110/p85の活性型に対する効力評価のためのHTRFアッセイプロトコール:)
    下記プロトコールは、活性p110α/p85α、p110β/p85α、p120γ酵素に対する被験化合物の固有の効力を測定するために使用した、エンドポイント競合-結合HTRFアッセイを説明している。 このアッセイプラットフォームの機序については、供給業者(Millipore社、ビレリカ、MA)により、下記URLのそのウェブサイトにおいて最も良く説明されている:http://www.millipore.com/coa/tech1/74jt4z。

    簡単に述べると、停止液(停止A、#33-007及び停止B、#33-009;比3:1)及び検出混合液(DCM #33-015と、DMA #33-011、及びDMB #33-013;比18:1:1)を、製造業者の推奨に従い、使用前2時間以内に調製した。 加えて、1×反応緩衝液(4×緩衝ストック液#33-003)、di-C8-PIP2脂質基質(#33-005)を含むBPS Biscience社(サンディエゴ、CA)又はMillipore社(ビレリカ、MA)の1.4×酵素ストック液、及びSigma/Aldrich社(セントルイス、MO)の4×ATP液(#A7699)を、1×反応緩衝液中に調製した。 酵素及び脂質基質混合液15μlを、容量0.5μLの50%DMSO及び50%〜75%のDMSO中に調製した連続希釈した化合物と一緒に、Corning社(#3573)384-ウェル黒色非処理マイクロタイタープレート(コーニング、NY)中で、25℃で30分間プレインキュベーションした。 ATP溶液5μLの添加により、脂質キナーゼ反応を開始し、15秒間回転プレート振盪機上で混合し、25℃で15〜30分間インキュベーションした。 次に、停止液5μLの添加により反応を停止し、引き続き検出混合液容量5μLを添加した。 停止された反応物を、室温で1時間及び18時間平衡化させ、その後BioTek社(ウィノスキー、VT)のSynergy4プレートリーダーにおいて、λex330-80/λem620-35及びλem665-7.5で測定した。 各アッセイの終結時に、各ウェルに関する蛍光発光値からのHTRF比を算出し、平均化された対照ウェルから阻害率(%)を決定した。 次に各化合物に関する阻害率(%)の値を、インヒビター濃度に対して再プロットし、GraphPad Software社(サンディエゴ、CA)からのGraphPad Prismにおいて、log[インヒビター]対反応の可変勾配モデルからIC 50を概算した。

    最適化されたプロトコールにおいて使用した試薬:
    [p110α/p85α]=500〜750pM、[ATP]=50μM、[di-C8-PIP2]=10μM
    (40620;BPS Bioscience社又は14-602;Millipore社)

    参照インヒビターのIC 50
    LY294002=1.3μM(公表されたIC 50 =0.7〜3μM)

    ウォルトマニン=2.9nM(公表されたIC 50 =1〜5nM)

    最適化されたプロトコールにおいて使用した試薬:
    [p110β/p85α]=750pM〜1.25nM、[ATP]=50μM、[di-C8-PIP2]=10μM
    (14-603;Millipore社)

    参照インヒビターのIC 50
    PIK75=249nM(公表されたIC 50 =343nM)

    AZ−REF=21nM

    最適化されたプロトコールにおいて使用した試薬:
    [p120γ]=1〜4nM、[ATP]=50μM、[di-C8-PIP2]=10μM
    (40625;BPS Bioscience社)

    参照インヒビターのIC 50
    PIK75=55nM

    AZ−REF=14nM
    [ATP]及び[PIP 2 ]は、各々について見かけのミカエリス定数(K Mapp )に又はそれ以下で定常に維持された。

    表4は、PI3Ka-HTRF-IC50nM、PI3KΒg-HTRF-IC50nM、及びHCT116-WBアッセイにおける、本発明の選択された化合物の活性を示している。 「A」と指定された活性を有する化合物は、≦10nMのIC 50を提供し;「B」と指定された活性を有する化合物は、>10nM及び≦100nMのIC 50を提供し;「C」と指定された活性を有する化合物は、>100nM及び≦1000nMのIC 50を提供し;「D」と指定された活性を有する化合物は、>1000nM及び<10,000nMのIC 50を提供し;且つ、「E」と指定された活性を有する化合物は、≦10,000nMのIC 50を提供する。

    (H. 発明の化合物と接触されたPI3Kの質量分光分析)
    (実施例163)
    未変性のPI3Kβを、タンパク質に対し10-倍過剰な化合物と3時間インキュベーションした。 試料の5μLアリコートを、0.1%TFA 15μLで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 その後スポットを、MALDI-MSにより分析した。 XXII-10は、3時間でPI3Kβを100%修飾した。 XXII-8、XXII-6、XXIII-4、及びXXIII-3は各々、約35%〜約55%の修飾を提供した。

    (実施例164)
    未変性のPI3Kγを、タンパク質に対し10-倍過剰な化合物XXII-33と37℃で1時間インキュベーションした。 試料の5μLアリコートを、0.1%TFA 10μLで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的上でマイクロC4 ZipTippingした。 図22の上側パネルは、未変性のPI3Kγタンパク質(m/z=131,963Da)の質量分光的追跡である。 図22の下側パネルは、PI3Kγを化合物XXII-33(mw=550.64)とインキュベートした場合の、質量分光的追跡を示す。 質量中心(m/z=132,455Da)は、492Daの質量シフト(90%)を示し、このことはPI3Kγの化合物XXII-33による完全な修飾を指摘している。

    (B. PDPK-1インヒビターの合成実施例)
    (実施例165)
    (中間体Aの合成スキーム)

    工程-1:Boc-無水物、CHCl

    3 、0℃〜室温、16時間。 工程-2:Et

    3 N、CH

    3 CN、0℃〜室温、16時間。 工程-3:ジオキサン中4M HCl、室温、5時間。 工程-4:(i)3-エトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロパン酸、塩化オキサリル、DMF、CH

    2 Cl

    2 、2時間;(ii)DIPEA、CH

    3 CN、室温、16時間。 工程-5:エタノール、HCl、60℃、16時間。 工程-6:酢酸エチル、SnCl

    2・2H

    2 O、90℃、3時間。 工程-7:アンモニア、メタノール、80℃、4日間。


    (工程-1:化合物1)


    クロロホルム(250ml)中のプロパン-1,3-ジアミン(10g, 134.9mmol)の攪拌溶液へ、0℃で、クロロホルム(250ml)中のboc-無水物(6.2ml, 26.9mmol)を滴加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。 (5つの平行反応を実行した)。 次に反応混合物を一緒に混合し、その総容積を50%以下まで濃縮し、濾過した。 濾液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。 残渣を、石油エーテル中に投入し、溶解しなかった部分を濾過により除去した。 濾液を濃縮し、化合物1(19g, 80.8%)を無色の液体として得た。

    (工程-2:化合物2)

    アセトニトリル(120mL)中の1(19g, 109mmol)の攪拌溶液へ、0℃で、トリエチルアミン(23ml, 165mmol)、引き続き5-ブロモ-2,4-ジクロロピリミジン(35g, 153.5mmol)を添加した。 攪拌を室温で16時間継続した。 反応混合物を、完全に濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、水及びブライン溶液で洗浄し、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。 次に粗物質を、カラムクロマトグラフィー(SiO

    2 、石油エーテル:酢酸エチル、9:1)を用いて精製し、化合物2を淡茶色固形物(26.5g, 66.5%)として得た。

    (工程-3:化合物3)

    ジオキサン中のHClの冷却溶液(4M, 150mL)を、化合物2(30g, 82mmol)に添加し、その後室温で5時間攪拌した。 得られた固形物を濾過により収集し、石油エーテルで洗浄し、乾燥した(25g、定量的)。

    (工程-4:化合物4)

    ジクロロメタン(100ml)中の3-エトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロパン酸(10g, 62.4mmol)の攪拌溶液へ、0℃で、塩化オキサリル(6.4g, 75.6mmol)、引き続きDMFを2滴添加した。 反応混合物を室温で2時間攪拌し、その後真空下で濃縮し、茶色油状物を得た。 これを次に、アセトニトリル(100ml)中の3(15.5g, 51.3mmol)及びDIPEA(36ml, 206.7mmol)の溶液へ0℃で滴加し、室温で16時間攪拌した。 反応混合物を真空下で完全に濃縮し、残渣を得た。 更に1つの同様の反応のバッチを、平行して実行し、両方の残渣を、酢酸エチル中で一緒にした。 酢酸エチル層を、1.5N HCl、10%NaHCO

    3溶液及びブラインで洗浄し、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。 粗物質を、カラムクロマトグラフィー(SiO

    2 、石油エーテル中15〜20%酢酸エチル)を用いて精製し、化合物4を白色固形物(25g, 59.7%)として生じた。

    (工程-5:化合物5)

    エタノール(200mL)中の4(10g, 24.5mmol)の攪拌溶液へ、3-ニトロアニリン(4.4g, 31.85mmol)及び濃HCl(0.2ml)を添加した。 その後反応混合物を、密封したチューブ内で60℃で16時間攪拌し、この間に淡黄色固形物を分離した。 得られた固形物(化合物5)を濾過により収集し、石油エーテルで洗浄し、乾燥した(11.7g, 93.6%)。

    (工程-6:化合物6)

    酢酸エチル(120mL)中の5(11.7g, 23mmol)の攪拌溶液へ、塩化第一スズ(26g, 115mmol)を少しずつ添加した。 次に反応混合物を3時間還流した。 これを室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。 不溶物を除去するために濾過し;濾液をブラインで洗浄し、無水Na

    2 SO

    4上で乾燥し、濃縮し、化合物6を淡茶色の粘稠油状物として得た(9.98g, 90.6%)。

    (工程-7:中間体A)

    無水メタノール(50mL)中の6(9.98g, 20.8mmol)の溶液へ、密封したチューブ中で、0℃で、飽和メタノール性アンモニア(50mL)を添加した。 次に反応混合物を80℃で4日間加熱した。 反応混合物を濃縮し、得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO

    2 、クロロホルム中4%メタノール)により精製し、中間体Aを白色固形物(6.2g, 66%)として得た。 MS m/z: 450.1, 452.0 (M+H

    + )。

    (中間体Bの調製)

    中間体Bは、工程5において4-ニトロアニリンを使用すること以外は、中間体Aについて説明された合成手順に従い、同様に調製した。 MS m/z: 450.1, 452.0 (M+H

    + )。

    同様の方式で、中間体C及び中間体Dを調製した:

    (実施例166)


    ジクロロメタン(2.5ml)中の中間体A(0.5g, 1.11mmol)、(S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(0.29g, 2.23mmol)及びDIPEA(0.3ml, 1.72mmol)の溶液へ、0℃で、T3P(2-プロパンホスホン酸無水物、酢酸エチル中の50%溶液、1.8ml, 2.83mmol)を添加し、反応混合物を室温で16時間攪拌した。 反応混合物を塩基性アルミナに直接吸着させ、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンで溶離)に供した。 カラム画分の蒸発後に得られた残渣を、炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、ジクロロメタンで抽出した。 有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、淡黄色固形物を得た。 生成物を更に、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥し、表題化合物を淡黄色固形物(0.13g, 20.8%)として得た。


    (実施例167)

    (工程-1:2-(3-(4-(3-(3-アミノ-2,2-ジメチル-3-オキソプロパンアミド)プロピルアミノ)-5-ブロモピリミジン-2-イルアミノ)フェニルアミノ)-2-オキソエチルカルバミン酸tert-ブチル)


    中間体A(102mg, 0.23mmoL)、Boc-グリシン(44mg, 0.25mmoL)を、DMF(1mL)中に溶解した。 ヒドロキシベンゾトリアゾール(38mg, 0.25mmoL)を添加し、引き続きN-エチル-N

    1 -(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(48mg, 0.25mmoL)及びN-メチルモルホリン(75uL, 0.68mmoL)を添加した。 室温で1時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2mL)と酢酸エチル(5mL)で分配した。 これらの層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し;濾過し、且つ溶媒を回転蒸発器により除去し、黄色油状物164mgを生じた。 LC/MS: RT=2.27分間、m/e 607.0/609.2 (M+1)。

    (工程-2:N1-(3-(2-(3-(2-アミノアセトアミド)フェニルアミノ)-5-ブロモピリミジン-4-イルアミノ)プロピル)-2,2-ジメチルマロンアミド(HCl塩))

    DCM(5mL)中の2-(3-(4-(3-(3-アミノ-2,2-ジメチル-3-オキソプロパンアミド)プロピルアミノ)-5-ブロモピリミジン-2-イルアミノ)フェニルアミノ)-2-オキソエチルカルバミン酸tert-ブチル(164mg, 0.27mmol)の溶液へ、HCl(ジオキサン1mL中4N)を添加した。 室温で一晩攪拌し;溶媒を回転蒸発器により除去し、白色固形物170mgを生じた。 LC/MS: RT=2.13分間、m/e: 507.1/509.1 (M+1)。

    (工程-3:XI-26)

    N1-(3-(2-(3-(2-アミノアセトアミド)フェニルアミノ)-5-ブロモピリミジン-4-イルアミノ)プロピル)-2,2-ジメチルマロンアミド(工程2からのHCl塩)(31mg, 0.06mmol)を、DMF(500uL)中に投入した。 これに、5-オキソテトラヒドロチオフェン-3-カルボン酸(8mg, 0.06mmoL)、DIPEA(40μL, 0.23mmoL)、及びHATU(22mg, 0.06mmoL)を添加し、室温で30分間攪拌した。 混合物を、分取HPLCを用いて直接精製し、白色固形物9mgをTFA塩として得た。 LC/MS: RT=2.02、m/e 635.1/637.0 (M+1)。

    (実施例168)

    DMF中の中間体D(125mg, 0.25mmol)、HATU(0.50mmol)及びDIPEA(過剰量)の溶液へ、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オン(TFA塩, 0.50mmol)を室温で16時間添加した。 後処理後、粗生成物を、ゴム状の物質(125mg、LCMS純度〜58%)として得た。 表題化合物を、分取HPLC上での精製後に得た(20mg)。 LCMS: m/e: 599.6, 601.6 (M-1)。


    同様の方式で、下記表の化合物を、前述の手順に従い、且つ好適な中間体A、B、C、又はDを使用し、生成した。


    (実施例169)


    (実施例170)


    (中間体Eの合成スキーム:)


    (工程-1:4-tert-ブトキシ-3-オキソブタン酸エチル(E-1)の調製)


    DMF(200mL)中のNaH(39g, 1.61mmol)の懸濁液へ、0℃で、4-クロロ-3-オキソブタン酸エチル(50g, 0.303mmol)を液滴でゆっくり添加し、引き続きt-BuOH(58mL, 0.607mmol)を添加し、外界温度で14時間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物をpH=4〜5まで酸性とし、酢酸エチルで希釈し、水及びブライン溶液で洗浄し、Na

    2 SO

    4上で乾燥し、蒸発させた。 粗化合物を、カラムクロマトグラフィー[シリカゲル(60〜120メッシュ)、ヘキサン中7%酢酸エチル]により精製し、化合物E-1を黄色の油状の液体(27g, 45.7%)として得た。 TLCシステム:ヘキサン中5%酢酸エチル、(R

    f ):0.4。


    (工程-2:2-アセチル-4-tert-ブトキシ-3-オキソブタン酸エチル(E-2)の調製)


    DCM(300mL)中の4-tert-ブトキシ-3-オキソブタン酸エチル(75g, 0.37mmol)の溶液へ、ピリジン(292mL, 4.455mmol)を添加し、引き続き塩化アセチル(30mL, 0.44mmol)及びMgCl

    2 (17.5g, 0.185mmol)を0℃で添加し、室温で16時間攪拌した。 反応混合物を酢酸エチルへ注ぎ、水、希HCl及びブライン溶液で洗浄し、化合物E-2(40g, 44%)を淡黄色液体として得た。 (R

    f ):0.5、TLCシステム:ヘキサン中10%酢酸エチル。

    (工程-3:3-(tert-ブトキシメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(E-3)の調製)

    氷酢酸(100mL)中の2-アセチル-4-tert-ブトキシ-3-オキソブタン酸エチル(26g, 0.106mmol)の溶液へ、ヒドラジン水和物(6.1g, 0.12mmol)を5〜10℃で滴加し、30分間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物を、飽和NaHCO

    3により中和し、酢酸エチルで抽出し、NaHCO

    3 、ブライン溶液で洗浄し、Na

    2 SO

    4上で乾燥し、蒸発させた。 粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120)、ヘキサン中27%酢酸エチル)により精製し、化合物E-3(8g, 32%)を淡黄色固形物として得た。 (R

    f ):0.2、TLCシステム:ヘキサン中10%酢酸エチル。


    (工程-4:3-(tert-ブトキシメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(E-4)の調製)


    エタノール(130mL)中の3-(tert-ブトキシメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(19g, 0.07mmol)の溶液へ、10%NaOH(31g, 0.79mmol)溶液を添加し、82℃で16時間還流した。 反応が完了した後、反応混合物を酸性とし、pH<1に調節し、固形物を濾過し、化合物E-4(14g, 87%)を無色の固形物として得た。 (R

    f ):0.5、TLCシステム:クロロホルム中の10%メタノール。


    (工程-5:3-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸ベンジル(E-5)の調製)


    メタノール(30mL)中の3-(tert-ブトキシメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(5g, 0.0235mmol)へ、Cs

    2 CO

    3 (7.66g, 0.23mmol)を添加し、外界温度で1時間攪拌し、次にメタノールを完全に除去し、これへDMF(25mL)を添加し、引き続き臭化ベンジル(4.03g, 0.023mmol)をN

    2大気下で添加し、室温で4時間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物を、酢酸エチルで希釈し、水、1N HCl、NaHCO

    3及びブライン溶液で洗浄し、Na

    2 SO

    4上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。 粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120)、クロロホルム中の3%メタノール)により精製した。 得られた粗化合物を、TFAにより外界温度で24時間処理した。 次に反応混合物を濃縮し、ペンタンで摩砕し、化合物E-5(1.8g, 37%)を無色の固形物として得た。 (R

    f ):0.6、TLCシステム:クロロホルム中10%メタノール。


    (工程-6:3-ホルミル-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸ベンジル(E-6)の調製)


    ジメトキシエタン(200mL)中の3-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸ベンジル(8.5g, 0.034mmol)の攪拌溶液へ、MnO

    2 (29.7g)を添加し、80℃で2時間加熱した。 反応が完了した後、反応混合物をセライト床を通して濾過し、濃縮した。 得られた粗化合物を、ペンタンで摩砕し、化合物E-6(7g, 83%)を灰色固形物として得た。 (R

    f ):0.6、TLCシステム:ヘキサン中の40%酢酸エチル。


    (工程-7:2-(4-(ベンジルオキシカルボニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸エチル(E-7)の調製)


    アセトニトリル(100mL)中の3,4-ジアミノ安息香酸エチル(3.8g, 0.022mmol)の攪拌溶液へ、NaHSO

    4 (3.61g, 0.43mmol)を添加し、還流加熱し、次に3-ホルミル-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸ベンジル(7g, 0.0286mmol)をゆっくり添加し、同じ温度で3時間維持した。 反応が完了した後、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、Na

    2 SO

    4上で乾燥し、濃縮した。 得られた粗化合物を、ジエチルエーテルにより摩砕し、化合物E-7(5.5g, 43.5%)を白色固形物として得た。 (R

    f ):0.7、TLCシステム:ヘキサン中10%酢酸エチル。 LCMS:m/e: 405.0 (M+1)。


    (工程-8:3-(5-(エトキシカルボニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(E-8)の調製)


    THF:MeOH(1:1, 100mL)中の2-(4-(ベンジルオキシカルボニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸エチル(5.5g, 13.6mmol)の溶液へ、10%Pd/C(1g)を添加し、100psiの水素圧下、室温で16時間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物をセライト床を通して濾過し、且つ濃縮した。 得られた粗化合物を、ジエチルエーテルで摩砕することにより精製し、化合物E-8(3g, 71%)を茶色がかった固形物として得た。 (R

    f ):0.1、TLCシステム:クロロホルム中の10%メタノール。 LCMS: m/e: 315.0 (M+1)。


    (工程-9:2-(4-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルカルバモイル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸エチル(E-9)の調製)


    DMF(2mL)中の3-(5-(エトキシカルボニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(500mg, 0.00159mol)の溶液へ、4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(637mg, 0.00318mol)、引き続きEDC・HCl(606mg, 0.00318mol)、HOBT(434mg, 0.00138mol)、DIPEA(404g, 0.00318mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物を水へ注ぎ、1時間攪拌し、沈殿した固形物を濾過し、Na

    2 SO

    4上で乾燥した。 得られた粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120メッシュ)、クロロホルム中3%メタノール)により精製し、化合物E-9(600mg, 76%)を白色固形物として得た。 (R

    f ):0.4、TLCシステム:クロロホルム中10%メタノール。 LCMS:m/e: 497.1 (M+1)。


    (工程-10:2-(4-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルカルバモイル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸(E-10)の調製)


    THF(15mL)中の2-(4-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルカルバモイル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸エチル(600mg, 1.909mmol)の溶液へ、NaOH(484mg, 12.9mmol)を添加し、16時間還流加熱した。 反応が完了した後、反応混合物を濃縮し、水で希釈し、希HClによりpH=4〜5まで酸性とし、沈殿した固形物を濾過し、真空下で乾燥し、化合物E-10(480mg, 42.5%)を白色固形物として得た。 (R

    f ):0.2、TLCシステム:NH

    3含有クロロホルム中の10%メタノール。 LCMS: m/e: 469.1 (M+1)。


    (工程-11:4-(5-メチル-3-(5-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(E)の調製)


    トルエン(8mL)中の2-(4-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルカルバモイル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸(450mg, 0.9615mol)の溶液へ、DPPA(0.318g, 1.44mmol)、引き続きDIPEA(183mg, 1.44mmol)を添加し、外界温度で2時間攪拌し、その後ベンジルアルコールを添加し、16時間還流加熱した。 反応が完了した後、反応混合物を濃縮した。 得られた粗化合物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120メッシュ)、NH

    3含有クロロホルム中3%メタノール)により精製し、cbz-保護された化合物E(270mg, 49%)を乳白色固形物として得た。 (R

    f ):0.4、TLCシステム:NH

    3含有クロロホルム中の10%メタノール。 LCMS: m/e: 574.1 (M+1)。


    前記化合物を、THF:MeOH(1:1, 20mL)の混合物へ添加し、引き続き10%Pd/C(27mg)を添加し、100psiの水素圧下で、16時間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物をセライト床を通して濾過し、濃縮した。 得られた粗化合物を、ジエチルエーテルで摩砕し、化合物E(130mg, 63%)を黒色固形物として得た。 (R

    f ):0.1、TLCシステム:NH

    3含有クロロホルム中の10%メタノール。 LCMS: m/e: 440.1 (M+1)。


    (実施例171)


    (工程-12:(S)-2-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)酢酸tert-ブチル(E-12)の調製)


    DMF(4ml)中の(S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(300mg, 00230mol)の溶液へ、HATU(2.622g, 0.0069mol)、DIPEA(584mg, 0.0046mol)を添加し、引き続きグリシンtert-ブチルエステル(578mg, 0.0034mol)を添加し、外界温度で20分間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濃縮し、化合物E-12(120mg, 21%)を淡黄色液体として得た。 (R

    f ):0.8。 システム:クロロホルム中10%アセトン。 LCMS: m/e: 242.1 (M-1)。


    (工程-13:(S)-2-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)酢酸(E-13)の調製)


    (S)-2-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)酢酸tert-ブチル(120mg, 0.493mmol)の溶液を、DCM(5ml)中のTFA(7当量)で、外界温度で3時間処理した。 反応が完了した後、DCMを、過剰なTFAと一緒に蒸発させた。 得られた粗化合物を、ジエチルエーテルで摩砕することにより精製し、化合物E-13(107mg, 90%)を淡黄色液体として得た。 (R

    f ):0.1。 TLCシステム:クロロホルム中10%アセトン。 LCMS: m/e: 186.1 (M-1)。


    (工程-14:(S)-5-メチル-3-(5-(2-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)アセトアミド)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-N-(ピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(XXXVI-1)の調製)


    DMF(2ml)中の(S)-2-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)酢酸(30mg, 0.16mmol)の溶液へ、4-(3-(5-アミノ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(70mg, 0.11mmol)を添加し、引き続きEDC・HCl(44mg, 0.23mmol)、HOBt(31mg, 0.23mmol)及びDIPEA(30mg, 0.23mmol)を添加し、次に外界温度で3時間攪拌した。 反応が完了した後、反応混合物を水へ注ぎ;沈殿した固形物を濾過し、真空下で乾燥した。 粗化合物を、分取HPLCにより精製し、Boc-表題化合物を固形物として得た。 この固形物を、DCM中のトリフルオロ酢酸により室温で2時間処理し、Boc基を取り外した。 反応溶液を濃縮し、残渣をジエチルエーテルにより摩砕し、表題化合物を固形物(40mg, HPLC純度:93%)として得た。 LCMS: m/e: 509.0 (M+1)。

    (実施例172)
    同様の方式で、中間体Eから出発し、次の化合物を調製した:

    (R)-5-メチル-3-(5-(2-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド)アセトアミド)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-N-(ピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド:5.0mg、HPLC純度:95%。 LCMS: m/e: 509.1 (M+1)。

    (C. PDPK-1の生物学的データ)
    (実施例173)
    簡単に述べると、Invitrogen社(P3001)又はBPS社(40080)又はSignalChem社(P14-10H)からのPDPK1酵素の10×ストック液、1.13×ATP(AS001A)及びST28-Soxペプチド基質(KNZ1281C)を、20mMトリス(pH7.5)、5mM MgCl 2 、1mM EGTA、5mMβ-グリセロリン酸、5%グリセロール(10×ストック液、KB002A)及び0.2mM DTT(DS001A)から成る1×キナーゼ反応緩衝液中に調製した。 酵素5μLを、50%DMSOの容量0.5μL、及び50%DMSO中に調製した連続希釈した化合物と一緒に、Corning社(#3578)384-ウェル白色非結合表面マイクロタイタープレート(コーニング、NY)中で、25℃で30分間プレインキュベーションした。 キナーゼ反応を、ST28-Soxペプチド基質45λLの添加により開始し、30〜60分の間71秒毎に、BioTek社(ウィノスキー、VT)のSynergy4プレートリーダーにおいて、λex360/λem485でモニタリングした。 各アッセイの終結時に、各ウェルからプログレス曲線を、線形反応速度及びフィット統計(R 2 、95%信頼区間、絶対平方和)について調べた。 各反応からのポスト-ラグ(post-lag)速度(+10分〜20+分)を、相対蛍光単位、対、時間(分)のプロットの勾配から概算し、阻害率(%)について無酵素対照及び無インヒビター対照に対し規格化した。 次に得られた阻害値を、インヒビター濃度に対してプロットし、GraphPad Software社(サンディエゴ、CA)のGraphPad Prismの可変勾配モデルの、log[インヒビター]対反応からIC 50を概算した。
    暫定的プロトコールにおいて使用した[試薬]:Invitrogen社−[PDPK1]=5〜10nM、[ATP]=5μL、及び[ST28-Sox]=5μM又は10μM(ATP Kmapp=4〜6μM);及び
    BPS社−[PDPK1]=10〜15nM、[ATP]=5μM、及び[ST28-Sox]=10μM(ATP Kmapp=3〜5μM);
    SignalChem社−[PDPK1]=5〜10nM、[ATP]=5μM、及び[ST28-Sox]=5μM〜10μM(ATP Kmapp ND)。

    表5は、PDK1-OMNIAアッセイにおける、選択された化合物の活性を示している。 「A」と指定された活性を有する化合物は、≦10nMのIC 50を提供し;「B」と指定された活性を有する化合物は、>10nM及び≦100nMのIC 50を提供し;「C」と指定された活性を有する化合物は、>100nM及び≦1000nMのIC 50を提供し;「D」と指定された活性を有する化合物は、>1000nM及び<10,000nMのIC 50を提供し;且つ、「E」と指定された活性を有する化合物は、≦10,000nMのIC 50を提供する。

    (D. 発明の化合物と接触されたPDPK-1の質量分光分析)
    (実施例174)
    未変性のPDPK1を、タンパク質に対し10-倍過剰な化合物XI-27と3時間インキュベーションした。 試料の3μLアリコートを、0.1%TFA 10μLで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的プレート上のマイクロC4 ZipTippingした。 図12の上側パネルは、未変性のPDPK-1タンパク質(m/z 59,255Da)の質量分光的追跡を示す。 図12の下側パネルは、XI-27(mw=578.5)と3時間インキュベートしたPDPK-1(m/z 59,823)の質量分光的追跡を示し、これは568Daの質量シフトを示し、m/z 59255Daは存在せず、このことは、PDPK1はXI-27により3時間以内に完全に修飾されることを示している。

    化合物XI-27は、溶液中のトリプシン消化後のペプチドMS分析により確認されるように、PDPK1上のペプチド

    を修飾する。 未変性のPDPK1(Millipore社、14〜452)を、タンパク質に対し10-倍過剰な化合物Dで3時間インキュベーションした。 この反応に続けて、タンパク質およそ5μgを、タンパク質をDTTにより還元し、チオールをヨードアセトアミドによりアルキル化し、トリプシン(1:20、プロテアーゼ:タンパク質)を添加し、且つ37℃で1.5時間インキュベーションすることにより、標準トリプシン溶液消化に供した。 消化後、このペプチドを、C18 ziptipsを用いて精製し、吸着マトリックスとしてαシアノ4-ヒドロキシケイヒ酸(0.1%TFA:アセトニトリル 50:50中10mg/mL)を含むMALDI標的プレート上にスポッティングし、リフレクトロンモードで分析した。 図13の上側パネルは、対照PDPK1消化物のトリプシン消化プロファイルを示す。 パネルBは、消化前に化合物XI-27で処理されたPDPK1に関するトリプシン消化プロファイルを示す。 図13の矢印は、


    、化合物XI-27の質量(mw 578.50)、及び本化合物をチオール部位でアセチル化するヨードアセトアミドの質量(+57)に相当する、1,741Daでのピークを指し示している。 このペプチドは、修飾される正確なアミノ酸を確認するために、MSMS分析用に選択された。

    化合物XI-27は、MSMS分析により確認されるように、PDPK1上のK169を修飾する。 関心対象のペプチド1,741Daは、化合物XI-27で処理されたPDPK1トリプシン消化物からのMSMS分析のために選択された。 図14は、化合物XI-27により修飾されたペプチド

    のMSMSスペクトルを示している。 bイオンとyイオンの並置は、K169が、化合物XI-27により修飾されたアミノ酸であることを確認している。

    (実施例175)
    未変性のPDPK1を、タンパク質に対し10-倍過剰な化合物XI-21と3時間インキュベーションした。 試料の3μLアリコートを、0.1%TFA 10μLで希釈し、その後脱着マトリックスとしてシナピン酸を使用し(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/mL)、直接MALDI標的プレート上のマイクロC4 ZipTippingした。 図15の上側パネルは、未変性のPDPK1タンパク質(m/z 59,275Da)の質量分光的追跡である。 図15の下側パネルは、PDPK1を化合物XI-21(mw=578.50)とインキュベートした場合の、質量分光的追跡を示す。 質量中心(m/z=60,284Da)は、1,009Daの質量シフト(175%)を示し、このことはPDPK1の化合物XI-21による完全な複数の修飾を指摘している。

    化合物XI-21は、溶液中のトリプシン消化後のペプチドMS分析により確認されるように、PDPK1上の3種のペプチド

    を修飾する。 未変性のPDPK1(Millipore社、14〜452)を、タンパク質に対し10-倍過剰な化合物XI-21と3時間インキュベーションした。 この反応に続けて、タンパク質およそ5μgを、タンパク質をDTTにより還元し、チオールをヨードアセトアミドによりアルキル化し、トリプシン(1:20、プロテアーゼ:タンパク質)を添加し、且つ37℃で1.5時間インキュベーションすることにより、標準トリプシン溶液消化に供した。 消化後、このペプチドを、C18 ziptipsを用いて精製し、吸着マトリックスとしてαシアノ4-ヒドロキシケイヒ酸(0.1%TFA:アセトニトリル 50:50中10mg/mL)を含むMALDI標的プレート上にスポッティングし、リフレクトロンモードで分析した。 図16の上側パネルは、対照PDPK1消化のトリプシン消化プロファイルを示す。 図16の下側パネルは、消化前に化合物XI-21で処理されたPDPK1に関するトリプシン消化プロファイルを示す。 図16の上側パネルの矢印は、


    及び化合物XI-21の質量(mw 578.50)に相当する1,740Daでのピーク、


    及び2-ヨードアセトアミドを伴う化合物XI-21の質量に相当する1,950Daでのピーク、並びに化合物XI-21及びヨードアセトアミドを伴う


    に相当する2,417Daでのピークを指し示している。 3種全てのペプチドは、修飾された正確なアミノ酸を確認するために、MSMS分析用に選択された。

    化合物XI-21は、MSMS分析により確認されるように、PDPK1上のK169を修飾する。 関心対象のペプチド1,740Daが、化合物XI-21で処理されたPDPK1トリプシン消化物からのMSMS分析のために選択された。 図17は、化合物XI-21により修飾されたペプチド

    のMSMSスペクトルを示している。 bイオンとyイオンの並置は、K169が、化合物XI-21により修飾されたアミノ酸であることを確認している。

    化合物XI-21は、MSMS分析により確認されるように、PDPK1上のK173を修飾する。 関心対象のペプチド1,950Daは、化合物Bで処理されたPDPK1トリプシン消化物からのMSMS分析のために選択された。 図18は、化合物XI-21により修飾されたペプチド

    のMSMSスペクトルを示している。 bイオンとyイオンの並置は、K173が、化合物XI-21により修飾されたアミノ酸であることを確認している。

    化合物XI-21は、MSMS分析により確認されるように、PDPK1上のK86を修飾する。 関心対象のペプチド2,417Daは、化合物Bで処理されたPDPK1トリプシン消化物からのMSMS分析のために選択された。 図19は、化合物XI-21により修飾されたペプチド

    のMSMSスペクトルを示している。 bイオンとyイオンの並置は、K86が、化合物XI-21により修飾されたアミノ酸であることを確認している。

    本明細書に開示されたPDPK1インヒビターのその他の例は、先に説明された質量シフト及び消化結果に類似したPDPK1の共有的修飾を明らかにしている。 例えば、表6は、PDPK1全タンパク質を修飾する化合物、1タンパク質当たりの修飾の数、及びタンパク質内の修飾されたリシンの非限定的例を列挙している。 化合物XI-27、XI-26、XI-22、及びXI-21は、各々、チオラクトン弾頭を有するが、タンパク質上の異なる修飾プロファイルを明らかにしている。 同じく、XI-27、XI-26、XI-22、及びXI-21によるPDPK-1において修飾されたリシンは、各化合物について同じではない。 いずれか特定の理論に結びつけられることを意図するものではないが、結合部位内のリシンに対するスカフォールド及びテザーにより示されるような弾頭の位置は、PDPK-1の結合部位における様々なリシンの修飾に対する異なる結果をもたらす。

    (同等物)
    当業者は、わずかな慣習的実験を使用し、本明細書に具体的に説明された具体的実施態様に対する多くの同等物を認めるか、又は確認することができる。 そのような同等物は、以下の請求項の範囲に包含されることが意図される。

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