New meat quality improver and method for improving meat quality

申请号 JP16445993 申请日 1993-07-02 公开(公告)号 JPH0723740A 公开(公告)日 1995-01-27
申请人 Ajinomoto Co Inc; 味の素株式会社; 发明人 SAKAMOTO HIROKO; KONDO MASAAKI; TOBA SHIGERU;
摘要 PURPOSE:To obtain the subject soft improver, containing a protease and a transglutaminase with hardly any stringiness, crumbliness and stickiness and excellent in mouth feeling and texture and suitable for fowl or animal meat, etc. CONSTITUTION:This improver contains (A) one or more proteases derived from the genus Bacillus such as an elastase (used in an amount of preferably 1-200 units based on 1g meat) and (B) a transglutaminase in an amount of preferably 100-20000 units (based on 1g improver). Furthermore, this improver is preferably reacted with fowl or animal meat to improve the meat quality.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 1種類以上のプロテアーゼ及びトランスグルタミナーゼを含有することを特徴とする肉質改良剤。
  • 【請求項2】 プロテアーゼがバチルス属由来のエラスターゼである請求項1記載の肉質改良剤。
  • 【請求項3】 請求項1又は2記載の肉質改良剤を鳥獣肉に作用させることを特徴とする肉質改良方法。
  • 【請求項4】 1種類以上のプロテアーゼ及びトランスグルタミナーゼを鳥獣肉に作用させることを特徴とする肉質改良方法。
  • 【請求項5】 プロテアーゼがバチルス属由来のエラスターゼである請求項4記載の肉質改良方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は新規肉質改良剤および肉質改良方法に関する。 更に詳細には、鳥獣肉の中で硬くてスジの多い品質部位の肉質を改良し、付加価値を向上させるのに用いられる新規肉質改良剤および肉質改良方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】、豚、鶏等の食肉中には、すじが多いまたは硬くてそのままでは喫食しがたい低級部位の肉が存在する。 肉の硬さは筋肉繊維表層を包む硬タンパク質、主としてコラーゲンやエラスチンが関与しており、
    従来機械的な破壊によるスジ切りや挽き肉化の他、パパイン、ブロメライン、フィシンなど植物由来のタンパク分解酵素(プロテアーゼ)が肉の軟化に用いられてきた。 しかしながら、これらの酵素は特殊な立体構造を持つコラーゲンやエラスチンよりも筋肉タンパク質をより多く分解するため、軟らかくはなるが弾がなくなったり、ぼそつき感や溶けた様なねっとりした食感が生じて肉の本来有する食感がそこなわれてしまう欠点があった。

    【0003】さて、プロテアーゼの中で、エラスターゼはコラーゲンやエラスチンに対する特異性が高く、硬い肉の食感改良に有効である(特開平3ー224465号広報)が、肉原料中のコラーゲンやエラスチン量のバラツキ等によりエラスターゼ処理を施した肉の品質にバラツキが生じ、場合によっては筋肉タンパク質の分解による食感劣化がおこる点で欠点があった。

    【0004】一方、トランスグルタミナーゼ(以下TG
    と略する)はペプチド鎖内にあるグルタミン残基のγ−
    カルボキシアミド基のアシル移転反応を触媒する酵素である(特開昭64−27471参照)。 本酵素を用いて成形肉を製造したり(特開平2−79956)、豆腐を製造したり(特開平2−69155)する研究は行なわれているが、本酵素を用いて肉質を改良する方法は今だ報告されていない。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、すじが多く硬いために付加価値の低い低級部位を軟化させるとともに、弾力低下やぼそつき感、ねっとり感等の食感劣化を防止し、かつ肉原料のバラツキによる品質バラツキや食感劣化を防止する肉質改良剤及び肉質改良方法の提供にある。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、トランスグルタミナーゼが鳥獣肉のタンパク質またはペプチド鎖内のグルタミン残基のγーカルボキシルアミド基と各種一級アミン間のアシル転移反応を触媒し、一級アミンがタンパク質中のリジン残基である場合はε-(γ-Glu)-Lys架橋結合が形成させる作用があることに着目することにより、上記課題を解決し、本発明を完成するにいたらしめた。 即ち、本発明は(1)1種類以上のプロテアーゼ及びトランスグルタミナーゼを含有することを特徴とする肉質改良剤及び(2)1種類以上のプロテアーゼ及びトランスグルタミナーゼを鳥獣肉に作用させることを特徴とする肉質改良方法である。 以下に本発明を詳細に説明する。

    【0007】本発明において原料とされる鳥獣肉の種類は特に問わないが、通常は、牛、豚、鶏、羊、馬等に由来する肉を原料にすればよい。 また、本発明により、処理される鳥獣肉は、それらのなかでも通常すじの多い低級部位あるいは老廃牛、廃鶏などを原料とするのが好ましい。

    【0008】次に、本発明に於いて用いられるプロテアーゼは特にその種類は限定されない。 例えばパパイン、
    ブロメライン、フィシン等の植物由来のプロテアーゼ、
    コラゲナーゼ、サチライシン、サーモライシン等の生物由来のプロテアーゼ、コラゲナーゼ、トリプシン、カテプシン等の動物由来のプロテアーゼのいずれを用いても構わない。 (尚、コラゲナーゼは微生物由来のものも、動物由来のものも両方存在する。) また、動物由来のプロテアーゼを遺伝子組み替え法により生産したものを用いてもよい。 更に、ペプチド結合鎖の中程から切断するエンドペプチダーゼを用いてもよいし、またペプチド結合鎖の何れか末端からアミノ酸を遊離させるエキソペプチダーゼ等のいずれのプロテアーゼを用いても良い。

    【0009】本発明は、基質特異性の低い一般のプロテアーゼにも適応できる画期的なものであるが、エラスターゼ及びパパインを例に挙げ、より鮮明に述べる。

    【0010】さて、エラスターゼは動物の膵臓をはじめ植物、カビ、放線菌、細菌から分離(Morihara, K. et a
    l.(1965) J. Biol. Chem. 240 , 3295-3304; Mandl,I,et
    al.(1960) Arch. Biochem. Biophys. 91 , 47-53; Ozak
    i,H.et al. (1975) J.Biochem. 77 , 171-180; Morihara,
    K. et al.(1967) Areh. Biochem. Biophys, 120, 68-7
    8; Mandl, I.et al.(1962) Proc. soc. Exp. Bio.Med.
    109 , 923-925)されている。 エラスタ−ゼであれば、いずれの種類のエラスタ−ゼを用いても良いが、アルカリ性バチルス属細菌由来のエラスタ−ゼを用いるのが好ましい。 アルカリ性バチルス属細菌由来のエラスタ−ゼは山崎らがアルカリ性バチルス属細菌(alkalo-philic Bac
    illus sp.)Ya-B株(AJ 12619 FERM P-12261)の培養ろ液より見いだした(Tsai, YCet al., Biochem.Int., 7 ,57
    7-583(1983))もので、これまでに知られているエラスターゼに比べて非常に高いエラスチン分解力を有するのが特徴である。

    【0011】尚、アルカリ性バチルス属細菌由来のエラスタ−ゼは通常の培養法に従って生産すればよい(特開平03-224365参照)。 もちろん、遺伝子組換え法により生産したものを用いても良い。

    【0012】エラスターゼの活性の測定方法については多くの方法が報告されているが、本発明においてはelas
    tin-orceinを基質とした比色法(Sachar, LA et al.
    (1955) Proc. Soc.Exp. Biol. Med. 90 323-326)を用いた。 スクリューキャップの付いたミニ試験管に20mgのel
    astin-orcein(E1500, Sigma)を取り、2mlの50mM NaHCO 3
    −Na 2 CO 3緩衝液(PH 10.5)と適当量の酵素溶液を添加して37℃で振動しながら反応させ1時間後1mlの反応停止液
    (0.7M リン酸緩衝液、PH 6.0)を添加、遠心分離により基質を除去して上清の590nmでの吸光度を測定する。 活性の測定は全elastin-orceinの半分を分解できる酵素の量を10ユニットとして用いた。

    【0013】プロテアーゼのうち、パパインの活性の測定方法については多くの方法が報告されているが、本発明においてはNa-Benzoyl-L-arginine Ethyl Esterを基質とした滴定法(EL Smith and MJ Parker (1958)
    J. Biol. Chem. 233 1387)を用いた。 pH6.2、25℃において毎分当たり1μmoleの基質を分解できる酵素の量を1
    ユニットとした。 また、エラスターゼ、パパイン以外のプロテアーゼについての活性測定法に関しては公知の方法を実施すれば良い。

    【0014】さて、本発明で用するプロテア−ゼは1種類でも良いが、複数組み合わせて用いても良い。 例えば、エラスターゼとパパインの組合せでもよい。

    【0015】一方、本発明で使用できるTGはトランスグルタミナ−ゼ活性を有する限り、その起源を特に問わず、例えば、ストレプトベルチシリウム属(Streptover
    ticillium属)などに属する微生物由来のもの(詳細は特開昭64-27471参照)、モルモットなどの哺乳動物由来のもの(詳細は特公平1-50382参照)、タラなどの魚類由来のもの(関信夫ら、昭和63年度日本産学会秋季大会講演要旨集 167頁参照)、 バイオテクノロジーを利用して得られるもの(特開昭63-132000参照)なども含まれる。 しかし、この中ではストレプトベルチシリウム属(Streptoverticillium属)などに属する微生物由来のもの(詳細は特開昭64-27471参照)が商業規模での生産を行いやすい点、あるいはカルシウムイオンが存在しなくても利用できる点で有利である。

    【0016】なお、TGの活性測定方法については多くの報告がだされているが、本発明においては、ハイドロキサメート法(特開昭64-27471参照)で測定された酵素活性単位、すなわち1分間あたりに1μモルのヒドロキサム酸を生成する酵素活性を1ユニットとして定めた。

    【0017】次に、本発明に係る肉質改良方法について詳述する。 鳥獣肉に添加するプロテアーゼおよびTGの状態は粉末でも溶液状でもよい。 使用するプロテアーゼは1種類でもよいが、複数組み合わせて用いても良い。
    また、プロテアーゼとTGの添加の順序は特に問わないが、(1)最初にTGを添加し反応させた後、プロテアーゼをさらに添加し反応させる方法、(2)最初にプロテアーゼを添加し反応させた後、TGをさらに添加し反応させる方法、(3)プロテアーゼとTGを同時に添加し反応させる方法のいずれでもとることができる。 しかし、本発明の課題である筋肉タンパク質の分解を抑制するためには、最初にTGを添加する方法あるいはプロテアーゼとTGを同時に添加する方法がより好ましい。
    尚、TGとプロテアーゼを同時に添加する方法を取る場合には、本発明に係るプロテアーゼ及びTGを含有することを特徴とする肉質改良剤を用いるのが作業操作上簡便な為好ましい。

    【0018】さて、肉質を改良するに際し、TGの使用量は、肉に存在する筋肉タンパク質量、処理温度、処理時間、処理方法などによって異なるため限定することはできないが、通常肉1gあたり0.01〜100ユニット、好ましくは0.1〜20ユニットである。 もちろん、上記添加量に限定されるものではない。

    【0019】また、プロテア−ゼの使用量は使用するプロテア−ゼの種類、及び肉に存在する硬質タンパク質量、処理温度、処理時間、処理方法などにより適宜決定すればよいが、例えば、アルカリ性バチルス属細菌由来のエラスターゼの場合、通常肉1gあたり0.1〜500ユニット、好ましくは1〜200ユニットであり、パパインの場合、通常肉1gあたり0.001〜1ユニット、好ましくは0.
    005〜0.5ユニットである。 もちろん、上記添加量に限定されるものではない。

    【0020】次に、本発明で用いる肉質改良剤について言及する。 本発明で用いる肉質改良剤は当該改良剤1g
    当り通常TGを10−100000ユニット、好ましくは100−20000ユニット含有するように調製すればよい。 もちろん、上記範囲は一種の目安であり、これに限定するものではない。 一方、プロテアーゼの当該肉質改良剤中の含有量はプロテアーゼの種類により異なるが、例えば、エラスターゼの場合は当該肉質改良剤1g
    当たり通常100−500000ユニット、好ましくは1000−200000ユニットになるように調製すればよい。 パパインの場合は当該肉質改良剤1g当り通常1−1000ユニット、好ましくは5−500ユニットになるように調製すればよい。 ブロメライン等の他のプロテアーゼについてはその性質に合わせて適宜配合量を決定すればよい。

    【0021】本発明の改良剤に、必要に応じて調味料あるいはリン酸塩、pH調整剤、発色剤等を混合することも可能である。 また、安定化剤、増量剤として、塩化カルシウム、牛血清アルブミン、グリセロール、デキストリン、クエン酸ナトリウム等を含有させても良い。 本発明の酵素剤の形態は粉末でも液体でも良い。

    【0022】本発明の改良剤の使用量は特に限定されないが、通常鳥獣肉1g当り(1)TGを0.01〜100ユニット、好ましくは0.1〜20ユニット、及び(2)プロテアーゼがアルカリ性バチルス属細菌由来のエラスターゼの場合には当該エラスターゼを0.1〜500ユニット、好ましくは1〜200ユニット又はプロテアーゼがパパインの場合、当該パパインを0.001〜1ユニット、好ましくは0.00
    5〜0.5ユニットになるように本発明の改良剤を添加すればよい。

    【0023】本発明の改良剤の使用方法であるが、屠殺直後から調理するまでの間に本改良剤を肉に振りかけるか、本改良剤を含む溶液に浸漬する、あるいは本改質剤を含む溶液を肉に注射する方法などを用いることができる。

    【0024】本発明の肉質改良剤により同時に肉をTG
    とプロテアーゼ処理する場合も、またTGとプロテアーゼを別々に肉に作用させる場合も熟成をおこなった方がよい。 さて、この熟成方法は、酵素の種類やその使用量により変動するので、特に限定されるものではないが、
    一般的には最初にTGを添加する場合には、冷蔵では1
    0分〜14日、室温(約25℃)では10分〜24時間行えば良い。 次いで、プロテアーゼ処理する場合には、
    冷蔵では10分〜14日、室温(約25℃)では10分〜24時間行えば良い。 プロテアーゼとTGを同時に添加する場合(本発明の肉質改良剤をそのまま添加する場合に該当する)には、冷蔵では10分〜14日、室温(約25℃)では10分〜24時間行えば良い。 尚、熟成を行なう前に必要によりタンブリングを行なってもよい。

    【0025】酵素処理を行った肉は通常の加熱調理を行うことにより、食することができ、調理方法あるいは調理条件は問わない。 ステーキやソテー、焼き肉として焼く他、ローストする、煮込む、油で揚げるなどが例示される。 しかしながら、加熱調理過程で酵素が失活するまでの間は酵素反応が速く進行する場合があるので、その点注意する必要がある。 酵素処理を行った肉を加熱した加工品として流通させることも可能であるし、加熱しないで冷蔵あるいは冷凍し、流通させることも可能である。 冷蔵で流通させる場合には、酵素反応が進みすぎて品質が変化しないように温度管理あるいは流通期間の管理をすることが必要である。

    【0026】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これらに本発明が限定されることを意図するものではない。

    【0027】

    【実施例】

    (実施例1)オーストラリア産輸入牛のもも肉1.5kg
    を500gずつ3のグループに分けて下記に記載する処理を施した。 そのあと、厚さ1.2cm、約100g重量のステーキ用に切り、200℃の鉄板で4分間グリル後、官能評価の供試サンプルとした。 処理区:無処理 処理区:アルカリ性バチルス属細菌由来のエラスターゼを水道水25mlに溶解し、肉1g当たり30Uに相当する量をインジェクション用の針を用いて表面を一定の深さで突き刺しながら、当該エラスターゼを注入し、タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5℃で一晩放置した。 処理区:TGを水道水25mlに溶解し、肉1g当たり、2U
    に相当する量をインジェクション用針を用いて注入し、
    タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5℃で一晩放置した。 次いで、上記と同様にエラスターゼを用いた処理を行った。

    【0028】官能評価の結果を表1に示す。 官能評価の供試サンプルを専門官能検査員10名に提示し、評価を行った。 評点は下記の5段階のうちいずれかを選んだ。
    表は、10名の評点の平均値を示した。 評点2;強い、
    評点1;やや強い、評点0;普通、評点-1;やや弱い、評点-2;弱い。 なお、食感全体の好ましさについては、評点2;好ましい、評点1;やや好ましい、評点0;普通、評点-1;やや好ましくない、評点-2;好ましくないとした。

    【0029】

    【表1】

    【0030】(実施例2)オーストラリア産輸入牛の腿肉1.5kgを500gずつ3のグループに分けて下記に記載する処理を施した。 そのあと、厚さ1.2cm、約100g
    重量のステーキ用に切り、200℃の鉄板で4分間グリル後、官能評価の供試サンプルとした。 処理区:無処理 処理区:アルカリ性バチルス属細菌由来のエラスターゼを水道水25mlに溶解し、肉1g当たり30Uに相当する量をインジェクション用の針を用いて表面を一定の深さで突き刺しながら、上記エラスターゼを注入し、タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5℃で一晩放置した。 処理区:上記エラスターゼ(肉1g当たり30Uに相当する量)およびTG(肉1g当たり2.0Uに相当する量)の混合物を水道水25mlに溶解し、イジェクション用針を用いて注入し、タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5
    ℃で一晩放置した。 以下、実施例1と同様に官能評価を行った。 結果を表2
    に示す。

    【0031】

    【表2】

    【0032】(実施例3)オーストラリア産輸入牛のもも肉1.5kgを500gずつ3のグループに分けて下記に記載する処理を施した。 そのあと、厚さ1.2cm、約100
    g重量のステーキ用に切り、200℃の鉄板で4分間グリル後、官能評価の供試サンプルとした。 処理区:無処理 処理区:パパインを水道水25mlに溶解し、肉1g当たり
    0.09Uに相当する量をインジェクション用の針を用いて表面を一定の深さで突き刺しながら、エラスターゼを注入し、タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5℃で一晩放置した。 処理区:TGを水道水25mlに溶解し、肉1g当たり、2.
    0Uに相当する量をインジェクション用針を用いて注入し、タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5℃で一晩放置した。 次いで、上記と同様にパパインを用いた処理を行った。 以下、実施例1と同様に官能評価を行った。 結果を表3
    に示す。

    【0033】

    【表3】

    【0034】(実施例4)オーストラリア産輸入牛のもも肉1.5kgを500gずつ3のグループに分けて下記に記載する処理を施した。 そのあと、厚さ1.2cm、約100
    g重量のステーキ用に切り、200℃の鉄板で4分間グリル後、官能評価の供試サンプルとした。 処理区:無処理 処理区:1g当たりアルカリ性バチルス属細菌由来のエラスターゼを6000ユニット、トリポリリン酸ナトリウム0.2g、デキストリン0.7gを含む肉質改良剤を水道水25mlに溶解し、肉1g当たり0.001gに相当する量(肉1g当りエラスターゼ添加量は6ユニットに相当)をインジェクション用の針を用いて表面を一定の深さで突き刺しながら、注入し、タンブリングを5
    ℃にて1時間行ったのち5℃で一晩放置した。 処理区:1g当たりTGを4000ユニット、エラスターゼを6000ユニット、トリポリリン酸ナトリウム0.2g、デキストリン0.7gを含む本発明の新規肉質改良剤を水道水25mlに溶解し、肉1g当たり0.00
    1gに相当する量(肉1g当りエラスターゼ添加量は6
    ユニット、TGの添加量は4ユニットに相当)をインジェクション用の針を用いて表面を一定の深さで突き刺しながら、注入し、タンブリングを5℃にて1時間行ったのち、5℃で一晩放置した。 以下、実施例1と同様に官能評価を行った。 結果を表4
    に示す。

    【0035】

    【表4】

    【0036】実施例1〜4ともに、プロテアーゼ処理のみでは軟化とともにぼそぼそ感、ねっとり感が発現した。 これに対して、TGを併用したものは、軟らかく、
    すじっぽさも少なく、同時にぼそぼそ感やねっとり感も少なく食感のすぐれたものであった。

    【0037】

    【効果】本発明によれば、鳥獣肉の硬くてすじの多い部位を原料とした場合、TGとアルカリ性バチルス属細菌由来のエラスターゼ等のプロテアーゼを併用して処理した場合、軟らかくてすじっぽさが少なく、しかもぼそつき感やねっとり感をが少ないテクスチヤーのすぐれた肉および肉加工品を製造することができる。

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