プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびその使用

申请号 JP2017522548 申请日 2015-10-23 公开(公告)号 JP2017534279A 公开(公告)日 2017-11-24
申请人 デュポン ニュートリション バイオサイエンシス エーピーエス; デュポン ニュートリション バイオサイエンシス エーピーエス; 发明人 クラーウ、カーステン・マティーアス; メインヨハンス、エアンスト; ミアスニコフ、アンドレイ; マー、マリア; アイセル、トマス; ホーニン、スヴェン; ダイン、ピーダ・イズヴァト; バク、ステフェン・ユーゼ;
摘要 (a)少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、(A)少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;および(B)(a’)少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1におけるプロリン;およびP1における合成アミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る);または(b’)エキソペプチダーゼ活性を有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、PVにおけるプロリン;およびPVにおける合成アミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)と混合すること;ならびに(b)加 水 分解物を回収することを含む、加水分解物を生産する方法。本発明はまた、エンドプロテアーゼ、S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよびアミノペプチダーゼの使用を含む加水分解物を生産する方法、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用、それを含む組成物、食料および/または飼料添加用組成物、ならびに加水分解物ならびにプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用に関する。
权利要求

分解物を生産する方法であって、 (a)少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (A)少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;および (B)(a’)少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る);または (b’)エキソペプチダーゼ活性を有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る) を混合すること;ならびに (b)加水分解物を回収すること を含む、方法。加水分解物を生産する方法であって、 (a)植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、または卵タンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ; (ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および (iii)1つ以上のアミノペプチダーゼ と混合すること、ならびに (b)加水分解物を回収すること を含む、方法。非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある対象における免疫原性を低減させるため、または加水分解物の苦味を低減させるための、植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、または卵タンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質またはその一部からの加水分解物の製造における、(i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ;(ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および(iii)1つ以上のアミノペプチダーゼの使用。前記少なくとも1つのタンパク質が、植物タンパク質からなる群から選択され、好ましくは、前記タンパク質は、グリアジン、グリアジンの免疫原性断片、子実タンパク質、グルテン、ダイズタンパク質の1つ以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのタンパク質が、乳汁ベースタンパク質からなる群から選択され、好ましくは、前記タンパク質は、カゼイン、例えば、ベータ−カゼイン;ラクトグロブリン、例えば、ベータ−ラクトグロブリン;またはホエイタンパク質の1つ以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのタンパク質が、卵タンパク質である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法または使用。ステップ(a)における混合の順序を、規定の順序で実施する、すなわち、(i)を(ii)および/または(iii)の前に実施する、請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。(ii)における前記トリペプチジルペプチダーゼが、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼである、請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法または使用。前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 a)P1におけるプロリン;およびP1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得;または (b’)P1’におけるプロリン;およびP1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る、請求項8に記載の方法または使用。前記アミノペプチダーゼが、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、より好ましくは、ラクトバシルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)から取得可能なアミノペプチダーゼである、請求項2〜9のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのトリペプチジルペプチダーゼまたは少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼが、リジン、アルギニンおよびグリシンからなる群から選択されるP1位における1つ以上のアミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼが、 (a)アミノ酸配列配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片を含み; (b)配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み; (c)配列配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97を含むヌクレオチド配列によりコードされ; (d)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約70%の配列同一性を含むヌクレオチド配列によりコードされ; (e)中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされ;または (f)遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と異なるヌクレオチド配列によりコードされる、 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼが、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97を含むヌクレオチド配列またはそれと少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列または高いストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズする配列によりコードされる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法または使用。前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼが、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;ならびに (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法または使用。前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼが、P1におけるプロリンおよびP1’におけるプロリンを有するペプチドのN末端からトリペプチドをさらに開裂し得る、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法または使用。回収された前記加水分解物を、少なくとも1つの飼料または食料成分と混合することをさらに含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。ステップ(A)およびステップ(B)を同時に実施する、請求項1または11〜16のいずれか一項に記載の方法。前記少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼが、類似pH範囲において活性である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。前記エンドプロテアーゼが、酸性エンドプロテアーゼである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのエンドプロテアーゼが、好ましくは、トリプシンまたはキモトリプシンの1つ以上から選択されるアルカリ性エンドプロテアーゼである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法または使用。前記加水分解物が、前記少なくとも1つのタンパク質またはその一部に対する免疫応答を有する傾向がある対象において低減した免疫原性を有する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのタンパク質が、動物タンパク質または植物タンパク質であり、好ましくは、前記タンパク質は、グリアジン、ベータカゼイン、ベータ−ラクトグロブリンまたはグリアジン、ベータ−カゼイン、ベータ−ラクトグロブリンの免疫原性断片、ホエイタンパク質、魚類タンパク質、食肉タンパク質、卵タンパク質、ダイズタンパク質、ホルデインまたは子実タンパク質の1つ以上である、請求項1または11〜21のいずれか一項に記載の方法または使用。(a)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97として本明細書に示されるヌクレオチド配列; (b)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約70%の同一性を有するヌクレオチド配列;または (c)中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズする配列;または (c)遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と異なるヌクレオチド配列 を含む単離核酸。請求項23に記載の核酸を含むベクター(例えば、プラスミド)。請求項23に記載の核酸配列または請求項24に記載のベクターを含む宿主細胞。トリコデルマ属(Trichoderma)細胞、好ましくは、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)細胞である、請求項25に記載の宿主細胞。主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、コンセンサス配列開裂部位: (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸: を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)を発現させる方法であって、 (a)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードするヌクレオチド配列を含む核酸またはベクターにより宿主細胞を形質転換すること; (b)ステップ(a)の前記核酸配列またはベクターを発現させること;ならびに (c)前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物を得、場合により、単離および/または精製および/または包装すること を含む方法。前記宿主細胞が、トリコデルマ属(Trichoderma)細胞、好ましくは、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)細胞である、請求項27に記載の方法。前記宿主細胞を、請求項23に記載の単離核酸または請求項24に記載のベクターにより形質転換する、請求項27または28に記載の方法。非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある対象における免疫原性を低減させるため、または加水分解物の苦味を低減させるための加水分解物の製造における、少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸; を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得、 または請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法により取得可能である)の使用。アミノペプチダーゼおよびカルボキシペプチダーゼからなる群から選択される1つ以上のさらなるプロテアーゼの添加をさらに含む、請求項1もしくは11〜29のいずれか一項に記載の方法または請求項30に記載の使用。前記少なくとも1つのさらなるプロテアーゼが、アミノペプチダーゼ、好ましくは、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、より好ましくは、ラクトバシルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)から取得可能なアミノペプチダーゼである、請求項31に記載の方法または使用。前記少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、前記少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(および場合により、前記少なくとも1つのさらなるプロテアーゼ)の添加前に前記少なくとも1つのエンドプロテアーゼと混合する、請求項1〜22もしくは31〜32のいずれか一項に記載の方法または請求項30〜32に記載の使用。少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得、 または請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法により取得可能である)を含む加水分解物。実質的に1つ以上のトリペプチドが濃縮された、請求項34に記載の加水分解物。乳汁タンパク質加水分解物、グリアジン加水分解物またはダイズタンパク質加水分解物である、請求項34または請求項35に記載の加水分解物。主としてエキソペプチダーゼを有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得、 または請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法により取得可能である)、ならびに ポリオール、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール;糖、例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース;塩、例えば、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩;保存剤、例えば、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウム;またはそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の成分 を含む組成物。少なくとも1つのエンドプロテアーゼをさらに含む、請求項37に記載の組成物。飼料構成成分または食料構成成分を、請求項34〜36のいずれか一項に記載の加水分解物または請求項37もしくは38に記載の組成物と接触させることを含む、飼料原料または食料原料を生産する方法。少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法により取得可能である)、または請求項32〜34のいずれか一項に記載の加水分解物を含み、場合により、ポリオール、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール;糖、例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース;塩、例えば、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩;保存剤、例えば、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウム;またはそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の成分をさらに含む、 を含む食料添加用組成物または飼料添加用組成物。少なくとも1つのエンドプロテアーゼをさらに含む、請求項40に記載の食料添加用組成物または飼料添加用組成物。請求項34〜36のいずれか一項に記載の加水分解物を含む食料添加用または飼料添加用組成物。配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択されるアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み または請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法により取得可能な少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ;または請求項34〜36のいずれか一項に記載の加水分解物および場合により、少なくとも1つの食料または飼料成分を含む食料原料または飼料原料。前記飼料、飼料原料、食料原料または食料が、乳製品(好ましくは、乳汁ベース製品、ホエイタンパク質製品、ベーカリー製品(好ましくは、パン製品)、発酵製品(好ましくは、ダイズベース発酵製品)、スポーツ栄養製品、高性能食料、飲料、ベビーフード、高齢者用食料、医療対象者用食料、シェイク、またはケーシング(好ましくは、ビールまたは乳製品用ケーシング)である、請求項43に記載の飼料原料または食料原料。少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法により取得可能である);少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;およびそれらの同時投与のための説明書を含むキット。(i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ; (ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および (iii)1つ以上のアミノペプチダーゼ、ならびにそれらの同時投与のための説明書 を含むキット。ヒトの皮膚上で使用される化粧品、ローション、または洗浄剤である、請求項34〜36のいずれか一項に記載の加水分解物を含む非食料品。(a)N末端におけるプロリンを有するトリペプチド;または (b)N末端およびC末端におけるプロリンを有するトリペプチド が濃縮された加水分解物。詳細な説明、実施例および図面を参照して本明細書に記載される方法、使用、飼料添加用組成物、飼料、飼料原料、食料原料または食料、加水分解物、組成物、キット、核酸、ベクター、宿主細胞または非食料品。

说明书全文

本発明は、加分解物の調製において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは加水分解物を含む食料に関する。

プロテアーゼ(ペプチダーゼと同義語)は、基質ペプチド、オリゴペプチドおよび/またはタンパク質中のアミノ酸間のペプチド結合を開裂し得る酵素である。

プロテアーゼは、それらの触媒反応機序および触媒作用の活性部位に関与するアミノ酸残基に基づき7つのファミリーに分類される。セリンプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ、システインプロテアーゼおよびメタロプロテアーゼが4つの主要なファミリーである一方、トレオニンプロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼおよび未分類プロテアーゼが残りの3つのファミリーを構成する。

プロテアーゼの基質特異性は、通常、基質中の特定のアミノ酸残基間の結合の優先的開裂に関して定義される。典型的には、基質ペプチド中のアミノ酸位置は、被切断結合の局在(すなわち、プロテアーゼが開裂する位置)に対して定義される: NH2−……P3−P2−P1*P1’−P2’−P3’……−COOH

上記の仮定ペプチドを使用して説明されるとおり、被切断結合は、アスタリスク(*)により示される一方、アミノ酸残基は、文字「P」により表され、被切断結合に対してN末端の残基はP1から出発し、N末端に向かって被切断結合から遠ざかると数字が増加する。被切断結合に対してC末端のアミノ酸残基はP1’から出発し、C末端残基に向かって近づくと数字が増加する。

プロテアーゼは、一般に、それらの基質特異性に基づき2つの広いグループに下位分類することもできる。第1のグループは、エンドプロテアーゼのものであり、それはペプチドまたはタンパク質基質の内部ペプチド結合を開裂し、N末端またはC末端から離れて作用する傾向があり得るタンパク質分解ペプチダーゼである。エンドプロテアーゼの例としては、トリプシン、キモトリプシンおよびペプシンが挙げられる。対照的に、プロテアーゼの第2のグループは、タンパク質またはペプチド基質のCまたはN末端に向かって局在するアミノ酸残基間のペプチド結合を開裂するエキソペプチダーゼである。

エキソペプチダーゼグループのある酵素は、トリペプチジルペプチダーゼ活性を有し得る。したがって、このような酵素は、基質ペプチド、オリゴペプチドおよび/またはタンパク質の非置換N末端から3つのアミノ酸断片(トリペプチド)を開裂し得る。トリペプチジルペプチダーゼは、P1および/またはP1’位におけるプロリンとのペプチド結合を除く基質のN末端からトリペプチド配列を開裂することが公知である。あるいは、トリペプチジルペプチダーゼは、プロリン特異的であり得、被切断結合に対してN末端の(すなわち、P1位における)プロリン残基を有する基質のみを開裂し得る。

エキソペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼの両方は、食料および飼料産業ならびに加水分解物の生産の両方において多くの用途を有する。

広い態様において、本発明は、(a)少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (A)少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;および 配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含むトリペプチジルペプチダーゼ;または配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号98、配列番号99からなる群から選択されるヌクレオチド配列の1つ以上またはそれと少なくとも70%の同一性を有するヌクレオチド配列、または遺伝子コードの縮重によりそれらのヌクレオチド配列と異なるヌクレオチド配列、または中程度もしくは高いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列から発現されるトリペプチジルペプチダーゼ と混合することを含む、加水分解物を生産する方法を提供する。

本発明の第1の態様によれば、 (a)少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (A)少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;および (B)(a’)少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る);または (b’)エキソペプチダーゼ活性を有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る) を混合すること;ならびに (b)加水分解物を回収すること を含む、加水分解物を生産する方法が提供される。

第2の態様において、 (a)植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、または卵タンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ; (ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および (iii)1つ以上のアミノペプチダーゼ と混合すること;ならびに (b)加水分解物を回収すること を含む、加水分解物を生産する方法が提供される。

第3の態様において、非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある対象における免疫原性を低減させるため、または加水分解物の苦味を低減させるための、植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、または卵タンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質またはその一部からの加水分解物の製造における、(i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ;(ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および(iii)1つ以上のアミノペプチダーゼの使用が提供される。

第4の態様において、 (a)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号98または配列番号99として本明細書に示されるヌクレオチド配列; (b)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号98または配列番号99と少なくとも約70%の同一性を有するヌクレオチド配列;または (c)中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号98または配列番号99にハイブリダイズする配列;または (c)遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号98または配列番号99と異なるヌクレオチド配列 を含む単離核酸が提供される。

第5の態様において、本発明の核酸(好適には、第2の態様の単離核酸)を含むベクター(例えば、プラスミド)が提供される。

本発明の第6の態様によれば、本発明による核酸配列またはベクターを含む宿主細胞が提供される。

本発明の第7の態様によれば、主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、コンセンサス配列開裂部位: (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)を発現させる方法であって、 (a)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードするヌクレオチド配列を含む核酸またはベクターにより宿主細胞を形質転換すること; (b)ステップ(a)の核酸配列またはベクターを発現させること;ならびに (c)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物を得、場合により、単離および/または精製および/または包装すること を含む方法が提供される。

第8の態様において、非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある対象における免疫原性を低減させるため、または加水分解物の苦味を低減させるための加水分解物の製造における、少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸; を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である) の使用が提供される。

第9の態様において、少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である)を含む加水分解物が提供される。

第10の態様によれば、主としてエキソペプチダーゼを有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である);ならびにポリオール、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール;糖、例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース;塩、例えば、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩;保存剤、例えば、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウム;またはそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の成分 を含む組成物が提供される。

第11の態様において、飼料構成成分または食料構成成分を本発明の加水分解物または組成物と接触させることを含む、飼料原料または食料原料を生産する方法が提供される。

第12の態様において、少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である)または本発明の加水分解物を含み; 場合により、ポリオール、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール;糖、例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース;塩、例えば、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩;保存剤、例えば、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウム;またはそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の成分をさらに含む食料添加用組成物または飼料添加用組成物が提供される。

第13の態様において、本発明による加水分解物を含む食料添加用または飼料添加用組成物が提供される。

第14の態様において、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択されるアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、または本発明の方法により取得可能な少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ;または本発明の加水分解物および場合により、少なくとも1つの食料または飼料成分を含む食料原料または飼料原料が提供される。

第15の態様において、少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である);少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;およびそれらの同時投与のための説明書を含むキットが提供される。

第16の態様において、 (i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ; (ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および (iii)1つ以上のアミノペプチダーゼ、ならびにそれらの同時投与のための説明書 を含むキットが提供される。

第17の態様において、本発明は、ヒトの皮膚上で使用される化粧品、ローション、または洗浄剤である、本発明の加水分解物を含む非食料品を提供する。

第18の態様において、本発明は、 (a)N末端におけるプロリンを有するトリペプチド;または (b)N末端およびC末端におけるプロリンを有するトリペプチド が濃縮された加水分解物を提供する。

本明細書に記載の実施形態のいずれにおいても、本明細書に記載のタンパク質加水分解プロセスにより生産された加水分解物は、限外濾過または当技術分野において公知の任意の好適な膜分離により除去し、または透過させることができる。

本発明の実施形態を、目下、添付の図面を参照して例としてのみ記載する。

pTTT−pyrG−TRI083発現ベクターのプラスミドマップを示す。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼについてのpHプロファイルを示す。

種々の温度におけるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの活性を示すグラフを示す。

Alphalase(登録商標)AFP(本明細書においてAFPと称する)(酸性プロテアーゼ)をプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼとの組合せでそれぞれの酵素の異なる投与量において使用した場合の酵素活性を示す。

基質AAPPAを経時的に開裂するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの能を示す。

AAPPA基質からの開裂産物AAPの経時的な生産を示す。

発現ベクターpTTT−pyrG13−TRI071のプラスミドマップを示す。内因性シグナル配列をトリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)酸性真菌プロテアーゼ(AFP)からの分泌シグナル配列およびトリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)グリコアミラーゼ遺伝子(TrGA1)からのイントロンにより置き換えた(図7の下段部参照)。

コーンソイ(corn soy)飼料のタンパク質加水分解に対するAlphalase(登録商標)AFPの用量応答を示す。点線は、ペプシンおよびパンクレアチンのみを使用した対照を表す。

飼料試料中の酵素組成物に対するDHの依存性を示す。

異なる条件におけるAlphalase(登録商標)AFPおよびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによる飼料処理の効果を示す。黒色バーは、40℃における100分間の処理を表す。白色バーは、40℃における200分間の処理を表す。

回腸N消化率%に対するプロリン耐性耐性トリペプチジルペプチダーゼと比較した市販のプロテアーゼの効果を示す。

エネルギーの回腸消化率(MJ/kg)に対するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼと比較した市販のプロテアーゼの効果を示す。

エンドペプチダーゼおよび異なるエンドペプチダーゼ/エキソペプチダーゼ組合せ(エンドペプチダーゼ(エンド):Alphalase(登録商標)FP2、PepN:原液中197nkat

H−Ala−pNA/mL;プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI083)4,375nkat

H−Ala−Ala−Ala−pNA/mL)を用いた15%(w/w)のWPIの加水分解のセリン当量の増加を示す。

エンドペプチダーゼおよびトリペプチジルペプチダーゼ(エンドペプチダーゼ(エンド):Alphalase(登録商標)FP2、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI071=3PP_Fo)4,375nkat

H−Ala−Ala−Ala−pNA/mL)を用いた15%(w/w)のWPIの加水分解のセリン当量の増加を示す。

前加水分解されたH−Ala−Ala−Ala−OHを用いてまたは用いずに分析されたH−Ala−Ala−Ala−pNAを使用して分析されたT.レーゼイ(T.reesei)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのミカエリス・メンテンプロットを示す。添加された前加水分解阻害剤は、Ala−Ala−Ala、Ala−AlaおよびAlaを含有する。濃度は、加水分解前のH−Ala−Ala−Ala−OHの濃度として挙げる。

液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)により計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−ラクトグロブリンの断片(ペプチドIIAEK)の消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−ラクトグロブリンの断片(ペプチドALPMHIR)の消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−ラクトグロブリンの断片(ペプチドWENGECAQK)の消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−ラクトグロブリンの断片(ペプチドVYVEELKPTPEGDLEILLQK)の断片の消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−ラクトグロブリンのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ消化産物EELKPTPEGDLEILLQKのさらなる消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−ラクトグロブリンの断片(ペプチドVAGTWYSLAMAASDISLLDAQSAPLR)の断片の消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−カゼインのトリプシン分解断片(GPFPIIV)の消化を示す。

LC−MSにより計測されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるβ−カゼインのトリプシン分解断片(HKEMPFPK)の消化を示す。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるブラジキニンペプチドの消化を示す。

多数のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼアミノ酸配列間のアラインメントを示す。xEANLD、y’Tzx’GおよびQNFSVモチーフを示す(枠線)。

基質としてAAF−pNAを使用したTRI045(プレ−プロ配列の配列番号98および成熟タンパク質の配列番号99を有するトリペプチジルペプチダーゼ)活性に対するpHの効果を示す(値は、0.8μlのTRI045を用いた1つの試験の平均である(n=2)。

発現ベクターpTTT−pyrG13−TRI045のプラスミドマップを示す。

トリペプチジルペプチダーゼTRI045についてのpHプロファイルを示す。

本発明の画期的な知見は、トリペプチジルペプチダーゼが、P1および/またはP1’におけるプロリンならびにP1および/またはP1’における任意の他のアミノ酸を有する基質に対するエキソペプチダーゼ活性を有し得ることである。このことは、非常に驚くべきことである。それというのも、当技術分野において典型的に報告されたトリペプチジルペプチダーゼは、プロリンがP1に存在する場合に阻害され、またはプロリンが基質中のP1に存在する場合に活性であるが、プロリン以外のアミノ酸がP1位に存在する場合には不活性であるためであり、これは本明細書においてプロリン特異的トリペプチジルペプチダーゼと称されることが多い。

本発明者らは、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが加水分解物の調製における使用に非常に有利であり、加水分解物または加水分解物および/もしくはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、少なくとも1つのエンドプロテアーゼとの組合せで)を含む食料および/もしくは飼料添加用組成物を含む食料および/もしくは飼料が給餌される対象に利点を付与することを最初に示した。

あるいはまたはさらに、エンドプロテアーゼおよびトリペプチジルペプチダーゼを使用して生産された加水分解物は、非処理加水分解物と比較して低減した苦味も有し得る。

有利には、本発明における使用のために教示されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、広範なペプチドおよび/またはタンパク質基質に作用し得、そのような広い基質特異性を有することに起因して、あるアミノ酸(例えば、プロリンおよび/またはリジンおよび/またはアルギニンおよび/またはグリシン)が濃縮された基質の開裂が容易に阻害されない。したがって、このようなプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用は、タンパク質基質(例えば、加水分解物の調製のための基質中に存在する)を効率的および/または急速に分解し得る。

これらの知見に基づき、 (a)少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (A)少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;および (B)(a’)少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る);または (b’)エキソペプチダーゼ活性を有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る) を混合すること;ならびに (b)加水分解物を回収すること を含む、加水分解物を生産する方法が提供される。

好適には、本方法は、ステップ(b)において回収された加水分解物を、少なくとも1つの食料または飼料成分と混合するさらなるステップを含み得る。

好適には、加水分解物を生産する方法のステップ(A)およびステップ(B)は、同時に実施することができる(例えば、一緒に)。

好適には、タンパク質またはその一部は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを添加する前にエンドプロテアーゼと混合することができる。好適には、タンパク質またはその一部は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび本明細書に詳述される1つ以上のさらなるプロテアーゼを添加する前にエンドプロテアーゼと混合することができる。

第2の態様において、 (a)植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、または卵タンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質またはその一部を、 (i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ; (ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および (iii)1つ以上のアミノペプチダーゼ と混合すること、ならびに (b)加水分解物を回収すること を含む、加水分解物を生産する方法も提供される。

好適には、(i)(ii)および/または(iii)は、タンパク質またはその一部と同時に混合することができる。

あるいは、ステップ(a)における混合の順序は、規定の順序で実施することができ、すなわち、(i)を(ii)および/または(iii)の前に実施することができる。

別の態様において、非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある対象における免疫原性を低減させるため、または加水分解物の苦味を低減させるための、植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、または卵タンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質またはその一部からの加水分解物の製造における、(i)少なくとも1つのエンドペプチダーゼ;(ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および(iii)1つ以上のアミノペプチダーゼの使用も提供される。

本明細書に記載の実施形態のいずれにおいても、限外濾過または膜分離を使用して本明細書に記載のタンパク質加水分解プロセスを改善することができる。これにより、高度に低減したアレルギー性を有する短鎖ペプチドの生産を増加させることができる。

一実施形態において、本発明の方法および/または使用において使用される少なくとも1つのタンパク質は、植物タンパク質からなる群から選択することができ、好ましくは、そのタンパク質は、グリアジン、グリアジンの免疫原性断片、子実タンパク質、グルテン、ダイズタンパク質の1つ以上である。

別の実施形態において、本発明の方法および/または使用において使用される少なくとも1つのタンパク質は、乳汁ベースタンパク質からなる群から選択することができ、好ましくは、そのタンパク質は、カゼイン、例えば、ベータ−カゼイン;ラクトグロブリン、例えば、ベータ−ラクトグロブリン;またはホエイタンパク質の1つ以上である。

好適には、本発明の方法および/または使用において使用される少なくとも1つのタンパク質は、卵タンパク質であり得る。

本明細書において使用される用語「S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ」は、主としてエキソペプチダーゼ活性ならびにタンパク質および/またはペプチド基質のN末端からトリペプチドを開裂する能力を有するプロテアーゼを指す。S53ファミリーペプチダーゼは、セリンプロテアーゼのクラスを広く包含する。S53ファミリーはエンドプロテアーゼおよびエキソペプチダーゼの両方を含むが、本明細書において、この定義は、主としてエキソペプチダーゼ活性を有するそれらのトリペプチジルペプチダーゼのみを指すものとする。

「S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ」は、本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ」(EBSA)においてタンパク質1mg当たり少なくとも約50nkatの活性を有する。好適には、本発明による「S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ」は、本明細書に教示されるEBSA活性アッセイにおいてタンパク質1mg当たり約50〜2000nkatの活性を有する。

エンドプロテアーゼ、S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよびアミノペプチダーゼの組合せは、本明細書において「三重酵素組成物」と称することができる。用語「三重酵素組成物」は、少なくともエンドプロテアーゼ、S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよびアミノペプチダーゼの組合せを指す。換言すると、用語「三重酵素組成物」は、1つ以上のさらなる酵素活性および/またはさらなる構成要素も含み得る。

一実施形態において、S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼであり得る。

本明細書において使用される用語「アミノペプチダーゼ」は、タンパク質および/またはペプチド基質のN末端から単一アミノ酸を開裂し得るエキソペプチダーゼを指す。

アミノペプチダーゼは、ラクトバシルス属(Lactobacillus)から取得可能である(例えば、得ることができる)。

好適には、アミノペプチダーゼは、ラクトバシルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)から取得可能であり得る。より好適には、アミノペプチダーゼは、ラクトバシルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)ATCC12046から取得可能であり得る。

エンドプロテアーゼおよび本発明によるエキソトリペプチジルペプチダーゼとの組合せにおいて使用されるアミノペプチダーゼは、アミノペプチダーゼN(例えば、PepN)(EC3.4.11.2)であり得る。

一実施形態において、エンドプロテアーゼおよびS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼとの組合せにおいて使用されるアミノペプチダーゼは、以下に示される配列を含み得る:

本明細書において使用される用語「混合すること」は、1つ以上の成分および/または酵素を混合し、1つ以上の成分または酵素を任意の順序および任意の組合せで添加することを指す。好適には、混合することは、1つ以上の成分および/または酵素を同時にまたは逐次的に混合することに関し得る。

一実施形態において、1つ以上の成分および/または酵素は、逐次的に混合することができる。

好ましくは、1つ以上の成分および/または酵素は、同時に混合することができる。

本明細書において使用される用語「加水分解物を回収すること」は、加水分解物の単離を指す。一部の実施形態において、これは、非加水分解タンパク質および/またはペプチド基質から加水分解物質を分離することを含み得る。他の実施形態において、それは、さらにまたは代替的に、前記加水分解物の調製に使用される本発明のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼまたは三重酵素組成物から加水分解物質を分離することを含み得る。一実施形態において、加水分解物は、少なくとも80%、より好適には、少なくとも90%、いっそうより好適には、少なくとも95%の純度を有する加水分解物質を含み得る。好ましくは、加水分解物は、少なくとも約99%の純度を有する加水分解物質を含み得る。

一実施形態において、本発明の方法および/または使用において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは三重酵素組成物は、少なくとも約40℃の温度において基質(例えば、タンパク質および/またはペプチド基質)とインキュベートすることができる。換言すると、本発明の方法は、少なくとも約40℃の温度において実施することができる。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは三重酵素組成物は、少なくとも約45℃、好適には、少なくとも約50℃の温度において基質とインキュベートすることができる。

好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは三重酵素組成物は、少なくとも約55℃の温度において基質とインキュベートすることができる。

別の実施形態において、本発明の方法および/または使用において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは三重酵素組成物は、約40℃から約70℃の間の温度において基質(例えば、タンパク質および/またはペプチド基質)とインキュベートすることができる。換言すると、本発明の方法は、約40℃から約70℃の間の温度において実施することができる。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは三重酵素組成物は、約40℃から約60℃の温度において;いっそうより好適には、約45℃から約65℃において温度において基質とインキュベートすることができる。

好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは三重酵素組成物は、約50℃から約60℃の温度において基質とインキュベートすることができる。

好適には、本発明の方法および/もしくは使用において使用され、または本発明の産物のいずれかに含まれるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1におけるプロリン;およびP1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る。

あるいはまたはさらに、本発明の方法および/もしくは使用において使用され、または本発明の産物のいずれかに含まれるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1’におけるプロリン;およびP1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る。

本明細書において使用される用語「プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ」は、ペプチド、オリゴペプチドおよび/またはタンパク質基質のN末端からトリペプチドを開裂し得るエキソペプチダーゼに関する。「プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ」は、本明細書において3PPとも称され、プロリンがP1位に存在するペプチド結合を開裂し得、プロリン以外のアミノ酸がP1に存在するペプチド結合を開裂し得、および/またはプロリンがP1’位に存在するペプチド結合を開裂し得、プロリン以外のアミノ酸がP1’に存在するペプチド結合を開裂し得る。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、エンドプロテアーゼでない。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、基質のN末端からテトラペプチドを開裂する酵素でない。

さらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、基質のN末端からジペプチドを開裂する酵素でない。

いっそうさらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、基質のN末端から単一アミノ酸を開裂する酵素でない。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、プロリンがP1位に存在するペプチド結合を開裂し得、さらにプロリン以外のアミノ酸がP1に存在するペプチド結合を開裂し得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、プロリンがP1’位に存在するペプチド結合を開裂し得、さらにプロリン以外のアミノ酸がP1’に存在するペプチド結合を開裂し得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1および/またはP1’位に存在するプロリンがそのシスまたはトランス立体構造で存在するペプチド結合も開裂し得る。

好適には、「プロリン以外のアミノ酸」は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸であり得る。

別の実施形態において、「プロリン以外のアミノ酸」は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたはバリンから選択されるアミノ酸であり得る。

好適には、そのような実施形態において、合成アミノ酸を排除することができる。

好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、プロリンがP1およびP1’位に存在するペプチド結合を開裂し得る。

トリペプチジルペプチダーゼが、P1および/またはP1’位におけるプロリンを有する基質に作用し得ることは、驚くべきことである。この活性に加え、トリペプチジルペプチダーゼが、プロリン以外のアミノ酸がP1および/またはP1’位に存在する場合にも活性を有し得ることは、いっそうより驚くべきことである。

上記の種々の基質のいずれかに対する活性を有することに加え、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、さらに、P2、P2’、P3およびP3’からなる群から選択される1つ以上の位置におけるプロリンに対して耐性であり得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、上記の活性を有することに加え、P2、P2’、P3およびP3’位におけるプロリンに対して耐性であり得る。

これによりプロリンのストレッチを有するペプチドおよび/またはタンパク質基質の効率的な開裂が可能となり、広範なペプチドおよび/またはタンパク質基質の開裂が可能となるため、このことは有利である。

好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1位におけるリジン、アルギニンまたはグリシンの1つ以上を有するペプチドおよび/またはタンパク質に対する高い活性を有し得る。理論により拘束されるものではないが、P1位におけるそれらのアミノ酸を含むペプチドおよび/またはタンパク質基質は、多くのトリペプチジルペプチダーゼおよび/またはプロテアーゼについて一般に消化困難であり得、そのような残基との接触時、トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはプロテアーゼによるペプチドおよび/またはタンパク質基質の開裂は停止し、または緩慢であり得る。有利には、本発明のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを使用することにより、P1におけるリジン、アルギニンおよび/またはグリシンを含むタンパク質および/またはペプチド基質を効率的に消化することが可能である。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1位におけるリジンを有するペプチドおよび/またはタンパク質に対する優先的活性を有し得る。有利には、これにより、高いリジン含有率を有する基質、例えば、ホエイタンパク質の効率的な開裂が可能となる。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、アミノ酸のセリン、アスパラギン酸およびヒスチジンの触媒三残基を含み得る。

本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、耐熱性プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼであり得る。

用語「耐熱性」は、酵素が最大約60℃に温度に加熱された場合にその活性を保持することを意味する。好適には、「耐熱性」は、酵素が約65℃、より好適には、約70℃に加熱された場合にその活性を保持することを意味し得る。

有利には、耐熱性プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、非耐熱性バリアントと比較して、例えば、動物中で変性する傾向が弱く、および/または長い時間その活性を保持する。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、約pH2から約pH7の範囲内の活性を有し得る。好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、約pH4から約pH7の範囲内、より好適には、約pH4.5から約pH6.5の範囲内の活性を有し得る。

好適には、本発明の方法、特に加水分解ステップは、2から約7のpHにおいて実施することができる。

一実施形態において、本発明の方法、特に加水分解ステップは、約4から約7、例えば、4.5から6.5のpHにおいて実施することができる。

約pH4から約pH7のpH範囲内の活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼを使用することは、有利である。それというのも、それによりプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼを、このpH範囲内の活性を有する1つ以上のエンドプロテアーゼと使用することが可能となるためである。

約pH4から約pH7の間のpH範囲内の活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼを使用する場合、好適には、それを中性またはアルカリ性エンドプロテアーゼとの組合せで使用することができる。

有利には、これは、加水分解物生産のためのタンパク質および/またはペプチド基質を含む反応媒体のpH変化が、酵素処理の間で必要でないことを意味する。換言すると、それにより、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼまたは三重酵素組成物の構成要素を反応に同時に添加することが可能となり、それにより、加水分解物を生産するプロセスをより迅速に、および/またはより効率的に、および/またはよりコスト効率的にすることができる。さらに、より低いpH値において基質が溶液から沈殿し得、したがって開裂され得ないため、これにより、より効率的な反応が可能となる。

任意の好適なアルカリ性エンドプロテアーゼを本発明において使用することができる。好適には、アルカリ性エンドプロテアーゼは、トリプシン、キモトリプシン、またはスブチリシンからなる群から選択される1つ以上であり得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、酸性pHにおいて活性を有し得る(好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、酸性pHにおいて最適活性を有し得る)。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、約pH6未満、より好適には、約pH5未満のpHにおいて活性を有し得る。好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、約2.5から約pH4.0、より好適には、約3.0から約3.3のpHにおいて活性を有し得る。

好適には、本発明の方法、特に加水分解ステップは、2から約4、例えば、3から3.3のpHにおいて実施することができる。一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、ほぼ2.5のpHにおいて活性を有し得る。

酸性pHにおいて活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、酸性エンドプロテアーゼとの組合せにおいて使用することができ、有利には、加水分解物生産のためのタンパク質および/またはペプチド基質を含む反応媒体のpHの変化を酵素処理の間に要求しない。換言すると、それにより、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼまたは三重酵素組成物の構成要素を、反応に同時に添加することが可能となり、それにより、加水分解物を生産するプロセスをより迅速に、および/またはより効率的に、および/またはよりコスト効率的にすることができる。

少なくとも1つのエンドプロテアーゼを、本明細書における用途のいずれかのためのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼとの組合せにおいて使用することができる。例えば、少なくとも1つのエンドプロテアーゼを、本発明の組成物および/または食料添加用組成物および/または非食料品中に含めることができる。

本明細書において使用される用語「エンドプロテアーゼ」は、用語「エンドペプチダーゼ」と同義語であり、ペプチドまたはタンパク質基質の内部ペプチド結合(例えば、ペプチドまたはタンパク質基質のC末端に向かってもN末端に向かっても局在しない)を開裂し得るタンパク質分解ペプチダーゼである酵素を指す。このようなエンドプロテアーゼは、N末端またはC末端から離れて作用する傾向があるものと定義することができる。

一実施形態において、エンドプロテアーゼは、セリンプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ、システインプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、トレオニンプロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼおよび未分類プロテアーゼのファミリーから選択されるプロテアーゼからなる群から選択される1つ以上であり得る。

一実施形態において、エンドプロテアーゼは、酸性真菌プロテアーゼ、スブチリシン、キモトリプシン、トリプシンおよびペプシンからなる群または市販のプロテアーゼ製品Alphalase(登録商標)AFP、Alphalase(登録商標)FP2、Alphalase(登録商標)NP、FoodPro(登録商標)アルカリ性プロテアーゼ、FoodPro(登録商標)PXT、FoodPro(登録商標)PBR、FoodPro(登録商標)30L、FoodPro(登録商標)PHTもしくはFoodPro(登録商標)51FPの群から選択される1つ以上であり得る。

一実施形態において、エンドプロテアーゼは、酸性エンドプロテアーゼであり得る。好適には、エンドプロテアーゼは、酸性真菌プロテアーゼであり得る。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼとの組合せにおけるエンドプロテアーゼの使用は、基質開裂の効率を増加させ得る。理論により拘束されるものではないが、エンドプロテアーゼは、ペプチドおよび/またはタンパク質基質をCまたはN末端から離れた複数の領域において開裂し得、それにより基質として使用するためのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのためのより多くのN末端終端部を生産し、それにより有利には、反応効率を増加させ、および/または反応時間を低減させ、および/または抗原をより効率的に除去する(それにより、免疫原性を低減させる)ことが考えられる。

本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼであり得る。

本明細書において使用される用語「食料中」または「飼料中」は、酵素(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物)が、対象の胃腸管(GIT)中で機能的であり、好ましくは、主として機能的であり、より好ましくは、完全に機能的であることを意味する。換言すると、本明細書において使用される用語「食料中」は、酵素が、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料中で、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料の対象による消費前に実質的に不活性(または不活性)であることを意味する。

これらの用語「主として機能的」は、酵素がGITに流入したら主にその基質に対して機能することを意味する。換言すると、GITに流入する前、ペプチドおよび/またはタンパク質基質の開裂物のトリペプチドへの量として定義される酵素活性のレベルは、それがGITに流入した後の酵素活性のレベルの約20%未満、好適には、約10%未満、好ましくは、約5%未満である。

本明細書において使用される用語「完全に機能的」は、酵素がGITへの流入前に不活性であり、GITへの流入時に活性化されることを意味する。

本明細書において使用される用語「不活性」は、酵素が活性でないことを意味する。これは、酵素の活性がいくらか阻害されること、または酵素が不活性な環境中に存在すること、または活性である十分な時間がないように酵素が動物への給餌直前にその基質に提供されることを意味し得る。酵素の「不活性性」は、それが対象のGITに流入したら可逆的な任意のイベントにおけるものであり得る。

したがって、好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)および/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、対象によるその消費直前に少なくとも1つのタンパク質またはその一部と混合することができる。

本明細書において使用される用語「実質的に不活性」は、酵素がGITに流入したときのその活性と比較して低い活性を有することを意味する。例えば、実質的に不活性は、飼料添加用組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料中の酵素が、GIT中のその活性と比較してその活性の10%未満を有することを意味し得る。

組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料中で「食料中」酵素を不活性または実質的に不活性状態に維持することは、当業者に公知の多数の手法で達成することができる。

例にすぎないが、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料の含水率(重量%)を15%未満、好ましくは、10%未満に維持することは、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料中で食料中酵素が不活性または実質的に不活性であることを確保するために十分である。

一実施形態において、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料は、食料中酵素の混合後、乾燥状態または実質的に乾燥状態である(その状態で維持および/または貯蔵される)。

本明細書において使用される用語「乾燥状態」は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)および/または組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料が、水を含有せず、または極めて少量の水のみを含有することを意味する。換言すると、本明細書において使用される用語「乾燥状態」は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)および/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物および/または組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料が、5%未満、好ましくは、1%未満の水分含有率(重量%)を含むことを意味し得る。

一実施形態において、本発明の方法および/または使用および/または産物において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、乾燥または実質的に乾燥状態であり得る。

別の実施形態において、本発明の方法および/または使用および/または産物のいずれかにおいて使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、少なくとも1つのタンパク質またはタンパク質の少なくとも一部を含む組成物と混合することができ、組成物、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、混合される場合に乾燥または実質的乾燥状態である。好適には、エンドプロテアーゼをさらに混合することができる。

用語「乾燥または実質的に乾燥状態」は、本明細書において使用される場合、組成物、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せが、極めて少量の水のみを含有することを意味する。換言すると、本明細書において使用される用語「実質的に乾燥状態」は、組成物、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物が、15%未満、好ましくは、10%未満の水分含有率(重量%)を含むことを意味し得る。

一実施形態において、組成物、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、本発明の方法および/または使用における使用の前、その間、またはその後(好ましくは、その前)に乾燥させることができる。

別の実施形態において、本発明の方法および/または使用における使用前または後のいずれかの組成物、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、15重量%未満の含水率を含む。

別の実施形態において、本発明の方法および/または使用における使用前または後のいずれかの組成物、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、10重量%未満の水分含有率;より好適には、5重量%未満の水分含有率、いっそうより好適には、1重量%未満の水分含有率を含む。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せは、酵素のその基質との相互作用を物理的に防止することにより、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料中で不活性または実質的に不活性状態で維持することができる。例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、本発明の方法および/または使用、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料におけるその使用前に封入することができる。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物が組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物および/または食料原料および/または飼料原料中でその基質との相互作用を物理的に防止される場合、GIT中で存在すると物理的障壁が除去され、したがってプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物とその基質との相互作用が可能となる。

例にすぎないが、封入物は、封入されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物の、対象の砂嚢、前胃または胃の通過により除去することができる。対象の砂嚢、前胃または胃は、極めて低い(酸性)pH(例えば、pH2〜4)である。この酸性度を使用して封入酵素を活性化させることができる。

一実施形態において、酵素は、ポリマー、例えば、キチンまたはキトサン、ゼラチン、アラビアゴムまたはワックスなどにより封入することができる。例にすぎないが、ポリマーは、Xue et al Food Funct.2013,Apr 25;6 Feb(epub);4(4)610−7に教示されるゼラチンまたはアラビアゴムであり得る。あるいは、ポリマーは、Zhang et al Biomacromolecules 2011,12,2894−2901に教示されるキトサンベースヒドロゲルであり得る。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、「食料中」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物は、対象による酵素の消費により活性化させることができる。

本明細書において使用される用語「不活性」は、酵素が対象のGITに流入する前に活性である十分な時間がないように対象による酵素の消費直前にその基質に提供されることを意味し得る。

一部の実施形態において、酵素の不活性化は、例えば、熱、化学物質またはpH変性による永久的脱活性化である。したがって、そのような実施形態において、「不活性」は、例えば、対象のGIT中に含まれると永久的に不活性であり得る。

本発明の酵素は、3PPおよびエンドプロテアーゼの組合せを含め、液化を受けたゼラチン化、未加工、およびまたは粒状デンプンのデンプン転化プロセス、特に糖化および発酵プロセスにおいても有用である。所望の最終産物(「最終発酵物」または「EOF」産物と称されることが多い)は、デンプン基質の酵素転化により生産することができる任意の産物であり得る。例えば、所望の産物は、グルコースおよびマルトースリッチのシロップであり得、それは他のプロセス、例えば、高フルクトーストウモロコシシロップ(HFCS)の調製において使用することができ、またはそれは多数の他の有用産物、例えば、アスコルビン酸中間体(例えば、グルコン塩;2−ケト−L−グロン酸;5−ケト−グルコン酸塩;および2,5−ジケトグルコン塩);1,3−プロパンジオール;アミノ酸(例えば、チロシン、セリン、リジン、グルタミン酸、グリシン、フェニルアラニンおよびトリプトファン);有機酸(例えば、乳酸塩、ピルビン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、イソクエン酸塩、グルコン酸塩、イタコン酸塩、およびオキサロ酢酸塩);抗生物質;抗菌剤;酵素;ビタミン;ホルモン;エタノール、ブタノール、および他のアルコール;グルコノデルタ−ラクトン;エリソルビン酸ナトリウム;オメガ−3脂肪酸;イソプレン;ならびに他の生化学物質および生物材料)に転化することができる。当業者は、それらのEOF産物の生産において使用することができる種々の発酵条件を認識する。

当業者は、転化のためのデンプン基質を調製するために使用することができる利用可能な方法を十分認識する。有用なデンプン基質は、塊茎、根、茎、マメ科植物、穀草または全粒から得ることができる。より具体的には、粒状デンプンは、トウモロコシ、トウモロコシ穂軸、コムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ、ミロ、サゴ、キビ、キャッサバ、タピオカ、ソルガム、イネ、エンドウ、マメ、バナナ、またはジャガイモから得ることができる。デンプン基質は、非デンプン分画、例えば、胚残渣および繊維を含有する粉砕全粒からの粗デンプンであり得る。

液化は、一般に、α−アミラーゼの添加と同時の、またはそれが後に続くデンプンのゼラチン化を含むが、追加の液化誘導酵素を場合により添加することができる。一部の場合、デンプンの液化は、ゼラチン化温度またはそれ未満において実施し、典型的には、異なる性能基準を有する類似クラスの酵素を要求する。液化デンプンは、α−アミラーゼを場合により、他の酵素の存在下で使用して、より低い重合度(DP)を有するシロップに糖化することができる。糖化の産物の正確な組成は、使用される酵素の組合せ、および加工される粒状デンプンのタイプに依存する。

本発明の酵素は、単離酵素溶液、乾燥または顆粒酵素、澄明ブロス、限外濾過濃縮物、または全細胞ブロスとして、場合により、ブレンドの一部として液化および/または糖化の間に添加することができる。本発明の酵素は、酵素を発現する宿主細胞により産生された培養細胞材料の形態で添加することもできる。本発明の酵素は、酵素が連続的に反応中に提供されるように発酵または同時糖化発酵(SSF)プロセスの間に宿主細胞により反応媒体中に分泌させることもできる(下記参照)。本発明の酵素を産生および分泌する宿主細胞は、追加の酵素、例えば、グルコアミラーゼおよび/またはα−アミラーゼも発現し得る。宿主細胞は、広域スペクトルの種々の糖分解酵素を発現するように遺伝子操作することができる。

アミラーゼによる処理により生産された可溶性デンプン加水分解物は、高フルクトースデンプンベースシロップ、例えば、高フルクトースコーンシロップ(HFCS)に転化することができる。この転化は、グルコースイソメラーゼ、特に固体担体上に固定化されたグルコースイソメラーゼを使用して達成することができる。

可溶性デンプン加水分解物、特にグルコースリッチシロップは、デンプン加水分解物を発酵生物と接触させることにより発酵することができる。エタノール生産微生物としては、酵母、例えば、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)および細菌、例えば、アルコールデヒドロゲナーゼおよびピルビン酸デカルボキシラーゼを発現するザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)が挙げられる。酵母の市販源としては、ETHANOL REDO(LeSaffre);THERMOSACCO(Lallemand);RED STARO(Red Star);FERMIOLO(DSM Specialties);およびSUPERSTARTO(Alltech)が挙げられる。他のEOF(例えば、上記のもの)を生産する微生物も、当技術分野において公知である。上記のとおり、糖化発酵プロセスは、発酵生物が本発明の酵素を、場合により、1つ以上の追加の酵素、例えば、グルコアミラーゼおよび/またはα−アミラーゼと発現するSSFプロセスとして実施することができる。発酵は、EOFの後続の濃縮、精製、および回収を含み得る。

加水分解物 本発明はまた、本発明の方法により取得可能な(例えば、得られた)加水分解物を提供する。

好適には、そのような加水分解物は、トリペプチドが濃縮されていてよい。好適には、加水分解物は、そのN末端におけるプロリンを有するトリペプチドならびに/またはそのN末端およびC末端におけるプロリンを有するトリペプチドの1つ以上が濃縮されていてよい。

好ましくは、そのような加水分解物は、そのN末端におけるプロリンおよびそのC末端におけるプロリンを有する1つ以上のトリペプチドが濃縮されていてよい。

あるいはまたはさらに、加水分解物は、本明細書に記載のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼまたはそれらの組合せで)および/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または三重酵素組成物、例えば、本明細書に記載のアミノ酸配列のいずれか1つまたは本明細書の方法のいずれかにより取得可能な(例えば、得られた)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含み得る。

本明細書において使用される用語「加水分解物」は、当技術分野におけるその通常の意味を有し、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼによるタンパク質またはその一部の処理から得られる産物を指す。タンパク質またはその一部のタンパク質分解開裂の程度は、例えば、処理の条件、例えば、処理の長さ、温度、タンパク質の濃度、ならびにプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼの純度、濃度、および活性に応じて最小(例えば、単一タンパク質上の単一ペプチド結合の開裂)から広域に及び得る。

したがって、「加水分解物」は、典型的には、少なくとも1つのプロテアーゼ(好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)によりペプチドおよび/またはタンパク質基質を開裂することにより取得可能な短鎖ペプチドの混合物を含む。好適には、そのような加水分解物は、実質的にトリペプチドが、ならびに場合により、単一アミノ酸および/またはジペプチドも濃縮されていてよい。

有利には、トリペプチド、ジペプチドおよび/または単一アミノ酸の濃縮は、動物および/またはヒトによる加水分解物のより効率的な取り込みをもたらし得る。

トリペプチドおよびジペプチドの高含有率を有する加水分解物は、栄養学的に有利である。それというのも、ジおよびトリペプチドの腸吸収は、遊離アミノ酸の取り込みとは独立して機能するPepT1受容体を介して起こるためである(Gilbert et al.2008,J ANIM SCI,86:2135−2155)。

本明細書において使用される用語「実質的にトリペプチドが濃縮された」は、当技術分野において公知の任意の方法(例えば、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS))により計測される総ペプチド濃度のうち、それらのペプチドの少なくとも約20%(好適には、少なくとも約30%)がトリペプチドであることを意味する。好適には、それらのペプチドの少なくとも約40%、より好適には、少なくとも約50%がトリペプチドである。

一実施形態において、本明細書において使用される用語「実質的にトリペプチドが濃縮された」は、当技術分野において公知の任意の方法(例えば、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS))により計測される総ペプチド濃度のうち、それらのペプチドの少なくとも約70%がトリペプチドであることを意味する。

有利には、タンパク質加水分解の間に限外濾過を使用することができる。酵素膜反応器は、加水分解反応器に連結している少なくとも1つの限外濾過膜を有する。それにより、限外濾過を加水分解の間に使用してペプチドを阻害する酵素を除去し、および/または膜の分子量カットオフにより決定される分子質量を有するペプチド分画を生産することができる。これは、高度に低減したアレルギー性を有する短鎖ペプチドの生産に有用である。酵素膜反応器は、タンパク質基質の所望のペプチドへのより高い変換率および適用されるタンパク質分解酵素の再使用も容易にし得る。酵素膜反応器の使用の例は、Eisele et al.(2013),European Food Research and Technology 236,483−490およびCheison SC,Wang Z,Xu SY(2007)J Agric Food Chem 55,3896-3904に挙げられている。

一実施形態において、加水分解物は、全長出発基質(例えば、少なくとも1つのタンパク質)の約20%未満、好適には、約10%未満を含み得る。好適には、加水分解物は、全長出発基質(例えば、少なくとも1つのタンパク質)の約5%未満、より好適には、約1%未満を含み得る。

一部の実施形態において、加水分解物は、全長出発基質を含み得ず、または実質的に含み得ない。

本文脈において使用される用語「実質的に〜ない」は、全長出発基質の約0.5%未満、好適には、約0.1%未満を意味し得る。

エンドプロテアーゼ、S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよびアミノペプチダーゼを加水分解物の製造に使用した場合、そのような加水分解物は単一アミノ酸、ジペプチドおよびトリペプチドが濃縮していることが考えられる。

一実施形態において、そのような加水分解物中に存在する単一アミノ酸、ジペプチドおよびトリペプチドは、それぞれの規定のモル濃度に関して定量することができる。一実施形態において、加水分解物中の単一アミノ酸、ジペプチドおよびトリペプチドのモル比は、少なくとも約20%の単一アミノ酸対少なくとも約10%のジペプチド対少なくとも約10%のトリペプチドであり得る。

別の実施形態において、加水分解物中の単一アミノ酸、ジペプチドおよびトリペプチドのモル比は、少なくとも約10%の単一アミノ酸対少なくとも約20%のジペプチド対少なくとも約20%のトリペプチドであり得る。

本発明の方法により取得可能な、または本明細書に教示される用途のいずれかにおいて使用される加水分解物は、加水分解物の生産のための消化のための基質を形成した少なくとも1つのタンパク質またはその一部に対する免疫応答を有する傾向がある対象において低減した免疫原性を有し得る。

本発明の加水分解物は、少なくとも1つのタンパク質またはその一部をエンドプロテアーゼおよびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼと混合することにより生産する。

加水分解物の製造において基質として使用されるタンパク質またはその一部は、動物タンパク質または植物タンパク質(例えば、植物性タンパク質)であり得る。

好適には、タンパク質またはその一部は、グリアジン、ベータ−カゼイン、ベータ−ラクトグロブリンまたはグリアジン、ベータ−カゼイン、ベータ−ラクトグロブリンの免疫原性断片、グリシニン、ベータ−コングリシニン、クルシフェリン、ナピン、コラーゲン、ホエイタンパク質、魚類タンパク質、食肉タンパク質、卵タンパク質、ダイズタンパク質、ホルデインおよび子実タンパク質からなる群から選択される1つ以上であり得る。

一実施形態において、好ましくは、タンパク質またはその一部は、植物タンパク質、乳汁ベースタンパク質、卵タンパク質またはそれらの組合せである。

一実施形態において、好ましくは、タンパク質またはその一部は、植物タンパク質であり、好ましくは、そのタンパク質は、グリアジン、グリアジンの免疫原性断片、子実タンパク質、グルテン、ダイズタンパク質の1つ以上である。

一実施形態において、好ましくは、タンパク質またはその一部は、乳汁ベースタンパク質であり、好ましくは、そのタンパク質は、カゼイン、例えば、ベータ−カゼイン;ラクトグロブリン、例えば、ベータ−ラクトグロブリン;またはホエイタンパク質の1つ以上である。

一実施形態において、好ましくは、タンパク質またはその一部は、卵タンパク質である。

タンパク質またはその一部は、トウモロコシ、ダイズミール、トウモロコシ可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)、コムギ、コムギタンパク質(例として、グルテン)、コムギ副産物、コムギふすま、トウモロコシ副産物、例として、トウモロコシグルテンミール、オオムギ、オートムギ、ライムギ、ライコムギ、高脂肪ダイズ、動物副産物ミール、アルコール可溶性タンパク質(好ましくは、ゼイン(例えば、メイズゼインメイズ)および/またはおよび/またはカフィリン(例えば、ソルガムからのもの))、油糧種子からのタンパク質(好ましくは、ダイズ種子タンパク質、ヒマワリ種子タンパク質、ナタネタンパク質、キャノーラ種子タンパク質またはそれらの組合せからのもの)またはそれらの組合せに含まれ得る。

一実施形態において、タンパク質またはその一部は、タンパク質食品であり得る。一実施形態において、これは、魚類からのタンパク質食品または動物(例えば、非ヒト哺乳動物)からのタンパク質食品であり得る。

一実施形態において、本発明により使用されるタンパク質またはその一部は、動物副産物であり得る。

このような副産物は、ヒト食料において利用されず、動物飼料およびペットフードにおいて使用される数々のタンパク質食品に加工される動物生産および加工からの組織を含み得る。一実施形態において、動物タンパク質副産物は、食肉および骨粉、肉食品、血粉、家禽副産物食品、家禽食品、羽毛粉および魚類食品であり得る。

別の実施形態において、本発明において使用されるタンパク質またはその一部は、微生物タンパク質であり得る。微生物タンパク質、例えば、酵母エキスなどは、典型的には、微生物培養物から細胞含有物を抽出することにより作製され;それらは食料添加剤もしくは着香料として、または微生物培養培地のための栄養素として使用することができる。

いっそうさらなる実施形態において、本発明において使用されるタンパク質またはその一部は、無脊椎動物タンパク質、好適には、昆虫タンパク質であり得る。

昆虫/無脊椎動物は、膨大な生物多様性を有し、大きなバイオマス(動物界の95%)を表し、したがって、代替タンパク質源を提供する。

一実施形態において、タンパク質またはその一部は、コムギタンパク質、コムギタンパク質の一部、乳タンパク質および乳タンパク質の一部からなる群から選択される1つ以上であり得る。

コムギタンパク質またはその一部は、コムギ、コムギ製品(例えば、小麦粉)、コムギ副産物および/またはコムギふすまから取得可能であり得る。好適には、コムギタンパク質は、グリアジン、グリアジンの一部、グルテンおよびグルテンの一部からなる群から選択される1つ以上であり得る。

乳タンパク質またはその一部は、乳汁タンパク質であり得る。好適には、乳汁タンパク質は、ベータ−カゼイン、ベータ−ラクトグロブリンおよびホエイタンパク質からなる群から選択される1つ以上であり得る。

加水分解物の製造に使用されるタンパク質またはその一部に関する「その一部」は、タンパク質の免疫原性断片であり得る。「免疫原性断片」は、感受性個体において免疫応答を誘発し得る任意の部分である。「免疫原性断片」または「その一部」は、少なくとも10アミノ酸、好適には、少なくとも20アミノ酸、より好適には、少なくとも30アミノ酸を含み、またはそれからなる全長タンパク質の一領域である。

一実施形態において、免疫原性断片またはその一部は、少なくとも約50アミノ酸であり得;より好適には、少なくとも約100アミノ酸、いっそうより好適には、少なくとも約200アミノ酸であり得る。

本明細書において使用される「乳汁タンパク質」は、分娩後雌哺乳動物の乳腺の通常の分泌物中の任意の天然存在タンパク質、またはそれに由来する産物、例えば、その分画、またはそれから作製され、もしくはその構成成分を包含する。乳汁は、任意の哺乳動物種、例として、限定されるものではないが、ウシ、ヤギ、ヒツジ、スイギュウ、ヤク、ラクダ、ラマ、アルパカ、およびヒトからのものであり得る。乳汁が市場でまたは種々の文化および国々で広く使用されるそれらの哺乳動物からの乳汁タンパク質が好ましい。本明細書において使用される「乳汁タンパク質」は、語「タンパク質」の単数形および複数形の両方を包含し、したがって、用語「乳汁タンパク質」は、特に示される場合を除き単一タンパク質、または1つ以上のタンパク質の任意の混合物を指し得ることに留意すべきである。

用語「ホエイタンパク質」は、「ホエイ」;凝乳から分離されるチーズ作製の液体副産物中で任意の量で見出される任意のタンパク質を包含する。多くのチーズの生産から生じるホエイは、特にミセル乳汁タンパク質、例えば、カゼインが低濃度であるが、可溶性タンパク質、例えば、アルファラクトアルブミンおよびベータ−ラクトグロブリンが相対的に濃縮している。上記「乳汁タンパク質」に関して、本明細書において使用される用語「ホエイタンパク質」は、語「タンパク質」の単数形および複数形の両方を包含し、したがって、用語「ホエイタンパク質」は、特に示される場合を除き単一タンパク質、または1つ以上のホエイタンパク質の任意の混合物も指し得る。ホエイタンパク質は、実際、乳汁タンパク質のサブクラスであり、したがって、用語「乳汁タンパク質」は、本明細書に特に示される場合を除き1つ以上のホエイタンパク質を含み得ることが当業者により理解される。ホエイ組成物としては、例えば、乳汁、クリーム、およびチーズホエイを挙げることができる。任意のチーズタイプに由来するホエイを使用することができる。ホエイタンパク質は、任意の方法、例えば、チーズホエイの濾過、透析、蒸発、および逆浸透に由来し、または典型的に「ホエイタンパク質」と記載されるタンパク質をもたらす任意の他の方法により由来し得る。

好ましい実施形態において、本発明の方法により取得可能な(例えば、得られた)加水分解物は、乳汁タンパク質加水分解物、コムギタンパク質加水分解物(例えば、グリアジンおよび/またはグルテン加水分解物)、ダイズタンパク質加水分解物またはそれらの組合せであり得る。

したがって、非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある対象における免疫原性を低減させるための加水分解物の製造における、少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である)の使用が提供される。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1におけるプロリン;およびP1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;ならびにP1’におけるプロリン;およびP1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る。

本明細書において、「低減した免疫原性」は、計測可能な免疫学的応答の任意の低減、減少または改善を指す。このような応答の計測は、インビトロまたはインビボで評価することができる。例えば、応答は、個体からの組織、細胞、もしくは体液など、もしくはそれらの任意の組合せを含む生物学的試料中で直接もしくは間接的に計測することができ、またはそれは、個体中で直接もしくは間接的のいずれかで評価することができる。本明細書に提供される種々の実施形態においてそのような応答の任意の数理的減少(または低減)がインビトロで計測されようともインビボで計測されようとも十分である一方、減少は、より相当量のものであることが好ましい。無論、当業者は、生物学的データ、例えば、免疫学的応答の計測値が個体内の、および個体間の潜在的に大きな変動を受けることを認識する。例えば、応答が「感受性」個体におけるものである場合、免疫応答は、好ましくは、実質的に低減される(例えば、少なくとも約50%、60%、または70%、またはさらには約80%以上だけ)。より好ましくは、1つ以上のタンパク質またはその一部に感受性でない個体からの免疫学的応答の尺度と比較して本明細書に記載のタンパク質加水分解物についてそのような感受性個体においてわずかなまたは最小の差が見られるにすぎない。これは、免疫学的応答が有害、例えば、アレルギー性応答であると考えられる場合に特に好ましい。このような場合、感受性個体の免疫学的応答(またはその尺度)の減少は、少なくとも約85%から約90%、より好ましくは、約90%から約95%、またはさらにはそれ以上であり得る。一部の場合、本明細書に記載のタンパク質加水分解物に対する感受性個体の応答は、感受性でない個体の応答と統計的に有意に異なるものでない。さらに他の場合、免疫学的応答の低減は、「感受性」個体における非加水分解タンパク質について見られるものに対して数倍であり得る。例えば、約10倍から100倍またはさらには1000倍の応答の低減が存在し得る。より好ましくは、非改変タンパク質に対する個体の応答と比較して、本明細書に開示されるタンパク質加水分解物の組成物を消費し、またはそれに曝露される個体からの免疫学的応答の計測値の約1000倍から10,000倍またはさらには100,000倍以上の低減が存在し得る。

本明細書において使用される「感受性」個体は、非加水分解形態のタンパク質に対する免疫応答または反応を有する傾向がある個体である。例えば、1つ以上のタンパク質またはその一部の消費またはそれへの曝露の直接または間接的結果としてのそのような免疫応答または反応は、それらのタンパク質の免疫原性の尺度である。このようなタンパク質は、タンパク質に対するそのような免疫応答を有すると予測されない個体における皆無またはそれに近い免疫原性を実証し、そのような個体は、本明細書において1つ以上のタンパク質またはその一部に対して「非感受性」または「感受性でない」と称されることがある。好ましくは、そのような個体は、タンパク質への曝露またはその消費のいずれに対しても顕著な免疫反応(免疫学的応答)を有さない。

コムギタンパク質(特に、グルテンおよび/またはグリアジン)に対する反応を有する感受性個体は、セリアック病(例えば、セリアックスプルー)の症状を呈し得る。症状としては、消化管中の疼痛および不快感、慢性便秘および下痢、発育障害(小児)、貧血および疲労が挙げられるが、それらは不存在であり得、他の器官系における症状が記載されている。ビタミン欠乏は、食料から栄養素を適切に吸収する小腸の低減した能力に起因してセリアック病を有する人々において留意されることが多い。理論により拘束されるものではないが、グリアジンへの曝露時、酵素組織トランスグルタミナーゼがグリアジンを修飾し、腸組織と免疫系の交差反応をもたらし、罹患個体における炎症反応を引き起こすことが考えられる。

乳汁タンパク質に対する反応を有する感受性個体は、乳汁中のタンパク質またはその免疫原性断片の1つ以上に対する有害免疫反応により引き起こされる乳汁アレルギーの症状を呈し得る。障害は、抗体媒介または非抗体媒介のいずれかであり得る。抗体媒介乳汁アレルギーは、典型的には急速に発症し、胃腸、皮膚および/または呼吸器症状を示す個体をもたらし得る。このような症状は、皮膚発疹、蕁麻疹、嘔吐、および胃部不快感、例えば、下痢、鼻炎、胃痛、喘鳴、またはアナフィラキシー反応としてさらに顕在し得る。非抗体媒介は、典型的には、T−リンパ球により媒介され、抗体によっては引き起こされないと考えられる。この形態の症状は、典型的には、胃腸および皮膚であり得る。

他の感受性個体は、一連の症状(最も重篤なものは、アナフィラキシーである)をもたらすダイズに対する反応を有し得る。

加水分解物および/または食料および/または飼料および/またはそのような加水分解物を含むことまたは本発明の組成物は、セリアック病、乳汁タンパク質アレルギーおよび/またはダイズタンパク質アレルギーを罹患する対象への投与に特に好適である。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼとの組合せのエンドプロテアーゼは、疾患、例えば、乳汁タンパク質アレルギーおよび/またはダイズタンパク質アレルギーを罹患する感受性個体における免疫応答を引き起こすことに関連するタンパク質基質を開裂し得る。

したがって、一実施形態において、本発明の方法および/または使用により生産された加水分解物を含む食料添加用または飼料添加用組成物が提供される。

本発明の別の態様において、加水分解物の苦味を低減させるための加水分解物の製造における、少なくとも1つのエンドプロテアーゼおよび少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である)の使用も提供される。

加水分解物生産のためのタンパク質またはその一部の基質が疎水性L−アミノ酸リッチである場合、タンパク質加水分解物は、苦味を有し得る。理論により拘束されるものではないが、ペプチドの苦味は、そのペプチド長さおよびその中のL−アミノ酸残基の平均疎水度に依存的であることが考えられる。

加水分解物の「低減した苦味」は、加水分解物の苦味を格付けすることを求められる個人の試食審査を使用して客観的に計測することができる。苦味指標を使用して加水分解物の苦味を格付けすることができる。例えば、1の参照指標が与えられるキニンに対する物質を格付けする苦味指標を使用することができ、あるいは、0(苦味なし)から10(苦味)のスケールを有する苦味指標を使用することができる。好適には、適切な対照、例えば、ブラインド試験を使用して加水分解物の任意の試食を行うことができる。さらにまたはあるいは、LC−MSまたは当技術分野において公知の他の好適な技術を介して公知の苦味ペプチドの開裂をモニタリングすることができる。

エンドプロテアーゼおよびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを使用して苦味ペプチドを開裂することができる。

有利には、これは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるP1、P2、P3、P1’、P2’および/またはP3’位における広範なアミノ酸に対する耐性に起因して達成することができる。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列GPFPIIV、VIPVPQKおよび/またはGPFPVIを有するタンパク質を開裂し得る。GPFPVIは、苦味の強いペプチドであることが公知である(Matoba et al(1970),Agric.Biol.Chem.34,321)。

驚くべきことに、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1および/またはP1’位におけるプロリンを有するペプチドを開裂し得、したがって、そのような苦味ペプチドの開裂を容易にする。

一実施形態において、脱苦味性加水分解物は、食料およびまたは食料原料の調製において使用することができる。

一実施形態において、加水分解物は、 配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含むプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

キット 一態様において、少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得; または本発明の方法のいずれか1つにより取得可能である);少なくとも1つのエンドプロテアーゼ;およびそれらの同時投与のための説明書を含むキットが提供される。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)(A)P1におけるプロリン;および (B)P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;ならびに (ii)(a’)P1’におけるプロリン;および (b’)P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る。

より好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1位およびP1’位におけるプロリンを有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る。

本発明はまた、(i)少なくとも1つのエンドプロテアーゼ; (ii)少なくとも1つのS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ;および(iii)1つ以上のアミノペプチダーゼ、ならびにそれらの同時投与のための説明書を含むキットを提供する。

エンドプロテアーゼは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼに対して別個にコンパートメント化することができる、または2つの酵素を混合することができる。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼは、本明細書に記載の、または当業者に公知の任意の様式で配合することができる。

本明細書において使用される用語「同時投与する」は、1つ以上の成分および/または酵素を別個に(例えば、逐次的に)または一緒に(例えば、同時に)投与することのいずれかを意味する。

活性およびアッセイ 本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有する。

本明細書において使用される用語「エキソペプチダーゼ」活性は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが基質、例えば、タンパク質および/またはペプチド基質のN末端からトリペプチドを開裂し得ることを意味する。

本明細書において使用される用語「主としてエキソペプチダーゼ活性を有する」は、トリペプチジルペプチダーゼがエンドプロテアーゼ活性を有さず、または実質的に有さないことを意味する。

「実質的にエンドプロテアーゼを有さない」は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソペプチダーゼが本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ(EBSA)」における1000nkatのエキソペプチダーゼ活性と比較して本明細書に教示される「エンドプロテアーゼアッセイ」における約100U未満のエンドプロテアーゼ活性を有することを意味する。好適には、「実質的にエンドプロテアーゼ活性を有さない」は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ」における1000nkatのエキソペプチダーゼ活性と比較して本明細書に教示される「エンドプロテアーゼアッセイ」における約100U未満のエンドプロテアーゼ活性を有することを意味する。

好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソペプチダーゼは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ」における1000nkatのエキソペプチダーゼ活性と比較して本明細書に教示される「エンドプロテアーゼアッセイ」における約10U未満のエンドプロテアーゼ活性を有し得、より好ましくは、本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ」における1000nkatのエキソペプチダーゼ活性と比較して約1U未満のエンドプロテアーゼ活性を有し得る。よりいっそう好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたはエキソトリペプチジルペプチダーゼは、本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ」における1000nkatのエキソペプチダーゼ活性と比較して本明細書に教示される「エンドプロテアーゼアッセイ」における約0.1U未満のエンドプロテアーゼ活性を有し得る。

「エンドプロテアーゼアッセイ」 エンドプロテアーゼ活性のためのアゾスカゼイン(azoscasein)アッセイ Iversen and Jorgensen,1995(Biotechnology Techniques 9,573−576)により記載されているエンドプロテアーゼアッセイの修正型を使用する。50μlの酵素試料を4倍希釈のマッキルベイン緩衝液、pH5中250μlのアゾカゼイン(0.25%w/v;Sigma製)に添加し、振盪(800rpm)しながら40℃において15分間インキュベートする。50μlの2Mのトリクロロ酢酸(TCA)(Sigma Aldrich,Denmark製)を添加し、20,000gにおいて5分間遠心分離することにより反応を終結させる。上清の195μlの試料に65μlの1MのNaOHを添加し、450nmにおける吸光度を計測する。1単位のエンドプロテアーゼ活性を、450nm、40℃において15分間で0.1の吸光度増加を生じさせる量と定義する。

「エキソペプチダーゼアッセイ」 本アッセイには2つのパートが存在する。

パート1−「エキソペプチダーゼ広域特異性アッセイ」(EBSA) 10μLの発色ペプチド溶液(ジメチルスルホキシド(DMSO)中で溶解させた10mMのH−Ala−Ala−Ala−pNA;MW=387.82;Bachem,Switzerland)を、マイクロタイタープレート中で130μlの酢酸Na(20mM、酢酸によりpH4.0に調整)に添加し、40℃において5分間加熱した。10μLの適切に希釈された酵素を添加し、吸収をMTPリーダー(Versa max,Molecular Devices,Denmark)において405nmで計測した。1カタールのタンパク質分解活性を、毎秒1モルのp−ニトロアニリンを放出するために要求される酵素量と定義した。

パート2(i)−P1プロリンアッセイ (a)基質H−Arg−Gly−Pro−Phe−Pro−Ile−Ile−Val(MW=897.12;Schafer−N,Copenhagen製を、10倍希釈のマッキルベイン緩衝液、pH=4.5中で1mg/mlの濃度において溶解させる。 (b)1000ulの基質溶液を10ugのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ溶液と40℃においてインキュベートする。 (c)100ulの試料を7つの時点(0、30、60、120、720および900分)において採取し、50ulの5%TFAにより希釈し、熱不活性化させ(80℃において10分間)、LC−MS分析まで−20℃において保持する; (d)LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたAgilent1100シリーズキャピラリーHPLCシステム(Agilent Technologies,Santa Clara,CA)を使用してLC−MC/MS分析を実施する; (e)試料を2.1mmの内径および1.7μmの実用サイズを有する50mmのFortis(商標)C18カラム上に試料をロードする (f)IonMAX源中への2〜28%の溶媒B(H2O/CH3CN/HCOOH(50/950/0.65 v/v/v))の14分間の勾配を使用して200μL/分の流速において分離を実施する。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した; (g)ペプチド質量をOrbitrapにより計測し(MSスキャンを60.000の分解能、m/z400により得る)、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供する。動的排除は、500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppmの排除質量幅により有効とする; (h)オープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421(MacCoss Lab Software,University of Washington,Department of Genome Sciences,3720 15th Ave NE Seattle,Washington,USから入手可能)を使用してRAWファイルにアクセスし、MS1強度を抽出してクロマトグラムを構築する。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用する; (i)基質および開裂産物のペプチド配列を、Skyline中にタイピングし、それぞれの試料(0、30、60、120、720および900分間の加水分解)において計算した。 (j)1単位の活性は、このアッセイにおいて720分以内に基質の50%を加水分解する一方、Arg−Gly−Proを放出する酵素の量と定義する。

パート2(ii)−P1’プロリンアッセイ (a)ペプチドH−Ala−Ala−Phe−Pro−Ala−NH2(MW=474.5;Schafer−N,Copenhagen製)を、10倍希釈のMcIlvain緩衝液、pH=4.5中で0.1mg/mlの濃度において溶解させる。 (b)1000ulの基質溶液を、10ugのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ溶液と40℃においてインキュベートする。 (c)100ulの試料を、7つの時点(0、30、60、120、720および900分)において採取し、50ulの5%TFAにより希釈し、熱不活性化させ(80℃において10分間)、LC−MS分析まで−20℃において保持する; (d)LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたAgilent1100シリーズキャピラリーHPLCシステム(Agilent Technologies,Santa Clara,CA)を使用してLC−MC/MS分析を実施する; (e)試料を2.1mmの内径および1.7μmの実用サイズを有する50mmのFortis(商標)C18カラム上に試料をロードする (f)IonMAX源中への2〜28%の溶媒B(H2O/CH3CN/HCOOH(50/950/0.65v/v/v))の14分間の勾配を使用して200μL/分の流速において分離を実施する。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した; (g)ペプチド質量をOrbitrapにより計測し(MSスキャンを60.000の分解能、m/z400により得る)、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供する。動的排除を500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppm排除質量幅により有効とする; (h)オープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421(MacCoss Lab Software,University of Washington,Department of Genome Sciences,3720 15th Ave NE Seattle,Washington,USから入手可能)を使用してRAWファイルにアクセスし、MS1強度を抽出してクロマトグラムを構築する。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用する; (i)基質および開裂産物のペプチド配列を、Skyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。 (j)1単位の活性は、このアッセイにおいて720分以内に基質の50%を加水分解する一方、Ala−Ala−Pheを放出する酵素の量と定義する。

一実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される活性のパート1における少なくとも50nkatの活性および本明細書に教示されるアッセイのパート2(i)またはパート2(ii)における少なくとも100U活性を有する。

一実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される活性のパート1における約50〜2000nkatの活性および本明細書に教示されるアッセイのパート2(i)またはパート2(ii)における約1〜500単位活性の活性を有する。タンパク質計測を実施例2に記載することに留意されたい。

「P1およびP1’プロリン活性アッセイ」 好適には、本発明において使用されるトリペプチジルペプチダーゼは、P1およびP1’位におけるプロリンを有する基質を開裂し得る。これは、以下に教示されるアッセイを使用して評価することができる。

このアッセイにおいて、トリペプチジルペプチダーゼは、LC−MSラベルフリー定量により合成基質AAPPAを加水分解するその能力について試験される。

(a)ペプチドH−AAPPA−NH2(MW=424.3、Schafer−N,Copenhagen製)を20mMのMES緩衝液、pH=4.0中で溶解させる(1mg/ml); (b)1000ulのH−AAPPA−NH2溶液を、200ulのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ溶液(40ug/ml)(基質/酵素100:0.8)を室温においてインキュベートする; (c)100ulの試料を7つの時点(0、5、15、60、180、720および1440分)において採取し、50ulの5%TFAにより希釈し、熱不活性化させ(80℃において10分間)、LC−MS分析まで−20℃において保持する; (d)LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたEasy LCシステム(Thermo Scientific,Odense,DK)を使用してナノLC−MS/MS分析を実施する; (e)10cm分析カラム(内径75μm、外径375μm、Reprosil C18、3μmの逆相粒子が充填(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany))に接続された特注2cm捕捉カラム(内径100μm、外径375μm、Reprosil C18、5μmの逆相粒子が充填(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany))上に試料を鋼製ニードルによりロードする; (f)ナノエレクトロスプレーイオン源(Thermo Scientific,Odense,DK)中への0〜34%の溶媒B(H2O/CH3CN/TFE/HCOOH(100/800//100/1 v/v/v/v))の10分間の勾配を使用して300nL/分の流速において分離を実施し、LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作する; (g)ペプチド質量をOrbitrapにより計測し(MSスキャンを60,000の分解能、m/z400により得る)、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供する。動的排除を500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppmの排除質量幅により有効とする; (h)オープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421(MacCoss Lab Software,University of Washington,Department of Genome Sciences,3720 15th Ave NE Seattle,Washington,USから入手可能)を使用してプログラムがMS1強度を使用してクロマトグラムを構築し得るRAWファイルにアクセスする。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用する; (i)基質および開裂産物のペプチド配列を、Skyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。 (j)1単位の活性は、このアッセイにおいて24時間以内に基質の50%を加水分解する一方、AAPを放出する酵素の量と定義する。

一実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される活性のパート1における少なくとも50nkatの活性および本明細書に教示されるアッセイのパート2(i)またはパート2(ii)における少なくとも100Uの活性を有する。

一実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される活性のパート1における約50〜2000nkatの活性および本明細書に教示されるアッセイのパート2(i)またはパート2(ii)における約1〜500単位活性の活性を有する(タンパク質濃度は、実施例2と同様に計算する)。

一実施形態において、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される「P1およびP1’プロリン活性アッセイ」における少なくとも10Uの活性を有し得る。

一実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される「P1およびP1’プロリン活性アッセイ」における約1U〜500Uの活性の活性を有する。

上記に加え、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、上記に教示される「エキソペプチダーゼ活性アッセイ」のパート1による活性も有し得る。

一実施形態において、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される「P1およびP1’プロリン活性アッセイ」における少なくとも10Uの活性および上記に教示される「エキソペプチダーゼ活性アッセイ」のパート1における少なくとも50nカタールを有し得る。

別の実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質1mg当たり、本明細書に教示される「P1およびP1’プロリン活性アッセイ」における約1U〜500Uの活性および本明細書に教示される「エキソペプチダーゼ活性アッセイ」のパート1における約50U〜2000Uカタールの活性を有する。

アミノ酸およびヌクレオチド配列 本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、それが本明細書に記載の活性を有する限り、任意の資源から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、トリコデルマ属(Trichoderma)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)、より好適には、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)QM6Aから取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、トリコデルマ・ビレンス(Trichoderma virens)、より好適には、トリコデルマ・ビレンス(Trichoderma virens)Gv29−8から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。より好適には、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)IMI206040から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アスペルギルス属(Aspergillus)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、アスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、より好適には、アスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)CAE17675から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、白麹菌(Aspergillus kawachii)、より好適には、白麹菌(Aspergillus kawachii)IFO4308から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、偽巣性麹菌(Aspergillus nidulans)、より好適には、偽巣性麹菌(Aspergillus nidulans)FGSC A4から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、黄麹菌(Aspergillus oryzae)、より好適には、黄麹菌(Aspergillus oryzae)RIB40から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、アスペルギルス・ルベル(Aspergillus ruber)、より好適には、アスペルギルス・ルベル(Aspergillus ruber)CBS135680から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)、より好適には、アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)NIH2624から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ビポラリス属(Bipolaris)、好適には、トウモロコシごま葉枯病菌(Bipolaris maydis)、より好適には、トウモロコシごま葉枯病菌(Bipolaris maydis)C5から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、トグニニア属(Togninia)、好適には、トグニニア・ミニマ(Togninia minima)、より好適には、トグニニア・ミニマ(Togninia minima)UCRPA7から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、タラロミセス属(Talaromyces)、好適には、タラロミセス・スティピタツス(Talaromyces stipitatus)、より好適には、タラロミセス・スティピタツス(Talaromyces stipitatus)ATCC10500から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アルスロデルマ属(Arthroderma)、好適には、アルスロデルマ・ベンハミエ(Arthroderma benhamiae)、より好適には、アルスロデルマ・ベンハミエ(Arthroderma benhamiae)CBS112371から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、マグナポルテ属(Magnaporthe)、好適には、イネいもち病菌(Magnaporthe oryzae)、より好適には、イネいもち病菌(Magnaporthe oryzae)70−1から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

別の実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、フザリウム属(Fusarium)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、パナマ病菌(Fusarium oxysporum)、より好適には、フザリウム・オキシスポルム・フォーマ・スピーシーズ・クベンス・レース4(Fusarium oxysporum f.sp.cubense race 4)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、赤カビ病菌(Fusarium graminearum)、より好適には、赤カビ病菌(Fusarium graminearum)PH−1から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

さらなる実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、フェオスフェリア属(Phaeosphaeria)、好適には、コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)、より好適には、コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)SN15から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

いっそうさらなる実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アガリクス属(Agaricus)、好適には、マッシュルーム(Agaricus bisporus)、より好適には、アガリクス・ビスポルス・バラエティ・ブルネッティ(Agaricus bisporus var.burnettii)JB137−S8から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

いっそうさらなる実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アクレモニウム属(Acremonium)、好適には、アクレモニウム・アルカロフィルム(Acremonium alcalophilum)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

いっそうさらなる実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ソディオミセス属(Sodiomyces)、好適には、ソディオミセス・アルカリヌス(Sodiomyces alkalinus)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ペニシリニウム属(Penicillium)から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、柑橘緑カビ病菌(Penicillium digitatum)、より好適には、柑橘緑カビ病菌(Penicillium digitatum)Pd1から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ペニシリニウム・オクザリクム(Penicillium oxalicum)、より好適には、ペニシリニウム・オクザリクム(Penicillium oxalicum)114−2から取得可能であり得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ペニシリニウム・ロケフォルティ(Penicillium roqueforti)、より好適には、ペニシリニウム・ロケフォルティ(Penicillium roqueforti)FM164から取得可能であり得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ペニシリニウム・ルベンス(Penicillium rubens)、より好適には、ペニシリニウム・ルベンスウィスコンシン株(Penicillium rubens Wisconsin)54−1255から取得可能であり得る。

別の実施形態において、本発明により使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ネオサルトリア属(Neosartorya)から取得可能であり得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、ネオサルトリア・フィシェリ(Neosartorya fischeri)、より好適には、ネオサルトリア・フィシェリ(Neosartorya fischeri)NRRL181から取得可能であり得る(例えば、得ることができる)。

一実施形態において、本発明により使用されるトリペプチジルペプチダーゼ(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)は、黒麹菌(Aspergillus niger)から取得可能なものでない(得られるものでない)。

少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (a)アミノ酸配列配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片を含み得; (b)配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得; (c)配列配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97を含むヌクレオチド配列によりコードされ得; (d)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約70%の配列同一性を含むヌクレオチド配列によりコードされ得; (e)中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされ得;または (f)遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と異なるヌクレオチド配列によりコードされ得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、さらなる転写後および/または翻訳後修飾を受けるポリペプチド配列として発現させることができる。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アミノ酸配列配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号98またはその機能断片を含み得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号98またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含む。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アミノ酸配列配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号98またはその機能断片を含み得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号98またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含む。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、転写後および/または翻訳後修飾(例えば、翻訳後開裂)を受けた「成熟」プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、そのような修飾は、酵素の活性化をもたらし得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アミノ酸配列配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号99またはその機能断片を含み得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号99またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含む。

いっそうさらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アミノ酸配列配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号99またはその機能断片を含み得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号99またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含む。

用語「機能断片」は、そのペプチダーゼ酵素活性を保持するアミノ酸配列の一部である。したがって、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの機能断片は、主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの一部であり、前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)(A)P1におけるプロリン;および (B)P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;ならびに/または (ii)(a’)P1’におけるプロリン;および (b’)P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る。あるいはまたはさらに、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの機能断片は、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、P1およびP1’におけるプロリンを有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得るプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの一部である。

「一部」は、依然として上記定義の活性を有する任意の一部であり;好適には、一部は、少なくとも50アミノ酸長、より好適には、少なくとも100アミノ酸酸長であり得る。他の実施形態において、一部は、約150または約200アミノ酸長であり得る。

一実施形態において、機能断片は、転写後および/または翻訳後修飾(例えば、開裂)後のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの一部であり得る。好適には、機能断片は、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55または配列番号99として示される配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号2、またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号2またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号3またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号3またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号4またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号4またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号5またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号5またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号6またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号6またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号7またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号7またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号8またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号8またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号9またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号9またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号10またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号10またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号11またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号11またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号12またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号12またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号13またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号13またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号14またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号14またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号15またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号15またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号16またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号16またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号17またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号17またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号18またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号18またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号19またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号19またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号20またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号20またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号21またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号21またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号22またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号22またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号23またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号23またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号24またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号24またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号25またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号25またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号26またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号26またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号27またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号27またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号28、またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号28またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号30またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号30またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号31またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号31またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号32またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号32またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号33またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号33またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号34またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号34またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号35またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号35またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号36またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号36またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号37またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号37またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号38またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号38またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号39またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号39またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号40またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号40またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号41またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号41またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号42またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号42またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号43またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号43またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号44またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号44またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号45またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号45またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号46またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号46またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号47またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号47またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号48またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号48またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号49またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号49またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号50またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号50またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号51またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号51またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号52またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号52またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号53またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号53またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号54またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号54またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号55またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号55またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号98またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号98またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号99またはその機能断片から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含み得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号99またはその機能断片と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99またはその機能断片と少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98および配列番号99からなる群の1つ以上から選択されるアミノ酸配列を含み得る。

食料用途に使用される場合、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号29および配列番号30からなる群から選択されるアミノ酸配列、またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列;より好適には、それと少なくとも80%またはそれと少なくとも90%の同一性を有する配列を含み得る。

一部の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号3、配列番号4、配列番号30および配列番号31からなる群から選択されるアミノ酸配列、またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含み得ることが好適であり得る。それと少なくとも80%またはそれと少なくとも90%の同一性を有する配列が好適である。

有利には、これらの特定のアミノ酸配列は、リジン、アルギニンおよび/またはグリシンが濃縮されたペプチドおよび/またはタンパク質基質を開裂に特に好適であり得る。リジン、アルギニンおよび/またはグリシンがP1位に存在する場合に特に好適である。

飼料用途に使用される場合、好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号29、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号98および配列番号99からなる群から選択されるアミノ酸配列、またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含み得る。それと少なくとも80%またはそれと少なくとも90%の同一性を有する配列が好適である。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列配列番号1、配列番号2または配列番号29を有し得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、xEANLD、y’Tzx’GおよびQNFSVからなる群から選択される配列モチーフの1つ以上を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、xEANLDを含み得る。

xは、G、T、SおよびVからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸であり得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、y’Tzx’Gを含み得る。

y’は、I、LおよびVからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸であり得る。

zは、SおよびTからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸であり得る。

x’は、IおよびVからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸であり得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列モチーフQNFSVを含み得る。

さらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列モチーフxEANLDおよびy’Tzx’GまたはxEANLDおよびQNFSVを含み得る。

いっそうさらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列モチーフy’Tzx’GおよびQNFSVを含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列モチーフxEANLD、y’Tzx’GおよびQNFSVを含み得る。

モチーフの1つ以上が、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ中に存在する。図25は、それらのモチーフの位置決めを示す。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号96、配列番号97として示されるヌクレオチド配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有するヌクレオチド配列によりコードされ得る。それと少なくとも80%またはそれと少なくとも90%の同一性を有する配列が好適である。

好ましくは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79または配列番号80と少なくとも95%の配列同一性、より好ましくは、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号96または配列番号97と少なくとも99%の同一性を有するヌクレオチド配列よりコードされ得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされ得る。高いストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列が好適である。

さらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号96または配列番号97と異なるヌクレオチド配列によりコードされ得る。

本発明はまた、 (a)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97として本明細書に示されるヌクレオチド配列; (b)配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約70%の同一性を有するヌクレオチド配列;または (c)中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズする配列;または (d)遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と異なるヌクレオチド配列 を含む単離核酸を提供する。

好適には、ヌクレオチド配列は、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約80%の同一性、より好適には、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列であり得る。

ヌクレオチド配列は、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97と少なくとも約95%の同一性、好適には、少なくとも約99%の同一性を有するヌクレオチド配列であり得る。

一実施形態において、単離核酸は、高いストリンジェンシー条件下で、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含み得る。

一実施形態において、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96または配列番号97として示されるヌクレオチド配列を含む単離ヌクレオチド配列は、DNA、cDNA、合成DNAおよび/またはRNA配列であり得る。

好ましくは、配列は、本発明のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードするDNA配列、より好ましくは、cDNA配列である。

好適には、本発明はまた、 (a)配列番号56として本明細書に示されるヌクレオチド配列 (b)配列番号56と少なくとも約70%の同一性を有するヌクレオチド配列;または (c)中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号56にハイブリダイズする配列;または (c)遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号56と異なるヌクレオチド配列 を含む単離核酸を提供する。

好適には、ヌクレオチド配列は、配列番号56と少なくとも約80%の同一性、より好適には、配列番号56と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列であり得る。

ヌクレオチド配列は、配列番号56と少なくとも約95%の同一性、好適には、少なくとも約99%の同一性を有するヌクレオチド配列であり得る。

一実施形態において、単離核酸は、高いストリンジェンシー条件下で、配列番号56ハイブリダイズするヌクレオチド配列を含み得る。

好適には、単離核酸は、ベクター(例えば、プラスミド)中に含めることができる。

本発明はまた、本発明による単離核酸配列またはベクターを含む宿主細胞を提供する。

好適には、宿主細胞は、トリコデルマ属(Trichoderma)宿主細胞、好ましくは、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)宿主細胞であり得る。

一態様において、好ましくは、本発明において使用されるアミノ酸および/またはヌクレオチド配列は、単離形態である。用語「単離」は、配列が天然で、天然に会合し、天然において見出される少なくとも1つの他の構成成分を少なくとも実質的に含まないことを意味する。本発明において使用されるアミノ酸および/またはヌクレオチド配列は、他の場合に物質が会合し得る1つ以上の汚染物質を実質的に含まない形態で提供することができる。したがって、例えば、それは、1つ以上の潜在的に汚染するポリペプチドおよび/または核酸分子を実質的に含まないことがある。

一態様において、好ましくは、本発明において使用されるアミノ酸および/またはヌクレオチド配列は、精製形態である。用語「精製」は、所与の構成成分が高レベルにおいて存在することを意味する。構成成分は、望ましくは、組成物中に存在する主な構成成分である。好ましくは、それは少なくとも約90%、または少なくとも約95%または少なくとも約98%のレベルにおいて存在し、前記レベルは、考慮される総組成物に関して乾燥重量/乾燥重量基準で測定される。

酵素 一実施形態において、本発明により使用されるトリペプチジルペプチダーゼまたはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、以下で選択される酵素配列のいずれかから選択することができる。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号1、その機能断片または配列番号1と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号2、その機能断片または配列番号2と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号3、その機能断片または配列番号3と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号4、その機能断片または配列番号4と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号5、その機能断片または配列番号5と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号6、その機能断片または配列番号6と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号7、その機能断片または配列番号7と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号8、その機能断片または配列番号8と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号9、その機能断片または配列番号9と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号10、その機能断片または配列番号10と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号11、その機能断片または配列番号11と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号12、その機能断片または配列番号12と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号13、その機能断片または配列番号13と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号14、その機能断片または配列番号14と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号15、その機能断片または配列番号15と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号16、その機能断片または配列番号16と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号17、その機能断片または配列番号17と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号18、その機能断片または配列番号18と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号19、その機能断片または配列番号19と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号20、その機能断片または配列番号20と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号21、その機能断片または配列番号21と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号22、その機能断片または配列番号22と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号23、その機能断片または配列番号23と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号24、その機能断片または配列番号24と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号25、その機能断片または配列番号25と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号26、その機能断片または配列番号26と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号27、その機能断片または配列番号27と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号28、その機能断片または配列番号28と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号29、その機能断片または配列番号29と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号30、その機能断片または配列番号30と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号31、その機能断片または配列番号31と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号32、その機能断片または配列番号32と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号33、その機能断片または配列番号33と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号34、その機能断片または配列番号34と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号35、その機能断片または配列番号35と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号36、その機能断片または配列番号36と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号37、その機能断片または配列番号37と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号38、その機能断片または配列番号38と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号39、その機能断片または配列番号39と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号40、その機能断片または配列番号40と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号41、その機能断片または配列番号41と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号42、その機能断片または配列番号42と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号43、その機能断片または配列番号43と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号44、その機能断片または配列番号44と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号45、その機能断片または配列番号45と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号46、その機能断片または配列番号46と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号47、その機能断片または配列番号47と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号48、その機能断片または配列番号48と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号49、その機能断片または配列番号49と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号50、その機能断片または配列番号50と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号51、その機能断片または配列番号51と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号52、その機能断片または配列番号52と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号53、その機能断片または配列番号53と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号54、その機能断片または配列番号54と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号55、その機能断片または配列番号55と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号98、その機能断片または配列番号98と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号99、その機能断片または配列番号99と少なくとも70%の同一性を有する配列を含むトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、酵素は、それと少なくとも80%または85%の同一性を有し得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号56として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号57として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号58として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号59として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号60として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号61として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号62として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号63として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号64として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号65として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号66として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号67として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号68として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号69として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号70として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号71として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号72として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号73として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号74として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号75として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。

好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号76として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。

好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号77として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。

好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号78として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号79として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号80として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号81として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号82として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号83として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号84として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号85として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号86として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号87として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号88として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号89として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号90として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号91として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号92として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号93として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号94として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号95として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号96として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

一実施形態において、本発明において使用される酵素は、配列番号97として示される配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有する配列を含むヌクレオチド配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。好適には、それと少なくとも80%または85%の同一性を有する配列によりコードされるトリペプチジルペプチダーゼであり得る。それと少なくとも90%または95%の同一性が好ましい。それと少なくとも97%または99%の同一性がより好ましい。

ヌクレオチド配列 本発明の範囲は、本明細書に定義される規定の特性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列を包含する。

本明細書において使用される用語「ヌクレオチド配列」は、オリゴヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド配列、およびバリアント、ホモログ、それらの断片および誘導体(例えば、それらの一部)を指す。ヌクレオチド配列は、ゲノムまたは合成または組換え起源のものであり得、それは、センス鎖を表すかアンチセンス鎖を表すかにかかわらず二本鎖または一本鎖であり得る。

本発明に関する用語「ヌクレオチド配列」は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNA、およびRNAを含む。好ましくは、それは本発明をコードするDNA、より好ましくは、cDNA配列を意味する。

好ましい実施形態において、本発明に関し、本発明それ自体の範囲により包含されるヌクレオチド配列は、その天然環境中に存在する場合、およびそれがその天然に会合する配列(それもその天然環境中に存在する)に結合している場合、本発明による天然ヌクレオチド配列を含まない。参照の容易性のため、本出願人らは、この好ましい実施形態を「非天然ヌクレオチド配列」と称する。これに関して、用語「天然ヌクレオチド配列」は、天然環境中に存在し、天然に会合するプロモーター(プロモーターもその天然環境中に存在する)全体に作動可能に結合している場合、作動可能に結合しているヌクレオチド配列全体を意味する。しかしながら、本発明の範囲により包含されるアミノ酸配列は、その天然生物中のヌクレオチド配列の発現後に単離および/または精製することができる。しかしながら、好ましくは、本発明の範囲により包含されるアミノ酸配列は、その天然生物中のヌクレオチド配列により発現させることができるが、そのヌクレオチド配列は、それがその生物内で天然に会合するプロモーターの制御下にない。

典型的には、本発明の範囲により包含されるヌクレオチド配列は、組換えDNA技術(すなわち、組換えDNA)を使用して調製される。しかしながら、本発明の代替的実施形態において、ヌクレオチド配列は、当技術分野において周知の化学的方法を使用して全部または一部を合成することができる(Caruthers MH et al.,(1980)Nuc Acids Res Symp Ser 215−23 and Horn T et al.,(1980)Nuc Acids Res Symp Ser 225−232参照)。

ヌクレオチド配列の調製 本明細書に定義される規定の特性を有するタンパク質または改変に好適なタンパク質のいずれかをコードするヌクレオチド配列は、前記タンパク質を産生する任意の細胞または生物から同定および/または単離および/または精製することができる。ヌクレオチド配列の同定および/または単離および/または精製についての技術分野において種々の方法が周知である。例として、好適な配列を同定および/または単離および/または精製したら、より多くの配列を調製するためのPCR増幅技術を使用することができる。

さらなる例として、ゲノムDNAおよび/またはcDNAライブラリーは、酵素を産生する生物からの染色体DNAまたはメッセンジャーRNAを使用して構築することができる。酵素のアミノ酸配列が公知である場合、標識オリゴヌクレオチドプローブを合成および使用して生物から調製されたゲノムライブラリーから酵素コードクローンを同定することができる。あるいは、別の公知酵素遺伝子と相同である配列を含有する標識オリゴヌクレオチドプローブを使用して酵素コードクローンを同定することができる。後者の場合、より低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を使用する。

あるいは、酵素コードクローンは、発現ベクター、例えば、プラスミド中にゲノムDNAの断片を挿入し、得られたゲノムDNAライブラリーにより酵素陰性細菌を形質転換し、次いで酵素用基質(すなわち、マルトース)を含有する寒天プレート上に形質転換された細菌をプレーティングし、それにより酵素を発現するクローンの同定を可能とすることにより同定することができる。

いっそうさらなる代替例において、酵素をコードするヌクレオチド配列は、確立された標準的方法、例えば、Beucage S.L.et al.,(1981)Tetrahedron Letters 22,p 1859−1869により記載されるホスホラミダイト法、またはMatthes et al.,(1984)EMBO J.3,p801−805により記載される方法により合成により調製することができる。ホスホラミダイト法において、オリゴヌクレオチドは、例えば、自動DNA合成装置中で合成し、精製し、アニールし、ライゲートし、および適切なベクター中でクローニングする。

ヌクレオチド配列は、標準的技術により合成、ゲノムまたはcDNA起源(適宜)の断片をライゲートすることにより調製される混合ゲノムおよび合成起源、混合合成およびcDNA起源、または混合ゲノムおよびcDNA起源のものであり得る。それぞれのライゲートされた断片は、ヌクレオチド配列全体の種々の部分に対応する。DNA配列は、例えば、米国特許第4,683,202号明細書またはSaiki R K et al.,(Science(1988)239,pp 487−491)に記載のとおり特異的プライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により調製することもできる。

アミノ酸配列 本発明の範囲はまた、本明細書に定義される規定の特性を有する酵素のアミノ酸配列を包含する。

本明細書において使用される用語「アミノ酸配列」は、用語「ポリペプチド」および/または用語「タンパク質」と同義である。一部の例において、用語「アミノ酸配列」は、用語「ペプチド」と同義である。一部の例において、用語「アミノ酸配列」は、用語「酵素」と同義である。

アミノ酸配列は、好適な資源から調製/単離することができ、またはそれは、合成により作製することができ、またはそれは組換えDNA技術の使用により調製することができる。

本発明において包含されるタンパク質は、他のタンパク質、特に酵素とともに使用することができる。したがって、本発明はまた、タンパク質の組合せをカバーし、その組合せは、本発明のタンパク質/酵素および本発明による別のタンパク質/酵素であり得る別のタンパク質/酵素を含む。この態様は、後述のセクションにおいて考察する。

好ましくは、本発明に関し、本発明それ自体の範囲により包含されるアミノ酸配列は、天然酵素でない。これに関して、用語「天然酵素」は、その天然環境中に存在し、その天然ヌクレオチド配列により発現された酵素全体を意味する。

単離 一態様において、好ましくは、本発明によるアミノ酸配列、または核酸、または酵素は、単離形態である。用語「単離」は、配列または酵素または核酸が、その配列、酵素または核酸が天然で、天然に会合し、天然において見出される少なくとも1つの他の構成成分を少なくとも実質的に含まないことを意味する。本発明の配列、酵素または核酸は、他の場合に物質が会合し得る1つ以上の汚染物質を実質的に含まない形態で提供することができる。したがって、例えば、それは、1つ以上の潜在的に汚染するポリペプチドおよび/または核酸分子を実質的に含まない。

精製 一態様において、好ましくは、本発明による配列、酵素または核酸は、精製形態である。用語「精製」は、所与の構成成分が高レベルにおいて存在することを意味する。構成要素は、望ましくは、組成物中に存在する主な構成成分である。好ましくは、それは、少なくとも約80%のレベルにおいて存在し、前記レベルは、考慮される総組成物に関して乾燥重量/乾燥重量基準で測定される。好適には、それは少なくとも約90%、または少なくとも約95%または少なくとも約98%のレベルにおいて存在し得、前記レベルは、考慮される総組成物に関して乾燥重量/乾燥重量基準で測定される。

配列同一性または配列相同性 本発明はまた、本明細書に定義される規定の特性を有するポリペプチドのアミノ酸配列とのある程度の配列同一性または配列相同性を有する配列またはそのようなポリペプチドをコードする任意のヌクレオチド配列(以下、「相同配列」と称する)の使用を包含する。ここで、用語「ホモログ」は、対象アミノ酸配列および対象ヌクレオチド配列とのある相同性を有する実体を意味する。ここで、用語「相同性」は、「同一性」と同一視することができる。

相同アミノ酸配列および/またはヌクレオチド配列は、酵素の機能活性を保持し、および/または活性を向上させるポリペプチドを提供および/またはコードするはずである。

本文脈において、相同配列は、対象配列と少なくとも75、85または90%同一、好ましくは、少なくとも95または98%同一であり得るアミノ酸またはヌクレオチド配列を含むと解釈される。典型的には、ホモログは、例えば、対象アミノ酸配列と同一の活性部位などを含む。類似性(すなわち、類似の化学的特性/機能を有するアミノ酸残基)に関して相同性を考慮することもできるが、本発明に関して、配列同一性に関して相同性を表現することが好ましい。

一実施形態において、相同配列は、対象配列と比較して1つまたはいくつかの付加、欠失および/または置換を有するアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を含むと解釈される。

一実施形態において、本発明は、アミノ酸配列が本明細書に表されるタンパク質または親タンパク質のアミノ酸配列中の1つもしくはいくつかのアミノ酸、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9つのアミノ酸、もしくはそれより多くのアミノ酸、例えば、10個以上のアミノ酸の置換、欠失もしくは付加によりこの(親)タンパク質に由来し、親タンパク質の活性を有するタンパク質に関する。

好適には、アミノ酸配列に関する同一性の程度は、少なくとも20個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも30個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも40個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも50個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも60個超の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも100個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも200個超の連続アミノ酸にわたり決定される。

一実施形態において、本発明は、アミノ酸配列が本明細書に表されるタンパク質または親タンパク質のアミノ酸配列中の1つもしくはいくつかのアミノ酸、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9つのアミノ酸、もしくはそれより多くのアミノ酸、例えば、10個以上のアミノ酸の置換、欠失もしくは付加によりこの(親)タンパク質に由来し、親タンパク質の活性を有するタンパク質をコードする核酸配列(または遺伝子)に関する。

本文脈において、相同配列は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列(対象配列)と少なくとも75、85または90%同一、好ましくは、少なくとも95または98%同一であり得るヌクレオチド配列を含むと解釈される。典型的には、ホモログは、活性部位などをコードする対象配列と同一の配列を含む。類似性(すなわち、類似の化学的特性/機能を有するアミノ酸残基)に関して相同性を考慮することもできるが、本発明に関して、配列同一性に関して相同性を表現することが好ましい。

相同性比較は、目視により、またはより通常には、容易に利用可能な配列比較プログラムを使用して実施することができる。これらの市販のコンピュータプログラムは、2つ以上の配列間の同一性%を計算し得る。

相同性%は、連続配列にわたり計算することができ、すなわち、ある配列を他の配列とアラインし、ある配列中のそれぞれのアミノ酸を他の配列中の対応するアミノ酸と1回1残基、直接比較する。これは「ギャップなし」アラインメントと称される。典型的には、このようなギャップなしアラインメントは、比較的少数の残基にわたってのみ実施される。

これは極めて簡易で一貫した方法であるが、例えば、配列の他の場合の同一ペアにおいて、ある挿入または欠失がアラインメントから外すべき後続のアミノ酸残基を引き起こすことを考慮し得ず、したがって、グローバルアラインメントを実施する場合に相同性%の大きな低減を潜在的にもたらす。結果的に、ほとんどの配列比較法は、全相同性スコアを過度にペナルティ化せずに考えられる挿入および欠失を考慮する最適なアラインメントを作成するように設計される。これは、配列アラインメント中に「ギャップ」を挿入して局所相同性の最大化を試みることにより達成される。

しかしながら、これらのより複雑な方法は、同数の同一アミノ酸について、可能な限り少ないギャップを有する配列アラインメント(2つの比較配列間のより高い関係性を反映する)が、多くのギャップを有するものより高いスコアを達成するように、そのアラインメント中で生じるそれぞれのギャップに対して「ギャップペナルティ」を割り当てる。典型的には、あるギャップの存在に対して比較的高いコストを課し、そのギャップ中のそれぞれの後続の残基に対してより小さいペナルティを課す「アファインギャップコスト」が使用される。これは、最も一般的に使用されるギャップスコアリングシステムである。高いギャップペナルティは、無論、より少数のギャップを有する最適化されたアラインメントを生成する。ほとんどのアラインメントプログラムは、ギャップペナルティの修正を許容する。しかしながら、配列比較のためにそのようなソフトウェアを使用する場合、デフォルト値を使用することが好ましい。

したがって、最大相同性%または同一性%の計算は、最初にギャップペナルティを考慮して最適なアラインメントを作成することを要求する。このようなアラインメントを実施するために好適なコンピュータプログラムは、Vector NTI(Invitrogen Corp.)である。配列比較を実施し得るソフトウェアの例としては、限定されるものではないが、例えば、BLASTパッケージ(Ausubel et al 1999 Short Protocols in Molecular Biology,4th Ed − Chapter 18参照)、BLAST2(FEMS Microbiol Lett 1999 174(2):247−50;FEMS Microbiol Lett 1999 177(1):187−8およびtatiana@ncbi.nlm.nih.gov参照)、FASTA(Altschul et al 1990 J.Mol.Biol.403−410)およびAlignXなどが挙げられる。少なくともBLAST、BLAST2およびFASTAは、例えば、GenomeQuestサーチツール(www.genomequest.com)などにおいてオフラインおよびオンライン検索に利用可能である(Ausubel et al 1999,pages 7−58 to 7−60参照)。

最終相同性%を同一性に関して計測することができるが、アラインメントプロセスそれ自体は、典型的には、オールオアナッシングのペア比較に基づくものではない。その代わり、化学的類似性または進化的距離に基づきそれぞれのペアワイズ比較にスコアを割り当てる数値換算類似度(scaled similarity)スコア行列が一般に使用される。一般に使用されるそのような行列の一例は、BLOSUM62行列(BLASTプログラムスイートのためのデフォルト行列)である。Vector NTIプログラムは、一般に、パブリックデフォルト値、または供給されている場合にはカスタムシンボル比較表のいずれかを使用する(さらなる詳細については、ユーザマニュアル参照)。一部の用途については、Vector NTIパッケージについてのデフォルト値を使用することが好ましい。

あるいは、相同性割合は、CLUSTAL(Higgins DG & Sharp PM(1988),Gene 73(1),237−244)と類似するアルゴリズムに基づくVector NTI(Invitrogen Corp.)における多重アラインメント特徴を使用して計算することができる。

ソフトウェアが最適なアラインメントを生成したら、相同性%、好ましくは、配列同一性%を計算することが可能である。ソフトウェアは、典型的には、これを配列比較の一部として行い、数値結果を生成する。

配列同一性を決定する場合にギャップペナルティを使用するのであれば、好ましくは、ペアワイズアラインメントに以下のパラメータを使用する:

一実施形態において、CLUSTALは、上記定義のとおり設定されたギャップペナルティおよびギャップエクステンションを用いて使用することができる。

好適には、ヌクレオチド配列に関する同一性の程度は、少なくとも20個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも30個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも40個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも50個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも60個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも100個の連続ヌクレオチドにわたり決定される。

好適には、ヌクレオチド配列に関する同一性の程度は、少なくとも100個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも200個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも300個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも400個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも500個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも600個の連続ヌクレオチドにわたり、少なくとも700個の連続ヌクレオチドにわたり、好ましくは、少なくとも800個の連続ヌクレオチドにわたり決定される。

好適には、ヌクレオチド配列に関する同一性の程度は、全配列にわたり決定することができる。

好適には、タンパク質(アミノ酸)配列に関する同一性の程度は、少なくとも100個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも200個の連続アミノ酸にわたり、好ましくは、少なくとも300個の連続アミノ酸にわたり決定される。

好適には、アミノ酸またはタンパク質配列に関する同一性の程度は、本明細書に教示される全配列にわたり決定することができる。

本文脈において、用語「クエリー配列」は、それが本発明の範囲内でないか否かを把握するために対象配列とアラインされる相同配列または外来配列を意味する。したがって、このようなクエリー配列は、例えば、先行技術配列または第3のパーティ配列であり得る。

1つの好ましい実施形態において、配列は、グローバルアラインメントプログラムによりアラインされ、配列同一性は、対象配列の長さにより割った、プログラムにより同定された正確なマッチ数を同定することにより計算される。

一実施形態において、クエリー配列および対象配列間の配列同一性の程度は、1)デフォルトスコアリング行列およびデフォルトギャップペナルティを使用して任意の好適なアラインメントプログラムにより2つの配列をアラインすること、2)正確なマッチ数を同定すること(正確なマッチは、アラインメントプログラムがアラインメント中の所与の位置上の2つのアラインされる配列中の同一アミノ酸またはヌクレオチドを同定した場合である)、および3)対象配列の長さにより正確なマッチ数を割ることにより決定される。

いっそうさらに好ましい実施形態において、グローバルアラインメントプログラムは、CLUSTALおよびBLAST(好ましくは、BLAST)からなる群から選択され、配列同一性は、対象配列の長さにより割った、プログラムにより同定された正確なマッチ数を同定することにより計算される。

配列は、サイレント変化を生成し、機能的に同等の物質をもたらすアミノ酸残基の欠失、挿入または置換も有し得る。意図的なアミノ酸置換は、物質の二次結合活性が保持される限り、残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性、および/または両親媒性の類似性に基づき作製することができる。例えば、負に荷電したアミノ酸としては、アスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられ;正に荷電したアミノ酸としては、リジンおよびアルギニンが挙げられ;類似の親水性値を有する非荷電極性頭部基を有するアミノ酸としては、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、およびチロシンが挙げられる。

保存的置換は、例えば、以下の表に従って作製することができる。第2列の同一ブロックの、好ましくは、第3列の同一行のアミノ酸を互いに置換することができる:

本発明はまた、生じ得る同種置換(置換および置き換えは、両方とも、既存のアミノ酸残基の代替残基による交換を意味するために本明細書において使用される)、すなわち、同等置換、例えば、塩基性置換、酸性置換、極性置換などを包含する。非同種置換、すなわち、あるクラスの残基から別のクラスの残基への置換も生じ得、または非天然アミノ酸、例えば、オルニチン(以下、Zと称する)、ジアミノ酪酸オルニチン(以下、Bと称する)、ノルロイシンオルニチン(以下、Oと称する)、ピリイルアラニン(pyriylalanine)、チエニルアラニン、ナフチルアラニンおよびフェニルグリシンの包含を含む。

置き換えは、合成アミノ酸(例えば、非天然アミノ酸)により作製することもでき、それとしては、アルファ*およびアルファ二置換*アミノ酸、N−アルキルアミノ酸*、乳酸*、天然アミノ酸のハロゲン化誘導体、例えば、トリフルオロチロシン*、p−Cl−フェニルアラニン*、p−Br−フェニルアラニン*、p−I−フェニルアラニン*、L−アリル−グリシン*、β−アラニン*、L−α−アミノ酪酸*、L−γ−アミノ酪酸*、L−α−アミノイソ酪酸*、L−ε−アミノカプロン酸#、7−アミノヘプタン酸*、L−メチオニンスルホン*、L−ノルロイシン*、L−ノルバリン*、p−ニトロ−L−フェニルアラニン*、L−ヒドロキシプロリン#、L−チオプロリン*、フェニルアラニン(Phe)のメチル誘導体、例えば、4−メチル−Phe*、ペンタメチル−Phe*、L−Phe(4−アミノ)#、L−Tyr(メチル)*、L−Phe(4−イソプロピル)*、L−Tic(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸)*、L−ジアミノプロピオン酸およびL−Phe(4−ベンジル)*が挙げられる。記号*は、誘導体の疎水性を示すために上記考察の目的(同種または非同種置換に関する)に利用されている一方、#は、誘導体の親水性を示すために利用されており、#*は、両親媒性特徴を示す。

バリアントアミノ酸配列は、配列の任意の2つのアミノ酸残基間に挿入することができる好適なスペーサー基、例として、アルキル基、例えば、メチル、エチルまたはプロピル基を、アミノ酸スペーサー、例えば、グリシンまたはβ−アラニン残基に加えて含み得る。バリエーションのさらなる形態は、ペプトイド形態の1つ以上のアミノ酸残基の存在を含み、当業者により十分理解される。疑義の回避のため、「ペプトイド形態」は、α炭素置換基がα炭素以外の残基の窒素原子上に存在するバリアントアミノ酸残基を指すために使用される。ペプトイド形態のペプチドを調製する方法は当技術分野、例えば、Simon RJ et al.,PNAS(1992)89(20),9367−9371およびHorwell DC,Trends Biotechnol.(1995)13(4),132−134において公知である。

本発明において使用されるヌクレオチド配列は、それらの範囲内に、合成または改変ヌクレオチドを含み得る。多数の異なるタイプのオリゴヌクレオチドの改変が、当技術分野において公知である。これらとしては、メチルホスホネートおよびホスホロチオエート骨格ならびに/または分子の3’および/もしくは5’末端におけるアクリジンもしくはポリリジン鎖の付加が挙げられる。本発明の目的のため、本明細書に記載のヌクレオチド配列は、当技術分野において利用可能な任意の方法により改変することができることを理解すべきである。このような改変は、本発明のヌクレオチド配列のインビボ活性または寿命を向上させるように実施することもできる。

本発明はまた、本明細書に提示される配列に相補的なヌクレオチド配列、またはその任意の誘導体、断片または誘導体の使用を包含する。配列がその断片に相補的である場合、その配列をプローブとして使用して他の生物における類似のコード配列を同定することなどができる。

本発明の配列と100%相同でないが、本発明の範囲内であるポリヌクレオチドは、多数の手法で得ることができる。本明細書に記載の配列の他のバリアントは、例えば、一連の個体、例えば、異なる集団からの個体から作製されたDNAライブラリーをプロービングすることにより得ることができる。さらに、他のホモログを得ることができ、そのようなホモログおよびその断片は、一般に、本明細書の配列表に示される配列に選択的にハイブリダイズし得る。このような配列は、他の動物種から作製されたcDNAライブラリーまたはそれからのゲノムDNAライブラリーをプロービングし、中程度から高いストリンジェンシーの条件下で付属の配列表の配列のいずれか1つの全部または一部を含むプローブによりそのようなライブラリーをプロービングすることにより得ることができる。類似の考慮は、本発明のポリペプチドまたはヌクレオチド配列の種ホモログおよびアレルバリアントを得ることに当てはまる。

バリアントおよび株/種ホモログは、本発明の配列内の保存アミノ酸配列をコードするバリアントおよびホモログ内の配列を標的化するように設計されたプライマーを使用する縮重PCRを使用して得ることもできる。保存配列は、例えば、いくつかのバリアント/ホモログからのアミノ酸配列をアラインすることにより予測することができる。配列アラインメントは、当技術分野において公知のコンピュータソフトウェアを使用して実施することができる。例えば、GCG Wisconsin PileUpプログラムが広く使用される。

縮重PCRにおいて使用されるプライマーは、1つ以上の縮重位置を含有し、公知配列に対する単一配列プライマーを用いる配列のクローニングに使用されるものよりも低いストリンジェンシー条件において使用される。

あるいは、このようなポリヌクレオチドは、特徴付けされた配列の部位特異的突然変異誘発により得ることができる。これは、例えば、ポリヌクレオチド配列が発現される特定の宿主細胞についてのコドン選好性を最適化するためにサイレントコドン配列変化が要求される場合に有用であり得る。制限酵素認識部位を導入するため、またはポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドの特性もしくは機能を変更するために他の配列変化が望まれることがある。

本明細書のポリヌクレオチド(ヌクレオチド配列)は、プライマー、例えば、PCRプライマー、代替増幅反応のためのプライマー、プローブ、例えば、放射性もしくは非放射性標識を使用して慣用の手段により顕示標識により標識されたものを産生するために使用することができ、またはポリヌクレオチドをベクター中にクローニングすることができる。このようなプライマー、プローブおよび他の断片は、少なくとも15、好ましくは、少なくとも20、例えば、少なくとも25、30または40ヌクレオチド長であり、それらも本明細書において使用されるポリヌクレオチドという用語により包含される。

本発明によるポリヌクレオチド、例えば、DNAポリヌクレオチドおよびプローブは、組換えにより、合成により、または当業者に利用可能な任意の手段により産生することができる。これらは、標準的技術によりクローニングすることもできる。

一般に、プライマーは、所望の核酸配列の1回1ヌクレオチドの段階的製造を含む合成手段により産生される。自動化技術を使用してこれを達成するための技術は、当分野において容易に利用可能である。

より長いポリヌクレオチドは、一般に、組換え手段を使用して、例えば、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)クローニング技術を使用して産生される。プライマーは、増幅されたDNAを好適なクローニングベクター中にクローニングすることができるように、好適な制限酵素認識部位を含有するように設計することができる。

ハイブリダイゼーション 本発明はまた、本発明の核酸配列に相補的な配列または本発明の配列に、もしくはそれに相補的な配列にハイブリダイズし得る配列を包含する。

本明細書において使用される用語「ハイブリダイゼーション」は、「核酸の鎖が塩基対合を介して相補鎖と結合するプロセス」およびポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術において実施される増幅のプロセスを含む。

本発明はまた、本明細書に提示される配列に相補的な配列にハイブリダイズし得るヌクレオチド配列、またはその任意の誘導体、断片または誘導体の使用を包含する。

用語「バリアント」は、本明細書に提示されるヌクレオチド配列にハイブリダイズし得る配列に相補的な配列も包含する。

好ましくは、用語「バリアント」は、本明細書に提示されるヌクレオチド配列に中程度のストリンジェンシー条件(例えば、50℃および0.2×SSC{1×SSC=0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸Na3 pH7.0})下でハイブリダイズし得る配列に相補的な配列を包含する。

より好ましくは、用語「バリアント」は、本明細書に提示されるヌクレオチド配列に高いストリンジェンシー条件(例えば、65℃および0.1×SSC{1×SSC=0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸Na3 pH7.0})下でハイブリダイズし得る配列に相補的な配列を包含する。

本発明はまた、ヌクレオチドはまた、本発明のヌクレオチド配列(本明細書に提示されるものの相補的配列を含む)にハイブリダイズし得るヌクレオチド配列に関する。

本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列(本明細書に提示されるものの相補的配列を含む)にハイブリダイズし得る配列に相補的なヌクレオチド配列に関する。

中間から最大ストリンジェンシーの条件下で本明細書に提示されるヌクレオチド配列にハイブリダイズし得るポリヌクレオチド配列も本発明の範囲内に含まれる。

好ましい態様において、本発明は、中程度のストリンジェンシー条件(例えば、50℃および0.2×SSC{1×SSC=0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸Na3 pH7.0})下で本発明のヌクレオチド配列、またはその相補鎖にハイブリダイズし得るヌクレオチド配列をカバーする。

より好ましい態様において、本発明は、高いストリンジェントな条件(例えば、65℃および0.1×SSC{1×SSC=0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸Na3 pH7.0})下で本発明のヌクレオチド配列、またはその相補鎖にハイブリダイズし得るヌクレオチド配列をカバーする。

好ましくは、ハイブリダイゼーションは、本明細書に教示される配列の全体にわたり分析される。

分子進化 非限定的な例として、インビボまたはインビトロのいずれかでヌクレオチド配列中に多数の部位特異的またはランダム突然変異を産生すること、および続いて種々の手段によりコードされるポリペプチドの改善された機能性についてスクリーニングすることが可能である。

さらに、ポリヌクレオチド配列の突然変異または天然バリアントは、新たなバリアントを産生するために野生型または他の突然変異または天然バリアントにより組換えることができる。このような新たなバリアントは、コードされるポリペプチドの改善された機能性についてスクリーニングすることもできる。新たな好ましいバリアントの産生は、当技術分野において十分確立された種々の方法、例えば、エラー閾値突然変異誘発(Error Threshold Mutagenesis)(国際公開第92/18645号パンフレット)、オリゴヌクレオチド媒介ランダム突然変異誘発(米国特許第5,723,323号明細書)、DNAシャッフリング(米国特許第5,605,793号明細書)、エキソ媒介遺伝子アセンブリ、国際公開00/58517号パンフレットにより達成することができる。これらおよび類似のランダム指向分子進化法の適用により、タンパク質構造または機能のいかなる予備知識もなしで好ましい特徴を有する本発明の酵素のバリアントの同定および選択が可能となり、予測可能でないが、有益な突然変異またはバリアントの産生が可能となる。酵素活性の最適化または変更についての技術分野における分子進化の適用の多数の例が存在し、そのような例としては、限定されるものではないが、以下の1つ以上が挙げられる:宿主細胞中またはインビトロにおける発現および/または活性の最適化、酵素活性の増加、基質および/または産物特異性の変更、酵素または構造安定性の増加または減少、好ましい環境条件、例えば、pH、基質における酵素活性/特異性の変更。

部位特異的突然変異誘発 タンパク質コードヌクレオチド配列を単離したら、または推定タンパク質コードヌクレオチド配列を同定したら、本発明のタンパク質を調製するために配列を突然変異させることが望ましいことがある。

突然変異は、合成オリゴヌクレオチドを使用して導入することができる。これらのオリゴヌクレオチドは、所望の突然変異部位をフランキングするヌクレオチド配列を含有する。

好適な方法は、Morinaga et al.,(Biotechnology(1984)2,p646−649)に開示されている。酵素コードヌクレオチド配列中に突然変異を導入する別の方法は、Nelson and Long(Analytical Biochemistry(1989),180,p147−151)に記載されている。

組換え体 一態様において、本発明において使用される配列は、組換え配列、すなわち、組換えDNA技術を使用して調製された配列である。

これらの組換えDNA技術は、当業者の技能の範囲内である。このような技術は、文献、例えば、J.Sambrook,E.F.Fritsch,and T.Maniatis,1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Books 1−3,Cold Spring Harbor Laboratory Pressに説明されている。

合成物 一態様において、本発明において使用される配列は、合成配列、すなわち、インビトロ化学または酵素的合成により調製された配列である。これとしては、限定されるものではないが、宿主生物、例えば、メチロトローフ酵母のピチア属(Pichia)およびハンセヌラ属(Hansenula)に最適なコドン使用頻度を用いて作製された配列が挙げられる。

本発明において使用されるタンパク質および/またはペプチドは、合成起源のものであってもよい。

酵素の発現 本発明はまた、主としてエキソペプチダーゼ活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、コンセンサス配列開裂部位: (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)を発現させる方法であって、 (a)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードする核酸またはヌクレオチド配列を含むベクターにより宿主細胞を形質転換すること; (b)ステップ(a)の核酸配列またはベクターを発現させること;および (c)プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含む発酵物を得ること を含む方法を提供する。

好適には、本方法は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを単離および/または精製および/または包装することをさらに含み得る。

核酸は、本明細書に詳述される活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードする任意の核酸であり得る。好適には、核酸は、本明細書に詳述される核酸のいずれか1つであり得る。好適には、核酸は、本発明の単離核酸であり得る。

本明細書において使用される用語「発酵物」は、トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)および/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼを含む宿主細胞の培養後(例えば、その終了時)に存在する構成要素の混合物を指す。発酵物は、本発明によるトリペプチジルペプチダーゼの他、他の構成成分、例えば、微粒子物質、固体、培養の間に利用されなかった基質、デブリ、培地、細胞廃物などを含み得る。一態様において、細菌細胞(好ましくは、胞子)を発酵物から除去し、および/または不活性化させて無細胞発酵物を提供する。

本発明において使用されるヌクレオチド配列は、組換え複製ベクター中に取り込むことができる。ベクターは、ヌクレオチド配列を複製し、タンパク質/酵素形態で、適合性の宿主細胞中で、および/またはそれから発現させるために使用することができる。

発現は、制御配列、例えば、調節配列を使用して制御することができる。

使用される配列および/またはベクターに応じて、ヌクレオチド配列の発現により宿主組換え細胞により産生されるタンパク質は分泌させることができ、細胞内に含有させることができる。コード配列は、特定の原核または真核細胞膜を介する物質コード配列の分泌を指向するシグナル配列を用いて設計することができる。

用語「発現ベクター」は、インビボまたはインビトロで発現し得る構築物を意味する。

一実施形態において、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼは、ベクターによりコードさせることができる。換言すると、ベクターは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードするヌクレオチド配列を含み得る。

好ましくは、発現ベクターは、好適な宿主生物のゲノム中に取り込まれる。用語「取り込まれる」は、好ましくは、ゲノム中への安定的な取り込みをカバーする。

本発明のヌクレオチド配列は、ヌクレオチド配列が、好適な宿主生物によるヌクレオチド配列の発現を提供し得る調節配列に作動可能に結合しているベクター中に存在し得る。

本発明において使用されるベクターは、本発明のポリペプチドの発現を提供するように下記の好適な宿主細胞中に形質転換することができる。

ベクター、例えば、プラスミド、コスミド、またはファージベクターの選択は、それを導入すべき宿主細胞に依存することが多い。

本発明において使用されるベクターは、1つ以上の選択マーカー遺伝子、例えば、抗生物質耐性、例えば、アンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコールまたはテトラサイクリン耐性を付与する遺伝子を含有し得る。あるいは、選択は、同時形質転換(国際公開第91/17243号パンフレットに記載)により達成することができる。

ベクターは、例えば、RNAの産生にインビトロで使用することができ、または宿主細胞を形質移入し、形質転換し、形質導入し、または感染させるために使用することができる。

したがって、さらなる実施形態において、本発明は、複製ベクター中に本発明のヌクレオチド配列を導入し、適合性の宿主細胞中にベクターを導入し、ベクターの複製を生じさせる条件下で宿主細胞を増殖させることにより、本発明のヌクレオチド配列を作製する方法を提供する。

ベクターは、当該宿主細胞中のベクターの複製を可能とするヌクレオチド配列をさらに含み得る。このような配列の例は、プラスミドpUC19、pACYC177、pUB110、pE194、pAMB1およびpIJ702の複製起源である。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列および/またはベクターは、特定の宿主生物の発現のためにコドン最適化することができる。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列および/またはベクターは、原核または真核細胞の発現のためにコドン最適化することができる。好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼをコードするヌクレオチド配列および/またはベクターは、真菌宿主生物(例えば、トリコデルマ属(Trichoderma)、好ましくは、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei))中の発現のためにコドン最適化することができる。

コドン最適化は、宿主細胞の遺伝子においてより高頻度で使用されるコドンにより天然配列の少なくとも1つのコドン(例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、60、70、80または100超のコドン)を置き換える一方、天然アミノ酸配列を維持することにより、目的宿主細胞中の発現向上のために核酸配列を改変するプロセスを指す。種々の種は、特定のアミノ酸のあるコドンについての特定のバイアスを示す。コドンバイアス(生物間のコドン使用頻度の差)は、メッセンジャーRNA(mRNA)の翻訳の効率と相関することが多く、次いでとりわけ、翻訳されるコドンの特性および特定のトランスファーRNA(tRNA)分子の利用可能性に依存的であると考えられる。細胞中の選択されるtRNAの優位性は、一般に、ペプチド合成において最も高頻度で使用されるコドンの反映である。

したがって、遺伝子は、コドン最適化に基づき所与の生物中の最適な遺伝子発現のために調整することができる。したがって、この調整を受けたヌクレオチド配列および/ベクターは、「コドン最適化」ヌクレオチド配列および/またはベクターと称することができる。

コドン使用頻度表は、例えば、「コドン使用頻度データベース」において容易に利用可能であり、それらの表は、多数の手法で適合させることができる。Nakamura,Y.,et al.“Codon usage tabulated from the international DNA sequence databases:status for the year 2000”Nucl.Acids Res.28:292(2000)参照。特定の宿主細胞中の発現のための特定の配列をコドン最適化するためのコンピュータアルゴリズム、例えば、Gene Forge(Aptagen;Jacobus,Pa.)も利用可能である。一部の実施形態において、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼをコードする配列中の1つ以上のコドン(例えば、1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、それ以上、または全てのコドン)は、特定のアミノ酸に最も高頻度で使用されるコドンに対応する。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードするヌクレオチド配列は、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)中の発現についてコドン最適化されたヌクレオチド配列であり得る。

一実施形態において、コドン最適化配列は、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号97として示されるヌクレオチド配列またはそれと少なくとも70%の同一性を有するヌクレオチド配列を含み得る。それと少なくとも80%またはそれと少なくとも90%の同一性を有する配列が好適である。

好ましくは、コドン最適化配列は、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95と少なくとも95%の配列同一性、より好ましくは、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95または配列番号97と少なくとも99%の同一性を有するヌクレオチド配列を含み得る。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、中程度のストリンジェンシー条件下で、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされ得る。高いストリンジェンシー条件下で、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95または配列番号97にハイブリダイズするヌクレオチド配列が好適である。

さらなる実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、遺伝子コードの縮重に起因して、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95または配列番号97と異なるヌクレオチド配列によりコードされ得る。

配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95または配列番号97からなる群から選択される配列の1つ以上を含むベクター(例えば、プラスミド)も提供される。

調節配列 一部の適用において、本発明において使用されるヌクレオチド配列は、例えば、選択された宿主細胞によるヌクレオチド配列の発現を提供し得る調節配列に作動可能に結合している。例として、本発明は、そのような調節配列に作動可能に結合している本発明のヌクレオチド配列を含むベクターをカバーし、すなわち、ベクターは発現ベクターである。

用語「作動可能に結合している」は、記載の構成成分が、それらの意図される様式のそれらの機能を許容する関係である並置を指す。コード配列に「作動可能に結合している」調節配列は、コード配列の発現が制御配列と適合性の条件下で達成されるような手法でライゲートされる。

用語「調節配列」は、プロモーターおよびエンハンサーならびに他の発現調節シグナルを含む。

用語「プロモーター」は、当技術分野における通常の意味で使用され、例えば、RNAポリメラーゼ結合部位である。

本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列の発現の向上は、異種調節領域、例えば、プロモーター、分泌リーダーおよびターミネーター領域の選択により達成することもできる。

好ましくは、本発明によるヌクレオチド配列は、少なくともプロモーターに作動可能に結合している。

他のプロモーターを使用して本発明のポリペプチドの発現を指向することもできる。

細菌、真菌または酵母宿主中のヌクレオチド配列の転写の指向に好適なプロモーターの例は、当技術分野において周知である。

プロモーターは、好適な宿主中の発現を確保するため、または増加させるための特徴部をさらに含み得る。例えば、特徴部は、保存領域、例えば、プリブノーボックスまたはTATAボックスであり得る。

構築物 用語「構築物」(「コンジュゲート」、「カセット」および「ハイブリッド」などの用語と同義である)は、プロモーターに直接または間接的に付着している本発明により使用されるヌクレオチド配列を含む。

間接的付着の一例は、プロモーターおよび本発明のヌクレオチド配列間の好適なスペーサー群、例えば、イントロン配列、例えば、Sh1−イントロンまたはADHイントロンの提供である。同じことは、直接または間接的付着を含む本発明に関する用語「融合している」にも当てはまる。一部の場合において、この用語は、野生型遺伝子プロモーターと通常会合するタンパク質をコードするヌクレオチド配列の天然の組合せが両方ともそれらの天然環境に存在する場合、その組合せをカバーしない。

構築物は、遺伝子構築物の選択を可能とするマーカーも含有または発現し得る。

一部の適用のため、好ましくは、本発明の構築物は、少なくとも、プロモーターに作動可能に結合している本発明のヌクレオチド配列を含む。

宿主細胞 本発明に関する用語「宿主細胞」は、上記のヌクレオチド配列または発現ベクターのいずれかを含み、本明細書に定義される規定の特性を有するタンパク質の組換え産生において使用される任意の細胞を含む。

したがって、本発明のさらなる実施形態は、本発明のタンパク質を発現するヌクレオチド配列により形質転換または形質移入された宿主細胞を提供する。細胞は、前記ベクターと適合性であるように選択され、例えば、原核(例えば、細菌)、真菌、酵母または植物細胞であり得る。

好適な細菌宿主生物の例は、グラム陽性またはグラム陰性細菌種である。

本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の性質、および/または発現タンパク質のさらなるプロセシングについての所望度に応じて、真核宿主、例えば、酵母または他の真菌が好ましいことがある。一般に、酵母細胞は、操作がより容易なため、真菌細胞よりも好ましい。しかしながら、一部のタンパク質は、酵母細胞から不十分に分泌され、または一部の場合、適切にプロセシングされない(例えば、酵母中の超グリコシル化)。これらの例において、異なる真菌宿主生物を選択すべきである。

好適な宿主細胞、例えば、酵母、真菌および植物宿主細胞の使用は、本発明の組換え発現産物に最適な生物学的活性を付与することが必要であり得る場合に翻訳後修飾(例えば、ミリストイル化、グリコシル化、トランケーション、脂質化およびチロシン、セリンまたはトレオニンリン酸化)を提供し得る。

宿主細胞は、プロテアーゼ欠損またはプロテアーゼマイナス株であり得る。これは、例えば、「alp」と命名されたアルカリ性プロテアーゼ遺伝子を欠失したプロテアーゼ欠損株黄麹菌(Aspergillus oryzae)JaL125であり得る。この株は、国際公開第97/35956号パンフレットに記載されている。

生物 本発明に関する用語「生物」は、本発明によるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列および/もしくはそれから得られた産物を含み得、ならびに/またはプロモーターが生物中に存在する場合に本発明によるヌクレオチド配列の発現を可能とし得るを含み得る任意の生物を含む。

好適な生物としては、原核、真菌、酵母または植物を挙げることができる。

本発明に関する用語「トランスジェニック生物」は、本発明によるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列および/もしくはそれから得られた産物を含み、ならびにプロモーターが生物内の本発明によるヌクレオチド配列の発現を可能とし得る任意の生物を含む。好ましくは、ヌクレオチド配列は、生物のゲノム中に取り込まれる。

用語「トランスジェニック生物」は、天然ヌクレオチドコード配列がその天然プロモーター(それもその天然環境中に存在する)の制御下にある場合、天然環境中の天然ヌクレオチドコード配列をカバーしない。

したがって、本発明のトランスジェニック生物は、本発明によるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、本発明による構築物、本発明によるベクター、本発明によるプラスミド、本発明による細胞、本発明による組織、またはその産物のいずれか1つ、またはそれらの組合せを含む生物を含む。

例えば、トランスジェニック生物は、異種プロモーターの制御下で本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列も含み得る。

宿主細胞/生物の形質転換 上記のとおり、宿主生物は、宿主生物は、原核または真核生物であり得る。好適な原核宿主の例としては、大腸菌(E.coli)および枯草菌(Bacillus subtilis)が挙げられる。

原核宿主の形質転換に関する教示は、当技術分野において十分に公開されており、例えば、Sambrook et al(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd edition,1989,Cold Spring Harbor Laboratory Press)参照。原核宿主を使用する場合、ヌクレオチド配列は、例えば、イントロンの除去により形質転換前に好適に改変する必要があり得る。

糸状真菌細胞は、当技術分野において公知の種々の方法、例えば、公知の様式のプロトプラスト形成およびプロトプラストの形質転換とそれに続く細胞壁の再生を含む方法を使用して形質転換することができる。宿主微生物としてのアスペルギルス属(Aspergillus)の使用が、欧州特許第0238023号明細書に記載されている。

別の宿主生物は、植物であり得る。植物の形質転換に使用される一般的技術の概要は、Potrykus(Annu Rev Plant Physiol Plant Mol Biol[1991]42:205−225)およびChristou(Agro−Food−Industry Hi−Tech March/April 1994 17−27)による論文に見出すことができる。植物形質転換に関するさらなる教示は、欧州特許第0449375号明細書に見出すことができる。

真菌、酵母および植物の形質転換に関する一般的教示は、以下のセクションに提示される。

形質転換される真菌 宿主生物は、真菌、例えば、カビであり得る。好適なそのような宿主の例としては、サーモミセス属(Thermomyces)、アクレモニウム属(Acremonium)、アスペルギルス属(Aspergillus)、ペニシリニウム属(Penicillium)、ムコル属(Mucor)、ニューロスポラ属(Neurospora)、トリコデルマ属(Trichoderma)などの属に属する任意のメンバーが挙げられる。

一実施形態において、宿主生物は、糸状真菌であり得る。

糸状真菌の形質転換は、糸状真菌の形質転換についてのその標準的技術を記述する米国特許第5741665号明細書に考察され、真菌の培養は、当技術分野において周知である。アカパンカビ(N.crassa)に適用される技術の広範な概説は、例えば、Davis and de Serres,Methods Enzymol(1971)17A:79−143に見出される。

糸状真菌の形質転換において利用することもできるさらなる教示は、米国特許第5674707号明細書に概説される。

さらに、糸状真菌中の遺伝子発現は、Punt et al.(2002)Trends Biotechnol 2002 May;20(5):200−6,Archer & Peberdy Crit Rev Biotechnol(1997)17(4):273−306に教示される。

本発明は、それらの標準的技術の使用により調製される本発明によるトランスジェニック糸状真菌の生産を包含する。

好適には、宿主生物は、トリコデルマ属(Trichoderma)宿主生物、例えば、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)宿主生物である。

別の実施形態において、宿主生物は、アスペルギルス属(Aspergillus)の属のもの、例えば、黒麹菌(Aspergillus niger)であり得る。

本発明によるトランスジェニックアスペルギルス属(Aspergillus)は、例えば、Turner G.1994(Vectors for genetic manipulation.In:Martinelli,S.D.,Kinghorn J.R.(Editors)Aspergillus:50 years on.Progress in industrial microbiology vol 29.Elsevier Amsterdam 1994.pp.641−666)の教示に従うことにより調製することもできる。

形質転換される酵母 別の実施形態において、トランスジェニック生物は、酵母であり得る。

酵母中の異種遺伝子発現の原理の概説は、例えば、Methods Mol Biol(1995),49:341−54、およびCurr Opin Biotechnol(1997)Oct;8(5):554−60に提供される。

これに関して、酵母、例えば、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)またはピチア・パストリス(Pichia pastoris)(FEMS Microbiol Rev(2000 24(1):45−66参照)の種は、異種遺伝子発現のためのビヒクルとして使用することができる。

出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)中の異種遺伝子発現および遺伝子産物の分泌の原理の概説は、E Hinchcliffe E Kenny(1993,“Yeast as a vehicle for the expression of heterologous genes”,Yeasts,Vol 5,Anthony H Rose and J Stuart Harrison,eds,2nd edition,Academic Press Ltd.)により挙げられている。

酵母の形質転換のため、いくつかの形質転換プロトコルが開発されている。例えば、本発明によるトランスジェニックサッカロミセス属(Saccharomyces)は、Hinnen et al.,(1978,Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA 75,1929);Beggs,J D(1978,Nature,London,275,104);およびIto,H et al(1983,J Bacteriology 153,163−168)の教示に従うことにより調製することができる。

形質転換された酵母細胞は、種々の選択マーカー、例えば、栄養要求性マーカー、ドミナント抗生物質耐性マーカーを使用して選択することができる。

培養および産生 本発明のヌクレオチド配列により形質転換された宿主細胞は、コードされるポリペプチドの産生をもたらし、細胞および/または培養培地からのポリペプチドの回収を容易にする条件下で培養することができる。

細胞を培養するために使用される培地は、当該宿主細胞の増殖およびポリペプチドの発現の取得に好適な任意の慣用培地であり得る。

組換え細胞により産生されたタンパク質は、細胞の表面上でディスプレイすることができる。

タンパク質は、宿主細胞から分泌させることができ、周知の手順を使用して培養培地から簡便に回収することができる。

分泌 タンパク質は、発現宿主から、タンパク質をより容易に回収することができる培養培地中に分泌されることが望ましいことが多い。本発明によれば、分泌リーダー配列を所望の発現宿主に基づき選択することができる。ハイブリッドシグナル配列も、本発明に関して使用することができる。

異種分泌リーダー配列の典型的な例は、真菌アミログルコシダーゼ(AG)遺伝子(glaA−例えば、アスペルギルス属(Aspergillus)からの18および24アミノ酸型の両方)、a因子遺伝子(酵母、例えば、サッカロミセス属(Saccharomyces)、クルイベロミセス属(Kluyveromyces)およびハンセヌラ属(Hansenula))またはα−アミラーゼ遺伝子(バシルス属(Bacillus))に由来するものである。

例として、大腸菌(E.coli)中の異種タンパク質の分泌は、Methods Enzymol(1990)182:132−43に概説される。

転写後および翻訳後修飾 好適には、本発明において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼは、本明細書に教示されるヌクレオチド配列のいずれか1つによりコードさせることができる。

使用される宿主細胞に応じて、転写後および/または翻訳後修飾を作製することができる。本方法および/または使用において使用される酵素(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼ)は、転写後および/または翻訳後修飾を受けた酵素(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼ)を包含することが想定される。

転写後および/または翻訳後修飾の1つの非限定的な例は、ポリペプチドの(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼの)「クリッピング」または「開裂」である。

一部の実施形態において、ポリペプチド(例えば、本発明のトリペプチジルペプチダーゼ、例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼ)は、クリッピングまたは開裂させることができる。これは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼの不活性または実質的に不活性な状態から活性状態(すなわち、本明細書に記載の活性を実施し得る)への変換をもたらし得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、成熟ペプチド、すなわち、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ活性を有するポリペプチドへのさらなる翻訳後修飾を受けるプロペプチドであり得る。

例にすぎないが、配列番号1は、配列番号1が一部のアミノ酸、より具体的には、N末端から197個のアミノ酸を除去するための翻訳後修飾および/または転写後修飾を受けたこと以外、配列番号29と同一である。したがって、配列番号1として本明細書に示されるポリペプチドは、一部の状況において(すなわち、一部の宿主細胞中で)、翻訳後修飾および/または転写後修飾により成熟ペプチド(配列番号29)にさらにプロセシングされるプロペプチドとしてみなすことができる。翻訳後修飾および/または転写後修飾に関する正確な修飾、例えば、配列部位は、宿主種に応じてわずかに変動し得る。一部の宿主種において、プロペプチドが成熟ペプチド(すなわち、本発明のトリペプチジルペプチダーゼ活性を有するポリペプチド)と同等であるため、翻訳後修飾および/または転写後修飾は存在し得ない。理論により拘束されるものではないが、開裂部位は、配列番号1と比較した配列番号29の参照により示される開裂部位と比較したいずれかの方向に数残基(例えば、1、2または3残基)だけシフトさせることができる。換言すると、例えば、197位(R)における開裂ではなく、開裂は、例えば、196−A、195−A、194−A、198Q、199E、200P位におけるものであり得る。さらにまたはあるいは、開裂は、約197個のアミノ酸の除去をもたらし得、一部の実施形態において、開裂は、194から200個の残基の除去をもたらし得る。

転写後および/または翻訳後修飾の他の例としては、限定されるものではないが、ミリストイル化、グリコシル化、トランケーション、脂質化およびチロシン、セリンまたはトレオニンリン酸化が挙げられる。当業者は、タンパク質(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼ)を生じ得る転写後および/または翻訳後修飾のタイプが、タンパク質(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼ)が発現される宿主生物に依存し得ることを認識する。

検出 アミノ酸配列の発現を検出および計測するための種々のプロトコルは、当技術分野において公知である。例としては、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)および蛍光活性化細胞ソーティング(FACS)が挙げられる。

広範な標識およびコンジュゲーション技術が当業者により知られており、それを種々の核酸およびアミノ酸アッセイにおいて使用することができる。

多数の会社、例えば、Pharmacia Biotech(Piscataway,NJ)、Promega(Madison,WI)、およびUS Biochemical Corp(Cleveland,OH)が市販のキットおよびそれらの手順についてのプロトコルを供給している。

好適なレポーター分子または標識としては、それらの放射性核種、酵素、蛍光、化学発光、または発色剤および基質、補因子、阻害剤、磁気粒子などが挙げられる。このような標識の使用を教示する特許としては、US−A−3,817,837;US−A−3,850,752;US−A−3,939,350;US−A−3,996,345;US−A−4,277,437;US−A−4,275,149およびUS−A−4,366,241が挙げられる。

さらに、組換え免疫グロブリンを米国特許第4,816,567号明細書に示されるとおりに産生することができる。

融合タンパク質 本発明により使用されるアミノ酸配列は、例えば、抽出および精製を補助するために融合タンパク質として産生することができる。融合タンパク質パートナーの例としては、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、6×His、GAL4(DNA結合および/または転写活性化ドメイン)および(β−ガラクトシダーゼ)が挙げられる。融合タンパク質パートナーおよび目的タンパク質配列間にタンパク質分解開裂部位を含めて融合タンパク質配列の取り出しを可能とすることも簡便であり得る。

好ましくは、融合タンパク質は、タンパク質配列の活性を妨害しない。

大腸菌(E.coli)中の遺伝子融合発現系は、Curr Opin Biotechnol(1995)6(5):501−6に概説されている。

本発明の別の実施形態において、アミノ酸配列は、異種配列にライゲートして融合タンパク質をコードさせることができる。例えば、物質活性に影響し得る薬剤についてのペプチドライブラリーのスクリーニングのため、市販の抗体により認識される異種エピトープを発現するキメラ物質をコードさせることが有用であり得る。

一般的組換えDNA方法の技術 本発明は、特に記載のない限り、当業者の技能の範囲内である化学、分子生物学、微生物学、組換えDNAおよび免疫学の慣用技術を用いる。このような技術は、文献に説明されている。例えば、J.Sambrook,E.F.Fritsch,and T.Maniatis,1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Books 1−3,Cold Spring Harbor Laboratory Press;Ausubel,F.M.et al.(1995 and periodic supplements;Current Protocols in Molecular Biology,ch.9,13,and 16,John Wiley & Sons,New York,N.Y.);B.Roe,J.Crabtree,and A.Kahn,1996,DNA Isolation and Sequencing:Essential Techniques,John Wiley & Sons;M.J.Gait(Editor),1984,Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach,Irl Press;およびD.M.J.Lilley and J.E.Dahlberg,1992,Methods of Enzymology:DNA Structure Part A:Synthesis and Physical Analysis of DNA Methods in Enzymology,Academic Press参照。

投与量 本発明の方法および/または使用において使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、任意の好適な量で投与することができる。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質基質および/または食料および/または飼料添加用組成物1kg当たり約5mgから3gの酵素の量で投与することができる。

加水分解物の調製において、好適には、酵素プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり5mgから3gの酵素の量で投与することができる。

一実施形態において、好適には、酵素プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり25mgから1000mgの酵素の量で投与することができる。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、飼料添加用組成物1kg当たり約0.01mg−100mg;0.5mg−100mg;1mg−50mg;5mg−100mg;5mg−20mg、10mg−100mg;0.05mg−50mg;または0.10mg−10mgの酵素の量で投与することができる。

ある実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、飼料添加用組成物1kg当たり約0.01gから1000gの酵素の量で、例えば、0.1gから500g、例えば、0.5gから700g、例えば、飼料添加用組成物1kg当たり約0.01g−200g、0.01g−100g;0.5g−100g;1g−50g;5g−100g;5g−20g、5g−15g、10g−100g;0.05g−50g;または0.10g−10gの酵素の量で投与することができる。

1つの好ましい実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、飼料添加用組成物1kg当たり約5mg〜20mgの酵素の量で投与することができる。 正確な量は、用いられる組成物の特定のタイプに、およびタンパク質1mg当たりの特異的プロテアーゼ活性に依存する。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、食料および/または飼料および/または飼料原料および/またはプレミックス1kg当たり約1mgから約1kgの酵素の量で投与することができる。好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼは、食料および/または飼料および/または飼料原料および/またはプレミックス1kg当たり約1mgから約250gにおいて投与することができる。好ましくは、食料および/または飼料および/または飼料原料および/またはプレミックス1kg当たり約1mgから約100g(より好ましくは、約1mgから約1g)である。

エンドプロテアーゼは、タンパク質基質1kg当たり約50から約3000mgの酵素、例えば、タンパク質基質1メートルトン(MT)当たり0.05から3gの酵素の量で投与することができる。

好適には、エンドプロテアーゼは、タンパク質基質1MT当たり約4.0g未満の酵素の量で投与することができる。

別の実施形態において、エンドプロテアーゼは、タンパク質基質1MT当たり約0.5gから約5.0gの酵素において投与することができる。好適には、エンドプロテアーゼは、タンパク質基質1MT当たり約0.5gから約3.0gの酵素において投与することができる。より好適には、エンドプロテアーゼは、タンパク質基質1MT当たり約1.0gから約2.0gの酵素において投与することができる。

一実施形態において、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質および/または食料および/または飼料添加用組成物1kg当たり約0.5mgから約2gの酵素の量で投与することができる。好適には、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質および/または食料および/または飼料添加用組成物1kg当たり約1mgから約2gの酵素の量で投与することができる。より好適には、タンパク質基質および/または食料および/または飼料添加用組成物1kg当たり約5mgから約1.5gの酵素の量である。

加水分解物の調製において、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり約0.5mgから約2gの酵素の量で投与することができる。好適には、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり約1mgから約2gの酵素の量で投与することができる。より好適には、タンパク質基質1kg当たり約5mgから約1.5gの酵素の量である。

一実施形態において、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり約5mgから約500mgの酵素の量で投与することができる。好適には、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり約50mgから約500mgの酵素の量で投与することができる。好適には、アミノペプチダーゼは、タンパク質基質1kg当たり約100mgから約450mgの酵素の量で投与することができる。

対象 用語「対象」は、「動物」または「ヒト」を指すために使用することができる。

好適には、対象は、1つ以上の特定のタンパク質またはその一部を含む非処理加水分解物に対する免疫反応を有する傾向がある「感受性個体」であり得る。例えば、対象は、グルテン(例えば、グリアジン)アレルギー、乳汁タンパク質アレルギーおよび/またはダイズタンパク質アレルギーを有する感受性個体であり得る。

本明細書においてされる用語「動物」は、本発明による飼料添加用組成物または本発明による前記飼料添加用組成物を含む飼料原料を投与すべき、または投与された動物を意味する。

好ましくは、動物は、哺乳動物、反芻動物、単胃動物、魚類または甲殻類、例として、例えば、家畜または家庭動物(例えば、ペット)である。

一実施形態において、「動物」は家畜である。

本明細書において少なくともされる用語「家畜」は、任意の飼育動物を指す。好ましくは、家畜は、雌または雄牛(仔牛を含む)、ブタ(仔豚、肉豚、育成豚、雌豚を含む)、家禽(例として、ブロイラー、ニワトリ、産卵鶏およびシチメンチョウ)、鳥類、魚類(例として、淡水魚、例えば、サケ、タラ、トラウトおよびコイ、例えば、ニシキゴイ、および海産魚、例えば、シーバス)、甲殻類(例えば、エビ、イガイおよびホタテ)、ウマ(例として、競走馬)、ヒツジ(例として、ラム)の1つ以上である。

別の実施形態において、「動物」は、家庭動物またはペットまたは動物園環境で飼育される動物である。

本明細書において使用される用語「家庭動物またはペットまたは動物園環境で飼育される動物」は、任意の関連動物、例として、イヌ科(例えば、イヌ)、ネコ科(例えば、ネコ)、げっ歯類(例えば、モルモット、ラット、マウス)、鳥類、魚類(例として、淡水魚および海産魚)、およびウマを指す。

一実施形態において、動物は、単胃動物である。好ましい実施形態において、単胃動物は、家禽またはブタ(またはそれらの組合せ)であり得る。

別の実施形態において、動物は、反芻動物である。

動物という用語は、ヒトを指すものではない。

組成物 本発明は、主としてエキソペプチダーゼを有する少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)を含む一般組成物を提供する。

一実施形態において、少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)を含む食料添加用組成物が提供される。

少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(前記プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、主としてエキソペプチダーゼ活性を有し、 (i)P1におけるプロリン;および P1におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸;または (ii)P1’におけるプロリン;および P1’におけるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンまたは合成アミノ酸から選択されるアミノ酸 を有するペプチドのN末端からトリペプチドを開裂し得る)を含む飼料添加用組成物も提供される。

あるいはまたはさらに、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物は、本発明の方法のいずれか1つにより取得可能なプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含み得る。

別の実施形態において、本発明の加水分解物を組成物および/または食料添加および/または飼料添加用組成物が提供される。好適には、このような食料および/または飼料添加用組成物は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)をさらに含み得る。

本発明の方法および/または使用において使用される本発明の酵素、例えば、使用されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物は、当技術分野において公知の任意の適切な様式で配合することができる。

一部の実施形態において、トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)と、さらなる成分、例えば、塩、例えば、Na2SO4、マルトデキストリン、石灰石(炭酸カルシウム)、シクロデキストリン、コムギまたはコムギ構成成分、デンプン、タルク、PVA、ポリオール、例えば、ソルビトールおよびグリセロール、安息香酸塩、ソルビン酸塩、糖、例えば、スクロースおよびグルコース、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、パラベン、塩化ナトリウム、クエン酸塩、酢酸塩、酢酸ナトリウム、リン酸塩、カルシウム、メタ重亜硫酸塩、ギ酸塩またはそれらの混合物を混合することができる。

好ましい実施形態において、本発明による食料添加用組成物または飼料添加用組成物は、本発明によるトリペプチジルペプチダーゼ(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)または本発明による発酵物を含み、さらに、塩、ポリオール、例として、ソルビトールおよびグリセロール、コムギまたはコムギ構成成分、酢酸ナトリウム、酢酸ナトリウム三水和物、ソルビン酸カリウム、タルク、PVA、安息香酸塩、ソルビン酸塩、1,3−プロパンジオール、グルコース、パラベン、塩化ナトリウム、クエン酸塩、メタ重亜硫酸塩、ギ酸塩またはそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の成分を含む。

一実施形態において、塩は、Na2SO4、NaH2PO4、Na2HPO4、Na3PO4、(NH4)H2PO4、K2HPO4、KH2PO4、K2SO4、KHSO4、ZnSO4、MgSO4、CuSO4、Mg(NO3)2、(NH4)2SO4、ホウ酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、またはそれらの組合せからなる群から選択することができる。

食料グレード酵素の典型的な液体配合物は、以下の構成成分(%は、w/wである):0.2%〜30%、好ましくは、2%〜20%の目的酵素を含み得る。

酵素配合物の安定性は、塩、例えば、約0.1%から約20%(好適には、約0.1%から約5%)の濃度のNaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩を使用することにより増加させることもできる。理論により拘束されるものではないが、ここでも高い塩濃度が、単独でまたはさらなる成分との組合せのいずれかで微生物安定性を達成する手法であり得ることが考えられる。作用機序は、より低い水分活性またはある酵素および塩間の特異的作用に起因し得る。したがって、一部の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、少なくとも1つの塩と混合することができる。

好適には、保存剤は、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウムであり得る。これらの保存剤は、典型的には、約0.1〜1%、好適には、約0.2〜0.5%の組合せ濃度において使用することができる。安息香酸ナトリウムはpH<5.5において、ソルビンナトリウムはpH<6において最も効率である。

好適には、糖はソルビトールである。

好適には、塩は、硫酸ナトリウムである。

一実施形態において、1つ以上の成分(例えば、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物の配合に使用される)は、ポリオール、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール;糖、例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース;塩、例えば、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩;保存剤、例えば、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウム;またはそれらの組合せからなる群から選択することができる。

好適には、1つ以上の成分(例えば、組成物および/または食料添加用組成物および/または飼料添加用組成物の配合に使用される)は、コムギ担体、ソルビトールおよび硫酸ナトリウムからなる群から選択することができる。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物は、コムギ担体と混合することができる。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物は、ソルビトールと混合することができる。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物は、硫酸ナトリウムと混合することができる。

好ましい実施形態において、組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物は、本明細書に詳述される任意のエンドプロテアーゼをさらに含み得る。

形態 本発明の飼料添加用組成物および他の構成成分および/またはそれを含む飼料原料は、任意の好適の形態で使用することができる。

本発明の飼料添加用組成物は、固体または液体調製物またはその代替物の形態で使用することができる。固体調製物の例としては、湿潤性、噴霧乾燥または凍結乾燥型であり得る粉末、ペースト、ボーラス、カプセル、ペレット、タブレット、ダストおよび顆粒が挙げられる。液体調製物の例としては、限定されるものではないが、水性、有機または水性−有機溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。

一部の適用において、本発明の飼料添加用組成物は、飼料と混合し、または飲料水中で投与することができる。

形態の好適な例としては、即時放出、遅延放出、改変放出、持続放出、パルス放出または制御放出用途のための着香料または着色剤を含有し得る粉末、ペースト、ボーラス、ペレット、タブレット、ピル、顆粒、カプセル、オーバル、溶液または懸濁液の1つ以上が挙げられる。

例として、本発明の組成物を固体、例えば、ペレット化形態で使用する場合、これは、賦形剤、例えば、微結晶性セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウムおよびグリシン;崩壊剤、例えば、デンプン(好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよびある錯体ケイ酸塩;造粒結合剤、例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチンおよびアカシアゴム;滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルクの1つ以上も含有し得、それらを含めることができる。

形態の調製において使用される栄養学的に許容可能な担体の例としては、例えば、水、塩溶液、アルコール、シリコーン、ワックス、ワセリン、植物油、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、リポソーム、糖、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、界面活性剤、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペトロエスラル(petroethral)脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。

形態の好ましい賦形剤としては、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。

水性懸濁液および/またはエリキシル剤については、本発明の組成物は、種々の甘味料または着香料、着色物質または色素、乳化剤および/または懸濁化剤、および希釈剤、例えば水、プロピレングリコールおよびグリセリン、ならびにそれらの組合せと組み合わせることができる。

他の構成成分との組合せ 本発明のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または3酵素組成物および/または組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物および/または加水分解物は、他の構成成分との組合せで使用することができる。

本発明のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または3酵素組成物および/または組成物および/または食料添加用および/または飼料添加用組成物および/または加水分解物ならびに動物消費に好適であり、消費者に医学または生理学的利益を提供し得る別の構成成分。

一部の実施形態において、「別の構成成分」は、1つ以上の酵素であり得る。

本発明において使用される好適な追加の酵素は、エンドグルカナーゼ(E.C.3.2.1.4);セリオビオヒドロラーゼ(celliobiohydrolase)(E.C.3.2.1.91)、β−グルコシダーゼ(E.C.3.2.1.21)、セルラーゼ(E.C.3.2.1.74)、リケナーゼ(E.C.3.1.1.73)、リパーゼ(E.C.3.1.1.3)、脂質アシルトランスフェラーゼ(一般に、E.C.2.3.1.xとして分類)、ホスホリパーゼ(E.C.3.1.1.4、E.C.3.1.1.32またはE.C.3.1.1.5)、フィターゼ(例えば、6−フィターゼ(E.C.3.1.3.26)または3−フィターゼ(E.C.3.1.3.8)、アルファ−アミラーゼ(E.C.3.2.1.1)、キシラナーゼ(E.C.3.2.1.8、E.C.3.2.1.32、E.C.3.2.1.37、E.C.3.1.1.72、E.C.3.1.1.73)、グルコアミラーゼ(E.C.3.2.1.3)、プロテアーゼ(例えば、スブチリシン(E.C.3.4.21.62)またはバシロリシン(E.C.3.4.24.28)またはアルカリ性セリンプロテアーゼ(E.C.3.4.21.x)またはケラチナーゼ(E.C.3.4.x.x))および/またはマンナナーゼ(例えば、β−マンナナーゼ(E.C.3.2.1.78))からなる群から選択される酵素の1つ以上であり得る。

好適には、他の構成成分は、フィターゼ(例えば、6−フィターゼ(E.C.3.1.3.26)または3−フィターゼ(E.C.3.1.3.8))フィターゼであり得る。

一実施形態(特に、飼料用途)において、他の構成成分は、キシラナーゼ(E.C.3.2.1.8、E.C.3.2.1.32、E.C.3.2.1.37、E.C.3.1.1.72、E.C.3.1.1.73)、アミラーゼ(例として、α−アミラーゼ(E.C.3.2.1.1)、G4−形成アミラーゼ(E.C.3.2.1.60)、β−アミラーゼ(E.C.3.2.1.2)およびγ−アミラーゼ(E.C.3.2.1.3);および/またはプロテアーゼ(例えば、スブチリシン(E.C.3.4.21.62)またはバシロリシン(E.C.3.4.24.28)またはアルカリ性セリンプロテアーゼ(E.C.3.4.21.x)またはケラチナーゼ(E.C.3.4.x.x))らなる群から選択される酵素の1つ以上であり得る。

一実施形態(特に、飼料用途)において、他の構成成分は、アミラーゼ(例えば、α−アミラーゼ(E.C.3.2.1.1))およびプロテアーゼ(例えば、スブチリシン(E.C.3.4.21.62))の組合せであり得る。

一実施形態(特に、飼料用途)において、他の構成成分は、β−グルカナーゼ、例えば、エンド−1,3(4)−β−グルカナーゼ(E.C.3.2.1.6)であり得る。

一実施形態(特に、飼料用途)において、他の構成成分は、マンナナーゼ(例えば、β−マンナナーゼ(E.C.3.2.1.78))であり得る。

一実施形態(特に、飼料用途)において、他の構成成分は、リパーゼ(E.C.3.1.1.3)、脂質アシルトランスフェラーゼ(一般に、E.C.2.3.1.xとして分類)、またはホスホリパーゼ(E.C.3.1.1.4、E.C.3.1.1.32またはE.C.3.1.1.5)、好適には、リパーゼ(E.C.3.1.1.3)であり得る。

一実施形態(特に、飼料用途)において、他の構成成分は、プロテアーゼ(例えば、スブチリシン(E.C.3.4.21.62)またはバシロリシン(E.C.3.4.24.28)またはアルカリ性セリンプロテアーゼ(E.C.3.4.21.x)またはケラチナーゼ(E.C.3.4.x.x))であり得る。

別の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)と組み合わせるための、ならびに/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよびアミノペプチダーゼとの組合せのエンドプロテアーゼと組み合わせるための他の構成成分は、さらなるプロテアーゼであり得る。好適には、さらなるプロテアーゼは、アミノペプチダーゼおよびカルボキシペプチダーゼからなる群から選択することができる。

本明細書において使用される用語「カルボキシペプチダーゼ」は、当技術分野においてその通常の意味を有し、ペプチドおよび/またはタンパク質基質のC末端からn個のアミノ酸を開裂し得るエキソペプチダーゼを指す。一実施形態において、nは、少なくとも1であり得、好適には、nは、少なくとも2であり得る。他の実施形態において、nは、少なくとも3、好適には、少なくとも4であり得る。

他の実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)および/または3酵素組成物は、1つ以上のさらなるエキソペプチダーゼと使用することができる。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)および/または3酵素組成物は、プロリン特異的エキソペプチダーゼと組み合わせない。

特に好ましい実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび/または3酵素組成物は、以下のポリペプチド配列を有する酵素と組み合わせることはできない:

一実施形態において、追加の構成成分は、安定剤または乳化剤または結合剤または担体または賦形剤または希釈剤または崩壊剤であり得る。

本明細書において使用される用語「安定剤」は、製品(例えば、飼料製品)を経時的変化から保持する成分または成分の組合せとして定義される。

本明細書において使用される用語「乳化剤」は、エマルジョンの分離を防止する成分(例えば、飼料成分)を指す。エマルジョンは、一方が液滴形態で存在し、他方の中に含有される物質である2つの非混和性の物質である。エマルジョンは、液滴または分散相が油であり、連続相が水である水中油型;または水が分散相となり、連続相が油である油中水型からなり得る。液中気体の状態である発泡体、および液中固体の状態である懸濁液は、乳化剤の使用を介して安定化することもできる。

本明細書において使用される用語「結合剤」は、物理的または化学的反応を介して製品を互いに結合させる成分(例えば、飼料成分)を指す。例えば、「ゲル化」の間に水が吸収されて、結合効果が提供される。しかしながら、結合剤は、他の液体、例えば、油を吸収し、製品内でそれを保持し得る。本発明に関して、結合剤は、典型的には、固体または低湿分製品に、例えば、ベーキング製品;ペストリー、ドーナツ、パンなどに使用される。造粒結合剤の例としては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、マルトース、ゼラチンおよびアカシアゴムの1つ以上が挙げられる。

「担体」は、酵素の投与に好適な材料を意味し、当技術分野において公知の任意のそのような材料、例えば、任意の液体、ゲル、溶媒、液体希釈剤、可溶化剤などを含み、それらの材料は非毒性であり、組成物のいずれの構成成分とも有害な様式で相互作用しない。

本発明は、本発明の飼料添加剤(好ましくは、トウモロコシまたはトウモロコシ副産物)を、マルトデキストリン、石灰岩(炭酸カルシウム)、シクロデキストリン、コムギまたはコムギ構成成分、スクロース、デンプン、Na2SO4、タルク、PVA、ソルビトール、安息香酸塩、ソルビン酸塩、グリセロール、スクロース、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グルコース、パラベン、塩化ナトリウム、クエン酸塩、酢酸塩、リン酸塩、カルシウム、メタ重亜硫酸塩、ギ酸塩、およびそれらの混合物の少なくとも1つから選択される少なくとも1つの生理学的に許容可能な担体と混合することを含む、組成物(例えば、飼料添加用組成物)を調製する方法を提供する。

「賦形剤」の例としては、微結晶性セルロースおよび他のセルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム、グリシン、デンプン、乳糖および高分子量ポリエチレングリコールの1つ以上が挙げられる。

「崩壊剤」の例としては、デンプン(好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよびあるケイ酸塩錯体の1つ以上が挙げられる。

「希釈剤」の例しては、水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンならびにそれらの組合せの1つ以上が挙げられる。

他の構成成分は、同時に(例えば、これらの成分を一緒に混合する場合、またはさらにはこれらの成分を異なる経路により送達する場合)または逐次的に(例えば、これらの成分を異なる経路により送達することができる)、本発明の飼料添加用組成物または飼料添加用組成物または加水分解物に使用することができる。

一実施形態において、好ましくは、本発明による飼料添加用組成物、または飼料成分、または飼料または飼料原料またはプレミックスは、クロムも有機クロムも含まない。

一実施形態において、好ましくは、本発明による飼料添加用組成物、または飼料成分、または飼料または飼料原料またはプレミックスは、ソルビン酸を含有しない。

包装 一実施形態において、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または3酵素組成物および/または組成物および/または食料および/または飼料添加用組成物および/または加水分解物および/または食料原料および/または飼料原料は、包装される。

好ましい1つの好ましい実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または3酵素組成物および/または組成物および/または食料および/または飼料添加用組成物および/または加水分解物および/または食料原料および/または飼料原料は、袋、例えば、紙袋中で包装される。

代替的実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼおよび/またはS53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼおよび/または3酵素組成物および/または組成物および/または食料および/または飼料添加用組成物および/または加水分解物および/または食料原料および/または飼料原料は、容器中で密封することができる。任意の好適な容器を使用することができる。

食料原料 用語「食料原料」は、本明細書において「食料」と同義に使用される。

ここで、用語「食料原料」は、ヒト用食料を指すために使用される。

食料は、使用および/または適用方式および/または投与方式に応じて溶液の形態または固体として存在し得る。

食料、例えば、機能性食料として、またはその調製において使用される場合、本発明の加水分解物および/または組成物および/または食料添加用組成物は、栄養学的に許容可能な担体、栄養学的に許容可能な希釈剤、栄養学的に許容可能な賦形剤、栄養学的に許容可能な助剤、栄養学的に許容可能な活性成分の1つ以上とともに使用することができる。

一実施形態において、本発明は、本発明による加水分解物を含む食料原料を提供する。食料原料は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、本明細書の方法のいずれかにより取得可能なもの)を、場合により、エンドプロテアーゼとの組合せでさらに含み得る。

場合により、食料原料は、少なくとも1つの食料成分をさらに含み得る。

好適には、食料原料は、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択されるアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含む少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

本発明はまた、食料構成成分を本発明の加水分解物または本発明の組成物および/もしくは食料添加用組成物と接触させることを含む、食料原料を生産する方法に関する。

食料構成成分を組成物および/または食料添加用組成物と接触させる場合、好適には、食料構成成分は、エンドプロテアーゼとも接触させることができる。

本発明の組成物は、食料品、例えば、ジャム、マーマレード、ゼリー、乳製品(例えば、乳汁またはチーズ)、肉製品、家禽製品、魚類製品およびベーカリー製品の1つ以上の調製において使用することができる。

一実施形態において、本発明の組成物は、タンパク質リッチ廃物流の調製において使用することができる。本明細書において使用される用語「タンパク質リッチ廃物流」は、植物または動物加工、例えば、ダイズ加工からの副産物、レンダリング施設からの副産物(例えば、食肉処理場および/または魚類加工施設からの廃物)である基質を含み得る。

例として、本発明の組成物は、ソフトドリンク、ホエイタンパク質を含む果汁または飲料、健康茶、ココア飲料、乳汁飲料および乳酸菌飲料、ヨーグルトおよびドリンクヨーグルト、チーズ、アイスクリーム、氷菓およびデザート、菓子、ビスケットケーキおよびケーキミックス、スナック食料、朝食用シリアル、即席麺およびカップ麺、即席スープおよびカップスープ、栄養調整食料および飲料、甘味料、テクスチャー改善スナックバー、繊維バー、ベーキング安定性果実フィリング、保護グレーズ、チョコレートベーカリーフィリング、チーズケーキ着香フィリング、フルーツ着香ケーキフィリング、ケーキおよびドーナツの糖衣、耐熱性ベーカリーフィリング、即席ベーカリーフィリングクリーム、クッキー用フィリング、そのまま食べられるベーカリーフィリング、低カロリーフィリング、成人用栄養飲料、酸性化ダイズ/ジュース飲料、無菌/レトルトチョコレート飲料、バーミックス、飲料粉末、カルシウム強化ダイズ/プレーンおよびチョコレートミルク、カルシウム強化コーヒー飲料、粉末化シェイク(例えば、タンパク質サプリメントシェイクまたは健康シェイクまたはスポーツシェイクまたは高齢者用シェイク))、スポーツ栄養製品、高性能食料、ベビーフード、高齢者用食料、医療対象者用食料、満腹サプリメントの成分として使用することができる。

本発明による組成物は、食料品、例えば、アメリカンチーズソース、粉および細切りチーズ用の固化防止剤、チップディップ、クリームチーズ、ドライブレンドホイップトッピング無脂肪サワークリーム、凍結/解凍した乳製品ホイップクリーム、凍結/解凍に安定なホイップチップ、低脂肪および低カロリーナチュラルチェダーチーズ、低脂肪スイス型ヨーグルト、気泡入り冷凍デザート、および新型バー、ハードパックアイスクリーム、ラベルフレンドリー(label friendly)のハードパックアイスクリームの経済性およびインダルジェンス(indulgence)の改善、低脂肪アイスクリーム:ソフトクリーム、バーベキューソース、チーズディップソース、カッテージチーズドレッシング、ドライミックスアルフレッドソース、ミックスチーズソース、ドライミックストマトソースなどの中の成分としてさらに使用することができる。

ある態様において、好ましくは、食料原料は、飲料である。

好ましくは、食料原料は、ベーカリー製品、例えば、パン、デニッシュペストリー、ビスケットまたはクッキーであり得る。

本発明はまた、本発明の方法により生産された5−KGAまたは本発明による組成物を別の食料成分と混合することを含む、食料または食料成分を調製する方法を提供する。調製方法または食料成分も、本発明の別の態様である。

本発明による食料原料は、乳製品、ホエイタンパク質製品、ベーカリー製品、発酵製品、高性能食料、ベビーフード、飲料、シェイク、ケーシング、スポーツ栄養製品、高性能食料、ベビーフード、高齢者用食料、または医療対象者用の食料であり得る。

好適には、乳製品は、乳汁ベース製品であり得る。このような乳汁ベース製品は、1つ以上の乳汁タンパク質またはその断片を含み得る。

好ましくは、乳製品(例えば、乳汁ベース製品)は、特殊調製粉乳であり得る。

好適には、ベーカリー製品は、パン製品である。

好適には、発酵製品は、ダイズベース発酵製品であり得る。

好適には、ケーシングは、飲料(好ましくは、ビール用ケーシング)または乳製品ケーシングであり得る。

食料成分 本発明の組成物および/または食料添加用組成物は、食料成分として使用することができる。

本明細書において使用される用語「食料成分」は、栄養サプリメントおよび/または繊維サプリメントとして機能性食料または食料原料に添加され、および/または添加することができる配合物を含む。本明細書において使用される食料成分という用語は、ゲル化、テクスチャー付与、安定化、懸濁化、皮膜形成および構造化、ジューシーさの保持、食感の改善、ペプチド含有率の改善、栄養構成成分の改善を粘性添加なしで要求する広範な製品中で低レベルにおいて使用することができる配合物も指す。

食料成分は、使用および/または適用方式および/または投与方式に応じて溶液の形態または固体として存在し得る。

食料サプリメント 本発明の加水分解物および/または組成物および/または食料添加用組成物は、食料サプリメントであり得、またはそれに添加することができる。

機能性食料 本発明の組成物は、機能性食料であり得、またはそれに添加することができる。

本明細書において使用される用語「機能性食料」は、栄養学的効果および/または味覚の満足感を提供し得るだけでなく、消費者にさらなる有益な効果も与え得る食品を意味する。

したがって、機能性食料は、その食料に純粋な栄養学的効果以外の規定の機能的効果、例えば、医学的または生理学的利益を付与する構成成分または成分(例えば、本明細書に記載のもの)が中に取り込まれた身近な食料である。

機能性食料の法的な定義づけは存在しないが、この分野において利害関係を有する団体の大部分は、それらが規定の健康効果を有するものとして市販されている食品であることに同意している。

一部の機能性食料は、栄養補助食品である。ここで用語「栄養補助食料」は、栄養学的効果および/または味覚の満足感を提供し得るだけでなく、消費者に治療(または他の有益な)効果を与え得る食料を意味する。栄養補助食品は、食料および医薬間の従来の境界線を越える。

調査により、消費者は心疾患に関する機能性食料の要求を最も強調することが示唆されている。癌予防は、消費者を大きくひきつける栄養の別の態様であるが、興味深いことに、それは、最小の管理を発揮し得ると消費者が感じる分野である。実際、世界保健機関によれば、癌症例の少なくとも35%は、食事関連である。骨粗鬆症、腸健康および肥満効果に関するさらなる要求も、機能性食料の購買を引き起こし、市場拡大をもたらす可能性が高いキー因子である。

飼料 本発明の飼料添加用組成物は、飼料として、またはその調製において使用することができる。

一実施形態において、本発明は、本発明による加水分解物を含む飼料原料を提供する。飼料原料は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、本明細書の方法のいずれかにより取得可能なもの)を、場合によりエンドプロテアーゼとの組合せでさらに含み得る。

場合により、飼料原料は、少なくとも1つの飼料成分をさらに含み得る。

好適には、飼料原料は、配列番号29、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択されるアミノ酸またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含む少なくとも1つのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

好適には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号98、配列番号99から選択される1つ以上のアミノ酸配列またはその機能断片またはそれと少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

本発明はまた、飼料構成成分を、本発明の加水分解物または本発明の組成物および/もしくは飼料添加用組成物と接触させることを含む、飼料原料を生産する方法に関する。

飼料構成成分を組成物および/または飼料添加用組成物と接触させる場合、好適には、飼料構成成分は、エンドプロテアーゼとも接触させることができる。

用語「飼料」は、本明細書において「飼料原料」と同義に使用される。

飼料は、使用および/または適用方式および/または投与方式に応じて溶液の形態または固体として存在し得る。

飼料、例えば、機能性飼料として、またはその調製において使用する場合、本発明の組成物は、栄養学的に許容可能な担体、栄養学的に許容可能な希釈剤、栄養学的に許容可能な賦形剤、栄養学的に許容可能な助剤、栄養学的に許容可能な活性成分の1つ以上とともに使用することができる。

好ましい実施形態において、本発明の飼料添加用組成物は、飼料構成成分と混合して飼料原料を形成する。

本明細書において使用される用語「飼料構成成分」は、飼料原料の全部または一部を意味する。飼料原料の一部は、飼料原料の1つの構成要素または飼料原料の2つ以上、例えば、2または3または4つの構成要素を意味し得る。一実施形態において、用語「飼料構成成分」は、プレミックスまたはプレミックス構成要素を包含する。

一実施形態において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼと、ポリオール、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール;糖、例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース;塩、例えば、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4または他の食料グレード塩;保存剤、例えば、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウム;またはそれらの組合せ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)からなる群から選択される1つ以上の成分とを含む飼料添加用組成物は、少なくとも1つのタンパク質またはその一部と混合することができ、それは、動物タンパク質または植物タンパク質(例えば、グリアジン、ベータ−カゼイン、ベータ−ラクトグロブリンまたはグリアジン、ベータ−カゼイン、ベータ−ラクトグロブリンの免疫原性断片、グリシニン、ベータ−コングリシニン、クルシフェリン、ナピン、コラーゲン、ホエイタンパク質、魚類タンパク質、食肉タンパク質、卵タンパク質、ダイズタンパク質、ホルデインおよび子実タンパク質の1つ以上から選択される)であり、好ましくは、トウモロコシ、ダイズミール、トウモロコシ可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)、コムギ、コムギタンパク質、例として、グルテン、コムギ副産物、コムギふすま、トウモロコシ副産物、例として、トウモロコシグルテンミール、オオムギ、オートムギ、ライムギ、ライコムギ、高脂肪ダイズ、動物副産物ミール、アルコール可溶性タンパク質(好ましくは、ゼイン(例えば、メイズゼインメイズ)および/またはカフィリン(例えば、ソルガムからのもの))、種子からのタンパク質(好ましくは、ダイズ種子タンパク質、ヒマワリ種子タンパク質、ナタネタンパク質、キャノーラ(ナタネ)種子タンパク質またはそれらの組合せからのもの)またはそれらの組合せに含まれる。

好ましくは、飼料は、飼い葉、またはそのプレミックス、配合飼料、またはそのプレミックスであり得る。一実施形態において、本発明による飼料添加用組成物は、配合飼料、配合飼料構成成分と、または配合飼料のプレミックスに、または飼い葉、飼い葉構成成分、もしくは飼い葉のプレミックスに混合することができる。

本明細書において使用される飼い葉という用語は、動物に提供される(動物がそれ自体を探しまわるものではない)任意の食料を意味する。飼い葉は、切断された植物を包含する。

飼い葉という用語は、干し草、わら、貯蔵牧草、圧縮およびペレット化飼料、油および混合レーション、ならびにさらには発芽穀類およびマメ科植物を含む。

飼い葉は、アルファルファ(ルーサン)、オオムギ、ミヤコグサ、アブラナ属、ショウモエリエ(Chau moellier)、ケール、ナタネ(キャノーラ)、ルタバガ(スウェーデンカブ)、カブ、ツメクサ、タチオランダゲンゲ、ムラサキツメクサ、サブタレニアンクローバー、シロツメクサ、イネ科草本、偽オートムギ草本、ウシノケグサ、ギョウギシバ、スズメノチャヒキ、ヒース草本、牧草(天然混合の草原、草地からのもの、カモガヤ、ホソムギ、オオアワガエリ、トウモロコシ(メイズ)、アワ、オートムギ、ソルガム、ダイズ、樹木(まぐさ用に刈り込まれた枝葉)、コムギ、およびマメ科植物から選択される植物の1つ以上から得ることができる。

用語「配合飼料」は、ミール、ペレット、ナッツ、ケーキまたはクランブルの形態の市販の飼料を意味する。配合飼料は、種々の原材料および添加剤からブレンドすることができる。これらのブレンドは、標的動物の規定の要求に従って配合することができる。

配合飼料は、1日に要求される全ての栄養素を提供する完全飼料、レーションの一部を提供する濃縮物(タンパク質、エネルギー)または追加の微量栄養素、例えば、ミネラルおよびビタミンのみを提供するサプリメントであり得る。

配合飼料において使用される主成分は、トウモロコシ、コムギ、ライムギ、メイズ、ダイズ、ソルガム、オートムギ、およびオオムギを含む飼料穀物である。

好適には、本明細書においてプレミックスと称されるものは、微量成分、例えば、ビタミン、ミネラル、化学保存剤、抗生物質、発酵産物、および他の必須成分から構成される組成物であり得る。プレミックスは、通常、市販のレーションへのブレンドに好適な組成物である。

本発明の任意の飼料原料は、a)穀草、例えば、小粒穀物(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、およびそれらの組合せ)および/または大粒穀物、例えば、トウモロコシまたはソルガムなど;b)植物からの製品、例えば、可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)、コムギふすま、コムギミドリング粉、コムギショート、米ぬか、もみ殻、オートムギのもみ殻、パーム核、柑橘パルプ、トウモロコシ繊維、トウモロコシ胚芽ミール、トウモロコシふすま、ひき割りトウモロコシ飼料、トウモロコシグルテンフィード、グルテンミール、コムギショート、コムギミドリング粉またはそれらの組合せ;c)例えば、ダイズ、ヒマワリ、ラッカセイ、ルーピン、エンドウマメ、ソラマメ、ワタ、キャノーラ(ナタネ)、魚粉、乾燥血漿タンパク質、肉骨粉飼料、ジャガイモタンパク質、ホエイ、コプラ、ゴマなどの資源から得られるタンパク質;d)植物および動物資源から得られる油および脂肪;e)ミネラルおよびビタミンからなる群から選択される1つ以上の飼料材料を含み得る。

本発明の飼料原料は、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%または少なくとも60重量%のトウモロコシおよびダイズミールまたはトウモロコシおよび高脂肪ダイズ、またはコムギミールまたはヒマワリミールを含有し得る。

これに加え、またはこれに代替して、本発明の飼料原料は、少なくとも1つの高繊維飼料材料および/または少なくとも1つの高繊維飼料材料の少なくとも1つの副産物を含み得、高繊維飼料原料を提供し得る。高繊維飼料材料の例としては、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、植物(例えば、穀草)からの副産物、例えば、可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)、コムギふすま、コムギミドリング粉、コムギショート、米ぬか、もみ殻、オートムギのもみ殻、パーム核、柑橘パルプ、トウモロコシ繊維、トウモロコシ胚芽ミール、トウモロコシふすま、ひき割りトウモロコシ飼料、トウモロコシグルテンフィード、グルテンミール、コムギショート、コムギミドリング粉またはそれらの組合せが挙げられる。一部のタンパク質資源:ヒマワリ、ルーピン、ソラマメおよびワタなどの資源から得られるタンパク質も、高繊維であるとみなすことができる。

本発明において、飼料は、以下のもの:配合飼料およびプレミックス、例として、ペレット、ナッツまたは(ウシ用)ケーキ;作物または作物残渣:トウモロコシ、ダイズ、ソルガム、オートムギ、オオムギ、トウモロコシ茎葉、コプラ、麦わら、まぐさ、サトウダイコン廃棄物;魚粉;刈りたての牧草および他の飼料用植物;肉骨粉飼料;糖蜜;油かすおよび圧搾ケーキ;オリゴ糖;保存された飼料植物:まぐさおよび貯蔵牧草;海草;全粒のまたは圧砕、製粉などにより調製された種子および穀物;発芽穀物およびマメ科植物;酵母エキスの1つ以上であり得る。

本発明における用語「飼料」は、一部の実施形態においてペットフードも包含する。ペットフードは、ペットによる消費が意図される植物または動物材料、例えば、ドッグフードまたはキャットフードである。ペットフード、例えば、ドッグおよびキャットフードは、乾燥形態、例えば、犬用キブル、またはウェットタイプの缶詰のいずれであってもよい。キャットフードは、アミノ酸のタウリンを含有し得る。

本発明における用語「飼料」は、一部の実施形態において魚用飼料も包含する。魚用飼料は、通常、飼育魚の健康を良好に保つために必要とされる多量栄養素、微量元素およびビタミンを含有する。魚用飼料は、フレーク、ペレットまたはタブレット形態で有り得る。ペレット化形態の飼料は、その一部が急速に沈降し、大型魚または底棲種に使用されることが多い。一部の魚用飼料は、添加剤、例えば、観賞魚の発色を人工的に向上させるためにベータカロテンまたは性ホルモンも含有する。

本発明における用語「飼料」は、一部の実施形態において鳥用飼料も包含する。鳥用飼料は、バードフィーダーに用いられるものおよびペットの鳥に給餌するためのものの両方の食料を含む。典型的には、鳥用食料は、種々の種子を含むが、スエット(牛脂または羊脂)も包含し得る。

本明細書において使用される用語「接触させること」は、製品(例えば、飼料)への本発明の組成物の間接または直接適用を指す。使用することができる適用方法の例としては、限定するものではないが、飼料添加用組成物を含む材料中で製品を処理する方法、飼料添加用組成物を製品と混合することにより直接適用する方法、飼料添加用組成物を製品表面上に噴霧する方法または製品を飼料添加用組成物の調製物に浸漬する方法が挙げられる。

一実施形態において、本発明の飼料添加用組成物は、好ましくは、製品(例えば、飼料原料)と混合する。あるいは、飼料添加用組成物は、飼料原料のエマルジョンまたは原材料に含めることができる。

一部の適用のため、組成物を、作用させる/処理すべき製品表面上にまたは表面に対して利用可能であるように、組成物を作製することが重要である。これにより、組成物に以下の望ましい特徴の1つ以上を付与することが可能となり、生物物理学的特徴は、以下の1つ以上からなる群から選択される:動物の性能、動物の成長性能、飼料要求率(FCR)、原料の消化能(例えば、栄養消化率、例として、デンプン、脂肪、タンパク質、繊維消化率)、窒素消化率(例えば、回腸窒素消化率)および可消化エネルギー(例えば、回腸可消化エネルギー)、窒素保持量、枝肉歩留まり、成長速度、増体量、体重、質量、飼料効率、体脂肪率、体脂肪分布、成長、卵サイズ、卵重量、卵質量、産卵率、リーン増加量(lean gain)、骨灰%、骨灰mg、背脂肪%、乳汁生産量、乳脂肪%、生殖生産、例えば、リッターサイズ、リッター生存率、孵化率%および環境影響、例えば、糞尿生産量および/または窒素排泄量。

本発明の飼料添加用組成物は、酵素の量を制御して、製品(例えば、飼料原料または飼料原料の原材料)に散在、コーティングおよび/または含浸させることができる。

好ましくは、本発明の飼料添加用組成物は、約70℃まで;約85℃まで;または約95℃までの熱処理に対して耐熱性である。熱処理は、約1分間まで;約5分間まで;約10分間まで;約30分間まで;約60分間まで実施することができる。耐熱性という用語は、規定温度への加熱前に添加剤中に存在した/添加剤中で活性であった酵素構成成分の少なくとも約75%が、室温への冷却後に依然として存在する/活性であることを意味する。好ましくは、規定温度への加熱前に添加剤中に存在し、活性であった酵素構成成分の少なくとも約80%が、室温への冷却後に依然として存在し、活性である。

特に好ましい実施形態において、飼料添加用組成物を均質化させて粉末を生産する。

代替的な好ましい実施形態において、飼料添加用組成物は、参照により本案件に組み込まれる国際公開第2007/044968号パンフレットに記載の顆粒(TPT顆粒と称される)に配合する。

別の好ましい実施形態において、飼料添加用組成物を顆粒に配合する場合、顆粒は、タンパク質コア上でコーティングされる水和障壁塩を含む。このような塩コーティングの利点は、熱耐性の改善、貯蔵安定性の改善および他の場合には酵素に対して有害効果を有する他の飼料添加剤からの保護である。

好ましくは、塩コーティングに使用される塩は、0.25超の水分活性または20℃における60%超の一定湿度を有する。

好ましくは、塩コーティングは、Na2SO4を含む。

飼料添加用組成物を調製する方法は、粉末をペレット化するステップをさらに含み得る。粉末は、当技術分野において公知の他の構成成分と混合することもできる。粉末、または粉末を含む混合物をダイに通し、得られたストランドを変動長さの好適なペレットに切断することができる。

場合により、ペレット化ステップは、ペレット形成前の蒸気処理、または調整ステップを含み得る。粉末を含む混合物は、調整槽中に、例えば、水蒸気注入装置を備えるミキサー中に装入することができる。混合物を調整槽中で、規定温度まで、例えば、60〜100℃に加熱する。典型的な温度は、70℃、80℃、85℃、90℃、または95℃である。滞留時間は、秒単位から分単位、およびさらには時間単位で変動可能である。例えば、5秒、10秒、15秒、30秒、1分、2分、5分、10分、15分、30分および1時間である。

本発明の飼料添加用組成物は、任意の適切な飼料材料への添加に好適であることが理解される。

本明細書において使用される飼料材料という用語は、動物により消費されるべき基礎的な飼料材料を指す。これは、例えば、少なくとも1つ以上の未加工穀類および/または加工植物および/または動物材料、例えば、ダイズミールまたは骨粉を含み得ることがさらに理解される。

本明細書において使用される用語「飼料原料」は、1つ以上の飼料添加用組成物が添加された飼料材料を意味する。

異なる動物は異なる飼料原料を要求すること、およびさらには同一動物であっても、その動物の飼育目的に応じて異なる飼料原料を要求し得ることが、当業者により理解される。

好ましくは、飼料原料は、メイズまたはトウモロコシ、コムギ、オオムギ、ライコムギ、ライムギ、イネ、タピオカ、ソルガムおよび/または副産物のいずれか、ならびにタンパク質リッチ構成成分、例えば、ダイズミール、ナタネミール、キャノーラミール、綿実ミール、ヒマワリ種子ミール、動物副産物ミールおよびそれらの混合物を含む飼料材料を含み得る。より好ましくは、飼料原料は、動物脂肪および/または植物油を含み得る。

場合により、飼料原料は、追加のミネラル、例えば、カルシウムなどおよび/または追加のビタミンも含有し得る。

好ましくは、飼料原料は、トウモロコシダイズミール混合物である。

飼料原料は、典型的には、最初に原材料を好適な粒経に挽き、次いで適切な添加剤と混合する飼料粉砕機中で生産する。次いで、飼料原料をマッシュまたはペレットとして生産することができ;後者は、典型的には、温度を標的レベルに上昇させ、次いで飼料をダイに通して特定のサイズのペレットを生産する方法を含む。ペレットを冷却させる。続いて、液体添加剤、例えば、脂肪および酵素を添加することができる。飼料原料の生産は、特に、少なくとも蒸気の使用を含み得る好適な技術により、ペレット化の前に押出し、または膨張させることを含む追加のステップも含み得る。

飼料原料は、単胃動物、例えば、家禽(例えば、ブロイラー、産卵鶏、ブロイラーブリーダー、シチメンチョウ、カモ、ガチョウ、水鳥)、肉豚(全年齢種)、ペット(例えば、イヌ、ネコ)または魚類用の飼料原料であり得、好ましくは、飼料原料は家禽用である。

例にすぎないが、ニワトリ、例えば、ブロイラー用の飼料原料は、下表に列挙される成分の1つ以上を、例えば、下表に挙げられる割合%で含み得る:

例にすぎないが、ニワトリ、例えば、ブロイラー用の食餌仕様は、下表に記載のとおりのものであり得る:

例にすぎないが、産卵鶏用の飼料は、下表に列挙される成分の1つ以上を、例えば、下表に挙げられる割合%で含み得る:

例にすぎないが、産卵鶏用の食餌仕様は、下表に記載のとおりのものであり得る:

例にすぎないが、シチメンチョウ用の飼料は、下表に列挙される成分の1つ以上を、例えば、下表に挙げられる割合%で含み得る。

例にすぎないが、シチメンチョウ用の食餌仕様は、下表に記載のとおりのものであり得る。

例にすぎないが、仔豚用の飼料は、下表に列挙される成分の1つ以上を、例えば、下表に挙げられる割合%で含み得る:

例にすぎないが、仔豚用の食餌仕様は、下表に記載のとおりのものであり得る:

例にすぎないが、育成期/仕上げ期のブタ用の飼料は、下表に列挙される成分の1つ以上を、例えば、下表に挙げられる割合%で含み得る:

例にすぎないが、育成期/仕上げ期のブタ用の食餌仕様は、下表に記載のとおりのものであり得る:

食肉ベース食料品/飼料製品 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼおよび/または組成物および/または食料/飼料組成物および/または加水分解物は、食肉ベース食料/飼料製品の製造において使用することができる。

本発明による「食肉ベース食料品」および「食肉ベース飼料製品」は、食肉をベースとする任意の製品である。

食肉ベース食料品は、食料および/または飼料としてヒトおよび/または動物消費に好適である。本発明の一実施形態において、食肉ベース食料品は、動物に給餌するための飼料製品、例えば、ペットフード製品などである。本発明の別の実施形態において、食肉ベース食料品は、ヒト用の食料品である。

食肉ベース食料/飼料製品は、非食肉成分、例えば、水、塩、小麦粉、乳汁タンパク質、植物タンパク質、デンプン、加水分解タンパク質、リン酸塩、酸、香辛料、着色剤および/またはテクスチャー付与剤などを含み得る。

本発明による食肉ベース食料品/飼料製品は、好ましくは、5〜90%(重量/重量)の食肉を含む。一部の実施形態において、食肉ベース食料品は、少なくとも30%(重量/重量)の食肉、例えば、少なくとも50%、少なくとも60%または少なくとも70%の食肉を含み得る。

一部の実施形態において、食肉ベース食料/飼料製品は、調理肉、例えば、ハム、ロイン、ピクニックハム、ベーコンおよび/または豚脇腹肉などである。

食肉ベース食料品/飼料製品は、以下の1つ以上のであり得る: 乾燥および半乾燥塩漬け肉−例えば、発酵製品、乾燥塩漬けおよびスターター培養を用いて発酵させたもの、例えば、ドライソーセージ、サラミ、ペパロニおよびドライハム; 乳化肉製品(例えば、低温消費および高温消費用)、例えば、モルタデッラ、フランクフルトソーセージ、ランチョンミートおよびパテ; 魚類および海産食品、例えば、エビ、サケ、再配合魚類製品、凍結コールドパック魚類; 新鮮肉筋肉−例えば、全注入食肉筋肉、例えば、ロイン、ショルダーハム、マリネ肉; 挽いた新鮮肉および/または再構成新鮮肉−または再配合肉、例えば、低温硬化性ゲルまたは結合により性能向上させた切り取り肉、例えば、生の、未調理のロインチョップ、ステーキ、ロースト、フレッシュソーセージ、ビーフバーガー、ミートボール、ペルメニ; 家禽製品−例えば、鶏または七面鳥胸肉または再配合家禽、例えば、チキンナゲット、および/またはチキンソーセージ; レトルト製品−オートクレーブ処理した食肉製品、例えば、ピクニックハム、ランチョンミート、乳化製品。

本発明の一実施形態において、食肉ベース食料品/飼料製品は、加工肉製品、例えば、ソーセージ、ボローニャソーセージ、ミートローフ、挽肉製品、挽肉、ベーコン、ポロニー、サラミまたはパテなどである。

加工肉製品は、例えば、食肉ベースエマルジョンから製造された乳化肉製品、例えば、モルタデッラ、ボローニャソーセージ、ペパロニ、レバーソーセージ、チキンソーセージ、フランクフルトソーセージ、フランクフルト、ランチョンミート、ミートパテなどであり得る。

食肉ベースエマルジョンは、例えば、ベーキング形態で、または例えば、プラスチック、コラーゲン、セルロースもしくは天然ケーシングのケーシング中に充填した後に調理し、殺菌し、またはベーキングすることができる。加工肉製品は、再構成肉製品、例えば、再構成ハムなどであり得る。本発明の食肉製品は、加工ステップ、例えば、加塩、例えば、乾燥加塩;塩漬け、例えば、塩水塩漬け;乾燥;燻製;発酵;調理;缶詰化;レトルト化;スライスおよび/またはシュレディングなどを受け得る。

別の実施形態において、食料品/飼料製品は、乳化肉製品であり得る。

食肉 本明細書において使用される用語「食肉」は、任意の種類の動物に由来する任意の種類の組織を意味する。

本明細書において使用される食肉という用語は、動物に由来する筋繊維を含む組織であり得る。食肉は、動物筋肉、例えば、全動物筋肉または動物筋肉から切断された肉片であり得る。

別の実施形態において、食肉は、例えば、動物の内部器官、例えば、心臓、肝臓、腎臓、脾臓、胸腺および脳などを含み得る。

食肉という用語は、当技術分野において公知の任意の他の適切な方法により小さい肉片に挽肉化、ミンチ化または切断された食肉を包含する。

食肉は、任意の種類の動物、例えば、ウシ、ブタ、ラム、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ、シチメンチョウ、ダチョウ、キジ、シカ、ヘラジカ、トナカイ、スイギュウ、バイソン、レイヨウ、ラクダ、カンガルー;任意の種類の魚類、例えば、スプラット、タラ、コダラ、マグロ、アナゴ、サケ、ニシン、イワシ、サバ、アジ、サンマ、ウルメイワシ、タラ、カレイ、アンチョビ、マイワシ、ブルーホワイティング、パシフィックホワイティング、トラウト、ナマズ、バス、カラフトシシャモ、マーリン、レッドスナッパー、ノルウェーコダラおよび/またはメルルーサ;任意の種類の貝類、例えば、ハマグリ、イガイ、ホタテ、ザルガイ、タマキビ、カタツムリ、カキ、エビ、ロブスター、ヨーロッパアカザエビ、カニ、ザリガニ、コウイカ、イカ、および/またはタコに由来し得る。

一実施形態において、食肉は、牛肉、豚肉、鶏肉、ラム肉および/または七面鳥肉である。

生物物理学的特徴 本発明のトリペプチジルペプチダーゼ(場合により、エンドプロテアーゼとの組合せで)および/または飼料原料および/または飼料添加用組成物および/または組成物の動物への給餌は、そうして給餌された動物の生物物理学的特徴を改善し得る。

好適には、本方法および/または使用は、少なくとも1つの飼料構成成分、少なくとも1つのミネラル、少なくとも1つのビタミンまたはそれらの組合せを動物に投与することをさらに含み得る。

あるいはまたはさらに、本方法および/または使用は、少なくとも1つのエンドプロテアーゼを動物に投与することをさらに含み得る。

本明細書において使用される「生物物理学的特徴」は、健康および/または性能および/または生産量を改善する動物の任意の生物物理学的特性を意味する。

例として、生物物理学的特徴は、以下の1つ以上からなる群から選択される1つ以上であり得る:動物の性能、動物の成長性能、飼料要求率(FCR)、原料の消化能(例えば、栄養消化率、例として、デンプン、脂肪、タンパク質、繊維消化率)、窒素消化率(例えば、回腸窒素消化率)および可消化エネルギー(例えば、回腸可消化エネルギー)、窒素保持量、枝肉歩留まり、成長速度、増体量、体重、質量、飼料効率、体脂肪率、体脂肪分布、成長、卵サイズ、卵重量、卵質量、産卵率、リーン増加量、骨灰%、骨灰mg、背脂肪%、乳汁生産量、乳脂肪%、生殖生産、例えば、リッターサイズ、リッター生存率、孵化率%および環境影響、例えば、糞尿生産量および/または窒素排泄量。

好適には、生物物理学的特徴は、飼料要求率、窒素消化率(例えば、回腸窒素消化率)および可消化エネルギー(例えば、回腸可消化エネルギー)からなる群から選択される1つ以上であり得る。

好ましい実施形態において、生物物理学的特徴は、タンパク質の消化能であり得る。

一実施形態において、動物の生物物理学的特徴は、動物の性能を意味する。

好適には、本発明の飼料添加用組成物および/または飼料および/または飼料原料および/または飼料成分および/またはプレミックスの動物への投与は、本発明の飼料添加用組成物および/または飼料および/または飼料原料および/または飼料成分および/またはプレミックスを給餌しなかった動物と比較して動物における壊死性腸炎の発症率を実質的に増加させ得ない。

本明細書において使用される用語「壊死性腸炎の発症率を実質的に増加させる」は、発症率が約20%を超えて増加せず、好適には、約10%を超えて増加しないことを意味する。好ましくは、これは、壊死性腸炎の発症率が約5%を超えて、より好ましくは、約1%を超えて増加しないことを意味する。

性能 本明細書において使用される「動物の性能」は、飼料効率および/もしくは動物の増体量により、ならびに/または飼料要求率により、ならびに/もしくは飼料中の栄養素の消化率(例えば、アミノ酸消化率)および/もしくは飼料中のエネルギーもしくは代謝エネルギー消化率により、ならびに/または窒素保持量により決定することができる。

好ましくは、「動物の性能」は、飼料効率および/または動物の増体量により、ならびに/あるいは飼料要求率により決定される。

「動物の性能の改善」は、飼料中の本発明の加水分解物または本発明の組成物(例えば、食料または飼料添加用組成物)の使用から生じる、本発明により調製された加水分解物も組成物も含まない飼料を動物に給餌する場合と比較した、対象における飼料効率の増加、および/または増体量の増加、および/または飼料要求率の低減および/または飼料中の栄養素もしくはエネルギー消化率の改善、および/または窒素保持量の改善が存在することを意味する。

好ましくは、「動物性能の改善」は、飼料効率の増加および/または増体量の増加および/または飼料要求率の低減が存在することを意味する。

本明細書において使用される用語「飼料効率」は、一定期間の間、動物に食料を適宜または規定量で給餌する場合に生じる、動物の増体量を指す。

「飼料効率の増加」は、飼料中の本発明による加水分解物または組成物(例えば、食料または飼料添加用組成物)の使用が、本発明により調製された加水分解物も組成物も給餌しない動物と比較して増加した飼料摂取量単位当たりの増体量をもたらすことを意味する。

飼料要求率(FCR) 本明細書において使用される用語「飼料要求率」は、動物の体重を規定量だけ増加させるために動物に給餌される飼料量を指す。

飼料要求率の改善は、より低い飼料要求率を意味する。

「より低い飼料要求率」または「飼料要求率の改善」は、飼料中の本発明の加水分解物または組成物(例えば、食料または飼料添加用組成物)の使用が、本発明により調製された前記加水分解物も組成物も用いずに規定量だけ動物体重を増加させるために要求される飼料量と比較して低い、動物の体重を同一量だけ増加させるために動物に給餌することが要求される飼料量をもたらすことを意味する。

栄養素消化率 本明細書において使用される栄養素消化率は、胃腸管または胃腸管の規定の分節、例えば、小腸から消失する栄養素の割合を意味する。栄養素消化率は、対象に投与されるものと、対象の糞便中に分泌されるものとの差、または対象に投与されるものと、胃腸管の規定の分節、例えば、回腸上で消化物中に残存するものとの差として計測することができる。

本明細書において使用される栄養素消化率は、一定期間中の排泄物の総回収量を用いて、栄養素の摂取量と栄養素の排泄量との差により計測することができ;または動物により吸収されず、胃腸管全体または胃腸管分節中で消失した栄養素の量が研究者により計算可能な不活性マーカーを使用して計測することができる。このような不活性マーカーは、二酸化チタン、酸化クロムまたは酸不溶性灰分であり得る。消化率は、飼料中の栄養素の割合として、または飼料中の栄養素の質量単位当たりの可消化栄養素の質量単位として表現することができる。

本明細書において使用される栄養素消化率は、デンプン消化率、脂肪消化率、タンパク質消化率、ミネラル消化率、およびアミノ酸消化率を包含する。

好適には、本発明の方法および/または使用または本発明の態様のいずれかによるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用(場合により、少なくとも1つのエンドプロテアーゼとの組合せで)は、本発明の飼料添加用組成物および/または飼料成分および/または飼料および/または飼料原料および/またはプレミックスおよび/または加水分解物を給餌される動物中のタンパク質および/またはアミノ酸消化率を増加させる。

本明細書において使用されるエネルギー消化率は、消費される飼料の総エネルギーから糞便の総エネルギーを減算したものまたは消費される飼料の総エネルギーから動物の胃腸管の規定の分節、例えば、回腸上の残留消化物の総エネルギーを減算したものを意味する。本明細書において使用される代謝エネルギーは、見かけの代謝エネルギーを指し、消費される飼料の総エネルギーから糞便、尿、および消化のガス産物中に含有される総エネルギーを減算したものを意味する。エネルギー消化率および代謝エネルギーは、栄養素消化率の計測法と同一の方法を使用して、飼料の代謝エネルギーを計算するために窒素排出について適切な補正を行って、摂取総エネルギーと、糞便に中に排泄されたまたは胃腸管の規定の分節に存在する消化物に残存する総エネルギーとの差として計測することができる。

窒素保持量 本明細書において使用される窒素保持量は、食餌からの窒素を体重として保持する対象の能力を意味する。窒素の排泄量が1日摂取量を超過する場合に負の窒素バランスが生じ、それは筋肉が損失している場合に見られることが多い。正の窒素バランスは、特に成長期の動物における筋肉成長と関連することが多い。

窒素保持量は、一定期間のし尿の総回収量を用いて、窒素摂取量と窒素排泄量との差として計測することができる。窒素排泄量は、飼料からの未消化タンパク質、内因性のタンパク質性分泌物、微生物タンパク質、および尿窒素を含むことが理解される。

枝肉歩留まりおよび採肉歩留まり 本明細書において使用される枝肉歩留まりという用語は、食肉処理の商業または実験プロセス後の、生体重の比率としての枝肉の量を意味する。枝肉という用語は、頭部、尾部、肢部、および羽または皮を除去して食料用に食肉処理された動物の肉体を意味する。本明細書において使用される採肉歩留まりという用語は、生体重の比率としての食用肉の量、または生体重の比率としての規定の切り出し肉の量を意味する。

増体量 本発明は、本発明による飼料添加用組成物を含む飼料原料を対象に給餌することを含む、対象、例えば、家禽または肉豚における増体量を増加させる方法をさらに提供する。

「増体量の増加」は、本発明により調製された加水分解物も組成物も含まない飼料を給餌される動物と比較して、本発明の加水分解物または本発明による組成物(例えば、食料または飼料添加用組成物)を含む飼料の給餌時に体重が増加する動物を指す。

非食料品 本発明は、本発明の加水分解物を含む非食料品を提供する。

取得可能な(例えば、得られた)加水分解物は、局所的に適用される製品、例えば、ローション、クリーム、軟膏剤、ラブ、洗浄剤などの製造において使用することができる。したがって、本明細書に記載の加水分解タンパク質組成物を含むこのような製品が本明細書において企図される。このような製品は、例えば、治療目的、例えば、乾燥皮膚、掻痒、不快感などの緩和を提供するために有用である。

これらの製品は、好ましくは、加水分解タンパク質構成成分に加え、基剤として、脂質、ワックス、油、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョンなどを含む。典型的には、これらは、1つ以上の芳香構成成分、および他の成分、例えば、界面活性剤または乳化剤をさらに含み得る。

本明細書に記載の乳汁またはホエイタンパク質加水分解物を含む化粧品および他の外見補助剤または美容補助剤も提供される。

一実施形態において、化粧製品は、対象者の顔面、頬、唇、または眼に適用することができる。別の実施形態において、製品は、皮膚の化粧外見の改善を支援するため、または、例えば、しわ、痣、そばかす、瘢痕、傷などの外見を縮小させるために身体上のいずれの箇所にも使用することができる。

利点 本発明者らは、本発明によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが、加水分解物の調製における使用に高度に有利であり、加水分解物または加水分解物を含む食料および/または飼料および/またはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(場合により、少なくとも1つのエンドプロテアーゼとの組合せで)を含む食料または飼料添加用組成物を給餌される対象に利点を付与することを最初に示した。

あるいはまたはさらに、エンドプロテアーゼおよびトリペプチジルペプチダーゼを使用して生産された加水分解物は、非処理加水分解物と比較して低減した苦味も有し得る。

有利には、本発明における使用のために教示されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、広範なペプチドおよび/またはタンパク質基質に作用し得、そのような広い基質特異性を有することに起因して、あるアミノ酸(例えば、プロリンおよび/またはリジンおよび/またはアルギニンおよび/またはグリシン)が濃縮された基質の開裂が容易に阻害される。したがって、このようなプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用は、タンパク質基質(例えば、加水分解物の調製のための基質中に存在)を効率的および/または急速に分解し得る。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1位のリジン、アルギニンまたはグリシンの1つ以上を有するペプチドおよび/またはタンパク質に対する優先的活性を有し得る。理論により拘束されるものではないが、P1位におけるそれらのアミノ酸を含むペプチドおよび/またはタンパク質基質は、多くのトリペプチジルペプチダーゼおよび/またはプロテアーゼについて一般に消化困難であり得、そのような残基との接触時、トリペプチジルペプチダーゼおよび/またはプロテアーゼによるペプチドおよび/またはタンパク質基質のそのような残基開裂は停止し、または緩慢であり得る。有利には、本発明のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを使用することにより、P1におけるリジン、アルギニンおよび/またはグリシンを含むタンパク質および/またはペプチド基質を効率的におよび/または開裂反応をそれほど緩慢にせずに消化することが可能である。

本発明はまた、上記活性を有することに加え、P2、P2’、P3およびP3’位におけるプロリンに耐性であり得るプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを提供する。これにより、プロリンのストレッチを有するペプチドおよび/またはタンパク質基質の効率的な開裂が可能となり、広範なペプチドおよび/またはタンパク質基質の開裂が可能となるため、有利である。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、P1におけるリジンを有するペプチドおよび/またはタンパク質に対する優先的活性を有し得、これにより、高いリジン含有率を有する基質、例えば、ホエイタンパク質の効率的な開裂が可能となる。

本発明はまた、非耐熱性バリアントと比較して変性する傾向が低く、および/または、したがって長期の活性を保持する耐熱性プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを提供する。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、約pH7のpH範囲の活性を有し得、したがって、アルカリ性エンドプロテアーゼと使用することができる。これは、加水分解物生産のためのタンパク質および/またはペプチド基質を含む反応媒体のpHの変化が、酵素処理間で必要でないことを意味する。換言すると、これにより、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼを反応に同時に添加することが可能となり、それにより、加水分解物を生産するプロセスをより迅速に、および/またはより効率的に、および/またはよりコスト効率的にすることができる。さらに、より低いpH値において基質が溶液から沈殿し得、したがって開裂され得ないため、これにより、より効率的な反応が可能となる。

酸性pHにおける活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、酸性エンドプロテアーゼとの組合せで使用することができ、有利には、加水分解物生産のためのタンパク質および/またはペプチド基質を含む反応媒体のpHの変化を酵素処理間で要求しない。換言すると、これにより、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼを反応に同時に添加することが可能となり、それにより、加水分解物を生産するプロセスをより迅速に、および/またはより効率的に、および/またはよりコスト効率的にすることができる。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼとの組合せのエンドプロテアーゼは、疾患、例えば、乳汁タンパク質アレルギーおよび/またはダイズタンパク質アレルギーを罹患する感受性個体における免疫応答を引き起こすことと関連するタンパク質基質を開裂し得る。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼとの組合せでのエンドプロテアーゼの使用は、基質開裂の効率を増加させ得る。理論により拘束されるものではないが、エンドプロテアーゼは、ペプチドおよび/またはタンパク質基質をCまたはN末端から離れた複数の領域において開裂し得、それにより基質として使用するためのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのためのより多くのN末端終端部を産生し、それにより、有利には、反応効率を増加させ、反応時間を低減させることが考えられる。

多くの現在の給餌実務は、高いpH(例えば、pH8)において活性なアルカリ性プロテアーゼを動物に投与することを含む。したがって、アルカリ性プロテアーゼは、よりアルカリ性になる動物の胃腸管の下部(例えば、後方部)、例えば、小腸の後方部および大腸および盲腸中でのみ活性である。理論により拘束されるものではないが、胃腸管の後方部中のオリゴペプチドの生産は、オリゴペプチドを利用する微生物の集団を増加させ、次いでそのことが腸内疾患チャレンジおよび/または動物による摂取に利用可能な栄養素の低減をもたらし得ることが考えられる。さらに、胃腸管の後方部(すなわち、下部)において、粘膜は、上部(例えば、砂嚢、前胃または胃)よりも十分に保護されていないため、より容易に損傷され、炎症をもたらす。有利には、酸性pHにおける活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用は、この問題を緩和する。それというのも、それは、上部胃腸管中でその基質を消化し得、それにより微生物の集団を実質的に増加させず、および/または動物による摂取に利用可能な栄養素(例えば、アミノ酸/ペプチド)の量を増加させ、および/または炎症を低減させるためである。

有利には、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼとの組合せのエンドプロテアーゼの使用は、基質開裂の効率を増加させ得る。理論により拘束されるものではないが、エンドプロテアーゼは、ペプチドおよび/またはタンパク質基質をCまたはN末端から離れた複数の領域において開裂し得、それにより基質として使用するためのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのためのより多くのN末端終端部を生産し、それにより有利には、反応効率を増加させ、および/または反応時間を低減させることが考えられる。

酸性エンドプロテアーゼおよび酸性pHにおける活性を有するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用は、非常に有利である。それというのも、この2つの酵素は、協働して動物の上部胃腸管(例えば、砂嚢、前胃または胃)中のペプチドおよび/またはタンパク質基質を消化し得、その動物中に存在する他の内因性プロテアーゼ(例えば、ペプシン、トリプシンまたはキモトリプシン)との組合せで活性であり得るためである。

有利には、動物へのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの給餌は、増体量の増加および/または飼料要求率の低減および/または窒素消化率(すなわち、回腸窒素消化率)の増加および/またはエネルギー消化の増加(例えば、回腸エネルギー消化)をもたらす。

エンドプロテアーゼ、S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)およびアミノペプチダーゼの使用は、場合により、1つ以上のさらなる構成成分との組合せで、多くの利点を有する: ・それにより、対象により効率的に吸収され得る単一アミノ酸および/またはジペプチドおよび/またはトリペプチドの効率的な生産が可能となる(例えば、摂取に良好な浸透ポテンシャルを有することに起因); ・タンパク質および/またはペプチド基質が、より効率的に、および/またはより急速に消化され得る; ・特に、例えば、トリペプチドを単一アミノ酸および/またはジペプチドに消化することにより加水分解物の製造においてインビトロで使用される場合、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのエンドポイント阻害(すなわち、その反応産物による阻害)の低減;および/または ・高レベルのプロリン、リジン、アルギニンおよび/またはグリシンを含有する物質に対する相乗および/または相加活性。

追加の定義 特に定義のない限り、本明細書において使用される全ての技術および科学用語は、本開示が属する分野の当業者により一般に理解されるものと同一の意味を有する。Singleton,et al.,DICTIONARY OF MICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY,20 ED.,John Wiley and Sons,New York(1994)、およびHale & Marham,THE HARPER COLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY,Harper Perennial,NY(1991)は、当業者に本開示において使用される用語の多くの一般辞書を提供する。

本開示は、本開示の開示の例示的な方法および材料により限定されず、本明細書に記載のものと類似または同等の任意の方法および材料を本開示の実施形態の実施または試験において使用することができる。数値範囲には、範囲を定義する数字が含まれる。特に記載のない限り、任意の核酸配列は、左から右に5’から3’配向に記載され;アミノ酸配列は、左から右にアミノからカルボキシ配向にそれぞれ記載される。

本明細書において提供される見出しは、本明細書を全体として参照することにより有され得る本開示の種々の態様にも実施形態にも限定されない。したがって、直後に定義される用語は、本明細書を全体として参照することにより十分に定義される。

アミノ酸は、本明細書において3文字略記または1文字略記のアミノ酸の名称を使用して称される。

本明細書において使用される用語「タンパク質」は、タンパク質、ポリペプチド、およびペプチドを含む。

本明細書において使用される用語「アミノ酸配列」は、用語「ポリペプチド」および/または用語「タンパク質」と同義である。一部の例において、用語「アミノ酸配列」は、用語「ペプチド」と同義である。一部の例において、用語「アミノ酸配列」は、用語「酵素」と同義である。

用語「タンパク質」および「ポリペプチド」は、本明細書において交換可能に使用される。本開示および特許請求の範囲において、アミノ酸残基についての慣用の1文字および3文字コードを使用することができる。アミノ酸についての3文字コードは、IUPACIUB Joint Commission on Biochemical Nomenclature(JCBN)に準拠して定義されるとおりである。ポリペプチドは、遺伝子コードの縮重に起因して2つ以上のヌクレオチド配列によりコードさせることができることも理解される。

用語の他の定義は、本明細書全体にわたり記載され得る。例示的な実施形態をより詳細に記載する前に、本開示は、記載の特定の実施形態に限定されず、無論、それ自体変動し得ることを理解すべきである。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためにすぎず、限定するものでないことも理解すべきである。

値の範囲が提供される場合、文脈上明記されない限り、下限とする単位の少数第一位までが開示され、それ以外には、その範囲の上限値および下限値の間に含まれるそれぞれの数値も具体的に開示されることが理解される。任意の記述値または記述値の間に含まれる値、および任意の他の記述値またはその記述範囲に含まれる値の間のより小さなそれぞれの範囲も本開示に包含される。これらのより小さな範囲の限界値は独立してその範囲に包含し、またはそれから除外することができ、そのより小さな範囲に限界値のいずれかが含まれ、そのいずれも含まれず、またはその両方が含まれるそれぞれの範囲も本開示内に包含され、記述範囲の限界値が任意に具体的に排除されることもある。記述範囲が限界値のいずれかまたは両方を含む場合、これらの含まれる限界値のいずれかまたは両方を除外する範囲も本開示に含まれる。

本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明記されない限り複数形の指示対象も含むことに留意しなければならない。したがって、例えば、「プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ」、「エンドプロテアーゼ」、「S53ファミリーのエキソトリペプチジルペプチダーゼ」、「アミノペプチダーゼ」または「酵素」への言及は、複数のそのような候補薬剤を含み、「飼料」、「飼料原料」、「プレミックス」または「飼料添加用組成物」への言及は、当業者に公知の1つ以上の飼料、飼料原料、プレミックスおよびそれらの均等物などへの言及を含む。

本明細書において考察される刊行物は、本出願の出願日よりも先に開示されているという意味でのみ提供される。本明細書において、このような刊行物が、本明細書に添付の特許請求の範囲に対する先行技術を構成することの容認と解釈すべきでない。

本発明は、目下、例にすぎないが、以下の図面および実施例を参照して記載される。

実施例1 トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)中のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのクローニングおよび発現 ゲノム配列として生成されたRI079(配列番号57)およびTRI083(配列番号56)を除きトリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)中の発現に好ましいコドンを使用してプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをコードする合成遺伝子を生成した。予測される分泌シグナル配列(SignalP 4.0:Discriminating signal peptides from transmembrane regions.Thomas Nordahl Petersen,Soren Brunak,Gunnar von Heijne & Henrik Nielsen.Nature Methods,8:785−786,2011)を、トリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)酸性真菌プロテアーゼ(AFP)からの分泌シグナル配列およびトリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)グルコアミラーゼ遺伝子(TrGA1)からのイントロンにより置き換えた(TRI079およびTRI083を除く)(図7の下段パネル参照)。

LR Clonase(商標)酵素ミックス(Life Technologies)を使用してデスティネーションベクターpTTT−pyrG13(米国特許第8592194B2号明細書に記載、その教示は、参照により本明細書に組み込まれる)中に合成遺伝子を導入し、本明細書におけるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのための発現ベクターpTTT−pyrG13の構築をもたらした。配列番号1、2および29をコードする発現ベクターを図1に示し、配列番号12および39をコードする発現ベクターを図7に示す。配列番号96または97(TRI045)をコードする発現ベクターを図2に示す。本質的に(米国特許第8592194B2号明細書)に記載のPEG媒介プロトプラスト形質転換を使用して5〜10μgの発現ベクターを、好適なトリコデルマ・レーゼイ(Trichoderma reesei)株中に個々に形質転換した。発芽胞子を遠心分離により回収し、洗浄し、45mg/mlの溶解酵素溶液(トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum),Sigma L1412)により処理して真菌細胞壁を溶解させた。プロトプラストのさらなる調製は、Penttilae et al.(Gene 61(1987)155−164)により記載されている標準的方法により実施した。

0.85%のNaCl、0.015%のTween 80の溶液を使用して胞子を回収した。胞子懸濁液を使用して液体培養物を植菌した。

培養物を、28℃および80%の湿度において、180rpmにおいて振盪しながら7日間増殖させた。培養物上清を真空濾過により回収し、それを使用して発現および酵素性能を計測した。

実施例2 精製および特徴付け A.プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの精製 20mMの酢酸Na、pH4.5(緩衝液A)により平衡化したPD10カラム(GE Life Sciences,USA)上で試料の脱塩を実施した。Source S15 HR25/5(GE Life Sciences,USA)上のイオン交換クロマトグラフィーのため、カラムを緩衝液Aにより平衡化した。脱塩試料(7ml)を6ml/分の流速においてカラムにアプライし、カラムを緩衝液Aにより洗浄した。結合タンパク質を20mMの酢酸Na、pH4.5中0〜0.35MのNaCl(35分)の線形勾配により溶出させた。ラン全体の間、10mlの分画を回収した。回収された試料は、下記のトリペプチジルアミノ活性のためのアッセイであった。タンパク質濃度は、280nmにおける吸光度計測値に基づき計算し、ExPASy ProtParamツール(http://web.expasy.org/cgi−bin/protparam/protparam)を使用してタンパク質の理論吸光度を計算した。

B.プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドペプチダーゼ活性の測定 発色ペプチドH−Ala−Ala−Ala−pNA(MW=387.82;Bachem,Switzerland)を使用して上記のとおり産生された試料中のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの活性を測定した。アッセイを以下のとおり実施し、10μLの発色ペプチド溶液(ジメチルスルホキシド;DMSO中で溶解させた10mM)をマイクロタイタープレート中で130μlの酢酸Na(20mM、酢酸によりpH4.0に調整)に添加し、40℃において5分間加熱した。10μLの適切に希釈された酵素を添加し、吸収をMTPリーダー(Versa max,Molecular Devices,Denmark)中で405nmにおいて計測した。1カタールのタンパク質分解は、毎秒1モルのp−ニトロアニリンを放出するために要求される酵素の量と定義した。

エンドプロテアーゼ活性のためのアゾスカゼイン(azoscasein)アッセイ Iversen and Jorgensen,1995により記載されているエンドプロテアーゼアッセイの修正バージョンを使用する。50μlの酵素試料を、4倍希釈のマッキルベイン緩衝液、pH5中で250μlのアゾカゼイン(0.25%w/v;Sigma製)に添加し、振盪(800rpm)しながら40℃において15分間インキュベートした。50μlの2MのTCAを添加し、20,000gにおいて5分間遠心分離することにより反応を終結させた。上清の195μlの試料に、65μlの1MのNaOHを添加し、450nmにおける吸光度を計測する。1単位のエンドプロテアーゼ活性は、40℃において15分間で0.1の吸光度の増加を生じさせる量と定義する。

実施例1に記載のとおり産生されたプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ試料は、エンドペプチダーゼ副活性を本質的に含まないことが見出された。実施例2Aに記載の精製時、エンドペプチダーゼ副活性は実質的に検出されなかった。

C.pHプロファイル 上記のH−Ala−Ala−Ala−pNA基質について記載されるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼアッセイを20mMのNa−グリシンの緩衝液(pH2.0、2.5、3.0、3.5および4.0)または20mMの酢酸Na緩衝液(pH4.0、4.5および5.5)の使用に修正したものを使用してプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083(図2)およびTRI045(図24)のpHプロファイルを測定した。TRI083およびTRI045の最適pHは、4.0であることが観察された

D.温度プロファイル 上記のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼアッセイを、25、50、55、60、65、70、75、80および85℃の温度において使用した。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083の最適温度は、50℃であることが見出された一方、70℃以上の温度において活性は見出されなかった(図3)。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをエンドプロテアーゼ(Alphalase(登録商標)AFP)との組合せで使用するタンパク質加水分解 酵素:Alphalase(登録商標)AFPおよびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083を、実施例1に記載のとおり発現させる。

アッセイ緩衝液:50mMのNaOAc、pH4.0、3%のジメチルヘモグロビン(Sigma Aldrich)、37℃、1時間のインキュベーション(MTPウェル当たり100μlの反応混合物)。

停止/発色試薬:125mMのホウ酸Na pH8.6中0.05%のトリニトロベンゼンスルホン酸(ウェル当たり200μl)。

停止/発色試薬との約20分間のインキュベーション後にVersa maxマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を使用してプレートを450nmにおいて読み取った。アッセイの結果(図4)は、エンドプロテアーゼ(Alphalase(登録商標)AFP)をプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼとの組合せで使用する場合の相乗効果を示す。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをエンドペプチダーゼとの組合せで用いるホエイタンパク質(WPI)の加水分解 ホエイタンパク質加水分解のため、Lacprodan−9224(Arla Food Ingredients,Denmark)を用いた。20%(w/w)のWPI懸濁液をH2Od中で調製し、酢酸(Sigma−Aldrich,Denmark)によりpH4.0に調整した。微生物成長を防止するため、0.0285%(w/w)のNaN3を添加した。200μlの容量のWPI懸濁液をマイクロタイタープレート(MTP;VWR,Denmark)の96ウェルのそれぞれの中に移した。続いて、5μlのそれぞれの連続希釈されたペプチダーゼ、Alphalase(登録商標)FP2およびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(3PP=TRI083;添加される原液中0〜8750nkatのH−Ala−Ala−Ala−pNA/mLの活性)をそれぞれウェルに添加し、表1に示される投与量をもたらした。MTPを密封し、iEMSインキュベーター/シェイカー(Thermo Scientific,Denmark)中において40℃において配置した。24時間のインキュベーションおよび400rpmにおける振盪後、20μlの2Mのトリクロロ酢酸(TCA;Sigma−Aldrich,Denmark)の添加により加水分解を停止させた。参照として、無添加の20%のWPI(w/w)懸濁液を使用し、それをWPI加水分解と同一の様式で処理した。非加水分解沈殿WPIを濾過(0.22μm)により除去した。濾過されたWPI加水分解物に対してo−フタルデヒド(OPA)誘導体化をNielsen et al.(2001)に従ってわずかに修正して実施した。25μlの試料容量をウェルに移し、続いてリン酸緩衝液pH11中で溶解された175μlのOPA試薬を添加した。MTPリーダー(Molecular Devices,Denmark)中で340nmにおいて計測された吸収を、パーセントの相対加水分解度(DH)に変換した。

6MのHCl(Sigma−Aldrich,Denmark)中で100℃において24時間加水分解された20%(w/w)のWPI懸濁液は、参照(100%のDH)として機能した。

表1に示されるとおり、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドペプチダーゼAlphalase(登録商標)FP2の組合せは、最良の加水分解度を与えた。エンドペプチダーゼへのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの補給は、一般に、TRI083(配列番号1、配列番号2または配列番号29)の添加なしよりも高いDHをもたらした。例えば、0.6%のAlphalase(登録商標)FP2への5ulの2,188nkat/mlのTRI083の添加は、25.0%の加水分解度の増加をもたらした一方、1.2%(w/w)のAlphalase(登録商標)FP2への5ulの8,375nkat/mlのTRI083の補給は、DHの21.4%の増加をもたらした。

33merグリアジンペプチドの加水分解 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを、LC−MSおよびラベルフリー定量によりアルファグリアジン(アルファ−2−グリアジン)から合成基質を加水分解するその能力について試験した。基質中の高いプロリン含有率に関係なく基質をトリペプチドに開裂することが見出された。

実験設定 33merのグリアジン(アルファ−2−グリアジン)(aa56〜88)H−LQLQPFPQPQLPYPQPQLPYPQPQLPYPQPQPF−OH(Zedira GmbH;D−64293 Darmstadt,Germany)C190H273N43O47(MW=3911.46)(1mg/ml;0.26mM)を、24℃において、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(0.01mg/mlのTRI083)の存在下で、1000ulの総容量の緩衝液(pH=4.5)中でインキュベートした(基質/酵素比100:1、w/w)。0、1、3、5、10、15および30分後にそれぞれ20ulの5%トリフルオロ酢酸(TFA)によりアリコート(100ul)の酵素反応を停止させた。次いで、試料を新たなバイアルに移し、LTQ Orbitrap質量分析計上で分析した。

データ収集、ラベルフリー定量およびMS/MSデータ分析 LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたEasy LCシステム(Thermo Scientific,Odense,DK)を使用してナノLC−MS/MS分析を実施した。試料を、10cm分析カラム(75μm内径、375μm外径、Reprosil C18、3μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)に接続された特注2cm捕捉カラム(100μm内径、375μm外径、Reprosil C18、5μmの逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)上に鋼製ニードルによりロードした。分離は、ナノエレクトロスプレーイオン源(Thermo Scientific,Odense,DK)中への0〜34%の溶媒B(H2O/CH3CN/TFE/HCOOH(100/800//100/1 v/v/v/v))の10分間の勾配を使用して300nL/分の流速において実施した。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した。ペプチド質量をOrbitrap(MSスキャンは、60000の分解能によりm/z400において得た)により計測し、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供した。動的排除は、500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppmの排除質量幅により有効とした。

MS1強度を使用してクロマトグラムを構築し得るオープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421(MacCoss Lab Software,University of Washington,Department of Genome Sciences,3720 15th Ave NE Seattle,Washington,USから入手可能)によりRAWファイルにアクセスした。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1,およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用した。2つの基質およびそれらの開裂産物のペプチド配列をSkyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。

LC−MS/MSデータは、GPMAWを使用して手作業でアノテートして断片化の理論値を計算した。

三重荷電質量のインタクトアルファ−2−グリアジンペプチドを単離し、経時的に追跡した。インタクトペプチドは、3分後に検出可能でなく、極めて急速に加水分解された(表2)。33merアルファ−2−グリアジンペプチドの完全加水分解は、以下のトリペプチドを生じさせる:LQL’ QPF’ PQP’ QLP’ YPQ’ PQL’ PYP’ QPQ’ LPY’ PQP’ QPF。アルファ−2−グリアジン基質からの4つのトリペプチドLQL、QPF、PQPおよびQLPの開裂から生じた中間産物YPQPQLPYPQPQLPYPQPQPFが蓄積し、次いで減少することが見出された(表2)。

予測されるトリペプチドの多くの蓄積が検出された。下線のトリペプチドが見出され、それらのMS/MS断片化:LQL’ QPF’ PQP’ QLP’ YPQ’ PQLPYP’ QPQ’ LPY’ PQP’QPFに基づき確認された一方、QPFトリペプチドは、その質量に基づいてのみ見出された。

まとめると、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、高いプロリン含有率に関係なく基質アルファ−2−グリアジンをトリペプチドに連続的に開裂することが見出された。加水分解の間、プロリンは、P3、P2、P1、P1’、P2’およびP3’位にそれぞれ存在した。

これは、従来見出されたトリペプチジルペプチダーゼがP1位におけるプロリンもP1’位におけるプロリンも開裂しないこととは対照的である(US7972808B2,US5821104,Reichard et al.2006,Applied and Environmental Microbiology 72,1739-1748)。

AAPPAペプチドの開裂 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを、LC−MSおよびラベルフリー定量により合成基質AAPPAを加水分解するその能力について試験した。ペプチドH−AAPPA−NH2(MW=424.49,Schafer−N,Copenhagen製)を、20mMのMES緩衝液、pH=4.0中で溶解させた(1mg/ml)。1000ulのH−AAPPA−NH2溶液を室温において200ulのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI083)溶液(40ug/ml)(基質/酵素100:0.8)とインキュベートした。7つの時点(0、5、15、60、180、720および1440分)において、100ulの試料を抜き出し、50ul5%のTFAにより希釈し、熱不活性化(80℃において10分間)させ、LC−MS分析まで−20℃において保持した。

LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたEasy LCシステム(Thermo Scientific,Odense,DK)を使用してナノLC−MS/MS分析を実施した。試料を、10cm分析カラム(75μm内径、375μm外径、Reprosil C18、3μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)に接続された特注2cm捕捉カラム(100μm内径、375μm外径、Reprosil C18、5μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)上に鋼製ニードルによりロードした。分離は、ナノエレクトロスプレーイオン源(Thermo Scientific,Odense,DK)中への0〜34%の溶媒B(H2O/CH3CN/TFE/HCOOH(100/800//100/1 v/v/v/v))の10分間の勾配を使用して300nL/分の流速において実施した。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した。ペプチド質量をOrbitrap(MSスキャンは、60000の分解能によりm/z400において得た)により計測し、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供した。動的排除は、500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppmの排除質量幅により有効とした。

MS1強度を使用してクロマトグラムを構築し得るオープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421により、RAWファイルにアクセスした。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用した。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1,およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最も強度の高い電荷状態を使用した。基質および開裂産物のペプチド配列をSkyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。

分析は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼがペプチドAAPPAを経時的に分解し(図5)、産物AAPを生成し得ることを示し(図6)、そのことはAAPPA中のPPペプチド結合がプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼにより加水分解されることを示す。

β−ラクトグロブリンアレルギー性を低減させるためのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの使用 本実験は、キット:MIoBS(Morianga Institute of Biological Sciences,Inc.,Yokohama,Japan.Catalog No.171LG)により供給されている「乳汁タンパク質ELISAキット(β−ラクトグロブリン)」を使用して実施した。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、エンドプロテアーゼならびにプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびエンドプロテアーゼの組合せによりβ−ラクトグロブリン溶液を処理することにより、潜在的なアレルギー性の低減を調査した。

緩衝液:50mMの酢酸塩、pH4.5 β−ラクトグロブリン溶液:緩衝液中100μg/ml 酵素:プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083(緩衝液中40000nkat/ml)およびAlphalase(登録商標)AFP(緩衝液中100SAPU/ml)。

β−ラクトグロブリン溶液(1000μL)をEppendorfチューブ中に装入し、40℃に加熱した。20μLの緩衝液および50μLのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを添加し(t=0)、ピペットによりポンプ輸送することにより溶液を混合した。酵素の添加直後、50μLのアリコートを950μLの氷冷試料抽出溶液(キットにより供給される)に移した。後続のアリコートを採取し、1時間、3時間、6時間および24時間後に同一の手法で処理した。さらなる分析まで全ての試料を氷上で貯蔵した。20μlのAlphalase(登録商標)AFP+50μlの緩衝液;20μlのAlphalase(登録商標)AFP+50μlのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼまたは70μlの緩衝液(酵素なし)を使用して実験を繰り返した。キット中で供給されるプロトコル(手順の初期ステップとして全ての試料を抽出溶液中で室温において24時間インキュベートすることを含む)を使用して全ての試料を分析した。

乳汁タンパク質ELISAキット(β−ラクトグロブリン)を使用して、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼが、エンドプロテアーゼとの組合せで、アッセイ応答を低減させ得、それによりAlphalase(登録商標)AFPを単独よりも顕著に大きな潜在的なアレルギー性を低減させ得ることが見出された。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、単独で、アッセイ応答に対するわずかな効果のみを有した。

実施例3 材料および方法 1.コーンソイ飼料の酵素処理 飼料粉を212μm未満の粒径に篩にかけ、水中で10%(w/w)のスラリーに懸濁させ、pHをpH3.5に調整した。次いで、Biomeck NXロボットを用いるAgilent0.5mL機器を使用して138μLの10%スラリーを96MTPウェルプレート中でそれぞれのウェルに添加した。広口径チップを使用した。次いで、20mMの酢酸塩pH3.5中で試験すべきプロテアーゼを含有する20μlの酵素溶液を添加し、その後に水中で溶解させた10μL(1.14U/μL)ペプシンを添加した。プレートをiEMSインキュベーター/シェイカー中で1150rpmにおいて40℃において45分間インキュベートした。次いで、1Mの重炭酸Na中34μLのパンクレアチン1.126mg/mLを添加し、プレートを40℃においてiEMS中で1150rpmにおいて60分間インキュベートした。その後、プレートを5℃、4000rpmにおいて15分間遠心分離し、10μLの上清を、それぞれのウェル中で190μLの水を含有する新たなプレート(corningプレート#3641ノンバインディング)に20倍希釈で移した。得られたプレート(マスタープレート)を冷凍庫中で−20℃において貯蔵した。

2.加水分解度計測 可溶性タンパク質の加水分解度(DH)を分析する方法は、第1級アミノ基とo−フタルジアルデヒドとの反応に基づく(OPA−アッセイ)。参照文献:P.M.Nielsen,D.Petersen and C.Dambmann.Improved Method for Determining Food Protein Degree of Hydrolysis.Journal of Food Science.66(2001)642−646.

OPAアッセイのため、以下の手順を実施した。マスタープレートからの酵素により処理された10〜25μlの飼料試料を新たなプレートに移し、次いでホウ酸ナトリウム、ドデシル硫酸塩およびジチオトレイトールを含有する175μlのOPA試薬をプレートに添加した。340nmにおける光学密度の終点計測を、2分および5秒間の混合直後に実施した。

ペプシンおよびパンクレアチンの存在下のコーンソイ飼料に対するAlphalase(登録商標)AFP(酸性プロテアーゼ)の効果。インビトロ試験。 コーンソイ飼料の組成を、下表に提示する(フィチン酸塩およびIP5異性体を含むmyo−イノシトールリン酸エステル(IP1−5)と、乳タンパク質および鉄との相互作用ならびにペプシンの阻害)。S.Yu,A.Cowieson,C.Gilbert,P.Plumstead and S.Dalsgaard J.Anim.Sci.90(2012)1824−1832.Supplementary Information).

コーンソイ飼料を、ペプシンおよびパンクレアチンの存在下でAlphalase(登録商標)AFP(NSP24、Genencor Division,Food Enzymesにおいて入手可能)(本明細書において「AFP」と称する)により、異なる濃度(コーンソイ飼料に対して450、1000および1500ppm)において処理した(図8)。結果を以下に提示し;コーンソイ飼料DHの改善のレベルは、それぞれ4.5、6.3および9.0%である。

実施例4 ペプシンおよびパンクレアチンの存在下、ならびにAlphalase(登録商標)AFPの存在および不存在下のコーンソイ飼料に対するプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの効果。インビトロ試験。 これらの試験において、Alphalase(登録商標)AFPおよびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをそれぞれ1000および450ppmの投与量においてのみ使用した。結果を表3に提示する。対照実験においては、ペプシンおよびパンクレアチンのみを使用した。加水分解の改善は、処理および対照間の比である。

表3から把握することができるとおり、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、そのままではコーンソイタンパク質加水分解において十分な利益を与えない。Alphalase(登録商標)AFPの性能は、実施例3において提示される結果と類似する。しかしながら、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびAlphalase(登録商標)AFPの組合せは最大結果を与え、エンドおよびエキソプロテアーゼの相乗作用に関連し得る。

実施例5 ペプシンおよびパンクレアチンの不存在下のコーンソイ飼料加水分解に対するエンドプロテアーゼとの組合せにおけるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの用量応答のバリデーション 本試験の目的は、酵素性能の起源を同定し、エンドおよびエキソプロテアーゼの考えられる相加または相乗性能を正確にモニタリングすることであった。この理由のため、実験をペプシンおよびパンクレアチンの不存在下で実施し、結果を図9にまとめる。

図9から把握することができるとおり、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼをエンドプロテアーゼと使用する場合の加水分解度は、極めて顕著である。この現象は、相乗作用であることが明らかである。それというのも、用量応答はプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのレベルおよびエンドプロテアーゼの性質に依存するためである。Alphalase(登録商標)AFPの場合、効果はいっそうより顕著である。

実施例6 ペプシンおよびパンクレアチンの存在下のコーンソイ飼料加水分解に対する異なる投与量のAlphalase(登録商標)AFPエンドプロテアーゼとの組合せにおけるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの用量応答のバリデーション Alphalase(登録商標)AFPおよびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ間の相乗作用のレベルを推定するため、異なる投与量の酵素を用い、ペプシンおよびパンクレアチンの存在下で実験を実施した。

図10から把握することができるとおり、加水分解度のレベルは、組成物中のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよびAlphalase(登録商標)AFPの濃度に依存的でない。両方の酵素について、1000ppmおよび2000ppmの濃度が飽和レベルに対応する可能性が高い。しかしながら、処理時間が100分から200分に増加する場合に加水分解度は大幅に増加する。

実施例7 20個のトリペプチジルペプチダーゼのpH2.5、40℃、60分間におけるそれらの低pH安定性についての分析 単胃飼料原料中の酵素の利用のための要求として、酵素はより低いpHにおいて活性であるべきである。この理由のため、多数のトリペプチジルペプチダーゼを合成基質AAF(H−Ala−Ala−Phe−pNA.BACHEM,L−1095)に対するpH2.5における反応について試験した。

トリペプチド基質AAFをDMSO中2.5mg/mlにおいて調製した。トリペプチジルペプチダーゼをブロスとして使用した。2.5μlの酵素および90μLのグリシン酢酸−トリス緩衝液(それぞれの緩衝液構成成分は、50mM、pH2.5における)を含有する反応混合物を96ウェルインキュベーションプレート中で調製した。

インキュベーションプレートを混合し、40℃において60分間インキュベートした。次いで、50μlの0.2MのMes−NaOH pH6.0をそれぞれのウェルに添加し、600rpmにおいて2分間混合した。その後、85μlの0.1Mの酢酸緩衝液、pH4.0および5μlの2.5mg/mlのAAF基質溶液を既に充填した96ウェルアッセイプレートに5ulのインキュベーション混合物を取った。

反応混合物を600rpmにおいて2分間撹拌し、マイクロプレートリーダー(Molecular Devices,Denmark)中で410nmにおいて30℃において30秒毎に15分間直接読み取った。

初期酵素活性を計測するため、40℃における60分間の酵素インキュベーションのステップを除き類似手順を実施した。

初期および最終活性の計測の結果を、活性回収率とともに表4に提示する。

表4から、トリペプチジルペプチダーゼの20個の試料のうち11個が、70%を超える活性が保持されたため、pH2.5、40℃、60分間でかなり安定であることを把握することができる。最後の4つの試料は、同一分子(TRI071)であり、2つの試料は、陰性対照であることに留意されたい。これらの結果から、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは低pHにおいて安定であることを結論付けることができる。

結論 本試験は、単胃消化系を模倣する条件下でコーンソイベース飼料の加水分解におけるセリンエキソペプチダーゼのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼと、セリンエンドプロテアーゼのFoodPro(登録商標)30Lおよびさらにはアスパラギン酸プロテアーゼAlphalase(登録商標)AFPとの相乗作用を実証した。多くのトリペプチジルペプチダーゼは低pHにおいて安定であることも示され、飼料用途とみなすことができる。

実施例8 動物飼料中のプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ 合計288羽の1日齢Ross308雄ブロイラーを、商業孵化場から購入した。試験開始時、8羽の鶏を、ブロックごとのそれぞれ処理に従うバタリーケージにランダムに割り当てた。健常な鶏のみを実験に選択し、試験過程全体にわたり鶏は交換しなかった。本試験は、以下の処理からなるものであった(表5):

鶏体重を、試験開始時(0日目)、14日目、および試験終了時(21日目)において記録した。ケージは実験単位である。食餌はマッシュ形態で給餌し、CaおよびAvPを除きNRC規格を満たし、または超えるように配合した(表5)。Davis S−20ミキサーを使用して全ての飼料を混合し、ミキサーをそれぞれの処理間にフラッシングしてレーション間の交差汚染を防止した。それぞれのバッチの初期、中期、終期からのそれぞれの処理食餌から試料を回収し、飼料中の酵素活性の分析のために一緒にミンチにした。

全ての鶏に、14日目までコーンソイベースレーションを給餌し;14日目から、処理レーションを給餌した。フィターゼを全ての処理レーションに添加した。飼料交換において、フィーダーをケージから取り出し、戻して秤量し、空にし、適切な処理食餌を再度充填した。試験の最終日(21日目)、飼料および鶏を秤量して実験期間についての飼料摂取量(FI)および増体量(BWG)を決定した。致死率についてペンを毎日確認した。鶏が廃棄され、または死亡が見出された場合、日付および除去重量(kg)を記録した。全ての死亡または廃棄された鶏に対して全体解剖を実施して考えられる死因を決定した。致死率について補正された飼料要求率(FCR)を決定した。

21日目、ケージ当たりの全ての鶏を、ペントバルビトンナトリウムの心臓内注射により麻酔し、下部回腸の内容物を蒸留水による穏やかなフラッシングにより排出させた。ケージ内の鶏からの消化物をプールし、食餌処理当たり8つの試料をもたらした。消化物試料を回収直後に冷凍し、凍結乾燥させ、加工した。食餌および消化物試料を、消化率係数の計算を可能とするためのマーカーの窒素(N)および総エネルギーについて分析した。

統計的分析 データはANOVAを使用して分析し、平均分離(means separation)を実施して異なる酵素および酵素投与量間の差を検定した。ケージを実験単位として使用した。

結果

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの補給は、陰性対照および市販のプロテアーゼBと比較してFCRの顕著な低減を、ならびに市販のプロテアーゼAと比較して数値低減をもたらした。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ補給は、NCと比較してBWGを顕著に増加させ、これは市販のプロテアーゼAについても市販のプロテアーゼBについては当てはまらなかった。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、対照および市販のプロテアーゼAと比較して回腸N消化率%を顕著に増加させた(図11)。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、エネルギー消化も、陰性対照よりも顕著に高く、2つの市販のプロテアーゼよりも数値が高いレベルに顕著に増加させた(図12)。

結論 まとめると、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの補給は、FCRおよびBWGに関してNCおよび市販のプロテアーゼBよりも顕著に良好な鶏性能をもたらした。市販のプロテアーゼAと比較してプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼを補給した場合にBWGの数値増加およびFCRの低減が存在した。

本発明者らにより推進された鶏性能の改善は、市販のプロテアーゼと比較してエネルギーおよびタンパク質(N)消化率を改善した。

実施例9 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ、アミノペプチダーゼおよびエンドペプチダーゼ活性の測定 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼのため、発色ペプチドH−Ala−Ala−Ala−pNAを使用した。アッセイを以下のとおり実施し、27.5μLの適切に希釈された酵素を200μlのマッキルベイン緩衝液(20mM,pH4.0)に添加した。50℃における5分間のインキュベーション後、12.5μLの発色ペプチド溶液(ジメチルスルホキシド(DMSO);Sigma−Aldrich,Denmark中で5mg/mLに溶解)を反応混合物に添加した。50μLの0.5Mのトリクロロ酢酸(TCA;Sigma−Aldrich,Denmark)を添加することにより反応を終結させた。遠心分離(15,000×g、5分間)後、240μLの溶液をマイクロタイタープレート(MTP;Kisker−biotech,Germany)に移し、吸収をMTPリーダー(Molecular Devices,Denmark)中で405nmにおいて計測した。1カタールのタンパク質分解活性を、毎秒1モルのp−ニトロアニリンを放出するために要求される酵素量と定義した。

アミノペプチダーゼ活性は、Stressler,Eisele et al.2013に記載のとおり計測した。

エンドペプチダーゼ副活性は、実施例2に記載のとおりアゾカゼインを用いて計測した。

実施例10 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび一般アミノペプチダーゼとの組合せでエンドペプチダーゼを用いるホエイタンパク質加水分解 組換えにより大腸菌(E.coli)中で発現され、Hisタグ精製されたラクトバシルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)ATCC12046からの一般アミノペプチダーゼ(PepN)を、ホエイタンパク質単離物(WPI)加水分解に用いた(Stressler,Eisele et al.2013)。適用されるPepNは、科学文献における他のPepNと同等の最適pH、温度範囲および配列特異性などの生化学的パラメータ(表8)を有し、したがって、原核および真核生物種からの一般アミノペプチダーゼの代表である。

WPI加水分解において適用されたPepNは、それぞれアゾカゼインアッセイまたはPepXのための基質としてのH−Ala−Pro−pNAのいずれかによりアッセイされたエンドペプチダーゼおよびX−プロリル−ジペプチジル(PepX)副活性を含まなかった。

ホエイタンパク質加水分解のため、Lacprodan−9224(Arla Food Ingredients,Denmark)を用い、15%(w/w)のWPI懸濁液をH2Od中で調製し、酢酸(Sigma−Aldrich,Denmark)によりpH4.5に調整した。微生物増殖を防止するため、0.0285%(w/w)のNaN3を添加した。エキソペプチダーゼ加水分解前、1%(w/wWPI適用)のAlphalase(登録商標)FP2を添加してWPIの加水分解を開始してエキソペプチダーゼ(トリペプチジルペプチダーゼおよび一般アミノペプチダーゼ)のための基質を生成した。200μlの容量のWPI懸濁液をマイクロタイタープレート(MTP;VWR,Denmark)の96ウェルのそれぞれの中に移した。続いて、5μlの連続希釈されたPepN(0〜1572nkatH−Ala−pNA/mL)およびプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(0〜70,000nkatH−Ala−Ala−Ala−pNA/mL)をそれぞれのウェルに添加した。次いで、MTPを密封し、インキュベーター(iEMSインキュベーター/シェーカーHT,Thermo scientific,Denmark)中に装入し、それを40℃においてインキュベートした。400rpmにおける24時間のインキュベーション後、20μlの2Mのトリクロロ酢酸(TCA;Sigma−aldrich,Denmark)の添加により加水分解を停止させた一方、参照(0時間)にはエンドおよびエキソペプチダーゼ添加前にTCAを添加した。非加水分解沈殿WPIを濾過(0.22μm;Corning 3504フィルタープレート、Corning incorporated,USA)により除去した。濾過されたWPI加水分解物をo−フタルデヒド(OPA)誘導体化(Nielsen,Petersen et al.2001)に用いた。OPA誘導体化は、Nielsen et al.,(2001)に従ってわずかに修正して実施した。25μlの試料容量をウェルに移し、リン酸三ナトリウム十二水和物を含有する175μlのOPA試薬を添加した。MTPリーダー(VersaMax,Molecular Devices,Denmark)中で340nmにおいて計測された吸収は、場合により、パーセントの相対加水分解度(DH)に変換した一方、15%(w/w)のWPI懸濁液を6MのHCl(Sigma−Aldrich,Denmark)中で調製し、100℃において24時間保持した。15%(w/w)のWPIの酸加水分解物は、加水分解度の計算のための参照(100%のDH)として機能した。

図13は、異なるエンドおよびエキソペプチダーゼ組合せを用いた24時間にわたるセリン当量(SE)として表現されるフリーアルファアミノ基の増加を示す。SEの最小の増加は、エンドペプチダーゼの単独添加について測定され、エンドペプチダーゼおよびペプチドのN末端終端部からトリペプチドを放出させるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI083)の組合せがそれに続いた。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083が、その遊離したトリペプチドにより阻害される産物であるという事実に起因して、SEの増加はそれほど高くない。組換え発現され、Hisタグ精製されたラクトバシルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)ATCC12046からの一般アミノペプチダーゼ(PepN)のエンドペプチダーゼへの補給は、フリーアミノ酸の遊離に起因してSEの顕著な増加をもたらした(図13)。エンドペプチダーゼ、TRI083およびPepNの組合せ適用は、エンドペプチダーゼおよびTRI083ならびにエンドペプチダーゼおよびPepNの添加と比較して43.5%の顕著に高いフリーアルファアミノ基の放出をもたらした(図13)。

エンドペプチダーゼ、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび一般アミノペプチダーゼ(PepN)の相加効果のまとめを表9に示す。

実施例11 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI083)および一般アミノペプチダーゼ(PepN)との組合せでエンドペプチダーゼを用いるカゼイン加水分解 5%(w/w)のカゼイン酸ナトリウム溶液の加水分解を実施例2にホエイタンパク質加水分解について記載されるものと同一の設定で実施し、但し、5%(w/w)のカゼイン酸ナトリウム(Arla Foods,Denmark)を用いた。表10に示されるとおり、PepNまたはTRI083の適用される活性とは独立して、測定されたセリン当量(SE)は、エンドペプチダーゼへのTRI083添加またはエンドペプチダーゼへのPepNの添加のいずれによっても増加し得た。

さらに、高いPepNおよび高いTRI083投与量について相乗効果が観察された(表11)。PepN活性が786から1572nkat/mLに2倍になることにより、10mMのセリン当量のかなり小さい増加をもたらした一方、17,500nkat/mLのTRI083の適用によりSEが18mMだけ増加した。TRI083およびPepNの17,500および1,572nkat/mLにおける両方の適用は、97mMのSEの増加をもたらした。これは、エンドペプチダーゼに対するTRI083およびPepNの単独添加の合計と比較して21%のSE値増加に対応する。

実施例12 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼおよび部分不活性化Flavourzyme500との組合せでエンドペプチダーゼを用いるカゼイン加水分解 カゼイン酸ナトリウム加水分解を実施例10に記載のとおり実施し、但し、精製PepNに代えて部分不活性化Flavourzyme500(FZ500;Sigma−Aldrich,Denmark)を適用した。エンドペプチダーゼを不活性化させるため、FZ500を加熱処理した(55℃、24時間)。エンドペプチダーゼ活性は、顕著に低減した(96%の不活性化、4%の残留活性)。FZ500の加熱処理後、約97%の残留PepN活性が測定された。

表11に示されるとおり、エンドペプチダーゼ、またはいくつかのエキソペプチダーゼ(Flavourzyme500(FZ500;Sigma−Aldrich,Denmark))が補給されたエンドペプチダーゼのいずれかへのTRI083の添加は、両方について、セリン当量値の増加をもたらし、そのことは、エキソペプチダーゼ、例えば、FZ500の複合混合物を用いて生産された加水分解物の加水分解度は、トリペプチジルペプチダーゼ(例えば、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ)を適用することにより増加させることができることを示唆した。

実施例13 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼホモログとの組合せでエンドペプチダーゼを用いるホエイタンパク質加水分解(WPI) WPI加水分解のため、Lacprodan−9224(Arla Food Ingredients,Denmark)を用い、15%(w/w)のWPI懸濁液をH2Od中で調製し、酢酸(Sigma−Aldrich,Denmark)によりpH4.5に調整した。微生物増殖を防止するため、0.0285%(w/w)のNaN3を添加した。続いて、1%(w/w)のAlphalase(登録商標)FP2を添加し、200μlの容量のWPI懸濁液をマイクロタイタープレート(MTP;VWR,Denmark)の96ウェルのそれぞれの中に移した。これに続き、0または4375nkatH−Ala−Ala−Ala−pNA/mLのいずれかを含有する5μlのそれぞれのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼホモログをMTPの特定のウェルに添加した。次いで、MTPを密封し、40℃におけるインキュベーター(iEMS incubator/shaker HT,Thermo Scientific,Denmark)中に装入した。

24時間のインキュベーションおよび400rpmにおける振盪の後、加水分解を20μlの2Mのトリクロロ酢酸(TCA;Sigma−Aldrich,Denmark)の添加により停止させ、但し、参照(0時間)にはエンドおよびエキソペプチダーゼ添加前にTCAを添加した。非加水分解沈殿WPIを濾過(0.22μm;Corning3504フィルタープレート、Corning Incorporated,USA)により除去した。濾過されたWPI加水分解物をo−フタルデヒド(OPA)誘導体化(Nielsen,Petersen et al.2001)に用いた。OPA誘導体化は、Nielsen et al.,(2001)に従ってわずかに修正して実施した。25μlの試料容量をウェルに移し、続いてリン酸三ナトリウム十二水和物中で溶解させた175μlのOPA試薬を添加した。セリン較正曲線(0〜2mM)を用いてMTPリーダー(VersaMax,Molecular Devices,Denmark)中で340nmにおいて計測された吸収をセリン当量に変換した。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI071(配列番号12または配列番号39)は、参照(エンドペプチダーゼ)と比較して計測セリン当量を経時的に顕著に増加させた。SEの相対増加は、7時間の加水分解後にそれぞれTRI071について約64%であった(図14)。

実施例14 天然トリペプチド(H−Ala−Ala−Ala−OH)によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI083)の産物阻害 実施例8に記載のアッセイにおいてTRI083および基質としてのAla−Ala−Ala−pNA(0−2000nM)を用いて阻害実験を実施した。アッセイは、阻害剤を用いず、3.6mMのトリペプチド(H−Ala−Ala−Ala−OH;Bachem,Switzerland)、18mMのジペプチド(H−Ala−Ala−OH;Bachem,Switzerland)または18mMのアラニン(Sigma−Aldrich,Denmark)を用いて実行した。曲線フィッティングおよび阻害分析は、GraphPad Prism version 6.02 for Windows,GraphPad Software,La Jolla California USA,www.graphpad.comを使用して競合阻害剤としてのH−Ala−Ala−Ala−OH、H−Ala−Ala−OHおよびアラニンを処理することにより行った。

トリペプチドH−Ala−Ala−Ala−OHについて、0.34mMのKiの強力な阻害が見出された一方、ジペプチドH−Ala−Ala−OHは、40mMのKiの極めて弱い阻害のみを示した。アラニンは、全く阻害を示さなかった。

実施例15 一般アミノペプチダーゼ(PepN)により前加水分解された天然トリペプチド(H−Ala−Ala−Ala−OH)によるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ(TRI083)の産物阻害の減少 阻害実験を実施例14に記載のとおり設定した。さらに、1mg/mLのH−Ala−Ala−Ala−OH(Bachem,Switzerland)を、12.5倍希釈のマッキルベイン緩衝液(pH4.0)中で一般アミノペプチダーゼ(PepN)加水分解に40℃において24時間供した。このため、1.2mg/mLのH−Ala−Ala−Ala−OHを、8mLの10倍希釈のマッキルベイン緩衝液(pH4.0)中で溶解させ、10mLまで精製PepN(1,572nkat/mL[pH6.5])を充填した。24時間の加水分解後、PepNの熱不活性化(90℃;10分間)によりPepN加水分解を終結させた。H−Ala−Ala−Ala−OHの前加水分解度は、ガスクロマトグラフィー(Husek,1991;FEBS−Letters 280,354−356)により測定した。約0.18mg/mLのアラニンが計測され、それは最初に適用されたH−Ala−Ala−Ala−OHの約54%の加水分解に対応する。

続いて、TRI083を、阻害剤を用いない産物阻害、1mg/mLのH−Ala−Ala−Ala−OHを用いる産物阻害、さらにはPepNにより前加水分解されたH−Ala−Ala−Ala−OH(1mg/mL)を用いる産物阻害について分析した。

図15に示されるとおり、前加水分解H−Ala−Ala−Ala−OHは、0.8mMのKiを有することが見出された。これは、既に測定されたH−Ala−Ala−Ala−OHの0.34mMのKiと良好に一致する。それというのも、H−Ala−Ala−Ala−OHの半数よりもわずかに多くが、H−Ala−Ala−OHおよびアラニンに前加水分解されたためである。これは、一般アミノペプチダーゼが、トリペプチドをジペプチドおよびフリーアミノ酸に開裂することによりプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼの産物阻害を低減し得ることを示す。

実施例16 牛乳アレルギー(CMA)中のβ−ラクトグロブリンペプチドの免疫原性の低減におけるプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼ 加水分解手順の説明 10mMのトリス−HCl、pH8.0中のβ−ラクトグロブリン(1mg/ml)を、トリプシン(10ug/ml)により25℃において24時間加水分解した。24時間後、80℃まで15分間加温することによりトリプシンを不活性化させた。

使用されるβ−ラクトグロブリンは、以下のアミノ酸配列を有する:

10mMのトリスHCL−pH4.0中のトリプシン処理β−ラクトグロブリン加水分解物(1mg/ml)を、20mMのMES緩衝液pH4.0中で5倍希釈した。20mMのMES緩衝液、pH4.0中100ulのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083溶液(80ug/ml)を、1mlの5倍希釈β−ラクトグロブリン溶液(200ug/ml)に添加することにより加水分解を開始し、室温においてインキュベートした。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるタンパク質分解は、1、5、15、30、60、120、および180分後ならびに24時間後に5%のTFA(50ul)を100ulのβ−ラクトグロブリン溶液に添加することにより終結させた。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、80℃において10分間熱不活性化させた。溶液をさらなるLC−MS/MS分析まで−20℃において貯蔵した。

LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたEasy LCシステム(Thermo Scientific,Odense,DK)を使用してナノLC−MS/MS分析を実施した。試料を、10cm分析カラム(75μm内径、375μm外径、Reprosil C18、3μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)に接続された特注2cm捕捉カラム(100μm内径、375μm外径、Reprosil C18、5μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)上に鋼製ニードルによりロードした。ナノエレクトロスプレーイオン源(Thermo Scientific,Odense,DK)中への0〜34%の溶媒B(H2O/CH3CN/TFE/HCOOH(100/800//100/1 v/v/v/v))の10分間の勾配を使用して300nL/分の流速において分離を実施した。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した。ペプチド質量をOrbitrap(MSスキャンは、60000の分解能によりm/z400において得た)により計測し、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供した。動的排除は、500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppm排除質量幅により有効とした。

MS1強度を使用してクロマトグラムを構築し得るオープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421によりRAWファイルにアクセスした。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用した。基質および開裂産物のペプチド配列をSkyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。

結果 図16〜21に示されるとおり、トリプシン処理されたβ−ラクトグロブリンはプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼにより効率的に加水分解された。特に、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、極めて広い基質特異性を有し、P1位におけるプロリン(図17)およびP1におけるグリシン(図21)を有するペプチドを開裂し得た。

実施例17 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるベータ−カゼインの加水分解 β−カゼインをトリプシンにより最初に加水分解してから、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによる開裂に供した。10mMのトリス−HCl pH=8.0中のβ−カゼイン(1mg/ml)を室温においてトリプシン(10ug/ml)により24時間加水分解し、次いで80℃まで15分間加温することにより不活性化させた。

10mMのトリスHCL−pH4.0中のトリプシン処理β−カゼイン加水分解物(1mg/ml)を、20mMのMES緩衝液pH4.0中で5倍希釈した。加水分解は、20mMのMES緩衝液、pH4.0中100ulのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083溶液(80ug/ml)を、1mlの5倍希釈β−カゼイン溶液(200ug/ml)に添加することにより開始し、室温においてインキュベートした。

プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるタンパク質分解は、5%のTFA(50ul)を100ulのβ−カゼイン溶液に添加することにより1、5、15、30、60、120、および180分ならびに24時間後に終結させた。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、80℃において10分間熱不活性化させた。溶液は、実施例16に記載のとおり実施されるさらなるLC−MS/MS分析まで−20℃において貯蔵した。

使用されるベータ−カゼインは、以下のアミノ酸配列を有した:

結果 β−カゼインのトリプシン消化から生じるペプチドGPFPIIVは、極めて疎水性であり、苦味が強い。図22は、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼがP’1位およびP2位のプロリンを有するこのペプチドを効率的に消化し得ることを示す。図23は、ペプチドHKEMPFPKもプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼにより効率的に消化されることを示す。

実施例18 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼによるブラジキニンペプチドの分解 ブラジキニン(RPPGFSPFR;MW1660,21;Sigma Aldrich製のB2259)を20mMのマッキルベイン緩衝液(pH4.5)中で1mg/mlにおいて溶解させた。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI083(10ug)をペプチド溶液に添加した。加水分解は、1、3、5、15、30、および60分ならびに20時間後に5%のTFA(50ul)の100ulの溶液への添加により終結させた。プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、80℃において10分間熱不活性化させた。溶液を、実施例16に記載のとおり実施されるさらなるLC−MS/MS分析まで−20℃において貯蔵した。

結果 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼは、アミノ酸配列RPPGFSPFRを有するブラジキニンペプチドを効率的に消化する(図24参照)。これは、プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼがP1およびP2位のプロリンを有する基質を分解し得ることを示し、その特徴はトリペプチジルペプチダーゼについて非常に驚くべきことである。

実施例19 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI079によるAAXF−NH2基質の加水分解 加水分解手順およびLC−MS分析の説明 AAXF−NH2基質ライブラリー(Schaefer,Copenhagenにより合成)(Xは、CysおよびMetを除く全てのアミノ酸を表す)を20mMのマッキルベイン緩衝液、pH4.5中で可溶化した(1ml中1mg)。ペプチド溶液を、実施例1に記載のとおり産生されたTRI079(配列番号57)、10ulの1mg/mlにより25℃において1または2時間加水分解した。続いて、5%のTFA(50ul)の50ulのペプチド溶液への添加により加水分解を停止させた。溶液をさらなるLC−MS/MS分析まで−20℃において貯蔵した。

LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたEasy LCシステム(Thermo Scientific,Odense,DK)を使用してナノLC−MS/MS分析を実施した。試料を、10cm分析カラム(75μm内径、375μm外径、Reprosil C18、3μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)に接続された特注2cm捕捉カラム(100μm内径、375μm外径、Reprosil C18、5μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)により鋼製ニードルによりロードした。ナノエレクトロスプレーイオン源(Thermo Scientific,Odense,DK)中への0〜34%の溶媒B(H2O/CH3CN/TFE/HCOOH(100/800//100/1 v/v/v/v))の10分間の勾配を使用して300nL/分の流速において分離を実施した。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した。ペプチド質量をOrbitrap(MSスキャンは、60000の分解能によりm/z400において得た)により計測し、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供した。動的排除は、500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppmの排除質量幅により有効とした。

MS1強度を使用してクロマトグラムを構築し得るオープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421によりRAWファイルにアクセスした。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用した。基質および開裂産物のペプチド配列をSkyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。

結果 LC−MS分析は、TRI079が、どのアミノ酸がP1に存在するかに関係なく全てのAAXF−NH2ペプチドをトリペプチドに開裂し得ることを示した。P1に存在するプロリンの場合、開裂産物AAPが経時的に増加することが観察され、そのことはTRI079がP1位のプロリンに耐性であることを示した。

実施例20 エンドペプチダーゼおよび一般アミノペプチダーゼPepNとの組合せでプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI079を用いるホエイタンパク質加水分解(WPI) WPI加水分解のため、Lacprodan−9224(Arla Food Ingredients,Denmark)を用い、15%(w/w)のWPI懸濁液をH2Od中で調製し、水酸化ナトリウムによりpH6に調整した。微生物増殖を防止するため、0.0285%(w/w)のNaN3を添加した。続いて、0.5%(タンパク質基質に対するw/w)のFood Pro(登録商標)アルカリ性プロテアーゼおよび0.5%(タンパク質基質に対するw/w)のFood Pro(登録商標)PNLを添加し、200μlの容量のWPI懸濁液をマイクロタイタープレート(MTP;VWR,Denmark)の96ウェルのそれぞれに移した。これに続き、0または2188nkat/mLのいずれかを含有する5μlのプロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI079および0、197または393nkat/mLのいずれかを含有する5ulのPepN(実施例10に記載)を、MTPの特定のウェルに添加した。次いで、MTPを密封し、50℃におけるインキュベーター(iEMSインキュベーター/シェイカーHT、Thermo Scientific,Denmark)中に装入した。

24時間のインキュベーションおよび400rpmにおける振盪後、20μlの2Mのトリクロロ酢酸(TCA;Sigma−Aldrich,Denmark)の添加により加水分解を停止させ、但し、参照(0時間)にはエンドおよびエキソペプチダーゼ添加前にTCAを添加した。非加水分解沈殿WPIを濾過(0.22μm;Corning 3504フィルタープレート、Corning Incorporated,USA)により除去した。濾過されたWPI加水分解物をo−フタルデヒド(OPA)誘導体化(Nielsen,Petersen et al.2001)に用いた。OPA誘導体化は、Nielsen et al.,(2001)に従ってわずかに修正して実施した。25μlの試料容量をウェルに移し、続いてリン酸三ナトリウム十二水和物中で溶解させた175μlのOPA試薬を添加した。セリン較正曲線を用いてMTPリーダー(VersaMax,Molecular Devices,Denmark)中で340nmにおいて計測された吸収をセリン当量に変換した(0〜2mM)。

表12に示されるとおり、トリペプチジルアミノペプチダーゼTRI079(配列番号57)およびPepNは、エンドペプチダーゼのみを用いる参照と比較して計測加水分解度を強力に増加させた。TRI079およびPepNを組み合わせた場合に加水分解度の相加的増加が得られた。

実施例21 プロリン耐性トリペプチジルペプチダーゼTRI079によるAAFPA−NH2基質の加水分解 加水分解手順およびLC−MS分析の説明 AAFPA−NH2基質(Schaefer,Copenhagenにより合成)を20mMのマッキルベイン緩衝液、pH4.5中で可溶化させ(1ml中1mg)、実施例1に記載のとおり産生されたTRI079(10ulの1mg/mlのTRI079溶液)により25℃において8時間まで加水分解した。続いて、5%のTFA(50ul)の50ulのペプチド溶液への添加により加水分解を停止させた。溶液をさらなるLC−MS/MS分析まで−20℃において貯蔵した。

LTQ Orbitrap Classicハイブリッド質量分析計(Thermo Scientific,Bremen,Germany)にインターフェース接続されたEasy LCシステム(Thermo Scientific,Odense,DK)を使用してナノLC−MS/MS分析を実施した。試料を、10cm分析カラム(75μm内径、375μm外径、Reprosil C18、3μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)に接続された特注2cm捕捉カラム(100μm内径、375μm外径、Reprosil C18、5μm逆相粒子(Dr.Maisch GmbH,Ammerbuch−Entringen,Germany)が充填された)により鋼製ニードルによりロードした。ナノエレクトロスプレーイオン源(Thermo Scientific,Odense,DK)中への0〜34%の溶媒B(H2O/CH3CN/TFE/HCOOH(100/800//100/1 v/v/v/v))の10分間の勾配を使用して300nL/分の流速において分離を実施した。LTQ Orbitrap Classic機器をデータ依存的MS/MSモードで操作した。ペプチド質量をOrbitrap(MSスキャンは、60000の分解能によりm/z400において得た)により計測し、最大強度ペプチドm/zを2つまで選択し、リニアイオントラップ(LTQ)中でCIDを使用して断片化に供した。動的排除は、500質量のリストサイズ、40秒の持続時間、およびリスト上の質量に対して±10ppmの排除質量幅により有効とした。

MS1強度を使用してクロマトグラムを構築し得るオープンソースプログラムSkyline1.4.0.4421によりRAWファイルにアクセスした。プリカーサー同位体インポートフィルターを3つのカウント(M、M+1、およびM+2)に60,000の分解能において設定し、最大強度の電荷状態を使用した。基質および開裂産物のペプチド配列をSkyline中にタイピングし、強度をそれぞれの試料において計算した。

結果 LC−MS分析は、経時的なAAFPA−NH2の低減およびAAFの蓄積を示し、そのことはTRI079がAAFPA−NH2を加水分解し得、P1’位のプロリンに耐性であることを示した。

実施例22 ペプシン存在下のTRI045(配列番号99)トリペプチジルペプチダーゼの安定性 材料および方法 ペプシン溶液:本実施例において、Sigma製の肉豚ペプシン(P7000、674Sigma単位/mg、www.sigma.com)を使用し、MilliQ水中で10000Sigma単位/mlにおいて、10000Sigma単位/mLにおいて調製した。

プレインキュベーション混合物は、2.5μlのTRI045試料、95μlのGAT緩衝液(50mMのグリシン−50mMの酢酸−50mMのトリス、pH3.5)、milliQ水中の5μlのペプシン(10000Sigma単位/ml)(最終ペプシン単位濃度:反応混合物1ml当たり500Sigma単位)をハーフボトムエリア96ウェルCorning MTP中で含有した。対照のため、プレインキュベーション混合物は、5μlのペプシンに代えて5μlの水を含有した。混合物を40℃において60分間インキュベートし、次いで氷上で保持した。残留活性をアッセイするため、アッセイ混合物は、プレインキュベーション混合物5μl、0.1Mの酢酸−酢酸ナトリウム(pH4.0)85μl、BACHEM.com製の5μlのH−Ala−Ala−Phe−pNA(2.5mg/ml)(L−1095.0250)を含有した。次いで、410nmの読取りを、マイクロプレートリーダー中で0.5分毎に30oC、N=2において行った。

結果 アッセイ条件および40℃における60分間のプレインキュベーション下、残留活性は、プレインキュベーション混合物1mL当たり500単位のペプシンの存在下でTRI045について90%を超えることが見出された。

実施例23 飼料タンパク質加水分解を促進するための飼料酵素としてのTRI045(配列番号99) 動物は、飼料消化のためにその消化管中にプロテアーゼを生産および分泌する。これらのプロテアーゼとしては、ペプシン、トリプシンおよびキモトリプシンのエンドプロテアーゼならびにカルボキシペプチダーゼAおよびBのエキソペプチダーゼなどが挙げられる。しかしながら、動物は、消化酵素としてアミノペプチダーゼを生産せず、または少なくとも認識可能な量で生産しない。本実施例において示されるとおり、トリペプチジルペプチダーゼTRI045(セドリシン)の添加は、コーンソイベース飼料についてのインビトロ系中でタンパク質消化を促進する。本実施例は、TRI045がpH4から6.5で高い活性を有したことを示す。

材料および方法 セドリシンのためのトリペプチド基質H−Ala−Ala−Phe−pNA(BACHEM.com製のAAF−pNA、L−1095.0250)を、DMSO中で2.5mg/mlにおいて調製した。反応物は、8.5μlのAAF−pNA、7μlのDMSO、32μlの水およびpH4.14〜6.57の50μlの緩衝液、ならびに0.8μlまたは1.5ulのTRI045を混合することにより調製した。反応は、酵素TRI045の添加により30℃において開始した。マイクロプレートリーダーを使用して0.5分間隔毎に410nmにおいて96ウェルプレート中で初期反応速度を記録した。

結果 表13は、TRI045が約pH5.0において最適な活性を有したが、胃飼料消化に理想的である約pH4およびpH6.5において依然として50%超の活性を有したことを示す。図22は、pH5、pH5.5およびpH6において到達する最終反応度が極めて類似することをさらに示す。高い最適pHが、動物飼料に理想的である。それというのも、そのような状況において、パンクレアチンは、TRI045のためのより多くのオリゴペプチド基質を作製する機会を有するためである。

実施例24 コーンソイ飼料基質の加水分解に対するTRI045(配列番号99)とペプシンおよびパンクレアチンの効果 インビトロ反応系は、140μlの10%(w/v)コーンソイ飼料スラリー(14mgのコーンソイ飼料)、50mMのMES−NaOH pH6.0中10μlのTRI045、10μlの肉豚ペプシン(水中1,14U/μL)を含有した。反応物を40℃において45分間振盪させながらインキュベートし、続いて34μlの肉豚パンクレアチン(1Mの重炭酸Na中0.4636mg/mL)を添加し、さらに追加で60分間インキュベートした。インキュベーション後、96ウェルプレートを遠心分離し、上清を残留TRI045活性アッセイならびにOPAおよびBCAアッセイ(下記参照)に使用した。

可溶性タンパク質の加水分解度計測は、第1級アミノ基とo−フタルジアルデヒドとの反応に基づく(OPA−アッセイ)。参照:P.M.Nielsen,D.Petersen and C.Dambmann.Improved Method for Determining Food Protein Degree of Hydrolysis.Journal of Food Science.66(2001)642−646.

OPAアッセイのため、以下の手順を実施した。マスタープレートからの酵素により処理された10〜25μlの飼料試料を新たなプレートに移し、次いでホウ酸ナトリウム、ドデシル硫酸塩およびジチオトレイトールを含有する175μlのOPA試薬をプレートに添加した。340nmにおける光学密度の終点計測を、2分および5秒間の混合直後に実施した。

それぞれのプロテアーゼ試料のタンパク質濃度を定量するため、Pierce BCAタンパク質アッセイ試薬キット(Thermo Scientific、カタログ番号23228)を使用した。TRI045試料は定量前に精製しなかった。Pierce BCAタンパク質アッセイ試薬キットは、総タンパク質の比色検出および定量のためのビシンコニン酸(BCA)をベースとする洗浄剤適合性配合物である。この方法は、アルカリ性培地中のタンパク質によるCu2+のCu1+への周知の還元を、ビシンコニン酸を含有するユニーク試薬を使用する銅カチオン(Cu+1)の高感度および選択的比色検出と組み合わせる。このアッセイの紫色を呈する反応産物は、BCAと1つの銅イオンとの2つの分子のキレート化により形成される。この水溶性複合体は、562nmにおける強力な吸光度を示し、それは広試験範囲(20〜2000μg/mL)にわたりタンパク質濃度の増加につれてほぼ線形である。タンパク質の巨大分子構造、ペプチド結合の数および4つの特定のアミノ酸システイン、シスチン、トリプトファンおよびチロシンの存在が、BCAとの色形成を担うと報告されている。

OPA(放出された総アミノ基)およびBCA(可溶性分画中の総タンパク質)測定のため、上清を20倍希釈し、10ulを使用した。

TRI045を含有する系中で、1000ppmにおいて、肉豚ペプシンおよびパンクレアチンの存在下でコーンソイ飼料からのフリーアミノ基の放出(タンパク質加水分解の尺度(OPA値)として)は9%だけ増加し、タンパク質溶解度は5%だけ増加した。

上記のインビトロアッセイ条件(40℃における45分間のpH3におけるペプシンの存在下、続いて40℃における60分間のパンクレアチンの存在下のインキュベーション)下でTRI045の安定性を試験するため。続いて、TRI045の残留活性をアッセイした。反応混合物は、50μlの緩衝液0.1MのHAC−NaAC(pH5.0)、10μlの上清、および5μlのAAF−pNA(DMSO中5mg/ml)を含有した。反応速度は、マイクロプレートリーダーを使用して410nmおよび30℃において30秒毎に追跡した。対照として、1000ppmの同一濃度における市販のプロテアーゼを使用した。

実施例22〜24についての結論 対照(ペプシンおよびパンクレアチン単独)についての反応速度は4.3mOD/分であり、市販のプロテアーゼについて、それは11.0mOD/分であり、TRI045について、それは19.3mOD/分であった。対照(4.3mOD/分)の減算後、AAF−pNA基質に対するTRI045の残留活性は、市販のプロテアーゼよりも2.2倍高かった。これらの結果は、TRI045が40℃において少なくとも100分間、ペプシンおよびパンクレアチンに対して安定であることを示す。

まとめると、本実施例は、TRI045が、3から7のpH範囲におけるコーンソイ飼料の存在下で40℃において105分間インキュベートされる場合にペプシンおよびパンクレアチンに対して安定であることを実証する。これは、単胃消化系を模倣する条件下で基質としてコーンソイ飼料を使用した場合、ペプシンおよびパンクレアチンの存在下でタンパク質可溶化およびタンパク質加水分解を増加させる相加効果も有し(BEDFORD,M.R.,& CLASSEN,H.L.(1993)“An in vitro assay for prediction of broiler intestinal viscosity and growth when fed rye−based diets in the presence of exogenous enzymes”.Poultry Science,72:137−143)、すなわち、反応を、45分間のペプシンの存在下でpH3.0〜3.3、次いでpHをpH6.5〜7.0に上昇させ、さらに60分間のインキュベーションでパンクレアチンを添加して40℃において実施した。

参照文献 Nakadai,T.,et al.(1973).“Purification and properties of leucine amino−peptidase I from Aspergillus oryzae.”Agricultural and Biological Chemistry 37(4):757−765. Nielsen,P.M.,et al.(2001).“Improved method for determining food protein degree of hydrolysis.”Journal of Food Science 66(5):642−646. Stressler,T.,et al.(2013).“Characterization of the Recombinant Exopeptidases PepX and PepN from Lactobacillus helveticus ATCC 12046 Important for Food Protein Hydrolysis.”PLoS ONE 8(7)e70055. Wang,F.,et al.(2012).“Biochemical and conformational characterization of a leucine amino−peptidase from Geobacillus thermodenitrificans NG80−2.”World Journal of Microbiology and Biotechnology 28(11):3227−3237.

本発明の記載される方法および系の種々の改変およびバリエーションは、本発明の範囲および主旨から逸脱せずに当業者に明らかである。本発明を具体的な好ましい実施形態に関して記載してきたが、特許請求される本発明はそのような具体的な実施形態に過度に限定されるべきでないことを理解すべきである。実際、生化学およびバイオテクノロジーまたは関連分野の当業者に明らかな本発明を実施するための記載される方式の種々の改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内にあるものとする。

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